説明

データ出力制御装置、データ出力制御方法

【課題】複数件のデータから特定のデータを簡単に選択する。
【解決手段】出力する複数のデータと、複数のデータのそれぞれに関連する値とを対応付けて記憶し、複数のデータに対応付けられた値の範囲から特定の値の選択を受付けるスライダーバーを表示部に表示させ、表示部に表示されたスライダーバーにより選択される値の入力を受付け、入力部によって入力された値に対応するデータを読出して出力部に出力させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のデータから特定のデータを選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ装置に記憶された複数のデータのうち、特定のデータを選択してディスプレイやスピーカに出力する際、例えばPC(パーソナルコンピュータ)のようなコンピュータ装置は、まず、特定のフォルダに格納されたデータ(ファイル)の一覧をディスプレイに表示する。そして、表示したデータの一覧から、マウスやキーボード等の操作によってユーザに選択されたデータを出力する。
あるいは、例えば動画を配信するウェブサービスにおいて、ユーザによって「お気に入り」などとして登録されている複数件のデータ(動画)のうち特定のデータを出力する場合、ウェブサーバは、登録された動画のタイトル等の一覧をユーザ端末に送信して表示させる。そして、ウェブサーバは、データの一覧からユーザに選択されたデータを示す情報をユーザ端末から受信し、選択されたデータをユーザ端末に送信する。
ところで、特許文献1には、インターネットにおけるキーワードを用いた検索サービスにおいて、ユーザの関心に応じて検索結果の順位を変更する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2007−531160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このようにコンピュータ装置によって出力される複数のデータのうち、選択の対象となる複数のデータの数が大量である場合には、ユーザがその大量のデータから自分の望むデータを選択することは困難である場合がある。例えば、特定のフォルダに格納された複数のデータから特定のデータを選択する際、一覧に表示されるデータが数件程度であれば、ユーザは望むデータを判別することができるとしても、一覧に表示されるデータが例えば数十件〜数百件、数千件になるような場合には、一目で全データを確認できず、望むデータをみつけることが困難である場合があると考えられる。ここでは、例えば日付やデータの種類(例えば、拡張子の種類)などによってソートする機能を備えるものも存在するが、例えば日付により数百件のデータをソートした場合、画面に一度に表示されるのは降順であれば日付の新しい数件程度、昇順であれば日付の古い数件程度であり、中間の日付のものを選択するのは面倒である場合があると考えられる。
【0005】
同様に、例えば動画を配信するウェブサービスにおいて、ユーザによって「お気に入り」などとして選択されている複数件のデータ(動画)が存在する場合、データが数百件〜存在する場合には、ユーザがこれらの中から特定のデータをみつけることは困難であると考えられる。この場合、ウェブサービスの提供者にとっても、データの配信機会を損失することがあると考えられる。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、複数件のデータから特定のデータを簡単に選択することを可能とするデータ出力制御装置、データ出力制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明は、出力する複数のデータと、複数のデータのそれぞれに関連する値とが対応付けられて記憶されている記憶部と、複数のデータに対応付けられた値の範囲から特定の値の選択を受付けるスライダーバーを表示部に表示させる表示制御部と、表示部に表示されたスライダーバーにより選択される値の入力を受付ける入力部と、入力部によって入力された値に対応するデータを記憶部から読出し、出力部に出力させる出力制御部と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上述の記憶部には、複数のデータのそれぞれに関連する複数種別の値が対応付けられて記憶されており、表示制御部は、複数のデータに対応付けられた複数種別の値ごとに対応する複数のスライダーバーを表示部に表示させ、出力制御部は、複数のスライダーバーにより選択された複数の値に対応するデータを記憶部から読出し、出力部に出力させることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上述の表示制御部が、スライダーバー上において選択される値に応じたデータの量を、所定の表示方法により表示部に表示させることを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上述の表示制御部が、スライダーバー上において選択される値に応じたデータの量を、色の変化により表示部に表示させることを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、出力する複数のデータと、複数のデータのそれぞれに関連する値とが対応付けられて記憶されている記憶部を備えるデータ出力制御装置のデータ出力制御方法であって、複数のデータに対応付けられた値の範囲から特定の値の選択を受付けるスライダーバーを表示部に表示させるステップと、表示部に表示されたスライダーバーにより選択される値の入力を受付けるステップと、入力された値に対応するデータを記憶部から読出し、出力部に出力させるステップと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
以上説明したように、本発明によれば、出力する複数のデータと、複数のデータのそれぞれに関連する値とを対応付けて記憶し、複数のデータに対応付けられた値の範囲から特定の値の選択を受付けるスライダーバーを表示部に表示させ、表示部に表示されたスライダーバーにより選択される値の入力を受付け、入力部によって入力された値に対応するデータを読出して出力部に出力させるようにしたので、複数件のデータから特定のデータを簡単に選択することを可能とするデータ出力制御装置、データ出力制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態によるデータ出力制御装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による記憶部に記憶されるデータ例を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態により表示される画面例を示す図である。
【図4】本発明の一実施形態により表示される画面例を示す図である。
【図5】本発明の一実施形態によるデータ出力制御装置の動作例を示すフローチャートである。
【図6】本発明の一実施形態によるスライダーバーの例を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態によるスライダーバーの例を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態による記憶部に記憶されるデータ例を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態により表示される画面例を示す図である。
【図10】本発明の一実施形態による動画配信システムの構成例を示すブロック図である。
【図11】本発明の一実施形態によるデータ出力制御装置の動作例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施形態によるデータ出力制御装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図1は、本実施形態によるデータ出力制御装置10の構成を示すブロック図である。データ出力制御装置10は、記憶部11と、入力部12と、表示部13と、表示制御部14と、出力部15と、出力制御部16とを備えている。
【0015】
記憶部11には、出力する複数のデータを識別する識別情報(ID)と、データの実体と、複数のデータのそれぞれに関連する値(スコア)とが対応付けられて記憶されている。図2は、記憶部11に記憶されるデータ例を示す図である。ここで、出力するデータとは、スコアが関連付けられたデータであれば良く、例えば、PCにおけるフォルダに格納されたドキュメントファイル等でも良いし、動画配信サービスにおいて配信される動画データでも良い。また、音声、ウェブページ、プロファイル、画像などのデータであっても良い。スコアとは、対応するデータに関連する属性を示す情報であれば良く、例えば対応するデータについて定められた評価値、日付、データサイズ、ウェブページであれば被リンク数、ブックマーク数などであっても良い。あるいは、スコアは、例えば対応するデータが男性向けであるか女性向けであるかを示す値や、年齢を示す値などであっても良い。
【0016】
入力部12は、ユーザからの操作入力を受付ける入力デバイスであり、例えばキーボードやマウスなどが適用できる。本実施形態では、例えば、入力部12は、表示制御部14によって表示部13に表示されたスライダーバーにより選択されるスコアの入力を受付ける。
【0017】
表示部13は、ユーザからの操作入力に応じた画面を表示するディスプレイである。
表示制御部14は、記憶部11に記憶されている複数のデータに対応付けられたスコアの範囲から特定のスコアの選択を受付けるスライダーバーを生成し、表示部13に表示させる。図3は、表示制御部14が表示部13に表示させる画面例を示す図である。符号aは、スライダーバーであり、符号bは、スライダーバーによって選択されたスコアに応じて出力制御部16によって読み出されたデータを示す。ここで、表示制御部14は、スライダーバー上において選択されるスコアに応じたデータの量を、所定の表示方法により表示部13に表示させる。
【0018】
この図では、表示制御部14が、スライダーバー上において選択されるスコアに応じたデータの量を、色の変化により表示部13に表示させた例を示している。例えば、データ量が0である区間と1以上である区間とは色が異なるように表示させる。具体的には、例えば、データ量が0である区間ではスライダーバーを白く表示し、データ量が1以上である区間ではスライダーバーを赤く表示したり、データ量が1以上である箇所においては、データ量が多い区間では色を濃く、データ量が少ない区間では色を薄く表示したりすることができる。
【0019】
図では、データ件数が多いスコア周辺では色が濃く、データ件数が少ないスコア周辺では色が薄く、データのない区間では無色に表示されている。すなわち、スコアが0〜20程度の間では無色または色が薄く、20程度〜50程度の間の色が濃く、50程度〜70程度の間では無色または色が薄く、80程度の色が濃く、90程度〜100の間では無色または色が薄く表示されている。このようにすれば、ユーザは、データに対応付けられたスコアの分布を知ることができる。すなわち、従来のようなフォルダ内のデータの一覧を表示する方法では、日付等の属性(スコア)の順にデータを並べることができたが、データの分布や偏りを把握するためには、データの検索や並べ替えを複数回行って統計をとるなどの作業が必要であった。これに対し、本実施形態によれば、データ量をスライダーバーの色の変化として表すことで、データの分布や偏りを視覚的に理解しやすい形式で表示することができる。これにより、データが存在する区間と存在しない区間とを、スライダーバーから簡単に確認することができる。また、例えば、スライダーバー上のすべての区間にデータが存在しない場合、そのことを明示的に表示することができる。図4は、入力部12への操作入力に応じてスライダー(符号a1に示されるツマミ)がスライドされた例を示す図である。ここでは、符号bに表示されるデータが、後述する出力制御部16によって変更されている。
【0020】
このようなスライダーバーは、例えばスタンドアロンシステムの場合にはクライアント端末における実行ファイルにより生成しても良いし、ウェブサービスの場合にはクライアントサイドプログラムで生成しても良いし、サーバサイドプログラムで生成しても良いし、クライアントサイドプログラムとサーバサイドプログラムが協働して生成しても良い。例えば、スコアの値の1ずつに対応するデータ量を算出し、スコアごとに対応するデータ量の比を、色を示す値として設定することができる。
【0021】
出力部15は、出力制御部16によって読み出されたデータを出力する。例えばデータがドキュメントや画像データであればディスプレイであり、データが音声データであればスピーカであり、音声を伴う動画コンテンツであればディスプレイとスピーカとの双方である。なお、出力部15がディスプレイである場合は、表示部13と出力部15との機能部は同一であって良い。
【0022】
出力制御部16は、入力部12によって入力されたスコアに対応するデータを記憶部11から読出し、出力部15に出力させる。ここでは、例えば、図3の符号aに示されるように、スライダーバーにおいてスコア「12」が選択された場合、スコアが12であるデータを記憶部11から読出し、符号bの箇所に出力する。ここでは、例えば出力対象の実データ自体が画像や文字である場合には、そのデータを符号bの箇所に出力するようにしても良いが、本実施形態ではデータのIDを記憶部11から読出して表示させている例を示している。ここで、符号bの箇所に出力する情報(ID)は、例えばファイル名や画像データに対応するサムネイル画像などであっても良い。出力制御部16は、符号bの箇所に表示させたデータのIDに、実データを開くためのリンクを設定し、リンクが押下された場合には、実データを出力する。このようにすれば、複数のデータが記憶部11に記憶されているが、そのデータの数が、全てのデータを一目で確認するには困難なほどに多い場合、選択されたスコアごとに分類されてデータが表示、出力される。これにより、ユーザは、複数のデータから特定のデータを簡単に選択し、効率良くデータを確認することができる。
【0023】
ここで、出力部15には、スライダーバーによって選択されたスコアと同一のスコアが対応付けられたデータの全てを出力しても良いが、出力部15に一度に表示させるデータの数を定めておき(例えば8件)、データの数が定められた数に満たない場合には、定められた範囲のスコア(例えば、スコアが+−5以内)が対応付けられたデータを出力するようにしても良い。一方、データの数が定められた数を超える場合には、例えば他の要素によって出力するデータを選択しても良いし、ランダムに選択しても良い。ここで、出力制御部16は、図4の符号aに示されるように、スライダーバーのスライダーが移動され、例えばスコア「68」が選択されれば、スコア「68」に対応するデータを読出し、出力する。
【0024】
次に、本実施形態によるデータ出力制御装置10の動作例を説明する。図5は、データ出力制御装置10がスライダーバーの入力に応じたデータを出力する動作例を示すフローチャートである。
データ出力制御装置10の表示制御部14は、記憶部11に記憶されているデータを、データに対応するスコアに基づいてソートする(ステップS1)。そして、データに対応するスコアの分布を色の変化により示したスライダーバーを生成し、生成したスライダーバーが含まれる画面を表示部13に表示させる(ステップS2)。そして、入力部12は、表示部13に表示された画面に応じて、ユーザから入力されるスコアの選択を受付ける(ステップS3)。出力制御部16は、入力部12に入力されたスコアに対応するデータを記憶部11から読出し、出力部15に出力させる(ステップS4)。
【0025】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。第1の実施形態では、表示制御部14は、色の変化によってスコアの分布を示すスライダーバーを生成する例を説明したが、他の表示方法によりデータの量を表示するスライダーバーを生成するようにしても良い。例えば、色の濃淡によりデータの量を表示するスライダーバーを生成するようにしても良いし、図6に示すように、点の密度によりデータの量を表示するスライダーバーを生成するようにしても良い。あるいは、図7のように、バーの太さによりデータの量を表示するスライダーバーを生成するようにしても良い。
【0026】
<第3の実施形態>
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。第1の実施形態では、記憶部11にはデータに対応するひとつのスコアが対応付けられている例を示したが、複数のデータのそれぞれに関連する複数種別のスコアが対応付けられて記憶されているようにしても良い。この場合、表示制御部14は、複数のデータに対応付けられた複数種別のスコアごとに対応する複数のスライダーバーを表示部13に表示させる。またこの場合、出力制御部16は、複数のスライダーバーにより選択された複数のスコアに対応するデータを記憶部11から読出し、出力部15に出力させる。
【0027】
図8は、本実施形態によるデータ出力制御装置10の記憶部11に記憶されるデータ例を示す図である。データには、異なる種別のスコアである第1のスコア、第2のスコアが対応付けられて記憶されている。
図9は、本実施形態の表示部13(出力部15)に表示される画面例を示す図である。表示制御部14は、第1のスコアに対応するスライダーバー(符号a1)と、第2のスコアに対応するスライダーバー(符号a2)とを生成して表示部13に表示させる。出力制御部16は、複数のスライダーバーによって選択された複数のスコアに対応するデータを記憶部11から読出し、符号bのように出力部15に表示させる。ここで、複数のスライダーバーによって選択された複数のスコアは、AND条件としても良いし、OR条件としても良いし、そのいずれかを選択可能としても良い。ここでは、2つの種別のスコアが対応付けられている例を示したが、3つ以上の種別のスコアが対応付けられているようにしても良い。ここで、複数種別のスコアが対応付けられたデータを表示させる場合には、スライダーバーにより表示させるのではなく、例えば三次元の軸を用いて表示することも可能である。
【0028】
<第4の実施形態>
次に、本発明の第4の実施形態を説明する。ここでは、複数のユーザ端末30−Nに動画等のコンテンツを配信し、またそのコンテンツに応じてユーザ端末30−Nから送信されるコメントを、複数のユーザ端末30−N間で共有することによりコミュニケーションを図ることを可能とする動画配信システム1に、本発明を適用する場合について説明する。
【0029】
図10は、本実施形態によるデータ出力制御装置10を備える動画配信システム1の例を示す図である。動画配信システム1は、データ出力制御装置10と、コメントサーバ20と、複数のユーザ端末30−N(ユーザ端末30−1、ユーザ端末30−2、・・・)とを備えている。
データ出力制御装置10は、第1の実施形態と同様の構成であるが、操作入力、データの表示、出力はユーザ端末30−Nによって行われるため、入力部12と表示部13と出力部15とは備えなくても良い。また、データ出力制御装置10は、コンテンツに付与されたコメントの数等に応じて、コンテンツデータのスコアを算出するスコア算出部17を備えている。データ出力制御装置10の記憶部11には、ユーザ端末30−Nに配信するコンテンツがデータとして記憶されている。表示制御部14は、生成した表示画面を、ネットワークを介してユーザ端末30−Nに送信する。出力制御部16は、ユーザ端末30−Nによって選択されたコンテンツを、ネットワークを介してユーザ端末30−Nに配信する。
【0030】
コメントサーバ20は、ユーザ端末30−Nに配信されるコンテンツに応じてユーザ端末30−Nに入力されるコメントを、ネットワークを介して受信し、コンテンツを識別するID等に対応付けて記憶する。
ユーザ端末30−Nは、データ出力制御装置10から配信されるコンテンツと、コメントサーバ20から配信されるコメントとを、自身の表示部に表示させる。また、ユーザからの操作入力を受付ける。
【0031】
次に、本実施形態によるデータ出力制御装置10の動作例を説明する。図11は、データ出力制御装置10がコンテンツに対応するスコアを算出する動作例を示すフローチャートである。
ここでは、「お気に入り」などとして登録された複数のコンテンツが、「マイリスト」として記憶されているとする。ここで、「マイリスト」は、ユーザが指定するコンテンツを予め登録して記憶しておく機能である。このような「マイリスト」は、他のユーザにも公開され、かつ検索の対象にもなっているものとする。また、このようなマイリストに登録されたコンテンツに付与されたコメントに基づいて、そのコンテンツの「玄人度」をスコアとして算出するものとする。ここで、「玄人度」とは、例えば、そのコンテンツが、その動画配信システム1における一般的な利用者(ライトユーザ)向けであるか、玄人である利用者(ヘビーユーザ)向けであるかの度合いを示す値である。
【0032】
まず、スコア算出部17は、記憶部11に記憶されているコンテンツのうち、マイリストとして登録されたコンテンツを取得する(ステップS11)。また、スコア算出部17は、取得したコンテンツに対応するコメントを、コメントサーバ20から取得する(ステップS12)。そして、取得したコメントに含まれている特定の文字列(例えば、語尾の顔文字や「w」、語尾を伸ばしているなど)を検出し、検出した特定の文字列の取得した全てのコメントに対する割合に基づいて、そのコンテンツの玄人度を算出し、算出した玄人度をコンテンツに対応付けて記憶部11に記憶させる(ステップS13)。
【0033】
また、スコア算出部17は、ステップS11において取得した全てのコンテンツについて玄人度の算出処理が終了したか否かを判定する(ステップS14)。ここで、全てのコンテンツについて玄人度の算出処理が終了していないと判定すると(ステップS14:NO)、ステップS12に戻り、玄人度の算出処理を行っていない他のコンテンツについて同様に玄人度の算出処理を行う。全てのコンテンツについて玄人度の算出処理が終了していると判定すると(ステップS14:YES)、マイリスト内の全てのコンテンツの玄人度の平均値に基づいて、マイリストの玄人度を算出する(ステップS15)。
【0034】
図12は、データ出力制御装置10がスコアを算出する他の動作例を示すフローチャートである。ここで、記憶部11に記憶されているコンテンツには、コンテンツの内容等を示すメタデータであるタグが付与されているものとする。タグは、ユーザが任意に設定したものでも良いし、動画配信システム1の運営者等が予め付与したものでも良い。ここでは、スコア算出部17は、記憶部11に記憶されているコンテンツのうち、特定のタグが付与されたコンテンツを取得する(ステップS21)。また、コンテンツに関連付けられたコメントのうち、最新の複数件(例えば、50件)のコメントを、コメントサーバ20から取得する(ステップS22)。そして、取得したコメントに含まれている特定の文字列を検出し、検出した特定の文字列の取得した全てのコメントに対する割合に基づいて、そのコンテンツの玄人度を算出する(ステップS23)。
【0035】
また、スコア算出部17は、定められた全てのタグについて玄人度の算出処理が終了したか否かを判定する(ステップS24)。ここで、全てのタグについて玄人度の算出処理が終了していないと判定すると(ステップS24:NO)、ステップS21に戻り、玄人度の算出処理を行っていない他のタグについて同様に玄人度の算出処理を行う。全てのタグについて玄人度の算出処理が終了していると判定すると(ステップS24:YES)、特定のマイリストに含まれているコンテンツを取得し(ステップS25)、そのコンテンツに付与されているタグを取得し、そのタグの玄人度の平均値を、玄人度として算出し、コンテンツに対応付けて記憶部11に記憶させる(ステップS26)。スコア算出部17は、全てのマイリストについて玄人度の算出処理が終了したか否かを判定する(ステップS27)。ここで、全てのタグについて玄人度の算出処理が終了していないと判定すると(ステップS27:NO)、ステップS25に戻り、玄人度の算出処理を行っていない他のマイリストについて同様に玄人度の算出処理を行う。全てのマイリストについて玄人度の算出処理が終了していると判定すると(ステップS27:YES)、処理を終了する。
なお、このような動画配信システムに本発明を適用する場合、コンテンツに対応付けるスコアは、例えばコメント数、おすすめ度などに応じて定められるようにしても良い。
【0036】
なお、本発明における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行することによりデータ出力の制御を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0037】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【符号の説明】
【0038】
1 動画配信システム
10 データ出力制御装置
11 記憶部
12 入力部
13 表示部
14 表示制御部
15 出力部
16 出力制御部
17 スコア算出部
20 コメントサーバ
30 ユーザ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力する複数のデータと、当該複数のデータのそれぞれに関連する値とが対応付けられて記憶されている記憶部と、
前記複数のデータに対応付けられた前記値の範囲から特定の値の選択を受付けるスライダーバーを表示部に表示させる表示制御部と、
前記表示部に表示された前記スライダーバーにより選択される値の入力を受付ける入力部と、
前記入力部によって入力された前記値に対応する前記データを前記記憶部から読出し、出力部に出力させる出力制御部と、
を備えることを特徴とするデータ出力制御装置。
【請求項2】
前記記憶部には、前記複数のデータのそれぞれに関連する複数種別の値が対応付けられて記憶されており、
前記表示制御部は、前記複数のデータに対応付けられた前記複数種別の値ごとに対応する複数のスライダーバーを表示部に表示させ、
前記出力制御部は、前記複数のスライダーバーにより選択された複数の値に対応する前記データを前記記憶部から読出し、出力部に出力させる
ことを特徴とする請求項1に記載のデータ出力制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記スライダーバー上において選択される値に応じた前記データの量を、所定の表示方法により前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のデータ出力制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記スライダーバー上において選択される値に応じた前記データの量を、色の変化により前記表示部に表示させる
ことを特徴とする請求項3に記載のデータ出力制御装置。
【請求項5】
出力する複数のデータと、当該複数のデータのそれぞれに関連する値とが対応付けられて記憶されている記憶部を備えるデータ出力制御装置のデータ出力制御方法であって、
前記複数のデータに対応付けられた前記値の範囲から特定の値の選択を受付けるスライダーバーを表示部に表示させるステップと、
前記表示部に表示された前記スライダーバーにより選択される値の入力を受付けるステップと、
入力された前記値に対応する前記データを前記記憶部から読出し、出力部に出力させるステップと、
を備えることを特徴とするデータ出力制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図3】
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【図4】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−37922(P2012−37922A)
【公開日】平成24年2月23日(2012.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−174392(P2010−174392)
【出願日】平成22年8月3日(2010.8.3)
【出願人】(598138327)株式会社ドワンゴ (97)
【Fターム(参考)】