説明

ディスク再生装置

【課題】 光ディスクを回転させるスピンドルモータの回転を検出するためのFG信号を用いることなく、所定駆動電圧を印加したときのスピンドルモータ毎の回転数のばらつきをなくすことができるとともに、スピンドルモータの回転の立ち上げ時間を短縮することができるようにする。
【解決手段】 スピンドルモータに一定駆動電圧を印加して光ディスクを回転させ、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長を基準クロックに基づいて測定して、測定された最長ビット長から光ディスクの回転数を算出し、スピンドルモータの駆動電圧と光ディスクの回転数との相関関係に基づき、算出された光ディスクの回転数に応じてモータ駆動ICのゲインを設定して、スピンドルモータの回転の立ち上げ時に、最大駆動電圧をスピンドルモータに印加して、スピンドルモータを回転させるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクに記録された情報データを再生するディスク再生装置に係り、特に光ディスクを回転させるスピンドルモータの回転の立ち上げ特性のばらつきや回転数のばらつきを抑制することができるディスク再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、光ディスクを回転させるスピンドルモータは、スピンドルモータ毎にその回転特性にばらつきがあったり、モータドライバ毎にその出力特性にばらつきがあったり、光ディスクの質量にばらつきがあったりして、光ディスクが所定の回転数に到達するまでの時間がスピンドルモータ毎にばらついたり、所定駆動電圧を印加した場合にスピンドルモータ毎に回転数が異なったりする。そのため、スピンドルモータの回転数を制御するために、スピンドルモータの回転により発生するFG(Frequency Generator)信号に基づいてスピンドルモータの回転数を検出して、スピンドルモータの回転数を制御している。しかし、FG信号に基づいてスピンドルモータの回転数を制御するためにはFG信号を発生するFG装置を用いなければならず、ディスク再生装置の製品コストを下げることができないという問題点があった。
背景技術としては、光ディスクの最長ビット長が基準時間の範囲内である場合、光ディスクから検出された同期信号に応じて発生する制御出力によりスピンドルモータをサーボ制御し、光ディスクの最長ビット長が基準時間の範囲外である場合、光ディスクの最長ビット長の検出に応じて発生する制御出力によりスピンドルモータをサーボ制御するようにしたものがあった(例えば、特許文献1参照)。
また、光ディスクから読み出された信号中のフレームシンクのビット長をカウントして、フレームシンクのカウント値と規定線速度におけるフレームシンクの基準カウント値との差分を求め、その差分値に比例したパルス幅のパルス信号を規定線速度からのずれに応じて電圧が滑らかに変化する速度エラー信号に変換してスピンドルモータの回転を制御するようにしたものがあった(例えば、特許文献2参照)。
また、一定の周波数のクロックを用いてディスクの再生信号を2値化し、2値化された再生信号をサンプリングして、そのサンプル値の中の同一のサンプル値が連続しているサンプルマーク長を測定し、測定されたサンプルマーク長とディスク上に記録されているマーク長とに基づいてディスクの線速度を計算してスピンドルモータの回転を制御するようにしたものがあった(例えば、特許文献3参照)。
【特許文献1】特開昭63−178783号公報
【特許文献2】特開平6−52629号公報
【特許文献3】特開2000−164735号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、背景技術で述べたもののうち最初のものにおいては、光ディスクの最長ビット長が基準時間の範囲内である場合、光ディスクから検出された同期信号に応じて発生する制御出力によりスピンドルモータをサーボ制御し、光ディスクの最長ビット長が基準時間の範囲外である場合、光ディスクの最長ビット長の検出に応じて発生する制御出力によりスピンドルモータをサーボ制御することができたが、光ディスクの再生開始時に、最長ビット長の検出に応じて発生する制御出力によりスピンドルモータの回転をサーボ制御するようにしたものであって、スピンドルモータの回転の立ち上げ時に、スピンドルモータの回転を高速で立ち上げて、スピンドルモータの回転の立ち上げ時間を短縮するようにしたものではなかった。
また、次のものにおいては、光ディスクから読み出された信号中のフレームシンクのビット長をカウントして、フレームシンクのカウント値と規定線速度におけるフレームシンクの基準カウント値との差分を求め、その差分値に比例したパルス幅のパルス信号を規定線速度からのずれに応じて電圧が滑らかに変化する速度エラー信号に変換してスピンドルモータの回転を制御することができたが、規定線速度からのずれに応じて電圧が滑らかに変化する速度エラー信号によりスピンドルモータの回転をラフサーボ制御するようにしたものであって、上記同様、スピンドルモータの回転の立ち上げ時に、スピンドルモータの回転を高速で立ち上げて、スピンドルモータの回転の立ち上げ時間を短縮するようにしたものではなかった。
また、更にその次のものにおいては、一定の周波数のクロックを用いてディスクの再生信号を2値化し、2値化された再生信号をサンプリングして、そのサンプル値の中の同一のサンプル値が連続している部分のサンプルマーク長を測定し、測定されたサンプルマーク長とディスク上に記録されているマーク長とに基づいてディスクの線速度を計算してスピンドルモータの回転を制御することができたが、スピンドルモータの回転制御系がバーストエラーやランダムエラーに対して影響を受け難くするようにしたものであって、上記問題点を解決するようにしたものではなかった。
本発明は、背景技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、光ディスクを回転させるスピンドルモータの回転を検出するためのFG信号を用いることなく、所定駆動電圧を印加したときのスピンドルモータ毎の回転数のばらつきをなくすことができるとともに、スピンドルモータの回転の立ち上げ時間を短縮することができるディスク再生装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため本発明においては、光ディスクに記録された情報データを再生するディスク再生装置であって、スピンドルモータに一定駆動電圧を印加して光ディスクを回転させる第1の回転制御手段と、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長を基準クロックに基づいて測定する測定手段と、前記測定手段により測定された最長ビット長から光ディスクの回転数を算出する算出手段と、スピンドルモータの駆動電圧と光ディスクの回転数との相関関係に基づき、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数に応じてモータ駆動ICのゲインを設定する設定手段とを備える。
更に、光ディスクの再生開始時に、最大駆動電圧を印加してスピンドルモータを回転させる第2の回転制御手段と、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数が略所定回転数になったとき、スピンドルモータの駆動電圧を所定電圧に下げる駆動電圧変更手段とを備える。
また、更に、前記駆動電圧変更手段によりスピンドルモータの駆動電圧が所定電圧に下げられた後、光ディスクの回転数が所定回転数にならない場合、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数に応じてスピンドルモータの駆動電圧を調整する調整手段を備える。
これらの手段により、光ディスクを回転させるスピンドルモータの回転を検出するためのFG信号を用いることなく、所定駆動電圧を印加したときのスピンドルモータ毎の回転数のばらつきをなくすことができるとともに、スピンドルモータの回転の立ち上げ時間を短縮することができる。
【発明の効果】
【0005】
請求項1記載の発明に係るディスク再生装置によれば、スピンドルモータに一定駆動電圧を印加して光ディスクを回転させ、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長を基準クロックに基づいて測定して、測定された最長ビット長から光ディスクの回転数を算出し、スピンドルモータの駆動電圧と光ディスクの回転数との相関関係に基づき、算出された光ディスクの回転数に応じてモータ駆動ICのゲインを設定するようにしているので、光ディスクを回転させるスピンドルモータの回転を検出するためのFG信号を用いることなく、スピンドルモータ、スピンドルサーボ回路のモータ駆動ICの特性のばらつきや光ディスクの質量のばらつきに伴うスピンドルモータの立ち上がり特性のばらつきを改善することができ、所定駆動電圧を印加したときのスピンドルモータ毎の回転数のばらつきをなくすことができる。また、光ディスクの再生開始時に、最大駆動電圧を印加してスピンドルモータを回転させ、算出された光ディスクの回転数が略所定回転数になったとき、スピンドルモータの駆動電圧を所定電圧に下げ、スピンドルモータの駆動電圧が所定電圧に下げられた後、光ディスクの回転数が所定回転数にならない場合、算出された光ディスクの回転数に応じてスピンドルモータの駆動電圧を調整するようにしているので、スピンドルモータの回転の立ち上げ時間を短縮することができ、所定駆動電圧を印加したときに光ディスクの回転数が所定回転数にならない場合、駆動電圧を調整してスピンドルモータを所定回転数で回転させることができる。
請求項2記載の発明に係るディスク再生装置によれば、スピンドルモータに一定駆動電圧を印加して光ディスクを回転させ、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長を基準クロックに基づいて測定して、測定された最長ビット長から光ディスクの回転数を算出し、スピンドルモータの駆動電圧と光ディスクの回転数との相関関係に基づき、算出された光ディスクの回転数に応じてモータ駆動ICのゲインを設定するようにしているので、光ディスクを回転させるスピンドルモータの回転を検出するためのFG信号を用いることなく、スピンドルモータ、スピンドルサーボ回路のモータ駆動ICの特性のばらつきや光ディスクの質量のばらつきに伴うスピンドルモータの立ち上がり特性のばらつきを改善することができ、所定駆動電圧を印加したときのスピンドルモータ毎の回転数のばらつきをなくすことができる。
請求項3記載の発明に係るディスク再生装置によれば、光ディスクの再生開始時に、最大駆動電圧を印加してスピンドルモータを回転させ、算出された光ディスクの回転数が略所定回転数になったとき、スピンドルモータの駆動電圧を所定電圧に下げるようにしているので、スピンドルモータの回転の立ち上げ時間を短縮することができる。
請求項4記載の発明に係るディスク再生装置によれば、スピンドルモータの駆動電圧が所定電圧に下げられた後、光ディスクの回転数が所定回転数にならない場合、算出された光ディスクの回転数に応じてスピンドルモータの駆動電圧を調整するようにしているので、所定駆動電圧を印加したときに光ディスクの回転数が所定回転数にならない場合、駆動電圧を調整してスピンドルモータを所定回転数で回転させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
以下、適宜図面を参照しながら本発明を実施するための最良の形態を詳述する。図1は本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図であり、図2は再生信号のEFM信号中の最長ビット信号を示す図であり、図3は本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示す説明図であり、図4は本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートであり、図5は本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
まず、図1の本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図を基に説明する。
ディスク再生装置1は、光ディスク2の記録面にレーザ光を照射してその反射光を検出し、光ディスク2に記録された情報データを読み出す光ピックアップ3と、光ディスク2を回転させるスピンドルモータ4と、モータ駆動IC5aによりスピンドルモータ4を駆動して光ディスク2の回転速度をサーボ制御するスピンドルサーボ回路5と、光ピックアップ3を光ディスク2の半径方向にスレッド移動させるスレッドモータ6と、スレッドモータ6の回転方向と回転速度とをサーボ制御するスレッドサーボ回路7と、光ピックアップ3により検出されたトラッキング誤差信号に基づいて光ピックアップ3のトラッキングをサーボ制御するトラッキングサーボ回路8と、光ピックアップ3により検出されたフォーカス誤差信号に基づいて光ピックアップ3のフォーカスをサーボ制御するフォーカスサーボ回路9と、光ピックアップ3により読み出された情報データのRF(Radio Frequency)信号を増幅するRF増幅回路10と、RF増幅回路10により増幅された情報データのRF信号を基準クロックに基づいて同期検出して復調し、復調された情報データの誤りを訂正して、所定の圧縮方式に基づいて圧縮された情報データを伸張して復号し、光ディスク2に記録された情報データを再生する信号処理回路11と、信号処理回路11により再生された情報データのEFM(Eight to Fourteen Modulation)信号中の最長ビット長11T(T:記録ビットの周期。図2参照)を基準クロックに基づいて測定するカウンタ12と、ディスク再生装置1のシステム全体を制御するマイコン13と、リモコン装置20から送信された赤外線信号のリモコン信号を受信して、所定の電気信号に変換するリモコン受信部14とで構成されている。
以上のように構成されたディスク再生装置について、以下その動作について説明する。
光ディスク2がディスク再生装置1にローディングされると、マイコン13は、スレッドサーボ回路7に制御信号を送出して、スレッドモータ6を回転させて光ピックアップ3を光ディスク2のリゼロ位置に移動させる。光ピックアップ3がリゼロ位置に移動すると、マイコン13は、スピンドルサーボ回路5に制御信号を送出して、一定駆動電圧をスピンドルモータ4に印加してスピンドルモータ4を回転させ、フォーカスサーボ回路9に制御信号を送出して、光ピックアップ3のフォーカスサーボをONにし、光ピックアップ3により光ディスク2に記録された情報データを読み出して、信号処理回路11により情報データを再生し、再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長11T(図2参照)をカウンタ12により基準クロックに基づいて測定する。
そして、光ディスク2が所定量、例えば、1回転回転したか否かを判別して、光ディスク2が所定量回転すると、マイコン13は、カウンタ12により測定された最長ビット長11Tから光ディスク2の回転数を算出して、スピンドルモータ4の駆動電圧と光ディスク2の回転数との相関関係に基づき、算出された光ディスク2の回転数に応じてスピンドルサーボ回路5のモータ駆動IC5aのゲインを設定する。これにより、スピンドルモータ、スピンドルサーボ回路のモータ駆動ICの特性のばらつきや光ディスクの質量のばらつきに伴うスピンドルモータの立ち上がり特性のばらつきを改善することができ、所定駆動電圧を印加したときのスピンドルモータ毎の回転数のばらつきをなくすことができる。
また、リモコン装置20のキー操作により光ディスク2の再生が指令されると、マイコン13は、スピンドルサーボ回路5に制御信号を送出して、最大駆動電圧V1を印加してスピンドルモータ4を回転させ(図3(a)参照)、トラッキングサーボ回路8とフォーカスサーボ回路9とに制御信号を送出して、光ピックアップ3のトラッキングサーボとフォーカスサーボとをONにし、光ピックアップ3により光ディスク2に記録された情報データを読み出して、信号処理回路11により情報データを再生し、再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長11Tをカウンタ12により基準クロックに基づいて測定して、カウンタ12により測定された最長ビット長11Tから光ディスク2の回転数を算出し、光ディスク2の回転数が略所定回転数R1、例えば、所定回転数R2の90%乃至95%の回転数になると(図3(b)参照)、スピンドルサーボ回路5に制御信号を送出して、光ディスク2を所定回転数R1で回転させる所定電圧V2にスピンドルモータ4の駆動電圧を下げる(図3(a)参照)。
スピンドルモータ4の駆動電圧を所定電圧V2に下げた後、光ディスク2の回転数が所定回転数R2にならない場合、マイコン13は、スピンドルサーボ回路5に制御信号を送出して、カウンタ12により測定された最長ビット長11Tから算出された光ディスク2の回転数に応じてスピンドルモータの駆動電圧を調整する。そして、光ディスク2の回転数が所定回転数R2になると、マイコン13は、光ピックアップ3により光ディスク2に記録された情報データを読み出して光ディスク2に記録された情報データを再生する。これにより、光ディスクの再生時、最大駆動電圧をスピンドルモータに印加してスピンドルモータの回転を高速で立ち上げるようにしているので、スピンドルモータの回転の立ち上げ時間を短縮することができる。
また、図4の本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートを基に説明する。
光ディスクがディスク再生装置にローディングされると、ステップS1からステップS2に進み、ステップS2で、光ピックアップが光ディスクのリゼロ位置に移動され、ステップS3に進む。
ステップS3で、光ピックアップがリゼロ位置に移動したか否かが判断され、光ピックアップがリゼロ位置に移動した場合、ステップS4に進み、光ピックアップがリゼロ位置に移動していない場合、ステップS2に戻って、ステップS2からのステップを繰り返す。
ステップS4で、一定駆動電圧がスピンドルモータに印加されてスピンドルモータが回転され、ステップS5に進む。
ステップS5で、フォーカスサーボがONにされて、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長が基準クロックに基づいて測定され、ステップS6に進む。
ステップS6で、光ディスクが所定量回転したか否かが判断され、光ディスクが所定量回転した場合、ステップS7に進み、光ディスクが所定量回転していない場合、ステップS5に戻って、ステップS5からのステップを繰り返す。
ステップS7で、測定された最長ビット長から光ディスクの回転数が算出されて、スピンドルモータの駆動電圧と光ディスクの回転数との相関関係に基づき、算出された光ディスクの回転数に応じてスピンドルサーボ回路のモータ駆動ICのゲインが設定され、ステップS8に進んで処理を終了する。
また、図5の本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートを基に説明する。
リモコン装置のキー操作により光ディスクの再生が指令されると、ステップS11からステップS12に進み、ステップS12で、最大駆動電圧がスピンドルモータに印加されてスピンドルモータが回転され、ステップS13に進む。
ステップS13で、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長が基準クロックに基づいて測定され、測定された最長ビット長から光ディスクの回転数が算出されて、ステップS14に進む。
ステップS14で、光ディスクの回転数が略所定回転数になったか否かが判断され、光ディスクの回転数が略所定回転数になった場合、ステップS15に進み、光ディスクの回転数が略所定回転数になっていない場合、ステップS13に戻って、ステップS13からのステップを繰り返す。
ステップS15で、スピンドルモータの駆動電圧が光ディスクを所定回転数で回転させる所定電圧に下げられ、ステップS16に進む。
ステップS16で、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長が基準クロックに基づいて測定され、測定された最長ビット長から光ディスクの回転数が算出されて、ステップS17に進む。
ステップS17で、光ディスクの回転数が所定回転数になったか否かが判断され、光ディスクの回転数が所定回転数になった場合、ステップS19に進み、光ディスクの回転数が所定回転数にならない場合、ステップS18に進む。
ステップS18で、最長ビット長から算出された光ディスクの回転数に応じてスピンドルモータの駆動電圧が調整され、ステップS19に進む。
ステップS19で、光ピックアップにより光ディスクに記録された情報データが読み出されて光ディスクに記録された情報データが再生され、ステップS20に進んで処理を終了する。
以上、本発明を実施するための最良の形態について詳述したが、本発明はこれに限定されるものではなく、当業者の通常の知識の範囲内でその変形や改良が可能であることはいうまでもない。例えば、EFM信号中の最長ビット信号を計測して光ディスクの回転数を算出し、スピンドルモータの回転を制御することを説明したが、光ディスクに予め記録されたウォブル信号、ランドプリピット信号を計測して光ディスクの回転数を算出し、スピンドルモータの回転を制御するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の一実施例のディスク再生装置の構成を示すブロック図である。
【図2】再生信号のEFM信号中の最長ビット信号を示す図である。
【図3】本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示す説明図である。
【図4】本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施例のディスク再生装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0008】
1 ディスク再生装置
2 光ディスク
3 光ピックアップ
4 スピンドルモータ
5 スピンドルサーボ回路
5a モータ駆動IC
6 スレッドモータ
7 スレッドサーボ回路
8 トラッキングサーボ回路
9 フォーカスサーボ回路
10 RF増幅回路
11 信号処理回路
12 カウンタ
13 マイコン
14 リモコン受信部
20 リモコン装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクに記録された情報データを再生するディスク再生装置であって、
スピンドルモータに一定駆動電圧を印加して光ディスクを回転させる第1の回転制御手段と、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長を基準クロックに基づいて測定する測定手段と、前記測定手段により測定された最長ビット長から光ディスクの回転数を算出する算出手段と、スピンドルモータの駆動電圧と光ディスクの回転数との相関関係に基づき、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数に応じてモータ駆動ICのゲインを設定する設定手段と、光ディスクの再生開始時に、最大駆動電圧を印加してスピンドルモータを回転させる第2の回転制御手段と、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数が略所定回転数になったとき、スピンドルモータの駆動電圧を所定電圧に下げる駆動電圧変更手段と、前記駆動電圧変更手段によりスピンドルモータの駆動電圧が所定電圧に下げられた後、光ディスクの回転数が所定回転数にならない場合、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数に応じてスピンドルモータの駆動電圧を調整する調整手段とを備えたことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項2】
光ディスクに記録された情報データを再生するディスク再生装置であって、
スピンドルモータに一定駆動電圧を印加して光ディスクを回転させる第1の回転制御手段と、光ディスクから再生された情報データのEFM信号中の最長ビット長を基準クロックに基づいて測定する測定手段と、前記測定手段により測定された最長ビット長から光ディスクの回転数を算出する算出手段と、スピンドルモータの駆動電圧と光ディスクの回転数との相関関係に基づき、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数に応じてモータ駆動ICのゲインを設定する設定手段とを備えたことを特徴とするディスク再生装置。
【請求項3】
光ディスクの再生開始時に、最大駆動電圧を印加してスピンドルモータを回転させる第2の回転制御手段と、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数が略所定回転数になったとき、スピンドルモータの駆動電圧を所定電圧に下げる駆動電圧変更手段とを更に備えたことを特徴とする請求項2記載のディスク再生装置。
【請求項4】
前記駆動電圧変更手段によりスピンドルモータの駆動電圧が所定電圧に下げられた後、光ディスクの回転数が所定回転数にならない場合、前記算出手段により算出された光ディスクの回転数に応じてスピンドルモータの駆動電圧を調整する調整手段を更に備えたことを特徴とする請求項3記載のディスク再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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