説明

テーブル付き椅子

【課題】テーブルの支持アームを背凭れと干渉しにくくすることにより、背凭れの後傾角度を大とし、より快適な安楽姿勢で着座しうるようにする。
【解決手段】テーブル5における天板支持アーム39を、下端の前向片39bが背凭れ4の下方を通って前方に延出する側面視ほぼL字状とし、前向片39bの前端部を、座体3を支持する基枠8における前後方向のほぼ中央部に、左右方向を向く枢軸22をもって回動自在に枢着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば鉄道車両や航空機等の椅子における背凭れの背面に、テーブルを設けてなるテーブル付き椅子に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両や航空機等の客室に設置される椅子の中には、その背凭れの背面に、後席の着座者が使用するためのテーブルを、背凭れの背面に収納される不使用位置と、水平をなす使用位置とに回動可能に装着したものがある(例えば特許文献1、2参照)。
【特許文献1】特開平11−225842号公報(図2、図6)
【特許文献2】特開平11−59249号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記特許文献に記載されている従来のテーブル付き椅子においては、いずれも、テーブルの支持アームは、ほぼ直杆状をなし、かつその下端が背凭れ(背ずり又はシートバック)の下端部の両側部に、背凭れの枢軸と同軸、またはリンク機構を介して回動自在に枢支されているため、次のような問題がある。
【0004】
支持アームを後方に回動し、テーブルを使用位置とした状態で背凭れを後傾させた際に、背凭れの下部背面と支持アームの下端部とが早い段階で近接するため、それらが干渉しないように、背凭れの後傾角度を制限する必要がある。
そのため、より快適な安楽姿勢で着座することができないという問題がある。
【0005】
この問題に対処するためには、背凭れの下部背面に、支持アームの下端部が嵌合可能な縦長スリット状のやや深目の逃げ溝を形成することも考えられるが、このようにすると、背凭れを起立させた際に逃げ溝が露出し、見栄えが悪くなる。
【0006】
また、支持アームの下端が背凭れの下端部に枢支されていると、テーブルを不使用位置として、背凭れの背面の凹部内に収容したときに、必然的に支持アームが背凭れの背面または凹部の奥面と当接又は近接するようになる。
【0007】
そのため、テーブルを不用意に不使用位置に回動させると、支持アームと背凭れとの間に指等を挟む恐れがある。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、テーブルの支持アームを背凭れと干渉しにくくすることにより、背凭れの後傾角度を大とし、より快適な安楽姿勢で着座しうるようにするとともに、テーブル支持アームと背凭れとの間に指等の挟まれるのを防止しうるようにしたテーブル付き椅子を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1) 座体後部の後傾可能な背凭れの背面に、下端を中心として後方に回動可能な支持アームと、その上端に上下に回動可能に枢着された可動天板とからなるテーブルを、前記背凭れの背面に沿って収納される不使用位置と、前記支持アームを後方に回動させて前記可動天板をほぼ水平としうる使用位置との間を回動可能として設けてなるテーブル付き椅子において、前記支持アームを、下端の前向片が前記背凭れの下方を通って前方に延出する側面視ほぼL字状とし、前記前向片の前端部を、座体を支持する基枠における前後方向のほぼ中央部に、左右方向を向く枢軸をもって回動自在に枢着する。
【0009】
(2) 上記(1)項において、テーブルを不使用位置に回動したとき、支持アームと背凭れの背面との間に隙間が形成されるようにする。
【0010】
(3) 上記(1)または(2)項において、背凭れの背面に、テーブルの可動天板が収納可能な凹部を設ける。
【0011】
(4) 上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、背凭れを、側面視前向L字状の背フレームに取付け、該背フレームの下端の前向片の前端部を、支持アームと共通の枢軸により基枠に枢着する。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の発明によれば、テーブルを使用位置とするべく後方に回動させると、支持アームは、座体を支持する基枠の前後方向のほぼ中央部を中心として
後ろ下方に回動し、背凭れの下端部及び背面から比較的大きく離間する。その結果、背凭れを後傾させた際に、その背面下部が支持アームと干渉しにくくなり、その分、背凭れを大きく傾動させうるため、より快適な安楽姿勢で着座することができる。
また、背凭れの背面下部に、支持アームが入り込む縦長の逃げ溝を形成したりする必要がないので、見栄えが向上する
【0013】
請求項2記載の発明によれば、テーブルを不用意に不使用位置に回動させても、支持アームと背凭れの背面との間に指等が挟まれる恐れはなく、安全である。
【0014】
請求項3記載の発明によれば、可動天板が背凭れの背面より大きく突出しないので、前席と後席間の空間が大きくなるとともに、椅子の体裁が向上する。
【0015】
請求項4記載の発明によれば、背凭れとテーブルとを独立して回動させうるので、前席の着座者が不意に背凭れを傾動させたとしても、後席の着座者が使用しているテーブルが傾動する恐れはない。
また、背凭れと支持アームとの回動中心は同じであるため、背凭れの傾動位置に関係なく、テーブルを、背凭れの背面の定位置に収納することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、例えば鉄道車両の客室に設置される本発明のテーブル付き椅子の斜視図で、椅子(1)は、車両の床面に固着された架台(2)の上部に、図示しない旋回機構を介して左右2列並設されている。
【0017】
左右の椅子(1)は、座体(3)と、背凭れ(4)と、テーブル(5)と、外側面の肘掛け(6)とを備え、これら全ての部材は、図2の分解斜視図に示すように(図1の右方の椅子のみ図示する)、フレーム(7)に取付けられている。
【0018】
フレーム(7)は、上記架台(2)の上部に取付けられ基枠(8)と、座フレーム(9)と、側面視前向L字状の背フレーム(10)とを備えている。
【0019】
基枠(8)は、左右1対の側板(11)(11)における前後の対向面に横杆(12)(12)を固着することにより、平面視方形枠状に形成されている。
【0020】
座フレーム(9)は、左右1対の座支持板(13)(13)の前後と中央部の対向面に、3個の座受杆(14)を固着することにより、基枠(8)の側板(11)間に余裕をもって収容可能なほぼ方形枠状に形成されている。
【0021】
座支持板(13)の後半部は、側面視倒立L字状をなすように若干起立しており、その上端には、外側方を向く水平の支持片(13a)が連設されている。
【0022】
座フレーム(9)の前端は、その両座支持板(13)の前端部に固着した左右方向を向く枢軸(15)を、基枠(8)の両側板(11)の前端上部に穿設した斜め後ろ上方を向く長孔(16)に挿通することにより、基枠(8)内において、上下に回動可能かつ長孔(16)に沿って斜め上下方向に移動可能に枢支されている。
【0023】
図3の断面図にも示すように、座体(3)の前半部下面の中央部には、座フレーム(9)の前半部と、基枠(8)の前半部の上部とが収容可能な凹部(17)が形成され、同じく後半部の下面には、座フレーム(9)の後半部の起立部が収容可能な上下寸法の大きな凹部(18)が、凹部(17)と連続するように2段に形成されている。
【0024】
座体(3)のほぼ後半部の左右両側面と後面は、凹部(18)と連通するように切欠いてある(図2参照)。
【0025】
凹部(17)内に取付けた座シェル(19)の下面を、座フレーム(9)の3個の座受杆(14)に当接させて固定するとともに、左右の支持片(13a)の上面を凹部(18)の下面に固定することにより、座体(3)は座フレーム(9)に取付けられている。
【0026】
背フレーム(10)は、左右の縦杆(10a)(10a)の下部の内側面に、上端が左右方向を向く連結杆(20)により結合された、側面視前向L字状をなす左右1対の支持アーム(21)(21)の起立片(21a)を固着して構成されている。
【0027】
両支持アーム(21)の前向片(21b)の前端は、図4にも示すように、基枠(8)の両側板(11)における前後方向の中央部に、左右方向を向く枢軸(22)により回動自在に枢着されている。
また、両支持アーム(21)の前向片(21b)の中間部は、基枠(8)の側板(11)と座フレーム(9)の座支持板(13)間において、座支持板(13)の後端部に、上記枢軸(22)よりも上位とされた左右方向を向く枢軸(23)により枢着されている。
【0028】
これにより、枢軸(22)を中心として支持アーム(21)を下向きに回動し、背フレーム(10)全体を後傾させると、それに連動して、座フレーム(9)も前端の枢軸(15)を中心として後傾するとともに、枢軸(15)が長孔(16)に沿って後ろ上方に移動することにより、前端部が上昇する。
【0029】
背凭れ(4)は、その背面の中央部に形成された凹部(24)内に背フレーム(10)の起立部を収容した状態で、該背フレーム(10)に固定され、背フレーム(10)の起立部は、凹部(24)の後面の開口部に止着された塞ぎパッド(25)と背板(26)とにより体裁よく覆われている。
【0030】
支持アーム(21)の連結杆(20)と基枠(11)の後部の横杆(12)との間の側方寄りには、リクライニング機構の一部をなすガススプリング(27)が、次のようにして取付けられている。
【0031】
図5に示すように、連結杆(20)の外側方の下面には、下向コ字状のブラケット(28)が固着され、このブラケット(28)に、ガススプリング(27)のシリンダの上端が枢着されている。
【0032】
横杆(12)の外側方の上面には、正面視上向コ字状のブラケット(29)が、上記ブラケット(28)と対向するように後方に突出させて固着され、このブラケット(29)に、ガススプリング(27)のロッド(27a)の下端に取付けた正面視コ字状の連結金具(30)が、左右方向を向くピン(31)により枢着されている。
【0033】
連結金具(30)のコ形空間内には、ガススプリング(27)のプッシュバルブ(27b)を押動するための押圧レバー(32)が、その後端の枢軸(33)を中心として上下に回動しうるように遊挿されている。
【0034】
押圧レバー(32)の前端には、連結金具(30)と一体をなす支持片(34)に一端が固定された操作ケーブル(35)のワイヤ(35a)が接続されている。操作ケーブル(35)の他端は、肘掛け(6)の上端前部の内側面に突設した操作ボタン(36)に連係され、このボタン(36)を押すことにより、ワイヤ(35a)が引っ張られて押圧レバー(32)が上向きに回動し、プッシュバルブ(27b)が押圧されてガススプリング(27)のロックが解除されるようになる。
【0035】
図4に示すように、肘掛け(6)は、座体(3)における後半部の一側面の切欠部を通して、基枠(8)の外方の側板(11)の側面にねじ止めされている。
【0036】
上述したテーブル(5)は、可動天板(37)と、上端部が横杆(38)により連結された左右1対の天板支持アーム(39)(39)とからなり、可動天板(37)の下端部の左右両側面に突設した左右方向を向く枢軸(40)を、両天板支持アーム(39)の起立片(39a)の上端に枢嵌することにより、上下に回動自在に取付けられている。
【0037】
また、枢軸(40)の直下に突設した左右1対のストッパピン(41)を、両天板支持アーム(39)の起立片(39a)の上端部に形成した、枢軸(40)を中心とする円弧状のガイド孔(42)に嵌合することにより、可動天板(37)は、背板(26)と平行をなして上下方向を向く不使用位置と、天板支持アーム(39)を後方に回動したときに水平をなす使用位置との間を上下に回動しうるように取付けられている(図2、図3参照)。
【0038】
左右の天板支持アーム(39)の下端の前向片(39b)の前端部は、図2〜図4に示すように、基枠(8)の両側板(11)の外側面において、上記背凭れ(4)の支持アーム(21)と共通の枢軸(22)により、基枠(8)に上下に回動自在に枢着されている。
【0039】
両前向片(39b)の前端上面は、基枠(8)の両側板(11)の中間部側面に固着したL字状の取付片(43)に取付けられたアジャストストッパ(44)の下端と当接するようになっている(図2参照)。
すなわち、左右の天板支持アーム(39)を後方に回動し、それらの左右の前向片(39b)の前端がアジャストストッパ(44)と当接したとき、可動天板(37)がほぼ水平の使用位置となるようにしてある。
【0040】
図3に示すように、背板(26)の上端部中央を貫通して、前端部が背フレーム(10)の横杆内に固着された前後方向を向く支軸(45)には、係止レバー(46)が回動自在に取付けられ、この係止レバー(46)を、可動天板(37)の上端部背面の薄肉部(37a)に係止することにより、テーブル(5)すなわち可動天板(37)と天板支持アーム(39)とが不使用位置に保持されるようになっている。
【0041】
この際、左右の天板支持アーム(39)と背凭れ(4)及び背板(26)の後面との間に若干の隙間(S)が形成され、指等が挟み込まれるのを防止している。また、可動天板(37)は、その厚さ方向のほぼ前半分が、背凭れ(4)の背面に形成された凹部(47)に収納されるようになっている(図3参照)。
【0042】
上記実施形態の椅子(1)において、背凭れ(4)を後傾させて安楽姿勢とするべく、肘掛け(6)の操作ボタン(36)を押し、ガススプリング(27)のプッシュバルブ(27b)を押動して開放すると、図6に示すように、背フレーム(10)の支持アーム(21)がガススプリング(27)を圧縮させながら枢軸(22)を中心として下向きに回動することにより、背凭れ(4)を後傾させることができる。
【0043】
また、背凭れ(4)が後傾すると、後端が支持アーム(21)に枢軸(23)をもって連結され、かつ前端が基枠(8)の長孔(16)に枢軸(15)をもって枢支されている座フレーム(9)は、長孔(16)の範囲内で後下方へ傾動する。これにより、座フレーム(9)に取付けた座体(3)も、前部が若干斜め後上方に移動しながら、全体が後下方に傾動するようになる。
【0044】
その結果、従来のように、着座者の臀部が前方に移動することがなくなり、かつ座体(3)の前部側に加わる着座者の荷重が減少し、臀部が安定して支持されることにより、安楽姿勢で着座することができる。
【0045】
また、座体(3)が後下方に傾動することにより、踝部を中心として下腿部が後斜し、それと大腿部との折り曲げ角度、すなわち膝の曲げ角度が大きくなるので、快適な座り心地が得られる。
さらに、膝が前方に移動しないので、前席との間の空間が狭くなることはなく、隣席の着座者の通行の妨げとなることもない。
【0046】
座体(3)の下面に2段の凹部(17)(18)を設け、これらに、基枠(8)の上半部、座フレーム(9)、及び支持アーム(21)の前向片(21b)を収容するとともに、ガススプリング(27)を背凭れ(4)内に収容し、かつ従来のような複雑なリンク機構を省略しているため、座体(3)を含む椅子全体の高さを小さくすることができ、高さに制限のある鉄道車両や航空機等の客室への搬入や施工作業が容易となる。
【0047】
テーブル(5)は、その天板支持アーム(39)をほぼ前向L字状とし、前向片(39b)の前端を、背凭れ(4)の回動中心軸である支持アーム(21)の枢軸(22)により、基枠(8)の前後方向の中央部に枢着しているため、テーブル(5)を使用位置に回動させた際、図3に示すように、天板支持アーム(39)は背凭れ(4)の下端部及び背面より比較的大きく離間する。
【0048】
その結果、図6に示すように、背凭れ(4)を後傾させた際に、その背面下部が天板支持アーム(39)の下端部と干渉しにくくなるので、その分、背凭れ(4)の後傾角度を大とすることができ、より快適な安楽姿勢で着座することができる。
【0049】
また、背凭れ(4)とテーブル(5)の回動軸は同軸で、かつテーブル支持アーム(39)は、背凭れ(4)の支持アーム(21)の外側方に位置しているそれらを独立して回動させることができ、従って、前方の椅子の着座者が背凭れを傾動させても、後方の椅子の着座者が使用しているテーブル(5)が傾動する恐れはない。
【0050】
さらに、テーブル(5)を不使用位置に回動させた際、天板支持アーム(39)と背凭れ(4)の後面との間に隙間(S)が形成されるようにしているので、指等を挟むのが防止される。
【0051】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。
上記実施形態では、背フレーム(10)を、下部に前向L字状の別体の支持アーム(21)を固着して構成したが、それらを一体構造としてもよい。
【0052】
座フレーム(9)の前端の枢軸(15)を案内する長孔(16)は、水平とすることもある。
【0053】
上記実施形態では、背凭れ(4)とテーブル(5)とを、同じ枢軸(22)により基枠(8)に枢着しているが、背凭れ(4)の背フレーム(10)を起立部のみとし、その下端を別の枢軸をもって基枠(8)の後端に枢着するようにしてもよい。この際には座フレーム(9)を傾動可能としないで、基枠(8)に固定するか、もしくは座フレーム(9)を省略して、座体(3)を基枠(8)に直接取付けるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明の一実施形態のテーブル付き椅子の外観図である。
【図2】同じく、分解斜視図である。
【図3】同じく、中央縦断側面図である。
【図4】同じく、図3のIV−IV線拡大縦断後面図である。
【図5】同じく、一部切欠側面図である。
【図6】同じく、背凭れを後傾させた状態の一部切欠側面図である。
【符号の説明】
【0055】
(1)椅子
(2)架台
(3)座体
(4)背凭れ
(5)テーブル
(6)肘掛け
(7)フレーム
(8)基枠
(9)座フレーム
(10)背フレーム
(10a)縦杆
(11)側板
(12)横杆
(13)座支持板
(13a)支持片
(14)座受杆
(15)枢軸
(16)長孔
(17)(18)凹部
(19)座シェル
(20)連結杆
(21)支持アーム
(21a)起立片
(21b)前向片
(22)(23)枢軸
(24)凹部
(25)塞ぎパッド
(26)背板
(27)ガススプリング
(27a)ロッド
(27b)プッシュバルブ
(28)(29)ブラケット
(30)連結金具
(31)ピン
(32)押圧レバー
(33)枢軸
(34)支持片
(35)操作ケーブル
(35a)ワイヤ
(36)操作ボタン
(37)可動天板
(37a)薄肉部
(38)横杆
(39)天板支持アーム
(39a)起立片
(39b)前向片
(40)枢軸
(41)ストッパピン
(42)ガイド孔
(43)取付片
(44)アジャストストッパ
(45)支軸
(46)係止レバー
(47)凹部
(S)隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
座体後部の後傾可能な背凭れの背面に、下端を中心として後方に回動可能な支持アームと、その上端に上下に回動可能に枢着された可動天板とからなるテーブルを、前記背凭れの背面に沿って収納される不使用位置と、前記支持アームを後方に回動させて前記可動天板をほぼ水平としうる使用位置との間を回動可能として設けてなるテーブル付き椅子において、
前記支持アームを、下端の前向片が前記背凭れの下方を通って前方に延出する側面視ほぼL字状とし、前記前向片の前端部を、座体を支持する基枠における前後方向のほぼ中央部に、左右方向を向く枢軸をもって回動自在に枢着したことを特徴とするテーブル付き椅子。
【請求項2】
テーブルを不使用位置に回動したとき、支持アームと背凭れの背面との間に隙間が形成されるようにした請求項1記載のテーブル付き椅子。
【請求項3】
背凭れの背面に、テーブルの可動天板が収納可能な凹部を設けた請求項1または2記載のテーブル付き椅子。
【請求項4】
背凭れを、側面視前向L字状の背フレームに取付け、該背フレームの下端の前向片の前端部を、支持アームと共通の枢軸により基枠に枢着した請求項1〜3のいずれかに記載のテーブル付き椅子。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−143(P2006−143A)
【公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−176590(P2004−176590)
【出願日】平成16年6月15日(2004.6.15)
【出願人】(000000561)株式会社岡村製作所 (1,415)
【Fターム(参考)】