説明

デザインを基材に適用する方法および装置

装飾フィルムを正確に基材に適用できるラミネート(500)。このラミネートは、対向する外側および内側主面を有するポリマーカバーシートを含んでいる。構造化感圧接着剤層(509)がカバーシートの内側主面に接合されている。構造化感圧接着剤は、構造化感圧接着剤層の少なくとも1端に延在する複数の間隔の空いた通路を有している。装飾フィルム(514)は、構造化感圧接着剤に接合している。感圧接着剤の第2の層(512)は、構造化感圧接着剤層に対向する装飾フィルムの主面に接合している。剥離ライナ(508)は、感圧接着剤の第2の層および構造化感圧接着剤の一部を実質的に横切るように延在している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着剤コート装飾物体をガラスシートのような基材に適用する方法および組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ポリマーカバーシートまたは層と、通気したプレマスク材料層を備えたカバーシートの一表面に強く接合した除去可能な感圧接着剤層とを含むプレマスク材料層を用いて基材(例えば、ガラスシート)に感圧接着剤コートされたグラフィックスを適用する方法が記載されている。通常、この方法には、感圧接着剤層の逆のグラフィックス表面を、グラフィックス、プレマスク材料層および基材を湿潤させる湿潤液体を用いて、プレマスク材料層の感圧接着剤層に接合する工程と、プレマスク材料層に接合したグラフィックスを基材の所望の位置に配置する工程と、基材とプレマスク材料層に接合したグラフィックス間から空気および水をプレスアウトする工程と、通気孔を通して湿潤液体を乾燥させる工程と、プレマスク材料層を除去して基材に接合したグラフィックスを残す工程とが含まれる。
【0003】
特許文献2には、それぞれのピースが一表面に沿って感圧接着剤層と、対向する外側主面(例えば、溝付きおよび/または蒸気コートされた表面)とを有する光学フィルムピースが記載されており、このピースはベベル端部を備えた、または長さ方向に沿って溝を備えた、またはリードの外観を備えた、またはテクスチャード表面を備えたガラスのような装飾ガラスを視覚的にシミュレートしており、あるいは金属カム(came)のようなガラス関連構造を視覚的にシミュレートしている。かかるピースの光学フィルムは、自動適用装置を用いて所定のパターンで基材(例えば、窓ガラス)に適用されてきたが、これまで、かかる光学フィルムを窓やその他ガラス基材へ、所望の視覚上のシミュレーションを与えるのに必要な正確性をもって自家所有者のような人々が適用するのは非常に困難であった。
【0004】
2001年1月17日出願の特許文献3には、自家所有者のような人々が基材(例えば、窓や鏡のガラスシート)に、特許文献2に記載された種類の光学フィルムの別個のピースを用いて作成された装飾デザインを適用する方法が記載されており、これらのピースそれぞれは、一表面に沿って接着剤層と、逆の外側構造化主面(溝付きおよび/または蒸気コートされた表面)を有しており、これらピースは、ベベル端部を備えた、長さ方向に沿って溝を備えた、またはリードの外観を備えた、またはテクスチャード表面を備えたガラスのような装飾構造を視覚的にシミュレートしており、あるいは金属カム(came)のようなガラス関連構造を視覚的にシミュレートしている。この方法は、(1)一表面に強く接合した除去可能な接着剤(例えば、感圧接着剤)層を備えたカバーシートと、所定の印刷されたデザインと、印刷されたデザインの部分に対応している周囲形状を有する光学フィルムピースであって、各ピースが一表面に沿って接着剤(例えば、感圧接着剤)層と、逆の外側主面(例えば、溝付きおよび/または蒸気コート表面)とを有していて、装飾構造を視覚上シミュレートしている光学フィルムピースとを含む少なくとも半透明のプレマスク材料層を含むキットを提供する工程と、(2)共通面に沿ってフィルムピースの外側主面を備えた形状に対応するデザインの部分を覆うように光学フィルムピースを配置する工程と、(3)プレマスク材料層の接着剤層をフィルムピースの外側主面に接合する工程と、(4)プレマスク材料層の接着剤層に接合された光学フィルムピースを基材の所望の位置に適用する工程と、(5)プレマスク材料層をプレスして、それによりプレマスク材料層に接合された光学フィルムピースを基材に対してプレスして、プレス工程中、プレマスク材料層がフィルムピースの外側主面を損傷から保護する工程と、(6)プレマスク材料層を除去して、所定のデザインで基材に接合した光学フィルムピースを残す手段とを含んでいる。プレマスク材料層は水蒸気透過性である、または水蒸気透過性にしておくのが好ましく(例えば、特許文献1に記載されたようにして通気したプレマスク材料層)、基材の所望の位置でプレマスク材料層の接着剤層に接合した光学フィルムピースを配置する工程の前に、湿潤液体を用いて、光学フィルムピース、プレマスク材料層および基材を湿潤させる。湿潤液体によって、プレマスク材料層を除去する工程と工程の間乾燥させることができる。
【特許文献1】米国特許第5,665,446号明細書
【特許文献2】米国特許第5,840,407号明細書
【特許文献3】米国特許出願第09/761,797号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、装飾フィルムを正確に基材に適用できるラミネートに関する。ラミネートは、対向する外側および内側主面を有するポリマーカバーシートを含んでいる。構造化感圧接着剤層がカバーシートの内側主面に接合されている。構造化感圧接着剤は、構造化感圧接着剤層の少なくとも一端に延在する複数の間隔の空いた通路を有している。装飾フィルムは、構造化感圧接着剤に接合している。感圧接着剤の第2の層は、構造化感圧接着剤層に対向する装飾フィルムの主面に接合している。剥離ライナは、感圧接着剤の第1および第2の層を実質的に横切るように延在している。
【0006】
構造感圧接着剤は、装飾フィルムを正確な位置で基材に適用できるよう、装飾フィルムを基材に接着剤を潤滑する液体により適用する間に湿潤されるように構成される。様々な水性または溶剤系潤滑液体を用いることができる。大部分の潤滑液体は、圧力および/または蒸発により通路を通して基材と装飾フィルムの間から追い出されて、基材に定位置で強く接合した装飾フィルムが残る。
【0007】
装飾フィルムは、光拡散剤で充填されて、感圧接着剤の第2の層をガラスパネルに接合したときに、装飾フィルムにエッチングされた、またはサンドブラストされた外観を与えるフィルムとすることができる。フィルムはまた、ガラスに接合したときにベベルまたはv溝外観を与える光拡散特徴も有することができる。装飾フィルムは、米国特許第5,840,407号明細書に記載されているようなカットガラスの光学外観を与える構造化フィルムであるのが好ましい。構造化感圧接着剤は、接合を妨げることなく低接着力剥離ライナを剥がすことのできる装飾フィルムへの接合を形成するように選択されるのが好ましい。取り付けプロセスが完了したら、装飾フィルムと基材との間の接着接合を妨げることなく装飾フィルムからカバーシートをきれいに剥がすことができる。一実施形態において、カバーシートは不透明材料である。
【0008】
本発明はまた、基材を装飾するのに用いるように構成されたラミネートにも関する。ラミネートには、カバー層と、カバー層の一表面に強く接合した除去可能な構造化感圧接着剤層と、を含むプレマスク材料層が含まれている。装飾フィルムの表示長さは、対向する主面と、主面の一つに沿って接着剤層と、を有するように与えられている。剥離ライナは、カバー層上の除去可能な構造化感圧接着剤により、そして装飾フィルム上の接着剤によりプレマスクに剥離可能に接合されている。
【0009】
一実施形態において、装飾フィルムの表示長さは、所定のパターンでテープ貼り付け装置により剥離ライナの第1の表面に適用された、コンピュータ操作テープ貼り付け装置により形成された異なる所定の形状および長さを有している。表示長さはまた手動で作成することもできる。除去可能な構造化感圧接着剤層を、剥離ライナおよび表示長さの装飾フィルムテープ周囲の剥離ライナに接合した表示長さの装飾フィルムの外側主面を覆うように接合することができる。
【0010】
本発明はまた、基材を装飾するのに用いるように構成されたラミネートの製造方法にも関する。本方法には、カバー層と、カバー層の一表面に強く接合した除去可能な構造化感圧接着剤層と、を含むプレマスク材料層を提供する工程が含まれている。供給長さの装飾フィルムが与えられる。装飾フィルムは第2の主面に沿って接着剤を有している。対向する第1および第2の主面を有する剥離ライナもまた提供される。剥離ライナの第1の主面は、カバー層上の除去可能な構造化感圧接着剤により、そして装飾フィルム上の接着剤により剥離可能に接合されるように構成される。
【0011】
一実施形態において、供給長さのテープから異なる長さおよび末端形状の表示長さのテープを形成し、表示長さのテープの長手方向端部を、所定の端部位置に沿って延在させて、適用面に沿った表面の異なる正確な位置に表示長さのテープを適用するテープ貼り付け装置が提供される。剥離ライナは、適用面において第1の主面により支持されている。このプロセスはまた、手動で行うこともできる。
【0012】
テープ貼り付け装置は、供給長さの装飾フィルムから所定の形状および長さの表示長さの装飾フィルムを形成し、所定の端部位置に沿って表示長さのテープの長手方向端部を延在させて、所定のパターンでこれら表示長さの装飾フィルムを剥離ライナの第1の表面に適用する。除去可能な構造化感圧接着剤層を、表示長さの装飾フィルムの第1の主面に、そして表示長さの装飾フィルムテープ周囲の剥離ライナに接合する。
【0013】
他の実施形態において、表示長さのテープは、テープ貼り付け装置を介して(または手動により)プレマスクの構造化感圧接着剤に直接適用することができる。剥離ライナ層を続いて、感圧接着剤および構造化感圧接着剤に適用する。
【0014】
一実施形態において、本方法には、剥離ライナを、表示長さの装飾フィルムに含まれる接着剤層から、そして、プレマスク材料層に含まれる除去可能な構造化感圧接着剤から除去する工程が含まれる。表示長さの装飾フィルムおよびプレマスク材料層に含まれる接着剤層は、基材に沿って所望の位置で表示長さの装飾フィルムのある基材上に配置される。表示長さの装飾フィルムと基材に含まれる接着剤層間の空気をプレスアウトする。プレマスク材料を除去して、基材に接合した表示長さの装飾フィルムを露出させる。
【0015】
他の実施形態において、潤滑液体を用いて、表示長さの装飾フィルムおよび基材のプレマスク材料層に含まれる接着剤層を配置する工程の前に、基材および/または表示長さの装飾フィルムおよびプレマスク材料上の構造化接着剤層および基材に含まれる接着剤層を湿潤させる。潤滑液体の一部および/または混入空気を、表示長さの装飾フィルムと基材に含まれる接着剤層間からプレスアウトする。プレマスク材料層を除去する工程の前に、残りの潤滑液体の大半は蒸発させる。
【0016】
添付の図面を参照して、本発明をさらに説明する。いくつかの図面において、同じ参照番号は同じ部分を参照している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1および2に、本発明に従った方法により作成されたラミネート500を示す。ラミネート500は、窓ガラス、ドアまたは鏡のような基材を装飾するのに用いられる。ラミネート500は、それぞれある長さの装飾フィルム514を含む複数の表示長さ502の装飾フィルムテープを含み(図2参照)、表示長さ502の装飾フィルムテープは、表示長さ502の装飾フィルムテープに含まれる感圧接着剤層509により所定の装飾パターンで剥離ライナ508の主面に接合しており、プレマスク材料層510は、カバーシートまたは層511と、剥離ライナ508逆側の表示長さの装飾フィルム514の外側主面に、そして表示長さ502の装飾フィルムテープによりカバーされていない領域において剥離ライナ508の主面に接合されたカバー層511の逆の表面を有するカバー層511の一表面に強く接合した除去可能な接着剤層512と、を含んでいる。プレマスク材料層510の断片しか図1には示していないが、プレマスク材料層510は、剥離ライナ508と同延であり、表示長さ502の装飾フィルムテープの全体にわたって延在している。プレマスク材料510は不透明、半透明または透明とすることができる。層512は、後述するように、任意で構造化接着剤とすることができる。
【0018】
表示長さ502の装飾フィルムテープが接合された剥離ライナ508は、ポリマー材料(例えば、ポリエステル、ポリエチレンまたはポリプロピレンまたはその他平滑なポリマーフィルム、0.001〜0.010インチまたは0.003〜0.025cmの厚さ、剥離コーティング(例えば、シリコーンを含有するコーティング)を有する)でできており、表示長さ502の装飾フィルムテープおよびプレマスク材料層510のそれぞれに、接着剤層509および512により剥離接着力を与える。
【0019】
各表示長さ502の装飾フィルムテープにおけるある長さの装飾フィルム514は、溝、蒸気コーティングおよび/またはその他構造を、他の主面に沿った感圧接着剤層509の逆の外側構造化主面に沿って有しており、装飾フィルム514が、単一ベベル、ベベル端部を備えた、または長さ方向に沿って中央溝(例えば、V形溝)を備えた、またはリードの外観を備えた、またはテクスチャード表面を備えたガラスのような装飾ガラスを視覚的にシミュレートしており、あるいは金属カム(came)のようなガラス関連構造(例えば、11月24日発行の米国特許第5,840,407号明細書に記載された光学フィルムピース)を視覚的にシミュレートしている。米国特許第5,840,407号明細書に開示された種類のある長さの光学フィルムと一主面に沿った感圧接着剤層を含むテープは、ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,MN)より3M(登録商標)ブランドのアッセントリム(Accentrim)(商標)テープ、B200シリーズ(V溝テープ)およびB100シリーズ(端部ベベルテープ)として市販されている。
【0020】
装飾フィルムテープに使用されうるその他の装飾または目視上特色のあるフィルムとしては、多層光学フィルム、複合体装飾グラフィック、マイクロレプリカ構造グラフィック、v溝および端部ベベル構造以外の装飾フィルム、反射シートおよびガラスビーズでできたフィルム等が挙げられる。更なる装飾または目視上特色のあるフィルムとしては、米国特許第5,882,774号明細書に記載されているミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company,St.Paul,MN)より「放射光フィルム(Radiant Light Film)」という商品名で入手可能な装飾複屈折性多層フィルム、または窓ガラスに適用して、実際のエッチングまたはサンドブラストを一部利用してガラスにエッチングまたはサンドブラストされたと思われるグラフィックスを形成することのできる同じく3Mカンパニー(3M Company)より入手可能なビニルフィルムが挙げられる。これらのビニルフィルムは、一般的に可塑化ポリ(塩化ビニル)であり、スコッチカル(Scotchcal)(登録商標)(商品名)シリーズ7725特殊効果フィルムとして市販されている。これらと共に、スコッチカル(Scotchcal)(登録商標)(商品名)7725−314ダスト結晶フィルムは、エッチングされたガラスの外観を与え、スコッチカル(Scotchcal)(登録商標)(商品名)7725−324フロスト結晶フィルムはサンドブラストガラスの装飾外観を与える。これらの特殊効果ビニルフィルムはそれぞれ、攻撃的な感圧接着剤層と、この接着剤を保護する低接着力キャリアウェブとを含んでいる。感圧接着剤を選択して、例えば、ガラスのような基材518への強固な接合を形成する。
【0021】
プレマスク材料層510は、これに限られるものではないが、主面間のカバー層511および接着剤層512を通る通路516により通気する手段により主面間で水蒸気を通過させるのが好ましい(例えば、1998年5月12日発行の米国特許第5,749,994号明細書に記載されたプレマスク材料層)。
【0022】
あるいは、プレマスク材料層510を選択して、穿孔されていなくても、水分を通過して表示長さ520の装飾フィルムテープが接合した基材の乾燥を促すことができる。本明細書で用いる「乾燥(dryまたはdrying)」とは、蒸発により大半の水分が排除されることを意味する。全水分の完全な排除は必要ではない。プレマスク材料層のようなカバー層511に好適な材料(ある用途については透明または半透明である必要はない)は、ポリマー、紙、セルロース、不織ファイバーまたはその他織物とすることができ、除去可能な接着剤層512は、水分が通過できるようなストランド間隔で不規則に配置された接着剤ストランドから形成することができる。
【0023】
図23〜24に、本発明の方法に従って作成された変形ラミネート600を示す。図1および2に関して述べた通り、ラミネート600は複数の表示長さ602の装飾フィルム614を含んでいる。
【0024】
装飾フィルム614は、感圧接着剤層609により剥離ライナ608に接合している。プレマスク材料610は、カバー層611の少なくとも一部に強く接合した構造化接着剤612を含んでいる。構造化感圧接着剤612は、剥離ライナ608の逆の表示長さ602の装飾フィルム614の外側主面、そして表示長さ602の装飾フィルム614によりカバーされていない剥離ライナ608の主面の一部に接合されている。プレマスク材料610層の断片しか図23には示していないが、プレマスク材料610層は、剥離ライナ608と同延であり、表示長さ602の装飾フィルムテープの全体にわたって延在している。任意で、剥離ライナ608を、プレマスク材料610および構造化接着剤612より僅かに大きくすることができる。
【0025】
構造化接着剤612をコート、適用および/または処理して複数の通路またはチャネル616を与える。通路616の少なくとも一部が、構造化接着剤層612の1つ以上の端部619へ延在している。通路616によって、カバーシート611の端部617を通して空気および水蒸気が透過できる。
【0026】
通路616は、構造化接着剤層612の厚さ全体に、またはその一部に延在していてもよい。すなわち、通路616は、カバーシート611と剥離ライナ608の間の間隔に等しいz軸に沿って断面寸法を有している。あるいは、通路616は、カバーシート611と剥離ライナ608の間の間隔より狭い断面寸法(すなわち、直径)を有している。
【0027】
図示した実施形態において、プレマスク材料610は不透明であるが、透明または半透明材料を用いることもできる。装飾フィルム614の厚さによって、カバー層611の外側主面615に沿って目視される突出部またはリッジが作成される。従って、カバー層611がたとえ不透明であっても、使用者には表示長さ602の位置が分かる。カバー層611の外側主面615は好ましくは印刷可能で、取り付け指示書およびその他の情報を印刷することができる。
【0028】
この適用で十分に機能するプレマスク材料610については、接着剤層612は、装飾フィルム614の構造化表面に接合する十分に攻撃的な接着力を有していなければならない。ミネソタ州セントポールの3Mカンパニー(3M Company of St. Paul, Minnesota)よりB200アッセントリム(Accentrim)(商標)という商品名で市販されているV溝テープのようないくつかの装飾フィルムは、プレマスク材料612に対して接合しようとする大きな表面トポロジーを有している。プレマスクの装飾フィルム614への接着力の必要なレベルは、グラフィック(表面トポロジー)のタイプ、グラフィックの接着剤のタイプ、およびラミネート600の剥離ライナ608のタイプに応じて異なる。接着層612は、取り付けプロセスの前に剥離ライナ608から装飾フィルム614を効率的に除去するのに十分に接合していなければならない。
【0029】
接着剤層612の装飾フィルム614に対する接着力はまた、大量の石鹸水やその他の潤滑液体との接触が同時に行われる取り付けプロセスに耐える十分に強いものでもなければならない。プレマスク材料610は、表示長さ602の位置合わせ不良を防ぐために、取り付けプロセスが完了するまで装飾フィルム614から剥がれてははらない。接着力は、装飾長さ602が基材518に取り付けられたままとしながら、装飾フィルム614を基材518(窓、ドア等)に取り付けた後、プレマスク材料610を効率的に除去できるよう十分に低いものでなければならない。プレマスク材料610の接着力もまた、装飾フィルム614と接触している保管条件および時間の長さからは比較的独立していなければならない。
【0030】
通路616は規則または不規則パターンを形成することができる。通路は直線または曲線とすることができる。例えば、通路616は、矩形格子パターン、ダイヤモンド格子パターン、複数の平行通路およびこれらの組み合わせといった規則パターンをはじめとする様々なパターンで配列することができる。
【0031】
図24には、通路は略矩形として図示されているが、実際の通路の形状は、用いる接着剤612の性質、必要な構造を作成するための接着剤の適用方法、およびその他の様々な変数に応じて異なる。通路616の断面形状は、重要ではなく、梯形、三角、長方形、球、曲線またはこれらの形状の近似形あるいは不規則形状とすることができる。
【0032】
構造化接着剤612に通路616を形成するのにパターンコート接着剤、エンボス化接着剤またはその他様々な接着剤構造もまた用いることができる。通路616の密度は、1センチメートル当たり約3〜1センチメートル当たり約71とすることができる。一実施形態において、通路616のライナ608に対する高さは、約15〜約45マイクロメートル、幅は約50マイクロメートル〜約200マイクロメートルである。本実施形態において、通路の断面積は、好ましくは約1000平方マイクロメートル〜約10,000平方マイクロメートルである。
【0033】
本明細書において「構造化接着剤」とは、複数の通路またはチャネルを有し、少なくともその一部が端部に延在している接着剤層のことを指す。構造化接着剤は、一般的に、所望の通路の鏡像である構造上の特徴により工具で形成される。構造化接着剤は、工具から離れた後変化し流れるため、構造化接着剤の特定の形状、寸法およびその他特徴は、一般的に工具が基準となる。
【0034】
3Mイノベイティブプロパティーズカンパニー(3M Innovative Properties Company)に譲渡された米国特許第6,197,397号明細書に開示された構造化接着剤が本発明において用いるのに好適である。本発明において用いるのに好適な構造化接着剤を形成するその他のやり方は、3Mイノベイティブプロパティーズカンパニー(3M Innovative Properties Company)に譲渡された米国特許出願第09/639,244号明細書、発明の名称「構造化剥離ライナおよびそのコーティング方法(Structured Release Liner and Method of Coating Thereon)」(PCT国際公開第02/13980号パンフレットも参照のこと)に開示されている。この出願には、接着剤層に構造をエンボス加工する構造化剥離ライナを用いることが開示されている。剥離ライナを除去すると、接着剤層中の通路は実質的に無傷のまま残る。3Mイノベイティブプロパティーズカンパニー(3M Innovative Properties Company)に譲渡された米国特許出願第10/167,347号明細書発明の名称「真空適用による被着剤フィルムの基材へのコンフォーミング方法(Conforming an Adherent Film to a Substrate by Application of Vacuum)」には、様々な構造化接着剤が開示されている。
【0035】
溝パターンに加えて、通路はまた、例えば、ストライプ、ドットまたはその他同様のパターンで接着剤材料を適用することにより与えられる不連続接着剤層により与えることもできる。通路はまた、接着剤層に組み込まれた接着剤マイクロスフェアまたは非接着剤微粒子を用いることによって提供してもよい。接着剤表面が接着剤材料のランダムバンプまたはその他突出物を含む粗接着剤層もまた通路を提供することができる。バンプまたはその他突出部物はまた、接着剤または非接着剤材料を前述したように形成された接着剤層に印刷またはその他付着させたり、接着剤を接着剤または非接着剤材料(ドット、ストリングまたはその他のタイプの突出部であってもよい)に適用することにより接着剤層に加えることもできる。
【0036】
通路はまた、開構造化接着剤および開構造化接着副層のような開構造化材料を用いて被着剤層に与えてもよい。本明細書において開構造化材料という用語は、2つの表面間に配置すると、かかる表面を間隔を空けて保持し、間隔を空けた表面間に流体を流すのに好適な開路を与えるような材料のことを指す。開構造は、例えば、繊維状またはポーラス接着剤により与えることができる。ブローンマイクロファイバーの形態で与えられる接着剤を用いて、流体を流すための大きな空隙を有する開構造化接着剤層を与えることができる。多層接着剤系もまた考えられる。例えば、開構造化副層はフィルムバッキングの主面に取り付けることができ、副層にポーラスまたはその他通気性接着剤層が取り付けられる。これによって、界面隙間に、接着剤層を通して、開構造化副層へと、フィルムの端部まで副層に沿って流すことができる。副層に好適な材料としては、ブローンマイクロファイバー構造および連続気泡材料が挙げられる。
【0037】
市販の構造化接着剤は、ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,MN)より「コンプライ(Comply)」という商品名で入手可能である。構造化接着剤を備えた好適なプレマスク610は、ミネソタ州セントポールの3M社(3M Company,St.Paul,MN)よりVCC8198という商品名で入手可能である。本発明の構造化接着剤に用いることのできる接着剤としては、感圧接着剤、米国特許第4,994,322号明細書(デルガド(Delgado)ら)、米国特許第4,968,562号明細書(デルガド(Delgado))、欧州特許公報第0 570 515号明細書、欧州特許公報第0 617 708号明細書に開示されている感圧接着剤のように適用時に感圧性であるホットメルトまたは熱活性接着剤、米国特許第5,296,277号明細書および同第5,362,516号明細書(両者ともウィルソン(Wilson)ら)および同第5,141,790号明細書(カルホーン(Calhoun)ら)および米国特許出願第08/559,037号明細書(ケラー(Keller)ら)に開示されているような感圧接着剤およびサタス(Satas)ら、感圧接着剤ハンドブック(Handbook of Pressure Sensitive Adhesives)、第2版(フォンノストラントラインホルド(Von Nostrand Reinhold)、ニューヨーク(N.Y.)、1989年)に開示されているような任意のその他の種類の感圧接着剤が例示されるがこれらに限られるものではない。
【0038】
本発明の構造化接着剤612は、ポリマー、紙、セルロース、不織ファイバーまたはその他織物のような様々なカバー層611と共に用いることができる。一実施形態において、構造化接着剤612を、図1の穿孔カバーシート511と組み合わせ用いている。
【0039】
ラミネート600は、図3〜6に関して述べた方法を用いて取り付けられる。構造化接着剤612の通路616によって、カバー層611と表示長さ602および基材518(図4参照)の間の空気(用いるときには潤滑液体も)の除去が促される。通路616はまた、カバーシート611の除去の前の乾燥工程中、潤滑液体蒸気の除去も促す。
【0040】
一実施形態において、ラミネート500および600は手動で組み立てられる。様々な固定具および/またはテンプレートを用いて、装飾フィルムを必要な長さおよび形状へと切断し、装飾フィルムを剥離ライナおよび/またはプレマスクに正確に配置することができる。例えば、固定具および/またはテンプレートを用いて、剥離ライナおよび/またはプレマスクを取り付ける前に、装飾フィルムを所望の構成で配置することができる。一実施形態において、プレマスク、装飾フィルム、剥離ライナおよび接着剤層の組立体を、固定具および/またはテンプレートから除去し、熱および/または圧力を用いてラミネートされる。他の実施形態において、組立体は、固定具および/またはテンプレート上に配置したままラミネートすることができる。
【0041】
通常、本発明によるラミネート500および600の製造方法では、図8〜18に示すテープ貼り付け装置10を用いることを含む。本発明の方法の説明を単純にするために、ラミネート500を取り上げて説明する。ただし、この方法はラミネート600にも等しく適用可能である。
【0042】
図8〜18は、表示長さ502の装飾フィルムテープを所定のパターンで剥離ライナ508表面に形成および適用し、手動またはラミネーティング機により剥離ライナ508および表示長さ502の装飾フィルムテープ周囲の剥離ライナ508の一部に接合された表示長さ502の装飾フィルムテープの外側主面を覆うようにプレマスク材料層510に含まれた除去可能な接着剤層512を接合する方法を教示している。
【0043】
ラミネート500を自家所有者のような人が入手すると、剥離ライナ508を、ラミネート500の表示長さ502の装飾フィルムテープに含まれる接着剤層509から、そして表示長さ502の装飾フィルムテープ周囲で露出しているプレマスク材料層510に含まれる除去可能な接着剤層512の一部から除去し、表示長さ502の装飾フィルムテープおよびプレマスク材料層510に含まれる露出した接着剤層509および512を基材518の所望の位置に配置し(図3)、基材518と、プレマスク材料層510に含まれる接着剤層512に接合した外側主面を有する表示長さ502の装飾フィルムテープに含まれる接着剤層509との間の空気をプレスアウトし、プレマスク材料層510を除去して、図5および6に示すように所定の装飾パターンで基材518に接合された表示長さ502の装飾フィルムテープを残すことにより、例えば、枠520に囲まれた窓のガラスシート表面のような基材518(図3、4、5および6参照)を装飾することができる。
【0044】
好ましくは、カバー層511およびカバー層511の接着剤層512によってプレマスク材料層510の表面間を水蒸気が通過できるときは、本方法にはさらに、表示長さ502の装飾フィルムテープおよび基材518上のプレマスク材料層510に含まれる露出した接着剤層509および512を配置する工程の前に、潤滑液体を用いて、表示長さ502の装飾フィルムテープおよびプレマスク材料層510に含まれる接着剤層509および512を湿潤させ、基材518を湿潤させる工程を含むことができる。これによって、配置後短い時間(例えば、1〜5分)で、表示長さ502の装飾フィルムテープおよび基材518に沿ってプレマスク材料層510に含まれる露出した接着剤層509および512を滑らせて、基材518に沿って所望の位置に表示長さ502の装飾フィルムテープを正確に配置することができる。
【0045】
潤滑液体は、除去工程の前に実質的に乾燥させなければならない。ただし、潤滑液体は完全に蒸発させる必要はない。プレス工程にはまた、表示長さ502の装飾フィルムテープに含まれる接着剤層509と、それらが配置される基材の間から潤滑液体をプレスアウトする工程が含まれていなければならず、その間、プレマスク材料層510をプレスすることによって、表示長さ502の装飾フィルムの外側主面が損傷から保護される。より具体的には、表示長さ502の装飾フィルムテープが取り付けられる基材またはガラスシート518は清浄にし(例えば、液体ガラスクリーナにより)、噴出ボトルからの潤滑液体または溶液(例えば、水中1/2%(重量)の食器洗い洗剤)を用いて、装飾フィルムテープピースおよびプレマスク材料層510に含まれる接着剤層508および512を湿潤させ、基材518を湿潤させなければならない。
【0046】
図7に、本発明に従った方法により作成された変形実施形態のラミネート600を示す。ラミネート600は、窓ガラス、ドアまたは鏡のような基材を装飾するのに用いられる。ラミネート600には、表示長さ502の装飾フィルムテープに含まれる感圧接着剤層509により所定の装飾パターンで上述された剥離ライナ508のシートの主面にそれぞれ接合された上述の複数の表示長さ502の装飾フィルムテープと、剥離ライナ508の逆の表示長さ502の装飾フィルム514の外側主面および表示長さ502の装飾フィルムテープによりカバーされていない領域において剥離ライナ508の主面に接合された上述したプレマスク材料層と、が含まれている。プレマスク材料層510の断片しか図7には示していないが、プレマスク材料層510は、剥離ライナ508と同延であり、表示長さ502の装飾フィルムテープの全体にわたって延在している。ラミネート600にある表示長さ502の装飾フィルムテープは、ラミネート500について参照した上述の方法を用いて基材に転写することができる。
【0047】
図1〜7に示すパターンを有する所定のパターンで表示長さ502の装飾フィルムテープを形成し剥離ライナ508に適用するテープ適用装置10は、2001年1月12日出願の米国特許出願第09/759,795号明細書に記載されたテープ適用装置10とすることができる。通常、図8〜18に示すように、その出願に記載されたテープ適用装置10は、テープ適用装置10により画定される適用面において支持面22と対向する主面を備えた剥離ライナ508のようなシート材料を支持するための支持平面22を有するテーブルトップ21と、リーディングエンド107と逆のトレイリングエンド115とを有する枠106を含むテープヘッド100とを有している。テープ適用装置10はまた、枠106リーディングのリーディングエンド107と共に直線の動きを含む複数の直線の動きを含む所定のパターンで支持表面22をテープヘッド100の枠106を動かすためにコンピュータ操作されるアセンブリも含んでいる。テープヘッド10はさらに、円柱適用表面121を有する適用部材またはローラ120と、適用面に沿って適用表面121を備えた適用位置と適用面からまたはその上から間隔をあけて適用表面121を備えた剥離位置との間を移動するためのトレイリングエンド115近接の枠106に適用部材120を装着する手段とを含んでいる。供給長さ92の装飾フィルムテープを支持し、適用表面121を超えて延在している経路に沿って供給長さ92の装飾フィルムテープを導くために、枠106に手段が与えられ、経路に沿った装飾フィルムテープの端部は、枠106リーディングのリーディングエンド107と共に直線の動きの間、枠106の移動方向に平行である。切断手段または第1のカッター116は、経路に沿って移動する供給長さ92の装飾フィルムテープから適用面に沿って剥離ライナ508に適用された不連続な長さ501の装飾フィルムを切断するために経路に沿って枠106に提供される。供給長さ92の装飾フィルムテープを経路に沿って進めるための枠106にある手段は、適用表面121に対して第1のカッター116により形成された供給長さ92の装飾フィルムテープの新たに切断された端部へ移動していく。周囲に細長い円形切断鋭端部155を有する円形ブレード156を含む切断手段または第2のカッター154が、剥離ライナ508に沿って不連続な長さ501の装飾フィルムテープを通して切断可能な適用面に沿って切断端部155を備えた適用位置と適用面からまたはその上から間隔をあけて切断端部155を備えた剥離位置との間の回転および移動のために枠106に装着されている。
【0048】
ラミネート500を形成するために、剥離ライナ508は支持表面22に支持されて適用面において支持表面22と対向する主面を配置する。不連続な長さ501の装飾フィルムテープは、各不連続な長さ501について、不連続な長さ501の装飾フィルムテープのある部分が互いに重なるように(必ずしも必要ではないが)、所定のパターンで剥離ライナ508に適用される。つまり、(1)適用部材120が剥離位置にあるときに、適用部材120の適用表面121に沿って供給長さ92の装飾フィルムテープの端部を配置し、(2)適用部材120を適用位置に移動し、テープヘッド100の枠106を、枠106リーディングのリーディングエンド107と共に直線の動きで適用面を覆うように動かして、供給長さ92の装飾フィルムテープを経路に沿って引っ張って、適用部材120が動くにつれて、直線の不連続な長さ501の装飾フィルムテープを剥離ライナ508の表面に適用し、(3)切断手段または第1のカッター116を操作して、適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープに端部96を、供給長さ92の装飾フィルムテープに新たな端部を形成することによる。テープ適用装置10を用いて、第2のカッター154により、剥離ライナ508に適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープを切断して、剥離ライナ508の表面に沿って所定の位置で適用された不連続な長さ501の装飾フィルムに、適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープの重なった部分での位置合わせされ近接配置された端部を含む新たな端部を形成する。第2のカッター154による切断によって、剥離ライナ508に適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープから表示長さ502の装飾フィルムテープを形成する。かかる切断は、切断位置においてカッター154により所定の経路に沿って適用面の上にテープヘッド100の枠106を移動することによりなされ、カッター154の切断端部155が、適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープを横切る。新たな端部および表示長さ502の装飾フィルムテープを形成するために、適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープを切断することにより得られる適用された不連続な長さ501の装飾フィルムのスクラップ部分を、手で剥離ライナ508から除去し、プレマスク材料層510に含まれる除去可能な接着剤層512を手で、剥離ライナ508に接合した表示長さ502の装飾フィルムテープの外側主面513に接合し、表示長さ502の装飾フィルムテープ周囲の剥離ライナ508にも接合してラミネートを完成させる。
【0049】
図8〜18を参照して、2001年1月12日出願の米国特許出願第09/759,795号明細書に記載されたテープ適用装置10のより詳細な説明を以下に行う。テープ適用装置10は、支持平面22を有するテーブルトップ21を保持するための枠12を有している。テーブルトップ21は、図示したように傾けると、操作者が容易に剥離ライナ508のような材料シートを支持表面22に載せることができる。テープ適用装置10は、支持表面22に静置されたシート材料または剥離ライナ508を保持するために真空システム(図示せず)を含んでいてもよい。かかる真空システムは、テーブルトップ21および支持表面22を通して間隔の狭い開口部を有しており、これら間隔の狭い開口部は、テーブルトップ21下で大気圧より遥かに低い空気圧源(すなわち、真空)と連通している。この代わりに、剥離ライナ508は、静電気を用いるか、または感圧接着剤のコートされたテープ(例えば、マスキングテープ)により支持表面22に静置させることもできる。支持表面22および枠12は、図示した剥離ライナ508のような所望のサイズの剥離ライナを取扱い、テープヘッド100およびテープヘッドを支持表面22に動かすための手段に含まれるアクチュエータ30、32および34を支持するサイズである。
【0050】
テープ適用装置10は、x軸とx軸に法線のy軸を画定し、xおよびy軸はテーブルトップ21の平面支持表面22に平行な面にあり、これと共にxおよびy軸により画定される面に垂直なz軸も画定している。テーブルトップ21には、x軸に平行な第1の隆起端部24とy軸に平行な第2の隆起端部26と、これら隆起端部24および26にそれぞれ沿って測定目盛り27を有している。使用者は、支持表面22に剥離ライナ508のシートを、その端部を隆起端部24および26に押し付けるようにして置くことができる。
【0051】
テープ適用装置10は、テープヘッド100をテーブルトップ21の異なる位置で支持および動かすための支持アーム18を有している。支持アーム18は、y軸に平行に延在しており、第1のスライドロッド19a、19bに沿ってx軸に平行な方向に動く。第1のスライドロッド19a、19bに対向する支持アーム18の端部は、脚54と脚54に回転自在に装着されたホイール56とを有している。ホイール56は、テーブルトップ21上の支持アーム18を支持するのを補助して、支持アーム18をx軸に平行な方向で支持表面22に沿って動かすことができる。支持アーム18はまた、第2のスライドロッド60a、60bも有しており、テーブルトップ21に近接した支持アーム18の側部に配置され、y軸に平行な方向に延在している。テープヘッド100は、支持アーム18のスライドロッド60a、60bに沿ってy軸に平行な方向に動くことができる。
【0052】
図8に、テーブルトップ21の上の「定位置」に配置されたテープヘッド100を示す。操作者がテーブルトップ21に剥離ライナ508シートを配置するとき、そこには通常、テープヘッド100が配置されている。図9に、異なる位置に動いたテープヘッド100を示す。テープヘッド100が支持表面22を動くと、不連続な長さ501の装飾フィルムテープが剥離ライナ508のシートに適用される。テープヘッド100を支持表面22の新たな位置に動かすために、テープヘッド100をx軸とy軸の両方に平行な方向に動かす必要がある場合がある。テープヘッド100をテーブルトップ21のx軸に平行な方向に動かすためには、支持アーム18が第1のスライドロッド19aおよび19bに沿ってスライドする。y軸に平行な方向にテープヘッド100を動かすために、テープヘッドは、支持表面22に近接した支持アーム18の側部に配置された第2のスライドロッド60a、60bに沿って動く。テープ適用装置は、支持表面22に沿って第1の位置へとテープヘッド100を動き、供給長さ92の装飾フィルムテープの端部を支持表面22の剥離ライナ508のシートに接合し、テープヘッド100を直線で支持表面22に沿って第2の位置に動かすことによって、不連続な長さ501の装飾フィルムテープを支持表面22の剥離ライナ508のシートに適用する。
【0053】
図10に、テープ適用装置10が支持表面22に沿ってx軸に平行な方向にテープヘッド100を動かすx軸アクチュエータ30と、テープ適用装置10が支持表面22に沿ってy軸に平行な方向にテープヘッド100を動かすy軸アクチュエータ32と、z軸に平行な軸周囲でテープヘッド100を回転させるz軸アクチュエータ34とを示す。x軸アクチュエータ30には、モータ31、ボールねじ40、ボールねじ40のベアリングを含み、第1のスライドロッド19a、19bの端部を受ける端部ブロック41と、第1のスライドロッド19a、19bに沿って支持アーム18を動かす車46とが含まれる。支持アーム18はプレート42により車46に取り付けられている。モータ31がボールねじ40を回転させるにつれて、ボールねじは回転して第1のスライドロッド19a、19bに沿ってx軸に平行な方向に車46を動かす。車46が動くにつれて、支持アーム18およびテープヘッド100は支持表面22を超えて車46と共に動く。ニューヨーク州ポートワシントンのトムソンインダストリーズ社(Thomson Industries, Inc.,Port Washington,NY)よりトムソン(Thomson)、部品番号2EB16FTBTL、という商品名で市販されているリニアシステムアクチュエータのような市販のx軸アクチュエータのような本明細書に記載した条件を得られるものであれば何れを用いてよい。x軸アクチュエータのモータ31は、ステップモータ(例えば、ミネソタ州セントポールのブラスカンパニー(Braas Company,St.Paul,MN)よりコンピュモータ(Compumotor)、部品番号CPS57−102−MO−25で販売されているステップモータ)とすることができる。
【0054】
y軸アクチュエータには、モータ33、ボールねじ62、ボールねじ62のベアリングを含み、第1のスライドロッド60a、60bの端部を受ける端部ブロック61と、y軸に平行な方向に支持アーム18に沿ってテープヘッド100を動かす車68とが含まれる。テープヘッド100はプレート64により車68に取り付けられている。支持アーム18の一部を切り欠いてy軸アクチュエータ32を図示する。モータ33がボールねじ62を回転させるにつれて、車68をy軸に平行な方向に第2のスライドロッド60aおよび60bに沿って動く。車68が動くにつれて、テープヘッド100は支持アーム18に沿って車68と共に動く。ニューヨーク州ポートワシントンのトムソンインダストリーズ社(Thomson Industries, Inc.,Port Washington,NY)よりトムソン(Thomson)という商品名で、部品番号2RBM160DMKL1300で、市販されているリニアシステムアクチュエータのような市販のy軸アクチュエータのような本明細書に記載した条件を得られるものであれば何れを用いてよい。y軸アクチュエータのモータ61は、ステップモータ(例えば、ミネソタ州セントポールのブラスカンパニー(Braas Company,St.Paul,MN)よりコンピュモータ(Compumotor)、部品番号CPS57−51−MO−25で販売されているステップモータ)とすることができる。
【0055】
z軸に平行な軸周囲でテープヘッド100を回転させる回転アクチュエータ34はプレート64に装着されている。回転アクチュエータ34には、モータ82、減速歯車装置80、モータ82と減速歯車装置80間に配置されたフランジ86が含まれる。回転アクチュエータ34は、テープヘッド100の枠106のブラケット105(ここには図示されていない、図12および14を参照)に固定された端部を有するアクチュエータから突出している回転シャフトによりテープヘッド100に取り付けられている。モータ82は、ステップモータ(例えば、ミネソタ州セントポールのブラスカンパニー(Braas Company,St.Paul,MN)よりコンピュモータ(Compumotor)、部品番号S83135−MO−Sとして販売されているステップモータ)とすることができる。減速歯車装置80は、インライン減速歯車装置(25対1の比率のインライン減速歯車装置で、モータ82は毎回12回転半する)である。減速歯車装置80は、テープヘッド100をz軸に平行な軸周囲を180°回転する。例えば、25対1減速歯車装置はミネソタ州セントポールのブラスカンパニー(Braas Company,St.Paul,MN)よりアルファ(Alpha)という商品名、部品番号LP070M02−25−1/ZETA57−21で販売されているものがある。
【0056】
図11に、z軸に平行な軸周囲にテープヘッド100を回転させる回転アクチュエータ34を示す。回転アクチュエータ34は、z軸に平行な軸周囲にテープヘッド100を回転させて、支持表面またはテーブルトップ21に異なる角度でテープヘッド100を配置する。テープヘッド100は、回転アクチュエータ34により所望の角度まで回転させることができ、第2のカッター154によって、剥離ライナ508のシートに適用した後、不連続な長さ501の装飾フィルムテープを切断することができる。この詳細については後述してある。回転アクチュエータ34は支持アーム18の車68に装着されている。回転アクチュエータ34は、モータ82と、z軸に平行な軸周囲にテープヘッド100を回転させる減速歯車装置80とを有している。上述した通り、減速歯車装置80は、そこから延在しているシャフト(ここには図示せず)を有している。シャフトは、テープヘッド100の枠106の第2の側113に装着されたブラケット105、図12および14を参照)に取り付けられ固定されている。回転アクチュエータ34がシャフトを回転するにつれて、z軸に平行な軸周囲のシャフトと共にテープヘッド100が回転する。
【0057】
テープヘッド100の詳細および操作を図12〜14に示す。テープヘッド100はまず、不連続な長さ501の供給長さ92の装飾フィルムテープを剥離ライナ508のシートに適用してから、不連続な長さ501の装飾フィルムテープが適用されるにつれて、テープヘッド100が第1のカッター116により装飾フィルムテープを切断して、剥離ライナ508に適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープの端部を形成する。剥離ライナ508に適用されたその不連続な長さ501の装飾フィルムテープの端部を、テープヘッド100が剥離ライナ508のシートを動き続けながら、テープヘッド100により剥離ライナ508のシートに適用する。次に、テープへッド100が、剥離ライナ508のシートに接合された不連続な長さ501の装飾フィルムテープを第2のカッター154により切断して、所望の形状、および適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープに沿って剥離ライナ508の所望の位置に新規な端部を形成し(新規な端部は適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープの長手方向端部に直角または傾斜した方向に延在させることができる)、その不連続な長さ501の装飾フィルムテープから1つ以上の表示長さ502の装飾フィルムテープを形成し、表示長さ502の装飾フィルムテープの端部に新たに形成された端部でその適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープのスクラップピースを残す。適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープのこれらのスクラップピースを、剥離ライナ508のシートから除去する。テープ適用装置10の操作者が手で除去することができる。
【0058】
図12にテープヘッド100の第1の側109を示す。z軸に平行な軸周囲でテープヘッド100を回転させる回転アクチュエータ34は図示されていない。テープヘッド100には、上部106aと下部106bとを有する枠106が含まれる。テープロールホルダー102および第2のテープガイドローラ108は、上部106aに回転自在に装着されている。テープロールホルダー102は、感圧接着剤のコーティング509に沿って剥離可能に接合された剥離ライナ94を有する供給長さ92の装飾フィルムテープのロール90を受ける。テープロールホルダー102には、摩擦クラッチ103が含まれており、テープロール90から巻き戻るにつれて供給長さ92の装飾フィルムテープに逆張力を与える。テープヘッド100にはまた、第1のテープガイドローラ110と、ピンチローラ118と、枢転可能なテープガイド122と、第1のカッター116と、適用ローラ120と、ライナテークアップローラ136とが含まれ、全て、枠106の下部106bに装着されている。第1のカッター116には、固定された下部ブレード112と可動上部ブレード114とが含まれ、これらは固定ブレード112に対して枢転して装飾フィルムテープを切断する。適用ローラ120はブラケット130に回転自在に装着されており、ブラケット130はシャフト133周囲の枢転の動きのために枠106の下部106bに装着されていて、ブラケット130と枠106の間を連結している空気シリンダ131の操作により動かして、適用面に沿った剥離ライナ508のような表面に沿ってバイアスをかけられた適用表面121の適用位置と、適用面から上に離れた適用表面121の剥離位置との間の支持表面22近傍の適用ローラ120の周囲または適用表面121を動かすことができる。ライナテークアップローラ136には、それに巻き付くにつてれ、剥離ライナ94に張力を与えるための減速装置139のギアを介してモータ137により駆動される摩擦クラッチ138が含まれている。
【0059】
供給長さ92の装飾フィルムテープは、テープロールホルダー102から第2のテープガイドローラ108まで経路に沿って、それから第1のテープガイドローラ110とピンチローラ118の間に形成されたニップへ、それから枢転テープガイド122へ、それから通常は離れている第1のカッター116のブレード112と114の間、それから周囲表面が装飾フィルムテープを剥離ライナ508へ適用するための適用表面121を与える適用ローラ120の周囲表面121下へと動く。剥離ライナ94は、テープロールホルダー102から、供給長さ92の装飾フィルムテープから剥離ライナ94を分離する枢転テープガイド122まで延在しているその経路の一部に沿って動く。剥離ライナ94が供給長さ92の装飾フィルムテープから分離された後、剥離ライナ94は、ピンチローラ118周囲に巻き付いて、ライナローラ136により巻き取られる。詳細については図15に示してある。
【0060】
テープヘッド100に接合された剥離ライナ94を有する新たなロール90の装飾フィルムテープを充填した後、装飾フィルムテープおよび剥離ライナ94は上述したテープに沿ってテープヘッド100を通してねじ込まれる。ピンチローラ118は装着スライド132の端部に装着される。装着スライド132は、第1のテープガイドローラ100から離れてスライドされて、供給長さ92の装飾フィルムテープおよびライナ94がピンチローラ118と第1のテープガイドローラ110の間のニップに配置される。ライナ94は、枢転可能な装飾フィルムテープガイド122近傍の供給長さ92の装飾フィルムテープから分離される。ライナ94は、ピンチローラ118周囲に、そしてライナローラ136周囲に巻き付けられる。
【0061】
図13は、枠106の下部106bの部分等測図である。装飾フィルムテープは、2つの対向するテープ端部ガイド104間で第1のテープガイドローラ110に巻き付く。テープ端部ガイド104は、適用ローラ120により剥離ライナ508に適用される直前に、供給長さ92の装飾フィルムテープを直線に保つ補助をする。供給長さ92の装飾フィルムテープは、第1のテープガイドローラ110のテープ端部ガイド104と位置合せされた2つの対向するテープ端部ガイド128を含むガイド表面124に沿って枢転可能なテープガイド122を通り越す。テープ端部ガイド128も、適用ローラ120により剥離ライナ508に適用される直前に、供給長さ92の装飾フィルムテープを直線に保つ補助をする。剥離ライナ94は、2つのテープ端部ガイド128間のガイド表面124の鋭い端部126で装飾フィルムテープから分離される。枢転可能なテープガイド122のガイド表面124は図13に見られる位置まで枢転して、ガイド表面124が第1のカッター116の固定ブレード112の上に装飾フィルムテープを配向する。可動ブレード114が固定ブレード112から離れて枢転して、装飾フィルムテープは第1のカッター116のブレード112、114間を通過することができる。不連続な長さ501の装飾フィルムテープを、適用ローラ120により剥離ライナ508の表面に適用する。
【0062】
図14は、図12に示すテープヘッド100の第1の側109とは逆のテープヘッド100の第2の側113を示す。z軸周囲でテープヘッド100を回転させる回転アクチュエータ34は図示されていない。枠106に固定されたブラケット105は、ブラケット105でソケット101が受ける回転アクチュエータ34から回転可能な駆動シャフト(図示せず)周囲に留められて、テープヘッド100を回転アクチュエータ34に取り付ける。テープヘッド100には、一方向クラッチベアリング(図示せず)を通してシャフト111により第1のテープガイドローラ110を駆動する枠106の下部106bに装着された回転モータ164が含まれる。一方向クラッチベアリングによって、第1のテープガイドローラ110が、テープヘッド100の動きにより不連続な長さ501の装飾フィルムテープの適用中自由に回転でき、また、第1のテープガイドローラ110が回転モータ164により駆動されて、適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープが第1のテープカッター116により供給長さ92から切断された後、供給長さ92の装飾フィルムテープの新たな端部を適用ローラ120に進める。テープヘッド100にはまた、枠106と可動ブレード114の間に取り付けられた第1の空気シリンダ150が含まれ、第1のカッター116で可動ブレード114を動作させる。テープヘッド100にはまた、枠106の下部106bに装着された第2のカッター154が含まれる。第2のカッター154には、ブラケット158の軸周囲を回転させるために装着された、周囲に延在している細長い鋭端部155を有する円形ブレード156が含まれる。ブラケット158は、旋回軸159により枠106に枢転可能に装着され、不連続な長さ501の装飾フィルムテープがテープヘッド100の動きにより剥離ライナ508に適用されるときに、第2のカッター154が配置された適用面から離れた(上へ)切断端部155の剥離位置と、第2のカッター154を配置して、所定の経路に沿って適用面に枠106を動かすことにより剥離ライナ508へ既に適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープの新たな端部を切断して、切断端部155が適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープを横切ることのできる適用面に沿った切断端部155の適用位置との間の移動のために枠106とブラケット158の間の第2の空気シリンダ160により枢転される。回転アクチュエータ34(図示せず)は、z軸周囲にテープヘッド100を回転させて、ブレード156を、剥離ライナ508の装飾フィルムテープの適用された不連続な長さ501に対して所望の角度で正確に位置付けて、ブレードで適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープを切断する。この代わりに、第2のカッター154をテープヘッド100から独立して回転させることができる。このように、テープヘッド100全体を回転させる必要はない。
【0063】
図15〜18に、表示長さ502の装飾フィルムテープを所定のパターン(図1および7に示すパターン)で剥離ライナ508に適用する本発明による方法の一部を示す。本方法は、不連続な長さ501の装飾フィルムテープを所定のパターンで剥離ライナ508に適用し、これらの不連続な長さ501の装飾フィルムテープを剥離ライナ508に適用した後切断して所定の形状および適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープに沿って剥離ライナ508の所定の位置に端部を形成して、(新たな端部のいくつかは互いに位置合せされた位置に近接配置させることができる)、不連続な長さ501の装飾フィルムテープから1つ以上の表示長さ502の装飾フィルムテープを形成する。
【0064】
図15に、不連続な長さ501の装飾フィルムテープを剥離ライナ508の表面に適用し始めたときのテープヘッド100を示す。第1のテープガイドローラ110を一方向クラッチにより回転するために、モータ164の操作によって、適用表面121が剥離位置にあるときに、装飾フィルムテープの端部は第1のカッター116から、剥離ライナ508と適用ローラ120の周囲適用表面121間の位置まで進めた。適用ローラ空気シリンダ131を動作させて、適用ローラ120をその適用位置まで動かし、適用表面121を剥離ライナ508の装飾フィルムテープに対してバイアスをかけ、接着剤層509により装飾フィルムテープを剥離ライナ508に接合する。テープヘッド100を静置した剥離ライナ508の上に動かし、テープヘッド100を通るテープ経路に沿った動きにより装飾フィルムテープを引っ張って、適用した不連続な長さ501の装飾フィルムテープに沿って適用表面121の動きにより剥離ライナ508に適用する。テープロールホルダー102および第1および第2のテープガイドローラ110および108を自由回転させる(すなわち、第1のテープガイドローラ110は、モータ164と第1のテープガイドローラ110間の一方向クラッチのためにモータ164を回転させることなく回転する)。
【0065】
図16に、不連続な長さ501の装飾フィルムテープを剥離ライナ508に適用した後、および第1のカッター116が供給長さ92の装飾フィルムテープからその不連続な長さ501の装飾フィルムテープを切断した直後のテープヘッド100を示す。第1の空気シリンダ150が、可動ブレード114を動かして、固定したブレード112と接触して、装飾フィルムテープを交差方向に切断した。可動ブレード114が移動して固定ブレード112と接触すると、テープガイド122は時計とは逆に回転して、可動ブレード114と枢転可能なテープガイド122間にあって互いに動かすボール継手のためにガイド表面124をブレード114および116から離れるように動かす。適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープを供給長さ92の装飾フィルムテープから切断すると、供給長さ92の装飾フィルムテープに新たな端部が形成され、適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープに第2の端部96も形成される。適用された不連続な長さ501の装飾フィルムテープは、剥離ライナ508に適用された第2の端部96に近接した部分Dを有しており、図17に示すように、部分Dはテープヘッド100の更なる移動により適用される。
【0066】
図17にはまた、固定ブレード112と接触している移動した可動ブレード114と、ブレード114、112間にガイド表面124を配置するために時計回りに移動した枢転テープガイド122を有する第1の空気シリンダ150を示す。供給長さ92の装飾フィルムテープの新たな切断端部を続いて、上述した通り、適用ローラ120の適用表面121に沿った位置に進めるときに、可動ブレード114とテープガイド122間の接続のために、装飾フィルムテープが第1のカッター116を通過できる。
【0067】
図18に、剥離ライナ508に適用されて、少なくとも1つの不連続な長さ502の光学フィルムテープを形成した後に、不連続な長さ501の光学フィルムテープを切断する第2のカッター154を示す。適用ローラ空気シリンダ131は、剥離ライナ508の表面から間隔をあけた剥離位置まで適用ローラ120の適用表面121を移動した。x軸およびy軸アクチュエータ30および32は、ブレード156を適用された不連続な長さ501の光学フィルムテープに沿って所定の位置まで動かし、回転アクチュエータ134(図示せず)は、z軸に平行な軸の周囲を、適用された不連続な長さ501の光学フィルムテープに対して所望の角度αまでテープヘッド100を回転させて、第2のカッター154のブレード156を、剥離ライナ508の適用された不連続な長さ501の光学フィルムテープに対して所望の位置および角度で正確に配置した。x軸およびy軸アクチュエータ30および32を、テープヘッド100をブレード156の配向方向において前後に動かして、ブレード156が、適用された不連続な長さ501の光学フィルムテープを通して角度αで切断するようにした。図示されたものは、適用された不連続な長さ501の光学フィルムテープの長さに対して傾斜している。
【0068】
図19〜22に、剥離ライナ508に適用された不連続な長さ501aおよび501bの装飾フィルムテープ、およびこれらの不連続な長さ501aおよび501bの装飾フィルムテープにおいて第2のカッター154により作成された一連の切断部分、第1および第2の不連続な長さ501aおよび501bの装飾フィルムテープから形成されたテープ適用装置10が、表示長さ502a、502b、502cおよび502dの装飾フィルムテープ間に交差点220を形成する操作を順次示す。表示長さ502a、502b、502cおよび502dの装飾フィルムテープは、図22に示すように互いに位置合せされ、近接配置された直線の端部表面部分208、209、210、211、212、213、214および215を有している。
【0069】
図19に、第2のカッター154により作成して、順次、直線の端部表面部分208、209、210および211を、第1の適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープから作成された表示長さ502aおよび502bの装飾フィルムテープの新たに近接配置された端部204aおよび205aに形成することにより、剥離ライナ508および一連の切断部分1〜12に接合した第1の不連続な長さ501aの装飾フィルムテープを示す。これらの新たな端部204aおよび205a間に適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープのスクラップピース98が残る。直線の端部表面部分208、209、210および211を端部204aおよび305aに形成するために作成された一連の切断部における切断部は、図19において参照番号1〜12により示されている。1つの新たな直線端部表面部分を不連続な長さ501aのテープまたは不連続な長さ501bのテープに作成された切断部(例えば、1、2、3または4、5、6等)は全て、同じ直線に沿って作成されているが、第1および第3の切断部の図示された経路は第2の切断部からやや分離していて(その直線に沿って)、より明らかに一連の切断部を示している。
【0070】
テープヘッド100を次のように操作して、図19に示すように剥離ライナ508に接合した適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープに一連の切断部1〜12を作成する。ブレード156を、剥離ライナ508に接合した第1の適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープの上に間隔をあけた剥離位置とし、第2のカッター154により、テープヘッド100を移動させて、適正な角度、および端部204aの第1の直線端部表面部分208を形成する中間にブレード156を配置する。第2のエアシリンダ160を動作させて、第2のカッター154のブレード156を適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープと接触させて適用位置まで動かす。ブレード156が回転し、第1の適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープを通して切断されると、テープヘッド100がテープの近接端部へ移動して角度α(図示されているのは約45°)で切断部1を作成する。テープヘッド100を、そのテープの中心に向かって逆方向に動かして、回転ブレード156が切断部2を同じく角度αで作成し、再びそのテープの端部へ向かって逆方向に動かして、回転ブレード156が角度αで切断部3を作成する。テープヘッド100を動かして、ブレード156を第2の端部205aの端部表面209が形成される中間に配置しながら、第2のカッター154を空気シリンダ160により、適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープとの接触を外して剥離位置まで動かす。端部表面209は、端部204aの端部表面208に平行であるが、距離「b」離れている(図20参照)。この理由については後で述べる。第2の空気シリンダ160を再び動作させて、第2のカッター154のブレード156を、適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープと接触させて適用位置まで動かし、テープヘッド100をテープ端部へ向かって移動させて、回転ブレード156が角度αで切断部4を作成し、そのテープの中心に向かって逆方向に動かして、回転ブレード156が同じく角度αで切断部5を作成し、そのテープの端部へ向かって逆方向に再び動いて、回転ブレード156が角度αで切断部6を作成する。ブレード156は、剥離ライナ508に接合した適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープとの接触を外し、第2のカッター154を再び空気シリンダ160により剥離位置まで動かす。テープヘッド100を角度δ(図示されているのは約90°)で回転し、第2の端部205aの第2の端部表面部分210と、第1の端部204aの第2の端部表面部分211の切断を始める。これは、一連の切断部7〜12について行われ、上述した一連の切断部1〜6と実質的に同じやり方で実施される。
【0071】
この代わりに、3つの個々の切断部1〜3、4〜6、7〜9または10〜12の代わりに単一ブレードで、単一切断部を作成することもできる。
【0072】
図20に、新たな端部204aおよび205aの端部表面部分208、209、210および211が上述した通り第2のカッター154により切断されるときに、剥離ライナ508から、剥離ライナ508に接合した不連続な長さ501aの装飾フィルムテープから作成された2つの表示長さ502aおよび502bの装飾フィルムテープ間から除去された蝶形と類似形状を有するスクラップ部分98を示す。これらの端部表面208、209、210および211を配置して、図21および22を参照して後述してある通り、第2のカッター154により切断される端部204bおよび205bを受けるV形ノッチを形成し、スクラップ部分98を除去して、図22に示す4つの表示長さ502a、502b、502cおよび502dの装飾フィルムテープの端部204a、205a、204bおよび205b間に視覚的に好ましい交差部220を与えた後、第1の適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープに交差する剥離ライナ508に接合した第2の適用された不連続な長さ501bの装飾フィルムテープから表示長さ502cおよび502dの装飾フィルムテープを形成する。
【0073】
図21に、テープ適用装置10により剥離ライナ508に適用および接合され、および表示長さ502aおよび502bの各装飾フィルムテープに沿って等距離延在している、第1の適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープおよび第2の不連続な長さ501bの装飾フィルムテープから形成された表示長さ502aおよび502bの装飾フィルムテープの長手端部に関して、第2の不連続な長さ501bの装飾フィルムテープの長手方向端部が90°の角度での第1の適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープから形成された表示長さ502aおよび502bの装飾フィルムテープの端部204aおよび205aを覆う第2の不連続な長さ501bの装飾フィルムテープを示す。図21にはまた、剥離ライナ508および端部204aおよび205aに適用されて、表示長さ502cおよび502dの装飾フィルムテープの新たな端部204bおよび205bの直線端部表面部分212、213、214および215を順次形成することにより、第2の適用された不連続な長さ501bの装飾フィルムテープから形成された後の第2の適用された不連続な長さ501bの装飾フィルムテープに作成可能な一連の切断部1〜12も示す。その一連の切断部1〜12は、第1の適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープからできた表示長さ206aおよび207aの装飾フィルムテープの端部204aおよび205aに端部表面部分208、209、210および211を形成するために上述した一連の切断部1〜12と実質的に同じであり、これらの新たな端部204aおよび205b間に適用された不連続な長さ501bの装飾フィルムテープのスクラップピース99も残す。
【0074】
図22に、表示長さの502aおよび502bの装飾フィルムテープの端部204aおよび205aの上部から、そして、第2の適用された不連続な長さ501bの装飾フィルムテープから形成された2つの表示長さ502cおよび502dの端部204bおよび205b間から使用者により除去された後の第2の廃棄部分99(廃棄部分98と同じ形状を有している)を示す。角度のついた端部204aおよび205aから第2のスクラップ部分99を除去すると、表示長さ502aおよび502bの装飾フィルムテープの端部204aおよび205aと、表示長さ502cおよび502dの装飾フィルムテープの2つの端部204bおよび205b間に形成された交差部220が完成する。端部204bおよび205bは、表示長さ502aおよび502bの装飾フィルムテープの端部204aおよび205aとして同じ形状を有している。第1の端部204bの直線端部表面部分212および214および第2の端部205bの直線端部表面部分213および215は、第2の適用された不連続な長さ501bの装飾フィルムテープの長さに対して角度α’でそれぞれ配置される。
【0075】
表示長さ502a、502b、502cおよび502dの熱膨張のための空間を与える、端部204a、204b、205aおよび205bの対向する直線平行端部表面部分208〜212、210〜214、209〜213、211〜215間は等距離「b」である。かかる空間がないと、熱膨張によって、端部が接触し、表示長さ502a、502b、502cおよび502dの装飾フィルムテープに座屈が生じる。距離「b」は、0.005インチ〜0.12インチすなわち0.013cm〜0.3cmとすることができ、好ましくは約0.01インチすなわち0.25cmである。
【0076】
交差部220を形成するために第2のカッター154により作成された一連の切断部1〜6は、不連続な長さ501aおよび501bの装飾フィルムテープを通して切断され、剥離ライナ508は通らないのが好ましいが、剥離ライナ508に切断部が生じる可能性があり、また生じることもある。剥離ライナ508は、これらの切断部により形成された表示長さ502a、502b、502cおよび502dの装飾フィルムテープに対向する剥離ライナ508の表面上の剥離ライナ508中の各切断部に、ある長さの感圧接着剤をコートされたテープを接合することによって、かかる切断部で強化することができる。
【0077】
表示長さ502a、502b、502cおよび502dにある端部204a、204b、205aおよび205bの対向端部表面部分208〜212、210〜214、209〜213、211〜215を切断して、適合させて、交差部220に所望の外観を与える。図示されているのは45°である、角度αおよびα’(各端部の端部表面部分が互いに90°で配置されている)は所望の外観の交差部のために変更してもよい。例えば、角度αが30°で、角度α’が60°であっても、または角度αおよびα’の他の組み合わせを用いてもよい。
【0078】
テープ適用装置10を用いて、複数の不連続な長さ501の装飾フィルムテープを剥離ライナ508に適用して、これらの不連続な長さ501間に図19〜22に示すやり方で複数の交差部220を形成して、図1および6に示すラミネート用の装飾パターンを含む多くの装飾パターンを形成することができる。
【0079】
一例を挙げると、図1に示す表示長さ502の装飾フィルムテープのパターンを形成するために、テープ適用装置10はまず、剥離ライナ508シートの長さに沿って、2つの平行な不連続な長さ501aの装飾フィルムテープに連続して適用する。テープ適用装置10は、これらの不連続な長さ501aの装飾フィルムテープを切断して、表示長さ501の装飾フィルムテープに、図19および20を参照して上述した工程により作成される交差部220の位置に不連続な長さ501aの装飾フィルムテープに沿って、第1および第2の端部204aおよび205aを形成する。2つの適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープの対向端部は、第1のカッター116により切断されて、テープの長さに対して90°の角度である。あるいは、これらの対向端部はまた、所望であれば、第2のカッター154により第1の適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープの長さに対して傾斜するように切断することもできる。テープ適用装置10は、図1に示すように、ヘッド100を支持表面22に沿って「定位置」に戻って、使用者が第1の不連続な長さ501aの装飾フィルムテープのスクラップ部分98を、長さに沿って形成された各交差部220で除去することができる。次に、テープ適用装置10がテープヘッド100を動かして、5つの平行な不連続な長さ501bの装飾フィルムテープを、第1の2つの不連続な長さ501aの装飾フィルムテープから形成された表示長さ502の装飾フィルムテープに交差させて、端部に対して90°の角度で、交差部220で端部204aおよび205aを超えて延在するようにして、連続的に適用する。テープ適用装置10は、これらの不連続な長さ501bの装飾フィルムテープを切断して、上述した工程を用いて交差部220で第2の不連続な長さ501bの装飾フィルムテープから、表示長さ501の装飾フィルムテープに第1および第2の端部204bおよび205bを形成する。最後に、テープヘッド100が「定位置」に戻って、操作者が各交差部220に形成されたスクラップ部分99を除去することができる。
【0080】
さらに例を挙げると、図6に示す表示長さ502の装飾フィルムテープのパターンを形成するために、テープ適用装置10はまず、剥離ライナ508シートの長さに沿った角度で、8つの平行な不連続な長さ501aの装飾フィルムテープに連続して適用する。テープ適用装置10は、これらの不連続な長さ501aの装飾フィルムテープを切断して、表示長さの装飾フィルムテープに、図19および20を参照して上述した工程により作成される交差部220の位置に不連続な長さ501aの装飾フィルムテープに沿って、第1および第2の端部204aおよび205aを形成する。各適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープの対向端部は、第2のカッター154により適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープの長さに対して傾斜するように切断される。テープ適用装置10は、図1に示すように、ヘッド100を支持表面22に沿って「定位置」に戻って、使用者が、第1の不連続な長さ501aの装飾フィルムテープのスクラップ部分98を、長さに沿って、不連続な長さ501aの対向端部で形成された各交差部220で除去することができる。次に、テープ適用装置10がテープヘッド100を動かして、8つの平行な不連続な長さ501bの装飾フィルムテープを、第1の2つの不連続な長さ501aの装飾フィルムテープから形成された表示長さ502の装飾フィルムテープに交差させて、端部に対して90°の角度で、交差部220で端部204aおよび205aを超えて延在するようにして、連続的に適用する。不連続な長さ501bは、不連続な長さ501aの対向端部を超えて延在できるよう十分に長い。テープ適用装置10は、第2のカッター154を用いて、これらの不連続な長さ501bの装飾フィルムテープを連続的に切断して、上述した工程を用いて、交差部220で第2の不連続な長さ501bの装飾フィルムテープから表示長さ501の装飾フィルムテープに第1および第2の端部204aおよび205bを形成し、適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープの長さに傾斜した各適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープの対向端部を切断し、第1の不連続な長さ501aの装飾フィルムテープから形成された表示長さの端部から近接配置された表示長さ501に端部を形成する。最後に、テープヘッド100が「定位置」に戻って、操作者が各交差部220および適用された不連続な長さ501aの装飾フィルムテープの各端部に形成されたスクラップ部分99を除去することができる。
【0081】
図1および6は、本発明によるラミネートを作成するための本発明による方法においてテープ適用装置10により剥離ライナのシートに接合可能な表示長さの装飾フィルムテープのパターンを示しているのみである。テープ適用装置10は、多用途のために剥離ライナのシートに直線の表示長さの装飾フィルムテープのパターンであれば何れも作成することができ、テープヘッド100は、支持表面22上を動いて、不連続な長さの装飾フィルムテープを、支持表面22の剥離ライナに沿って何れかの角度で適用し、剥離ライナに適用した後、(必要であれば)適用された不連続な長さの装飾フィルムテープを何れかの角度で切断して、これらの適用された不連続な長さから表示長さを形成することができる。
【0082】
テープ適用装置10には、コンピュータプロセッサと適正な信号をアクチュエータ30、32、34に送って、支持表面22に対してテープヘッド100を移動し、適宜テープヘッド100を操作して、剥離ライナのシートに表示長さの装飾フィルムテープの所望のパターンを形成するためのコントローラが含まれている。例えば、操作者が図1または図6に示す剥離ライナシートに表示長さの装飾フィルムテープのパターンを作成したい場合がある。操作者は、作成するパターンの形状を表示する一組のコマンドをコンピュータプロセッサに入力する。コンピュータプロセッサおよびコントローラは、アクチュエータ30、32、34を方向付ける方向を決めて、テープヘッド100を動かして、不連続な長さの装飾フィルムテープを剥離ライナに適用し、剥離ライナに適用した後、適用された不連続な長さの装飾フィルムテープを切断して、表示長さの装飾フィルムテープを形成する。コンピュータプロセッサおよびコントローラは、「開ループ」システムを含むことができ、既知の一連の動きに基づいて、テープヘッド100がテーブルトップ21に配置される場所を計算する。例えば、x軸アクチュエータ30かy軸アクチュエータ32のいずれかにあるボールねじが、テープヘッド110を、ボールねじの1回転当たり既知の距離動かす。コンピュータプロセッサが、テープヘッド100の初期の位置、例えば、「定位置」を知っている場合、実際に回転したアクチュエータのボールねじの回転数に基づいて、テープヘッド100の最終位置がどこにあるか決めることができる。コンピュータプロセッサは信号をx軸およびy軸アクチュエータ30、32に送り、ボールねじを特定の回転数回して、テープヘッド100を特定の軸で特定の距離動かす。コンピュータプロセッサはまた、回転アクチュエータ36にも、支持表面22のz軸に平行な軸周囲をテープヘッド100が回転した場所および時を示す信号を送る。好適なコントローラは、ミネソタ州セントポールのブラース社(Braas Company,St.Paul,MN)より部品番号6K4、コンピュモータ(Compumotor)という商品名で市販されているコントローラである。この代わりに、コンピュータプロセッサは「閉ループ」システムを含むことができ、テープヘッド100が常にテーブルトップ21の支持表面22にある場所を計算する。
【0083】
アクチュエータ30、32、34には、テーブルトップ21のテープヘッド100の初期位置を決めるセンサが含まれている。アクチュエータ30、32、34に好適なセンサは、ミネソタ州セントポールのブラース社(Braas Company,St.Paul,MN)より部品番号E2E−X1R5E1−M1−N、オムロン(Omron)という商品名で市販されているプロックス(Prox)センサである。
【0084】
本発明による方法および構造を、いくつかの実施形態およびその変形例を参照して記載してきた。上述の詳細な説明および実施例は理解のためとしてのみ示されている。不必要に限定はされないものとする。
【0085】
本発明の範囲から逸脱することなく上述の方法および実施形態において様々な変更を行えることは当業者には明白であろう。例えば、テープ適用装置10を修正して変形方法で用いることができ、適用面でカバー層511とは逆の除去可能な接着剤層512の表面によりプレマスク材料層510を支持し、テープ適用装置10を用いて、供給長さ92の装飾フィルムテープから異なる所定の長さおよび端部形状の表示長さ502の装飾フィルムテープを形成し、所定の端部位置に沿って延在している表示長さ502のテープの長手方向端部について上述したやり方で、適用された表示長さ502の装飾フィルムテープの少なくともいくつかについて位置合せされ近接配置された端部を含む所定のパターンで除去可能な接着剤層512の表面にこれらの表示長さ502の装飾フィルムテープを適用し、表示長さ502の装飾フィルムテープ周囲に露出しているプレマスク材料層510に含まれる、表示長さ502の装飾フィルムテープの攻撃的な接着剤層509および除去可能な接着剤層512の一部に対して、剥離ライナ508を押し付けることにより、上述したプレマスク材料層510、供給長さ92の装飾フィルムテープおよび剥離ライナ508の同じ層から上述した実質的に同じラミネート500を形成する。本方法に用いることのできるテープ適用装置10の修正には、第1のカッター116の固定ブレード112と可動ブレード114の位置を変え、摩擦クラッチ138およびモータ137を含むテークアップローラ136を配置することが含まれ、テープ経路の逆側にある減速装置139により駆動され、同時に供給長さ92の装飾フィルムテープの感圧接着剤層509に接合しない適用表面121がローラ120に提供される。
【0086】
本発明の特定の実施形態について示し説明してきたが、これらの実施形態は、本発明の原理を適用して考案可能な多くの可能な特定の構成の例証に過ぎないものと考えられる。数多くおよび様々なその他の構成が、本発明の範囲および技術思想から逸脱することなく、当業者によりこれらの原理に従って考案できる。このように、本発明の範囲は、本明細書に記載した方法および構造に限定されるものではなく、請求項の文言により記載された構造そしてその等価物によってのみ限定されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明による方法により作成されたラミネートの第1の実施形態を示し、ラミネートは、窓ガラスのような基材を装飾するのに用いられ、所定の装飾パターンで剥離ライナに接合された複数の表示長さの装飾フィルムテープと、表示長さの装飾フィルムを覆うように、そして表示長さの装飾フィルムテープによりカバーされていない領域において剥離ライナに接合されたプレマスク材料層(断片のみが示されている)と、を含んでいる。
【図2】図1の線2−2にほぼ沿った拡大断面図である。
【図3】剥離ライナを除去し、表示長さの装飾フィルムテープおよび表示長さの装飾フィルムに接合したプレマスク材料層を基材に接合した後の図1のラミネートの断片平面図である。
【図4】図3の線4−4にほぼ沿った拡大断片断面図である。
【図5】基材に適用し、プレマスク材料の上層を除去した後に図1のラミネートにおける装飾フィルムテープの表示長さの断片平面図である。
【図6】図5の線6−6にほぼ沿った拡大断片断面図である。
【図7】本発明による方法により作成されたラミネートの第2の実施形態を示し、ラミネートはここでも、窓ガラスのような基材を装飾するのに用いられ、所定の装飾パターンで剥離ライナに接合された複数の表示長さの装飾フィルムテープと、表示長さの装飾フィルムを覆うように、そして表示長さの装飾フィルムテープによりカバーされていない領域において剥離ライナに接合されたプレマスク材料層(断片のみが示されている)とを含んでいる。
【図8】本発明による方法に用いることのできるテープ適用装置の等測図であり、適用装置に含まれるテープヘッドが第1の位置にある。
【図9】テープヘッドが第2の位置にあり、装飾フィルムテープが本発明による方法において剥離ライナのシートへ適用された図8のテープ適用装置の等測図である。
【図10】図8の線10−10にほぼ沿った拡大等測断面図であり、図8のテープ適用装置に含まれるx軸アクチュエータ、y軸アクチュエータ、回転アクチュエータ、テープヘッドおよび回転アクチュエータのための支持アームが示されている。
【図11】平面支持表面に対して垂直なz軸周囲で回転したテープヘッドと、z軸周囲にテープヘッドを回転させる回転アクチュエータと、支持アームとを示す図8のテープ適用装置の拡大断片等側図である。
【図12】図8のテープヘッドの第1の側の拡大断片等側図である。
【図13】図8のテープヘッドの第1の側の拡大断片等側図である。
【図14】図8のテープヘッドの第1の側に対向する第2の側の拡大断片等側図である。
【図15】テープヘッドが始動して、装飾フィルムテープが剥離ライナのシートへ適用される、図8のテープヘッドの第1の側の拡大断片図である。
【図16】第1のカッターが、テープヘッドで搬送される供給長さの装飾フィルムテープから剥離ライナのシートへ適用された不連続な長さの装飾フィルムテープを切断する、図8のテープヘッドの第1の側の拡大断片図である。
【図17】切断された不連続な長さの装飾フィルムテープの、剥離ライナのシートへの適用が終了した、図8のテープヘッドの第1の側の拡大断片図である。
【図18】剥離ライナシートへ前に適用された不連続な長さの装飾テープを切断する、テープヘッドの第2のカッターを示す図8のテープヘッドの第2の側の拡大断片図である。
【図19】剥離ライナのシート表面に適用された装飾フィルムテープの第1の不連続な長さの平面図であり、テープヘッドの第2のカッターにより第1の不連続な長さのテープで作成できる一連の切断部分を示す。
【図20】図19に示す剥離ライナに適用された第1の不連続な長さの装飾フィルムテープの平面図であり、剥離ライナから除去された図19に示す切断部分により形成された第1の不連続な長さの装飾フィルムのスクラップ部分を備えている。
【図21】図20に示すように第1の不連続な長さの装飾フィルムテープのスクラップ部分を除去した後、第1の不連続な長さの装飾フィルムテープの上部を覆うように図19および20に示した剥離ライナに適用された第2の不連続な長さのテープの平面図であり、テープヘッドの第2のカッターにより第2の不連続な長さのテープに作成できる一連の切断部分を示している。
【図22】図21に示す剥離ライナに適用された第2の不連続な長さの装飾フィルムテープの平面図であり、剥離ライナから除去された図21に示す切断部分により形成された第2の不連続な長さの装飾フィルムテープのスクラップ部分を備えており、第1および第2の表示長さの装飾フィルムテープの近接部分に位置合わせ近接配置された端部が与えられる。
【図23】本発明の方法により製造された窓ガラスのような基材を装飾するのに用いるラミネートの変形実施形態を示す。
【図24】図23の変形ラミネートの構造化接着剤を示す側断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装飾フィルムを基材に正確に適用可能なラミネートであって、
対向する外側主面と内側主面とを有するポリマーカバーシートと、
前記カバーシートの前記内側主面に接合した構造化感圧接着剤層であって、前記構造化感圧接着剤層の少なくとも一端に延在する複数の間隔の空いた通路を有する構造化感圧接着剤層と、
対向する主面を有する装飾フィルムであって、前記装飾フィルムの前記主面の1つが前記構造化感圧接着剤に接合している、装飾フィルムの1つ以上のピースと、
前記構造化感圧接着剤層に対向する前記装飾フィルムの前記主面に接合した前記装飾フィルムの各ピースとのみ同延である感圧接着剤の第2の層と、
前記感圧接着剤の第2の層および前記構造化感圧接着剤の一部を実質的に横切るように延在している剥離ライナと、
を含むラミネート。
【請求項2】
前記構造化感圧接着剤が、前記装飾フィルムを正確な位置で基材に適用できるよう、前記装飾フィルムを前記基材に前記接着剤を潤滑する液体により適用する間に湿潤されるように構成される、請求項1に記載のラミネート。
【請求項3】
1センチメートル当たり約3〜約71の通路を含む、請求項1に記載のラミネート。
【請求項4】
前記通路が約50マイクロメートル〜約200マイクロメートルの幅を有している、請求項1に記載のラミネート。
【請求項5】
前記通路が約15マイクロメートル〜約45マイクロメートルの高さを有している、請求項1に記載のラミネート。
【請求項6】
前記通路が規則パターンまたは不規則パターンのうち1つを含む、請求項1に記載のラミネート。
【請求項7】
前記通路が、矩形格子の通路、ダイヤモンド格子の通路、複数の平行通路のうち1つを含む、請求項1に記載のラミネート。
【請求項8】
前記装飾フィルムが、ガラスパネルに接合すると、ベベルまたはv溝カットガラス外観を与える光拡散特徴を備えた光学フィルムを含む、請求項1に記載のラミネート。
【請求項9】
前記構造化感圧接着剤は、接合を妨げることなく低接着力剥離ライナを剥がすことができ、かつ前記装飾フィルムと基材との間の接着接合を妨げることなく前記装飾フィルムから前記カバーシートをきれいに剥がすことができる前記装飾フィルムへの接合を形成するように選択される、請求項1に記載のラミネート。
【請求項10】
前記カバーシートが不透明な材料を含む、請求項1に記載のラミネート。
【請求項11】
カバー層と、前記カバー層の一表面に強く接合した除去可能な構造化感圧接着剤層と、を含むプレマスク材料層と、
1つ以上の表示長さの装飾フィルムと、
を含み、前記表示長さが対向する第1および第2の主面を含み、前記第2の主面に沿って接着剤層を備え、前記装飾フィルムの前記第1の主面が前記構造化感圧接着剤に接合しており、剥離ライナが前記装飾フィルムの前記第2の主面の前記接着剤および前記構造化感圧接着剤の一部を横切るように延在している、
基材を装飾するのに用いるように構成されたラミネート。
【請求項12】
カバー層と、前記カバー層の一表面に強く接合した除去可能な構造化感圧接着剤層と、を含むプレマスク材料層を提供する工程と、
対向する第1および第2の主面を有し、前記第2の主面に沿って接着剤層を備えた装飾フィルムを供給する工程と、
所定の形状および長さの表示長さの装飾フィルムを形成する工程と、
前記構造化感圧接着剤に接合された前記装飾フィルムの前記第1の主面と、前記装飾フィルムの第2の主面の前記接着剤および前記構造化感圧接着剤の一部を横切るように延在する剥離ライナと、を含む組立体を形成する工程と、
を含む、基材を装飾するのに用いるように構成されたラミネートを製造する方法。
【請求項13】
テープ貼り付け装置を用いて、前記表示長さおよびおよび端部形状を形成する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
コンピュータ操作テープ貼り付け装置を用いて、前記表示長さおよびおよび端部形状を形成する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記剥離ライナの前記第1の表面に前記表示長さの装飾フィルムをテープ貼り付け装置を用いて所定のパターンで適用する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記剥離ライナの前記第1の表面に前記表示長さの装飾フィルムをコンピュータ操作テープ貼り付け装置を用いて所定のパターンで適用する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
テープ貼り付け装置を用いて、前記表示長さの装飾フィルムを前記剥離ライナに配置する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
テープ貼り付け装置を用いて、前記表示長さの装飾フィルムを前記構造化感圧接着剤に配置する工程を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記剥離ライナを除去する工程と、
前記装飾フィルムの前記第2の主面の前記接着剤および前記構造化感圧接着剤を基材に接合する工程と、
前記カバー層と前記基材の間から空気の一部をプレスアウトする工程と、
前記カバー層および前記構造化感圧接着剤を除去して、前記基材に接合した前記表示長さの装飾フィルムを露出する工程と、
を含む、基材へ請求項12に記載のラミネートを適用する方法。
【請求項20】
潤滑液体を、前記基材、前記構造化感圧接着剤または前記装飾フィルムの前記第2の主面の1つ以上に適用する工程と、
前記剥離ライナを除去する工程と、
前記装飾フィルムの前記第2の主面の前記接着剤および前記構造化感圧接着剤を基材へ接合する工程と、
前記潤滑液体の一部を前記カバー層と前記基材の間からプレスアウトする工程と、
前記潤滑液体を少なくとも部分的に乾燥させる工程と、
前記カバー層および前記構造化感圧接着剤を除去して、前記基材に接合した前記表示長さの装飾フィルムを露出する工程と、
を含む、基材へ請求項12に記載のラミネートを適用する方法。

【図1】
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【図2】
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【図7】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公表番号】特表2006−503732(P2006−503732A)
【公表日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−546965(P2004−546965)
【出願日】平成15年10月20日(2003.10.20)
【国際出願番号】PCT/US2003/033340
【国際公開番号】WO2004/037554
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(599056437)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (1,802)
【Fターム(参考)】