説明

トラッキング手段を備えられる家庭用表面処理装置、及びかかる装置を有する使用に対するトラッキングモジュール

本発明は、表面に沿ってワイプすること又は表面にわたって通されることによって表面を処理するよう処理ヘッド部(2)を備えられた、掃除機、アイロン、又は芝刈り機等の家庭用表面処理装置(1)に係る。当該装置(1)は更に、処理ヘッド部(2)のワイピング動作を記録するトラッキング手段(12)、及びディスプレイ(16)上にストローク(S)として記録されたワイピング動作を提示するユーザインタフェース(15)を有し、処理し逃された表面部分をユーザが容易に見つけることができるようにする。装置(1)は更に、達成された品質を表すパラメータを測定する品質検出手段(14)を有し得る。この品質パラメータは、ストローク(S)の色によってユーザに対して提示され得る。本発明は更に、家庭用表面処理装置(1)を有する使用に対するモジュール(10)に係り、トラッキング手段(12)、ユーザインタフェース(15)、及び、場合によっては品質検出手段(14)を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理されるべき表面にわたって通される又は表面に沿ってワイプされるよう配置された処理ヘッド部を有する家庭用表面処理装置に係る。
【0002】
本発明は更に、処理されるべき表面に沿ってワイプされるよう処理ヘッド部を備えられる家庭用表面処理装置を有する使用に対するモジュールに係る。
【背景技術】
【0003】
かかる既知の家庭用表面処理装置の例は、掃除機、窓洗浄機、芝刈り機、ひげそり器、塗料ディスペンサ、又は同様のものである。これらの装置は全て、吸引ノズル、噴射ノズル、カッターヘッド、又はローラ等の何らかの種類の処理ヘッド部を有する、という共通点を有する。該処理ヘッド部は、所望される処理を実行する一方、表面にわたって通される又は表面に沿ってワイプされる一方で、吸引、洗浄、切断、塗装、又は同様のものである所望される処理を実行する。
【0004】
これらの既知の装置を有して表面を処理する際、特には、表面が大きい及び/又は複雑な形状である際、並びに、処理された部分を処理されていない部分と容易に区別しがたい際に、ユーザは、どの部分が既に処理された表面であるか、またどの部分がそうではないかについて容易に判らなくなり得る。これにより、複数の点は不注意に2度処理され、他の点はともに省略され、結果的に次善且つ効率の悪い表面処理をもたらす。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、家庭用表面処理装置、及び冒頭に記載された種類の家庭用表面処理装置を有する使用に対するモジュールを与える、ことを目的とし、上述された問題点が克服される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この目的を達成するよう、本発明に従った家庭用表面処理装置は、処理ヘッド部のワイピング動作を記録するトラッキング手段、及び、記録されたワイピング動作をユーザ及び/又は中央プロセシングユニットに対して提示するユーザインタフェースを有する、ことを特徴とする。
【0007】
この目的を達成するよう、本発明に従った表面処理層を有する使用に対するモジュールは、トラッキング手段、及び、記録されたワイピング動作をユーザに対して提示するユーザインタフェースを有する、ことを特徴とする。
【0008】
処理されるべき表面に沿う処理ヘッド部のワイピング動作を記録するトラッキング手段を表面処理装置に与えることによって、また、これらの記録されたワイピング動作をユーザに提示することによって、このユーザは、表面部分の処理された部分及び処理されていない部分に関して、処理中又は処理後に明確且つ明白なフィードバックを与えられ得る。これは、ユーザが同一の場所を2回処理することを防止し、最終的により完全でより効率的な処理をもたらす。追加的に又はあるいは、記録されたデータは、中央プロセシングユニットに対して連絡され得、表面に沿って処理ヘッド部を案内してユーザを案内又は支援するよう配置され得る。
【0009】
トラッキング手段は、望ましくは全6自由度における運動を検出することができる。そのためには、一連の位置、速度、及び/又は加速度センサが処理ヘッド部に対して恒久的に、あるいは、爪(クリック)接続、クランプ手段、ネジ接続、マジックテープ(登録商標)、ワックス、又は同様のものを介する等して着脱可能に、取り付けられ得る。着脱可能な接続は、トラッキング手段が他のトラッキング手段と交換され得る、又は他の家庭用装置を有して使用され得る、という利点を与える。位置センサという用語は、位置を確定し得る全ての手段を有するよう理解されるべきであり、例えばカメラ、レーダ、又はソナー技術が含まれる。
【0010】
ユーザインタフェースは、望ましくはディスプレイを有する。ディスプレイ上では、処理ヘッド部の記録された運動がディスプレイの残りの部分と対比する色を有するストロークとして表され得る。該ストロークは、残りの(処理されていない)表面を表す。かかるグラフィック表示により、ユーザは、処理し逃された表面の部分が一目で判り得る。この瞬時のフィードバック及び表面処理中に色付けされたディスプレイを見る楽しさは、活動をより楽しむべきものとする一因である。
【0011】
更なる望ましい一実施例では、外装置は、処理の品質を測定する品質検出手段、即ち、それを表す少なくとも1つのパラメータを有する。この品質情報は、その後ユーザに対してフィードバックされ得、調整する、即ち処理を向上する機会をユーザに与える。品質検出手段は、表面処理装置の種類に依存して、多種のセンサを有し得る。例えば、装置が掃除機である場合、品質検出手段は、掃除機の吸引ノズルを通過する埃粒子の数を、例えば単位体積又は単位時間あたりで数えるよう配置される埃センサを有し得る。装置がひげそり器又は芝刈り機である場合、品質検出手段は、切断粒子の平均的寸法を測定するセンサを有し得る。装置が塗料ディスペンサである場合、品質検出手段は、処理される表面の色を定めるよう反射率又は吸引を測定し得る。装置が窓洗浄機、高圧洗浄機、又はスクラバー又は同等のものである場合、品質検出手段は、収集された排水の汚濁を測定するセンサを有し得る。処理の種類に依存して、多くの他の品質検出手段が実行可能である、ことが理解される。
【0012】
非常に望ましい一実施例では、トラッキング及び品質データは、同時に記録され得る。その場合、品質は、処理ヘッド部のワイピング動作ごとに1つの品質値(quality value)をもたらす平均的な品質として、あるいは1つのワイピング動作中に変化し得る瞬間的な品質として、確定され得る。いずれの場合においても、記録された品質データは、特定のワイピング動作が十分であるか否かをユーザに知らせ得る。そうではない場合、ワイピング動作又はその一部分は、品質が満足なものとなるまで反復され得る。
【0013】
品質は、品質が低下する際、例えばアラーム又はピッチの変化等の音響手段によって提示され得る。これは、ユーザが、視覚的提示手段を継続的に確認する必要なく品質の変化に気づかされ、処理されるべき表面上から目を離さないでいられる、という利点を与える。あるいは、品質は、グラフィックを使用して提示され得る。例えば、記録された平均的品質は、異なる色又は陰影においてストロークを表示することによって提示され得、各色及び陰影は、異なる品質レベル又は範囲に関連付けられる。追加的に、記録された瞬間的品質は、表面に近接して表示される例えば別個のバーを用いて提示され得る。該バーの色は、記録された品質にともなって(継続的に)変化し得る。かかるグラフィック表示は、非常に詳細にわたるが明確な概観をユーザに与え、品質はワイピング動作ごとに評価され得、低品質の場所は、処理セッションの終了時等の後の局面において容易に認識且つ正確にトラックされ得る。
【0014】
更なる詳細において、該装置は、記録されたデータを格納するメモリ手段を望ましくは有する。格納された情報は、処理が正しく実行されたか否かを確認するよう、例えば続く処理セッションにおいて又は第三者によって使用され得る。
【0015】
更には、該装置は、中央プロセシングユニットを有利には備えられる。かかるユニットは、境界及び障害等の処理された表面の詳細を確定するよう、適切なアルゴリズムを有して搭載され得る。境界の画定は、これらの境界の近くの場所が処理し逃されたり忘れられることが頻繁に発生するため、処理を向上させる助けとなる。更には、モジュールは、忘れられた場所をより早く確定し、早い局面においてユーザに知らせることができる。処理の詳細は、望ましくは処理が進展している又は終了間近である際に、トラッキング及び/又は品質データに基づいて確定され得る。この情報は、続いて同一又は同様の表面の続く処理中の使用に対して、ディスプレイ上に示され、メモリ手段に格納され得る。異なる詳細は、異なる使用及びユーザに対して格納され得る。当然のことながら、データは、適切な入力手段を介して、ユーザによって手動で入力され得る。
【0016】
更には、ユーザインタフェースは、処理ヘッド部の現在位置を示す手段を備えられる。故に、ユーザは、ディスプレイ上の表示を使用して、表面に関して自分自身の位置を見定め得、また、実質的な表面上の処理し逃された場所を容易に戻ってみつけることができる。該表示は、例えばカーソルを用いることによって又は最後のストロークを点滅させることによって与えられ得るか、あるいは、異なる色を取り入れ得る。
【0017】
追加的には、モジュールは望ましくは、ユーザインタフェースに表示されるストローク及び表面部分のスケールを適合させるようアルゴリズムを有して取り付けられる。そのため、記録されたデータは、処理セッション中を通して適切なスケールにおいて表示され得、セッションの開示には多少大きなスケールを適用し、処理が進展すると前出のスケールを徐々に低減させ、処理される表面がより大きくなる。
【0018】
記録手段(トラッキング及び品質)とユーザインタフェースとの間の連絡は、望ましくはワイヤレスであり、ユーザインタフェースが、望ましくは処理ヘッド部上又はその近くに位置決めされるトラッキング及び品質手段とは無関係に、便利な場所において自由に位置付けられ得る。
【0019】
本発明に従った家庭用表面処理装置を有する使用に対するモジュールは、有利には、異なる装置を有して使用され得る。トラッキング手段は、装置の処理ヘッド部に対して取り付けられ得、品質検出手段は、追加される場合は、測定されるべき品質パラメータに対して調整され得る。故に、現在ある装置は、本発明に従ったモジュールを有して容易にアップグレードされ得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明に従った家庭用表面処理装置及びそこに使用されるモジュールの実施例は、図面を参照して以下に詳細を説明される。
【0021】
本明細書中、本発明は、図1中に示される掃除機1を用いて説明される。しかしながら本発明が、二次元又は三次元の形状を有し得る表面に沿ってワイプされる又は表面にわたって通されるなんらかの種類の処理ヘッド部に処理が基づく全ての表面処理装置において適用され得る、ことが理解されるべきである。表面処理装置の他の例は、例えば床又は絨毯洗浄装置、窓洗浄機、高圧洗浄機、塗料ディスペンサ、芝刈り機、ひげそり器、アイロン、及び同様のものを有する。
【0022】
図1中の掃除機は、特には少なくとも1つの吸引入り口3を備えられる特には吸引ノズルである処理ヘッド部2、及び、場合によっては複数のブラシ又は同様のものを有し、ノズル2が処理されるべき表面にわたって潤滑に移動され得るようにする。掃除機1は、ホイール又は他の摺動手段を備えられた筐体5を更に有し、筐体が処理されるべき表面を容易に動き回れ得るようにする。筐体5は、吸引ホース7を介して吸引入り口3に対して接続される、フィルタバッグ等の集塵装置を少なくとも収容する。吸引ホース7は望ましくは、参照符号7A及び7Bによって示される通り、部分的に可撓性且つ部分的に剛性であり、ユーザが表面に沿ってノズル2でワイプする際の動作の自由及びステアリング制御を可能にする。筐体5は、吸引ホース7において真空又は少なくとも減圧を確立する駆動手段(図示せず)を更に有し、ノズル2が床等の表面に沿ってワイプされる際、埃及び他の小さな粒子が吸引入り口3を介して吸い上げられるようにする。
【0023】
掃除機1は更に、モジュール10を備えられ、表面の処理中にノズル2の動作をトラッキングするよう吸引ノズル2上に取り付けられたトラッキング手段12、及び、望ましくは処理中に、記録された動作をユーザに対して提示するようユーザインタフェース15を有する(図1B参照)。そのためにユーザインタフェース15は、図2中に示される通り、例えばディスプレイ16である音響及び/又は映像手段を有する。
【0024】
トラッキング手段12は、少なくとも1つの線方向(linear direction)、望ましくは掃除機をかけている間に最も頻繁に使用される方向におけるノズル2の移動を記録するよう適切であるセンサを有し得る。該方向は、即ち、図1中の矢印Aによって示される通り、ノズル2の幅に対して実質的に垂直に且つ処理されるべき表面に対して平行に延在する。センサは、例えば、速度センサ又は加速度センサを有することができ、その出力信号は、所望の移動信号を得るよう1度、夫々2度(respectively twice)、統合され(integrated)得る。望ましい一実施例において、トラッキング手段12は、全6自由度、即ち3つの線方向及び3つの回転方向における動作を記録するよう配置される複数のセンサを有する。
【0025】
モジュール10は、望ましくは、処理の「品質」、即ちそれを示す少なくとも1つのパラメータを測定するよう、品質検出手段14を更に有する。図1A及び1Bにおいて示される実施例では、品質検出手段14は、粒子センサを有し、該センサは、単位体積及び/又は単位時間当たりのホース7を通る粒子の量を測定するよう、吸引ホース7において取り付けられる。粒子センサは、測定されるべき埃及び他の粒子を有する吸引された空気の流路におけるいずれ場所においても位置決めされ得る、ことは明らかである。更には、他の表面処理装置に対し、他の品質検出手段は、所定の処理の特徴に依存して使用され得る、ことは明らかである。
【0026】
モジュール10はまた、中央プロセシングユニット、及び記録されたデータを提示可能な形式へと変換するよう適切なソフトウェアを有し得、ユーザインタフェース15を介してユーザに対して提示するよう適切である。中央プロセシングユニットは更に、装置、特には吸引ノズル2の動作を制御するよう配置され得、ユーザからの支援を有して又は有さずに、所定の処理プランに従って表面に沿ってノズルを案内する。更には、メモリ手段(図示せず)は、処理セッション中記録されたデータを格納するよう与えられ得る。これらの格納されたデータは、例えば、処理が十分に実行されたか否かを確認するよう第三者によって使用され得る。あるいは、かかるデータは、後の処理セッションにおいて、又は処理されるべき表面の詳細を確定するよう、使用され得る。
【0027】
モジュール10、特にはユーザインタフェース15は更に、記録されたデータがユーザに提示される形式をユーザが選択し得るよう、あるいは、表面又は処理の特性等に関する処理関連情報を入れるよう、キーボード又は同様のものを有し得る。
【0028】
モジュール10は、望ましくは、例えばクリップ、ネジ接続、爪機構、ワックス、又は同様のものを用いて、掃除機1に対して解放可能に取り付けられる。これによってモジュール10は、最も便利な場所において取り付けられ得、更には、異なる表面処理装置1を有して使用され得る。品質検出手段14は、他の品質検出手段に対して交換され得、所定の装置に対して適合される。望ましくは、異なるモジュール部は、ワイヤレスの送信及び受信手段を介して互いに連絡する。そのため、これらの部分、明白にはトラッキング手段12、品質検出手段14、及びユーザインタフェース15は、各々が最も便利な場所において互いに完全に独立して位置付けられ得、従って使用の容易性及び操作の自由性を強化する。
【0029】
掃除機1及びモジュール10の機能性は、これより、掃除機がけセッションの6の継続的な段階を示す図3A乃至3Fを参照して説明される。
【0030】
掃除機がけセッションの開始時において、ユーザは、吸引ノズル2上にトラッキング手段12を、吸引ホース7において品質検出手段14を取り付け得る。かかるホースは、そのため、適切な測定開口を備えられ得る。更にはユーザは、例えば筐体5、吸引ホース7、サイドテーブル、又は室内の他の場所等である、便利な場所においてインタフェース15を取り付け得る。次にユーザは、輪郭、そこに位置決めされた物のマップ、又は表面材料に関する詳細等の処理されるべき表面に関する処理関連情報、所望の洗浄品質に関する情報、又は他の関連情報を入れ得る。あるいは、かかる情報は、モジュール10のメモリにおいて事前に格納され得る。その場合、ユーザは、新しいセッションの開始時に、適切な処理プロフィールを選択し得る。
【0031】
処理セッションの開始時に、ディスプレイは、(前セッションから使用可能な情報がない場合は)空であるか、あるいは、平面図又は斜視図等において処理されるべき表面を示す。後者の場合、カーソル17は又は相当するインジケータは表示され、表示された表面に関する掃除機1の現在位置が示される(図2参照)。この情報は、トラッキング手段12からの情報に基づき得る。ユーザが表面に沿ってノズル2をワイプする際、この動作は、トラッキング手段12によって記録され、中央プロセシングユニットに対して送られる。ここでは、信号は、図3Aにおいて示される通り、ユーザインタフェース15のディスプレイ16上でストローク(S1)として表示されるよう変換される。このようにして、各後続のノズル2のワイピング動作は、図3B中に示される通り、ディスプレイ16上で表示されるのと同様に、ストローク(Si)へと「変換」される。各後続のストローク(Si)の向き及びスケールは、第1のストローク(S1)のものと合致する。あるいは、前のストロークの向きは、最も最近のストロークのワイピング方向に適合され得る。該最も最近のストロークは、ディスプレイの中心近くに延在する、例えば垂直方向のストロークとして表示され得る。このようにして、ディスプレイ上の処理された表面の向きは、吸引ノズル2のワイピング方向とともに継続的に変化し、ユーザが自分自身をよりよく正しい位置に向かわせる支援をし得る。ストローク(Si)がディスプレイ16の境界に達する際、スケールは、自動的に調整される。これは図3Cに示される通りであり、同一のストローク(S1,Si)において、より小さいスケールだが同一のストローク(S1,Si)を図示する。当然のことながら、該調整は、所望される場合には手動で行われ得る。
【0032】
各ワイピング動作に対して、品質検出手段14は、単位体積又は単位時間当たりの吸引ホース7を通過する粒子の量を検出する。トラッキングデータと同様に、記録された量のデータは、中央プロセシングユニットに送られる。該ユニットにおいてデータは、前のストロークの平均量と比較され得、結果的に相対的品質識別をもたらし、ユーザが品質の変化をすばやく検出することを支援し得る。あるいは、異なる品質レベルと関連付けられる記録された埃の量は、所定の、即ち事前に格納された埃の量の範囲と比較され得る。かかる比較は、絶対品質の識別をもたらす。品質識別は、相対的であるか絶対的であるかに関わらず、ユーザインタフェース15において数値又は文字等を用いて表示され得、(瞬間的品質検出を可能にする)新しい値ごと及び/又は(平均的品質検出を可能にする)ストロークごとに更新され得る。望ましい一実施例では、品質識別は、関連するストロークの色を用いてユーザに対して提示され得、図3D中では、4つのストローク(Sq)が他とは異なる色を有して品質の低下を示す状態を図示する。これは、例えば椅子又は本棚の下等での埃の居所的蓄積によって引き起こされ得、所望の清掃レベルを達成するよう複数のワイピング動作を求める。追加的に又はあるいは、品質は、ストロークとは無関係に、図2中に示される通りバー18等によって表示され得る。図2中、バーの色は新しく記録された品質値ごとに継続的に変化する。あるいは又は追加的に、平均的又は瞬間的品質における変化は、可聴の信号によってユーザに対して伝えられ得、追加的な処理が要求されていることをユーザに知らせる。
【0033】
表面処理が進展する際、ストローク(S)は、図3Eに示される通り、処理される表面の画像を描きはじめる。この情報は、(この情報が前のセッションから事前に格納されたもの又はユーザによって入れられたものではない場合、)図3Fに示される通り、例えば家具によってもたらされる障害物21を有する表面の可能な輪郭20を再構築するようモジュール19において搭載されるソフトウェアによって使用され得る。故に、処理し逃された又は表面部分、又は表面の輪郭に近い十分に処理されていない表面部分は、容易に識別され得、適宜に修正され得る。
【0034】
再構築された表面の輪郭及び処理中に収集された他の有用な情報は、後のセッションにおける使用に対して、あるいは、適切に処理が実行されたか否かを第三者が確認するよう、モジュール10において格納され得る。
【0035】
本発明は、明細書及び図面中に示される実施例に制限されるものではない。多くの変形は、本発明の範囲内で可能である。例えば、処理されるべき表面は三次元の表面であり得、ユーザインタフェースによって斜視図において表示され得る。表面に対するユーザの現在位置に関するフィードバックをユーザに与える位置表示手段は、最も最近のストロークをディスプレイ上で点滅させることによって、及び/又は該ストロークを異なる色において表示することによって、作動する。更には、モジュールは、一式より多い品質検出手段、あるいは、処理の期間、日付及び時間、使用した場合は添加剤の量等である処理に関する他の詳細を測定する手段を備えられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1A】図1A及び図1Bは、吸引ノズル、及び表面部分が既に処理されたか否かに関するフィードバックをユーザに与えるよう本発明に従ったモジュールを備えられた、特には掃除機である家庭用表面処理装置を図示する。
【図1B】吸引ノズル、及び表面部分が既に処理されたか否かに関するフィードバックをユーザに与えるよう本発明に従ったモジュールを備えられた、特には掃除機である家庭用表面処理装置を図示する。
【図2】特にはディスプレイである、図1中のモジュールのユーザインタフェースを詳細に図示する。
【図3】図3A乃至図3Fは、処理セッションの6つの連続する局面における、図2中のディスプレイにおいて表示されるトラッキング及び品質情報を図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理されるべき表面にわたって通されるよう、又は、前記表面に沿ってワイプされるよう配置された処理ヘッド部を有する家庭用表面処理装置であって、
前記処理ヘッド部のワイピング動作を記録するトラッキング手段と、ユーザ及び/又は中央プロセシングユニットに対して記録されたワイピング動作を提示するユーザインタフェースとを有する、ことを特徴とする、
装置。
【請求項2】
前記ユーザインタフェースは、ディスプレイを有し、前記ディスプレイは、処理されるべき前記表面の少なくとも関連部分、及び、ストローク又はブラシとして各々記録されたワイピング動作を表示するよう配置される、ことを特徴とする、
請求項1記載の装置。
【請求項3】
前記トラッキング手段は、少なくとも1つの位置、速度、又は加速度センサを有する、ことを特徴とする、
請求項1記載の装置。
【請求項4】
前記表面処理の品質を表す1つ又はそれ以上のパラメータを記録するよう配置される、品質検出手段を更に有する、ことを特徴とする、
請求項1記載の装置。
【請求項5】
前記品質検出手段は、前記処理ヘッド部の各ワイピング動作中に前記表面処理の前記品質を記録するよう配置される、ことを特徴とする、
請求項4記載の装置。
【請求項6】
前記ユーザインタフェースは、前記インタフェースによって表示される各ストロークに対して、前記ストロークに対して記録された平均的品質を提示するよう配置される、ことを特徴とする、
請求項2及び4記載の装置。
【請求項7】
前記記録された品質は、前記ユーザインタフェース上に表示されるストローク又は前記関連表面部分の色によってユーザに対して提示される、ことを特徴とする、
請求項6記載の装置。
【請求項8】
前記ユーザインタフェースは、各ワイピング動作中に測定された、記録された品質データを瞬時に提示するよう配置される、ことを特徴とする、
請求項4記載の装置。
【請求項9】
前記ユーザインタフェースは、処理されている前記表面に対する前記処理ヘッド部の現在位置を示すよう配置される、ことを特徴とする、
請求項1記載の装置。
【請求項10】
前記装置は掃除機であり、前記処理ヘッド部は吸引ノズルであり、前記品質検出手段は、前記吸引ノズルによって使用中に吸い上げられる空気の流路において取り付けられる粒子センサを有し、前記粒子センサは、前記吸い上げられる空気中に有される埃又は他の粒子の量を単位時間及び/又は単位体積あたりで測定するよう配置される、ことを特徴とする、
請求項4記載の装置。
【請求項11】
処理されるべき前記表面に沿ってワイプする処理ヘッド部を備えられた家庭用表面処理装置を有する使用に対するモジュールであって、
前記モジュールは、前記処理ヘッド部のワイピング動作を記録するトラッキング手段と、記録されたワイピング動作をユーザに対して提示するユーザインタフェースとを有する、ことを特徴とする、
モジュール。
【請求項12】
前記ユーザインタフェースは、ディスプレイを有し、前記ディスプレイは、処理されるべき前記表面の少なくとも関連部分、及び、前記表面上のストローク又はブラシとして各々記録されたワイピング動作を表示するよう配置される、ことを特徴とする、
請求項11記載のモジュール。
【請求項13】
望ましくは前記処理ヘッド部の各ワイピング動作に対して、前記処理の前記品質を表す1つ又はそれ以上のパラメータを検出する品質検出手段を更に有する、ことを特徴とする、
請求項11記載のモジュール。

【図1A】
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【図1B】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【公表番号】特表2007−536972(P2007−536972A)
【公表日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−512677(P2007−512677)
【出願日】平成17年5月9日(2005.5.9)
【国際出願番号】PCT/IB2005/051494
【国際公開番号】WO2005/107559
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】