説明

デジタル放送受信装置

【課題】適宜にデータ放送を出力することで視聴者がデータ放送を視聴する機会を増やし、データ放送の使い勝手を良くしたデジタル放送受信装置を提供することである。
【解決手段】デジタルテレビ受像機(デジタル放送受信装置)10は、登録されているジャンルを記憶するメモリ20を備え、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致した場合、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力する構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ放送を受信できるデジタル放送受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送受信装置においては、選局しているチャンネルのテレビ番組に加え、データ放送も視聴できるようになっている。このデータ放送はリモコンのdボタン等を押すことで視聴することができる。例えば、スポーツ中継の番組を視聴中にdボタンを押すと、選手の紹介などの情報が表示されたりする。そして、このデータ放送の使い勝手を良くするための技術が種々提案されている。
【0003】
例えば特許文献1には、キーワードを登録する登録手段と、デジタル放送を受信する受信手段と、該受信手段が受信するデジタル放送により行われるデータ放送に前記登録手段に登録されているキーワードが含まれているか検索し、当該データ放送に前記キーワードが含まれている場合、その旨を報知制御し、デジタル放送の映像とともに前記キーワードが含まれているデータ放送の内容を表示する制御手段とを備えるデジタル放送受信装置が開示されている。
【0004】
また特許文献2には、各放送番組の属性を示した番組情報を含む番組情報群を取得する番組情報取得部と、放送番組のジャンルを示した情報をジャンル情報とすると、各ジャンル情報に対して、少なくとも抽出用情報の関連付けがなされた所定語彙関連付情報を記憶したユーザデータ記憶装置と、所定語彙関連情報に基づいて、取得した番組情報に、抽出用情報が含まれ、かつ、該抽出用情報と関連付けられたジャンル情報が含まれているかを、番組情報毎に判定する判定部と、判定部により抽出用情報および該抽出用情報と関連付けられたジャンル情報が含まれていると判定された場合、番組情報群の中から前記取得した番組情報を抽出する情報抽出部とを備えた番組情報抽出装置が開示されている。
【0005】
また特許文献3には、位置情報を含むジャンル情報を、受信装置が、その受信装置の位置情報と前記ジャンル情報に含まれる位置情報とに基づいて必要な情報のみが取り出せるようにして放送されたデータ放送を受信する際に、受信したジャンル情報に含まれる位置情報と受信者の位置情報とを比較し、受信者への必要性、嗜好を判断し、受信者に必要な情報は自動的にデータ放送として表示し、受信者に必要でない情報は表示しない機能、を備えた受信装置が開示されている。
【0006】
また特許文献4には、テキストデータを含むデータ放送用情報を受信するデータ放送用情報受信部と、前記受信したデータ放送用情報を古い情報に上書きすることで保持する保持部と、キーワードを取得するキーワード取得部と、前記キーワード取得部で取得したキーワードを用いて、前記データ放送用情報受信部で受信したテキストデータを検索する検索部と、前記検索部での検索結果が、前記データ放送用情報が前記キーワードに基づいてヒットしたとの検索結果である場合に、該データ放送用情報を前記保持部では上書き不可となるように処理する上書き不可処理部と、を有する移動体通信端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−96650号公報
【特許文献2】特開2006−157721号公報
【特許文献3】特開2002−280983号公報
【特許文献4】特開2005−303478号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
デジタル放送におけるデータ放送の歴史はまだ浅いため、データ放送の使い勝手を良くする手法としては、上記の特許文献1〜4の他にも様々な改良の余地があると考えられる。例えば、どのような内容のデータ放送が提供されていて、視聴者はどのようなときにデータ放送を利用することが多いのかがわかれば、快適にデータ放送を楽しめる工夫も考えられる。
【0009】
本発明は、適宜にデータ放送を出力することで視聴者がデータ放送を視聴する機会を増やし、データ放送の使い勝手を良くしたデジタル放送受信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、データ放送を受信するデジタル放送受信装置において、登録されているジャンルを記憶する記憶部を備え、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致した場合、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力することを特徴とする。
【0011】
上記のデジタル放送受信装置において、前記登録されているジャンルに映画が含まれ、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが映画である場合は、該選局中の番組の放送時間を半分以上経過しているとき、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力するようにしてもよい。
【0012】
また上記のデジタル放送受信装置において、前記登録されているジャンルにドラマが含まれ、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つがドラマである場合は、該選局中の番組の放送時間を半分以上経過しているとき、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力するようにしてもよい。
【0013】
また上記のデジタル放送受信装置において、前記登録されているジャンルには、例えばスポーツ又は音楽を含めることができる。
【0014】
また上記のデジタル放送受信装置において、前記記憶部は、登録されたキーワードを記憶し、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致し、かつ該選局中の番組のデータ放送に前記キーワードが含まれている場合、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力するようにしてもよい。
【0015】
また上記のデジタル放送受信装置において、前記出力するデータ放送の内容は、前記キーワードが含まれているページであることが望ましい。
【0016】
また上記のデジタル放送受信装置において、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致し、かつ該選局中の番組のデータ放送に前記キーワードが含まれていない場合、該選局中の番組のデータ放送のトップページを出力するようにしてもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によると、ジャンル情報を利用して適宜選局中の番組のデータ放送の内容を出力することにより、視聴者がデータ放送を視聴する機会を増やし、データ放送の使い勝手を良くすることができる。その結果、従来あまりデータ放送を利用しなかった視聴者も快適にデータ放送を楽しむことができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態であるデジタルテレビ受像機の構成及びその周辺機器を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態であるデジタルテレビ受像機におけるデータ放送の扱いに関する動作の一例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の一実施形態であるデジタルテレビ受像機におけるデータ放送の扱いに関する動作の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の一実施形態であるデジタルテレビ受像機におけるデータ放送の扱いに関する動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
まず、以下の実施形態で利用するデジタル放送により提供されるデータ放送の概要について説明する。以下の実施形態におけるデータ放送により提供されるデータには、データ放送の画面表示に関連する情報が記述されたBML(Broadcast Markup Language)文書と、このBML文書によって参照される文字や画像(静止画、動画)のデータが含まれる。
【0020】
データ放送では、カルーセル伝送方式により一定の周期で同一内容のデータを伝送する。データ放送のカルーセルには、DII(Download information indication)と称される情報と、モジュールと称されるデータの本体が含まれる。DIIはカルーセルの中身に関する情報を記したものであり、例えばカルーセルのバージョンやデータ本体に関する情報が記述されている。
【0021】
モジュールはDDB(Download Data Block)と呼ばれる固定長のブロックに分割して格納されており、このブロック単位でデータが伝送される。モジュールには、BML文書やBML文書によって参照される文字、画像などのデータが含まれる。通常のデータ放送では、内容の異なる複数のカルーセルが一緒に提供され、それぞれが1つのES(Elementary Stream)に対応付けられている。
【0022】
データ放送の受信と再生を行う場合は、まず複数存在するカルーセルの中から1つのカルーセルを選択して受信する。そして、受信したカルーセルの中に含まれるモジュール中の特定のBML文書を解析し、解析結果にしたがって文字や図形、記号、画像などを組み合わせてデータ放送の画面を構成する。
【0023】
データ放送のコンテンツは、通常、階層化された複数のページによって構成されており、そのトップページの内容はスタートアップ文書と呼ばれる特定のBML文書に記述される。データ放送の表示は、一般にスタートアップ文書から始まる。
【0024】
以下、本発明のデジタル放送受信装置の一例として、デジタルテレビ受像機を用いて説明する。
【0025】
図1は、デジタルテレビ受像機10の一例の構成及びその周辺機器を示すブロック図である。デジタルテレビ受像機10にはアンテナ30が接続されている。またデジタルテレビ受像機10は、リモコン31によって操作可能である。
【0026】
デジタルテレビ受像機10は、チューナ11と、復調部12と、音声デコード部13と、映像デコード部14と、データ放送デコード部15と、音声出力部16と、OSD(On Screen Display)部17と、スピーカ18と、表示部19と、メモリ(記憶部)20と、リモコン受信部21と、制御部22とを備えている。
【0027】
チューナ11は、アンテナ30で受信した電波から所定周波数のデジタルテレビ放送信号を生成し、デジタル化する。復調部12は、チューナ11から受け取ったデジタル信号を復調処理し、MPEGのトランスポートストリーム(TS)を生成し、目的別に音声パケット、映像パケット、データ放送パケット、管理情報パケットなどに分離してそれぞれ出力する。
【0028】
音声デコード部13は、復調部12から受け取った音声パケットを復号化して音声信号を生成し、音声出力部16へ出力する。音声出力部16は、音声デコード部13から受け取った音声信号をアナログ化してスピーカ18に出力する。映像デコード部14は、復調部12から受け取った映像パケットを復号化して映像信号を生成し、OSD部17へ出力する。データ放送デコード部15は、復調部12から受け取ったデータ放送パケットを復号化してデータ放送信号を生成し、OSD部17へ出力する。
【0029】
OSD部17は、映像デコード部14から受け取った映像信号と、データ放送デコード部15から受け取ったデータ放送信号とを制御部22の指示に従って合成し、表示部19に表示する画像データを生成する。表示部19は、液晶表示装置や有機EL表示装置等からなり、OSD部17から受け取った画像データに応じた画面を表示する。
【0030】
メモリ20は、ROMやRAM等からなり、後述の登録されているジャンルや登録されたキーワード等を記憶している。ジャンルやキーワードの登録は製造時に予め登録しておいてもよいし、ユーザが任意に登録できるようにしてもよい。リモコン受信部21は、リモコン13からの信号を受信し、制御部22へ出力する。
【0031】
制御部22は、デジタルテレビ受像機10の各部を制御し、例えば、復調部12から受け取った管理情報パケットを復号化し、その中から選局中の番組のジャンル情報を取得する。また、制御部22は、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致した場合、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力する処理の制御も行う。以下に、この制御について詳しく説明する。
【0032】
ここでいう番組のジャンルとは、規格化されている分類である。例えば、日本のデジタル放送におけるジャンルの大分類には、ニュース/報道、スポーツ、情報/ワイドショー、ドラマ、音楽、バラエティ、映画、アニメ/特撮、ドキュメンタリー/教養、劇場/講演、趣味/教育、福祉、その他が規定されている。そして、1つの番組にジャンルは2つまで付与することができるようになっている。
【0033】
図2は、デジタルテレビ受像機10におけるデータ放送の扱いに関する動作の一例を示すフローチャートである。
【0034】
ユーザによってリモコン31で何れかのチャンネルが選局操作されると、デジタルテレビ受像機10はそのチャンネルの放送を受信開始するとともに、ステップS10において、制御部22は選局を開始した放送の番組(選局中の番組)のジャンル情報を取得する。このときジャンル情報は1つ又は2つ抽出される。
【0035】
続いて、ステップS11へ進んで制御部22はメモリ20から登録されているジャンルを読み出す。本実施形態において登録されているジャンルは、例えば、スポーツ及び音楽とする。
【0036】
そして、ステップS12へ進んで制御部22は選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致するか否かを判別する。ステップS12において一致した場合、つまり、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つがスポーツ又は音楽である場合、ステップS13へ進んで制御部22はデータ放送デコード部15及びOSD部17を制御して、選局中の番組の映像及び音声とともに、選局中の番組のデータ放送の内容(データ放送のトップページ)を表示部19に出力させる。
【0037】
例えば、スポーツ中継の番組のデータ放送では、選手の紹介や試合の途中経過を提供していることが多いので、データ放送を出力することで視聴者にそれらの情報を提供できる場合がある。また例えば、音楽番組のデータ放送では、現在放送中の曲の紹介(曲名、歌手名、曲の内容等)等を提供していることが多いので、データ放送を出力することで視聴者にそれらの情報を提供できる場合がある。
【0038】
続いて、ステップS14へ進んで制御部22はデータ放送を出力してから何も操作されずに所定時間(例えば5分)経過したか否かを判別する。ユーザによって選局操作やデータ放送の終了操作があった場合は本フローチャートにしたがった処理から外れ、操作指示にしたがって動作する。
【0039】
そして、ステップS14において所定時間経過した場合は、データ放送の表示は不要であると判断し、ステップS15へ進んで制御部22はデータ放送の出力を終了させ、通常の選局中の番組の映像及び音声のみの出力に戻すように制御し、処理を終了する。
【0040】
一方、ステップS12において一致しなかった場合、つまり、選局中の番組のジャンルにスポーツも音楽も含まれていない場合、データ放送の表示は不要であると判断し、処理を終了する。
【0041】
このように、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致した場合、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力することにより、視聴者がデータ放送を視聴する機会を増やし、データ放送の使い勝手を良くすることができる。そして、従来あまりデータ放送を利用しなかった視聴者も快適にデータ放送を楽しむことができる。
【0042】
次に、デジタルテレビ受像機10におけるデータ放送の扱いに関する動作の他の実施形態について説明する。図3は、デジタルテレビ受像機10におけるデータ放送の扱いに関する動作の一例を示すフローチャートである。
【0043】
ユーザによってリモコン31で何れかのチャンネルが選局操作されると、デジタルテレビ受像機10はそのチャンネルの放送を受信開始するとともに、ステップS20において、制御部22は選局を開始した放送の番組(選局中の番組)のジャンル情報を取得する。このときジャンル情報は1つ又は2つ抽出される。
【0044】
続いて、ステップS21へ進んで制御部22はメモリ20から登録されているジャンルを読み出す。本実施形態において登録されているジャンルは、例えば、映画及びドラマとする。
【0045】
そして、ステップS22へ進んで制御部22は選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致するか否かを判別する。ステップS22において一致した場合、つまり、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが映画又はドラマである場合、ステップS23へ進んで制御部22は選局中の番組の放送時間を半分以上経過しているか否かを判別する。受信した管理情報によって番組の放送時間がわかるので、現在の時刻と比較すれば放送時間を半分以上経過しているどうか判別できる。
【0046】
ステップS23において放送時間を半分以上経過している場合、ステップS24へ進んで制御部22はデータ放送デコード部15及びOSD部17を制御して、選局中の番組の映像及び音声とともに、選局中の番組のデータ放送の内容(データ放送のトップページ)を表示部19に出力させる。
【0047】
映画又はドラマのデータ放送では番組の放送時間の半分以上を経過すると前半のあらすじを提供することが多いので、途中から視聴する場合にデータ放送を出力することで視聴者に前半のあらすじを提供できる場合がある。
【0048】
続いて、ステップS25へ進んで制御部22はデータ放送を出力してから何も操作されずに所定時間(例えば5分)経過したか否かを判別する。ユーザによって選局操作やデータ放送の終了操作があった場合は本フローチャートにしたがった処理から外れ、操作指示にしたがって動作する。
【0049】
そして、ステップS25において所定時間経過した場合は、データ放送の表示は不要であると判断し、ステップS26へ進んで制御部22はデータ放送の出力を終了させ、通常の選局中の番組の映像及び音声のみの出力に戻すように制御し、処理を終了する。
【0050】
一方、ステップS22において一致しなかった場合、つまり、選局中の番組のジャンルに映画もドラマも含まれていない場合、データ放送の表示は不要であると判断し、処理を終了する。また、ステップS23において放送時間を半分以上経過していない場合、データ放送で前半のあらすじはまだ提供されていないと判断し、処理を終了する。
【0051】
このように、登録されているジャンルに映画及び/又はドラマが含まれ、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが登録されているジャンルに一致する場合は、該選局中の番組の放送時間を半分以上経過しているとき、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力することにより、視聴者がデータ放送を視聴する機会を増やし、データ放送の使い勝手を良くすることができる。そして、従来あまりデータ放送を利用しなかった視聴者も快適にデータ放送を楽しむことができる。
【0052】
次に、デジタルテレビ受像機10におけるデータ放送の扱いに関する動作のさらに他の実施形態について説明する。図4は、デジタルテレビ受像機10におけるデータ放送の扱いに関する動作の一例を示すフローチャートである。
【0053】
ユーザによってリモコン31で何れかのチャンネルが選局操作されると、デジタルテレビ受像機10はそのチャンネルの放送を受信開始するとともに、ステップS30において、制御部22は選局を開始した放送の番組(選局中の番組)のジャンル情報を取得する。このときジャンル情報は1つ又は2つ抽出される。
【0054】
続いて、ステップS31へ進んで制御部22はメモリ20から登録されているジャンルを読み出す。
【0055】
そして、ステップS32へ進んで制御部22は選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致するか否かを判別する。ステップS32において一致した場合、ステップS33へ進んで制御部22はメモリ20から登録されているキーワードを読み出す。キーワードは複数登録されている場合もある。
【0056】
続いて、ステップS34へ進んで制御部22は選局中の番組のデータ放送に、登録されている何れかのキーワードが含まれているか否かを判別する。ステップS34においてデータ放送に、登録されているキーワードを含むページがある場合、ステップS35へ進んで制御部22はデータ放送デコード部15及びOSD部17を制御して、選局中の番組の映像及び音声とともに、そのキーワードを含むデータ放送のページを表示部19に出力させる。なお、製品仕様等の理由でキーワードを含むページを直接表示できない場合は、トップページを表示させてもよい。
【0057】
例えば、本実施形態において上述した全てのジャンルが登録されているとし、キーワードとして「プレゼント」及び「懸賞」が登録されているとすると、選局したときデータ放送に「プレゼント」又は「懸賞」のキーワードが含まれているとデータ放送を出力するので、視聴者に「プレゼント」又は「懸賞」に関連した情報を提供することができる。
【0058】
ステップS35からはステップS36へ進んで制御部22はデータ放送を出力してから何も操作されずに所定時間(例えば5分)経過したか否かを判別する。ユーザによって選局操作やデータ放送の終了操作があった場合は本フローチャートにしたがった処理から外れ、操作指示にしたがって動作する。
【0059】
そして、ステップS36において所定時間経過した場合は、データ放送の表示は不要であると判断し、ステップS37へ進んで制御部22はデータ放送の出力を終了させ、通常の選局中の番組の映像及び音声のみの出力に戻すように制御し、処理を終了する。
【0060】
一方、ステップS32において一致しなかった場合、データ放送の表示は不要であると判断し、処理を終了する。また、ステップS34においてデータ放送に、登録されているキーワードを含むページがない場合、ステップS38へ進んで制御部22はデータ放送デコード部15及びOSD部17を制御して、選局中の番組の映像及び音声とともに、選局中の番組のデータ放送のトップページを表示部19に出力させ、ステップS36へ進む。なお、ステップS34においてデータ放送に、登録されているキーワードを含むページがない場合、ステップS38を省略してステップS36へ進むようにしてもよい。
【0061】
このように、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致し、かつ該選局中の番組のデータ放送に、登録されているキーワードが含まれている場合、登録されているキーワードが含まれているデータ放送のページを出力することにより、ユーザは所望の情報を得ることができる。
【0062】
また、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致し、かつ該選局中の番組のデータ放送に、登録されているキーワードが含まれていない場合、該選局中の番組のデータ放送のトップページを出力することにより、視聴者がデータ放送を視聴する機会を増やし、データ放送の使い勝手を良くすることができる。そして、従来あまりデータ放送を利用しなかった視聴者も快適にデータ放送を楽しむことができる。
【0063】
以上、各実施形態では特定のジャンルを例に説明したが、それらのジャンルに限定されることはなく、本発明は適宜他のジャンルにも適用することができる。また、上記の各実施形態を適宜組み合わせて利用することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、セットトップボックス、テレビ受像機、HDDレコーダ、DVDレコーダ、BDレコーダ、それらの複合機などのデジタル放送受信装置に利用することができる。
【符号の説明】
【0065】
10 デジタルテレビ受像機(デジタル放送受信装置)
11 チューナ
12 復調部
13 音声デコード部
14 映像デコード部
15 データ放送デコード部
16 音声出力部
17 OSD部
18 スピーカ
19 表示部
20 メモリ(記憶部)
21 リモコン受信部
22 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データ放送を受信するデジタル放送受信装置において、
登録されているジャンルを記憶する記憶部を備え、
選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致した場合、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力することを特徴とするデジタル放送受信装置。
【請求項2】
前記登録されているジャンルに映画が含まれ、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが映画である場合は、該選局中の番組の放送時間を半分以上経過しているとき、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力することを特徴とする請求項1記載のデジタル放送受信装置。
【請求項3】
前記登録されているジャンルにドラマが含まれ、選局中の番組のジャンルの少なくとも1つがドラマである場合は、該選局中の番組の放送時間を半分以上経過しているとき、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力することを特徴とする請求項1または請求項2記載のデジタル放送受信装置。
【請求項4】
前記登録されているジャンルにスポーツ又は音楽が含まれていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のデジタル放送受信装置。
【請求項5】
前記記憶部は、登録されたキーワードを記憶し、
選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致し、かつ該選局中の番組のデータ放送に前記キーワードが含まれている場合、該選局中の番組のデータ放送の内容を出力することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のデジタル放送受信装置。
【請求項6】
前記出力するデータ放送の内容は、前記キーワードが含まれているページであることを特徴とする請求項5記載のデジタル放送受信装置。
【請求項7】
選局中の番組のジャンルの少なくとも1つが、登録されているジャンルの何れかに一致し、かつ該選局中の番組のデータ放送に前記キーワードが含まれていない場合、該選局中の番組のデータ放送のトップページを出力することを特徴とする請求項5又は6記載のデジタル放送受信装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−222782(P2012−222782A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−90053(P2011−90053)
【出願日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】