説明

データ検索処理装置及びプログラム

【課題】 端末装置のレイアウトの変更をプログラミングを意識することなく容易に行えるようにする。
【解決手段】 携帯端末900から表示レイアウト変更指示を受信すると、パラメータ解析部50は、ユーザID及び端末IDの何れがクライアント識別子として送信されてきたかを判定する。ユーザIDが送信されてきた場合は、当該ユーザIDに対応付けられた表示設定パラメータ情報を端末表示制御テーブル20から読み出して、表示項目一覧抽出部40へ出力する。表示項目一覧抽出部は、表示設定パラメータ情報から、カスタマイズ画面の生成に必要な項目、即ち、業務名称、画面情報、項目名称、表示有無を抽出して、Web表示制御部30に出力する。Web表示制御部30は、これらのデータをもとに表示レイアウトの変更を行うカスタマイズ画面を携帯端末900に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ検索処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
伝票発行や仕入れ管理、在庫管理等のユーザ業務の作業の効率化を図るために、このような業務作業をコンピュータで行うためのアプリケーションソフト(以下、「業務アプリケーション」という。)が広く普及している。
【0003】
この業務アプリケーションは、ユーザ業務に係る商品コードや商品名等の様々な項目のデータ(以下、「業務データ」という。)を検索可能に記憶したデータベース(以下、「業務アプリDB」という。)を管理している。ユーザが業務アプリケーションの画面上で業務データの登録や削除等を行うと、これらの操作に従ってDBが更新される。
【0004】
また、業務アプリDBを管理するサーバ(データ検索処理装置)に所定の通信回線を介して接続可能な端末装置を用いて当該DBを遠隔的に更新するシステムも知られている。端末装置の業務アプリケーションは、ユーザの要求に従った業務データの検索結果をサーバから取得して、その検索結果の業務データを項目毎に端末装置上に一覧表示する。
【0005】
このような業務アプリケーションは、例えば、Java(登録商標)や、ASP(Active Sever Pages)、VB(Visual Basic)等のWWW(World Wide Web)拡張用のプログラミング言語で記述・作成されている。
【0006】
ところで、メーカでの生産・出荷時の業務アプリケーションは、顧客(ユーザ)の要望に合わせて、検索結果として表示する業務データの表示レイアウトや、検索開始時に入力する業務データの入力レイアウトの仕様を変更(カスタマイズ)する必要がある。そのため、業務アプリケーションの販売店が、顧客に納入するに当たって個々にカスタマイズを行ったり、その納入後に顧客自身がカスタマイズを行ったりする。
【0007】
このカスタマイズの方法には、
(1)業務アプリケーションを記述したプログラミング言語を用いて直接ソースプログラムを変更する方法
(2)業務アプリケーション独自のカスタマイズ装置を用いて間接的にソースプログラムを変更する方法
(3)初期設定ファイルやレジストリの設定を変更する方法
の3つがある。
【0008】
特に(2)の方法に使用されるカスタマイズツールとして、伝票フォーマットや業務ルールの変更指示に従って、ソースプログラムを修正することで、ユーザがソースプログラムに手を加えることなく業務アプリケーションを変更するカスタマイズ装置が知られている(特許文献1及び2参照)。
【特許文献1】特開平8−212062号公報
【特許文献2】特開2001−147801号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、(1)〜(3)の方法には次ぎのような課題があった。
即ち、(1)のソースプログラムを直接変更する方法は、その変更毎にコーディング作業や動作テストを行わなければならず、その工数は膨大となる。また、カスタマイズを請け負う販売店側に、プログラミングに関する専門的な知識や技術が要求される。
【0010】
(2)のカスタマイズ装置(特許文献1及び2)を用いる方法は、プログラミングに関する専門的な知識や技術は必要としないため、ソースプログラムを意識することなくカスタマイズを行うことができる。しかし、カスタマイズ装置は、端末装置毎に業務アプリケーションを個々に変更するため、端末装置毎のカスタマイズは可能であるが、端末装置を使用するユーザ毎にカスタマイズすることはできない。また、全端末装置を共通のレイアウトにする場合には、カスタマイズ装置を用いて個々の端末装置をカスタマイズしなければならず、費用及び時間のコストが非常に高くなってしまった。
【0011】
(3)の初期設定ファイルやレジストリを変更する方法は、例えば、文字サイズや文字色の変更といったように、そのカスタマイズが可能な範囲は限られている。このため、検索結果の業務データを表示の有無や、その表示順序といったレイアウトの変更を行うことはできなかった。
【0012】
本発明の課題は、端末装置のレイアウトの変更をプログラミングを意識することなく容易に行えるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1記載の発明は、ユーザ業務に係る複数の業務データを検索可能に記憶した業務データ記憶手段と、前記業務データの検索結果を端末装置に表示させる際のレイアウトを制御する表示設定パラメータ情報を記憶するパラメータ記憶手段と、前記端末装置から送信される前記表示設定パラメータ情報の変更指示を受信する受信手段と、前記変更指示に従って前記パラメータ記憶手段により記憶された表示設定パラメータ情報を変更する変更手段と、前記変更手段により変更された表示設定パラメータ情報に基づいたレイアウトで前記業務データの検索結果を前記端末装置に表示させる表示制御手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1及び9に記載の発明によれば、端末装置からの変更指示に従って表示パラメータ設定情報を変更して、その変更後の表示パラメータ設定情報に基づいたレイアウトで検索結果を表示させることができるので、端末装置側の仕様(業務アプリケーション)を変更することなく、また、プログラミングを意識することなくそのレイアウトの変更が可能になる。
【0015】
請求項2記載の発明によれば、表示設定パラメータの内容を表示した変更画面上に対する変更指示を受信して、表示設定パラメータを変更するので、ユーザは、その変更画面の内容を参照して容易にレイアウトの変更を行うことができ、また、プログラミングを意識することがない。
【0016】
請求項3記載の発明によれば、表示有無情報が表示するとした業務データが端末装置に表示されるので、ユーザは、表示有無情報の変更指示を行うことで、所望の業務データを表示させるようにレイアウトの変更ができる。
【0017】
請求項4記載の発明によれば、表示順序情報に基づいた表示順序で業務データが端末表示に表示されるので、ユーザは、表示順序情報の変更指示を行うことで、所望の順序で業務データを表示させるようにレイアウトの変更ができる。
【0018】
請求項5記載の発明によれば、受信したクライアント識別子に対応付けられた表示設定パラメータ情報を変更するので、クライアント識別子毎のレイアウトの変更が可能である。
【0019】
請求項6記載の発明によれば、ユーザ識別子に対応付けられた表示設定パラメータ情報を変更するため、ユーザ毎にレイアウトの変更が可能である。
【0020】
請求項7記載の発明によれば、端末識別子に対応付けられた表示設定パラメータ情報を変更するため、端末装置毎にレイアウトの変更が可能である。
【0021】
請求項8記載の発明によれば、クライアント識別子を受信しなかった場合に、全端末装置に共通する表示設定パラメータ情報を変更するので、全端末装置のレイアウトを一括して変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
〔実施形態〕
以下、本発明のデータ検索処理装置を業務サーバに適用し、当該業務サーバと携帯端末装置(以下、「携帯端末」と略す。)とを備える業務データ検索システムの実施形態について図1〜図8を参照して詳細に説明する。
【0023】
〔システム概要〕
図1は、業務データ検索システム1のシステム構成の一例を示すブロック図である。図1によれば、業務データ検索システム1は、業務サーバ100と携帯端末900とが有線/無線の電話網やインターネット網の通信回線Nを介して通信可能に構成されている。
【0024】
携帯端末900は、携帯電話やPHS、PDA、ハンディターミナル、ノート型パーソナルコンピュータ等の所謂クライアントサーバシステムのクライアントに相当する端末装置であり、同図によれば、メニューキー946、カーソルキー944、決定キー944及び数値キー948等により構成される操作入力キー群942とディスプレイ952とを備えて構成されている。
【0025】
カーソルキー944は、画面のスクロールや選択操作を行うためのキーあり、上下左右の4方向を検知可能に構成される。ユーザは、例えば、メニューキー946の押下操作によりメニューリストを表示させる。そして、そのメニューリストから機能の選択や設定内容の変更をカーソルキー944の押下することで行い、更に決定キー944の押下により機能の選択や設定内容の変更を決定・確定し、携帯端末900の各種設定を行う。
【0026】
また、携帯端末900には、ユーザ業務に係るアプリケーションソフト(以下、「業務アプリ」と略す。)が予めインストールされており、この業務アプリの機能には大別して業務アプリ検索機能と、表示レイアウト変更機能との2つがある。
【0027】
業務アプリ検索機能は、業務アプリデータベース(以下、「業務アプリDB」と略し、その詳細は後述する。)80の検索結果をディスプレイ952に一覧表示する機能である。ユーザは、商品コードや得意先コード等を数値キー948の押下によって入力して決定キー944を押下する。このとき、その入力された入力データが業務サーバ100に送信されて、業務サーバ100は、携帯端末900で実行中の業務名称において表示させる業務データを業務アプリDB10から検索する。そして、その検索結果を携帯端末900のディスプレイ952に一覧表示させる。
【0028】
例えば、ユーザが在庫照会業務において、商品コード“000001”を入力した場合、商品コード“000001”に対応付けられた業務データの商品名称「活き毛がに」、在庫評価単位「5,000」、在庫数量「522」が業務アプリDB10から検索されて、図1に示すような検索結果一覧画面上に表示される。
【0029】
表示レイアウト変更機能は、業務アプリ検索機能の検索結果を一覧表示させる際の業務データの表示の有無やその表示順序といった表示レイアウトを変更する機能である。デフォルト時には、その表示レイアウトは、予め定められたデフォルトに設定されているが、表示レイアウト変更機能により、ユーザ毎、若しくは携帯端末900毎に表示レイアウトを変更することができる。尚、この表示レイアウト変更機能については、以下で詳細に説明していく。
【0030】
〔携帯端末の構成〕
ここで、携帯端末900の機能構成について図4のブロック図を用いて説明する。図4によれば、携帯端末900の機能構成の一例を示すブロック図を示す。同図によれば、携帯端末900は、CPU(Central Processing Unit)910、フラッシュメモリ920、RAM(Random Access Memory)930、入力部940、表示部950及び通信部960がバス970に接続されて構成されている。
【0031】
CPU910は、入力部940から入力される操作信号に応じてフラッシュメモリ920に格納されたプログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、その処理結果を表示部950に出力して各種画面を表示させる。
【0032】
フラッシュメモリ920は、読み書き可能な不揮発性メモリであり、各種初期設定、ハードウェアの検査、必要なプログラムのロード等を行うための初期プログラム、携帯端末900の動作に係る各種機能を実現するためのデータやプログラムを格納する。
【0033】
また、図4によれば、フラッシュメモリ920は、業務アプリケーションプログラム922と、ユーザID924と、端末ID926とを格納している。業務アプリケーションプログラム922は、上述した業務アプリを実現するためのプログラムである。CPU910は、ユーザの入力部940の操作により所定の操作(例えば、メニューリストから「業務アプリ」を選択する操作)が為されたことを検知すると、業務アプリケーションプログラム922をフラッシュメモリ920から読み出して業務アプリを実行する。
【0034】
業務アプリの実行時に、CPU910は、ユーザにより入力されたデータや指示内容を業務サーバ100に送信し、また、業務サーバ100から送信されるWeb表示データを表示して表示部950に表示させる。
【0035】
ユーザID924は、携帯端末900のユーザ毎に固有に割り振られたユーザ識別子であり、先頭に“U”が付加された文字列(例えば、“U1234”)で表される。ユーザが、携帯端末900の使用開始時に自分のユーザIDを入力すると、CPU910は、その入力されたユーザIDをフラッシュメモリ920に記憶させる。
【0036】
端末ID926は、携帯端末900毎に固有に割り振られた端末識別子であり、先頭に“T”が付加された文字列(例えば、「T5678」)で表される。携帯端末900の生産時に所謂シリアル番号として端末ID926が発行されて、フラッシュメモリ920に記憶保持される。尚、端末ID926は、業務サーバ100が携帯端末900を個々に識別可能なように設定されていればよく、その設定方法は上述した方法に限らず、例えば、業務サーバ100により発行されるものであってもよい。
【0037】
CPU910は、業務アプリ検索機能及び表示レイアウト変更機能において、ユーザID924及び端末ID926の何れかを業務サーバ100に送信するか、若しくは何れも送信しない。
【0038】
このとき、業務サーバ100のパラメータ解析部50は、携帯端末900から送信されたクライアント識別子が、ユーザIDであるか端末IDであるかをその先頭文字列によって判別する。即ち、受信したクライアント識別子の先頭文字列が“Y”である場合は、そのクライアント識別子の種別がユーザIDであると判別し、“T”である場合は、端末IDであると判別するのである。
【0039】
このクライアント識別子の判別方法は、これに限らず、例えば、ユーザID924を10桁の文字列、端末ID926を4桁の文字列というように予め桁数を決定しておき、CPU910は、その桁数から判別してもよく、その判別方法は適宜公知技術を採用可能である。
【0040】
RAM930は、CPU910が実行するプログラムに係るデータを一時的に記憶するための記憶領域であり、図4によれば、検索データ932と、レイアウト変更業務934とを記憶している。
【0041】
検索データ932は、業務アプリ検索機能において業務アプリDB10の検索に必要なデータであり、少なくとも、商品コード等のユーザにより入力された入力データ、当該入力データの項目名称、在庫照会等のユーザ業務の業務名称を含んでいる。レイアウト変更業務934は、表示レイアウト変更機能においてレイアウトの対象となる業務名称であり、ユーザによって入力指定される。
【0042】
入力部940は、図1に示す各種操作入力キー群942に相当するものであり、押下されたキーの押下信号をCPU910に出力する。表示部950は、図1に示すディスプレイ952に相当するものであり、CPU910の制御に基づいて各種画面を表示させるものであり、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成される。通信部960は、通信回線Nに接続してデータ通信するための機能部であり、モデムやLANインターフェイス等を備えて構成される。
【0043】
〔業務サーバの機能構成〕
次に、業務サーバ100の機能構成について図1を用いて説明する。同図によれば、業務サーバ100は、記憶部200、制御部300及び通信部400(図4参照)を備えて構成されている。
【0044】
〔記憶部〕
記憶部200は、記憶媒体へのデータの読み書きを磁気的又は光学的に行う機能部であり、例えば、HDD等により構成される。また、図1によれば、記憶部200は、業務アプリデータベース10と、端末表示制御テーブル20とを記憶している。
【0045】
業務アプリデータベース10は、ユーザ業務に係る複数の業務データを検索可能に対応付けて蓄積記憶するデータベースである。業務データには、例えば、商品コード、商品名、在庫評価単価、最終仕入日等があり、これらの業務データが対応付けられて記憶されている。
【0046】
例えば、商品コード「00001」、商品名「活き毛がに」、在庫評価単価「5,000」、在庫数量「522」といった業務データが対応付けられている。これにより、ユーザが、携帯端末900に商品コード「00001」を入力した場合に、当該商品コードに対応付けられた業務データを業務アプリDB10から読み出して携帯端末900に表示することが可能となる。
【0047】
端末表示制御テーブル20は、表示設定パラメータ情報をクライアント識別子に対応付けて蓄積記憶するデータテーブルである。表示設定パラメータ情報は、携帯端末900に業務アプリDB10の検索結果を表示させる際の表示レイアウトを制御するための制御情報であり、ユーザ業務の業務名称、業務毎に設定された画面名称、各画面内に表示する業務データの項目名称、表示有無、必須任意区分及び使用区分を含んで構成される。
【0048】
表示有無は、業務データを携帯端末900に表示させるか否か表す表示有無情報であり、変更値と既定値とを有する。表示有無に対応する項目名称の業務データを表示させる場合は「あり」、表示させない場合は「なし」に設定される。初期状態において、表示有無の変更値及び規定値は同一に設定されているが、ユーザの設定変更操作に基づいて変更値は変えることができる。また、表示レイアウトを初期状態に戻す場合には、規定値が変更値にコピーされる。
【0049】
必須任意区分は、項目名称の表示有無の変更が可能であるか否かを表すデータでる。必須任意区分が「必須」である場合は表示有無が変更できず、「任意」である場合に変更可能である。
【0050】
使用区分は、項目名称の表示有無を使用するか否かを表すデータである。使用区分が「使用する」である場合は、表示有無の変更値を用いたレイアウトで業務データを表示し、「使用しない」である場合は、変更値ではなく規定値を用いたレイアウトで表示する。
【0051】
図2(a)は、端末表示制御テーブル20のデータ構成の一例を示す図である。例えば、先頭レコードR1の表示設定パラメータ情報には、業務名称「在庫照会」、画面名称「在庫情報」、項目名称「商品コード」、必須任意区分「必須」、使用区分「使用する」、表示有無の変更値「あり」及び規定値「あり」が対応付けられている。これは、「在庫照会」業務の「在庫情報」の画面上では「商品コード」は必ず表示することを表しており、また、使用区分「使用する」は、商品コードの表示を、表示有無の変更値に基づいて行うことを表している。
【0052】
クライアント識別子は、表示レイアウトを変更の対象となる携帯端末900を識別するためのデータであり、ユーザID、端末ID及び共通ID“0000”がある。パラメータ解析部50は、携帯端末900がユーザID924又は端末ID926を送信してきた場合には、その送信されたIDに対応する表示設定パラメータを端末表示制御テーブル20から読み出して、携帯端末900の表示レイアウトを変更するが、ユーザID924及び端末ID926の何れも送信されてこなかった場合は、共通IDに対応する表示設定パラメータを読み出して携帯端末900の表示レイアウトを変更する。
【0053】
図2(a)に示すように、例えば、共通ID“0000”、ユーザID“U1234”、端末ID“T5678”といったクライアント識別子毎に表示設定パラメータ情報が対応付けられている。このため、携帯端末900の表示レイアウトを、ユーザ毎や携帯端末900毎に設定することができる。また、クライアント識別子を送信しない携帯端末900の表示レイアウトを一括して設定することもできる。
【0054】
業務サーバ100は、業務アプリ検索機能の検索結果を端末表示制御テーブル20に基づいた表示レイアウトで携帯端末900に表示させる。図2(c)は、図2(a)の端末表示制御テーブル20に基づいて表示レイアウトで検索結果を一覧表示した検索結果一覧画面D200の一例である。図2(c)に示すように、表示有無の変更値が「あり」に設定された商品コードD201、商品名D203、在庫評価単価D205、最終仕入日付D207、在庫数量D209及び引当可能数量D211の業務データが適宜その項目名称と共に一覧表示される。
【0055】
また、業務サーバ100は、検索結果一覧画面の表示レイアウトの変更設定をユーザに行わせるためのカスタマイズ画面(変更画面)を携帯端末900に表示させる。図2(b)は、カスタマイズ画面D100の一例である。図3(c)によれば、カスタマイズ画面D100は、端末表示制御テーブル20に記憶された項目名称D101〜D109と、当該項目名称の表示有無を設定するチェックボックスCB101〜CB107とを一覧表示している。表示有無の変更値が「あり」の場合は、チェックボックスの「表示」側に、「なし」の倍は「非表示」側にマーカMが表示される。
【0056】
このマーカMは、カーソルキー944の操作により「表示」及び「非表示」の何れかを選択可能に表示される。ユーザは、各項目名称毎のマーカMで、「表示」及び「非表示」を選択して、決定キー944を押下することで表示レイアウト変更機能の設定を完了する。このため、ユーザは、プログラミングを意識することなく、マーカMで選択するといった簡単な操作で表示レイアウトの変更ができる。
【0057】
〔制御部〕
制御部300は、Web表示制御部30、表示項目一覧抽出部40、レイアウト変更制御部60、パラメータ解析部50及びデータ管理部70を備えて構成され、CPUやメモリ310により実現される。尚、制御部300が有する各部の機能は、本発明のプログラムに従った処理により実現される。
【0058】
メモリ310は、フラッシュメモリやRAM等により構成され、制御部300の各機能部が読み書き可能な記憶領域である。メモリ310は、図2に示すようなデータ構成であり、メモリ310は、受信データ312、取得パラメータ情報316及び検索結果318とを記憶している。
【0059】
受信データ312は、表示レイアウト変更指示及び業務アプリ実行指示に伴って携帯端末900から送信されたデータあり、クライアント識別子313、レイアウト変更業務314及び検索データ315を有して構成される。
【0060】
クライアント識別子313には、ユーザID、端末ID及び共通IDの何れかが設定される。パラメータ解析部50は、携帯端末900からクライアント識別子が送信されたか否かを判定し、送信されなかったと判定した場合は、共通ID“0000”をクライアント識別子313として設定記憶する。また、送信されたと判定した場合には、その送信されたユーザID924又は端末ID926をクライアント識別子313としてメモリ310に記憶する。
【0061】
取得パラメータ情報316は、パラメータ解析部50が端末表示制御テーブル20から取得した表示設定パラメータ情報である。表示レイアウト変更機能において、パラメータ解析部50は、クライアント識別子313と、レイアウト変更業務314の業務名称とを検索キーにして、端末表示制御テーブル20を検索する。その検索の結果となる表示設定パラメータ情報を取得パラメータ情報316として記憶する。
【0062】
また、業務アプリ検索機能において、パラメータ解析部50は、クライアント識別子313と、検索データ315に含まれる業務名称を検索キーにして端末表示制御テーブル20を検索して、同様に表示設定パラメータ情報を取得する。これにより、ユーザID毎、端末ID毎、共通IDの表示設定パラメータ情報が読み出されることとなる。
【0063】
検索結果318は、業務アプリDB10の検索結果である。データ管理部70は、検索データ315に含まれる項目名称の入力データと同一の業務データを業務アプリDB10から検索し、当該業務データに対応付けられた他の業務データを読み出して、検索結果318としてメモリ310に記憶する。
【0064】
Web表示制御部30は、表示項目一覧抽出部40より取得された取得パラメータ情報316から図3(c)のようなカスタマイズ画面を表示させるためのWeb表示データ、レイアウト変更制御部60から出力された業務アプリDB10の検索結果から、図3(b)のような検索結果一覧画面を表示させるためのWeb表示データを生成する。そして、通信部400を介して当該Web表示データを携帯端末900に送信する。このとき、携帯端末900では、業務サーバ100から送信されたWeb表示データに基づいた画面を表示することで、検索結果一覧画面やカスタマイズ画面を表示することができる。
【0065】
また、Web表示制御部30は、携帯端末900から送信されたWeb表示データを表示設定パラメータ情報に変換して、表示項目一覧抽出部40を介してパラメータ解析部50に出力する。
【0066】
尚、Web表示制御部30は、WWW(World Wide Web)上の携帯端末900が表示可能な形式の表示データ(例えば、HTML形式の表示データ)を生成することとするが、その表示データのデータ形式は、これに限らず適宜公知技術を採用してもいし、業務データ検索システム1独自のデータ形式としてもよい。
【0067】
表示項目一覧抽出部40は、パラメータ解析部50から出力された表示設定パラメータから、カスタマイズ画面の表示に必要な項目、即ち、業務名称、画面名称、項目名称及び表示有無を抽出して、取得パラメータ情報316としてWeb表示制御部30に出力する。
【0068】
パラメータ解析部50は、携帯端末900から受信したクライアント識別子の種別の判定(後述)と、端末表示制御テーブル20からの表示設定パラメータ情報の読み出しとを行う。この読み出した表示設定パラメータ情報は、取得パラメータ情報316としてレイアウト変更制御部60に出力する。
【0069】
また、パラメータ解析部50は、Web表示制御部30から出力された表示設定パラメータ情報、即ち、ユーザによりカスタマイズ画面において表示レイアウトの設定変更が為された後の表示設定パラメータ情報を端末表示制御テーブル20に記憶して更新する。
【0070】
データ管理部70は、上述したように検索データ315の入力データと項目名称から業務アプリDB10を検索して、その検索結果318をレイアウト変更制御部60に出力する。
【0071】
レイアウト変更制御部60は、取得パラメータ情報316の表示有無に基づいて、検索結果318中の業務データの表示レイアウトを変更してWeb表示制御部30に出力する。より具体的には、取得パラメータ情報316の表示有無が「あり」の項目名称の業務データは、Web表示制御部30に出力し、表示有無が「なし」の項目名称の業務データはWeb表示制御部30に出力しない。このため、Web表示制御部30には、表示有無が「あり」の業務データのみが出力されてくるため、検索結果一覧画面にはその業務データのみが表示される。
【0072】
通信部400は、携帯端末900の通信部960と同様であり、携帯端末900から送信される表示レイアウト変更指示や業務アプリ検索指示、クライアント識別子313、レイアウト変更業務314、検索データ315等の受信を行い、また、Web表示制御部30により生成されたWeb表示データを携帯端末900に送信する。
【0073】
〔業務データ検索システムの動作〕
次に、業務データ検索システム1の具体的な動作について図5〜図7を用いて説明する。先ず、図5に示すフローチャートを用いて表示レイアウト変更機能における業務データ検索システム1の動作を説明する。
【0074】
〔表示レイアウト変更機能〕
先ず、メニューキー946の押下により表示したメニューリストからの「レイアウト変更」の選択と、業務名称の入力との表示レイアウト変更操作が為されると、携帯端末900のCPU910は、レイアウト変更業務934と、クライアント識別子を業務サーバ100に送信する(ステップB1)。
【0075】
CPU910が、ユーザID924及び端末ID926の何れをクライアント識別子として送信するかは、ユーザや業務データ検索システム1の管理者等により予め設定されており、どちらも送信しないと設定されている場合は、レイアウト変更業務934のみを送信する。
【0076】
業務サーバ100では、通信部400を介して携帯端末900から表示レイアウト変更指示を受信すると、Web表示制御部30が、当該指示と共に送信されてくるデータを表示項目一覧抽出部40を介してパラメータ解析部50に出力する。
【0077】
パラメータ解析部50は、そのデータ中にクライアント識別子があるか否かを判定し(ステップA1)、クライアント識別子がなかったと判定した場合(ステップA1;No)、メモリ310のクライアント識別子313を空(共通IDの“0000”)に設定する(ステップA3)。
【0078】
また、クライアント識別子があると判定した場合(ステップA1;Yes)、そのクライアント識別子の種別がユーザID及び端末IDの何れであるかを判定する(ステップA5)。パラメータ解析部50は、ユーザIDであると判定した場合には(ステップA5;ユーザ)、そのユーザIDをクライアント識別子313として設定し(ステップA7)、端末IDであると判定した場合には(ステップA5;端末)、当該端末IDをクライアント識別子313としてメモリ310に設定する(ステップA9)。
【0079】
次いで、パラメータ解析部50は端末表示制御テーブル20を読み込み(ステップA11)、レイアウト変更業務314とクライアント識別子313とを検索キーに設定して、端末表示制御テーブル20から表示設定パラメータ情報を読み出す。具体的には、レイアウト変更業務314及びクライアント識別子313と同一の業務名称とクライアント識別子とを含む端末表示制御テーブル20のレコードを読み出し、そのレコード中の表示設定パラメータ情報を取得して、取得パラメータ情報316としてメモリ310に記憶する(ステップA13)。
【0080】
表示項目一覧抽出部40が、取得パラメータ情報316から業務名称、画面名称、項目名称及び表示有無を抽出して出力すると、Web表示制御部30は、それらのデータに基づいて、図2(c)に示すようなカスタマイズ画面を表示させるためのWeb表示データを生成して、携帯端末900に通信部400を介して送信する(ステップA15)。
【0081】
このとき、携帯端末900のCPU910は、通信部960を介してWeb表示データを受信して、当該データに基づいて図2(c)のようなカスタマイズ画面を表示部950に表示させる(ステップB3)。
【0082】
CPU910は、入力部940の操作によりチェックボックスCB101〜CB107上のマーカMにより選択された業務項目毎の「表示」及び「非表示」の設定変更を(ステップB5)、決定キー944が押下されるまで行う。決定キー944が押下されて、設定変更が終了したと判定すると(ステップB7;Yes)、CPU910は、設定変更後のカスタマイズ画面のWeb表示データを業務サーバ100に送信する(ステップB9)。
【0083】
業務サーバ100では、携帯端末900から送信されたWeb表示データから、Web表示制御部30が業務名称、画面名称、項目名称及び表示有無の表示設定パラメータ情報を取得し、パラメータ解析部50が取得された表示設定パラメータ情報で端末表示制御テーブル20を更新する(ステップA17)。
【0084】
例えば、ユーザが、図2(b)のカスタマイズ画面D100のチェックボックスCB103のマーカMを、図7(b)のように「非表示」に変更したとする。そして、決定キー944を押下すると、図7(b)のカスタマイズ画面D100aのWeb表示データが業務サーバ100に送信される。
【0085】
業務サーバ100では、受信したWeb表示データから業務名称「在庫照会」、画面名称「在庫照会」、項目名称「最終仕入日付」、表示有無の変更値「なし」という表示設定パラメータ情報を取得する。これにより、図2(a)の端末表示制御テーブル20が、図7(a)に示すようなテーブル構成の端末表示制御テーブル20aに更新される。
【0086】
パラメータ解析部50は、変更後の端末表示制御テーブル20からステップA13と同様に表示設定パラメータ情報を読み出して、レイアウト変更制御部60に当該表示設定パラメータ情報を渡す。レイアウト変更制御部60は、当該表示設定パラメータ情報に基づいて、図7(c)に示す検索結果一覧画面D200aのようなプレビュー画面を携帯端末900に表示させる(ステップA21)。
【0087】
より具体的には、先ず、データ管理部70が、レイアウト変更業務314において表示する業務データのサンプルを業務アプリデータベース10から検索して、レイアウト変更制御部60に出力する。レイアウト変更制御部60は、パラメータ解析部50から出力された表示設定パラメータ情報の表示有無の変更値が「あり」に設定されている項目名称の業務データをデータ管理部70から出力された業務データから抽出して、Web表示制御部30に出力する。
【0088】
Web表示制御部30は、レイアウト変更制御部60から出力された業務データを一覧表示するプレビュー画面のWeb表示データを生成して携帯端末900に送信する。
【0089】
携帯端末900のCPU910は、業務サーバ100から送信されたWeb表示データを受信して、当該Web表示データに基づいたプレビュー画面を表示部950に表示させる(ステップB11)。これにより、ユーザは、自分の変更した表示レイアウトの確認を行うことができる。
【0090】
〔業務アプリ実行機能〕
次に、業務アプリ実行機能における業務データ検索システム1の動作について図6のフローチャートを用いて説明する。尚、図5に示すフローチャートと同一の処理ステップには同一のステップ番号を付してその詳細な説明は省略する。
【0091】
先ず、メニューキー946の押下により表示したメニューリストから「検索実行」を選択し、検索データ932の入力を行う業務アプリ検索操作が為されると、携帯端末900のCPU910は、業務アプリ検索指示及び検索データ932と共に、表示レイアウト変更機能と同様にクライアント識別子を業務サーバ100に送信する(ステップB1−1)。
【0092】
業務サーバ100は、業務アプリ検索指示を受信すると、メモリ310に検索データ315を記憶すると共に、表示レイアウト変更機能と同様の処理で、クライアント識別子313に応じたカスタマイズ画面を携帯端末900に表示させる(ステップA1〜A15)。
【0093】
携帯端末900では、業務サーバ100から送信されたWeb表示データに基づいて、カスタマイズ画面を表示部950に表示させた後、ユーザの入力部940の操作に従ってカスタマイズ画面の設定変更を受け付ける。そして、決定キー944が押下されると、設定変更後のカスタマイズ画面のWeb表示データを業務サーバ100に送信する(ステップB3〜B9)。
【0094】
業務サーバ100では、携帯端末900から送信されたWeb表示データの受信、表示設定パラメータ情報の取得を行って、端末表示制御テーブル20を更新する(ステップA17)。そして、データ管理部70は、検索データ315に基づいて業務アプリDB10を検索して検索結果を行って検索結果318を得る(ステップA23)。
【0095】
一方で、パラメータ解析部50は、変更後の端末表示制御テーブル20からステップA13と同様に表示設定パラメータ情報を読み出して、レイアウト変更制御部60に当該表示設定パラメータ情報を渡す。そして、レイアウト変更制御部60は、読み出した表示設定パラメータ情報に基づいた表示レイアウトの検索結果一覧画面を携帯端末900に表示させる(ステップB13)。
【0096】
より具体的には、表示設定パラメータ情報の表示有無の変更値が「なし」である項目名称の業務データを検索結果318中から削除して、その検索結果318をWeb表示制御部30に出力する。Web表示制御部30は、検索結果318を一覧表示する検索結果一覧画面を表示するためのWeb表示データを生成して携帯端末900に送信する。このとき、携帯端末900のCPU910は、受信したWeb表示データに基づいて検索結果一覧画面を表示部950に表示させる(ステップB13)。
【0097】
例えば、表示レイアウト変更機能において、図7(b)のようにカスタマイズ画面D100aの表示有無を変更した場合、端末表示制御テーブル20aにおけるレコードR3の表示有無の変更値は「なし」に変更される。このため、検索結果一覧画面D200aでは、図2(c)に示した最終仕入日付D107が図7(c)のように表示されなくなる。
【0098】
以上、本実施形態によれば、業務サーバ100は、検索結果318中の業務データを表示させるか否かを端末表示制御テーブル20の表示設定パラメータ情報に基づいて個々に決定し、表示すると決定した業務データを検索結果一覧画面上に表示させる。このため、携帯端末900は、単に業務サーバ100から送信されたWeb表示データに基づいて検索結果一覧画面を表示するだけでよい。従って、携帯端末900毎の業務アプリケーションプログラム922のプログラム仕様を個々に変えたり、初期設定ファイルやレジストリの設定を変更したりする必要がない。また、携帯端末900の仕様を統一できるため、納入時の時間及び費用のコストがかさむことがない。
【0099】
また、ユーザは、特別な専門技術を習得したりすることなく、図2(b)に示したようなカスタマイズ画面上で「表示」及び「非表示」を選択する簡単な操作で、表示レイアウトの変更を容易に行うことができる。
【0100】
また、端末表示制御テーブル20は、表示設定パラメータ情報をユーザID毎、端末ID毎、共通ID毎に記憶している。このため、業務サーバ100は、携帯端末900側の設定によりユーザID及び端末IDに対応付けられた表示設定パラメータ情報に基づいたカスタマイズ画面を表示させることができる。このため、ユーザは、例えば、自分専用の表示レイアウトを設定したり、店舗が所有する携帯端末900の表示レイアウトを設定したりすることができる。
【0101】
また、ユーザID924及び端末ID926の何れも送信しない携帯端末900には、共通IDに対応付けられた表示設定パラメータ情報に基づいたカスタマイズ画面を表示させる。これにより、ユーザID及び端末IDを送信しない全ての携帯端末900の表示レイアウトを一括して設定変更することもでき、携帯端末900毎にカスタマイズしなくてもよい。
【0102】
〔変形例〕
次に、上述した実施形態において、業務データの表示有無を制御すると共に、表示順序を制御する場合の変形例について、図8を用いて説明する。尚、変形例における業務データ検索システム1は、図2(a)に示した端末表示制御テーブル20を、図8(a)の端末表示制御テーブル20bに置き換えた構成であり、他の構成要素は同一であるため、その詳細な説明は省略する。
【0103】
図8(a)は、端末表示制御テーブル20bのデータ構成の一例である。図8(a)に示す端末表示制御テーブル20bの表示設定パラメータ情報は、業務名称、画面名称、項目名称、表示順序/有無、必須任意区分及び使用区分を有して構成されている。
【0104】
表示順序/有無は、検索結果318を携帯端末900に表示させる際の、業務データの表示の順序を表す表示順序設定情報と、当該業務データを表示させるか否かを表す表示有無設定情報とを有するデータであり、変更値と既定値とを有する。
【0105】
表示順序/有無は、数値によって業務データの表示の順序を制御する。例えば、図8(a)の先頭レコードR5の表示順序/有無の「1」は、「在庫照会」業務の「在庫情報」画面において、商品コードを1番目に表示することを表しており、次のレコードR7の「2」は、商品名を2番目に表示することを表している。
【0106】
また、表示順序/有無の数値は、上述した実施形態の表示有無の「あり」と同等の機能を兼ねている。即ち、表示順序/有無に数値が設定されている場合には、業務名称の業務データを表示し、「なし」が設定されている場合には表示しない。
【0107】
変形例における業務データ検索システム1の動作は、図5及び6のフローチャートにおいて、図2(a)に示す表示設定パラメータ情報を用いて行った処理ステップを、図8(a)に示す表示設定パラメータ情報を用いて行うことで実現可能である。
【0108】
より具体的に説明すると、次のようになる。即ち、ステップA13において、業務サーバ100の表示項目一覧抽出部40は、取得パラメータ情報316から業務名称、画面名称、項目名称及び表示順序/有無を抽出して出力する。そして、Web表示制御部30は、その出力されたデータに基づいて、図8(b)に示すようなカスタマイズ画面を表示させるためのWeb表示データを生成して、携帯端末900に送信する(ステップA15)。
【0109】
このとき、携帯端末900は、業務サーバ100から送信されたWeb表示データに基づいて図8(b)に示すようなカスタマイズ画面D100bを表示する。このカスタマイズ画面D100bは、図2(b)に示したカスタマイズ画面D100の業務名称D101〜D109と、チェックボックスCB101〜CB107との他に、表示順序入力エリアAR101〜AR107を表示する(ステップB3)。
【0110】
この表示順序入力エリアAR101〜AR107は、表示順序/有無の変更値に基づいて表示され、「なし」である場合には表示されなくなる。また、表示順序入力エリアAR101〜AR107には、表示順序/有無の変更値の数値が共に表示される。
【0111】
例えば、図8(a)に示すレコードR9の項目名称「在庫評価単価」には表示順序/有無の変更値「4」が対応付けられている。これにより、図8(b)に示すように、在庫表示単価D101の表示順序入力エリアAR101には「4」が表示される。
【0112】
また、レコードR11の項目名称「最終仕入日付」には表示順序/有無の変更値「なし」が対応付けられている。これにより、図8(b)に示すように最終仕入日付D103には、表示順序入力エリアが表示されなくなる。
【0113】
携帯端末900のCPU910は、ユーザにより選択された業務項目の設定変更を行う(ステップB5)。このとき、ユーザは、例えば、カーソルキー944によって表示順序入力エリアAR101〜AR109の何れかを選択し、数値キー948によって所望の数値を入力する。CPU910は、変更が終了したと判定すると、変更後のカスタマイズ画面のWeb表示データを業務サーバ100に送信する(ステップB7→B9)。
【0114】
業務サーバ100は、本実施形態と同様に、受信したWeb表示データから表示設定パラメータ情報を取得して端末表示制御テーブル20bを更新する(ステップA17)。
【0115】
業務アプリ検索機能時の業務サーバ100は、レイアウト変更制御部60が、表示順序/有無が「なし」である項目名称の業務データを検索結果318から削除し、更に表示順序/有無の数値に基づいて業務データを整列してWeb表示制御部30に出力する。Web表示制御部30は、レイアウト変更制御部60から出力された業務データを表示する検索結果一覧画面を携帯端末900に表示させる。
【0116】
図8(c)は、業務アプリ検索機能時における検索結果一覧画面D200bの表示例である。このように、図8(a)に示した端末表示制御テーブル20bの表示順序/有無に基づいて、在庫数量D205b、在庫評価単価D209b、引当可能数量D211bといった順序で業務データが表示され、更に、在庫仕入日付D207は表示されなくなる。
【0117】
以上、変形例によれば、表示設定パラメータ情報の表示順序/有無により、検索結果の表示順序を変更することができるため、表示レイアウトの変更方法の幅が広がる。
【0118】
尚、上述した実施形態では、検索結果の表示レイアウトの変更を行うこととして説明したが、例えば、業務アプリ検索機能の検索時に入力する業務データの入力レイアウトの変更を行うこととしてもよい。この場合は、検索時の入力画面上に表示する入力エリアの表示・非表示を変更するためのカスタマイズ画面を端末表示制御テーブル20に基づいて生成・表示する。
【0119】
また、端末表示制御テーブル20bに基づいて入力エリアの表示順序を変更するためのカスタマイズ画面を生成・表示してもよい。これにより、検索時の業務データを入力する入力画面の入力項目も所望のレイアウトに変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0120】
【図1】業務データ検索システムのシステム構成の一例を示す図。
【図2】端末表示制御テーブルのテーブル構成の一例を示す図(a)、カスタマイズ画面の一例(b)、検索結果一覧画面の一例(c)。
【図3】メモリのデータ構成の一例を示す図。
【図4】携帯端末の機能構成の一例を示すブロック図。
【図5】表示レイアウト変更機能における業務データ検索システムの動作を説明するためのフローチャート。
【図6】業務アプリ検索機能における業務データ検索システムの動作を説明するためのフローチャート。
【図7】表示レイアウト変更機能による設定変更後の、端末表示制御テーブルのテーブル構成の一例を示す図(a)、カスタマイズ画面の一例(b)、検索結果一覧画面の一例(c)。
【図8】変形例における端末表示制御テーブルのテーブル構成の一例を示す図(a)、カスタマイズ画面の一例(b)、検索結果一覧画面の一例(c)。
【符号の説明】
【0121】
1 業務データ検索システム
100 業務サーバ
200 記憶部
10 業務アプリデータベース(業務データ記憶手段、業務データ記憶機能)
20 端末表示制御テーブル(パラメータ記憶手段、パラメータ記憶機能)
300 制御部
30 Web表示制御部
40 表示項目一覧抽出部(変更画面表示制御部)
50 パラメータ解析部(変更手段、変更機能、クライアント毎変更手段、ユーザ毎変更手段、前端末一括変更手段)
60 レイアウト変更制御部(表示制御部、表示制御機能、表示有無制御部、表示順序制御部)
70 データ管理部
310 メモリ
313 クライアント識別子
318 検索結果
400 通信部(受信手段、受信機能、変更指示受信手段、識別子受信手段)
900 携帯端末
920 フラッシュメモリ
924 ユーザID
926 端末ID
D100 カスタマイズ画面
D200 検索結果一覧画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ業務に係る複数の業務データを検索可能に記憶した業務データ記憶手段と、
前記業務データの検索結果を端末装置に表示させる際のレイアウトを制御する表示設定パラメータ情報を記憶するパラメータ記憶手段と、
前記端末装置から送信される前記表示設定パラメータ情報の変更指示を受信する受信手段と、
前記変更指示に従って前記パラメータ記憶手段により記憶された表示設定パラメータ情報を変更する変更手段と、
前記変更手段により変更された表示設定パラメータ情報に基づいたレイアウトで前記業務データの検索結果を前記端末装置に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とするデータ検索処理装置。
【請求項2】
前記パラメータ記憶手段により記憶されている表示設定パラメータ情報の内容が変更可能な変更画面を前記端末装置に表示させる変更画面表示制御手段を更に備え、
前記受信手段は、
前記変更画面に対する前記表示設定パラメータ情報の変更指示を受信する変更指示受信手段を有することを特徴とする請求項1記載のデータ検索処理装置。
【請求項3】
前記表示設定パラメータ情報は、前記検索結果の業務データを表示するか否かを表す表示有無情報を当該業務データ毎に含み、
前記表示制御手段は、
前記記憶手段により記憶された業務データの検索結果のうち、前記変更された表示設定パラメータ情報中の表示有無情報が表示するとした業務データを前記端末装置に表示させる表示有無制御手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ検索処理装置。
【請求項4】
前記表示設定パラメータ情報は、前記検索結果の業務データの表示順序を表す表示順序情報を含み、
前記表示制御手段は、
前記記憶手段により記憶された業務データの検索結果を、前記変更された表示設定パラメータ情報中の表示順序情報に基づいた表示順序で前記端末装置に表示させる表示順序制御手段を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のデータ検索処理装置。
【請求項5】
前記パラメータ記憶手段は、複数のクライアント識別子毎に表示設定パラメータ情報を対応付けて記憶するクライアント毎記憶手段を有し、
前記端末装置からクライアント識別子を受信する識別子受信手段を更に備え、
前記変更手段は、
前記クライアント毎記憶手段により記憶された表示設定パラメータ情報のうち、前記受信手段により受信されたクライアント識別子に対応付けられた表示設定パラメータ情報を変更するクライアント毎変更手段を有することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のデータ検索処理装置。
【請求項6】
前記クライアント識別子は、ユーザ毎に固有に割り振られたユーザ識別子を含み、
前記クライアント毎変更手段は、
前記受信手段により受信されたクライアント識別子がユーザ識別子であった場合に、当該ユーザ識別子に対応付けられた表示設定パラメータ情報を前記変更指示に従って変更するユーザ毎変更手段を有することを特徴とする請求項5記載のデータ検索処理装置。
【請求項7】
前記クライアント識別子は、端末装置毎に固有に割り振られた端末識別子を含み、
前記クライアント毎変更手段は、
前記受信手段により受信されたクライアント識別子が端末識別子であった場合に、当該端末識別子に対応付けられた表示設定パラメータ情報を前記変更指示に従って変更する端末毎変更手段を有することを特徴とする請求項5又は6に記載のデータ検索処理装置。
【請求項8】
前記パラメータ記憶手段は、全端末装置に共通する表示設定パラメータ情報を記憶する共通パラメータ記憶手段を有し、
前記変更手段は、
前記識別子受信手段によりクライアント識別子が受信されなかった場合に、前記全端末装置に共通する表示設定パラメータ情報を前記変更指示に応じて変更する全端末一括変更手段を有することを特徴とする請求項5〜7の何れか一項に記載のデータ検索処理装置。
【請求項9】
ユーザ業務に係る複数の業務データを検索可能に記憶した業務データ記憶機能と、
前記業務データの検索結果を端末装置に表示させる際のレイアウトを制御する表示設定パラメータ情報を記憶するパラメータ記憶機能と、
前記端末装置から送信される前記表示設定パラメータ情報の変更指示を受信する受信機能と、
前記変更指示に従って前記パラメータ記憶機能により記憶された表示設定パラメータ情報を変更する変更機能と、
前記変更機能により変更された表示設定パラメータ情報に基づいたレイアウトで前記業務データの検索結果を前記端末装置に表示させる表示制御機能と、
をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−285914(P2006−285914A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−108732(P2005−108732)
【出願日】平成17年4月5日(2005.4.5)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】