説明

チップカードおよびチップカードの製造方法

【課題】
【解決手段】
本発明は、カード本体の接触面(51)に配置される外部接触手段(31)と接触するチップモジュールと埋込み型カード部材に配置されたアンテナ手段とを備えるチップカードおよびチップカード(41)の製造方法に関し、最初に、第1の製造装置で埋込み型カード部材が形成され、その後、第2の製造装置で、埋込み型カード部材の両側に少なくとも1つの外側層(45,46;47,48)が設けられ、それにより、チップ支持体の外部接触側に配置される外部接触手段(31)が、設けられた外側層の凹部内に導入されるようにし、その後、積層プロセスにおいて、外側層に対する埋込み型カード部材の接続が行なわれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カード本体の接触面に配置される外部接触手段と接触するチップモジュールと、埋込み型カード部材に配置されたアンテナ手段とを有するチップカードに関する。また、本発明は、そのようなチップカードを製造するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最初に挙げられたタイプのチップカードは、いわゆる“コンビカード”または“デュアルインタフェースカード”とも称される。そのようなチップカードは、カード表面に配置される外部接触手段による接触態様でも、チップと接続するトランスポンダユニットを形成するアンテナ手段による非接触態様でも、チップに含まれる情報へのアクセスを可能にする。
【0003】
これまでに、そのようなチップカードの製造は非常に複雑であることが分かってきた。これは、外部接触手段を備えるチップモジュールがカード本体の内部に位置するアンテナ手段と確実に接触するようにカード本体に配置されることを保証するために、カード本体内にカードモジュールを収容するために必要とされる凹部が、一般に例えばフライス加工などの研磨材料処理方法を用いて形成されるからである。一方、カードのトラブルの無い動作を保証するために、外部接触手段は、カード本体の接触面と同一平面に配置される必要がある。
【0004】
カード本体が、成形プロセスによって形成されるか或いは積層プロセスにおいて互いに接続する複数の層から成る積層体の形態で形成されるか、にかかわらず、その後、カード本体内にチップモジュールを収容するための凹部をカード本体に形成するためには、カード本体の形成に基づく更なる処理ステップが必要である。また、このように設計されたチップカードにおける、アンテナ手段とチップモジュールとの間の接続は、チップモジュールの実装後に後面接触の形態で隠された態様で実現される必要がある。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、接触および非接触動作に適したチップカード、および、チップカードの非常に簡略化された製造を可能にするチップカードの製造方法を提案するという目的に基づいている。
【0006】
本発明によれば、この目的は、請求項1および請求項2のそれぞれの特徴を有する本発明のチップカード、および、請求項8の特徴を伴う本発明の方法によって達成される。
【0007】
本発明によれば、チップカードは、少なくとも2つの層、すなわち、チップモジュールを部分的に収容するための凹部が設けられる受け側層と、チップモジュールの一方側を覆うカバー層とを有する埋込み型カード部材を特徴として有する。本発明のチップカードの埋込み型カード部材には、その両側にそれぞれ少なくとも1つの外側層が設けられ、凹部は、チップモジュールのチップキャリアの内部接触側に配置されるチップハウジングを収容するのに役立ち、カバー層は凹部の底部を形成する。ここで、チップキャリアの外部接触側に配置される外部接触手段は、受け側層の面から突出する層突出部を形成し、外部接触手段がカード本体の接触面と同一平面に配置されるような状態で外側層の凹部内に収容される。
【0008】
したがって、本発明のチップカードの設計は、チップモジュールの外部接触手段が突出する埋込み型カード部材に基づいており、これにより、外部接触手段によって形成される層突出部に対応する厚さの外側層を加えることによりカード本体における外部接触手段のすべてを容易に同一平面に配置することができる。埋込み型カード部材は、少なくとも2つの層、すなわち、互いの間にアンテナ手段を収容する受け側層およびカバー層を有するよう設計されるため、また、受け側層の凹部を通じてチップキャリアの内部接触側にアクセスできるため、チップモジュールとアンテナ手段とを接触させるための接触点に対して自由にアクセスでき、これにより、チップモジュールとアンテナ手段との間の確実な接続を実現でき且つその質に関してチェックできる。したがって、前述したように設計された一般的なタイプの従来のチップカードとは異なり、もはや後面接触の形態で隠された態様で接触が実現される必要はなく、接触点に直接に作用することにより接触を達成することができる。
【0009】
本発明の埋込み型カード部材は、少なくとも2つの層、すなわち、チップモジュールを部分的に収容するための凹部が設けられる受け側層と、チップモジュールの一方側を覆うカバー層とを特徴として有しており、これらの2つの層は、互いの間にアンテナ手段を収容する。チップモジュールのチップキャリアの内部接触側に配置されるチップハウジングを収容するための凹部により、カバー層を加える前には、チップキャリアの内部接触側に配置された内部接点とアンテナ手段との間の接触点に自由にアクセスすることができる。チップキャリアの外部接触側に配置される外部接触手段だけが受け側層の面から突出する埋込み型カード部材の層突出部を形成するようにカバー層を加えることにより、接触後においてのみ凹部の底部を形成することができる。その後のチップカードの仕上げ中、この突出部は、対応する凹部が設けられる外側層によって同一平面の態様に収容することができる。ここで、層突出部は、同時に、埋込み型カード部材上に外側層を相対的に位置決めするための位置決め補助にもなる。
【0010】
アンテナ手段のための基板が受け側層それ自体によって形成されれば、チップキャリアの内部接触側と埋込み型カード部材に配置されたアンテナ手段との間の相対的位置決めを、正確に規定することができる。
【0011】
埋込み型カード部材内でのチップモジュールの確実な相対的位置決めに関しては、チップモジュールのチップハウジングの、カバー層に面するチップハウジングの上側に接着コーティングがされていれば特に有益である。これにより、アンテナ手段との接触に関係なく、カバー層がチップハウジング上に加えられた後、チップモジュールが埋込み型カード部材の凹部内に固定される。
【0012】
これに関連して、接着コーティングがホットメルト接着剤から成っていれば特に有利である。これは、この接着剤は、積層プロセス中にホットメルト接着剤が対応する温度に晒されることにより活性化され、それにより、接着効果が積層プロセスによって損なわれず、むしろ、接着効果が促進されるからである。
【0013】
また、接着コーティングがバンドの形状で実現される場合には、接着剤を非常に容易に扱うことができるとともに、埋込み型カード部材の製造中に接着剤をチップハウジングの外形に適合させることができる。
【0014】
更に、感圧接着剤がバンド形状接着コーティング上に塗布されている場合には、積層プロセス前に感圧接着剤により接着コーティングがチップハウジング上に確実に固定され、その後に積層プロセス中において活性化されるホットメルト接着剤により、チップモジュールと埋込み型カード部材との間の永久的で確実な接続が形成される。
【0015】
本発明の方法においては、埋込み型カード部材が第1の製造装置において最初に形成される。その後、第2の製造装置において、埋込み型カード部材の両側にそれぞれ少なくとも1つの外側層が設けられ、すなわち、チップキャリアの外部接触側に配置される外部接触手段が、割り当てられた外側層の凹部内に導入されるようになる。その後、積層プロセスにおいて、埋込み型カード部材が外側層に対して接続される。
【0016】
したがって、本発明の方法によれば、埋込み型カード部材および2つの独立した製造装置に基づいて一般的なタイプのチップカードを製造することができ、それにより、埋込み型カード部材を、第1の製造場所で製造し、その後に第1の製造プロセスとは完全に独立する第2の製造プロセスにおいて仕上げられる半製品として取り扱うことができ、当該第2の製造プロセスは、第1の製造装置から離れて配置することができる第2の製造装置で行なわれ得る。したがって、埋込み型カード部材をカード製造メーカに対して半製品の形態で供給し、チップカードを更に処理し及び/又は仕上げることができる。
【0017】
ラミネータプレートの凹部内にチップモジュールを位置決めすることにより、チップモジュールのチップキャリアの外部接触側に配置される外部接触手段がラミネートプレートの凹部内に収容されるとともに、チップキャリアの内部接触側に配置されたチップハウジングがラミネータプレートの凹部から突出するように、第1の製造装置において埋込み型カード部材の形成を開始すれば特に有益である。その後、チップハウジングが受け側層の凹部内に導入され、アンテナ手段が、基板のラミネータプレートに面していない側の表面上に配置されるようにアンテナ手段の基板の形態で実現されることが好ましい受け側層がラミネータプレート上に配置される。その結果、接触点を覆うために受け側層上にカバー層が配置される前に、チップキャリアの内部接点に自由にアクセスできることによって、その後、アンテナ手段をチップキャリアの内部接触側と接触させることができる。したがって、その後受け側層とカバー層との間に積層体を形成すると、チップキャリア上に配置されるチップハウジングおよびチップキャリアの内部接触側に永久的にシールされる構造が埋込み型カード部材内に形成され、それにより、カード製造メーカにおいて外側層を積層することにより、チップカードを仕上げる前には、全く問題の無い態様で且つ例えば埋込み型カード部材の保護パッケージングなどの特別な予防措置を伴うことなく、埋込み型カード部材を更に保管し、および取り扱うことができる。
【0018】
第2の製造装置においてチップカードを形成するため、埋込み型カード部材の両側にそれぞれ少なくとも1つの外側層を設けることが好ましい。この場合、チップキャリアの外部接触側に配置される外部接触手段は、割り当てられた外側層の凹部内に導入される。その後、外側層と埋込み型カード部材との間に積層体が形成されるが、その際、外部接触手段が、積層体の形成によって形成されるカード本体の接触面と同一平面の表面構造が調整される。
【0019】
以下、図面を参照して、チップカードおよび埋込み型カード部材、並びに、チップカードの製造方法の好ましい実施形態を更に詳しく説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は複数のいわゆるパネルシートの構造を示しており、パネルシートはそれぞれ、複数の相互接続された埋込み型カード部材11を用いて図5に係る埋込み型カード部材シート10を形成するためにパネル構造の形態で一体品の状態に相互接続される複数の層を特徴として有する。図1は、具体的には、複数の相互接続された受け側層13を有する受け側層シート12と、複数の相互接続されたカバー層15を有するカバー層シート14とを示している。
【0021】
受け側層シート12およびカバー層シート14は、ラミネータ構造16の下側ラミネータプレート17と上側ラミネータプレート18との間に位置している。下側ラミネータプレート17には、受け側層シート12のパネル構造に対応して、対応する数のチップモジュール21を収容する凹部20の構造19が設けられている。
【0022】
受け側層シート12の受け側層13はそれぞれアンテナ基板としての機能を果たし、アンテナ基板上には、幾つかのアンテナ巻線23を有するアンテナ手段22、すなわち、図示の例ではワイヤ構造の形態のものが、それぞれ1つ配置されている。アンテナ手段22はそれぞれ、凹部28の開口縁部27の接触ベイ26上にわたって延びる2つの接触端部24,25を特徴として有する。
【0023】
受け側層シート12およびカバー層シート14は、例えばポリエチレンまたはPVCなどの積層可能なプラスチック材料から成る。
【0024】
以下、図2〜図4を参照して、埋込み型カード部材シート10を形成するための図1に係る層構造の構造について更に詳しく説明する。図2aは、ラミネータプレート17の凹部20内に収容され且つチップキャリア29を特徴として有するチップモジュール21を示しており、チップキャリア29は、外部接触側30の外部接触面構造31と、内部接触側32のアンテナ手段22の接触端部24,25(図1)を接触させるのに役立つ内部接点33,34とを有している。
【0025】
図2aおよび図2bの全体図によれば、チップキャリア29の内部接触側32に配置されて、図示しないチップを収容するのに役立つチップハウジング35には、主にホットメルト接着剤から成る接着バンド36が設けられており、ホットメルト接着剤には、チップハウジング35に面する側に、感圧接着コーティングがされている。
【0026】
また、図2aは、ラミネータプレート17が、図示の例では2つの層、すなわち、セラミックベース層32と、セラミックベース層上に配置され、凹部20を含む金属層38とから成ることを明確に示している。
【0027】
その後、ラミネータプレート17の凹部20内にチップモジュール21が収容された状態で、受け側層シート12が図1に示されるラミネータプレート17上に配置されるが、このとき、チップモジュール21が図3aに示されるようにそれらのハウジング35と共に受け側層13の凹部28内に突出するように配置される。
【0028】
図3aおよび図3bの全体図は、この構造では、受け側層13上に配置されたアンテナ手段22の接触端部24,25がチップモジュール21の内部接点33,34の真上で延びていることを示している。この構造では、圧力および熱の影響下で凹部28及び/又は接触ベイ26内の接触端部24,25をチップモジュール21の内部接点33,34に上側から接触させるために、図示しないラム形状の接触工具を使用することができる。
【0029】
図4aは、内部接点33,34と接触されるアンテナ手段22の接触端部24,25、および、接触プロセスの後に受け側層シート12上に配置されるカバー層シート14を示している。ここで、カバー層シートはその内部に形成されるカバー層15を特徴として有し、これらのカバー層15は、それぞれがチップモジュール21上およびチップハウジング35上に配置されており、したがって、凹部28の底部39を形成する。
【0030】
図4aおよび図4bに示される構造において、チップモジュール21は、それが両側で覆われるようにラミネータ構造16に収容され、ここで、図5に示される埋込み型カード部材シート10を形成するため、受け側層シート12とカバー層シート14との間に積層体を形成するように、ラミネータプレート17と全体的に金属から成ることが好ましいラミネータプレート18との間に配置される層構造に、圧力および熱の下で作用する。
【0031】
図6の下面図に具体的に示されるように複数の相互接続された埋込み型カード部材11を特徴として有し、図5および図6に示される埋込み型カード部材シート10は、ここで、図8に断面表示の形態で示され、対応する数の相互接続されたチップカード41を特徴として有するチップカードシート40を形成するために使用される。
【0032】
図7によれば、チップカードシート40は、埋込み型カード部材シート10の一方側にそれぞれ配置される外側層シート45,46および47,48を他の積層プロセスにおいて埋込み型カード部材シート10に対して接続することにより、下側ラミネータプレート43と上側ラミネータプレート44とを特徴として有するラミネータ構造42に形成される。
【0033】
図7は、埋込み型カード部材シート10の下面に配置され且つ受け側層シート12から突出する(図5)チップモジュール21の外部接触手段31が、外側層シート45,46内に対応して実現される凹部49,50と協働して、埋込み型カード部材シート10に対して外側層シート45,46を位置決めするための位置決め補助として機能する層突出部を形成することを更に示している。この場合、外側層シート45,46は非常に厚く実現されるため、層45,46,10,47,48間の積層体をラミネータ構造42に形成すると、外側層シート45により形成されるチップカード41の接触面において外部接触手段31は同一平面の表面構造となる。
【0034】
外側層シート47,48は、閉じられた態様で実現され、外側層シート45,46のそれぞれの厚さに対応する厚さを有することが好ましい。例えばカード製造メーカにおける他の製造装置で適用される外側層シート45−48は、例えば、プリント外側層シート46,47から成り、保護箔層の形態を成す更なる外側層45,48でそれぞれ覆われる。
【0035】
積層プロセスにおいて図7に示される個々の層45,46,10,47,48間の正確な相対的位置決めを確実にするため、例えば、層45,46,10,47,48の対応する位置決め凹部53に係合する位置決めピン52を下側ラミネータプレート43に設けることができる。チップカードシート40は、ラミネータ構造16に形成される埋込み型カード部材シート10(図1)に基づいて、ラミネータ構造42に形成されるため、位置決めは、凹部20の構造19によって形成されるラミネータ構造16のラミネータプレート17の位置決めグリッドにしたがって実現することができる。その結果、原理上、埋込み型カード部材シート10を形成するための図1に従った積層プロセスの場合と同じラミネータプレート17を、図7に示される積層プロセスを実行するために利用することもできる。この場合、ラミネータプレート17およびラミネータプレート43の凹部20により、チップカードシート40の製造中に外部接触手段31が直接的な熱応力に晒されない。
【0036】
チップカードシート40が仕上げられた後、相互接続されているパネル構造のチップカード41を個々のチップカードへと分離できる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】埋込み型カード部材を積層デバイスに形成するための層構造を示している。
【図2a】ラミネータプレートの凹部内に収容されるチップモジュールの側面図を示している。
【図2b】図2aに示されるチップモジュールの平面図を示している。
【図3a】受け側層に配置されるチップモジュールの側面図を示している。
【図3b】図3aに示されるチップモジュールの平面図を示している。
【図4a】カバー層によって覆われて、2つのラミネータプレート間に配置されるチップモジュールの側面図を示している。
【図4b】図4aに示されるチップモジュールの平面図を示している。
【図5】複数の接続された埋込み型カード部材を有する埋込み型カード部材シートの部分図を示している。
【図6】図5に示される埋込み型カード部材シートの平面図を示している。
【図7】チープカードをラミネータ構造に形成するための、埋込み型カード部材シートと複数の外側層シートとから成る層構造を示している。
【図8】複数の接続されたチップカードを有するチップカードシートの部分図を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カード本体の接触面(51)に配置される外部接触手段(31)と接触するチップモジュール(21)と、埋込み型カード部材(11)に配置されたアンテナ手段(22)とを有するチップカード(41)であって、前記埋込み型カード部材は、少なくとも2つの層、すなわち、前記チップモジュールを部分的に収容するための凹部(28)を有する受け側層(13)と、前記チップモジュールの一方側を覆うカバー層(15)とを備え、前記埋込み型カード部材は、その両側にそれぞれ少なくとも1つの外側層(45,46;47,48)を備え、前記凹部は、前記チップモジュールのチップキャリア(29)の内部接触側(32)に配置されるチップハウジング(35)を収容する作用を有しており、前記カバー層は前記凹部の底部(39)を形成しており、前記チップキャリアの外部接触側(30)に配置される外部接触手段は、前記受け側層の面から突出する層突出部を形成すると共に、前記外部接触手段がカード本体の接触面と同一平面に配置されるように、前記外側層の凹部(49,50)内に収容されることを特徴とするチップカード(41)。
【請求項2】
少なくとも2つの層、すなわち、前記チップモジュール(21)を部分的に収容するための凹部(28)を備える受け側層(13)と、前記チップモジュールの一方側を覆うカバー層(15)とを有し、前記凹部は、前記チップモジュールのチップキャリア(29)の内部接触側(32)に配置されるチップハウジング(35)を収容する作用を有しており、前記カバー層は前記凹部の底部(39)を形成し、前記チップキャリアの外部接触側(30)に配置される外部接触手段(31)は、受け側層の面から突出する層突出部を形成することを特徴とする、請求項1に記載のチップカード(41)を形成するための埋込み型カード部材(11)。
【請求項3】
前記受け側層(13)が前記アンテナ手段の基板によって形成されることを特徴とする、請求項2に記載の埋込み型カード部材。
【請求項4】
前記チップモジュール(21)のチップハウジング(35)は、前記カバー層(15)に面するチップハウジング(35)の上側に接着コーティングを備えていることを特徴とする、請求項2または3に記載の埋込み型カード部材。
【請求項5】
前記接着コーティングがホットメルト接着剤から成ることを特徴とする、請求項4に記載の埋込み型カード部材。
【請求項6】
前記接着コーティングが接着バンド(36)の形態で実現されることを特徴とする、請求項4または5に記載の埋込み型カード部材。
【請求項7】
前記接着バンド(36)が感圧接着コーティングを有することを特徴とする、請求項6に記載の埋込み型カード部材。
【請求項8】
カード本体の接触面(51)に配置される外部接触手段(31)と接触するチップモジュール(21)と、埋込み型カード部材(11)に配置されたアンテナ手段(22)とを有するチップカード(41)を製造するための方法であって、請求項2ないし7のいずれか1項に記載の埋込み型カード部材を、第1の製造装置(16)において最初に形成し、次いで、第2の製造装置(42)において、埋込み型カード部材の両側にそれぞれ少なくとも1つの外側層(45,46;47,48)を設けて、チップキャリア(29)の外部接触側(30)に配置される外部接触手段(31)を、割り当てられた外側層の凹部(49,50)内に導入し、次いで、埋込み型カード部材と外側層との間の接続を積層プロセスにおいて行うことを特徴とする方法。
【請求項9】
ラミネータプレート(17)の凹部(20)内にチップモジュール(21)を最初に位置決めすることにより、前記チップモジュールのチップキャリア(29)の外部接触側(30)に配置される外部接触手段(31)が凹部内に収容されるとともに、前記チップキャリアの内部接触側(32)に配置されるチップハウジング(35)が前記ラミネータプレートの凹部から突出するように、第1の製造装置(16)において埋込み型カード部材(11)を形成し、次いで、
前記チップハウジングが受け側層の凹部(28)内に導入され、アンテナ手段が、受け側層のラミネータプレートに面していない側の表面上に配置されるように、アンテナ手段(22)の基板の形態で実現される受け側層(13)をラミネータプレート上に配置し、次いで、前記アンテナ手段をチップキャリアの内部接触側と接触させ、次いで、カバー層を受け側層上に配置し、次いで、受け側層とカバー層との間に積層体を形成することを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記埋込み型カード部材(11)の両側にそれぞれ少なくとも1つの外側層(45,46;47,48)を設けることにより、前記チップカード(41)を、前記第2の製造装置(42)において形成し、前記チップキャリア(29)の外部接触側(30)に配置される外部接触手段(31)を、割り当てられた外側層の凹部(49,50)内に導入し、次いで、前記外部接触手段と、積層体の形成によって提供されるカード本体の接触面(51)とが同一平面の表面構造に調整されるように、前記外側層と前記埋込み型カード部材との間に積層体を形成することを特徴とする、請求項9に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2a】
image rotate

【図2b】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図4a】
image rotate

【図4b】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公表番号】特表2009−518720(P2009−518720A)
【公表日】平成21年5月7日(2009.5.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−543646(P2008−543646)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【国際出願番号】PCT/DE2006/002126
【国際公開番号】WO2007/065404
【国際公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【出願人】(508079692)
【Fターム(参考)】