説明

データ処理中継装置

【課題】クライアント装置の外部記憶装置に対するサーバ装置からのデータ処理を中継すること。
【解決手段】制御手段110と、記憶手段120とを備え、制御手段110は、データ入力受付部と、記憶手段120が具備する2つのパーティション121、122のうち、データ入力受付部が入力を受け付けたデータの出力元の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムのパーティションに、データ入力受付部が入力を受け付けたデータを書き込むデータ書込部と、データ書込部が書き込んだ書込先のパーティションのデータを、他方のパーティションへ複写するデータ複写部と、データ複写部が複写した複写先のパーティションのデータを、サーバ装置200又はクライアント装置300のいずれかの外部記憶装置のうち、複写先のパーティションと同じファイルシステムの装置へ出力するデータ出力部とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理中継装置に関する。特に、本発明は、クライアント装置の外部記憶装置に対するサーバ装置からのデータ処理を中継するデータ処理中継装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エンタープライズ向けのサーバには、マネジメントボードと呼ばれる制御ボードが搭載されている。サーバの管理者は、マネジメントボードのファームウェアがバーチャルKVM(Keyboard、Video、Mouse)機能をサポートしている場合、リモート環境からサーバのキーボード、ビデオ、マウスの操作を行うことができる。そのため、サーバの管理者は、サーバの設置場所へ出向くことなく、サーバの操作や保守を行うことができる。
【0003】
既知のマネジメントボードは、コンソールに接続されているリムーバブルメディアのファイルシステムを、サーバのOSにそのまま見せる。このようにして、サーバのOSは、コンソールに接続されているリムーバブルメディアを、あたかもサーバに直接接続されているかのように利用することができる。
【0004】
しかしながら、既知のマネジメントボードによっては、サーバのOSがサポートしているファイルシステムと、コンソールがサポートしているファイルシステムが同じでなければ、バーチャルKVM機能を利用することができない。即ち、既知のマネジメントボードによっては、サーバのOSがサポートしていないレガシーデバイスを、バーチャルKVM機能によって利用することができない。また、サーバのOSがバーチャルKVM機能によるUSBデバイスへの書き込み速度が遅い。
【0005】
ところで、ドライブ装置、及び光ディスクのような記録担体から読み取る又は記録担体に書き込む方法としては、標準的なドライブのインターフェースから光ディスクフォーマットへのフォーマットマッピングに関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特表2006−523882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、ハードウェアへ接続するインターフェースの互換性を維持するための技術である。そのため、ドライブ装置を制御するOSは、記録媒体とインターフェースの両方をサポートする必要がある。したがって、特許文献1に記載の技術によっては、ハードウェアの互換性は保たれても、ソフトウェアのサポートの負担を軽減させることはできない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の第1の形態によると、クライアント装置の外部記憶装置に対するサーバ装置からのデータ処理を中継するデータ処理中継装置であって、当該データ処理中継装置の動作を制御する制御手段と、サーバ装置の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムの第1のパーティションと、クライアント装置の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムの第2のパーティションとを具備する記憶手段とを備え、制御手段は、サーバ装置又はクライアント装置のいずれかの外部記憶装置から出力されたデータの入力を受け付けるデータ入力受付部と、記憶手段が具備する2つのパーティションのうち、データ入力受付部が入力を受け付けたデータの出力元の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムのパーティションに、データ入力受付部が入力を受け付けたデータを書き込むデータ書込部と、データ書込部が書き込んだ書込先のパーティションのデータを、他方のパーティションへ複写するデータ複写部と、データ複写部が複写した複写先のパーティションのデータを、サーバ装置又はクライアント装置のいずれかの外部記憶装置のうち、複写先のパーティションと同じファイルシステムの装置へ出力するデータ出力部とを有する。
【0009】
なおまた、上記のように発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となり得る。
【発明の効果】
【0010】
以上の説明から明らかなように、この発明においては、サーバ装置又はクライアント装置のいずれかの外部記憶装置から出力されたデータの入力を受け付けて、記憶手段が具備する2つのパーティションのうち、入力を受け付けたデータの出力元の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムのパーティションに、入力を受け付けたデータを書き込んで、書込先のパーティションのデータを、他方のパーティションへ複写して、複写先のパーティションのデータを、サーバ装置又はクライアント装置のいずれかの外部記憶装置のうち、複写先のパーティションと同じファイルシステムの装置へ出力するようにした。このようにして、この発明においては、例えば、ファームウェアのバーチャルKVM機能を利用して、サーバ装置のOSがサポートしていないファイルシステムを保有するクライアント装置の外部記憶装置を利用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】一実施形態に係るマネジメントボード100の利用環境の一例を示す図である。
【図2】サービスプロセッサ110のブロック構成の一例を示す図である。
【図3】サービスプロセッサ110の動作フローの一例を示す図である。
【図4】サービスプロセッサ110の動作フローの別の例を示す図である。
【図5】サービスプロセッサ110の動作フローの更に別の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は、特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、一実施形態に係るマネジメントボード100の利用環境の一例を示す。マネジメントボード100は、サーバ200の制御や監視等の処理を行う制御ユニットである。また、マネジメントボード100は、コンソール300と電気的に接続されているUSBメモリ310に対するサーバ200からのデータ処理を中継する。なおまた、マネジメントボード100は、この発明における「データ処理中継装置」の一例であってよい。また、コンソール300は、この発明における「クライアント装置」の一例であってよい。また、USBメモリ310は、この発明における「クライアント装置の外部記憶装置」の一例であってよい。
【0014】
マネジメントボード100は、サーバ200に取り付けられている。より具体的に説明すると、マネジメントボード100は、サーバ200のマザーボードに装着されている。サーバ200は、コンソール300と通信回線400を介して通信接続されている。なおまた、通信回線400は、インターネット等のコンピュータネットワーク、通信事業者のコアネットワーク、及び種々のローカルネットワークを含む。
【0015】
コンソール300は、サーバ200を操作するために使う入出力装置のセットである。コンソール300は、ディスプレイ等の表示装置、キーボード等の入力装置で構成される。コンソール300のUSBコネクタには、USBメモリ310が接続されている。USBメモリ310は、USBコネクタに接続して使用する、フラッシュメモリを内蔵した持ち運び可能な記憶装置である。
【0016】
マネジメントボード100は、様々なハードウェアコンポーネントから構成されている。図1には、本実施形態に係るマネジメントボード100の動作に必要となるハードウェアコンポーネントのみを示している。
【0017】
マネジメントボード100は、サービスプロセッサ110を具備している。サービスプロセッサ110は、マネジメントボード100の制御等に使われる、一つの半導体チップにコンピュータシステム全体を蓄積したLSI(Large Scale Integration)製品である。なおまた、サービスプロセッサ110は、この発明における「制御手段」の一例であってよい。
【0018】
また、マネジメントボード100には、サービスプロセッサ301のSPIインターフェースを介して、microSDメモリーカード120が接続されている。microSDメモリーカード120は、SDメモリーカードのサイズを縮小したもので、miniSDメモリーカードを更に小型化した超小型メモリーカードである。そして、microSDメモリーカード120は、コンソール300に接続されているUSBメモリ310のキャッシュメモリとして機能する。なおまた、microSDメモリーカード120は、この発明における「記憶手段」の一例であってよい。
【0019】
microSDメモリーカード120には、VxFS(VERITAS File System)領域121、及びFAT(File Allocation Tables)領域122を具備している。なおまた、VxFS領域121は、この発明における「第1のパーティション」の一例であってよい。また、FAT領域122は、この発明における「第2のパーティション」の一例であってよい。
【0020】
VxFS領域121は、サーバ200の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムのパーティションである。本実施形態において、サーバ200は、ファイルシステムとしてVxFSをサポートしているものとする。VxFSは、VERITAS社の開発した商用ジャーナルファイルシステムであり、エクステントを採用したファイルシステムである。
【0021】
FAT領域122は、コンソール300に接続されているUSBメモリ310と同じファイルシステムのパーティションである。本実施形態において、コンソール300は、ファイルシステムとしてFATをサポートしているものとする。FATは、MS−DOSやWindows(登録商標)等、Microsoft社製のOSで利用されるファイルシステムである。
【0022】
なおまた、本実施形態では、説明が煩雑になることを防ぐことを目的として、サーバ200が一のコンソール300に接続されている構成について説明するが、サーバ200は複数のコンソール300に接続されてよい。
【0023】
図2は、サービスプロセッサ110のブロック構成の一例を示す。サービスプロセッサ110は、OS判別部111、パーティション生成部112、命令受付部113、データ入力受付部114、データ書込部115、データ複写部116、データ出力部117、及びレスポンス出力部118を有する。以下に、各構成要素の機能及び動作を説明する。
【0024】
OS判別部111は、サーバ200及びコンソール300のOSが如何なるOSであるかを判別する。そして、OS判別部111は、その判別結果を示すデータを、パーティション生成部112へ送る。
【0025】
パーティション生成部112は、OS判別部111から判別結果を示すデータを受け取ると、その判別結果データによって示されるサーバ200のOSによって利用可能なファイルシステムとなるように、microSDメモリーカード120にパーティション生成する。また、パーティション生成部112は、OS判別部111から受け取った判別結果データによって示されるコンソール300のOSによって利用可能なファイルシステムとなるように、microSDメモリーカード120にパーティションを生成する。
【0026】
命令受付部113は、サーバ200からコンソール300に対するデータ処理の命令を受け付ける。そして、命令受付部113は、受け付けた命令を示すデータを、データ入力受付部114へ送る。
【0027】
データ入力受付部114は、サーバ200又はコンソール300のいずれかの外部記憶装置から出力されたデータの入力を受け付ける。そして、データ入力部114は、入力を受け付けたデータを、データ書込部115へ送る。より具体的に説明すると、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、USBメモリ310に記憶されているデータを読み出して、サーバ200の外部記憶装置に書き込む旨の命令であった場合、データ入力受付部114は、コンソール300から出力されたデータの入力を受け付ける。また、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、サーバ200の外部記憶装置に記憶されているデータを読み出して、USBメモリ310に書き込む旨の命令であった場合、データ入力受付部114は、サーバ200から出力されたデータの入力を受け付ける。
【0028】
データ書込部115は、データ入力受付部114からデータを受け取ると、VxFS領域121、FAT領域122のうち、データ入力受付部114が入力を受け付けたデータの出力元の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムのパーティションに、データ入力受付部114が入力を受け付けたデータを書き込む。より具体的に説明すると、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、USBメモリ310に記憶されているデータを読み出して、サーバ200の外部記憶装置に書き込む旨の命令であった場合、データ書込部115は、FAT領域122に、データ入力受付部114が入力を受け付けたデータを書き込む。また、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、サーバ200の外部記憶装置に記憶されているデータを読み出して、USBメモリ310に書き込む旨の命令であった場合、データ書込部115は、VxFS領域121に、データ入力受付部114が入力を受け付けたデータを書き込む。
【0029】
データ複写部116は、データ書込部115が書き込んだ書込先のパーティションのデータを、他方のパーティションへ複写する。より具体的に説明すると、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、USBメモリ310に記憶されているデータを読み出して、サーバ200の外部記憶装置に書き込む旨の命令であった場合、データ複写部116は、データ書込部115が書き込んだFAT領域122のデータを、VxFS領域121へ複写する。また、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、サーバ200の外部記憶装置に記憶されているデータを読み出して、USBメモリ310に書き込む旨の命令であった場合、データ複写部116は、データ書込部115が書き込んだVxFS領域121のデータを、FAT領域122へ複写する。
【0030】
データ出力部117は、データ複写部116が複写した複写先のパーティションのデータを、サーバ200又はコンソール300のいずれかの外部記憶装置のうち、複写先のパーティションと同じファイルシステムの装置へ出力する。より具体的に説明すると、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、USBメモリ310に記憶されているデータを読み出して、サーバ200の外部記憶装置に書き込む旨の命令であった場合、データ出力部117は、データ複写部116が複写したVxFS領域121のデータを、サーバ200へ出力する。また、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、サーバ200の外部記憶装置に記憶されているデータを読み出して、USBメモリ310に書き込む旨の命令であった場合、データ出力部117は、データ複写部116が複写したFAT領域122のデータを、コンソール300へ出力する。
【0031】
レスポンス出力部118は、命令受付部113がサーバ200から受け付けた命令に対するレスポンスを、サーバ200へ出力する。より具体的に説明すると、命令受付部113が受け付けたサーバ200からの命令の内容が、サーバ200の外部記憶装置に記憶されているデータを読み出して、USBメモリ310に書き込む旨の命令であった場合、レスポンス出力部118は、データ書込み部115がVxFS領域121に、データ入力受付部114が入力を受け付けたデータを書き込んだ後、データ複写部116がVxFA領域121のデータを、FAT領域122へ複写する前に、命令受付部113がサーバ200から受け付けた命令に対するレスポンスを、サーバ200へ出力する。
【0032】
図3は、サービスプロセッサ110の動作フローの一例を示す。サーバ200のOSが、ファームウェアが構築するUSBデバイスに対して、読み込み処理を開始すると、サービスプロセッサ110の命令受付部113は、USBメモリ310の読み込み命令の入力を受け付ける(S101)。
【0033】
そして、サービスプロセッサ110のデータ入力受付部114は、USBメモリ310の読み込み内容をサーバのOSに応答するために、ネットワーク経由で、コンソールに接続されているUSBメモリ310に対して、読み込み要求を行って(S102)、通信回線400を通して、コンソール300に接続されているUSBメモリ310の読み込みデータを受信する(S103)。
【0034】
コンソール300に接続されているUSBメモリ310のファイルシステムは、FAT形式である。したがって、サービスプロセッサ110のデータ書込部115は、microSDメモリーカード120上に構築したFAT領域122に、コンソール300に接続されているUSBメモリ310の読み込みデータを書き込む(S104)。
【0035】
そして、FAT領域122を更新した場合、サービスプロセッサ110のデータ複写部116は、合わせてVxFS領域121を更新する(S105)。このようにして、サーバ200のOSが認識できる形式で、読み込みデータを返せるようにする。
【0036】
VxFS領域121の更新完了後、サービスプロセッサ110のデータ出力部117は、サーバ200のOSに、VxFS領域121の読み込みデータを返答する(S106)。
【0037】
図4は、サービスプロセッサ110の動作フローの別の例を示す。サーバ200のOSが、ファームウェアが構築するUSBデバイスに対して、書き込み処理を開始すると、サービスプロセッサ110のデータ入力受付部114は、USBメモリ310への書き込み命令の入力を受け付ける(S201)。
【0038】
そして、サーバ200のOSからの書き込みデータを受信すると、サービスプロセッサ110のデータ書込部115は、VxFS領域121を更新する(S202)。
【0039】
サーバ200のOSの書き込み処理が、長時間待たされないようにするため、サービスプロセッサ110のレスポンス出力部118は、サーバ200のOSからの書き込みデータをVxFS領域121へ更新後、即座にサーバ200のOSへ書き込み完了通知を出す(S203)。
【0040】
そして、VxFS領域121を更新した場合、サービスプロセッサ110のデータ複写部116は、合わせてFAT領域122を更新する(S204)。
【0041】
そして、FAT領域122の更新完了後、サービスプロセッサ110のデータ出力部117は、コンソール300のUSBメモリ310に、ネットワーク経由で、書き込みデータを送信する(S205)。
【0042】
図5は、サービスプロセッサ110の動作フローの更に別の例を示す。サーバ200のOSが、ファームウェアが構築するUSBメモリ310に対して、媒体初期化処理を開始すると、サービスプロセッサ110のデータ入力受付部114は、USBメモリ310の初期化命令の入力を受け付ける(S301)。
【0043】
そして、サーバ200のOSからの媒体初期化命令を受信すると、サービスプロセッサ110のデータ書込部115は、VxFS領域121を初期化する(S302)。
【0044】
そして、サービスプロセッサ110のデータ複写部116は、FAT領域122を初期化する(S303)。
【0045】
そして、サービスプロセッサ110のデータ出力部117は、コンソール300に媒体初期化命令を送信し、コンソール300のUSBメモリ310を初期化する(S304)。
【0046】
以上説明したように、マネジメントボード100利用したサーバ200によっては、ファームウェアのバーチャルKVM機能を利用して、サーバ200のOSがサポートしていないファイルシステムを保有するコンソール300のUSBメモリ310を利用することができるようになる。
【0047】
また、マネジメントボード100は、OSからの書き込み内容を、microSDカード120上のVxFS領域121を更新後、即座にOSに対して返答する。そのため、マネジメントボード100を利用したサーバ200によっては、OSから、マネジメントボード100が構築するUSBデバイスに対する書き込み処理の高速化が可能となる。
【0048】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は、上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0049】
100 マネジメントボード
110 サービスプロセッサ
111 OS判別部
112 パーティション生成部
113 命令受付部
114 データ入力受付部
115 データ書込部
116 データ複写部
117 データ出力部
118 レスポンス出力部
120 microSDメモリーカード
121 VxFS領域
122 FAT領域
200 サーバ
300 コンソール
310 USBメモリ
400 通信回線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
クライアント装置の外部記憶装置に対するサーバ装置からのデータ処理を中継するデータ処理中継装置であって、
当該データ処理中継装置の動作を制御する制御手段と、
前記サーバ装置の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムの第1のパーティションと、前記クライアント装置の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムの第2のパーティションとを具備する記憶手段と
を備え、
前記制御手段は、
前記サーバ装置又は前記クライアント装置のいずれかの外部記憶装置から出力されたデータの入力を受け付けるデータ入力受付部と、
前記記憶手段が具備する2つのパーティションのうち、前記データ入力受付部が入力を受け付けたデータの出力元の外部記憶装置のファイルシステムと同じファイルシステムのパーティションに、前記データ入力受付部が入力を受け付けたデータを書き込むデータ書込部と、
前記データ書込部が書き込んだ書込先のパーティションのデータを、他方のパーティションへ複写するデータ複写部と、
前記データ複写部が複写した複写先のパーティションのデータを、前記サーバ装置又はクライアント装置のいずれかの外部記憶装置のうち、前記複写先のパーティションと同じファイルシステムの装置へ出力するデータ出力部と
を有するデータ処理中継装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記サーバ装置からクライアント装置に対するデータ処理の命令を受け付ける命令受付部
を更に有する請求項1に記載のデータ処理中継装置。
【請求項3】
前記命令受付部が受け付けた前記サーバ装置からの命令の内容が、前記クライアント装置の外部記憶装置に記憶されているデータを読み出して、前記サーバ装置の外部記憶装置に書き込む旨の命令であった場合、
前記データ入力受付部は、前記クライアント装置から出力されたデータの入力を受け付け、
前記データ書込部は、前記第2のパーティションに、前記データ入力受付部が入力を受け付けたデータを書き込み、
前記データ複写部は、前記データ書込部が書き込んだ前記第2のパーティションのデータを、前記第1のパーティションへ複写し、
前記データ出力部は、前記データ複写部が複写した前記第1のパーティションのデータを、前記サーバ装置へ出力する
請求項2に記載のデータ処理中継装置。
【請求項4】
前記命令受付部が受け付けた前記サーバ装置からの命令の内容が、前記サーバ装置の外部記憶装置に記憶されているデータを読み出して、前記クライアント装置の外部記憶装置に書き込む旨の命令であった場合、
前記データ入力受付部は、前記サーバ装置から出力されたデータの入力を受け付け、
前記データ書込部は、前記第1のパーティションに、前記データ入力受付部が入力を受け付けたデータを書き込み、
前記データ複写部は、前記データ書込部が書き込んだ前記第1のパーティションのデータを、前記第2のパーティションへ複写し、
前記データ出力部は、前記データ複写部が複写した前記第2のパーティションのデータを、前記クライアント装置へ出力する
請求項2又は3に記載のデータ処理中継装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記命令受付部が前記サーバ装置から受け付けた命令に対するレスポンスを、前記サーバ装置へ出力するレスポンス出力部
を更に有する請求項3に記載のデータ処理中継装置。
【請求項6】
前記命令受付部が受け付けた前記サーバ装置からの命令の内容が、前記サーバ装置の外部記憶装置に記憶されているデータを読み出して、前記クライアント装置の外部記憶装置に書き込む旨の命令であった場合、
前記レスポンス出力部は、前記データ書込み部が前記第1のパーティションに、前記データ入力受付部が入力を受け付けたデータを書き込んだ後、前記データ複写部が前記第1のパーティションのデータを、前記第2のパーティションへ複写する前に、前記命令受付部が前記サーバ装置から受け付けた命令に対するレスポンスを、前記サーバ装置へ出力する
請求項5に記載のデータ処理中継装置。
【請求項7】
前記制御手段は、
前記サーバ装置及び前記クライアント装置のOSが如何なるOSであるかを判別するOS判別部と、
前記OS判別部が判別した前記サーバ装置のOSによって利用可能なファイルシステムとなるように、前記記憶手段に第1のパーティション生成し、前記OS判別部が判別した前記クライアント装置のOSによって利用可能なファイルシステムとなるように、前記記憶手段に第2のパーティションを生成するパーティション生成部と
を更に有する請求項1から6のいずれか一項に記載のデータ処理中継装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−150748(P2012−150748A)
【公開日】平成24年8月9日(2012.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−10487(P2011−10487)
【出願日】平成23年1月21日(2011.1.21)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】