説明

トランス回路

【課題】コア部材への巻線作業が容易となり、しかもワイヤの引き回しによらず巻線の中点を取ることが可能なトランス回路を提供する。
【解決手段】トランス回路100は、トランス部品10と、トランス部品10が実装されたプリント基板30とを備えている。トランス部品10は、棒状の巻芯部を有するコア部材11と、巻芯部に巻回された第1乃至第4のワイヤ14乃至17と、第1乃至第4のワイヤ14乃至17の両端部がそれぞれ接続された第1乃至第4の端子電極対18乃至21を備えている。また、プリント基板30は、第1のランドパターン対32の一方のランド32Aと第3のランドパターン対34の他方のランド34Bとを接続する第1の接続導体パターン36と、第2のランドパターン対33の一端側のランド33Aと第4のランドパターン対35の他端側のランド35Bとを接続する第2の接続導体パターン37とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランス回路に関し、特に、トランス回路のコア形状及び巻線構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
イーサネット(登録商標)等の高周波デジタル信号ラインのトランスとしてパルストランスが用いられている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
図11は、従来のパルストランスの構成の一例を示す略外観斜視図であり、図12は、図11に示すパルストランスの等価回路図を示している。
【0004】
図11及び図12に示すように、このパルストランス600は、トロイダルコア41に一次巻線42及び二次巻線43が巻回された構造を有しており、トランスの一次巻線42による一対の入力端42a、42bと、一次巻線の中点42cと、トランスの二次巻線43による一対の出力端43a、43bとを備えている。
【特許文献1】特開平7−161535号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した従来のパルストランス600は、トロイダルコア41に複数本のワイヤを巻回することにより一次巻線42及び二次巻線43を形成していた。また、一次巻線42の中点42cについては、2本のワイヤの端部同士を結線することにより形成していた。
【0006】
しかしながら、トロイダルコア41への巻線作業は非常に煩雑であり、自動化が困難であるという問題がある。また、ワイヤ同士の結線によって複雑な配線状態となるため、特性のばらつき、信頼性の低下といった問題がある。また、複雑な配線状態となるため、製品の小型化が困難であるという問題もある。
【0007】
したがって、本発明の目的は、コア部材への巻線作業が容易となり、しかもワイヤの引き回しによらず巻線の中点を取ることが可能なトランス回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の上記目的は、トランス部品と、トランス部品が実装されたプリント基板とを備え、トランス部品は、棒状の磁性体からなる巻芯部を有するコア部材と、巻芯部に巻回されたワイヤからなる第1乃至第4のコイルと、第1乃至第4のコイルに対応して設けられ、各コイルの両端部に接続された第1乃至第4の端子電極対とを備え、プリント基板は、トランス部品の実装領域内において、第1乃至第4の端子電極対の位置に対応して設けられた第1乃至第4のランドパターン対と、トランス部品の実装面内に設けられ、第1乃至第4のランドパターン対の一方のランドと、第1乃至第4のランドパターン対の他方のランドとを接続する接続導体パターンとを備えることを特徴とするトランス回路によって達成される。
【0009】
本発明によれば、トランス部品がプリント基板上に実装されるだけで、トランス部品を構成するコイルの端部同士が接続導体パターンを介して接続されるので、予めワイヤ同士を結線する作業が不要となり、巻線作業を容易にすることができる。また、配線状況も簡素化されるため、特性のばらつき、信頼性の低下といった問題を解消することができ、製品の小型化も可能となる。
【0010】
本発明においては、第1乃至第4の端子電極対が順番に配列されており、各端子電極対を構成する2つの端子電極は互いに向かい合っていることが好ましい。また、本発明においては、第1乃至第4の端子電極対が巻芯部の両端部にそれぞれ形成されていることが好ましい。これによれば、各コイル端子のレイアウトを簡潔にすることができ、これにより製品の小型化を図ることができる。
【0011】
本発明において、コア部材は、巻芯部の両端にそれぞれ設けられた第1及び第2の鍔部と、第1及び第2の鍔部間を接続する板状コアをさらに備え、第1乃至第4の端子電極対の一方の端子電極が第1の鍔部に設けられ、第1乃至第4の端子電極対の他方の端子電極が第2の鍔部に設けられていることが好ましい。これによれば、コアへの巻線作業を容易に行うことができる。
【0012】
本発明において、接続導体パターンは、第1の接続導体パターンと、第2の接続導体パターンを含み、これにより、一次巻線の一端となる第1の入力端子、前記一次巻線の他端となる第2の入力端子、前記一次巻線の中点、二次巻線の一端となる第1の出力端子及び前記二次巻線の他端となる第2の出力端子が構成されていることが好ましい。この場合において、第1乃至第4の端子電極対のうち一方の端部に位置する端子電極対が第1及び第2の入力端子であり、第1乃至第4の端子電極対のうち他方の端部に位置する端子電極対が第1及び第2の出力端子であることが好ましい。これによれば、プリント基板上において一対の入力信号線を平行に敷設することができるとともに、一対の出力信号線を平行に敷設することができる。したがって、配線パターンの占有面積が必要以上に増大することがなく、しかも、高い対称性を確保することが可能となる。
【0013】
本発明において、第1及び第2の接続導体パターンは互いに近接して平行に配線されていることが好ましい。これによれば、巻線間のインピーダンスマッチングが容易となり、基板の厚みやパターン幅等の他の条件を設定することでインピーダンスマッチングを確実に取ることができる。
【0014】
本発明においては、第1乃至第4のコイルの長さが実質的に同一であることが好ましい。この場合において、第1乃至第4のコイルは、1本の撚り線として構成されていることが好ましい。或いは、巻芯部の半分の領域においては、内周にて第1及び第2のコイルをバイファイラ巻きし、外周にて第3及び第4のコイルをバイファイラ巻きする一方、巻芯部の残り半分の領域においては、内周にて第3及び第4のコイルをバイファイラ巻きし、外周にて第1及び第2のコイルをバイファイラ巻きしてもよい。これらの巻線構造であれば、巻線部分の線長を同一することが容易であり、各ワイヤ間をバランス良く結合させることができ、トランス回路の特性のばらつきを抑えることができる。
【発明の効果】
【0015】
このように、本発明によれば、コアへの巻線作業を容易に行うことができ、しかもワイヤの結線によらず中点を取ることが可能なトランス回路を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の第1の実施形態に係るトランス回路の外観構造を示す略斜視図である。また、図2は、トランス部品の底面の構造を示す略底面図である。
【0018】
図1及び図2に示すように、このトランス回路100は、トランス部品10と、トランス部品10が実装されたプリント基板30とを備えている。
【0019】
トランス部品10は、棒状の巻芯部を有するコア部材11と、巻芯部に巻回された第1乃至第4のワイヤ14乃至17と、第1のワイヤ14の両端部が接続された第1の端子電極対18と、第2のワイヤ15の両端部が接続された第2の端子電極対19と、第3のワイヤ16の両端部が接続された第3の端子電極対20と、第4のワイヤ17の両端部が接続された第4の端子電極対21とを備えている。
【0020】
コア部材11は、ドラムコア12と、ドラムコア12の上部に取り付けられた板状コア13とで構成されている。ドラムコア12は、棒状の巻芯部12Aと、巻芯部12Aの両端にそれぞれ設けられた第1及び第2の鍔部12B、12Cとを備え、これらが一体化された構成を有している。板状コア13はドラムコア12と別体であるが、第1及び第2の鍔部12B、12Cの上面に接着固定されている。こうして、ドラムコア12及び板状コア13は一つの閉磁路を構成している。
【0021】
ドラムコア12の巻芯部12Aには4本のワイヤ14乃至17が同一方向に巻回され、これにより第1乃至第4のコイルL乃至Lが構成されている。4本のワイヤ14乃至17は、高結合状態にて巻回されていることが好ましい。第1乃至第4のワイヤ14乃至17を高結合状態とするためには、図3に示すように、第1乃至第4のワイヤ14乃至17を1本の撚り線として構成してもよく、或いはペア線の撚り線として構成してもよい。また、図4に示すように、第1乃至第4のワイヤ14乃至17を1本の撚り線とした状態で被覆22によって一体化してもよい。また、第1乃至第4のワイヤ14乃至17を2層のバイファイラ巻としてもよい。すなわち、図5に示すように、巻芯部12Aの半分の領域においては内周にてコイル14、15をバイファイラ巻きし、外周にてコイル16、17をバイファイラ巻きする一方、巻芯部12Aの残り半分の領域においては内周にてコイル16、17をバイファイラ巻きし、外周にてコイル14、15をバイファイラ巻きした構成としても構わない。これらの場合、第1乃至第4のワイヤ14乃至17の巻線部分の線長が実質的に同一となることから、各ワイヤ14乃至17間をバランス良く結合させることができるとともに、コイルL乃至Lの特性がほぼ同一となる。
【0022】
ワイヤが1本の撚り線、ペア線の撚り線、又は2層のバイファイラ巻となっている場合、4本のワイヤは巻芯部12Aに接する位置から束ねられていることが好ましい。このようにすれば、引き出し部が離れているので浮遊容量を低減させることができる。また、引き出し線の配線が容易となり、トランス部品10の製造が容易となる。また、ワイヤが1本の撚り線、ペア線の撚り線、又は2層のバイファイラ巻となっている場合、端子電極から巻芯部12Aと接する位置までの間の中空位置にて4本のワイヤを束ね始めるようにしてもよい。このようにすれば、結合がより向上するので、特性をさらに向上させることができる。
【0023】
第1乃至第4の端子電極対18乃至21は、巻芯部12Aの両端に設けられた第1及び第2の鍔部12B、12Cの底面に設けられている。特に、第1の鍔部12Bの底面には、一方の端子電極18A乃至21Aが設けられており、第2の鍔部12Cの底面には、他方の端子電極18B乃至21Bが設けられている。これらの端子電極対18乃至21は、第1及び第2の鍔部12B、12Cの底面の長手方向に沿って順番に配列されており、一方の端子電極18A乃至21Aと、他方の端子電極18B乃至21Bの位置は互いに一致している。
【0024】
第1のワイヤ14の一端14aは、第1の端子電極対18の一方の端子電極18Aに接続され、第1のワイヤ14の他端14bは、第1の端子電極対18の他方の端子電極18Bに接続されている。同様に、第2のワイヤ15の一端15a及び他端15bは、第2の端子電極対19の一方及び他方の端子電極19A、19Bにそれぞれ接続され、第3のワイヤ16の一端16a及び他端16bは、第3の端子電極対20の一方及び他方の端子電極20A、20Bにそれぞれ接続され、第4のワイヤ17の一端17a及び他端17bは、第4の端子電極対21の一方及び他方の端子電極21A、21Bにそれぞれ接続されている。
【0025】
一方、プリント基板30は、トランス部品10の実装領域31内に設けられた第1のランドパターン対32A,32Bと、第2のランドパターン対33A,33Bと、第3のランドパターン対34A,34Bと、第4のランドパターン対35A,35Bとを有している。さらに、プリント基板30は、第1のランドパターン対32の一方のランド32Aと第3のランドパターン対34の他方のランド34Bとを接続する第1の接続導体パターン36と、第2のランドパターン対33の一端側のランド33Aと第4のランドパターン対35の他端側のランド35Bとを接続する第2の接続導体パターン37とを備えている。
【0026】
第1及び第2の接続導体パターン36、37は、トランス部品10の実装領域31内に設けられており、トランス部品10の真下に形成されている。そのため、トランス部品の実装領域31の有効利用を図ることができ、プリント基板上の他の部品実装領域をより広く取ることができる。また、第1及び第2の接続導体パターン36、37は、互いに近接して平行に配線されている。これにより、接続導体パターン36、37に起因するインピーダンスのずれを防止することができる。
【0027】
図6は、トランス回路100の回路図である。
【0028】
図6に示すように、コイルLを構成する第3のワイヤ16の一端は入力端子1をなすランド34Aに接続され、ワイヤ16の他端は接続導体パターン36を経由してコイルLを構成する第1のワイヤ14の一端に接続され、第1のワイヤの他端は入力端子2をなすランド32Bに接続されている。また、コイルLを構成する第4のワイヤ17の一端は出力端子1をなすランド35Aに接続され、ワイヤ17の他端は第2の接続導体パターン37を経由して第2のワイヤ15の一端に接続されている。これにより、コイルL及びコイルLからなる一次巻線と、コイルL及びコイルLからなる二次巻線とを備えたトランス回路が構成される。さらに、第3のワイヤ16と第1のワイヤ14との接続点であるランド34B、33Aによって一次巻線の中点が形成される。
【0029】
以上説明したように、本実施形態によれば、コア部材11としてドラムコア12を用いるので、ワイヤ14乃至17の巻回が容易であり、自動巻線も可能となる。また、第1乃至第4のワイヤ14乃至17の巻線部分の線長が実質的に同一に設定することができるので、トランス回路の特性のばらつきを抑えることができ、製品を小型化することもできる。また、ドラムコア12の底面に各ワイヤの端子電極対18乃至21を設けると共に、ワイヤ間の接続をワイヤの端末同士の接続ではなくプリント基板30上の接続導体パターン36、37の引き回しにより行っているので、ワイヤ同士の接続や巻線の中点を確保が容易となる。
【0030】
図7(a)及び(b)は、本発明の第2の実施形態に係るトランス回路の構成を示す図であって、図7(a)は回路図、図7(b)はプリント基板30上のパターンレイアウトを示している。
【0031】
図7(a)及び(b)に示すように、このトランス回路200は、第1乃至第4の端子電極対18乃至21のうち、一方の外側に位置する端子電極対18が第1及び第2の入力端子を構成し、他方の外側に位置する端子電極対21が第1及び第2の出力端子を構成している点に特徴を有している。そのため、トランス部品10において、第1のワイヤ14の他端14bは端子電極19Bに接続されており、第2のワイヤ15の他端15bは端子電極18Bに接続されている。また、第1のワイヤ14の他端14bは端子電極19Bに接続されており、第2のワイヤ15の他端15bは端子電極18Bに接続されている。さらに、第1の接続導体パターン36はランド33Aとランド33Bとを接続し、第2の接続導体パターン37はランド34Aとランド34Bとを接続している。その他の構成は第1の実施形態と同一であるため、詳細な説明を省略する。
【0032】
本実施形態によれば、一対の入力端子及び出力端子が端子電極の配列の最も外側に配置されているので、プリント基板30上において一対の入力信号線1、2を平行に敷設することができるとともに、一対の出力信号線3、4を平行に敷設することができる。これにより、プリント基板30上における配線パターンの迂回などが不要となる。したがって、プリント基板30上における配線パターンの占有面積が必要以上に増大することがなく、しかも、高い対称性を確保することが可能となる。これにより、装置全体の小型化と信号品質の向上を両立させることが可能となる。
【0033】
図8(a)及び(b)は、本発明の第3の実施形態に係るトランス回路の構成を示す図であって、図8(a)は回路図、図8(b)はプリント基板30上のパターンレイアウトを示している。
【0034】
図8(a)及び(b)に示すように、このトランス回路300は、コイルL及びコイルLからなる一次巻線と、コイルL及びコイルLからなる二次巻線とを備えたトランス回路として構成されている点に特徴を有している。この場合、第4のワイヤ17と第3のワイヤ16との接続点であるランド35B、34Aによって一次巻線の中点が形成される。また、第1及び第2の接続導体パターン36、37は、互いに近接して平行に配線されている。これにより、接続導体パターン36、37に起因するインピーダンスのずれを防止することができる。その他の構成は第1の実施形態と同一であるため、詳細な説明を省略する。このように、本実施形態によれば、ワイヤ間の接続をプリント基板30上の接続導体パターン36、37の引き回しにより行っているので、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0035】
図9(a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態に係るトランス回路の構成を示す図であって、図9(a)は回路図、図9(b)はプリント基板30上のパターンレイアウトを示している。
【0036】
図9(a)及び(b)に示すように、このトランス回路300は、コイルL乃至コイルLを直列接続した点に特徴を有している。これにより、3対1の巻線比を有するトランスを構成することができる。ここで、第1の実施形態と同様、第1及び第2の接続導体パターン36、37は、互いに近接して平行に配線されている。これにより、接続導体パターン36、37に起因するインピーダンスのずれを防止することができる。その他の構成は第1の実施形態と同一であるため、詳細な説明を省略する。このように、本実施形態によれば、ワイヤ間の接続をプリント基板30上の接続導体パターン36、37の引き回しにより行っているので、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0037】
図10(a)及び(b)は、本発明の第5の実施形態に係るトランス回路の構成を示す図であって、図10(a)は回路図、図10(b)はプリント基板30上のパターンレイアウトを示している。
【0038】
図10(a)及び(b)に示すように、このトランス回路300は、すべてのコイルL乃至コイルLを直列接続した点に特徴を有している。これにより、4倍の巻数を有する1本のコイルを構成することができる。この場合、第1乃至第3の接続導体パターン36乃至38が用いられる。その他の構成は第1の実施形態と同一であるため、詳細な説明を省略する。このように、本実施形態によれば、ワイヤ間の接続をプリント基板30上の接続導体パターン36乃至38の引き回しにより行っているので、第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0039】
本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を加えることが可能であり、これらも本発明の範囲に包含されるものであることは言うまでもない。
【0040】
例えば、上記実施形態においては、接続導体パターンがプリント基板の表面(ランドパターンと同じ面)に形成されているが、スルーホール導体を介してプリント基板の裏面に形成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】図1は、本発明の第1の実施形態に係るトランス回路の外観構造を示す略斜視図である。
【図2】図2は、トランス部品の底面の構造を示す略底面図である。
【図3】図3は、第1乃至第4のワイヤ14乃至17を1本の撚り線として構成した
【図4】図4は、縦横2本ずつのペア線として構成された第1乃至第4のワイヤ14乃至17を示す略断面図である。
【図5】図5は、二層のバイファイラ巻線の構成を示す略断面図である。
【図6】図6は、トランス回路100の回路図である。
【図7】図7は、本発明の第2の実施形態に係るトランス回路の回路図である。
【図8】図8(a)及び(b)は、本発明の第3の実施形態に係るトランス回路の構成を示す図であって、図8(a)は回路図、図8(b)はプリント基板30上のパターンレイアウトを示している。
【図9】図9(a)及び(b)は、本発明の第4の実施形態に係るトランス回路の構成を示す図であって、図9(a)は回路図、図9(b)はプリント基板30上のパターンレイアウトを示している。
【図10】図10(a)及び(b)は、本発明の第5の実施形態に係るトランス回路の構成を示す図であって、図10(a)は回路図、図10(b)はプリント基板30上のパターンレイアウトを示している。
【符号の説明】
【0042】
10 トランス部品
11 コア部材
12 ドラムコア
12A 巻芯部
12B 鍔部
12C 鍔部
13 板状コア
14 第1のワイヤ
14a 第1のワイヤの一端
14b 第1のワイヤの他端
15 第2のワイヤ
15a 第2のワイヤの一端
15b 第2のワイヤの他端
16 第3のワイヤ
16a 第3のワイヤの一端
16b 第3のワイヤの他端
17 第4のワイヤ
17a 第4のワイヤの一端
17b 第4のワイヤの他端
18 第1の端子電極対
18A 一方の端子電極
18B 他方の端子電極
19 第2の端子電極対
19A 一方の端子電極
19B 他方の端子電極
20 第3の端子電極対
20A 一方の端子電極
20B 他方の端子電極
21 第4の端子電極対
21A 一方の端子電極
21B 他方の端子電極
30 プリント基板
31 トランス部品の実装領域
32 第1のランドパターン対
32A 一方のランド
32B 他方のランド
33 ランドパターン対
33A 一方のランド
33B 他方のランド
34 ランドパターン対
34A 一方のランド
34B 他方のランド
35 ランドパターン対
35A 一方のランド
35B 他方のランド
36 第1の接続導体パターン
37 第2の接続導体パターン
38 第3の接続導体パターン
41 トロイダルコア
42 一次巻線
42a 一方の入力端
42b 他方の入力端
42c 中点
43 二次巻線
43a 一方の出力端
43b 他方の出力端
22 被覆
100 トランス回路
200 トランス回路
300 トランス回路
600 パルストランス
第1のコイル
第2のコイル
第3のコイル
第4のコイル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランス部品と、前記トランス部品が実装されたプリント基板とを備え、
前記トランス部品は、
棒状の磁性体からなる巻芯部を有するコア部材と、
前記巻芯部に巻回されたワイヤからなる第1乃至第4のコイルと、
前記第1乃至第4のコイルに対応して設けられ、各コイルの両端部に接続された第1乃至第4の端子電極対とを備え、
前記プリント基板は、
前記トランス部品の実装領域内において、前記第1乃至第4の端子電極対の位置に対応して設けられた第1乃至第4のランドパターン対と、
前記トランス部品の実装面内に設けられ、前記第1乃至第4のランドパターン対の一方のランドと、前記第1乃至第4のランドパターン対の他方のランドとを接続する接続導体パターンとを備えることを特徴とするトランス回路。
【請求項2】
前記第1乃至第4の端子電極対が順番に配列されており、各端子電極対を構成する2つの端子電極は互いに向かい合っていることを特徴とする請求項1に記載のトランス回路。
【請求項3】
前記第1乃至第4の端子電極対が前記巻芯部の両端部にそれぞれ形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のトランス回路。
【請求項4】
前記コア部材は、前記巻芯部の両端にそれぞれ設けられた第1及び第2の鍔部と、前記第1及び第2の鍔部間を接続する板状コアをさらに備え、
前記第1乃至第4の端子電極対の一方の端子電極が前記第1の鍔部に設けられ、前記第1乃至第4の端子電極対の他方の端子電極が前記第2の鍔部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載のトランス回路。
【請求項5】
前記接続導体パターンは、第1の接続導体パターンと、第2の接続導体パターンを含み、これにより、一次巻線の一端となる第1の入力端子、前記一次巻線の他端となる第2の入力端子、前記一次巻線の中点、二次巻線の一端となる第1の出力端子及び前記二次巻線の他端となる第2の出力端子が構成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のトランス回路。
【請求項6】
前記第1乃至第4の端子電極対のうち一方の端部に位置する端子電極対が前記第1及び第2の入力端子であり、
前記第1乃至第4の端子電極対のうち他方の端部に位置する端子電極対が前記第1及び第2の出力端子であることを特徴とする請求項5に記載のトランス回路。
【請求項7】
前記第1及び第2の接続導体パターンは互いに近接して平行に配線されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のトランス回路。
【請求項8】
前記第1乃至第4のコイルの長さが実質的に同一であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載のトランス回路。
【請求項9】
前記第1乃至第4のコイルが1本の撚り線として構成されていることを特徴とする請求項8に記載のトランス回路。
【請求項10】
前記巻芯部の半分の領域においては、内周にて前記第1及び第2のコイルをバイファイラ巻きし、外周にて前記第3及び第4のコイルをバイファイラ巻きする一方、前記巻芯部の残り半分の領域においては、内周にて前記第3及び第4のコイルをバイファイラ巻きし、外周にて前記第1及び第2のコイルをバイファイラ巻きしていることを特徴とする請求項8に記載のトランス回路。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2008−159816(P2008−159816A)
【公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−346797(P2006−346797)
【出願日】平成18年12月22日(2006.12.22)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】