説明

データベースを生成する方法、ナビゲーション装置、及び、高さ情報を定める方法

【課題】ナビゲーション装置内で使用されるデータベース(10)を生成する方法を提供すること。
【解決手段】上記方法では、表面分割図の1つのタイルにそれぞれ関連する、第1データ構造(11)内の項目(13〜18)が生成される。少なくとも1つの定義済みのタイル型と各々のタイル上の3次元地形の比較に基づいて、定義済みのタイル型に対する識別子(19)、又は、各々のタイル上の地形を記述するデータのどちらかが、その項目中に保存される。データベース(10)を使用して高さ座標を定める方法と、データベース(10)を含むナビゲーション装置も提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ナビゲーション装置における高さ情報の利用に関連する方法及び装置に関する。本発明の実施形態は、特に、ナビゲーション装置用のデータベースを生成する方法、ナビゲーション装置、及び、地形の高さ情報を定める方法に関する。本発明の実施形態は、特に、地形の3次元表示を出力するのに利用され得るような方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
地形の高さ情報は、ナビゲーション装置にますます幅広く利用されている。そのような高さ情報が利用され得る典型的な一分野は、3次元地図の出力である。電子地図を出力するのに、光学式出力装置が利用され得る。電子地図は、小型及び/又は携帯式装置のスクリーン上に表示され得るので、多目的に利用可能であり、嵩張らないという利点がある。3次元(3D)地図、即ち、斜視表示は、認識の質が高いので、利用者にとって特に価値のあるものであり得る。即ち、通りの交差点等の環境領域を認識することは、3次元地図が出力される場合、従来の2次元表示に比べて容易になり得る。
【0003】
高さ情報が利用され得る別の典型的分野として、ナビゲーション用途又は運転者補助が挙げられる。例示説明として、路線検索に利用される、燃料消費費用等の様々な費用関数は、対象とされる高低差に依存し得る。高さ情報により、確定された道路を渡る際に包含される高低差を知ることができる。高低差の燃料消費又は他の運転者補助機能への影響が、考慮され得る。
【0004】
そのような高さ情報を利用するためには、ナビゲーション装置内に表面の幾何形状についての情報を保存しなければならない。様々な制約を考慮する必要がある。他方では、記憶空間の要件は、適度に保たれなければならない。他方では、3次元地形を示すデータの形式は、ナビゲーション装置内で容易に利用可能な計算資源及び時間を用いて、斜視図を生成するのを可能にするものあるべきである。この目的のために、表面構造をデジタル立体モデル(DEM)データとして保存することができる。DEMデータは、各々が不規則三角形網(TIN)である、三角区画を含んでもよい。これにより、DEMデータを利用して、地形の表示を実行時に効率的に生成することができる。
【0005】
高性能な地形の視覚化のための様々な技術は、DEMデータが継ぎ目なく、拡張領域を包含することを必要とする。即ち、DEMデータが利用できないような穴又は間隙があってはならない。従来の取り組みでは、この要求のために、いずれの高さ変化もない領域に使用される記憶空間の量が大きくなり得る。これは、特に、表面分割図を使用して実行時間での性能を向上させる場合に当てはまる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従って、DEMデータ用の記憶空間の要件を削減するのを可能にする方法及びナビゲーション装置が必要である。特に、データを構成するのに表面分割図を使用して、DEMデータ用の記憶空間の要件を削減するのを可能にする方法及び装置が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この要求は、独立請求項中に詳述されるような方法及びナビゲーション装置により対処される。従属請求項は、実施形態を定める。
【0008】
一態様によれば、ナビゲーション装置用のデータベースを生成する方法が提供される。3次元地形を定めるデータを取得する。取得されたデータに基づいて、複数のタイルを含む表面分割図を利用して第1データ構造を生成する。表面分割図の各々のタイルに対して、それぞれ、第1データ構造内に項目を生成する。あるタイルに対して項目を生成するためには、各々のタイル内に含まれる3次元地形の一部分を、第2データ構造内に含まれる少なくとも1つの定義済みのタイル型と比較する。その比較結果に基づいて、その項目中に3次元地形の一部分を定めるデータ、又は、第2データ構造内に含まれる定義済みのタイル型に対する識別子のうちの1つを項目に保存するために選択する。第1データ構造及び第2データ構造は、データベース内に保存される。
【0009】
本方法において、各々のタイル内の3次元地形の一部分を定める完全な集合のDEMデータをデータベース内に保存することを必ずしも必要としない。あるタイルの地形を、定義済みのタイル型(単数)又は定義済みのタイル型(複数)と比較して、少なくとも平面方向の位置が互いに対して一致する場合、全ての頂点の座標3組を含む完全な情報を保存するのではなく、各々の定義済みのタイル型へのポインタを保存することで十分であり得る。これにより、頻繁に発生するタイル型に対する記憶空間を節約することができる。例示説明として、地形がいかなる有意の高さ変化も示さないタイルは、平らな地形を定めるタイル型へのポインタにより、表記されてもよい。データを構成するのに表面分割図を尚も利用しながら、従って、関連する性能面の利益を保存しながら、記憶空間の要件が削減され得る。平らな地形又は少数の平坦面を有する地形等の、複数の異なるタイルに見出される定義済みのタイル型を保存する必要があるのは、一度のみである。
【0010】
項目中に保存される「3次元地形の一部分を定めるデータ」は、それ自体で、3次元表面の完全な記述を与えるデータであり、そのデータと、第2データ構造からの情報を組み合わせる必要はない。
【0011】
3次元地形を定める表面メッシュの頂点の座標は、3次元地形を定めるデータから取り出されてもよく、3次元地形を定めるデータに基づいて生成されてもよい。各々の頂点は、3次元情報が利用可能であるように、平面座標と高さ座標の一組をそれぞれ有する。表面分割図の各々のタイルに対して、第1データ構造内の項目は、それぞれ、そのタイル上に位置する表面メッシュの全ての頂点の平面座標が、各々の定義済みのタイル型内の頂点の平面座標に対応する場合、その定義済みのタイル型に対する識別子を含むように生成されてもよい。複数の定義済みのタイル型がある場合、1つの定義済みのタイル型に対する識別子は、その識別子に対する表面メッシュの頂点の平面座標が、その定義済みのタイル型の座標に対応するように、保存されてもよい。平面座標は、本明細書で用いられる場合、重力ベクトルに直交する2方向の座標である。頂点の相対平面座標は、本明細書で用いられる場合、タイル上の表面メッシュと定義済みのタイル型の両方に対して、相対位置、即ち、全ての組の頂点の間の距離ベクトルのx座標及びy座標が同じである場合、定義済みのタイル型内の頂点の平面座標「に対応する」。
【0012】
したがって、各々のタイルの形態を記述するために、定義済みのタイル型に対する識別子を保存してもよい。表面メッシュの形態(即ち、そのxy面への投影)と定義済みのタイル型を整合させることにより、形態の情報を含む定義済みのタイル型に対する識別子を保存することで、記憶空間を削減することができる。これにより、より多くのタイルに対して、そのような識別子を利用することができる。
【0013】
表面分割図のタイルに対して、3次元地形の一部分を定めるデータ又は定義済みのタイル型に対する識別子のいずれを保存するべきかの決定は、表面メッシュの形態に基づいて行われてもよい。その形態は、各々のメッシュ内の表面メッシュの頂点の平面座標により定義される。その形態は、表面メッシュのxy面への投影であってもよい。3次元地形の一部分を定めるデータ又は定義済みのタイル型に対する識別子のいずれを保存するべきかの決定は、そのタイル内の表面メッシュの形態が、定義済みのタイル型に整合しているかに基づいて行われてもよい。これにより、同じ形態を有するタイルが、高さ方向で互いにずれている場合でも、表面メッシュについての情報を効率的に嵩張らずに保存することができる。
【0014】
タイル上に位置する表面メッシュの全ての頂点の平面座標が、定義済みのタイル型(複数可)のうちのどの頂点の平面座標にも対応しない場合、各々のタイル上の3次元地形の一部分を定めるデータが、第1データ構造の項目中に保存されてもよい。このデータは、各々のタイルに対する全てのDEMデータを含むことができる。このデータは、1つ又は複数の不規則三角形網(TIN)が含まれてもよい。そのデータには、粗い解像度レベルでのタイルに対する表面メッシュを定める2つのTINと、細かい解像度レベルでのタイルに対する表面メッシュを定める追加の4つのTINが含まれてもよい。これにより、正方形のタイルを、2つの三角形(粗い解像度レベル)に又は4つの三角形(細かい解像度レベル)に細分化することができ、TINは、それらの三角形の各々に対して定義される。
【0015】
タイル上に位置する頂点の高さ座標に基づいて、定義済みのタイル型に対する識別子に加えて、そのタイル上に位置する少なくとも1つの頂点の高さ座標が、第1データ構造内に保存されるべきかが判定され得る。これにより、必要な場合にのみ、高さ情報を選択的に保存することができ、記憶空間の要件を更に削減することができる。
【0016】
タイル上に位置するいずれかの組の頂点の高さ座標が、既定の閾値を超えて互いに異なる場合、タイル上に位置する全ての頂点の高さ座標は、第1データ構造内の項目中に保存され得る。その閾値は、ゼロに設定されてもよい。即ち、全ての頂点の高さ座標は、タイル上の全ての頂点の高さが同じでない限り、そのタイルに対応する第1データ構造の項目中に保存されてもよい。それにより、高さデータが忠実に表示され得る。
【0017】
タイル上に位置する全ての頂点の高さ座標が、最大既定の閾値だけ互いに異なる場合、第1データ構造内の項目中に保存され得る高さ変位値は、最大限1つである。閾値値は、ゼロに等しいように設定されてもよい。即ち、タイル上に位置する全ての頂点の高さが同じである場合、そのタイルに対して保存され得る高さ変位値は、最大限1つである。それにより、記憶空間の要件が、更に削減され得る。
【0018】
全ての頂点の高さ座標が既定値の高さと異なる場合は、1つの高さ変位値が、第1データ構造内の項目中に保存され得る。タイル上に位置する全ての頂点の高さ座標が、全て、既定値の高さと等しい場合は、高さ変位値が、第1データ構造内の項目中に保存され得ない。高さの既定値は、ゼロ高さであってもよい。それにより、海面で平らな地形を示すタイルに対して、高さ座標を保存することは全く必要ない。海面から外れた平らな地形を示すタイルを記述するには、1つの高さ変位値を適切なタイル型に対する識別子と組み合わせることで十分である。
【0019】
第1データ構造内の項目は、それぞれ、各々のタイルに固有のタイル識別子を含むように生成されてもよい。固有のタイル識別子は、タイル識別子を利用して、その中心又は隅等のそのタイルの特徴点の座標を定め得るようなものであってもよい。
【0020】
タイル上に位置する全ての頂点が、そのタイルの境界に、特に、隅に位置する場合、第1データ構造内に保存するために、定義済みのタイル型に対する識別子を選択してもよい。それにより、定義済みのタイル型に対する識別子を利用して、少なくとも、平らな地形を示すタイルが示され得る。
【0021】
第2データ構造内に含まれる各々の定義済みのタイル型は、あるタイル型を指し示すことができない場合に第1データ構造内のタイルを記述するのに利用されるデータ形式に対応するように定義された、データ形式を有してもよい。例示説明として、各々の定義済みのタイル型は、それぞれ、複数の頂点の平面座標と、各々が隅として3つの頂点をそれぞれ有する、三角面を記述する指標の配列とを含んでもよい。それらの面を記述する指標の配列は、頂点配列内の項目へのポインタを含んでもよい。
【0022】
第2データ構造内の定義済みのタイル型は、利用者により定義されてもよい。例示説明として、タイルの隅にのみ頂点があるような定義済みのタイル型が、1つのみ事前に定義されてもよい。代わりに、複数の異なるタイルに対する表面メッシュを分析することにより、1つ又は幾つかの定義済みのタイル型が自動的に生成されてもよい。頂点の所定の形態が、既定の回数を超えて発生する場合、対応するタイル型が、自動的に定義され、第2データ構造内に保存されてもよい。
【0023】
別の態様によれば、3次元地形を示すデータベースが提供される。そのデータベースは、各々が表面分割図のタイルに固有のタイル識別子を含む、複数の項目を有する第1データ構造と、少なくとも1つの定義済みのタイル型を定義する第2データ構造とを含む。第1データ構造内の各々の項目は、第2データ構造内の定義済みのタイル型へのポインタ、又は、各々のタイル内の地形を直接記述するデータのうちの1つを含む。地形を直接記述するデータには、複数の頂点に対する3組の頂点座標の配列が含まれてもよい。地形を直接記述するデータには、各々のタイルに対して複数の三角面を定義する頂点指標の配列が更に含まれてもよい。
【0024】
データベースの第1データ構造内の各々の項目は、それぞれ、1つのタイルに関連してもよい。
【0025】
定義済みのタイル型へのポインタを含み得る第1データ構造内の各々の項目は、選択的に、高さ座標を含まないか、1つの高さ座標を含むか、又は、1を超える高さ座標を含むことができる。第1データ構造内の各々の項目は、各々のタイル上の表面メッシュの頂点のいずれの平面座標も含まないようなものであり得る。
【0026】
別の態様によれば、ナビゲーション装置が提供される。ナビゲーション装置は、3次元地形を表し、第1データ構造と第2データ構造と含むデータベースを含む。第1データ構造は、各々が表面分割図のタイルに固有のタイル識別子を含む、複数の項目を有する。第2データ構造は、少なくとも1つの定義済みのタイル型を定義する。ナビゲーション装置は、データベースに結合された処理装置を有する。その処理装置は、タイルに固有の識別子を利用して、第1データ構造の項目にアクセスし、アクセスされた項目が、第2データ構造内に保存された定義済みのタイル型に対する型識別子を含んでいるかを判定するように設定されている。処理装置は、次に、項目が型識別子を含む場合、定義済みのタイル型についての情報を第2データ構造から選択的に取り出すように設定されている。処理装置は、第1データ構造のアクセスされた項目に基づいて、項目が型識別子を含む場合は、第2データ構造内に含まれる定義済みのタイル型に基づいて、1つ又は複数の場所の高さ座標を定めるように設定されている。
【0027】
このナビゲーション装置では、第1データ構造内のタイルの項目に、タイル型へのポインタ又は各々のタイル上のDEMを直接記述するデータのうちの1つが選択的に含まれてもよい。各々のタイルに対して、完全なDEMデータを保存する必要はない。例示説明として、表面メッシュのいずれも頂点も内部に含まないタイルは、それぞれ、第1データ構造内の項目が、第2データ構造へのポインタを含み得る。それにより、記憶空間の要件が削減され得る。
【0028】
ナビゲーション装置は、光学式出力装置を含んでもよい。処理装置は、光学式出力装置を制御し、所与のタイル上に位置するDEMの一部分を表示するように設定され得る。処理装置は、各々のタイルに対する第1データ構造内の項目中に含まれるデータと、第1データ構造内の項目が、定義済みのタイル型に対する識別子を含む場合、この項目が指し示すタイル型の定義との両方を利用して、光学式出力装置を制御し得る。処理装置は、項目が、定義済みのタイル型に対する識別子を含まない場合、第1データ構造内の項目中に含まれるデータのみを利用して、光学式出力装置を制御し得る。
【0029】
定義済みのタイル型へのポインタを含む第1データ構造内の各々の項目は、選択的に、高さ座標を含まないか、1つの高さ座標を含むか、又は、1を超える高さ座標を含むことができる。
【0030】
処理装置は、項目が型識別子を含む場合、取り出された、定義済みのタイル型についての情報に基づいて、表面メッシュの複数の頂点に対して一対の平面座標をそれぞれ定め、第1データ構造の項目に基づいて、頂点の高さ座標を定めるように設定され得る。それにより、定義済みのタイル型が点の形態を定めるのに使用され得るのに対し、高さ情報は、第1データ構造内の対応する項目から取り出され得る。これにより、多目的利用の可能性が向上する。
【0031】
第1データ構造の項目が、型識別子と高々1つの高さ座標とを含む場合、処理装置は、表面メッシュの頂点の高さ座標を同じ値に定めるように設定され得る。従って、平らなタイルでは、第1データ構造内の項目中に保存する必要のある高さ座標は、最大限1つである。
【0032】
処理装置は、第1データ構造の項目が型識別子と複数の高さ座標とを含む場合、頂点に対して異なる高さ座標を定めるように設定され得る。
【0033】
定義済みのタイル型に対する識別子を含まないデータベースの項目は、それぞれ、表面メッシュの頂点の座標3組についての情報を含んでもよい。そのような項目は、表面メッシュの三角面を定義する頂点指標の配列を更に含んでもよい。
【0034】
データベースは、いずれか1つの態様又は実施形態のデータベースを生成する方法を利用して生成される、データベースであってもよい。
【0035】
別の態様によれば、ナビゲーション装置内で高さ情報を定める方法が提供される。そのナビゲーション装置は、各々が表面分割図のタイルに固有のタイル識別子を含む、複数の項目を有する第1データ構造と、少なくとも1つの定義済みタイル型を定義する第2データ構造とを含む、データベースを有する。1つ以上の場所に対する高さ情報を定めるためには、タイルに固有の識別子を使用して、第1データ構造の項目にアクセスする。項目が、第2データ構造内に保存された定義済みのタイル型に対する型識別子を含んでいるかを判定する。項目が型識別子を含む場合、定義済みのタイル型についての情報は、第2データ構造から取得される。1つ又は複数の場所の高さ座標は、第1データ構造のアクセスされた項目に基づいて定められてもよく、項目が型識別子を含む場合は、第2データ構造内に含まれる定義済みのタイル型に基づいて定められてもよい。
【0036】
本方法では、第2データ構造内の定義済みのタイル型は、第1データ構造内のタイルの項目により参照され得る。定義済みのタイル型に対する識別子を含む各々のタイルでは、全てのDEMデータを個別に保存する必要はない。例示説明として、表面メッシュのいずれの頂点も内部に含まないタイルは、それぞれ、第1データ構造内に、第2データ構造へのポインタを含む項目を有し得る。それにより、記憶空間の要件が削減され得る。
【0037】
第2データ構造内の定義済みのタイル型は、表面メッシュの頂点の形態を定め得る。即ち、定義済みのタイル型には、各々のタイル上の頂点の相対平面座標についての情報が含まれ得る。必要であれば、第1データ構造内の各々の項目中に、頂点の高さ座標についての情報が個別に保存されてもよい。例示説明として、タイルの地形が平らであるが、既定値の高さ(海面等)から外れている場合は、各々のタイルに対して、第1データ構造内の各々の項目中に1つの高さ座標を保存してもよい。タイルが、その内部にいずれの頂点も含まないが、その隅での頂点の高さが異なる場合は、第1データ構造内の各々の項目中に4つの座標を保存してもよい。
【0038】
1つ以上の場所の定められた高さ座標は、3次元地形の視覚化、経路を渡る際に発生する費用の算出、経路検索等のような、様々な目的に利用され得る。
【0039】
上述の特徴と以下に説明される特徴は、指示された各々の組み合わせについてばかりでなく、他の組み合わせでも又は単独でも利用することができると理解されるべきである。
【0040】
実施形態の上述の及び他の特徴は、実施形態の以下の詳細な記述から、付属の図面と関連して読む際に更に明らかになる。図面では、同様の参照番号は、同様の要素を指す。
例えば本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
ナビゲーション装置(1)用のデータベースを生成する方法(10)であって、上記方法が、
3次元地形を定めるデータを取り出すことと、
取り出されたデータに基づいて、複数のタイル(23〜26;31〜34)を含む表面分割図(20)を使用して第1データ構造(11)を生成することとであって、上記表面分割図(20)の各々のタイル(23〜26;31〜34)に対して、項目(13〜18)が、上記第1データ構造(11)内にそれぞれ生成され、上記項目をそれぞれ生成することは、
上記タイル(23〜26;31〜34)内に含まれる上記3次元地形の一部分を、第2データ構造(12)内に含まれる少なくとも1つの定義済みのタイル型と比較することと、
上記比較の結果に基づいて、上記項目中に保存するために、上記3次元地形の一部分を定めるデータ、又は、上記第2データ構造(12)内に含まれる定義済みのタイル型に対する識別子(19)のうちの1つを選択することと
を含み、
上記第1データ構造(11)と上記第2データ構造(12)とを上記データベース(10)内に保存することと
を含む、方法。
(項目2)
上記3次元地形を定める表面メッシュの頂点(41〜50)の座標が、上記3次元地形を定める上記データから取り出されるか、又は、3次元地形を定めるデータに基づいて生成され、上記頂点(41〜50)の各々が、平面座標と高さ座標の一組をそれぞれ有し、
上記表面分割図(20)の各々のタイル(23〜26;31〜34)に対して、上記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する全ての頂点(41〜50)の相対平面座標が、定義済みのタイル型内の頂点(55〜58)の平面座標に対応する場合、上記項目(14、16、17)が、上記第2データ構造(12)内に含まれる、上記定義済みのタイル型に対する識別子(19)をそれぞれ含むように生成される、
上記項目に記載の方法。
(項目3)
上記方法が、
上記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する上記頂点(41〜50)の高さ座標に基づいて、上記定義済みのタイル型に対する上記識別子(19)に加えて、上記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する少なくとも1つの頂点(41〜50)の高さ座標が、上記第1データ構造(11)内に保存されるべきかを判定すること
を更に含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目4)
上記タイル(31)上に位置するいずれかの組の頂点(41、46、47、50)の高さ座標が、既定の閾値を超えて互いに異なる場合、上記タイル(33)上に位置する全ての頂点(41、46、47、50)の高さ座標が、上記第1データ構造(11)の項目(17)中に保存される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目5)
上記タイル(31、32、34)上に位置する全ての頂点(41〜50)の高さ座標が、最大限既定の閾値だけ互いに異なる場合、上記タイル(31、32、34)上に位置する全ての頂点(41〜50)に対して、最大限1つの高さ変位値が、上記第1データ構造(11)の上記項目(14、16)中に保存される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目6)
全ての頂点(47〜50)の上記高さ座標が、既定値の高さと異なる場合、1つの高さ変位値が、上記第1データ構造(11)内の上記項目(16)中に保存され、
全ての頂点(41〜46)の上記高さ座標が、上記既定値の高さと等しい場合、高さ変位値が、上記第1データ構造(11)内の上記項目(14)中に保存されない、
上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目7)
上記3次元地形の一部分を定める上記データ、又は、上記識別子(19)のうちの上記1つが、上記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する全ての頂点(41〜50)の高さ座標とは独立して選択される、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目8)
上記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する全ての頂点(41〜50)が、上記タイル(23〜26;31〜34)の境界に、特に、隅に位置する場合、上記第1データ構造(11)内に保存するために、定義済みのタイル型に対する上記識別子(19)を選択する、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目9)
上記第2データ構造(12)内に含まれる各々の定義済みのタイル型が、複数の頂点(41〜50)の平面座標と、隅として3つの上記頂点(41〜50)をそれぞれ有する三角面を記述する指標の配列とを含む、上記項目のいずれかに記載の方法。
(項目10)
3次元地形を表し、各々が表面分割図(20)のタイル(23〜26;31〜34)に固有のタイル識別子を含む、複数の項目(13〜18)を有する、第1データ構造(11)と、少なくとも1つの定義済みのタイル型を定義する第2データ構造(12)とを含むデータベース(10)と、
タイル(23〜26;31〜34)に上記固有のタイル識別子を使用して、上記第1データ構造(11)の項目にアクセスし、
上記アクセスされた項目が、上記第2データ構造(12)内に保存された定義済みのタイル型に対する型識別子(19)を含んでいるかを判定し、
上記項目が上記型識別子(19)を含む場合、上記定義済みのタイル型についての情報を上記第2データ構造(12)から選択的に取り出し、
上記第1データ構造(11)の上記アクセスされた項目(13〜18)に基づいて、上記項目(13〜18)が上記型識別子(19)を含む場合は、上記第2データ構造(12)内に含まれる上記定義済みのタイル型に基づいて、1つ又は複数の場所の高さ座標を定めるように
設定されている、上記データベース(10)に結合された処理装置(2)と
を含む、ナビゲーション装置(1)。
(項目11)
上記項目(14、16、17)が型識別子(19)を含む場合に、上記処理装置(2)が、上記取り出された上記定義済みのタイル型についての情報に基づいて、表面メッシュの頂点(41〜50)の一組の平面座標をそれぞれ定め、上記第1データ構造(11)の上記項目(14、16、17)に基づいて、上記頂点(41〜50)の高さ座標をそれぞれ定めるように設定されている、上記項目のいずれかに記載のナビゲーション装置(1)。
(項目12)
上記第1データ構造(11)の上記項目(14、16)が、上記型識別子(19)と高々1つの高さ座標とを含む場合、上記頂点(41〜46、47〜50)の高さ座標を同じ値に定めるように上記処理装置(2)が設定されている、上記項目のいずれかに記載のナビゲーション装置(1)。
(項目13)
上記第1データ構造(11)の上記項目(17)が、上記型識別子(19)と複数の高さ座標とを含む場合に、上記頂点(41〜50)に対して異なる高さの座標を定めるように上記処理装置(2)が設定されている、上記項目のいずれかに記載のナビゲーション装置(1)。
(項目14)
定義済みのタイル型に対する識別子(19)を含まない上記データベース(10)の項目(13、15、18)が、表面メッシュの頂点(41〜50)の座標3組についての情報を含む、上記項目のいずれかに記載のナビゲーション装置(1)。
(項目15)
ナビゲーション装置(1)内で高さ情報を定める方法であって、上記ナビゲーション装置(1)が、各々が表面分割図(20)のタイル(23〜26;31〜34)に固有のタイル識別子を含む、複数の項目(13〜18)を有する第1データ構造(11)と、少なくとも1つの定義済みタイル型を定義する第2データ構造(12)とを含む、データベース(10)を有し、上記方法が、
タイル(23〜26;31〜34)に固有の識別子を使用して、上記第1データ構造(11)の項目(13〜18)にアクセスすることと、
上記項目(14、16、17)が、上記第2データ構造(12)内に保存された定義済みのタイル型に対する型識別子(19)を含んでいるかを判定することと、
上記判定の結果に基づいて、上記項目(14、16、17)が上記型識別子(19)を含む場合、上記第2データ構造(12)から、上記定義済みのタイル型についての情報を取得することと、
上記第1データ構造(11)のアクセスされた項目(13〜18)に基づいて、および上記項目(14、16、17)が上記型識別子(19)を含む場合は、上記第2データ構造(12)内に含まれる上記定義済みのタイル型に基づいて、1つ又は複数の場所の高さ座標を定めることと
を含む、方法。
【0041】
摘要
ナビゲーション装置内で使用されるデータベース(10)を生成する方法では、表面分割図の1つのタイルにそれぞれ関連する、第1データ構造(11)内の項目(13〜18)が生成される。少なくとも1つの定義済みのタイル型と各々のタイル上の3次元地形の比較に基づいて、定義済みのタイル型に対する識別子(19)、又は、各々のタイル上の地形を記述するデータのどちらかが、その項目中に保存される。データベース(10)を使用して高さ座標を定める方法と、データベース(10)を含むナビゲーション装置も提供される。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】ナビゲーション装置の概略的ブロック図である。
【図2】データベースの概略的表示である。
【図3】表示分割法が重ねられた地形の平面図である。
【図4】データベースを用いた3次元地形の再構築を示している斜視図である。
【図5】タイルの頂点を示す平面図である。
【図6】データベースを生成する方法の流れ図である。
【図7】図6の方法に用いられ得るデータベース内に項目を生成する手続を示す。
【図8】タイル型の別の典型的形態を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1は、実施形態によるナビゲーション装置1を概略的に示す。ナビゲーション装置1は、ナビゲーション装置1の操作を制御する処理装置2を含む。処理装置2は、例えば、1つ以上のマイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ又は用途特定集積回路の形態の中心処理ユニットを含んでもよい。処理装置2は、グラフィックプロセッサを含み得る。ナビゲーション装置1は、記憶装置3内に保存されるデータベース10を更に含む。記憶装置3は、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ又はハードドライブ、さらに、コンパクトディスク(CD)、DVD、メモリカード等の脱着可能なメモリのような、様々な種類のメモリのいずれか1つ又はいずれかの組み合わせを含んでもよい。ナビゲーション装置1は、光学式出力装置4も含む。ナビゲーション装置1は、位置センサ及び/又は無線受信機及び/又は入力インターフェース5等の追加の部品を含んでもよい。
【0044】
記憶装置3は、3次元地形を定めるデータベース10を保存する。3次元マップを生成し、即ち、地形を視覚化し、燃料消費又は道路に関連する他の費用等を確定するために、処理装置2によりデータベース10内のデータを使用することができる。
【0045】
以下に詳細に説明されるように、データベース10内のデータは、表面分割図に従って構成される。データベース10は、第1データ構造と第2データ構造とを含む。第1データ構造は、各々が表面分割図の1つのタイルに関連している、複数の項目を有する。第1データ構造内の各々の項目は、固有のタイル識別子を有する。加えて、第1データ構造内の各々の項目は、各々のタイル内のデジタル立体モデル(DEM)を直接定義するデータ、又は、定義済みのタイル型に対する識別子のどちらかを含む。定義済みのタイル型に対するそのような識別子が含まれる場合、第1データ構造の項目中の情報は、第2データ構造内の情報と組み合わせられない限り、単独では、タイルに対して表面を再構築することができない。第2データ構造は、第1データ構造内の項目により参照される定義済みタイル型についての情報を含む。
【0046】
第1データ構造内の項目が、各々のタイル内にDEMを直接記述するデータを含む場合、項目は、頂点の座標3組の配列を含んでもよい。その項目は、不規則三角形網(TIN)の三角面を定義する、頂点の指標の別の配列を更に含んでもよい。1つのタイルに対して、1を超えるTINが定義されてもよい。例示説明として、2つのTINを使用して、粗い解像度でタイル内の地形を定めてもよく、4つのTINを使用して、細かい解像度でタイル内の地形を定めてもよい。定義済みのタイル型を参照することにより、タイル内に表面メッシュの形態を定めることができない場合、このデータの全てを第1データ構造内に含んでもよい。
【0047】
第1データ構造内の項目は、定義済みのタイル型に対する識別子を含む場合、各々のタイル内の表面メッシュの形態についてのいずれの情報も含んでいない。即ち、タイルの1つの特徴点(中心又は所与の隅等)の平面位置は、固有のタイル識別子から導かれ得る。次に、表面メッシュの頂点の平面位置は、項目中で参照される定義済みのタイル型を使用して導かれ得る。
【0048】
第1データ構造内の項目は、定義済みのタイル型に対する識別子を含む場合、それにも関わらず、1つ以上の高さ座標を含んでもよい。タイル上に位置する全ての頂点の座標3組を定めるために、第1項目中に含まれる高さ座標(複数可)を、第1データ構造内の項目により参照される定義済みのタイル型により定義される表面メッシュの形態と組み合わせることができる。
【0049】
定義済みのタイル型の数と種類は、考慮される用途に適切であるように選択され得る。幾つかの実装では、その隅に表面メッシュの頂点があるが、その内部に頂点のないタイルを示す、1つの定義済みのタイル型のみが使用される。そのような定義済みのタイル型は、平らな地形上の表面メッシュの形態を記述する。そのような定義済みのタイル型は、粗い解像度レベルで、多くのタイルに対する表面メッシュの形態も記述する。例示説明として、多くのナビゲーション装置用データベースは、10又はそれ以上の解像度レベル等の、数多くの解像度レベルを使用する。少なくとも最も粗いレベルでは、解像度は、地形が、タイルの隅にのみ位置する頂点により適切に定義され得るようなものである。
【0050】
以下に、1つの定義済みのタイル型を使用した実装を示すが、より多くの数の定義済みのタイル型を、他の実装に使用してもよい。
【0051】
図2は、データベース10の概略図である。データベース10は、ナビゲーション装置1に使用され得る。データベース10は、3次元地形を示す。複数の異なる解像度レベルを与えることが望まれる場合、以下に説明されるデータ構造は、各々の解像度レベルに対して与えられ得る。代わりに、複数の異なる解像度レベルに、独立した第1データ構造11が与えられ得るのに対し、複数の異なる解像度レベルに、1つの第2データ構造12が使用され得る。
【0052】
データベース10は、第1データ構造11と第2データ構造12とを有する。第1データ構造11では、複数の項目13〜18が保存される。項目13〜18の各々は、それぞれ、表面分割図の1つのタイルと関連している。第2データ構造12は、タイル型を定義するデータを含む。第2データ構造12内のデータは、第1データ構造の項目中のDEMデータに使用される形式に対応するデータ形式を有し得るが、高さ情報が省かれている。
【0053】
各々の項目13〜18は、固有のタイル識別子を含む。タイルID1、タイルID2等で示される固有のタイル識別子は、タイルの1つの特徴点(例えば、中心又は隅)のx座標及びy座標を定めるのを可能にするようなものである。
【0054】
第1データ構造内の副次集合13、15及び18は、それぞれ、各々のタイル上のDEMの一部分を直接定義するデータを含む。様々なデータ形式が使用されてもよい。実装では、項目13、15及び18内のDEMデータは、それぞれ、1つ又は複数のTINを定義してもよい。各々のTINに対して、DEMデータは、頂点座標の3組の配列と、頂点配列のどの頂点が、それぞれ、表面メッシュの三角面を形成するかを定める頂点指標の配列とを含んでもよい。DEMデータは、三角面に対する法線ベクトルの配列等の追加の情報を含んでもよい。
【0055】
項目13、15又は18により示されるタイルのうちの1つに、1つ以上の場所の高さを定めるために、各々の項目13、15又は18にアクセスする。1つ以上の場所の高さは、第2データ構造12とは独立して、DEMデータから定められてもよい。
【0056】
第1データ構造内の項目14、16及び17の別の副次集合は、それぞれ、第2データ構造12内に保存された定義済みのタイル型に対する、「型1」で示される識別子19を含む。これらの項目14、16及び17は、DEMの様々な頂点の頂点座標の3組を含んでいない。項目14、16及び17は、各々のタイル内の表面メッシュの形態についての情報を含んでいない。即ち、項目14、16及び17内に、互いに対する表面メッシュの頂点のx座標及びy座標を保存する必要はない。
【0057】
項目14等の、定義済みのタイル型に対する識別子19を含む幾つかの項目は、いずれの高さ座標も含み得ない。これは、各々の定義済みのタイル型により定められる表面メッシュの全ての頂点が、既定値の高さに位置することを示す。既定値の高さは、海面であってもよい。
【0058】
項目16等の、定義済みのタイル型に対する識別子19を含む幾つかの項目は、1つの高さ情報のみを含み得る。これは、各々の定義済みのタイル型により定められる表面メッシュの全ての頂点が、既定値の高さから外れた同じ高さに位置することを示す。それにより、1つの単一の高さ変位値のみを使用して、既定値の高さから外れた平らな地形が示され得る。
【0059】
項目17等の、定義済みのタイル型に対する識別子19を含む幾つかの項目は、1以上の高さ座標を含んでもよい。各々の定義済みタイル型の各々の頂点に対する1つの高さ座標は、関連する項目17内に保存されてもよい。そのようなデータ構造は、各々の定義済みタイル型により定められる表面メッシュの頂点が、全て、各々のタイル上の同じ高さに位置しない場合に使用されてもよい。それにより、頂点の形態(即ち、相対的なx位置及びy位置)が、定義済みのタイル型のうちの1つに整合するとの条件で、平坦ではない地形が示され得る。
【0060】
第2データ構造12は、定義済みのタイル型についての情報を含む。この情報は、一般に、第1データ構造内の項目13、15及び18に対してDEMデータが保存される形式と同じであり得る。しかしながら、定義済みのタイル型が、表面メッシュの形態についての情報のみを含む場合、高さ情報は、第2データ構造12にはなくてもよい。例示説明として、第2データ構造12は、各々の定義済みのタイル型に対する頂点の平面座標の2組を定める配列を含んでもよい。頂点の平面座標は、タイルの中心又はその隅のうちの1つ等のタイルの定義済みの場所に対して計測される。第2データ構造12は、どの頂点が、TINの三角面を形成するのかを定める頂点指標の配列を更に含み得る。タイル型が、タイルの隅にのみ頂点があるような型に対応する場合、頂点指標の指標配列は、組み合わせでタイル全体を包含する、2つの三角面を定義し得る。
【0061】
項目14、16又は17により示されるタイルのうちの1つに、1つ以上の場所の高さを定めるために、各々の項目14、16又は17にアクセスする。タイル型を定義する対応するデータは、定義済みのタイル型に対する識別子19を使用して、第2データ構造12から取得される。固有のタイル識別子を使用して、タイルの特徴点のx及びyの絶対位置を定めることができる。第2データ構造内に含まれる、参照されたタイル型に対する頂点の相対平面位置についての情報を使用して、各々のタイル上の表面メッシュの全ての頂点のx座標及びy座標を定めることができる。第1データ構造内のその対応する項目が、1つ以上の高さ座標を有するか否かに基づいて、頂点の高さ座標を定めることができる。例示説明として、第1データ構造内の項目に高さ座標がない場合は、全ての頂点に対するz値を、既定値の高さ(例えば、海面)に設定する。第1データ構造内の項目に1つの高さ座標がある場合は、全ての頂点に対するz値をその値に設定する。第1データ構造内の項目に1つの高さ座標がある場合は、様々な頂点に対するz値を、各々の項目17内に含まれる様々な値に設定する。第1データ構造11内の項目17の中の高さ値の序列は、この場合、第2データ構造12内の頂点配列内に頂点が列挙されるような序列に対応し得る。
【0062】
第1データ構造11内の項目のDEMデータを使用して、又は、第1データ構造11内の項目を、第2データ構造12と組み合わせて使用してそのように定められた高さ情報を、様々な目的に使用することができる。例示説明として、地形を3次元で視覚化することができる。異なる経路に関連する燃料消費等の費用を、高低差を考慮して算出することができる。
【0063】
図3は、地形の平面図である。その地形の上に、表面分割図20が重ねられている。地形は、湖又は海21等の、平らな領域を含む。地形は、河川22等の平らな追加の領域を含み得る。
【0064】
DEMデータを保存する従来の取り組みでは、各々のタイルに対する表面メッシュが、保存されることになる。これは、タイルが、平らであり、海21又は河川22により完全に覆われる場合でも、タイルの隅の頂点に対して座標3組を保存する必要があることになる。
【0065】
定義済みのタイル型を使用することにより、記憶空間が削減され得る。タイルの内部に頂点がないような定義済みのタイル型を使用して、そのタイル型を参照することにより、タイルの内部で平らである地形の形態を定めることができる。
【0066】
図3に示される地形では、タイル23〜25に対して第1データ構造内に生成されるデータ項目は、隅にのみ頂点があるような定義済みのタイル型に対する識別子を含み得る。タイル23〜25は、海面に位置しているので、第1データ構造の各々の項目中に、いずれの高さ座標も保存する必要はない。
【0067】
同様に、タイル26に対する第1データ構造内で生成されるデータ項目は、隅にのみ頂点があるような定義済みのタイル型に対する識別子を含むことができる。タイル26が海面よりも上に又は下に位置する場合、第1データ構造の各々の項目中に、1つの単一の高さ座標を保存することができる。
【0068】
データベースを生成する場合と、そのデータベースから地形を再構築する場合の両方で、1つ以上の定義済みのタイル型を用いる技術を使用してもよい。
【0069】
図4は、データベースが、図1及び図2を参照して記載されたように設定される場合の、データベースからの地形の再構築を示している概略斜視図である。
【0070】
図示されるのは、複数のタイル31〜34に対する表面メッシュである。データベースの第1データ構造内の各々のタイル31〜34に対する項目は、タイルの隅のみ頂点があるようなタイル型へのポインタを含み得る。
【0071】
タイル31上に位置する頂点41〜44のx及びyの絶対座標は、固有のタイル識別子から導かれ得る、中心等のタイル31の特徴点の位置と、第2データ構造内に保存されている頂点の相対位置を組み合わせることにより定められ得る。頂点41〜44のz座標は、再び、第1データ構造内のタイル31に対する項目に基づいて定められ得る。その項目にいずれのz座標もない場合、全ての頂点41〜44の高さは、既定値の高さに設定される。既定値の高さは、海面であり得る。
【0072】
同様に、第1データ構造内のタイル32に対する項目は、いずれのz座標値も含み得ない。それに応じて、タイル32の隅での頂点43〜46の高さは、既定値の高さに、例えば、海面に設定される。
【0073】
第1データ構造内のタイル33に対する項目は、4つのz座標を含んでもよい。タイル33上に位置する頂点41、42、47及び50のx座標及びy座標は、固有のタイル識別子から導かれ得る中心等のタイル33の特徴点の位置を、各々のタイル型に対する第2データ構造内に保存された頂点の相対位置と組み合わせることにより定められてもよい。頂点41、42、47及び50のz座標は、タイル33に対する第1データ構造内の項目中に与えられた値に設定される。それにより、地面に平行ではないが、タイルの内部にいずれの頂点もないような表面メッシュの一部分も示され得る。
【0074】
第1データ構造内のタイル34に対する項目は、1つのz座標値のみを含み得る。それに応じて、タイル34の隅での全ての頂点47〜50の高さは、タイル34に対する第1データ構造内の項目中に保存されたz座標値に設定される。
【0075】
頂点の相互配置の形態が定義済みのタイル型に対応するタイルでは、定義済みのタイル型により定義される形態を、もしあれば、第1データ構造の項目中に保存された高さ座標と組み合わせることにより、各々のタイル上の表面メッシュが、そのように再構築され得る。
【0076】
逆に、図4に示されるように、1つのTIN又は幾つかのTINの形態の表面メッシュから始めて、第1データ構造内の項目を生成することができる。各々のタイル上の表面メッシュの頂点の形態は、それぞれ、定義済みのタイル型(単数又は複数)と比較され得る。
【0077】
第2データ構造内の定義済みのタイル型を定義は、面51及び52等の三角面を定義する指標配列を含んでもよい。第2データ構造からのデータを使用して、DEMデータが第1データ構造内に直接保存されている、タイルに対して使用可能なデータに対応する様々なタイル上における表面メッシュの表現を得ることができる。
【0078】
図5は、中心54と隅に頂点55〜58とを有するタイルを平面図で示す。
【0079】
第1データ構造11は、中心54又はタイルの別の特徴点の位置が、固有のタイル識別子から導かれ得るようなものであり得る。第2データ構造は、特徴点に対して計測された、頂点55〜58の平面座標を含んでいる。従って、頂点の絶対平面(x及びy)座標は、上述のように定められ得る。
【0080】
図6は、データベースを生成する方法60の流れ図である。方法60は、コンピュータ等の電子処理装置により実行される。方法60は、データベースがナビゲーション装置に配備される前に実行され得る。
【0081】
61では、3次元地形を定めるデータが取得される。データは、表面メッシュを含んでもよい。データは、1つ又は複数のTIN(複数可)を定義してもよい。TIN(複数可)は、表面分割図上で定められてもよい。他の実装では、データは、例えば、まだ表面メッシュの形態ではない、衛星画像中の高さ値であってもよい。この場合、1つ又は複数のTINが、3次元地形を示すように定められてもよい。対応する表面分割図も定めてもよい。
【0082】
62では、表面分割図のタイルが選択される。方法60は、表面分割図の複数のタイルを通じて、繰り返されてもよい。この場合、62で選択されたタイルは、第1繰り返しでの、表面分割図の隅でのタイルであってもよい。
【0083】
63では、各々のタイル上のTIN(複数可)の表面メッシュは、1つ又は複数の定義済みのタイル型と比較される。各々のタイル上のTIN(複数可)は、複数の頂点を含む。この比較ステップでは、各々のタイル上のTIN(複数可)の頂点の相対平面座標が定められ得る。続いて、各々のタイル上の表面メッシュの形態を定める頂点の相対平面座標が、1つ又は複数の定義済みのタイル型と比較され得る。各々のタイル上のTIN(複数可)の頂点の形態が、定義済みのタイル型(複数可)のうちの1つに整合するかを判定する。
【0084】
例示説明として、タイルの隅でのみ頂点があるような1つの定義済みの型のみを使用する場合、タイル上のTIN(複数可)の頂点形態は、タイルの内部に頂点がなく、タイルの隅に全ての頂点が位置する場合にのみ、定義済みのタイル型に整合する。
【0085】
タイル内の頂点形態が、定義済みのタイル型に整合しない場合、本方法は、64へ進む。64では、タイル上のTIN(複数可)の一部分を記述するDEMデータが、データベースの第1データ構造内の項目中に保存される。DEMデータは、全ての頂点に対する頂点座標の座標3組を有する頂点配列と、頂点のうちのどれが、それぞれ、様々な三角面を形成するのかを記述する指標配列とを含むことができる。第1データ構造内の項目は、各々のタイルに対する固有の識別子を更に含む。
【0086】
タイル内の頂点形態が、定義済みのタイル型に整合する場合、本方法は、65へ進む。65では、各々のタイルに対する項目が、第1データ構造内に生成される。項目は、各々のタイル上のTIN(複数可)の頂点形態に整合するタイル型を指し示す識別子を含む。その項目は、様々な頂点に対する平面座標を含んでいない。第1データ構造内の項目は、各々のタイルに固有の識別子を更に含む。タイル上の頂点の高さ座標に依存して、全ての頂点が既定値の高さに位置する場合、項目は、高さ座標を含まないように生成され得る。全ての頂点が、既定値の高さとは異なる同じ高さに位置する場合、項目は、1つの高さ座標を含むように生成され得る。頂点の全てが、同じ高さには位置していない場合、項目は、各々の頂点に対して1つの高さ座標を含むように生成され得る。
【0087】
66では、各々のタイルに対して項目が生成されたかを判定する。追加のタイルがある場合、方法は、62に戻る。
【0088】
各々のタイルに対して、第1データ構造内の項目がそれぞれ生成されている場合、67で、第1データ構造及び第2データ構造が保存され、そのようにしてデータベースを生成する。
【0089】
図7は、図6の方法を追加的に説明する手続70の流れ図である。図7の手続は、タイルの隅でのみ頂点があるような定義済みのタイル型が1つしかない場合、図6の方法でステップ64〜65を実施するために使用され得る。
【0090】
71では、各々のタイル上の表面メッシュの全ての頂点が、タイルの隅に位置しているかを判定する。
【0091】
タイルの隅に位置しない頂点が少なくとも1つある場合、本方法は、72に進む。72では、固有のタイル識別子と、1つ又は複数のTIN(複数可)を定義するデータとを含む項目が、タイルに対して生成される。TIN(複数可)は、1つ又は複数の頂点配列と、様々な三角面を定義する指標配列とを含んでもよい。次に、本方法60は、66に続く。
【0092】
全ての頂点がタイルの隅に位置する場合、手続は、73へ進む。73では、固有のタイル識別子と、定義済みのタイル型に対する識別子とを含む項目が、タイルに対して生成される。
【0093】
74では、全ての頂点の高さ座標が同じであるかを判定する。
【0094】
全ての頂点の高さ座標が同じではない場合、手続は、75に進む。75では、タイル上に位置する全ての頂点の高さ座標が、第1データ構造内の項目中に保存される。
【0095】
全ての頂点の高さ座標が同じである場合、手続は、76に進む。76では、全ての頂点の高さ座標が既定値に対応しているかを判定する。既定値は、海面であり得る。
【0096】
タイル上に位置する全ての頂点の高さ座標が既定値に等しくない場合、本手続は、77に進む。77では、全ての頂点の(同じ)高さ座標に対応する1つの高さ値が、第1データ構造内の項目中に保存される。次に、本方法60は、66に続く。
【0097】
タイル上に位置する全ての頂点の高さ座標が、既定値に等しくない場合、本手続は、78に進む。78では、各々のタイルに対する項目は、変更されずに残される。即ち、いかなる高さ座標も、項目中に書き込まれない。次に、本方法60は、66に続く。
【0098】
タイルの隅でのみ頂点があるようなタイル型の使用が、幾つかの実施形態に示されているが、より多くの数のタイル型を使用してもよい。タイル型(単数又は複数)は、各々のタイル上の表面メッシュの頂点に対して様々な形態を定義することができる。
【0099】
図8は、別の典型的な形態を有するタイル型80を示す。様々な定義済みのタイル型を使用することができる。例示説明として、図8に示されるように、定義済みのタイル型が、四角形のタイルが2つの三角形に分割されているような形態を有するものであってもよい。その結果得られる三角形の各々は、地形表面の高さの変化に対応する必要がある場合、再び、対称的に2つに分割され得る。定義済みのタイル型は、組み合わせで正方形のタイルを覆う直角二等辺三角形によってのみタイル全体が覆われるような形態の集合から、それぞれ選択されてもよい。
【0100】
実施形態による方法及び装置が、詳細に記載されたが、他の実施形態では、変更がなされてもよい。例示説明として、1つの定義済みのタイル型の使用が、幾つかの実施形態に関連して示されているが、より多くの数の定義済みのタイル型を使用してもよい。
【0101】
更なる例示説明として、表面メッシュの形態のみを記述する定義済みのタイル型が記載されたが、ある高さ情報を含む定義済みのタイル型を使用することもできる。
【0102】
本発明の実施形態は、ナビゲーション装置に用いられるデータベースを生成するのに使用され得るが、それに限定されない。そのようなデータベースは、例えば、経路検索又は他の運転者補助用途のために、ナビゲーション装置の光学式出力装置を介して3次元地形を視覚化するように用いられてもよいが、それに限定されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ナビゲーション装置(1)用のデータベースを生成する方法(10)であって、前記方法が、
3次元地形を定めるデータを取り出すことと、
取り出されたデータに基づいて、複数のタイル(23〜26;31〜34)を含む表面分割図(20)を使用して第1データ構造(11)を生成することとであって、前記表面分割図(20)の各々のタイル(23〜26;31〜34)に対して、項目(13〜18)が、前記第1データ構造(11)内にそれぞれ生成され、前記項目をそれぞれ生成することは、
前記タイル(23〜26;31〜34)内に含まれる前記3次元地形の一部分を、第2データ構造(12)内に含まれる少なくとも1つの定義済みのタイル型と比較することと、
前記比較の結果に基づいて、前記項目中に保存するために、前記3次元地形の一部分を定めるデータ、又は、前記第2データ構造(12)内に含まれる定義済みのタイル型に対する識別子(19)のうちの1つを選択することと
を含み、
前記第1データ構造(11)と前記第2データ構造(12)とを前記データベース(10)内に保存することと
を含む、方法。
【請求項2】
前記3次元地形を定める表面メッシュの頂点(41〜50)の座標が、前記3次元地形を定める前記データから取り出されるか、又は、3次元地形を定めるデータに基づいて生成され、前記頂点(41〜50)の各々が、平面座標と高さ座標の一組をそれぞれ有し、
前記表面分割図(20)の各々のタイル(23〜26;31〜34)に対して、前記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する全ての頂点(41〜50)の相対平面座標が、定義済みのタイル型内の頂点(55〜58)の平面座標に対応する場合、前記項目(14、16、17)が、前記第2データ構造(12)内に含まれる、前記定義済みのタイル型に対する識別子(19)をそれぞれ含むように生成される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法が、
前記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する前記頂点(41〜50)の高さ座標に基づいて、前記定義済みのタイル型に対する前記識別子(19)に加えて、前記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する少なくとも1つの頂点(41〜50)の高さ座標が、前記第1データ構造(11)内に保存されるべきかを判定すること
を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記タイル(31)上に位置するいずれかの組の頂点(41、46、47、50)の高さ座標が、既定の閾値を超えて互いに異なる場合、前記タイル(33)上に位置する全ての頂点(41、46、47、50)の高さ座標が、前記第1データ構造(11)の項目(17)中に保存される、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記タイル(31、32、34)上に位置する全ての頂点(41〜50)の高さ座標が、最大限既定の閾値だけ互いに異なる場合、前記タイル(31、32、34)上に位置する全ての頂点(41〜50)に対して、最大限1つの高さ変位値が、前記第1データ構造(11)の前記項目(14、16)中に保存される、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
全ての頂点(47〜50)の前記高さ座標が、既定値の高さと異なる場合、1つの高さ変位値が、前記第1データ構造(11)内の前記項目(16)中に保存され、
全ての頂点(41〜46)の前記高さ座標が、前記既定値の高さと等しい場合、高さ変位値が、前記第1データ構造(11)内の前記項目(14)中に保存されない、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記3次元地形の一部分を定める前記データ、又は、前記識別子(19)のうちの前記1つが、前記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する全ての頂点(41〜50)の高さ座標とは独立して選択される、請求項2〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記タイル(23〜26;31〜34)上に位置する全ての頂点(41〜50)が、前記タイル(23〜26;31〜34)の境界に、特に、隅に位置する場合、前記第1データ構造(11)内に保存するために、定義済みのタイル型に対する前記識別子(19)を選択する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2データ構造(12)内に含まれる各々の定義済みのタイル型が、複数の頂点(41〜50)の平面座標と、隅として3つの前記頂点(41〜50)をそれぞれ有する三角面を記述する指標の配列とを含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
3次元地形を表し、各々が表面分割図(20)のタイル(23〜26;31〜34)に固有のタイル識別子を含む、複数の項目(13〜18)を有する、第1データ構造(11)と、少なくとも1つの定義済みのタイル型を定義する第2データ構造(12)とを含むデータベース(10)と、
タイル(23〜26;31〜34)に前記固有のタイル識別子を使用して、前記第1データ構造(11)の項目にアクセスし、
前記アクセスされた項目が、前記第2データ構造(12)内に保存された定義済みのタイル型に対する型識別子(19)を含んでいるかを判定し、
前記項目が前記型識別子(19)を含む場合、前記定義済みのタイル型についての情報を前記第2データ構造(12)から選択的に取り出し、
前記第1データ構造(11)の前記アクセスされた項目(13〜18)に基づいて、前記項目(13〜18)が前記型識別子(19)を含む場合は、前記第2データ構造(12)内に含まれる前記定義済みのタイル型に基づいて、1つ又は複数の場所の高さ座標を定めるように
設定されている、前記データベース(10)に結合された処理装置(2)と
を含む、ナビゲーション装置(1)。
【請求項11】
前記項目(14、16、17)が型識別子(19)を含む場合に、前記処理装置(2)が、前記取り出された前記定義済みのタイル型についての情報に基づいて、表面メッシュの頂点(41〜50)の一組の平面座標をそれぞれ定め、前記第1データ構造(11)の前記項目(14、16、17)に基づいて、前記頂点(41〜50)の高さ座標をそれぞれ定めるように設定されている、請求項10に記載のナビゲーション装置(1)。
【請求項12】
前記第1データ構造(11)の前記項目(14、16)が、前記型識別子(19)と高々1つの高さ座標とを含む場合、前記頂点(41〜46、47〜50)の高さ座標を同じ値に定めるように前記処理装置(2)が設定されている、請求項11に記載のナビゲーション装置(1)。
【請求項13】
前記第1データ構造(11)の前記項目(17)が、前記型識別子(19)と複数の高さ座標とを含む場合に、前記頂点(41〜50)に対して異なる高さの座標を定めるように前記処理装置(2)が設定されている、請求項11に記載のナビゲーション装置(1)。
【請求項14】
定義済みのタイル型に対する識別子(19)を含まない前記データベース(10)の項目(13、15、18)が、表面メッシュの頂点(41〜50)の座標3組についての情報を含む、請求項10〜13のいずれか1項に記載のナビゲーション装置(1)。
【請求項15】
ナビゲーション装置(1)内で高さ情報を定める方法であって、前記ナビゲーション装置(1)が、各々が表面分割図(20)のタイル(23〜26;31〜34)に固有のタイル識別子を含む、複数の項目(13〜18)を有する第1データ構造(11)と、少なくとも1つの定義済みタイル型を定義する第2データ構造(12)とを含む、データベース(10)を有し、前記方法が、
タイル(23〜26;31〜34)に固有の識別子を使用して、前記第1データ構造(11)の項目(13〜18)にアクセスすることと、
前記項目(14、16、17)が、前記第2データ構造(12)内に保存された定義済みのタイル型に対する型識別子(19)を含んでいるかを判定することと、
前記判定の結果に基づいて、前記項目(14、16、17)が前記型識別子(19)を含む場合、前記第2データ構造(12)から、前記定義済みのタイル型についての情報を取得することと、
前記第1データ構造(11)のアクセスされた項目(13〜18)に基づいて、および前記項目(14、16、17)が前記型識別子(19)を含む場合は、前記第2データ構造(12)内に含まれる前記定義済みのタイル型に基づいて、1つ又は複数の場所の高さ座標を定めることと
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−234534(P2012−234534A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−97082(P2012−97082)
【出願日】平成24年4月20日(2012.4.20)
【出願人】(504147933)ハーマン ベッカー オートモーティブ システムズ ゲーエムベーハー (165)
【Fターム(参考)】