説明

データ分析の要件定義支援システム、方法、及びプログラム

【課題】ユーザによる要件定義の処理作業を効率化できる技術を提供する。
【解決手段】本システムは、要求仕様具現化支援部100等を有し、分析類型と顧客視点と提示方式のうち1つを入力する処理(110)と、条件付き確率(類型推奨モデル130)を参照して推奨要求仕様を決定しこれを要求仕様候補とする処理(101)と、前記条件付き確率を参照して前記要求仕様候補に対する類似要求仕様を抽出する処理(102)と、前記要求仕様候補を可視化して表示する処理(103)と、前記類似要求仕様を可視化してリスト表示する処理(104)と、前記リストからユーザにより選択することで前記要求仕様候補を変更可能とする処理とを行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ分析及びその支援に係わる情報処理の技術に関し、特に、データ分析システム開発などにおける要件定義(要求仕様定義)を支援する情報処理システム等に関する。さらに、データ分析に対する目的やグラフの種類などを選択する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
データ分析に関する従来技術として、入力に対して一意に定まった表示方法を選択する方法が存在する。
【0003】
特開2001−184273号公報(特許文献1)では、アンケート作成者が、質問文や回答方式、質問種類を入力して作成したアンケートデータにおいて、質問種類が“2択”の場合はバーの形状をしたグラフ、質問種類が“分布”の場合は棒グラフ、回答方式が“複数回答”で質問種類が指定されていない場合は円グラフといったように、アンケート作成者が入力した質問種類、回答方式に対して決まった表示方法を選択し、アンケート結果を表示する方法が示されている。
【0004】
特開2010−205218号公報(特許文献2)では、分析提供者は、分析対象データのデータ項目情報(データ形式、データ種別、データ内容などのデータ項目の属性を定義するもの)や分析設定情報(分析の目的、目的カテゴリ、分析手法、対象データ等の分析の方法を定義するもの)を分析支援情報としてデータベース(DB)に登録しておき、データやその目的が入力されると、DBに登録されている分析支援情報の中から、最も類似するものを抽出し、そのデータに関連付けられている分析手法を用いた分析処理を実行する方法が示されている。ここでは、決められた優先順位で、DBに登録されている分析支援情報と今回の分析との類似性を判定し、参照する分析支援情報を抽出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2001−184273号公報
【特許文献2】特開2010−205218号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記特許文献1では、ある入力に対し、表示方法が1つに決まっているため、他の表示方法で分析結果を表示することができず、他の表示方法で分析結果を表示したいという要求に対応できないという問題がある。
【0007】
前記特許文献2では、過去の類似事例を参照することしかできないため、事例を蓄積しないと参照結果が得られないという問題がある。さらに、特許文献2では、未知の分析に対応できないという問題がある。
【0008】
以上を鑑み、本発明の主な目的は、データ分析の要求仕様定義の支援に係わり、具体事例によらず、データ分析の要求仕様候補だけでなくその類似要求仕様を表示することができ、また、過去の事例を蓄積することなく要求仕様を表示することができる技術を提供することであり、これにより、ユーザによる要件定義の処理作業を効率化できる技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のうち代表的な形態は、コンピュータを用いてユーザによるデータ分析(データ分析システム開発など)に係わる要件定義(要求仕様定義)の支援を含む情報処理を行うシステム(要件定義支援システム)及び方法(要件定義支援方法)などであって、以下に示す構成を有することを特徴とする。
【0010】
本形態のシステム及び方法は、(1)ユーザ操作に基づいて分析類型と顧客視点と提示方式のうち1つを入力する手段及び処理ステップと、(2)顧客視点と提示方式と顧客要求と表示種別との間に成り立つ条件付き確率(類型推奨モデル)を参照して、推奨要求仕様を決定し、これを要求仕様候補とする手段及び処理ステップと、(3)前記条件付き確率を参照して、前記要求仕様候補に対する類似要求仕様を決定する手段及び処理ステップと、(4)前記要求仕様候補を可視化して表示する手段及び処理ステップと、(5)前記類似要求仕様を可視化してリスト表示する手段及び処理ステップと、(6)前記類似要求仕様からユーザにより選択することで要求仕様候補を変更可能とする手段及び処理ステップと、を有する。上記構成により、具体事例によらず要求仕様候補及びその類似要求仕様の情報を表示可能とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明のうち代表的な形態によれば、データ分析の要求仕様定義の支援に係わり、具体事例によらず、データ分析の要求仕様候補だけでなくその類似要求仕様を表示することができ、また、過去の事例を蓄積することなく要求仕様を表示することができる。これにより、ユーザによる要件定義の処理作業を効率化できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施の形態のシステム(データ分析の要件定義支援システム)の構成例を示す図である。
【図2】顧客視点モデル(MA)の構造およびデータ例を示す図である。
【図3】提示方式モデル(MB)の構造およびデータ例を示す図である。
【図4】分析類型モデル(MC)の構造およびデータ例を示す図である。
【図5】顧客要求モデル(MD)の構造およびデータ例を示す図である。
【図6】表示種別モデル(ME)の構造およびデータ例を示す図である。
【図7】類型推奨モデル(130)の構造およびデータ例を示す図である。
【図8】本実施の形態のシステム及び方法(データ分析の要件定義支援方法)における処理全体のフロー図である。
【図9】推奨要求仕様決定処理(S200)のフロー図である。
【図10】類似要求仕様決定処理(S300)のフロー図である。
【図11】入力の画面例(G1)を示す図である。
【図12】要求仕様候補を表示する画面例(G2)を示す図である。
【図13】類似要求仕様をリスト表示する画面例(G3)を示す図である。
【図14】推奨要求仕様情報(d1)の構造およびデータ例を示す図である。
【図15】要求仕様候補情報(d2)の構造およびデータ例を示す図である。
【図16】類似要求仕様情報(d3)及び識別情報の構造およびデータ例を示す図である。
【図17】本発明の実施の形態2における、要求仕様候補のファイル出力例を示す図である。
【図18】本発明の実施の形態3における、分析軸モデルの構造およびデータ例を示す図である。
【図19】実施の形態3での分析軸推奨モデルの構造およびデータ例を示す図である。
【図20】実施の形態3での要求仕様候補を表示する画面例(G2b)を示す図である。
【図21】本発明の実施の形態4における、分析軸を修正する画面例(G2c)を示す図である。
【図22】本発明の実施の形態5における、所属確率を修正する画面例(G4)を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部には原則として同一符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0014】
<用語の定義など>
本明細書における各用語の定義などについては以下である。
【0015】
『顧客視点』とは、「何を表現するか」について、比較、推移、関係、明細、俯瞰の5つに分類した項目のことである。顧客視点を具体化した項目を、『顧客要求』とよぶ。例えば、“一番良いものは何か?”、“違いがわかる”などがある。
【0016】
『提示方式』とは、「どのように表現するか」について、列挙、写像、分布、並列の4つに分類した項目のことである。提示方式を具体化した項目を、『表示種別』とよぶ。例えば、棒グラフ、一覧表などがある。
【0017】
『分析類型』とは、顧客視点と提示方式とで構成され、顧客視点と提示方式から一意に決まる項目のことである。
【0018】
顧客視点の定義情報を格納したDBを『顧客視点モデル』とよぶ。顧客要求の定義情報を格納したDBを『顧客要求モデル』とよぶ。提示方式の定義情報を格納したDBを『提示方式モデル』とよぶ。表示種別の定義情報を格納したDBを『表示種別モデル』とよぶ。分析類型の定義情報を格納したDBを『分析類型モデル』とよぶ。上記の顧客視点モデルと顧客要求モデルと提示方式モデルと表示種別モデルと分析類型モデルとをまとめて『類型モデル』とよぶ。
【0019】
顧客視点が決まったときの提示方式の条件付き確率と、提示方式が決まったときの顧客視点の条件付き確率と、顧客視点が決まったときの顧客要求の条件付き確率の定義情報と、提示方式が決まったときの表示種別の条件付き確率と、を格納したDBを、『類型推奨モデル』とよぶ。さらに、「Aが決まったときのBの条件付き確率」という表現において、Aを「推奨元」とよび、Bを「推奨先」とよぶ。また、この推奨元(A)が決まったときの推奨先(B)の条件付き確率のことを「所属確率」とよぶ。
【0020】
『要求仕様』とは、顧客要求、表示種別などを含む仕様のことである。『推奨要求仕様』とは、初期入力によって決定される要求仕様のことである。『類似要求仕様』とは、要求仕様候補に類似した要求仕様のことである。『要求仕様候補』とは、その時点で一番よいとされる要求仕様のことである。推奨要求仕様または入力によって選択した類似要求仕様が、要求仕様候補となる。
【0021】
<実施の形態1>
図1〜図16を用いて、本発明の実施の形態1のシステム(データ分析の要件定義支援システム)及び方法(データ分析の要件定義支援方法)等について説明する。
【0022】
[システム構成]
図1は、本実施の形態のシステム(データ分析の要件定義支援システム)の構成例を示している。本システムは、コンピュータにおいて、要求仕様具現化支援部100(「支援部」)、入力部110、類型モデル120、類型推奨モデル130等を有し、これらがバス140等を介して相互接続されている構成である。なおこれに限らず、複数の装置がネットワークで接続されて成るシステム構成などでもよい。
【0023】
要求仕様具現化支援部100(「支援部」)は、要求仕様を具現化する支援処理を行う処理機能であり、推奨要求仕様決定部101、類似要求仕様抽出部102、要求仕様候補表示部103、及び類似要求仕様リスト表示部104を有して成る。
【0024】
入力部110は、本システム(コンピュータ)のユーザ(要件定義を行う者)により画面やファイルなどで情報を入力したり、ユーザに対して画面やファイルなどで情報を表示/出力したり、その他必要な入出力処理を行う。
【0025】
類型モデル120は、MA:顧客視点モデル(後述、図2)、MB:提示方式モデル(後述、図3)、MC:分析類型モデル(後述、図4)、MD:顧客要求モデル(後述、図5)、及び、ME:表示種別モデル(後述、図6)をまとめたモデル、及びそれを格納しているDBやその他の記憶手段である。
【0026】
類型推奨モデル130(後述、図7)は、前述のように、各々の所属確率(推奨元(A)が決まったときの推奨先(B)の条件付き確率)(p1〜p4)の定義情報を格納しているDBやその他の記憶手段である。
【0027】
また、支援部100及び入力部110は、後述するが、推奨要求仕様情報(d1)、要求仕様候補情報(d2)、類似要求仕様情報(d3)等の各種データ情報を処理し記憶する(図8〜図10等)。これらのデータ情報は、システム内のメモリやディスク等に記憶される。また、支援部100及び入力部110は、後述するが、各画面(後述、図11〜図13等)でユーザによる情報の入力及びユーザに対する情報の表示を行う。
【0028】
本コンピュータは、構成例としては、図示しないがプロセッサ、メモリ、ディスク、入力装置、出力装置、通信インタフェース装置、等の一般的な要素を備えるPCやサーバなどで構成可能である。支援部100等の各処理部は、例えば本コンピュータのプロセッサがメモリにロードした制御プログラム(本実施の形態のプログラムを含む)を実行しデータ情報を処理すること等により実現できる。入力部110は、例えばプロセッサが入力装置(キーボード等)や出力装置(ディスプレイ等)を制御処理し所定の情報処理(画面表示処理などを含む)を行うことにより実現できる。
【0029】
[類型モデル(120)]
以下、図2〜図6で、類型モデル120の各モデル(MA〜ME)の構成例について示す。
【0030】
[(MA)顧客視点モデル]
図2は、顧客視点モデルMAの構造およびデータ例を示す。図2の表において、「顧客視点番号」と「顧客視点」がレコードとして保存されている。顧客視点番号は、顧客視点を一意に識別する番号である。本表のレコードは、顧客視点の種類の数だけ存在する。顧客視点の値は、前述のように、比較、推移、関係、明細、及び俯瞰の5つの種類の値がある。
【0031】
[(MB)提示方式モデル]
図3は、提示方式モデルMBの構造およびデータ例を示す。図3の表において、「提示方式番号」(提示方式を一意に識別する番号)と「提示方式」がレコードとして保存されている。本表のレコードは、提示方式の種類の数だけ存在する。提示方式の値は、前述のように、列挙、写像、分布、及び並列の4つの種類の値がある。
【0032】
[(MC)分析類型モデル]
図4は、分析類型モデルMCの構造およびデータ例を示す。図4の表において、「類型番号」(分析類型を一意に識別する番号)、「類型」(分析類型)、「顧客視点番号」、及び「提示方式番号」がレコードとして保存されている。本表のレコードは、分析類型の種類の数だけ存在する。「顧客視点番号」と「提示方式番号」は、分析類型の構成要素をあらわす。分析類型は、前述のように、顧客視点と提示方式から一意に決まる項目であり、本例では“ランキング”〜“相関マップ”といった7種類を示している。
【0033】
[(MD)顧客要求モデル]
図5は、顧客要求モデルMDの構造およびデータ例を示す。図5の表において、「顧客要求定義番号」(顧客要求を一意に識別する番号)、「顧客視点番号」、及び「顧客要求」がレコードとして保存されている。本表のレコードは、顧客要求の種類の数だけ存在する。「顧客視点番号」は顧客要求のカテゴリをあらわす。「顧客要求」は、本例では、“一番良いものは何か”、“違いがわかる”、“競合がわかる”、“優劣がみえる”、“似ている”、“今は、最近”などがある。
【0034】
[(ME)表示種別モデル]
図6は、表示種別モデルMEの構造およびデータ例を示す。図6の表において、「表示種別定義番号」(表示種別を一意に識別する番号)、「提示方式番号」、及び「表示種別」がレコードとして保存されている。本表のレコードは、表示種別の種類の数だけ存在する。「提示方式番号」は、表示種別のカテゴリをあらわす。「表示種別」は、本例では、棒グラフ、折れ線グラフ、一覧表、円グラフ、散布図などがある。
【0035】
[類型推奨モデル(130)]
図7は、類型推奨モデル130の構造およびデータ例を示す。図7の表において、「類型推奨番号」、「推奨元番号」、「推奨先番号」、「所属確率」、「推奨元種類」、及び「推奨先種類」がレコードとして保存されている。「類型推奨番号」は、推奨元と推奨先の組を一意に識別する番号である。「所属確率」は、前述のように、推奨元(A)が決まったときの推奨先(B)の条件付き確率をあらわす。「推奨元種類」は、推奨元が顧客視点であるか提示方式であるかをあらわす。「推奨先種類」は、推奨先が顧客視点、提示方式、顧客要求、表示種別のいずれであるかをあらわす。推奨元番号、推奨先番号、推奨元種類、推奨先種類が決まると、所属確率が決まる。
【0036】
次に、下記の図8の各処理ステップで一時記憶する、推奨要求仕様の情報(d1)、要求仕様候補の情報(d2)、類似要求仕様の情報(d3)について、図14,図15,図16を用いて説明する。
【0037】
[(d1)推奨要求仕様情報]
図14で示す、推奨要求仕様情報(d1)は、「推奨要求仕様番号」、「顧客視点」、「提示方式」、「顧客要求」、「表示種別」、及び「分析類型」で構成されている。それぞれの項目には図2〜図6に基づく識別番号が格納される。ただし、分析類型については、下記のS100で分析類型が入力されたときのみ値が保持される。
【0038】
[(d2)要求仕様候補情報]
図15で示す、要求仕様候補情報(d2)は、「要求仕様候補番号」、「顧客視点」、「提示方式」、「顧客要求」、及び「表示種別」で構成されている(「分析類型」は無し)。それぞれの項目には図2〜図6に基づく識別番号が格納される。
【0039】
[(d3)類似要求仕様情報]
図16で示す、類似要求仕様情報(d3)及び識別情報の表は、「類似要求仕様番号」(一意な番号)、「顧客視点」、「提示方式」、「顧客要求」、「表示種別、「類似種別」、及び「順番」で構成される。このうち、「類似種別」と「順番」が「識別情報」である。「類似種別」は、要求仕様のうち、どこが要求仕様候補と異なるかをあらわす。また「順番」は、類似種別ごとの類似要求仕様を決定する際に参照する類型推奨モデル130の「所属確率」の値の大きい順に、1から順に割り当てられる番号である。
【0040】
[処理]
次に、図8を用いて、本システム(図1)及び方法における全体の処理の流れについて説明する。Sは処理ステップを示す。図1の支援部100及び入力部110は、ユーザによる入出力操作に基づいて、及び上述した各種データ情報(120,130,d1,d2等)を用いて、図8の処理を行う。
【0041】
[S100]
まずS100では、入力部110を用いて、入力処理として、分析類型、顧客視点、提示方式のうち、1つを入力(選択)する処理を行う。入力部110は、画面でユーザにより当該情報を入力(選択)可能とする処理を行い、当該入力(選択)された情報により推奨要求仕様情報(d1)を一時記憶する。
【0042】
図11に、S100の入力処理に係わる画面例(入力画面G1)を示す。この画面G1では、図示するように、分析類型(その種類)、顧客視点(その種類)、及び提示方式(その種類)からの選択のための複数のボタン(選択手段)を有する。画面G1では、分析類型の例として、図4に対応した7種類がある。顧客視点の例として、図2に対応した5種類(比較,推移,明細,俯瞰,関係)がある。提示方式の例として、図3に対応した4種類(列挙,並列,写像,分布)がある。これらの全ボタンの中で1つだけユーザが選択して押下でき、当該ボタンに対応付けられた分析類型/顧客視点/提示方式(その種類)の情報が入力される。入力部110は、当該入力情報を推奨要求仕様情報(d1)として一時記憶する。さらに、当該入力が分析類型であった場合には、分析類型モデルMC(図4)を参照し、当該入力の分析類型に対応した顧客視点及び提示方式の情報を、推奨要求仕様情報(d1)として一時記憶する。
【0043】
[S200]
次にS200では、支援部100は、推奨要求仕様決定部101を用いて、推奨要求仕様の決定処理を行う。S200では、S100の入力情報に対し、類型推奨モデル130(所属確率)を参照して、推奨要求仕様を決定し、ここで決定した推奨要求仕様の情報を、要求仕様候補の情報(d2)として一時記憶する。
【0044】
図9を用いてS200の処理を詳細に説明する。なお主な処理主体は100(101)である。
【0045】
S201では、S100による入力値をみて、顧客視点である場合はS202に移り、提示方式である場合はS203に移り、分析類型である場合はS204に移る。
【0046】
S202では、入力値である顧客視点に対する所属確率が最大となる提示方式を抽出する。詳しくは、類型推奨モデル130(図7)の「推奨元種類」が“顧客視点”で、かつ「推奨先種類」が“提示方式”であり、かつ推奨元がS100での入力と等しい、という条件に該当する行(レコード)を参照し、その中で「所属確率」の値が一番大きい行の推奨先(提示方式)の情報を抽出する。さらに、当該抽出した提示方式の情報は、推奨要求仕様情報(d1)として一時記憶する。
【0047】
S203では、同様に、入力値である提示方式に対する所属確率が最大となる顧客視点を抽出する。詳しくは、類型推奨モデル130の推奨元種類が“提示方式”で、かつ推奨先種類が“顧客視点”であり、かつ推奨元がS100での入力と等しい行を参照し、その中で所属確率の値が一番大きい行の推奨先(顧客視点)の情報を抽出し、当該抽出した顧客視点の情報を推奨要求仕様情報(d1)として一時記憶する。
【0048】
S204では、顧客視点に対する所属確率が最大となる顧客要求を抽出する。詳しくは、類型推奨モデル130の推奨元種類が“顧客視点”で、かつ推奨先種類が“顧客要求”であり、かつ推奨元が推奨要求仕様の顧客視点と等しい行を参照し、その中で所属確率の値が一番大きい行の推奨先の情報を抽出し、当該抽出した顧客要求の情報を推奨要求仕様情報(d1)として一時記憶する。
【0049】
S205では、提示方式に対する所属確率が最大となる表示種別を抽出する。詳しくは、類型推奨モデル130の推奨元種類が提示方式で、かつ推奨先種類が表示種別であり、かつ推奨元が推奨要求仕様の提示方式と等しい行を参照し、その中で所属確率が一番大きい行の推奨先を抽出し、当該抽出した表示種別の情報を推奨要求仕様情報(d1)として一時記憶する。
【0050】
S206では、上記S205までの処理結果による推奨要求仕様情報(d1)として一時記憶されている、顧客視点、提示方式、顧客要求、及び表示種別の情報を、要求仕様候補情報(d2)として一時記憶する。
【0051】
[S300]
S300では、支援部100は、類似要求仕様抽出部102を用いて、類似要求仕様の抽出(決定)処理を行う。S300では、図8のS200またはS700で一時記憶した要求仕様候補情報(d2)を入力とし、類似要求仕様を抽出し、類似要求仕様情報(d3)として一時記憶する。
【0052】
図10を用いて、S300の処理を詳細に説明する。なお主な処理主体は100(102)である。
【0053】
S301では、顧客要求に関する類似要求仕様を決定する。詳しくは、顧客視点と提示方式と表示種別とが要求仕様候補と等しく、顧客要求のみが要求仕様候補と異なる、という条件に該当する要求仕様を、顧客要求に関する類似要求仕様として決定する。ここで決定する情報は、類似要求仕様(d3)の1つとして追加される。ただし、ここで決定する顧客要求に関する類似要求仕様は、複数存在することもあれば存在しないこともある。
【0054】
上記顧客要求に関する類似要求仕様を決定する方法は以下である。類型推奨モデル130の推奨元種類が“顧客視点”で、かつ推奨先種類が“顧客要求”であり、かつ推奨元が要求仕様候補の顧客視点と等しい行のうち、推奨先が要求仕様候補の顧客要求と異なる、という条件に該当する行を参照し、その中で所属確率の値が0より大きい行の推奨先を、所属確率の値の大きい順に抽出する。1つ抽出するたびに、抽出した顧客要求と要求仕様候補の顧客視点と提示方式と表示種別とを、類似要求仕様の情報(d3)として一時記憶する。その際、抽出された順番と、顧客要求のみが異なる類似要求仕様であるという識別情報(類似種別)も併せて一時記憶する。
【0055】
S302では、同様に、顧客視点と提示方式と顧客要求とが要求仕様候補と等しく、表示種別のみが要求仕様候補と異なる要求仕様を、表示種別に関する類似要求仕様として決定し(複数の場合も存在しない場合もある)、類似要求仕様(d3)の1つとして追加する。
【0056】
上記決定方法は以下である。類型推奨モデル130の推奨元種類が“提示方式”で、かつ推奨先種類が“表示種別”であり、かつ推奨元が要求仕様候補の提示方式と等しい行のうち、推奨先が要求仕様候補の表示種別と異なる行を参照し、その中で所属確率の値が0より大きい行の推奨先を所属確率の値が大きい順に抽出する。1つ抽出するたびに、抽出した表示種別と要求仕様候補の顧客視点と提示方式と顧客要求とを、類似要求仕様の情報(d3)として一時記憶する。その際、抽出された順番と、表示種別のみが異なる類似要求仕様であるという識別情報(類似種別)も併せて一時記憶する。
【0057】
S303では、提示方式と表示種別とが要求仕様候補と等しく、顧客視点が要求仕様候補と異なる要求仕様を、顧客視点に関する類似要求仕様として決定し(複数の場合も存在しない場合もある)、類似要求仕様(d3)の1つとして追加する。また、類似要求仕様の顧客要求については、類似要求仕様の顧客視点に応じて決定する。
【0058】
上記決定方法は以下である。類型推奨モデル130の推奨元種類が“提示方式”で、かつ推奨先種類が“顧客視点”であり、かつ推奨元が要求仕様候補の提示方式と等しい行を参照する。その行のうち推奨先が要求仕様候補の顧客視点と異なる行の中で、所属確率の値が0より大きい行の推奨先を所属確率の値が大きい順に抽出する。1つ抽出するたびに、類型推奨モデル130の推奨元種類が“顧客視点”で、かつ推奨先種類が“顧客要求”であり、かつ推奨元が抽出した顧客視点と等しい行を参照し、その行の中で所属確率の値が最大となる行の推奨先を抽出する。そして、抽出した顧客視点と顧客要求、および要求仕様候補の提示方式と表示種別を、類似要求仕様(d3)として一時記憶する。その際、抽出された順番と、顧客視点が異なる類似要求仕様であるという識別情報(類似種別)も併せて一時記憶する。
【0059】
S304では、顧客視点と顧客要求とが要求仕様候補と等しく、提示方式が要求仕様候補と異なる要求仕様を、提示方式に関する類似要求仕様として決定し(複数の場合も存在しない場合もある)、類似要求仕様(d3)の1つとして追加する。また、類似要求仕様の表示種別については、類似要求仕様の提示方式に応じて決定する。
【0060】
上記決定方法は以下である。類型推奨モデル130の推奨元種類が“顧客視点”で、かつ推奨先種類が“提示方式”であり、かつ推奨元が要求仕様候補の顧客視点と等しい行を参照する。その行のうち推奨先が要求仕様候補の提示方式と異なる行の中で、所属確率の値が0より大きい行の推奨先を所属確率の値が大きい順に抽出する。1つ抽出するたびに、類型推奨モデル130の推奨元種類が“提示方式”で、かつ推奨先種類が“表示種別”であり、かつ推奨元が抽出した提示方式と等しい行を参照し、その行の中で所属確率の値が最大となる行の推奨先を抽出する。そして、抽出した提示方式と表示種別、および要求仕様候補の顧客視点と顧客要求を、類似要求仕様(d3)として一時記憶する。その際、抽出された順番と、提示方式が異なる類似要求仕様であるという識別情報(類似種別)も併せて一時記憶する。
【0061】
[S400]
次に、S400では、支援部100は、要求仕様候補表示部103及び入力部110を用いて、要求仕様候補の表示処理を行う。S400では、図8のS200またはS700で一時記憶した要求仕様候補(d2)の表示種別に応じたグラフまたは表を画面に表示する。また、要求仕様候補の顧客要求を吹き出し等で表示する。
【0062】
図12に、上記の要求仕様候補の表示種別と顧客要求などの情報を表示した画面例(要求仕様候補表示画面G2)を示す。1201は“要求仕様確定”ボタン、1202は“類似要求仕様選択へ”ボタンである。1200は上記グラフまたは表である。1203はX軸の情報の表示部、1204はY軸の情報の表示部である。1205は顧客要求の情報の表示部である吹き出しである。1206はフィルタ情報の表示部である。1207は凡例情報の表示部である。
【0063】
[S500]
次に、S500では、支援部100は、類似要求仕様リスト表示部104及び入力部110を用いて、類似要求仕様のリスト表示処理を行う。S500では、図8のS300で一時記憶した類似要求仕様の情報(d3)をもとに画面にリスト表示する。この表示方法について以下に説明する。支援部100(104)は、前述の類似要求仕様(d3)の識別情報(類似種別,順番)からリスト表示する配置を決定し、類似要求仕様の表示種別に応じて表またはグラフを表示し、類似要求仕様の顧客要求の情報を吹き出し等で表示する。また、類似要求仕様の識別情報をもとに、顧客要求のみが異なる類似要求仕様については当該顧客要求の情報を表示し、表示種別のみが異なる類似要求仕様については当該表示種別の情報を表示し、顧客視点が異なる類似要求仕様については当該顧客視点の情報を表示し、提示方式が異なる類似要求仕様については当該提示方式の情報を表示する。
【0064】
図13に、上記の類似要求仕様をリスト表示する画面例(類似要求仕様リスト表示画面G3)を示す。画面G3では、“類似の顧客要求”(1301)、“類似の表示種別”(1302)、“類似の顧客視点”(1303)、及び“類似の提示方式”(1304)のそれぞれの類似要求仕様のリスト(例えば横一列にリスト表示)、及び選択ボタン(1305)等が表示される。“類似の顧客要求”(1301)は、要求仕様候補に対して顧客要求のみ異なる類似要求仕様を示す。“類似の表示種別”(1302)は、要求仕様候補に対して表示種別のみ異なる類似要求仕様を示す。“類似の顧客視点”(1303)は、要求仕様候補に対して顧客視点が異なる類似要求仕様を示す。“類似の提示方式”(1304)は、要求仕様候補に対して提示方式が異なる類似要求仕様を示す。リストのうち個別では例えば図12と同様の情報が表示され、ラジオボタン等でユーザによる選択が可能となっている。
【0065】
[S600]
次に、S600では、支援部100は、ユーザ操作に基づき、S500までで求めた要求仕様候補でよいかどうかを判断(確認)し、当該要求仕様候補でよい場合(Y)は処理を終了し、よくない場合(N)にはS700に移る。
【0066】
図12,図13を用いて、S600の判断に関して説明する。図12の画面G2で、ユーザにより“要求仕様確定”ボタン(1201)が押下されると、支援部100は当該要求仕様でよいと判断して終了する。また画面G2で“類似要求仕様選択へ”ボタン(1202)が押下されると、図13の画面G3がアクティブになり、画面G3での類似要求仕様からの選択及び“選択”ボタン(1300)の押下が可能となる。
【0067】
[S700]
S700では、支援部100は、ユーザ操作により類似要求仕様のリストからの選択により要求仕様候補を変更する処理を行う。
【0068】
図13を用いてS700に関して説明する。画面G3で、S500で表示した類似要求仕様のリストからユーザ操作により1つの類似要求仕様が選択され、“選択”ボタン(1300)が押下される。これにより、当該選択された1つの類似要求仕様を要求仕様候補とし、それまでの要求仕様候補の情報(d1)を上書きする。以上の処理後、S300に戻る。
【0069】
以上の処理(図8)により、ユーザによるデータ分析の要求仕様候補(要求仕様)の決定ができる。
【0070】
<実施の形態2>
本発明の実施の形態2のシステムとして以下の構成としてもよい。前述の図8のS600で当該要求仕様候補でよいと判断した場合(Y)に、一時記憶された要求仕様候補(d1)の顧客視点と提示方式と顧客要求と表示種別との情報について、図17に示す出力様式例のようにファイル出力する構成とする。
【0071】
<実施の形態3>
図18〜図20等を用いて、本発明の実施の形態3のシステムについて説明する。実施の形態3では、「分析軸モデル」と「分析軸推奨モデル」を参照することにより、前記図12で示す画面G2に、分析軸の情報を付加して表示することが可能となる。分析軸モデルは、行軸と列軸とフィルタ軸と凡例軸とその属性の定義情報が格納されているDBである。分析軸推奨モデルは、要求仕様の顧客要求と表示種別が決まったときの分析軸の条件付き確率の定義情報が格納されているDBである。ここでその条件付き確率を「推奨確率」とよぶ。
【0072】
図18は、分析軸モデルの構造およびデータ例を示す。図18の表では、「分析軸番号」(一意な番号)、グラフまたは表の分析軸をあらわす「行軸名称」、「行軸種別」、「列軸名称」、「列軸種別」、「フィルタ軸名称」、「フィルタ軸種別」、「凡例軸名称」、及び「凡例軸種別」が、レコードとして保存されている。
【0073】
図19は、分析軸推奨モデルの構造およびデータ例を示す。図19の表では、「分析軸推奨番号」(一意な番号)、「顧客要求定義番号」、「表示種別定義番号」、「分析軸番号」、及び、顧客要求と表示種別が決まったときの分析軸の条件付き確率をあらわす「推奨確率」が、レコードとして保存されている。
【0074】
次に表示方法について説明する。上記の分析軸推奨モデルの顧客要求と表示種別において、一時記憶されている要求仕様候補(d2)の顧客要求と表示種別に一致する行を参照し、その中で推奨確率が最大となる行の分析軸を抽出し、その分析軸の情報を画面に表示する。
【0075】
図20に、上記の分析軸の情報を付加して要求仕様候補を表示した画面例(要求仕様候補表示画面G2b)を示す。画面G2bでは、前記画面G2の中の各欄(1203,1204,1206,1207)に上記各情報(分析軸名称や分析軸種別)が表示されたものとなっている。
【0076】
<実施の形態4>
図21等を用いて、本発明の実施の形態4のシステムについて説明する。実施の形態4では、前記図20の画面G2bを図21の画面G2cのように変更した構成である。画面G2cでは、前述同様の要求仕様候補の表示情報の他に、“分析軸の修正”(2100)表示情報が追加されている。“分析軸の修正”(2100)において、分析軸名称および分析軸種別の各々をユーザにより修正可能な構成である。画面G2cで、ユーザにより修正後の分析軸名称および分析軸種別を入力/選択して“修正”ボタン(2101)を押下することで、修正後の要求仕様候補の情報が表示される。分析軸種別は、分析軸名称がどのような属性を持つかを定義する項目であり、具体的には、“数値”、“文字列”、“年月”、“年月日”などである。
【0077】
<実施の形態5>
図22等を用いて、本発明の実施の形態5のシステムについて説明する。実施の形態5として、前述の図8のS100を開始する前に、類型推奨モデル130の所属確率を修正する入力を受け付け可能な構成である。
【0078】
図22に、上記の修正を入力する画面例(確率修正画面G4)を示す。ユーザ操作に基づき、本画面G4の上段(2201)で、推奨元と推奨先の組を選択し(対応する所属確率の検索及び選択)、中段(2202)で、推奨元の値を選択(推奨元の絞り込み条件の選択による絞り込み検索)することにより、下段(2203)に、所属確率を修正する行を表示して修正可能とする。この修正の入力では、例えば0から1までの数直線上においてバー(2204)をユーザがスライドさせることにより、各行の所属確率の比率を修正することができる。その比率から確率が決まり、表中の所属確率の列に当該値が表示される。そして“確率修正”ボタン(2205)の押下によって、類型推奨モデル130が修正後の所属確率に更新される。
【0079】
<効果等>
以上説明したように、各実施の形態によれば(例えば特に図11〜図13等)、具体事例によらず、データ分析の要求仕様候補(d2)だけでなくその類似要求仕様(d3)を表示することができ、また、過去の事例を蓄積することなく要求仕様を表示することができる。これにより、ユーザによる要件定義の処理作業を効率化できる。
【0080】
特に、データ分析システムの開発において要件定義をする際に、粗い要求をもとに要求仕様の明確化が実施されるが、粗い要求から要求仕様を明確にすることは、データ分析システム提供側(開発側)と顧客側(データ分析システム利用側)の双方において難しいため、支援が必要である。また一方で、データ分析はいくつかの種類に分けることができ、これらをモデルとして定義することができ、本実施の形態では、このようなモデル(前述)を有効に利用して、上記要件定義の支援を実現でき、粗い要求からの要求仕様の明確化なども容易化できる。
【0081】
本発明は例えば、データ分析システムを導入したい企業(顧客)やデータ分析システムを開発する企業などにおける、当該データ分析システムの要件定義を支援する情報処理システム・ソフトウェアとして有用である。
【0082】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0083】
本発明は、データ分析・支援システム、ソフトウェア等に利用可能である。
【符号の説明】
【0084】
100…支援部(要求仕様具現化支援部)、101…推奨要求仕様決定部、102…類似要求仕様抽出部、103…要求仕様候補表示部、104…類似要求仕様リスト表示部、110…入力部、120…類型モデル、130…類型推奨モデル、140…バス。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを用いてユーザによるデータ分析の要件定義の支援を含む情報処理を行う、データ分析の要件定義支援システムであって、
顧客視点、提示方式、分析類型、顧客要求、及び表示種別の定義情報を格納する類型モデルと、前記顧客視点と提示方式と顧客要求と表示種別との間に成り立つ条件付き確率を格納する類型推奨モデルと、を用い、
ユーザ操作に基づいて、前記分析類型と顧客視点と提示方式のうち1つを入力する処理を行う入力部と、
前記条件付き確率を参照して、推奨要求仕様を決定し、当該推奨要求仕様を要求仕様候補とする処理を行う第1の処理部と、
前記条件付き確率を参照して、前記要求仕様候補に対する類似要求仕様を抽出する処理を行う第2の処理部と、
前記要求仕様候補を可視化してユーザに表示する処理を行う第3の処理部と、
前記類似要求仕様を可視化してユーザにリスト表示する処理を行う第4の処理部と、を有し、
前記類似要求仕様のリストからユーザ操作により選択することで前記要求仕様候補を変更可能とする処理を行うことを特徴とする、データ分析の要件定義支援システム。
【請求項2】
請求項1記載のデータ分析の要件定義支援システムにおいて、
前記要求仕様候補の情報をファイル出力する処理を行うことを特徴とする、データ分析の要件定義支援システム。
【請求項3】
請求項1記載のデータ分析の要件定義支援システムにおいて、
分析軸の情報を格納する分析軸モデルを用い、
前記顧客要求と表示種別と分析軸との間に成り立つ条件付き確率を参照して、前記要求仕様候補に分析軸を付加する処理を行うことを特徴とする、データ分析の要件定義支援システム。
【請求項4】
請求項3記載のデータ分析の要件定義支援システムにおいて、
前記要求仕様候補に付加される前記分析軸をユーザ操作により修正する入力を受け付けて当該分析軸を修正する処理を行うことを特徴とする、データ分析の要件定義支援システム。
【請求項5】
請求項1記載のデータ分析の要件定義支援システムにおいて、
前記類型推奨モデルの前記条件付き確率の各々をユーザ操作により修正する入力を受け付けて当該条件付き確率を修正する処理を行うことを特徴とする、データ分析の要件定義支援システム。
【請求項6】
コンピュータを用いてユーザによるデータ分析の要件定義の支援を含む情報処理を行う、データ分析の要件定義支援方法であって、
前記コンピュータにおいて、
顧客視点、提示方式、分析類型、顧客要求、及び表示種別の定義情報を格納する類型モデルと、前記顧客視点と提示方式と顧客要求と表示種別との間に成り立つ条件付き確率を格納する類型推奨モデルと、を用い、
ユーザ操作に基づいて、前記分析類型と顧客視点と提示方式のうち1つを入力する処理ステップと、
前記条件付き確率を参照して、推奨要求仕様を決定し、当該推奨要求仕様を要求仕様候補とする処理ステップと、
前記条件付き確率を参照して、前記要求仕様候補に対する類似要求仕様を抽出する処理ステップと、
前記要求仕様候補を可視化してユーザに表示する処理ステップと、
前記類似要求仕様を可視化してユーザにリスト表示する処理ステップと、
前記類似要求仕様のリストからユーザ操作により選択することで前記要求仕様候補を変更可能とする処理ステップと、を有することを特徴とする、データ分析の要件定義支援方法。
【請求項7】
コンピュータを用いてユーザによるデータ分析の要件定義の支援を含む情報処理を行う、データ分析の要件定義支援プログラムであって、
前記コンピュータにおいて、
顧客視点、提示方式、分析類型、顧客要求、及び表示種別の定義情報を格納する類型モデルと、前記顧客視点と提示方式と顧客要求と表示種別との間に成り立つ条件付き確率を格納する類型推奨モデルと、を用い、
ユーザ操作に基づいて、前記分析類型と顧客視点と提示方式のうち1つを入力する処理を行わせるプログラムと、
前記条件付き確率を参照して、推奨要求仕様を決定し、当該推奨要求仕様を要求仕様候補とする処理を行わせるプログラムと、
前記条件付き確率を参照して、前記要求仕様候補に対する類似要求仕様を抽出する処理を行わせるプログラムと、
前記要求仕様候補を可視化してユーザに表示する処理を行わせるプログラムと、
前記類似要求仕様を可視化してユーザにリスト表示する処理を行わせるプログラムと、
前記類似要求仕様のリストからユーザ操作により選択することで前記要求仕様候補を変更可能とする処理を行わせるプログラムと、を有することを特徴とする、データ分析の要件定義支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−243194(P2012−243194A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114648(P2011−114648)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【出願人】(000233491)株式会社日立システムズ (394)
【Fターム(参考)】