説明

チューナ装置のシールド構造

【課題】極めて高いシールド効果を安価に実現できるチューナ装置のシールド構造を提供すること。
【解決手段】回路基板2を収納・保持する板金製のシールドケース3の一側板5aにRFコネクタ4が横向きに突設されているチューナユニット1と、シールドケース3を覆う板金製のアウターケース10とを備えたチューナ装置において、アウターケース10は、シールドケース3の枠体5に取り付けられた段階で箱形に組み立てられる。すなわち、アウターケース10はケース部材11とプレート部材12とからなり、貫通孔12aにRFコネクタ4を挿通させたプレート部材12を一側板5aに重ね合わせて枠体5に取り付けた後、シールドケース3に外挿したケース部材11をプレート部材12に連結させると共に、このケース部材11を枠体5に取り付ける。枠体5には取付片5bや規制突片5cが形成されており、ケース部材11には連結片11aや規制突片11cが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路基板を収納するシールドケースの一側板にRFコネクタが突設されているチューナ装置のシールド構造に係り、特に、回路基板に配設されたチューナ回路を電磁的に厳重にシールドする必要性のあるチューナ装置のシールド構造に関する。
【背景技術】
【0002】
ユニット化されたチューナ装置において、高周波信号を受信するチューナ回路が設けられた回路基板は、板金製のシールドケース内に収納することによって電磁ノイズの飛び込みや飛び出しを軽減している。また、シールドケースの一側板にRFコネクタを横向きに突設することによって、チューナ装置を大幅に薄型化することができる。この種のチューナ装置に用いられるシールドケースは、一般的に、矩形状等に組み立てられた枠体(シールド枠)と、この枠体の内部空間を仕切る仕切り板(シールド板)と、枠体の上部開口と下部開口をそれぞれ蓋閉する上カバーおよび下カバーとによって構成されている。枠体と仕切り板は1枚の金属板を折り曲げて形成されることが多く、枠体の一側板にはRFコネクタがかしめ等により固定されて外方へ突出している。回路基板は枠体や仕切り板に保持されて端子群を下方へ突出させており、回路基板に設けられた接地パターンは枠体や仕切り板と導通させてある(例えば、特許文献1参照)。そして、枠体の下端部に垂設された複数の取付脚をマザーボードに固定すると共に、端子群をマザーボード側の外部回路に接続することによって、この種のチューナ装置はマザーボード上に実装され、RFコネクタには同軸ケーブル等が接続される。これにより、RFコネクタを介して受信信号が回路基板のチューナ回路等へ供給され、このチューナ回路等で処理された信号がマザーボード側の外部回路へ供給されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10−163668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、チューナ装置のシールドケースの枠体には回路基板を保持するための切欠きや孔が複数個所に形成されているため、これら切欠きや孔を介して電磁ノイズの飛び込みや飛び出しが生じることは避けられない。それゆえ、マザーボード上でチューナ装置の近傍に他の高周波ユニットが実装されるような場合には、チューナ装置を通常よりも厳重にシールドして電磁ノイズの飛び込みや飛び出しを確実に防止することが望まれる。このような要望に応えるために、マザーボード上に設置したチューナ装置のシールドケースを別のシールドケース(アウターケース)で完全に覆ってしまうことが考えられるが、シールドケースの一側板にRFコネクタが突設されているチューナ装置に適用可能なアウターケースには該RFコネクタを挿通させるための貫通孔が必要なので、金属板を箱形にフォーミングしたアウターケースをシールドケースに被せることはできず、結局、シールドケースを部分的に覆う複数の部材(例えば2部材)を組み合わせて箱形のアウターケースとなすことが現実的な対応と思われる。しかしながら、アウターケースが複数の部材を組み合わせた構成になっていると、これら複数の部材どうしを連結したり、これら複数の部材をシールドケースに取り付ける作業が煩雑になりやすいため、アウターケースの追加によってチューナ装置が高コスト化しやすいという問題を生じてしまう。
【0005】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、極めて高いシールド効果を安価に実現できるチューナ装置のシールド構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明は、チューナ回路が設けられた回路基板と、この回路基板を収納して保持する板金製のシールドケースと、このシールドケースの一側板に固着されて外方へ突出すると共に前記チューナ回路と電気的に接続されたRFコネクタとを備えたチューナ装置のシールド構造において、前記シールドケースをその下面部および前記一側板を除いて覆う板金製のケース部材と、前記RFコネクタを貫通させる貫通孔を有して前記シールドケースの前記一側板を覆う板金製のプレート部材とを連結してなる箱形のアウターケースを備え、このアウターケースを前記シールドケースに一体化させるという構成にした。
【0007】
このようにケース部材とプレート部材とを連結してなる板金製のアウターケースは、貫通孔にRFコネクタを挿通させたプレート部材をシールドケースの一側板に重ね合わせて容易に取り付けることができると共に、プレート部材とは逆側からシールドケースに外挿したケース部材を該プレート部材に容易に連結させて箱形のアウターケースとなすことができるため、シールド効果を顕著に高めることのできるアウターケースの連結作業やシールドケースへの取付作業を簡便に行うことができる。
【0008】
上記の構成において、シールドケースにはRFコネクタが固着された一側板に隣接する側板の長手方向両端に取付片が突設されており、プレート部材に設けられた第1のスリットに一方の取付片を挿通してかしめることによって該プレート部材とシールドケースとが一体化されていると共に、ケース部材に設けられた第2のスリットに他方の取付片を挿通してかしめることによって該ケース部材とシールドケースとが一体化されていると、プレート部材やケース部材をシールドケースに取り付ける際の作業性が大幅に向上するため好ましい。この場合において、シールドケースが取付片の基端部の上縁近傍と下縁近傍にそれぞれ規制突片を有し、これら規制突片が第1のスリットまたは第2のスリットの上下両端部に係合可能に挿入されていると、シールドケースに対してプレート部材やケース部材を高い位置精度で取り付けることができるのみならず、取付片をかしめる際に懸念されるシールドケースの不所望な変形が防止できるため、一層好ましい。
【0009】
また、上記の構成において、ケース部材にはプレート部材に隣接して配置される側板の長手方向一端に連結片が突設されており、プレート部材に設けられた第3のスリットに連結片を挿通してかしめることによって該プレート部材とケース部材とが連結されていると、ケース部材とプレート部材とを連結してアウターケースとなす際の作業性が大幅に向上するため好ましい。この場合において、ケース部材が連結片の基端部の上縁近傍と下縁近傍にそれぞれ規制突片を有し、これら規制突片が第3のスリットの上下両端部に係合可能に挿入されていると、ケース部材とプレート部材とが高い位置精度で連結できるのみならず、連結片をかしめる際に懸念されるケース部材の不所望な変形を防止できるため、一層好ましい。
【0010】
また、上記の構成において、アウターケースの下端部に複数の脚片を垂設し、これら脚片がマザーボードに固定されるようにしてあると、予め一体化されているシールドケースとアウターケースをマザーボードに容易かつ確実に取り付けることができるため好ましい。この場合において、シールドケースの下端部にも同様の脚片を垂設し、シールドケースとアウターケースの各脚片をマザーボードに固定してもよいが、シールドケース側には脚片を垂設せず、シールドケースとアウターケースの一体品がアウターケースの脚片のみによってマザーボードに固定されるようにすると、外来妨害信号がシールドケース側の脚片を経路としてチューナ回路に侵入しなくなるため、外来信号妨害(イミュニティ)が悪化することを抑制できる。
【0011】
また、上記の構成において、アウターケースの下端部に内方へ折り曲げられた平坦部を形成し、マザーボード側の接地パターン上に該平坦部が搭載されるようにしてあると、チューナ装置のグラウンドが強化されるため好ましい。
【0012】
また、上記の構成において、プレート部材の貫通孔の周縁部をRFコネクタにかしめつけると共に、該貫通孔の周縁部とRFコネクタとを半田接合しておけば、貫通孔の周縁部とRFコネクタとの間の隙間を完全に塞ぐことができるため、シールド効果を一層高めることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によるチューナ装置のシールド構造では、貫通孔にRFコネクタを挿通させた板金製のプレート部材をシールドケースの一側板に重ね合わせて容易に取り付けることができると共に、プレート部材とは逆側からシールドケースに外挿した板金製のケース部材を該プレート部材に容易に連結させて箱形のアウターケースとなすことができるため、アウターケースの連結作業やシールドケースへの取付作業を簡便に行うことができる。それゆえ、かかるアウターケースを備えたチューナ装置は、シールド効果が極めて高くて信頼性に富むシールド構造を安価に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の実施形態例に係るチューナ装置を斜め上方から見た外観図である。
【図2】該チューナ装置の図1に対応する分解斜視図である。
【図3】該チューナ装置を斜め下方から見た外観図である。
【図4】該チューナ装置の図3に対応する分解斜視図である。
【図5】該チューナ装置を図1とは異なる角度から見た外観図である。
【図6】図5のA部におけるアウターケースの取付構造を示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施形態例に係るチューナ装置をマザーボードに取り付けた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態例を図1〜図6を参照しつつ説明する。これらの図に示すチューナ装置は、チューナ回路が設けられた回路基板2をシールドケース3に収納・保持してユニット化したチューナユニット1と、板金製のシールドケース3を覆う板金製のアウターケース10とによって構成されており、チューナユニット1にはRFコネクタ4が横向きに突設されている。また、アウターケース10はケース部材11とプレート部材12とを連結して箱形に形成されている。
【0016】
まず、チューナユニット1の構成について説明する。シールドケース3は、矩形状に組み立てられた枠体(シールド枠)5と、この枠体5の内部空間を仕切る図示せぬ仕切り板(シールド板)と、枠体5の上部開口を蓋閉する上カバー6と、枠体5の下部開口を蓋閉する下カバー7とによって構成されており、枠体5と仕切り板は1枚の金属板を折り曲げて形成されている。枠体5の下端部には複数の取付脚5dが垂設されており、これら取付脚5dを図示せぬマザーボードに固定することによって枠体5が該マザーボードに取り付けられるようになっている。また、枠体5の一側板5aにはRFコネクタ4がかしめ固定されたうえで半田接合されている。この枠体5には、一側板5aに隣接して長手方向に延びる側板の長手方向一端側(RFコネクタ4側)と他端側にそれぞれ取付片5bが突設されており、各取付片5bの基端部の上縁近傍と下縁近傍には規制突片5c(図6参照)が形成されている。なお、RFコネクタ4には同軸ケーブル等が接続され、このRFコネクタ4を介して回路基板2のチューナ回路等に受信信号が供給されるようになっている。
【0017】
回路基板2は枠体5や仕切り板に保持されており、回路基板2に設けられた接地パターンが枠体5や仕切り板と導通させてある。また、回路基板2から導出された端子8群が下方へ突出しており、これら端子8群はマザーボード側の外部回路に接続されるようになっている。
【0018】
アウターケース10はシールドケース3に取り付けられた段階で箱形に組み立てられる。すなわち、このアウターケース10は、シールドケース3を下カバー7および一側板5aを除いて覆う板金製のケース部材11と、RFコネクタ4を貫通させる貫通孔12aを有して一側板5aを覆う板金製のプレート部材12とを連結したものである。ケース部材11には、長手方向一端側(プレート部材12側)の2個所に連結片11aが突設されていると共に、他端側の2個所にスリット11bが穿設されており、各連結片11aの基端部の上縁近傍と下縁近傍には規制突片11cが形成されている。また、ケース部材11の下端部には複数個所に内方へ折り曲げられた平坦部11dが形成されていると共に、複数の脚片11eが垂設されている。一方、プレート部材12には、枠体5の長手方向一端側の取付片5bと対応する2個所にスリット12bが穿設されていると共に、ケース部材11の連結片11aと対応する2個所にスリット12cが穿設されている。後述するように、RFコネクタ4側に突出する取付片5bはスリット12bに挿入した状態でかしめつけられるが、このスリット12bに対して規制突片5cが係合可能に挿入されるようになっている。同様に、連結片11aはスリット12cに挿入した状態でかしめつけられるが、このスリット12cに対して規制突片11cが係合可能に挿入されるようになっている。また、プレート部材12の下端部には複数個所に内方へ折り曲げられた平坦部12dが形成されていると共に、複数の脚片12eが垂設されている。
【0019】
このアウターケース10を組み立てる際には、まず、プレート部材12の貫通孔12aにチューナユニット1のRFコネクタ4を挿通させると共に、スリット12bに枠体5の長手方向一端側の取付片5bを挿入させて、シールドケース3の一側板5aにプレート部材12を重ね合わせる。その際、取付片5bの基端部の上縁近傍と下縁近傍に設けられている規制突片5cがそれぞれスリット12bの上端部と下端部に係合可能に挿入されるため、シールドケース3に対してプレート部材12を高い位置精度で取り付けることができる。しかる後、取付片5bを捩ってプレート部材12にかしめつける(図1参照)が、このかしめ作業時には、規制突片5cがスリット12bの上下両端部に係合して位置規制されるため、シールドケース3が不所望に変形する虞はない。
【0020】
こうしてプレート部材12をシールドケース3に取り付けた後、ケース部材11をプレート部材12とは逆側からシールドケース3に外挿していき、連結片11aをプレート部材12のスリット12cに挿入させると共に、スリット11bに枠体5の長手方向他端側の取付片5bを挿入させる。その際、連結片11aの近傍に設けられている規制突片11cがスリット12cの上端部と下端部に係合可能に挿入されるため、プレート部材12に対してケース部材11を高い位置精度で連結することができる。また、枠体5の長手方向他端側の取付片5bの近傍に設けられている規制突片5cが、図6に示すように、スリット11bの上端部と下端部に係合可能に挿入されるため、シールドケース3に対してケース部材11を高い位置精度で取り付けることができる。しかる後、連結片11aを捩ってプレート部材12にかしめつける(図1参照)と共に、取付片5bを捩ってケース部材11の一側板にかしめつける(図5参照)ことにより、アウターケース10がシールドケース3に外套体として一体化されることになる。なお、連結片11aをかしめる際には、規制突片11cがスリット12cの上下両端部に係合して位置規制されるため、ケース部材11が不所望に変形する虞はない。同様に、取付片5bをかしめる際には、規制突片5cがスリット11bの上下両端部に係合して位置規制されるため、シールドケース3が不所望に変形する虞はない。
【0021】
最後に、プレート部材12の貫通孔12aの周縁部をRFコネクタ4をにかしめつけ、さらに該貫通孔12aの周縁部とRFコネクタ4とを半田接合することによって、貫通孔12aの周縁部とRFコネクタ4との間の隙間を完全に塞ぐ。このようにしてチューナユニット1にアウターケース10(ケース部材11およびプレート部材12)が取り付けられると、図1や図3に示すチューナ装置が完成する。
【0022】
そして、このチューナ装置を図示せぬマザーボードへ実装する際には、シールドケース3(枠体5)の各取付脚5dとアウターケース10の各脚片11e,12eをそれぞれマザーボード側の対応する挿入孔に挿入して固定し、かつ、チューナユニット1の各端子8をマザーボード側の外部回路に接続する。これにより、予め一体化されているシールドケース3とアウターケース10を容易かつ確実にマザーボードに取り付けることができると共に、アウターケース10の各平坦部11d,12dをマザーボードの上面の所定領域に搭載させることができる。それゆえ、この搭載領域にマザーボード側の接地パターンを配設しておけば、チューナ装置のグラウンドを強化することができる。こうしてマザーボード上に実装したチューナ装置は、切欠きや孔が複数個所に形成されているシールドケース3の枠体5をアウターケース10が完全に覆っているため、電磁ノイズの飛び込みや飛び出しを防止するシールド効果が極めて高い。
【0023】
以上説明したように本実施形態例に係るチューナ装置は、貫通孔12aにRFコネクタ4を挿通させたプレート部材12を枠体5の一側板5aに重ね合わせてシールドケース3に容易に取り付けることができると共に、プレート部材12とは逆側からシールドケース3に外挿したケース部材11を該プレート部材12に容易に連結させて箱形のアウターケース10となすことができるため、アウターケース10の連結作業やシールドケース3への取付作業を簡便に行うことができる。すなわち、ケース部材11とプレート部材12とを連結する際には、規制突片11cで位置規制しつつ連結片11aをスリット12cに挿入して捩るだけでよいため、作業性が良好で位置ずれや不所望な変形を効果的に防止できる。同様に、ケース部材11やプレート部材12をシールドケース3に取り付ける際には、規制突片5cで位置規制しつつ取付片5bをスリット11bやスリット12bに挿入して捩るだけでよいため、作業性が良好で位置ずれや不所望な変形を効果的に防止できる。それゆえ、かかるアウターケース10を備えたチューナ装置は、シールド効果が極めて高くて信頼性に富むシールド構造を安価に実現することができる。
【0024】
また、本実施形態例に係るチューナ装置は、チューナユニット1に横向きに突設されているRFコネクタ4をプレート部材12の貫通孔12aの周縁部にかしめつけて半田接合しているため、貫通孔12aの周縁部とRFコネクタ4との間の隙間が完全に塞がれた状態になってシールド効果が一層高まっていると共に、RFコネクタ4の取付強度が高まっている。
【0025】
なお、上記実施形態例に係るチューナ装置では、シールドケース3(枠体5)の各取付脚5dとアウターケース10の各脚片11e,12eをそれぞれマザーボード側の対応する挿入孔に挿入して固定する場合について説明したが、図7に示すように、シールドケース3側の取付脚を削除することにより、シールドケース3とアウターケース10の一体品をアウターケース10側の各脚片11e,12eのみによってマザーボード13に取り付けるようにしてもよい。このようにすると、外来妨害信号がシールドケース3側の取付脚を経路としてチューナ回路に侵入しなくなるため、外来信号妨害(イミュニティ)が悪化することを抑制できる。
【符号の説明】
【0026】
1 チューナユニット
2 回路基板
3 シールドケース
4 RFコネクタ
5 枠体
5a 一側板
5b 取付片
5c 規制突片
6 上カバー
7 下カバー
8 端子
10 アウターケース
11 ケース部材
11a 連結片
11b スリット(第2のスリット)
11c 規制突片
11d 平坦部
11e 脚片
12 プレート部材
12a 貫通孔
12b スリット(第1のスリット)
12c スリット(第3のスリット)
12d 平坦部
12e 脚片
13 マザーボード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チューナ回路が設けられた回路基板と、この回路基板を収納して保持する板金製のシールドケースと、このシールドケースの一側板に固着されて外方へ突出すると共に前記チューナ回路と電気的に接続されたRFコネクタとを備えたチューナ装置のシールド構造であって、
前記シールドケースをその下面部および前記一側板を除いて覆う板金製のケース部材と、前記RFコネクタを貫通させる貫通孔を有して前記シールドケースの前記一側板を覆う板金製のプレート部材とを連結してなる箱形のアウターケースを備え、このアウターケースを前記シールドケースに一体化させたことを特徴とするチューナ装置のシールド構造。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記シールドケースには前記一側板に隣接する側板の長手方向両端に取付片が突設されており、前記プレート部材に設けられた第1のスリットに一方の前記取付片を挿通してかしめることによって該プレート部材と前記シールドケースとが一体化されていると共に、前記ケース部材に設けられた第2のスリットに他方の前記取付片を挿通してかしめることによって該ケース部材と前記シールドケースとが一体化されていることを特徴とするチューナ装置のシールド構造。
【請求項3】
請求項2の記載において、前記シールドケースが前記取付片の基端部の上縁近傍と下縁近傍にそれぞれ規制突片を有し、これら規制突片が前記第1のスリットまたは前記第2のスリットの上下両端部に係合可能に挿入されていることを特徴とするチューナ装置のシールド構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項の記載において、前記ケース部材には前記プレート部材に隣接して配置される側板の長手方向一端に連結片が突設されており、前記プレート部材に設けられた第3のスリットに前記連結片を挿通してかしめることによって該プレート部材と前記ケース部材とが連結されていることを特徴とするチューナ装置のシールド構造。
【請求項5】
請求項4の記載において、前記ケース部材が前記連結片の基端部の上縁近傍と下縁近傍にそれぞれ規制突片を有し、これら規制突片が前記第3のスリットの上下両端部に係合可能に挿入されていることを特徴とするチューナ装置のシールド構造。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項の記載において、前記アウターケースの下端部に複数の脚片を垂設し、これら脚片がマザーボードに固定されるようにしたことを特徴とするチューナ装置のシールド構造。
【請求項7】
請求項6の記載において、前記シールドケースと前記アウターケースの一体品は、前記アウターケースの前記脚片のみによって前記マザーボードに固定されるようにしたことを特徴とするチューナ装置のシールド構造。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1項の記載において、前記アウターケースの下端部に内方へ折り曲げられた平坦部を形成し、マザーボード側の接地パターン上に前記平坦部が搭載されるようにしたことを特徴とするチューナ装置のシールド構造。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか1項の記載において、前記プレート部材の前記貫通孔の周縁部を前記RFコネクタにかしめつけると共に、前記貫通孔の周縁部と前記RFコネクタとを半田接合したことを特徴とするチューナ装置のシールド構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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