説明

デバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするためのシステム

【課題】デバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするためのシステム。
【解決手段】デバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするためのシステム。本システムは、デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするための方法を含み、ここにおいて、オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備する。本方法は、デバイスが特権モードで動作するか、又は特権モード及び非特権モードの両者で動作するかどうかをデバイス初期化の間に決定すること、及びデバイスが特権モードでだけ動作するように決定される場合に、特権モードをイネーブルすることを具備する。本方法は、デバイスが特権モード及び非特権モードの両者で動作するように決定される場合に、特権モード及び非特権モードをイネーブルすることを、同様に具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デバイスの効率的なオペレーションに係り、そして特に、デバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
技術の進歩は、様々な家庭での使用、オフィスでの使用、及び個人的な使用ために各種のデバイスの発展をもたらしてきている。例えば、デスクトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、及びタブレット・コンピュータのようなコンピュータ・システムは、家庭での使用又はオフィス環境における使用に対する強力なツールになってきている。ワイアレス電話機、パーソナル・ディジタル・アシスタンツ(PDAs)、及びページング・デバイスのようなパーソナル・デバイスは、同様に、さらに強力になってきており、そして現在広く使用されている。
【0003】
多くのデバイスは、現在、UNIX(登録商標),LINUX(登録商標)、又は類似のオペレーティング・システムのようなオペレーティング・システムを走らせる、複雑なハードウェア及びソフトウェアを備える。一般に、これらのオペレーティング・システムは、多重モードのオペレーションを提供する。例えば、大部分のシステムは、特権モード(privileged mode)のオペレーション及び非特権モード(non-privileged mode)のオペレーションを提供する。特権モードのオペレーションで実行されているプログラムは、制限なしにメモリ及びシステム・リソースをアクセスすることを認められている。非特権モードで実行されるプログラムは、ある一定のメモリ領域及び/又はデバイス・システムをアクセスすることを制限される。この設定は、重要なメモリ及びデバイス機能に対する保護のレベルを提供する。例えば、非特権モードでサード・パーティのアプリケーションを実行することによって、重要なメモリ領域及びデバイス機能は、認可されていないアクセスから保護されることが可能である。同様に、そのような構成は、システムが実行の間の障害を分離することを可能にする。
【0004】
多重モードのオペレーションを用いないシステムでは、特権モードの完全性を保護するために心配する必要がないことであり、そして現在のソフトウェアは、特権オペレーションと非特権オペレーションとの間の適正な分離に適応するような方法で構築されていない。この方式で書かれたソフトウェアは、特権モードのオペレーション及び非特権モードのオペレーションをサポートするシステムの内部では互換性がない。
【0005】
これらの互換性の問題は、多重モードの実行をサポートしないシステムからそれをサポートするシステムにソフトウェアの大きなボディを移動するタスクを複雑にする。ソフトウェアは全体として、全ての部分が多重モード・モデルに移動してしまうまで完全に検査されることができない。
【0006】
それゆえ、必要とされるものは、多重モードのオペレーションをサポートし、そしてソフトウェアを変更することなく1つのモードのオペレーションにおいてソフトウェアをオプションとして走らせることが可能なシステムである。そのようなシステムでは、多重モードのオペレーションをサポートするように変換される一方で、アプリケーションは、古いソフトウェアを用いて実行され、検査されることが可能である。
【発明の開示】
【0007】
[サマリー]
1又はそれより多くの実施形態において、方法及び/又は装置を具備するシステムは、デバイスのオペレーティング・モードが選択的にイネーブルされることを可能にすることを提供する。例えば、1つの実施形態において、メカニズムは、オペレーティング・モードの選択がデバイスの初期化プロセスの間に発生することを可能にし、そしてその結果、オペレーティング・モード選択はデバイス上で動作する実行可能なプログラムへコンパイルされる必要がない。
【0008】
1又はそれより多くの実施形態において、不揮発性フラッグは、選択されたデバイスのオペレーティング・モードを決定するために使用される。例えば、フラッグは、不揮発性メモリ中に常駐し、そしてデバイス製造者又はその他の認可された者だけによって設定されることがでる、又は消去されることができる。デバイス初期化の間に、フラッグは、選択されたデバイスのオペレーティング・モードを決定するために検査される。
【0009】
1つの実施形態において、方法は、デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするために提供され、ここにおいて、オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備する。本方法は、デバイスが特権モードで動作するか、又は特権モード及び非特権モードの両者で動作するかどうかをデバイス初期化の間に決定すること、及びデバイスが特権モードでだけ動作するように決定される場合に、特権モードをイネーブルすることを具備する。本方法は、デバイスが特権モード及び非特権モードの両者で動作するように決定される場合に、特権モード及び非特権モードをイネーブルすることを、同様に具備する。
【0010】
他の1つの実施形態において、装置は、デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするために提供され、ここにおいて、オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備する。本装置は、フラッグ及びデバイスのオペレーティング・モードを設定するためのフラッグを読み出すために動作する選択論理回路を具備し、ここにおいて、フラッグが設定される場合に、選択論理回路は特権モードをイネーブルし、そしてフラッグが設定されない場合に、選択論理回路は特権モード及び非特権モードの両者をイネーブルする。
【0011】
他の1つの実施形態において、装置は、デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするために提供され、ここにおいて、オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備する。本装置は、デバイスが特権モードで動作するか、又は特権モード及び非特権モードの両者で動作するかどうかをデバイス初期化の間に決定するための手段を具備する。本装置は、デバイスが特権モードでだけ動作するように決定される場合に、特権モードをイネーブルするための手段を、同様に具備する。本装置は、デバイスが特権モード及び非特権モードの両者で動作するように決定される場合に、特権モード及び非特権モードをイネーブルするための手段を、同様に具備する。
【0012】
他の1つの実施形態において、コンピュータ読み取り可能な媒体は、デバイス内のプロセッサによって実行される時に、デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするために動作する命令を具備し、ここにおいて、オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備する。本コンピュータ読み取り可能な媒体は、デバイスが特権モードで動作するか、又は特権モード及び非特権モードの両者で動作するかどうかをデバイス初期化の間に決定するための命令を具備する。本コンピュータ読み取り可能な媒体は、デバイスが特権モードでだけ動作するように決定される場合に、特権モードをイネーブルするための命令を、同様に具備する。本コンピュータ読み取り可能な媒体は、デバイスが特権モード及び非特権モードの両者で動作するように決定される場合に、特権モード及び非特権モードをイネーブルするための命令を、同様に具備する。
【0013】
本発明のその他の態様、利点、及び特徴は、下記に述べられる図面の簡単な説明、発明の詳細な説明、及び特許請求の範囲を概観した後で明らかになるであろう。
【0014】
[詳細な説明]
本明細書中に説明される複数の実施形態の前記の複数の態様及び付随する複数の利点は、図面を使用して以下に述べる詳細な説明を参照することによって、さらに容易に明確になるであろう。
【0015】
下記の詳細な説明は、デバイスのオペレーティング・モードが選択的にイネーブルされることを可能にするオペレーティング・モード選択システムを記述する。例えば、システムは、下記を提供するために動作する。
【0016】
1又はそれより多くの実施形態において、選択システムは、デバイス上で動作する実行時環境(又はオペレーティング・システム)と相互に作用する。これは、例えば、デバイスの固有のリソースに対する一般化されたコールを提供することによって、デバイスのオペレーションを単純化するために使用される。1つのそのような実行時環境は、カルフォルニア州、サンディエゴのクァルコム(QUALCOM)社によって開発されたワイアレス通信のための2値実行時環境(Binary Runtime Environment for Wireless(登録商標))(BREW(登録商標))ソフトウェア・プラットフォームである。下記の記載は、BREWソフトウェア・プラットフォームのような、実行時環境を実行するデバイスを説明する。しかしながら、1又はそれより多くの実施形態において、登録システムは、他のタイプの実行時環境を用いた使用に対して適しており、各種のデバイスにおいて特権機能フック(hook)の早くそして効率的な登録を提供し、発生システム若しくは別の制御プログラム又は監視プログラムを含む。例えば、デバイスは、デスクトップ・コンピュータ、ノートブック・コンピュータ、ハンドヘルド・コンピュータ、及びワイアレス電話機、ページャ、PDA、電子メール・デバイス、タブレット・コンピュータ、又は他のタイプの演算デバイスのような携帯デバイスを含むことができるが、これらに限定されない。
【0017】
図1は、デバイス102のオペレーティング・モードが選択的にイネーブルされることを可能にするように動作するオペレーティング・モード選択システム100の1つの実施形態を示す。システム100は、ホーム・コンピュータ、オフィス・コンピュータ、又はワイアレス電話機又はPDAのようなパーソナル・デバイス、若しくはいずれかの他のタイプの演算デバイスの一部分であり得る。
【0018】
1つの実施形態において、デバイス102は、実行時環境104(すなわち、BREW)を含み、実行時環境104は、少なくとも2つのオペレーションのモード;すなわち非特権モード(NP)及び特権モード(P)を提供する。非特権モードのオペレーションは、デバイス上で実行されているアプリケーションのアクセスを制限するため、そして誤り検出を提供するために使用される。例えば、非特権モードで実行されているアプリケーションは、選択されたメモリ領域に制限され、そしてデバイス・レジスタ又はその他のリソースへのアクセスを拒絶されることがある。特権モードのオペレーションは、このモードの下で実行されているアプリケーションが制限なしにメモリ又はデバイス・リソースをアクセスすることを認める。
【0019】
システム初期化の間に、デバイスは、特権モード106でのオペレーティングを始める。1つの実施形態において、選択論理回路108は、デバイス102のオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするように実行する。110で示されたように、デバイス102が特権モードだけで動作するのであるか、又はそれぞれ112及び114によって示されたように、特権モードと非特権モードの両者を用いて動作するのであるかを、選択論理回路108は決定する。
【0020】
選択論理回路108はシステム初期化の間に動作するので、新たな実行可能なものをコンパイルすることなくデバイスのオペレーティング・モード設定を容易に変更することが可能である。それゆえ、オペレーティング・モード選択が使用のために早くそして容易である簡単なメカニズムを介して実行されることが可能であるために、選択システムは、システム開発及び検査の間の使用に対して好適である。
【0021】
図2は、オペレーティング・モード選択システムの1つの実施形態を具備するデバイス102の機能ブロック図を示す。デバイス102は、処理論理回路202、デバイス・リソース206、及び不揮発性メモリ234を具備し、これらは内部データ・バス204に接続される。デバイス・リソース206は、ハードウェア、ソフトウェア、メモリ、論理回路、及び/又はデバイスが各種の内部及び外部のリソース、デバイス、又はシステムにインターフェースすることを可能にするその他のリソースを具備する。同様に、処理論理回路202に接続されているものは、コード・メモリ208及びデータ・メモリ210である。
【0022】
1又はそれより多くの実施形態において、処理論理回路202は、CPU、プロセッサ、ゲートアレイ、ハードウェア論理回路、メモリ素子、仮想計算機(virtual machine)、ソフトウェア、I/Oインターフェース、及び/又はハードウェア及びソフトウェアの任意の組み合わせを具備する。そのようにして、処理論理回路202は、一般に機械読み取り可能な命令を実行するための論理回路を具備する。例えば、命令は、コンピュータ読み取り可能な媒体からデバイス102の中へロードされることができる。コンピュータ読み取り可能な媒体は、例えば、フロッピ(登録商標)ディスク、CDROM、フラッシュ・メモリ、又はデバイス・リソース206を介してデバイス102へインターフェースするその他のコンピュータ読み取り可能な媒体である。他の1つの実施形態において、命令は、ネットワーク・リソースからデバイス102へとダウンロードされることができる。ネットワーク・リソースは、例えば、ネットワーク・サーバ又はデバイス・リソース206を介してデバイス102へインターフェースするいずれかの他のタイプのネットワーク・リソースである。処理論理回路202によって実行された時に、命令は、本明細書中に説明されるようにオペレーティング・モード選択システムの1又はそれより多くの実施形態を提供する。
【0023】
1つの実施形態において、コード・メモリ208は、RAM,ROM,FLASH,EEPROM、又はいずれかのその他の適したタイプのメモリ、あるいはこれらの組み合わせを具備する。第1のメモリ管理ユニット(MMU)216は、処理論理回路202及びコード・メモリ208に接続される。MMU216は、コード・メモリ206を特権領域(P)212及び非特権領域(NP)214の任意の組み合わせに区分するように動作する。例えば、MMU216は、コード・メモリを単一の特権領域218に区分できる、又は非特権部分214及び特権部分の両者に区分できる。非特権部分214が使用される時に、MMU216は、非特権プログラム・コードの動作を限定するように動作し、その結果、非特権コードはコード・メモリ208の選択された領域へのアクセスの権利が制限されている。
【0024】
1つの実施形態において、データ・メモリ210は、RAM,ROM,FLASH,EEPROM、又はいずれかのその他の適するタイプのメモリ、あるいはこれらの組み合わせを具備する。第2のメモリ管理ユニット(MMU)220は、処理論理回路202及びデータ・メモリ210に接続される。MMU220は、データ・メモリ206を特権領域(P)222及び非特権領域(NP)224の任意の組み合わせに区分するように動作する。例えば、MMU220は、データ・メモリを単一の特権部分226に区分できる、又は非特権部分224及び特権部分222の両者に区分できる。非特権部分224が使用される時に、MMU220は、非特権プログラム・コードの動作を限定するように動作し、その結果、非特権コードはデータ・メモリ210の選択された領域へのアクセスの権利が制限されている。
【0025】
デバイス102は、同様に、選択論理回路228も含む。選択論理回路228は、1つの実施形態では、処理論理回路202の一部分である。例えば、選択論理回路228は、コード・メモリ208中に記憶されている選択されたプログラム命令を実行する処理論理回路202を具備することがある。選択論理回路228は、MMU216及び220を選択的に制御するように動作する。例えば、選択論理回路228は、制御ライン230を介してMMU216の動作を制御する。選択論理回路228は、同様に、制御ライン232を介してMMU220の動作を制御する。したがって、選択論理回路228の動作は、デバイス102のオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするために使用されることができる。
【0026】
不揮発性メモリ234は、デバイスに対して選択されたオペレーティング・モードを指示するフラッグを記憶するために使用される。1つの実施形態において、フラッグは、デバイス製造者又は他の認可された者だけがフラッグを設定できる又は消去できるように保護される。例えば、システム・インテグレータは、システム統合ツールを使用することによってフラッグを設定するため又は消去するためにメモリ234をアクセスできる。
【0027】
初期化の間に、選択論理回路228は、フラッグを読み出すためにメモリ234をアクセスする。選択論理回路228は、それからデバイス102のオペレーティング・モードをイネーブルするためにフラッグを使用する。例えば、1つの実施形態では、フラッグは、ハイ状態に設定され、そして選択システムは、特権モードのオペレーションだけをイネーブルする。これは、選択論理回路228がMMU216及び220の両者を制御することによって実現される。他の1つの実施形態では、フラッグは、ロー状態に設定され、そして選択システムは、特権モード及び非特権モードの両者をイネーブルする。これは、同様に、選択論理回路228がMMU216及び220の両者を制御することによって実現される。
【0028】
1つの実施形態において、説明されたモード選択システムは、コンピュータ読み取り可能な媒体上に記憶されたプログラム命令を備える。コンピュータ読み取り可能な媒体は、処理論理回路202によって実行された時に、本明細書中に説明された機能を提供する。1又はそれより多くの実施形態では、コンピュータ読み取り可能な媒体は、フロッピ・ディスク、CD、メモリ・カード、FLASHメモリ・デバイス、RAM、ROM、又はいずれかの他のタイプのメモリ・デバイスを具備する。
【0029】
図3は、デバイス、例えば、デバイス102中での使用のためのオペレーティング・モード選択システムの1つの実施形態のオペレーションを説明するフロー図300を示す。明確にするために、フロー図300は、図2に示されたデバイス102を参照して説明される。デバイスがBREW実行時環境を実行していると、そして処理論理回路202が下記に説明される機能を実行するためにコード・メモリ208中に記憶されたプログラム命令を実行すると、仮定する。
【0030】
オペレーションの間に、デバイス102の初期化を表す実行の初期化スレッド302が、生成される。
【0031】
ブロック304において、どのオペレーティング・モードがデバイス上でイネーブルされるべきかを決定するために、検査が実行される。例えば、1つの実施形態では、検査は、選択されたオペレーション・モードを決定するために選択論理回路228がメモリ234中のフラッグを読み取ることを備える。もし、選択フラッグがハイ状態に設定されるのであれば、方法は、ブロック306へ進む。もし、選択フラッグがハイ状態に設定されないのであれば、方法は、ブロック308へ進む。
【0032】
ブロック306において、オペレーティング・モードは、デバイスが特権モードだけで動作するように選択される。特権モードだけをイネーブルするために、選択論理回路228は、それぞれ制御ライン230及び232を介して、MMU216及び220を制御する。
【0033】
ブロック308において、オペレーティング・モードは、デバイスが特権オペレーティング・モード及び非特権オペレーティング・モードの両者で動作するように選択される。両者のモードをイネーブルするために、選択論理回路228は、それぞれ制御ライン230及び232を介して、MMU216及び220を制御する。デバイスのモードが選択された後で、方法は、実行の初期化スレッド302を続ける。
【0034】
プログラム・フロー図300が1つの実施形態だけを説明していること、そしてフロー要素の変更、追加、再配列が本発明の範囲から逸脱することなく行えることに、注意すべきである。
【0035】
したがって、オペレーティング・モード選択システムに関する方法及び/又は装置の1又はそれより多くの実施形態が本明細書中に図示されそして説明されてきているが、種々の変更がその精神または本質的な特性から逸脱することなく複数の実施形態に実行できることが理解される。それゆえ、明細書及びここにおける説明は、特許請求の範囲に記載される本発明の範囲を制限するのではなく、説明するように意図されている。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】図1は、オペレーティング・モード選択システムの1つの実施形態を含むデバイスを示す。
【図2】図2は、オペレーティング・モード選択システムの1つの実施形態を具備するデバイスの機能ブロック図を示す。
【図3】図3は、デバイスで使用するためのオペレーティング・モード選択システムの1つの実施形態のオペレーションを説明するフロー図を示す。
【符号の説明】
【0037】
100…オペレーティング・モード選択システム,106,110…特権モード,112…特権モード,114…非特権モード,204…内部データ・バス,208…コード・メモリ,210…データ・メモリ,212…特権領域,214…非特権領域,218…特権領域,222…特権領域,224…非特権領域,226…特権領域,300…フロー図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするための方法、ここにおいて、該オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備し、そして該方法は下記を具備する:
該デバイスが該特権モードで動作するか又は該特権モード及び該非特権モードの両者で動作するかどうかを該デバイス初期化の間に決定すること;
該デバイスが該特権モードでだけ動作するように決定される場合に、該特権モードをイネーブルすること;及び
該デバイスが該特権モード及び該非特権モードの両者で動作するように決定される場合に、該特権モード及び該非特権モードの両者をイネーブルすること。
【請求項2】
請求項1の方法、ここにおいて、該決定するステップは、フラッグを検査することを具備する。
【請求項3】
請求項1の方法、ここにおいて、該特権モードだけをイネーブルするステップは、該特権モードだけをイネーブルするために1又はそれより多くのデバイス・メモリ管理ユニットを制御することを具備する。
【請求項4】
請求項1の方法、ここにおいて、該特権モード及び該非特権モードの両者をイネーブルするステップは、両者のモードをイネーブルするために1又はそれより多くのデバイス・メモリ管理ユニットを制御することを具備する。
【請求項5】
請求項1の方法、ここにおいて、該デバイスは、ワイアレス・デバイスである。
【請求項6】
デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするための装置、ここにおいて、該オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備し、そして該装置は下記を具備する:
フラッグ;及び
該デバイスの該オペレーティング・モードを設定するために該フラッグを読み出すように動作する選択論理回路、ここにおいて、該フラッグが設定される場合に該選択論理回路は該特権モードをイネーブルし、そして該フラッグが設定されない場合に該選択論理回路は該特権モード及び該非特権モードの両者をイネーブルする。
【請求項7】
請求項6の装置であって、該フラッグを記憶するメモリをさらに具備する。
【請求項8】
請求項6の装置であって、該デバイスの該オペレーティング・モードを設定するために該選択論理回路によって制御される1又はそれより多くのデバイス・メモリ管理ユニットをさらに具備する。
【請求項9】
請求項6の装置、ここにおいて、該デバイスは、ワイアレス・デバイスである。
【請求項10】
デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするための装置、ここにおいて、該オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備し、そして該装置は下記を具備する:
該デバイスが該特権モードで動作するか又は該特権モード及び該非特権モードの両者で動作するかどうかを該デバイス初期化の間に決定するための手段;
該デバイスが該特権モードでだけ動作するように決定される場合に、該特権モードをイネーブルするための手段;及び
該デバイスが該特権モード及び該非特権モードの両者で動作するように決定される場合に、該特権モード及び該非特権モードの両者をイネーブルするための手段。
【請求項11】
請求項10の装置、ここにおいて、該決定するための手段は、フラッグを検査するための手段を具備する。
【請求項12】
請求項10の装置、ここにおいて、該特権モードだけをイネーブルするための該手段は、該特権モードだけをイネーブルするために1又はそれより多くのデバイス・メモリ管理ユニットを制御するための手段を具備する。
【請求項13】
請求項10の装置、ここにおいて、該特権モード及び該非特権モードの両者をイネーブルするための該手段は、両者のモードをイネーブルするために1又はそれより多くのデバイス・メモリ管理ユニットを制御するための手段を具備する。
【請求項14】
請求項10の装置、ここにおいて、該デバイスは、ワイアレス・デバイスである。
【請求項15】
命令を具備するコンピュータ読み取り可能な媒体であって、デバイス内のプロセッサによって実行される時に、デバイス初期化の間にデバイスのオペレーティング・モードを選択的にイネーブルするために動作し、ここにおいて、該オペレーティング・モードは、特権モード及び非特権モードを具備し、そして該コンピュータ読み取り可能な媒体は下記を具備する:
該デバイスが該特権モードで動作するか又は該特権モード及び該非特権モードの両者で動作するかどうかを該デバイス初期化の間に決定するための命令;
該デバイスが該特権モードでだけ動作するように決定される場合に、該特権モードだけをイネーブルするための命令;
該デバイスが該特権モード及び該非特権モードの両者で動作するように決定される場合に、該特権モード及び該非特権モードの両者をイネーブルするための命令。
【請求項16】
請求項15のコンピュータ読み取り可能な媒体、ここにおいて、決定するための該命令は、フラッグを検査するための命令を具備する。
【請求項17】
請求項15のコンピュータ読み取り可能な媒体、ここにおいて、該特権モードだけをイネーブルするための該命令は、該特権モードだけをイネーブルするために1又はそれより多くのデバイス・メモリ管理ユニットを制御するための命令を具備する。
【請求項18】
請求項15のコンピュータ読み取り可能な媒体、ここにおいて、該特権モード及び該非特権モードの両者をイネーブルするための該命令は、両者のモードをイネーブルするために1又はそれより多くのデバイス・メモリ管理ユニットを制御するための命令を具備する。
【請求項19】
請求項15のコンピュータ読み取り可能な媒体、ここにおいて、該デバイスは、ワイアレス・デバイスである。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公表番号】特表2007−510221(P2007−510221A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−538108(P2006−538108)
【出願日】平成16年10月22日(2004.10.22)
【国際出願番号】PCT/US2004/034882
【国際公開番号】WO2005/045611
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】