説明

テレビ番組に連動した情報表示システム

【課題】 本発明はテレビ番組に関連する情報を端末装置から取得する番組に連動した情報表示システムに関し、特に視聴者が容易かつ短時間で必要な情報に到達することができるテレビ番組に連動した情報表示システムを提供するものである。
【解決手段】 楽曲データベース3には、テレビ番組の放送日時情報や当該テレビ番組で流れる音楽の曲名、アーティスト名等の情報と共に、テレビ画面に表示する画面表示情報の画面IDも記憶されている。制御装置4は時計装置5から出力される日時情報に基づいて楽曲データベース3を検索し、日時情報が一致する画面IDを取得し、画面IDに対応する画面表示情報を記憶装置6から読み出し、通信装置8を介して携帯電話機2に送信し、携帯電話機2のディスプレイに表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレビ番組で流れる音楽やアーティスト等の情報を取得するテレビ番組に連動した情報表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、テレビ番組の視聴はテレビ受像器による場合だけでなく、携帯電話機等の携帯機器によっても可能である。このような状況において、テレビ番組を通して流れる音楽やアーティストに関して視聴者への影響は大きく、番組によっては様々な種類の音楽を流し、番組の内容に一定の効果を与えている。
【0003】
このため、視聴者がテレビ番組に関連する情報を直ぐに取得したいと思うことがよくある。例えば、歌番組を見ていた視聴者がその番組で流れた音楽を直ぐにダウンロードしたい場合や、歌手やアーティストの情報を直ちに取得したい場合である。また、旅行番組を見ていた視聴者が番組に出演していた俳優や、番組で紹介された観光地の情報をダウンロードしたい場合などである。
【0004】
このような場合、従来においては、パーソナルコンピュータ(PC)や携帯端末を使用して曲名や歌手名、アーティストの名前、地名等の情報を入力し、必要な情報を得ていた。
【0005】
例えば、特許文献1は従来の音楽コンテンツの検索方法を開示する発明であり、使用者が携帯端末を操作し、移動体通信網を介して音楽サーバに接続し、携帯端末の表示部に検索画面を表示する。使用者は希望する曲名やアーティスト名の情報をキー操作によって入力し、音楽サーバから検索結果を得た後、音楽やアーティストの情報を受信するものである。
【特許文献1】特開2000−214849号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の検索方法では、必要な情報に辿りつくまで煩雑な操作が必要であり、情報取得まで長時間を要していた。
【0007】
そこで、本発明は上記のような手間を省き、視聴者が容易に必要な情報に到達することができるテレビ番組に連動した情報表示システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題は本発明によれば、テレビ番組の放送日時の情報と、少なくとも該テレビ番組で流れる音楽の曲名及びアーティスト名と、該テレビ番組の画面に表示する画面表示情報の画面IDを記憶する第1の記憶手段と、前記日時情報を計数する時計手段と、前記テレビ番組の画面に表示する画面表示情報を記憶する第2の記憶手段と、前記時計手段から出力される日時情報に基づいて、前記第1の記憶手段の検索を行い、一致する日時情報の画面IDを取得し、該画面IDに対応する画面表示情報を前記第2の記憶手段から読み出し、携帯機器に出力し、該携帯機器のディスプレイに前記画面表示情報を表示させる制御手段とを有するテレビ番組に連動した情報表示システムを提供することによって達成できる。
【0009】
また、前記第1の記憶手段には、例えば前記テレビ番組に出演する歌手や俳優の情報、又は観光地の情報も含まれる構成である。
【0010】
また、前記第2の記憶手段から出力される画面表示情報はバッファに一旦格納された後、例えば前記携帯機器からの指示に従って前記携帯機器に送信される構成である。また、前記携帯機器は、例えば携帯電話機である。
【0011】
さらに、本発明はテレビ番組に連動した情報表示方法、又は情報表示プログラムによっても実現可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、テレビ番組の情報取得の手間を省き、視聴者が容易に必要な情報に到達することができるテレビ番組に連動した情報表示システム、及び情報表示方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。
【0014】
図1は、本発明のテレビ番組に連動した情報表示システムの全体構成を説明するシステム構成図である。同図において、運用サーバ1と携帯機器2はインターネットを含むネットワークによって接続可能であり、本例においては、携帯機器2として携帯電話機の例で説明する。
【0015】
運用サーバ1は楽曲データベース3、制御装置4、時計装置5、記憶装置6、選択装置7、通信装置8で構成されている。制御装置4は後述する楽曲データベース3に構築された楽曲表を参照し、携帯電話機2に表示する画面の選択を行う。また、時計装置5は日付と時刻情報を計数し、日時情報を制御装置4に提供する。また、記憶装置6は携帯電話機2に表示すべき画面表示情報を複数保持し、選択装置7は制御装置4からの情報に基づいて複数の画面表示情報の中から一つを選択する。
【0016】
通信装置8は上記選択装置7によって選択された画面を携帯電話機2に送信する装置であり、画面表示情報は通信装置8から携帯電話機2に送信される。
【0017】
ここで、上記楽曲データベース3の構成について説明する。図2は楽曲データベース3の構成を説明する図であり、楽曲データベース3は楽曲表で構成され、「楽曲ID記憶エリア」、「曲名記憶エリア」、「アーティスト名記憶エリア」、「番組名記憶エリア」、「日時記憶エリア」、「画面ID記憶エリア」で構成されている。
【0018】
「楽曲ID記憶エリア」には、一連の番号が振られており、楽曲を特定する番号が記憶されている。「曲名記憶エリア」には、楽曲IDに対応する曲名の情報が記憶され、「アーティスト名記憶エリア」には当該楽曲を演奏、又は歌うアーティスト名が記憶されている。また、「番組名記憶エリア」には、上記楽曲が演奏され、又は歌われるテレビ番組名、又は上記アーティストが出演するテレビ番組名が記憶される。さらに、「日時記憶エリア」には、当該テレビ番組が放送される日時の情報が記憶され、「画面ID記憶エリア」には当該テレビ番組が始まった際に表示する画面表示情報のIDが記憶される。
【0019】
例えば、図2に示す例では、「楽曲ID記憶エリア」1に対応して、曲名S1の情報が「曲名記憶エリア」に登録され、アーティスト名A1の情報が「アーティスト名記憶エリア」に登録され、番組名P1の情報が「番組名記憶エリア」に登録され、番組の開始日時である2007年6月3日20時00分(07.6.3−20:00)の情報が「日時記憶エリア」に登録され、画面IDt1の情報が「画面ID記憶エリア」に登録されている。尚、「楽曲ID記憶エリア」2以降についても、同図に示す情報が登録されている。
【0020】
以上の構成において、以下に本例の処理動作を説明する。
図3は本例の処理を説明するフローチャートである。先ず、制御装置4は時計装置5からの日時情報の入力を判断する(ステップ(以下、Sで示す)1)。この日時情報は、例えば1分間隔のタイミングで時計装置5から制御装置4に出力される。制御装置4はこの日時情報が入力すると(S1がY(YES))、入力した日時情報に基づいて楽曲データベース3を検索し(S2)、楽曲データベース3の「日時記憶エリア」に一致する情報(日時情報)が登録されているか判断する。
【0021】
ここで、一致する日時情報が登録されている時(S3がY)、対応する「画面ID記憶エリア」から画面IDを取得する(S4)。一方、「日時記憶エリア」に一致する日時情報が登録されていない場合(S3がN(NO))、日時情報の入力判断(S1)に戻る。
次に、制御装置4は楽曲データベース3から読み出した画面IDの情報を選択装置7に出力し(S5)、記憶装置6から対応する画面表示情報を選択し、通信装置8に設けられた、例えばバッファに格納する(S6、S7’)。
【0022】
図4は記憶装置6の構成を詳しく説明する図であり、記憶装置6には画面IDt1〜tnに対応する画面表示情報T1〜Tnが登録されている。例えば、画面IDt1に対応する画面表示情報は図4に示すT1であり、歌手A1の着歌の情報が楽曲○○○、楽曲△△△、楽曲□□□、・・・として登録されている。また、画面IDt2に対応する画面表示情報は図4に示すT2であり、歌手A2の着歌の情報が楽曲×××、楽曲▽▽▽、楽曲◇◇◇として登録されている。以下、同図に示す構成の画面表示情報T3、T4、・・・Tnが登録されている。
【0023】
例えば、上記処理によって画面IDt1が選択された場合、図4に示す画面表示情報T1が通信装置8のバッファに格納される。尚、前述の図2に示す例によれば、2007年6月3日20時00分(07.6.3−20:00)のテレビ番組の場合、画面IDt1の他に、画面IDt4も選択され、図4に示す画面表示情報T4も通信装置8のバッファに格納される(S7)。
【0024】
次に、携帯電話機2から運用サーバ1(通信装置8)に画面表示の指示要求が行われるのを待ち、画面表示の指示要求があると、バッファに格納していた対応する画面表示情報を携帯電話機2に送信する。
【0025】
図5はこの処理を説明するフローチャートであり、携帯電話機1は上記画面表示の指示要求を出力した(ステップ(以下、STで示す)1)後、運用サーバ1からの画面表示情報の入力を待ち(ST2)、画面表示情報が入力すると(ST2がY)、携帯電話機2のディスプレイに画面表示を行う(ST3)。
【0026】
したがって、上記例の場合、携帯電話機2のディスクプレイには図4に示すT1、及びT4の画面表示が行われ、当該テレビ番組の視聴者は表示された画面を見て、アーティストA1、A4の着歌を容易に選択することができる。すなわち、表示された画面の希望する楽曲を指定するだけで、例えばテレビ番組で歌われた音楽を直ちにダウンロードすることができる。
【0027】
この点、例えば図6に示す従来の場合には、同図(a)に示す検索画面を表示し、例えば歌手Aの氏名を入力し、同図(b)に示す関連するページ情報を得、更にダウンロードを希望する楽曲を指定するため、同図(c)の画面表示を行い、希望する楽曲の選択を行う。したがって、本例の処理に比べて手間の係る操作が必要であり、本例の処理が極めて容易な処理であることが分かる。
【0028】
尚、上記説明では、通信装置8のバッファに画面表示データを一旦格納して携帯電話機2からの画面表示要求を待ったが、通信装置8から直ちに携帯電話機2に送信する構成としてもよい。このように構成することにより、テレビ番組が開始されると同時に、図4に示す画面表示が行われ、視聴者は1回の指示により希望する楽曲をダウンロードすることができる。
【0029】
また、視聴者によって指定された楽曲のダウンロードは運用サーバ1の楽曲データベース3から供給する構成としてもよく、また楽曲の配信サーバから直接配信する構成としてもよい。
【0030】
さらに、上記説明ではアーティスト名、曲名に関する情報について説明したが、例えば旅行番組の場合には、観光地の場所の情報と画面IDの関係をデータベースに登録し、観光地の情報を視聴者の要求に基づいて提供する構成としてもよい。また、旅行の案内を行った俳優の情報や、番組中に流れたBGM等の情報を提供するように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明のテレビ番組に連動した情報表示システムを説明する図である。
【図2】楽曲データベースの構成を説明する図である。
【図3】本実施形態の処理を説明するフローチャートである。
【図4】記憶装置の構成を説明する図である。
【図5】携帯電話機側の処理を説明するフローチャートである。
【図6】本実施形態と比較するための従来処理の画面遷移図である。
【符号の説明】
【0032】
1・・・運用サーバ
2・・・携帯機器(携帯電話機)
3・・・楽曲データベース
4・・・制御装置
5・・・時計装置
6・・・記憶装置
7・・・選択装置
8・・・通信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テレビ番組の放送日時の情報と、少なくとも該テレビ番組で流れる音楽の曲名及びアーティスト名と、該テレビ番組の画面に表示する画面表示情報の画面IDを記憶する第1の記憶手段と、
前記日時情報を計数する時計手段と、
前記テレビ番組の画面に表示する画面表示情報を記憶する第2の記憶手段と、
前記時計手段から出力される日時情報に基づいて、前記第1の記憶手段の検索を行い、一致する日時情報の画面IDを取得し、該画面IDに対応する画面表示情報を前記第2の記憶手段から読み出し、携帯機器に出力し、該携帯機器のディスプレイに前記画面表示情報を表示させる制御手段と、
を有することを特徴とするテレビ番組に連動した情報表示システム。
【請求項2】
前記第1の記憶手段には、前記テレビ番組に出演する歌手や俳優の情報、又は観光地の情報も含まれることを特徴とする請求項1記載のテレビ番組に連動した情報表示システム。
【請求項3】
前記第2の記憶手段から出力される画面表示情報はバッファに一旦格納された後、前記携帯機器からの指示に従って前記携帯機器に送信されることを特徴とする請求項1、又は2記載のテレビ番組に連動した情報表示システム。
【請求項4】
前記携帯機器は、携帯電話機であることを特徴とする請求項1、2、又は3記載のテレビ番組に連動した情報表示システム。
【請求項5】
テレビ番組の放送日時の情報と、少なくとも該テレビ番組で流れる音楽の曲名及びアーティスト名と、該テレビ番組の画面に表示する画面表示情報の画面IDを第1の記憶手段に記憶する記憶処理と、
前記日時情報を計数する時計処理と、
前記テレビ番組の画面に表示する画面表示情報を第2の記憶手段に記憶する記憶処理と、
前記時計処理によって計時された日時情報に基づいて、前記第1の記憶手段の検索を行い、一致する日時情報の画面IDを取得し、該画面IDに対応する画面表示情報を前記第2の記憶手段から読み出し、携帯機器に出力し、該携帯機器のディスプレイに前記画面表示情報を表示させる制御処理と、
を行うことを特徴とするテレビ番組に連動した情報表示方法。
【請求項6】
テレビ番組の放送日時の情報と、少なくとも該テレビ番組で流れる音楽の曲名及びアーティスト名と、該テレビ番組の画面に表示する画面表示情報の画面IDを第1の記憶手段に記憶する処理と、
前記日時情報を計数する処理と、
前記テレビ番組の画面に表示する画面表示情報を第2の記憶手段に記憶する処理と、
前記時計処理によって計時された日時情報に基づいて、前記第1の記憶手段の検索を行い、一致する日時情報の画面IDを取得し、該画面IDに対応する画面表示情報を前記第2の記憶手段から読み出し、携帯機器に出力し、該携帯機器のディスプレイに前記画面表示情報を表示させる処理と、
を実行するプログラムであって、サーバ内のコンピュータによって実行可能な情報取得プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−16968(P2009−16968A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−173492(P2007−173492)
【出願日】平成19年6月29日(2007.6.29)
【出願人】(599126800)株式会社エムティーアイ (17)
【Fターム(参考)】