説明

チケット印字システムおよびチケット印字方法

【課題】本発明は、発券したチケットを封筒に入れてチケット購入者に引き渡す場合にも、封筒からチケットを取り出すことなく、チケット購入者がチケットの内容を確認することができるチケット印字システムおよびチケット印字方法を提供することを課題とする。
【解決手段】印字イメージ生成部32によってチケット発券情報を所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成し、チケット印字部33によって印字イメージを所定の用紙に印字してチケット2を発券すると共に、2次元コード生成部51によってチケット発券情報に基づいた2次元コード4を生成し、2次元コード印字部52によって2次元コード4を所定のラベルに印字して2次元コードラベル41を発行する。封筒に2次元コードラベル41を貼付することで、携帯電話を用いて2次元コード4を読み取ってチケットの内容を確認することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、航空機チケット、コンサートチケット、スポーツ観戦チケット、映画チケット等のチケットを発券するチケット印字システムおよびチケット印字方法に関し、特に発券したチケットを封筒に入れた状態でチケット購入者に引き渡すことを前提としたチケット印字システムおよびチケット印字方法に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機チケット、コンサートチケット、スポーツ観戦チケット、映画チケット等のチケットには、日時や場所等の各種情報が印字されており、チケット購入者は、チケットに印字された各種情報に視認することで、購入したチケットの確認やチケットを使用するスケジュールを管理している。また、チケットに印字される各種情報は、多岐に亘り、例えば購入したチケットに関連するホームページを指定するURLの印字も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、従来技術では、発券したチケットを封筒に入れてチケット購入者に引き渡す場合には、チケット購入者は、封筒からチケットを取り出さないとチケットの内容を確認することができないという問題点があった。
【0004】
【特許文献1】特開2003−256600号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、発券したチケットを封筒に入れてチケット購入者に引き渡す場合にも、封筒からチケットを取り出すことなく、チケット購入者がチケットの内容を確認することができるチケット印字システムおよびチケット印字方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項1記載の発明の要旨は、チケットを発券するチケット印字システムであって、
入力されたチケット発券情報を所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成する印字イメージ生成手段と、該印字イメージ生成手段によって生成された前記印字イメージを所定の用紙に印字して前記チケットを発券するチケット印字手段と、入力された前記チケット発券情報に基づいた2次元コードを生成する2次元コード生成手段と、該2次元コード生成手段によって生成された前記2次元コードを所定のラベルに印字し、前記チケットを入れる封筒に貼付する2次元コードラベルを発行する2次元コード印字手段とを具備し、2次元コード読み取り機能を有する機器によって前記チケットを入れる封筒に貼付された前記2次元コードラベルを読み取ることで、前記封筒に入れられた前記チケットの前記チケット発券情報を確認可能にしたことを特徴とするチケット印字システムに存する。
また請求項2記載の発明の要旨は、前記2次元コード生成手段は、同一の封筒に入れる複数の前記チケットの前記チケット発券情報が含まれる2次元コードを生成させることを特徴とする請求項1記載のチケット印字システムに存する。
また請求項3記載の発明の要旨は、チケットを発券するチケット印字方法であって、入力されたチケット発券情報を所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成して、該生成した前記印字イメージを所定の用紙に印字して前記チケットを発券すると共に、入力された前記チケット発券情報に基づいた2次元コードを生成して、該生成した前記2次元コードを所定のラベルに印字することで、前記チケットを入れる封筒に貼付する2次元コードラベルを発行し、2次元コード読み取り機能を有する機器によって前記チケットを入れる封筒に貼付された前記2次元コードラベルを読み取ることで、前記封筒に入れられた前記チケットの前記チケット発券情報を確認可能にすることを特徴とするチケット印字方法に存する。
【発明の効果】
【0007】
本発明のチケット印字システムおよびチケット印字方法は、入力されたチケット発券情報を所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成し、生成した印字イメージを所定の用紙に印字してチケットを発券すると共に、入力されたチケット発券情報に基づいた2次元コードを生成し、生成した2次元コードを所定のラベルに印字して2次元コードラベルを発行するように構成することにより、チケットを封筒に入れた状態でチケット購入者に引き渡す場合にも、封筒に2次元コードが印字された2次元コードラベルを貼付することで、2次元コード読み取り機能を有する携帯電話を用いて2次元コードを読み取り、封筒からチケットを取り出すことなく、チケット購入者がチケットの内容を確認することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係るチケット印字システムの第1の実施の形態の構成を示すブロック図であり、図2は、図1に示すチケット印字システムによって印字されたチケットおよび2次元コードラベルの使用方法を説明するための説明図である。
【0010】
第1の実施の形態は、図1を参照すると、ホストコンピュータ1からのチケット発券情報に基づいて、航空機チケット、コンサートチケット、スポーツ観戦チケット、映画チケット等のチケット2を発券するチケット印字装置3と、ホストコンピュータ1からのチケット発券情報に基づいて、2次元コードラベル41を発行する2次元コード印字装置5とからなる。なお、ホストコンピュータ1からのチケット発券情報は、チケット2を発券するための情報であり、例えばチケット2が航空機チケットである場合には、チケット2に印字される搭乗日時、出発空港、到着空港、便名等の情報が含まれている。
【0011】
チケット印字装置3は、ホストコンピュータ1からチケット発券情報を受信し、受信したチケット発券情報を2次元コード印字装置5に出力する受信部31と、受信部31によって受信されたチケット発券情報を所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成する印字イメージ生成部32と、印字イメージ生成部32によって生成された印字イメージを所定の用紙に印字してチケット2を発券するチケット印字部33とからなる。
【0012】
2次元コード印字装置5は、チケット印字装置3から入力されたチケット発券情報に基づいてQRコードやData Matrix等の2次元コード4を生成する2次元コード生成部51と、2次元コード生成部51によって生成された2次元コード4を所定のラベルに印字した2次元コードラベル41を発行する2次元コード印字部52とからなる。なお、2次元コード生成部51によって生成される2次元コード4には、チケット発券情報の全てが含まれるようにしても良く、チケット発券情報から抽出した所望の情報のみが含まれるようにしても良い。
【0013】
次に、第1の実施の形態のチケット発券動作および2次元コードラベル発行動作について図3を参照して詳細に説明する。
図3は、本発明に係るチケット印字システムの第1の実施の形態におけるチケット発券動作および2次元コードラベル発行動作を説明するためのフローチャートである。
【0014】
ホストコンピュータ1からチケット印字装置3の受信部31によってチケット発券情報が受信されると(ステップA1)、印字イメージ生成部32は、チケット発券情報に基づいて所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成し、チケット印字部33は、印字イメージを所定の用紙に印字してチケット2を発券する(ステップA2)。
【0015】
また、受信部31は、後続するチケット2の発券があるか否か、すなわち、先に発券したチケット2と同一の封筒6に入れるチケット2の発券があるか否かを判断する(ステップA3)。なお、後続するチケット2の発券があるか否かを判断するための情報は、ホストコンピュータ1から提供されるものとする。
【0016】
ステップA3で後続するチケット2の発券がある場合には、ステップA1に戻り、後続するチケット2の発券が行われ、後続するチケット2の発券がない場合には、受信部31は、チケット2を発券した全てのチケット発券情報を2次元コード印字装置5の2次元コード生成部51に出力する(ステップA4)。
【0017】
2次元コード生成部51は、入力された全てのチケット発券情報に基づいて2次元コード4を生成し、2次元コード印字部52は、2次元コード4を所定のラベルに印字した2次元コードラベル41を発行して(ステップA5)、チケット発券動作および2次元コードラベル発行動作を終了する。これにより、複数枚のチケット2が発券された場合には、複数枚のチケット2のチケット発券情報が含まれる2次元コード4が印字された2次元コードラベル41が発行される。
【0018】
チケット印字装置3から発券されたチケット2は、図2(a)に示すように、封筒6に入れると共に、2次元コード印字装置5から発行された2次元コードラベル41を封筒6の表面に貼付し、図2(b)に示すように、チケット2への印字内容を視認することができず、封筒6に貼付された2次元コードラベル41に印字された2次元コード4のみを視認できる状態でチケット購入者に引き渡される。
【0019】
封筒6に入れられた状態のチケット2を引き渡されたチケット購入者は、チケット2に貼付された2次元コードラベル41に印字された2次元コード4を、2次元コード読み取り機能を有する携帯電話を用いて読み込むことで、2次元コード4に含まれているチケット発券情報を取得し、封筒6からチケット2を取り出さずにチケット発券情報を確認することができると共に、携帯電話に読み込んだチケット発券情報を保存しておくことで、チケット発券情報を随時確認することができ、スケジュールの確認に役立てることができる。
【0020】
また、封筒6に複数のチケット2が入れられた状態でチケット購入者に引き渡された場合にも、チケット2に貼付された2次元コードラベル41に印字された2次元コード4には、封筒6に入れられた複数のチケット2のチケット発券情報が含まれているため、封筒6からチケット2を取り出さずに封筒6に入れられた複数のチケット2のチケット発券情報をそれぞれ確認することができる。
【0021】
なお、第1の実施の形態では、2次元コード印字装置5から2次元コードラベル41を発行し、発行した2次元コードラベル41を封筒6に貼付するように構成したが、2次元コード印字装置5によって2次元コード生成部51によって生成された2次元コード4を封筒6に直接印字するようにしても良い。
【0022】
また、第1の実施の形態では、封筒6に複数枚のチケット2を入れる場合、すなわち顧客一人に対して発券するチケットが複数枚ある場合には、複数枚のチケット2の発券に対応して、複数枚のチケット2のチケット発券情報を全て含む1枚の2次元コードラベル41を発行するように構成したが、1枚のチケット2の発券に対応して、1枚の2次元コードラベル41が発行されるようにしても良い。
【0023】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、印字イメージ生成部32によって入力されたチケット発券情報を所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成し、チケット印字部33によって生成された印字イメージを所定の用紙に印字してチケット2を発券すると共に、2次元コード生成部51によって入力されたチケット発券情報に基づいた2次元コード4を生成し、2次元コード印字部52によって生成された2次元コード4を所定のラベルに印字して2次元コードラベル41を発行するように構成することにより、チケット2を封筒6に入れた状態でチケット購入者に引き渡す場合にも、封筒6に2次元コード4が印字された2次元コードラベル41を貼付することで、2次元コード読み取り機能を有する携帯電話を用いて2次元コード4を読み取り、封筒6からチケット2を取り出すことなく、チケット購入者がチケット2の内容を確認することができるという効果を奏する。
【0024】
さらに、第1の実施の形態では、2次元コード生成部51によって同一の封筒6に入れる複数のチケット2のチケット発券情報が含まれる2次元コード4を生成させるように構成することにより、複数枚のチケット2を封筒6に入れた状態でチケット購入者に引き渡す場合にも、封筒6に2次元コード4が印字された2次元コードラベル41を貼付することで、2次元コード読み取り機能を有する携帯電話を用いて2次元コード4を読み取り、封筒6からチケット2を取り出すことなく、チケット購入者が封筒6に入れられた複数のチケット2の内容を確認することができるという効果を奏する。
【0025】
(第2の実施の形態)
図4は、本発明に係るチケット印字システムの第2の実施の形態の構成を示すブロック図であり、図5は、図4に示すチケット印字システムによって印字されたチケットの使用方法を説明するための説明図である。
【0026】
第2の実施の形態は、図4を参照すると、ホストコンピュータ1からのチケット発券情報に基づいて、航空機チケット、コンサートチケット、スポーツ観戦チケット、映画チケット等のチケット8を発券するチケット印字装置7からなる。
【0027】
チケット印字装置7は、ホストコンピュータ1からチケット発券情報を受信する受信部31と、受信部31によって受信されたチケット発券情報に基づいてQRコード等の2次元コード4を生成する2次元コード生成部51と、受信部31によって受信されたチケット発券情報と2次元コード生成部51によって生成された2次元コード4とを所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成する印字イメージ生成部32と、印字イメージ生成部32によって生成された印字イメージを所定の用紙に印字してチケット8を発券するチケット印字部33とからなる。
【0028】
ホストコンピュータ1からチケット印字装置7にチケット発券情報が入力されると、チケット印字装置7から2次元コード4が印字されたチケット8が発券される。
【0029】
チケット印字装置7から発券されたチケット8を入れる封筒9には、図5(a)に示すように、チケット8を封筒9に入れた際に、チケット8に印字された2次元コード4に対向する位置に視認窓91が形成されており、封筒9に入れられたチケット8は、図5(b)に示すように、視認窓91を介して2次元コード4が視認できる状態でチケット購入者に引き渡される。
【0030】
封筒9に入れられた状態のチケット8を引き渡されたチケット購入者は、視認窓91を介して視認できる2次元コード4を、2次元コード読み取り機能を有する携帯電話を用いて読み込むことで、2次元コード4に含まれているチケット発券情報を取得し、封筒9からチケット8を取り出さずにチケット発券情報を確認することができると共に、携帯電話に読み込んだチケット発券情報を保存しておくことで、チケット発券情報を随時確認することができ、スケジュールの確認に役立てることができる。
【0031】
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、2次元コード生成部51によって入力されたチケット発券情報に基づいた2次元コード4を生成すると共に、印字イメージ生成部32によって入力されたチケット発券情報と2次元コード生成部51によって生成された2次元コード4とを所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成して、チケット印字部33によって生成された印字イメージを所定の用紙に印字してチケット8を発券するように構成することにより、チケット8に印字された2次元コード4に対向する位置に視認窓91が形成された封筒9に入れた状態でチケット8をチケット購入者に引き渡すことで、視認窓91を介して2次元コード4の視認が可能になり、2次元コード読み取り機能を有する携帯電話を用いて2次元コード4を読み取ることができるという効果を奏する。
【0032】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係るチケット印字システムの第1の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示すチケット印字システムによって印字されたチケットおよび2次元コードラベルの使用方法を説明するための説明図である。
【図3】本発明に係るチケット印字システムの第1の実施の形態におけるチケット発券動作および2次元コードラベル発行動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】本発明に係るチケット印字システムの第2の実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図5】図4に示すチケット印字システムによって印字されたチケットの使用方法を説明するための説明図である。
【符号の説明】
【0034】
1 ホストコンピュータ
2 チケット
3 チケット印字装置
4 2次元コード
5 2次元コード印字装置
6 封筒
7 チケット印字装置
8 チケット
9 封筒
31 受信部
32 印字イメージ生成部
33 チケット印字部
41 2次元コードラベル
51 2次元コード生成部
52 2次元コード印字部
91 視認窓

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チケットを発券するチケット印字システムであって、
入力されたチケット発券情報を所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成する印字イメージ生成手段と、
該印字イメージ生成手段によって生成された前記印字イメージを所定の用紙に印字して前記チケットを発券するチケット印字手段と、
入力された前記チケット発券情報に基づいた2次元コードを生成する2次元コード生成手段と、
該2次元コード生成手段によって生成された前記2次元コードを所定のラベルに印字し、前記チケットを入れる封筒に貼付する2次元コードラベルを発行する2次元コード印字手段とを具備し、
2次元コード読み取り機能を有する機器によって前記チケットを入れる封筒に貼付された前記2次元コードラベルを読み取ることで、前記封筒に入れられた前記チケットの前記チケット発券情報を確認可能にしたことを特徴とするチケット印字システム。
【請求項2】
前記2次元コード生成手段は、同一の封筒に入れる複数の前記チケットの前記チケット発券情報が含まれる2次元コードを生成させることを特徴とする請求項1記載のチケット印字システム。
【請求項3】
チケットを発券するチケット印字方法であって、
入力されたチケット発券情報を所定のフォーマットにレイアウトした印字イメージを生成して、該生成した前記印字イメージを所定の用紙に印字して前記チケットを発券すると共に、
入力された前記チケット発券情報に基づいた2次元コードを生成して、該生成した前記2次元コードを所定のラベルに印字することで、前記チケットを入れる封筒に貼付する2次元コードラベルを発行し、
2次元コード読み取り機能を有する機器によって前記チケットを入れる封筒に貼付された前記2次元コードラベルを読み取ることで、前記封筒に入れられた前記チケットの前記チケット発券情報を確認可能にすることを特徴とするチケット印字方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−179356(P2007−179356A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−377712(P2005−377712)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】