説明

トレイ装置および封緘システム

【課題】一旦取り出されたシートを作業者が集積部上に戻すことを防止し、このことにより、所定の順番でシートが取り出されないような序列乱れ等の人的ミスが発生することを抑制することができるトレイ装置を提供する。また、トレイ装置から適切に取り出されたシートのみについて封緘機により封緘を行わせることができる封緘システムを提供する。
【解決手段】トレイ装置10は、集積部24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートSを上方から押さえる押さえ部12であって、トレイ装置10の外部からシートSを集積部24上に戻すことを規制する押さえ部12を備えている。封緘システムは、トレイ装置10の検出部16、18によって集積部24からシートSが適切に取り出されたことが検出されたときに、封緘機40によりシートSの封緘を行わせる制御装置50を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のシートが積層状態で集積され、集積されたシートが1枚ずつ取り出されるようなトレイ装置、ならびにトレイ装置を備えた封緘システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数のシートが積層状態で集積され、集積されたシートが1枚ずつ作業者により手動で取り出されるようなトレイが知られている。このようなトレイはシートの種類毎に複数設けられる。具体的には、例えば、封筒等に封緘される内容物であるシートの形状が定型外である場合、あるいは、シートの取り出し選択が複雑である場合には、作業員が手動により、帳票、明細書、約款、冊子等のシートをそれぞれトレイから所定の順番に取り出し、封筒等に封入して封緘する作業を行うようになっている。
【0003】
シートをトレイから取り出す作業においては、一般的に、シートを種類毎に各トレイに収容する際に市販の事務用トレイを使用するようになっている。このため、トレイからのシートの取り出し時に、シートを2部以上まとめて取り出してしまうことがある。また、シートを2部以上まとめて取り出してしまったときに余分なシートをトレイに戻すと、所定の順番でシートが取り出されないような序列乱れ等の人的ミスが発生する場合がある。従来のトレイでは、このような人的ミスが発生しても、作業者が気付かずに封筒への誤封入を行ってしまう場合があるという問題があった。
【0004】
また、特許文献1には、複写機やプリンタ等で使用されるシート収納容器が知られている。特許文献1に開示されるシート収納容器では、シートが収納されていない場合にはこのことを検出するが、シートの取り出し管理は行われておらず、このためシートの取り出しを検出する機構も設けられていない。また、特許文献1に開示されるシート収納容器では、給紙コロを設けなければならず、この給紙コロの設置スペースが必要であるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第1530518号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
このように、従来のトレイを用いて作業者が手動でシートをトレイから取り出す場合、特に、シートに連番などが設けられている場合には、作業者が誤ってトレイからシートを2部以上まとめて取り出してしまい余分なシートをトレイに戻してしまうと、所定の順番でシートが取り出されないような序列乱れ等の人的ミスが発生するおそれがある。また、従来のトレイでは、このような人的ミスが発生しても、作業者が気付かずに封筒への誤封入を行ってしまう場合があるという問題があった。
【0007】
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、一旦取り出されたシートを作業者が集積部上に戻すことを防止し、このことにより、所定の順番でシートが取り出されないような序列乱れ等の人的ミスが発生することを抑制することができるトレイ装置を提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明は、トレイ装置から適切に取り出されたシートのみについて封緘機により封緘を行わせることができる封緘システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、複数のシートが積層状態で集積され、集積されたシートが1枚ずつ取り出されるようなトレイ装置であって、複数のシートが積層状態で集積される集積部と、前記集積部に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを上方から押さえる押さえ部であって、トレイ装置の外部からシートを前記集積部上に戻すことを規制する押さえ部と、を備えたことを特徴とするトレイ装置である。
【0010】
このようなトレイ装置によれば、集積部に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを上方から押さえる押さえ部が設けられていることにより、作業者がトレイ装置から誤って2枚以上のシートを取り出した際にシートがトレイ装置に戻されることを防止することができる。
【0011】
本発明のトレイ装置においては、前記押さえ部は、軸と、前記軸に対して回転自在となるよう設けられた押さえ板とを有し、前記押さえ板は、その自重により、前記集積部に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを上方から押さえるようになっており、前記集積部に集積されたシートが取り出される度に前記押さえ板が前記軸を中心としてシートの取り出し方向に回転するようになっていてもよい。このことにより、トレイ装置の外部からシートを集積部上に戻すことをより確実に規制することができる。
【0012】
この際に、前記押さえ板がシートを上方から押さえた状態から回転したときにこのことを検出する押さえ板検出部と、前記押さえ板検出部に接続された制御部と、を更に備え、前記制御部は、前記押さえ板検出部によって前記押さえ板がシートを上方から押さえた状態から回転したことが検出されたときに、前記集積部に集積されたシートが取り出されたと判断するようになっていてもよい。このことにより、制御部は、トレイ装置からシートが取り出されたことを確実に認識することができるようになる。
【0013】
また、この場合、前記押さえ板検出部は光センサからなり、前記押さえ板には反射板が取り付けられており、前記押さえ板が前記集積部に集積されたシートを上方から押さえているときには前記光センサから発せられた光は前記反射板で反射して前記光センサに戻され、一方、前記押さえ板が前記集積部に集積されたシートを上方から押さえた状態から回転したときに前記光センサから発せられ前記反射板で反射した光が前記光センサに戻らないようになっていてもよい。
【0014】
あるいは、前記押さえ板検出部は光センサからなり、前記押さえ板には反射板が取り付けられており、前記光センサは、前記押さえ板が前記集積部に集積されたシートを上方から押さえている状態下での前記光センサから発せられ前記反射板で反射した反射光の受光量と、前記押さえ板が前記集積部に集積されたシートを上方から押さえた状態から回転した状態下での前記光センサから発せられ前記反射板で反射した反射光の受光量とに基づいて、前記押さえ板がシートを上方から押さえた状態から回転したか否かを検出するようになっていてもよい。
【0015】
あるいは、前記押さえ板検出部は、前記押さえ部における前記軸に対して前記押さえ板が回転したときにこのことを検出するエンコーダからなっていてもよい。
【0016】
本発明のトレイ装置においては、前記集積部は、複数のシートが積層状態で集積される集積板と、前記トレイ装置の基台と前記集積板の裏面との間に設けられた弾性体とを有し、前記集積板の一の側縁は前記基台上に設けられ、当該集積板は前記一の側縁から斜め上方に傾斜し、その傾斜の度合いは前記弾性体の収縮の度合いにより決められるようになっていてもよい。このことにより、集積部に集積された複数のシートが順次取り出され、集積部上のシートの枚数が減少した場合でも、集積部にかかるシートの重量が減少することにより弾性体の収縮の度合いが小さくなり、集積部は相対的に上方の位置に移動するようになるので、最上層のシートを上方から押さえる押さえ部の位置はほぼ変化しなくなる。このため、集積部上のシートの枚数が減少した場合でも、押さえ部がシートを上方から押さえた状態を検出することができる。
【0017】
この際に、前記弾性体は、その一端が前記基台に取り付けられるとともにその他端が前記集積板の裏面に取り付けられたバネであってもよい。
【0018】
本発明のトレイ装置においては、前記集積部におけるシートが取り出される側の側縁の近傍に設けられたシート検出部を更に備え、前記集積部に集積されたシートが取り出されると前記シート検出部はこのことを検出するようになっていてもよい。このことにより、集積部に集積されたシートが取り出されることをより確実に検出することができるようになる。
【0019】
この際に、前記シート検出部は光センサからなり、前記集積部に集積されたシートが取り出されると前記光センサから発せられた光がこの取り出されたシートで反射して前記光センサに戻されるようになっていてもよい。
【0020】
あるいは、前記シート検出部は光センサからなり、前記光センサは発光部分および受光部分から構成され、前記集積部に集積されたシートが取り出されると前記発光部分から発せられた光がこの取り出されたシートに遮られて前記受光部分に達しないようになっていてもよい。
【0021】
本発明のトレイ装置においては、前記集積部におけるシートが取り出される側の側縁とは反対側の側縁の近傍には、積層状態で集積された複数のシートの端部がそれぞれ当接するシート保持部が設けられており、前記シート保持部は、シートが集積されている側に向かって斜め上方に傾斜していてもよい。このことにより、集積部に積層状態で集積される複数のシートは、この集積部に沿った方向において互いにその位置がずれるようになる。すなわち、集積部に積層状態で集積される複数のシートのうち、上方にあるシートは下方にあるシートよりもシート保持部から遠ざかる方向に位置がずれることとなる。このため、集積部に沿った方向において複数のシートの位置が互いにずれていない場合と比較して、集積部上のシートを作業者がより取りやすくなる。
【0022】
本発明は、複数のシートが積層状態で集積され、集積されたシートが1枚ずつ取り出されるようなトレイ装置であって、複数のシートが積層状態で集積される集積部と、前記集積部に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを上方から押さえる押さえ部と、前記集積部に集積されたシートが取り出されたときにこのことを検出する検出部と、を有するトレイ装置と、前記トレイ装置から取り出されたシートの封緘を行う封緘機と、前記トレイ装置および前記封緘機の制御を行う制御装置であって、前記トレイ装置の前記検出部によって前記集積部からシートが適切に取り出されたことが検出されたときに、前記封緘機によりシートの封緘を行わせる制御装置と、を備えたことを特徴とする封緘システムである。
【0023】
このような封緘システムによれば、トレイ装置および封緘機の制御を行う制御装置が設けられていることにより、トレイ装置から適切に取り出されたシートのみについて封緘機により封緘を行わせることができるようになる。
【0024】
本発明の封緘システムにおいては、前記トレイ装置および前記封緘機は、複数のトレイ装置が一の封緘機に対応するよう設けられていてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明のトレイ装置によれば、一旦取り出されたシートを作業者が集積部上に戻すことを防止し、このことにより、所定の順番でシートが取り出されないような序列乱れ等の人的ミスが発生することを抑制することができる。
【0026】
本発明の封緘システムによれば、トレイ装置から適切に取り出されたシートのみについて封緘機により封緘を行わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の形態によるトレイ装置の構成を示す側面図である。
【図2】図1に示すトレイ装置において、集積部の集積板に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを取り出す際の状態を示す側面図である。
【図3】図1等に示すトレイ装置が複数設けられるとともに封緘機が設けられた封緘システムの構成を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図3は、本実施の形態に係るトレイ装置および封緘システムを示す図である。このうち、図1は、本実施の形態によるトレイ装置の構成を示す側面図であり、図2は、図1に示すトレイ装置において、集積部の集積板に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを取り出す際の状態を示す側面図である。また、図3は、図1等に示すトレイ装置が複数設けられるとともに封緘機が設けられた封緘システムの構成を示す構成図である。
【0029】
まず、本実施の形態のトレイ装置10の概略について図1および図2を用いて説明する。本実施の形態によるトレイ装置10は、複数のシートSが積層状態で集積され、集積されたシートSが1枚ずつ図1の左方から取り出されるものである。
【0030】
図1に示すように、トレイ装置10は、その上面が略水平状態となっているような基台22と、基台22上に設けられ、複数のシートSが積層状態で集積される集積板24と、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートSを上方から押さえる押さえ板12とを備えている。ここで、集積板24における一の側縁は基台22上に設けられているとともに基台22と集積板24との間にはバネ26が設けられており、集積板24は水平面に対して傾斜するようになっている。また、集積板24における上記の一の側縁側にはシート保持部20が設けられている。シート保持部20には、集積板24に積層状態で集積された複数のシートSの端部がそれぞれ当接するようになっている。また、シート保持部20と押さえ板12は蝶番13により連結されるようになっている。
【0031】
以下、このようなトレイ装置10の具体的な構成について詳述する。
【0032】
まず集積板24について説明すると、集積板24は例えば透明または半透明のプラスチック樹脂等から構成されており、トレイ装置10に集積されるべきシートSよりも大きな幅(図1の紙面に直交する方向における長さ)を有している。この集積板24は略長方形形状となっており、その一の側縁(図1における集積板24の右端部分)は基台22上に設けられている。また、集積板24における上記の一の側縁に対向する他の側縁(図1における集積板24の左端部分)の近傍における集積板24の底面にはバネ26の一端が取り付けられており、このバネ26の他端は基台22の上面に接続されている。このようなバネ26が設けられていることにより、集積板24は水平面に対して傾斜するようになっており、集積板24に集積されるシートSも水平面に対して傾斜するようになる。なお、集積板24における上記の他の側縁側(すなわち、シートSが取り出される側)に、当該集積部24上に集積された複数のシートSのうち最後の1枚のシートSを作業者が容易に取り出すことができるようにするための切り欠き部(図示せず)が設けられていてもよい。
【0033】
また、図1に示すように、集積板24における上記の一の側縁の近傍にはシート保持部20が設けられている。このシート保持部20は、シートSが集積されている側(図1における左側)に向かって斜め上方に傾斜している。このため、集積板24に積層状態で集積される複数のシートSは、この集積板24に沿った方向において互いにその位置がずれるようになる。すなわち、集積板24に積層状態で集積される複数のシートSのうち、上方にあるシートSは下方にあるシートSよりもシート保持部20から遠ざかる方向に位置がずれることとなる。このことにより、集積板24に沿った方向において複数のシートSの位置が互いにずれていない場合と比較して、集積板24上のシートSを作業者がより取りやすくなる。
【0034】
また、このシート保持部20には蝶番13が取り付けられており、蝶番13には押さえ板12が取り付けられている。このようにして、押さえ板12は、シート保持部20に対して蝶番13の軸13aを中心として回転するようになっている。押さえ板12は、例えば透明または半透明のプラスチック樹脂等から構成されている。また、押さえ板12は、その自重により、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートSを上方から押さえるようになっている。また、集積板24に集積されたシートSが取り出される度に、図2に示すように押さえ板12は蝶番13の軸13aを中心としてシートSの取り出し方向(図1における軸13aを中心とした時計回りの方向)に回転するようになる。
【0035】
ここで、押さえ板12が蝶番13の軸13aを中心として回転するようになっており、この押さえ板12が自重により集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートSを上方から押さえるようになっているので、トレイ装置10の外部からシートSを集積板24上に戻すことが規制される。すなわち、図1に示すような状態において、押さえ板12は蝶番13の軸13aを中心としてこれ以上図1の反時計回りの方向には回転しないようになっているので、トレイ装置10の外部からシートSを集積板24上に戻そうとしてもシートSが押さえ板12に引っかかってしまい、シートSをシート保持部20の位置まで押し込むことができない。
【0036】
また、図1に示すように、押さえ板12には反射板14が取り付けられており、この反射板14の近傍には押さえ板検出センサ16が設置されている。押さえ板検出センサ16は、押さえ板12がシートSを上方から押さえた状態から回転したときにこのことを検出するようになっている。より具体的に説明すると、押さえ板検出センサ16は例えば光センサから構成されており、図1に示すように押さえ板12が集積板24に集積されたシートSを上方から押さえているときには押さえ板検出センサ16から発せられた光は反射板14で反射して押さえ板検出センサ16に戻されるようになっている。このことにより、押さえ板検出センサ16は、押さえ板12が図1に示すようなシートSを押さえた位置にあることを検出する。一方、図2に示すように、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層のシートS1が取り出される際には、このシートS1の取り出し動作に応じて押さえ板12が蝶番13の軸13aを中心として回転し、これに伴い反射板14も回転する。ここで、図2に示すように、押さえ板12が集積板24に集積されたシートSを上方から押さえた状態から回転したときには、押さえ板検出センサ16から発せられ反射板14で反射した光は押さえ板検出センサ16に戻らないようになる。このことにより、押さえ板検出センサ16は、押さえ板12が図1に示すようなシートSを押さえた位置から外れたことを検出する。
【0037】
なお、押さえ板検出センサ16は、上述のような構成のものに限定されることはない。他の例としては、押さえ板検出センサ16は例えば光センサから構成されており、この押さえ板検出センサ16は、押さえ板12が集積板24に集積されたシートSを上方から押さえている状態(図1参照)下での押さえ板検出センサ16から発せられ反射板14で反射した反射光の受光量と、押さえ板12が集積部24に集積されたシートSを上方から押さえた状態から回転した状態(図2参照)下での押さえ板検出センサ16から発せられ反射板14で反射した反射光の受光量とに基づいて、押さえ板12がシートSを上方から押さえた状態から回転したか否かを検出するようになっていてもよい。具体的には、両者の受光量の差異が所定の大きさよりも大きくなったときに、あるいは、前者の受光量に対する後者の受光量の割合が所定の大きさよりも小さくなったときに、押さえ板検出センサ16は、押さえ板12が図1に示すようなシートSを押さえた位置から外れたことを検出する。
【0038】
なお、押さえ板検出センサ16として、光センサを用いる代わりに接触式センサを用いてもよい。
【0039】
また、図1に示すように、集積板24における上記の他の側縁(図1における集積板24の左端部分)の近傍にはシート検出センサ18が設けられている。このシート検出センサ18は、集積板24に集積されたシートSが図1における左方から取り出されるとこのことを検出するようになっている。より具体的に説明すると、シート検出センサ18は例えば光センサから構成されており、図2に示すように、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層のシートS1が取り出される際には、シート検出センサ18から上方に向かって発せられた光がこの取り出されたシートS1で反射してシート検出センサ18に戻されるようになっている。このことにより、シート検出センサ18は、集積板24に集積されたシートSが取り出されたことを検出する。
【0040】
なお、シート検出センサ18は、上述のような構成のものに限定されることはない。他の例としては、シート検出センサ18は例えば発光部分および受光部分からなる光センサから構成されており、集積板24に集積されたシートSが取り出されると発光部分から発せられた光がこの取り出されたシートSに遮られて受光部分に達しないようになっていてもよい。発光部分から発せられた光がシートSに遮られて受光部分に達しないことにより、シート検出センサ18は、集積板24に集積されたシートSが取り出されたことを検出する。
【0041】
また、トレイ装置10には制御部30が設けられており、この制御部30には押さえ板検出センサ16およびシート検出センサ18がそれぞれ接続されている。制御部30は、押さえ板検出センサ16によって押さえ板12がシートSを上方から押さえた状態から回転したことが検出されたときに、集積板24に集積されたシートSが取り出されたと判断するようになっている。また、制御部30には、シート検出センサ18から、集積板24に集積されたシートSが取り出されたという検出信号が送られるようになっている。
【0042】
また、トレイ装置10の外部に設けられた上位装置等の外部装置に対して、制御部30は信号の送受信を行うことができるようになっていてもよい。この場合、トレイ装置10における各センサ16、18による検出結果を外部装置に送信することができるようになる。また、外部装置によりトレイ装置10の操作を行うことが可能となる。
【0043】
また、制御部30は、トレイ装置10から取り出されたシートSが集積板24に戻されようとした場合に、このことを記憶するようになっている。このため、トレイ装置10から取り出されるシートSにおける序列乱れ等の人的ミスの発生を特定することができるようになる。
【0044】
次に、このような構成からなるトレイ装置10の動作について説明する。
【0045】
まず、図1に示すように、トレイ装置10の集積板24上に複数のシートSを積層状態で予め集積させておく。この際に、押さえ板12により、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートSは上方から押さえられることとなる。また、図1に示すような状況においてバネ26は収縮された状態にある。このバネ26の収縮の度合いは、集積板24に集積されるシートSの枚数により決まる。すなわち、集積板24に多くのシートSが集積されている場合はバネ26の収縮の度合いが大きくなり、集積板24上のシートSの枚数が減少するとバネ26の収縮の度合いが小さくなる。このことにより、集積板24上のシートSの枚数が徐々に減少した場合でも、押さえ板12の位置(具体的にはシート保持部20に対する押さえ板12の角度)はほぼ同一となる。
【0046】
図1に示すように、押さえ板12が集積板24に集積されたシートSを上方から押さえているときには、押さえ板検出センサ16から発せられた光は反射板14で反射して押さえ板検出センサ16に戻される。このことにより、制御部30は、押さえ板12が集積板24に集積されたシートSを上方から押さえていると判断する。
【0047】
一方、図2に示すように、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートS1がトレイ装置10の左方から取り出される際には、このシートS1の取り出し動作に応じて押さえ板12が蝶番13の軸13aを中心として回転し、これに伴い反射板14も回転する。このように、押さえ板12が集積板24に集積されたシートSを上方から押さえた状態から回転したときには、押さえ板検出センサ16から発せられ反射板14で反射した光は押さえ板検出センサ16に戻らないようになる。このことにより、押さえ板検出センサ16は、押さえ板12が図1に示すようなシートSを押さえた位置から外れたことを検出し、制御部30は、集積板24に集積されたシートSが取り出されたと判断する。また、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層のシートS1が取り出される際には、シート検出センサ18から上方に向かって発せられた光がこの取り出されたシートS1で反射してシート検出センサ18に戻される。このことにより、シート検出センサ18は、集積板24に集積されたシートSが取り出されたことを検出し、制御部30は、シート検出センサ18からの検出信号により、集積板24に集積されたシートSが取り出されたと判断する。このように、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートS1が取り出される際には、制御部30は、2つのセンサ16、18からの検出信号に基づいて、集積板24に集積されたシートSが取り出されたと判断するようになっている。
【0048】
通常は、トレイ装置10から取り出されたシートSは封緘機に送られ、封筒にシートSが封入された後に封緘機により封緘が行われる。ここで、作業者がトレイ装置10から誤って2枚以上のシートSを取り出した際に、この作業者がシートSをトレイ装置10に戻そうとする場合が考えられる。しかしながら、押さえ板12が蝶番13の軸13aを中心として回転するようになっており、この押さえ板12が自重により集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートSを上方から押さえるようになっているので、トレイ装置10の外部からシートSを集積板24上に戻すことが押さえ板12によって規制される。すなわち、図1に示すような状態において、押さえ板12は蝶番13の軸13aを中心としてこれ以上図1の反時計回りの方向には回転しないようになっているので、トレイ装置10の外部からシートSを集積板24上に戻そうとしてもシートSが押さえ板12に引っかかってしまい、シートSをシート保持部20の位置まで押し込むことができない。
【0049】
なお、作業者がシートSをトレイ装置10に戻そうとした場合には、シート検出センサ18により、トレイ装置10に戻そうとするシートSが検出される。一方、押さえ板12の位置は変化しないので、押さえ板検出センサ16からは何ら検出信号が制御部30に送られることはない。このことにより、制御部30は、トレイ装置10の外部から誤ってシートSが集積板24上に戻されようとしていることを検出することができる。その後、トレイ装置10に設けられた警報部(図示せず)により、作業者に対して音声や表示等により、トレイ装置10の外部から誤ってシートSが集積板24上に戻されようとしていることを警報することができる。また、制御部30から外部装置にこのことが送信され、外部装置に設けられた警報部(図示せず)により作業者に対して警報が行われるようになっていてもよい。
【0050】
以上のように本実施の形態のトレイ装置10によれば、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートSを上方から押さえる押さえ板12が設けられており、この押さえ板12は、トレイ装置10の外部からシートSを集積板24上に戻すことを規制するようになっている。このことにより、作業者がトレイ装置10から誤って2枚以上のシートSを取り出した際にシートSがトレイ装置10に戻されることを防止することができる。
【0051】
また、本実施の形態のトレイ装置10においては、押さえ板12は、蝶番13の軸13aに対して回転自在となるよう設けられており、この押さえ板12は、その自重により、集積板24に集積された複数のシートSのうち最上層にあるシートSを上方から押さえるようになっている。そして、集積板24に集積されたシートSが取り出される度に押さえ板12が蝶番13の軸13aを中心としてシートSの取り出し方向に回転するようになっている。
【0052】
また、本実施の形態のトレイ装置10においては、押さえ板12がシートSを上方から押さえた状態から回転したときにこのことを検出する押さえ板検出センサ16と、押さえ板検出センサ16に接続された制御部30とが設けられている。そして、制御部30は、押さえ板検出センサ16によって押さえ板12がシートSを上方から押さえた状態から回転したことが検出されたときに、集積板24に集積されたシートSが取り出されたと判断するようになっている。このことにより、制御部30は、トレイ装置10からシートSが取り出されたことを確実に認識することができるようになる。
【0053】
ここで、押さえ板検出センサ16は光センサからなり、押さえ板12には反射板14が取り付けられている。そして、押さえ板12が集積板24に集積されたシートSを上方から押さえているときには、図1に示すように、光センサから発せられた光は反射板14で反射して光センサに戻され、一方、押さえ板12が集積板24に集積されたシートSを上方から押さえた状態から回転したときには、図2に示すように、光センサから発せられ反射板14で反射した光が光センサに戻らないようになっている。
【0054】
また、本実施の形態のトレイ装置10においては、トレイ装置10の基台22と集積板24の裏面との間にバネ26が設けられており、集積板24の一の側縁(図1における集積板24の右端部分)は基台22上に設けられ、集積板24は一の側縁から斜め上方に傾斜し、その傾斜の度合いはバネ26の収縮の度合いにより決められるようになっている。このことにより、集積板24に集積された複数のシートSが順次取り出され、集積板24上のシートSの枚数が減少した場合でも、集積板24にかかるシートSの重量が減少することによりバネ26の収縮の度合いが小さくなり、集積板24は相対的に上方の位置に移動するようになるので、最上層のシートSを上方から押さえる押さえ板12の位置はほぼ変化しなくなる。このため、集積板24上のシートSの枚数が減少した場合でも、押さえ板検出センサ16は、押さえ板12がシートSを上方から押さえた状態を検出することができる。
【0055】
また、本実施の形態のトレイ装置10においては、集積板24におけるシートSが取り出される側の側縁(図1における集積板24の左端部分)の近傍にはシート検出センサ18が設けられ、集積板24に集積されたシートSが取り出されるとシート検出センサ18はこのことを検出するようになっている。このことにより、集積板24に集積されたシートSが取り出されることをより確実に検出することができるようになる。
【0056】
この際に、シート検出センサ18は光センサからなり、集積板24に集積されたシートSが取り出されると光センサから発せられた光がこの取り出されたシートSで反射して光センサに戻されるようになっている。
【0057】
また、本実施の形態のトレイ装置10においては、集積板24の一の側縁(図1における集積板24の右端部分)の近傍には、積層状態で集積された複数のシートSの端部がそれぞれ当接するシート保持部20が設けられており、シート保持部20は、シートSが集積されている側(図1における左側)に向かって斜め上方に傾斜している。このことにより、集積板24に積層状態で集積される複数のシートSは、この集積板24に沿った方向において互いにその位置がずれるようになる。すなわち、集積板24に積層状態で集積される複数のシートSのうち、上方にあるシートSは下方にあるシートSよりもシート保持部20から遠ざかる方向に位置がずれることとなる。このため、集積板24に沿った方向において複数のシートSの位置が互いにずれていない場合と比較して、集積板24上のシートSを作業者がより取りやすくなる。
【0058】
なお、本実施の形態によるトレイ装置10は、上記の態様に限定されるものではなく、様々の変更を加えることができる。例えば、押さえ板12がシートSを上方から押さえた状態から回転したときにこのことを検出する押さえ板検出部として、押さえ板検出センサ16および反射板14を設ける代わりに、蝶番13の軸13aにエンコーダを設けてもよい。このエンコーダは、蝶番13の軸13aに対して押さえ板12が回転したときにこのことを検出するようになっている。このようなエンコーダを設けることにより、押さえ板検出センサ16および反射板14を設ける場合と同様に、押さえ板12がシートSを上方から押さえた状態から回転したときにこのことを検出することができるようになる。
【0059】
また、集積板24と基台22との間にバネ26を設置する代わりにゴム等の他の種類の弾性体を設置してもよい。この場合でも、集積板24は一の側縁から斜め上方に傾斜するようになり、その傾斜の度合いは弾性体の収縮の度合いにより決められるようになる。このため、集積板24に集積された複数のシートSが順次取り出され、集積板24上のシートSの枚数が減少した場合でも、集積板24にかかるシートSの重量が減少することによりゴム等の弾性体の収縮の度合いが小さくなり、集積板24は相対的に上方の位置に移動するようになるので、最上層のシートSを上方から押さえる押さえ板12の位置はほぼ変化しなくなる。
【0060】
また、基台22におけるシートSが取り出される側(図1等における左側)の端部の近傍に、シートSの集積状態を表示するための表示ランプが設けられていてもよい。具体的には、基台22におけるシートSが取り出される側の端部の近傍に赤ランプおよび緑ランプが設けられており、集積板24上のシートSが全て取り出されて集積板24上にシートSが無くなったら赤ランプが点灯してシートSの補充を作業者に催促するようになっている。また、作業者によるシートSの補充が完了したら緑ランプが点灯して補充の完了が報知されるようになっている。また、これらの赤ランプや緑ランプの近傍に解除ボタンが設けられており、赤ランプが点灯した後に作業者がシートSの補充を行ったらこの解除ボタンを作業者が押下することにより赤ランプの点灯が消えるようになっていてもよい。
【0061】
次に、上述のようなトレイ装置10と、トレイ装置10から取り出されたシートSの封緘を行う封緘機とを備えた封緘システムについて図3を用いて説明する。図3に示す封緘システムは、複数のトレイ装置10と、1つの封緘機40と、各トレイ装置10および封緘機40に接続された制御装置50とを備えている。
【0062】
以下、図3に示すような封緘システムについてその詳細を説明する。図3に示すように、トレイ装置10および封緘機40は、複数のトレイ装置10が一の封緘機40に対応するよう設けられている。より詳細に説明すると、封筒に封入されるシートSとして複数の種類のものがある場合、各種類のシートSに対応してトレイ装置10が複数設けられており、各トレイ装置10には対応する種類のシートSが集積されている。そして、作業者は、各トレイ装置10から1枚ずつシートSを取り出し、各トレイ装置10から取り出されたシートSを重ね合わせた後に封筒に封入し、封緘機40により封緘を行うようになっている。
【0063】
ここで、制御装置50には、各トレイ装置10の制御部30から各センサ16、18による検出情報が送られるようになっている。より詳細に説明すると、制御装置50には、各トレイ装置10の集積板24に集積されたシートSが適切に取り出されたか否かの情報が各トレイ装置10の制御部30から送られるようになっている。ここで、各トレイ装置10の集積板24からシートSが適切に取り出されたことが各センサ16、18により検出されたときには、制御装置50は、封緘機40によりシートSの封緘を行わせるよう封緘機40の制御を行う。一方、作業者があるトレイ装置10から誤って2枚以上のシートSを取り出し、このシートSをトレイ装置10に戻そうとしたことがシート検出センサ18により検出された場合には、制御装置50は、シートSの封緘を行わせないよう封緘機40の制御を行う。このように、各トレイ装置10および封緘機40の制御を行う制御装置50が設けられていることにより、各トレイ装置10から適切に取り出されたシートSのみについて封緘機40により封緘を行わせることができるようになる。
【0064】
図3に示すような封緘システムでは、次のようなセレクティブ(選択的)なシートSの取り出しを行うこともできる。すなわち、顧客情報に合わせて各トレイ装置10からシートSを選択的に取り出す場合には、作業者は制御装置50から指示された封入指示内容に合わせて各トレイ装置10のうち封入指示内容に該当するトレイ装置10からシートSを取り出して重ね合わせた後に封筒に封入し、封緘機40により封緘を行うこととなる。この場合、各トレイ装置10のうち、封入指示内容に該当するトレイ装置10の基台22に設けられた表示ランプの例えば赤ランプが点灯し、封緘機40により封緘が行われた後、完了表示として赤ランプは消灯して緑ランプが点灯する。一方、封入指示内容に該当しないトレイ装置10においては、基台22に設けられた表示ランプの例えば緑ランプが点灯する。このようにして、封緘システムにおいてセレクティブ(選択的)なシートSの取り出しが行われることとなる。
【符号の説明】
【0065】
10 トレイ装置
12 押さえ板
13 蝶番
13a 軸
14 反射板
16 押さえ板検出センサ
18 シート検出センサ
20 シート保持部
22 基台
24 集積板
26 バネ
30 制御部
40 封緘機
50 制御装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のシートが積層状態で集積され、集積されたシートが1枚ずつ取り出されるようなトレイ装置であって、
複数のシートが積層状態で集積される集積部と、
前記集積部に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを上方から押さえる押さえ部であって、トレイ装置の外部からシートを前記集積部上に戻すことを規制する押さえ部と、
を備えたことを特徴とするトレイ装置。
【請求項2】
前記押さえ部は、軸と、前記軸に対して回転自在となるよう設けられた押さえ板とを有し、前記押さえ板は、その自重により、前記集積部に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを上方から押さえるようになっており、前記集積部に集積されたシートが取り出される度に前記押さえ板が前記軸を中心としてシートの取り出し方向に回転することを特徴とする請求項1記載のトレイ装置。
【請求項3】
前記押さえ板がシートを上方から押さえた状態から回転したときにこのことを検出する押さえ板検出部と、
前記押さえ板検出部に接続された制御部と、
を更に備え、
前記制御部は、前記押さえ板検出部によって前記押さえ板がシートを上方から押さえた状態から回転したことが検出されたときに、前記集積部に集積されたシートが取り出されたと判断することを特徴とする請求項2記載のトレイ装置。
【請求項4】
前記押さえ板検出部は光センサからなり、前記押さえ板には反射板が取り付けられており、
前記押さえ板が前記集積部に集積されたシートを上方から押さえているときには前記光センサから発せられた光は前記反射板で反射して前記光センサに戻され、一方、前記押さえ板が前記集積部に集積されたシートを上方から押さえた状態から回転したときに前記光センサから発せられ前記反射板で反射した光が前記光センサに戻らないようになっていることを特徴とする請求項3記載のトレイ装置。
【請求項5】
前記押さえ板検出部は光センサからなり、前記押さえ板には反射板が取り付けられており、
前記光センサは、前記押さえ板が前記集積部に集積されたシートを上方から押さえている状態下での前記光センサから発せられ前記反射板で反射した反射光の受光量と、前記押さえ板が前記集積部に集積されたシートを上方から押さえた状態から回転した状態下での前記光センサから発せられ前記反射板で反射した反射光の受光量とに基づいて、前記押さえ板がシートを上方から押さえた状態から回転したか否かを検出することを特徴とする請求項3記載のトレイ装置。
【請求項6】
前記押さえ板検出部は、前記押さえ部における前記軸に対して前記押さえ板が回転したときにこのことを検出するエンコーダからなることを特徴とする請求項3記載のトレイ装置。
【請求項7】
前記集積部は、複数のシートが積層状態で集積される集積板と、前記トレイ装置の基台と前記集積板の裏面との間に設けられた弾性体とを有し、
前記集積板の一の側縁は前記基台上に設けられ、当該集積板は前記一の側縁から斜め上方に傾斜し、その傾斜の度合いは前記弾性体の収縮の度合いにより決められるようになっていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のトレイ装置。
【請求項8】
前記弾性体は、その一端が前記基台に取り付けられるとともにその他端が前記集積板の裏面に取り付けられたバネであることを特徴とする請求項7記載のトレイ装置。
【請求項9】
前記集積部におけるシートが取り出される側の側縁の近傍に設けられたシート検出部を更に備え、前記集積部に集積されたシートが取り出されると前記シート検出部はこのことを検出することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のトレイ装置。
【請求項10】
前記シート検出部は光センサからなり、前記集積部に集積されたシートが取り出されると前記光センサから発せられた光がこの取り出されたシートで反射して前記光センサに戻されるようになっていることを特徴とする請求項9記載のトレイ装置。
【請求項11】
前記シート検出部は光センサからなり、前記光センサは発光部分および受光部分から構成され、前記集積部に集積されたシートが取り出されると前記発光部分から発せられた光がこの取り出されたシートに遮られて前記受光部分に達しないようになっていることを特徴とする請求項9記載のトレイ装置。
【請求項12】
前記集積部におけるシートが取り出される側の側縁とは反対側の側縁の近傍には、積層状態で集積された複数のシートの端部がそれぞれ当接するシート保持部が設けられており、前記シート保持部は、シートが集積されている側に向かって斜め上方に傾斜していることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のトレイ装置。
【請求項13】
複数のシートが積層状態で集積され、集積されたシートが1枚ずつ取り出されるようなトレイ装置であって、複数のシートが積層状態で集積される集積部と、前記集積部に集積された複数のシートのうち最上層にあるシートを上方から押さえる押さえ部と、前記集積部に集積されたシートが取り出されたときにこのことを検出する検出部と、を有するトレイ装置と、
前記トレイ装置から取り出されたシートの封緘を行う封緘機と、
前記トレイ装置および前記封緘機の制御を行う制御装置であって、前記トレイ装置の前記検出部によって前記集積部からシートが適切に取り出されたことが検出されたときに、前記封緘機によりシートの封緘を行わせる制御装置と、
を備えたことを特徴とする封緘システム。
【請求項14】
前記トレイ装置および前記封緘機は、複数のトレイ装置が一の封緘機に対応するよう設けられていることを特徴とする請求項13記載の封緘システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−116496(P2011−116496A)
【公開日】平成23年6月16日(2011.6.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−274844(P2009−274844)
【出願日】平成21年12月2日(2009.12.2)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】