説明

テレテキストページデータをキャッシングする方法、テレテキストレシーバシステム及びテレビジョンセット

テレテキストレシーバシステムにメモリユニット21でテレテキストページデータをキャッシングする方法であって、複数のチャネルのうちの第一のチャネルに属する信号に埋め込まれるテキストページの系列を表すデータを受信し、メモリユニット21のデータに記憶するステップ、メモリユニット21に記憶された前に記憶されたテレテキストページデータの少なくとも幾つかを保持しつつ、複数のチャネルのうちの更なるチャネルに属する信号に埋め込まれたテレテキストページの系列を表すデータを受信し、メモリユニット21に記憶するステップを含み、それぞれ受信されたテレテキストページについて、メモリユニット21が受信されたテレテキストページを表す受信されたテレテキストページデータを記憶するために利用可能な容量を有するかを判定し、それぞれ記憶されたテレテキストページについて、ページを表す記憶されたテレテキストページデータをそのテレテキストページデータが埋め込まれた信号が属するチャネルと関連付けする情報が記憶される。本方法は、メモリユニットが不十分な容量を有することの判定に応じて、受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータを少なくとも1つの異なるチャネルと関連されるテレテキストページデータの代わりに用いる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレテキストレシーバシステムのメモリユニットにテレテキストデータをキャッシングする方法に関するものであって、当該方法は、複数のチャネルのうちの最初のチャネルに属する信号に埋め込まれたテレテキストページの系列を表すデータを受信してメモリユニットに記憶するステップ、複数のチャネルのうちの更なるチャネルに属する信号に埋め込まれたテレテキストページの系列を表すデータを続いて受信してメモリユニットに記憶し、メモリユニットに記憶された前に記憶されたテレテキストページデータの少なくとも幾つかを保持するステップを含んでおり、それぞれ受信されたテレテキストページについて、メモリユニットが受信されたテレテキストページを表している受信されたテレテキストページデータを記憶するために利用可能な容量を有しているか、及び、それぞれ記憶されたテレテキストページについて、ページを表す記憶されたテレテキストページデータをテレテキストページデータが埋め込まれる信号が属するチャネルと関連付けする情報が記憶されたかが判定される。
【0002】
また、本発明は、テレテキストレシーバシステムに関し、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成からテレテキストページを表すデータを受信するために構成されるコントローラ及びメモリユニットを有している。
【0003】
また、本発明は、テレビジョンセットに関し、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成からテレテキストページを表すデータを受信するために構成されるコントローラ及びメモリユニットを有している。
さらに、本発明は、コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0004】
先に記載されたタイプの方法、テレテキストレシーバシステム及びテレビジョンセットの実施の形態は、JP-A-2000050219から知られている。公知の実施の形態では、チャネル数は、キーボードからのチャネル選局信号として入力され、マイクロコンピュータを通してチャネル選局回路にチャネル番号で同調させる制御信号を供給しつつ、チャネル番号1のチャネル符号が付加され、チャネル番号1の文字番組データのプログラムデータヘッダ及びページデータヘッダに記憶される。つぎに、チャネル番号2が同調され、チャネル番号2のチャネル符号が付属され、上述されたバッファメモリでチャネル番号2について文字番組データに記憶される。したがって、プレゼンテーションのためにバッファメモリからデータが読まれた場合、2以上のチャネルの文字放送番組データがバッファメモリにより記憶されたとき、チャネル符号をそれぞれの文字放送番組データに付加することにより、所望のチャネルの文字放送番組の読出しは、チャネル符号及びプログラム数の特定の入力を実行することで可能となる。バッファメモリの記憶領域が不十分であるとき、バッファメモリの記憶領域に最も古い文字放送番組データを書換えすることで最新の文字放送番組に常に更新することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
公知の方法及びシステムの問題は、最も古い文字放送番組データが視聴されているチャネルの文字放送番組に属することができることであって、したがって、それが属するチャネルが必要とされる可能性が高いという事実であったとしても、ユーザにより要求された場合にキャッシュから読み出すことができない。
【0006】
本発明の目的は、チャネル切り替え後のページ検索の遅延を減少することができる、先に記載されたタイプの方法、テレテキストレシーバシステム、テレビジョンセット及びコンピュータプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、本発明に係る方法により達成され、当該方法は、メモリユニットが不十分な容量を有することの判定に応じて、少なくとも1つの異なるチャネルに関連するテレテキストページデータの代わりに、受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータを用いることで特徴付けされる。
【0008】
チャネル切り替えの後、前に記憶されたテレテキストページデータの少なくとも幾つかはメモリユニットに記憶され続けるため、前のチャネルに戻るその後の切り替えは、そのチャネルに属するページのそれぞれを表すテレテキストページデータがメモリユニットに再び書き込まれる必要があることを必ずしも含んでいない。これは、メモリユニットの全体の内容がそれぞれのチャネル切り替え後に消去されるシステムと比較して遅延が低減される。しかし、メモリユニットが余りに一杯で、現在のチャネルに埋め込まれた新たに受信されたテレテキストページデータを記憶することができない場合、ユーザにより現在選択されたチャネルに関連するテレテキストページデータの多くは、メモリユニットに保持されるので、少なくとも1つの異なるチャネルに関連するテレテキストページデータが置き換えられる。これは、望まれる可能性が最も高いページへの迅速なアクセスを提供するという利点を有する。
【0009】
本発明に係る方法の好適な実施の形態は、所望のテレテキストページを要求するユーザにより始動されたコマンドを受信するステップ、テレテキストページデータをあるチャネルに関連付けする記憶された情報を使用して、現在視聴されているテレテキストページデータが埋め込まれた信号が属するチャネルと関連付けされるテレテキストページデータにおける所望のテレテキストページを表すテレテキストページデータをサーチする。
したがって、所望のテレテキストページを表すテレテキストページデータの検索が加速される。
【0010】
好ましくは、本方法は、メモリユニットに記憶されているテレテキストページデータに関連する少なくともそれぞれのチャネルについて少なくとも1つの利用統計量を反映する情報を記憶するステップ、受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータが利用統計量を反映する記憶された情報に基づいて置換されるテレテキストページデータを選択するステップを含んでいる。
【0011】
したがって、メモリユニットにデータが記憶される関連するテレテキストページと余り関連しないテレテキストページとの間の区別を行うことが可能であり、関連するテレテキストページは、最も長くキャッシュされ続ける。
【0012】
この変形例の好適な実施の形態は、チャネルに関連するテレテキストページデータがメモリユニットから読み出されるときはいつでも、少なくとも1つの利用の統計量を更新する。
【0013】
このように、最も関連するページを表すテレテキストページデータは、メモリユニットでキャッシュされ続ける。使用者により望まれるときにページの読出しが行われ、最も適切な統計量は、どのページを最長にキャッシュし続けるかを判定するために使用される。
【0014】
好ましくは、利用統計量は、メモリユニットのインタフェースにわたりそれぞれのページを表すテレテキストページデータの予め決定された指示における最近の転送時間に基づいて、メモリユニットに記憶されるテレテキストページデータにより符号化された全てのページのランク付けの確立を可能にする情報を含んでいる。
【0015】
統計量は、テレテキストページデータがメモリユニットに書き込まれた時間、又はテレテキストページデータがメモリユニットから最後に読み出された時間のいずれかを反映する場合がある。ページを表すテレテキストページデータが更新される頻度よりはむしろ、テレテキストページの視聴者の利用を示すため、後者の変数が好ましい。
【0016】
代替的又は付加的に、テレテキストページデータは、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成から受信され、それぞれのチャネルの利用の統計量は、どの位頻繁にチャネルが選択されたかを表す情報を含んでいる。
【0017】
したがって、利用の統計量は、チェネルが選択される回数で決定されるように、本発明の実施の形態が利用されるテレテキストレシーバシステムの特定のユーザに関するテレテキストページの関連性を示している。
【0018】
本方法の好適な実施の形態では、両タイプの利用の統計量が使用され、受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータが置換されるテレテキストページデータの少なくとも1部は、最も選択されていないチャネルと関連され、利用の統計量を反映する記憶情報に基づいて選択される最近転送されていないテレテキストページデータである。
【0019】
したがって、ユーザに最も関連しない可能性のあるテレテキストページを表すテレテキストページデータは、最後に受信されたテレテキストページデータのために空間をあけるため、メモリユニットから除かれる。
【0020】
本発明に係る方法の別の実施の形態では、テレテキストページデータは、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成から受信され、それぞれのチャネルの利用の統計量は、それぞれのチャネルを最近に選択した時間に従ってチャネルのランキングの確立を可能にする情報を含む。
本実施の形態により、好みの変化に対する高速な適応を可能にする統計量が編集される。
【0021】
本実施の形態の好適な変形例では、受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータが置換されるテレテキストページデータの少なくとも1部は、メモリユニットに記憶されるテレテキストページデータのうちから選択され、メモリユニットに記憶されたテレテキストページデータと関連されるチャネルの最近選択された以外のチャネル、好ましくは最近選択されていないチャネルと関連付けされる。
【0022】
本実施の形態は、(たとえばリモートコントロールユニットの1つのボタンを押すといった)1つのコマンドを使用した現在のチャネルの前に、視聴されているチャネルに切り替えるための特徴をもつテレビ受像機での用途について特に有効である。この変形例によれば、現在のチャネルの前に視聴されているチャネルと関連付けされたテレテキストページデータの置換ができるだけ延期される。したがって、現在のチャネルの前に視聴されているチャネルに視聴者が切り替えることができるだけでなく、そのチャネルに関連されるテレテキストページデータは、遅延を受けることなしにキャッシュからの確実に検索することができる。
【0023】
本発明の別の態様によれば、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成からテレテキストページを表すデータを受信するために構成されるコントローラ及びメモリユニットを有する、テレテキストレシーバシステムが提供され、このテレテキストレシーバシステムは、本発明に係る方法を実行するために構成される。
【0024】
本発明の別の態様によれば、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成からテレテキストページを表すデータを受信するために構成されるコントローラ及びメモリユニットを有する、テレビジョンセットが提供され、このテレビジョンセットは、本発明に係る方法を実行するために構成される。
【0025】
本発明の別の態様によれば、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成からテレテキストページを表すデータを受信するために構成されるコンピュータで実行されるとき、コンピュータが本発明に係る方法を実行するのを可能にするコンピュータプログラムが提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明は、添付図面を参照して更に詳細に説明される。
図1に概念的に示されるテレビジョンシステムでは、無線周波信号は、テレビジョン受信機の入力1で受信される。受信された信号は、RF増幅器2を通して同調回路3に通過する。同調回路3は、テレビジョンチャネルに関連する特定の搬送波周波数に同調する。したがって、同調回路3は、そのチャネルに属する信号を取り戻し、すなわち複数のチャネルのうちの1つに属する信号を選択する。同調回路3の出力信号は、復調回路4に通過される。復調回路は、ビデオ、オーディオ及びテレテキストコンポーネントを搬送波信号から分離する。カラーデコーダ5は、ビデオコンポーネントを取り戻し、処理する。テレテキストデータ取得回路6は、テレテキストページデータを回収する。
【0027】
テレビジョンシステムは、マイクロコントローラ7により制御され、このマイクロコントローラは、公知のタイプのリードオンリメモリ8に記憶された命令を実行する。マイクロコントローラは、テレビジョンシステムの電力がオフにされるときに消去されないデータを記憶するため、不揮発性メモリ9へのアクセスを更に有する。コマンド及びデータマイクロコントローラ7と、たとえばI2Cバスといったバス10を介してその制御下で動作する各種コンポーネントとの間で転送される。
【0028】
テレビジョンシステムのユーザは、リモートコントロール(図示せず)を介してコマンドを入力し、リモートコントロールインタフェース回路11とのデータをやり取りする。コマンドは、バス10を介してマイクロコントローラに通過される。
【0029】
視聴者が入力する場合がある1つのコマンドは、チャネルを変えるためのコマンドである。このコマンドは、チューナ3に異なる周波数に同調するのを指示するマイクロコントローラ7からチューナ3へのコマンドとなる。多数のチャネルをプリセットすることができる。このため、チャネルリスト12(図2参照)は、不揮発性メモリ9に記憶される。チャネルリスト12は、テーブルとして図2に概念的に示されており、このテーブルでは、第一の列13は、テーブルへのインデックス、すなわちプリセットチャネルの数を含んでいる。第二の列14は、同調情報を含んでいる。第三の列15における情報は、以下に説明されるように、テレテキストページデータのキャッシングを管理するために使用される。
【0030】
図1を参照して、テレテキストが視聴されていない場合、カラーデコーダ5の出力は、マルチプレクサ16に通過され、このマルチプレクサは、該出力をビデオ増幅器17に変更されないままに通過する。後者は、たとえば陰極線管又はプラズマディスプレイである場合がある。視聴者がエレテキストページを視聴するのを選択するとき、テレテキストメモリ20にロードされたテレテキストページデータを復号化するディスプレイセクション19により適切な信号が生成される。ディスプレイセクションにより発生された出力は、カラーデコーダ5により提供されたビデオ信号の一部(サブタイトルのケース)又は全部を置き換えるためにマルチプレクサ16により使用される。
【0031】
テレテキストページデータは、最初のページを表すテレテキストページデータの受信と更なるページを表すテレテキストページデータの受信との間で所定量の時間が経過したことを含む、カルーセルで送信される。特定のページを選択する視聴者により始動されたコマンドに対するより早い応答を提供するのを可能にするため、テレビジョンシステムは、テレテキストページデータキャッシュ21を有する。特定のページの要求がリモートコントロールインタフェース回路11を通して受信される場合、テレテキストページデータキャッシュ21は、ページについてサーチされる。発見された場合、テレテキストメモリ20に転送される。発見されない場合、要求されたページを表すテレテキストページデータは、同調回路3及び復調回路4により提供されるとすぐ、テレテキストデータ取得回路6から提供される必要がある。
【0032】
チューナが異なる周波数に設定される場合、すなわち異なるチャネルが選択された場合、新たに選択されたチャネルに属するページデータで満たすためにテレテキストページデータキャッシュ21について時間を要する場合がある。ここで提供されるシステムでは、この遅延は、チャネル変化に応じてテレテキストページデータキャッシュ21に記憶された前に記憶されたテレテキストページデータの少なくとも幾つかを保持することで低減される。したがって、前のチャネルに戻って切り替え、遅延を受けることなしに、この前のチャネルに属するテレテキストページの少なくとも幾つかにアクセス可能である。
【0033】
複数の異なるチャネルに属するテレテキストページデータは、一度にテレテキストページデータキャッシュ21に存在する場合がある。キャッシュされたテレテキストページデータをそのテレテキストページデータが埋め込まれた信号が属するチャネルと関連付けする情報も記憶される。この情報は、テレテキストページデータキャッシュ21における(たとえばメモリアドレスレンジ)エントリにチャネルをリンクするテーブルの形状で、不揮発性メモリ9に記憶される場合がある。代替的に、図2に示されるように、チャネルタグ22は、テレテキストページを表すテレテキストページデータ23のそれぞれのユニットに追加される。チャネルタグ22により、同じページ番号をもつが異なるチャネルに属するページがテレテキストページデータキャッシュ21に記憶される。
【0034】
さらに、テレテキストページデータキャッシュ21におけるページを表すテレテキストページデータ23のそれぞれ記憶されたユニットは、タイムスタンプ情報24とタグ付けされる。テレテキストページデータ23はテレテキストページデータキャッシュ21にはじめに書き込まれるとき、タイムスタンプ情報24で符号化された値は、ゼロである。タイムスタンプ情報24は、効果的な使用がテレテキストページデータキャッシュ21により提供される容量からなるように、テレテキストページデータのキャッシングを管理するために使用される1タイプの利用の統計値である。この環境では、用語「統計量“statistic”」は、あるチャネル又はテレテキストページが、テレテキストページデータがテレテキストページデータキャッシュ21に記憶される他のチャネル又はテレテキストページと相対的にランク付け可能な数値データアイテムを示すために使用される。利用の統計量は、所定のチャネルに属する信号にオリジナルに埋め込まれるテレテキストページデータへのアクセスの観点(テレテキストページデータキャッシュ21への転送又はキャッシュ21からの転送)での利用を示すか、若しくはテレテキスト又は通常のプログラミングについてチャネルが選択されたかに関わらず、単にチャネル選択を示す場合がある。
【0035】
本実施の形態で例として詳細に記載される実施の形態では、タイムスタンプ情報は、メモリユニットのインタフェースにわたりページを表すテレテキストページデータの予め決定された方向で最近の転送時間を反映する。これは、テレテキストデータ取得ユニット6からテレテキストページデータのキャッシュ21への最近の転送時間である場合がある。しかし、好ましくは、用法は、テレテキストページデータキャッシュ21からテレテキストメモリ20への最近の転送時間を反映する。これは、すなわち、視聴者によりテレテキストページへの最近のアクセスを示す情報である。したがって、視聴者によりアクセスされるページは、アクセスの時間を反映するタイムスタンプを受信する。テレテキストページデータキャッシュ21から決して読み出されないページは、値ゼロをもつタイムスタンプを保持する。
【0036】
記載された実施の形態に対する代替的な実施の形態も可能である。この代替的な実施の形態では、メモリユニットのインタフェースにわたるそれぞれのページを表すテレテキストページデータの予め決定された方向での最近の転送時間に基づいて、メモリユニットに記憶されるテレテキストページデータにより符号化されるページの全てのランク付けの確立を可能にする情報は、タイムスタンプの使用なしにコンパイルされる。代わりに、ページのリスト又はページ番号が形成及び記憶される。あるページが使用されるとき、すなわちテレテキストページデータキャッシュ21からテレテキストメモリ20に転送されるときは何時でも、そのページ又はその番号は、リストのトップに配置される。リストに付加される新たなページ又はページ番号は、1つの位置によりリストの全ての他のエントリに繰り下げられる。ページがリストに既に存在する場合、すなわちテレテキストページデータキャッシュ21に既に記憶されていることを表している場合、そのページ又はそのページ番号は、その現在の位置からリストのトップに移動し、リストのエントリの一部を繰り下げる。
【0037】
本実施の形態で詳細に記載される例示的な実施の形態で利用される別のタイプの利用の統計量は、図2に例示されている。チャネルリスト12の第三の列15は、チャネルリスト12の第一の列に示されるチャネルがどの位頻繁に選択されているかを表す情報を含んでいる。この情報は、テレテキストが使用されるか否かにかかわらず、選択コマンドがチューナ3に通過されるたびに更新される。より洗練された実施の形態では、テーブルにおけるエントリは、そのチャネルで送信されたテレテキストページを視聴するためにチャネルが選択された時にのみ更新される。チャネルリスト12を記憶するために大容量のメモリを使用する必要を回避するため、第三の列15における全てのエントリは、そこに含まれるシーケンス番号の順序を保持しつつ、ゼロから再番号付けされる。したがって、ランク付けは、相対的なランク付けであり、他のチャネルとは相対的にそれぞれのチャネルの選択の頻度が反映される。情報は本実施の形態ではチャネルリスト12の第三の列15に記憶されているが、情報は、テレテキストページデータキャッシュ21における更なるタグとして記憶される場合もある。確かに、ランク付けがリファインされる場合があり、あるチャネルに属する個々のページを示す。
【0038】
図3を参照して、テレテキストページデータキャッシュ21が一杯であるとき、テレテキストページデータキャッシュ21におけるテレテキストページデータを新たに到達したテレテキストページデータで置き換えるためのポリシーがここで説明される。異なるデータサイズのため、1つの新たに到達したテレテキストページを表すテレテキストページデータは、幾つかのキャッシュされたテレテキストページを表すテレテキストページデータを置き換える場合がある。
【0039】
第一のステップ25では、新たに到達されたテレテキストページデータがテレテキストデータキャッシュ21に未だ含まれていないテレテキストページを符号化するかを判定する。判定は、マイクロプロセッサ7により行うことができ、このマイクロプロセッサは、リモートコントロールインタフェース回路11を通して受信されたチャネルを選択するコマンドを処理する。したがって、マイクロプロセッサは、新たに到達されたページが属するチャネルがわかる。ページ番号は、当該技術分野で知られているように、テレテキストページデータ自身、特にヘッダで符号化される。チャネルタグ22及び記憶されたテレテキストページデータ23を使用して、新たに到達されたページが未だキャッシュされていないことを確かめることができる。明らかに、記憶されたテレテキストページデータ23は、記憶されたテレテキストページデータ23が新たなバージョンのページにより置き換えられるべきかを判定するための比較のために使用することができる。
【0040】
ステップ26では、受信されたテレテキストページデータを記憶するためにテレテキストページデータキャッシュ21に十分なスペースが存在するかが判定される。存在する場合、ステップ27では、受信されたテレテキストページデータは、チューナ3、復調回路4及びテレテキストデータ取得回路6を通してテレテキストページデータキャッシュ21に転送される。ステップ27は、チャネルタグ22及びタイムスタンプ情報24を生成するステップ、新たに受信されたテレテキストページをチャネルタグ22及びタイムスタンプ情報24でタグ付けするステップを含んでいる。
【0041】
十分な容量が存在しない場合、本方法はステップ28に進み、チューナ3が現在同調されているチャネルとは異なるチャネルを示すチャネルタグ22をもつページがテレテキストページデータキャッシュ21に記憶されるかが判定される。かかるページが発見されない場合、タイムスタンプ情報24が使用され、新たに到達されたテレテキストページデータと同じチャネルに属するテレテキストページデータキャッシュ21における最も古いページデータが削除される(ステップ29)。特に、タイムスタンプ0をもつページがはじめに削除される。これらのいずれも残されていない場合、最も古いタイムスタンプをもつテレテキストページデータが削除される。
【0042】
異なる値のチャネルタグ22をもつページがステップ28で発見されないと仮定すると、チャネルリスト20(図2)が使用され、新たに到達されたテレテキストページデータがどのテレテキストページデータについて置き換えられるかを判定する。本実施の形態で記載される方法の有利かつ任意の特徴として、第三の列15における情報に従ってアクセスの最も低い頻度に対応するランク付けをもつチャネルが選択される(ステップ30)。選択されたチャネルに属するテレテキストページデータのうちから、最も古いタイムスタンプをもつテレテキストページデータが削除される(ステップ31)。従って、視聴者の好みのチャネルに属する信号にオリジナルで埋め込まれたテレテキストページデータは最後に削除されることが保証される。なお、タイムスタンプ情報が分析されるステップ31に先行するステップ30でチャネル間の選択を行うことで、時間の節約が達成される。タイムスタンプ情報24をサーチすることは、より時間のかかるものであり、ステップ30で効果的に実行される前選択のおかげで、サーチされる必要がない。
【0043】
本発明の代替的な実施の形態では、フローチャートに示されていないが、テレテキストページデータキャッシュ21に記憶されるテレテキストページデータを置き換えるための僅かに異なるポリシーが使用される。この実施の形態では、それぞれのチャネルの利用の統計量は、それぞれのチャネルの最近の選択に従うチャネルのランク付けの確立を可能にする情報を含んでいる。この目的のため、チャネルリスト12の第三の列15は、アクセスの頻度を表す情報の代わりに、チャネルリスト12の第一の列13において示されるチャネルが選択された最後を表す情報を含む場合がある。情報は、テレテキストが使用されたか否かに関わらず、選択コマンドがチューナ3に通過されるたびに更新される場合がある。代替的に、チャネルリスト12におけるエントリの順序は、最後にアクセスされた順序を反映し、したがってランク付けを確立する場合がある。1実施の形態では、テーブルにおけるエントリは、そのチャネルで送信されたテレテキストページを視聴するためにチャネルが選択された最近の時間のみを反映する。代替的に、情報は、テレテキストページデータキャッシュ21における更なるタグとして記憶される場合もある。
【0044】
チャネルの選択の最近の時間に係るランク付けを使用した実施の形態の好適な変形例では、図3におけるステップ30が実行されないが、テレテキストページデータキャッシュ21に記憶されたテレテキストページデータと関連されるチャネルのうち最近に選択されたチャネル以外のチャネルと関連されるテレテキストページデータが選択されるステップにより置き換えられる。好ましくは、これは、それらのチャネルのうち最も古く選択されたチャネルである。その後、最も古いタイムスタンプをもつページデータが置き換えられる場合があるか、テレテキストページデータキャッシュ21から最も頻度が低く転送されるページデータが置き換えられる場合がある。これは、特定の実現に依存する。置換のポリシーについての基本としてチャネルの選択の最近の時間を使用する利点は、好みを変えることがより迅速に考慮されることである。これは、新たな視聴者がテレビジョンセットを使用しているときに利用されるキャッシュリプレースメントポリシーに対して、前の視聴者の振舞いにより決定された統計量が全体的に影響されることを防止するため、幾つかの視聴者がテレビジョンセットを共有する場合に有効である。
【0045】
先に記載された実施の形態は、本発明を制限するよりはむしろ例示するものであって、当業者であれば、特許請求の範囲から逸脱することなしに多くの代替的な実施の形態を設計可能である。請求項では、括弧間に位置される参照符号は、請求項を制限するとして解釈されるべきではない。単語「有する“comprising”」は、請求項で列挙された以外のエレメント又はステップの存在を排除するものではない。エレメントに先行する単語“a”又は“an”は、複数のかかるエレメントの存在を排除するものではない。本発明は、幾つかの個別のエレメントを有するハードウェアにより、適切にプログラムされたコンピュータにより実現することができる。幾つかの手段を列挙している装置の請求項では、これらの手段の幾つかは、同一のハードウェアで実現することができる。所定の手段が相互に異なる従属の請求項で引用される単なる事実は、これらの手段の組み合わせを利用することができないことを示すものではない。
【0046】
したがって、たとえば、本発明に係る方法は、たとえばテレビジョンチューナ及びテレテキストデータ取得回路に作用的に接続されるパーソナルコンピュータといったコンピュータにより実行される場合がある。後者は、たとえばUSBリンクによりコンピュータに接続されるコンピュータ又は外部チューナでインストールされたチューナカードにインストールされる場合がある。この設定では、本方法は、先に本実施の形態で更に詳細に記載された実施の形態で達成されるような利点と同じ利点を達成するため、チューナ又はパーソナルコンピュータのメモリカードでテレテキストページデータのキャッシングを管理するために使用される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明を実現するために設けられるテレビジョンを例示する例示的なブロック図である。
【図2】図1のテレビジョンのメモリユニットに記憶されるデータの編成を概念的に示す図である。
【図3】本発明の実施の形態を例示するフローチャートである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレテキスト受信システムのメモリユニットでテレテキストページデータをキャッシングする方法であって、
複数のチャネルのうちの第一のチャネルに属する信号に埋め込まれたテレテキストページの系列を表すデータを受信し、メモリユニットに記憶するステップと、
メモリユニットに記憶されている前に記憶されたテレテキストページデータの少なくとも幾つかを保持しつつ、複数のチャネルのうちの更なるチャネルに属する信号に埋め込まれたテレテキストページの系列を表すデータを受信し、メモリユニットに記憶するステップとを含み、
それぞれ受信されたテレテキストページについて、メモリユニットが受信されたテレテキストページを表す受信されたテレテキストページデータを記憶するために利用可能な容量を有することを判定し、それぞれ記憶されたテレテキストページについて、ページを表す記憶されたテレテキストページデータをそのテレテキストページデータが埋め込まれる信号が属するチャネルと関連付けする情報が記憶され、
メモリユニットが不十分な容量を有することの判定に応じて、受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータを少なくとも1つの異なるチャネルと関連されるテレテキストページデータの代わりに用いるステップを更に含む、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
所望のテレテキストページを要求するユーザにより始動されたコマンドを受信するステップ、テレテキストページデータをチャネルと関連付けする記憶された情報を使用して、現在受信されているテレテキストページデータが埋め込まれた信号が属するチャネルと関連されるテレテキストページデータにおける所望のテレテキストページを表すテレテキストページデータをサーチするステップとを含む、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
メモリユニットで記憶されるテレテキストページデータと関連される少なくともそれぞれのチャネルについて少なくとも1つの利用の統計量を反映する情報を記憶するステップと、利用の統計量を反映する記憶された情報に基づいて受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータが置換されるテレテキストページデータを選択するステップとを含む請求項1又は2記載の方法。
【請求項4】
チャネルに関連するテレテキストページデータがメモリユニットから読み出されるときは何時でも、少なくとも1つの利用の統計量を更新するステップを含む、
請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記利用の統計量は、メモリユニットのインタフェースにわたるそれぞれのページを表すテレテキストページデータの予め決定された方法における最近の転送時間に基づいて、メモリユニットに記憶されたテレテキストページデータにより符号化されるページの全てのランク付けの確立を可能にする情報を含む、
請求項3又は4記載の方法。
【請求項6】
テレテキストページデータは、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成から受信され、それぞれのチャネルの利用の統計量は、チャネルがどの位頻繁に選択されたかを表す情報を含む、
請求項3乃至5のいずれか記載の方法。
【請求項7】
受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータが置換されるテレテキストページデータの少なくとも1部は、最も頻度が低く選択されるチャネルに関連され、利用の統計量を反映する記憶された情報に基づいて選択された最も過去に転送されたテレテキストページデータである、
請求項4乃至6のいずれか記載の方法。
【請求項8】
テレテキストページデータは、チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成から受信され、それぞれのチャネルの利用の統計量は、それぞれのチャネルの選択の最近の時間に従ってチャネルのランク付けの確立を可能にする情報を含む、
請求項3乃至6のいずれか記載の方法。
【請求項9】
受信されたテレテキストページを表すテレテキストページデータが置換されるテレテキストページデータの少なくとも1部は、メモリユニットに記憶されるテレテキストページデータのうちから選択され、メモリユニットに記憶されたテレテキストページデータと関連付けされるチャネルのうちで最近に選択されたチャネル以外のチャネル、好ましくは最も過去に選択されたチャネルと関連付けされる、
請求項8記載の方法。
【請求項10】
チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成からテレテキストページを表すデータを受信するために構成され、請求項1乃至9のいずれか記載の方法を実行するための構成される、コントローラ及びメモリユニットを有するテレビジョン受信システム。
【請求項11】
チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成からテレテキストページを表すデータを受信するために構成され、請求項1乃至9のいずれか記載の方法を実行するための構成される、コントローラ及びメモリユニットを有するテレビジョンセット。
【請求項12】
チャネル選択回路及びテレテキストデータ取得回路の構成からテレテキストページを表すデータを受信するために構成されるコンピュータで実行されたとき、請求項1乃至9のいずれか記載の方法をコンピュータが実行するのを可能にするコンピュータプログラム。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−528135(P2007−528135A)
【公表日】平成19年10月4日(2007.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−516704(P2006−516704)
【出願日】平成16年6月16日(2004.6.16)
【国際出願番号】PCT/IB2004/050921
【国際公開番号】WO2004/114659
【国際公開日】平成16年12月29日(2004.12.29)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】