説明

ディスクの外径計測方法、及びディスクの外径計測装置

【課題】 ディスク外径を高精度かつ廉価に計測することができる新規な方法及び装置を提供する。
【解決手段】 外径公知の参照ディスク11と外径未知の計測ディスク12とを準備し、参照ディスク11の外周部と静電容量センサとで形成される基準空間の静電容量Cr及び計測ディスク12の外周部と静電容量センサとで形成される計測空間の静電容量Cmを比較し、それらの相対的な大きさ及び参照ディスク11の外径Drに基づき、計測ディスク12の外径Dmを計測する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスクの外径計測方法、及びディスクの外径計測装置に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、高エネルギー電子陽電子衝突実験のため、電子/陽電子リニアコライダ(LC)の開発が進められている。前記電子/陽電子リニアコライダにはいわゆるXバンド加速管という加速管が用いられている。この加速管には、HDDS(High Phase Advance Damped Detuned Structure)ディスクという加速管ディスクが用いられるが、この加速管ディスクにはサブマイクロメートルオーダの加工精度が要求されている。したがって、その検査のためには、精密旋盤で加工された約60mmのディスク外径をサブマイクロメートルオーダで計測する必要がある。
【0003】
しかしながら、現在、ディスク外径をサブミクロンオーダで高精度に計測する方法及び装置は未だ確立されていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ディスク外径を高精度かつ廉価に計測することができる新規な方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成すべく、本発明は、計測ディスクの外径を非接触で計測することを特徴とする、ディスクの外径計測方法に関し、特に、
外径公知の参照ディスクと外径未知の計測ディスクとを準備する工程と、
前記参照ディスクの外周部と静電容量センサとで形成される基準空間の静電容量及び前記計測ディスクの外周部と静電容量センサとで形成される計測空間の静電容量を比較し、それらの相対的な大きさ及び前記参照ディスクの前記外径に基づき、前記計測ディスクの外径を計測する工程と、
を具えることを特徴とする、ディスクの外径計測方法に関する。
【0006】
また、本発明は、外径未知の計測ディスクを載置するステージと、
前記計測ディスクの外径を非接触で計測するための非接触式測長器と、
を具えることを特徴とする、ディスクの外径計測方法に関し、特に、
外径公知の参照ディスクと外径未知の計測ディスクとを載置するステージと、
前記参照ディスクの外周部と静電容量センサとで形成される基準空間の静電容量及び前記計測ディスクの外周部と静電容量センサとで形成される計測空間の静電容量を計測するための静電容量センサと、
を具えることを特徴とする、ディスクの外径計測装置に関する。
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を実施した。その結果、特にディスクの外周部に静電容量センサを配置した場合、前記ディスクの外周部と前記静電容量センサとで形成される空間の静電容量が、その空間における前記外周部と前記静電容量センサとの距離に依存することを見出した。
【0008】
例えば、参照ディスクの外周部と静電容量センサとで形成される基準空間の静電容量をCrとし、前記基準空間における前記ディスク外周部と前記静電容量センサとの距離をdrとし、計測ディスクの外周部と静電容量センサとで形成される計測空間の静電容量をCmとし、前記計測空間における前記ディスク外周部と前記静電容量センサとの距離をdmとすると、
dr=P/Cr (1)
dm=P/Cm (2)
なる関係式が成立する。
【0009】
ここで、前記Pは、静電容量センサの面積S、絶縁物(本装置では大気)の比誘電率εr、真空の誘電率εから、
P=εrεS (3)
として計算される値であり、測定対象の材質によらず常に一定の定数とみなせる。また、前記Pは、実測より既知とすることができる。これによって、上述した関係式より、静電容量から距離に一意に変換することができる。なお、以降「センサ出力値」とは、静電容量を距離に換算したdm及びdrを示すものとする。
【0010】
今、例えば、各ディスクの中心と静電容量センサとの距離Lを一定とし、参照ディスクの外径をDrとし、計測ディスクの外径をDmとすると、
L=Dr/2+dr (4)
L=Dm/2+dm (5)
なる関係が成立するので、目的とする計測ディスクの外径Dmは、
Dm=Dr+2(dr−dm)=Dr+2P(1/Cr−/Cm) (6)
として求めることができる。
【0011】
(6)式において、Cr及びCmは上述した計測を通じて既知であり、さらにP及びDrも既知であるから、これらの値を用いることによって目的とする計測ディスクの外径Dmを導出することができる。なお、(4)及び(5)式において、Lはキャンセルされるため、未知でかまわない。
【0012】
なお、上述した計測においては、前記参照ディスク中心−前記静電容量センサ間の距離と、前記計測ディスク中心−前記静電容量センサ間の距離とを同一に保持する必要がある。また、前記静電容量センサの測定方向に前記参照ディスク及び前記計測ディスクを配置する。
【0013】
また、上記装置においては、少なくとも計測ディスクに対する参照ディスクと、これらディスクの静電容量を計測するための静電容量センサとを準備すれば足りるので、装置構成を簡易化することができるとともに、そのコストを低減することができる。
【0014】
なお、前記参照ディスクの前記基準空間に関する静電容量及び前記計測ディスクの前記計測空間に関する静電容量は、駆動手段により、静電容量センサを前記参照ディスク及び前記計測ディスクに対し、これらディスクの側面に沿って相対的にスキャンさせることによって得ることができる。この場合、前記参照ディスク及び前記計測ディスクの大きさや前記静電容量センサの測定範囲などに依存することなく、前記基準空間及び前記計測空間の全体に亘って静電容量を計測することができ、これらの静電容量を正確に計測することができる。
【0015】
また、少なくとも2つの静電容量センサを準備し、これら静電容量センサを前記参照ディスク及び前記計測ディスクの両側において配置し、前記参照ディスク及び前記計測ディスクに対して相対的にスキャンすることが好ましい。この場合、前記基準空間及び前記計測空間の静電容量を複数のセンサを用いて計測することができるので、前記静電容量、すなわち前記計測ディスクの外径の計測精度を向上させることができる。
【0016】
少なくとも2つの静電容量センサを用いる際、前記少なくとも2つの静電容量センサは、前記参照ディスク及び前記計測ディスクの両側において、前記少なくとも2つの静電容量センサの中心軸同士が0.05rad以下の角度をなすように配置することが好ましい。
【0017】
これによって、前記少なくとも2つの静電容量センサにより、前記参照ディスク及び前記計測ディスクの面内をほぼ直線的に分断するようにしてスキャンすることができるようになるので、前記参照ディスク及び前記計測ディスクの全面をほぼ均一にスキャンすることができ、前記基準空間及び前記計測空間の全体に亘る静電容量をより正確に計測することができるようになる。この結果、前記基準空間及び前記計測空間の静電容量をより正確に計測することができ、前記計測ディスクの外径計測精度をより向上させることができる。
【0018】
また、前記少なくとも2つの静電容量センサそれぞれのピーク値の和を利用して、前記参照ディスクの前記基準空間における静電容量及び前記計測ディスクの前記計測空間における静電容量とすることが好ましい。
【0019】
静電容量センサそれぞれのピーク値を用いた場合、このピーク値は、上述したようなディスクと静電容量センサとの相対的なスキャンの際に、このスキャンが蛇行したり、上下に変動したりして行われることにより変動してしまう。この結果、前記基準空間などの静電容量を正確に計測することができず、前記計測ディスクの外径を正確に計測することができなくなってしまう場合がある。これに対して、静電容量センサそれぞれのピーク値の和は、前記スキャンにおける蛇行や上下変動においても変化することがない。したがって、前記計測ディスクの外径を正確に計測することができるようになる。
【0020】
また、前記参照ディスクの温度と前記計測ディスクの温度とを、所定の温度範囲、具体的には±0.2℃以内に設定することが好ましい。前記参照ディスク及び前記計測ディスクの外径は、その材料成分などに応じて温度依存性が比較的大きくなる場合がある。したがって、双方のディスクに関する前記基準空間及び計測空間の静電容量を異なる温度で計測した場合に、前記静電容量の値は温度差に起因した誤差を含むようになり、その結果、前記計測ディスクの外径も前記温度差に起因した誤差を含むようになる。この結果、本発明の方法及び装置に基づいた前記計測ディスクの外径計測を正確に行うことができない場合がある。
【0021】
このような場合において、前記参照ディスクの温度と前記計測ディスクの温度とを、所定の温度範囲、具体的には±0.2℃以内に設定することにより、上述した双方のディスクの温度依存性などをほとんど無視することができ、上述したような問題を生じることがない。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、本発明によれば、ディスク外径を高精度かつ廉価に計測することができる新規な方法及び装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の詳細、その他の特徴及び利点について、最良の形態に基づいて説明する。
【0024】
図1は、本発明におけるディスクの外径計測装置の一例を示す概略構成図である。図1に示す外径計測装置10は、所定のステージ21上において、参照ディスク11及び計測ディスク12が所定の距離を隔てて配置されているとともに、固定治具15及び16、並びに温度センサ17及び18によってステージ21上に固定されている。また、ステージ21は、互いに対向するとともに離隔して設けられた1対の固定板22及び23の、上方側22に固定されている。
【0025】
下側の固定板23には静電容量センサ13及び14が距離Lを保持して固定されており、これらセンサのセンサ部13A及び14Aは、上側固定板22に設けられた開口部22Aから上方に突出し、参照ディスク11及び計測ディスク12を介して互いに対向し、測定軸が一致するようにして位置している。また、固定板22及び23間にはアクチュエータ24が設けられており、上側固定板22を下側固定板23に対して駆動するように構成されている。
【0026】
この場合、静電容量センサ13及び14が下側固定板23に固定されているとともに、参照ディスク11及び計測ディスク12はステージ21を介して上側固定板22に固定されているので、アクチュエータ24による上記駆動によって、静電容量センサ13及び14は、参照ディスク11及び計測ディスク12の側面に沿ってスキャンすることになる。
【0027】
なお、参照ディスク11の外径は公知であり、計測ディスク12の外径が、本装置及び以下に説明する方法に基づいて計測される。
【0028】
次に、図1に示す装置を用いた好ましい外径計測方法について説明する。図2は、図1に示す装置を用いた外径計測方法を説明するための図であり、図3及び図4は、かかる計測によって得た静電容量センサの出力値を概念的に示す図である。
【0029】
最初に、図1に示すようにして、ステージ21上に参照ディスク11及び計測ディスク12を配置した後、温度センサ17及び18により参照ディスク11及び計測ディスク12の温度をモニタリングし、好ましくは参照ディスク11及び計測ディスク12の温度差が所定の範囲内、望ましくは±0.2℃以内になるまで待機する。この場合、双方のディスクの温度依存性に起因した計測ディスク12の外径計測誤差をほとんど無視することができる。
【0030】
なお、このような温度差が早期に達成されるべく、図1に示す装置は例えば恒温室などに配置し、かかる室内で計測を行うことが好ましい。また、参照ディスク11及び計測ディスク12についても、図1に示す装置に装着する以前において、それぞれ所定の恒温室内に保存しておくことが好ましい。
【0031】
次いで、アクチュエータ24を駆動させ、上側固定板22を下側固定板23に対して移動させる。このとき、上述したように、静電容量センサ13及び14は、参照ディスク11及び計測ディスク12の側面に沿ってスキャンすることになる(図2参照)。このとき、参照ディスク11の外周部と静電容量センサ13及び14とで形成される基準空間S1の静電容量Cr及び計測ディスク12の外周部と静電容量センサ13及び14とで形成される計測空間S2の静電容量Cmは、図示しない計測手段などにより、静電容量センサ13及び14における各出力のピーク値の和として得る。
【0032】
したがって、基準空間S1におけるディスク11の外周部と静電容量センサ13及び14との距離をdrとし、計測空間S2におけるディスク12の外周部と静電容量センサ13及び14との距離をdmとすると、上述した(1)式及び(2)式の関係を得ることができる。
【0033】
一方、本例においては、静電容量センサ13及び14間の距離をLとしているので、この場合、上述した(4)式及び(5)式に代えて、
L=Dr+2dr (7)
L=Dm+2dm (8)
なる関係が成立する。したがって、目的とする計測ディスクの外径Dmは、上記(6)式同様に、
Dm=Dr+2(dr−dm)=Dr+2P(1/Cr−/Cm) (9)
として得ることができる。
【0034】
(9)式において、Cr及びCmは上述した計測を通じて既知であり、さらにP及びDrも既知であるから、これらの値を用いることによって目的とする計測ディスクの外径Dmを導出することができる。なお、(7)及び(8)式において、Lはキャンセルされるため、未知でかまわない。
【0035】
なお、上述した計測においては、対向する静電容量センサ13及び14間の距離をLとしているので、上述したような、前記参照ディスク中心−前記静電容量センサ間の距離と、前記計測ディスク中心−前記静電容量センサ間の距離とを同一に保持する必要がない。したがって、計測操作を簡易化することができる。
【0036】
なお、本例においては、上述したように、基準空間S1及び計測空間S2の静電容量Cr及びCmを、静電容量センサ13及び14における出力のピーク値の和としている。したがって、例えば、図3に示すように、ステージ21が横揺れし、静電容量センサ13及び14のスキャンが蛇行して行われたような場合においても、静電容量センサ13及び14それぞれのピーク出力値は異なるものの、それらの和はスキャンが直線的に行われた場合と同じになる。
【0037】
また、図4に示すように、ステージ21が傾いた状態でスキャンが行われた場合においても、静電容量センサ13及び14それぞれのピーク出力値は異なるものの、それらの和はステージ21が平行の状態でスキャンが行われた場合と同じになる。したがって、参照ディスク11及び計測ディスク12の静電容量の計測精度が向上し、上述した導出方法に基づいた、計測ディスク12の外径の計測精度が向上する。
【0038】
但し、図3及び図4の上側に示すように、ステージ21が平行であり、スキャンが直線的に行われるような場合、静電容量センサ13及び14のピーク出力値はそれぞれ等しくなるので、例えばこれらの値を平均化して用いることにより、基準空間S1及び計測空間S2それぞれの静電容量を高精度に計測することができ、計測ディスク12の外径を高精度に計測することができる。
【0039】
図5は、図1に示す装置において、静電容量センサ13及び14の好ましい配置状態を示す図である。図1においては、静電容量センサ13及び14をディスク11及び12を介して対向するようにして配置しているが、この際、図5に示すように、静電容量センサ13の中心軸13Cと静電容量センサ14の中心軸14Cとのなす角θが0.05rad以下となるようにすることが好ましい。
【0040】
この場合、静電容量センサ13及び14により、参照ディスク11及び計測ディスク12の面内をほぼ直線的に分断するようにしてスキャンすることができるようになるので、参照ディスク11及び計測ディスク12の全面をほぼ均一にスキャンすることができ、基準空間S1及び計測空間S2の全体に亘る静電容量をより正確に計測することができるようになる。この結果、基準空間S1及び計測空間S2の静電容量をより正確に計測することができ、計測ディスク12の外径計測精度をより向上させることができる。
【0041】
以上、図1に示すような装置及びこれを利用した上記方法によれば、計測ディスク12の外径計測誤差を、例えば±2μm以内にまで向上させることができる。この結果、前記装置及び前記方法は、加速管ディスクとして使用されるHDDS(High Phase Advance Damped Detuned Structure)ディスクの外径計測に対して好適に使用することができる。
【0042】
また、図1に示す装置10は、計測ディスク12に加えて、参照ディスク11及び静電用容量センサ12、13、さらには温度センサ17、18やステージ21などの安価な構成要素のみから構成されている。したがって、装置10は安価に構成することができるとともに、上述した計測も安価に行うことができる。
【0043】
以上、具体例を挙げながら発明の実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない限りにおいてあらゆる変形や変更が可能である。
【0044】
例えば、上記具体例では、参照ディスク11及び計測ディスク12をステージ21上に同時に配置し、これらの静電容量を同時に計測するようにしているが、参照ディスク11の静電容量及び計測ディスク12の静電容量をそれぞれ独立に計測するようにすることもできる。但し、この場合においても、温度依存性に基づく計測誤差を無視すべく、各計測時における温度は±0.2℃以内に設定することが好ましい。また、静電容量センサを用いる代わりにレーザ測長器などを用いても、非接触で計測ディスク12の外径を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明におけるディスクの外径計測装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】図1に示す装置を用いた外径計測方法を説明するための図である。
【図3】本発明の方法によって得た静電容量センサの出力値を概念的に示す図である。
【図4】同じく、本発明の方法によって得た静電容量センサの出力値を概念的に示す図である。
【図5】図1に示す装置において、静電容量センサの好ましい配置状態を示す図である。
【符号の説明】
【0046】
10 ディスクの外径計測装置
11 参照ディスク
12 計測ディスク
13,14 静電容量センサ
15,16 固定治具
17,18 温度センサ
21 ステージ
22 上側固定板
23 下側固定板
24 アクチュエータ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
計測ディスクの外径を非接触で計測することを特徴とする、ディスクの外径計測方法。
【請求項2】
外径公知の参照ディスクと外径未知の計測ディスクとを準備する工程と、
前記参照ディスクの外周部と静電容量センサとで形成される基準空間の静電容量及び前記計測ディスクの外周部と静電容量センサとで形成される計測空間の静電容量を比較し、それらの相対的な大きさ及び前記参照ディスクの前記外径に基づき、前記計測ディスクの外径を計測する工程と、
を具えることを特徴とする、請求項1に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項3】
前記参照ディスクの前記基準空間における静電容量及び前記計測ディスクの前記計測空間における静電容量は、所定の静電容量センサを前記参照ディスク及び前記計測ディスクに対し、これらディスクの側面に沿って相対的にスキャンさせることによって、得ることを特徴とする、請求項2に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項4】
少なくとも2つの静電容量センサを準備し、これら静電容量センサを前記参照ディスク及び前記計測ディスクの両側において配置し、前記参照ディスク及び前記計測ディスクに対し、これらディスクの側面に沿って相対的にスキャンすることを特徴とする、請求項3に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項5】
前記少なくとも2つの静電容量センサは、前記参照ディスク及び前記計測ディスクの両側において、前記少なくとも2つの静電容量センサの中心軸同士が0.05rad以下の角度をなすように配置することを特徴とする、請求項4に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つの静電容量センサそれぞれのピーク値を利用して、前記参照ディスクの前記基準空間における静電容量及び前記計測ディスクの前記計測空間における静電容量とすることを特徴とする、請求項4又は5に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項7】
前記少なくとも2つの静電容量センサそれぞれのピーク値の和を利用して、前記参照ディスクの前記基準空間における静電容量及び前記計測ディスクの前記計測空間における静電容量とすることを特徴とする、請求項4又は5に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項8】
前記参照ディスクの温度と前記計測ディスクの温度とを、所定の温度範囲に設定する工程を具えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項9】
前記参照ディスクの前記温度と前記計測ディスクの前記温度との差を±0.2℃以内に設定することを特徴とする、請求項8に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項10】
前記計測ディスクの外径計測誤差が±2μm以内であることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項11】
前記計測ディスクは、加速管ディスクとして使用されるHDDS(High Phase Advance Damped Detuned Structure)ディスクであることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項12】
外径未知の計測ディスクを載置するステージと、
前記計測ディスクの外径を非接触で計測するための非接触式測長器と、
を具えることを特徴とする、ディスクの外径計測方法。
【請求項13】
外径公知の参照ディスクと外径未知の計測ディスクとを載置するステージと、
前記参照ディスクの外周部との間に形成された基準空間の静電容量及び前記計測ディスクの外周部との間に形成された計測空間の静電容量を計測するための静電容量センサと、
を具えることを特徴とする、請求項12に記載のディスクの外径計測装置。
【請求項14】
前記静電容量センサを、前記参照ディスク及び前記計測ディスクに対し、これらディスクの側面に沿って相対的にスキャンさせ、前記参照ディスクの前記基準空間における静電容量及び前記計測ディスクの前記計測空間における静電容量を計測するための駆動手段を具えることを特徴とする、請求項13に記載のディスクの外径計測装置。
【請求項15】
少なくとも2つの静電容量センサを準備し、これら静電容量センサを前記参照ディスク及び前記計測ディスクの両側において配置し、前記駆動手段によって、前記参照ディスク及び前記計測ディスクに対し、これらディスクの側面に沿って相対的にスキャンすることを特徴とする、請求項14に記載のディスクの外径計測装置。
【請求項16】
前記少なくとも2つの静電容量センサは、前記参照ディスク及び前記計測ディスクの両側において、前記少なくとも2つの静電容量センサの中心軸同士が0.05rad以下の角度をなすように配置したことを特徴とする、請求項15に記載のディスクの外径計測方法。
【請求項17】
前記少なくとも2つの静電容量センサそれぞれのピーク値を利用して、前記参照ディスクの前記基準空間における静電容量及び前記計測ディスクの前記計測空間における静電容量とすることを特徴とする、請求項15又は16に記載のディスクの外径計測装置。
【請求項18】
前記少なくとも2つの静電容量センサそれぞれのピーク値の和を利用して、前記参照ディスクの前記基準空間における静電容量及び前記計測ディスクの前記計測空間における静電容量とすることを特徴とする、請求項15又は16に記載のディスクの外径計測装置。
【請求項19】
前記参照ディスクの温度と前記計測ディスクの温度とを計測するための温度センサを具えることを特徴とする、請求項12〜18のいずれか一に記載のディスクの外径計測装置。
【請求項20】
前記参照ディスクの前記温度と前記計測ディスクの前記温度との差が±0.2℃以内の範囲内で使用することを特徴とする、請求項12〜19のいずれか一に記載のディスクの外径計測装置。
【請求項21】
前記計測ディスクの外径計測誤差が±2μm以内であることを特徴とする、請求項12〜20のいずれか一に記載のディスクの外径計測装置。
【請求項22】
前記計測ディスクは、加速管ディスクとして使用されるHDDS(High Phase Advance Damped Detuned Structure)ディスクであることを特徴とする、請求項12〜21のいずれか一に記載のディスクの外径計測装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−242575(P2006−242575A)
【公開日】平成18年9月14日(2006.9.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−54300(P2005−54300)
【出願日】平成17年2月28日(2005.2.28)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成16年9月1日 社団法人精密工学会発行の「2004年度 精密工学会秋季大会 学術講演会講演論文集」、「2004年度 精密工学会秋季大会 プログラム&アブストラクト集」に発表
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2005年1月31日 つくばサイエンスアカデミー発行の「第4回 つくばテクノロジー・ショーケース プログラム&アブストラクト集」に発表
【出願人】(504151365)大学共同利用機関法人 高エネルギー加速器研究機構 (125)
【Fターム(参考)】