デジタルカメラ
【課題】撮影目的に応じて撮像素子をサイズの異なるものと交換でき、その場合においても撮像素子のサイズに応じて撮影範囲を変更表示できる使い勝手の良いデジタルカメラを提供する。
【解決手段】カメラ本体部2内に配置されて、撮影レンズ301からの光学像を光電変換する撮像素子303を、サイズの異なるものと交換可能に構成し、撮影範囲が表示可能な表示手段11と、撮像素子のサイズを検出するサイズ検出手段411と、撮像素子のサイズに応じて、前記表示手段に表示される撮影範囲を変更する変更手段を備える。これにより、様々の撮影目的に対応できる上、撮影素子のサイズに応じた撮影範囲が表示されるから、撮影ミスを防止できる。
【解決手段】カメラ本体部2内に配置されて、撮影レンズ301からの光学像を光電変換する撮像素子303を、サイズの異なるものと交換可能に構成し、撮影範囲が表示可能な表示手段11と、撮像素子のサイズを検出するサイズ検出手段411と、撮像素子のサイズに応じて、前記表示手段に表示される撮影範囲を変更する変更手段を備える。これにより、様々の撮影目的に対応できる上、撮影素子のサイズに応じた撮影範囲が表示されるから、撮影ミスを防止できる。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタルカメラに関する。
【0002】なお、この明細書において、銀塩一眼レフカメラを単に銀塩カメラと記すこともある。
【0003】
【従来の技術】近年、半導体や画像処理技術の進歩に伴い、銀塩フィルムを用いる銀塩カメラに代わって、デジタルカメラが普及の途にある。このデジタルカメラは、基本的には、撮影レンズからの光学像をCCD(Charge Cupled Device)等の撮像素子で光電変換し、その出力に対して画像処理して画像データをメモリカード等の記憶媒体に記憶させるようにしたものである。
【0004】このようなデジタルカメラが普及する中で、銀塩カメラの資産を最大限活用するために、銀塩一眼レフカメラのカメラ本体を流用し、そのカメラ本体に、銀塩一眼レフカメラ用の撮影レンズを装着し、カメラ本体に対して着脱可能な裏蓋の内面に、前記CCDを配置した、いわゆる一眼レフタイプのデジタルカメラが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、銀塩カメラでは、撮影目的に応じてフィルムを使い分けるが、従来の一眼レフタイプのデジタルカメラにおいては、フィルムに該当するCCDが裏蓋の内面に固定されており、サイズの異なるものとの交換は不可能であった。このため、この種のデジタルカメラにおいては、撮影目的に応じてCCDを変えることができず、不便であった。
【0006】また、たとえ前記CCDの交換を可能に構成したとしても、CCDのサイズが変わることで視野角が変わってしまうため、装着したCCDのサイズに応じた撮影範囲を把握できないと、撮影ミスを招くおそれがあった。
【0007】この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、撮影目的に応じて撮像素子をサイズの異なるものと交換でき、その場合においても撮像素子のサイズに応じて撮影範囲を変更表示できる使い勝手の良いデジタルカメラの提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題は、カメラ本体内に配置されて、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に構成し、前記撮影レンズによる撮影範囲が表示可能な表示手段と、撮像素子のサイズを検出するサイズ検出手段と、撮像素子のサイズに応じて、前記表示手段に表示される撮影範囲を変更する変更手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラによって解決される。
【0009】このデジタルカメラによれば、撮像素子をサイズの異なるものと交換できるので、前記撮像素子を選択することで、様々な目的の撮影が行え、使い勝手が良くなるし、しかも、撮像素子のサイズに応じて、撮影枠が表示されるので、撮影しようとする被写体が撮影枠からはみだすような撮影ミスを回避することができる。
【0010】また、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用し、撮影レンズの焦点面に撮像素子を配置して、光学ファインダー部内に表示手段を設けた場合には、銀塩カメラの資産を有効活用できるうえ、銀塩カメラと同じ感覚で、前記ファインダーを通して撮影画像を確かめることができる。
【0011】この場合、ファインダー部内の表示手段を、透過形液晶表示装置で構成し、この液晶表示装置に、撮像素子のサイズに応じて撮影範囲に対応した枠を表示する場合には、銀塩カメラ用カメラ本体のファインダー構造を改変することなく、撮影枠の表示手段も簡素に構成できる。
【0012】さらにまた、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体に装着可能な裏蓋に、サイズの異なる撮像素子を交換可能に装着し、撮像素子のサイズに応じて、撮像素子の出力画像を表示する縮小率を変更するようにした場合には、装着された撮像素子のサイズ対応して画像データが自動的に縮小され、これに対応した画素数での表示が行われる。
【0013】また、サイズの異なる撮像素子が実装され撮像素子基板と裏蓋との間に付勢手段を設け、付勢力で基板保持部材をフィルムゲートに当接させて位置決めするようにした場合には、裏蓋を閉じることにより、撮像素子が撮影レンズの焦点面に正確に設定され、光軸ずれのおそれもなく、鮮明な撮影画像を得ることが可能となる。
【0014】さらに、撮像素子基板の背面に設けたばね手段を介して前記撮像素子基板を裏蓋に係合させるようにした場合には、撮像素子の装着が容易になるとともに、不適正な取り付け状態を回避することができる。
【0015】また、撮像素子基板に、撮像素子の他に撮像素子の出力をアナログ処理する回路のみを実装した場合には、撮像素子に対して、耐ノイズ性を高めることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】この実施形態に係るデジタルカメラは、図1〜3に示すように、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体をそのまま流用した略横長の箱型のカメラ本体2と、銀塩一眼レフカメラ用の撮影レンズ301とを備えている。
【0017】前記カメラ本体2が銀塩カメラ用のものを流用して構成されているため、元々使用されている銀塩一眼レフカメラ用の裏蓋B1をカメラ本体2に装着することにより、通常の銀塩一眼レフカメラとして使用できるようになっている。
【0018】通常の銀塩一眼レフカメラとして使用する際には、周知のように、シャッターボタン9を押すと、クイックリターンミラーM1が図3に点線で示す水平位置まで回動変位した後に、フォーカルプレーンシャッター26が開き、光学ファインダー部3によって確認された被写体像(光学像)が撮影レンズ301により、フィルム22上に結像して記録される。フィルム22は、パトローネ室21内に装填されたパトローネに装填されており、前記シャッターボタン9を押す毎に、巻き上げ機構23により、一コマ分巻き上げられる。なお、フィルム22の巻き上げは、グリップ部G内の電池E1〜E4を駆動源とするモータ(図示せず)により、行われる。
【0019】なお、フォーカシングスクリーン10の上方には、表示手段としての透過形液晶表示装置(以下、LCD表示部と称する)11が配設されており、このLCD表示部11には、シャッタースピードや絞り値等の各種情報が表示される。
【0020】また、前記裏蓋B1には、コネクタC1が設けられる一方、これに対応して、前記カメラ本体2には、コネクタC2が設けられており、裏蓋B1を閉じた状態では、両コネクタC1,C2が電気的に接続される。これにより、後述するカメラ本体2内の制御回路では、銀塩カメラ用裏蓋B1が取り付けられていることを検出する。
【0021】さて、カメラ本体2の幅方向の一側部には、裏蓋開放操作用の開放レバー200が上下方向へ変位可能に配設されており、この開放レバー200には、図2及び図4に示すように、下方からばね190のばね力が付勢されている。裏蓋B1を閉じている状態では、図4(A)に示すように、裏蓋B1に一体的に設けられているロック部材203と、開放レバー200に一体的に設けられている係合部202とが係合している。この開放レバー200を図4(B)に示すように、前記ばね力に抗して押し下げると、前記ロック部材203と、係合部202との係合が解除され、裏蓋用支軸201(図1)を中心に裏蓋B1が図4(C)に示すように回動可能になり、開放状態で前記フィルム22の装着が可能になる。
【0022】また、前記支軸201は、図5及び図6に示すように、上下で2分割にされるとともに、分割端同志をばね180を介して連結してあり、全体は、裏蓋B1に縦設固定されたガイド筒205に上下方向でスライド可能に嵌合保持されている。また、前記支軸201の上下両端部は、前記カメラ本体2側に固定された軸受け用凹部206a,206bにそれぞれ離脱可能に係合されている。前記ガイド筒205は、平面形状がC字形であり、その開口を通して前記支軸201には、支軸操作用レバー204a,204bが取り付けられている。
【0023】前記レバー204a,204bを操作して上下の支軸201をばね180のばね力に抗して軸方向中央側へスライドさせれば、図6(B)のように、支軸201の上下両端部と前記各凹部206a,206bとの係合が解除される。従って、裏蓋B1を開放した状態で前記の操作を行うことにより、この裏蓋B1をカメラ本体2から外すことができる。
【0024】また逆に、裏蓋B1をカメラ本体2に装着する際には、前記レバー204a,204bを操作して上下の支軸201を軸方向中央側へスライドさせた状態で、この支軸201の上下両端部をカメラ本体2の所定部位に挿入し、前記レバー204a,204bをフリーにすると、前記ばね180のばね力により前記支軸201の上下両端部が図6(A)のように、軸受け用凹部206a,206bに係合し、裏蓋B1がカメラ本体2に対して枢支される。
【0025】さて、裏蓋には、銀塩カメラ用のものB1と、デジタルカメラ用のものB2があり、上述した手順によって、裏蓋B2をカメラ本体2に装着することができ、これにより、デジタルカメラとして使用可能となる。
【0026】前記裏蓋B2は、図7に示すように、CCD基板207と、画像処理基板208と、カメラ本体2に対するインターフェース基板209との3枚の基板を備えている。基板207、208間は、コネクタ213及びケーブル160を介して、また、基板208、209間は、コネクタ140及びケーブル150を介して、それぞれ電気的に接続されている。
【0027】前記CCD基板207の主面(前面)には、略中央に位置するCCD303ならびにCCD303の周囲を取り囲む前面形状が口形の基板保持部材210が配設されている。前記CCD303は、その受光面が基板207と平行でかつ高さが基板保持部材210の高さと一致するように、前記CCD基板207の主面にろう付け、例えば半田付けで電気接続されている。また、CCD基板207の主面には、周辺回路等も実装されている。
【0028】前記CCD基板207の背面には、付勢手段(ばね手段)としての平面形状が四角形の板ばね211がねじ等で固定されており、この板ばね211の4ヵ所のコーナー付近には、前面形状が半円形の切欠部211a,211b,211c,211dがそれぞれ形成されている。これら切欠部211a,211b,211c,211dを、前記裏蓋B2の内面に形成された係合部の一例である4ヵ所の突起部212a,212b,212c,212dにそれぞれ係入することにより、前記板ばね211を介してCCD基板207が前記裏蓋B2に半固定状態で保持されている。
【0029】前記裏蓋B2を用いたデジタルカメラの構成を図8〜図11に示す。
【0030】上述した状態で裏蓋B2を閉じると、前記板ばね211のばね力により、基板保持部材210の上下両縁部(図7の斜線で示す部分)がカメラ本体2内のフィルムゲート24a,24bに当接する。これにより、CCD303は、フィルムゲート24a,24b、基板保持部材210及びCCD基板207を介して、前記カメラ本体2に対して位置決めされるとともに、受光面が撮影レンズ301の光軸Lに対して垂直となり、かつ、受光面の中心が前記光軸L上に位置するように、撮影レンズ301の結像面と前記受光面との一致状態が確保される。
【0031】前記のように、前記CCD303が適正部所に位置決めされることにより、焦点ずれや光軸ずれが防止されて、鮮明画像が保証される。
【0032】ところで、CCD303の種類は、サイズの他に、画素数、感度、フィルタの配列等、多種多様であり、撮影目的によって使い分けるのが望ましい。この実施形態では、サイズの異なるCCD303及びその周辺回路を設けたCCD基板207を複数種類、用意してあり、前記の手順でCCD基板207を交換し、CCD基板207をコネクタ213を介して画像処理基板208と電気的に接続することにより、一つのカメラ本体2で異なるデジタルカメラを構成することができる。
【0033】前記CCD基板207の取り付け構造が前記板ばね211を使用して係合する比較的簡素なものであるので、ユーザー(撮影者)は、CCD303の交換を容易、かつ正確に行うことができる。
【0034】前記画像処理基板208の背面側に位置して、前記裏蓋B2の側面には、メモリカード用スロット214が形成されており、このスロット214には、撮影した画像を記録するためのメモリカード8が挿脱可能に装着されるようになっている。この例では、裏蓋B2に設けられたカバー(図示せず)を開放するのと連動して、装着されているメモリカード8が前記スロット214から離脱して裏蓋B2から外部に出てくる。また、カバーを開放し、スロット214にメモリカード8を挿入して、カバーを閉じることにより、メモリカード8が所定位置にセットされる。勿論、この挿脱機構は一例に過ぎない。
【0035】また、前記裏蓋B2の背面左側の下部には、図10に示すように、このデジタルカメラをパーソナルコンピュータ19に電気的に接続するためのコネクタ414が設けられている。
【0036】さらに、前記背面には、前記コネクタ414の上方に位置して、メモリカード8に記録される画像データの圧縮率Kを切り換え可能な圧縮率設定スライドスイッチ12が設けられている。このデジタルカメラは、1/8と1/20の2種類の圧縮率Kが選択設定可能であり、前記スイッチ12を、例えば、右にスライドさせると、圧縮率Kが1/8に設定され、左にスライドさせると、圧縮率Kが1/20に設定される。勿論、圧縮率Kの種類の増減は任意である。
【0037】また、カメラ本体2の上面には、ロータリースイッチからなる電源スイッチPSが、また、グリップ部Gの上面には、シャッターボタン9がそれぞれ設けられている。これら電源スイッチPS及びシャッターボタン9は、銀塩カメラモードで使用する場合も、兼用されることは勿論である。
【0038】なお、前記グリップGの内部は、銀塩カメラと同様に、電池室として構成されており、ここには、駆動源である4本の単三乾電池E1〜E4が格納されている。また、カメラ本体2の底部には、銀塩カメラ用撮影レンズ301を駆動して合焦させるAFアクチュエータ205が設けられており、デジタルカメラモードでも、そのまま使用される。さらに、カメラ本体2に裏蓋B2が装着された状態では、裏蓋B2内の制御回路への給電は、コネクタC2,C3を介して前記電池E1〜E4によって行われる。
【0039】図11は、デジタルカメラの制御系を示すブロック図である。
【0040】カメラ本体2の各部は、カメラ制御CPU420により制御され、裏蓋B2は、撮像ユニット全体制御部411により制御される。裏蓋B2の装着状態では、カメラ制御CPU420により前記全体制御部411が制御される。
【0041】撮影レンズ301の絞り制御は、カメラ制御CPU420に接続された絞り制御ドライバ421により制御される。フォーカシング制御は、カメラ本体2の底部に配備された測距モジュール(図示せず)の信号を受けたカメラ制御CPU420がAFアクチュエータ205を制御することにより行われる。
【0042】また、カメラ操作部450は、前記シャッターボタン9,電源スイッチPS及び圧縮率設定スイッチ12等の各種スイッチから構成されている。RTC219は、撮影日時を管理するための時計回路である。LCD制御回路410は、カメラ制御CPU420からの指示を受けて前記透過形LCD表示部11を駆動制御するものである。
【0043】前記CCD基板207には、点線枠で示すように、CCD303の他に、信号処理回路413、タイミングジェネレータ403が実装されている。
【0044】前記CCD303は、カラーエリア形センサとして構成されており、前記レンズ301により結像された被写体の光学像を、R(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像(各画素で受光された画像信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。また、タイミングジェネレータ403は、CCD303の駆動を制御するための各種タイミングパルスを生成するものである。
【0045】タイミングジェネレータ403は、タイミング制御回路402からの送信される基準クロックを受けて、CCD303の駆動制御用の信号を生成するものである。つまり、このタイミングジェネレータ403は、例えば、積分開始/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)のクロック信号を生成して、前記CCD303に出力する。
【0046】信号処理回路413は、前記CCD303から出力される画像信号(アナログ信号)に所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理回路413は、CDS(相関二重サンプリング)回路と、AGC(オートゲインコントロール)回路とを有し、CDS回路により画像信号のノイズを低減させ、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。このように、CCD303を含むアナログ画像処理回路部分を独立した基板207で構成したことにより、ノイズ対策上、有利となる。
【0047】A/D変換器405は、前記タイミング制御回路402から入力されるA/D変換用クロックに基づいて、信号処理回路413からの画像信号(画像データ)の各画素信号(アナログ信号)を10ビットのデジタル信号に変換する黒レベル補正回路406は、A/D変換された画素信号(以下、画素データという)の黒レベルを基準の黒レベルに補正するものである。ホワイトバランス回路(以下、WB回路と称する)407は、γ補正後にホワイトバランスも合わせて調整されるように、全体制御部411内にある変換テーブルを用いて、R,G,Bの各色成分の画素データのレベル変換を行うものである。なお、レベル変換テーブルの各色成分の変換係数(特性の傾き)は、前記全体制御部411により、撮影画像毎に設定される。
【0048】γ補正回路408は画像データのγ特性を補正するものであり、γ特性の異なる例えば6種類のγ補正テーブルを有し、撮影シーンや撮影条件に応じた所定のγ補正テーブルにより画素データのγ特性を補正する。
【0049】画像メモリ409は、γ補正回路408から出力される画素データを記憶メモリである。この画像メモリ409は、1フレーム分の記憶容量を有している。すなわち、画像メモリ409は、前記CCD303が最大でn行m列の画素を有している場合、n×m画素分の画素データの記憶容量を有し、各画素データが対応する画素位置に記憶されるようになっている。
【0050】カードI/F412は、前記メモリカード8の画像データの書き込み及び読み出しを行うためのインターフェースである。また、通信用I/F413は、デジタルカメラ1にパーソナルコンピュータ19を通信可能に外部接続するための、USB規格に準拠したインターフェースである。
【0051】全体制御部411は、前記撮影画像の記録処理を行うために、フィルタリング処理を行うフィルタ部と、サムネイル画像及び圧縮画像を生成する記録画像生成部とを備えている。
【0052】前記フィルタ部は、デジタルフィルタにより記録すべき画像の高周波成分を補正して、輪郭に関する画質の補正を行うものである。フィルタ部は、圧縮率Kが1/8,1/20のそれぞれについて、標準的な輪郭補正を行うデジタルフィルタと、この標準的な輪郭補正に対して、輪郭を強める2種類のデジタルフィルタと、輪郭を弱める2種類のデジタルフィルタの合計5種類のデジタルフィルタを備えている。
【0053】前記記録画像生成部は、画像メモリ409から画素データを読み出して、メモリカード8に記録すべきサムネイル画像と圧縮画像とを生成する。この記録画像生成部は、画像メモリ409からラスタ走査方向に走査しつつ、横方向および縦方向の両方向でそれぞれ一定間隔で画像データを読み出し、順次、メモリカード8に転送することにより、サムネイル画像を生成しつつ、メモリカード8に記録する。
【0054】また、記録画像生成部は、画像メモリ409から全画素データを読み出し、これらの画素データに2次元DCT変換、ハフマン符号化などのJPEG方式による所定の圧縮処理を施して圧縮画像の画像データを生成し、この圧縮画像データをメモリカード8の本画像エリアに記録する。
【0055】全体制御部411は、前記シャッターボタン9が操作されて撮影が指示されると、その後に画像メモリ409に取り込まれたサムネイル画像と、圧縮率設定スライドスイッチ12で設定された圧縮率KによりJPEG方式に基づいて圧縮された圧縮画像とを生成し、撮影画像に関するタグ情報(コマ番号、露出値、シャッタースピード、圧縮率K、撮影日、シーン情報,画像の判定結果等の情報)とともに、両画像をメモリカード8に記録する。
【0056】デジタルカメラ1によって記録された画像は、図12に示すように、メモリカード8の容量を64MBとしたときに、圧縮率K1/20で、230コマの画像が記憶可能であり、各コマ81〜85はタグの部分と、JPEG方式で圧縮された高解像度の画像データ(1600×1200画素)とサムネイル表示用の画像データ(160×120画素)が記録されている。各コマ単位で、例えば、EXIF方式の画像ファイルとして扱うことが可能である。
【0057】前記コネクタC3は、コネクタC1と互換性があり、いずれもカメラ本体2側のコネクタC2と接続可能であるが、1番及び2番ピンのレベルをカメラ制御CPU420が検出し、検出レベル値がL,Lの時には、裏蓋B1が装着されており、銀塩カメラモードとして、カメラ制御CPU420が制御される。検出レベル値がL,Hの時には、裏蓋B2が装着されており、デジタルカメラモードとして、カメラ制御CPU420が制御される。
【0058】また、上述したように、CCD基板207は、各種サイズのCCD303が実装されたものと交換可能であり、これは、コネクタ213の1番〜4番ピンを、CCD基板207の種別判別用に設定されており、各ピンの検出レベル値がL,L,L,L〜H,H,H,Lまで15種類のCCD基板207を判別することができる。デジタルカメラモードの時には、全体制御部411がCCD基板207の種類を判別し、それに応じてタイミング制御回路402、黒レベル補正回路406、WB回路407、γ補正回路408、記録画像生成部の制御常数を変更するとともに、それをカメラ制御CPU420へ送信することにより、ファインダー部3内の透過形LCD表示部11の表示形態を変更する。
【0059】具体的には、図13に示すように、裏蓋B1が検出され、銀塩カメラモードとして使用されている時には、前記透過形LCD表示部11に撮影枠101を表示するようにする。また、前記CCD303では、受光部のサイズは、横16mm×縦12mmであり、画素数は、1600×1200=192万画素である。従って、撮影範囲は銀塩カメラとして使用している時と比べて、横は44.4%、縦は、50%になる。そのため、裏蓋をB2に変え、かつ、前記CCD303を実装したCCD基板207を使用した時には、前記透過形LCD表示部11に撮影枠102を表示するようにする。また、受光部のサイズが横24mm×縦18mmで、画素数は、2000×1500=300万画素の別のCCD303を実装したCCD基板207を装着した時には、撮影枠103を表示するようにする。
【0060】次に、他の実施形態について説明する。
【0061】クイックリターンミラーMIをミラーアップし、フォーカルプレーンシャッター26を開放状態にさせることにより、撮影画像のモニタ表示(ビューファインダーに相当)可能なLCD表示部50を裏蓋B2の背面側に装備しているデジタルカメラの場合には、CCD303の種類に応じて、LCD表示部50の制御方法を切り替えればよい。
【0062】この実施形態のものにおいては、図11に示したブロックに、図14に示すブロックが付加される。図14において、VRAM410は、LCD表示部50に再生表示される画像データのバッファメモリである。LCD表示部50は、バックライトとカラーLCDとからなる。
【0063】撮影待機状態では、CCD303により1/30(秒)毎に撮像された画像の画像データにA/D変換器405〜γ補正回路408により所定の信号処理を施された後、画像メモリ409に記憶されるとともに、全体制御部411を介してLCD表示部50の画素数に応じた縮小処理をした上で、VRAM410に転送され、LCD表示部50に表示される。これにより、撮影者はLCD表示部50に表示された画像により、被写体像を視認することができる。
【0064】LCD表示部50の表示画素数が300×200画素の場合で、画素数は、1600×1200=192万画素のCCD303を使用する時には、m/n>3/2であるので、画像メモリ409内の撮像データを200/1200=1/6に縮小し、266×200画素とした上で、図15のLCD表示部50の縮小画素数に対応するエリア51に表示する。
【0065】また、2000×1500=300万画素の別のCCD303を実装したCCD基板207を装着した時には、同様に、200/1500=1/7.5に縮小し、266×200画素とした上で、図15のLCD表示部50の縮小画素数に対応するエリア51に表示する。このように、装着されたCCD303に応じて、表示の際の縮小率を変更するようにする。
【0066】
【発明の効果】以上のように、この発明は、撮像素子をサイズの異なるものと交換可能としたので、種々の撮影目的に対応可能になり、しかも、撮像素子の検出サイズに応じて、表示される撮影範囲が変更されるので、撮影時に撮影範囲を常に把握でき、撮像素子の交換による撮影ミスをなくすことができる。
【0067】また、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用し、撮影レンズの焦点面に撮像素子を配置して、光学ファインダー部内に表示手段を設けた場合には、銀塩一眼レフカメラの資産を有効に活用できるうえ、銀塩一眼レフカメラと同様に、前記ファインダーを通して撮影画像を確かめることができる。
【0068】この場合、ファインダー部内の表示手段を、透過形液晶表示装置で構成し、この液晶表示装置に撮像素子のサイズに応じて、撮影範囲に対応した枠を表示する場合には、銀塩カメラ用カメラ本体のファインダー構造を改変することなく、撮影枠の表示手段も簡素に構成できる。
【0069】さらにまた、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体に装着可能な裏蓋に、サイズの異なる撮像素子を交換可能に装着し、撮像素子のサイズに応じて、撮像素子の出力画像を表示する縮小率を変更するようにした場合には、自動的に画像データが縮小され、これに対応した画素数での表示が行われる。
【0070】また、サイズの異なる撮像素子が実装され撮像素子基板と裏蓋との間に付勢手段を設け、付勢力で基板保持部材をフィルムゲートに当接させて位置決めするようにした場合には、裏蓋を閉じることにより、撮像素子を撮影レンズの焦点面に正確に設定され、かつ、光軸ずれも抑制されて、鮮明な撮影画像を得ることができる。
【0071】さらに、撮像素子基板の背面に設けたばね手段を介して前記撮像素子基板を裏蓋に係合させるようにした場合には、撮像素子の装着が容易になるとともに、不適正な取り付け状態を回避することができる。
【0072】また、撮像素子基板に、撮像素子の他に撮像素子の出力をアナログ処理する回路のみを実装した場合には、撮像素子に対して、耐ノイズ性を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るデジタルカメラを、銀塩カメラモードに変えた状態で示す平断面相当図である。
【図2】同じくデジタルカメラを、裏蓋を取り外した状態で示す背面図である。
【図3】同じくデジタルカメラを、銀塩カメラモードに変えた状態で示す側断面相当図である。
【図4】同じくデジタルカメラのカメラ本体と裏蓋との係合構造を示す側面図であり、同図(A)、(B)及び(C)は、係合状態、係合解除操作状態及び係合解除状態をそれぞれ示す。
【図5】同じくデジタルカメラの裏蓋の支持構造の外観を示す側面相当図である。
【図6】同じく裏蓋の支持構造を示す縦断面図であり、同図(A)、(B)は、支軸の係合状態及び係合解除状態をそれぞれ示す。
【図7】撮像素子を装備した裏蓋を示す正面図である。
【図8】図7の裏蓋を装着したデジタルカメラを示す平断面相当図である。
【図9】同じくデジタルカメラを示す側面図である。
【図10】同じくデジタルカメラを示す背面相当図である。
【図11】同じくデジタルカメラの制御系を示すブロック図である。
【図12】メモリカード8内の画像の記憶構造を示す説明図である。
【図13】撮像素子のサイズに応じた撮影枠の表示の説明図である。
【図14】この発明の他の実施形態における制御系に付加するブロック図である。
【図15】撮像素子に応じて表示の縮小率をかえる場合の説明図である。
【符号の説明】
2・・・・・・・・・・カメラ本体
3・・・・・・・・・・光学ファインダー
11,50・・・・・・表示手段
24a,24b・・・・フィルムゲート
101〜103・・・・撮影範囲
207・・・・・・・・撮像素子基板
210・・・・・・・・基板保持部材
210・・・・・・・・付勢手段(ばね手段)
212a〜212d・・係合部
301・・・・・・・・撮影レンズ(銀塩カメラ用撮影レンズ)
303・・・・・・・・撮像素子
411・・・・・・・・サイズ検出手段
B1,B2・・・・・・裏蓋
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、デジタルカメラに関する。
【0002】なお、この明細書において、銀塩一眼レフカメラを単に銀塩カメラと記すこともある。
【0003】
【従来の技術】近年、半導体や画像処理技術の進歩に伴い、銀塩フィルムを用いる銀塩カメラに代わって、デジタルカメラが普及の途にある。このデジタルカメラは、基本的には、撮影レンズからの光学像をCCD(Charge Cupled Device)等の撮像素子で光電変換し、その出力に対して画像処理して画像データをメモリカード等の記憶媒体に記憶させるようにしたものである。
【0004】このようなデジタルカメラが普及する中で、銀塩カメラの資産を最大限活用するために、銀塩一眼レフカメラのカメラ本体を流用し、そのカメラ本体に、銀塩一眼レフカメラ用の撮影レンズを装着し、カメラ本体に対して着脱可能な裏蓋の内面に、前記CCDを配置した、いわゆる一眼レフタイプのデジタルカメラが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、銀塩カメラでは、撮影目的に応じてフィルムを使い分けるが、従来の一眼レフタイプのデジタルカメラにおいては、フィルムに該当するCCDが裏蓋の内面に固定されており、サイズの異なるものとの交換は不可能であった。このため、この種のデジタルカメラにおいては、撮影目的に応じてCCDを変えることができず、不便であった。
【0006】また、たとえ前記CCDの交換を可能に構成したとしても、CCDのサイズが変わることで視野角が変わってしまうため、装着したCCDのサイズに応じた撮影範囲を把握できないと、撮影ミスを招くおそれがあった。
【0007】この発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、撮影目的に応じて撮像素子をサイズの異なるものと交換でき、その場合においても撮像素子のサイズに応じて撮影範囲を変更表示できる使い勝手の良いデジタルカメラの提供を課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題は、カメラ本体内に配置されて、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に構成し、前記撮影レンズによる撮影範囲が表示可能な表示手段と、撮像素子のサイズを検出するサイズ検出手段と、撮像素子のサイズに応じて、前記表示手段に表示される撮影範囲を変更する変更手段とを備えたことを特徴とするデジタルカメラによって解決される。
【0009】このデジタルカメラによれば、撮像素子をサイズの異なるものと交換できるので、前記撮像素子を選択することで、様々な目的の撮影が行え、使い勝手が良くなるし、しかも、撮像素子のサイズに応じて、撮影枠が表示されるので、撮影しようとする被写体が撮影枠からはみだすような撮影ミスを回避することができる。
【0010】また、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用し、撮影レンズの焦点面に撮像素子を配置して、光学ファインダー部内に表示手段を設けた場合には、銀塩カメラの資産を有効活用できるうえ、銀塩カメラと同じ感覚で、前記ファインダーを通して撮影画像を確かめることができる。
【0011】この場合、ファインダー部内の表示手段を、透過形液晶表示装置で構成し、この液晶表示装置に、撮像素子のサイズに応じて撮影範囲に対応した枠を表示する場合には、銀塩カメラ用カメラ本体のファインダー構造を改変することなく、撮影枠の表示手段も簡素に構成できる。
【0012】さらにまた、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体に装着可能な裏蓋に、サイズの異なる撮像素子を交換可能に装着し、撮像素子のサイズに応じて、撮像素子の出力画像を表示する縮小率を変更するようにした場合には、装着された撮像素子のサイズ対応して画像データが自動的に縮小され、これに対応した画素数での表示が行われる。
【0013】また、サイズの異なる撮像素子が実装され撮像素子基板と裏蓋との間に付勢手段を設け、付勢力で基板保持部材をフィルムゲートに当接させて位置決めするようにした場合には、裏蓋を閉じることにより、撮像素子が撮影レンズの焦点面に正確に設定され、光軸ずれのおそれもなく、鮮明な撮影画像を得ることが可能となる。
【0014】さらに、撮像素子基板の背面に設けたばね手段を介して前記撮像素子基板を裏蓋に係合させるようにした場合には、撮像素子の装着が容易になるとともに、不適正な取り付け状態を回避することができる。
【0015】また、撮像素子基板に、撮像素子の他に撮像素子の出力をアナログ処理する回路のみを実装した場合には、撮像素子に対して、耐ノイズ性を高めることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】この実施形態に係るデジタルカメラは、図1〜3に示すように、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体をそのまま流用した略横長の箱型のカメラ本体2と、銀塩一眼レフカメラ用の撮影レンズ301とを備えている。
【0017】前記カメラ本体2が銀塩カメラ用のものを流用して構成されているため、元々使用されている銀塩一眼レフカメラ用の裏蓋B1をカメラ本体2に装着することにより、通常の銀塩一眼レフカメラとして使用できるようになっている。
【0018】通常の銀塩一眼レフカメラとして使用する際には、周知のように、シャッターボタン9を押すと、クイックリターンミラーM1が図3に点線で示す水平位置まで回動変位した後に、フォーカルプレーンシャッター26が開き、光学ファインダー部3によって確認された被写体像(光学像)が撮影レンズ301により、フィルム22上に結像して記録される。フィルム22は、パトローネ室21内に装填されたパトローネに装填されており、前記シャッターボタン9を押す毎に、巻き上げ機構23により、一コマ分巻き上げられる。なお、フィルム22の巻き上げは、グリップ部G内の電池E1〜E4を駆動源とするモータ(図示せず)により、行われる。
【0019】なお、フォーカシングスクリーン10の上方には、表示手段としての透過形液晶表示装置(以下、LCD表示部と称する)11が配設されており、このLCD表示部11には、シャッタースピードや絞り値等の各種情報が表示される。
【0020】また、前記裏蓋B1には、コネクタC1が設けられる一方、これに対応して、前記カメラ本体2には、コネクタC2が設けられており、裏蓋B1を閉じた状態では、両コネクタC1,C2が電気的に接続される。これにより、後述するカメラ本体2内の制御回路では、銀塩カメラ用裏蓋B1が取り付けられていることを検出する。
【0021】さて、カメラ本体2の幅方向の一側部には、裏蓋開放操作用の開放レバー200が上下方向へ変位可能に配設されており、この開放レバー200には、図2及び図4に示すように、下方からばね190のばね力が付勢されている。裏蓋B1を閉じている状態では、図4(A)に示すように、裏蓋B1に一体的に設けられているロック部材203と、開放レバー200に一体的に設けられている係合部202とが係合している。この開放レバー200を図4(B)に示すように、前記ばね力に抗して押し下げると、前記ロック部材203と、係合部202との係合が解除され、裏蓋用支軸201(図1)を中心に裏蓋B1が図4(C)に示すように回動可能になり、開放状態で前記フィルム22の装着が可能になる。
【0022】また、前記支軸201は、図5及び図6に示すように、上下で2分割にされるとともに、分割端同志をばね180を介して連結してあり、全体は、裏蓋B1に縦設固定されたガイド筒205に上下方向でスライド可能に嵌合保持されている。また、前記支軸201の上下両端部は、前記カメラ本体2側に固定された軸受け用凹部206a,206bにそれぞれ離脱可能に係合されている。前記ガイド筒205は、平面形状がC字形であり、その開口を通して前記支軸201には、支軸操作用レバー204a,204bが取り付けられている。
【0023】前記レバー204a,204bを操作して上下の支軸201をばね180のばね力に抗して軸方向中央側へスライドさせれば、図6(B)のように、支軸201の上下両端部と前記各凹部206a,206bとの係合が解除される。従って、裏蓋B1を開放した状態で前記の操作を行うことにより、この裏蓋B1をカメラ本体2から外すことができる。
【0024】また逆に、裏蓋B1をカメラ本体2に装着する際には、前記レバー204a,204bを操作して上下の支軸201を軸方向中央側へスライドさせた状態で、この支軸201の上下両端部をカメラ本体2の所定部位に挿入し、前記レバー204a,204bをフリーにすると、前記ばね180のばね力により前記支軸201の上下両端部が図6(A)のように、軸受け用凹部206a,206bに係合し、裏蓋B1がカメラ本体2に対して枢支される。
【0025】さて、裏蓋には、銀塩カメラ用のものB1と、デジタルカメラ用のものB2があり、上述した手順によって、裏蓋B2をカメラ本体2に装着することができ、これにより、デジタルカメラとして使用可能となる。
【0026】前記裏蓋B2は、図7に示すように、CCD基板207と、画像処理基板208と、カメラ本体2に対するインターフェース基板209との3枚の基板を備えている。基板207、208間は、コネクタ213及びケーブル160を介して、また、基板208、209間は、コネクタ140及びケーブル150を介して、それぞれ電気的に接続されている。
【0027】前記CCD基板207の主面(前面)には、略中央に位置するCCD303ならびにCCD303の周囲を取り囲む前面形状が口形の基板保持部材210が配設されている。前記CCD303は、その受光面が基板207と平行でかつ高さが基板保持部材210の高さと一致するように、前記CCD基板207の主面にろう付け、例えば半田付けで電気接続されている。また、CCD基板207の主面には、周辺回路等も実装されている。
【0028】前記CCD基板207の背面には、付勢手段(ばね手段)としての平面形状が四角形の板ばね211がねじ等で固定されており、この板ばね211の4ヵ所のコーナー付近には、前面形状が半円形の切欠部211a,211b,211c,211dがそれぞれ形成されている。これら切欠部211a,211b,211c,211dを、前記裏蓋B2の内面に形成された係合部の一例である4ヵ所の突起部212a,212b,212c,212dにそれぞれ係入することにより、前記板ばね211を介してCCD基板207が前記裏蓋B2に半固定状態で保持されている。
【0029】前記裏蓋B2を用いたデジタルカメラの構成を図8〜図11に示す。
【0030】上述した状態で裏蓋B2を閉じると、前記板ばね211のばね力により、基板保持部材210の上下両縁部(図7の斜線で示す部分)がカメラ本体2内のフィルムゲート24a,24bに当接する。これにより、CCD303は、フィルムゲート24a,24b、基板保持部材210及びCCD基板207を介して、前記カメラ本体2に対して位置決めされるとともに、受光面が撮影レンズ301の光軸Lに対して垂直となり、かつ、受光面の中心が前記光軸L上に位置するように、撮影レンズ301の結像面と前記受光面との一致状態が確保される。
【0031】前記のように、前記CCD303が適正部所に位置決めされることにより、焦点ずれや光軸ずれが防止されて、鮮明画像が保証される。
【0032】ところで、CCD303の種類は、サイズの他に、画素数、感度、フィルタの配列等、多種多様であり、撮影目的によって使い分けるのが望ましい。この実施形態では、サイズの異なるCCD303及びその周辺回路を設けたCCD基板207を複数種類、用意してあり、前記の手順でCCD基板207を交換し、CCD基板207をコネクタ213を介して画像処理基板208と電気的に接続することにより、一つのカメラ本体2で異なるデジタルカメラを構成することができる。
【0033】前記CCD基板207の取り付け構造が前記板ばね211を使用して係合する比較的簡素なものであるので、ユーザー(撮影者)は、CCD303の交換を容易、かつ正確に行うことができる。
【0034】前記画像処理基板208の背面側に位置して、前記裏蓋B2の側面には、メモリカード用スロット214が形成されており、このスロット214には、撮影した画像を記録するためのメモリカード8が挿脱可能に装着されるようになっている。この例では、裏蓋B2に設けられたカバー(図示せず)を開放するのと連動して、装着されているメモリカード8が前記スロット214から離脱して裏蓋B2から外部に出てくる。また、カバーを開放し、スロット214にメモリカード8を挿入して、カバーを閉じることにより、メモリカード8が所定位置にセットされる。勿論、この挿脱機構は一例に過ぎない。
【0035】また、前記裏蓋B2の背面左側の下部には、図10に示すように、このデジタルカメラをパーソナルコンピュータ19に電気的に接続するためのコネクタ414が設けられている。
【0036】さらに、前記背面には、前記コネクタ414の上方に位置して、メモリカード8に記録される画像データの圧縮率Kを切り換え可能な圧縮率設定スライドスイッチ12が設けられている。このデジタルカメラは、1/8と1/20の2種類の圧縮率Kが選択設定可能であり、前記スイッチ12を、例えば、右にスライドさせると、圧縮率Kが1/8に設定され、左にスライドさせると、圧縮率Kが1/20に設定される。勿論、圧縮率Kの種類の増減は任意である。
【0037】また、カメラ本体2の上面には、ロータリースイッチからなる電源スイッチPSが、また、グリップ部Gの上面には、シャッターボタン9がそれぞれ設けられている。これら電源スイッチPS及びシャッターボタン9は、銀塩カメラモードで使用する場合も、兼用されることは勿論である。
【0038】なお、前記グリップGの内部は、銀塩カメラと同様に、電池室として構成されており、ここには、駆動源である4本の単三乾電池E1〜E4が格納されている。また、カメラ本体2の底部には、銀塩カメラ用撮影レンズ301を駆動して合焦させるAFアクチュエータ205が設けられており、デジタルカメラモードでも、そのまま使用される。さらに、カメラ本体2に裏蓋B2が装着された状態では、裏蓋B2内の制御回路への給電は、コネクタC2,C3を介して前記電池E1〜E4によって行われる。
【0039】図11は、デジタルカメラの制御系を示すブロック図である。
【0040】カメラ本体2の各部は、カメラ制御CPU420により制御され、裏蓋B2は、撮像ユニット全体制御部411により制御される。裏蓋B2の装着状態では、カメラ制御CPU420により前記全体制御部411が制御される。
【0041】撮影レンズ301の絞り制御は、カメラ制御CPU420に接続された絞り制御ドライバ421により制御される。フォーカシング制御は、カメラ本体2の底部に配備された測距モジュール(図示せず)の信号を受けたカメラ制御CPU420がAFアクチュエータ205を制御することにより行われる。
【0042】また、カメラ操作部450は、前記シャッターボタン9,電源スイッチPS及び圧縮率設定スイッチ12等の各種スイッチから構成されている。RTC219は、撮影日時を管理するための時計回路である。LCD制御回路410は、カメラ制御CPU420からの指示を受けて前記透過形LCD表示部11を駆動制御するものである。
【0043】前記CCD基板207には、点線枠で示すように、CCD303の他に、信号処理回路413、タイミングジェネレータ403が実装されている。
【0044】前記CCD303は、カラーエリア形センサとして構成されており、前記レンズ301により結像された被写体の光学像を、R(赤),G(緑),B(青)の色成分の画像(各画素で受光された画像信号の信号列からなる信号)に光電変換して出力する。また、タイミングジェネレータ403は、CCD303の駆動を制御するための各種タイミングパルスを生成するものである。
【0045】タイミングジェネレータ403は、タイミング制御回路402からの送信される基準クロックを受けて、CCD303の駆動制御用の信号を生成するものである。つまり、このタイミングジェネレータ403は、例えば、積分開始/終了(露出開始/終了)のタイミング信号、各画素の受光信号の読出制御信号(水平同期信号、垂直同期信号、転送信号等)のクロック信号を生成して、前記CCD303に出力する。
【0046】信号処理回路413は、前記CCD303から出力される画像信号(アナログ信号)に所定のアナログ信号処理を施すものである。信号処理回路413は、CDS(相関二重サンプリング)回路と、AGC(オートゲインコントロール)回路とを有し、CDS回路により画像信号のノイズを低減させ、AGC回路のゲインを調整することにより画像信号のレベル調整を行う。このように、CCD303を含むアナログ画像処理回路部分を独立した基板207で構成したことにより、ノイズ対策上、有利となる。
【0047】A/D変換器405は、前記タイミング制御回路402から入力されるA/D変換用クロックに基づいて、信号処理回路413からの画像信号(画像データ)の各画素信号(アナログ信号)を10ビットのデジタル信号に変換する黒レベル補正回路406は、A/D変換された画素信号(以下、画素データという)の黒レベルを基準の黒レベルに補正するものである。ホワイトバランス回路(以下、WB回路と称する)407は、γ補正後にホワイトバランスも合わせて調整されるように、全体制御部411内にある変換テーブルを用いて、R,G,Bの各色成分の画素データのレベル変換を行うものである。なお、レベル変換テーブルの各色成分の変換係数(特性の傾き)は、前記全体制御部411により、撮影画像毎に設定される。
【0048】γ補正回路408は画像データのγ特性を補正するものであり、γ特性の異なる例えば6種類のγ補正テーブルを有し、撮影シーンや撮影条件に応じた所定のγ補正テーブルにより画素データのγ特性を補正する。
【0049】画像メモリ409は、γ補正回路408から出力される画素データを記憶メモリである。この画像メモリ409は、1フレーム分の記憶容量を有している。すなわち、画像メモリ409は、前記CCD303が最大でn行m列の画素を有している場合、n×m画素分の画素データの記憶容量を有し、各画素データが対応する画素位置に記憶されるようになっている。
【0050】カードI/F412は、前記メモリカード8の画像データの書き込み及び読み出しを行うためのインターフェースである。また、通信用I/F413は、デジタルカメラ1にパーソナルコンピュータ19を通信可能に外部接続するための、USB規格に準拠したインターフェースである。
【0051】全体制御部411は、前記撮影画像の記録処理を行うために、フィルタリング処理を行うフィルタ部と、サムネイル画像及び圧縮画像を生成する記録画像生成部とを備えている。
【0052】前記フィルタ部は、デジタルフィルタにより記録すべき画像の高周波成分を補正して、輪郭に関する画質の補正を行うものである。フィルタ部は、圧縮率Kが1/8,1/20のそれぞれについて、標準的な輪郭補正を行うデジタルフィルタと、この標準的な輪郭補正に対して、輪郭を強める2種類のデジタルフィルタと、輪郭を弱める2種類のデジタルフィルタの合計5種類のデジタルフィルタを備えている。
【0053】前記記録画像生成部は、画像メモリ409から画素データを読み出して、メモリカード8に記録すべきサムネイル画像と圧縮画像とを生成する。この記録画像生成部は、画像メモリ409からラスタ走査方向に走査しつつ、横方向および縦方向の両方向でそれぞれ一定間隔で画像データを読み出し、順次、メモリカード8に転送することにより、サムネイル画像を生成しつつ、メモリカード8に記録する。
【0054】また、記録画像生成部は、画像メモリ409から全画素データを読み出し、これらの画素データに2次元DCT変換、ハフマン符号化などのJPEG方式による所定の圧縮処理を施して圧縮画像の画像データを生成し、この圧縮画像データをメモリカード8の本画像エリアに記録する。
【0055】全体制御部411は、前記シャッターボタン9が操作されて撮影が指示されると、その後に画像メモリ409に取り込まれたサムネイル画像と、圧縮率設定スライドスイッチ12で設定された圧縮率KによりJPEG方式に基づいて圧縮された圧縮画像とを生成し、撮影画像に関するタグ情報(コマ番号、露出値、シャッタースピード、圧縮率K、撮影日、シーン情報,画像の判定結果等の情報)とともに、両画像をメモリカード8に記録する。
【0056】デジタルカメラ1によって記録された画像は、図12に示すように、メモリカード8の容量を64MBとしたときに、圧縮率K1/20で、230コマの画像が記憶可能であり、各コマ81〜85はタグの部分と、JPEG方式で圧縮された高解像度の画像データ(1600×1200画素)とサムネイル表示用の画像データ(160×120画素)が記録されている。各コマ単位で、例えば、EXIF方式の画像ファイルとして扱うことが可能である。
【0057】前記コネクタC3は、コネクタC1と互換性があり、いずれもカメラ本体2側のコネクタC2と接続可能であるが、1番及び2番ピンのレベルをカメラ制御CPU420が検出し、検出レベル値がL,Lの時には、裏蓋B1が装着されており、銀塩カメラモードとして、カメラ制御CPU420が制御される。検出レベル値がL,Hの時には、裏蓋B2が装着されており、デジタルカメラモードとして、カメラ制御CPU420が制御される。
【0058】また、上述したように、CCD基板207は、各種サイズのCCD303が実装されたものと交換可能であり、これは、コネクタ213の1番〜4番ピンを、CCD基板207の種別判別用に設定されており、各ピンの検出レベル値がL,L,L,L〜H,H,H,Lまで15種類のCCD基板207を判別することができる。デジタルカメラモードの時には、全体制御部411がCCD基板207の種類を判別し、それに応じてタイミング制御回路402、黒レベル補正回路406、WB回路407、γ補正回路408、記録画像生成部の制御常数を変更するとともに、それをカメラ制御CPU420へ送信することにより、ファインダー部3内の透過形LCD表示部11の表示形態を変更する。
【0059】具体的には、図13に示すように、裏蓋B1が検出され、銀塩カメラモードとして使用されている時には、前記透過形LCD表示部11に撮影枠101を表示するようにする。また、前記CCD303では、受光部のサイズは、横16mm×縦12mmであり、画素数は、1600×1200=192万画素である。従って、撮影範囲は銀塩カメラとして使用している時と比べて、横は44.4%、縦は、50%になる。そのため、裏蓋をB2に変え、かつ、前記CCD303を実装したCCD基板207を使用した時には、前記透過形LCD表示部11に撮影枠102を表示するようにする。また、受光部のサイズが横24mm×縦18mmで、画素数は、2000×1500=300万画素の別のCCD303を実装したCCD基板207を装着した時には、撮影枠103を表示するようにする。
【0060】次に、他の実施形態について説明する。
【0061】クイックリターンミラーMIをミラーアップし、フォーカルプレーンシャッター26を開放状態にさせることにより、撮影画像のモニタ表示(ビューファインダーに相当)可能なLCD表示部50を裏蓋B2の背面側に装備しているデジタルカメラの場合には、CCD303の種類に応じて、LCD表示部50の制御方法を切り替えればよい。
【0062】この実施形態のものにおいては、図11に示したブロックに、図14に示すブロックが付加される。図14において、VRAM410は、LCD表示部50に再生表示される画像データのバッファメモリである。LCD表示部50は、バックライトとカラーLCDとからなる。
【0063】撮影待機状態では、CCD303により1/30(秒)毎に撮像された画像の画像データにA/D変換器405〜γ補正回路408により所定の信号処理を施された後、画像メモリ409に記憶されるとともに、全体制御部411を介してLCD表示部50の画素数に応じた縮小処理をした上で、VRAM410に転送され、LCD表示部50に表示される。これにより、撮影者はLCD表示部50に表示された画像により、被写体像を視認することができる。
【0064】LCD表示部50の表示画素数が300×200画素の場合で、画素数は、1600×1200=192万画素のCCD303を使用する時には、m/n>3/2であるので、画像メモリ409内の撮像データを200/1200=1/6に縮小し、266×200画素とした上で、図15のLCD表示部50の縮小画素数に対応するエリア51に表示する。
【0065】また、2000×1500=300万画素の別のCCD303を実装したCCD基板207を装着した時には、同様に、200/1500=1/7.5に縮小し、266×200画素とした上で、図15のLCD表示部50の縮小画素数に対応するエリア51に表示する。このように、装着されたCCD303に応じて、表示の際の縮小率を変更するようにする。
【0066】
【発明の効果】以上のように、この発明は、撮像素子をサイズの異なるものと交換可能としたので、種々の撮影目的に対応可能になり、しかも、撮像素子の検出サイズに応じて、表示される撮影範囲が変更されるので、撮影時に撮影範囲を常に把握でき、撮像素子の交換による撮影ミスをなくすことができる。
【0067】また、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用し、撮影レンズの焦点面に撮像素子を配置して、光学ファインダー部内に表示手段を設けた場合には、銀塩一眼レフカメラの資産を有効に活用できるうえ、銀塩一眼レフカメラと同様に、前記ファインダーを通して撮影画像を確かめることができる。
【0068】この場合、ファインダー部内の表示手段を、透過形液晶表示装置で構成し、この液晶表示装置に撮像素子のサイズに応じて、撮影範囲に対応した枠を表示する場合には、銀塩カメラ用カメラ本体のファインダー構造を改変することなく、撮影枠の表示手段も簡素に構成できる。
【0069】さらにまた、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体に装着可能な裏蓋に、サイズの異なる撮像素子を交換可能に装着し、撮像素子のサイズに応じて、撮像素子の出力画像を表示する縮小率を変更するようにした場合には、自動的に画像データが縮小され、これに対応した画素数での表示が行われる。
【0070】また、サイズの異なる撮像素子が実装され撮像素子基板と裏蓋との間に付勢手段を設け、付勢力で基板保持部材をフィルムゲートに当接させて位置決めするようにした場合には、裏蓋を閉じることにより、撮像素子を撮影レンズの焦点面に正確に設定され、かつ、光軸ずれも抑制されて、鮮明な撮影画像を得ることができる。
【0071】さらに、撮像素子基板の背面に設けたばね手段を介して前記撮像素子基板を裏蓋に係合させるようにした場合には、撮像素子の装着が容易になるとともに、不適正な取り付け状態を回避することができる。
【0072】また、撮像素子基板に、撮像素子の他に撮像素子の出力をアナログ処理する回路のみを実装した場合には、撮像素子に対して、耐ノイズ性を高めることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態に係るデジタルカメラを、銀塩カメラモードに変えた状態で示す平断面相当図である。
【図2】同じくデジタルカメラを、裏蓋を取り外した状態で示す背面図である。
【図3】同じくデジタルカメラを、銀塩カメラモードに変えた状態で示す側断面相当図である。
【図4】同じくデジタルカメラのカメラ本体と裏蓋との係合構造を示す側面図であり、同図(A)、(B)及び(C)は、係合状態、係合解除操作状態及び係合解除状態をそれぞれ示す。
【図5】同じくデジタルカメラの裏蓋の支持構造の外観を示す側面相当図である。
【図6】同じく裏蓋の支持構造を示す縦断面図であり、同図(A)、(B)は、支軸の係合状態及び係合解除状態をそれぞれ示す。
【図7】撮像素子を装備した裏蓋を示す正面図である。
【図8】図7の裏蓋を装着したデジタルカメラを示す平断面相当図である。
【図9】同じくデジタルカメラを示す側面図である。
【図10】同じくデジタルカメラを示す背面相当図である。
【図11】同じくデジタルカメラの制御系を示すブロック図である。
【図12】メモリカード8内の画像の記憶構造を示す説明図である。
【図13】撮像素子のサイズに応じた撮影枠の表示の説明図である。
【図14】この発明の他の実施形態における制御系に付加するブロック図である。
【図15】撮像素子に応じて表示の縮小率をかえる場合の説明図である。
【符号の説明】
2・・・・・・・・・・カメラ本体
3・・・・・・・・・・光学ファインダー
11,50・・・・・・表示手段
24a,24b・・・・フィルムゲート
101〜103・・・・撮影範囲
207・・・・・・・・撮像素子基板
210・・・・・・・・基板保持部材
210・・・・・・・・付勢手段(ばね手段)
212a〜212d・・係合部
301・・・・・・・・撮影レンズ(銀塩カメラ用撮影レンズ)
303・・・・・・・・撮像素子
411・・・・・・・・サイズ検出手段
B1,B2・・・・・・裏蓋
【特許請求の範囲】
【請求項1】 カメラ本体内に配置されて、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に構成し、撮影範囲を表示可能な表示手段と、撮像素子のサイズを検出するサイズ検出手段と、前記撮像素子のサイズに応じて、前記表示手段に表示される撮影範囲を変更する変更手段と、を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】 前記カメラ本体を、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用して構成し、前記撮像素子を前記撮影レンズの焦点面に配置し、前記表示手段をカメラ本体の光学ファインダー部内に配設した請求項1に記載のデジタルカメラ。
【請求項3】 前記表示手段を透過形液晶表示装置で構成し、撮像素子のサイズに応じて、前記透過形液晶表示装置に撮影範囲に対応した枠を表示するようにした請求項2に記載のデジタルカメラ。
【請求項4】 銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用して構成されたカメラ本体に着脱可能な裏蓋の内面に、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に装着し、前記撮像素子の出力画像を縮小して表示する表示手段と、撮像素子のサイズを検出するサイズ検出手段とを備え、撮像素子のサイズに応じて、前記表示手段に表示する縮小率を変更することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】 銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用して構成されたカメラ本体に着脱可能な裏蓋の内面に、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に装着し、前記撮像素子が実装された撮像素子基板の背面と前記裏蓋との間に該撮像基板を前方へ付勢する付勢手段を設け、前記撮像素子を取り囲んで撮像素子基板の主面に設けられた基板保持部材を、前記付勢手段によりカメラ本体内のフィルムゲートに当接させて前記撮像素子を位置決めするようにしたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】 銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用して構成されたカメラ本体に着脱可能な裏蓋の内面に、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に装着し、前記撮像素子が実装された撮像素子基板背面にばね手段を設け、このばね手段を前記裏蓋の係合部に係合することにより、前記撮像素子基板を裏蓋の内面に着脱可能に保持したこと特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】 前記撮像基板は、撮像素子の他に撮像素子の出力をアナログ処理する回路のみを含んでいる請求項6に記載のデジタルカメラ。
【請求項1】 カメラ本体内に配置されて、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に構成し、撮影範囲を表示可能な表示手段と、撮像素子のサイズを検出するサイズ検出手段と、前記撮像素子のサイズに応じて、前記表示手段に表示される撮影範囲を変更する変更手段と、を備えたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項2】 前記カメラ本体を、銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用して構成し、前記撮像素子を前記撮影レンズの焦点面に配置し、前記表示手段をカメラ本体の光学ファインダー部内に配設した請求項1に記載のデジタルカメラ。
【請求項3】 前記表示手段を透過形液晶表示装置で構成し、撮像素子のサイズに応じて、前記透過形液晶表示装置に撮影範囲に対応した枠を表示するようにした請求項2に記載のデジタルカメラ。
【請求項4】 銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用して構成されたカメラ本体に着脱可能な裏蓋の内面に、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に装着し、前記撮像素子の出力画像を縮小して表示する表示手段と、撮像素子のサイズを検出するサイズ検出手段とを備え、撮像素子のサイズに応じて、前記表示手段に表示する縮小率を変更することを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項5】 銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用して構成されたカメラ本体に着脱可能な裏蓋の内面に、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に装着し、前記撮像素子が実装された撮像素子基板の背面と前記裏蓋との間に該撮像基板を前方へ付勢する付勢手段を設け、前記撮像素子を取り囲んで撮像素子基板の主面に設けられた基板保持部材を、前記付勢手段によりカメラ本体内のフィルムゲートに当接させて前記撮像素子を位置決めするようにしたことを特徴とするデジタルカメラ。
【請求項6】 銀塩一眼レフカメラ用のカメラ本体を流用して構成されたカメラ本体に着脱可能な裏蓋の内面に、撮影レンズからの光学像を光電変換する撮像素子を、サイズの異なるものと交換可能に装着し、前記撮像素子が実装された撮像素子基板背面にばね手段を設け、このばね手段を前記裏蓋の係合部に係合することにより、前記撮像素子基板を裏蓋の内面に着脱可能に保持したこと特徴とするデジタルカメラ。
【請求項7】 前記撮像基板は、撮像素子の他に撮像素子の出力をアナログ処理する回路のみを含んでいる請求項6に記載のデジタルカメラ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図11】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図11】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2000−59655(P2000−59655A)
【公開日】平成12年2月25日(2000.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−220815
【出願日】平成10年8月4日(1998.8.4)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成12年2月25日(2000.2.25)
【国際特許分類】
【出願日】平成10年8月4日(1998.8.4)
【出願人】(000006079)ミノルタ株式会社 (155)
【Fターム(参考)】
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