説明

テレビ会議ブリッジ・セッティングの共有、強制、合理的使用

【課題】会議の間の故障から回復するシステムを提供する。
【解決手段】 本発明の通信システムは、第1通信エンドポイントと、前記第1通信エンドポイントと通信する第1MCUと、前記第1MCUと通信する第2MCUとを有する。前記第1MCUは、第1通信エンドポイント用に会議セッティングを記憶する第1メモリと、前記第1の会議セッティングは、第1の会議に関連し、前記第1メモリと通信する第1プロセッサと、前記第1プロセッサは、前記会議セッティングに従って前記第1通信エンドポイントの関連する会議を実行し、を有する。 前記第2MCUは、第1通信エンドポイント用に会議セッティングを記憶する第2メモリと、前記会議セッティングは、第1MCUから受領し、前記第2メモリと通信する第2プロセッサと、前記第2プロセッサは、前記会議セッティングを正規化し、前記第1MCUから受領した会議セッティングに従って、前記第1通信エンドポイントの関連する第2会議を実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多くの組織に通信機能を与えるテレビ会議と電話会議のシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
会議機能を与えるシステムは、複数のエンドポイントを呼びに接続することである。各ロケーションが異なる会議セッティングを有し、或るロケーションが問題の原因を決定する際にトラブルを発生すると、問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一般的にどのセッティングが、各会議のロケーションに設定されている(存在する)かを決定することは困難である。一般的に会議における問題点は、言葉による交換(会話)により解決しなければならない。通常、会議の問題の診断を行い解決する自動的な機能は存在しない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の問題を解決することが求められている。本明細書の実施例は、会議用のセッティングを提供或いは確立するシステムと方法を提供する。MCU(マルチポイント制御ユニット)は、デフォルトのセッティングを通信のエンドポイントに、通信のエンドポイントが最初に会議を要求した時に、与える。MCUは、会議をセットアップ(設定)した後は、会議を監視して、会議の条件(conference condition)が変わったか否かを決定する。通信エンドポイントで故障が発生すると、MCUは、既に確立されたセッティングを、その通信のエンドポイントが会議に再度参加した時に、その通信エンドポイントに送る。会議の内容が変化した場合には、MCUは、通信のエンドポイントのセッティングをモニタし再調整して、この変更を会議に反映する。更にMCUは、会議のセッティングと通信のエンドポイントに関する情報を交換して、知識のベースを形成して、或る環境下において会議を構築する。
【0005】
本発明の一実施例は、各エンドポイントにおいてセッティングをポーリングするシステムと方法を提供する。これは、ビデオ・ストリーム或いは第2の制御ストリームを介して、エンドポイントに既に存在しているセッティングとMCUが認識し強制している(understood and pushed)セッティングとを比較し表示する。更に、本発明によれば、或るロケーションはそのセッティングを別のロケーションに強制することが出来る。異なるコントローラ間のセッティングは、共通のデノミネータ・メソッドは或いはタブラー・メソッドを介して、合理的に取り扱う(rationalized)。
【0006】
本明細書に於いて用語「会議」又は「カンファレンス」とは、複数の通信エンドポイント間或いはユーザーの間での通信を意味する。これには音声、画像、テキスト或いは他のマルチメディア・データをを含み、その種類を問わない。通常会議は、3個以上の通信エンドポイントが関連する。テレビ会議、電話会議は、以下単に「会議」とも総称する。
【0007】
用語「通信装置」又は「通信エンドポイント」は、通信セッションに関連するハードウエア又はソフトウエアを意味する。例えば通信装置は、IP−イネーブル電話、卓上電話、携帯電話、パーソナル・デジタル・アシスタント、コンピュータで実行されるソフト・クライアント電話プログラムである。一実施例に於いては、通信エンドポイントは、図7,8に記載したコンピュータ・システムである。
【0008】
本明細書に於いて、「MCU(多地点制御装置:multipoint control unit)」は、複数の通信エンドポイントの間或いは複数の通信エンドポイントとMCUとの間で、会議を企画し管理し実行するあるいは維持するハードウエアとソフトウエア或いはそれ等の組み合わせを意味する。MCUは、図7,8のサーバー或いはコンピュータシステムである。MCUは、会議を実行するのに用いられるカンファレンス・ブリッジの一部でもある。
【0009】
本明細書において、「セッティング」は、MCU又は通信エンドポイントの構成(構築)或いは特徴を意味する。セッティングは、変化しない静的な特性、又は会議の構築に依存して変化する動的な特性を含む。静的なセッティングの一例は、通信エンドポイントのIPアドレスである。動的なセッティングの一例は、通信エンドポイントが会議中で使用するコーデックである。
【0010】
用語「カンファレンス・エンジン」とは、会議を確立し実行する為に、MCUにより実行されるモジュールを意味する。
【0011】
用語「RTCP」は、Real-Time Transport Control Protocol の略語であり、Schulzrinne et al.により2003年の7月付のリアルタイム・トランスポート・プロトコル(RTP)の仕様書RFC3550に記載されており、これはInternet Engineering Task Force(IETF) Network working Groupから入手可能である。RTCPを記載するこの文献或いは他の文献は本明細書を理解する為、助けになるであろう。RTCPは、RTPに関連する統計或いは制御情報(statistic and control information )を与える。RTCPは、RTPにより伝えられるマルチメディアに関連する「メタデータ」を配布する。RTCPのメッセージは、RTPパケットから個別のポートを介して送信される。RTCPは、QoS(quality of service)に関するフィードバック情報を、会議の参加者に与える。
【0012】
用語「ネットワーク」は、通信するためにユーザが使用するシステムを意味する。ネットワークは、セッション・マネージャーと、フューチャ・サーバーと、通信エンドポイントとから構成され、ユーザー間の全ての通信を、音声又はデータを問わず、可能にする。ネットワークは、図6,7に記載した通信システムである。ネットワークは、LAN、WAN、無線LAN、無線WAN、インターネット等であり、デバイス間でメッセージ或いはデータを送受信する。ネットワークは、従来公知のフォーマット或いはプロトコールで通信できる。その一例は、TCP/IP,802.11g,802.11n,ブルートゥースであり,他のフォーマット、プロトコールでもよい。
【0013】
用語「データ・ベース」又は「データ・モデル」は、データを記憶するシステム或いはハードウエア、ソフトウエア、メモリ、記憶装置、ファームウエア、或いは他の構成要素を意味する。データ・モデルは、図6,7に記載したデータ・ベース或いは記憶フレームワークであり、これ等は非揮発性のコンピュータで読み取り可能な媒体に記憶される。データ・モデルは、データ構造を含む。このデータ構造は、データのアイテムを記憶するセクションを含む。セクションは、データ構造の種類により、このデータ構造内に含まれる、オブジェクトの属性、データ・フィールド、セクションの他の種類を含む。データ・モデルは、あらゆるタイプのデータ・ベースを表す。その一例は、リレーショナル・データ・ベース、フラットファイルのデータ・ベース、オブジェクト指向のデータ・ベース、或いは他のタイプのデータ・ベースである。更にデータ構造は、メモリ或いはメモリ構造体に記憶される。これ等は、ラン−タイムのアプリケーション或いは通信を初期化する際の何れかで使用される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】会議を実行するシステムの一実施例のブロック図。
【図2】会議を実行するMCUの一実施例のブロック図。
【図3A】会議又は通信エンドポイント用のセッティング情報を記憶するデータ・モデルの一実施例。
【図3B】会議又は通信エンドポイント用のセッティング情報を記憶するデータ・モデルの他の実施例。
【図4】会議用のセッティングを確立するプロセスのフローチャート図。
【図5】会議中の故障に反応するプロセスのフローチャート図。
【図6】会議内の変更に反応するプロセスのフローチャート図。
【図7】上記の実施例を実行するコンピュータ環境のブロック図。
【図8】上記の装置を実行するコンピュータ・システム環境のブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1にカンファレンスを行うシステム100を示す。このシステム100は複数のMCU(マルチポンイント・コントルーラ・ユニット)106を有する。図1では、MCU1 106aとMCU2 106bとを有する。MCU106は、それぞれ、通信エンドポイント102a、102bと、通信エンドポイント104a、104bと通信ができる。例えばMCU1 106aは、通信エンドポイント102a又は通信エンドポイント102bと通信ができる。図1に示すMCU1 106aと通信状態にある通信エンドポイント102の数は、その多寡は問わない。同様に、MCU2 106bは、通信エンドポイント104a、104bと通信ができる。MCU2 106bは、図1に示すよりも通信エンドポイントの数より多くても少なくてもよい。
【0016】
通信エンドポイント102又は104は、ネットワーク110を介して、MCU106と通信する。ネットワーク110は、LAN、WAN、公衆電話交換ネットワーク、インターネット、他のデータ・ネットワーク、電話ネットワーク或いは他のネットワークである。これにより、通信エンドポイント102とMCU106との間の双方向のデータ通信が可能である。複数のMCU106は、ネットワーク110を介して通信可能である。
【0017】
図2に、MCU106の実施例を示す。MCU1 106aは、会議を実行するハードウエア又はソフトウエアのようなモジュールを実行する。MCU106は、カンファレンス・エンジン202を実行する。このカンファレンス・エンジン202は、カンファレンス1 204a又はカンファレンス2 204bを実行する。カンファレンス・エンジン202は、図2に示したよりも少ない或いは多い数のカンファレンス206を実行できる。カンファレンス・エンジン202は、通信エンドポイント102がカンファレンス204に電話を入れると、会議を初期化する。カンファレンス・エンジン202は、カンファレンス204内の複数の通信エンドポイント102をリンクして、カンファレンス204の間、複数の通信エンドポイント102の間にデータを転送する。斯して、カンファレンス・エンジン202は、通信エンドポイント102とデータを通信する或いは通信エンドポイント102の中にデータをブロードキャストする。会議は通信エンドポイント102、218を含む。
【0018】
会議を確立するために、カンファレンス・エンジン202は他のカンファレンス・エンジン202と通信する。カンファレンス・エンジン202は、第2MCU106b又は通信エンドポイント102との会議を、初期化し動作させる。斯してカンファレンス・エンジン202は、ネットワーク110を介してリンク・ラインを形成する。これにより、第2MCU06b又は通信エンドポイント102と、データ(例、音声データ、画像データ、他のマルチメディアデータ)を交換する。第2MCU106bからカンファレンス・エンジン202が受領したデータは、その後カンファレンス204の一部として分配される。斯して、第2MCU106bから受領した音声、画像、他のデータは、カンファレンス・エンジン202を介して、通信エンドポイント102に通信される。この通信エンドポイント102は、カンファレンス204の一部である。
【0019】
MCU1 106aは、カンファレンス監視モジュール214を含む。カンファレンス監視モジュール214は、カンファレンス・エンジン202により行われているカンファレンス204の一部をモニタ(監視)する。カンファレンス204は、QOSの統計値をモニタする。QOSの統計値の測定値は、パケット遅延、ジッター、QOSの他のタイプのデータを含む。これ等は、RTCP又は他の標準機構により展開されている。QOSは、複数のMCUの間、又はMCUと通信エンドポイント102/104との間の通信の品質を測定する。一実施例に於いては、カンファレンス監視モジュール214は、レポートをRTCP接続を介して受領する。このRTCP接続は、MCU1 106aと他のMCU2 106bとの間、MCU1 106aと通信エンドポイント102との間の何れかの間に確立される。測定された情報は、カンファレンス監視モジュール214によりしきい値と比較されて、QOSの測定値が、カンファレンス204用の所定の基準(標準)に適合するか否かを決定する。決定或いは測定値は、カンファレンス・エンジン202に与えられて、カンファレンス204に対する変更を行う必要があるか否かを決定する。QOSデータは、MCU106のカンファレンス・エンジン202により実行される品質監視アプリケーションの間で、RTCP又は他の情報を用いて、TCP/UDP(User Datagram Protocol)を介して、送信される。
【0020】
機能/セッティング・アプリケーション216が通信エンドポイント102aにより実行される。機能/セッティング・アプリケーション216は、MCU106へ情報を提供する、或いはMCU106からセッティングを要求する。斯して通信エンドポイント102がカンファレンス204をMCU106で開始すると、通信エンドポイント102は、MCU106からセッティングを要求し、通信エンドポイント102の機能をMCU106に送る。このセッティングは、ネットワークセッティング、通信エンドポイントセッティング、カンファレンス・エンジン・セッティングを含む。機能/セッティング・アプリケーション216は、その後、次のカンファレンス204用のセッティングを受領し、このセッティングを通信エンドポイント102に記憶する。他の実施例では、MCU106のセッティングとパブリッシングとセッティングの決定は、会議の間いつでもアドフォックに起こる。
【0021】
更なる実施例に於いては、MCU106は、エンドポイント・セッティング・データベース212を含む。このエンドポイント・セッティング・データベース212は、図7,8で説明するデータ・ベースである。一実施例に於いて、エンドポイント・セッティング・データベース212は、カンファレンス204に関連する通信エンドポイント102のセッティングに関する全ての情報を記憶する。更に、エンドポイント・セッティング・データベース212は、通信エンドポイント102に関する記憶されていた(archived)情報を記憶する。この通信エンドポイント102に関する情報は、カンファレンス204に以前関係していたものである。この記憶されていた情報は、通信エンドポイント102又はカンファレンス204によりインデックスが付される。会議の間、MCU106はRTCP又は他のプロトコルによるレポート通信を介して、MCU106と通信している通信エンドポイント102に関する情報を交換する。この交換された情報は、エンドポイント・セッティング・データベース212内で、会議又は通信エンドポイント102によりインデックスが付される。エンドポイント・セッティング・データベース212は、エンドポイントのセッティングを通信エンドポイント102又はカンファレンス・エンジン202に送り、会議を設定するのに用いる。エンドポイントセッティングデータ・ベースの一例は、図3で説明する。
【0022】
カンファレンス204用のセッティング情報を記憶するエンドポイント・セッティング・データベース212の一例を、図3a、3bに示す。このエンドポイント・セッティング・データベース212はデータ構造を有する。例えばエンドポイント・セッティング・データベース212はデータ構造302と第2データ構造316とを有する。これ等はそれぞれ図3a,3bに示す。データ構造302と第2データ構造316は情報を記憶するポーションを有する。各ポーションは情報のアイテムを記憶する。
【0023】
一実施例に於いては、データ構造302は、エンドポンイントID304と、エンドポイント・ロケーション306と、エンドポイント特性308と、エンドポイント呼び特性310用のセクションを有する。データ構造302は、図3aに示すよりも少ないフィールド数又は多いフィールド数を有してもよい。更にデータ構造302は、1個のエンドポイントに関連することもできる。斯して図3aに示す以上のデータ構造302を有することもできる(例、データ構造314)。エンドポンイントID304は、通信エンドポイント102を独自に特定する識別子(ID)を有する。その一例は、エンドポンイントID304は、globally unique identifier(GUID)、電話番号、IPアドレス、モデル番号、製造業者、MACアドレス等である。エンドポンイントID304は、通信エンドポイント102に関連する他のデータ構造からデータ構造302を独自に特定する。
【0024】
エンドポイント・ロケーション306は、通信エンドポイント102の物理的或いは論理的なロケーションを特定する。例えばエンドポイント・ロケーション306は、物理的アドレス(例:メインストリートの13456番地)、緯度と経度、他の情報であり、これ等で、通信エンドポイント102が実際に何処に居るのか特定する。他の実施例に於いては、エンドポイント・ロケーション306は、通信エンドポイント102用のネットワークロケーション用のサブネットアドレス又は他の識別子である。エンドポイント・ロケーション306は、通信エンドポイント102とMCU106の間の物理的距離に依存して、会議を如何に調整するかの識別子である。物理的距離が長くなると、会議の品質にある種の変更を与えることがある。
【0025】
エンドポイント特性(characteristics)308は通信エンドポイント102にを記述する特性を有する。エンドポイント特性308は、通信エンドポイント102が実行できる機能に関する情報を含む。例えばエンドポイント特性308は、通信エンドポイント102が実行する符号化器/復号化器(コーデック)を含む。通信エンドポイント102が会議を如何に実行するかの情報は、エンドポイント特性308に含まれる。
【0026】
エンドポイント呼び特性310は、通信エンドポイント102が過去に関与していた或いは現在関与しているカンファレンス204に関する情報を記述する。エンドポイント呼び特性310は、会議のセッティングに関する情報を含む。このセッティング情報を用いて、将来の会議を構築して、良好なQOS特性を得る最大の機会を与える。例えば会議用に通信エンドポイント102が用いるコーデックのタイプは、過去に通信エンドポイント102と成功裏に行ったカンファレンス204に類似のものが選択される。過去のカンファレンス204は、同じ呼びの特性を有し、カンファレンス204を通信エンドポイント102で如何に実行するかについてのロードマップを提供する。例えば、通信エンドポイントが、MCU106と物理的に離れている場合には、使用されるコーデックのタイプを変更して、パケット遅延と他のQOS問題を調整する。エンドポイント呼び特性310は、カンファレンス204の間受領した品質基準の集大成であり、これはデータ構造302に、過去のカンファレンス204の記録として、記憶される。
【0027】
図3Bに示す、第2データ構造316は、カンファレンス204に対するセッティングを記憶する。カンファレンス・エンジン202により行われた各カンファレンス204に関連する第2データ構造316が存在する。第2データ構造316の数は図3bに示したものより多くても少なくてもよい。第2データ構造316は、それぞれデータのアイテムを含むポーションを有する。データ構造316は、カンファレンスID318と、カンファレンス・セッティング320と、スコアリング・アルゴリズム322と、しきい値324と、自動応答326と、エンドポイントID328とを有する。第2データ構造316は、これよりも多い或いは少ないポーション(330)を有してもよい。
【0028】
カンファレンスID318は、カンファレンス204を他の全てのカンファレンス204から区別する識別子(ID)である。カンファレンスID318は、GUID、会議パスコード、会議の電話番号、会議を特定する識別子を含む。このカンファレンスID318を用いて、使用された会議のセッティングを将来見出す。カンファレンス・セッティング320は、カンファレンス204に関する全ての構築情報を含む。構築情報は、どのコーデックが通信エンドポイント102により使用されているか、遅延又は品質レポートからの他の情報、どの通信エンドポイント102(と通信エンドポイントの特性)がカンファレンス204に関係するかの情報を含む。カンファレンス・セッティング320は将来の会議を構築するのをアシストする。MCUに記憶されたデータと図3a、3bに関連するデータは、装置に記憶され、どのデータがMCU106により決定されたか、別の装置により通信されたか、MCU106により受領されたかを記憶する。その後、このデータを用いて、装置のセッティングを、複数のMCU106の間の正規化スキーム(normalization scheme)に基づいて、推測(extrapolate)する。他の実施例に於いては、図3a,3bに関連するデータの少なくとも一部が、通信エンドポイント102/104の1つ又は両方に記憶される。ある特徴を有する会議で使用されるセッティングは、MCU106に対し、装置例えば通信エンドポイント102を会議用に如何に構築するかを教示する。斯して、将来に於いて、MCU106は、どのセッティングが装置のデフォルト用として使用されるかを、類似又は同一の特性の過去の会議に対する最後で且つ最適な構築に基づいて、決定する。
【0029】
スコアリング・アルゴリズム322は、カンファレンス監視モジュール214に提示すべき所定のアルゴリズムを有し、カンファレンス204を監視する。スコアリング・アルゴリズム322は、ユーザーが生成したもの、自動で形成されたもの、或いはそれらの組み合わせであり、ユーザーは、割り当てられた重みを、自動アルゴリズムで使用されるQOSの測定値のある基準に割り当てることが出来る。スコアリング・アルゴリズム322は、利用可能な情報から数値(例えば1から10の中で10が最高値として)を生成する。アルゴリズムのスコアがある数値以下になった時には、カンファレンス・セッティング320は、カンファレンス・エンジン202により変更される。アルゴリズムのスコアは、しきい値324と比較される。斯してしきい値(フィールド)324は、しきい値を記憶する。アルゴリズムのスコアがしきい値を超えた時には、カンファレンス204のセッティングは、低いQOS或いは他の問題を解決する為に、変更される。しきい値324は、1個のQOS測定値或いはこの測定値の組み合わせである。例えばしきい値324は、設定されたスコア例えば10の内の8でもよい。
【0030】
自動応答326は、記憶されるか或いはカンファレンス204に関係付けられる。自動応答326は、アルゴリズムのスコアがしきい値324を超えることにより、トリガーされる。自動応答326は、カンファレンス・セッティング320の変更を含む。この変更は、しきい値を超えたことに応答して、カンファレンス・エンジン202により行われる。他の実施例に於いては、自動応答326は、MCU106から通信エンドポイント102/104へ送信されたメッセージであり、これによりエンドポイントのセッティングを変更する。更なる実施例に於いては、自動応答326は、メッセージ或いはシグナルを含む。これらは、アドミニストレータ或いは他者に送られて、会議のセッティングを変更或いは調整する。斯してアドミニストレータへの信号は、問題を記述し、どのコンポーネントがその問題に関与しているかを記述する。アドミニストレータは、コンポーネントのセッティングを手動で変更できるが、これはアドミニストレータの決定により或いは問題を解決するために信号により示唆された方法により行われる。セッティングの変更方法は従来公知である。この自動応答326は、ユーザーにより予め決定されるか、或いはシステムで自動的に決定されるかであり、そしてカンファレンス・エンジン202により実行される。
【0031】
エンドポイントID328は、カンファレンス204に関連する通信エンドポイント102のIDを含む。エンドポイントID328は、エンドポンイントID304と同一又は類似であり、斯して、データ構造302に記載された通信エンドポイント102は、第2データ構造316に記載されたカンファレンス204に、関連付けられる。
【0032】
会議情報にはインデックスが付されている。このインデックスを付すことは、MCU106から受領したカンファレンス204と通信エンドポイント102に関連する情報を記憶することを含む。例えば第1のMCU106aは、解析されたデータ或いは他の情報を第2のMCU106bに送り、このデータ又は情報は、ネットワーク・データ・ベースに記憶される。更なる情報は、カンファレンス204の間、RTCPレポートで受領するか或いは所有者のシグナリングを介して受領する。このインデックスが付された情報は、他のMCU106により行われた様々な通信エンドポイント102の様々なタイプのセッティングを含む。例えば、第1MCU106aは、第1の会議で使用された通信エンドポイント102に対するある会議セッティングを有し、第2のMCU106bは、第2の会議に対する通信エンドポイント102用の別の会議セッティングを含む。これ等の異なるセッティングは、データ構造302と316に記憶される。インデックスの付された情報を用いて、スコアリング・アルゴリズム322又は自動応答326を確立する。
【0033】
図4に、会議のセッティングを自動的に設定する方法400を示す。方法400は、ステップ402で開始し、ステップ416で終了する。図4に本発明の方法400の一般的なステップの順番を示すが、方法400は図4に示したのとは異なるステップ或いは順番或いはそれよりも多い数、少ない数のステップを含んでもよい。本発明の方法400は、コンピュータシステムで実行されるインストラクションの組として実行され、コンピュータで読み取り可能な媒体中に記憶される。本発明の方法400を、システムとコンポーネント、モジュール、データ構造、ユーザーインターフェイス等を参照して以下説明する。
【0034】
ステップ404で、MCU106は通信エンドポイント102からカンファレンス204に対するリクエストを受領する。通信エンドポイント102は、この会議のリクエストを、通信プロトコル例えばSIP/H.323を用いて、ネットワーク110を介してMCU106に送る。次に、MCU106は、会議のリクエストを受領すると、このリクエストは、通信エンドポイント102でカンファレンス204を実行するのが最初であるか否かを決定する(ステップ406)。初めての場合は、通信エンドポイント102は、新たに創設されたカンファレンス204に対し初期のセッティングを必要とする。この決定を行うために、MCU106は、エンドポイント・セッティング・データベース212をサーチして、通信エンドポイント102に関する情報を得る。例えば、MCU106は、エンドポイント・セッティング・データベース212のデータ構造302内でエンドポンイントID304(これが、会議のリクエストで受領された状態にある)を探す。エンドポンイントID304が見出せない場合には、MCU106は、通信エンドポイント102は初期セッティングを受領せず、カンファレンス204には参加していないと決定する。他の実施例に於いては、通信エンドポイント102は、MCU106からセッティングを要求する。斯して、MCU106が、このリクエストは最初のものであると決定すると、通信エンドポイント102は、カンファレンス204にMCU106を介して参加する。つまりステップ406の判断が「YES」であると、ステップ408に進む。エンドポンイントIDが、エンドポイント・セッティング・データベース212のデータ構造302内で見出された場合には、ステップ406の判断は「NO」で、ステップ414又はステップ416に進む。他の実施例に於いて、通信エンドポイント102に関する他の情報(例:通信エンドポイントのモデル、タイプ等)が類似の通信エンドポイント102にマッチすると、ステップ406の判断は「NO」で、ステップ414又はステップ416に進む。
【0035】
データ構造302を創設すると、MCU106は、カンファレンス204に対するセッティング情報を通信エンドポイント102に送る必要がある。これは、通信エンドポイント102がカンファレンス204に初めて関与しているので、MCU106は、エンドポイント・セッティング・データベース212に記憶されているデフォルトのセッティングを取り出し、それを通信エンドポイント102に送る(ステップ408)。一実施例に於いては、通信エンドポイント102は、機能/セッティング・アプリケーション216での機能をMCU106に与える。この機能は、会議のリクエストの形で或いは、別のデータ伝送として、MCU106に送られる。この機能情報を用いて、MCU106はどのセッティングを通信エンドポイント102に送るべきかを決定する。これ等のセッティングは、会議のリクエストに応じて、通信エンドポイント102にMCU106から送られる。
【0036】
ステップ410に於いて、MCU106は、通信エンドポイント102に関連するデータ構造302を、会議リクエストで与えられた通信エンドポイントID304を用いて、形成する。エンドポイントの構築は、データ構造302内の他のフィールドも完成させる。斯して、通信エンドポイント102から受領した会議のリクエストと機能情報は、データ構造302に記憶される。更にエンドポイント・ロケーション306とエンドポイント特性308は、データ構造302に記憶される。データ構造302は、エンドポイント・セッティング・データベース212に記憶される。
【0037】
ステップ412で、セッティングと、機能と、インデックスの付いたセッティングは、セーブされる。通信エンドポイント102から会議リクエストを受領すると、MCU106は、データ構造302を生成する。通信エンドポイント102は、会議の間、他のMCU106と通信できる。斯して、各MCU106は、MCU106と通信している通信エンドポイント102に対し別個のデータ構造302を形成する。通信エンドポイント102は、カンファレンス204の間、別の通信エンドポイント102と通信している。斯して、MCU106は、エンドポイント・セッティング・データベース212内に別の通信エンドポイント102の情報を記憶する。
【0038】
MCU106は、互いにRTCPレポート或いは他の所有者のシグナリングを用いて通信する。この場合、MCU106は、別のMCU106と通信している通信エンドポイント102に関する情報を受領する。この情報には、データ構造302内でインデックスが付される。斯して、MCU106は、エンドポイント呼び特性310の複数のセクションを記憶するが、これが行われるのは、MCU106が直接通信エンドポイント102に接続されている場合と、MCU106が別のMCU106に接続されている通信エンドポイント102に関する情報を提供した時である。一実施例に於いては、MCU106は複数のMCU106の間の会議のセッティングを交換し転送する。別の通信エンドポイント102に対する転送されたセッティングは、正規化され、ローカルに接続された通信エンドポイント102に対するセッティングと合併される。様々な通信エンドポイント102からのセッティングは、その後記憶される。この通信エンドポイントの情報はインデックスが付されて、MCU106が、通信エンドポイント102に対する呼びの特性のデータ・ベースを構築できるようにする。斯して、会議のQOSの測定値が変わると、MCU106は、インデックス情報を用いて、通信エンドポイント102に応答する為、会議を如何に変更するかを決定する。この記憶された情報は、セッティングを如何に通信エンドポイント102に与えるかを、管理者のアルゴリズムを用いて、MCU106に教示する。このセッティングの機能とインデックスの測定値が、データ構造302内に記憶される。
【0039】
選択的事項としてのステップ414は、通信エンドポイント102にセッティングを送信するMCU106に関連する。このセッティングは、会議或いは会議の要件に特有のものである。例えばMCU106は、通信エンドポイント102から離れた場所にあるが、別の要件或いはセッティングを通信エンドポイント102に、送る。例えば離れた場所にあるMCU106は、パケットの遅延を受けるが、これは会議におけるQOSの問題を引き起こす。斯してMCU106は、別のコーデック・セッティングを会議用の通信エンドポイント102に送る。特定の会議セッティングは、第2データ構造316に記憶され、通信エンドポイント102に、ネットワーク110を介してMCU106により送られる。斯して正規化されデータ・ベースにマージされた遠方にある通信エンドポイントのセッティングにより、統合された会議のセッティングのデータ・ベースは、会議を確立するのをアシストする。
【0040】
図5に、故障後、会議のセッティング情報を自動的に回復する方法500を示す。方法500は、ステップ502で開始し、ステップ510で終了する。図5に本発明の方法500の一般的なステップの順番を示すが、方法500は図5に示したのとは異なるステップ或いは順番或いはそれよりも多い数、少ない数のステップを含んでもよい。本発明の方法500は、コンピュータシステムで実行されるインストラクションの組として実行され、コンピュータで読み取り可能な媒体中に記憶される。本発明の方法500を、システムとコンポーネント、モジュール、データ構造、ユーザーインターフェイス等を参照して以下説明する。
【0041】
会議の間、MCU106と通信エンドポイント102は、会議のセッティングと構築に関し、RTCPレポートの受領と他の所有者機構を介して、習得する。この習得したた情報を用いて、会議の間、問題に対応する、或いは会議を調整する。ステップ504で、通信エンドポイントは、故障する或いは会議の問題を有する。例えば、通信エンドポイント102は、通信(音声、画像又はその両方)を失うか、ハードウエア/ソフトウエアの故障を有するか、ネットワーク・エラーから会議を切り離す(drop out)ことがある。会議に再加入或いは修正をしようとすると、通信エンドポイント102は、MCU106から最初に送信された会議のセッティングを有さないか、或いは新たなセッティングを必要とする。斯して、通信エンドポイント102がカンファレンス204に再度入ると、通信エンドポイント102は、会議に関連する問題に再度取り組むことや正しく直すことが出来ないか、会議で問題を起こすことがある。
【0042】
ステップ506で、通信エンドポイントは再生する。斯して、ステップ504で通信エンドポイントが故障を引き起こしたどのような状態も解決できる。この再生には、通信エンドポイントが、会議に再加入するために、MCU106に会議のリクエストを再送信することが含まれる。カンファレンス204との再接続を再度確立すると、通信エンドポイント102は、その後、カンファレンス204用のセッティングを再度受領する必要がある。
【0043】
ステップ508で、会議セッティングが再確立される。一実施例に於いて、通信エンドポイント102は、エンドポイント・セッティング・データベース212に会議セッティングを記憶し、会議を再確立できる。これは、機能/セッティング・アプリケーション216によりセーブされたセッティングを読み込み再度実行することにより行われる。斯して、MCU106により送られた最初のセッティングを用いて、故障から回復すると、カンファレンス204内に通信エンドポイント102を、再度確立する。
【0044】
他の実施例に於いて、MCU106は、第2の会議リクエストを通信エンドポイント102から受領する、又はRTCPレポート又は他の所有者メカニズムから問題を決定する。この会議リクエストは、第2データ構造316内にあるカンファレンス204に関する情報を含む。斯してMCU106は、カンファレンスID318(これは会議リクエスト内に含まれている)をサーチして、第2データ構造316を見つけ出す。この第2データ構造316を見出すと、MCU106は、会議セッティングを通信エンドポイント102に送り返し(これは、第2データ構造316内のカンファレンス・セッティング320からの会議セッティングを読み取ることにより行われる)、会議リクエストの応答を再度送る。斯して、通信エンドポイント102は、通信エンドポイント102に再度送られたセッティングを再度コミットした後、カンファレンス204への接続を再度確立する。
【0045】
図6に、会議の変更を自動的に調整する方法600を示す。方法600は、ステップ602で開始し、ステップ610で終了する。図6に本発明の方法600の一般的なステップの順番を示すが、方法600は図6に示したのとは異なるステップ或いは順番或いはそれよりも多い数、少ない数のステップを含んでもよい。本発明の方法600は、コンピュータシステムで実行されるインストラクションの組として実行され、コンピュータで読み取り可能な媒体中に記憶される。本発明の方法600を、システムとコンポーネント、モジュール、データ構造、ユーザーインターフェイス等を参照して以下説明する。
【0046】
ステップ604に於いて、会議の変更が起こる。斯してカンファレンス・エンジン202により実行されているカンファレンス204は、ある種の構築を有し、確立され実行される。会議に固有の環境或いは外部の影響(例えば装置の部品の故障)により、カンファレンス204は、会議の構築を変更するか或いは他の測定値を変更する。斯してカンファレンス204は、QOSの測定値が落ちることになる。他の実施例に於いては、手動による変更が、管理者(アドミニストレータ)或いは第3者(サードパーティ)により行われ、会議のセッティングを上書きする。
【0047】
ステップ606に於いて、カンファレンス監視モジュール214は、カンファレンス204を監視し、カンファレンス204の劣化状態(例えば、そのソフトウエア又はハードウエアの中断と再開始)或いは向上状態を決定する。劣化状態と向上状態は、ネットワーク内或いは他の装置システム内での通信エンドポイント102内でのことである。カンファレンス監視モジュール214は、QOSを、スコアリング・アルゴリズム322を用いて測定する。このQOSの測定値は、RTCPレポートで与えられる、或いは別の監視アルゴリズムで決定される。カンファレンス監視モジュール214は、スコアリング・アルゴリズム322からの数値としきい値324とを比較する。数値の決定としきい値324との比較は、周期的に例えば毎分、毎秒行われる。斯して、カンファレンス監視モジュール214は、スコアリング・アルゴリズム322としきい値324から、会議に於いて変更が発生したか否かを決定する。会議の変更が起きた場合には、カンファレンス監視モジュール214は、会議の状態が変わり応答が必要であることを、カンファレンス・エンジン202に通知する。
【0048】
ステップ608において、カンファレンス・エンジン202は、カンファレンス204の変更のタイプに関連する自動応答326を取り出して、カンファレンス204内で実行する。この自動応答326は、通信エンドポイント102から又はカンファレンス・エンジン202内のセッティングの変更を要求する。例えば、遅延が会議で見出された場合には、カンファレンス・エンジン202は、信号を通信エンドポイント102に送り、コーデックにおける変更を、或いは通信エンドポイント102からの他の構築変更を要求する。
【0049】
一実施例に於いて、カンファレンス・エンジン202は、データ構造302内のインデックスの付された情報を用いて、必要とされる変更のタイプを決定する。例えばパケット遅延が0−100msの間の場合には、通信エンドポイント102は第1のコーデックを使用する。しかし遅延が100−200msの場合には、第2のコーデックがカンファレンス204で通信エンドポイント102により使用される。斯してパケットの遅延が100msを超えると、カンファレンス・エンジン202は、新たなセッティング要求を通信エンドポイント102に送り、使用されているコーデックを変更する。他の実施例に於いては、カンファレンス204は、QOSの測定値を改善し、通信エンドポイント102が高級な特徴を使用できるようにする。例えばパケットの遅延が105msから50msに下がった場合には、コーデックを変更して、通信エンドポイント102に提供されるサービスを改善する。斯してカンファレンス・エンジン202は、会議の品質或いは会議の状態において品質低下と品質向上の両方に応答できる。
【0050】
図7は、コンピュータ環境であるシステム700を示す。これは、上記したシステムを有する。システム700は、ユーザ・コンピュータ705,710,715を有する。ユーザ・コンピュータ705,710,715は、汎用パソコン(一例としてマイクロソフト社のウインドウズやアップル社のマッキントッシュで動作するラップトップコンピュータ)、ユニックス・オペレーティング・システムで動作するワークステーション・コンピュータである。ユーザ・コンピュータ705,710,715は、様々なアプリケーション、データベースクライアント/サーバ・アプリケーション、ウエブ・ブラウザ・アプリケーションを有する。別の構成として、ユーザ・コンピュータ705、710,715は、シン・クライアント・コンピュータ、インターネットで可能となる携帯電話、或いはネットワーク(例、ネットワーク720)で通信しウエブページと電子データを表示しナビゲートするパーソナル・デジタル・アシスタントである。本発明のシステム700は、3個のコンピュータを示したが、あらゆる数のコンピュータも本発明は、使用可能である。
【0051】
システム700は、ネットワーク720を含む。ネットワーク720は、あらゆるタイプのネットワークであり、例えばTCP/IP、SNA、IPX、AppleTalk等である。ネットワーク720は、LAN、イーサーネットワーク、トークンリング・ネットワーク、WAN、仮想ネットワーク例えばVPN、インターネット、イントラネット、エクストラネット、PSTN、赤外線ネットワーク、無線ネットワーク或いはそれ等の組み合わせを含む。その例としては、ネットワークは、標準IEEE 702.11に適したプロトコルの下で動作するか、ブルートゥースのプロトコル、或いは他の無線プロトコルの下で動作する。ネットワーク720は、様々なシステムと構成要素の間の通信が可能となるネットワークである。
【0052】
システム700は、サーバ725,730を含む。サーバ725,730の内の1つのサーバは、ウエブサーバ725であり、これを用いて、ユーザ・コンピュータ705,710、715から、ウエブページ或いは電子ドキュメントのリクエストを処理する。ウエブサーバ725は、上記したOSで動く。ウエブサーバ725は、HTTPサーバ、FTPサーバ、CGIサーバ、データベースサーバ、JAVAサーバ等を含む様々なサーバ・アプリケーションを動かす。一実施例において、ウエブサーバ725は、ウエブ・サービスとしてオペレーションを発行する。
【0053】
サーバ725,730の内の他のサーバは、ファイル又はアプリケーション用サーバ730である。このサーバ730は、上記のOSに加えて、ユーザ・コンピュータ705,710,715上で走るクライアントによりアクセス可能なアプリケーションを含む。サーバ730は、ユーザ・コンピュータ705,710,715に応答して、プログラム又はスクリプトを実行する汎用コンピュータである。一例として、サーバは、ウエブ・アプリケーションを実行する。ウエブ・アプリケーションは、プログラム言語例えばJava(登録商標)、C、C#(登録商標)、又はC++、スクリプト言語のようなプログラム言語で書かれたプログラム或いはスクリプトで実行できる。スクリプト言語は、例えばPerl、Python或いはTCL等である。サーバ730は、データベース・サーバ例えばオラクル、マイクロソフト、サイベースTM、IBMTMから市販されているデータベース・サーバを含む。そしてこれ等は、ユーザ・コンピュータ705上で動くデータベース・クライアントからのリクエストを処理出来る。
【0054】
ファイル又はアプリケーション用サーバ730により創設されたウエブページは、ユーザ・コンピュータ705にウエブ・サーバ725を介して転送される。同様にウエブ・サーバ725は、ウエブページ・リクエスト、ウエブサービスインボケーション、入力データ等を、ユーザ・コンピュータ705から受領し、このウエブページ・リクエスト又は入力データを、ファイル又はアプリケーション用サーバ730に送る。一実施例において、ファイル又はアプリケーション用サーバ730は、ファイルサーバとして機能する。図7は、ウエブ・サーバ725又はファイル又はアプリケーション用サーバ730を別個の形態で示すが、サーバ725,730で記載した機能は、1個のサーバ或いは複数の特殊サーバで実行することも出来る。
【0055】
システム700は、データベース735を有する。データベース735は、様々な場所に配置可能である。一例として、データベース735は、ユーザ・コンピュータ705,710,715、サーバ725,730これ等に配置された記憶媒体上にあるか、或いはそれ等から離れた場所にあるが、ネットワーク720を介して互いに通信可能である。一実施例において、データベース735は、SAN(storage-area network)にある。同様に、ユーザ・コンピュータ705,710,715、サーバ725,730に帰属する機能を実行する必要なファイルは、それぞれのコンピュータ上にあるか或いはそれから離れた場所にある。一実施例において、データベース735は、リレーショナル・データベースであり、例えばオラクル10i(登録商標)であり、SQLフォーマットのコマンドに応答して、データを記憶し更新し取り出すことが出来る。データベース735は、上記のデータベースと同一或いは類似する。
【0056】
図8は、コンピュータ・システム800の一例である。このコンピュータ・システム800上で、上記のサーバ、システムが実行される。コンピュータ・システム800は、バス855を介して接続されたハードウエア要素を含む。このハードウエア要素は、CPU805と、入力装置810(例、マウスとキーボード等)と、出力装置815(ディスプレイ或いはプリンター等)とを有する。コンピュータ・システム800は、記憶装置820を有する。
【0057】
コンピュータ・システム800は、更に記憶媒体リーダー825,通信システム830(モデム、ネットワークカード(有線又は無線)、無線通信デバイス),作業メモリ840を含む。作業メモリ840は、RAM、ROM等を含む。一実施例において、コンピュータ・システム800は、処理加速器835を含む。処理加速器835は、DSP、特殊目的プロセッサを含む。
【0058】
記憶媒体リーダー825は、他のコンピュータで読み取り可能な記憶媒体に接続可能で、これ等は遠隔地或いは局部的固定型或いは取り外し可能な記憶媒体プラスの記憶媒体でコンピュータで読み取り可能な情報を一時的或いは永続的に記憶する。通信システム830は、データが記憶装置820或いはシステム800に関連した他のコンピュータと交換可能となるように、している。
【0059】
コンピュータ・システム800は、作業メモリ840内にあるソフトウエア要素を含む。このソフトウエア要素は、オペレーティング・システム845又は他のコード(プログラム)850を含む。これ等の一例は、ソフトウエア或いはその構成要素を実行するプログラムコードである。
【0060】
用語「コンピュータで読み取り可能な媒体」とは、コンピュータが実行するプロセスを記憶する媒体或いは伝送媒体を意味する。媒体とは、非揮発性媒体、揮発性媒体、伝送媒体を意味する。非揮発性の媒体とは、NVRAM、磁気ディスク又は光学ディスクである。揮発性媒体とは、DRAM、メインメモリを意味する。このコンピュータで読み取り可能な媒体の一般的なものとしては、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気ディスク、他の磁気媒体、磁気光学媒体、CD−ROM、パンチカード、ペーパーテープ等、更にRAM、PROM、EPROM、FLASH−EPROM、メモリカード、メモリチップ、或いはカートリッジ等がある。e−mail或いは他の自己保存型の情報アーカイブに付属したデジタルファイルは、記憶媒体に等価な分配型の記憶媒体であり、本発明でいう記憶媒体と見なすことができる。コンピュータで読み取り可能な媒体がデータベースとして構築された場合には、このデータベースは、あらゆる種類のデータベース、例えば関連型、階層型、オブジェクト志向型のいずれをも含む。
冗長な説明を回避するために公知の構造については省略した、或いはブラックボックスの形態で示している。この省略は本発明の範囲を制限するものではない。ここに開示した実施例は、発明を理解するためのものであり、本発明は個々に述べた特定の実施例以外の様々な方法で実現できる。
ここで議論したフローチャートは、特定のイベントのシーケンスを例に説明するが、本発明の操作に影響を及ぼすことなく、これ等のシーケンスの変更、追加、一部省略も可能である。本発明のシステムと方法は、特殊コンピュータ、プログラムされたマイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC、他の集積回路DSP、ハードワイヤド電子素子、論理素子、例えばディスクリートな要素回路、プログラム可能な論理回路、ゲートアレイ、例えばPLD、PLA、FPGA、PAL、特殊目的コンピュータ或いは他の手段で実現できる。
他の実施例に於いては、開示された方法は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記憶されたソフトウエアで実行され、コントローラとメモリとを有するプログラムされた汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、マイクロプロセッサ等で実施される。これ等の実施例に於いては、本発明のシステムと方法は、パソコンに組み込まれたプログラムで実行できる。例えばアプレット、JAVA、CGIスクプリト、サーバ或いはコンピュータ、ワークステーションに記録された資源或いは専用の測定システムに組み込まれたルーチン等で実施できる。
本発明のシステムは、本発明のシステムと方法をソフトウエア又はハードウエアのシステムに物理的に組み込むことにより実施することもできる。 本発明は、特定の標準及びプロトコルを例に説明したが、本発明はこのような標準とプロトコルに制限されるものではない。他の類似の標準とプロトコルも本発明で用いることができる。これ等の標準とプロトコルは、今後開発されるより効率的な標準とプロトコルで置換されるかも知れないが、このような置換も本発明の一態様(一実施例)と考えられる。
「自動的」とは、装置が動作中には人の手を借りずに動作を継続するものを指す。人による入力を使用しても自動的とみなされる。
「モジュール」とは、ハードウエア、ソフトウエア、ファームウエア、ファジーロジック、人工知能、或いはそれらの組合せを指す。
【0061】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
【符号の説明】
【0062】
100 カンファレンスを行うシステム
102 通信エンドポイント
104 通信エンドポイント
106 MCU
106a MCU1
106b MUC2
110 ネットワーク
202 カンファレンス・エンジン
204 カンファレンス
212 エンドポイント・セッティング・データベース
214 カンファレンス監視モジュール
216 機能/セッティング・アプリケーション
302 データ構造
304 エンドポンイントID
306 エンドポイント・ロケーション
308 エンドポイント特性
310 エンドポイント呼び特性
316 第2データ構造
318 カンファレンスID
320 カンファレンス・セッティング
322 スコアリング・アルゴリズム
324 しきい値
326 自動応答
328 エンドポイントID
図4
402:開始
404:会議のリクエストをエンドポイントから受領する
406:この会議は、エンドポイントにとって初回か否かを決定する
408:デフォルトの設定をする
410:エンドポイントの構築を創設する
412:セッティング/機能とインデックスのセッティングを記憶する
414:会議の要求毎にセッティングを送る
416:終了
図5
502:開始
504:エンドポイントの故障
506:エンドポイントの回復
508:セッティングを確立する
510:終了
図6
602:開始
604:会議の変更
606:劣化/向上を決定する
608:自動的に劣化/向上に応答する
610:終了

700 システム
705,710,715 ユーザ・コンピュータ
720 ネットワーク
725,730 サーバ
735 データベース

805 CPU
810 入力装置
815 出力装置
820 記憶装置
825 記憶媒体リーダー
830 通信システム
835 処理加速器
840 作業メモリ
845 オペレーティング・システム
850 他のコード(プログラム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
会議の間の故障から回復する方法に於いて、
(A)会議を会議セッティングで確立するステップと、
(B)会議の間故障を検出するステップと、
(C)故障から回復して、通信エンドポイントに再接続するステップと、
(D)会議セッティングを再設定するステップと、
を有する
ことを特徴とする会議の間故障から回復する方法。
【請求項2】
前記故障は、通信エンドポイントの故障であり、
前記通信エンドポイントは、会議セッティングを失う
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記(D)ステップは、
前記通信エンドポイントが故障から回復したことを検出するサブステップと、
前記会議セッティングを前記通信エンドポイントに再送信するサブステップ
を含む
ことを特徴とする請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記故障は、MCUの故障であり、
前記通信エンドポイントは、第2のMCUで会議セッティングを再確立する
ことを特徴とする請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記第2のMCUは、前記通信エンドポイントの会議セッティングの第2の組を提供し、
前記会議セッティングの第2の組は、前記会議セッティングとは異なる
ことを特徴とする請求項4記載の方法。
【請求項6】
通信システムにおいて、
(A)第1通信エンドポイントと、
(B)前記第1通信エンドポイントと通信する第1MCUと、
(C)前記第1MCUと通信する第2MCUと、
を有し、
前記第1MCUは、
(B1)第1通信エンドポイント用に会議セッティングを記憶する第1メモリと、
前記第1の会議セッティングは、第1の会議に関連し、
(B2)前記第1メモリと通信する第1プロセッサと、
前記第1プロセッサは、前記会議セッティングに従って前記第1通信エンドポイントの関連する会議を実行し、
を有し、 前記第2MCUは、
(B1)第1通信エンドポイント用に会議セッティングを記憶する第2メモリと、
前記会議セッティングは、第1MCUから受領し、
(B2)前記第2メモリと通信する第2プロセッサと、を有し、
前記第2プロセッサは、
前記会議セッティングを正規化し、
前記第1MCUから受領した会議セッティングに従って、前記第1通信エンドポイントの関連する第2会議を実行する
ことを特徴とする通信システム。
【請求項7】
(D)前記第2MCUと通信する第2通信エンドポイントを更に有し、
前記第2メモリは、第2通信エンドポイント用に第2会議セッティングを記憶し、
前記第2MCUは、前記第1MCUに第2の会議セッティングを送る
ことを特徴とする請求項6記載の通信システム。
【請求項8】
前記第2メモリは、前記第1通信エンドポイントと第2通信エンドポイント用のエンドポイント特性を記憶する
ことを特徴とする請求項7記載の通信システム。
【請求項9】
前記第2メモリは、前記第1通信エンドポイントと第2通信エンドポイント用のエンドポイント呼び特性を記憶する
ことを特徴とする請求項8記載の通信システム。
【請求項10】
前記エンドポイント特性とエンドポイントの呼び特性は、前記会議セッティングと第2会議セッティングに関連し、
前記会議セッティングは、前記第1会議の間、RTP通信又は他の所有者機構により、受信される
ことを特徴とする請求項9記載の通信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−239155(P2012−239155A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23855(P2012−23855)
【出願日】平成24年2月7日(2012.2.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.フロッピー
【出願人】(508214019)アバイア インク. (75)
【Fターム(参考)】