説明

デジタルフォトフレーム、情報処理システム、制御方法、プログラム及び情報記憶媒体

【課題】ユーザ状態を反映させた表示制御を実現できるデジタルフォトフレーム、情報処理システム、制御方法、プログラム及び情報記憶媒体の提供。
【解決手段】デジタルフォトフレームは、表示部と、表示制御部と、ユーザ検知センサにより検知された検知情報を取得する検知情報取得部と、取得された検知情報に基づいて、ユーザと表示部との位置関係、表示部に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断するユーザ状態判断部を含む。表示制御部は、ユーザと表示部との位置関係、ユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルフォトフレーム、情報処理システム、制御方法、プログラム及び情報記憶媒体等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラで撮影した画像を手軽に再生できる装置として、デジタルフォトフレームが脚光を浴びている。このデジタルフォトフレームは、フォトスタンドの写真を入れる部分が液晶ディスプレイに置き換えられた形態の装置であり、メモリカードや通信装置を介して読み込まれたデジタルの画像データ(電子写真)の再生処理を行う。
【0003】
デジタルフォトフレームの従来技術としては例えば特許文献1に開示される技術がある。この従来技術では、電話回線接続装置を、デジタルフォトフレームであるデジタルフォトスタンドに具備させて、フォトスタンドと有線又は無線の電話回線との間の伝送路の形成を実現している。
【0004】
しかしながら、これまでのデジタルフォトフレームでは、デジタルカメラ等で撮影された画像を単に再生する機能しか有しておらず、ユーザの状態などを反映させた表示制御は行われていなかった。このため再生画像が単調であり、ユーザに対して多様な画像を表示することができなかった。
【0005】
【特許文献1】特開2000−324473号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の幾つかの態様によれば、ユーザ状態を反映させた表示制御を実現できるデジタルフォトフレーム、情報処理システム、制御方法、プログラム及び情報記憶媒体を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、画像が表示される表示部と、前記表示部の表示制御を行う表示制御部と、ユーザ検知センサにより検知された検知情報を取得する検知情報取得部と、取得された前記検知情報に基づいて、ユーザと前記表示部との位置関係、前記表示部に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断するユーザ状態判断部とを含み、前記表示制御部は、ユーザと前記表示部との前記位置関係、ユーザの前記視認状態、及びユーザが前記検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行うデジタルフォトフレームに関係する。また本発明は、上記各部としてコンピュータを機能させるプログラム、又は該プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に関係する。
【0008】
本発明によれば、ユーザ検知センサにより検知された検知情報が取得され、検知情報に基づいて、ユーザ状態が判断される。そしてユーザとの位置関係、ユーザの視認状態、或いはユーザが検知範囲内に存在するか否かなどに応じて、表示部に表示される画像の表示態様が変化する。このようにすればユーザの位置関係等のユーザ状態が反映された画像がデジタルフォトフレームの表示部に表示されるようになり、これまでにないタイプのデジタルフォトフレームを提供できる。
【0009】
また本発明では、前記ユーザ状態判断部は、ユーザと前記表示部との前記位置関係として、ユーザと前記表示部との間の距離を判断し、前記表示制御部は、ユーザと前記表示部との間の距離に応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行ってもよい。
【0010】
このようにすれば、ユーザとの距離の大小に応じて、表示画像の表示態様が変化するようになり、距離を反映させた多様な画像表現が可能になる。
【0011】
また本発明では、前記表示制御部は、ユーザと前記表示部との間の距離が近いほど、前記表示部に表示される画像の詳細度を高くする表示制御を行ってもよい。
【0012】
このようにすれば、ユーザとの距離が近い場合に、より多くの情報を含んだ画像や精細な画像をユーザに提示できる。
【0013】
また本発明では、前記表示制御部は、ユーザと前記表示部との間の距離が近いほど、前記表示部に表示される画像の画面分割数を多くする表示制御を行ってもよい。
【0014】
このようにすれば、ユーザとの距離が近い場合に、画像の画面分割数を多くすることで、より多くの情報を含んだ画像や多様な画像をユーザに提示できる。
【0015】
また本発明では、前記表示制御部は、ユーザと前記表示部との間の距離が近いほど、前記表示部に表示される文字のサイズを小さくする表示制御を行ってもよい。
【0016】
このようにすれば、ユーザとの距離が近い場合に、文字のサイズを小さくすることで、より多くの文字が表示された画像等の提示が可能になる。
【0017】
また本発明では、ユーザと前記表示部との間の距離に応じて、前記表示部の表示モードを切り替える表示モード切り替え部を含んでもよい。
【0018】
このようにすれば、表示モードを切り替えるという簡素な処理で、ユーザとの距離に応じて表示画像の表示態様を変化させることが可能になる。
【0019】
また本発明では、前記表示モード切り替え部は、ユーザと前記表示部との間の距離が近づいた場合に、前記表示モードを、簡略表示モードから詳細表示モードに切り替えてもよい。
【0020】
このようにすれば、ユーザとの距離が近づいた場合に、簡略表示モードから詳細表示モードに切り替えるという簡素な制御で、簡略画像から詳細画像への表示の切り替えを実現できる。
【0021】
また本発明では、前記表示モード切り替え部は、前記表示モードが前記簡略表示モードから前記詳細表示モードに切り替わった後、所定時間の間、前記詳細表示モードが解除されるのをウェイトしてもよい。
【0022】
このようにすれば、表示モードが詳細表示モードに切り替わった後に直ぐに詳細表示モードが解除されてしまい、表示モードが頻繁に切り替わってしまう事態等を、効果的に防止できる。
【0023】
また本発明では、前記ユーザ検知センサは、ユーザを撮像する撮像センサであり、前記ユーザ状態判断部は、前記撮像センサからの撮像情報に基づいて、ユーザの顔領域を検出し、検出された前記顔領域のサイズに基づいて、ユーザと前記表示部との間の距離を判断してもよい。
【0024】
このようにすれば、顔領域のサイズを検出するだけで、ユーザとの距離を判断できると共に、ユーザの視線が表示部の方に向いていることも担保できるようになる。
【0025】
また本発明では、前記ユーザ検知センサは、ユーザを撮像する撮像センサであり、前記ユーザ状態判断部は、ユーザに対する自動焦点合わせ処理により、ユーザと前記表示部との間の距離を判断してもよい。
【0026】
このようにすれば、既存の自動焦点合わせを利用して、ユーザとの距離やユーザの存在等を判断することが可能になる。
【0027】
また本発明では、前記ユーザ検知センサは超音波センサであり、前記ユーザ状態判断部は、前記超音波センサにより、ユーザと前記表示部との間の距離を判断してもよい。
【0028】
また本発明では、前記ユーザ状態判断部は、ユーザの前記視認状態として、ユーザが前記表示部を注視している状態か否かを判断し、前記表示制御部は、ユーザが前記表示部を注視しているか否かに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行ってもよい。
【0029】
このようにすれば、ユーザが注視しているか否かに応じて、表示画像の表示態様が変化するようになり、ユーザの注視状態を反映させた多様な画像表現が可能になる。
【0030】
また本発明では、前記表示制御部は、ユーザが前記表示部を注視した注視回数情報に応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行ってもよい。
【0031】
このようにすれば、注視したか否かのみならず注視回数情報も反映させて、表示画像の表示態様が変化するようになるため、更にインテリジェントな表示制御を実現できる。
【0032】
また本発明では、前記表示制御部は、所定時間内での第1の画像に対するユーザの注視回数が所定回数以上である場合に、前記第1の画像に対応する注視用画像への切り替え制御を行ってもよい。
【0033】
このようにすれば、所定時間内での第1の画像の注視回数が所定回数以上になった場合に、注視用画像を表示部に表示できるようになる。
【0034】
また本発明では、前記表示制御部は、所定時間内での第1の画像に対するユーザの注視回数情報に基づいて、前記第1の画像又は前記第1の画像の関連画像の表示頻度を変化させてもよい。
【0035】
このようすれば、例えば注視回数が多い場合に第1の画像又はその関連画像の表示頻度を高くするというような制御が可能になる。
【0036】
また本発明では、ユーザが第1の画像を注視していると判断された場合には、前記第1の画像に対応する注視用画像への切り替え制御を行ってもよい。
【0037】
このようにすれば、ユーザが第1の画像を注視した場合に、注視用画像を表示部に表示できるようになる。
【0038】
また本発明では、前記表示制御部は、ユーザが前記表示部を注視していないと判断された場合には、第1〜第N(Nは2以上の整数)の画像を前記表示部にスライド表示する制御を行い、前記第1〜第Nの画像のうちの第K(1≦K≦N)の画像が表示されている時にユーザが前記表示部を注視していると判断された場合には、前記第Kの画像の関連画像又は詳細画像である注視用画像を前記表示部に表示する制御を行ってもよい。
【0039】
このようにすれば、第1〜第Nの画像のうちの第Kの画像をユーザが注視した場合に、その関連画像や詳細画像を注視用画像として表示することが可能になり、ユーザが興味等を持った画像の関連画像や詳細画像を表示できる。
【0040】
また本発明では、前記ユーザ状態判断部は、ユーザと前記表示部の前記位置関係として、ユーザと前記表示部との間の距離を判断し、前記表示制御部は、前記注視用画像が表示されている時に、ユーザが前記表示部に近づいたと判断された場合には、前記注視用画像の詳細画像を表示する制御を行ってもよい。
【0041】
このようにすれば、注視用画像が表示されている時にユーザが近づくと、その詳細画像を表示することが可能になり、より多くの情報を含んだ画像や精細な画像をユーザに提示できる。
【0042】
また本発明では、前記表示制御部は、ユーザが前記表示部に近づいていないと判断された場合には、前記注視用画像として、第1〜第M(Mは2以上の整数)の注視用画像を前記表示部にスライド表示する制御を行い、前記第1〜第Mの注視用画像のうちの第L(1≦L≦M)の注視用画像が表示されている時にユーザが前記表示部に近づいたと判断された場合には、前記第Lの注視用画像の詳細画像を前記表示部に表示する制御を行ってもよい。
【0043】
このようにすれば、ユーザが表示部に近づいていない場合には、第1〜第Mの注視用画像がスライド表示され、ユーザが表示部に近づくと、その時に表示されている第Lの注視用画像の詳細画像が表示されるようになる。
【0044】
また本発明では、前記ユーザ検知センサは、ユーザを撮像する撮像センサであり、前記ユーザ状態判断部は、前記撮像センサからの撮像情報に基づいて、ユーザの顔領域を検出し、検出された前記顔領域を内包し前記顔領域よりもサイズが大きな計測領域を設定し、前記計測領域内に前記顔領域が存在する時間を計測し、計測された時間に基づいて、ユーザが前記表示部を注視しているか否かを判断してもよい。
【0045】
このようにすれば、顔検出を有効活用してユーザの注視状態を検出できる。
【0046】
また本発明では、ユーザが前記表示部を注視しているか否かに応じて、前記表示部の表示モードを切り替える表示モード切り替え部を含んでもよい。
【0047】
このようにすれば、表示モードを切り替えるという簡素な処理で、ユーザの注視状態に応じた表示態様の変化を実現できる。
【0048】
また本発明では、前記表示モード切り替え部は、前記表示モードが注視モードに切り替わった後、所定時間の間、前記注視モードが解除されるのをウェイトしてもよい。
【0049】
このようにすれば、表示モードが注視モードに切り替わった後に直ぐに注視モードが解除されてしまい、表示モードが頻繁に切り替わってしまう事態等を、効果的に防止できる。
【0050】
また本発明では、前記ユーザ状態判断部は、ユーザが前記検知範囲内に存在するか否かを判断し、前記表示制御部は、ユーザが前記検知範囲内に存在すると判断された場合に、前記表示部の表示をオンにする表示制御を行ってもよい。
【0051】
このようにすれば、ユーザが検知範囲内に存在する場合に初めて表示部がオンになるため、省電力等を実現できる。
【0052】
また本発明では、前記ユーザ状態判断部は、前記表示部の表示がオンになった後、ユーザの前記視認状態として、ユーザの視野範囲内に前記表示部が入っている状態か否かを判断し、前記表示制御部は、ユーザの視野範囲内に前記表示部を入っていると判断された場合には、第1〜第Nの画像を前記表示部にスライド表示する制御を行ってもよい。
【0053】
このようにすれば、表示部がオンになった後、ユーザの視野範囲内に表示部が入った場合に、第1〜第Nの画像をスライド表示できるようになり、例えばユーザが登録した画像等のスライド表示が可能になる。
【0054】
また本発明は、デジタルフォトフレームの表示部に表示される画像の表示指示を行う表示指示部と、ユーザ検知センサにより検知された検知情報を取得する検知情報取得部と、取得された前記検知情報に基づいて、ユーザと前記表示部との位置関係、前記表示部に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断するユーザ状態判断部とを含み、前記表示指示部は、ユーザと前記表示部との前記位置関係、ユーザの前記視認状態、及びユーザが前記検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示指示を行う情報処理システムに関係する。
【0055】
また本発明は、デジタフフォトフレームの制御方法であって、ユーザ検知センサにより検知された検知情報を取得し、取得された前記検知情報に基づいて、ユーザとデジタルフォトフレームの表示部との位置関係、前記表示部に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断し、ユーザと前記表示部との前記位置関係、ユーザの前記視認状態、及びユーザが前記検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行う制御方法に関係する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0056】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0057】
1.構成
図1(A)に本実施形態のデジタルフォトフレーム300(デジタルフォトプレーヤ、画像再生装置)の例を示す。図1(A)は、いわゆるフォトスタンドタイプのデジタルフォトフレームの例である。このデジタルフォトフレーム300は、家の中などの任意の場所にユーザにより設置される。そして、デジタルの画像データや音データなどのコンテンツ情報の再生処理(画像再生、音再生)を実行する。デジタルフォトフレーム300は、例えばユーザの明示的な再生指示がなくても、画像等のコンテンツ情報(メディア情報)を自動的に再生することができる。例えば写真のスライドショーを自動的に実行したり、映像の自動再生を行う。
【0058】
なお図1(A)はフォトスタンドタイプのデジタルフォトフレームの例であるが、例えば図1(B)に示すように、壁掛けタイプのものであってもよい。この壁掛けタイプのデジタルフォトフレームとしては、例えば電気泳動型ディスプレイ等により実現される電子ペーパなどを用いることができる。また、デジタルフォトフレーム300に、コンテンツ情報の再生指示ボタンなどを設けたり、リモコンを用いて再生指示ができるようにしてもよい。
【0059】
デジタルフォトフレーム300は、例えばSDカード等のメモリカードのインターフェースを備えることができる。或いは、無線LAN、ブルートゥースなどの無線通信のインターフェースや、USB等の有線の通信インターフェースを備えることができる。例えばユーザが、メモリカードにコンテンツ情報を保存して、デジタルフォトフレーム300のメモリカードインターフェースに装着すると、デジタルフォトフレーム300は、メモリカードに保存されたコンテンツ情報の自動再生(スライドショー等)を実行する。或いは、デジタルフォトフレーム300は、無線通信や有線通信によりに外部からコンテンツ情報を受信すると、このコンテンツ情報の再生処理(自動再生処理)を実行する。例えば、ユーザが所持するデジタルカメラや携帯電話機などの携帯型電子機器がブルートゥース等の無線機能を有する場合には、この無線機能を利用して、携帯型電子機器からデジタルフォトフレーム300にコンテンツ情報を転送する。すると、デジタルフォトフレーム300は、転送されたコンテンツ情報の再生処理を実行する。
【0060】
図2にデジタルフォトフレーム300の構成例を示す。このデジタルフォトフレーム300は、処理部302、記憶部320、通信部338、表示部340、ユーザ検知センサ350、操作部360を含む。なおこれらの一部の構成要素(例えば通信部、操作部、ユーザ検知センサ)を省略したり、他の構成要素(例えばスピーカ)を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0061】
処理部302は、各種の制御処理や演算処理を行う。例えばデジタルフォトフレーム300の各部の制御を行ったり全体的な制御を行う。この処理部302の機能は、各種プロセッサ(CPU等)、ASIC(ゲートアレイ等)などのハードウェアや、情報記憶媒体330に記憶されたプログラムなどにより実現できる。
【0062】
記憶部320は、処理部302、通信部338などのワーク領域となるものであり、その機能はRAMなどのメモリやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。この記憶部320は、画像や音などのコンテンツ情報を記憶するコンテンツ情報記憶部322、取得された検知情報を記憶する検知情報記憶部324、特定されたユーザ状態を記憶するユーザ状態記憶部326、表示モードの切り替えフラグを記憶する切り替えフラグ記憶部328、ユーザの注視回数情報を記憶する注視回数情報記憶部329を含む。
【0063】
情報記憶媒体330(コンピュータにより読み取り可能な媒体)は、プログラムやデータなどを格納するものであり、その機能は、メモリカードや光ディスクなどにより実現できる。処理部302は、情報記憶媒体330に格納されるプログラム(データ)に基づいて本実施形態の種々の処理を行う。即ち情報記憶媒体330には、本実施形態の各部としてコンピュータ(操作部、処理部、記憶部、出力部を備える装置)を機能させるためのプログラム(各部の処理をコンピュータに実行させるためのプログラム)が記憶される。
【0064】
通信部338(通信インターフェース)は、無線や有線の通信などにより外部デバイス(例えばサーバ、携帯型電子機器)との間で情報のやり取りを行うものであり、その機能は、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどのハードウェアや、通信用ファームウェアにより実現できる。
【0065】
表示部340は、コンテンツ情報である画像を表示するためのものであり、例えば液晶ディスプレイや、有機ELなどの発光素子を用いたディスプレイや、電気泳動型ディスプレイなどにより実現できる。
【0066】
ユーザ検知センサ350(人体検知センサ)は、ユーザ(ユーザ状態等)を検知するためのセンサであり、検知結果に基づいて検知情報を出力する。本実施形態では、このユーザ検知センサ350を、ユーザ(人物)と表示部340(表示画面、デジタルフォトフレーム)との位置関係や、表示部340に対するユーザの視認状態や、ユーザが検知範囲内に存在するか否かなどを判断するためのセンサとして用いる。
【0067】
ユーザ検知センサ350としては、例えば焦電センサなどの人感センサを用いることができる。焦電センサは、人等が発生する赤外線を受光し、赤外線を熱に変換し、その熱を素子の焦電効果で電荷に変えるセンサである。この焦電センサを用いることで、検知範囲(検知エリア)にユーザ(人)が存在するか否かや、検知範囲に存在するユーザの動きなどを検知できる。
【0068】
またユーザ検知センサ350としては、例えばCCDやCMOSセンサなどの撮像センサを用いるとことができる。撮像センサ(イメージセンサ)は、1次元又は2次元の光学情報を、時系列の電気信号に変換する光センサである。この撮像センサを用いることで、検知範囲にユーザが存在するか否かや、検知範囲に存在するユーザの動きなどを検知できる。また撮像センサを用いた顔検出(顔画像認識)により、ユーザと表示部340との距離や表示部340に対するユーザの視線の角度などの位置関係を検出できる。或いは、ユーザの視野範囲内に表示部340が入っている状態か否かや、ユーザが表示部340を注視している状態か否かなどのユーザの視認状態を検出できる。或いはユーザが接近中なのか否かなども検出できる。
【0069】
またユーザ検知センサ350としては、例えば超音波センサなどの距離センサを用いることができる。超音波距離センサは、超音波パルスを射出し、人等により反射した超音波パルスを受信することで、その時間から距離を測定するセンサである。
【0070】
なおユーザ検知センサ350などのセンサは、センサデバイス自体であってもよいし、センサデバイスの他に制御部や通信部等を含むセンサ機器であってもよい。また検知情報は、センサから直接得られる1次情報であってもよいし、1次情報を加工処理(情報処理)することで得られる2次情報であってもよい。
【0071】
またユーザ検知センサ350は、デジタルフォトフレーム300に直接に取り付けてもよいし、ホームセンサなどをユーザ検知センサ350として利用してもよい。ユーザ検知センサ350をデジタルフォトフレーム300に取り付ける場合には、図1(A)に示すように、ユーザ検知センサ350をデジタルフォトフレーム300の例えば枠の部分に取り付けることができる。或いは有線のケーブル等を用いてユーザ検知センサ350とデジタルフォトフレーム300を接続する形態にしてもよい。
【0072】
操作部360は、ユーザが各種情報を入力するためのものであり、例えば操作ボタンやリモコン装置などにより実現できる。ユーザは、この操作部360を用いて、ユーザ登録を行ったり、自身が所望する再生コンテンツ(お気に入り画像)の登録などを行うことができる。
【0073】
処理部302は、検知情報取得部304、ユーザ状態判断部306、表示モード切り替え部316、表示制御部318を含む。なお、これらの一部の構成要素(例えばユーザ状態判断部、表示モード切り替え部)を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0074】
検知情報取得部304は、ユーザ検知センサ350により検知された検知情報を取得する処理を行う。例えばユーザ検知センサ350によりユーザの状態等が検知されて、検知情報(撮像情報)が出力されると、検知情報取得部304は、その検知情報を取り込む。そして取り込まれた検知情報は記憶部320の検知情報記憶部324に記憶される。なおユーザ検知センサ350として、ホームセンサ等の外部のセンサを用いる場合には、通信部338がその検知情報を受信し、検知情報取得部304は、受信した検知情報を取得することになる。
【0075】
ユーザ状態判断部306は、検知情報取得部304により取得された検知情報に基づいてユーザ状態等を判断する。例えば、取得された検知情報に基づいて、ユーザ(人物)と表示部340との位置関係、表示部340に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断する。そして、ユーザの位置関係や視認状態や存在の有無を表すユーザ状態の情報は、ユーザ状態記憶部326に記憶される。
【0076】
ここで位置関係は、ユーザと表示部340との距離や、表示部340に対するユーザの視線方向などであり、ユーザと表示部340との位置関係は、位置関係判断部307が判断する。例えば、ユーザと表示部340との位置関係として、ユーザと表示部340との間の距離(距離情報、距離パラメータ)を判断する。
【0077】
また視認状態は、ユーザの視野範囲の状態や注視状態などであり、具体的には、ユーザの視野範囲(ビューボリューム)に表示部340が入っているか否かや、ユーザが表示部340を注視しているか否かなどである。このユーザの視認状態は視認状態判断部308が判断する。例えばユーザの視認状態として、ユーザが表示部340を注視している状態か否かを判断する。また、ユーザが検知範囲内に存在するか否かはユーザ存在判断部309が判断する。
【0078】
なおユーザ検知センサ350として、ユーザを撮像する撮像センサが設けられたとする。この場合には、ユーザ状態判断部306(位置関係判断部)は、撮像センサからの撮像情報に基づいて、ユーザの顔領域(矩形の枠領域)を検出する。そして検出された顔領域のサイズに基づいて、ユーザと表示部340との間の距離を判断(推定)する。またユーザ状態判断部306は、検出された顔領域を内包し顔領域よりもサイズが大きな計測領域を設定する。即ち顔領域にオーバーラップする計測領域を設定する。そして計測領域内に顔領域が存在する時間を計測し、計測された時間に基づいて、ユーザが表示部340を注視しているか否かを判断する。例えば計測領域内への存在時間が所定時間以上であった場合に、ユーザが注視していたと判断する。
【0079】
或いは、ユーザ状態判断部は306は、後述するように、ユーザに対する自動焦点合わせ処理(オートフォーカス機能)により、ユーザと表示部340との間の距離を判断してもよい。例えばアクティブ方式を採用した場合には、デジタルフォトフレーム300等に赤外線や超音波を射出するデバイスを設けると共に、ユーザ検知センサ350として赤外線や超音波の受光センサを設ける。そしてユーザからの反射光を受光センサにより検知することで、ユーザとの距離等を検出すればよい。またパッシブ方式を採用した場合には、ユーザ検知センサ350として撮像センサを設け、撮像画像に対して、位相差検出方式やコントラスト検出方式による画像処理を行うことで、ユーザとの距離等を検出すればよい。
【0080】
表示モード切り替え部316は、表示モードの切り替え処理を行う。例えばユーザと表示部340との位置関係やユーザの視認状態などのユーザ状態に応じて表示モードを切り替える。具体的には表示モード切り替え部316は、ユーザと表示部340との間の距離に応じて、表示部の表示モードを切り替える。例えばユーザと表示部340との間の距離が近づいた場合(接近したと判断された場合)に、表示モードを、簡略表示モードから詳細表示モードに切り替える。またユーザが表示部340を注視しているか否かに応じて、表示部の表示モードを切り替える。
【0081】
また表示モード切り替え部316は、表示モードが切り替わった後、切り替わった後の表示モードが解除されるのを、所定時間の間、ウェイトする処理を行う。例えば表示モードが簡略表示モードから詳細表示モードに切り替わった後、所定期間の間、詳細表示モードが解除されて他の表示モードに切り替わるのをウェイトする。或いは、表示モードが、通常表示モード等から注視モードに切り替わった後、所定時間の間、注視モードが解除されて他の表示モードに切り替わるのをウェイトする。
【0082】
なお表示モードの切り替えは、切り替えフラグ記憶部328に記憶される切り替えフラグを用いて行われる。具体的には、ユーザ状態判断部306によりユーザ状態が判断されると、そのユーザ状態に応じて表示モードの切り替えフラグが設定され、設定された切り替えフラグが切り替えフラグ記憶部328に記憶される。
【0083】
またコンテンツ情報記憶部322に記憶される画像には、タグが付与されている。具体的には、各画像には、詳細表示モード用タグ、簡略表示モード用タグ、注視モード用タグ、来客モード用タグ等の各種の表示モード用のタグや、コンテンツのジャンルのタグ等が付与されている。このように各画像に付与されているタグを用いることで、表示モードの切り替え時等において、各種の表示モードに対応する画像をコンテンツ情報記憶部322から読み出して、表示部340に表示できるようになる。
【0084】
表示制御部318は、表示部340の表示制御を行う。例えばコンテンツ情報記憶部322に記憶されたコンテンツ情報に基づいて、表示部340に画像を表示するための制御を行う。具体的には、表示制御部318は、ユーザ状態により設定された表示モード切り替えフラグを、切り替えフラグ記憶部328から読み出す。そして読み出された切り替えフラグに関連づけられた画像、音等のコンテンツ情報をコンテンツ情報記憶部322から読み出す。そして読み出されたコンテンツ情報の画像を表示部340に表示するための制御(描画バッファへの書き込み処理等)を行う。
【0085】
そして本実施形態では表示制御部318は、ユーザと表示部340との位置関係、ユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、表示部340に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行う。
【0086】
例えばユーザ状態判断部306が、ユーザと表示部340との位置関係として、ユーザと表示部340との間の距離を判断したとする。この場合には、表示制御部318は、ユーザと表示部340との間の距離に応じて、表示部340に表示される画像の表示態様を変化させる。例えば、ユーザと表示部340との間の距離が近いほど、表示部340に表示される画像の詳細度を高くしたり、表示部340に表示される画像の画面分割数を多くしたり、表示部340に表示される文字のサイズ(フォントサイズ)を小さくする。
【0087】
なお、表示制御部318は、距離そのものに基づいて表示部340の画像の表示態様を変化させる必要はなく、距離と等価なパラメータ(例えば顔領域のサイズ等)に基づいて表示態様を変化させてもよい。また表示態様を変化させるとは、第1の表示態様の第1の画像を第2の表示態様の第2の画像に変化させることである。例えば第1の画像から、第1の画像の詳細画像である第2の画像に変化させたり、第1の画像の簡略画像である第2の画像に変化させたり、複数画面に分割された第2の画像に変化させる。
【0088】
またユーザ状態判断部306が、ユーザの視認状態として、ユーザが表示部340を注視しているか否かを判断したとする。この場合には表示制御部318は、ユーザが表示部340を注視しているか否かに応じて、表示部340に表示される画像の表示態様を変化させる。具体的には、ユーザが第1の画像を注視していると判断された場合には、第1の画像に対応する注視用画像への切り替え制御を行う。例えばユーザが表示部340を注視していないと判断された場合には、第1の画像から第1の画像の関連画像又は詳細画像である注視用画像への切り替え制御を行わない。一方、注視していると判断された場合には、第1の画像から注視用画像への切り替え制御を行う。或いは、ユーザが注視していないと判断された場合には、第1〜第N(Nは2以上の整数)の画像を表示部340にスライド表示する(シーケンシャルに表示する)。例えばここでは、第1〜第Nの画像とは、それぞれ異なるジャンル又は異なるカテゴリの画像である。一方、第1〜第Nの画像のうちの第K(1≦K≦N)の画像が表示されている時にユーザが表示部340(第Kの画像)を注視していると判断された場合には、第Kの画像の関連画像又は詳細画像である注視用画像を表示部340に表示する。そして表示制御部318は、この注視用画像が表示されている時に、ユーザが表示部340に近づいたと判断された場合には、注視用画像の詳細画像を表示する。例えばユーザが表示部340に近づいていないと判断された場合には、注視用画像として、第1〜第M(Mは2以上の整数)の注視用画像を表示部340にスライド表示する。一方、第1〜第Mの注視用画像のうちの第L(1≦L≦M)の注視用画像が表示されている時にユーザが表示部340に近づいたと判断された場合には、その時に表示されている第Lの注視用画像の詳細画像を表示する。
【0089】
なお関連画像は、第1の画像や第Kの画像の表示内容に関連する画像として予め対応づけられた画像である。また詳細画像は、第1の画像や第Kの画像の表示内容を更に詳細に表す画像として予め対応づけられた画像である。これらの関連画像や詳細画像は、例えばコンテンツ情報記憶部322において第1の画像や第Kの画像に予め対応づけられる。
【0090】
また表示制御部318は、ユーザが表示部340を注視した注視回数情報(注視回数そのもの、或いは注視回数に応じて変化するパラメータ)に基づいて、表示部340に表示される画像の表示態様を変化させてよい。例えばユーザ状態判断部306が、ユーザの注視回数をカウントして、注視回数情報として注視回数情報記憶部329に記憶する。そして表示制御部318は、所定時間内での第1の画像に対するユーザの注視回数が所定回数以上である場合に、第1の画像に対応する注視用画像への切り替え制御を行う。例えばユーザの注視回数が所定回数よりも少ない場合には、第1の画像からの第1の画像の関連画像又は詳細画像である注視用画像への切り替え制御を行わない。一方、注視回数が所定回数以上である場合には、第1の画像から注視用画像への切り替え制御を行う。或いは、所定時間内での第1の画像に対する注視回数情報に基づいて、第1の画像又はその関連画像の表示頻度を変化させてもよい。例えば注視回数が所定回数以上である場合に表示頻度を高くする。
【0091】
またユーザ状態判断部306が、ユーザがユーザ検知センサ350の検知範囲内に存在するか否かを判断したとする。例えば、より広範囲な検知が可能な焦電センサを用いてユーザの存在の有無が検知されたとする。すると、表示制御部318は、ユーザが検知範囲内に存在すると判断された場合に、表示部340の表示をオンにする。例えば液晶ディスプレイのバックライトをオンにして、表示部340の画像がユーザに可視可能になるようにする。なお表示制御部318は、ユーザが検知範囲内に存在しないと判断された場合には、表示部340の表示をオフにする。例えば通常モードから省電力モードに切り替えて、消費電力を節約する。
【0092】
なお例えばユーザ状態判断部306が、表示部340の表示がオンになった後、ユーザの視認状態として、ユーザの視野範囲内に表示部340が入っている状態か否かを判断したとする。すると、表示制御部318は、ユーザの視野範囲内に表示部340を入っていると判断された場合には、第1〜第Nの画像を表示部340にスライド表示する。ここで第1〜第Nの画像は、例えばその表示内容のテーマが互いに異なる画像である。
【0093】
2.位置関係に応じた表示態様の変化
本実施形態では、ユーザと表示部340との位置関係に応じて表示画像の表示態様を変化させている。
【0094】
例えば図3(A)、図3(B)では、ユーザと表示部340(デジタルフォトフレーム)との間の距離(広義には位置関係)に応じて表示画像の詳細度を変化させている。具体的には図3(A)では、ユーザと表示部340との間の距離が遠くなっており、所定距離以上になっている。この場合には、例えば天気予報の画像として、簡略画像(通常画像)が表示される。即ち、大きなサイズ(フォント)の文字や、大きなサイズのアイコンを用いて、天気予報の画像が表示される。なお、距離の検知はユーザ検知センサ350を用いて実現される。
【0095】
一方、図3(B)では、ユーザと表示部340との間の距離が近くなっており、所定距離よりも小さくなっている。即ちユーザが表示部340の表示内容に興味を持って近づいている。この場合には、天気予報の画像として、詳細画像が表示される。即ち図3(A)に比べて図3(B)では、小さなサイズの文字等を用いて、詳細な天気予報を知らせる画像が表示される。
【0096】
例えば図3(A)では、遠くにいるユーザに対して見やすい天気予報を知らせるために、天気予報がアイコン化された簡略画像が表示される。即ち図2の切り替えフラグ記憶部328の表示モードの切り替えフラグが、簡略表示モードに設定されて、簡略画像が表示される。一方、図3(B)では、今日の天気に関心を持って近づいたと思われるユーザに対して、時間毎の詳しい天気予報を知らせる詳細画像が表示される。即ち切り替えフラグ記憶部328の表示モードの切り替えフラグが、詳細表示モードに切り替えられて、詳細画像が表示される。
【0097】
以上のようにユーザと表示部340との距離に応じて表示画像の詳細度を変化させることで、ユーザとの距離に応じた適切な画像表示を実現できる。なお図3(A)、図3(B)では、ユーザとの距離に応じて表示画像の詳細度を2段階で変化させているが、詳細度の変化は3段階以上であってもよい。
【0098】
図4(A)、図4(B)では、ユーザと表示部340との間の距離(位置関係)に応じて表示画像の画面分割数を変化させている。具体的には図4(A)では、ユーザと表示部340との間の距離が遠くなっており、所定距離以上になっている。この場合には、画面分割数が例えば1である画像(画面分割されていない画像)が表示される。
【0099】
一方、図4(B)では、ユーザと表示部340との間の距離が近くなっており、所定距離よりも小さくなっている。この場合には、画面分割数が例えば4である画像が表示される。即ち図4(A)に比べて図4(B)では、画面分割数が多い画像が表示される。また図4(A)では、天気情報の画像が表示されているが、図4(B)では、第1、第2、第3、第4の分割画面に、各々、天気情報、株価情報、交通情報、カレンダ情報の画像が表示されている。また図4(B)では、図4(A)に比べて、天気情報等について詳細な内容を知らせる画像が表示されると共に、文字のサイズも小さくなっている。
【0100】
例えば図4(A)では、遠くにいるユーザに対して見やすいように、表示部340の全画面を用いて天気予報の画像が表示される。即ち切り替えフラグ記憶部328の表示モードの切り替えフラグが、1画面モードに設定されて、画面分割数が1である画像が表示される。一方、図4(B)では、ユーザが近づいたため、表示部340の画面を分割して、天気予報の画像のみならず、株価情報、交通情報、カレンダの画像も表示される。即ち切り替えフラグ記憶部328の表示モードの切り替えフラグが、4画面モードに切り替えられて、画面分割数が4である画像が表示される。
【0101】
以上のようにユーザと表示部340との距離に応じて表示画像の画面分割数を変化させることで、ユーザとの距離に応じた適切な画像表示を実現できる。なお図4(A)、図4(B)では、画面分割数を2段階で切り替えているが、画面分割数の切り替えは3段階以上であってもよい。また画面の分割数も任意である。
【0102】
また、ユーザとの距離に応じて表示態様を切り替える場合、この距離は、ユーザと表示部340との直線距離であってもよいし、奥行き方向での距離(Z方向の距離)であってもよい。またこの場合の距離は、距離と数学的な等価なパラメータ(例えば後述する顔領域の面積等)も含み、例えば距離の変化に応じて変化するパラメータであればよい。
【0103】
またユーザとの位置関係は、距離に限定されず、例えばユーザの視線方向と表示部340の表示画面とのなす角度などであってもよい。
【0104】
また図3(A)〜図4(B)では、表示態様の変化として、詳細度や画面分割数や文字サイズを変化させる場合について例示したが、本実施形態の表示態様の変化はこれに限定されない。例えばユーザとの位置関係に応じて関連画像を表示したり、表示部340の表示をオン・オフすることで、表示態様を変化させてもよい。
【0105】
次に図5(A)、図5(B)を用いて、ユーザと表示部340の間の距離(位置関係)の検出手法の一例について説明する。図5(A)、図5(B)では、ユーザ検知センサ350として、CCD、CMOSセンサなどの撮像センサ(カメラ)を用いる。そして撮像センサからの撮像情報に基づいて、矩形の枠領域である顔領域FARを検出し、検出された顔領域FARのサイズを求める。そして求められたサイズに基づいて、ユーザと表示部340との間の距離を判断する。
【0106】
例えば図5(A)では、顔領域FARのサイズが小さいため(所定サイズ以下であるため)、ユーザとの距離は遠いと判断される。従って、この場合には図3(A)、図4(A)に示すような画像を表示部340に表示する。一方、図5(B)では、顔領域FARのサイズが大きいため(所定サイズよりも大きいため)、ユーザとの距離は近いと判断される。従って、この場合には図3(B)、図4(B)に示すような画像を表示部340に表示する。
【0107】
ここで顔領域の検出手法としては種々の手法が考えられる。例えば、顔検出を行うためには、撮像センサで撮影された撮像画像において、顔がある場所と他の物体とを区別して、顔領域を切り出す必要がある。顔は、目、鼻、口等から構成され、これらの形状・位置関係は個人差はあるものの、ほぼ共通した特徴を有する。そこで、この共通な特徴を用いて、顔を他の物体から識別して画面の中から切り出す。このための手がかりとしては、肌の色、顔の動き、形、大きさ等がある。肌の色を用いる場合には、RGBデータを色相・輝度・彩度からなるHSVデータに変換し、人の肌の色相を抽出する手法を採用する。
【0108】
或いは、多数の人の顔パターンから生成した平均顔パターンを顔テンプレートとして作成してもよい。そして、この顔テンプレートを撮像画像の画面上で走査して、撮像画像との相関を求め、最も相関値が高い領域を顔領域として検出する。
【0109】
なお検出精度を高めるため、複数の顔テンプレートを辞書データとして用意し、これらの複数の顔テンプレートを用いて顔領域を検出してもよい。或いは目、鼻、口の特徴や、これらの位置関係や、顔の中のコントラストなどの情報も考慮して、顔領域を検出してもよい。或いは、ニューラルネットワークモデルを用いた統計的なパターン認識により顔領域を検出することも可能である。
【0110】
図5(A)、図5(B)の検出手法によれば、顔領域FARのサイズによりユーザと表示部340の距離を検出できるのみならず、ユーザが表示部340を見ているか否かも同時に検出できるという利点がある。即ち、ユーザの視線が表示部340の方に向いていなかった場合には、顔テンプレートとの相関値が低くなるため、顔領域FARは非検出になる。従って、顔領域FARが検出されたということは、ユーザの視線が表示部340の方に向いており、ユーザの視野範囲内に表示部340が入っていることと等価になる。そして、この状態で、顔領域FARのサイズを検出して、図3(A)〜図4(B)に示すように画像の表示態様を変化させれば、表示部340の画像を見ているユーザに対して、距離に応じた適正な画像を表示できるようになる。これにより、これまでにないデジタルフォトフレーム300を提供できる。
【0111】
なおユーザの検知手法は、図5(A)、図5(B)の手法に限定されない。例えば一般的なカメラや携帯電話機のカメラ等に実装されているオートフォーカス機能を有効活用してユーザを検知してもよい。このオートフォーカス機能を用いれば、デジタルフォトフレーム300の前にユーザ(人物)が存在するか否かや、そのユーザと表示部340との距離などの位置関係を判断できる。
【0112】
例えば部屋の中に誰も居ない状態では、オートフォーカスの焦点はほとんど固定されるが、デジタルフォトフレーム300の表示部340の前をユーザが横切った場合等には、オートフォーカス機能が働き、これによりユーザが存在するか否かを判断できる。またデジタルフォトフレーム300の表示部340をユーザが見ている場合には、そのユーザに反応してオートフォーカスが作動して、焦点をそのユーザに自動的に合わせるため、ユーザと表示部340とのだいたいの距離を検出できる。
【0113】
なおオートフォーカスの方式としては、アクティブ方式やパッシブ方式がある。アクティブ方式では、赤外線や超音波などを射出して、ユーザ等の被写体との距離を測定する。即ち反射波が戻ってくるまでの時間等を測定することで、被写体との距離を測定する。このアクティブ方式によれば、暗い場所でも焦点を簡単に合わせることができるという利点がある。
【0114】
一方、パッシブ方式では、被写体の輝度情報をCCDセンサ等の撮像センサで受光して、電気処理により被写体との距離(焦点位置)を検出する。即ち撮影された画像を用いて距離を測定する。このパッシブ方式には、輝度信号の横ずれを検出する位相差検出方式や、輝度信号のコントラストを検出するコントラスト検出方式などがある。
【0115】
3.視認状態に応じた表示態様の変化
本実施形態では、ユーザの視認状態に応じて表示画像の表示態様を変化させている。具体的には、ユーザが表示部340を注視しているか否かや、ユーザの視野範囲内に表示部340が入っているか否かなどに応じて表示態様を変化させる。
【0116】
例えば図6(A)、図6(B)では、ユーザが表示部340を注視しているか否かに応じて、表示画像の表示態様を変化させている。具体的には図6(A)では、ユーザの視線方向は表示部340の方向に向いておらず、表示部340を注視していない。この場合には、例えば天気予報の画像として、通常画像(第1の画像)が表示される。なお、ユーザが注視しているか否かはユーザ検知センサ350を用いて検出できる。
【0117】
一方、図6(B)では、ユーザが表示部340を注視している。例えば表示部340がユーザの視野範囲内に一定時間以上入っている。この場合には、図6(A)の画像の関連画像(第1の画像の関連画像である注視用画像)が表示される。即ち図6(A)では天気予報の画像が表示されているが、図6(B)では、天気予報に関連する画像として、花粉情報を知らせる画像が表示される。
【0118】
例えば図6(A)の状態から図6(B)のようにユーザが表示部340を一定時間注視する状態になった場合に、図6(A)の画像を表示し続けると、表示画像が単調になってしまい、変化に乏しい。
【0119】
この点、図6(B)では、ユーザが一定時間注視していることを条件に、図6(A)の関連画像である花粉情報の画像を表示している。このようにすれば、ユーザが注視したことで、画像の表示態様が変化し、変化に富んだ画像をユーザに表示できるようになる。またユーザに対して様々な情報を効率的に提供できる。
【0120】
また図7(A)、図7(B)では、ユーザが注視していることを条件に、簡略画像から詳細画像に表示画像を切り替えている。具体的には図7(A)では、ユーザが表示部340を注視していないため、株情報の画像として、簡略画像(第1の画像)を表示している。即ち、平均的な株価や為替の動きを簡略的に表示している。
【0121】
一方、図7(B)では、ユーザが表示部340を一定時間注視していると判断されたため、詳細画像(第1の画像の詳細画像である注視用画像)に切り替えている。具体的には、個別銘柄の株価の変化を知らせる詳細画像が表示される。こうすることで、ユーザは、表示部340を注視することで、株価の動きの詳細を知ることが可能になる。なお、複数の銘柄のうちのどの銘柄を表示するのかを(複数の表示項目のうちのどの表示項目を表示するのかを)、操作部360等を用いてユーザが予め登録できるようにしてもよい。このようにすれば、株情報の簡略画像が表示されている時にユーザが表示部340を注視することで、ユーザがお気に入りとして登録された銘柄の株価の詳細を知らせる画像が表示されるようになり、ユーザの利便性を向上できる。
【0122】
なお、ユーザの注視状態(広義には視認状態)に基づく表示態様の変化は、図6(A)〜図7(B)に限定されず、文字のサイズを変化させたり、画面分割数を変化させるなどの種々の変形実施が可能である。
【0123】
例えば図8(A)では、第1、第2、第3、第4の分割画面に、各々、天気情報、株価情報、交通情報、カレンダ情報の画像が表示されている。この状態で、例えば天気情報が表示される第1の分割画面をユーザが注視していることが検出されると、図8(B)に示すように、天気情報が選択されてその画像が表示される。このようにすれば、ユーザが分割画面のいずれかを注視することで、その分割画面を選択できるようになる。なお、例えばユーザが図8(B)の画像を更に一定時間注視すると、天気情報の詳細を知らせる詳細画像を表示したり、天気の関連情報を知らせる関連画像を表示するようにしてもよい。
【0124】
以上の本実施形態の手法によれば、ユーザの注視等の視認状態が検出されると、それに応じて表示画像の表示態様が変化する。従って、ユーザに提供する表示画像のバラエティを増すと共に効率的な情報伝達が可能になり、これまでにないタイプのデジタルフォトフレームの提供が可能になる。
【0125】
次に図9(A)を用いて、ユーザの注視状態の検出手法の一例について説明する。図9(A)では、ユーザ検知センサ350として撮像センサを用いる。そして図5(A)、図5(B)で説明したように、撮像センサからの撮像情報に基づいて、ユーザの顔領域FARを検出する。
【0126】
次に検出された顔領域FARに対応する計測領域SARを設定する。この計測領域SARは、顔領域FARを内包し、顔領域FARよりもサイズが大きな領域である。この計測領域SARは、例えば顔領域FARをオーバーサイジングすることで設定できる。そして、この計測領域SAR内に顔領域FARが存在する時間を計測し、計測された時間に基づいて、ユーザが表示部340を注視しているか否かを判断する。例えば顔領域FARが計測領域SAR内に一定時間以上位置していた場合には、ユーザが表示部340を注視していると判断する。そして図6(A)〜図8(B)に示すように表示画像の表示態様を変化させる。
【0127】
図9(A)の検出手法によれば、図5(A)、図5(B)の手法によるユーザとの距離の検出と、注視状態の検出の両方を、撮像センサを用いて実現できるようになる。これにより、センサの部品点数を減らしたり、効率的な処理が可能になる。
【0128】
なお注視状態の検出手法は図9(A)の手法に限定されない。例えば図9(B)では、赤外光を照射し、ユーザの赤目を検出することで注視状態を検出している。具体的には赤外線デバイス354により照射された赤外線は、ハーフミラー353により反射されてユーザの目に到達する。そしてユーザの赤目状態を、撮像センサが設けられたカメラ352により撮影して検出することで、ユーザの目の瞳孔の位置を検出して、ユーザの視線方向を検出し、ユーザが注視状態か否かを判断する。また図9(C)では、2台のカメラ356、357(ステレオカメラ)で撮影されたユーザの顔画像の目周辺の画像領域の明暗から、瞳孔の位置を検出する。そして、検出された瞳孔の中心位置と眼球の中心位置から、ユーザの視線方向を検出し、ユーザが注視状態か否かを判断する。このようにユーザの注視状態の検出手法としては種々の手法を採用できる。
【0129】
また以上では、ユーザとの距離やユーザの注視状態を検出して表示画像の表示態様を変化させる場合について説明したが、本実施形態はこれに限定されない。例えば検知範囲内でのユーザの接近の度合いを検出して、表示画像の表示態様を変化させてもよい。例えば図5(A)の顔領域FARのサイズの時間に対する変化率を求める。そしてサイズの変化率が一定値以上である場合には、ユーザの接近の度合いが高いと判断して、図3(A)〜図4(B)、図6(A)〜図8(B)と同様の手法で表示画像の表示態様を変化させる。こうすることで、デジタルフォトフレームに興味を持って近づいてきたユーザに対して、様々な画像を表示できるようになる。
【0130】
またユーザが検知範囲内に存在したか否かをユーザ検知センサ350により検知し、ユーザが存在すると判断された場合に、表示部340の表示をオフからオンに切り替えてもよい。例えば省電力モードから通常モードに切り替えて、表示部340に画像を表示する。また表示部340の表示がオンの状態で、ユーザが検知範囲内から出て、ユーザが存在しないと判断された場合には、表示部340の表示をオンからオフに切り替える。このようにすれば、ユーザが近くにいない時にデジタルフォトフレームに画像が表示されて、無駄に電力が消費されてしまう事態を防止できる。
【0131】
またユーザが表示部340を注視していることを検知した場合に、1回の注視が検知されたことを条件に、表示モードを切り替えてもよいし、複数回の注視が検知されたことを条件に、表示モードを切り替えてもよい。例えばユーザが表示部340を注視した回数に基づいて、表示画像の表示態様を変化させる。
【0132】
具体的には、所定時間内にユーザが表示部340を注視した回数である注視回数をカウントして記録する。そして、所定時間内での注視回数が、しきい値となる所定回数(例えば2〜5回)を超えるまでは、表示モードを切り替えずに、元の画像(第1の画像)を表示したままの状態にする。一方、所定時間内での注視回数が所定回数を超えると、表示モードを例えば注視モード等に切り替える。そして、元の画像の関連画像を表示したり、元の画像の詳細画像を表示する。或いは、注視回数が多かった場合には、その画像の詳細画像や関連画像の表示頻度等を上昇させる。例えば、あるコンテンツの画像の表示中に、ユーザが、30秒(所定時間)の間に2回(所定回数)以上、注視したことが検出されると、そのコンテンツの詳細コンテンツや関連コンテンツの画像を表示する。或いは、あるコンテンツの画像を、1日(所定時間)に5回(所定回数)以上、ユーザが注視したことが検出されると、そのコンテンツの関連コンテンツの画像の表示頻度を上昇させる。例えば、前の日における第1の画像(例えばプロ野球の試合結果の画像)の注視回数が所定回数以上である場合には、次の日における第1の画像又はその関連画像(例えばプロ野球又は大リーグの試合結果の画像)の表示頻度を高くする。
【0133】
また本実施形態のように表示モードの切り替えを行う場合に、ユーザの存在が検知されなくなったり、ユーザの視認状態が検知されなくなったとたんに、表示モードが切り替わって、元の表示モードに戻ってしまうと、ユーザの利便性を損ねるおそれがある。例えばユーザの顔が検知されたり、ユーザの注視が検知されて、表示モードが詳細表示モードや注視モードに切り替わった場合に、ユーザが一瞬だけよそ見をしたとたんに、その詳細表示モードや注視モードが解除されて、元の表示モードに戻ってしまうと、表示のスムーズさが損なわれてしまい、使いにくいデジタルフォトフレームになってしまう。
【0134】
このような事態を防止するために、切り替わった後の表示モードを解除する場合には、一定時間(例えば30秒)は、ウェイトして、その表示モードを維持し続けるようにする。具体的には、簡略表示モードから詳細表示モードに切り替わった場合に、所定時間の間、その詳細表示モードの解除をウェイトし、詳細表示モードの表示を維持し続ける。或いは、表示モードが注視モードに切り替わった場合に、所定時間の間、その注視モードの解除をウェイトする。そして所定時間が経過した後も、ユーザの存在を検知できなかった場合やユーザの注視状態を検知できなかった場合には、詳細表示モードから簡略表示モードに戻したり、注視モードから通常表示モードに戻す。このようにすれば、表示モードが不用意に頻繁に切り替わって、ユーザにとって見づらいが表示画像になってしまう事態を効果的に防止できる。
【0135】
4.表示態様の切り替え手法の具体例
次に本実施形態の表示態様の切り替え手法の具体例について、図10を用いて説明する。
【0136】
図10に示すように、ユーザが表示部340を注視していないと判断されて、注視モードがオフに設定された場合には、画像IM1〜IM5(広義には第1〜第Nの画像)のスライド表示が行われる。即ち、画像IM1〜IM5の各画像が所定時間毎にシーケンシャルに表示される。ここで画像IM1〜IM5は、そのコンテンツ内容(テーマ)が異なっている。具体的には、画像IM1、IM2、IM3、IM4、IM5は、各々、ニュース、天気、株価、風景の写真、動物の写真を表すコンテンツとなっている。
【0137】
このように画像IM1〜IM5がスライド表示され、例えば画像IM2(広義には第Kの画像)が表示されている時にユーザが表示部340を注視したとする。この場合には、注視モードがオフからオンに切り替わって、画像IM2の関連画像(或いは詳細画像)である注視用画像IM21A、IM22A、IM23Aが表示部340に表示される。例えば天気の画像IM2が表示されている時にユーザがこの画像を注視すると、降水確率や花粉情報などを知らせる関連画像が表示される。
【0138】
そして、例えばこのような注視用画像IM21A〜IM23A(広義には第1〜第Mの注視用画像)が表示(スライド表示)されている時に、ユーザが表示部340に近づくと、注視用画像IM21A、IM22A、IM23Aの詳細画像(広義には第Lの注視用画像の詳細画像)であるIM21B、IM22B、IM23Bが表示される。即ち、ユーザと表示部340との距離が所定距離よりも近くなると、表示モードが簡略表示モードから詳細表示モードに切り替わって、詳細画像が表示される。例えば画像IM21Bでは時間毎の天気の詳細が表示され、画像IM22Bでは時間毎の降水確率の詳細が表示され、画像IM23Bでは花粉情報の詳細が表示される。ユーザが、画像IM1、IM3、IM4、IM5が表示されている時にこれらの各画像を注視した場合にも、上記と同様に表示モードが切り替わり、表示画像の表示態様が変化する。
【0139】
図10の表示態様の切り替え手法によれば、画像IM1〜IM5がスライド表示されている時に、ユーザが興味を持つ画像を注視すると、その画像の関連画像や詳細画像が表示される。従って、ユーザの興味に応じた画像を効率的に表示できると共に、ユーザの注視やユーザの接近に応じて画像の表示態様を多様に変化させることが可能になり、これまでにないタイプのデジタルフォトフレームを提供できる。
【0140】
なお図11に図10の手法の実現に使用される画像のデータ構造例を示す。例えば図11では、注視モードオフのフラグに対して画像IM1〜IM5が対応づけられている。これにより、ユーザが注視していない時に画像IM1〜IM5が表示されるようになる。また注視モードオフ及び簡略表示モードオンのフラグに対して、画像IM11A〜IM53Aが対応づけられ、注視モードオフ及び詳細表示モードオンのフラグに対して、画像IM11B〜IM53Bが対応づけられている。更に画像IM1には画像IM11A〜IM13B、IM2にはIM21A〜IM23B、IM3にはIM31A〜IM33B、IM4にはIM41A〜IM43B、IM5にはIM51A〜IM53Bが対応づけられている。このようなデータ構造にすることで、図10に示すように、画像IM2が注視された時には、画像IM21A〜IM23Aを表示し、この状態でユーザが表示部340に近づいた時には画像IM21B〜IM23Bを表示できるようになる。
【0141】
5.詳細な処理例
次に本実施形態の詳細な処理例について図12のフローチャートを用いて説明する。
【0142】
まずユーザ検知センサである焦電センサを用いて、検知範囲内にユーザ(人物)が存在するか否かを判断する(ステップS1)。即ち、デジタルフォトフレームの周辺にユーザが存在するか否かを広範囲に大雑把に検知するために、焦電センサを使用する。このようにユーザ検知センサとして、焦電センサと撮像センサを使い分けることで、ユーザ状態の効率的な検出が可能になる。
【0143】
そして、ユーザが存在しないと判断された場合には(ステップS2)、表示部の表示をオフにして省電力モードに設定する(ステップS3)。一方、ユーザが存在すると判断された場合には、表示部の表示をオンにして、壁紙・時計・カレンダ等の背景画像を表示する(ステップS4)。このようにすることで、デジタルフォトフレームの近くにユーザがいないのに、表示部に画像が表示されて電力が無駄に消費されてしまう事態を防止できる。
【0144】
次に、ユーザ検知センサである撮像センサ(カメラ)を用いた顔検出により、ユーザの視野範囲内に表示部が入っているか否かを判断する(ステップS5)。そして視野範囲内に入っていると判断された場合には(ステップS6)、ユーザと表示部(表示画面)との距離を、顔領域(枠領域)のサイズから判断する(ステップS7)。例えば図5(A)、図5(B)に示すように顔領域が検出された場合には、ユーザの視野範囲内に表示部が入っていると判断される。そして顔領域のサイズを検出して、ユーザと表示部との距離を判断(推定)する。
【0145】
ユーザと表示部との距離が所定距離以内であると判断された場合には(ステップS8)、詳細表示モードをオンにする(ステップS9)。一方、所定距離以内ではないと判断された場合には、簡略表示モードをオンにする(ステップS10)。これにより、図3(A)、図3(B)で説明したように、距離に応じた簡略画像と詳細画像の切り替えが可能になる。
【0146】
次に撮像センサを用いた注視検出により、ユーザが表示部を注視しているか否かを判断する(ステップS11)。そして注視していると判断された場合には(ステップS12)、注視モードをオンにする(ステップS13)。一方、注視していないと判断された場合には、注視モードをオフにする(ステップS14)。これにより、図6(A)、図6(B)で説明したように、ユーザが注視したか否かに応じた表示態様の切り替えを実現できる。
【0147】
次に、図3を用いて、図9(A)で説明した注視状態の検出処理の詳細について説明する。
【0148】
まず、撮像センサ(カメラ)を用いた顔検出により、顔領域(枠領域)を検出する(ステップS21)。即ち図5(A)、図5(B)で説明した手法により顔領域を検出する。次に、検出された顔領域を内包し、顔領域よりもサイズが大きな計測領域を設定する(ステップS22)。即ち図9(A)に示すように、顔領域をオーバーサイジングした計測領域を設定する。そして計測領域内に顔領域が存在する時間をタイマを用いて計測する(ステップS23)。即ち計測領域の設定後、タイマの計測を開始し、顔領域が計測領域内に位置する時間を計測する。そして所定時間以上、経過したか否かを判断し(ステップS24)、経過した場合には注視モードをオンにする(ステップS25)。一方、経過しなかった場合には、注視モードをオフのままにする(ステップS26)。このようにすることでユーザの注視状態の検出と、それに応じた注視モードの設定が可能になる。
【0149】
6.変形例
次に本実施形態の変形例について説明する。図14に本実施形態の第1の変形例を示す。この第1の変形例のシステムでは、ホームサーバ200(広義には情報処理システム)が設けられている。このホームサーバ200は、処理部202、記憶部220、通信部238、操作部260を含む。なおこれらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。なお、図2と同様の構成要素については、同様の符号を付してその説明を省略する。
【0150】
処理部202は、管理処理などの各種の処理を行うものであり、CPU等のプロセッサやASICなどにより実現できる。記憶部220は、処理部202や通信部238のワーク領域となるものであり、例えばRAMやHDD等により実現できる。通信部238は、デジタルフォトフレーム300や外部サーバ600と有線又は無線で通信を行うためのものであり、通信用ASIC又は通信用プロセッサなどにより実現できる。操作部260は、サーバの管理者が各種情報を入力するためのものである。
【0151】
図14では、デジタルフォトフレーム300とホームサーバ200は、例えば無線LAN等のネットワークで通信接続される。また図14では、ユーザ検知センサ250として、家の各場所に設置されるホームセンサが用いられる。そして、ホームサーバ200の検知情報取得部204が、ホームセンサであるユーザ検知センサ250からの検知情報を取得し、取得された検知情報は検知情報記憶部224に記憶される。
【0152】
またホームサーバ200で取得された検知情報は、転送部205により、通信部238、338を介して、デジタルフォトフレーム300に転送される。すると、デジタルフォトフレーム300の検知情報取得部304は、転送された検知情報を取得し、取得された検知情報は検知情報記憶部324に記憶される。そしてユーザ状況判断部306は、この検知情報に基づいてユーザ状態を判断し、表示モード切り替え部316は、ユーザ状態に応じて表示モードを切り替える。例えばユーザとの位置関係や視認状態などに応じて、表示モードを切り替える。そして表示制御部318は、表示モードに応じた画像を表示部340に表示する制御を行う。例えば簡略表示モード、詳細表示モード、注視モードの各々がオンである場合には、それに応じて簡略画像、詳細画像、注視用画像(関連画像)を表示する。なお、これらの画像等のコンテンツ情報は、ホームサーバ200のコンテンツ情報記憶部222からデジタルフォトフレーム300のコンテンツ情報記憶部322にダウンロードされる。或いは外部サーバ600のコンテンツ情報記憶部622からダウンロードしてもよい。またデジタルフォトフレーム300の処理部302を実現するためのプログラムも、外部サーバ600やホームサーバ200から、デジタルフォトフレーム300にダウンロードするようにしてもよい。
【0153】
図15に、ユーザ検知センサ250であるホームセンサの設置例を示す。図15では、ホームセンサとして、撮像センサを有するカメラ251、252、253、254が、例えば部屋の天井の四隅に設置されている。そして、これらのカメラ251〜254を用いてユーザ10やデジタルフォトフレーム300を撮影することで、ユーザ10とデジタルフォトフレーム300の表示部340との位置関係や、表示部340に対するユーザ10の視認状態や、ユーザ10が検知範囲である部屋内に存在するか否かなどを判断するための検知情報が取得される。そして取得された検知情報が、ホームサーバ200からデジタルフォトフレーム300に転送され、デジタルフォトフレーム300が、検知情報に基づいてユーザ状態を判断して、ユーザ状態に応じた画像を表示部340に表示する。なお、ホームセンサは、カメラ251〜254の撮像センサに限定されず、焦電センサや超音波センサなどの種々のセンサを用いることができる。
【0154】
図14の第1の変形例を用いれば、例えばホームセキュリティ等のために設けられたホームセンサを有効活用して、検知情報を取得し、この検知情報に基づいてユーザ状態を判断し、ユーザ状態に応じた画像をデジタルフォトフレーム300の表示部340に表示できるようになる。
【0155】
図16に本実施形態の第2の変形例を示す。図16では、ホームサーバ200の処理部202が、検知情報取得部204、転送部205に加えて、ユーザ状態判断部206、表示モード切り替え部216を含む。また、デジタルフォトフレーム300に対して表示の指示を行う表示指示部218を含む。またホームサーバ200の記憶部220は、コンテンツ情報記憶部222、検知情報記憶部224に加えて、ユーザ状態記憶部226、切り替えフラグ記憶部228、注視回数情報記憶部229を含む。
【0156】
図16では、ユーザ検知センサ250であるホームセンサからの検知情報に基づいて、ホームサーバ200のユーザ状態判断部206が、位置関係や視認状態等のユーザ状態を判断する。また表示モード切り替え部216は、ユーザ状態に応じて表示モードを切り替える処理を行う。例えばユーザとの位置関係や視認状態等に応じて、表示モードを切り替える。そして表示指示部218は、表示モードに応じた画像を表示するように、デジタルフォトフレーム300に指示する処理を行う。即ち、ユーザと表示部340との位置関係や、ユーザの視認状態や、ユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、表示部340に表示される画像の表示態様を変化させる表示指示を行う。そして、デジタルフォトフレーム300の表示制御部318は、表示指示部218からの指示にしたがって、表示部340の表示制御を行う。これにより、ユーザとの位置関係やユーザの視認状態やユーザが検知範囲内に存在するか否かに応じて、表示部340の表示態様が変化する。
【0157】
図16の第2の変形例によれば、ユーザ状態の判断処理や表示モードの切り替え処理をホームサーバ200が行うため、デジタルフォトフレーム300の処理負荷を軽減できる。従って、デジタルフォトフレーム300の処理部302(CPU)の処理能力が低い場合も、本実施形態の処理を実現できるようになる。なお、これらの処理を、ホームサーバ200とデジタルフォトフレーム300の分散処理により実現してもよい。
【0158】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語(位置関係、視認状態等)と共に記載された用語(距離、注視状態等)は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。またデジタルフォトフレーム、情報処理システムの構成、動作や、ユーザ状態の判断手法、位置関係の検出手法、視認状態の検出手法等も本実施形態で説明したものに限定に限定されず、種々の変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】図1(A)、図1(B)はデジタルフォトフレームの例を示す図。
【図2】本実施形態のデジタルフォトフレームの構成例。
【図3】図3(A)、図3(B)は距離に応じて表示画像の詳細度を変化させる手法の説明図。
【図4】図4(A)、図4(B)は距離に応じて表示画像の画面分割数を変化させる手法の説明図。
【図5】図5(A)、図5(B)はユーザと表示部との距離の検出手法の説明図。
【図6】図6(A)、図6(B)はユーザが表示部を注視しているか否かに応じて表示画像の表示態様を変化させる手法の説明図。
【図7】図7(A)、図7(B)はユーザが表示部を注視しているか否かに応じて表示画像の表示態様を変化させる手法の説明図。
【図8】図8(A)、図8(B)はユーザが表示部を注視しているか否かに応じて表示画像の表示態様を変化させる手法の説明図。
【図9】図9(A)〜図9(C)はユーザの注視状態の検出手法の説明図。
【図10】本実施形態の表示態様の切り替え手法の具体例。
【図11】本実施形態の表示態様の切り替え手法を実現するためのデータ構造の例。
【図12】本実施形態の詳細な処理例を説明するためのフローチャート。
【図13】注視状態の検出処理を説明するためのフローチャート。
【図14】本実施形態の第1の変形例。
【図15】ホームセンサの設置例。
【図16】本実施形態の第2の変形例。
【符号の説明】
【0160】
200 サーバ、202 処理部、204 検知情報取得部、205 転送部、
206 ユーザ状態判断部、216 表示モード切り替え部、218 表示指示部、
220 記憶部、222 コンテンツ情報記憶部、224 検知情報記憶部、
226 ユーザ状態記憶部、228 切り替えフラグ記憶部、238 通信部、
250 ユーザ検知センサ(ホームセンサ)、260 操作部、
300 デジタルフォトフレーム、302 処理部、304 検知情報取得部、
306 ユーザ状態判断部、307 位置関係判断部、308 視認状態判断部、
309 ユーザ存在判断部、316 表示モード切り替え部、318 表示制御部、
320 記憶部、322 コンテンツ情報記憶部、324 検知情報記憶部、
326 ユーザ状態記憶部、328 切り替えフラグ記憶部、330 情報記憶媒体、
338 通信部、340 表示部、350 ユーザ検知センサ、360 操作部、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が表示される表示部と、
前記表示部の表示制御を行う表示制御部と、
ユーザ検知センサにより検知された検知情報を取得する検知情報取得部と、
取得された前記検知情報に基づいて、ユーザと前記表示部との位置関係、前記表示部に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断するユーザ状態判断部とを含み、
前記表示制御部は、
ユーザと前記表示部との前記位置関係、ユーザの前記視認状態、及びユーザが前記検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項2】
請求項1において、
前記ユーザ状態判断部は、
ユーザと前記表示部との前記位置関係として、ユーザと前記表示部との間の距離を判断し、
前記表示制御部は、
ユーザと前記表示部との間の距離に応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項3】
請求項2において、
前記表示制御部は、
ユーザと前記表示部との間の距離が近いほど、前記表示部に表示される画像の詳細度を高くする表示制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項4】
請求項2において、
前記表示制御部は、
ユーザと前記表示部との間の距離が近いほど、前記表示部に表示される画像の画面分割数を多くする表示制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項5】
請求項2において、
前記表示制御部は、
ユーザと前記表示部との間の距離が近いほど、前記表示部に表示される文字のサイズを小さくする表示制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項6】
請求項2乃至5のいずれかにおいて、
ユーザと前記表示部との間の距離に応じて、前記表示部の表示モードを切り替える表示モード切り替え部を含むことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項7】
請求項6において、
前記表示モード切り替え部は、
ユーザと前記表示部との間の距離が近づいた場合に、前記表示モードを、簡略表示モードから詳細表示モードに切り替えることを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項8】
請求項7において、
前記表示モード切り替え部は、
前記表示モードが前記簡略表示モードから前記詳細表示モードに切り替わった後、所定時間の間、前記詳細表示モードが解除されるのをウェイトすることを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項9】
請求項2乃至8のいずれかにおいて、
前記ユーザ検知センサは、ユーザを撮像する撮像センサであり、
前記ユーザ状態判断部は、
前記撮像センサからの撮像情報に基づいて、ユーザの顔領域を検出し、検出された前記顔領域のサイズに基づいて、ユーザと前記表示部との間の距離を判断することを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項10】
請求項2乃至8のいずれかにおいて、
前記ユーザ検知センサは、ユーザを撮像する撮像センサであり、
前記ユーザ状態判断部は、
ユーザに対する自動焦点合わせ処理により、ユーザと前記表示部との間の距離を判断することを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項11】
請求項2乃至8のいずれかにおいて、
前記ユーザ検知センサは超音波センサであり、
前記ユーザ状態判断部は、
前記超音波センサにより、ユーザと前記表示部との間の距離を判断することを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれかにおいて、
前記ユーザ状態判断部は、
ユーザの前記視認状態として、ユーザが前記表示部を注視している状態か否かを判断し、
前記表示制御部は、
ユーザが前記表示部を注視しているか否かに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項13】
請求項12において、
前記表示制御部は、
ユーザが前記表示部を注視した注視回数情報に応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項14】
請求項13において、
前記表示制御部は、
所定時間内での第1の画像に対するユーザの注視回数が所定回数以上である場合に、前記第1の画像に対応する注視用画像への切り替え制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項15】
請求項12において、
前記表示制御部は、
所定時間内での第1の画像に対するユーザの注視回数情報に基づいて、前記第1の画像又は前記第1の画像の関連画像の表示頻度を変化させることを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項16】
請求項12において、
前記表示制御部は、
ユーザが第1の画像を注視していると判断された場合には、前記第1の画像に対応する注視用画像への切り替え制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項17】
請求項12において、
前記表示制御部は、
ユーザが前記表示部を注視していないと判断された場合には、第1〜第N(Nは2以上の整数)の画像を前記表示部にスライド表示する制御を行い、前記第1〜第Nの画像のうちの第K(1≦K≦N)の画像が表示されている時にユーザが前記表示部を注視していると判断された場合には、前記第Kの画像の関連画像又は詳細画像である注視用画像を前記表示部に表示する制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項18】
請求項16又は17において、
前記ユーザ状態判断部は、
ユーザと前記表示部の前記位置関係として、ユーザと前記表示部との間の距離を判断し、
前記表示制御部は、
前記注視用画像が表示されている時に、ユーザが前記表示部に近づいたと判断された場合には、前記注視用画像の詳細画像を表示する制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項19】
請求項16又は17において、
前記表示制御部は、
ユーザが前記表示部に近づいていないと判断された場合には、前記注視用画像として、第1〜第M(Mは2以上の整数)の注視用画像を前記表示部にスライド表示する制御を行い、前記第1〜第Mの注視用画像のうちの第L(1≦L≦M)の注視用画像が表示されている時にユーザが前記表示部に近づいたと判断された場合には、前記第Lの注視用画像の詳細画像を前記表示部に表示する制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項20】
請求項12乃至19のいずれかにおいて、
前記ユーザ検知センサは、ユーザを撮像する撮像センサであり、
前記ユーザ状態判断部は、
前記撮像センサからの撮像情報に基づいて、ユーザの顔領域を検出し、検出された前記顔領域を内包し前記顔領域よりもサイズが大きな計測領域を設定し、前記計測領域内に前記顔領域が存在する時間を計測し、計測された時間に基づいて、ユーザが前記表示部を注視しているか否かを判断することを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項21】
請求項12乃至20のいずれかにおいて、
ユーザが前記表示部を注視しているか否かに応じて、前記表示部の表示モードを切り替える表示モード切り替え部を含むことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項22】
請求項21において、
前記表示モード切り替え部は、
前記表示モードが注視モードに切り替わった後、所定時間の間、前記注視モードが解除されるのをウェイトすることを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項23】
請求項1乃至22のいずれかにおいて、
前記ユーザ状態判断部は、
ユーザが前記検知範囲内に存在するか否かを判断し、
前記表示制御部は、
ユーザが前記検知範囲内に存在すると判断された場合に、前記表示部の表示をオンにする表示制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項24】
請求項23において、
前記ユーザ状態判断部は、
前記表示部の表示がオンになった後、ユーザの前記視認状態として、ユーザの視野範囲内に前記表示部が入っている状態か否かを判断し、
前記表示制御部は、
ユーザの視野範囲内に前記表示部を入っていると判断された場合には、第1〜第Nの画像を前記表示部にスライド表示する制御を行うことを特徴とするデジタルフォトフレーム。
【請求項25】
デジタルフォトフレームの表示部に表示される画像の表示指示を行う表示指示部と、
ユーザ検知センサにより検知された検知情報を取得する検知情報取得部と、
取得された前記検知情報に基づいて、ユーザと前記表示部との位置関係、前記表示部に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断するユーザ状態判断部とを含み、
前記表示指示部は、
ユーザと前記表示部との前記位置関係、ユーザの前記視認状態、及びユーザが前記検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示指示を行うことを特徴とする情報処理システム。
【請求項26】
デジタフフォトフレームの制御方法であって、
ユーザ検知センサにより検知された検知情報を取得し、
取得された前記検知情報に基づいて、ユーザとデジタルフォトフレームの表示部との位置関係、前記表示部に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断し、
ユーザと前記表示部との前記位置関係、ユーザの前記視認状態、及びユーザが前記検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行うことを特徴とする制御方法。
【請求項27】
デジタルフォトフレームの表示部の表示制御を行う表示制御部と、
ユーザ検知センサにより検知された検知情報を取得する検知情報取得部と、
取得された前記検知情報に基づいて、ユーザと前記表示部との位置関係、前記表示部に対するユーザの視認状態、及びユーザが検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つを判断するユーザ状態判断部として、
コンピュータを機能させ、
前記表示制御部は、
ユーザと前記表示部との前記位置関係、ユーザの前記視認状態、及びユーザが前記検知範囲内に存在するか否かの少なくとも1つに応じて、前記表示部に表示される画像の表示態様を変化させる表示制御を行うことを特徴とするプログラム。
【請求項28】
コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体であって、請求項27に記載のプログラムを記憶したことを特徴とする情報記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2010−4118(P2010−4118A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−159111(P2008−159111)
【出願日】平成20年6月18日(2008.6.18)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】