説明

トリヨードトリメシン酸の製造方法

レントゲン造影剤の合成のために中間生成物として使用されるトリヨードトリメシン酸の新規の製造方法を記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
トリヨードトリメシン酸(式I)は、非イオン性の三ヨウ素化したレントゲン造影剤の製造のための重要な中間生成物である。従って、例えばDE3001292(Schering)には、トリヨードトリメシン酸のトリスアミドの製造が記載されている。そのような化合物は、その有利な薬理学的な特性のために、殊に重要である。前記トリスアミドの経済的な利用は、トリヨードトリメシン酸の本来の出発化合物に対する商業的に利用可能なアプローチがこれまでに未だに見出されていないために失敗している。殊に良好な特性を有する造影剤、イオシミド(Iosimid)(これは既に臨床試験の第三相にある)は、トリヨードトリメシン酸の高すぎる製造コストのために、更なる開発に失敗している。
【0002】
【化1】

【0003】
従って、DE2831496において、ニトロイソフタル酸から出発した、トリヨードトリメシン酸の製造が記載されている:
【0004】
【化2】

【0005】
前記方法の際に、ニトロイソフタル酸はアミノ化合物へと水素化され、引き続き塩化ヨウ素(Chlorjod)でヨウ素化される。欠けているカルボキシル基の導入は、ザントマイヤー(Sandmeyer)反応(HNO/KCN/CuCN)を介してなされる。前記反応工程は、バッチの増加の際に、非常に危機的であることが明らかとなり、というのは一方では青酸が生じ、かつ更に銅イオンが過剰量で使用されなくてはならないからである。反応水から銅の廃棄物を除去することは、大規模では殊に危機的であると判断されるものである。ニトリルのカルボン酸への完全なけん化もまた危機的な工程である。この際中間的に、非常に加水分解しにくいアミドが生じる。
【0006】
更なる特許文献(NYCOMED :US5,882,628)では、トリヨードトリメシン酸の合成のための出発生成物として考慮される、中間工程が記載されている:
【0007】
【化3】

【0008】
トリヨードメシチレンは酸化反応中に、アセチル化条件下で、過マンガン酸カリウム/無水酢酸/酢酸/硫酸とを用いて、トリアセタートに変換される(収率:35%)。前記トリアセタートは単離され、炭酸カリウムでもって、メタノール中でトリスアルコールへとけん化される(収率:94%)。前記トリスアルコールは次に、Swern酸化によって、溶媒であるジメチルスルホキシド中で、収率67%でトリスアルデヒドへと変換される。トリカルボン酸への更なる酸化は前記特許においては記載されておらず、かつ前記文献中ではこの工程に関しては何も報告されていない。
【0009】
従って、有利な環境面及び安全面のもとで、トリヨードトリメシン酸を高い総収率で提供し、かつバッチの増大の可能性をも有する方法への要求がある。前記要求は意外にも、新規の、本発明の二段階合成でもって満たされている。以下の合成スキームは、トリヨードメシチレンから出発する新規の合成経路を示す:
【0010】
【化4】

【0011】
この場合、トリヨードメシチレンから出発して、過マンガン酸カリウム又は過マンガン酸ナトリウムと、15〜30:10〜20:1.25〜3.5、有利には20:15:2.5の体積比にある、無水酢酸、酢酸、及び硫酸からなる混合物中で反応させる。前記硫酸は、70%〜100%、有利には95〜100%の濃度で使用される。前記反応は、10〜120℃、有利には20〜100℃、殊に有利には40〜80℃の温度で行われる。反応時間は、12〜36時間、有利には15〜25時間である。
【0012】
次に留去する。これはバッチから直接的に行ってよく、その際場合により、圧力を減少させる。この際、酢酸と無水酢酸とからなる混合物を得る。しかし、過剰な無水酢酸を壊すためにまず水を添加し、次に純粋な酢酸を留去してもよい。回収した酢酸は、再度使用してよい。次に残留物中で、無機塩基、例えば苛性ソーダ、苛性カリ又は、固形の又は有利には水溶液である水酸化カルシウムの添加により硫酸を中和し、濃縮を続行する。終了した蒸発後、60〜100℃の温度で水を添加し、引き続き撹拌し、生じた1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン(II)を濾別し、これを水及びメタノールで洗浄し、引き続き乾燥させる。
【0013】
次の反応工程で、前記1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン(II)を、60〜100℃、有利には80〜100℃(還流)の温度の水中に供給し、無機塩基、有利には苛性ソーダ、苛性カリ、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムの水溶液、しかし殊に有利にはNaOH、又はKOHの水溶液と混合する。前記塩基の滴加時間は、30分間〜10時間、有利には30分間〜3時間である。引き続き、1〜24時間、有利には3〜12時間、殊に有利には4〜8時間、60〜100℃、殊に有利には80〜100℃の温度で撹拌する。引き続き、無機酸(pH=6〜7)、有利には塩酸、臭化水素酸、又は硫酸、しかし殊に有利には濃塩酸で中和し、熱い反応溶液に硫酸マグネシウムを添加し、並びに過マンガン酸カリウム水溶液又は過マンガン酸ナトリウム水溶液を滴加し、引き続き1〜24時間、有利には1〜12時間、殊に有利には2〜4時間、60〜100℃、有利には80〜100℃の温度で撹拌する。
【0014】
引き続く後処理は様々な方法で行ってよい:
1.過剰量の酸化剤を、固形又は溶解状態(水溶液)の還元剤の添加によって壊してよい。このために、殊に無機の亜硫酸塩又は亜硫酸水素塩、例えばナトリウムの亜硫酸塩/亜硫酸水素塩、又はカリウムの亜硫酸塩/亜硫酸水素塩、殊に有利には、亜硫酸ナトリウム又は低級アルコール、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、グリコールが適する。これは、10〜100℃、有利には20〜80℃の温度で行われる。引き続き、硫酸の添加によって、0.1〜3、有利には0.5〜1のpH値に調整し、有機溶媒、例えばエチルアセタート、プロピルアセタート、メチル−ブチルエーテル(MTB)、テトラヒドロフラン(THF)、n−ブタノール、メチル−THF、ジクロロメタン、トルエンでの抽出によって前記生成物を抽出する。有利にはエチルアセタート及びMTBである。有機相を、場合により、水、ゾル、又は酸性化した水で洗浄し、乾燥するまで蒸発させる。直接的に、結晶化のために使用される溶媒で再蒸留することが殊に有利であることが示された。この際、蒸留の間の第二の溶媒の連続的な添加によって、第一の溶媒が第二の溶媒によって置換される。結晶化のための溶媒として殊に、シクロヘキサン及びn−ヘプタン、並びに、エチルアセタート、トルエン及びMTBとのこの混合物が有利である。
【0015】
場合により、有機溶媒を用いた上記抽出なしで済ませてもよい。このために更に、減圧下で乾燥するまで濃縮させ、引き続き水を、アゼオトロープを形成する溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ジクロロメタン、MTB、エチルアセタート、ブチルアセタート、ブタノール、トルエン又はTHFの添加によって更に除去する。残存水量はカール・フィッシャー(KF)滴定により決定される。次に、残っている残留物を、有機溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ジクロロメタン、MTB、エチルアセタート、ブチルアセタート、ブタノール、トルエン又はTHFと共に、20〜100℃の温度で撹拌し、塩を濾別する。濾過物を乾燥するまで蒸発させるか、又は、上記のように結晶化に適した溶媒で再蒸留する。
2.場合により、還元剤を添加せず、硫酸の添加によりpH値0.1〜3、有利には0.1〜1に調整し、次に上記のように減圧下で、乾燥するまで蒸発させ、残留物を有機溶媒と共に撹拌する(1と同様の処理方法)ことが有利であることが示された。
【0016】
ここで記載された合成方法は、公知技術の方法に対して、いくつかの重要な利点において優れている:
唯一の酸化剤として、安価でかつ有毒でない過マンガン酸カリウム又は過マンガン酸ナトリウムが使用される。生じるマンガン廃棄物は、完全な酸化によるリサイクル方法で再度使用可能になる。前記方法は安定で、簡単に数トン規模で実施可能である。これは環境に優しい溶媒において優れている。前記方法は実施が安価であり、二工程のみからなり、かつ理論の80〜85%の高い総収率を提供する。前記方法は従って、医学的な診断のために重要な三ヨウ化トリスアミドの中間工程の製造に有益な貢献をする。
【0017】
以下の実施例は前記の新規の方法の説明のために用いられる:
トリヨードトリメシチレンの製造
Synthesis 6, 486 (1980) ; WO96/09282, J. Med. Chem. (2000) 43 (10), 1940 又はSynlett (2002), (4), 598に従って行った。
【0018】
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン(II)の製造
トリヨードメシチレン400g(803mmol)を、無水酢酸0.9l、酢酸1.4l及び濃硫酸121ml中に懸濁し、40℃で、過マンガン酸カリウム160g(1.01mol)を少量ずつ(2時間にわたって)加え、18時間40℃で撹拌した。反応終了後、攪拌しながら注意して、水152mlを添加し、2時間室温で後撹拌した。次に、50%苛性ソーダ液363.2mlを添加した(硫酸を中和するための正確な量)。引き続き、減圧下で更に留去した(濃縮)。撹拌しながら水4lを滴加し、引き続き一時間10℃で撹拌した。生じた沈殿物を吸引し、2回それぞれ水1.5l及びメタノール500mlで後洗浄し、真空中で50℃で乾燥した。
収量:0.456kg(理論の93%)
元素分析:
計算値:C 24.43 H 2.13 J 62.01
実測値:C 24.26 H 2.09 J 62.31。
【0019】
トリヨードトリメシン酸(I)の製造(変法A)
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン250g(407mmol)を、水2.5l中に懸濁し、90℃で注意して50%苛性ソーダ液200mlと混合し、90℃で5h撹拌した。引き続き濃塩酸で中和し(pH値=6〜7)、硫酸マグネシウム367g(1.488mol)と混合し、水4l中の過マンガン酸カリウム411g(2.604mol)からなる溶液を滴加し、還流下で2h撹拌した。室温(RT)にまで冷却し、亜硫酸ナトリウム50gを添加し、一時間室温で撹拌した。次に、50%硫酸でpH値1に調整した。エチルアセタート2lを添加し、よく撹拌した。有機相を分離し、水相をエチルアセタート0.5lで2回後抽出した。前記有機相を一緒にして、水2.5lで1回後洗浄し、引き続きシクロヘキサンで再蒸留した。冷却する(0℃)と、生成物が晶出した。
収量:206g(理論の86%)
元素分析:
計算値:C 18.39 H 0.51 J 64.77
実測値:C 18.47 H 0.56 J 64.65。
【0020】
トリヨードトリメシン酸(I)の製造(変法B)
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン250g(407mmol)を、水2.5l中に懸濁し、90℃で注意して50%苛性ソーダ液200mlと混合し、90℃で5h撹拌した。引き続き濃塩酸で中和し(pH値=6〜7)、硫酸マグネシウム367g(1.488mol)と混合し、水4l中の過マンガン酸カリウム411g(2.604mol)からなる溶液を滴加し、還流下で2h撹拌した。室温(RT)にまで冷却し、亜硫酸ナトリウム50gを添加し、一時間室温で撹拌した。次に、50%硫酸でpH値1に調整した。エチルアセタート2lを添加し、よく撹拌した。有機相を分離し、水相をエチルアセタート0.5lで2回後抽出した。前記有機相を一緒にして、水2.5lで1回後洗浄した。前記酢酸エステル溶液を、共沸的に水を除去するために蒸留した(カール・フィシャー滴定後の水含量<0.2%)このように製造された溶液を、更なる反応のために使用してよい(例えば、SOClを用いた酸塩化物の製造)。一定分量の蒸発により、収量が決定される。
収量:211g(理論の88%)
元素分析:
計算値:C 18.39 H 0.51 J 64.77
実測値:C 18.50 H 0.62 J 64.54。
【0021】
トリヨードトリメシン酸(I)の製造(変法C)
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン250g(407mmol)を、水2.5l中に懸濁し、90℃で注意して50%苛性ソーダ液200mlと混合し、90℃で5h撹拌した。引き続き濃塩酸で中和し(pH値=6〜7)、硫酸マグネシウム367g(1.488mol)と混合し、水4l中の過マンガン酸カリウム411g(2.604mol)からなる溶液を滴加し、還流下で2h撹拌した。室温(RT)にまで冷却し、亜硫酸ナトリウム50gを添加し、一時間室温で撹拌した。次に、50%硫酸でpH値1に調整した。真空中で更に蒸発させ、イソプロパノールの添加によって、残存する水を共沸的に留去した。前記イソプロパノールは連続的に添加された。水含量<1%(KF)の場合には、更なる10lのイソプロパノールを添加し、一時間40℃で撹拌した。塩のかゆ状物を濾別し、イソプロパノール3lで2回後洗浄した。前記濾過物を、真空中で乾燥するまで蒸発させた。
収量:213g(理論の89%)
元素分析:
計算値:C 18.39 H 0.51 J 64.77
実測値:C 18.46 H 0.59 J 64.64。
【0022】
トリヨードトリメシン酸(I)の製造(変法D)
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン250g(407mmol)を、水2.5l中に懸濁し、注意して90℃で50%苛性ソーダ液200mlと混合し、90℃で5h撹拌した。引き続き濃塩酸で中和し(pH値=6〜7)、硫酸マグネシウム367g(1.488mol)と混合し、水4l中の過マンガン酸カリウム411g(2.604mol)からなる溶液を滴加し、還流下で2h撹拌した。室温(RT)にまで冷却し、亜硫酸ナトリウム50gを添加し、一時間室温で撹拌した。次に、50%硫酸でpH値1に調整した。真空中で更に蒸発させ、エタノールの添加によって、残存する水を共沸的に留去した(エタノールの連続的な添加)。水含量<1%(KF)の場合には、更なる10lのエタノールを添加し、一時間40℃で撹拌した。塩のかゆ状物を濾別し、イソプロパノール5lで2回後洗浄した。前記濾過物を真空中で乾燥するまで蒸発させた。
収量:215g(理論の90%)
元素分析:
計算値: C 18.39 H 0.51 J 64.77
実測値: C 18.41 H 0.54 J 64.59。
【0023】
トリヨードトリメシン酸(I)の製造(変法E)
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン250g(407mmol)を、水2.5l中に懸濁し、90℃で注意して50%苛性ソーダ液200mlと混合し、90℃で5h撹拌した。引き続き濃塩酸で中和し(pH値=6〜7)、硫酸マグネシウム367g(1.488mol)と混合し、水4l中の過マンガン酸カリウム411g(2.604mol)からなる溶液を滴加し、還流下で2h撹拌した。室温(RT)にまで冷却し、亜硫酸ナトリウム50gを添加し、一時間室温で撹拌した。次に、50%硫酸でpH値1に調整した。真空中で更に蒸発させ、イソプロパノールの添加によって、残存する水を共沸的に留去した(イソプロパノールの連続的な添加)。水含量<1%(KF)の場合には、更なる10lのイソプロパノールを添加し、一時間40℃で撹拌した。塩のかゆ状物を濾別し、イソプロパノール5lで2回後洗浄した。前記濾過物を真空中で乾燥するまで蒸発させた。
収量:214g(理論の90%)
元素分析:
計算値:C 18.39 H 0.51 J 64.77
実測値:C 18.47 H 0.55 J 64.71。
【0024】
トリヨードトリメシン酸(I)の製造(変法F)
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン250g(407mmol)を、水2.5l中に懸濁し、90℃で注意して50%苛性ソーダ液200mlと混合し、90℃で5h撹拌した。引き続き濃塩酸で中和し(pH値=6〜7)、硫酸マグネシウム367g(1.488mol)と混合し、水4l中の過マンガン酸カリウム411g(2.604mol)からなる溶液を滴加し、還流下で2h撹拌した。室温(RT)にまで冷却し、亜硫酸ナトリウム50gを添加し、一時間室温で撹拌した。次に、50%硫酸でpH値1に調整した。真空中で更に蒸発させ、エタノールの添加によって、残存する水を共沸的に留去した(エタノールの連続的な添加)。水含量<1%(KF滴定)の場合には、更なる10lのエタノールを添加し、一時間40℃で撹拌した。塩のかゆ状物を濾別し、エタノール5lで2回後洗浄した。前記濾過物を真空中で乾燥するまで蒸発させた。
収量:213g(理論の89%)
元素分析:
計算値:C 18.39 H 0.51 J 64.77
実測値:C 18.44 H 0.54 J 64.66。
【0025】
トリヨードトリメシン酸(I)の製造(変法G)
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン250g(407mmol)を、水2.5l中に懸濁し、90℃で注意して50%苛性ソーダ液200mlと混合し、90℃で5h撹拌した。引き続き濃塩酸で中和し(pH値=6〜7)、硫酸マグネシウム367g(1.488mol)と混合し、水4l中の過マンガン酸カリウム411g(2.604mol)からなる溶液を滴加し、還流下で2h撹拌した。室温(RT)にまで冷却し、亜硫酸ナトリウム50gを添加し、一時間室温で撹拌した。次に、50%硫酸でpH値1に調整した。真空中で更に蒸発させ、メタノールの添加によって、残存する水を共沸的に留去した(メタノールの連続的な添加)。水含量<2%(KF滴定)の場合には、更なる10lのメタノールを添加し、一時間40℃で撹拌した。塩のかゆ状物を濾別し、メタノール5lで2回後洗浄した。前記濾過物を真空中で乾燥するまで蒸発させた。
収量:213g(理論の89%)
元素分析:
計算値:C 18.39 H 0.51 J 64.77
実測値:C 18.36 H 0.62 J 64.72。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化方法において、トリヨードメシチレンを、無水酢酸、酢酸及び硫酸からなる混合物中で、10〜120℃の温度で、12〜36時間の間、過マンガン酸カリウム又は過マンガン酸ナトリウムと反応させ、この得られた中間生成物、1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼンを引き続き単離し、次にこれを、1.5〜34時間、60〜100℃の温度で、塩基で処理し、その後にこの反応溶液を中和し、次に、60〜100℃の温度で、1〜24時間の間、過マンガン酸カリウム水溶液又は過マンガン酸ナトリウム水溶液で処理することを特徴とする、トリヨードトリメシン酸の製造方法。
【請求項2】
前記中間生成物への反応を40〜80℃で行うことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記中間生成物への反応を15〜25時間の間行うことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記中間生成物の塩基処理を80〜100℃で行うことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記中間生成物の塩基処理を3〜12時間の間行うことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記中間生成物の酸化を80〜100℃で行うことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記中間生成物の酸化を2〜4時間の間行うことを特徴とする、請求項1記載の方法。
【請求項8】
1,3,5−トリヨード−2,4−ジアセトキシメチレン−6−メチルベンゼン。

【公表番号】特表2009−513545(P2009−513545A)
【公表日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−519861(P2006−519861)
【出願日】平成16年7月13日(2004.7.13)
【国際出願番号】PCT/EP2004/007736
【国際公開番号】WO2005/005362
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(390014166)シエーリング アクチエンゲゼルシヤフト (12)
【氏名又は名称原語表記】Schering Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】D−13353 Berlin, Germany
【Fターム(参考)】