説明

ティシュペーパ用包装構造

【課題】この発明は、包装コストの低減及びゴミの減量に加えて、コンパクト化及び軽量化を図ることができるとともに、運搬や保管等の取り扱いが簡単且つ容易に行えるティシュペーパ用包装構造の提供を目的とする。
【解決手段】ティシュペーパ用包装構造1は、一束分のティシュペーパ束3が収容されたティシュボックス2と、5束のティシュペーパ束3からなるティシュペーパ群4とを上下に積み重ねたまま、合成樹脂製の包装フィルム5でシュリンク包装している。ティシュペーパ3aを使用する際は、包装フィルム5を開封して、一束分のティシュペーパ束3が収容されたティシュボックス2を包装フィルム5から取り出して使用する。空のティシュボックス2にティシュペーパ束3を補充する際は、一束分のティシュペーパ束3を包装フィルム5から取り出して空のティシュボックス2に直接補充する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えば包装コストの低減及びゴミの減量を図ることができるとともに、運搬や保管等の取り扱いが容易に行えるようにしたティシュペーパ用包装構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、前記ティシュペーパを包装する構造としては、例えば詰替用ティシュボックスに2個の補充用ティシュペーパを包装袋で包装したまま収容し、残り3個の補充用ティシュペーパを詰替用ティシュボックスの上に積み重ねた後、2個の補充用ティシュペーパが収容された詰替用ティシュボックスと、詰替用ティシュボックス上に積み重ねられた残り3個の補充用ティシュペーパとの全体を透明の合成樹脂フィルムで外装する構成が特許文献1の補充用ティシュペーパの包装構造に開示されている(段落0024参照)。
【0003】
しかし、詰替用ティシュボックスに収容される2個の補充用ティシュペーパと、詰替用ティシュボックス上に積み重ねられる3個の補充用ティシュペーパとを包装袋で個々に包装しなければならず、補充用ティシュペーパの包装作業に手間及び時間が掛かる。また、包装袋から補充用ティシュペーパを取り出した際に、補充用ティシュペーパの外面全体を覆っている包装袋を廃棄処分しなければならず、包装袋の廃棄量が多いため、包装コストが高くなる。
【特許文献1】特開2001−340257号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この発明は、包装コストの低減及びゴミの減量を図ることができるとともに、運搬や保管等の取り扱いが容易に行えるようにしたティシュペーパ用包装構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、多数枚のティシュペーパを相互に折り重ねてなる未包装のティシュペーパ束が収容されるティシュボックスと、前記未包装のティシュペーパ束を複数集積してなるティシュペーパ群とを備えたティシュペーパ用包装構造であることを特徴とする。
これにより、ティシュペーパ束の外面全体を覆うための包装体、ティシュペーパ束を個々に収容するためのティシュボックス等が不要となり、包装コストの低減及びゴミの減量を図ることができる。また、一つのティシュボックスにティシュペーパ束を補充して使用するので、ティシュボックスの個数が少なくて済む。
なお、包装とは、例えば袋、フィルム等の包装体でティシュペーパ束の外面全体を覆うことを指し、ティシュペーパ束の一部外面に結束体を巻き付けることは、この発明でいう「包装」にはあたらない。
【0006】
また、この発明の態様として、前記ティシュボックス及びティシュペーパ群の外面全体が覆われるように包装体で包装することができる。
これにより、未包装のティシュペーパ束の積み重ね状態が維持されるとともに、ティシュボックス及びティシュペーパ群の全体を一括して移動することができる。
【0007】
また、この発明の態様として、前記ティシュペーパ束を、前記ティシュペーパの積み重ね方向に結束体を巻き付けて一体的に結束することができる。
これにより、一つのティシュペーパ群を、ティシュボックスに収容される一束分のティシュペーパ束に分離する作業が簡単且つ容易に行える。さらに、ティシュペーパの折り重ね状態が乱れることがなく、一束分のティシュペーパ束を、ティシュペーパの折り重ね状態を維持したままティシュボックスに収容することができる。
【0008】
また、この発明の態様として、前記ティシュペーパ群を、前記ティシュペーパ束の積み重ね方向に結束体を巻き付けて一体的に結束することができる。
これにより、複数のティシュペーパ束を一つの群として取り扱うことができるとともに、一つのティシュボックスと、複数のティシュペーパ束からなるティシュペーパ群とを上下に積み重ねる作業が簡単且つ容易に行える。
【0009】
また、この発明の態様として、前記ティシュボックス及びティシュペーパ群を、該ティシュボックス及びティシュペーパ束の積み重ね方向に結束体を巻き付けて一体的に結束することができる。
これにより、ティシュボックスとティシュペーパ群とを一括して取り扱うことができる。
【0010】
また、この発明の態様として、前記上下に積み重ねられる各ティシュペーパ束の間に、シート状の間仕切りを敷設することができる。
これにより、一つのティシュペーパ群を、ティシュボックスに収容される一束分のティシュペーパ束に分離する作業が簡単且つ容易に行え、ティシュペーパ束を結束する結束体及び結束作業が不要となる。
【0011】
また、この発明の態様として、前記ティシュペーパ群の一側外面と前記包装体の一側内面との間に、前記ティシュペーパ束の積み重ね数に応じて最上層に積み重ねられたティシュペーパ束の上面と対向する方向に折曲げ自在な間仕切りシートを挿入することができる。
つまり、1束分のティシュペーパ束を包装体から取り出した後、間仕切りシートを内側へ折り曲げて2束目のティシュペーパ束の上面が覆われるように折り重ねる。これにより、残りのティシュペーパ束或いはティシュペーパが散乱するのを防止することができる。
【0012】
また、この発明の態様として、前記ティシュペーパ群の一側外面と前記包装体の一側内面との間に、前記ティシュペーパ束が収容されるシート状のティシュボックスを挿入することができる。
これにより、箱形状に組み立てられたティシュボックス上にティシュペーパ群を載置するよりも、構造全体のまとまりが良いので、嵩張らず、コンパクト化を図ることができる。また、製造時においてティシュボックスの組立作業が不要となり、コストの低減を図ることができる。また、資源を大切にするという意識を使用者に与えることができる。
【0013】
また、この発明の態様として、前記ティシュボックス及びティシュペーパ群の全体を包装する包装体の側面に、前記ティシュペーパ束の積み重ね方向と直交して切り離し用のミシン目を形成するとともに、該ミシン目を、前記ティシュペーパ群が一束分のティシュペーパ束に分離される上下間隔に隔てて複数本配列することができる。
これにより、包装体を開封しなくても、ティシュボックスとティシュペーパ束とを、包装体に形成されたミシン目に沿って上下分離することができる。
【0014】
前記包装体は、例えば手で開封することが可能な厚さ或いは材質(紙、合成樹脂を含む)で形成された袋、フィルム等で構成することができる。
また、結束体は、例えば手で切断することが可能な厚さ或いは材質(紙、合成樹脂を含む)で形成された結束帯や結束紐、結束糸等で構成することができる。
また、間仕切り及び間仕切りシートは、例えば紙、木、繊維、合成樹脂で形成された栞や不織布等で構成することができる。
また、間仕切り及び間仕切りシートの厚みは、ティシュペーパの折り重ね状態及び各ティシュペーパ束の積み重ね状態が損なわれないような厚さが望ましい。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、包装コストの低減及びゴミの減量に加えて、コンパクト化及び軽量化を図ることができるとともに、運搬や保管等の取り扱いが簡単且つ容易に行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の実施形態の一例であるティシュペーパ用包装構造1のティシュボックス2とティシュペーパ群4との積み重ね方を示す斜視図である。図2は、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4の積み重ね状態とシュリンク包装状態を示す斜視図である。図3は、ティシュボックス2及びティシュペーパ束3の分離方法を示す斜視図である。図4は、一束分のティシュペーパ束3をティシュボックス2に補充する方法を示す斜視図である。
【0017】
ティシュペーパ用包装構造1は、多数枚のティシュペーパ3aを相互に折り重ねてなる未包装のティシュペーパ束3が一束収容された箱形状を有する紙製のティシュボックス2上に、未包装のティシュペーパ束3を上下に5束集積してなるティシュペーパ群4を載置した後、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4の外面全体が覆われるように、図示しないシュリンク包装機により合成樹脂製の包装フィルム5を密着させてシュリンク包装した構造である(図2参照)。
【0018】
なお、包装とは、例えば袋、フィルム等の包装体でティシュペーパ束3の外面全体を覆うことを指し、ティシュペーパ束3の中央部外面に後述する結束帯6を巻き付けることは、この発明でいう「包装」にはあたらない。
【0019】
また、包装フィルム5の上面には、シュリンク包装されたティシュボックス2及びティシュペーパ群4の全体を運搬するための把持部5aを連設している。
【0020】
ティシュペーパ束3は、通常、ティシュボックス2に収容される一般的な枚数のティシュペーパ3aを相互に折り重ねられている。これにより、上から1枚目のティシュペーパ3a(実際には2枚重ねになっているため1組)を取り出すたびに、2枚目のティシュペーパ3aが連なって取り出されるようにして折り重ねられている。
【0021】
また、多数枚のティシュペーパ3aを相互に折り重ねてなるティシュペーパ束3の長手方向の中央部には、ティシュペーパ束3の積み重ね方向Aに対し帯封である紙製の結束帯6を1回又は複数回巻き付けて一体的に結束している。
【0022】
結束帯6は、利用者の手で切断することが可能な厚さ及び幅に形成されているが、結束帯6の幅方向に、例えばミシン目、切れ目等を形成してもよい。
【0023】
これにより、未包装のティシュペーパ束3からなる一つのティシュペーパ群4を、各ティシュペーパ束3…の間を境目として、ティシュボックス2に収容される一束分のティシュペーパ束3に分離する作業が簡単且つ容易に行える。さらに、未包装のティシュペーパ束3を一束毎に結束しているので、ティシュペーパ3aの折り重ね状態が乱れることがなく、一束分のティシュペーパ束3を、ティシュペーパ3aの折り重ね状態を維持したままティシュボックス2に収容することができる。
【0024】
ティシュボックス2は、図4にも示すように,箱形態を維持するのに必要な厚み或いは剛性を有する板紙で形成され、一束分のティシュペーパ束3の収容が許容される箱形状に組み立てられている。
【0025】
箱本体2aの内部には、一束分のティシュペーパ束3を収容するための収容部2bが形成されている。また、箱本体2aの上面中央には、収容部2bからティシュペーパ束3の最上面に折り重ねられたティシュペーパ3aを取出すための取出口2cが形成されている。
【0026】
箱本体2aの両端には、一束分のティシュペーパ束3を補充するための補充口2dが開閉自在に設けられている。その補充口2dの左右縁部には左右フラップ2e,2eが連設されている。また、補充口2dの上下縁部には上下フラップ2f,2fが連設されている。
【0027】
補充口2dを閉じる際は、左右フラップ2e,2e及び上下フラップ2f,2fを内側へ折り曲げた後、上側のフラップ2fに形成された差込み片2gを、下側のフラップ2fに形成された差込み孔2hに差し込むことで、補充口2dが閉塞される。
【0028】
また、補充口2dを開ける際は、差込み片2gを差込み孔2hから引き抜いて、左右フラップ2e,2e及び上下フラップ2f,2fを外側へ広げることで、補充口2dが開口される。
【0029】
図示実施例は前記の如く構成するものにして、以下、ティシュペーパ用包装構造1のティシュボックス2にティシュペーパ束3を補充する補充方法を説明する。
【0030】
先ず、図3に示すように、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4の全体を包装する包装フィルム5の下端を開封して、包装フィルム5からティシュボックス2を取り出した後、ティシュボックス2に収容されたティシュペーパ3aを使用する。
【0031】
ティシュボックス2に収容された全てのティシュペーパ3aが使用され、空になるまではティシュペーパ束3を補充する必要がないので、ティシュボックス2を取り出した後、包装フィルム5の開口部が上向きとなるようにティシュペーパ群4全体を上下反転して、包装フィルム5の開口側周縁部を内側へ折り曲げて閉塞しておけばよい。これにより、補充用の各ティシュペーパ束3…を運搬或いは保管する等の取り扱いが一括して行えるとともに、ティシュペーパ束3が散乱するのを防止することができる。
【0032】
全てのティシュペーパ3aが使用され、空になったティシュボックス2にティシュペーパ束3を補充する際には、包装フィルム5を開封して、包装フィルム5から未包装のティシュペーパ束3を一束取り出した後、ティシュペーパ束3に巻き付けられた結束帯6を手で切断するか、鋏やカッタ等の切断具で切断して結束解除する。
【0033】
次に、図4に示すように、ティシュボックス2の右側補充口2dに連設された左右フラップ2e,2e及び上下フラップ2f,2fを外側へ広げ、右側補充口2dを開口した後、ティシュボックス2の右側補充口2dから、結束解除されたティシュペーパ束3を一束分補充する。
【0034】
この後、左右フラップ2e,2e及び上下フラップ2f,2fを内側へ折り曲げ、上側フラップの差込み片2gを下側フラップの差込み孔2hに差し込んで、補充口2dを閉塞すれば、ティシュボックス2に対するティシュペーパ束3の補充が完了する。
【0035】
以上のように、一束分のティシュペーパ束3が収容されたティシュボックス2上に、多数枚のティシュペーパ3aを相互に折り重ねてなる未包装のティシュペーパ束3を5束積み重ねたまま、合成樹脂製の包装フィルム5でシュリンク包装している。これにより、ティシュペーパ束3の外面全体を覆うための包装体が不要となり、包装コストの低減及びゴミの減量に加えて、コンパクト化及び軽量化を図ることができ、運搬や保管等の取り扱いが簡単且つ容易に行える。また、一つのティシュボックス2にティシュペーパ束3を補充するので、ティシュボックス2の個数が少なくて済む。
【0036】
また、箱形状に組み立てられたティシュボックス2の外面と、未包装のティシュペーパ束3を上下に集積してなるティシュペーパ群4の外面とが覆われるように、合成樹脂製の包装フィルム5を密着させてシュリンク包装するので、未包装のティシュペーパ束3の積み重ね状態が維持されるとともに、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4の全体を一括して移動することができる。且つ、運搬時や保管時等において、荷崩れが起きるのを防止することができる。
【0037】
図5は、ティシュペーパ群4上にティシュボックス2を載置してシュリンク包装した包装構造1の他の例を示す斜視図である。つまり、5束のティシュペーパ束3からなるティシュペーパ群4上に、ティシュペーパ束3が収容されたティシュボックス2を載置した後、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4の全体に包装フィルム5を被覆してシュリンク包装している。
【0038】
先ず、包装フィルム5の上端を開封して、包装フィルム5からティシュボックス2を取り出した後、ティシュボックス2に収容されたティシュペーパ3aを使用する。また、空になったティシュボックス2にティシュペーパ束3を補充する際には、包装フィルム5を開封して、包装フィルム5から取り出した一束分のティシュペーパ束3をティシュボックス2に補充するので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0039】
図6は、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4を帯封である幅広の結束帯7で結束した包装構造のその他の例を示す斜視図である。つまり、上下に積み重ねられたティシュボックス2及びティシュペーパ群4の長手方向の中央部に、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4の積み重ね方向Aに対し結束帯7を1回又は複数回巻き付けて一体的に結束している。
【0040】
これにより、ティシュボックス2とティシュペーパ群4とを一括して取り扱うことができるとともに、運搬や保管等の取り扱いが簡単且つ容易に行える。また、ティシュボックス2に対しティシュペーパ群4を積み重ねたまま一括してシュリンク包装するので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。或いは、図7に示すように、ティシュボックス2と、個々に結束された各ティシュペーパ束3…からなるティシュペーパ群4とを結束帯7で結束してもよい。
【0041】
図8は、ティシュペーパ群4のみを結束帯7で結束した包装構造のその他の例を示す斜視図である。つまり、5束のティシュペーパ束3からなるティシュペーパ群4の長手方向の中央部に、ティシュペーパ群4の積み重ね方向Aに対し結束帯7を1回又は複数回巻き付けて一体的に結束している。
【0042】
これにより、5束のティシュペーパ束3を一括して取り扱うことができるとともに、一つのティシュボックス2と、5束のティシュペーパ束3からなるティシュペーパ群4とを上下に積み重ねる作業が簡単且つ容易に行える。また、ティシュボックス2に対しティシュペーパ群4を積み重ねたまま一括してシュリンク包装するので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0043】
図9は、上下に積み重ねられる各ティシュペーパ束3…の間にシート状の間仕切り8を敷設した包装構造のその他の例を示す斜視図である。つまり、下側に配置されるティシュペーパ束3の最上面に折り重ねられたティシュペーパ3aと、上側に配置されるティシュペーパ束3の最下面に折り重ねられたティシュペーパ3aとの間に、再生紙で形成された肉厚の薄いシート状の間仕切り8を挿入している。上述と同様に、残りの各ティシュペーパ束3…の間にも間仕切り8を1枚ずつ挿入している。
【0044】
これにより、上下に積み重ねられた各ティシュペーパ束3…の境目が不明確になることがなく、一つのティシュペーパ群4を、各ティシュペーパ束3…の間に挿入された間仕切り8を境目として、ティシュボックス2に収容される一束分のティシュペーパ束3に分離する作業が簡単且つ容易に行える。さらに、各ティシュペーパ束3…を結束する結束体及び結束作業が不要となるだけでなく、間仕切り8を何回も繰り返し使用することができるので、包装コストの低減及びゴミの減量を図ることができる。また、ティシュボックス2に対しティシュペーパ群4を積み重ねたまま一括してシュリンク包装するので、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0045】
図10は、ティシュペーパ群4の一側外面と包装フィルム5の一側内面との間に、ティシュペーパ束3の積み重ね数に応じて折り曲げ自在な再生紙で形成された間仕切りシート9を挿入した包装構造のその他の例を示す斜視図である。
【0046】
間仕切りシート9の側面には、ティシュペーパ束3の積み重ね方向Aと直交してミシン目等の折り目9aを形成するとともに、該折り目9aを一束分のティシュペーパ束3と対応する上下間隔に隔てて複数本配列している。これにより、ティシュペーパ束3の積み重ね数に応じて、最上層に積み重ねられたティシュペーパ束3の上面と対向する方向へ折り曲げることができる。
【0047】
つまり、包装フィルム5を開封して、ティシュボックス2を取り出した後、包装フィルム5の開封側が上向きとなるようにティシュペーパ群4全体を上下反転して、1束分のティシュペーパ束3を包装フィルム5から取り出す。このとき、間仕切りシート9を、2層目のティシュペーパ束3と対応する位置に形成された折り目9aに沿って内側へ折り曲げ、該ティシュペーパ束3の上面が覆われるように折り重ねる。
【0048】
これにより、残りのティシュペーパ束3或いはティシュペーパ3aが散乱するのを防止することができる。また、ティシュペーパ3aが変質或いは変色するのを抑えることができる。且つ、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0049】
なお、間仕切り8及び間仕切りシート9は、再生紙以外に、例えば木、繊維、合成樹脂等の材質で形成してもよい。また、間仕切り8の厚みは、ティシュペーパ3aの折り重ね状態及び各ティシュペーパ束3…の積み重ね状態が損なわれないような厚さが望ましい。
【0050】
図11は、ティシュペーパ群4の一側外面と包装フィルム5の一側内面との間に、シート状のティシュボックス2を挿入した包装構造のその他の例を示す斜視図である。
【0051】
つまり、包装フィルム5を開封した後、シート状のティシュボックス2を包装フィルム5から取り出して箱形状に組み立てる。そのティシュボックス2に、包装フィルム5から取り出した1束分のティシュペーパ束3を収容して使用する。
【0052】
これにより、箱形状に組み立てられたティシュボックス2上にティシュペーパ群4を載置するよりも、構造全体のまとまりが良いので、嵩張らず、コンパクト化を図ることができる。また、運搬や保管等に要するスペースが小さくて済む。且つ、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0053】
また、製造時においてティシュボックス2の組立作業が不要となり、コストの低減を図ることができる。また、資源を大切にするという意識を使用者に与えることができる。
【0054】
図12は、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4の全体を包装する包装フィルム5の側面に、切り離し用のミシン目5bを複数本配列した包装構造のその他の例を示す斜視図である。
【0055】
つまり、包装フィルム5の側面には、ティシュペーパ束3の積み重ね方向Aと直交して切り離し用のミシン目5bを形成するとともに、該ミシン目5bを、ティシュペーパ群4が一束分のティシュペーパ束3に分離される上下間隔に隔てて複数本配列している。
【0056】
これにより、包装フィルム5を開封しなくても、ティシュボックス2とティシュペーパ束3とを、包装フィルム5に形成されたミシン目5bに沿って上下に分離することができる。且つ、前記実施例と略同等の作用及び効果を奏することができる。
【0057】
図13は、包装フィルム5でシュリンク包装せず、ティシュボックス2及びティシュペーパ群4を結束帯7のみで結束した包装構造のその他の例を示す斜視図である。つまり、ティシュペーパ群4に巻き付けられた結束帯7を切断して、ティシュペーパ群4から分離したティシュペーパ束3をティシュボックス2に補充する。これにより、包装フィルム5が不要となり、包装コストの低減及びゴミの減量を図ることができる。
【0058】
また、ティシュペーパ群4からティシュペーパ束3を分離した後、結束帯7の両端を、例えば面ファスナー、粘着テープ、粘着剤等の固定手段で固定してもよい。これにより、残りのティシュペーパ束3或いはティシュペーパ3aが散乱するのを防止することができる。
【0059】
この発明の構成と、前記実施形態との対応において、
この発明の結束体は、実施形態の結束帯6,7に対応し、
以下同様に、
包装体は、包装フィルム5に対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、請求項に示される技術思想に基づいて応用することができ、多くの実施の形態を得ることができる。
【0060】
前記ティシュボックス2上に、前記積み重ね方向Aと直交する方向に未包装のティシュペーパ束3を集積してなるティシュペーパ群4を載置して包装してもよい。
【0061】
また、前記差込み片2gを差込み孔2hに差し込む代わりに、例えば面ファスナー、マグネット、或いは、繰返し剥離可能な粘着剤、両面粘着テープ等で閉塞状態を保持してもよい。また、ティシュボックス2を、例えば合成樹脂、金属、木等の材質で製作できるのは勿論である。
【0062】
また、ティシュペーパ群4の各ティシュペーパ束3…を識別可能な所望する色に配色(例えば白色、赤色、黄色、青色、緑色等)してもよい。つまり、各ティシュペーパ束3…を個々に結束する必要がなく、各ティシュペーパ束3…の配色によって一束に分離することができる。
【0063】
或いは、ティシュペーパ束3の最上面又は最下面に折り重ねられたティシュペーパ3aを、該最上面又は最下面のティシュペーパ3aを除く残りのティシュペーパ3aとの識別が可能な所望する色に配色してもよい。
【0064】
つまり、一つのティシュペーパ群4を、各ティシュペーパ束3…の所望する色に配色されたティシュペーパ3aを目安として、一束分のティシュペーパ束3に分離することができる。なお、前記配色は、前記白色、赤色、黄色、青色、緑色以外の所望する色に変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】ティシュペーパ用包装構造のティシュボックスとティシュペーパ群との積み重ね方を示す斜視図。
【図2】ティシュボックス及びティシュペーパ群の積み重ね状態とシュリンク包装状態を示す斜視図。
【図3】ティシュボックス及びティシュペーパ束の分離方法を示す斜視図。
【図4】ティシュボックスにティシュペーパ束を補充する方法を示す斜視図。
【図5】ティシュペーパ群上にティシュボックスを載置してシュリンク包装した包装構造の他の例を示す斜視図。
【図6】ティシュボックス及びティシュペーパ群を幅広の結束帯で結束してシュリンク包装した包装構造のその他の例を示す斜視図。
【図7】ティシュボックスと、既に結束された各ティシュペーパ束からなるティシュペーパ群とを幅広の結束帯で結束したその他の例を示す斜視図。
【図8】ティシュペーパ群のみを幅広の結束帯で結束した包装構造のその他の例を示す斜視図。
【図9】各ティシュペーパ束の間に間仕切りを挿入した包装構造のその他の例を示す斜視図。
【図10】ティシュペーパ群と包装フィルムとの間に間仕切りシートを挿入した包装構造のその他の例を示す斜視図。
【図11】ティシュペーパ群と包装フィルムとの間に、シート状に展開されたティシュボックスを挿入した包装構造のその他の例を示す斜視図。
【図12】包装フィルムの側面に切り離し用のミシン目を形成した包装構造のその他の例を示す斜視図。
【図13】ティシュボックス及びティシュペーパ群を幅広の結束帯のみで結束した包装構造のその他の例を示す斜視図。
【符号の説明】
【0066】
A…積み重ね方向
1…ティシュペーパ用包装構造
2…ティシュボックス
3…ティシュペーパ束
3a…ティシュペーパ
4…ティシュペーパ群
5…包装フィルム
5b…ミシン目
6,7…結束帯
8…間仕切り
9…間仕切りシート
9a…折り目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
多数枚のティシュペーパを相互に折り重ねてなる未包装のティシュペーパ束が収容されるティシュボックスと、
前記未包装のティシュペーパ束を複数集積してなるティシュペーパ群とを備えた
ティシュペーパ用包装構造。
【請求項2】
前記ティシュボックス及びティシュペーパ群の外面全体が覆われるように包装体で包装した
請求項1に記載のティシュペーパ用包装構造。
【請求項3】
前記ティシュペーパ束を、前記ティシュペーパの積み重ね方向に結束体を巻き付けて一体的に結束した
請求項1又は2に記載のティシュペーパ用包装構造。
【請求項4】
前記ティシュペーパ群を、前記ティシュペーパ束の積み重ね方向に結束体を巻き付けて一体的に結束した
請求項1〜3のいずれか一つに記載のティシュペーパ用包装構造。
【請求項5】
前記ティシュボックス及びティシュペーパ群を、該ティシュボックス及びティシュペーパ束の積み重ね方向に結束体を巻き付けて一体的に結束した
請求項1〜4のいずれか一つに記載のティシュペーパ用包装構造。
【請求項6】
前記上下に積み重ねられる各ティシュペーパ束の間に、シート状の間仕切りを敷設した
請求項1〜5のいずれか一つに記載のティシュペーパ用包装構造。
【請求項7】
前記ティシュペーパ群の一側外面と前記包装体の一側内面との間に、前記ティシュペーパ束の積み重ね数に応じて最上層に積み重ねられたティシュペーパ束の上面と対向する方向に折曲げ自在な間仕切りシートを挿入した
請求項1〜6のいずれか一つに記載のティシュペーパ用包装構造。
【請求項8】
前記ティシュペーパ群の一側外面と前記包装体の一側内面との間に、前記ティシュペーパ束が収容されるシート状のティシュボックスを挿入した
請求項1〜7のいずれか一つに記載のティシュペーパ用包装構造。
【請求項9】
前記ティシュボックス及びティシュペーパ群の全体を包装する包装体の側面に、前記ティシュペーパ束の積み重ね方向と直交して切り離し用のミシン目を形成するとともに、該ミシン目を、前記ティシュペーパ群が一束分のティシュペーパ束に分離される上下間隔に隔てて複数本配列した
請求項1〜8のいずれか一つに記載のティシュペーパ用包装構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−100298(P2010−100298A)
【公開日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−271921(P2008−271921)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(505334248)
【Fターム(参考)】