説明

ディスペンサ

【課題】本発明は、不必要な洗浄水の使用を防止でき、維持コストを低減できるディスペンサを提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明によるディスペンサでは、ドレンパン6に設けられた洗浄水吐出口7と外部水道系2とが洗浄水供給路60によって接続されている。この洗浄水供給路60には、ドレンパン6に洗浄水を供給するか否かを制御するための洗浄給水弁60aが設けられている。ドレンパン6には、ドレンパン6に流体が流されたことを検出する流体センサが設けられている。制御手段70の洗浄制御部は、ドレンパン6にジュース類が流されたことが流体センサによって検出された場合に、洗浄給水弁60aを開弁して洗浄動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、供給物を放出口から放出するディスペンサに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、従来用いられているこの種のディスペンサとしては、飲料ディスペンサとチップアイスディスペンサとが例として挙げられる。飲料ディスペンサは、例えば水、ジュース、及びスープ等の飲料を利用者の操作に応じて放出するものである。この飲料ディスペンサの構成としては、飲料のみを放出する構成、又は飲料とともに氷片を放出する構成が採用され得る。チップアイスディスペンサは、利用者の操作に応じて氷片を放出するものである。
このようなディスペンサは、例えばファミリーレストランやマンガ喫茶等のドリンクバーに利用される場合がある。ドリンクバーとは、店内のドリンクバーコーナにディスペンサを予め設置しておき、利用者がディスペンサを自由に操作できるようにすることで、利用者が自身の好む飲料を自由に選択できるようにしたサービスである。このようなドリンクバーでは、飲料とともに氷片を供給できる構成の飲料ディスペンサが単体で設置されたり、飲料のみを放出する構成の飲料ディスペンサとチップアイスディスペンサとが併設されたりする。
【0003】
ディスペンサがドリンクバーに利用されると、ディスペンサのドレンパンに飲み残しのジュースやスープが捨てられることがある。ジュースやスープ等のジュース類がドレンパンに捨てられると、乾燥したジュース類がドレンパンに固着することがある。乾燥したジュース類がドレンパンに固着することを防止するためには、ドレンパンに何等かの洗浄水を供給することが考えられる。
【0004】
ドレンパンに洗浄水を供給できるようにした構成としては、例えば下記の特許文献1に記載された装置が挙げられる。すなわち、従来のディスペンサでは、プレート式製氷機の製氷水タンクとドレンパンとを配管で接続し、プレート式製氷機の除氷サイクルが開始される毎に製氷水タンクの製氷水を洗浄水としてドレンパンに供給する。除氷サイクルとは、プレート式製氷機における製氷動作に含まれるサイクルであり、製氷板の裏側に製氷水を散布することで、製氷板の表側に形成された氷板を製氷板上から剥離させるサイクルである。
【0005】
【特許文献1】実開昭63−63887号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような従来のディスペンサでは、洗浄水の供給が除氷サイクルの開始毎に行われるので、実際にドレンパンにジュース類が捨てられたか否かに関わらず洗浄水の供給が行われる。すなわち、従来のディスペンサでは、洗浄水が不必要に使用されることがあり、洗浄水の使用量が増加し、維持コストが高くなる。
【0007】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、不必要な洗浄水の使用を防止でき、維持コストを低減できるディスペンサを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るディスペンサは、飲料及び氷片の少なくとも一方を含む供給物を放出口から放出するとともに、放出口の下方に配置されたドレンパンで供給物を受けることができるように構成されているディスペンサにおいて、ドレンパンに設けられた洗浄水吐出口と、洗浄水吐出口に接続された洗浄水供給路と、洗浄水供給路に設けられた洗浄給水弁と、洗浄給水弁に接続され、洗浄給水弁を開弁することで、洗浄水供給路及び洗浄水吐出口を通してドレンパンに洗浄水を供給する洗浄動作を行う洗浄制御部と、ドレンパンに設けられ、ドレンパンに流体が流されたことを検出するための流体センサとを備え、洗浄制御部は、ドレンパンに流体が流されたことが流体センサによって検出された場合に洗浄動作を行う。
【発明の効果】
【0009】
本発明のディスペンサによれば、洗浄制御部は、ドレンパンに流体が流されたことが流体センサによって検出された場合に洗浄動作を行うので、実際にドレンパンにジュース類が捨てられた場合に洗浄動作を実施できる。これにより、不必要な洗浄水の使用を防止でき、維持コストを低減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1によるチップアイスディスペンサの断面図であり、図2は、図1のチップアイスディスペンサを示す正面図である。図1において、筐体1の内部には、製氷水タンク10、冷凍回路20、オーガ式製氷機30、貯氷室40、アジテータ50、洗浄水供給路60、及び制御手段70が格納されている。
【0011】
製氷水タンク10には、主給水管11、オーバーフロー排水管12、及び製氷水給水管13が接続されている。また、製氷水タンク10には、フロートセンサ14と、オーバフローパイプ15とが設けられている。製氷水タンク10の上部は、主給水管11を介して外部水道系2に接続されている。主給水管11には、製氷水タンク10に製氷水を供給するか否かを制御するための主給水弁11aが設けられている。すなわち、主給水弁11aが開弁されると、外部水道系2からの水道水が製氷水タンク10に製氷水として供給される。
【0012】
フロートセンサ14は、製氷水タンク10内の製氷水に浮かぶ図示しないフロートを有しており、製氷水タンク10内の製氷水の水位を検出するものである。すなわち、フロートセンサ14は、製氷水の水位が所定の上側水位に達したか否かを検出するとともに、製氷水の水位が所定の下側水位に達したか否かを検出する。フロートセンサ14は、出力信号を制御手段70に入力する。制御手段70は、フロートセンサ14の出力信号に基づいて主給水弁11aの開閉を制御する。
【0013】
オーバフローパイプ15は、その上端が上側水位よりも上方に位置するように、製氷水タンク10に取り付けられている。すなわち、オーバフローパイプ15は、製氷水の水位が上側水位より高くなった際に、上側水位よりも高くなった分の製氷水を製氷水タンク10の外に排出するためのものである。オーバフローパイプ15の下端には、オーバーフロー排水管12が接続されている。オーバーフロー排水管12は、後述する排水本管9を介して外部排水系3に接続されている。オーバフローパイプ15から排出された製氷水は、オーバーフロー排水管12及び排水本管9を通って外部排水系3に排出される。
【0014】
製氷水給水管13は、製氷水タンク10の下部とオーガ式製氷機30とを接続している。この製氷水給水管13は、製氷水タンク10の製氷水をオーガ式製氷機30に供給するためのものである。
【0015】
冷凍回路20には、冷却パイプ21、圧縮機22、凝縮器23、及び膨張弁24が設けられている。後に説明するが、冷却パイプ21は、オーガ式製氷機30に組み付けられている。この冷却パイプ21には冷媒が通されており、冷媒が気化されることで、オーガ式製氷機30の製氷水が冷却される。すなわち、冷却パイプ21は、冷凍回路20の蒸発器である。圧縮機22は、冷却パイプ21に接続されており、冷却パイプ21で気化された冷媒を圧縮する。圧縮機22は、高温冷媒通路22aを介して凝縮器23に接続されている。この高温冷媒通路22aには、高温の冷媒が通過される。凝縮器23は、圧縮機22で圧縮された冷媒を空冷又は水冷によって冷却し凝縮(液化)する。膨張弁24は、凝縮器23に接続されており、凝縮器23で凝縮された冷媒を減圧するためのものである。
【0016】
オーガ式製氷機30には、冷凍ケーシング31、オーガ32、駆動手段33、固定刃34、及びカッタ体35が設けられている。
【0017】
冷凍ケーシング31は、全体として円筒状に設けられている。この冷凍ケーシング31には、冷凍回路20の冷却パイプ21が埋設されている。
オーガ32は、冷凍ケーシング31内に挿通された長手状の部材であり、冷凍ケーシング31の上部及び下部に配置された一対の軸受けによって回転可能に支持されている。このオーガ32の外周には、オーガ32の軸方向に沿って螺旋刃32aが設けられている。
駆動手段33は、オーガ32に接続されたギアードモータであり、オーガ32を回転駆動するものである。なお、駆動手段33はギア部33aとモータ部とから構成されるが、図1では、オーガ32の下部に設けられたギア部33aのみを簡略的に示している。
固定刃34は、冷凍ケーシング31の上部に固定されている。詳しくは説明しないが、固定刃34には、オーガ32の上端部が挿通された挿通孔と、オーガ32の軸方向に沿って延びる複数の氷圧縮通路とが設けられている。
オーガ32の上端部は、貯氷室40内に位置している。このオーガ32の上端部には、ネジが切られており、カッタ体35が螺着されている。カッタ体35は、オーガ32の軸方向に沿って見た時に、各氷圧縮通路の少なくとも一部の領域に重複されて配置されている。
【0018】
冷凍ケーシング31の下部には、製氷水タンク10からの製氷水給水管13と、製氷水排出管36とが接続されている。製氷水排出管36は、冷凍ケーシング31の下部と排水本管9とを接続している。この製氷水排出管36には、製氷水を排出するか否かを制御するための製氷水排出弁36aが設けられている。すなわち、製氷水排出弁36aが閉弁された状態では、製氷水タンク10内の製氷水の水位と同じ高さの水位になるまで、冷凍ケーシング31の内側に製氷水が供給される。また、製氷水排出弁36aが開弁された状態では、冷凍ケーシング31内の製氷水が、製氷水タンク10内の製氷水とともに外部排水系3に排出される。
【0019】
冷凍ケーシング31内に製氷水が溜められた状態で冷却パイプ21に冷媒が通されると、冷媒によって製氷水が冷却される。これにより、冷凍ケーシング31の内壁に氷が形成される。内壁に形成された氷は、回転駆動されたオーガ32の螺旋刃32aによって、削り取られるとともに上方に移送される。上方に移送された氷は、氷圧縮通路で圧縮されて、柱状の氷として固定刃34の上部から送り出される。固定刃34の上部から送り出された柱状の氷は、上方に送り出されながらカッタ体35の下部に当接されて、所定長さ毎に切断される。所定長さ毎に切断された氷は、氷片(チップアイス)として貯氷室40内に貯められる。
【0020】
貯氷室40内には、カッタ体35の上部に固定された複数本の棒部材からなるアジテータ50が配置されている。アジテータ50は、オーガ32とともに回転駆動されて、貯氷室40内に貯められた氷片を撹拌する。貯氷室40の上部には、貯氷室40内の氷片が満氷量であるか否かを検出する貯氷センサ41が設けられている。
【0021】
貯氷室40の側壁上部には、ソレノイドアクチュエータ42が取り付けられている。ソレノイドアクチュエータ42のプランジャ42aには、リンク部材43を介して、板状のシャッタ44が接続されている。シャッタ44は、貯氷室40の側壁下部に設けられた氷吐出口を開閉する。すなわち、図1のようにプランジャ42aが下方へ突出されている状態では、シャッタ44は、氷吐出口を覆うように貯氷室40の側壁に押しつけられている。これに対して、プランジャ42aが上方へと変位されると、シャッタ44は、プランジャ42aの上方への変位が伝えられることにより、貯氷室40の側壁から離れながら上方に変位される。
【0022】
筐体1の前部には、貯氷室40の氷吐出口に連通されるとともに下方に向けて開口された放出口4が設けられている。また、図1及び図2に示すように、筐体1の前部には、利用者によって操作されるレバー5が取り付けられている。図示はしないが、レバー5には、このレバー5の回動を検出するための電磁スイッチが内蔵されている。例えば利用者がカップをレバー5に押しつける等して、レバー5が回動されると、制御手段70は、氷吐出口を開くようにソレノイドアクチュエータ42の駆動制御を行う。氷吐出口が開かれると、貯氷室40内の氷片は、放出口4を通って筐体1の外に放出される。
【0023】
図1及び図2に示すように、放出口4の下方には、ドレンパン6が配置されている。すなわち、利用者が受け損なう等した氷片をドレンパン6で受けることができるように構成されている。このドレンパン6の底部6aには、排水本管9を介して外部排水系3が接続されている。すなわち、氷片が溶けることで発生した水を外部排水系3に排出できるように構成されている。
【0024】
なお、この実施の形態のチップアイスディスペンサが例えばファミリーレストラン等のドリンクバーで使用される場合、このチップアイスディスペンサの近傍には、例えば水、ジュース、及びスープ等の飲料を放出する飲料ディスペンサが併設されることがある。例えば利用者が飲料の種類を変更するとき等には、チップアイスディスペンサのドレンパン6にジュースやスープ等のジュース類が捨てられることがある。
【0025】
ドレンパン6の底部6aから立設された側壁6bには、洗浄水吐出口7が設けられている。この洗浄水吐出口7には、洗浄水供給路60を介して外部水道系2が接続されている。すなわち、洗浄水供給路60は、外部水道系2からの水道水を洗浄水としてドレンパン6に供給するためのものである。また、洗浄水供給路60は、圧縮機22と凝縮器23との間の高温冷媒通路22aに沿って配設されている。つまり、洗浄水供給路60は高温冷媒通路22aに接触されており、洗浄水供給路60内の洗浄水は高温冷媒通路22aの冷媒と熱交換される。すなわち、ドレンパン6には、冷媒と熱交換された洗浄水が供給される。
【0026】
また、洗浄水供給路60は、主給水弁11aよりも上流で主給水管11に接続されている。すなわち、洗浄水供給路60には、主給水弁11aの開閉に関わらず洗浄水が供給される。また、洗浄水供給路60には、ドレンパン6に洗浄水を供給するか否かを制御するための洗浄給水弁60aが設けられている。洗浄給水弁60aは、洗浄水供給路60が高温冷媒通路22aに接触されている位置よりも上流側に配置されている。これは、熱交換された洗浄水の熱に接することでの洗浄給水弁60aの劣化を低減するためである。
【0027】
制御手段70は、筐体1の前面パネル1aの裏側に取り付けられている。また、図2に示すように、前面パネル1aの表側には、利用者によって操作されるスイッチからなる操作部8が設けられている。操作部8は、制御手段70に所定の信号を入力するためのものである。なお、具体的には説明しないが、周知のように前面パネル1aはドア体を構成している。制御手段70は、プログラム等の情報を記憶する記憶部(RAM及びROM)と演算処理を行う演算処理部(CPU)とを有するコンピュータ、又はリレー回路によって構成される。
【0028】
次に、図3は、図1のドレンパン6を示す斜視図であり、チップアイスディスペンサの正面からドレンパン6を見下ろした状態を示している。図において、ドレンパン6は、底部6a、側壁6b、及び排水本管9を含んでいる。ドレンパン6の底部6aには、排水本管9に連通された排水口9aが設けられている。洗浄水吐出口7は、ドレンパン6の幅方向6wに沿って延在された後方の側壁6bに設けられている。また、洗浄水吐出口7は、ドレンパン6の幅方向6wに関して、排水口9aと逆側の位置に配置されている。すなわち、図3のようにディスペンサの正面から見た時に、排水口9aが右側に配置されている場合には、洗浄水吐出口7は左側に配置される。これにより、洗浄水吐出口7から吐出された洗浄水が、排水口9aに直に流れ込まずに、底部6aのより広い領域を洗浄した上で排水口9aに流れ込むようにされている。
【0029】
次に、図4は、図3の排水本管9の断面図である。図において、排水本管9には、羽根車からなる流体センサ80が取り付けられている。流体センサ80は、オーバーフロー排水管12及び製氷水排出管36が排水本管9に接続される位置よりも排水口9aに近い位置(上流側)に配置されている。すなわち、流体センサ80は、排水口9aを通って排水本管9に流入する流体を検出するものであり、ドレンパン6に流体が流されたことを検出するためのものである。なお、オーバーフロー排水管12及び製氷水排出管36は、互いに合流された状態で排水本管9に接続されている。
【0030】
次に、図5は、図1の制御手段70を示すブロック図である。図において、制御手段70には、生成放出制御部71と、洗浄制御部72とが設けられている。生成放出制御部71は、供給物である氷片の生成及び放出を制御するものである。すなわち、生成放出制御部71は、フロートセンサ14、貯氷センサ41、レバー5、及び操作部8からの信号に基づいて、製氷水排出弁36a、主給水弁11a、冷凍回路20、駆動手段33、及びソレノイドアクチュエータ42の動作を制御する。
【0031】
洗浄制御部72は、洗浄給水弁60aに接続されており、洗浄給水弁60aを開弁することで、洗浄水供給路60及び洗浄水吐出口7を通してドレンパン6に洗浄水を供給する洗浄動作を行うものである。また、洗浄制御部72は、流体センサ80に接続されており、ドレンパン6に流体が流されたことが流体センサ80によって検出された場合に洗浄動作を行う。
【0032】
次に、図6は、図5の洗浄制御部72が行う洗浄動作の実施判定動作を示すフローチャートである。図において、チップアイスディスペンサ全体の電源が投入されると、ドレンパン6に流体が流されたことが流体センサ80によって検出されたか否かが判定される(ステップS10)。すなわち、ドレンパン6にジュース類が捨てられたか否かが監視される。
【0033】
この判定時に、ドレンパン6に流体が流されたことが流体センサ80によって検出されたと判定されると、洗浄動作が実施される(ステップS11〜S13)。すなわち、ドレンパン6に洗浄水を供給するために洗浄給水弁60aが開弁され(ステップS11)、所定の開弁設定時間が経過したか否かが判定され(ステップS12)、開弁設定時間が経過したと判定された場合に洗浄給水弁60aが閉弁される(ステップS13)。
【0034】
この洗浄動作が終了されると、例えば10秒程度の所定時間だけ待機が行われ(ステップS14)、この待機の後に実施判定動作が終了される。実施判定動作は、チップアイスディスペンサ全体の電源が投入されている時に繰り返し行われる。すなわち、洗浄動作が終了された後に待機が行われることで、洗浄水がドレンパン6に流されたことをきっかけにして洗浄動作が繰り返されることが防止されている。
【0035】
このようなディスペンサでは、洗浄制御部72は、ドレンパン6に流体が流されたことが流体センサ80によって検出された場合に洗浄動作を行うので、実際にドレンパン6にジュース類が捨てられた場合に洗浄動作を実施できる。これにより、不必要な洗浄水の使用を防止でき、維持コストを低減できる。
【0036】
実施の形態2.
図7は、本発明の実施の形態2によるチップアイスディスペンサのドレンパン6を示す斜視図である。図において、ドレンパン6の底部6aには、一対の電極81aからなる流体センサ81が取り付けられている。ジュース類が電極81a間を通過すると、電極81a間の電気抵抗が変化する。すなわち、この実施の形態2の流体センサ81は、電極81a間の電気抵抗の変化を検出することで、ドレンパン6に流体が流されたことを検出する。
【0037】
このように、一対の電極81aからなる流体センサ81をドレンパン6の底部6aに設けることでも、ドレンパン6に流体が流されたことを検出できる。また、図示はしないが、一対の電極からなる流体センサを排水本管内に配置してもよい。
【0038】
なお、実施の形態1,2では、チップアイスディスペンサについての構成を説明したが、これに限定されず、ディスペンサは、飲料及び氷片の少なくとも一方を含む供給物を放出口から放出するものであればよい。すなわち、本願発明は、飲料のみを放出する構成の飲料ディスペンサ、又は飲料とともに氷片を放出する構成の飲料ディスペンサにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施の形態1によるチップアイスディスペンサの断面図である。
【図2】図1のチップアイスディスペンサを示す正面図である。
【図3】図1のドレンパンを示す斜視図である。
【図4】図3の排水本管の断面図である。
【図5】図1の制御手段を示すブロック図である。
【図6】図5の洗浄制御部が行う洗浄動作の実施判定動作を示すフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態2によるチップアイスディスペンサのドレンパンを示す斜視図である。
【符号の説明】
【0040】
4 放出口、6 ドレンパン、7 洗浄水吐出口、60 洗浄水供給路、60a 洗浄給水弁、72 洗浄制御部、80,81 流体センサ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料及び氷片の少なくとも一方を含む供給物を放出口から放出するとともに、前記放出口の下方に配置されたドレンパンで前記供給物を受けることができるように構成されているディスペンサにおいて、
前記ドレンパンに設けられた洗浄水吐出口と、
前記洗浄水吐出口に接続された洗浄水供給路と、
前記洗浄水供給路に設けられた洗浄給水弁と、
前記洗浄給水弁に接続され、前記洗浄給水弁を開弁することで、前記洗浄水供給路及び前記洗浄水吐出口を通して前記ドレンパンに洗浄水を供給する洗浄動作を行う洗浄制御部と、
前記ドレンパンに設けられ、前記ドレンパンに流体が流されたことを検出するための流体センサと
を備え、
前記洗浄制御部は、前記ドレンパンに流体が流されたことが前記流体センサによって検出された場合に前記洗浄動作を行うことを特徴とするディスペンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−133648(P2010−133648A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−310272(P2008−310272)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(000194893)ホシザキ電機株式会社 (989)
【Fターム(参考)】