テープストリップパッドおよびディスペンサーならびに個別テープストリップ排出方法
【課題】利便性が向上したテープストリップのディスペンサーを提供する。
【解決手段】接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を排出するためのディスペンサー100であって、ハウジング110と、隣接する下にある接着剤テープストリップから前記中間接着剤テープストリップの第2の端部分の剥離点で、前記上にある接着剤テープストリップと前記すぐ隣接する中間接着剤テープストリップとの間に低剥離角度を常に提供するように、前記上にある接着剤テープストリップが前記開口を通って排出される時に、前記上にある接着剤テープストリップに係合するための手段と、を具備するディスペンサー。
【解決手段】接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を排出するためのディスペンサー100であって、ハウジング110と、隣接する下にある接着剤テープストリップから前記中間接着剤テープストリップの第2の端部分の剥離点で、前記上にある接着剤テープストリップと前記すぐ隣接する中間接着剤テープストリップとの間に低剥離角度を常に提供するように、前記上にある接着剤テープストリップが前記開口を通って排出される時に、前記上にある接着剤テープストリップに係合するための手段と、を具備するディスペンサー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、(i)感圧接着剤テープストリップのパッドと、(ii)テープストリップパッドのディスペンサーと、(iii)テープストリップパッドから個別テープストリップを排出する方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
2つの表面を接続または結合する(たとえば、紙をテーブル頂部に接着する)ことができる多くの種類の感圧接着剤テープがよく知られている。たとえば、ミネソタ州セントポールのミネソタマイニングアンドマニュファクチャリング社が製造した#810Scotch登録商標Magic登録商標ブランド透明テープは、多くの小売店でたやすく購入することができる。#810Scotch登録商標Magic登録商標ブランド透明テープを含むそのような感圧接着剤テープは、一般に、テープを所望の長さのストリップに切断するためにディスペンサーに位置する刃先を有する米国特許第4,928,864号および米国デザイン特許第116,599号に開示されたもの等の、多くの手動操作ロール型テープディスペンサーのいずれから便利に排出することができるテープの連続ロールとして入手可能である。大半の感圧接着剤テープを即座に効率的に排出するには効果的であるが、切断の間に接着剤テープのロールから巻き戻されたテープの長さが当然ながら変動するため、均一長さのテープストリップを形成することは困難である。したがって、そのようなディスペンサーは、均一長さの感圧接着剤テープを即座に効率的に排出することが必要な状況には適切ではない。
【0003】
Scotch登録商標Magic登録商標ブランド透明テープ等の感圧接着剤テープをテープストリップのスタックパッドから排出することも公知である。そのような接着剤テープストリップのパッドは、米国特許第4,650,706号および第4,895,746号に開示されている。‘706号および‘746号特許の両方は、接着剤テープストリップのスタックパッドを開示しており、パッドの第1の端に、非接着剤端タブを提供するか(‘706号特許)、または、隣接するテープストリップに接着低下領域を提供するか(‘746号特許)するように、各個別ストリップの第1の端部分が処理される。非接着剤端タブまたは接着低下領域によって、すぐ下にあるテープストリップの第1の端からの一番上のテープストリップの第1の端の当初分離が容易になり、一番上のテープストリップをパッドから剥がすことを可能にする。均一長さの感圧接着剤テープを排出するために一般に効果的であるが、そのようなパッドは使用するのが幾分やっかいであり、ギフトラッピング等のテープを排出するために片手しか使えない状況で使用するのは適切ではない。
【0004】
ミネソタ州セントポールの3Mが販売のポストイット登録商標ブランドメモおよびポストイット登録商標ブランド付箋は、支持体の一端に沿ってのみ剥離可能な感圧接着剤のコーティングを必要とし、したがって、スタック(たとえば、用紙のZスタックを形成する)の対向する第1の端と第2の端との間にスタックされた用紙/付箋の接着剤端を変えることによって容器から便利に排出することができる。ポストイット登録商標ブランド付箋のそのようなスタックおよび関連シャトルディスペンサーは、米国特許第4,770,320号に開示されている。同様に、Wスタックシートのパッドおよび関連ディスペンサーは、米国特許第4,416,392号、第4,562,938号、第4,586,629号および第4,653,666号に開示されている。用紙/付箋は、用紙/付箋の一端のみに再貼り付け可能な感圧接着剤で一緒に接着剤結合することが可能であるため、用紙/付箋をスタックするこの代替スタイルが効果的である。そのような用紙は、接着剤を塗布される用紙のパーセンテージが比較的小さく、そのような用紙/付箋とともに使用される感圧接着剤の接着強度が低いため、表面を一緒に結合したり接続したりするのに適切ではない。
【0005】
接着剤テープストリップのパッドの構造および排出における大きな進歩は、米国特許第5,401,547号に開示されている。‘547号特許には、重なり合った接着剤テープストリップのパッドが開示されており、各テープストリップの接着剤層は、第1の端では第1の接着レベルで第2の端では第2の接着レベルで隣接するテープストリップに剥離可能に接着され(すなわち差異剥離)、各テープストリップの第1の端がすぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の端に整列配置するように、一連のテープストリップは長手方向に逆転される。‘547号特許に開示されたそのような差異剥離を達成する好適な方法は、各ストリップの第1の主面の表面積全体を感圧接着剤で塗布し、各テープストリップの第2の主面の第2の端部分を低接着バックサイズ(LAB)で塗布することである。差異剥離テープストリップのそのような交互にスタックされたパッドは、連結したディスペンサーから片手で便利に排出することができながら、支持体上にアグレッシブ感圧接着剤の連続コーティングを維持する。
【0006】
重大な改良を構成しながら、‘547号特許によって開示されたパッドは、適切な排出のために隣接するテープストリップ同士の間に必要な摺動作用を達成するために剥離レベルの特定セットに従いながら、スタックされたストリップが扇型に広がるのを防止する(すなわち、各ストリップが排出される前に、テープストリップが偶然に且つ故意でなく互いに対して摺動するのを防止する)。さらに、‘547号特許に記載されているように、差異剥離要件が達成される時には、プレミアムLABで塗布されたテープストリップのその部分が、いずれの書かれた標記も一貫して維持しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、片手排出の便利さを提供し、‘547号特許によって開示された接着剤テープストリップのパッドよりも広い製造パラメータを提供し、より広い範囲の剥離/接着剤システムを提供する接着剤テープストリップのパッドおよび/またはそのようなパッド用のディスペンサーの実質的な必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
簡単に言うと、本発明の1つの態様において、排出技術は、かつては排出障害(すなわち、複数ストリップ排出または先細り)が高率で発生せずには排出することができないと思われていた接着剤テープストリップのW積層パッドのカテゴリーから、個別のテープストリップを一貫して排出するために提供される。新規技術を使用して接着剤テープストリップのW積層パッドから個別のテープストリップを排出し、テープストリップのW積層パッドの形態で排出することができるテープストリップの種類を大幅に拡張したディスペンサーも提供される。
【0009】
明瞭化のため且つそれによって不当に限定されることを意図せず、いずれの3種類の順次スタックされたテープストリップのグループ内のテープストリップも、上にあるテープストリップ、中間テープストリップおよび下にあるテープストリップと称され、上にあるテープストリップの接着剤層は中間テープストリップに接着され、中間テープストリップの接着剤層は下にあるテープストリップに接着される。
【0010】
差異剥離テープストリップのW積層パッドから上にあるテープストリップを排出するための新規技術は、(i)上にあるテープストリップの第2の長手方向端から上にあるテープストリップの第1の長手方向端へ向けて漸進的に上にあるテープストリップを中間テープストリップから剥がすように、上にあるテープストリップの第2の長手方向端をパッドから引き離すことと、(ii)上にあるテープストリップが中間テープストリップから完全に分離する前に、且つ、中間テープストリップの第2の長手方向端部分が下にあるテープストリップから剥離する前に、上にあるテープストリップと中間テープストリップとの間の剥離角度を45度未満の角度に制限するように、上にあるテープストリップに接触することと、(iii)上にあるテープストリップをパッドから引き続けて、中間テープストリップの第2の長手方向端部分が下にあるテープストリップから順次剥離し、上にあるテープストリップが中間テープストリップから完全に分離することと、を含む。
【0011】
本明細書に記載された新規排出技術を使用して接着剤テープストリップのW積層パッドを排出することができる新規ディスペンサーは、(i)接着剤テープストリップのW積層パッドを保持するための保持チャンバを画定し、保持チャンバ内に保持された接着剤テープストリップのW積層パッドから、上にある接着剤テープストリップの第1の長手方向端部分とすぐ隣接する中間テープストリップの第2の長手方向部分との接着剤で結合した組み合わせが通ることができるように、実質的に中心に位置する開口を備えた頂部を有するハウジングと、(ii)隣接する下にある接着剤テープストリップから中間接着剤テープストリップの第2の端部分を剥離する点で、上にある接着剤テープストリップとすぐ隣接する中間接着剤テープストリップとの間に低剥離角度を常に提供するように、上にある接着剤テープストリップが開口を通って排出される時に、上にある接着剤テープストリップに係合するための手段と、を具備する。一般に、係合手段は、45度未満の剥離角度を提供し、上にある接着剤テープストリップの少なくとも0.2cmの第1の長手方向端部分が中間接着剤テープストリップの第2の端部分に依然として接着しているように、ディスペンサーの両長手方向端に位置することが好ましい。
【0012】
本明細書に記載された新規排出技術を使用して排出することができるテープストリップの新規W積層パッドは、複数の重なり合ったテープストリップを具備し、(i)各テープストリップの第1の端をすぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の端に整列配置させるように、一連のテープストリップは長手方向に逆転し、(ii)各テープストリップの接着剤層は、すぐ上にあるテープストリップが高剥離角度でパッドから排出される時に、すぐ下にあるテープストリップの第1の端部分に対して中間テープストリップの第2の端部分のいずれの認識可能な長手方向運動も防止するのに十分な接着剤強度を有する第2の接着レベルで、各テープストリップの第2の端部分を隣接するテープストリップの第1の端部分に接着させ、(iii)各テープストリップの接着剤層は、第1の接着レベルで、各テープストリップの第1の端部分を隣接するテープストリップの第2の端部分に接着させ、(A)第1の接着レベルは、第2の接着レベルの接着剤強度よりも約11/2倍大きい接着剤強度を有し、(B)第1の接着レベルは、中間テープストリップの第2の端部分がすぐ下にあるテープストリップの第1の端部分から剥離された後に、且つ、中間テープストリップがすぐ下にあるテープストリップの第2の端部分から完全に剥がされる前に、上にあるテープストリップを中間テープストリップから完全に剥離することを可能にするための効果的な接着剤強度を有する。
【0013】
有利なことに、本発明のパッドおよび単数または複数のディスペンサーは、適切に塗布された時には、均一な外観を提供し、これが今度は、書込可能な表面、光沢制御、より広い範囲のLABおよび接着剤化学システム等を促進するパッドを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】本発明によるテープストリップパッドの第1の実施態様の側断面図であり、差異剥離がテープストリップの第1の端部分のLABコーティングによって実行される。
【図1B】本発明によるテープストリップパッドの第2の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、支持体の第1の主面の第2の端部分上にわたる基礎LABコーティングおよびテープストリップの第1の端部分の基礎LABコーティングにわたる優良剥離LABコーティングによって実行される。
【図1C】本発明によるテープストリップパッドの第3の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分のLABの連続コーティングおよびテープストリップの第2の端部分のLABの不連続コーティングによって実行される。
【図1D】本発明によるテープストリップパッドの第4の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分のLABの適度に不連続なコーティングおよびテープストリップの第2の端部分のLABの高度に不連続なコーティングによって実行される。
【図1E】本発明によるテープストリップパッドの第5の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分の第1の接着レベルを有する接着剤のコーティングおよびテープストリップの第2の端部分の第2の接着レベルを有する接着剤のコーティングによって実行される。
【図1F】本発明によるテープストリップパッドの第6の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分の接着剤の連続コーティングおよびテープストリップの第2の端部分の接着剤の不連続コーティングによって実行される。
【図1G】本発明によるテープストリップパッドの第7の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分の接着剤の適度に不連続なコーティングおよびテープストリップの第2の端部分の接着剤の高度に不連続なコーティングによって実行される。
【図2A】図1Bに示された単一テープストリップの拡大側断面図である。
【図2B】図1Eに示された単一テープストリップの拡大側断面図である。
【図3】リーダストリップを含む図1Bに示されたテープストリップパッドの簡略側面図である。
【図4A】本発明によるテープストリップパッドディスペンサーの第1の実施態様の斜視図である。
【図4B】図4Aに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、リーダストリップの第2の端は、ディスペンサーハウジングの頂部によって排出位置内に支持される。
【図4C】図4Bに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、リーダストリップはテープストリップパッドから部分的に排出されており、係合手段に係合している。
【図4D】図4Cに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、リーダストリップはテープストリップパッドから排出されたが、下にあるテープストリップの第1の端から剥がされた一番上のテープストリップの第2の端に接着したままである。
【図4E】図4Dに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、リーダストリップは一番上のテープストリップパッドから完全に引き離されており、一番上のテープストリップの第2の端はディスペンサーハウジングの頂部によって排出位置に支持されている。
【図4F】図4Cに示された偏倚フィンガの拡大側断面図である。
【図5A】図4Aに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、上にあるテープストリップの第2の端はディスペンサーハウジングの頂部によって排出位置に支持されている。
【図5B】図5Aに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、上にあるテープストリップはテープストリップパッドから部分的に排出されており、係合手段に係合している。
【図5C】図5Bに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、上にあるテープストリップはテープストリップパッドから排出されたが、下にあるテープストリップの第1の端から剥がされた中間テープストリップの第2の端に接着したままである。
【図5D】図5Cに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、上にあるテープストリップは中間テープストリップから完全に引き離されており、中間テープストリップの第2の端はディスペンサーハウジングの頂部によって排出位置に支持されている。
【図5E】図5Bに示された偏倚フィンガの拡大側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書では下記のように使用される。
「接着剤強度」は、ASTM D3811(「巻き戻し強さ」)にしたがって測定されるように、別の隣接する表面から接着剤の剥離に達するのに必要な力を意味する。
【0016】
「接着剤テープストリップ」は、第1および第2の対向する主面を有する支持体の長手方向に細長いストリップであって、支持体の第2の主面上の接着剤の連続層または不連続層で塗布されるストリップを意味する。
【0017】
コーティングまたは層(たとえば、LABコーティング)を説明する時に使用される「連続」は、下にある表面(たとえば、支持体)が完全に覆われるように、コーティングまたは層が表面積全体を覆うことを意味する。
【0018】
コーティングまたは層(たとえば、LABコーティング)を説明する時に使用される「不連続」は、下にある表面(たとえば、支持体)の一部が露出したままであるように、コーティングまたは層がパターンコーティングされる(たとえば、ドットマトリックス、側方向間隔あけ平行線、クロスハッチング等)ことを意味する。
【0019】
接着剤テープストリップの操作を説明する時に使用される「排出する」は、パッドから突出する接着剤テープストリップの第2の長手方向端を把持し、接着剤テープストリップをパッドから離して引いて、接着剤テープストリップの全長がパッドから離れて、接着剤テープストリップの第1の長手方向端が隣接する接着剤テープストリップの第2の長手方向端から分離するまで、接着剤テープストリップを剥がすようにすることを意味する。
【0020】
「排出長さ」は、上にあるテープストリップがディスペンサー上のフィンガに接触し、剥離角度が45未満に下がる時に、中間テープストリップの第2の長手方向端部分に依然として接着された上にあるテープストリップの長手方向長さの部分を意味し、「排出長さ」は主に、ディスペンサー内に保持されたパッド上の上にあるテープストリップに対してフィンガの長手方向(長さ)位置および横方向(高さ)位置によって画定される。
【0021】
「剥離長さ」は、中間テープストリップの第2の長手方向端部分が、下にあるテープストリップから分離される時に、中間テープストリップの第2の長手方向端部分に依然として接着された上にあるテープストリップの長手方向長さを意味する。
【0022】
接着剤テープストリップを特徴づけるのに使用される「差異剥離」は、一連のテープストリップを分離するのに必要な力が、一方の長手方向端で他方の長手方向端よりも大きいように、接着剤テープストリップの長手方向端部分が異なる接着レベルで下にあるテープストリップに接着することを意味する。
【0023】
テープストリップパッドからテープストリップの障害排出を説明する時に使用される「先細り」は、上にあるテープストリップが、中間テープストリップの第2の長手方向端をディスペンサーに係合させるのに十分な距離で下にあるテープストリップから中間テープストリップの第2の長手方向端を上げずに、中間テープストリップから分離して、中間テープストリップの順次排出を容易にするように下にあるテープストリップから間隔をおいたままであり、「ウォークオフ」(すなわち、上にあるテープストリップが、中間テープストリップの第2の長手方向端を上げずに、中間テープストリップから分離すること)として知られる現象と「フォールバック」(すなわち、上にあるテープストリップを排出中に中間テープストリップの第2の長手方向端が下にあるテープストリップから分離するが、上にあるテープストリップが中間テープストリップから分離する時に、中間テープストリップがパッドへ戻って下にあるテープストリップに再係合するのを防止するほど十分には分離しないこと)として知られる現象との両方を含む状況を意味する。
【0024】
「剥離点」は、中間テープストリップの第2の長手方向端が下にあるテープストリップの第1の長手方向端から剥離するときの離脱点の長手方向位置を意味する。
【0025】
「剥離角度」は、パッドから剥がされている接着剤テープストリップとパッド上のすぐ隣接するテープストリップとの間の角度を意味し、離脱点(すなわち、ストリップが互いとの接触を失う隣接する接着剤テープストリップの長手方向長さに沿った位置)から測定される。
【0026】
「高剥離角度」は、約45度を超える剥離角度を意味する。
【0027】
「低剥離角度」は、約45度未満の、好ましくは約10度〜45度の剥離角度を意味する。
【0028】
「離脱点」は、上にあるテープストリップが中間テープストリップから剥がされる時に、ストリップが互いとの接触を失う隣接する上にある接着剤テープストリップと中間接着剤テープストリップとの長手方向長さに沿った位置を意味する。
【0029】
「接着剤テープストリップのW積層パッド」は、重なり合った差異剥離接着剤テープストリップのパッドを意味し、各テープストリップの接着剤層は隣接するテープストリップに剥離可能に接着し、各テープストリップの第1の端がすぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の端に整列配置するように一連のテープストリップが長手方向に逆転され、それによって、各テープストリップの接着剤層は、各テープストリップの第2の端部分を隣接するテープストリップの第1の端部分に第2の接着レベルで接着し、各テープストリップの第1の端部分を隣接するテープストリップの第2の端部分に第1の接着レベルで接着する。
【0030】
個別テープストリップ支持体
支持体30は、形状が矩形であり、長手方向長さが約3〜10cm、側方向幅が約1〜4cmであることが好ましい。この寸法内のテープストリップ20が、そのようなテープストリップ20の大半の実際的な使用に適合する。特に方形、円形、三角形および多角形形状等を含む他の形状が使用されてもよいが、それらに限定されない。
【0031】
接着剤テープストリップ20を作るのに使用するのに適切な支持体30は、必要な構造的結合性を有するいずれの平らな可撓性のある材料も実質的に含む。適切な材料として、(i)増白アセテート、非増白アセテート、熱硬化性樹脂、ポリエステル等の熱可塑性樹脂、ポリプロピレンおよびビニルポリマーのポリマーフィルム、(ii)紙および(iii)金属箔が挙げられる。そのような材料の様々なラミネートされた組み合わせを使用してもよい。多くの用途のために、支持体30は、接着剤テープストリップ20によって接続されるかまたは結合される表面が、テープストリップ20を通って見られるように、透明であることが好ましい。
【0032】
支持体30として使用されるのに適切なアセテートフィルムは、米国特許第2,927,868号に記載されている。
【0033】
LAB
支持体30の第1の主面31は、LABLAB40で塗布される。図1Bに示されるように、テープストリップ20の好適な実施態様は、優良剥離LAB40sで塗布された第1の端部分33pと、基礎LAB40bで塗布された第2の端部分34pと、を有し、その両方が書き込み可能である(すなわち、インク感受力がある)。
【0034】
LABは、感圧接着剤層から容易に剥離することができる材料を意味する。LABとして使用するのに適切な多くの材料が当業者には知られており、特に、シリコーン、フルオロカーボン、アクリレート、ウレタン、クロム錯体、グラフト化およびブロックシロキサン炭化水素、および、これらの材料の混合物が挙げられるが、それらに限定されない。適切なLAB組成物の特定の例は、米国特許第4,279,717号、第4,421,904号および第4,313,900号に記載されている。本発明によるLABとして使用されるのに適切な他の材料は、米国特許第2,532,011号、第2,607,711号および第2,607,711号に記載されている。
【0035】
接着剤
支持体30の第2の主面32は、感圧接着剤50で塗布される。感圧接着剤50の層は、好ましくは、支持体30の表面全体にわたって均一であり、約10オンス/インチ(11グラム/ミリメートル)を超えるガラスに対する接着力を有する単一種類の接着剤から形成される。
【0036】
感圧接着剤50は、アクリル、シリコーン、および、ゴム樹脂感圧接着剤を含むいずれの公知の感圧接着剤から選択されてもよい。例として、感圧接着剤50は、イソオクチルアクリレート(IOA)とアクリル酸(AA)とから構成されるアクリル接着剤であってもよい。本発明とともに使用されるのに適切な接着剤は、米国特許第2,926,105号、第3,331,729号、第3,578,622号、第4,835,217号および第4,699,842号に記載されている。米国特許第3,691,140号に開示されているアクリル系微小球接着剤等の再貼り付け可能な接着剤も、本発明にしたがって接着剤50として使用するのに適切である。
【0037】
下塗り剤
支持体30の第1および/または第2の主面31、32は、LAB40および/または接着剤50の支持体30への接着力をたかめるために、支持体30とLAB40および/または接着剤50の対応する層との間に下塗り層(図示せず)を任意に含んでもよい。実質的にいずれの公知の下塗り層も、LAB40または接着剤50の性能に影響を与えることなく本発明に申し分なく使用されることができる。あるいは、支持体30は、コロナまたは火炎処理をされてもよい。
【0038】
接着剤テープストリップのパッド
図1A〜1Gを全体的に参照すると、複数の(たとえば、10〜250の、一般に20〜100の)個別テープストリップ20が積み重ねられ整列配置されて、接着剤テープストリップ20のパッド10を形成し、各テープストリップ20上の感圧接着剤50のコーティングは、テープストリップ20をすぐ隣接するテープストリップ20に接着する。一連のテープストリップ20は、すぐ上にあるテープストリップ20およびすぐ下にあるテープストリップ20の第2の端34に各テープストリップ20の第1の端33を整列配置させるように、長手方向に逆転される。支持裏地70が、もっとも下のテープストリップ29の第2の主面32に接着剤によって結合されてもよい。
【0039】
明瞭化のため、且つ、それによって不当に限定されることを意図せず、パッド10のいずれの3つの順次積み重ねられたテープストリップ20の一群も、今後はテープストリップ20の「排出セット」と称され、テープストリップ20は、上にあるテープストリップ25oと称される外側に面する第1の主面31(すなわち、LAB40で塗布された面)を有し、テープストリップ20は、下にあるテープストリップ25uと称される外側に面する第2の主面32(すなわち、接着剤50を塗布された面)を有し、テープストリップは、上にあるテープストリップ25oと下にあるテープストリップ25uとの間に挟まれたテープストリップは中間テープストリップ25iと称される。
【0040】
テープストリップ20は、各テープストリップ20の第1の長手方向端部分33pと第2の長手方向端部分34pとの間に特異な剥離を提供するように作られ、各テープストリップ20の第1の端部分33p上の接着剤50は第1の(高い)接着レベルで隣接するテープステップ20の第2の端部分34pに接着し、各テープストリップ20の第2の端部分34p上の接着剤50は第2の(低い)接着レベルで隣接するテープステップ20の第1の端部分33pに接着する。
【0041】
各テープストリップ20の接着剤50は、すぐ上にあるテープストリップ25oが高剥離角度でパッド10から排出される時に、すぐ下にあるテープストリップ25uの第1の長手方向端部分33pに対して中間テープストリップ25iの第2の長手方向端部分34pのいずれの認識可能な長手方向運動も防ぐのに十分な接着強度を有する第2の接着レベルで、各テープストリップ20の第2の長手方向端部分34pを隣接するテープストリップ20の第1の長手方向端部分33pに接着する。比較的すると、各テープストリップ20の接着剤層50は、各テープストリップ20の第1の長手方向端部分33pを隣接するテープステップ20の第2の長手方向端部分34pに第1の接着レベルで接着し、第1の接着レベルは、第2の接着レベルより高く、中間テープストリップ25iの第2の長手方向端部分34pがすぐ下にあるテープストリップ25uの第1の長手方向端部分33pから剥離された後に、且つ、中間テープストリップ25iがすぐ下にあるテープストリップ25uの第2の長手方向端部分34pから完全に剥がされる前に、中間テープストリップ25iから上にあるテープストリップ25oを完全に剥離することができる効果的な接着強度を有する。
【0042】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第1の実施態様が図1Aに示される。個別テープストリップ20は、支持体30の第1の主面31の第1の端部分33pのみ上にLABのコーティングと、支持体30の第2の主面32全体上に感圧接着剤50のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20のLABを塗布された第1の端部分33pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。支持体30、LAB40および接着剤50は、第1のテープストリップ20の接着剤50と第2のテープストリップ20の支持体30との間に第1の(高い)接着レベルを提供し、第1のテープストリップ20の接着剤50と第2のテープストリップ20のLABコーティング50との間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布されなければならない。
【0043】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第2の実施態様が図1Bに示される。個別テープストリップ20は、図2Aに示されるが、支持体30の第1の主面31の第1の端部分33p上に優良剥離LAB40sのコーティングと、支持体30の第1の主面31の第2の端部分34p上に基礎LAB40bのコーティングと、支持体30の第2の主面32全体上に感圧接着剤50のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20の優良剥離LABを塗布された第1の端部分33pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。優良剥離LAB40s、基礎LAB40bおよび接着剤50は、第1のテープストリップ20の接着剤50と第2のテープストリップ20の基礎LAB40bとの間に第1の(高い)接着レベルを提供し、第1のテープストリップ20の接着剤50と第2のテープストリップ20の優良剥離LAB40sとの間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布される。あるいは、テープストリップパッド10の第2の実施態様を形成するのに使用されるテープストリップ20は、支持体30の第1の主面31全体を基礎LAB40bで塗布し、次いで、支持体30の第1の端部分33pを基礎LAB40b上の優良剥離LAB40sで塗布することによって形成することができる。
【0044】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第3の実施態様が図1Cに示される。個別テープストリップ20は、支持体30の第1の主面31の第1の端部分33p上に優良剥離LAB40s’の連続コーティングと、優良剥離LAB40s”のパターンコーティングを形成するように支持体30の第1の主面31の第2の端部分34p上に優良剥離LAB40s”の不連続コーティングと、支持体30の第2の主面32全体上に感圧接着剤50のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20の連続して塗布された第1の端部分33pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。支持体30、LAB40sおよび接着剤50は、第1のテープストリップ20の接着剤50と優良剥離LAB40s”が不連続に塗布された第2のテープストリップ20の長手方向端部分との間に第1の(高い)接着レベルを提供し、第1のテープストリップ20の接着剤50と優良剥離LAB40s’が連続して塗布された第2のテープストリップ20の長手方向端との間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布される。
【0045】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第4の実施態様が図1Dに示される。第4の実施態様は、図1Cに示された第3の実施態様と実質的に同一であるが、優良剥離LAB40sのコーティングが、支持体30の第1の主面31の第1の端部分33p上の適度に不連続な40s”mであり、支持体30の第1の主面31の第2の端部分34p上の高度に不連続な40s”mであることを除く。
【0046】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第5の実施態様が図1Eに示される。第5の実施態様は第2の実施態様に類似するが、特異な剥離が、異なる低接着バックサイズ40ではなく、異なる接着剤50を支持体30に塗布することによって得られることを除く。図1E、2Bに示されるように、個別テープストリップ20は、支持体30の第2の主面32の第2の端部分34p上に優良剥離接着剤50sのコーティングと、支持体30の第2の主面32の第1の端部分33p上に基礎剥離接着剤50bのコーティングと、支持体30の第1の主面31全体上にLAB40のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20の優良剥離接着剤を塗布された第2の端部分34pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。優良剥離接着剤50s、基礎剥離接着剤50bおよびLAB40は、第1のテープストリップ20の基礎剥離接着剤50bと第2のテープストリップ20のLABコーティング40との間に第1の(高い)接着レベルを提供し、第1のテープストリップ20の優良剥離接着剤50sと第2のテープストリップ20のLABコーティング40との間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布される。
【0047】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第6の実施態様が図1Fに示される。第6の実施態様は第3の実施態様に類似するが、特異な剥離が、LAB40を連続して且つ不連続に塗布するのではなく、支持体30の第1の端部分33pに接着剤50’を連続して塗布し、支持体30の第2の端部分34pに同一の接着剤50”を不連続に塗布することによって得られることを除く。個別テープストリップ20は、支持体30の第2の主面32の第1の端部分33p上に接着剤50’の連続コーティングと、支持体30の第2の主面32の第2の端部分34p上に接着剤50”の不連続コーティング(すなわちパターンコーティング)と、支持体30の第1の主面31全体上にLAB40のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20の連続して塗布された第1の端部分33pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。LAB40および接着剤50は、接着剤50’を連続して塗布された第1のテープストリップ20の長手方向端部分と第2のテープストリップ20のLAB40との間に第1の(高い)接着レベルを提供し、接着剤50”を不連続に塗布された第1のテープストリップ20の長手方向端部分と第2のテープストリップ20のLAB40との間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布されなければならない。
【0048】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第7の実施態様が図1Gに示される。第7の実施態様は第4の実施態様に類似するが、特異な剥離が、LAB40の不連続性を変えるのではなく、支持体30の第1の端部分33pに適度に不連続な接着剤50s”mのコーティングを提供し、支持体30の第2の端部分34pに高度に不連続な同一接着剤50”hのコーティングを塗布することによって得られることを除く。第7の実施態様は、図1Fに示された第6の実施態様とも実質的に同一であるが、接着剤50のコーティングが支持体30の第2の主面32の第2の端部分34p上の高度に不連続な50”hであり、支持体30の第2の主面32の第1の端部分33p上の適度に不連続な50”mであることを除く。
【0049】
LAB40と感圧接着剤50との両方の種類および/またはコーティングパターンの変化を組み合わせることによって、本発明による特異な剥離テープストリップパッド10を作ることもできる。
【0050】
明瞭化のため且つそれによって不当に限定されることを意図せず、テープストリップパッド10の構造およびテープストリップパッド10から個別のテープストリップ20を排出することに関する開示のバランスは、別途記載のない限り、図1Bに示されたテープストリップパッド10の第2の実施態様に基づくものとする(すなわち、特異な剥離は、テープストリップ20の第1の長手方向端部分33pに優良剥離LAB40sを塗布し、テープストリップ20の第2の長手方向端部分34pに基礎LAB40bを塗布することによって実行される)。
【0051】
剪断ディスペンサー100を使用して単一テープストリップ20の排出を一貫して提供するために、第2の(低い)接着レベルは160グラム/インチ未満の接着強さを提供しなければならず、第1の(高い)接着レベルは少なくとも100グラム/インチの接着強さを提供しなければならず、第1の(高い)接着レベルと第2の(低い)接着レベルとの間の比率は少なくとも1.5:1である。第2の(低い)接着レベルが約160グラム/インチを超えると、先細りを発生させる可能性がある(すなわち、ディスペンサー100に係合するために中間テープストリップ25iの第2の端34用に、中間テープストリップ25iの第2の端34が下にあるテープストリップ25uの第1の端33から十分離れて分離される前に、上にあるテープストリップ25oがテープストリップ10から排出される)。
【0052】
各テープストリップ20の第1の長手方向端部分33pの面積は、テープストリップ20の側方向幅z(図示せず)に、隣接するテープストリップ20へ第2の(低い)接着レベルで接着するように作られたテープストリップ20のその部分の長手方向長さをかけることによって得られた積である。同様に、各テープストリップ20の第2の長手方向端部分34pの面積は、テープストリップ20の側方向幅zに、隣接するテープストリップ20へ第1の(高い)接着レベルで接着するように作られたテープストリップ20のその部分の長手方向長さをかけることによって得られた積である。
【0053】
上にあるテープストリップ25oがパッド10から排出される時に(今後は「順次排出効果」と称する)、中間テープストリップ25iの第2の端部分34pを所望の高さを常に作るのに効果的なテープストリップ20の第1の長手方向端部分33pと第2の長手方向端部分34pとの相対面積は、第1(高い)および第2(低い)の接着レベルの実際の接着強さ、および、上にあるテープストリップ25oを排出する時に使用される剥離角度α等の数多くの要因に依存しながら、通常、テープストリップ20の面積の約10〜80%を含む約2〜4cmの第1の長手方向端部分33pは、先細りなしで所望の順次排出効果を一貫して達成する。
【0054】
対応して、通常、テープストリップ20の面積の約20〜90%を含む約2〜10cmの第2の長手方向端部分34pは、先細りなしで所望の順次排出効果を一貫して達成する。
【0055】
テープストリップ20の好適な実施態様は、テープストリップ20の表面積の約1/3を占める第1の長手方向端部分33pと、テープストリップ20の表面積の約2/3を占める第2の長手方向端部分34pと、を有する。
【0056】
ディスペンサー
図4A〜4Dを参照すると、本発明によるディスペンサー100の第1の実施態様が示される。ディスペンサー100は、本明細書に記載されるように、テープストリップのパッド10から接着剤テープストリップ20を排出するのに効果的である。
【0057】
ディスペンサー100は、上部分110uと下部分110vとから形成されたハウジング110を含み、下部分110vの各長手方向端(符号なし)近位に上方に延在するショルダーポスト140によって剥離可能に接続される。ショルダーポスト140は、上部分110u内の一対のわずかにずれたオリフィス118を通って延在するように位置決めされる。ひとたびショルダーポスト140が、上部分110uを下部分110vに対する位置に剥離可能に係止するように、対応するずれたオリフィス118を通ると、ショルダーポスト140は、上部分110uの上表面(符号なし)に係合するように構成され配列されたショルダー141を有する。上部分110uと下部分110vとから形成されたハウジング110は、頂部111、底部112、第1の長手方向端113、第2の長手方向端114、第1の側壁115および第2の側壁116を含む。ハウジング110は、接着剤テープストリップ20のパッド10を保持するのに効果的な長手方向長さ117x、側方向幅117zおよび横方向高さ117yを有する保持チャンバ117を画定する。中央に位置する開口119が、保持チャンバ117内に保持されたテープストリップ20のパッド10から個別のテープストリップ20の排出を可能にするのに効果的なサイズおよび形状を有するハウジング110の頂部111を通って設けられる。開口119は、ハウジング110の頂部111を、第1の遠位縁113dを有する第1の長手方向端113と、第2の遠位縁114dを有する第2の長手方向端114と、に効果的に分離し、図4A、4Bに示されるように、接着剤テープストリップ20のパッド10上で、部分的に排出された接着剤テープストリップ20の第2の長手方向端34に接触しこれを支持するために効果的であるように、遠位端113d、114dは長手方向に位置決めされる。
【0058】
図4Bに示されるように、複数のガイドナブ130が、ハウジング110の底部112から上方に、接着剤テープストリップ20のパッド10を受け取るように適合された領域(符号なし)の周縁のまわりに延在する。ナブ130の遠位端130dは、パッド10を適切な位置にガイドするために受取領域(符号なし)に向けて面取りすることができる。
【0059】
図3、4Bに示されるように、一定の長さの両面接着テープ80が、パッド10を保持チャンバ117内の位置に固定するためにテープストリップ20のパッド10上の裏地70とハウジング110の底部112との間に設けられる(すなわち、パッド10は、個別のテープストリップ20がパッド10から排出されている間に保持チャンバ117内を動かない)。図3に示されるように、両面接着テープ80の露出面(符号なし)は、パッド10をディスペンサー100内に挿入する前に、剥離ライナー90で覆われる。両面接着テープ80は、パッド10が保持チャンバ117内の長手方向117xおよび/または横方向117yおよび/または側方向z(図示せず)を動くことができるときでさえ、個別のテープストリップ20を排出する間中、低剥離角度αを維持することができる限り、一定の実施態様では排除されてもよい。
【0060】
同様に、図4Bに示されるように、一定の長さの両面接着テープ150が、片手排出が可能であるように、ディスペンサー100を表面(たとえば、デスクトップ)に固定するためにハウジング110の底部112の外側表面(符号なし)に設けることができる(すなわち、テープストリップ20は、ディスペンサー100を他方の手で押さえずにディスペンサー100から排出することができる)。両面接着テープ150の露出面(符号なし)は、剥離ライナー160で覆われる。あるいは、磁石(図示せず)または重り(図示せず)を使用してディスペンサー100を押さえてもよい。
【0061】
図4A〜4Fに示されるように、低剥離角度αは、ハウジング110の上部分110uの各長手方向端113、114から延在する下方に偏倚したフィンガ120によって確実にされる。フィンガ120は、中間テープストリップ25iに依然として接着した長手方向端の近位で(すなわち、上にあるテープストリップ25oの第1の端33の近位で)一部排出された上にあるテープストリップ25oに係合するように構成され、上にあるテープストリップ25oが排出される時に、パッド10の厚さ全体にわたって低剥離角度αを維持するのに十分な下方偏倚力を提供する。上にあるテープストリップ25oが低剥離角度αで排出されるのを確実にするために、剥離点に達した時にフィンガ120の遠位端120dと離脱点との間に、横方向ギャップが設けられなければならない。この横方向ギャップは、剥離点に達する前に、上にあるテープストリップ25oの排出中に上方へ曲がるように、フィンガ120を作ることによって図4A〜Fに示される実施態様に設けられる。剥離点に達した時にフィンガ120の遠位端120dと離脱点との間に横方向ギャップが設けることができなかった場合は、剥離角度αが、ユーザが上にあるテープストリップ25oをパッド10から引く角度によって主に指令される(すなわち、パッド10に対して上にあるテープストリップ25oに上にまっすぐに引くと、中央開口119のサイズおよび位置によって課される剥離角度α上のいずれの制限によって、およそ90度の受け入れられない剥離角度αで上にあるテープストリップ25oの排出を行なう)。
【0062】
図4Fに示されるように、フィンガ120は、上にあるテープストリップ25oの第1の長手方向端33と剥離点との間にフィンガ120が上にあるテープストリップ25oと係合するのを防止するために、上にあるテープストリップ25oに接触する前に、上にあるテープストリップ25oの第1の長手方向端33上の距離をフィンガ120の遠位端120dが延在するように作られてもよい。接触点のそのような長手方向間隔あけは、上にあるテープストリップ25oの排出中に中間テープストリップ25iから上にあるテープストリップ25oを完全に剥離する前に、中間テープストリップ25iが下にあるテープストリップ25uから剥離するのを確実にするために、特異な剥離特性がバランスを取られなければならないパッド10のその部分に下方力をかけることによって課されるいずれの複雑さも回避する。
【0063】
あるいは、パッド10からテープストリップ20を排出するためパッド10の厚さが減少する時に、低剥離角度αは、フィンガ120に対するパッド10の横方向高さおよび/またはパッド10に対するフィンガ120の横方向高さを調節することによって、維持することができる。ディスペンサーのチャンバ内でパッドの高さを調節するための多くの方法が、米国特許第5,143,250号、第5,080,255号、第4,993,590号、第4,986,440号、第4,921,127号、第5,080,254号、第4,781,306号、第4,653,666号、第4,586,631号および第4,416,392号に開示されている。当然ながら、フィンガ120に対するパッド10の適切な配向を維持するために、適切な手段が設けられなければならない。
【0064】
代替実施態様(図示せず)において、頂部パッド10は、頂部111の第1の部分111aおよび第2の部分111bが低剥離角度αを維持する手段として機能するように、ハウジング110の頂部111に対して保持チャンバ117内に位置してもよい。
【0065】
ディスペンサー100は、優良剥離領域(すなわち、第1の端部分33p)と基礎剥離領域(すなわち、第2の端部分34p)との両方のために接着強度の広い範囲にわたって、且つ、基礎接着強度(BAS)優良接着強度(SAS)の比率の広い範囲にわたって、テープストリップ20のW積層パッド10から個別のテープストリップ20の一貫した剪断モード排出を可能にする。これらの変数の範囲は、互いに依存しており、剥離角度α、剥離長さおよび支持体30の弾性等を含む他の数種類の変数にも依存する一方、下記表1に述べられた一般パラメータ内で作られたWスタック接着剤テープストリップパッド10は一般に、剥離角度αが約10度〜30度の間、剥離長さが1/16インチ〜1/4インチで排出される時に、最小障害で排出することができる(すなわち、複数シート排出および/または先細りがない)。SASおよび/またはBASのいずれかが増加すると(すなわち、接着剤テープストリップのより「硬い」パッド)、一般に、パッド10の所望の排出性を維持するために、BAS:SAS比率を上げ、剥離角度を下げ、且つ/または、剥離長さを下げることを必要とする。支持体30の剛性およびキャリパーも、先細りを防ぐことができるBAS:SAS比率に影響を与える可能性がある。
【0066】
【表1】
【0067】
使用
個別テープストリップの排出
図3および4A〜Fに示されるように、ディスペンサー100内に保持された個別テープストリップ20をテープストリップ10のW積層パッド10の第2の実施態様(すなわち、テープストリップ20の第1の主面31上の優良剥離LABおよび基礎LABのコーティングを備えて達成された差異剥離)から排出することは、(i)ハウジング110の中央開口119を通って到達し(普通、ポインタフィンガのみで)、中央開口119を通ってリーダストリップ60の第2の長手方向端61で非接着剤タブ65を上げ、(ii)リーダストリップ60が下方に偏倚したフィンガ120に接触するまで、中央開口119を通ってリーダストリップ60を引き、(iii)剥離角度αと剥離長さとの剥離組み合わせが到達されるまで中央開口119を通ってリーダストリップ60を引き続け、一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pを下にあるテープストリップ25uの第1の端部分33pから剥離させ、リーダストリップ60の第1の端部分62は依然として一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pに接着したままにし、(iv)一番上のテープストリップ21と下にあるテープストリップ25uとの間の離脱点が優良剥離部分と基礎剥離部分との間の境界画定線に達するまで中央開口119を通ってリーダストリップ60をさらに引き続け、リーダストリップ60の全長が中央開口119を通って引かれ、リーダストリップ60の第1の端部分62に依然として接着された一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pは中央開口119を通って引かれ、(v)リーダストリップ60が一番上のテープストリップ21から完全に分離するまでリーダストリップ60を引くことによってリーダストリップ60の排出を完了し、一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pがパッド10に戻るのを防止するように、一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pがハウジング111の対応する頂部部分111aまたは111bに接触することができるようにすることによって、開始される。
【0068】
図4Aおよび5A〜Eに示されるように、次のテープストリップ20は、ステップ(ii)〜(v)を繰り返すことによって接着剤テープストリップのW積層パッド10から個別に排出することができ、リーダストリップ60、一番上のテープストリップ21および下にあるテープストリップ25uではなく、それぞれ、上にあるテープストリップ25o、中間テープストリップ25iおよび下にあるテープストリップ25uの排出セットが含まれる。
【0069】
消費されたテープストリップパッドの交換
消費されたパッド10は、(i)ショルダーポスト140の少なくとも1つを曲げて対応するオリフィス118に整列配置させて、ハウジング110の上部分110uを下部分110vから分離し、(ii)消費されたパッド10のいずれの残存物もハウジング110の底部112から剥がし(たとえば、裏地70およびテープ80)、(iii)剥離ライナー90を交換パッド10から取り除き、(iv)ガイドナブ130を使用してハウジングの下部分110v内の位置に交換パッド10を入れてパッド10を適切に位置決めし、(v)ハウジングの上部分110uをハウジング110の下部分110v上の係止位置内に戻して、下方に偏倚したフィンガ120がパッド10の頂部(符号なし)に接触することによって、ディスペンサー100内で交換することができる。
【0070】
本発明は、本発明の範囲を限定することを意図しない下記の実施例によってさらに例示される。実施例において、別途記載のない限り、すべての部、比率およびパーセンテージは、重量による。下記の検査方法を使用して、実施例で製造された添加剤組成物で印刷インキを評価し特徴づけた。別途記載または説明のない限り、すべての材料は、たとえば、アルドリッチケミカルズ(Aldrich Chemicals)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から入手可能である。
【0071】
実施例用語集
下記の頭字語、略語および商標は、実施例を通して使用される。
【0072】
検査方法
パッド形態の排出特性
幅約192.4cm、長さ5cmのテープストリップを含むWスタック接着剤テープのサンプルパッドが準備され、検査前に24時間25℃、50%相対湿度で状態調節された。排出特性を測定するために使用された検査器具は、垂直(0度剥離角度)と水平(90度剥離角度)との間で回転することができる平らなアルミニウム表面プレート(15.2cm×3.26cm×0.36cm(6インチ×3インチ×0.14インチ))を具備し、これに対して、検査中、接着剤テープストリップのパッドが接着された。表面プレートの角度は、検査中、角度調節つまみねじを締めることによって固く固定された。検査器具は、マサチューセッツ州ストートンのシンテック(Sintech)がモデル1/Sとして販売の引張検査機械の上ジョーの下に位置決めされた。基部スタッドは、基部スタッドのドリルアウトに挿入された係止ピンによって検査機械デッキに貼付された。引張検査機械の上ジョーは機械クロスヘッドに接着され、プレートが垂直位置へ回転した時にアルミニウム表面プレートに一致したジョーの幅にわたって整列配置された。
【0073】
サンプルパッドの頂部テープストリップの第2の長手方向端部分は、パッドの残りの部分の接着に他の影響を与えることなく、2.1cmの距離を剥がし戻され、ストラッピングテープ(たとえば、Scotch登録商標型番893プレミアムヘビーデューティストラッピングテープ)の2本(12.7cm)の対向するストリップの間にラミネートされ、引張検査機械の上ジョーで把持するための拡張端を形成した。パッドは次いで、検査のために所望の剥離角度に調節され固定された平らなアルミニウム表面プレートに接着され、頂部テープストリップは、パッドの残りの部分の接着に他の影響を与えることなく検査されるべき所望の排出長さに剥がし戻された。表面プレート上のパッドの整列配置は、離脱点がジョーの直接下にあり機械中心線に対して0度で位置決めされ、剥離力がサンプルの幅にわたって実質的に均一に分布されるように、ジョーの幅にわたって整列配置されるようにされた。上ジョーは、離脱点から(10cmに)位置決めされた。頂部テープストリップの拡張した自由端は、次いで、離脱点が動かずにストリップ内に張力がないように、引張検査機械の頂部ジョーに固定的に把持された。
【0074】
頂部テープストリップは、次いで、機械クロスヘッドが30.5cm/分の速度で垂直に動く時に、上ジョーによって引かれた。負荷力およびクロスヘッド移動が測定され、記録された。負荷力がピーク測定値の10%に落ちた時に、検査は停止された。(i)検査中に中間ストリップの第2の長手方向端部分が下にあるストリップの第1の長手方向端部分から剥離したか、または、(ii)検査の終了時に中間ストリップの第2の長手方向端部分が下にあるストリップの第1の長手方向端部分から剥離し、頂部ストリップの第1の長手方向部分が、剥離長さであるように画定された距離だけ中間ストリップの第2の長手方向部分に依然として接着していたか、のいずれかの場合に成功した排出が記録された。排出障害、すなわち、複数ストリップ排出(MSD)および先細り(TO)も観察され報告された。各サンプルパッドで3回の反復試験が行われた。
【0075】
巻き戻し強さ
巻き戻し強さは、24時間25℃、50%相対湿度で状態調節されてASTM D3811にしたがって測定されたが、分離速度は30.5cm/分を使用し、最大巻き戻し強さではなく平均巻き戻し強さが報告されたことを除く。
【0076】
テープストリップパッドの製造
35〜80個の5cm×1.9cmテープストリップのWスタックテープストリップパッドが、標準#810Scotch登録商標ブランドMagic登録商標テープまたはScotch登録商標ブランドSatinテープ(ミネソタ州セントポールの3Mが販売)から、WeirnekeインクSurecure登録商標UV−210紫外線硬化可能なワニスで、テープのその端上の接着剤層の粘着性を減少するためにフレキソ印刷プレスを使用して、テープの接着剤層の一端をパターンコーティングし、それによって、各テープに第1の(高い)接着レベルを備えた領域と第2の(低い)接着レベルを備えた領域とを提供することによって、テープ同士の間に特異な剥離を形成することによって、製造された。テープストリップがパターンコーティングされた後、上述のように且つ図1Aに参照されるように、スタックに配列された。テープストリップがスタックに配列された後、結果として得られたパッドはラミネートされ、個別ストリップの間の良好な接着を確実にした。
【0077】
検査
上述の製造過程にしたがって製造された接着剤テープストリップのW積層パッドの巻き戻し強さおよび排出特性が、本明細書にも述べられた検査プロトコルにしたがって検査された。検査結果は、検査したテープストリップの組成の詳細とともに、表2に報告される。注:「アセテート」は、増白セルロースアセテート支持体を意味し、「BOPP」は、二軸延伸ポリプロピレンを意味する。
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
本発明の範囲および原則から逸脱することなく本発明の様々な修正および変更が当業者には明らかであり、本発明は上述の例示的実施態様に不当に限定されるべきでないことが理解されなければならない。すべての刊行物および特許は、各個別の刊行物および特許が特に個別にその内容を本願明細書に引用したもの同様に、その内容を本願明細書に引用したものとする。
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に、(i)感圧接着剤テープストリップのパッドと、(ii)テープストリップパッドのディスペンサーと、(iii)テープストリップパッドから個別テープストリップを排出する方法と、に関する。
【背景技術】
【0002】
2つの表面を接続または結合する(たとえば、紙をテーブル頂部に接着する)ことができる多くの種類の感圧接着剤テープがよく知られている。たとえば、ミネソタ州セントポールのミネソタマイニングアンドマニュファクチャリング社が製造した#810Scotch登録商標Magic登録商標ブランド透明テープは、多くの小売店でたやすく購入することができる。#810Scotch登録商標Magic登録商標ブランド透明テープを含むそのような感圧接着剤テープは、一般に、テープを所望の長さのストリップに切断するためにディスペンサーに位置する刃先を有する米国特許第4,928,864号および米国デザイン特許第116,599号に開示されたもの等の、多くの手動操作ロール型テープディスペンサーのいずれから便利に排出することができるテープの連続ロールとして入手可能である。大半の感圧接着剤テープを即座に効率的に排出するには効果的であるが、切断の間に接着剤テープのロールから巻き戻されたテープの長さが当然ながら変動するため、均一長さのテープストリップを形成することは困難である。したがって、そのようなディスペンサーは、均一長さの感圧接着剤テープを即座に効率的に排出することが必要な状況には適切ではない。
【0003】
Scotch登録商標Magic登録商標ブランド透明テープ等の感圧接着剤テープをテープストリップのスタックパッドから排出することも公知である。そのような接着剤テープストリップのパッドは、米国特許第4,650,706号および第4,895,746号に開示されている。‘706号および‘746号特許の両方は、接着剤テープストリップのスタックパッドを開示しており、パッドの第1の端に、非接着剤端タブを提供するか(‘706号特許)、または、隣接するテープストリップに接着低下領域を提供するか(‘746号特許)するように、各個別ストリップの第1の端部分が処理される。非接着剤端タブまたは接着低下領域によって、すぐ下にあるテープストリップの第1の端からの一番上のテープストリップの第1の端の当初分離が容易になり、一番上のテープストリップをパッドから剥がすことを可能にする。均一長さの感圧接着剤テープを排出するために一般に効果的であるが、そのようなパッドは使用するのが幾分やっかいであり、ギフトラッピング等のテープを排出するために片手しか使えない状況で使用するのは適切ではない。
【0004】
ミネソタ州セントポールの3Mが販売のポストイット登録商標ブランドメモおよびポストイット登録商標ブランド付箋は、支持体の一端に沿ってのみ剥離可能な感圧接着剤のコーティングを必要とし、したがって、スタック(たとえば、用紙のZスタックを形成する)の対向する第1の端と第2の端との間にスタックされた用紙/付箋の接着剤端を変えることによって容器から便利に排出することができる。ポストイット登録商標ブランド付箋のそのようなスタックおよび関連シャトルディスペンサーは、米国特許第4,770,320号に開示されている。同様に、Wスタックシートのパッドおよび関連ディスペンサーは、米国特許第4,416,392号、第4,562,938号、第4,586,629号および第4,653,666号に開示されている。用紙/付箋は、用紙/付箋の一端のみに再貼り付け可能な感圧接着剤で一緒に接着剤結合することが可能であるため、用紙/付箋をスタックするこの代替スタイルが効果的である。そのような用紙は、接着剤を塗布される用紙のパーセンテージが比較的小さく、そのような用紙/付箋とともに使用される感圧接着剤の接着強度が低いため、表面を一緒に結合したり接続したりするのに適切ではない。
【0005】
接着剤テープストリップのパッドの構造および排出における大きな進歩は、米国特許第5,401,547号に開示されている。‘547号特許には、重なり合った接着剤テープストリップのパッドが開示されており、各テープストリップの接着剤層は、第1の端では第1の接着レベルで第2の端では第2の接着レベルで隣接するテープストリップに剥離可能に接着され(すなわち差異剥離)、各テープストリップの第1の端がすぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の端に整列配置するように、一連のテープストリップは長手方向に逆転される。‘547号特許に開示されたそのような差異剥離を達成する好適な方法は、各ストリップの第1の主面の表面積全体を感圧接着剤で塗布し、各テープストリップの第2の主面の第2の端部分を低接着バックサイズ(LAB)で塗布することである。差異剥離テープストリップのそのような交互にスタックされたパッドは、連結したディスペンサーから片手で便利に排出することができながら、支持体上にアグレッシブ感圧接着剤の連続コーティングを維持する。
【0006】
重大な改良を構成しながら、‘547号特許によって開示されたパッドは、適切な排出のために隣接するテープストリップ同士の間に必要な摺動作用を達成するために剥離レベルの特定セットに従いながら、スタックされたストリップが扇型に広がるのを防止する(すなわち、各ストリップが排出される前に、テープストリップが偶然に且つ故意でなく互いに対して摺動するのを防止する)。さらに、‘547号特許に記載されているように、差異剥離要件が達成される時には、プレミアムLABで塗布されたテープストリップのその部分が、いずれの書かれた標記も一貫して維持しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、片手排出の便利さを提供し、‘547号特許によって開示された接着剤テープストリップのパッドよりも広い製造パラメータを提供し、より広い範囲の剥離/接着剤システムを提供する接着剤テープストリップのパッドおよび/またはそのようなパッド用のディスペンサーの実質的な必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
簡単に言うと、本発明の1つの態様において、排出技術は、かつては排出障害(すなわち、複数ストリップ排出または先細り)が高率で発生せずには排出することができないと思われていた接着剤テープストリップのW積層パッドのカテゴリーから、個別のテープストリップを一貫して排出するために提供される。新規技術を使用して接着剤テープストリップのW積層パッドから個別のテープストリップを排出し、テープストリップのW積層パッドの形態で排出することができるテープストリップの種類を大幅に拡張したディスペンサーも提供される。
【0009】
明瞭化のため且つそれによって不当に限定されることを意図せず、いずれの3種類の順次スタックされたテープストリップのグループ内のテープストリップも、上にあるテープストリップ、中間テープストリップおよび下にあるテープストリップと称され、上にあるテープストリップの接着剤層は中間テープストリップに接着され、中間テープストリップの接着剤層は下にあるテープストリップに接着される。
【0010】
差異剥離テープストリップのW積層パッドから上にあるテープストリップを排出するための新規技術は、(i)上にあるテープストリップの第2の長手方向端から上にあるテープストリップの第1の長手方向端へ向けて漸進的に上にあるテープストリップを中間テープストリップから剥がすように、上にあるテープストリップの第2の長手方向端をパッドから引き離すことと、(ii)上にあるテープストリップが中間テープストリップから完全に分離する前に、且つ、中間テープストリップの第2の長手方向端部分が下にあるテープストリップから剥離する前に、上にあるテープストリップと中間テープストリップとの間の剥離角度を45度未満の角度に制限するように、上にあるテープストリップに接触することと、(iii)上にあるテープストリップをパッドから引き続けて、中間テープストリップの第2の長手方向端部分が下にあるテープストリップから順次剥離し、上にあるテープストリップが中間テープストリップから完全に分離することと、を含む。
【0011】
本明細書に記載された新規排出技術を使用して接着剤テープストリップのW積層パッドを排出することができる新規ディスペンサーは、(i)接着剤テープストリップのW積層パッドを保持するための保持チャンバを画定し、保持チャンバ内に保持された接着剤テープストリップのW積層パッドから、上にある接着剤テープストリップの第1の長手方向端部分とすぐ隣接する中間テープストリップの第2の長手方向部分との接着剤で結合した組み合わせが通ることができるように、実質的に中心に位置する開口を備えた頂部を有するハウジングと、(ii)隣接する下にある接着剤テープストリップから中間接着剤テープストリップの第2の端部分を剥離する点で、上にある接着剤テープストリップとすぐ隣接する中間接着剤テープストリップとの間に低剥離角度を常に提供するように、上にある接着剤テープストリップが開口を通って排出される時に、上にある接着剤テープストリップに係合するための手段と、を具備する。一般に、係合手段は、45度未満の剥離角度を提供し、上にある接着剤テープストリップの少なくとも0.2cmの第1の長手方向端部分が中間接着剤テープストリップの第2の端部分に依然として接着しているように、ディスペンサーの両長手方向端に位置することが好ましい。
【0012】
本明細書に記載された新規排出技術を使用して排出することができるテープストリップの新規W積層パッドは、複数の重なり合ったテープストリップを具備し、(i)各テープストリップの第1の端をすぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の端に整列配置させるように、一連のテープストリップは長手方向に逆転し、(ii)各テープストリップの接着剤層は、すぐ上にあるテープストリップが高剥離角度でパッドから排出される時に、すぐ下にあるテープストリップの第1の端部分に対して中間テープストリップの第2の端部分のいずれの認識可能な長手方向運動も防止するのに十分な接着剤強度を有する第2の接着レベルで、各テープストリップの第2の端部分を隣接するテープストリップの第1の端部分に接着させ、(iii)各テープストリップの接着剤層は、第1の接着レベルで、各テープストリップの第1の端部分を隣接するテープストリップの第2の端部分に接着させ、(A)第1の接着レベルは、第2の接着レベルの接着剤強度よりも約11/2倍大きい接着剤強度を有し、(B)第1の接着レベルは、中間テープストリップの第2の端部分がすぐ下にあるテープストリップの第1の端部分から剥離された後に、且つ、中間テープストリップがすぐ下にあるテープストリップの第2の端部分から完全に剥がされる前に、上にあるテープストリップを中間テープストリップから完全に剥離することを可能にするための効果的な接着剤強度を有する。
【0013】
有利なことに、本発明のパッドおよび単数または複数のディスペンサーは、適切に塗布された時には、均一な外観を提供し、これが今度は、書込可能な表面、光沢制御、より広い範囲のLABおよび接着剤化学システム等を促進するパッドを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1A】本発明によるテープストリップパッドの第1の実施態様の側断面図であり、差異剥離がテープストリップの第1の端部分のLABコーティングによって実行される。
【図1B】本発明によるテープストリップパッドの第2の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、支持体の第1の主面の第2の端部分上にわたる基礎LABコーティングおよびテープストリップの第1の端部分の基礎LABコーティングにわたる優良剥離LABコーティングによって実行される。
【図1C】本発明によるテープストリップパッドの第3の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分のLABの連続コーティングおよびテープストリップの第2の端部分のLABの不連続コーティングによって実行される。
【図1D】本発明によるテープストリップパッドの第4の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分のLABの適度に不連続なコーティングおよびテープストリップの第2の端部分のLABの高度に不連続なコーティングによって実行される。
【図1E】本発明によるテープストリップパッドの第5の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分の第1の接着レベルを有する接着剤のコーティングおよびテープストリップの第2の端部分の第2の接着レベルを有する接着剤のコーティングによって実行される。
【図1F】本発明によるテープストリップパッドの第6の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分の接着剤の連続コーティングおよびテープストリップの第2の端部分の接着剤の不連続コーティングによって実行される。
【図1G】本発明によるテープストリップパッドの第7の実施態様の側断面図であり、差異剥離が、テープストリップの第1の端部分の接着剤の適度に不連続なコーティングおよびテープストリップの第2の端部分の接着剤の高度に不連続なコーティングによって実行される。
【図2A】図1Bに示された単一テープストリップの拡大側断面図である。
【図2B】図1Eに示された単一テープストリップの拡大側断面図である。
【図3】リーダストリップを含む図1Bに示されたテープストリップパッドの簡略側面図である。
【図4A】本発明によるテープストリップパッドディスペンサーの第1の実施態様の斜視図である。
【図4B】図4Aに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、リーダストリップの第2の端は、ディスペンサーハウジングの頂部によって排出位置内に支持される。
【図4C】図4Bに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、リーダストリップはテープストリップパッドから部分的に排出されており、係合手段に係合している。
【図4D】図4Cに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、リーダストリップはテープストリップパッドから排出されたが、下にあるテープストリップの第1の端から剥がされた一番上のテープストリップの第2の端に接着したままである。
【図4E】図4Dに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、リーダストリップは一番上のテープストリップパッドから完全に引き離されており、一番上のテープストリップの第2の端はディスペンサーハウジングの頂部によって排出位置に支持されている。
【図4F】図4Cに示された偏倚フィンガの拡大側断面図である。
【図5A】図4Aに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、上にあるテープストリップの第2の端はディスペンサーハウジングの頂部によって排出位置に支持されている。
【図5B】図5Aに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、上にあるテープストリップはテープストリップパッドから部分的に排出されており、係合手段に係合している。
【図5C】図5Bに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、上にあるテープストリップはテープストリップパッドから排出されたが、下にあるテープストリップの第1の端から剥がされた中間テープストリップの第2の端に接着したままである。
【図5D】図5Cに示されたテープストリップパッドディスペンサーの側断面図であり、上にあるテープストリップは中間テープストリップから完全に引き離されており、中間テープストリップの第2の端はディスペンサーハウジングの頂部によって排出位置に支持されている。
【図5E】図5Bに示された偏倚フィンガの拡大側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本明細書では下記のように使用される。
「接着剤強度」は、ASTM D3811(「巻き戻し強さ」)にしたがって測定されるように、別の隣接する表面から接着剤の剥離に達するのに必要な力を意味する。
【0016】
「接着剤テープストリップ」は、第1および第2の対向する主面を有する支持体の長手方向に細長いストリップであって、支持体の第2の主面上の接着剤の連続層または不連続層で塗布されるストリップを意味する。
【0017】
コーティングまたは層(たとえば、LABコーティング)を説明する時に使用される「連続」は、下にある表面(たとえば、支持体)が完全に覆われるように、コーティングまたは層が表面積全体を覆うことを意味する。
【0018】
コーティングまたは層(たとえば、LABコーティング)を説明する時に使用される「不連続」は、下にある表面(たとえば、支持体)の一部が露出したままであるように、コーティングまたは層がパターンコーティングされる(たとえば、ドットマトリックス、側方向間隔あけ平行線、クロスハッチング等)ことを意味する。
【0019】
接着剤テープストリップの操作を説明する時に使用される「排出する」は、パッドから突出する接着剤テープストリップの第2の長手方向端を把持し、接着剤テープストリップをパッドから離して引いて、接着剤テープストリップの全長がパッドから離れて、接着剤テープストリップの第1の長手方向端が隣接する接着剤テープストリップの第2の長手方向端から分離するまで、接着剤テープストリップを剥がすようにすることを意味する。
【0020】
「排出長さ」は、上にあるテープストリップがディスペンサー上のフィンガに接触し、剥離角度が45未満に下がる時に、中間テープストリップの第2の長手方向端部分に依然として接着された上にあるテープストリップの長手方向長さの部分を意味し、「排出長さ」は主に、ディスペンサー内に保持されたパッド上の上にあるテープストリップに対してフィンガの長手方向(長さ)位置および横方向(高さ)位置によって画定される。
【0021】
「剥離長さ」は、中間テープストリップの第2の長手方向端部分が、下にあるテープストリップから分離される時に、中間テープストリップの第2の長手方向端部分に依然として接着された上にあるテープストリップの長手方向長さを意味する。
【0022】
接着剤テープストリップを特徴づけるのに使用される「差異剥離」は、一連のテープストリップを分離するのに必要な力が、一方の長手方向端で他方の長手方向端よりも大きいように、接着剤テープストリップの長手方向端部分が異なる接着レベルで下にあるテープストリップに接着することを意味する。
【0023】
テープストリップパッドからテープストリップの障害排出を説明する時に使用される「先細り」は、上にあるテープストリップが、中間テープストリップの第2の長手方向端をディスペンサーに係合させるのに十分な距離で下にあるテープストリップから中間テープストリップの第2の長手方向端を上げずに、中間テープストリップから分離して、中間テープストリップの順次排出を容易にするように下にあるテープストリップから間隔をおいたままであり、「ウォークオフ」(すなわち、上にあるテープストリップが、中間テープストリップの第2の長手方向端を上げずに、中間テープストリップから分離すること)として知られる現象と「フォールバック」(すなわち、上にあるテープストリップを排出中に中間テープストリップの第2の長手方向端が下にあるテープストリップから分離するが、上にあるテープストリップが中間テープストリップから分離する時に、中間テープストリップがパッドへ戻って下にあるテープストリップに再係合するのを防止するほど十分には分離しないこと)として知られる現象との両方を含む状況を意味する。
【0024】
「剥離点」は、中間テープストリップの第2の長手方向端が下にあるテープストリップの第1の長手方向端から剥離するときの離脱点の長手方向位置を意味する。
【0025】
「剥離角度」は、パッドから剥がされている接着剤テープストリップとパッド上のすぐ隣接するテープストリップとの間の角度を意味し、離脱点(すなわち、ストリップが互いとの接触を失う隣接する接着剤テープストリップの長手方向長さに沿った位置)から測定される。
【0026】
「高剥離角度」は、約45度を超える剥離角度を意味する。
【0027】
「低剥離角度」は、約45度未満の、好ましくは約10度〜45度の剥離角度を意味する。
【0028】
「離脱点」は、上にあるテープストリップが中間テープストリップから剥がされる時に、ストリップが互いとの接触を失う隣接する上にある接着剤テープストリップと中間接着剤テープストリップとの長手方向長さに沿った位置を意味する。
【0029】
「接着剤テープストリップのW積層パッド」は、重なり合った差異剥離接着剤テープストリップのパッドを意味し、各テープストリップの接着剤層は隣接するテープストリップに剥離可能に接着し、各テープストリップの第1の端がすぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の端に整列配置するように一連のテープストリップが長手方向に逆転され、それによって、各テープストリップの接着剤層は、各テープストリップの第2の端部分を隣接するテープストリップの第1の端部分に第2の接着レベルで接着し、各テープストリップの第1の端部分を隣接するテープストリップの第2の端部分に第1の接着レベルで接着する。
【0030】
個別テープストリップ支持体
支持体30は、形状が矩形であり、長手方向長さが約3〜10cm、側方向幅が約1〜4cmであることが好ましい。この寸法内のテープストリップ20が、そのようなテープストリップ20の大半の実際的な使用に適合する。特に方形、円形、三角形および多角形形状等を含む他の形状が使用されてもよいが、それらに限定されない。
【0031】
接着剤テープストリップ20を作るのに使用するのに適切な支持体30は、必要な構造的結合性を有するいずれの平らな可撓性のある材料も実質的に含む。適切な材料として、(i)増白アセテート、非増白アセテート、熱硬化性樹脂、ポリエステル等の熱可塑性樹脂、ポリプロピレンおよびビニルポリマーのポリマーフィルム、(ii)紙および(iii)金属箔が挙げられる。そのような材料の様々なラミネートされた組み合わせを使用してもよい。多くの用途のために、支持体30は、接着剤テープストリップ20によって接続されるかまたは結合される表面が、テープストリップ20を通って見られるように、透明であることが好ましい。
【0032】
支持体30として使用されるのに適切なアセテートフィルムは、米国特許第2,927,868号に記載されている。
【0033】
LAB
支持体30の第1の主面31は、LABLAB40で塗布される。図1Bに示されるように、テープストリップ20の好適な実施態様は、優良剥離LAB40sで塗布された第1の端部分33pと、基礎LAB40bで塗布された第2の端部分34pと、を有し、その両方が書き込み可能である(すなわち、インク感受力がある)。
【0034】
LABは、感圧接着剤層から容易に剥離することができる材料を意味する。LABとして使用するのに適切な多くの材料が当業者には知られており、特に、シリコーン、フルオロカーボン、アクリレート、ウレタン、クロム錯体、グラフト化およびブロックシロキサン炭化水素、および、これらの材料の混合物が挙げられるが、それらに限定されない。適切なLAB組成物の特定の例は、米国特許第4,279,717号、第4,421,904号および第4,313,900号に記載されている。本発明によるLABとして使用されるのに適切な他の材料は、米国特許第2,532,011号、第2,607,711号および第2,607,711号に記載されている。
【0035】
接着剤
支持体30の第2の主面32は、感圧接着剤50で塗布される。感圧接着剤50の層は、好ましくは、支持体30の表面全体にわたって均一であり、約10オンス/インチ(11グラム/ミリメートル)を超えるガラスに対する接着力を有する単一種類の接着剤から形成される。
【0036】
感圧接着剤50は、アクリル、シリコーン、および、ゴム樹脂感圧接着剤を含むいずれの公知の感圧接着剤から選択されてもよい。例として、感圧接着剤50は、イソオクチルアクリレート(IOA)とアクリル酸(AA)とから構成されるアクリル接着剤であってもよい。本発明とともに使用されるのに適切な接着剤は、米国特許第2,926,105号、第3,331,729号、第3,578,622号、第4,835,217号および第4,699,842号に記載されている。米国特許第3,691,140号に開示されているアクリル系微小球接着剤等の再貼り付け可能な接着剤も、本発明にしたがって接着剤50として使用するのに適切である。
【0037】
下塗り剤
支持体30の第1および/または第2の主面31、32は、LAB40および/または接着剤50の支持体30への接着力をたかめるために、支持体30とLAB40および/または接着剤50の対応する層との間に下塗り層(図示せず)を任意に含んでもよい。実質的にいずれの公知の下塗り層も、LAB40または接着剤50の性能に影響を与えることなく本発明に申し分なく使用されることができる。あるいは、支持体30は、コロナまたは火炎処理をされてもよい。
【0038】
接着剤テープストリップのパッド
図1A〜1Gを全体的に参照すると、複数の(たとえば、10〜250の、一般に20〜100の)個別テープストリップ20が積み重ねられ整列配置されて、接着剤テープストリップ20のパッド10を形成し、各テープストリップ20上の感圧接着剤50のコーティングは、テープストリップ20をすぐ隣接するテープストリップ20に接着する。一連のテープストリップ20は、すぐ上にあるテープストリップ20およびすぐ下にあるテープストリップ20の第2の端34に各テープストリップ20の第1の端33を整列配置させるように、長手方向に逆転される。支持裏地70が、もっとも下のテープストリップ29の第2の主面32に接着剤によって結合されてもよい。
【0039】
明瞭化のため、且つ、それによって不当に限定されることを意図せず、パッド10のいずれの3つの順次積み重ねられたテープストリップ20の一群も、今後はテープストリップ20の「排出セット」と称され、テープストリップ20は、上にあるテープストリップ25oと称される外側に面する第1の主面31(すなわち、LAB40で塗布された面)を有し、テープストリップ20は、下にあるテープストリップ25uと称される外側に面する第2の主面32(すなわち、接着剤50を塗布された面)を有し、テープストリップは、上にあるテープストリップ25oと下にあるテープストリップ25uとの間に挟まれたテープストリップは中間テープストリップ25iと称される。
【0040】
テープストリップ20は、各テープストリップ20の第1の長手方向端部分33pと第2の長手方向端部分34pとの間に特異な剥離を提供するように作られ、各テープストリップ20の第1の端部分33p上の接着剤50は第1の(高い)接着レベルで隣接するテープステップ20の第2の端部分34pに接着し、各テープストリップ20の第2の端部分34p上の接着剤50は第2の(低い)接着レベルで隣接するテープステップ20の第1の端部分33pに接着する。
【0041】
各テープストリップ20の接着剤50は、すぐ上にあるテープストリップ25oが高剥離角度でパッド10から排出される時に、すぐ下にあるテープストリップ25uの第1の長手方向端部分33pに対して中間テープストリップ25iの第2の長手方向端部分34pのいずれの認識可能な長手方向運動も防ぐのに十分な接着強度を有する第2の接着レベルで、各テープストリップ20の第2の長手方向端部分34pを隣接するテープストリップ20の第1の長手方向端部分33pに接着する。比較的すると、各テープストリップ20の接着剤層50は、各テープストリップ20の第1の長手方向端部分33pを隣接するテープステップ20の第2の長手方向端部分34pに第1の接着レベルで接着し、第1の接着レベルは、第2の接着レベルより高く、中間テープストリップ25iの第2の長手方向端部分34pがすぐ下にあるテープストリップ25uの第1の長手方向端部分33pから剥離された後に、且つ、中間テープストリップ25iがすぐ下にあるテープストリップ25uの第2の長手方向端部分34pから完全に剥がされる前に、中間テープストリップ25iから上にあるテープストリップ25oを完全に剥離することができる効果的な接着強度を有する。
【0042】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第1の実施態様が図1Aに示される。個別テープストリップ20は、支持体30の第1の主面31の第1の端部分33pのみ上にLABのコーティングと、支持体30の第2の主面32全体上に感圧接着剤50のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20のLABを塗布された第1の端部分33pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。支持体30、LAB40および接着剤50は、第1のテープストリップ20の接着剤50と第2のテープストリップ20の支持体30との間に第1の(高い)接着レベルを提供し、第1のテープストリップ20の接着剤50と第2のテープストリップ20のLABコーティング50との間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布されなければならない。
【0043】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第2の実施態様が図1Bに示される。個別テープストリップ20は、図2Aに示されるが、支持体30の第1の主面31の第1の端部分33p上に優良剥離LAB40sのコーティングと、支持体30の第1の主面31の第2の端部分34p上に基礎LAB40bのコーティングと、支持体30の第2の主面32全体上に感圧接着剤50のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20の優良剥離LABを塗布された第1の端部分33pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。優良剥離LAB40s、基礎LAB40bおよび接着剤50は、第1のテープストリップ20の接着剤50と第2のテープストリップ20の基礎LAB40bとの間に第1の(高い)接着レベルを提供し、第1のテープストリップ20の接着剤50と第2のテープストリップ20の優良剥離LAB40sとの間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布される。あるいは、テープストリップパッド10の第2の実施態様を形成するのに使用されるテープストリップ20は、支持体30の第1の主面31全体を基礎LAB40bで塗布し、次いで、支持体30の第1の端部分33pを基礎LAB40b上の優良剥離LAB40sで塗布することによって形成することができる。
【0044】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第3の実施態様が図1Cに示される。個別テープストリップ20は、支持体30の第1の主面31の第1の端部分33p上に優良剥離LAB40s’の連続コーティングと、優良剥離LAB40s”のパターンコーティングを形成するように支持体30の第1の主面31の第2の端部分34p上に優良剥離LAB40s”の不連続コーティングと、支持体30の第2の主面32全体上に感圧接着剤50のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20の連続して塗布された第1の端部分33pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。支持体30、LAB40sおよび接着剤50は、第1のテープストリップ20の接着剤50と優良剥離LAB40s”が不連続に塗布された第2のテープストリップ20の長手方向端部分との間に第1の(高い)接着レベルを提供し、第1のテープストリップ20の接着剤50と優良剥離LAB40s’が連続して塗布された第2のテープストリップ20の長手方向端との間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布される。
【0045】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第4の実施態様が図1Dに示される。第4の実施態様は、図1Cに示された第3の実施態様と実質的に同一であるが、優良剥離LAB40sのコーティングが、支持体30の第1の主面31の第1の端部分33p上の適度に不連続な40s”mであり、支持体30の第1の主面31の第2の端部分34p上の高度に不連続な40s”mであることを除く。
【0046】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第5の実施態様が図1Eに示される。第5の実施態様は第2の実施態様に類似するが、特異な剥離が、異なる低接着バックサイズ40ではなく、異なる接着剤50を支持体30に塗布することによって得られることを除く。図1E、2Bに示されるように、個別テープストリップ20は、支持体30の第2の主面32の第2の端部分34p上に優良剥離接着剤50sのコーティングと、支持体30の第2の主面32の第1の端部分33p上に基礎剥離接着剤50bのコーティングと、支持体30の第1の主面31全体上にLAB40のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20の優良剥離接着剤を塗布された第2の端部分34pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。優良剥離接着剤50s、基礎剥離接着剤50bおよびLAB40は、第1のテープストリップ20の基礎剥離接着剤50bと第2のテープストリップ20のLABコーティング40との間に第1の(高い)接着レベルを提供し、第1のテープストリップ20の優良剥離接着剤50sと第2のテープストリップ20のLABコーティング40との間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布される。
【0047】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第6の実施態様が図1Fに示される。第6の実施態様は第3の実施態様に類似するが、特異な剥離が、LAB40を連続して且つ不連続に塗布するのではなく、支持体30の第1の端部分33pに接着剤50’を連続して塗布し、支持体30の第2の端部分34pに同一の接着剤50”を不連続に塗布することによって得られることを除く。個別テープストリップ20は、支持体30の第2の主面32の第1の端部分33p上に接着剤50’の連続コーティングと、支持体30の第2の主面32の第2の端部分34p上に接着剤50”の不連続コーティング(すなわちパターンコーティング)と、支持体30の第1の主面31全体上にLAB40のコーティングと、を含む。テープストリップ20は積み重ねられて、連続したストリップ20の連続して塗布された第1の端部分33pはパッド10の両長手方向端に配置され、接着剤テープストリップ20のW積層パッド10を形成する。LAB40および接着剤50は、接着剤50’を連続して塗布された第1のテープストリップ20の長手方向端部分と第2のテープストリップ20のLAB40との間に第1の(高い)接着レベルを提供し、接着剤50”を不連続に塗布された第1のテープストリップ20の長手方向端部分と第2のテープストリップ20のLAB40との間に第2の(低い)接着レベルを提供するように、選択され塗布されなければならない。
【0048】
本発明による特異な剥離テープストリップパッド10の第7の実施態様が図1Gに示される。第7の実施態様は第4の実施態様に類似するが、特異な剥離が、LAB40の不連続性を変えるのではなく、支持体30の第1の端部分33pに適度に不連続な接着剤50s”mのコーティングを提供し、支持体30の第2の端部分34pに高度に不連続な同一接着剤50”hのコーティングを塗布することによって得られることを除く。第7の実施態様は、図1Fに示された第6の実施態様とも実質的に同一であるが、接着剤50のコーティングが支持体30の第2の主面32の第2の端部分34p上の高度に不連続な50”hであり、支持体30の第2の主面32の第1の端部分33p上の適度に不連続な50”mであることを除く。
【0049】
LAB40と感圧接着剤50との両方の種類および/またはコーティングパターンの変化を組み合わせることによって、本発明による特異な剥離テープストリップパッド10を作ることもできる。
【0050】
明瞭化のため且つそれによって不当に限定されることを意図せず、テープストリップパッド10の構造およびテープストリップパッド10から個別のテープストリップ20を排出することに関する開示のバランスは、別途記載のない限り、図1Bに示されたテープストリップパッド10の第2の実施態様に基づくものとする(すなわち、特異な剥離は、テープストリップ20の第1の長手方向端部分33pに優良剥離LAB40sを塗布し、テープストリップ20の第2の長手方向端部分34pに基礎LAB40bを塗布することによって実行される)。
【0051】
剪断ディスペンサー100を使用して単一テープストリップ20の排出を一貫して提供するために、第2の(低い)接着レベルは160グラム/インチ未満の接着強さを提供しなければならず、第1の(高い)接着レベルは少なくとも100グラム/インチの接着強さを提供しなければならず、第1の(高い)接着レベルと第2の(低い)接着レベルとの間の比率は少なくとも1.5:1である。第2の(低い)接着レベルが約160グラム/インチを超えると、先細りを発生させる可能性がある(すなわち、ディスペンサー100に係合するために中間テープストリップ25iの第2の端34用に、中間テープストリップ25iの第2の端34が下にあるテープストリップ25uの第1の端33から十分離れて分離される前に、上にあるテープストリップ25oがテープストリップ10から排出される)。
【0052】
各テープストリップ20の第1の長手方向端部分33pの面積は、テープストリップ20の側方向幅z(図示せず)に、隣接するテープストリップ20へ第2の(低い)接着レベルで接着するように作られたテープストリップ20のその部分の長手方向長さをかけることによって得られた積である。同様に、各テープストリップ20の第2の長手方向端部分34pの面積は、テープストリップ20の側方向幅zに、隣接するテープストリップ20へ第1の(高い)接着レベルで接着するように作られたテープストリップ20のその部分の長手方向長さをかけることによって得られた積である。
【0053】
上にあるテープストリップ25oがパッド10から排出される時に(今後は「順次排出効果」と称する)、中間テープストリップ25iの第2の端部分34pを所望の高さを常に作るのに効果的なテープストリップ20の第1の長手方向端部分33pと第2の長手方向端部分34pとの相対面積は、第1(高い)および第2(低い)の接着レベルの実際の接着強さ、および、上にあるテープストリップ25oを排出する時に使用される剥離角度α等の数多くの要因に依存しながら、通常、テープストリップ20の面積の約10〜80%を含む約2〜4cmの第1の長手方向端部分33pは、先細りなしで所望の順次排出効果を一貫して達成する。
【0054】
対応して、通常、テープストリップ20の面積の約20〜90%を含む約2〜10cmの第2の長手方向端部分34pは、先細りなしで所望の順次排出効果を一貫して達成する。
【0055】
テープストリップ20の好適な実施態様は、テープストリップ20の表面積の約1/3を占める第1の長手方向端部分33pと、テープストリップ20の表面積の約2/3を占める第2の長手方向端部分34pと、を有する。
【0056】
ディスペンサー
図4A〜4Dを参照すると、本発明によるディスペンサー100の第1の実施態様が示される。ディスペンサー100は、本明細書に記載されるように、テープストリップのパッド10から接着剤テープストリップ20を排出するのに効果的である。
【0057】
ディスペンサー100は、上部分110uと下部分110vとから形成されたハウジング110を含み、下部分110vの各長手方向端(符号なし)近位に上方に延在するショルダーポスト140によって剥離可能に接続される。ショルダーポスト140は、上部分110u内の一対のわずかにずれたオリフィス118を通って延在するように位置決めされる。ひとたびショルダーポスト140が、上部分110uを下部分110vに対する位置に剥離可能に係止するように、対応するずれたオリフィス118を通ると、ショルダーポスト140は、上部分110uの上表面(符号なし)に係合するように構成され配列されたショルダー141を有する。上部分110uと下部分110vとから形成されたハウジング110は、頂部111、底部112、第1の長手方向端113、第2の長手方向端114、第1の側壁115および第2の側壁116を含む。ハウジング110は、接着剤テープストリップ20のパッド10を保持するのに効果的な長手方向長さ117x、側方向幅117zおよび横方向高さ117yを有する保持チャンバ117を画定する。中央に位置する開口119が、保持チャンバ117内に保持されたテープストリップ20のパッド10から個別のテープストリップ20の排出を可能にするのに効果的なサイズおよび形状を有するハウジング110の頂部111を通って設けられる。開口119は、ハウジング110の頂部111を、第1の遠位縁113dを有する第1の長手方向端113と、第2の遠位縁114dを有する第2の長手方向端114と、に効果的に分離し、図4A、4Bに示されるように、接着剤テープストリップ20のパッド10上で、部分的に排出された接着剤テープストリップ20の第2の長手方向端34に接触しこれを支持するために効果的であるように、遠位端113d、114dは長手方向に位置決めされる。
【0058】
図4Bに示されるように、複数のガイドナブ130が、ハウジング110の底部112から上方に、接着剤テープストリップ20のパッド10を受け取るように適合された領域(符号なし)の周縁のまわりに延在する。ナブ130の遠位端130dは、パッド10を適切な位置にガイドするために受取領域(符号なし)に向けて面取りすることができる。
【0059】
図3、4Bに示されるように、一定の長さの両面接着テープ80が、パッド10を保持チャンバ117内の位置に固定するためにテープストリップ20のパッド10上の裏地70とハウジング110の底部112との間に設けられる(すなわち、パッド10は、個別のテープストリップ20がパッド10から排出されている間に保持チャンバ117内を動かない)。図3に示されるように、両面接着テープ80の露出面(符号なし)は、パッド10をディスペンサー100内に挿入する前に、剥離ライナー90で覆われる。両面接着テープ80は、パッド10が保持チャンバ117内の長手方向117xおよび/または横方向117yおよび/または側方向z(図示せず)を動くことができるときでさえ、個別のテープストリップ20を排出する間中、低剥離角度αを維持することができる限り、一定の実施態様では排除されてもよい。
【0060】
同様に、図4Bに示されるように、一定の長さの両面接着テープ150が、片手排出が可能であるように、ディスペンサー100を表面(たとえば、デスクトップ)に固定するためにハウジング110の底部112の外側表面(符号なし)に設けることができる(すなわち、テープストリップ20は、ディスペンサー100を他方の手で押さえずにディスペンサー100から排出することができる)。両面接着テープ150の露出面(符号なし)は、剥離ライナー160で覆われる。あるいは、磁石(図示せず)または重り(図示せず)を使用してディスペンサー100を押さえてもよい。
【0061】
図4A〜4Fに示されるように、低剥離角度αは、ハウジング110の上部分110uの各長手方向端113、114から延在する下方に偏倚したフィンガ120によって確実にされる。フィンガ120は、中間テープストリップ25iに依然として接着した長手方向端の近位で(すなわち、上にあるテープストリップ25oの第1の端33の近位で)一部排出された上にあるテープストリップ25oに係合するように構成され、上にあるテープストリップ25oが排出される時に、パッド10の厚さ全体にわたって低剥離角度αを維持するのに十分な下方偏倚力を提供する。上にあるテープストリップ25oが低剥離角度αで排出されるのを確実にするために、剥離点に達した時にフィンガ120の遠位端120dと離脱点との間に、横方向ギャップが設けられなければならない。この横方向ギャップは、剥離点に達する前に、上にあるテープストリップ25oの排出中に上方へ曲がるように、フィンガ120を作ることによって図4A〜Fに示される実施態様に設けられる。剥離点に達した時にフィンガ120の遠位端120dと離脱点との間に横方向ギャップが設けることができなかった場合は、剥離角度αが、ユーザが上にあるテープストリップ25oをパッド10から引く角度によって主に指令される(すなわち、パッド10に対して上にあるテープストリップ25oに上にまっすぐに引くと、中央開口119のサイズおよび位置によって課される剥離角度α上のいずれの制限によって、およそ90度の受け入れられない剥離角度αで上にあるテープストリップ25oの排出を行なう)。
【0062】
図4Fに示されるように、フィンガ120は、上にあるテープストリップ25oの第1の長手方向端33と剥離点との間にフィンガ120が上にあるテープストリップ25oと係合するのを防止するために、上にあるテープストリップ25oに接触する前に、上にあるテープストリップ25oの第1の長手方向端33上の距離をフィンガ120の遠位端120dが延在するように作られてもよい。接触点のそのような長手方向間隔あけは、上にあるテープストリップ25oの排出中に中間テープストリップ25iから上にあるテープストリップ25oを完全に剥離する前に、中間テープストリップ25iが下にあるテープストリップ25uから剥離するのを確実にするために、特異な剥離特性がバランスを取られなければならないパッド10のその部分に下方力をかけることによって課されるいずれの複雑さも回避する。
【0063】
あるいは、パッド10からテープストリップ20を排出するためパッド10の厚さが減少する時に、低剥離角度αは、フィンガ120に対するパッド10の横方向高さおよび/またはパッド10に対するフィンガ120の横方向高さを調節することによって、維持することができる。ディスペンサーのチャンバ内でパッドの高さを調節するための多くの方法が、米国特許第5,143,250号、第5,080,255号、第4,993,590号、第4,986,440号、第4,921,127号、第5,080,254号、第4,781,306号、第4,653,666号、第4,586,631号および第4,416,392号に開示されている。当然ながら、フィンガ120に対するパッド10の適切な配向を維持するために、適切な手段が設けられなければならない。
【0064】
代替実施態様(図示せず)において、頂部パッド10は、頂部111の第1の部分111aおよび第2の部分111bが低剥離角度αを維持する手段として機能するように、ハウジング110の頂部111に対して保持チャンバ117内に位置してもよい。
【0065】
ディスペンサー100は、優良剥離領域(すなわち、第1の端部分33p)と基礎剥離領域(すなわち、第2の端部分34p)との両方のために接着強度の広い範囲にわたって、且つ、基礎接着強度(BAS)優良接着強度(SAS)の比率の広い範囲にわたって、テープストリップ20のW積層パッド10から個別のテープストリップ20の一貫した剪断モード排出を可能にする。これらの変数の範囲は、互いに依存しており、剥離角度α、剥離長さおよび支持体30の弾性等を含む他の数種類の変数にも依存する一方、下記表1に述べられた一般パラメータ内で作られたWスタック接着剤テープストリップパッド10は一般に、剥離角度αが約10度〜30度の間、剥離長さが1/16インチ〜1/4インチで排出される時に、最小障害で排出することができる(すなわち、複数シート排出および/または先細りがない)。SASおよび/またはBASのいずれかが増加すると(すなわち、接着剤テープストリップのより「硬い」パッド)、一般に、パッド10の所望の排出性を維持するために、BAS:SAS比率を上げ、剥離角度を下げ、且つ/または、剥離長さを下げることを必要とする。支持体30の剛性およびキャリパーも、先細りを防ぐことができるBAS:SAS比率に影響を与える可能性がある。
【0066】
【表1】
【0067】
使用
個別テープストリップの排出
図3および4A〜Fに示されるように、ディスペンサー100内に保持された個別テープストリップ20をテープストリップ10のW積層パッド10の第2の実施態様(すなわち、テープストリップ20の第1の主面31上の優良剥離LABおよび基礎LABのコーティングを備えて達成された差異剥離)から排出することは、(i)ハウジング110の中央開口119を通って到達し(普通、ポインタフィンガのみで)、中央開口119を通ってリーダストリップ60の第2の長手方向端61で非接着剤タブ65を上げ、(ii)リーダストリップ60が下方に偏倚したフィンガ120に接触するまで、中央開口119を通ってリーダストリップ60を引き、(iii)剥離角度αと剥離長さとの剥離組み合わせが到達されるまで中央開口119を通ってリーダストリップ60を引き続け、一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pを下にあるテープストリップ25uの第1の端部分33pから剥離させ、リーダストリップ60の第1の端部分62は依然として一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pに接着したままにし、(iv)一番上のテープストリップ21と下にあるテープストリップ25uとの間の離脱点が優良剥離部分と基礎剥離部分との間の境界画定線に達するまで中央開口119を通ってリーダストリップ60をさらに引き続け、リーダストリップ60の全長が中央開口119を通って引かれ、リーダストリップ60の第1の端部分62に依然として接着された一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pは中央開口119を通って引かれ、(v)リーダストリップ60が一番上のテープストリップ21から完全に分離するまでリーダストリップ60を引くことによってリーダストリップ60の排出を完了し、一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pがパッド10に戻るのを防止するように、一番上のテープストリップ21の第2の端部分34pがハウジング111の対応する頂部部分111aまたは111bに接触することができるようにすることによって、開始される。
【0068】
図4Aおよび5A〜Eに示されるように、次のテープストリップ20は、ステップ(ii)〜(v)を繰り返すことによって接着剤テープストリップのW積層パッド10から個別に排出することができ、リーダストリップ60、一番上のテープストリップ21および下にあるテープストリップ25uではなく、それぞれ、上にあるテープストリップ25o、中間テープストリップ25iおよび下にあるテープストリップ25uの排出セットが含まれる。
【0069】
消費されたテープストリップパッドの交換
消費されたパッド10は、(i)ショルダーポスト140の少なくとも1つを曲げて対応するオリフィス118に整列配置させて、ハウジング110の上部分110uを下部分110vから分離し、(ii)消費されたパッド10のいずれの残存物もハウジング110の底部112から剥がし(たとえば、裏地70およびテープ80)、(iii)剥離ライナー90を交換パッド10から取り除き、(iv)ガイドナブ130を使用してハウジングの下部分110v内の位置に交換パッド10を入れてパッド10を適切に位置決めし、(v)ハウジングの上部分110uをハウジング110の下部分110v上の係止位置内に戻して、下方に偏倚したフィンガ120がパッド10の頂部(符号なし)に接触することによって、ディスペンサー100内で交換することができる。
【0070】
本発明は、本発明の範囲を限定することを意図しない下記の実施例によってさらに例示される。実施例において、別途記載のない限り、すべての部、比率およびパーセンテージは、重量による。下記の検査方法を使用して、実施例で製造された添加剤組成物で印刷インキを評価し特徴づけた。別途記載または説明のない限り、すべての材料は、たとえば、アルドリッチケミカルズ(Aldrich Chemicals)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)から入手可能である。
【0071】
実施例用語集
下記の頭字語、略語および商標は、実施例を通して使用される。
【0072】
検査方法
パッド形態の排出特性
幅約192.4cm、長さ5cmのテープストリップを含むWスタック接着剤テープのサンプルパッドが準備され、検査前に24時間25℃、50%相対湿度で状態調節された。排出特性を測定するために使用された検査器具は、垂直(0度剥離角度)と水平(90度剥離角度)との間で回転することができる平らなアルミニウム表面プレート(15.2cm×3.26cm×0.36cm(6インチ×3インチ×0.14インチ))を具備し、これに対して、検査中、接着剤テープストリップのパッドが接着された。表面プレートの角度は、検査中、角度調節つまみねじを締めることによって固く固定された。検査器具は、マサチューセッツ州ストートンのシンテック(Sintech)がモデル1/Sとして販売の引張検査機械の上ジョーの下に位置決めされた。基部スタッドは、基部スタッドのドリルアウトに挿入された係止ピンによって検査機械デッキに貼付された。引張検査機械の上ジョーは機械クロスヘッドに接着され、プレートが垂直位置へ回転した時にアルミニウム表面プレートに一致したジョーの幅にわたって整列配置された。
【0073】
サンプルパッドの頂部テープストリップの第2の長手方向端部分は、パッドの残りの部分の接着に他の影響を与えることなく、2.1cmの距離を剥がし戻され、ストラッピングテープ(たとえば、Scotch登録商標型番893プレミアムヘビーデューティストラッピングテープ)の2本(12.7cm)の対向するストリップの間にラミネートされ、引張検査機械の上ジョーで把持するための拡張端を形成した。パッドは次いで、検査のために所望の剥離角度に調節され固定された平らなアルミニウム表面プレートに接着され、頂部テープストリップは、パッドの残りの部分の接着に他の影響を与えることなく検査されるべき所望の排出長さに剥がし戻された。表面プレート上のパッドの整列配置は、離脱点がジョーの直接下にあり機械中心線に対して0度で位置決めされ、剥離力がサンプルの幅にわたって実質的に均一に分布されるように、ジョーの幅にわたって整列配置されるようにされた。上ジョーは、離脱点から(10cmに)位置決めされた。頂部テープストリップの拡張した自由端は、次いで、離脱点が動かずにストリップ内に張力がないように、引張検査機械の頂部ジョーに固定的に把持された。
【0074】
頂部テープストリップは、次いで、機械クロスヘッドが30.5cm/分の速度で垂直に動く時に、上ジョーによって引かれた。負荷力およびクロスヘッド移動が測定され、記録された。負荷力がピーク測定値の10%に落ちた時に、検査は停止された。(i)検査中に中間ストリップの第2の長手方向端部分が下にあるストリップの第1の長手方向端部分から剥離したか、または、(ii)検査の終了時に中間ストリップの第2の長手方向端部分が下にあるストリップの第1の長手方向端部分から剥離し、頂部ストリップの第1の長手方向部分が、剥離長さであるように画定された距離だけ中間ストリップの第2の長手方向部分に依然として接着していたか、のいずれかの場合に成功した排出が記録された。排出障害、すなわち、複数ストリップ排出(MSD)および先細り(TO)も観察され報告された。各サンプルパッドで3回の反復試験が行われた。
【0075】
巻き戻し強さ
巻き戻し強さは、24時間25℃、50%相対湿度で状態調節されてASTM D3811にしたがって測定されたが、分離速度は30.5cm/分を使用し、最大巻き戻し強さではなく平均巻き戻し強さが報告されたことを除く。
【0076】
テープストリップパッドの製造
35〜80個の5cm×1.9cmテープストリップのWスタックテープストリップパッドが、標準#810Scotch登録商標ブランドMagic登録商標テープまたはScotch登録商標ブランドSatinテープ(ミネソタ州セントポールの3Mが販売)から、WeirnekeインクSurecure登録商標UV−210紫外線硬化可能なワニスで、テープのその端上の接着剤層の粘着性を減少するためにフレキソ印刷プレスを使用して、テープの接着剤層の一端をパターンコーティングし、それによって、各テープに第1の(高い)接着レベルを備えた領域と第2の(低い)接着レベルを備えた領域とを提供することによって、テープ同士の間に特異な剥離を形成することによって、製造された。テープストリップがパターンコーティングされた後、上述のように且つ図1Aに参照されるように、スタックに配列された。テープストリップがスタックに配列された後、結果として得られたパッドはラミネートされ、個別ストリップの間の良好な接着を確実にした。
【0077】
検査
上述の製造過程にしたがって製造された接着剤テープストリップのW積層パッドの巻き戻し強さおよび排出特性が、本明細書にも述べられた検査プロトコルにしたがって検査された。検査結果は、検査したテープストリップの組成の詳細とともに、表2に報告される。注:「アセテート」は、増白セルロースアセテート支持体を意味し、「BOPP」は、二軸延伸ポリプロピレンを意味する。
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
本発明の範囲および原則から逸脱することなく本発明の様々な修正および変更が当業者には明らかであり、本発明は上述の例示的実施態様に不当に限定されるべきでないことが理解されなければならない。すべての刊行物および特許は、各個別の刊行物および特許が特に個別にその内容を本願明細書に引用したもの同様に、その内容を本願明細書に引用したものとする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の重なり合ったテープストリップを具備する接着剤テープストリップのW積層パッドであって、
a.前記テープストリップは、
b.第1および第2の対向する主面と、第1および第2の対向する長手方向端と、前記第1の端に隣接する第1の長手方向端部分と、前記第2の端に隣接する第2の長手方向端部分と、を有する支持体と、
c.前記支持体の前記第2の主面上の接着剤層と、
を含み、
d.各テープストリップの前記第1の端をすぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の端に整列配置させるように、一連のテープストリップが長手方向に逆転され、
e.各テープストリップの前記接着剤層は隣接するテープストリップに剥離可能に接着され、
f.各テープストリップの前記接着剤層は、すぐ上にあるテープストリップが高剥離角度で前記パッドから排出される時に、すぐ下にあるテープストリップの第1の端部分に対して中間テープストリップの第2の端部分のいずれの認識可能な長手方向運動も防止するのに十分な接着剤強度を有する第2の接着レベルで、各テープストリップの前記第2の端部分を隣接するテープストリップの前記第1の端部分に接着させ、
g.各テープストリップの前記接着剤層は、第1の接着レベルで、各テープストリップの前記第1の端部分を隣接するテープストリップの前記第2の端部分に接着させ、(i)前記第1の接着レベルは、前記第2の接着レベルの接着剤強度よりも約11/2倍大きい接着剤強度を有し、(ii)前記第1の接着レベルは、前記中間テープストリップの前記第2の端部分が前記すぐ下にあるテープストリップの前記第1の端部分から剥離された後に、且つ、前記中間テープストリップが前記すぐ下にあるテープストリップの前記第2の端部分から完全に剥がされる前に、前記上にあるテープストリップを前記中間テープストリップから完全に剥離することを可能にするための効果的な接着剤強度を有するパッド。
【請求項2】
露出した第1の主面を有する一番上のテープストリップと、露出した第2の主面を有する一番下のテープストリップと、を有し、前記一番上のテープストリップの前記露出した第1の主面に整列配置し且つこの上に重なり合うリーダストリップをさらに具備し、
a.当初接着レベルで前記一番上のテープストリップの前記露出した第1の主面の第2の長手方向端部分上に位置決めされ且つそれに接着剤で結合された前記リーダストリップの粘着性長手方向端部分であって、(i)前記当初接着レベルは、リーダストリップが前記パッドから剥がされる時に、前記一番上のテープストリップの第2の端部分が前記リーダストリップの粘着性端部分から完全に剥離する前に、前記一番上のテープストリップの第2の端部分がすぐ下にあるテープストリップの前記第1の端部分から剥離する第2の接着レベルの接着剤強度よりも十分に大きい接着剤強度を有し、それによって、前記リーダストリップが前記パッドから引っぱられる時に前記一番上のテープストリップの前記第2の端が前記パッドから引き上げられる粘着性長手方向端部分と、
b.非粘着性プルタブを形成するように前記一番上のテープストリップの前記第1の長手方向端と前記第2の長手方向端との間に位置決めされる前記リーダストリップの非粘着性長手方向端部分と、
を備えた請求項1記載のパッド。
【請求項3】
小売り用に包装された請求項1記載のパッド。
【請求項4】
前記第2の接着レベルの接着剤強度と前記第1の接着レベルの接着剤強度との比率は約1:4〜1:8の間である請求項1記載のパッド。
【請求項5】
前記支持体の前記第1の主面の前記第1の端部分にLAB層をさらに具備する請求項1記載のパッド。
【請求項6】
前記支持体の前記第1の主面の前記第1の端部分に優良剥離LAB層と、前記支持体の前記第1の主面の前記第2の端部分に基礎LAB層とをさらに具備する請求項1記載のパッド。
【請求項7】
前記支持体の前記第1の主面にLAB層をさらに具備し、前記LABの露出層は、前記支持体の前記第1の端部分のインク受容性第1のLABのコーティング、および、前記支持体の前記第2の端部分のインク受容性第2のLABのコーティングであり、前記第1および第2の低接着バックサイドは、前記テープストリップの第1の端部分と第2の端部分との間の異なる接着剤強度に寄与するのに効果的であるように、異なる剥離特性を有する請求項1記載のパッド。
【請求項8】
前記支持体の前記第1の主面にLAB層をさらに具備し、前記LAB層は、前記支持体の前記第1の端部分のLABの連続コーティング、および、前記支持体の前記第2の端部分のLABの不連続コーティングであり、LABの連続コーティングおよび不連続コーティングを有する領域は、前記テープストリップの第1の端部分と第2の端部分との間の異なる接着剤強度に寄与するのに効果的であるように、異なる剥離特性を有する請求項1記載のパッド。
【請求項9】
前記接着剤層は、前記支持体の前記第1の端部分の第1の感圧接着剤のコーティング、および、前記支持体の前記第2の端部分の第2の感圧接着剤のコーティングであり、前記第1および第2の感圧接着剤は、前記テープストリップの第1の端部分と第2の端部分との間の異なる接着剤強度に寄与するのに効果的であるように、異なる接着剤レベルを有する請求項1記載のパッド。
【請求項10】
前記接着剤層は、前記支持体の前記第1の端部分の感圧接着剤の連続コーティング、および、前記支持体の前記第2の端部分の感圧接着剤の不連続コーティングであり、感圧接着剤の連続コーティングおよび不連続コーティングを有する領域は、前記テープストリップの第1の端部分と第2の端部分との間の異なる接着剤強度に寄与するのに効果的であるように、異なる接着剤レベルを有する請求項1記載のパッド。
【請求項11】
接着剤テープストリップのW積層パッドを排出するためのディスペンサーであって、
a.接着剤テープストリップのW積層パッドを保持するように構成され配列された保持チャンバを画定し、前記保持チャンバ内の接着剤テープストリップのW積層パッドから、上にある接着剤テープストリップが開口を通って排出される時に、上にある接着剤テープストリップの第1の長手方向端部分とすぐ隣接する中間テープストリップの第2の長手方向部分との接着剤で結合された組み合わせの通過を受け入れるように構成され配列された開口を備えた頂部を有するハウジングと、
b.隣接する下にある接着剤テープストリップから前記中間接着剤テープストリップの第2の端部分の剥離点で、前記上にある接着剤テープストリップと前記すぐ隣接する中間接着剤テープストリップとの間に低剥離角度を常に提供するように、前記上にある接着剤テープストリップが前記開口を通って排出される時に、前記上にある接着剤テープストリップに係合するための手段と、
を具備するディスペンサー。
【請求項12】
接着剤テープストリップのW積層パッドを排出するためのディスペンサーであって、
a.接着剤テープストリップのW積層パッドを保持するように構成され配列された保持チャンバを画定し、前記保持チャンバ内に保持された接着剤テープストリップのW積層パッドから、上にある接着剤テープストリップの第1の長手方向端部分と前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の長手方向端に接着された中間テープストリップの第2の長手方向端部分との同時通過を受け入れるように構成され配列された開口を備えた頂部を有するハウジングと、
b.前記上にある接着剤テープストリップと前記すぐ隣接する中間接着剤テープストリップとの間の剥離角度を45度未満の角度に常に限定するように、前記上にある接着剤テープストリップが前記開口を通って排出される時に、前記上にある接着剤テープストリップに係合するための手段であって、前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の長手方向端部分の少なくとも0.2cmの長手方向長さが前記中間接着剤テープストリップの前記第2の端部分に依然として接着している係合手段と、
を具備するディスペンサー。
【請求項13】
消耗した接着剤テープストリップのW積層パッドを新しい接着剤テープストリップのW積層パッドと交換するために、前記保持チャンバにアクセスするための手段をさらに具備する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項14】
個別の接着剤テープストリップが前記開口を通って前記パッドから排出される時に、前記ハウジング内で前記パッドの長手方向運動を防止するように、接着剤テープストリップのW積層パッドを前記保持チャンバ内に固定するための手段をさらに具備する請求項12記載のディスペンサー。
【請求項15】
前記ハウジングは底面を有し、前記固定手段は、前記パッドを前記ハウジングの前記底面に接着剤で接着するのに効果的な両面接着テープを具備する請求項14記載のディスペンサー。
【請求項16】
前記パッドの接着剤テープストリップの供給全体を排出する間中、前記パッドの頂部と前記係合手段との間に実質的に一定の距離を維持するために、個別の接着剤テープストリップが前記パッドから排出される時に、前記係合手段に対して前記保持チャンバ内に保持された接着剤テープストリップのW積層パッドを横方向に再位置決めするための手段をさらに具備する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項17】
前記パッドの接着剤テープストリップの供給全体を排出する間中、前記パッドの頂部と前記係合手段との間に実質的に一定の距離を維持するために、個別の接着剤テープストリップが前記パッドから排出される時に、前記保持チャンバ内に保持された接着剤テープストリップのW積層パッドに対して前記係合手段を横方向に再位置決めするための手段をさらに具備する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項18】
前記ディスペンサーを支持体に固定するための手段をさらに具備する請求項12記載のディスペンサー。
【請求項19】
前記保持チャンバは、約3〜10cmの間の長手方向長さ、約1〜4cmの間の側方向幅、および約0.2〜3cmの深さを有する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項20】
前記保持チャンバは、約20〜100の間の接着剤テープストリップを含む接着剤テープストリップのW積層パッドを保持するのに十分な深さを有する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項21】
前記開口は、約0.1〜0.5cmの間の長手方向長さを有する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項22】
前記保持チャンバは長手方向長さを有し、前記開口は、2cmの最小長手方向長さと、前記保持チャンバの前記長手方向長さより2cm短い最大長手方向長さとを有する請求項12記載のディスペンサー。
【請求項23】
前記係合手段は、前記保持チャンバ内に位置決めされて、前記上にある接着剤テープストリップが排出される時に、前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の長手方向端部分のみに係合する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項24】
前記係合手段は、前記ハウジングの前記頂部を通る前記開口近位で前記ハウジングに接着される請求項12記載のディスペンサー。
【請求項25】
前記係合手段は、前記上にある接着剤テープストリップと前記中間接着剤テープストリップとの間の剥離角度を20度未満の角度に限定するのに効果的である請求項12記載のディスペンサー。
【請求項26】
前記係合手段は前記剥離角度を45度未満の角度に限定するのに効果的であり、前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の端部分の少なくとも0.5cmの長手方向長さは、前記中間接着剤テープストリップの前記第2の端部分に依然として接着される請求項12記載のディスペンサー。
【請求項27】
前記係合手段は前記剥離角度を20度未満の角度に限定するのに効果的であり、前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の端部分の少なくとも0.5cmの長手方向長さは、前記中間接着剤テープストリップの前記第2の端部分に依然として接着される請求項12記載のディスペンサー。
【請求項28】
前記開口は、前記上にある接着剤テープストリップを45度を超えるかまたはそれ未満の剥離角度で排出することができるように構成され配列され、前記係合手段は、前記上にある接着剤テープストリップが45度を超える剥離角度で排出されるときのみに前記上にある接着剤テープストリップに係合するように構成され配列される請求項11記載のディスペンサー。
【請求項29】
前記開口は、前記上にある接着剤テープストリップが前記係合手段によって係合されるまで、20度を超える剥離角度でのみ前記上にある接着剤テープストリップを排出することができるように、構成され配列される請求項25記載のディスペンサー。
【請求項30】
制限された剥離角度で差異剥離テープストリップのW積層パッドから上にあるテープストリップを排出する方法であって、前記パッドは、各テープストリップの第1の長手方向端を、すぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の長手方向端に整列配置するように、長手方向に逆転した一連のテープストリップを有し、前記パッドは、少なくとも、(i)第1の長手方向端と第2の長手方向端とを有する上にあるテープストリップと、(ii)第1の長手方向端と第2の長手方向端とを有し、前記上にあるテープストリップのすぐ下の中間テープストリップと、(iii)前記中間テープストリップのすぐ下の下にあるテープストリップと、を含み、順次、
a.前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端に向けて、前記上にあるテープストリップの前記第2の長手方向端から累進的に、前記中間テープストリップから前記上にあるテープストリップを剥がすように、前記上にあるテープストリップの前記第2の長手方向端を前記パッドから引き離すステップと、
b.前記上にあるテープストリップが前記中間テープストリップから完全に分離する前に、且つ、前記中間テープストリップの第2の長手方向端部分が前記下にあるテープストリップから剥離する前に、前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度を45度未満の角度に制限するように、前記上にあるテープストリップに接触するステップと、
c.前記上にあるテープストリップを前記パッドから引き離し続け、順次、(i)前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端部分を前記下にあるテープストリップから剥離し、(ii)前記上にあるテープストリップを前記中間テープストリップから完全に分離するステップと、
を含む方法。
【請求項31】
前記中間テープストリップの順次排出を容易にするように、前記パッド上の前記下にあるテープストリップから剥離された前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端部分を支持することをさらに含む請求項30記載の排出方法。
【請求項32】
前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度を45度未満に制限するために、前記上にあるテープストリップは、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の近位に接触する請求項30記載の排出方法。
【請求項33】
前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度は、35度未満の角度に制限される請求項30記載の排出方法。
【請求項34】
前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度は、30度未満の角度に制限される請求項30記載の排出方法。
【請求項35】
前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度は、20度未満の角度に制限される請求項30記載の排出方法。
【請求項36】
前記剥離角度は45度未満の角度に制限され、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の約0.16〜約1.27cmの間の長手方向長さが、前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端に接着する請求項30記載の排出方法。
【請求項37】
前記剥離角度は45度未満の角度に制限され、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の約0.16〜約0.32cmの間の長手方向長さが、前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端に接着する請求項30記載の排出方法。
【請求項38】
前記剥離角度は35度未満の角度に制限され、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の約0.16〜約1.27cmの間の長手方向長さが、前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端に接着する請求項33記載の排出方法。
【請求項39】
前記剥離角度は30度未満の角度に制限され、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の約0.16〜約1.27cmの間の長手方向長さが、前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端に接着する請求項34記載の排出方法。
【請求項40】
(i)前記テープストリップは接着剤層を有し、(ii)各テープストリップの前記接着剤層は、すぐ上にあるテープストリップが高剥離角度で前記パッドから排出される時に、すぐ下にあるテープストリップの前記第1の端部分に対して中間テープストリップの前記第2の端部分のいずれの認識可能な長手方向運動も防止するのに十分な接着剤強度を有する第2の接着レベルで、各テープストリップの前記第2の端部分を隣接するテープストリップの前記第1の端部分に接着し、(iii)各テープストリップの前記接着剤層は、第1の接着レベルで、各テープストリップの前記第1の端部分を隣接するテープストリップの第2の端部分に接着し、(A)前記第1の接着レベルは、前記第2の接着レベルの接着剤強度よりも約11/2倍大きい接着剤強度を有し、(B)前記第1の接着レベルは、前記中間テープストリップの前記第2の端部分が前記すぐ下にあるテープストリップの前記第1の端部分から剥離された後に、且つ、前記中間テープストリップが前記すぐ下にあるテープストリップの第2の端部分から完全に剥離される前に、前記上にあるテープストリップを前記中間テープストリップから完全に剥離することを可能にするための効果的な接着剤強度を有する請求項30記載の排出方法。
【請求項1】
複数の重なり合ったテープストリップを具備する接着剤テープストリップのW積層パッドであって、
a.前記テープストリップは、
b.第1および第2の対向する主面と、第1および第2の対向する長手方向端と、前記第1の端に隣接する第1の長手方向端部分と、前記第2の端に隣接する第2の長手方向端部分と、を有する支持体と、
c.前記支持体の前記第2の主面上の接着剤層と、
を含み、
d.各テープストリップの前記第1の端をすぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の端に整列配置させるように、一連のテープストリップが長手方向に逆転され、
e.各テープストリップの前記接着剤層は隣接するテープストリップに剥離可能に接着され、
f.各テープストリップの前記接着剤層は、すぐ上にあるテープストリップが高剥離角度で前記パッドから排出される時に、すぐ下にあるテープストリップの第1の端部分に対して中間テープストリップの第2の端部分のいずれの認識可能な長手方向運動も防止するのに十分な接着剤強度を有する第2の接着レベルで、各テープストリップの前記第2の端部分を隣接するテープストリップの前記第1の端部分に接着させ、
g.各テープストリップの前記接着剤層は、第1の接着レベルで、各テープストリップの前記第1の端部分を隣接するテープストリップの前記第2の端部分に接着させ、(i)前記第1の接着レベルは、前記第2の接着レベルの接着剤強度よりも約11/2倍大きい接着剤強度を有し、(ii)前記第1の接着レベルは、前記中間テープストリップの前記第2の端部分が前記すぐ下にあるテープストリップの前記第1の端部分から剥離された後に、且つ、前記中間テープストリップが前記すぐ下にあるテープストリップの前記第2の端部分から完全に剥がされる前に、前記上にあるテープストリップを前記中間テープストリップから完全に剥離することを可能にするための効果的な接着剤強度を有するパッド。
【請求項2】
露出した第1の主面を有する一番上のテープストリップと、露出した第2の主面を有する一番下のテープストリップと、を有し、前記一番上のテープストリップの前記露出した第1の主面に整列配置し且つこの上に重なり合うリーダストリップをさらに具備し、
a.当初接着レベルで前記一番上のテープストリップの前記露出した第1の主面の第2の長手方向端部分上に位置決めされ且つそれに接着剤で結合された前記リーダストリップの粘着性長手方向端部分であって、(i)前記当初接着レベルは、リーダストリップが前記パッドから剥がされる時に、前記一番上のテープストリップの第2の端部分が前記リーダストリップの粘着性端部分から完全に剥離する前に、前記一番上のテープストリップの第2の端部分がすぐ下にあるテープストリップの前記第1の端部分から剥離する第2の接着レベルの接着剤強度よりも十分に大きい接着剤強度を有し、それによって、前記リーダストリップが前記パッドから引っぱられる時に前記一番上のテープストリップの前記第2の端が前記パッドから引き上げられる粘着性長手方向端部分と、
b.非粘着性プルタブを形成するように前記一番上のテープストリップの前記第1の長手方向端と前記第2の長手方向端との間に位置決めされる前記リーダストリップの非粘着性長手方向端部分と、
を備えた請求項1記載のパッド。
【請求項3】
小売り用に包装された請求項1記載のパッド。
【請求項4】
前記第2の接着レベルの接着剤強度と前記第1の接着レベルの接着剤強度との比率は約1:4〜1:8の間である請求項1記載のパッド。
【請求項5】
前記支持体の前記第1の主面の前記第1の端部分にLAB層をさらに具備する請求項1記載のパッド。
【請求項6】
前記支持体の前記第1の主面の前記第1の端部分に優良剥離LAB層と、前記支持体の前記第1の主面の前記第2の端部分に基礎LAB層とをさらに具備する請求項1記載のパッド。
【請求項7】
前記支持体の前記第1の主面にLAB層をさらに具備し、前記LABの露出層は、前記支持体の前記第1の端部分のインク受容性第1のLABのコーティング、および、前記支持体の前記第2の端部分のインク受容性第2のLABのコーティングであり、前記第1および第2の低接着バックサイドは、前記テープストリップの第1の端部分と第2の端部分との間の異なる接着剤強度に寄与するのに効果的であるように、異なる剥離特性を有する請求項1記載のパッド。
【請求項8】
前記支持体の前記第1の主面にLAB層をさらに具備し、前記LAB層は、前記支持体の前記第1の端部分のLABの連続コーティング、および、前記支持体の前記第2の端部分のLABの不連続コーティングであり、LABの連続コーティングおよび不連続コーティングを有する領域は、前記テープストリップの第1の端部分と第2の端部分との間の異なる接着剤強度に寄与するのに効果的であるように、異なる剥離特性を有する請求項1記載のパッド。
【請求項9】
前記接着剤層は、前記支持体の前記第1の端部分の第1の感圧接着剤のコーティング、および、前記支持体の前記第2の端部分の第2の感圧接着剤のコーティングであり、前記第1および第2の感圧接着剤は、前記テープストリップの第1の端部分と第2の端部分との間の異なる接着剤強度に寄与するのに効果的であるように、異なる接着剤レベルを有する請求項1記載のパッド。
【請求項10】
前記接着剤層は、前記支持体の前記第1の端部分の感圧接着剤の連続コーティング、および、前記支持体の前記第2の端部分の感圧接着剤の不連続コーティングであり、感圧接着剤の連続コーティングおよび不連続コーティングを有する領域は、前記テープストリップの第1の端部分と第2の端部分との間の異なる接着剤強度に寄与するのに効果的であるように、異なる接着剤レベルを有する請求項1記載のパッド。
【請求項11】
接着剤テープストリップのW積層パッドを排出するためのディスペンサーであって、
a.接着剤テープストリップのW積層パッドを保持するように構成され配列された保持チャンバを画定し、前記保持チャンバ内の接着剤テープストリップのW積層パッドから、上にある接着剤テープストリップが開口を通って排出される時に、上にある接着剤テープストリップの第1の長手方向端部分とすぐ隣接する中間テープストリップの第2の長手方向部分との接着剤で結合された組み合わせの通過を受け入れるように構成され配列された開口を備えた頂部を有するハウジングと、
b.隣接する下にある接着剤テープストリップから前記中間接着剤テープストリップの第2の端部分の剥離点で、前記上にある接着剤テープストリップと前記すぐ隣接する中間接着剤テープストリップとの間に低剥離角度を常に提供するように、前記上にある接着剤テープストリップが前記開口を通って排出される時に、前記上にある接着剤テープストリップに係合するための手段と、
を具備するディスペンサー。
【請求項12】
接着剤テープストリップのW積層パッドを排出するためのディスペンサーであって、
a.接着剤テープストリップのW積層パッドを保持するように構成され配列された保持チャンバを画定し、前記保持チャンバ内に保持された接着剤テープストリップのW積層パッドから、上にある接着剤テープストリップの第1の長手方向端部分と前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の長手方向端に接着された中間テープストリップの第2の長手方向端部分との同時通過を受け入れるように構成され配列された開口を備えた頂部を有するハウジングと、
b.前記上にある接着剤テープストリップと前記すぐ隣接する中間接着剤テープストリップとの間の剥離角度を45度未満の角度に常に限定するように、前記上にある接着剤テープストリップが前記開口を通って排出される時に、前記上にある接着剤テープストリップに係合するための手段であって、前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の長手方向端部分の少なくとも0.2cmの長手方向長さが前記中間接着剤テープストリップの前記第2の端部分に依然として接着している係合手段と、
を具備するディスペンサー。
【請求項13】
消耗した接着剤テープストリップのW積層パッドを新しい接着剤テープストリップのW積層パッドと交換するために、前記保持チャンバにアクセスするための手段をさらに具備する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項14】
個別の接着剤テープストリップが前記開口を通って前記パッドから排出される時に、前記ハウジング内で前記パッドの長手方向運動を防止するように、接着剤テープストリップのW積層パッドを前記保持チャンバ内に固定するための手段をさらに具備する請求項12記載のディスペンサー。
【請求項15】
前記ハウジングは底面を有し、前記固定手段は、前記パッドを前記ハウジングの前記底面に接着剤で接着するのに効果的な両面接着テープを具備する請求項14記載のディスペンサー。
【請求項16】
前記パッドの接着剤テープストリップの供給全体を排出する間中、前記パッドの頂部と前記係合手段との間に実質的に一定の距離を維持するために、個別の接着剤テープストリップが前記パッドから排出される時に、前記係合手段に対して前記保持チャンバ内に保持された接着剤テープストリップのW積層パッドを横方向に再位置決めするための手段をさらに具備する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項17】
前記パッドの接着剤テープストリップの供給全体を排出する間中、前記パッドの頂部と前記係合手段との間に実質的に一定の距離を維持するために、個別の接着剤テープストリップが前記パッドから排出される時に、前記保持チャンバ内に保持された接着剤テープストリップのW積層パッドに対して前記係合手段を横方向に再位置決めするための手段をさらに具備する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項18】
前記ディスペンサーを支持体に固定するための手段をさらに具備する請求項12記載のディスペンサー。
【請求項19】
前記保持チャンバは、約3〜10cmの間の長手方向長さ、約1〜4cmの間の側方向幅、および約0.2〜3cmの深さを有する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項20】
前記保持チャンバは、約20〜100の間の接着剤テープストリップを含む接着剤テープストリップのW積層パッドを保持するのに十分な深さを有する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項21】
前記開口は、約0.1〜0.5cmの間の長手方向長さを有する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項22】
前記保持チャンバは長手方向長さを有し、前記開口は、2cmの最小長手方向長さと、前記保持チャンバの前記長手方向長さより2cm短い最大長手方向長さとを有する請求項12記載のディスペンサー。
【請求項23】
前記係合手段は、前記保持チャンバ内に位置決めされて、前記上にある接着剤テープストリップが排出される時に、前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の長手方向端部分のみに係合する請求項11記載のディスペンサー。
【請求項24】
前記係合手段は、前記ハウジングの前記頂部を通る前記開口近位で前記ハウジングに接着される請求項12記載のディスペンサー。
【請求項25】
前記係合手段は、前記上にある接着剤テープストリップと前記中間接着剤テープストリップとの間の剥離角度を20度未満の角度に限定するのに効果的である請求項12記載のディスペンサー。
【請求項26】
前記係合手段は前記剥離角度を45度未満の角度に限定するのに効果的であり、前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の端部分の少なくとも0.5cmの長手方向長さは、前記中間接着剤テープストリップの前記第2の端部分に依然として接着される請求項12記載のディスペンサー。
【請求項27】
前記係合手段は前記剥離角度を20度未満の角度に限定するのに効果的であり、前記上にある接着剤テープストリップの前記第1の端部分の少なくとも0.5cmの長手方向長さは、前記中間接着剤テープストリップの前記第2の端部分に依然として接着される請求項12記載のディスペンサー。
【請求項28】
前記開口は、前記上にある接着剤テープストリップを45度を超えるかまたはそれ未満の剥離角度で排出することができるように構成され配列され、前記係合手段は、前記上にある接着剤テープストリップが45度を超える剥離角度で排出されるときのみに前記上にある接着剤テープストリップに係合するように構成され配列される請求項11記載のディスペンサー。
【請求項29】
前記開口は、前記上にある接着剤テープストリップが前記係合手段によって係合されるまで、20度を超える剥離角度でのみ前記上にある接着剤テープストリップを排出することができるように、構成され配列される請求項25記載のディスペンサー。
【請求項30】
制限された剥離角度で差異剥離テープストリップのW積層パッドから上にあるテープストリップを排出する方法であって、前記パッドは、各テープストリップの第1の長手方向端を、すぐ上にあるテープストリップおよびすぐ下にあるテープストリップの第2の長手方向端に整列配置するように、長手方向に逆転した一連のテープストリップを有し、前記パッドは、少なくとも、(i)第1の長手方向端と第2の長手方向端とを有する上にあるテープストリップと、(ii)第1の長手方向端と第2の長手方向端とを有し、前記上にあるテープストリップのすぐ下の中間テープストリップと、(iii)前記中間テープストリップのすぐ下の下にあるテープストリップと、を含み、順次、
a.前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端に向けて、前記上にあるテープストリップの前記第2の長手方向端から累進的に、前記中間テープストリップから前記上にあるテープストリップを剥がすように、前記上にあるテープストリップの前記第2の長手方向端を前記パッドから引き離すステップと、
b.前記上にあるテープストリップが前記中間テープストリップから完全に分離する前に、且つ、前記中間テープストリップの第2の長手方向端部分が前記下にあるテープストリップから剥離する前に、前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度を45度未満の角度に制限するように、前記上にあるテープストリップに接触するステップと、
c.前記上にあるテープストリップを前記パッドから引き離し続け、順次、(i)前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端部分を前記下にあるテープストリップから剥離し、(ii)前記上にあるテープストリップを前記中間テープストリップから完全に分離するステップと、
を含む方法。
【請求項31】
前記中間テープストリップの順次排出を容易にするように、前記パッド上の前記下にあるテープストリップから剥離された前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端部分を支持することをさらに含む請求項30記載の排出方法。
【請求項32】
前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度を45度未満に制限するために、前記上にあるテープストリップは、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の近位に接触する請求項30記載の排出方法。
【請求項33】
前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度は、35度未満の角度に制限される請求項30記載の排出方法。
【請求項34】
前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度は、30度未満の角度に制限される請求項30記載の排出方法。
【請求項35】
前記上にあるテープストリップと前記中間テープストリップとの間の剥離角度は、20度未満の角度に制限される請求項30記載の排出方法。
【請求項36】
前記剥離角度は45度未満の角度に制限され、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の約0.16〜約1.27cmの間の長手方向長さが、前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端に接着する請求項30記載の排出方法。
【請求項37】
前記剥離角度は45度未満の角度に制限され、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の約0.16〜約0.32cmの間の長手方向長さが、前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端に接着する請求項30記載の排出方法。
【請求項38】
前記剥離角度は35度未満の角度に制限され、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の約0.16〜約1.27cmの間の長手方向長さが、前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端に接着する請求項33記載の排出方法。
【請求項39】
前記剥離角度は30度未満の角度に制限され、前記上にあるテープストリップの前記第1の長手方向端の約0.16〜約1.27cmの間の長手方向長さが、前記中間テープストリップの前記第2の長手方向端に接着する請求項34記載の排出方法。
【請求項40】
(i)前記テープストリップは接着剤層を有し、(ii)各テープストリップの前記接着剤層は、すぐ上にあるテープストリップが高剥離角度で前記パッドから排出される時に、すぐ下にあるテープストリップの前記第1の端部分に対して中間テープストリップの前記第2の端部分のいずれの認識可能な長手方向運動も防止するのに十分な接着剤強度を有する第2の接着レベルで、各テープストリップの前記第2の端部分を隣接するテープストリップの前記第1の端部分に接着し、(iii)各テープストリップの前記接着剤層は、第1の接着レベルで、各テープストリップの前記第1の端部分を隣接するテープストリップの第2の端部分に接着し、(A)前記第1の接着レベルは、前記第2の接着レベルの接着剤強度よりも約11/2倍大きい接着剤強度を有し、(B)前記第1の接着レベルは、前記中間テープストリップの前記第2の端部分が前記すぐ下にあるテープストリップの前記第1の端部分から剥離された後に、且つ、前記中間テープストリップが前記すぐ下にあるテープストリップの第2の端部分から完全に剥離される前に、前記上にあるテープストリップを前記中間テープストリップから完全に剥離することを可能にするための効果的な接着剤強度を有する請求項30記載の排出方法。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図1B】
【図1C】
【図1D】
【図1E】
【図1F】
【図1G】
【図2A】
【図2B】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図4D】
【図4E】
【図4F】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【公開番号】特開2011−127123(P2011−127123A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−293530(P2010−293530)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【分割の表示】特願2000−582242(P2000−582242)の分割
【原出願日】平成11年9月27日(1999.9.27)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−293530(P2010−293530)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【分割の表示】特願2000−582242(P2000−582242)の分割
【原出願日】平成11年9月27日(1999.9.27)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】
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