説明

テーパー付きクリンプジョイントを備える電磁コイルアセンブリおよびそれを製造する方法

【課題】高温度の動作環境での使用に好適な電磁コイルセンブリを提供する。
【解決手段】電磁コイルアセンブリ10は、コイル状マグネットワイヤ22と、コイル状マグネットワイヤ22の少なくとも一部を囲う無機電気絶縁本体24と、無機電気絶縁本体24内にコイル状マグネットワイヤ22へ延びるリードワイヤ30と、無機電気絶縁本体24内に埋め込まれる第1テーパー付きクリンプジョイント32と、を有する。第1テーパー付きクリンプジョイント32は、リードワイヤ30をコイル状マグネットワイヤ22へ機械的および電気的に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、広くはコイル状ワイワ装置に関し、より具体的には、高温度での動作環境での使用に好適な、テーパー付きクリンプジョイントを備える電磁コイルアセンブリに関し、また、電磁コイルアセンブリを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]宇宙船産業および工業産業において、260℃を超える高温動作環境、好ましくは400℃付近またはそれ以上の温度の高温動作環境において長時間、信頼性のある動作を提供することができる、アクチュエータ(たとえば、ソレノイド)およびセンサ(たとえば可変差動変圧器)などの、コイル状ワイヤ装置に使用するのに好適な低コストの電磁コイルアセンブリへの継続的な需要がある。一般に、電磁コイルアセンブリは、少なくとも1つのマグネットワイヤを含み、これは、ボビンまたは類似の支持構造に巻きつけられ、少なくとも1つの複数巻きコイルを生成する。ソレノイド内で使用されるように設計される場合、電磁コイルアセンブリは、しばしば、単一コイルを含み、可変差動変圧器内で用いられる場合、電磁コイルアセンブリは、典型的には、第1コイルおよび2以上の第2コイルを含む。機械的な分離、位置保持、および隣接巻き部間の電気的分離を提供するために、ワイヤコイルまたは複数のコイルは、絶縁材料(本明細書では「電気的絶縁本体」と記載する)の本体内に入れることができる。1以上のワイヤコイルの対向する端部は、たとえば装置ハウジングを通じて取り付けられるフィードスルーへの電気接続のために、電気的絶縁本体を通じて提供される。従来の、非高温電磁コイルアセンブリの場合において、絶縁本体は、一般的に、プラスチックまたは他の容易に入手できる有機誘電体材料から形成される。しかし、有機材料は、約260℃を超える温度にさらされると、急激に分解してもろくなり、最終的には故障し、また、後に、上述したタイプの高温電磁コイルアセンブリ内での使用に不適切になる。有機絶縁材料は、相対的に放射に敏感である傾向にあり、また、原子力産業における使用にはあまり好適ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003]上述を考慮すると、260℃を超える温度の高温環境、および、好ましくは約400℃付近またはそれ以上の温度の高温環境での動作に好適な、コイルワイヤ装置(たとえば、ソレノイド、可変差動変圧器、および2位置センサ)内での使用のための電磁コイルアセンブリの実施形態を提供することが望まれる。理想的には、そのような電磁コイルアセンブリの実施形態は、相対的に放射に敏感ではなく、原子力応用での使用に好適である。また、そのような高温電磁コイルアセンブリを製造する方法の実施形態を提供することが望まれる。本発明の他の望まれる特徴および特性は、添付図面および上記の背景とともに、以下の詳細な説明および添付の特許請求の範囲を参照することで明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004]電磁コイルアセンブリの実施形態が提供される。一実施形態において、電磁コイルアセンブリは、コイル状マグネットワイヤ、少なくともコイル状マグネットワイヤの少なくとも一部を囲う無機電気絶縁本体、無機電気絶縁本体内にコイル状マグネットワイヤに延びるリードワイヤ、および、無機電気絶縁本体内に組み込まれる第1テーパー付きクリンプジョイントを含む。第1テーパー付きクリンプジョイントは、機械的および電気的に、リードワイヤをコイル状マグネットワイヤに接続する。
【0005】
[0005]さらに、電磁コイルアセンブリを製造する方法の実施形態が提供される。一実施形態において、方法は、少なくとも1つのマグネットワイヤコイルが組み込まれる無機電気的絶縁本体を形成するステップ、マグネットコイルの端部をリードワイヤに接続するテーパー付きクリンプジョイントを形成し、テーパー付きクリンプジョイントが無機電気絶縁本体内に埋め込まれるようにするステップ、を含む。
【0006】
[0006]以下に、添付図面とともに、本発明の少なくとも1つの例示的な実施形態が説明される。添付図面において、同様の参照符号は同様の要素を指す。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の例示的な一実施形態による、コイル状マグネットワイヤおよびテーパー付きクリンプジョイントにより接続されるリードワイヤを含む電磁コイルアセンブリの断面図である。
【図2】図1のマグネットワイヤを隣接するリードワイヤに機械的および電気的に相互接続するのに用いられる例示的な第1テーパー付きクリンプジョイントの側面図である。
【図3】図2に示されるテーパー付きクリンプジョイントを形成するのに用いることができる、クリンプ器具の斜視図である。
【図4】図4は、図1に示されるマグネットワイヤを隣接するリードワイヤに機械的および電気的に相互接続するのに用いられる例示的な第2テーパー付きクリンプジョイントの側面図である。
【図5】本発明のさらなる実施形態による、部分的に組み立てられた状態の図1に示される電磁コイルアセンブリの斜視図である。
【図6】図示のフィードスルーワイヤに機械的および電気的に接続された、図5に示される例示的なテーパー付きクリンプジョイントに沿って切り出されたリードワイヤの図である。
【図7】完全に組み立てられた状態の、図5に示される電磁コイルアセンブリの斜視図である。
【図8】図8−12は、様々な製造段階における第2の例示的な電磁コイルアセンブリの図である。
【図9】図8−12は、様々な製造段階における第2の例示的な電磁コイルアセンブリの図である。
【図10】図8−12は、様々な製造段階における第2の例示的な電磁コイルアセンブリの図である。
【図11】図8−12は、様々な製造段階における第2の例示的な電磁コイルアセンブリの図である。
【図12】図8−12は、様々な製造段階における第2の例示的な電磁コイルアセンブリの図である。
【図13】本発明のさらなる例示的な実施形態による、例示的な電磁コイルアセンブリの図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0016]以下の詳細な説明は、本来的に単なる例示であり、本発明の用途および使用を限定することを意図するものではない。さらに、上述の背景または以下の詳細な説明に示されるいかなる理論にも拘束されないことを意図している。
【0009】
[0017]上述の背景で説明したように、従来の非高温度電磁コイルアセンブリの場合、1つまたは複数のマグネットワイヤコイルは、典型的には、プラスチックのような有機材料から形成される絶縁材料内に囲まれ、これは、260℃を超える温度にさらされる場合に故障し得る。電磁コイルアセンブリの動作温度能力を向上させるために、1つまたは複数のマグネットワイヤコイルを囲う絶縁材料は、セラミックまたは無機セメントのような無機誘電体材料から形成することができる。しかし、そのような無機絶縁材料は、非常に剛性で剛直である傾向にあり、また、結果として、剛性の無機絶縁材料から突き出すマグネットワイヤのセクションの場所に有効に固定する。1つまたは複数のマグネットワイヤは、組立工程の間に操作されるので、絶縁媒体から突き出すマグネットワイヤのセグメントは、ワイヤが絶縁媒体に入るまたはそこから出るポイントにおいて集中する、曲げ力および引張力にさらされる。曲げまたは他の操作が過度に行われると、マグネットワイヤの絶縁媒体から突き出すセグメントは、結果として過度にストレスがかかり加工硬化し得る。加工硬化は、組み立て中にマグネットワイヤアセンブリの破損を生じさせることがあり、または、マグネットワイヤ内に高抵抗の「ホットスポット」を形成し、磁気コイルアセンブリの動作中に開回路の故障を加速させることがある。加工硬化および破損は、電磁コイルアセンブリが精細なゲージマグネットワイヤおよび/またはアルミニウムのような機械疲労をおこす傾向のある金属から形成されるマグネットワイヤを含む場合に、特に問題である。この問題に対処するため、本明細書で電磁コイルアセンブリの実施形態が提供され、コイルアセンブリ内に含まれる1つまたは複数のコイル状マグネットワイヤの、機械応力の付与および加工硬化は、コイルアセンブリの製造中に避けられる。
【0010】
[0018]図1は、本発明の例示的な実施形態による電磁コイルアセンブリ10の断面図である。電磁コイルアセンブリ10は、有機材料がブレークダウンし分解する閾値温度を超える高温度動作環境内での使用に好適であり、好ましい実施形態においては、400℃付近またはこれを超える温度での動作環境内での使用に好適である。高温能力の点において、電磁コイルアセンブリ10は、航空機用途において使用されるもののような高温コイル状ワイヤ装置内での使用に好適である。より具体的に、また、非限定的な例として、高温度電磁コイルアセンブリ10の実施形態は、飛行機に搭載されるアクチュエータ(たとえばソレノイド)および位置センサ(たとえば可変差動変圧器および2つの位置センサ)内での使用に好適である。しかし、コイル状ワイヤ装置に想定される具体的な形態またはコイル状ワイヤ装置が使用される具体的な用途に関わらず、電磁コイルアセンブリ10の実施形態は、任意のコイル状ワイヤ装置に採用することができることを強調しておく。
【0011】
[0019]電磁コイルアセンブリ10は、支持構造を含み、この周りに、少なくともマグネットワイヤが巻かれ、1つまたはそれ以上の電磁コイルを形成する。図示の例において、支持構造は、中空スプールまたはボビン12の形態を想定しており、これは、細長い管状本体14、管状本体14を通って延びる中央チャネル16、および、それぞれ本体14の対向する第1および第2端部から外側に半径方向に延びる第1および第2フランジ18、20を備える。明確さのために図1には示されていないが、外側絶縁シェルをボビン12の外側表面上に形成することができ、または外側絶縁コーティングをボビン12の外側表面上に堆積させることができ、ワイヤコイル22(以下で説明される)とボビン12との間に電気的絶縁を提供する。たとえば、ボビン12がステンレス鋼から形成される実施形態において、ボビン12は、たとえばブラッシングまたはスプレープロセスを用いて外側誘電体材料でコートすることができる。一実施形態において、ガラスをボビン12上にペーストまたはペイントとしてブラシすることができ、乾燥させ、その後ボビン12の選択された領域上で電気絶縁コーティングを形成するために焼成する。第2の例として、電磁コイルアセンブリ10が、密封パッケージ内に配置される実施形態において、後述のタイプの電気絶縁無機セメントを、ボビン12の外側表面上に付与し、硬化させて、電気絶縁コーティングを形成し、それによりブレークダウン電圧のスタンドオフを提供する。さらなる可能性として、ボビン12がアルミニウムで形成される実施形態において、ボビン12は、陽極酸化処理して、ボビン12の外側表面上に絶縁アルミナシェルを形成することができる。ボビン12は、好ましくは、アルミニウム、非強磁性体300シリーズのステンレス鋼、またはセラミックのような実質的に非強磁性体材料から形成される。
【0012】
[0020]上述したように、1つまたはそれ以上のマグネットワイヤコイルを形成するために、少なくとも1つのマグネットワイヤがボビン12の周りに巻かれる。説明される例において、複数巻き、複数層のコイル状マグネットワイヤ22を形成するために、単一のマグネットワイヤがボビン12の管状本体14の周りに巻かれる。マグネットワイヤは、従来のワイヤ巻き機を使用してボビン12の周りに巻くことができる。好ましい実施形態において、コイル状マグネットワイヤ22は、陽極酸化処理されたアルミニウムワイヤの形態を想定し、すなわち、アルミニウムワイヤは、ワイヤの外側表面上にアルミニウム酸化物の絶縁シェルを形成するように陽極酸化処理される。有利には、アルミニウムワイヤは、優れた伝導性を提供し、高温度電磁コイルアセンブリ10の寸法および全体の重量を小さくすることができ、これは航空機用途において特に望まれる。さらに、陽極酸化処理アルミニウムワイヤの外側アルミナシェルは、コイル状マグネットワイヤ22の隣接する巻き間の追加的な電気絶縁を提供し、また、ワイヤ22とボビン12との間に電気絶縁を提供し、高温度電磁コイルアセンブリ10の動作中に、ショート及びブレークダウン電圧の可能性をさらに低減する。さらなる利点として、陽極酸化処理されたアルミニウムワイヤは、最小限のコストで容易に商業的に入手できる。
【0013】
[0021]電気絶縁無機本体24は、管状本体14の周りに、また、ボビン12のフランジ18、20の間に形成される。換言すれば、管状本体14の外側円周表面、およびフランジ18、20の内側半径面により画定される空間の環状容積は、少なくとも部分的に、無機誘電体材料または媒体が配置されて、電気絶縁本体24を形成する。コイル状マグネットワイヤ22は、少なくとも部分的に電気絶縁本体24で覆われ、好ましくはそこに全体が埋め込まれる。電気絶縁本体24は、電磁コイルアセンブリ10の動作温度範囲にわたって、機械的分離、位置保持、およびコイル状マグネットワイヤ22の隣接する巻きの間の電気絶縁を提供する。電気絶縁無機本体24は、好ましくは、セラミック媒体または材料から形成され、すなわち、結晶またはアモルファスの無機および非金属材料から形成される。さらに、陽極酸化処理アルミニウムワイヤを用いてコイル状マグネットワイヤ22が生成される実施形態において、電気絶縁無機本体24は、好ましくは、アルミニウムの熱膨張係数(約セルシウス温度毎に約23/約百万)に近い熱膨張率係数(coefficient of thermal expansion, CTE)を備える材料から形成される。しかし、熱サイクルの間に陽極酸化処理アルミニウムワイヤに付与される機械応力を最小化するために、アルミニウムのCTEを超えないことが好ましい。したがって、コイル状マグネットワイヤ22が陽極酸化処理アルミニウムワイヤから生成される実施形態において、電気絶縁本体24は、好ましくはセルシウス温度毎に約10/百万(ppm per ℃)を超えるCTEを備え、より好ましくは、約16ppm per ℃から約23ppm per ℃の間のCTEを備える。好適な材料は、無機セメントを含み、また、ほうけい酸鉛ガラスのような、低融点ガラス(すなわち、陽極酸化処理アルミニウムワイヤの融点よりも小さな融点を備えるガラスまたはガラス混合物)を含む。より具体的な例として、電気絶縁無機本体24は、水活性化シリケートベースセメントから形成することができ、sealing cement bearing Product No. 33Sのような、また、ペンシルバニア州のピッツバーグに本社があるSAUEREISEN Cements Company, Inc.,から商業的に入手できるもののようなものから形成することができる。
【0014】
[0022]電気絶縁無機本体24は、様々な異なる方法で形成することができる。好ましい実施形態において、電気絶縁本体24は、湿式巻きつけプロセスを用いて形成される。湿式巻きつけの間、マグネットワイヤは、ボビン12の周りに巻きつけられ、一方、無機誘電体材料は、湿った状態または流動可能な状態でワイヤの外側表面上に付与され、その上に粘性コーティングを形成する。本稿における「湿った状態」との語は、ブラッシング、スプレー、または類似の技術により湿式まきつけプロセスの間に実時間でマグネットワイヤ上に付与される、十分な量の液体により保持される(たとえば液体に溶解する)または含むセラミック材料または他の無機材料を指す。たとえば、湿った状態において、セラミック材料は、プレ硬化(たとえば、水活性化された)セメントの形態をとり、または、複数のセラミック粒子が高分子量アルコールのような溶媒に溶解した形態をとり、スラリーまたはペーストを形成する。選択された誘電体材料は、連続的にマグネットワイヤの全幅上にコイルの入口ポイントまで付与することができ、存在するワイヤコイルが連続的に通過する液体たまりが形成される。マグネットワイヤは、誘電体材料の付与の間、ゆっくりと、たとえば回転装置またはワイヤ巻きつけ装置により巻きつけられ、誘電体材料の比較的に厚い層がワイヤ表面上に連続的にブラシされ、隣接する巻きの間およびコイル状マグネットワイヤ22の複数の層の間の空間を満たすのに十分な量の材料が存在することを確保する。大規模な製造において、マグネットワイヤへの選択される誘電体材料の付与は、パッド、ブラシ、または他の自動化された付与装置を用いて実行することができ、これは、巻きつけの間に、制御された量の誘電体材料をワイヤ上に付与する。
【0015】
[0023]上述のように、電気絶縁本体24は、少なくとも低融点ガラスおよび粒子充填材料の混合物から形成することができる。約10ppm per ℃を超える熱膨張係数を備える低融点ガラスは、限定するわけではないが、ほうけい酸鉛ガラスを含む。市販されているほうけい酸鉛ガラスは、約350℃から約550℃の処理温度範囲を備える5635、5642、5650シリーズのガラスを含み、ニュージャージー州のランドルフに本社があるKOARTAN Microelectronic Interconnect Materials, Inc., から入手できる。低融点ガラスは、ペーストまたはスラリーとして都合よく付与でき、これは、低融点ガラスの基礎粒子、粒子充填剤、溶媒、およびバインダから調整することができる。好ましい実施形態において、溶媒は、室温での蒸発に耐性のある高分子量アルコールであり、アルファテルピネオールまたはTEXINOL(商標)であり、バインダはエチルセルロース、アクリル、または他の材料である。電気絶縁無機材料が低融点ガラスを有する実施形態において、巻きつけおよび焼成プロセスの間に、関連した動き、および、陽極酸化処理アルミニウムワイヤの隣接する巻きの間の物理的な接触を防止するために、粒子充填材料を含むことが望ましい。充填材料は、この目的に適合的な任意の粒子材料を有することができるが(たとえば、ジルコニウムまたはアルミニウム粉末)、概ね薄いシート状の形状(一般に「小板(platelets)」または「薄片(laminae)」と称される)で特徴付けられる粒子を備えるバインダ材料は、隣接するコイルの間の相対位置をよりよく維持することが分かり、そのような粒子は、球状の粒子の場合よりも、ワイヤの硬化された表面の2つの隣接する巻きまたは層の間から移動しにくい。薄いシート状の粒子を備える好適なバインダ材料の例は、マイカおよびバーミキュライトを含む。上記のように、低融点ガラスは、ワイヤが支持構造の周りに巻きつけられる位置の直前でブラッシングにより、マグネットワイヤに付与することができる。
【0016】
[0024]上述の湿式巻きつけプロセスの実行の後、湿潤状態の誘電体材料は硬化されて、固体状態の電気絶縁本体24に変質する。本稿で用いられる「硬化」との語は、湿潤状態の誘電体材料を、化学反応または粒子の溶融などによるかに関わらず、固体誘電体媒体または本体に変質させるのに十分なプロセス条件(たとえば温度)にさらすことをいう。したがって、「硬化」との語は、たとえば低融点ガラスを焼成することを含むように定義されている。多くの場合、選択された誘電体材料の硬化は、比較的に広範囲の温度範囲にわたる熱サイクルを含み、これは典型的には、室温(たとえば20℃−25℃)を大きく超えるがマグネットワイヤの融点(たとえば陽極酸化処理アルミニウムワイヤの場合、約660℃)よりは低い高温度にさらすことを含む。しかし、選択された誘電体材料が室温またはその付近で硬化可能な無機セメントである実施形態において、少なくとも部分的に対応する低い温度で硬化を実行することができる。たとえば、選択された誘電体材料が無機セメントである場合、水の沸騰温度を超える高温度でのさらなる硬化の前に、水分を排出させるために、室温より少し高い第1温度(たとえば約82℃)で部分的な硬化を実行することができる。好まし実施形態において、硬化は、高温電磁コイルアセンブリ10の予期される動作温度くらいまでで実行され、これは約315℃付近またはそれを超えることがある。コイル状マグネットワイヤ22が陽極酸化アルミニウムワイヤを用いて生成される実施形態において、硬化温度は、以下で説明されるクリンププロセス中に形成されたアルミニウムワイヤ内の機械的ストレスを解放するために、アルミニウムのアニーリング温度(たとえば、ワイヤの組成に応じ約340℃から415℃)を超えることが好ましい。また、高温硬化は、巻きつけ中の摩食により形成される陽極酸化アルミニウムワイヤの露出された領域上にアルミニウム酸化物を形成し、ショートの可能性をさらに低減する。
【0017】
[0025]電気絶縁無機本体24が、多孔性無機セメントのような水の吸い込みに影響を受ける材料から形成される実施形態において、本体24内への水の浸入を防止することが望ましい。以下でより完全に説明されるように、電磁コイルアセンブリ10は、さらに、概ね円筒形のキャニスタのような容器を含み、この中に、ボビン12、電気絶縁本体24、およびコイル状マグネットワイヤ22が密封シールされる。そのような場合、密封シールされた容器内への水の浸入および、その後の電気絶縁本体24への水の伝達は起こりにくい。しかし、追加の水分保護が望まれる場合、図1の符号26で示されるように、液体シーラントを電気絶縁無機本体24の表面上に付与して本体24を囲むようにすることができる。この目的に適合するシーラントは、限定するわけではないが、水ガラス、シリコーンベースシーラント(たとえばセラミックシリコーン)、上述のタイプの低融点ガラス材料(たとえばほうけい酸鉛ガラス)を含む。ゾル−ゲルプロセスは、電気絶縁無機本体24の外側表面上に微粒子のセラミック材料を堆積させるのに用いることができ、これは後に加熱されて、冷却して固体化させ、電気絶縁無機本体24上に密な水不透過性のコーティングを形成する。
【0018】
[0026]誘電体無機本体24内に埋め込まれた電磁コイルへの電気接続を提供するために、リードワイヤは、コイル状マグネットワイヤ22の対向する端部に結合される。本発明の実施形態によれば、コイル状マグネットワイヤの対向する端部の少なくとも一方の、好ましくは両方は、テーパー付きクリンプジョイントによりリードワイヤに結合される。この点をさらに強調するため、図1は、テーパー付きクリンプジョイント32によりリードワイヤ30(部分的に図示されている)の隣接する端部部分に結合されるコイル状マグネットワイヤ22の端部28を示している。注目すべきは、テーパー付きクリンプジョイント32は、電気絶縁無機本体24内に囲まれまたは埋められている。結果として、テーパー付きクリンプジョイント32、およびそれゆえコイル状マグネットワイヤ22の端部28は、リードワイヤ30の外部セグメント上に作用する曲げ力および引張力から機械的に分離される。コイル状マグネットワイヤ22が、機械的な疲労および加工硬化に影響を受けやすい精細なゲージワイヤおよび/または陽極アルミニウムワイヤを用いて生成される実施形態において、コイル状マグネットワイヤ22へのひずみおよび応力の付与は、結果として最小化され、また、ワイヤ22内に高抵抗のホットスポットの生成が回避される。明確さのために、図1においてコイル状マグネットワイヤ22から半径方向外側に突き出すように示されているが、テーパー付きクリンプジョイント32は、好ましくはコイル状マグネットワイヤ22にわたって平坦に配置され、以下で図8−12とともに説明されるように、実質的に直線の経路に沿って配置されたコイルの外側表面に隣接してジョイント32が延び、あるいは、図13とともに以下でより詳細に説明するように、螺旋経路に沿って延びる。明確さのため図1には示されていないが、コイル状マグネットワイヤ22の反対の端部は、同様のテーパー付きクリンプジョイントを用いて第2のリードワイヤに同様に結合することができる。
【0019】
[0027]図1を参照すると、リードワイヤ30は、電気絶縁無機本体24の外側表面を通って入口/出口ポイント31において突き出す。リードワイヤ30の突き出しセグメントは、電磁コイルアセンブリ10の製造および組み立ての間に、リードワイヤ30の操作により、この境界において避けられない機械的な力にさらされることになる(たとえば、曲げ、ねじれ、引張等)。しかし、コイル状マグネットワイヤ22に対して、リードワイヤ30は、少なくとも3つの内の1つの理由のために、有意な機械的な疲労または加工硬化を生じさせずにこれらの力に耐えることができる。第1に、リードワイヤ30は、コイル状マグネットワイヤ22が製造される材料(たとえば陽極酸化処理アルミニウム)よりも、高い機械的強度を備える材料(たとえば、ニッケルまたはステンレス鋼)から形成することができる。第2に、リードワイヤ30は、単一の導体の形態をとり、または、コイル状マグネットワイヤ22のワイヤ径よりも有意に大きい直径を備える非編ワイヤの形態をとることができる。たとえば、ある実施形態において、リードワイヤ30の直径は、約18−24American Wire Gauge(AWG)とすることができ、コイル状マグネットワイヤ22の直径は約30−36AWGとすることができる。第3に、好ましい実施形態において、リードワイヤ30は、編ワイヤの形態(すなわち、複数のフィラメントまたは導体が細長い可撓性のシリンダまたはチューブに編まれる)をとることができ、これは、高い可撓性を備え、電磁コイルアセンブリ10の製造および組み立て中に、リードワイヤの物理的操作に比較的に順応しやすく曲がることができる。後者の場合、リードワイヤ30を形成するように互いに編まれる個別のフィラメントまたは導体の直径は、コイル状マグネットワイヤ22のワイヤ直径よりも大きくすることも小さくすることもできる。リードワイヤ30が単一の大きな直径の導体または編みワイヤの形態をとる実施形態において、リードワイヤ30は、好ましくは、アルミニウムから形成することができるが、リードワイヤ30を他の導体材料(たとえばニッケルまたはステンレス鋼)から形成することができる可能性を排除しない。
【0020】
[0028]図2は、第1の例示方法で拡大して示す側面図であり、コイル状マグネットワイヤ22の端部28は、テーパー付きクリンプジョイント32によりリードワイヤ30の隣接する端部34に結合することができる。この例において、リードワイヤ30は、中空編ワイヤの形態をとることができ、すなわち、複数のフィラメントまたは個別の導体が、細長い可撓性のチューブまたはケーブルを形成するように互いに編まれる。コイル状マグネットワイヤ22の端部28は、編リードワイヤ30の端部34内に挿入され、コイル状マグネットワイヤ22の貫通セグメントは、同軸に編みリードワイヤの受け入れセグメント内に延びる。コイル状マグネットワイヤ22のリードワイヤ30への挿入の後、リードワイヤ30は、テーパー付きクリンプジョイント32を形成するために、コイル状マグネットワイヤ22上に実質的にクリンプされる。クリンプジョイント32は、「テーパー付き」と考えられ、ジョイント32の変形は、ジョイント32の軸方向長さに沿って移動するときに、漸進的、連続的な、または非階段状の増加をする。図2に示される例示的な実施形態において、集束する矢印40に示されるように、クリンプジョイント32の対向する端部36からジョイント32の中心部38に向かって、クリンプジョイント32は徐々に変形が増大する。テーパー付きクリンプジョイント32において、変形力は、リードワイヤ30の端部34の対向する側部に付与され、ここに、コイル状マグネットワイヤ22が前もって挿入されている。このようにして、ジョイント32の対向するクリンプされる側部は、集束するクリンプの方向に実質的に垂直な方向から見ると、実質的にアーチ形のまたは凹状の側面プロファイルを備え、全体的として、テーパー付きクリンプジョイントの側部からみると、実質的に砂時計状の形状のプロファイルを備える。クリンププロセスは、以下でより完全に説明するように、コイル状マグネットワイヤ22とリードワイヤ30との間に冶金結合または冷間圧接の形成を確保するために、クリンプジョイント32を通して十分な変形を含む。
【0021】
[0029]最適な機械的結合は、編みリードワイヤ30とコイル状マグネットワイヤ22とが、ワイヤとワイヤとの境界で適度な変形を引き起こすのに十分な力でクリンプされる場合にたいてい容易に達成されるが、クリンプジョイントの適度な変形は、典型的には最適な電気伝導性を提供しない。逆に、最適な電気結合は、典型的には、編みリード30とコイル状ワイヤ22とが、ワイヤとワイヤとの境界にわたって大きな変更を引き起こすのに十分な力でクリンプされる場合に達成されるが、そのような大きなまたは強いクリンプは、結果的にクリンプジョイントの機械的強度を減ずる傾向にある。したがって、クリンプジョイント32に、図2のような砂時計状のプロファイルのようなテーパー付きまたは漸進的な変形を付与することにより、最適な機械的結合および最適な電気的結合がクリンプジョイント32の長さに沿って形成されることを確保する。テーパー付きクリンプジョイント32の最小の変形領域は、好ましくは、コイル状マグネットワイヤ22と編みリードワイヤ30との間に最適な冶金結合を形成するにの必要な変形に等しいまたはわずかに小さい変形により特徴付けられ、クリンプジョイント32の最も過酷な変形領域は、好ましくは、ワイヤ22と30との間に理想的な電気接点を形成するのに必要とされる変形と等しいまたはわずかに大きい変形により特徴付けられる。
【0022】
[0030]強調すべき点として、コイル状マグネットワイヤ22の端部28は、リードワイヤの終端部内に提供される主開口部内に直接的に挿入でき、または、その代わりに、リードワイヤの端部の編み導体の間にマグネットワイヤをねじ込むことによりリードワイヤの側壁内に挿入できる。いずれの場合も、本稿の文脈において、コイル状マグネットワイヤ22の端部は、編みリードワイヤ30の隣接する端部に「挿入されている」と考えられる。コイル状マグネットワイヤ22が編みリードワイヤ30の編み側壁に挿入される実施形態において、コイル状マグネットワイヤ22および編みリードワイヤ30は、ワイヤとワイヤとの接合界面が実施的に線形形態となるように、クリンプジョイント32の対向する端部から延びる。代替的に、コイル状マグネットワイヤ22が編みリードワイヤ30の環状側壁に挿入される実施形態において、コイル状マグネットワイヤ22と編みリードワイヤ30とは、ワイヤとワイヤとの接合界面が実質的にY形状の形態を備えるように、クリンプジョイント32の同一の端部から延びる。後者の場合、ワイヤ20、30が現れないクリンプジョイントの終端部は、余剰を除去するためにクリンプ後に切り取ることができる。そのような接合界面を用いて、複数のワイヤを編みリードワイヤの編み側壁に挿入し、その構造体を以下で説明するようにクリンプすることで、3以上のワイヤを機械的および電気的に接続することができる。また、編みリードワイヤ30は、平坦な編み形状をとることができ、この場合、コイル状マグネットワイヤ22は、コイル状マグネットワイヤ22をワイヤ30の編みフィラメントを通してねじ込むことにより、前述のように、ワイヤ30の端部内に挿入することができる。ある実施形態において、マグネットワイヤ22をリードワイヤ30内へ効果的に編み込むために、うねった経路に沿って、コイル状マグネットワイヤ22を編みリードワイヤ30の編み側壁を通して繰り返しねじ込むことができる。
【0023】
[0031]図3は、テーパー付きクリンプジョイント32を形成するのに適合的な工業用クリンプ器具44の斜視図である。この具体例において、クリンプ器具44は、手持ち式空圧クリンプ器具であり、これは、クリンププロセス中に、コイル状マグネットワイヤ22および編みリードワイヤ30を位置決めする固定具(図示せず)とともに用いることができる。図3に示されるように、2つのクリンププラテン46は、クリンプ器具44の対向するジョー48に取り付けられている。クリンププラテン46は、それぞれ凸形状を備え、これは、各プラテンの縁部からプラテンの中心に向かって経線方向に移動するときに徐々に厚さが増加する。換言すると、各クリンププラテン46の外側クリンプ表面は、全体として、実質的に半球またはパラボラ形状とすることができる。コイル状マグネットワイヤ22の挿入の後、リードワイヤ30の端部34は、クリンプ器具44のジョー48の間に位置決めされる。その後、クリンプ器具44が駆動されて、コイル状マグネットワイヤ22の挿入部または貫通部の周りで、プラテン46がリードワイヤ30の端部34に接触してこれを圧縮し、テーパー付きクリンプジョイント32を形成する。それぞれの凸形状の構成により、プラテン46は、クリンプジョイント32に、上述のテーパー付きプロファイルを与え、このクリンププロセスに従って、最適な機械的結合および最適な電気的結合の両方がマグネットワイワ22とリードワイヤ30との間に形成されることを確保する。
【0024】
[0032]上記は、リードワイヤ30が中空ワイヤ編の形態である場合に、テーパー付きクリンプジョイントにより、コイル状マグネットワイヤ22の端部28をリードワイヤ30の端部34に結合する一例を説明している。そのような構造的構成は概ね好ましいが、リードワイヤ30は、全ての実施形態において中空ワイヤ編の形態である必要はない。代わりに、いくつかの実施形態において、リードワイヤ30は、コイル状マグネットワイヤ220の直径よりも大きな直径を備える単一の非編みワイヤとすることができる。さらにこのポイントを示すと、図4は、リードワイヤ30が非編み式の大きなゲージワイヤの形態をとる場合に、コイル状マグネットワイヤ22の端部28をリードワイヤ30の端部34に結合させることができる例の側面図であり、たとえば、リードワイヤ30は、約18AWGのワイヤゲージを備えることができ、一方、コイル状マグネットワイヤ22は、約30AWGとすることができる。図4から見てとれるように、マグネットワイヤ22の端部28は、ワイヤ30の端部34の周りで繰り返し巻かれまたはコイル状にされており、最終的な構造がクリンプされて、テーパー付きクリンプジョイント32を形成する。図4で矢印50で示されているように、テーパー付きクリンプジョイント32は、マグネットワイヤ22がリードワイヤ30の周りに最初に巻きつけられる場所から離れる方向に、ジョイント32およびリードワイヤ30を軸方向に動かした場合に、徐々に変形が増大する。上述したように、特徴的なテーパー付きの形状により、クリンプジョイント32は、最適な機械的結合および最適な電気的結合の両方がクリンプジョイント32の長さに沿って異なる接合箇所において形成されることを確保する。
【0025】
[0033]編み状のまたは非編み状の形態をとるかどうかに関わらず、リードワイヤ30は、好ましくは、アルミニウムまたはアルミニウムベース合金(集合的に「アルミニウム」と称する)から形成され、あるいは、ニッケルまたはニッケルベース合金(集合的に「ニッケル」と称する)から形成される。他の導体金属および合金と比較して、アルミニウムは、優れた電気伝導性を提供し、廉価なコストで商業的に入手でき、アルミナの外側絶縁シェルを形成するために酸化させることができ、また、クリンプ中に比較的に容易に変形させることができる。さらに、陽極酸化処理アルミニウムワイヤがコイル状マグネットワイヤとして使用される好ましい実施形態において、リードワイヤ30へのアルミニウムの使用は、クリンプ境界にわたって、CTEの均一性、硬さの均一性、冶金的適合性(および電解腐食(galvanic reactions)の可能性を低下させる)を確保する。比較として、ニッケルは、アルミニウムより高価であり、また、低い熱膨張係数を備える。さらに、コイル状マグネットワイヤ22がアルミニウムから形成され、リードワイヤ30がニッケルから形成される実施形態において、より柔らかいコイル状マグネットワイヤ22において変形が集中し得る。しかし、アルミニウムと比較して、ニッケルは機械的強度が高く、加工硬化および破損の影響を受けにくい。したがって、いくつかの実施形態において、編み状または非編み状のニッケルワイヤをリードワイヤ30として使用することができる。しかし、リードワイヤ30は、信頼性のある電気的および機械的な結合を形成するようにコイル状マグネットワイヤ22にクリンプすることができる任意の金属または合金から形成することができる。たとえば、他の酸化耐性金属または合金は、リードワイヤを形成するのに効果的に採用することができ、限定するわけではないが、ステンレス鋼、銀、および銅を含む。リードワイヤ30を形成する具体的な金属または合金に応じて、電気伝導性を増加させ、クリンプ性能を向上され、および/または酸化耐性を増加させるために、リードワイヤ30は、様々な金属または合金でメッキまたは被覆することができる。この目的に適合的な非限定的なメッキ材料のリストは、ニッケル、アルミニウム、金、パラジウム、プラチナ、および銀を含む。3つの具体例として、リードワイヤ30は、銀メッキのニッケル、銀メッキのステンレス鋼、ニッケルメッキの銅から形成することができる。
【0026】
[0034]図5は、本発明の例示的な実施形態による、部分的に組み立てられた状態の電磁コイルアセンブリ10の斜視図である。図5に示される例示的な実施形態において、電磁コイルアセンブリ10はさらに、キャニスタ52を含み、この中にボビン12および埋め込みコイル54(potted coil)が挿入される。「埋め込みコイル(potted coil)」との語は、集合的に図1に示されるコイル状マグネットワイヤ22および無機誘電体本体24を指している。キャニスタ52は、概ね管状ケーシングの形態をとることができ、開放端部56および反対側の閉鎖端部58を備える。キャニスタ52のキャビティは、ボビン12の形態および寸法に適合的であり、ボビン12が完全にキャニスタ52内に挿入されたとき、ボビン12の後ろフランジが、キャニスタ52の開放端部56を有効に塞ぎまたはカバーし、これに関しては図7とともに以下でより完全に説明される。少なくとも1つのフィードスルーコネクタ60がキャニスタ52の壁を通じて設けられ、埋め込みコイル54への電気接続を可能にし、キャニスタ52内の密封シール環境をブリッジする。たとえば、図5に示されるように、フィードスルーコネクタ60は管状の煙突状の構造内に設けることができ、これは、キャニスタ52の環状側壁を通って延びる。フィードスルーコネクタ60は、複数の導体端子ピンを含み、これは、ガラス本体、セラミック本体、または他の絶縁構造を通って延びる。説明的な例において、フィードスルーコネクタ60は、3つのピンを含むが、フィードスルーアセンブリ内に含まれるピンの数は、具体的なフィードスルーアセンブリの設計と同様に、電磁コイルアセンブリ10の必要とされる電気的接続の数および他の設計パラメータに応じて様々である。
【0027】
[0035]電磁コイルアセンブリ10のリードワイヤを直接的にフィードスルーコネクタ60のピンに接続することが技術的に可能である(説明の明確さのために図面には単一のリードワイヤだけが示されている)。しかし、空間的な制約が、リードワイヤのフィードスルーコネクタピンへの直接接続を困難にすることがある。したがって、いくつかの実施形態において、リードワイヤを中継ワイヤ(ここでは「フィードスルーワイヤ」と記載する)に接続して、フィードスルーワイヤは、フィードスルーコネクタのピンに接続されるようにすることができる。たとえば、図5を参照しすると、リードワイヤ30の外側端部64は、フィードスルーワイヤ68の隣接する端部66に電気的に接続され、フィードスルーワイヤ68の反対の端部(図5では隠れている)は、フィードスルーコネクタ60のピンに電気的にたとえば鑞付けにより接続されるようにすることができる。好ましい実施形態において、フィードスルーワイヤ68は、中空ワイヤ編の形態をとり、これは、鑞付けの前に、フィードスルーコネクタ60の選択されたピン上に挿入することができる。フィードスルーワイヤ68は、フィードスルーコネクタピンへの鑞付けを容易にするために、ニッケルから都合よく形成することができる。しかし、フィードスルーワイヤ68は、ニッケルから製造されることに限定されず、アルミニウムを含む他の材料から形成することもできる。電磁コイルアセンブリ10の一実施形態において、コイル状マグネットワイヤ22は、陽極酸化処理アルミニウムワイヤを有し、リードワイヤ30は編み状アルミニウムケーブルまたはチューブを有し、フィードスルーワイヤ68は、ニッケルケーブルまたはチューブを有し、これは、アルミニウムクリンプバレル内でリードワイヤ30にクリンプされる。試験は、上述の実施形態の電磁コイルアセンブリ10が、高温動作条件でうまく動作し、また、クリンプジョイントにわたって比較的に低い接触抵抗を提供することを示した。
【0028】
[0036]コイル状マグネットワイヤ22およびリードワイヤ30の端部34の場合のように、リードワイヤ30の端部64は、テーパー付きクリンプジョイントによりフィードスルーワイヤ68に機械的および電気的に接続され、クリンプジョイントの長さに沿って最適な機械的および電気的な結合の形成を確保する。リードワイヤ30またはフィードスルーワイヤ68の少なくとも一方が非編みワイヤの形態である実施形態において、上述の任意のクリンプジョイントを用いることができる。たとえば、リードワイヤ30が非編みワイヤの形態でありフィードスルーワイヤ68が編みワイヤの形態である場合、リードワイヤ30の端部64は、フィードスルーワイヤ68の端部66の開放部内に挿入することができ、得られる構造を図2に関して上述した方法でクリンプすることができる。しかし、リードワイヤ30およびフィードスルーワイヤ68の両方が編みワイヤの形態である好ましい実施形態において、異なるクリンプ技術を採用してもよい。具体的には、図5に示されるように、リードワイヤ30の端部64およびフィードスルーワイヤ68の端部66は、管状クリンプバレル70内に挿入でき、これは、その後、テーパー付きクリンプジョイント72を形成するためにクリンプされる。前述の場合のように、クリンプジョイント72の変形は、ジョイント72の中央部分に向かって徐々に大きくなり、ジョイント72は、テーパー付きクリンプジョイントの側部から見たときに、実質的に砂時計形状のプロファイルを備える。換言すれば、クリンプバレル70の対向する端部74はクリンプされない状態であり、またはわずかにクリンプされた状態であり、クリンプバレル70の中間部分76は最も大きくクリンプされている。クリンプバレル70のクリンプは、図3に示されるクリンプ器具類似のものを用いて行うことができる。クリンプバレル70は、必須ではないが好ましくは、アルミニウム管から形成される。図5のクリンプバレル70の反対の両端部74内に挿入されて示されているが、リードワイヤ30およびフィードスルーワイヤ68は、代替実施形態としてクリンプバレル70の同一の端部内に挿入してもよく、この場合、クリンプバレル70のワイヤを受け取らない端部は、クリンプ後に切断することができる。
【0029】
[0037]図6は、図5に示されるテーパー付きクリンプジョイント72の中央部分を通って切り取られた断面う図であり、クリンプにより引き起こされた、リードワイヤ40フィードスルーワイヤ68、およびクリンプバレル70の変形を示している。この例において、リードワイヤ40およびフィードスルーワイヤ68は、それぞれ、編みワイヤの形態であり、集合的にクリンプジョイント72のコア領域80を形成する。クリンプバレル70の最初の外側直径および内側直径は、図6においてそれぞれ破線の円82、84で示されている。非限定的な例として、クリンプバレル70の最初の外側直径および内側直径は、それぞれ約0.125インチおよび約0.075インチである。クリンプ後、クリンプバレル70の最も変形した領域およびクリンプジョイント72は、約0.125インチの幅(図6において両端矢印86で示される)を備え、また、約0.75インチの厚さ(図6の両端矢印88で示される)を備える。
【0030】
[0038]図5、6に示される例示的な実施形態において、2つのワイヤ(フィードスルーワイヤ68およびリードワイヤ40)は、単一のクリンプバレル(クリンプバレル70)内に挿入され、クリンプバレルはその後クリンプされて、望ましい冶金的および電気的な接続を形成する。しかし、3個以上のワイヤを類似の方法で結合できることは容易に理解される。この場合、クリンプバレルの寸法は、複数のワイヤを収容するように適切に大きくすることができる。さらに、任意の所与のワイヤまたはリードは、複数の追加的なワイヤを機械的および電気的に接続することができるようにするために、一連のクリンプバレルを通って延びるようにすることができる。
【0031】
[0039]図7は、完全に組み立てられた状態の電磁コイルアセンブリ10の斜視図である。図から見てとれるように、ボビン12および埋め込みコイル54(図5に示される)は、キャニスタ52に完全に挿入されており、ボビン12の後ろフランジがキャニスタ52の開放端部56を有効に塞いてまたは覆っている。いくつかの実施形態において、ボビン12および埋め込みコイル54(図5)の挿入後に、適当な充填材料でキャニスタ54内の空の空間を充填しまたは埋めることができる。好適な充填剤慮は、限定するわけではないが、高温度シリコーンシーラント(たとえば、セラミックシリコーン)、上述のタイプの無機セメント、およびセラミック粉末(たとえば、アルミナ粉末またはジルコニア粉末)を含む。埋め込みコイル54が、さらに粉末または他のそのような充填材料を用いてキャニスタ52内に埋め込まれる場合、キャニスタ内に存在する空隙を完粉末充填剤で全に埋めるために、振動を用いることができる。いくつかの実施形態において、埋め込みコイル54は、キャニスタ52内に挿入することができ、キャニスタ52内の自由空間は、その後、1つまたは複数の埋め込み粉末で充填することができ、その後、少量の希釈セメントを追加し、キャニスタ52内で粉末をゆるく結合させることができる。
【0032】
[0040]図7に示される例示的な実施形態を参照し続けると、円周部の溶接またはシール90は、ボビン12の後ろフランジおよびキャニスタ52の開放端部56により画定される環状インターフェースに沿って形成され、キャニスタ52を密封シールし、電磁コイルアセンブリ10の組み立てを完成させる。電磁コイルアセンブリ10は、その後、コイル状ワイヤ装置内に統合することができる。電磁コイルアセンブリ10が単一のワイヤコイルを含む図示の例において、アセンブリ10は、ソレノイド内に含まれるようにすることができる。電磁コイルアセンブリ10が、第1ワイヤコイルおよび第2ワイヤコイルを含むように製造される代替実施形態において、アセンブリ10は、線形可変差動変圧器または他のセンサ内に統合することができる。少なくとも部分的に、埋め込み誘電体本体24の無機成分により、電磁コイルアセンブリ10は、航空機用途および他の高温度用途での仕様に好適である。注目すべきことに、コイル状マグネットワイヤ22がアルミニウムワイヤを用いて製造されるいくつかの実施形態において、電磁コイルアセンブリ10の動作温度は、アルミニウムワイヤのアニール温度に近づきまたは超えることがあり、これは、上述のクリンププロセスにより誘起される機械的応力源を減少させる。上述のように、無機絶縁材料の硬化は、選択された陽極酸化処理アルミニウムワイヤのアニール温度を超える温度に電磁コイルアセンブリ10をさらすことがあり、クリンプジョイント内の機械的応力をさらに緩和して、クリンプジョイント内の圧縮力により誘起されるアルミニウムのクリンプ後の流動の可能性を低下させる。そうでない場合は、時間経過とともにクリンプジョイントの一体性に悪影響を与えることがある。
【0033】
[0041]上述の例示的な実施形態において、マグネットワイヤコイルとリードワイヤとの間に形成されるテーパー付きクリンプジョイントは、無機絶縁媒体または本体内に埋め込まれるまたは囲まれていた。この構造の構成の結果生じる任意の非対称性(すなわち、中心から縁への過度な不均衡)は、リードワイヤの完成した層をマグネットワイヤ上に巻きつけることで最小化または除去することができる。しかし、これは、電磁コイルアセンブリの全体の寸法を増加させるという望ましくない効果を与えることがあり、また、リードワイヤとマグネットワイヤとの間の電気ショートの可能性を増加させることがある。したがって、電磁コイルアセンブリの非対称性を緩和または減少させる代替手法として、リードワイヤの長さが、クリンプ領域に取り付けられる/隣接する領域におけるクリンプジョイントを過ぎて延びるようにすることができ、余分なリードセクションと組み合わせたクリンプジョイントの全体の長さが、コイルの幅と実質的に同等になるようにする。余分なリード長さは、クリンプジョイントから平坦にすることができ、コイルコアにわたって平坦にし、これに関して図8−12とともに以下で説明される、代替的に、余分なリード長さは、図13とともに以下でより完全に説明するように、ワイヤコイルの周りに漸進的に巻きつけることができ、マグネットワイヤ端部に作用する、曲げ、応力、および引張力を最小化する。
【0034】
[0042]図8−12は、様々な製造工程における第2の例示的な電磁コイルアセンブリ100を示している。まず、図8を参照すると、テーパー付きクリンプ接続部102が、マグネットワイヤ104とリードワイヤ106との間に形成され、これは、回転シャフト巻きつけ機に挿入された管状支持部101(たとえばボビン)に対して配置されている。この例において、リードワイヤ106は、単一の、非編み式の、大きなゲージワイヤの形態である。たとえば、リードワイヤ106の直径は約1.0ミリメートルとすることができ。しかし、潜在的に構造的な損傷を生じさせ望ましくない得るテコ力(prying force)のコイルアセンブリ100への付与を最小化するために、より小さな直径のワイヤを使用することもできる。比較として、マグネットワイヤ104は、約30AWGとすることができる。図8の符号108で示されるように、リードワイヤ106は、コイルの全長にわたって延びるようにすることができ、マグネットワイヤ104は、リードワイヤ106の長さの周りに巻きつけることができ、また、得られる構造物を平坦にすることができる。巻きつけプロセスの前にリードワイヤ106を所望の位置へ固定するためにテープ110を便宜的に用いる。図8には示されていないが、誘電層(たとえば、セラミッククロス、ファイバグラス構造、ファイバグラスまたはセラミック糸、セラミックフェルト、または紙)は、管状支持体101の周り、およびリードワイヤおよびマグネットワイヤ104の平坦にされた部分上に巻きつけられ、平坦化リードワイヤと第1巻きコイル層との間にショートの発生の可能性をさらに低減させる。有利なことに、平坦化リードワイヤは、相対的に低いプロファイルを備え、また、わずかにゆがめられている。さらに、リードワイヤの向きは、コイルの幅にわたって不均一に分配されるわずかなゆがみを可能にする。さらなる実施形態として、リードワイヤ106は、平坦なワイヤ編みの形態とすることができる。
【0035】
[0043]図9を参照すると、マグネットワイヤ104は、管状支持部101の周りに湿式巻きつけされ、上述のタイプの湿った状態の無機誘電体材料(たとえば無機セメント)により囲まれる電磁コイルを形成する。巻きつけ後、マグネットワイヤ104は、たとえば、各々が数百回巻かれた複数の層を含むことができる。湿った状態の無機誘電体材料は、その後、高い温度で乾燥および硬化され、電気絶縁誘電体本体または媒体112を形成し、ここにコイル状マグネットワイヤ104が埋め込まれる。硬化の後、第2誘電体層114(たとえば、セラミッククロスの第2浸漬前ストリップ)は、埋め込みコイルにかぶされ、たとえば、図10に示されるように、追加の巻きつけの形成により圧縮される。
外側の、マグネットワイヤコイルの露出した端部116は、上述のタイプの第2テーパー付きクリンプジョイント120の形成により、第2リードワイヤ118に結合することができる。クリンプジョイント120は、平坦化されセラミッククロスのストリップにかぶせることができる。最後に、誘電体層(たとえば、他のセメントに浸漬前のセラミッククロス)を形成することができ、埋め込みコイルおよびクリンプジョイントの周りに巻きつけることができ、1つ以上のワイヤコイルは、図12に示されるように、湿式巻きつけプロセスを用いて形成することができる。
【0036】
[0044]図8−12とともに上述した例示的な実施形態において、リードワイヤは、コイル本体に対して平坦に圧縮され、実質的に線形の経路に沿ってコイル状本体のわたって延びるようにされる。これは多くの実施形態に適用可能であるが、クリンプジョイントの境界においてマグネットワイヤに付与される曲げ力および引張力を最小化するために、リードワイヤをコイル本体にらせん状の構成で穏やかに巻きつけることが望ましく、特に、マグネットワイヤがアルミニウムから形成される場合に望ましい。このポイントをさらに説明すると、図13は、電磁コイルアセンブリ130は、無機誘電体材料内に埋め込まれ、また、管状支持構造部またはスプール134の周りに巻かれたコイル状マグネットワイヤ132を示している。マグネットワイヤ132の終端部133は、無機誘電体材料から延び、テーパー付きクリンプジョイント(図13では隠れている)により、編みリードワイヤ136の隣接する終端部に結合される。電磁コイルアセンブリ130は、さらに、追加的なテーパー付きクリンプジョイントを含むことができ、これは、無機誘電体材料内に埋め込まれ、図13では隠れている。電気絶縁スリーブ138(たとえばセラミックまたはファイバグラスファイバを編んだジャケット)は、編みリードワイヤ136上に配置され、スリーブ138および編みリードワイヤ136は、コイル状マグネットワイヤ132の周りに巻かれる。たとえば図13に示されるように、スリーブ138および編みリードワイヤ136は、スプール134の幅にわたり延びるようにすることができ、ゆるい螺旋経路が続き、スプール134を出る前に完全に1回転し、スロットまたは開口部140を通る。このようにして、マグネットワイヤ132上の過度な曲げまたは引張力の付与は避けられ、電磁コイルアセンブリ130の全体の対称性は維持される。
【0037】
[0045]上記のように、高温度のコイル状ワイヤ装置(たとえば、いくつかをあげれば、ソレノイド、線形可変差動変圧器、および3ワイヤ位置センサなどである)内での使用に適合的な、製造中にマグネットワイヤの機械的応力および加工硬化を信頼性をもって避けられる電磁コイルアセンブリの実施形態が提供された。特に、陽極酸化処理アルミニウムワイヤの精細なゲージのような精細なゲージマグネットワイヤは、大きな直径のワイヤ、または、いくつか導体の織りまたは編みに接続され、破損や抵抗性のホットスポットを生じさせ得る加工硬化に関連する問題を緩和する。好ましい実施形態において、テーパー付きクリンプジョイントは、マグネットワイヤの各端部を対応するリードワイヤに接続するために用いられ、それにより、ワイヤ間に最適な機械的接続および電気的接続の両者を提供する。さらに、テーパー付きクリンプジョイントは、無機電気絶縁本体内に埋め込まれ、または囲まれ、精細なゲージマグネットワイヤを、電磁コイルアセンブリの製造および組み立て中に生じる曲げ力から機械的に分離する。上述の電磁コイルアセンブリの実施形態は、約400℃を超える高温環境での長いまたは信頼性のある動作を提供することができ、さらに、1つ以上のマグネットワイヤコイルを形成するのに陽極酸化処理アルミニウム以外の材料が用いられる場合、電磁コイルアセンブリの実施形態は、約538℃近くまたはこれを超える温度の高温環境で信頼性をもって動作し得る。さらなる利点として、上述の電磁コイルアセンブリの実施形態は、少なくとも部分的に、上述のタイプの無機絶縁媒体内への1つ以上の電磁コイルの埋め込みにより、放射に対して相対的に影響を受けにくく、結果として、上述の電磁コイルのアセンブリは、一般に、原子力用途への使用に好適である。
【0038】
[0046]上記の詳細な説明において複数の例示的な実施形態が説明されたが、多くの数の変形例が存在し得ることを認識されたい。また、1つまたは複数の例示的な実施形態は、単なる例であり、本発明の範囲、用途、または構成をいかなる意味でも限定するものではないことを理解されたい。むしろ上述の詳細な説明は、当業者に本発明の例示的な実施形態を実行する便宜的なロードマップを提供するものである。添付の特許請求の範囲に示される本発明の範囲から逸脱することはく、例示的な実施形態で説明された要素の機能および構成を様々に変更できることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電磁コイルアセンブリ(10、100)であって、
コイル状マグネットワイヤ(22、104)と、
前記コイル状マグネットワイヤ(22、104)の少なくとも一部を囲う無機絶縁本体(24、112)と、
前記無機電気絶縁本体(24、112)内に前記コイル状マグネットワイヤ(22、104)へ延びるリードワイヤ(30、106)と、
前記無機電気絶縁本体(24、112)内に埋め込まれる第1テーパー付きクリンプジョイント(32、102)と、を有し、前記第1テーパー付きクリンプジョイント(32、102)は、前記リードワイヤ(30、106)を前記コイル状マグネットワイヤ(22、104)に機械的および電気的に接続する、電磁コイルアセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載の電磁コイルアセンブリ(10、100)であって、前記リードワイヤ(30、106)は、中空ワイヤ編組を有し、前記コイル状マグネットワイヤ(22、104)の端部(28)は、前記中空ワイヤ編組の端部(36)内に挿入される、電磁コイルアセンブリ。
【請求項3】
請求項1に記載の電磁コイルアセンブリ(10、100)であって、さらに、
密封シールハウジング(52)と、
前記密封シールハウジング(52)の壁を通って延びるフィードスルーコネクタ(60)と、を有し、前記リードワイヤ(30、106)は、前記フィードスルーコネクタ(60)に電気的に接続される、電磁コイルアセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【図4】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−30768(P2013−30768A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−153524(P2012−153524)
【出願日】平成24年7月9日(2012.7.9)
【出願人】(500575824)ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド (1,504)
【Fターム(参考)】