説明

データ処理装置

【課題】近距離型非接触通信に起因する電磁波が与える影響を回避することが可能なデータ処理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】携帯端末と近距離型非接触通信を利用してデータを無線通信し、データ処理を行うデータ処理装置であって、電磁波を介して前記携帯端末とデータを送受信するアンテナ部と、前記アンテナ部が送受信したデータを処理する制御部であって、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する情報処理部の制御信号に、該電磁波が与える影響を回避するように制御する制御部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末もしくはICカードと近距離型非接触通信を利用してデータを無線通信し、データ処理を行うデータ処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、ナビゲーション等に代表される車載機器と、携帯電話等に代表される携帯端末との通信手段には、IrDA方式、Bluetooth(登録商標)方式、シリアル通信等が用いられている。車載機器と携帯端末による楽曲購入等の展開が考えられることから、車載機器と携帯端末との通信手段には、高速通信及び高いセキュリティーを確保する必用がある。近年、高速通信及び高いセキュリティーを確保することが可能な、Felica(登録商標)等のNFC近距離型非接触通信機能(以下、近距離型非接触通信機能と略称する)が開発されており(特許文献1を参照)、今後、車載機器と携帯端末との通信手段に近距離型非接触通信が用いられることが考えられる。
【特許文献1】特開2005−45557号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
車載機器と携帯端末との通信手段に近距離型非接触通信を用いる際、電磁波を介してデータの送受信を行うため、該電磁波が車載機器に与える影響が懸念される。具体的に説明すると、電磁波の影響により、車載機器の電子回路等の破壊を招いてしまうことや、カーナビゲーションシステムやカーオーディオ等がユーザに提供する画像及び音声にノイズが発生し、ユーザに不快感を与えてしまうという問題が考えられる。
【0004】
そこで、本発明では、上記した問題に鑑み、近距離型非接触通信に起因する電磁波が与える影響を回避することが可能なデータ処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上述した課題を解決するために、制御部が、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する情報処理部の制御信号に、電磁波が与える影響を回避するように制御する点を工夫した。
【0006】
詳細には、本発明のデータ処理装置は、携帯端末と近距離型非接触通信を利用してデータを無線通信し、データ処理を行うデータ処理装置であって、電磁波を介して前記携帯端末とデータを送受信するアンテナ部と、前記アンテナ部が送受信したデータを処理する制御部であって、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する情報処理部の制御信号に、該電磁波が与える影響を回避するように制御する制御部と、を備える。
【0007】
本発明のデータ処理装置は、携帯端末と近距離型非接触通信を利用してデータを無線通信し、データ処理を行うことが可能である。従って、本発明のデータ処理装置は、近距離型非接触通信を用いることにより、高速通信及び高いセキュリティーを確保することが可能である。アンテナ部は、電磁波を介して携帯端末とデータを送受信する。情報処理部は、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する。ユーザに対して供給されるべき情報とは、例えば、走行中の自動車の現在位置や進行方向、映画や音楽情報である。制御部は、アンテナ部が送受信したデータを処理する。更に、制御部は、該情報処理部の制御信号に、電磁波が与える影響を回避するように制御することが可能である。
【0008】
ここで本発明のデータ処理装置において、前記情報処理部は、ユーザに対して供給され
るべき情報を処理する電子回路を有し、前記制御部は、前記電子回路を前記電磁波から保護する保護部を有してもよい。本発明のデータ処理装置は、保護部が電子回路を電磁波から保護することにより、電磁波による電子回路の破壊を防ぐことが可能である。
【0009】
また本発明のデータ処理装置において、前記保護部は、前記アンテナ部が前記携帯端末とデータを送受信する際に、前記電子回路を自動的に遮断する電子回路遮断部を有してもよい。アンテナ部が携帯端末とデータを送受信する際に電磁波を介するため、電磁波により電子回路に逆起電力が発生し、電子回路の破壊を招く場合がある。本発明のデータ処理装置は、電子回路遮断部が電子回路を自動的に遮断することにより、該電磁波により発生する逆起電力から電子回路の破壊を防ぐことが可能である。
【0010】
また、前記電子回路は、コイルを有し、前記保護部は、前記アンテナ部が前記携帯端末とデータを送受信する際に、前記コイルに一定の電流を流す一定電流印加部を更に有してもよい。アンテナ部が携帯端末とデータを送受信する際に電磁波を介するため、電磁波により電子回路が有するコイルに逆電流が流れ、コイルやコイル周辺の電子回路の破壊を招く場合がある。本発明のデータ処理装置は、一定電流印加部が電子回路のコイルに一定の電流を流すことにより、コイルに逆電流が流れないため、コイルやコイル周辺の電子回路の破壊を防ぐことが可能である。
【0011】
また、前記保護部は、前記アンテナ部が前記携帯端末とデータを送受信する際に、前記電子回路を該電磁波から遮蔽された遮蔽場所に退避させる退避部を更に有してもよい。アンテナ部が携帯端末とデータを送受信する際に電磁波を介するため、電磁波により電子回路に逆起電力が発生し、電子回路の破壊を招く場合がある。本発明のデータ処理装置は、退避部が電子回路を電磁波から遮蔽された場所に退避させることにより、電子回路を電磁波から保護し、電子回路の破壊を防ぐことが可能である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、近距離型非接触通信に起因する電磁波が与える影響を回避することが可能なデータ処理装置を提供することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
ここで、本発明に係るデータ処理装置の実施の形態について図面に基づいて説明する。以下に示す実施例は例示であり、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の実施例1のデータ処理装置1における画像表示本体部3が表示状態であり、携帯電話100と近距離型非接触通信をする前の断面概略図である。図2は、本発明の実施例1のデータ処理装置1における画像表示本体部3が傾斜状態であり、携帯電話100と近距離型非接触通信をする様子を示す断面概略図である。以下、具体的に本発明の実施例1のデータ処理装置1の各構成について図1及び図2を基に説明する。尚、本発明の実施例1のデータ処理装置1は、車載機器の一部として設けられ、例えばカーナビゲーションシステムである。また、本発明の実施例1のデータ処理装置1と近距離型非接触通信を行う携帯電話100は、アンテナ部111とIC112を備える。
【0015】
<データ処理装置1の構成>
データ処理装置1の主要構成は、筐体2、画像表示本体部3、アンテナ部4、ファームウェア5、音声出力部7、情報処理部30、制御部6である。先ず、筐体2について説明する。筐体2は、データ処理装置1の本体であり、金属によって形成されている。筐体2は、該筐体2の中に設けられる制御部6等を振動等の外部影響から保護することが可能である。
【0016】
画像表示本体部3について説明する。画像表示本体部3は、該画像表示本体部3の表面34に、制御部6によって制御された画像データを表示する画像表示部33をユーザと対向する面に有する(図1参照)。画像表示部33は、例えば、走行中の自動車の現在位置や進行方向、映画や音楽情報等の画像を表示することが可能である。尚、画像表示部33は、画像表示本体部3内に設けられたバックライト(不図示)を点灯することにより画像を表示することが可能である。
【0017】
データ処理装置1側のアンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111とデータを送受信する前は、画像表示部33が表示状態を形成する(図1参照)。一方、データ処理装置1側のアンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111とデータを送受信する際は、画像表示部33が表示状態から、ユーザに向かう方向に傾斜する傾斜状態に至るように構成される(図2参照)。
【0018】
アンテナ部4について説明する。アンテナ部4は、携帯電話100側のアンテナ部111と電磁波を介してデータを送受信する際は、Felica(登録商標)等の非接触型通信に用いられる13.56MHzの周波数帯を利用する。また、アンテナ部4は、筐体2の内部に設けられ、画像表示部33と対向する面25に略長方形に設けられる(図1及び図2参照)。本発明の実施例1のデータ処理装置1は、アンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111とデータを送受信しない際は、画像表示部3がユーザへの表示状態を維持している(図1参照)。一方、アンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111とデータを送受信する際は、画像表示部3は表示状態から傾斜状態に至る(図2参照)。また、データ処理装置1側のアンテナ部4が、携帯電話100側のアンテナ部111と電磁波を介してデータを送受信することにより、データ処理装置1と携帯電話100との間で近距離型非接触通信が行われる。
【0019】
ファームウェア5、及び音声出力部7について説明する。ファームウェア5は、筐体2の内部に設けられ(図1及び図2参照)、アンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111と電磁波を介して送受信するデータを読み取ることが可能である。音声出力部7は、走行中の自動車の現在位置や進行方向、映画や音楽情報等の音声をスピーカ9から出力することが可能である。音声出力部7は、例えば、予め車載に取り付けられているオーディオ機器である。
【0020】
情報処理部30について説明する。情報処理部は、画像表示部側と筐体側に有する。先ず、画像表示部側の情報処理部30について説明する。画像表示部側の情報処理部30は、画像表示本体部3内に設けられ(図1及び図2参照)、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する。ユーザに対して供給されるべき情報は、例えば、走行中の自動車の現在位置や進行方向、映画や音楽情報等である。画像表示部側の情報処理部30は、IC31や基板32等の、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する電子回路を有する。
【0021】
次に、筐体側の情報処理部30について説明する。筐体側の情報処理部30は、筐体2側に設けられ(図1及び図2参照)、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する。筐体側の情報処理部30は、IC41、基板42、アナログ回路43、デッキメカ16に設けられたピックアップ44等の、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する電子回路を有する。ピックアップ44は、コイル441とレンズ442とを有する。尚、情報処理部30は、上述した処理に限定されない。
【0022】
制御部6について説明する。制御部6は、CPU、メモリ等を含むコンピュータと、コンピュータ上で実行されるプログラムによって実現することができる。制御部6は、アンテナ部4が送受信したデータを処理する。また、制御部6は、ユーザに対して供給される
べき情報を処理する情報処理部30の制御信号に、電磁波が与える影響を回避するように制御する。ユーザに対して供給されるべき情報とは、例えば、走行中の自動車の現在位置や進行方向、映画や音楽情報である。制御部6は、保護部72、バックライト機能停止部61、画像表示停止部62、及び音声停止部63を有する。また、保護部72は、電子回路遮断部73、一定電流印加部、及び退避部を有する。更に、制御部6は、VDP(Video Display Processor)71、75Ωドライバ70、スイッチ69、通信移行部68、媒体検出部65、相互認証部66、データ読み書き部67を有する。以下、制御部6の各構成について説明する。
【0023】
まず、保護部72について説明する。保護部72は、情報処理部30が有する電子回路を電磁波から保護し、電子回路遮断部73、一定電流印加部、及び退避部のうち一つを有すればよい。図3は、本実施例1のデータ処理装置1における制御部6が、保護部72の電子回路遮断部73と、バックライト機能停止部61と、画像表示停止部62と、音声停止部63を有する機能ブロック図である。電子回路遮断部73は、ファームウェア5がデータを読みとった際に、電子回路と接続されているスイッチ69を切ることにより、電子回路を自動的に遮断することが可能である。その結果、本実施例1のデータ処理装置1は、電磁波により発生する逆起電力から、電子回路の破壊を防ぐことが可能である。
【0024】
図4は、本発明の実施例1のデータ処理装置1における一電流印加部が、ピックアップ44が有するコイル441に一定の電流を流し、一定の方向に固定する概略図である。一定電流印加部は、アンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111とデータを送受信し、ファームウェア5がデータを読みとった際に、コイル441に一定の電流を流すことにより、電磁波により発生するコイル441の逆電流から、電子回路が破壊することを防ぐことが可能である。尚、一定電流印加部を有する機能ブロック図は省略する。
【0025】
図5は、ピックアップ44が遮蔽場所17へ移動される概略図である。退避部は、ファームウェア5がデータを読みとった際に、電子回路であるピックアップ44を電磁波から遮蔽された遮蔽場所17(図1、図2及び図5参照)に退避させることが可能である。その結果、本発明の実施例1のデータ処理装置1は、電磁波によりコイル441に発生する逆電流から、ピックアップが破壊することを防ぐことが可能である。尚、退避部を有する機能ブロック図は省略する。
【0026】
バックライト機能停止部61は、バックライト(不図示)の機能を停止させることが可能である。バックライトの機能の停止方法は、パルス波のデューティー比を変化させて変調するPWM制御(不図示)によりクロックを制御して行う。画像表示停止部62は、画像表示部33が表示する画像を、スイッチ69を切ることにより停止させることが可能である。従って、バックライト機能停止部61と画像表示停止部62は、電磁波によってノイズが発生した画像をユーザに見せなくすることが可能である。尚、本発明の実施例1のデータ処理装置1において、バックライト機能停止部61と画像表示停止部62はどちらか一方を有していればよい。音声停止部63は、スイッチ69を切ることにより、音声出力部7から出力する音声を停止することが可能である。
【0027】
通信移行部68は、上述した保護部72や、バックライト機能停止部61、画像表示停止部62、音声停止部63によって電磁波が与える影響を回避した際に、データ処理装置1が携帯電話100と近距離型非接触通信するように通信モードに移行する。媒体検出部65は、近距離型非接触通信をする携帯電話100が有するIC112を検出する。相互認証部66は、携帯電話100とデータ処理装置1とを互いに認証する。データ読み書き部67は、携帯電話100とデータ処理装置1とが互いにデータを読み書きする。
【0028】
図6は、実施例1のデータ処理装置1における制御フロー図である。図3に示す機能ブ
ロック図を参照しながら、以下具体的にデータ処理装置1について説明する。尚、図6の制御フロー図は、制御部6が、バックライト機能停止部61を有さずに、画像表示停止部62を有する場合を一例とするが、この場合に限定されない。
【0029】
ステップS01では、ファームウェア5が電磁波を読みとることにより、データ処理装置1が照射モードであるかどうかを判断する。尚、画像表示部33が傾斜状態に至ったことを判断することにより、照射モードであるかどうかを判断してもよい。照射モードの判断が完了するとステップS02へ進む。
【0030】
ステップS02では、保護部72が有する電子回路遮断部73によって電子回路を自動的に遮断する。電子回路遮断部73は、電子回路に接続されているスイッチ69を切ることにより、電子回路を自動的に遮断することが可能である。その結果、電磁波により発生する逆起電力から、電子回路の破壊を防ぐことが可能である。電子回路の遮断が完了するとステップS03へ進む。
【0031】
ステップS03では、画像表示停止部62が、画像表示部33の画像の表示を停止する。画像表示停止部62は、VDP71が映像・音楽ソース14を受け取り、映像出力全般の命令を解読・実行し、75Ωドライバ70がインピーダンスの整合を図り、画像表示部33が出力していた情報の流れを、スイッチ69を切ることにより停止する。その結果、画像表示停止部62は、電磁波によってノイズが発生した画像をユーザに見せなくすることが可能である。画像表示停止部62による画像表示停止が完了するとステップS04へ進む。
【0032】
ステップS04では、音声停止部63が、音声出力部7が出力する音声を停止する。音声停止部63は、VDP71が映像・音楽ソース14を受け取り、音声出力全般の命令を解読・実行し、75Ωドライバ70がインピーダンスの整合を図り、音声出力部7が出力していた情報の流れを、スイッチ69を切ることによって停止する。その結果、音声停止部63は、電磁波によってノイズが発生した音声をユーザに聞かせなくすることが可能である。音声停止部63による音声の停止が完了するとステップS05へ進む。
【0033】
ステップS05では、通信移行部68が通信モードに移行する。電子回路遮断部73、画像表示停止部62、及び音声停止部63によって、情報処理部30の制御信号に、電磁波が与える影響を回避するように制御することが完了した後、携帯電話100と近距離型非接触通信が可能なように、通信モードに移行する。通信移行部68による通信モードの移行が完了するとステップS06へ進む。
【0034】
ステップS06では、媒体検出部65によって媒体を検出する。媒体検出部65は、近距離型非接触通信をする携帯電話100側のアンテナ111を検出する。媒体検出部65による媒体の検出が完了するとステップS07へ進む。
【0035】
ステップS07では、相互認証部66によって、携帯電話100側のIC112と相互認証する。相互認証部66による相互認証が完了するとステップS08へ進む。
【0036】
ステップS08では、データ読み書き部67によって、アンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111と送受信したデータを読み書きする。
【0037】
以上、本実施例1におけるデータ処理装置1は、電子回路遮断部73、一定電流印加部、退避部、画像表示停止部62、バックライト機能停止部61、及び音声停止部63により、アンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111と電磁波を送受信する際に、情報処理部30の制御信号に電磁波が与える影響を回避するように制御することが可能であ
る。その結果、本実施例1におけるデータ処理装置1は、車載機器の電子回路等の破壊を防ぎ、ノイズが発生した画像や音声をユーザに提供しないようにすることが可能である。
【実施例2】
【0038】
本発明の実施例2のデータ処理装置1における機能ブロック図は、図3に示す以外にも挙げられる。図7は、本発明の実施例2のデータ処理装置1における制御部6が、保護部72を有さず、バックライト機能停止部61と、画像表示停止部62と、音声停止部63を有する機能ブロック図である。また、実施例2のデータ処理装置1における制御部6は、実施例1と同様に、制御部6が、通信移行部68、媒体検出部65、相互認証部66、データ読み書き部67を有する。本実施例2のデータ処理装置1における制御部6は、バックライト機能停止部61、画像表示停止部62、及び音声停止部63によって、非接触型通信に起因する電磁波が与える影響を回避することが可能である。本実施例2のデータ処理装置1における制御部6の各構成については、上述した本実施例1のデータ処理装置1における制御部6と対応する各構成と同じであるため、説明を省略する。
【0039】
図8は、実施例2のデータ処理装置1における制御フロー図である。図7に示す実施例1のデータ処理装置1における制御フロー図と比較すると、実施例1のステップS01は、実施例2のステップS001と同様である。また、実施例1のステップS03からステップS08は、実施例2のステップ002からステップS007と同様である。実施例2のデータ処理装置1は、電子回路遮断部73によって電子回路を自動的に遮断するステップS02は行わない。実施例2のデータ処理装置1のステップは、上述した本実施例1のデータ処理装置1における制御部6のステップと同じであるため、説明を省略する。
【0040】
実施例2におけるデータ処理装置1は、画像表示停止部62、バックライト機能停止部61、及び音声停止部63により、データ処理装置1のアンテナ部4が携帯電話100側のアンテナ部111と電磁波を送受信する際に、情報処理部の制御信号に電磁波が与える影響を回避するように制御する。その結果、本実施例2におけるデータ処理装置1は、ノイズが発生した画像や音声をユーザに提供しないようにすることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】本発明の実施例1のデータ処理装置が携帯電話と近距離型非接触通信をする前の断面概略図である。
【図2】本発明の実施例1のデータ処理装置が携帯電話と近距離型非接触通信をする様子を示す断面概略図である。
【図3】本発明の実施例1データ処理装置における制御部の機能ブロック図である。
【図4】本発明の実施例1のデータ処理装置が携帯電話と近距離型非接触通信をする際に、コイルに一定の電流を流し、一定の方向に固定する概略図である。
【図5】本発明の実施例1のデータ処理装置におけるピックアップが遮蔽場所へ移動される概略図である。
【図6】本発明の実施例1のデータ処理装置における制御フロー図である。
【図7】本発明の実施例2の情報処置装置における制御部が、保護部を有さず、画像表示停止部と、音声停止部を有する機能ブロック図である。
【図8】本発明の実施例2のデータ処理装置における制御フロー図である。
【符号の説明】
【0042】
1・・・データ処理装置
100・・・携帯電話
111・・・アンテナ部
112・・・IC
2・・・筐体
3・・・画像表示本体部
33・・・画像表示部
4・・・アンテナ部
5・・・ファームウェア
6・・・制御部
7・・・音声出力部
9・・・スピーカ
14・・・映像・音楽ソース
16・・・デッキメカ
17・・・遮蔽場所
30・・・情報処理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と近距離型非接触通信を利用してデータを無線通信し、データ処理を行うデータ処理装置であって、
電磁波を介して前記携帯端末とデータを送受信するアンテナ部と、
前記アンテナ部が送受信したデータを処理する制御部であって、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する情報処理部の制御信号に、該電磁波が与える影響を回避するように制御する制御部と、
を備えるデータ処理装置。
【請求項2】
前記情報処理部は、ユーザに対して供給されるべき情報を処理する電子回路を有し、
前記制御部は、前記電子回路を前記電磁波から保護する保護部を有する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記保護部は、前記アンテナ部が前記携帯端末とデータを送受信する際に、前記電子回路を自動的に遮断する電子回路遮断部を有する、
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記電子回路は、コイルを有し、
前記保護部は、前記アンテナ部が前記携帯端末とデータを送受信する際に、前記コイルに一定の電流を流す一定電流印加部を更に有する、
請求項2又は3に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記保護部は、前記アンテナ部が前記携帯端末とデータを送受信する際に、前記電子回路を該電磁波から遮蔽された遮蔽場所に退避させる退避部を更に有する、
請求項2から4の何れか一項に記載のデータ処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−148040(P2010−148040A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−326190(P2008−326190)
【出願日】平成20年12月22日(2008.12.22)
【出願人】(000237592)富士通テン株式会社 (3,383)
【Fターム(参考)】