説明

ディスク記録及び/又は再生装置

【課題】一対のシャッタ部材の開閉動作がスムース且つ確実に行うことができるようにすると共に、一対のシャッタ部材とカートリッジ筐体との隙間を可及的に小さくして大きな開口部の防塵性、気密性を高める。
【解決手段】上シェル13、中シェル14及び下シェル15を重ね合せることによって上シェルと中シェル間にディスク収納室が形成され、中シェルが上シェル及び下シェルによって回転自在に支持されると共に開口部を有するカートリッジ筐体と、中シェルの回転に応じて開位置と閉位置との間で移動可能とされた一対のシャッタ部材18a,18bと、を具えたディスク記録媒体装置において、一対のシャッタ部材はディスクドライブ装置のラック棒と係合する中シェルの回転に応じて接合部50a,50bが互いに平行な状態を維持したまま平行移動することにより開口部25,42を開閉する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクや光磁気ディスク、磁気ディスク等のディスク状記録媒体がカートリッジ筐体のディスク収納室内に収納されたディスク記録媒体装置を用いて情報の記録及び/又は再生を行うためのディスク記録及び/又は再生装置に関し、特に、カートリッジ筐体に設けた開口部を一対のシャッタ部材によって開閉させるようにしたディスク記録及び/又は再生装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一般に、音声、映像或いはコンピュータのデータ等の情報の記録及び/又は再生が可能なディスク状記録媒体がカートリッジ筐体内に回転自在に収納されたディスク記録媒体装置としては、例えば、図27に示すような構成のものが知られている。このディスク記録媒体装置1は、コンピュータのデータ等の情報を使用者が後から記録(書き込み)できる追記形光磁気ディスク4を内蔵している情報記録メディアの一例を示すものである。
【0003】
このディスク記録媒体装置1は、一対の上シェル2a及び下シェル2bによって構成されるカートリッジ筐体2と、このカートリッジ筐体2のディスク収納室3内に回転自在に収納された光磁気ディスク4等を備えている。カートリッジ筐体2の上下両面には、中央部から一辺に向かって延びる上下の開口部5が設けられている。この開口部5は、その一辺に沿ってスライド可能とされたシャッタ部材6によって開閉可能とされている。6aは、シャッタ部材6の先端部の抜け出しを防止するための押え部材である。
【0004】
また、光磁気ディスク4の中央部には、金属によって円盤状に形成されたセンタハブ7が設けられている。このセンタハブ7は、開口部5の内側端部に対応された位置、即ち、カートリッジ筐体2の略中央部に配置されている。このセンタハブ7には、ディスクドライブ装置に設けられるターンテーブルが装着され、そのターンテーブルによるチャッキングにより固定されて光磁気ディスク4が所定速度(例えば、線速度一定)で回転駆動される。この際、開口部5内にヘッド部が挿入される光磁気ピックアップ装置の働きにより、光磁気ディスク4に対する情報信号の記録又は再生が行われる。
【特許文献1】特開2000−113630号公報
【特許文献2】実願昭56−111713号(実開昭58−017682号)のマイクロフィルム
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、このような構成を有する従来のディスク記録媒体装置1においては、開口部5を開閉するシャッタ部材6が断面コ字状をなすように形成されており、このシャッタ部材6をカートリッジ筐体2の一辺に嵌め合わせ、その一辺に沿ってシャッタ部材6をスライドさせて開口部5を開閉する構造となっていた。そのため、カートリッジ筐体2とシャッタ部材6との間に大きな隙間ができてしまい、微小なゴミやホコリ等の侵入を防ぐことができないという課題があった。
【0006】
近年、光ディスクの大容量化・高記録密度化の流れの中、記録パターンの狭ピッチ化、線密度の増大化が進んでいる。光ディスク或いは光磁気ディスクは、記録面上にゴミやホコリ等が侵入することによって読取り或いは書込み光ビームが遮蔽されたり、情報記録面への傷つけによって正常な情報の読み書きができなくなってしまう場合がある。そのため、従来のディスクカートリッジでは、図27に示すように、断面略コ字状に形成されたシャッタ部材6をカートリッジ筐体2の一辺にスライド可能に装着し、その一辺に沿って移動させることにより開口部5を開閉して、光ディスク等の情報記録面の保護を図っている。
【0007】
ところが、更なる大容量化・高記録密度化により、従来では影響の少なかった微小なゴミやホコリ等であっても、データの読み書きに対する影響度が増加し、上述したような略コ字状をなすシャッタ部材では、微小なサイズのゴミやホコリ等の侵入を防ぐことができなかった。この場合、カートリッジ筐体2内に侵入した微小なゴミやホコリが光磁気ディスク4の情報記録面に付着すると、そのゴミ等によって情報記録面が傷つけられたり、レーザ光が影響を受けてしまい、正常な情報の読み書きができなくなってしまうという課題があった。
【0008】
また、上述した従来のディスク記録媒体装置1においては、使用者の手に触れ易いところにシャッタ部材6があるため、使用者が誤ってシャッタ部材6をスライドさせて開口部5を開けてしまうおそれがあった。しかも、シャッタ部材6がカートリッジ筐体2の一辺に沿って直線的に移動するため、カートリッジ筐体2の表面積を小さくできないという課題もあった。
【0009】
本発明は、このような従来の課題に鑑みてなされたものであり、上シェル及び下シェルの少なくとも一方で中シェルを回転自在に支持すると共に、この中シェルの回転に基づいて一対のシャッタ部材を開閉動作させる構成とすることにより、一対のシャッタ部材の開閉動作をスムース且つ確実に行うことができると共に、一対のシャッタ部材とカートリッジ筐体との隙間を可及的に小さくして大きな開口部の防塵性、気密性を高めることにより、上述したような従来の課題を解決することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述したような課題等を解決し、上記目的を達成するために、本出願のディスク記録及び/又は再生装置は、上シェル、中シェル及び下シェルを重ね合せることによって上シェルと中シェル間又は中シェルと下シェル間にディスク収納室が形成され、中シェルが上シェル及び下シェルの少なくとも一方によって回転自在に支持されると共に、上シェル及び下シェルの少なくとも一方に形成された第1の開口部又は上シェル及び下シェルの少なくとも一方に形成された第1の開口部と中シェルに形成された第2の開口部を有するカートリッジ筐体と、ディスク収納室内に回転自在に収納されるディスク状記録媒体と、カートリッジ筐体に設けられ、第1の開口部又は第1の開口部と第2の開口部を閉じる閉位置において互いに接合する接合部をそれぞれ具え、中シェルの回転に応じて第1の開口部又は第1の開口部と第2の開口部を開く開位置と閉位置との間で移動可能とされた一対のシャッタ部材と、を具えたディスク記録媒体装置と、ディスク記録媒体装置の挿脱動作に応じて一対のシャッタ部材を移動させて第1の開口部又は第1の開口部と第2の開口部を開閉させるシャッタ開閉手段と、ディスク記録媒体装置が着脱可能に装着されると共に、ディスク記録媒体装置の装着時、シャッタ開閉手段で開放された第1の開口部又は第1の開口部と第2の開口部から挿入されてディスク状記録媒体をチャッキングして回転駆動するディスクドライブ装置と、を備え、一対のシャッタ部材は、中シェルの回転に応じて接合部が互いに平行な状態を維持したまま移動することにより第1の開口部又は第1の開口部と第2の開口部を開閉することを特徴としている。
【発明の効果】
【0011】
上述のように構成することにより、本出願のディスク記録及び/又は再生装置によれば、ディスク収納室及び開口部を有するカートリッジ筐体とディスク状記録媒体と開口部を開閉する一対のシャッタ部材とを具えたディスク記録媒体装置と、シャッタ開閉手段と、ディスクドライブ装置とを備え、中シェルの回転に応じて一対のシャッタ部材を、それぞれの接合部が互いに平行な状態を維持したまま移動させる構成としたため、中シェルの回転に応じて一対のシャッタ部材を平行に移動させ、一対のシャッタ部材によって開口部をスムース且つ確実に平行移動させることができるディスク記録媒体装置を用いて情報信号の記録及び/又は再生を行うことができる。そのため、一対のシャッタ部材の接合部間及び一対のシャッタ部材とカートリッジ筐体間の隙間が小さく、微小なゴミやホコリ等がディスク収納室内に入り難くて防塵効果の高いディスク記録媒体装置を用いて情報信号の記録及び/又は再生動作を行うことができ、情報信号の記録及び/又は再生精度の向上を図ることができるという効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照して説明する。図1〜図26は、本発明のディスク記録及び/又は再生装置の実施の例を示すものである。
【実施例1】
【0013】
ここで、本出願において、「ディスクカートリッジ」とは、主要な構成メンバとして上下シェル及び中シェルと一対のシャッタ部材(通常は2枚であるが、3枚以上の組み合わせであっても良い。)とを有し、ディスク状記録媒体を収納する以前の筐体のみからなるものを言うものとする。また、「ディスク記録媒体装置」とは、カートリッジ筐体のディスク収納室内にディスク状記録媒体が収納されたもので、ディスクカートリッジとディスク状記録媒体との組み合わせからなるものを言うものとする。更に、「ディスク記録及び/又は再生装置」とは、ディスク記録媒体装置とディスクドライブ装置との組み合わせからなり、ディスク状記録媒体に対して情報信号の記録又は再生の一方、或いは記録再生の両方を行うことができるようにした装置を言うものとする。
【0014】
図1はディスク記録媒体装置の第1の実施例を下シェル側から見た分解斜視図、図2は同じく下シェル側から見たシャッタ閉状態の斜視図、図3は同じくシャッタ開状態の斜視図、図4は上シェルの底面図、図5は中シェルの底面図、図6は下シェルの平面図、図7は中シェルと一対のシャッタ部材の開状態の斜視図、図8は図7の一対のシャッタ部材の閉状態の斜視図、図9は下シェルと一対のシャッタ部材の開状態の斜視図、図10は図9の一対のシャッタ部材の閉状態の斜視図、図11は図10の一対のシャッタ部材の閉状態の平面図、図12はディスク記録媒体装置の中央部を断面した説明図である。
【0015】
また、図13〜図19はディスク記録媒体装置の中シェルの回転量と一対のシャッタ部材の開閉状態との関係をそれぞれ示す説明図、図20A〜Cは中シェルの回転とその昇降動作との関係をそれぞれ示す説明図、図21A及びBは中シェルの回転による昇降動作に基づくシャッタ部材の密着・開放状態をそれぞれ示す説明図である。
【0016】
図22はディスク記録媒体装置の第2の実施例を下シェル側から見た分解斜視図、図23は同じく下シェル側から見たシャッタ閉状態の斜視図、図24は本発明のディスク記録媒体装置を使用可能なディスクドライブ装置の回路構成の一実施例を示すブロック説明図、図25はディスクドライブ装置に対するディスク記録媒体装置の挿入前の状態を示す斜視図、図26は同じくディスクドライブ装置に対するディスク記録媒体装置の挿入中の状態を示す斜視図である。
【0017】
第1の実施例として示すディスク記録媒体装置10は、ディスク状記録媒体として、オーディオ情報としての音楽信号やビデオ情報としての映像信号及び音楽信号等の各種の情報信号が予め記録された再生専用型の光ディスク、或いはオーディオ情報やビデオ情報等の情報信号が1度だけ記録可能(追記型)若しくは何度でも繰り返して記録可能(書換え型)とされた記録可能型の光ディスク11を収納したものである。しかしながら、ディスク状記録媒体としては、これに限定されるものではなく、薄い円盤の表面に磁性薄膜層を形成して特定位置の磁化状態により情報を記憶するようにした磁気ディスク、同様に形成した磁性薄膜層に光ヘッドと磁気ヘッドを使用して情報を書き込み又は読み出すようにした光磁気ディスクその他の記憶媒体を適用することができるものである。
【0018】
ディスク記録媒体装置10は、図1〜図3に示すように、一対の上シェル13、中シェル14及び下シェル15を重ね合せることによって形成されるカートリッジ筐体12と、このカートリッジ筐体12内に形成されたディスク収納室16内に回転自在に収納される光ディスク11と、中シェル14及び下シェル15に形成された開口部25,42を開閉する一対のシャッタ部材18a,18b等を備えて構成されている。このディスクカートリッジ10は、光ディスク11を水平にして使用する場合には、通常上シェル13が上側に配されるが、図1においては説明上の便宜のために上下が逆とされており、上シェル13を下側にした状態で書き表されている。
【0019】
上シェル13は、図1及び図4に示すように、正面側が円弧形状とされた略四角形をなす薄い皿状の部材からなる。この上シェル13の下面(図1において表面として現れている面)の中央部には、中シェル14の厚み方向の略上半分が回動可能に嵌合される円形の上側凹陥部19aが設けられている。この上側凹陥部19aを設けることによって上シェル13の外周縁には、前縁部13aと左右の側縁部13b,13cと後縁部13dとが設けられている。この上シェル13の前縁部13a及び後縁部13dの略中央部には、下シェル15との位置合わせを行うための位置決め用凹部21a及び21bが設けられている。
【0020】
また、上シェル13の上側凹陥部19aの外周縁には、周方向に所定長さで連続する円弧状のカム溝22が等間隔に3箇所に設けられている。このカム溝22を3箇所に設けることにより、隣り合うカム溝22,22間の3箇所に所定長さのリフトアップ部23(図4において格子縞状にハッチングした部分)が設けられている。この3箇所のカム溝22には、中シェル14に設けられたカム部46が摺動可能に嵌合される。
【0021】
この上シェル13の下面に下シェル15が重なり合わされる。下シェル15は、図1及び図6に示すように、その外観形状は上シェル13のそれと略同様とされており、正面側が円弧形状とされた略四角形をなす薄い皿状の部材からなる。この下シェル15の平面(図1において裏面として隠れている面)の中央部には、中シェル14の厚み方向の略下半分が回動可能に嵌合される円形の下側凹陥部19bが設けられている。この下側凹陥部19bを設けることによって下シェル15の外周縁には、前縁部15aと左右の側縁部15b,15cと後縁部15dとが設けられている。この下シェル15の前縁部15a及び後縁部15dの略中央部には、上シェル13との位置合わせを行うための位置決め用凸部24a及び24bが設けられている。
【0022】
この下シェル15の凸部24a,24bを上シェル13の凹部21a,21bにそれぞれ係合させることにより、上下シェル13,15が互いに位置合わせされて所定の状態で重ね合わされる。この上下シェル13,15内に形成された上下の凹陥部19a,19bからなる円形の空間部内に中シェル14が回転自在に収納されている。この下シェル15の中央部には、前後方向に延在された第1の開口部25が設けられている。第1の開口部25は、ディスク回転駆動機構のターンテーブルと光学ピックアップ装置の光学ヘッドを光ディスク11に臨ませるためのもので、これらが自由に出入りできる広さに設定されている。
【0023】
即ち、下シェル15の第1の開口部25は、ターンテーブルが出し入れされる中央部に設定されたテーブル用開口部25aと、このテーブル用開口部25aの前後方向両側に延在されたヘッド用開口部25bとを有している。この第1の開口部25の形状は、例えば、ヘッド用開口部25bにおけるテーブル用開口部25aの両側に1個ずつ合計2個の光学ヘッドを同時に出し入れできるようにするために考え出されたものである。ヘッド用開口部25bの前後方向両端の内面には、後述するシャッタ部材18a,18bとの間の隙間を塞ぐための遮蔽部26a,26bがそれぞれ設けられている。更に、下側凹陥部19b内には、テーブル用開口部25aを中心に対称となるように一対の操作凸部27a,27bが設けられている。
【0024】
このような構成を有する上シェル13と下シェル15とによって形成される上下の凹陥部19a,19b内に中シェル14が収納され、この中シェル14と上シェル13とによって円形の空間部からなるディスク収納室16が形成されている。このディスク収納室16内に、光ディスク11が半径方向外側及び厚み方向に所定の隙間を持たせて収納されている。この光ディスク11は、中央部にセンタ穴11aが設けられた厚みの薄い円板状の記録部材からなる。
【0025】
この光ディスク11の中央部の一面には、センタ穴11aを覆うようにセンタハブ28が接着剤等の固着手段によって固定されている。このセンタハブ28は、マグネットによって吸着されるステンレス鋼、鉄板等の磁性材料によって形成されている。このセンタハブ28にはディスクドライブ装置に内蔵されるディスク回転駆動装置のターンテーブルがセンタ穴11aを介して嵌合される。このターンテーブルに設けられたマグネットの磁力によってセンタハブ28が吸着される。これにより、光ディスク11がターンテーブルにチャッキングされて回転方向に一体化され、このターンテーブルが取り付けられるスピンドルモータの駆動により、所定速度(例えば、線速度一定)で回転される。
【0026】
この光ディスク11の一面には、ディスクドライブ装置に内蔵される光学ピックアップ装置の光学ヘッドが対向される情報記録の可能な情報記録領域29aと、情報記録の不可能な非記録領域29b,29cとが設けられている。非記録領域29b,29cは、光ディスク11の内側であるセンタハブ28の外側に所定幅で設けられた内側非記録領域29bと、光ディスク11の外周縁に所定幅で設けられた外側非記録領域29cとからなる。この内外の非記録領域29b,29c間に情報記録領域29aが設けられている。この光ディスク11の基板の材質としては、例えば、ポリカーボネート(PC)やポリオレフィン等の合成樹脂が好適であるが、他の合成樹脂を用いることができることは勿論のこと、合成樹脂以外であっても情報記録媒体として用いられるガラス材やアルミニウム合金等の各種の材料を用いることができる。
【0027】
また、上下シェル13,15の一方の側縁部13b,15bの略中央部には、中シェル14の外周面の一部を露出させるための開口窓30が設けられている。この開口窓30は、上シェル13の接合部に設けた上側切欠き部30aと、下シェル15の接合部に設けた下側切欠き部30bとによって形成されている。更に、上下シェル13,15の一方の側縁部13b,15bには、その接合面に沿って前後方向に延びるガイド溝31が設けられている。このガイド溝31は、ディスクカートリッジ10をディスクドライブ装置に装着する際の誤挿入防止等を目的として設けられたものである。このガイド溝31には開口窓30が連通されている。
【0028】
更に、上下シェル13,15の一方の側縁部13b,15bの前隅部には、ロック部材32が回動可能に収納されるロック収納部33が設けられている。このロック収納部33は凹陥部19a,19bに連通されていると共に、一方の側縁部13b,15bに設けられた開口穴34を介してガイド溝31に連通されている。更に、上シェル13のロック収納部33には、ロック部材32を回動自在に支持する支持軸35が、下シェル15側へ突出するように設けられている。
【0029】
このロック部材32は、図1及び図13等に示すように、支持軸35に回動自在に嵌合されて平面方向へ揺動可能とされたレバー状の部材によって形成されている。このロック部材32の長手方向の一端には複数の歯を有するストッパ部36が設けられ、長手方向の他端には入力部37が設けられている。更に、ロック部材32には、ストッパ部36と対向するよう同方向に突出されたバネ片38が一体に設けられている。
【0030】
このような構成を有するロック部材32は、ストッパ部36を凹陥部19a,19b側に向けた状態で支持軸35に嵌合され、バネ片38が前縁部13a,15aの内面に当接される。このバネ片38のバネ力によってストッパ部36が凹陥部19a,19b側に付勢され、これと同時に、入力部37が開口穴34を内側から貫通してガイド溝31内に突出される。
【0031】
このような上シェル13及び下シェル15の上下凹陥部19a,19b内に回転可能に嵌合される中シェル14は、図1及び図5等に示すような構成を備えている。この中シェル14は、円盤状の薄い板材からなる平面部40と、この平面部40の外周縁に連続して設けられたリング部41とを有している。
【0032】
中シェル14の平面部40は、略半円形に形成された一対の半円片40a,40aからなり、両半円片40a,40aの弦辺間に隙間をあけることによって第2の開口部42が形成されている。この第2の開口部42は、下シェル15の第1の開口部25と形状及び大きさが略等しく形成されている。即ち、第2の開口部42も第1の開口部25と同様に、平面部40の中央部に設定され且つターンテーブルが出し入れされるテーブル用開口部42aと、このテーブル用開口部42aの直径方向両側に設定され且つ光学ヘッドが1個ずつ対向されるヘッド用開口部42b,42bとを有している。
【0033】
これらヘッド用開口部42b,42bの半径方向外側端部はリング部41に連続するように形成されている。その結果、リング部41には、ディスク収納室16内に収納される光ディスク11の下面となる情報記録面よりも下シェル15側に突出しない高さとされた連結部41aが形成されている。更に、テーブル用開口部42aの周囲を囲む平面部40の内周縁には、自由状態において光ディスク11の内側非記録領域29bを下方から支える支持縁部40bが設けられている。
【0034】
また、中シェル14のリング部41の外周面には、周方向の所定範囲に渡って多数の歯を有するギア部43が設けられている。このギア部43は、図13に示すように、カートリッジ筐体12の組立時、中シェル14の第2の開口部42を下シェル15の第1の開口部25に一致させた状態において、開口窓30に臨む位置に設定されている。このギア部43の範囲は、中シェル14の回転角度よりも少々大きい角度範囲となるように設定されている。
【0035】
即ち、図15〜図19に示すように、第1の開口部25に対して第2の開口部42が最大に傾いた状態となる一対のシャッタ部材18a,18bが完全に閉じたとき、ギア部43の周方向の一端が開口窓30に露出される。そして、中シェル14が所定角度を回転して第2の開口部42が第1の開口部25に重なり合った状態となる一対のシャッタ部材18a,18bが完全に開いたとき、ギア部43の周方向の他端が開口窓30に露出される。
【0036】
この中シェル14のギア部43の一端の外側には、中シェル14の回転移動量を制限するストッパ部44が半径方向外側へ突出するように設けられている。このようにギア部43及びストッパ部44がリング部41の外周面から外側へ突出しているため、上シェル13及び下上シェル15の対応する部分には、ストッパ部44等との接触を回避してその通過を許容するための逃げ溝45a,45bがそれぞれ設けられている。
【0037】
更に、リング部41の一方の端面には、周方向の3箇所において所定の長さで連続する円弧状のカム部46(図5において多数の点にて表した部分)が設けられている。これらのカム部46は、中シェル14を上シェル13に組み立てた状態において、上シェル13の3箇所のカム溝22にそれぞれ係合されている。この中シェル14が所定角度回転することにより、各カム部46が3箇所のリフトアップ部23にそれぞれ乗り上げられる。
【0038】
また、中シェル14のリング部41の他方の端面には、カム部46と反対側に突出する円弧状の突条部47が2箇所に設けられている。これらの突条部47,47は、一対のシャッタ部材18a,18bの半径方向外側への移動を制限するものである。これらの突条部47,47との接触を避けるため、図6に示すように、上シェル13の一方の遮蔽部26a,26aには、周方向に延びる逃げ溝48がそれぞれ設けられている。
【0039】
更に、中シェル14の平面部40には、一対のシャッタ部材18a,18bを平面方向へ回動自在に支持するための一対の支持孔49,49が設けられている。この一対の支持孔49,49は、テーブル用開口部42aを中心としてヘッド用開口部42b,42bの一方の縁部分に点対称となるよう1個ずつ設定されている。
【0040】
この一対の支持孔49,49を介して中シェル14に取り付けられるシャッタ機構18は、同一の形状及び大きさとされた2枚で一対のシャッタ部材18a,18bによって構成されている。一対のシャッタ部材18a,18bは、図7及び図8に示すような形状及び構造を有している。即ち、一対のシャッタ部材18a,18bは、略半円形をなす薄い板体によって形成されている。各シャッタ部材18a,18bの弦側辺の略中央部には、弦線と直交する方向に所定の長さで形成された段部50が設けられており、この段部50によってその両側に凸側接合部50aと凹側接合部50bとが形成されている。
【0041】
更に、シャッタ部材18a,18bの各接合部50a,50bには、弦の延在方向と直交する方向に庇状に突出する庇部51a,51bがそれぞれ設けられている。かくして、一対のシャッタ部材18a,18bにおいて、互いの凸側接合部50aの端面と凹側接合部50bの端面とがそれぞれ対向され、凸側接合部50aの庇部51aが凹側接合部50bの庇部51bにそれぞれ重なり合わされる。このシャッタ部材18a,18bの弦側辺の凸側接合部50a側の端部である軸取付部50cには、庇部51側に突出する軸部52がそれぞれ設けられている。
【0042】
この軸部52を平面部40の支持孔49に嵌合させることにより、各シャッタ部材18a,18bが中シェル14にそれぞれ回動自在に取り付けられる。この際、一対のシャッタ部材18a,18bは、互いの弦側辺を対向させて取り付けるようにする。その結果、図7に示すように、一対のシャッタ部材18a,18bをそれぞれ外側へ離反させるように回動させたとき、各シャッタ部材18a,18bの接合部50a,50bは、それぞれ離れる方向へ平行に移動して、各シャッタ部材18a,18bが半円片40a上に隠れるように載置される。
【0043】
一方、一対のシャッタ部材18a,18bをそれぞれ内側へ回動させることにより、同じく各シャッタ部材18a,18bの接合部50a,50bが、それぞれ近づく方向へ平行に移動する。そして、一対のシャッタ部材18a,18bの互いの接合部50a,50bをそれぞれ当接させることにより、図8に示すように、一対のシャッタ部材18a,18bによって略円形をなす遮蔽部が第2の開口部42の中央部に形成される。
【0044】
更に、シャッタ部材18a,18bの凹側接合部50b側には、このシャッタ部材18a,18bを開閉動作させるための開閉溝53がそれぞれ設けられている。各開閉溝53は、それが設けられているシャッタ部材18a,18bの軸部52を中心に放射方向へ延びるように形成されている。この開閉溝53には、下シェル15の操作凸部27a,27bが摺動可能に係合される。更に、各開閉溝53の外側の端部には、周囲に切り込みを入れることによって形成された弾性片54と、操作凸部27a,27bを逃がすための凹部53aとが設けられている。また、シャッタ部材18a,18bの円弧側辺には、シャッタの閉じ状態において軸部52が移動することによってその跡に形成された隙間を塞ぐ閉鎖片55が設けられている。
【0045】
上述したような構成を有する上シェル13、中シェル14、下シェル15及びシャッタ部材18a,18bの材質としては、例えば、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂)やHIPS(高衝撃性ポリスチレン)等の合成樹脂が好適である。しかしながら、その他の合成樹脂を適用できることは勿論のこと、アルミニウム合金、ステンレス鋼その他の金属材料を用いることもできる。
【0046】
上述した中シェル14と操作凸部27a,27bと後述するラック棒70等によってシャッタ開閉機構が構成されている。そして、支持孔49と軸部52とによって回動連結部が構成され、操作凸部27a,27bと開閉溝53とによって移動連結部が構成されている。尚、図示しないが、ディスク記録媒体装置10について、例えば、カートリッジ筐体12の後部隅部等に、光ディスク等の記録媒体に記録された情報の誤消去を防止するための誤消去防止機構を設ける構成とすることもできる。このような誤消去防止機構としては、例えば、カートリッジ筐体12の背面に開口する操作窓と、この操作窓を開閉可能に装着される誤消去防止片等によって構成することができる。
【0047】
上述したような構成を有するディスク記録媒体装置10は、例えば、次のようにして簡単に組み立てることができる。このディスク記録媒体装置10の組立作業は、図1に示すように、上シェル13を下に配置した状態で行われる。
【0048】
まず、上シェル13の上側凹陥部19a内に光ディスク11を載置する。このとき、光ディスク11は、センタハブ28のある面を下にして上側凹陥部19a内に入れ込む。次に、光ディスク11を覆うように中シェル14の開口側を上側凹陥部19aに嵌合させる。これにより、中シェル14と上シェル13とで形成されるディスク収納室16内に光ディスク11が回転自在に収納される。このとき、中シェル14の第2の開口部42が延在する方向を上シェル13の前後方向に一致させ、ギア部43の一端を開口窓30に臨ませる。
【0049】
次に、シャッタ機構18を中シェル14に組み立てる。これは、一対のシャッタ部材18a,18bの互いの弦側を対向させ、この状態で軸部52を平面部40の支持孔49にそれぞれ嵌合させる。そして、各シャッタ部材18a,18bを互いに離反させ、中シェル14の各半円片40a上にそれぞれ重なり合うようにする。これと同時に、又は前後して、ロック収納部33の支持軸35にロック部材32を取り付ける。この際、ロック部材32のバネ片38を上シェル13の前縁部13aの内面に当接させ、このバネ片38のバネ力によって入力部37を開口穴34からガイド溝31内に突出させる。
【0050】
次に、シャッタ機構18を含む中シェル14の上に下シェル15を被せ、この下シェル15を上シェル13に重ね合わせる。このとき、下シェル15の位置決め用凸部24a,24bを上シェル13の同じく位置決め用凹部21a,21bに嵌め込む。これにより、下シェル15が上シェル13に対して自動的に位置決めされる。
【0051】
この際、一対のシャッタ部材18a,18bを上述した位置に配置しておくことにより、下シェル15の下側凹陥部19b内に設けた一対の操作凸部27a,27bを一対の開閉溝53,53にそれぞれ対向させることができる。そのため、一対の開閉溝53,53の位置を気に掛けることなく、下シェル15を上シェル13に重ね合わせるだけで一対の操作凸部27a,27bを一対の開閉溝53,53に係合させることができる。
【0052】
その後、複数本の固定ネジを用いて下シェル15を上シェル13に締め付け固定する。これにより、ディスク記録媒体装置10の組立作業が完了する。この場合、固定ネジ等の別部材からなる固着手段を用いることなく、例えば、接着剤等を用いて上シェル13と下シェル15の接合面を直に接合する構成とすることもできる。このように、本実施例に係るディスク記録媒体装置10によれば、使用される構成部品の数が少なく、しかも、極めて簡単に組立作業を行うことができる。
【0053】
この場合、一対のシャッタ部材18a,18bの接合部50a,50bには、それぞれ厚みが半分程度の庇部51a,51bがそれぞれ設けられており、これらの庇部51a,51bが他方の接合部50a,50bの下方に入り込む構成となっている。そのため、接合部50a,50bの全体が適度に重ね合わされることから、ラビリンス効果を生じさせて、接合部50a,50bの全長に亘ってチリやホコリ等が入り難い構造とすることができた。
【0054】
しかも、接合部50a,50bを内側へ押圧した場合には、その接合部50a,50bに加えられた外力を内側に位置する庇部51a,51bによって受けることになる。そのため、庇部51a,51bによって接合部50a,50b間の係合状態をより強固なものにすることができ、シャッタ部材の変形を防止できると共にチリやホコリ等の侵入をより確実に防止することができる。
【0055】
上述したような構成を有するディスク記録媒体装置10がディスクドライブ装置に装着される前には、図2に示すような状態になっている。即ち、シャッタ機構18の一対のシャッタ部材18a,18bは、その自重や下シェル15及び中シェル14との間に生じている摩擦力等によって下シェル15の第1の開口部25及び中シェル14の第2の開口部42が完全に閉じられている(閉位置)。更に、中シェル14の3箇所のカム部46が、上シェル13の3箇所のカム溝22から飛び出してリフトアップ部23に乗り上げた状態にある。そのため、一対のシャッタ部材18a,18bは、図21Aに示すように、上シェル13と中シェル14とによって両側から挟持された状態となっている。
【0056】
更に、図13等に示すように、ロック部材32のバネ片38のバネ力によってストッパ部36が中シェル14のギア部43に係合されている。そのため、一対のシャッタ部材18a,18bは、カムの昇降動作による挟持機構とロック部材32のロック機構とによって二重にロックされた状態となっている。従って、シャッタ機構18による第1及び第2の開口部25,42の閉鎖状態を確実に保持することができ、振動等に起因してシャッタ機構18が誤って開かれるのを確実に防止することができる。
【0057】
このような状態のディスク記録媒体装置10を、図25及び図26に示すように、ディスクドライブ装置60に挿入することにより、このディスクドライブ装置60に設けられているシャッタ開閉機構によってロック部材32のロック状態が解除される。その後、このシャッタ開閉機構によってシャッタ機構18が開放され、第1及び第2の開口部25,42が完全に開かれる(開位置)。このシャッタ機構18の開閉動作は、後に詳細に説明する。
【0058】
次に、ディスクドライブ装置60について説明する。このディスクドライブ装置60は、図25及び図26に示すように、中空の筐体からなる外装ケース61と、この外装ケース61内に収納された記録再生装置本体62等を備えて構成されている。外装ケース61は、上面及び前面に開口されたケース本体63と、このケース本体63の上面を閉じるように上部に着脱可能に取り付けられたケース蓋体64と、ケース本体63及びケース蓋体64の前面を閉じるように前部に着脱可能に取り付けられた前部パネル65等を備えている。
【0059】
ケース本体63の4箇所には、下方に突出する脚体63aが設けられている。これらの脚体63aによってディスクドライブ装置60が支えられ、適宜位置に取り付けられる。前部パネル65は、横長とされた板状部材からなり、その上部には横長のカートリッジ出入口66が設けられている。カートリッジ出入口66は、ディスク記録媒体装置10の正面側の大きさと略同程度の大きさに形成されている。このカートリッジ出入口66は、その内側に配置された開閉扉67によって常時は閉じられている。
【0060】
この開閉扉67をディスク記録媒体装置10の前部で押圧し、図26に示すように、所定の位置まで差し込む。これにより、図示しないローディング機構によってディスク記録媒体装置10が自動的に取り込まれる。そして、ローディング機構で搬送されたディスク記録媒体装置10は、ディスクドライブ装置60内の所定位置で位置決めされて固定される。これと同時に又は前後して、ディスクドライブ装置60に設けられているシャッタ開閉機構によってシャッタ機構18が動作され、第1及び第2の開口部25,42が完全に開放される(開位置)。
【0061】
その後、開放された第1及び第2の開口部25,42内にディスク回転駆動装置68のターンテーブル68aと光学ピックアップ装置69の光学ヘッド69aとが入り込む。そして、ターンテーブル68aが光ディスク11のセンタ孔11aに係合し、ターンテーブル68aに内蔵されているマグネットによってセンタハブ28を吸着して保持する。これと同時に又は前後して、光学ヘッド69aが光ディスク11の情報記録領域29aに所定位置まで接近する。これにより、ディスクドライブ装置60による光ディスク11に対する情報信号の記録及び再生動作が可能となる。
【0062】
このディスクドライブ装置60の記録再生装置本体62は、例えば、図24に示すような構成要素を備えて構成されている。即ち、記録再生装置本体62は、システムコントローラS1とメモリーコントローラS5とドライブコントローラD1との3つの制御装置を備えている。
【0063】
システムコントローラS1とメモリーコントローラS5とは直に接続されていて、その接続ラインには読取り専用記憶装置(ROM)S2と読取り書込み記憶装置(RAM)S3とが接続されている。更に、メモリーコントローラS5には、メモリーS4とMPEG2(3M〜40Mbps に対応した既存のテレビ放送、HDTV、広帯域ISDNなどに応用される動画圧縮方式)用のエンコーダーS6及びデコーダーS7とが接続されている。更に、システムコントローラS1には、コントロールパネルS8とリモコン受信部S9とが接続されている。
【0064】
また、ドライブコントローラD1には誤り訂正処理回路(ECC)D4が接続されていて、その接続ラインには記憶装置(ROM)D2及び記憶装置(RAM)D3と、サーボ回路D6及びアドレスデコーダーD7とが接続されている。更に、ドライブコントローラD1には記録時のエラーを判断する記録時エラー判断回路D8が接続されている。このドライブコントローラD1は、コマンド用インタフェースを介してシステムコントローラS1に接続されている。
【0065】
訂正処理回路D4、データ用インタフェースを介してメモリーコントローラS5に接続されていると共に、変復調回路D5にも接続されている。そして、変復調回路D5は、光学ピックアップ装置69の光学ヘッド69aに接続されている。更に、サーボ回路D6は、ディスク回転駆動装置であるスピンドルモータ68と、光学ピックアップ装置69と、記録時エラー判断回路D8とに接続されている。そして、光学ピックアップ装置69はアドレスデコーダーD7に接続され、アドレスデコーダーD7は記録時エラー判断回路D8にも接続されている。
【0066】
このような構成を有するディスクドライブ装置60のカートリッジ出入口66からディスク記録媒体装置10を挿入すると、図13に示すように、ディスクドライブ装置60に内蔵されたシャッタ開閉機構の一具体例を示すラック棒70(図25を参照)が、ディスク記録媒体装置10の一方の側面部に設けたガイド溝31内に入り込む。これにより、ガイド溝31内に突出されているロック部材32の入力部37が、バネ片38の付勢力に抗してラック棒70の押圧力によりロック収納部33内に押し込められる。更に、ラック棒70が相対的に前進することにより、そのギア部70aの先端が中シェル14のギア部43に噛み合わされる。
【0067】
このギア部43がラック棒70のギア部70aに噛み合うことにより、図13〜図19に示すように、ラック棒70の移動量に応じて中シェル14が回転される。図13及び図14は、ラック棒70のギア部70aが中シェル14のギア部43に噛み合う前の状態を示すものである。この状態では、一対のシャッタ部材18a,18bの凸側接合部50a及び凹側接合部50bは互いに突き当てられて密着されている。
【0068】
このとき、中シェル14の第2の開口部42は、下シェル15の第1の開口部25に対して傾斜された位置にあるため、両開口部25,42の重なり合った中央部分のみが開口されるが、その第1及び第2の開口部25,42は一対のシャッタ部材18a,18bによって閉じられている。従って、第1及び第2の開口部25,42の重複部分からチリやホコリ等がディスク収納室16内に入り込むおそれがない。
【0069】
更に、第1の開口部25と第2の開口部42とが鋭角で接近している部分には、一対のシャッタ部材18a,18bの軸取付部50cが介在されており、その軸取付部50cが一方の遮蔽部26bの内側に位置して隙間を消滅させている。また、他方の遮蔽部26aの内側には閉鎖片55が介在されており、この閉鎖片55が他方の遮蔽部26aの内側に位置して隙間を消滅させている。
【0070】
更に又、一対のシャッタ部材18a,18bに設けた開閉溝53は、それぞれ下シェル15によって閉じられている。そのため、下シェル15の第1の開口部25から中シェル14の第2の開口部42に通じる全ての隙間が一対のシャッタ部材18a,18bによって完全に閉鎖されていることから、第1及び第2の開口部25,42を介してチリやホコリ等がディスク収納室16内に侵入するおそれが無い。
【0071】
この状態から、ディスク記録媒体装置10の挿入動作に対応してラック棒70のギア部70aがガイド溝31内に入り込み、そのギア部70aと中シェル14のギア部43との噛み合いが開始されると、図13において中シェル14が反時計方向に回転される。この場合、中シェル14が回転動作を開始する初期状態では、図20C及び図21Aに示すように、そのカム部46がリフトアップ部23に乗り上げられて上シェル13との間で一対のシャッタ部材18a,18bを挟持した状態となっているため、中シェル14の回転動作には比較的大きな力が必要とされる。
【0072】
このカム部46の乗り上げによる大きな摩擦力に抗して中シェル14を回転させることにより、図20B及び図21Bに示すように、カム部46がリフトアップ部23を通過してカム溝22内に入り込むと、カム部46の摩擦力が消滅する。そのため、これ以後の中シェル14の回転動作は、極めて軽く且つスムースに行うことができる。このとき、一対のシャッタ部材18a,18bの各軸部52は、中シェル14の回転によって同様に回転される一方、他端側に設けた開閉溝53には下シェル15の操作凸部27a,27bがそれぞれ摺動可能に係合されている。
【0073】
この一対の操作凸部27a,27bは下シェル15に設けられていて、この操作凸部27a,27bが移動することがない。その一方、開閉溝53は、シャッタ部材18a,18bの回動に追従して操作凸部27a,27bとの間に相対移動が可能なように軸部52と操作凸部27b(又は27a)とを結ぶ方向Sに延在されている。そのため、シャッタ部材18a,18bの回動量に応じて操作凸部27b(又は27a)が開閉溝53内を軸部52側に移動する。これにより、各シャッタ部材18a,18bにおいて軸部52が対応する操作凸部27b(又は27a)側に移動する。
【0074】
その結果、図15の状態から、図16、図17及び図18の状態を経て、図19に示すように、各シャッタ部材18a,18bが中シェル14の対応する半円片40a上に移動する。この際、2つのシャッタ部材18a,18bの接合部50a,50bは、常に平行状態を維持したまま平行に移動する。これにより、各シャッタ部材18a,18bが半円片40aと重なり合う状態となり、図9等に示すように、第1及び第2の開口部25,42が完全に開放される。そのため、ディスク収納室16内に収納されている光ディスク11の一部が第1及び第2の開口部25,42によって露出される。
【0075】
これにより、図12に示すように、第1及び第2の開口部25,42に対するターンテーブル68a及び光学ヘッド69aの挿入が可能となる。そこで、ターンテーブル68a等をディスクカートリッジ10側へ移動するか又はディスクカートリッジ10をターンテーブル68a側へ移動することにより、ターンテーブル68aが中央部のテーブル用開口部25a,42a内に入り込み、光学ヘッド69aが両サイドのヘッド用開口部25b,42b内に入り込む。
【0076】
その結果、ターンテーブル68aに光ディスク11が装着されてチャッキングされると共に、光学ヘッド69aが所定の間隔を保持して光ディスク11の情報記録領域29aに対面される。これにより、ディスクドライブ装置60による光ディスク11の情報記録領域29aに対する情報信号の再生又は記録が可能となる。
【0077】
そこで、記録再生装置本体62を動作させ、スピンドルモータ68の駆動によりターンテーブル68aを介して光ディスク11を回転させる。これと同時に又は前後して、光学ピックアップ装置69の駆動により光学ヘッド69aからレーザ光を出射することにより、情報記録領域29aに予め記録されている情報信号を読み出し、又はその情報記録領域29aに対して新たな情報信号を書き込むことができる。これにより、記録再生装置本体62による情報信号の再生又は記録が実行される。
【0078】
このようにして行われる情報信号の再生又は記録の後、例えば、ディスクドライブ装置60に設けられるカートリッジ排出ボタン(図示せず)を操作することにより、ローディング機構の作動を介してディスク記録媒体装置10がディスクドライブ装置60から排出される。即ち、ローディング機構の排出動作によってディスク記録媒体装置10がカートリッジ出入口66側に移動すると、相対的にラック棒70が後退動作される。
【0079】
このラック棒70の後退動作により、中シェル14及び一対のシャッタ部材18a,18bが上述した挿入時とは逆の動作を実行する。即ち、図19に示す一対のシャッタ部材18a,18bが完全に開いた状態(開位置)から、中シェル14及び一対のシャッタ部材18a,18bが時計方向に回動し、図18、図17及び図16の状態を経て、図15の状態に変化する。この図19〜図15の状態では、中シェル14のカム部46はカム溝22内にあるため、中シェル14を軽い力Fで回転させることができる。
【0080】
次に、中シェル14が図15の状態から図13の状態(閉位置)に変化する際に、カム部46がリフトアップ部23に当接した後、このリフトアップ部23上に乗り上げるため、これ以後、中シェル14の回動には上述した摩擦力が加えられる。そして、図13の閉じ状態に至る直前において、操作凸部27b(又は27a)が開閉溝53を最外側部まで移動し、弾性片54に接触してこれを押圧する。これにより、操作凸部27b(又は27a)の押圧力によって弾性片54にバネ力Xが発生する。この弾性片54のバネ力Xによって中央の段部50には、他方のシャッタ部材18a(又は18b)に作用する圧接力Yが発生する。
【0081】
この圧接力Yは、一対のシャッタ部材18a,18bの両者に発生するため、互いの圧接力Yによって一対のシャッタ部材18a,18bの密閉性が更に高められる。従って、一対のシャッタ部材18a,18bの接合部における防塵性を向上させて、チリやホコリ等がディスク収納室16内に侵入するのをより効果的に防止することができる。
【0082】
その後、ラック棒70のギア部70aがギア部43から外れた後、そのラック棒70が開口穴34を通過することにより、ロック部材32の入力部37が開口穴34からガイド溝31内に突出される。これと同時に、ストッパ部36が内側に移動してギア部43に噛み合わされる。その結果、ロック部材32によって中シェル14がロックされ、その回動が停止される。そして、図10及び図11に示すように、一対のシャッタ部材18a,18bによって第1及び第2の開口部25,42の全体が完全に閉じられる(閉位置)。
【0083】
この場合、中シェル14の回転によって回動される一対のシャッタ部材18a,18bは中シェル14の回転に応じて平面部40上を回動するが、それぞれの接合部50a,50bは互いに平行な状態を維持したまま平行に移動する。そして、それぞれの接合部50a,50bは、互いに対向する正面から接合されるため、一対のシャッタ部材18a,18bを均一且つ確実に閉じ合わせることができる。その結果、カートリッジ筐体12の第1及び第2の開口部25,42における一対のシャッタ部材18a,18bによる防塵効果を高めることができ、防塵性に優れたディスクカートリッジ等を得ることができる。
【0084】
また、この実施例によれば、第1及び第2の開口部25,42の形状を、中シェル等の中央部を通って直径方向に連続させる構成としたため、2つのヘッド部を開口部内に同時に臨ませて一度に2つの動作(例えば、情報信号の書き込みと読み出し、2箇所同時の書き込み又は読み出し等)を行うことができ、複数の機能を同時に行うことができて利便性に優れたディスクカートリッジ、ディスク記録媒体装置及びディスク記録及び/又は再生装置を提供することができる。
【0085】
尚、上述した実施例においては、一対のシャッタ部材18a,18bを回動させて互いの接合部を平行に移動させることによって第1及び第2の開口部25,42を開閉させる例について説明したが、一対のシャッタ部材18a,18bの動きはこれに限定されるものではなく、例えば、一対のシャッタ部材18a,18bを当初から平行に移動させて第1及び第2の開口部25,42を開閉させる構成とすることもできる。
【0086】
また、上述した実施例では、中シェル14及び下シェル15に設けた第1及び第2の開口部25,42のうち、光学ヘッド2個分のヘッド用開口部25b,42bを、テーブル用開口部25a,42aを挟んで直線上に対向させるように配置した例について説明したが、それぞれのヘッド用開口部25b,42bを直角に配置してL字状としても良く、また、直角以外の適当な角度に交差させて配置する構成とすることもできる。更に又、上シェル13の一部に開閉蓋を設けるようにしたりして、ディスク収納室16内の光ディスク11をカートリッジ筐体12から着脱可能に構成した、いわゆるディスク・キャディーを構成するようにしても良い。
【0087】
図22及び図23は、ディスク記録媒体装置の第2の実施例を示すものである。この実施例に示すディスク記録媒体装置80は、光学ヘッドが1個のディスクドライブ装置に使用するようにした1ヘッドタイプのものである。このディスク記録媒体装置80は、図22から明らかなように、図1等に示したディスク記録媒体装置10と異なるところは、下シェル85のみである。そのため、図1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略し、構成の異なる下シェル85の開口部86について説明する。
【0088】
この下シェル85の第1の開口部86は、上述した下シェル15の第1の開口部25から一方のヘッド用開口部25bを廃止しただけのもので、その他の形状及び構成は同一である。この1ヘッド用の下シェル85を2ヘッド用の下シェル15に代えて使用することにより、1ヘッド用のディスク記録媒体装置80を簡単に製造することができ、1ヘッド用と2ヘッド用に容易に対応することができる。しかも、この実施例によれば、製造組立ラインの共通化が可能であり、需要者のニーズに適切に対応することができる。
【0089】
以上説明したが、本発明は上述した実施の例に限定されるものではなく、例えば、上記実施例においては、情報記録媒体として光ディスクを用いた例について説明したが、光磁気ディスク、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、その他各種のディスク状記録媒体に適用することができる。更に、上記実施例では、記録及び/又は再生装置として記録再生兼用のディスク記録再生装置に適用した例について説明したが、記録又は再生の一方のみが可能なディスク記録装置又はディスク再生装置に適用できることは勿論である。
【0090】
また、上記実施例においては、カートリッジ筐体12の中シェル14に第2の開口部42を設けると共に下シェル15に第1の開口部25を設けた例について説明したが、例えば、上シェル13にも開口部を設け、カートリッジ筐体12の上下から同時にアクセスできる構造とすることもできる。更に、中シェルと下シェルとでディスク収納室を形成し、このディスク収納室内にディスク状記録媒体を収納すると共に、上シェルに開口部を設ける構成とすることもできる。
【0091】
更に又、上述した実施例では、シャッタ開閉にあたっては、シャッタ開閉手段(ラック棒)を固定してディスク記録媒体装置10を移動させることにより第1及び第2の開口部25,42を開閉させる例について説明したが、これに限定されるものではなく、シャッタ開閉手段とディスクカートリッジを相対的に移動させて一対のシャッタ部材18a,18bを回動させる構成であれば良い。例えば、ディスク記録媒体装置をディスク装着部に固定した後、シャッタ開閉手段をモータ等で移動させて開閉動作を行わせるようにしても良い。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明のディスク記録及び/又は再生装置に係るディスク記録媒体装置の第1の実施例を示すもので、下面側から見た分解斜視図である。
【図2】図1に示すディスク記録媒体装置を下面側から見たもので、シャッタ機構を閉じて開口部を閉じた状態を示す斜視図である。
【図3】図1に示すディスク記録媒体装置を下面側から見たもので、シャッタ機構を開いて開口部を開いた状態を示す斜視図である。
【図4】図1に示すディスク記録媒体装置の上シェルの下面を示す平面図である。
【図5】図1に示すディスク記録媒体装置の中シェルの下面を示す平面図である。
【図6】図1に示すディスク記録媒体装置の下シェルの上面を示す平面図である。
【図7】図1に示すディスク記録媒体装置の中シェルに取り付けられた一対のシャッタ部材を開いて開口部を開けた状態を示す斜視図である。
【図8】図1に示すディスク記録媒体装置の中シェルに取り付けられた一対のシャッタ部材を閉じて開口部を閉じた状態を示す斜視図である。
【図9】図1に示すディスク記録媒体装置の下シェルにシャッタ機構を配し、その一対のシャッタ部材を開いて開口部を開けた状態を示す斜視図である。
【図10】図1に示すディスク記録媒体装置の下シェルにシャッタ機構を配し、その一対のシャッタ部材を閉じて開口部を閉じた状態を示す斜視図である。
【図11】同10を上方から見た平面図である。
【図12】図1に示すディスク記録媒体装置の中央部を縦方向に断面したもので、ターンテーブルとの関係を示す説明図である。
【図13】図1に示すディスク記録媒体装置のカートリッジ筐体とシャッタ機構との動作関係を示すもので、一対のシャッタ部材を閉じて開口部を完全に閉じた状態を示す説明図である。
【図14】図13を下シェル側から見た外観状態を示す平面図である。
【図15】図13の状態から中シェルが少し回転して一対のシャッタ部材が少し開いた状態を示す説明図である。
【図16】図15の状態から中シェルが更に少し回転して一対のシャッタ部材が開いた状態を示す説明図である。
【図17】図16の状態から中シェルが更に回転して一対のシャッタ部材が更に開いた状態を示す説明図である。
【図18】図17の状態から中シェルが更に回転して一対のシャッタ部材が更に大きく開いた状態を示す説明図である。
【図19】図18の状態から中シェルが更に回転して一対のシャッタ部材が完全に開いた状態を示す説明図である。
【図20】図1に示すディスクカートリッジの開閉時における上シェルに対する中シェルの昇降動作を説明するもので、同図Aは分解斜視図、同図Bは降下時の斜視図、同図Cは上昇時の斜視図である。
【図21】図20に示すディスクカートリッジの開閉時における中シェルの昇降状態を説明するもので、同図Aは中シェルのカム部が上シェルのリフトアップ部に乗り上げた状態を示す断面図、同図Bは中シェルのカム部が上シェルのカム溝内に入った状態を示す断面図である。
【図22】本発明のディスク記録及び/又は再生装置に係るディスク記録媒体装置の第2の実施例を示すもので、下面側から見た分解斜視図である。
【図23】図22に示すディスク記録媒体装置を下面側から見たもので、シャッタ機構を閉じて開口部を閉じた状態を示す斜視図である。
【図24】本発明のディスク記録及び/又は再生装置に係るディスク記録媒体装置が使用されるディスクドライブ装置の回路構成の一実施例を示すブロック説明図である。
【図25】本発明のディスク記録及び/又は再生装置に係るディスク記録媒体装置が使用されるディスクドライブ装置に図1に示すディスク記録媒体装置を挿入する前の状態を示す斜視図である。
【図26】本発明のディスク記録及び/又は再生装置に係るディスク記録媒体装置が使用されるディスクドライブ装置に図1に示すディスク記録媒体装置を挿入している状態を示す斜視図である。
【図27】従来のディスク記録媒体装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0093】
10,80 ディスクカートリッジ、 11 光ディスク(ディスク状記録媒体)、 12 カートリッジ筐体、 13 上シェル、 14 中シェル、 15,85 下シェル、 16 ディスク収納室、 18a,18b シャッタ部材、 22 カム溝、 23 リフトアップ部、 25,42 開口部、 27a,27b 操作凸部、 30 開口窓、 31 ガイド溝、 32 ロック部材、 36 ストッパ部、 37 入力部、 38 バネ片、 43 ギア部、 46 カム部、 50 段部、 50a,50b 接合部、 51a,51b 庇部、 52 軸部、 60 ディスク記録再生装置(ディスク記録及び/又は再生装置)、 68 ディスク回転駆動装置、 68a ターンテーブル、 69 光学ピックアップ装置、 69a 光学ヘッド、 70 ラック棒(シャッタ開閉手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上シェル、中シェル及び下シェルを重ね合せることによって上記上シェルと上記中シェル間又は上記中シェルと上記下シェル間にディスク収納室が形成され、上記中シェルが上記上シェル及び上記下シェルの少なくとも一方によって回転自在に支持されると共に、上記上シェル及び上記下シェルの少なくとも一方に形成された第1の開口部又は上記上シェル及び上記下シェルの少なくとも一方に形成された第1の開口部と上記中シェルに形成された第2の開口部を有するカートリッジ筐体と、上記ディスク収納室内に回転自在に収納されるディスク状記録媒体と、上記カートリッジ筐体に設けられ、上記第1の開口部又は上記第1の開口部と上記第2の開口部を閉じる閉位置において互いに接合する接合部をそれぞれ具え、上記中シェルの回転に応じて上記第1の開口部又は上記第1の開口部と上記第2の開口部を開く開位置と上記閉位置との間で移動可能とされた一対のシャッタ部材と、を具えたディスク記録媒体装置と、
上記ディスク記録媒体装置の挿脱動作に応じて上記一対のシャッタ部材を移動させて上記第1の開口部又は上記第1の開口部と上記第2の開口部を開閉させるシャッタ開閉手段と、
上記ディスク記録媒体装置が着脱可能に装着されると共に、当該ディスク記録媒体装置の装着時、上記シャッタ開閉手段で開放された上記第1の開口部又は上記第1の開口部と上記第2の開口部から挿入されて上記ディスク状記録媒体をチャッキングして回転駆動するディスクドライブ装置と、を備え、
上記一対のシャッタ部材は、上記中シェルの回転に応じて上記接合部が互いに平行な状態を維持したまま移動することにより上記第1の開口部又は上記第1の開口部と上記第2の開口部を開閉することを特徴とするディスク状記録媒体に記録及び/又は再生を行うディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項2】
上記一対のシャッタ部材は、上記上シェル及び上記下シェルの少なくとも一方に対して、それぞれのシャッタ部材に対応する支点を中心として回動自在に支持されている
ことを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項3】
上記一対のシャッタ部材は、上記中シェルに対して、それぞれのシャッタ部材に対応する支点を中心として回動可能に支持されている
ことを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項4】
上記一対のシャッタ部材は、それぞれ略半円形とされた板体からなり、当該一対のシャッタ部材が上記第2の開口部を有する上記中シェル、上記第1の開口部を有する上記上シェル及び上記下シェルの少なくとも一面側に当該第2の開口部又は当該第1の開口部を挟んで対向するように配置されている
ことを特徴とする請求項2又は3記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項5】
上記一対のシャッタ部材は、それぞれのシャッタ部材において、弦側の一側部で上記中シェルに回動自在に支持されていると共に、当該一対のシャッタ部材にそれぞれ設けたガイド溝に上記上シェル又は上記下シェルに設けた支点を揺動可能に係合させ、上記中シェルの回転に応じて、それぞれの接合部を平行移動させるようにした
ことを特徴とする請求項4記載のディスク記録及び/又は再生装置。
【請求項6】
上記第1の開口部は上記上シェル及び上記下シェルの少なくとも一方に、それぞれの中央部を通って直線方向又は交差方向に連続させて設け、上記第2の開口部は上記中シェルの中央部を通って直線方向又は交差方向に連続させて設け、上記第1の開口部及び必要により上記第2の開口部を介して、複数の光学ヘッドによる同時期の情報信号の記録及び/又は再生を可能とした
ことを特徴とする請求項1記載のディスク記録及び/又は再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公開番号】特開2008−103078(P2008−103078A)
【公開日】平成20年5月1日(2008.5.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−312672(P2007−312672)
【出願日】平成19年12月3日(2007.12.3)
【分割の表示】特願2001−305479(P2001−305479)の分割
【原出願日】平成13年10月1日(2001.10.1)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】