説明

トイレ装置

【課題】 既存の各種のロータンクを用いながら、簡単な機構で、封水の水位を低い状態に維持させる「お掃除モード」の動作も可能としたトイレ装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 外部から供給される水を導入する給水口と、前記給水口を介して導入された水を貯留するタンクと、前記給水口を介して導入される水の前記タンクへの給水を制御する給水制御手段と、前記タンクの中に設置され前記貯留された水の水洗便器への供給を制御する排水弁と、を備え、前記給水制御手段は、前記タンク内の水量に応じてタンク内で上下動するフロートにより作動する第1給水弁と、前記第1給水弁と前記給水口との間に設けられ前記給水口から前記第1給水弁に供給される水の流路を開閉する第2給水弁と、を有することを特徴とするトイレ装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレ装置に関し、より詳細には、ロータンクに貯留した洗浄水を水洗便器に流すことにより洗浄可能とし、さらに水洗便器の掃除に好適な動作も実行可能としたトイレ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水洗式の大便器は、臭気の発生を抑制し、清潔且つ衛生的であるために、家庭用トイレ及び公共トイレに幅広く普及している。通常の水洗式大便器は、排水管の臭気の逆流や、使用時の汚物の付着を抑制するために、ボウル部に封水を貯留する構造とされている。しかし、封水の吃水線に沿ってボウル面に水垢などが付着すると、見た目にも不衛生な印象を与える。これに対して、封水の吃水線の部分を掃除するために、洗剤をかけてブラシなどでこすろうとしても、洗剤が封水に薄まってしまい、洗浄が容易でない。また、封水がブラシなどで跳ねて清掃しにくいという問題もある。
【0003】
これに対して、いわゆる「水道直圧式」の水洗便器において洗浄水を供給するタイミングを制御することにより、封水の水位を通常よりも下げた、いわゆる「お掃除モード」を実行可能とした水洗式大便器が開示されている(特許文献1)。
【0004】
また、いわゆる「ロータンク式」のトイレ装置において、メインバルブを介さずに補助水管を設け、この補助水管の途中にバルブを設けて、このバルブを操作することで封水面の高さを調整する水洗式大便器が開示されている(特許文献2)。
【特許文献1】国際公開第2004/029374号パンフレット
【特許文献2】特開平11−350578号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ユーザの間に広く普及している水洗便器は、ロータンク式である。従って、ロータンク式の水洗便器で、封水面の高さを容易に調整できると数多くのユーザに対して掃除の容易なトイレ装置を提供できる。ところが、特許文献2に開示した機構による場合、補助水管に設けたバルブの開閉タイミングを制御する手段が必要とされる点で、改善の余地があった。
【0006】
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、既存の各種のロータンクを用いながら、簡単な機構で、封水の水位を低い状態に維持させる「お掃除モード」の動作も可能としたトイレ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一態様によれば、
外部から供給される水を導入する給水口と、
前記給水口を介して導入された水を貯留するタンクと、
前記給水口を介して導入される水の前記タンクへの給水を制御する給水制御手段と、
前記タンクの中に設置され前記貯留された水の水洗便器への供給を制御する排水弁と、
を備え、
前記給水制御手段は、前記タンク内の水量に応じてタンク内で上下動するフロートにより作動する第1給水弁と、前記第1給水弁と前記給水口との間に設けられ前記給水口から前記第1給水弁に供給される水の流路を開閉する第2給水弁と、を有することを特徴とするトイレ装置が提供される。
【0008】
上記構成によれば、既存の各種のロータンクを用いながら、簡単な機構で、封水の水位を低い状態に維持させる「お掃除モード」の動作も可能としたトイレ装置を提供することができる。
【0009】
ここで、前記第2給水弁を制御する制御部をさらに備え、前記制御部は、前記第2給水弁を開いた状態で前記排水弁を開ける第1の動作モードと、前記第2給水弁を閉じた状態で前記排水弁を開ける第2の動作モードと、を実行可能とすれば、第1の動作モードにおいては、通常の水洗洗浄動作が可能であり、第2の動作モードにおいては、「お掃除モード」の動作が可能となる。
【0010】
またさらに、前記排水弁を制御する駆動ユニットをさらに備え、前記制御部は、前記駆動ユニットも制御するものとすれば、いわゆる自動洗浄が可能となり、排水弁の開閉動作と第2給水弁の開閉動作とを統合的に制御することにより全自動の「お掃除モード」が可能となる。
【0011】
具体的には、例えば、前記制御部は、前記第2の動作モードにおいて前記第2給水弁を閉じた状態で前記駆動ユニットを制御することにより排水弁を開けて前記貯留した水を前記水洗便器に流した後に前記排水弁を閉じる便器溜水排出工程を実行し、次に、前記第2給水弁を開いて前記タンク内に水を貯留させるタンク満水工程を実行するものとできる。
【0012】
このようにすれば、便器溜水排出工程を実行することにより便器の封水の水位を低下させることができ、この状態で効率的な掃除ができる。そして、その後、タンク満水工程を実行することにより、次の洗浄に備えることができる。また、この状態で「お掃除モード」を終了させれば、節水効果が高いというメリットが得られる。
【0013】
またここで、前記給水制御手段を介して供給された水を前記タンクに貯留せずに前記水洗便器に供給する補助水管をさらに備え、前記タンク満水工程において、前記補助水管を介して前記水洗便器に供給する水により前記水洗便器の封水の水位を上昇させるものとすれば、便器溜水排出工程を実行することにより低下した便器の封水の水位を通常のレベルまで上昇させることができる。
【0014】
またさらに、前記制御部は、前記便器溜水排出工程と、前記タンク満水工程と、の間に、所定の時間だけ待機する待機工程をさらに実行するものとすれば、水洗便器の封水の水位が低下した状態を所定の時間だけ維持でき、使用者はこの間に便器のボウル面を効率的に掃除することができる。
【0015】
またここで、前記制御部は、前記便器溜水排出工程の後に、使用者の入力を検知し前記入力の検知に応じて前記タンク満水工程を開始させる入力判定工程をさらに実行するものとすれば、使用者がボウル面の掃除を終了した場合などに、使用者がリモコンなどを操作することにより、直ちにタンク満水工程を開始することができる。
【0016】
また一方、前記制御部は、前記タンク満水工程の後に、前記第2給水弁を開いた状態で前記駆動ユニットを制御することにより排水弁を開けて前記貯留した水を前記水洗便器に流す廃水置換工程をさらに実行するものとすれば、ボウル面を掃除して汚れなどを含んだ便器の廃水を清浄な洗浄水で置換することができ、見た目にも清潔である。
【0017】
また、前記制御部は、前記タンク満水工程において、前記第2給水弁を開いてから所定の時間だけ待機するものとすれば、タンク内を満水にした後に、十分な量の洗浄水を流すことにより廃水置換工程を確実に実行できる。
【0018】
また、使用者の身体の一部を水または温水により洗浄する温水洗浄便座装置をさらに備えたものとすれば、温水洗浄便座装置と電源部やリモコンなどを共有でき、同時に、温水洗浄機能も付加された高機能のトイレ装置が実現できる。
【発明の効果】
【0019】
以上詳述したように、本発明によれば、既存の各種のロータンクを用いながら、便器の封水面を低い状態に維持させる動作を可能としたトイレ装置を提供できる。その結果として、ユーザは、低コストで「お掃除モード」の可能なトイレ装置を利用でき、便器の清掃も容易できるという恩恵に浴することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるトイレ装置の要部を例示する模式図である。
すなわち、同図は、本実施形態のトイレ装置のロータンクの構造を例示する模式図である。
本実施形態においては、トイレ装置の給水口140と、ロータンク200内の給水バルブ266と、の間に、タンク水供給バルブ150が設けられている。このタンク水供給バルブ150を適宜閉めることにより、「お掃除モード」を実行させることができる。
なお、タンク水供給バルブ150は、図1に例示した如く、ロータンク200の外側に設けてもよく、または、ロータンク200の内部に収容してもよい。ロータンク200の外側に設ける場合であっても、後に図18を参照して詳述するように、ロータンク200の外側に設けられるケースの内側に収容している。
【0021】
以下、まずロータンク200の内部の構造について説明する。
ロータンク200の底部には、玉鎖220により引き上げられる排水弁240が排水フランジ242と対向して設けられている。玉鎖220の途中にはフロート222が設けられ、また、排水フランジ242には、オーバーフロー管244が接続されている。排水弁240が開くことにより、ロータンク200内の洗浄水WLは排水フランジ242を介して水洗便器に排出される。一方、オーバーフロー管244は、その先端に開口が設けられ、ロータンク200内の洗浄水WLの水位が何らかの原因で上昇しすぎた場合に、排水フランジ242を介して水洗便器に放流することにより、ロータンク200からの溢水を防止する役割を有する。ここで、図1は、ロータンク200が「満水」の状態を表す。この時、ロータンク200内に貯留された洗浄水WLの水位は、通常は、オーバーフロー管244の先端に設けられた開口よりもやや低い位置にある。
【0022】
一方、ロータンク200の上方には、給水バルブ266が設けられている。給水バルブは、外部から水道などを介して供給される給水P1を給水P2としてロータンク内に供給する。また多くの場合、外部から供給される給水P1の一部は、給水バルブ266から補助水管を介してオーバーフロー管244にも給水P3として供給されるが、この給水経路は、図面の簡略化のために図示を省略した。
【0023】
給水バルブ266には、レバー264を介してフロート262が接続されている。ロータンク200内に貯留される洗浄水WLの水位に応じてフロート262の位置が変化すると、給水バルブ266が開閉する。図1に表したように、ロータンク200が満水の状態においては、フロート262の位置に対応して給水バルブ266は閉状態となる。一方、ロータンク200内の水位が低下すると、フロート262の位置の低下に対応して給水バルブ266は開状態となり、洗浄水P2、P3が供給される。なお、これら給水バルブ266、レバー264、フロート262を合わせて、「ボールタップ」と呼ばれる。
【0024】
図示しない操作ハンドルを手動操作すると、玉鎖レバー84が矢印Cの方向に回転し、排水弁240が引き上げられて、ロータンク200に貯留された洗浄水が水洗便器に排出される。なお、図1及びそれ以降に挙げる各図面において、玉鎖レバー84と、排水弁240やボールタップと、の配置関係は、必ずしも現実の通りではない。すなわち、玉鎖レバー84を、図1に表したように紙面に対して略平行に配置するかわりに、紙面に対して略垂直な方向に配置してもよい。また、その位置についても、図1に例示したようにロータンク200の中心軸の付近に設けてもよく、あるいはいずれかの側面に接近させて設けてもよい。また、後に詳述するように、ロータンクに駆動ユニットを取り付けて、電動により玉鎖レバー84を回転させることも可能である。
【0025】
そして、本実施形態においては、給水バルブ266の一次側に設けられたタンク水供給バルブ150を適宜閉めることにより、「お掃除モード」を実行させることができる。タンク水供給バルブ150は、例えば手動により開閉可能なものとしてもよく、あるいは、ラッチングソレノイドバルブなどの電動により開閉可能なものとしてもよい。この時、ノーマリオープン(通常状態で開)型のバルブを用いると、停電時でも操作ハンドルを手動で操作することにより便器を洗浄できるので便利である。タンク水供給バルブ150を電動式のものにした場合には、図2に例示した如く、タンク水供給バルブ150の開閉を制御する制御部500が接続され、制御信号が出力される。
【0026】
以下、本実施形態における「お掃除モード」の動作を説明する前に、まず通常の水洗洗浄動作について簡単に説明する。通常の水洗洗浄動作に際しては、タンク水供給バルブ150は、ずっと開いた状態としておく。
図3及び図4は、通常の水洗洗浄動作を例示する模式図である。
まず、図3(a)に表したように、ロータンク200が満水の状態において、操作ハンドル(図示せず)などの操作により玉鎖レバー84が回転することによりその一端が矢印Cの方向に上昇すると、玉鎖220を介して排水弁240が引き上げられる。すると、ロータンク200内の洗浄水は排水フランジ242を介して排出され、洗浄水Sが便器に供給される。なお、この時、玉鎖220の引き上げ量を調節することにより、いわゆる「大洗浄」と「小洗浄」とを区別することも可能である。
【0027】
すなわち、玉鎖220を大きく引き上げて排水弁240の開度を大きくした場合には、排水弁240の2次側(便器側)も洗浄水により満たされる。すると、排水弁の1次側と2次側とで圧力差が小さくなり、図3(b)に表したように、玉鎖レバー84を元の状態に戻しても、フロート222の浮力によって排水弁240は開状態が維持される。その結果として、ロータンク200内の洗浄水WLのほぼ大半が排出され、「大洗浄」が実施される。
【0028】
一方、玉鎖220をわずかに引き上げて排水弁240の開度を小さくした場合には、排水弁240の2次側は大気圧に近い状態が維持されるため、2次側に比べて1次側の水圧のほうが高い。従って、玉鎖220を元に戻すと、排水弁240は水圧によって閉じる。つまり、玉鎖220を引き上げている間だけ少量の洗浄水を流すことができ、「小洗浄」が実施される。
【0029】
そして、これらいずれの場合も、図3(b)に表したように、ロータンク200内の洗浄水WLの水位が低下すると、フロート262が降下して給水バルブ266が開状態となる。この時、タンク水供給バルブ150も開かれた状態にあるので、給水P2、P3が供給される。
【0030】
その後、図4(a)に表したように、ロータンク200内の洗浄水WLの水位がさらに低下すると、排水弁240は閉じて、給水P2によりロータンク200内の洗浄水WLの水位が上昇し始める。なお、この状態よりも前に、玉鎖レバー84は矢印C’の方向に回転して定常状態に戻っている。
【0031】
そして、図4(b)に表したように、ロータンク200内の洗浄水WLの水位は上昇を続け、最終的に、図3(a)に表した状態になると、給水バルブ266が閉状態となり、給水P2、P3が停止する。なお、図4(a)に表した状態から図4(b)に表した状態を経て図3(a)に表した状態になるまでの間にオーバーフロー管244に供給された給水P3は、そのまま便器に流され、排水トラップのサイホン現象によって低下していた封水の水位を通常レベルに復帰させる。
【0032】
図5及び図6は、図3及び図4に関して前述した動作に対応して水洗便器で生ずる水流を例示する模式図である。
定常状態においては、図5(a)に表したように、便器300のボウル部350に洗浄水が満たされた状態が維持されている。この時、洗浄水の水位は、排水管に連通する排水トラップ370の上端とほぼ等しい。そして、仕切板360により排水管とは遮断され、臭気の逆流などが阻止される。
【0033】
この状態から、「大洗浄」が開始されると、ロータンク200から供給された洗浄水は、図5(b)に矢印S1で例示したように、リム通水路340を介してリム吐水孔342からボウル部350に供給される。なお、図示したように、ボウル部350に開口したジェット噴出口330を設け、ロータンク200から供給される洗浄水の一部をこのジェット噴出口330から矢印S2の如く放出させてもよい。ただし、このジェット噴出口330を省略して、洗浄水の全てをリム通水路340から供給してもよい。
【0034】
このように便器300に洗浄水S1、S2を供給すると、排水トラップ370の堰を超えて排水管に向かう流れが生ずる。図5(c)に表したように、この水流が排水トラップ370の上部空間を充填すると、いわゆる「サイホン現象」が生ずる。すなわち、図5(c)に矢印Eで表したように、ボウル部350に貯留された洗浄水が汚物とともに一気に排水管に排出される。
【0035】
サイホン現象が生じた後には、図6(a)に表したように、排水トラップ370を超えなかった洗浄水がボウル部350に戻って、その水位は、仕切板360の下端と同程度あるいはやや上となる。そして、洗浄水S1、S2が供給されることにより復水がなされ、ボウル部350の水位は徐々に上昇し、図6(b)に表した状態を経て、図6(c)に表したように、通常の水位レベルに戻る。なお、図4に関して前述したように、ロータンク200の排水弁240が閉じた後は、オーバーフロー管244に供給される給水P3が復水のための洗浄水S1、S2として供給される。
以上説明したように、玉鎖レバー84を矢印Cの方向に所定の時間だけ回転させると、ロータンク200内の排水弁240が開いて、洗浄水を流すことができる。この一連の通常洗浄の動作に際して、タンク水供給バルブ150はずっと開いた状態とされる。
【0036】
次に、本実施形態のトイレ装置において実施される「お掃除モード」の動作について、説明する。
図7は、「お掃除モード」の動作を表すフローチャートである。
また、図8及び図9は、「お掃除モード」におけるロータンク内の状態を例示する模式図である。
【0037】
すなわち、「お掃除モード」を開始すると、まず、タンク水供給バルブ150を閉じる(ステップS101)。タンク水供給バルブ150が手動開閉式の場合には、使用者が手動によりバルブを閉じる。また、図2に例示した如く電動開閉式の場合には、制御部500から駆動信号を出力することにより、タンク水供給バルブ150を閉じた状態にする。このようにして、給水バルブ266への水の供給が遮断される。
【0038】
次に、ロータンク200に貯留された洗浄水を便器に排水する(ステップS102)。すなわち、図8(a)に表したように、ロータンク200が満水の状態において、玉鎖レバー84を回転させることによりその一端が矢印Cの方向に上昇し、玉鎖220を介して排水弁240が引き上げられる。すると、ロータンク200内の洗浄水は排水フランジ242を介して排出され、洗浄水Sが便器に供給される。なお、この時、玉鎖220の引き上げ量は大きく、排水弁240は、「大洗浄」に相当する開度で開かれる。
【0039】
この後、玉鎖レバー84を元の状態に戻しても、図3(b)に関して前述したように、排水弁240は、開いた状態を維持する。従って、図8(b)に表したように、ロータンク200内の洗浄水WLは、便器に排出され続ける。ただしこの時、タンク水供給バルブ150が閉じられているので、給水バルブ266を介してロータンク200への給水はされない。
【0040】
そして、図9(a)に表したように、ロータンク200内の洗浄水WLの水位が下限に達すると、排水弁240が閉じる。この状態において、便器のボウル部に貯留された洗浄水の水位は、最低のレベルまで低下し、吃水線が露出する。従って、この状態を所定の時間、維持することにより、ボウル部の掃除が可能となる(図7:ステップS103)。
【0041】
図9(a)の状態において所定の時間が維持したら、あるいは、使用者のスイッチ操作などにより、タンク水供給バルブ150は開状態とされる(図7:ステップS104)。
【0042】
すると、タンク水供給バルブ150を介して給水バルブ266に水が供給され、給水P2によりロータンク200内の洗浄水WLの水位が上昇する。また同時に、給水P3がオーバーフロー管244を介して便器に供給され、封水の水位を通常の状態まで上昇させる復水が行われる。この後、図8(a)に例示したように、ロータンク200が満水の状態になると、給水バルブ266が閉状態となり、給水P2、P3が停止される(図7:ステップS105)。
【0043】
図10及び図11は、「お掃除モード」における便器の水位の変化を表す模式図である。 すなわち、排水弁240の開放にともない、図10(a)乃至(c)に表したように、便器300において「サイホン現象」が引き起こされる。その結果として、図11(a)に表したように、ボウル部350の水位は、下限レベル近くまで低下する。
【0044】
ただし、この時、図9(a)に関して前述したように、タンク水供給バルブ150が閉じられた状態にあるため、便器300への洗浄水S1、S2の供給は停止され、図11(a)に表したように水位が低い状態が維持される。
【0045】
この状態において、ボウル部350に洗剤をふりかけ、ブラシなどで汚れをこすり落とすことができる。ボウル部の下半部350Cは、通常であれば、封水の吃水線よりも下にあり、洗剤を直接振りかけることができない。これに対して、本実施形態においては、この下半部350Cを露出させ、洗剤を直接ふりかけて、ブラシなどで十分に清掃できる。しかも、この時、封水が跳ねることも少ない。
【0046】
図9(a)に関して前述したように、所定の時間が経過し、あるいは使用者のスイッチ操作などによって、タンク水供給バルブ150が開かれると、図11(b)に表したように、便器300に洗浄水S1、S2が供給される。なお、これら洗浄水S1、S2は、オーバーフロー管244を介して供給される。そして、図11(c)に表したように、ボウル部350の水位レベルも通常の状態に戻り、また、ロータンク200が満水になると給水バルブ266が閉じて給水が停止される。
【0047】
図12は、「お掃除モード」における封水の水位の変化を例示する模式図である。
図12(a)は、便器300における封水の通常の水位(CL1)を表す。これに対して、「お掃除モード」を実行し、封水の水位が低下した状態(図11(a)に対応する)においては、図12(b)に例示したように、約30ミリメータ程度、封水の水位(CL2)が低下した。ただし、この低下量は便器300の構造によって異なり、さらに大幅に低下できる場合もある。
【0048】
このように封水の水位を低下させることにより、通常水位(CL1)よりも下のボウル部分を十分に掃除することができ、便器300を清潔な状態に維持することが容易となる。また、この時、封水が跳ねることも少なく、掃除がしやすくなる。
【0049】
本実施形態のトイレ装置においては、玉鎖レバー84を駆動ユニットにより自動的に駆動させることも可能である。
図13は、駆動ユニットを設けたトイレ装置を例示する模式図である。
また、図14は、このロータンクの内部を上方から眺めた模式図である。
【0050】
すなわち、駆動ユニット10がロータンク200に取り付けられ、制御部(図示せず)と接続コード76により接続される。図示しない制御部は、例えば、温水洗浄便座装置(商標名「ウォシュレット」となどとして普及している)などに内蔵させることが可能である。
駆動ユニット10はモータを内蔵し、その動作は、例えば、リモコン510により制御可能とすることができる。この場合、リモコン510は、駆動ユニット10について専用のものであってもよく、あるいは、温水洗浄便座装置などのリモコンと兼用してもよい。
【0051】
駆動ユニット10には、シャフト82が適宜取り付けられ、その先端に玉鎖レバー84が取り付けられている。玉鎖レバー84は、矢印AまたはBの方向に回転することにより、玉鎖220を介して排水弁240を引き上げる。また、操作ハンドル100を手動で回転させることによっても、玉鎖レバー84を回転させることができる。このような駆動ユニット10を取り付けて、リモコン510などにより洗浄水を自動的に便器に流すことができる。
【0052】
以下、本実施形態に用いて好適な駆動ユニット10の具体例について説明する。
【0053】
図15は、本具体例の便器洗浄装置の要部を表す斜視図である。
すなわち、この駆動ユニット10は、螺合突出部20と、駆動部40と、を有する。螺合突出部20の先端には、シャフト22が突出している。一方、駆動部40のタンク内向面には、第1の出力軸70と第2の出力軸72とが設けられている。図1乃至図14に関して前述した玉鎖レバー84は、これら出力軸70、72のいずれかに取り付けることができる。
【0054】
また、第1の出力軸70が出力する回転トルクと、第2の出力軸72が出力する回転トルクは、互いに異なるものとすることもできる。これら第1及び第2の出力軸70、72を適宜使い分けることにより、ロータンクの形式に応じて異なる排水弁240の開閉に必要な動作ストロークを適宜選択することができる。
また、駆動部40には、制御部500との間で信号などを授受するための接続用コード76が接続されている。
【0055】
ロータンクの外側に突出するシャフト22には、操作ハンドル100(図13参照)が装着される。この操作ハンドルを手動により操作した場合にも、シャフト22を介して手動回転トルクが出力軸70、72にそれぞれ伝達される。この際に、駆動部40に内蔵されるモータのコギングトルクの付加を防ぐため、モータの動作軸に所定の空転角を与えたり、またはクラッチ機構などを付加するとよい。この点については、本願出願人が先に出願した特願2002−292508号に記載した構成を採用することができる。
【0056】
次に、本具体例の駆動ユニット10の内部構造について具体例を挙げて説明する。
図16は、本実施例の便器洗浄装置の内部構造を模式的に表した概念図である。なお、同図は、動力伝達関係を説明するための概念図であり、各要素の寸法や配置関係などは、必ずしも実際の通りとは限らない。
【0057】
本実施例の駆動ユニット10の内部には、駆動源であるモータ42と、減速・伝達手段として5段のギア43〜51が設けられている。これらは、樹脂などからなる筺体41の中に収容されている。4段目のギア49の回転トルクが第1の出力軸70に出力される。また、5段目のギア51により、第2の出力軸72は第1の出力軸70と同方向に回転される。
モータ42として、DC24ボルトで動作するブラシ型の高速モータを用いた場合、1段目43から4段目49までの減速比は、およそ1/100程度とすることができる。
【0058】
手動入力端となるシャフト22と、第1の出力軸70とは直結されている。そして、シャフト22には、シャフトリターンスプリング52が設けられ、中立状態に付勢される。同様に、4段目のギア46にはギアリターンスプリング53が設けられ、中立状態に付勢される。
また、操作ハンドル100を用いた手動操作の際にモータ42のコギングトルクの付加を防ぐため、4段目のギア49は、シャフト22に対して所定の空転角をもって結合されている。
【0059】
図17は、4段目のギア49とシャフト22との結合断面を表す模式図である。すなわち、4段目のギア49の内心にシャフト22が配置されている。シャフト22は、前述したように操作ハンドル100及び第1の出力軸70に結合されている。そして、これらシャフト22の外面とギア49の内面には、凸部22P、49Pがそれぞれ設けられている。図4は、中立状態を表し、この状態から矢印の方向にシャフト22(すなわち操作ハンドル100)を回転させた場合、その凸部22Pがギア49の凸部49Pと当接するまでの範囲においては、ギア49とは独立に回転させることができる。つまり、この範囲においては、シャフト22は、モータ42のコギングトルクや、ギアリターンスプリング53の付加を受けることなく、回転させることができる。このようにして、操作ハンドル100による手動操作を軽快に行うことができる。
【0060】
一方、モータ42により駆動させる際には、図17に表した中立状態からギア49が矢印のいずれかの方向に空転し、その凸部49Pがシャフト22の凸部22Pに当接すると、シャフト22に結合されてトルクが出力軸に伝達される。つまり、凸部49Pが凸部22Pに当接するまでの範囲が空転角として設けられている。
【0061】
このような駆動ユニット10を取り付け、タンク水供給バルブ150の開閉と併せて制御することにより、図7乃至図12に関して前述した「お掃除モード」の一連にシーケンスを自動的に実行させることができる。
【0062】
図18は、ロータンク、温水洗浄便座装置、駆動ユニット、タンク水供給バルブなどが一体化されたトイレ装置を例示する斜視透視図である。
すなわち、本具体例においては、ロータンク200、駆動ユニット10、タンク水供給バルブ150、温水洗浄便座装置400、制御部500、操作部505などが、図示しないケースの中に収容され、一体化されている。図示しないケースの左下端近くには、給水口140が設けられ、トイレ室の給水管に接続される。給水口140は分岐バルブ144に連結され、ここで、ロータンク200への給水路と、温水洗浄便座装置400への旧水路と、に分岐して給水される。そして、分岐バルブ144からロータンク200への給水路にタンク水供給バルブ150が設けられている。
【0063】
タンク水供給バルブ150、駆動ユニット10、温水洗浄便座装置400などの動作は、ロータンク200の前面下方に設けられた制御部500において制御される。また、使用者は、便座の取り付け部付近に設けられた操作部505の操作スイッチを操作することによっても、駆動ユニット10、タンク水供給バルブ150、温水洗浄便座装置400などの動作を制御することが可能である。
【0064】
図19は、タンク水供給バルブ150と駆動ユニット10との制御系統を模式的に表したブロック図である。
すなわち、駆動ユニット10とタンク水供給バルブ150とは、制御部500に接続されてそれらの動作が制御される。制御部500に対しては、入力起動部から制御信号が送出され、この信号に基づいて、通常の水洗洗浄動作を行うモードもしくは「お掃除モード」のいずれかの動作が選択的に実行される。入力起動部は、図18に例示した操作部505あるいは、図13に例示したリモコン510である。
【0065】
図20は、リモコン510を拡大して表す模式図である。
すなわち、リモコン510には、駆動ユニット10を駆動することにより「大洗浄」や「小洗浄」を実行させる、大洗浄ボタン510A、小洗浄ボタン510Bなどとともに、「お掃除モード」を実行させるための「便器そうじ」ボタン510Cが設けられている。また、図20に例示したリモコン510の場合、温水洗浄便座装置400の動作を制御するための、「おしり」ボタンや、「やわらか」ボタン、「ビデ」ボタン、「乾燥」ボタンなども設けられている。
【0066】
図21及び図22は、「便器そうじ」ボタン510Cを操作したときに実行される「お掃除モード」の動作シーケンスを例示するフローチャートと状態図である。
これらいずれの場合も、待機中は、便器300の封水は通常の水位にあり、「便器そうじ」ボタンが操作される(ステップS111)と、「お掃除モード」に入る(ステップS112)。そして、図21に例示したシーケンスの場合、制御部500からの制御信号によって、まず、タンク水供給バルブ150が閉じられる(ステップS113)。
【0067】
続いて、制御部500からの制御信号により、駆動ユニット10が駆動して(ステップS114)、ロータンク200に貯留された洗浄水が便器300に排水される(ステップS115)。すると、サイホン現象により便器300の封水が排出される。ところが、タンク水供給バルブ150が閉じられているために、便器300にはこれ以上の洗浄水が供給されず、封水の水位が低下した状態が維持される。この状態において、使用者は、便器300のボウル面を効率的に掃除することができる。
【0068】
この状態において、所定時間(例えば60秒)が経過したか否かが判定され(ステップS116)、また、リモコン510の「便器そうじ」ボタン510Cまたは「止」ボタンが押されたか否かが判定される(ステップS117)。この所定時間は、通常の使用態様において、ボウル面を掃除するために必要な時間を考慮して適宜決定することができる。また、使用者が「お掃除モード」を早く終了させたいような場合には、リモコン510の「便器そうじ」ボタン510Cまたは「止」ボタンを押せばよい。
【0069】
所定時間が経過した(ステップS116:yes)か、あるいはこれらいずれかのボタンが押された時(ステップS117:yes)には、タンク水供給バルブ150が開かれる(ステップS118)。すると、ロータンク200を介して便器300に洗浄水が供給され、封水の水位が通常の待機状態にまで上昇する。
【0070】
以上説明したように、図21に表したフローチャートによれば、リモコン510の「便器そうじ」ボタン510Cを押すことにより、自動的に「お掃除モード」の一連のシーケンスが実行され、使い勝手がよく便利なトイレ装置を提供できる。また、封水の水位を低下させた後に、自動的にタンク水供給バルブ150を開けて封水の水位を上昇させるので、使用者の操作のし忘れなどにより封水が低下したままの状態に放置されることもなく、封水切れを防止できる。
【0071】
一方、図22に表したフローチャートの動作の場合には、ステップS111〜ステップS118までは同様であり、その後、所定時間(例えば、60秒)が経過(ステップS119)すると、再び通常の便器洗浄動作を実行する(ステップS120)。つまり、封水の水位を低下させて掃除した後に、ロータンク200が満水状態になるのを待って、再び「大洗浄」を実行する。このようにすると、ボウル面を掃除したことにより汚れが混入した廃水を清浄な洗浄水で置換することができ、見た目にも清潔な状態を得ることができる。
【0072】
なお、ステップS119における待ち時間は、ロータンク200が満水状態となり、ステップS120における廃水置換洗浄が十分に実行可能となるまでの時間を考慮して適宜決定することができる。
【0073】
なお、図22のシーケンスと比較して、図21のシーケンスの場合には、最後に「大洗浄」を実行しないので、節水効果が高いという利点がある。
【0074】
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
すなわち、本発明のトイレ装置を構成する要素について当業者が設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を備えたものであれば、本発明の範囲に包含される。
【0075】
例えば、ロータンク200、タンク水供給バルブ150、駆動ユニット10などの外形状、サイズ、構造、内蔵する部品やモータやギアなどの数やそれらの減速比、あるいはこれらの配置関係などについては、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の要旨を含む限り本発明の範囲に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明の実施の形態にかかるトイレ装置の要部を例示する模式図である。
【図2】タンク水供給バルブ150を電動式のものにした具体例を表す模式図である。
【図3】通常の水洗洗浄動作を例示する模式図である。
【図4】通常の水洗洗浄動作を例示する模式図である。
【図5】通常の水洗洗浄動作に対応して水洗便器で生ずる水流を例示する模式図である。
【図6】通常の水洗洗浄動作に対応して水洗便器で生ずる水流を例示する模式図である。
【図7】「お掃除モード」の動作を表すフローチャートである。
【図8】「お掃除モード」におけるロータンク内の状態を例示する模式図である。
【図9】「お掃除モード」におけるロータンク内の状態を例示する模式図である。
【図10】「お掃除モード」における便器の水位の変化を表す模式図である。
【図11】「お掃除モード」における便器の水位の変化を表す模式図である。
【図12】「お掃除モード」における封水の水位の変化を例示する模式図である。
【図13】駆動ユニットを設けたトイレ装置を例示する模式図である。
【図14】ロータンクの内部を上方から眺めた模式図である。
【図15】本発明の具体例の便器洗浄装置の要部を表す斜視図である。
【図16】本発明の実施例の便器洗浄装置の内部構造を模式的に表した概念図である。
【図17】4段目のギア49とシャフト22との結合断面を表す模式図である。
【図18】ロータンク、温水洗浄便座装置、駆動ユニット、タンク水供給バルブなどが一体化されたトイレ装置を例示する斜視透視図である。
【図19】タンク水供給バルブ150と駆動ユニット10との制御系統を模式的に表したブロック図である。
【図20】リモコン510を拡大して表す模式図である。
【図21】「便器そうじ」ボタン510Cを操作したときに実行される「お掃除モード」の動作シーケンスを例示するフローチャートと状態図である。
【図22】「便器そうじ」ボタン510Cを操作したときに実行される「お掃除モード」の動作シーケンスを例示するフローチャートと状態図である。
【符号の説明】
【0077】
10 駆動ユニット

20 螺合突出部

22 シャフト

22P 凸部

40 駆動部

41 筺体

42 モータ

43〜51 ギア

49P 凸部

52 シャフトリターンスプリング

53 ギアリターンスプリング

70、72 出力軸

76 接続コード

82 シャフト

84 玉鎖レバー

100 操作ハンドル

140 給水口

144 分岐バルブ

150 タンク水供給バルブ

200 ロータンク

220 玉鎖

222 フロート

240 排水弁

242 排水フランジ

244 オーバーフロー管

262 フロート

264 レバー

266 給水バルブ

300 便器

330 ジェット噴出口

340 リム通水路

342 リム吐水孔

350 ボウル部

360 仕切板

370 排水トラップ

400 温水洗浄便座装置

500 制御部

505 操作部

510 リモコン

510A 大洗浄ボタン

510B 小洗浄ボタン

510C ボタン


【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から供給される水を導入する給水口と、
前記給水口を介して導入された水を貯留するタンクと、
前記給水口を介して導入される水の前記タンクへの給水を制御する給水制御手段と、
前記タンクの中に設置され前記貯留された水の水洗便器への供給を制御する排水弁と、
を備え、
前記給水制御手段は、前記タンク内の水量に応じてタンク内で上下動するフロートにより作動する第1給水弁と、前記第1給水弁と前記給水口との間に設けられ前記給水口から前記第1給水弁に供給される水の流路を開閉する第2給水弁と、を有することを特徴とするトイレ装置。
【請求項2】
前記第2給水弁を制御する制御部をさらに備え、
前記制御部は、前記第2給水弁を開いた状態で前記排水弁を開ける第1の動作モードと、前記第2給水弁を閉じた状態で前記排水弁を開ける第2の動作モードと、を実行可能としたことを特徴とする請求項1記載のトイレ装置。
【請求項3】
前記排水弁を制御する駆動ユニットをさらに備え、
前記制御部は、前記駆動ユニットも制御することを特徴とする請求項2記載のトイレ装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2の動作モードにおいて前記第2給水弁を閉じた状態で前記駆動ユニットを制御することにより排水弁を開けて前記貯留した水を前記水洗便器に流した後に前記排水弁を閉じる便器溜水排出工程を実行し、次に、前記第2給水弁を開いて前記タンク内に水を貯留させるタンク満水工程を実行することを特徴とする請求項3記載のトイレ装置。
【請求項5】
前記給水制御手段を介して供給された水を前記タンクに貯留せずに前記水洗便器に供給する補助水管をさらに備え、
前記タンク満水工程において、前記補助水管を介して前記水洗便器に供給する水により前記水洗便器の封水の水位を上昇させることを特徴とする請求項4記載のトイレ装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記便器溜水排出工程と、前記タンク満水工程と、の間に、所定の時間だけ待機する待機工程をさらに実行することを特徴とする請求項4または5に記載のトイレ装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記便器溜水排出工程の後に、使用者の入力を検知し前記入力の検知に応じて前記タンク満水工程を開始させる入力判定工程をさらに実行することを特徴とする請求項4または5に記載のトイレ装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記タンク満水工程の後に、前記第2給水弁を開いた状態で前記駆動ユニットを制御することにより排水弁を開けて前記貯留した水を前記水洗便器に流す廃水置換工程をさらに実行することを特徴とする請求項4または5に記載のトイレ装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記タンク満水工程において、前記第2給水弁を開いてから所定の時間だけ待機することを特徴とする請求項8記載のトイレ装置。
【請求項10】
使用者の身体の一部を水または温水により洗浄する温水洗浄便座装置をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載のトイレ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図12】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−233583(P2006−233583A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−49714(P2005−49714)
【出願日】平成17年2月24日(2005.2.24)
【出願人】(000010087)東陶機器株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】