説明

トレイ開梱梱包装置およびトレイ開梱梱包方法

【課題】 トレイを積層したトレイ積層部の所望の位置のトレイに板状物を載置する梱包動作、トレイ積層部の所望のトレイから板状物を取り出す開梱動作を行う、トレイ開梱梱包装置で、更なる狭ピッチ化に対応できるトレイ開梱梱包装置を提供する。
【解決手段】 トレイ積載部を載せるトレイ載置手段と、トレイ積載部の所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持し、且つ、全てを保持するトレイ保持手段と、トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、所望のトレイより上のトレイを、鉛直方向、所望のトレイから相対的に離す、トレイ分離手段と、トレイに対して板状物の抜き取りもしくは収納を行う板状物搬送手段とを、備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、剛性のある四角状の板状物の面方向を水平方向として、該板状物を撓ませた状態で保持し、且つ、該板状物を載せた状態で複数重ねて搬送あるいは保管に用いられる、搬送用あるいは保管用のトレイを積み重ねたトレイ積載部の所望のトレイに、該板状物を載置する梱包動作と、トレイ積載部から所望のトレイの板状物を取り出す開梱動作とを、行うトレイ開梱梱包装置と、トレイ開梱梱包方法に関するものであり、特に、平面型ディスプレイ用各種薄板状材料( 例えば、ガラスやプラスチックなど) 、有機透明材料、金属、レアメタル、シリコンなどの板状物を搬送、保管するトレイを積層したトレイ積載部に対し、梱包動作、開梱動作を行う開梱梱包装置と、トレイ開梱梱包方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイパネル、液晶ディスプパネル等のフラットパネルといった表面に機能層を備えた板状物は、その表面の機能層を損傷したり、汚したりすることなく輸送及び保管することが重要である。
従来、こういった板状物を保管、搬送する際は、板状物表面を傷や破損から守るため、表面同士が接触しないように所定間隔で並列収納できる、箱形の収納容器を用いていた。 例えば、特開2004−59116号公報(特許文献1)には、ディスプレイ用基板を水平状態で保持するトレイで、これを積み重ねて、搬送、保管に用いるトレイが記載されている。
このトレイの場合、限られたスペースにおいて、多くのディスプレイ用基板を、各ディスプレイ用基板同士が相互に接触することなく、効率よく輸送および保管することができる。
【特許文献1】特開2004−59116号公報
【0003】
そして、このようなトレイを積み重ねて用いたもので、大型のカラーフィルター形成用の基板を、トレイを積層したトレイ積層部の所望の位置のトレイに載置する動作(以下梱包とも言う)、トレイ積層部の所望のトレイから板状物を取り出す動作(以下開梱とも言う)を行う、トレイ開梱梱包装置が、例えば、特開2004−186249号公報(特許文献2)に開示されている。
【特許文献2】特開2004−186249号公報
【0004】
この装置の場合、積み重ねられた複数のトレイの各トレイと順次且つ個別に係合できる複数のツメ部(ツメのサイズは一種類)を備えた昇降ユニットを用いることにより、開梱および梱包作業を行うことができていた。
しかし、表示パネル用のカラーフィルター形成用の基板で、1.5m×1.8mサイズの第6世代と言われる大きさのガラス基板を板状物とした場合、このような、水平状態で保持するトレイ(例えば、図14(a)のトレイ30を参照)を用いたトレイ開梱梱包装置では、輸送時の振動により板状物が跳ねやすく、割れや傷が発生しやすいため、トレイの積層ピッチの狭ピッチ化は困難で、トレイの積層ピッチは30mm程度が限界とされていた。
しかし、移送、保管に対して、更なる移送コスト節減や保管場所の省スペース化が求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のように、近年、特に、液晶表示用のフラットパネルにおいては、より大型のカラーフィルター形成基板の製造が要求されており、保管、搬送に対して、更に一層の、搬送効率向上による搬送コストの節減や保管場所の省スペース化が求められている中、最近では、大型のカラーフィルター形成用の基板等の板状物を搭載するトレイを積み重ねて、板状物を保管、移送することが行われており、トレイを積層したトレイ積層部の所望の位置のトレイに板状物を載置する梱包動作、トレイ積層部の所望のトレイから板状物を取り出す開梱動作を行う、トレイ開梱梱包装置も開示されている。
しかし、移送、保管に対して、更なる効率化が達成できる装置が求められているが、このようなトレイ開梱梱包装置では、移送時の振動により板状物が跳ねやすく、割れや傷が発生しやすいため、トレイの積層ピッチの更なる狭ピッチ化は困難で、その対応が求められていた。
本発明はこれに対応するもので、トレイを積層したトレイ積層部の所望の位置のトレイに板状物を載置する梱包動作、トレイ積層部の所望のトレイから板状物を取り出す開梱動作を行う、トレイ開梱梱包装置で、更なる狭ピッチ化に対応できるトレイ開梱梱包装置を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のトレイ開梱梱包装置は、剛性のある四角状の板状物の面方向を水平方向として、該板状物を載せた状態で複数重ねて搬送あるいは保管に用いられる、搬送用あるいは保管用のトレイを積み重ねたトレイ積載部のトレイに板状物を載置する梱包動作と、トレイ積載部のトレイから板状物を取り出す開梱動作とを、行うトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ積載部を載せるトレイ載置手段と、前記トレイ積載部の所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持し、且つ、全てを保持するトレイ保持手段と、前記トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、所望のトレイより上のトレイを、鉛直方向、前記所望のトレイから相対的に離す、トレイ分離手段と、トレイに対して板状物の抜き取りもしくは収納を行う板状物搬送手段とを、備えていることを特徴とするものである。
そして、上記のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイは、その内側領域が前記板状物より大きい枠部を有し、該枠部は、トレイを複数重ねる際の重なり部であり、トレイを複数重ねる際にその表裏が互いに面接触するように形成され、該枠部の対向する2辺外側に、それぞれ、各辺に固定され、各辺に沿って突出した、1対のツバ部を設けているもので、前記トレイ積載部は、連続するトレイの複数、N個毎に、その1対のツバ部を第1の幅W1とし、それ以外のトレイの1対ツバ部の幅を前記第1の幅W1より小さいW2として積み重ねており、前記トレイ保持手段は、前記トレイ積載部のトレイのツバ部を設けた2辺の、外側に、それぞれ、トレイを保持するためのトレイ保持部と該トレイ保持部を鉛直方向移動可能に保持する保持部とを有するトレイ保持ユニットを1対として備えているもので、且つ、前記各トレイ保持ユニットのトレイ保持部には、前記トレイ積載部の第1の幅W1を有するトレイの1対のツバ部に、それぞれ、その下側から接触して(係合して)、これを保持するための、所定幅W3の爪状の接触用部(係合部)を、
前記複数個Nのトレイを保持する間隔に合わせて、鉛直方向所定の間隔で、複数配しており、且つ、前記所定幅W3の複数の接触用部の最下段の接触用部の下側に、必要に応じて、該最下段の接触用部からトレイの積み重ね方向、所定のトレイ数分下側のトレイのツバ部に対応する位置に、前記所定幅W3より大きい幅W4にして、下段接触用部を配していることを特徴とするものであり、前記各トレイ保持ユニットの下段接触用部をトレイの積み重ね方向、位置変更可能な構造としていることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ保持手段が、前記トレイ分離手段を兼ねるもので、トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、そのトレイ保持部を、鉛直方向、上側に移動して、該所望のトレイより上のトレイを前記所望のトレイから離すものであることを特徴とするものである。
あるいはまた、上記いずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ載置手段が、前記トレイ分離手段を兼ねるもので、トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、そのトレイ載置手段を、鉛直方向、下側に移動して、該所望のトレイより上のトレイを前記所望のトレイから離すものであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ載置手段に載せられた前記トレイ積載部を整列するトレイ整列手段を有することを特徴とするものであり、前記トレイ整列手段は、前記トレイ載置手段に載置された最下段のトレイもしくは該トレイの載置台となるパレットを整列する第1の整列機構部、およびまたは、前記トレイ積載部の各トレイを鉛直方向に揃える第2の整列機構部を備えていることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ載置手段がステージであることを特徴とするものである。
また、上記いずれかのトレイ開梱梱包装置であって、前記板状物搬送手段は、ロボットハンドおよびまたはコンベアを用いて、前記板状物の受け取り、受け渡しを行うものであることを特徴とするものであり、前記受け取り、受け渡しの際、下側から上下する複数のピンを用いて、一旦、該複数のピン上に板状物を、トレイから離して保持する板状物保持機構を備えていることを特徴とするものである。
上記いずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイは、枠部に支持され、該枠部の枠内側領域において、前記板状物を鉛直方向下側に撓ませた状態でその下側から保持する板状物保持部を有するものであることを特徴とするものである。
【0007】
本発明のトレイ開梱梱包方法は、剛性のある四角状の板状物の面方向を水平方向として、該板状物を撓ませた状態で保持し、且つ、該板状物を載せた状態で複数重ねて搬送あるいは保管に用いられる、搬送用あるいは保管用のトレイを積み重ねたトレイ積載部の所望のトレイに、該板状物を載置する梱包動作と、トレイ積載部から所望のトレイの板状物を取り出す開梱動作とを、行うトレイ開梱梱包方法であって、梱包動作、開梱動作において、トレイ積載部の所望のトレイより上のトレイを全て保持し、該所望のトレイとそれより下のトレイから分離する際に、該所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持して、分離することを特徴とするものである。
そして、上記のトレイ開梱梱包方法であって、請求項1ないし11のいずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置を用いて、梱包動作、開梱動作において、トレイ積載部の所望のトレイより上のトレイを全て保持し、該所望のトレイとそれより下のトレイから分離する際に、該所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持して、分離することを特徴とするものである。
【0008】
(作用)
本発明のトレイ開梱梱包装置は、このような構成にすることにより、トレイを積層したトレイ積層部の所望の位置のトレイに板状物を載置する梱包動作、トレイ積層部の所望のトレイから板状物を取り出す開梱動作を行う、トレイ開梱梱包装置で、更なる狭ピッチ化に対応できるトレイ開梱梱包装置の提供を可能としている。
即ち、本発明のトレイ開梱梱包装置では、トレイの積み重ねたトレイ積層物の、トレイ積載ピッチが小さくなると、梱包動作、開梱動作の際に、処理できなくなるという、従来のトレイ開梱梱包装置における問題の解決を可能としている。
詳しくは、前記トレイ積載部を載せるトレイ載置手段と、前記トレイ積載部の所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持し、且つ、全てを保持するトレイ保持手段と、前記トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、所望のトレイより上のトレイを、鉛直方向、前記所望のトレイから相対的に離す、トレイ分離手段と、トレイに対して板状物の抜き取りもしくは収納を行う板状物搬送手段とを、備えていることにより、これを達成している。
具体的には、前記トレイは、その内側領域が前記板状物より大きい枠部を有し、該枠部は、トレイを複数重ねる際の重なり部であり、トレイを複数重ねる際にその表裏が互いに面接触するように形成され、該枠部の対向する2辺外側に、それぞれ、各辺に固定され、各辺に沿って突出した、1対のツバ部を設けているもので、前記トレイ積載部は、連続するトレイの複数、N個毎に、その1対のツバ部を第1の幅W1とし、それ以外のトレイの1対ツバ部の幅を前記第1の幅W1より小さいW2として積み重ねており、前記トレイ保持手段は、前記トレイ積載部のトレイのツバ部を設けた2辺の、外側に、それぞれ、トレイを保持するためのトレイ保持部と該トレイ保持部を鉛直方向移動可能に保持する保持部とを有するトレイ保持ユニットを1対として備えているもので、且つ、前記各トレイ保持ユニットのトレイ保持部には、前記トレイ積載部の第1の幅W1を有するトレイの1対のツバ部に、それぞれ、その下側から接触して(係合して)、これを保持するための、所定幅W3の爪状の接触用部(係合部)を、前記複数個Nのトレイを保持する間隔に合わせて、鉛直方向所定の間隔で、複数配しており、
且つ、前記所定幅W3の複数の接触用部の最下段の接触用部の下側に、必要に応じて、該最下段の接触用部からトレイの積み重ね方向、所定のトレイ数分下側のトレイのツバ部に対応する位置に、前記所定幅W3より大きい幅W4にして、下段接触用部を配している、請求項2の発明の形態が挙げられる。
この形態の場合、トレイ積層部の、ツバの幅サイズが異なるトレイの積み重ね状態と、これに対応するトレイ保持部のツメ部の配列を工夫することで、トレイの積載ピッチが小さくなったトレイ積層部においても、確実に所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持でききるものとし、結果、開梱動作および梱包動作を確実に行うことを可能にしている。
特に、前記所定幅W3の複数の接触用部の最下段の接触用部の下側に、必要に応じ、該最下段の接触用部からトレイの積み重ね方向、所定のトレイ数分下側の位置に、前記所定幅W3より大きい幅W4にして、下段接触用部を配していることにより、トレイ保持手段により保持され分離手段にて分離される最下段のトレイを保持することができ、前記所定幅W3の、複数の接触用部と、下段接触用部とにより、所望のトレイより上のトレイ全部を保持することを可能としている。
また、前記各トレイ保持ユニットの下段接触用部をトレイの積み重ね方向、位置変更可能な構造としている、請求項3の発明の形態にしていることにより、下段接触用部を位置変更することにより、トレイ積層部のどのトレイから上のトレイについても、全てをトレイ保持部で、保持することを可能としている。
尚、トレイを同容積になるように積んだ場合、1 枚あたりのトレイ製作精度および積載精度が等しいとすると、積載ピッチが10mm程度と小さいトレイでは、トレイ積層部の鉛直方向の位置ズレが大きくなり、ツメ部が挿入できなくなり、従来の、各トレイ毎保持するトレイ保持部では、開梱および梱包作業が不可能になってしまう。
【0009】
前記トレイ保持手段が、前記トレイ分離手段を兼ねるもので、トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、そのトレイ保持部を、鉛直方向、上側に移動して、該所望のトレイより上のトレイを前記所望のトレイから離すものである、請求項4の発明の形態が挙げられる。
この形態の場合、トレイ保持部を鉛直方向に制御するだけで、分離動作を可能とし、全体の装置構造を簡単なものとしている。
また、前記トレイ載置手段が、前記トレイ分離手段を兼ねるもので、トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、そのトレイ載置手段を、鉛直方向、下側に移動して、該所望のトレイより上のトレイを前記所望のトレイから離すものである、請求項5の発明の形態も挙げられる。
この形態の場合、トレイ保持部を鉛直方向静止した状態とするため、その保持を安定的なものとして分離動作を行うことを可能としている。
【0010】
また、前記トレイ載置手段に載せられた前記トレイ積載部を整列するトレイ整列手段を有する、請求項6の発明の形態とすることにより、トレイ保持部の爪状の接触用部(係合部)による保持を確実にできるものとしている。
ここで、前記トレイ整列手段としては、前記トレイ載置手段に載置された最下段のトレイもしくは該トレイの載置台となるパレットを整列する第1の整列機構部、およびまたは、前記トレイ積載部の各トレイを鉛直方向に揃える第2の整列機構部を備えている、形態が挙げられる。
【0011】
また、前記トレイ載置手段がステージである形態が挙げられる。
また、前記板状物搬送手段は、ロボットハンドおよびまたはコンベアを用いて、前記板状物の受け取り、受け渡しを行うものである、形態が挙げられる。
ここで、前記受け取り、受け渡しの際、下側から上下する複数のピンを用いて、一旦、該複数のピン上に板状物を、トレイから離して保持する板状物保持機構を備えている形態が挙げられる。
【0012】
本発明のトレイ開梱梱包方法は、このような構成にすることにより、トレイを積層したトレイ積層部の所望の位置のトレイに板状物を載置する梱包動作、トレイ積層部の所望のトレイから板状物を取り出す開梱動作を行う、トレイ開梱梱包装置で、更なる狭ピッチ化に対応できるトレイ開梱梱包方法の提供を可能としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、上記のように、トレイを積層したトレイ積層部の所望の位置のトレイに板状物を載置する梱包動作、トレイ積層部の所望のトレイから板状物を取り出す開梱動作を行う、トレイ開梱梱包装置で、更なる狭ピッチ化に対応できるトレイ開梱梱包装置、トレイ開梱梱包方法の提供を可能とした。
トレイの積み重ねたトレイ積層物の、トレイ積載ピッチが小さくなると、梱包動作、開梱動作の際に、処理できなくなるという、従来のトレイ開梱梱包装置における問題の解決を可能とした。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1(a)は本発明のトレイ開梱梱包装置の実施の形態の1例の主たる構成を示した概略図で、図1(b)はトレイ積層部の各トレイのツバ部の配列と各トレイ保持ユニットのトレイ保持部の爪状の接触用部(係合部)の配列とを説明するための図で、図2は板状物搬送手段とその搬送動作を説明するための図で、図3(a)、図3(b)はそれぞれ、トレイ載置手段と、該トレイ載置手段へのトレイ積層部の搭載の仕方を示した図で、図4(a)、図4(b)は、それぞれ、トレイ整列手段の1例を示した図で、図5(a)〜図5(k)は図1に示すトレイ開梱梱包装置のトレイ梱包動作のフローを示した断面図で、図6(a)〜図6(c)は図1に示すトレイ開梱梱包装置のトレイ開梱動作のフローを示した断面図で、図7(a)は板状物用トレイの1例の枠部と板状物支持部の外形形状を示した図で、図7(a)〜図7(f)は図7(a)に示す板状物用トレイを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を説明するため手順を順に示した概略図で、図8(a)は板状物を搭載したトレイを積層した状態を示した概略断面図で、図8(b)、図8(c)は図8(a)に示す積層状態の保持の1例を示した概略断面図で、図9(a)〜図9(e)は図7(a)に示すタイプであるが別の構造の各種の板状物用トレイの枠部と板状物支持部の外形形状を示した図で、図10(a)は板状物用トレイの別のタイプの例の枠部と板状物支持部を示した図で、図10(a)〜図10(d)は図10(a)に示す板状物用トレイを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を説明するための手順の1例を順に示した概略図で、図11(a)、図11(b)は図10(a)に示すタイプであるが別の構造のトレイの枠部と板状物支持部を示した図で、図12(a)〜図12(c)は図10(a)に示す板状物用トレイを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を説明するため手順を示した概略図で、図13(a)〜図13(c)は板状物の支持と撓み形状を説明するための図で、図14(a)は従来の板状物用トレイの形態の1例の概略構成図で、図14(a)〜図14(e)は図14(a)に示す板状物用トレイを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を説明するため手順を順に示した概略図で、図15(a)〜図15(l)は図14(a)に示すトレイを用いた場合の梱包動作のフローを示した断面図で、図16(a)〜図16(c)はは図14(a)に示すトレイを用いた場合の開梱動作のフローを示した断面図で、図17(a)、図17(b)は、それぞれ、従来のトレイの積み重ねピッチが大、小の場合における保持の難易をピッチとの関係で説明するための図である。
尚、図7、図9〜図12、図14においては、トレイのツバ部を省略して示しているが、実際には、ツバ部を枠の対向する2辺側に設けている。
また、図7(d)〜図7(f)、図14(d)、図14(e)においては、便宜上、トレイ間の枠同士を離して図示してあるが、実際には枠同士は重なっている。
図1〜図17中、10はトレイ載置手段、11はステージ、15はトレイ搭載部、18はピン、20、20aはトレイ保持ユニット、21はトレイ保持部、22、22a、22bは接触用部(係合部とも言う)、23は連結部、25は保持部、30、30a〜30eはトレイ、30A、30Aa、30Ab、30Bはトレイ、31は枠部、31aは台座、32、32a、32bはツバ部、35、35a〜35iは板状物保持部、36は底部(支持部)、40は板状物、40a、40bは辺、40A、40Bはコーナー部、50はトレイ積層部、60はロボットハンド、70、70Aはパレット、75は台座、76〜79は辺、80a,80bは整列手段、85a、85bは整列手段、90、95は搬送部、121はトレイ保持部、122は接触用部(係合部とも言う)、130はトレイ、131は枠部、132はツバ部、140は板状物、150はトレイ積層部である。
【0015】
はじめに、本発明のトレイ開梱梱包装置の実施の形態の1例を、図1に基づいて説明する。
本例のトレイ開梱梱包装置は、剛性のある四角状の板状物40の面方向を水平方向として、該板状物を載せた状態で複数重ねて搬送あるいは保管に用いられる、搬送用あるいは保管用のトレイ30を積み重ねたトレイ積載部50のトレイに板状物40を載置する梱包動作と、トレイ積載部50のトレイ30から板状物40を取り出す開梱動作とを、行うトレイ開梱梱包装置で、トレイ積載部50を載せるトレイ載置手段10と、前記トレイ積載部50の所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持し、且つ、全てを保持するトレイ保持手段(20と20a)と、前記トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、所望のトレイより上のトレイを、鉛直方向、前記所望のトレイから相対的に離す、トレイ分離手段(ここではトレイ載置手段10がこれを兼ねる)と、トレイに対して板状物の抜き取りもしくは収納を行う板状物搬送手段とを備えたものである。
ここでは、トレイ30として、ツバ部を省略して示している図14(a)に示すトレイ30を用いたもので、その内側領域が前記板状物より大きい枠部31(図14の31に相当)を有し、該枠部31は、トレイを複数重ねる際の重なり部であり、トレイを複数重ねる際にその表裏が互いに面接触するように形成され、該枠部31の対向する2辺外側に、それぞれ、各辺に固定され、各辺に沿って突出した、1対のツバ部32(図14ではツバ部を省略して示している)を設けているもので、トレイ積載部50は、連続する各トレイの複数、N個毎に、その1対のツバ部を第1の幅W1とし、それ以外のトレイの1対ツバ部の幅を前記第1の幅W1より小さいW2として積み重ねている。
複数、N個毎に1トレイ群として積み挙げ、トレイの幅W1のツバ部32bと、トレイ保持部21の幅W3の爪状の接触用部(係合部)とを係合して、保持する。
尚、図1(a)、図1(b)に示すように、ここでは、便宜上、N=3としている。
また、ここでは、ツバ部を省略して示している図14(a)に示すトレイ30を用いてトレイ積載部50を形成しているが、適用できるトレイは、このようなトレイに限定されない。
【0016】
適用できるトレイとしては、上記のトレイに限定されない。
枠部に支持され、該枠部の枠内側領域において、前記板状物を鉛直方向下側に撓ませた状態でその下側から保持する板状物保持部を有するものが、トレイの積み重ねのピッチを狭くできるものとして、特に、好ましい。
このようなトレイとしては、図7(a)にツバ部を省略して示す、板状物保持部35が、枠部の4辺の、一方の対向する2辺に沿うように板状物の両端を支持し、枠部の4辺の、他方の対向する2辺に沿う方向に、鉛直方向下側に撓ませて、板状物を支持するタイプものや、図10(a)にツバ部を省略して示す、板状物保持部35Aが、枠部の4辺の各辺に沿ったその上面を、いずれも、下側に湾曲させており、枠部の4辺に沿うように、板状物の4辺部に沿ってその端部を支持し、且つ、枠部の4辺の各辺に沿う方向に、鉛直方向下側に撓ませて、板状物を撓ませた状態で支持するタイプのものが、挙げられる。
【0017】
本例では、トレイ載置手段10は、X−Y移動、Z移動およびθ移動(回転移動)可能なステージ11と該ステージ上に設けられたトレイの枠形状のトレイ搭載部15とを備え、図3(a)に示すように、トレイ搭載部15にトレイを積み重ねて、トレイを積層するものである。
図3(b)に示すように、パレット70にトレイ積載部50を搭載した状態で、パレット70とトレイ積載部50とを一体として、トレイ搭載部15に載せる形態もある。
ここで、カメラ等を使用することで最下段トレイの載置場所と理想位置とのズレ量を測定し、そのズレ量分だけステージ11をX−Yおよびθ方向に移動させることで、第1の整列手段の代替手段とすることも可能である。
【0018】
トレイ保持手段(20と20a)は、トレイ積載部50のトレイ30のツバ部32を設けた2辺の、外側に、それぞれ、トレイ30を保持するためのトレイ保持部21と該トレイ保持部21を鉛直方向移動可能に保持する保持部25とを有するトレイ保持ユニット20、20aを1対として備えているものである。
1対のトレイ保持ユニット20、20aのトレイ保持部21の間隔は、調整できるようになっている。
各トレイ保持ユニット20、20aのトレイ保持部21には、トレイ積載部50の複数、N個毎の第1の幅W1有するトレイの1対のツバ部に、それぞれ、その下側から接触して(係合して)、これを保持するための、所定幅W3の爪状の接触用部(係合部)22aを、前記複数、N個のトレイを保持する間隔に合わせて、鉛直方向所定の間隔で、複数配しており、且つ、前記所定幅W3の、複数の接触用部の最下段の接触用部の下側、必要に応じて、該最下段の接触用部からトレイの積み重ね方向、所定のトレイ数分下側のトレイのツバ部に対応する位置に、前記所定幅W3より幅広W4にして、下段接触用部22bを配している。
ここでは、各トレイ保持ユニット20、20aの下段接触用部22bを、トレイの積み重ね方向、位置変更可能な構造としている。
また、ここでは、トレイの積み重ね方向1トレイピッチをP0とし、トレイ積載部50の複数、N個毎の第1の幅W1有するトレイのピッチP1分に相当する1群のトレイを1トレイ群としており、1トレイ群をトレイN個としているため、P1=P0×Nである。 図1(b)では、便宜上、N=3として示しており、N=3の場合は、P1=3P0であり、また、前記複数の接触用部の最下段の接触用部22aと下段接触用部22bとの距離をP2としている。
【0019】
また、本例では、トレイ載置手段10が、トレイ分離手段を兼ねる。
トレイ保持手段(20と20a)が、所望のトレイより上のトレイ30を、全て、保持した状態で、そのトレイ載置手段10を、鉛直方向、下側に移動して、該所望のトレイより上のトレイを前記所望のトレイから離す。
【0020】
また、本例の板状物搬送手段は、図2に示すように、ロボットハンド60をステージ側面からステージ11側に移動して、ステージ位置の複数のピン18に載置された状態から板状物40の受け取りを行い、あるいは、載置した状態にして板状物40の受け渡しを行う。
尚、図2は、図1(a)に示すトレイ積載部50の最下段のトレイのみを残して他のトレイを全てトレイ保持手段(20と20a)により保持し、前記最下段のトレイと分離した状態で、ステージ11上の前記最下段のトレイを通過して鉛直方向に制御されて移動する複数のピン18により、板状物40を水平状態にしてトレイ30から離して持ち上げた状態で、ロボットハンド60を操作しようとするものである。
ここで、トレイ載置手段10、すなわちステージ11、トレイ搭載部15やパレット70にも複数のピン18に対応する場所に穴が開ける必要がある。
【0021】
また、本例においては、トレイ積載部50を整列するための、図4(a)に示す第1の整列手段80a、80bと第2の整列手段85a、85bとを備えている。
第1の整列手段80a、80bは、トレイ積載部50の最下段のトレイもしくは該トレイの載置台となるパレットを、XY4方向(水平方向)から押して、その位置を調整して整列するものである。
また、第2の整列手段85a、85bも、トレイ積載部50のトレイを、XY4方向(水平方向)からトレイ積載部50の側面全体を押して、その鉛直方向面で、所定位置で、揃えるものである。
【0022】
次に、本例のトレイ開梱梱包装置の梱包動作の1例を、図5に基づいて、説明する。
便宜上、図5では、梱包動作にともなう、トレイの積載状態、1対のトレイ保持部21の保持状態とを主に示し、各部を省略して示している。
先ず、1対のトレイ保持ユニット(図1の20、20a)のトレイ保持部21を上側に離し、トレイ載置手段(図1参照示)に空のトレイを積み重ねて載せた状態で、最上段のトレイに、板状物搬送手段(図2参照)により、板状物40を搭載する。(図5(a)) ここでは、トレイ積載部50は、連続する各トレイの複数、N個毎に、その1対のツバ部を第1の幅W1とし、それ以外のトレイの1対のツバ部の幅を前記第1の幅W1より小のW2として積み重ねている。
次いで、上記上側の1対のトレイ保持部21を、水平方向、トレイ側から離れるように離し(図5(b)、トレイ載置手段(図示していない)を上側に移動し、最上段のトレイのツバ部32bがトレイ保持部21の最下段の接触用部(以下、下段接触用部とも言う)22bの係合する位置に達するまで移動する。(図5(c))
トレイ載置手段10が上側に移動して、この動作を行う。
尚、ここでは、図1(b)に示すように、幅W3の接触用部(係合部)22aを、トレイ積層部50のN個トレイピッチP1(図1(b)ではP1=3P0)毎に対応させ、また、最下段の接触用部(係合部)22aの下側、所定のピッチP2(=P1)に、幅W4の下段接触用部22bを対応させている。
次いで、1対のトレイ保持部21を、それぞれ、トレイ側に近づけ、最上段のトレイのツバ部32bがトレイ保持部21の最下段の接触用部(下段接触用部)22bと係合するようにする。(図5(d))
次いで、トレイ載置手段10を鉛直方向に下げ、空のトレイのみをトレイ載置手段上に載せて、板状物40を搭載したトレイのみを1対のトレイ保持部21にて保持した状態で、板状物40を搭載したトレイをトレイ載置手段10に搭載された空のトレイ群から分離する。(図5(e))
ここでは、トレイ載置手段10が、鉛直方向下側に移動して、分離動作を行う。
この状態で、先と同様にして、トレイ載置手段10上の、空のトレイ群の、最上段のトレイに、板状物搬送手段(図2参照)により、板状物40を搭載し(図5(f))、トレイ載置手段を、鉛直方向、上側に移動して、トレイ保持部21に保持されているトレイと接するようにして、1対のトレイ保持部21を、それぞれ、水平方向、トレイから離した状態で、更にトレイ載置手段10を、鉛直方向、上側に移動して、最上側のトレイのツバ32bが、トレイ保持部21の前記下段接触用部22bのすぐ上の幅W3の接触用部(係合部)22aの係合する位置に達するまで、移動し、1対のトレイ保持部21を、それぞれ、水平方向、トレイ側に近づけ、最上段のトレイのツバ部32bを接触用部(係合部)22aと係合させ、また、次段のトレイのツバ部32aを下段接触用部(係合部)22bと係合させ、この状態で、トレイ載置手段を、鉛直方向、下側に移動して、空のトレイのみをトレイ載置手段10上に載せて、板状物40を搭載したトレイのみを1対のトレイ保持手段21にて保持した状態に、トレイを分離し、更に、先と同様にして、トレイ載置手段10上の、空のトレイ群の、最上段のトレイに、板状物搬送手段(図2参照)により、板状物40を搭載する。(図5(h))
【0023】
次いで、同様に、トレイ載置手段10を上側に移動して、トレイ保持部21に保持されているトレイと接するようにして、
1対のトレイ保持部21を、それぞれ、水平方向、トレイから離した状態で、トレイ保持部21の前記下段接触用部22bを1トレイピッチ分だけ下側に下げ、更に、最上から3番目のトレイのツバ32aが、トレイ保持部21の前記下段接触用部22bと係合する位置になるようにし、1対のトレイ保持部21を、それぞれ、水平方向、トレイ側に近づけ、最上段のから3番目のトレイのツバ部32aを下段接触用部(係合部)22bと係合させた状態で、トレイ載置手段を、鉛直方向、下側に移動して、空のトレイのみをトレイ載置手段上に載せて、板状物40を搭載したトレイのみを1対のトレイ保持手段21にて保持した状態に、トレイを分離し、更に、先と同様にして、トレイ載置手段10上の、空のトレイ群の、最上段のトレイに、板状物搬送手段(図2参照)により、板状物40を搭載する。(図5(i))
【0024】
次いで、同様の動作を行い、図5(j)の状態を得、更に、図5(k)の状態を得た後、トレイ載置手段10を上側に移動して、トレイ保持部21に保持されているトレイと接するようにして、1対のトレイ保持部21を、それぞれ、トレイから、水平方向、離した状態で、トレイ載置手段を、鉛直方向、下側に移動して、板上物を搭載したトレイのみをトレイ載置手段10上に載せて、最終的にトレイ載置手段10上に板上物を搭載したトレイのみを積み重ねた状態を得る。(図示していない)
図5(j)状態を得る動作を行う場合、図5(i)の状態を得た場合と同様、前記下段接触用部22bを、更に1トレイピッチ分だけ下側に下げる動作を行う。
また、図5(k)状態を得る動作を行う場合には、前記下段接触用部22bを、2トレイピッチ分だけ上側に下げる動作を行う。
このように、トレイ載置手段10の鉛直方向の上下動作、1対のトレイ保持部21の水平方向の移動動作、板状物搬送手段(図2参照)の動作を適宜、組み合わせて、梱包動作が行われる。
【0025】
次に、本例のトレイ開梱梱包装置の開梱動作を、図6に基づいて、説明する。
便宜上、図6でも、トレイとトレイの重なりと1対のトレイ保持部21の、開梱動作にともなう状態のみを示す。
先ず、トレイ載置手段10上に全てのトレイに板状物が搭載されているトレイ積層物(図示していない)を用意しておき、これに対して、図5の梱包動作にて示したように、トレイ載置手段10の鉛直方向の上下動作、1対のトレイ保持部21の水平方向の移動動作、板状物搬送手段(図2参照)の動作を適宜、組み合わせて、トレイ載置手段10上に1トレイ分だけ残し、1対のトレイ保持ユニット(図1の20、20a)により、それ以外を保持し、互いに分離した状態とし、更に、板状物搬送手段(図2参照)側に、トレイ載置手段10上のトレイから板状物40が受け渡される。(図6(a))
このようにして、トレイ1個づつについて、受け渡しを行い、上記動作を繰り返すことにより、図6(b)の状態を経て、図6(c)の状態で、受け渡しを完了する。
【0026】
ここで、本例で適用した、ツバ部を省略して示している図14(a)のトレイ30による板状物の搭載と積層とを、図14に基づいて簡単に説明しておく。
図14(a)に示トレイ30は、重なり部となる枠部31と、板状物を搭載する底部(支持部)36とからなり、底部(支持部)36は枠部31に固定され、枠部31の枠内側領域全体を覆う強固な板状のものであり、その上に板状物を水平にして搭載しても板状物の自重により撓むことがないものである。
このトレイ30の場合、例えば、水平にした状態で底部36に板状物40を搭載してたものを、順次、枠部で重ねて(図14(a)〜図14(c))、板状物を搭載したトレイを2つ重ね(図14(d))、3つ重ね(図14(e))としていく。
このようにして、所望の重ね数を得る。
【0027】
次に、図7(a)にツバ部を省略して示す、板状物保持部35が、枠部31の4辺の、一方の対向する2辺に沿うように板状物の両端を支持し、枠部の4辺の、他方の対向する2辺に沿う方向に、鉛直方向下側に撓ませて、板状物を支持するタイプのトレイへの板状物の搭載と、トレイの積み重ねを、図7(a)〜図7(f)に基づいて簡単に説明する。 先ず、上記本例の板状物用トレイ30を用意し(図7(a))、板状物40を、その周縁部分が各支持部35a〜35dに載るようにして、板状物保持部35の上に載せると、板状物40は、支持部35b、35dにより、枠部20の4辺の、一方の対向する2辺に沿うように、その両端を支持され、また、支持部35a、35cにより、これに沿った状態で、枠部の4辺の、他方の対向する2辺に沿う方向に、鉛直方向下側に撓ませて支持される。(図7(b)〜図7(c))
このようにして、トレイ30に板状物40が撓んだ状態で搭載される。
次いで、このように、図7(c)に示す板状物40が搭載されたトレイ同士を、2つ重ね(図7(e))、更にそれに図7(c)に示す板状物40が搭載されたトレイを重ねて(図7(f))、3つが重なった状態とする。
枠同士が面接触して積層され、図7(c)のB1−B2に相当する箇所における重なりの断面は、図8(a)のようになる。
このようにして、順次積層する。
あるいは、図7(c)に示す板状物40が搭載されたトレイの上側に、板状物40が搭載されていない同じトレイを載せ、更にその上に、同様に、板状物40を、その周縁部分が各支持部35a〜35dに載るようにして、板状物保持部35の上に載せて、板状物40が搭載されたトレイ同士を2つ重ねたものを得る。(図7(e))
更に、この上に、板状物40が搭載されていない同じトレイを載せ、更にその上に、同様に、板状物40を、その周縁部分が各支持部35a〜35dに載るようにして、板状物保持部35の上に載せて、板状物40が搭載されたトレイ同士を3つ重ねたものを得る。(図7(f))
このようにして、順次積層する。
尚、これら積層したもの全体を支持するには、通常、図8(b)に示すような台部70Aを用いるか、図8(c)に示すように、トレイの枠部に相当する形状の枠部31aを用いる。
尚、このタイプのトレイにおいては、「板状物の自重による鉛直方向のたわみ形状」とは、四角状の板状物を支持した場合に四角状の板状物の対向する2辺のみを支持して水平に保持した場合における、板状物の自重のみにより撓む、鉛直方向の撓みの形状を意味する。
板状物40は全体を水平に、例えば、強固な平板上に、保持された場合は、図13(a)に示すように、撓まないで水平状態を保つことができるが、対向する2辺の40a、40bのみを支持して保持した場合には、図13(b)に示すように自重により撓む。
このような撓み形状を言っている。
【0028】
このようなタイプのトレイとしては、図7(a)に示す形態に限定されない。
図9(a)〜図9(e)に、それぞれ、トレイの表面を示す各トレイもこのタイプとして挙げられる。
図9(a)に示すトレイ30aは、枠部31の4辺を一平面上とし、一方の対向する2辺に沿うように板状物の両端を支持するが、前記他方の2辺に沿う板状物支持部33を波状としている。
図9(b)に示すトレイ30bも、枠部31の4辺を一平面上とし、一方の対向する2辺に沿うように板状物50の両端を支持するが、前記他方の2辺に沿う板状物支持部33を直線の組み合わせ形状で下側に凹ませている。
図9(c)に示すトレイ30cも、枠部31の4辺を一平面上とし、一方の対向する2辺に沿うように板状物の両端を支持するが、板状物保持部35は保持される板状物の内部領域全域に跨るように、帯状に複数配されて、板状物をその内部領域においても支持するもので、前記他方の2辺に沿う方向において板状物支持部35を下側に湾曲させている。 図9(d)に示すトレイ30dも、枠部31の4辺を一平面上とし、一方の対向する2辺に沿うように板状物の両端を支持しているが、板状物保持部35は保持される板状物の内部領域全域に跨るように、帯状に複数配されて、板状物をその内部領域においても支持するもので、前記他方の2辺に沿う方向において板状物支持部を波状としている。
図9(e)に示すトレイ30eは、枠部31の一方の対向する2辺を一平面上とし、他方の2辺は下側に撓ませており、各辺に沿って、それぞれ、板状物保持部35を固定している。
【0029】
図10(a)にツバ部を省略して示す、板状物保持部35Aは、枠部の4辺の各辺に沿ったその上面を、いずれも、下側に湾曲させており、枠部の4辺に沿うように、板状物の4辺部に沿ってその端部を支持し、且つ、枠部の4辺の各辺に沿う方向に、鉛直方向下側に撓ませて、板状物を撓ませた状態で支持するタイプのトレイ30Aを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を、図10(a)〜図10(d)に基づいて簡単に説明する。
先ず、板状物用トレイ30Aを用意し(図10(a))、板状物40を、その周縁部分が各支持部35e〜35hに載るようにして、板状物保持部35Aの上に載せると、板状物40は、4つの支持部35e〜35hにより、枠部31の4辺の4辺に沿うように、その各辺の端が支持され、且つ、枠部31の4辺の各辺に沿う方向に、鉛直方向下側に撓ませた状態で支持される。(図10(b)〜図10(c))
このようにして、トレイ30Aに板状物40が撓んだ状態で搭載される。
次いで、このように、図10(c)に示す板状物40が搭載されたトレイ同士を、その枠部31を互いに面接触させて、順次、重ねる。(図10(d))
このように、枠部同士を面接触して板状物を載置したトレイの積層が行われる。
実際には、図12(a)に示すような、台部75の上に重ねていき、搬送等が行われる。
台部75上に板状物40を保持したトレイ30A(図12(b))を、湾曲状態が合うようして載せ(図12(c))、更に、板状物40を保持したトレイ30Aを載せていく。
トレイ30Aを積層する台部75も、その4辺76〜79の上面は、それぞれ、枠体の形状に合わせた形状となっている。
尚、積み重ね方法はこれに限定はされない。
【0030】
このタイプのトレイはこれに限定されない。
例えば、図11(a)、図11(b)に示すようなものが挙げられる。
図11(a)に示すトレイ30Aaは、枠部31の4辺に沿い固定して枠部31の内側領域全体に跨る板状物保持部35Bを配している。
図11(b)に示すトレイ30Abは、図10(a)に示すトレイ30Aに対して、さらに、板状物保持部30iを配した構造のもので、保持される板状物の内部領域において、板状物保持部30iで支持することができる。
上記の板状物用トレイにおいては、板状物保持部の形状は、板状物の対角に配する2つのコーナー部のみを支持したときの、板状物の自重による鉛直方向の撓み形状に沿うように湾曲させた形状、あるいは、板状物の自重による該鉛直方向の撓み形状よりも浅い撓み形状の相似形に沿って形成されている。
尚、このタイプのトレイにおいては、「板状物の自重による鉛直方向のたわみ形状」とは、四角状の板状物を支持した場合に四角状の板状物の対角に配する2つのコーナー部のみを支持して水平に保持した場合における、板状物の自重のみにより撓む、鉛直方向の撓みの形状を意味する。
板状物40は全体を水平に、例えば、強固な平板上に、保持された場合は、図13(a)に示すように、撓まないで水平状態を保つことができるが、対角に配する2つのコーナー部40A、40Bのみを支持して保持した場合には、図13(c)に示すように自重により撓む。
このような撓み形状を言っている。
【0031】
以下、従来の開梱梱包装置とその動作を、簡単に、説明しておく。
従来の開梱梱包装置は、本例の1対のトレイ保持ユニット20、20aの各トレイ保持手段21における接触用部(係合部)を1トレイ分のピッチで鉛直方向に配し、トレイ積層部の各トレイのツバ部の幅を全て同一幅として、開梱梱包動作を行う。
それ以外の各部は、本例と基本的に同じである。
図1(b)に相当する図17(a)に示すように、従来の開梱梱包装置においては、枠部131のツバ部132とトレイ保持手段121における接触用部(係合部)122とを、1トレイ分毎に係合させるものであるが、従来、1トレイのピッチ間隔を狭く、例えば、トレイピッチが小さくなると、図17(b)に示すように、ツバ部132の重ねによる位置精度のバラツキに起因して、ツバ部132と接触用部(係合部)122とが場所により、接触して、うまく係合しない、不具合が発生し易く、これが問題になっていた。
図17(b)におけるE0部の場合、ツバ部132と接触用部(係合部)122とが、ぶつかり、うまく係合することができない。
トレイピッチが10mm程度と小さいトレイでは、トレイ積層部の鉛直方向の位置ズレが大きくなり、開梱および梱包作業が不可能になってしまう。
【0032】
先ず、この従来の開梱梱包装置における、開梱動作の1例を図15にもとづいて簡単に説明しておく。
便宜上、図15でも、梱包動作にともなう、トレイの積載状態、1対のトレイ保持部121の保持状態とを主に示し、各部を省略して示している。
先ず、1対のトレイ保持ユニット(図1の20、20aに相当)のトレイ保持部121を上側に離し、トレイ載置手段(図1参照示)に空のトレイを積み重ねて載せた状態で、最上段のトレイに、板状物搬送手段(図2参照)により、板状物140を搭載する。(図15(a))
トレイ積載部150の各トレイのツバ部132は全て同じ幅である。
次いで、上記上側の1対のトレイ保持部121を、水平方向、トレイ側から離れるように離し(図15(b)、トレイ載置手段(図示していない)を上側に移動し、最上段のトレイのツバ132がトレイ保持部121の最下段の接触用部(以下、下段接触用部とも言う)122の係合する位置に達するまで移動する。(図15(c))
ここでもトレイ載置手段(図1の10に相当)が上側に移動して、この動作を行う。
尚、先に述べたように、従来の開梱梱包装置においては、図17(a)に示すように、接触用部(係合部)122を、トレイ積層部150の各トレイ毎に対応させて配している。
次いで、1対のトレイ保持部121を、それぞれ、トレイ側に近づけ、各トレイのツバ部132がトレイ保持部121の各接触用部122と係合するようにする。(図15(d))
次いで、トレイ載置手段を鉛直方向に下げ、空のトレイのみをトレイ載置手段上に載せて、板状物140を搭載したトレイのみを1対のトレイ保持部121にて保持した状態で、板状物140を搭載したトレイをトレイ載置手段に搭載された空のトレイ群から分離する。(図15(e))
ここでは、トレイ載置手段が、鉛直方向下側に移動して、分離動作を行う。
この状態で、先と同様にして、トレイ載置手段上の、空のトレイ群の、最上段のトレイに、板状物搬送手段(図2参照)により、板状物140を搭載し(図15(f))、トレイ載置手段を、鉛直方向、上側に移動して、トレイ保持部121に保持されているトレイと接するようにして(図15(g))、1対のトレイ保持部121を、それぞれ、水平方向、トレイから離した状態で(図15(h))、更にトレイ載置手段10を、鉛直方向、上側に移動して、最上側のトレイのツバ132が、トレイ保持部121の前記最下段の接触用部122のすぐ上の接触用部(係合部)の係合する位置に達するまで、移動し(図15(i))、1対のトレイ保持部121を、それぞれ、水平方向、トレイ側に近づけ、各トレイのツバ部132を接触用部(係合部)122と係合させ(図15(j))、この状態で、トレイ載置手段を、鉛直方向、下側に移動して、空のトレイのみをトレイ載置手段上に載せて、板状物140を搭載したトレイのみを1対のトレイ保持手段21にて保持した状態に、トレイを分離する。(図15(k))
更に、上記と同様の動作を繰り返し、図15(l)の状態を経て、最終的にトレイ載置手段10上に板上物を搭載したトレイのみを積み重ねた状態を得る。(図示していない) このように、トレイ載置手段の鉛直方向の上下動作、1対のトレイ保持部121の水平方向の移動動作、板状物搬送手段(図2参照)の動作を適宜、組み合わせて、梱包動作が行われる。
【0033】
次に、本例のトレイ開梱梱包装置の開梱動作を、図16に基づいて、説明する。
便宜上、図16でも、トレイとトレイの重なりと1対のトレイ保持部121の、開梱動作にともなう状態のみを示す。
先ず、トレイ載置手段上に全てのトレイに板状物が搭載されているトレイ積層物(図示していない)を用意しておき、これに対して、上記の図15に示す梱包動作にて説明したように、トレイ載置手段の鉛直方向の上下動作、1対のトレイ保持部121の水平方向の移動動作、板状物搬送手段(図2参照)の動作を適宜、組み合わせて、トレイ載置手段上に1トレイ分だけ残し、1対のトレイ保持部121により、それ以外を保持し、互いに分離した状態とし、更に、板状物搬送手段(図2参照)側に、トレイ載置手段上のトレイから板状物140が受け渡される。(図16(a))
このようにして、トレイ1個づつについて、受け渡しを行い、上記動作を繰り返すことにより、図16(b)の状態を経て、図16(c)の状態で、受け渡しを完了する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1(a)は本発明のトレイ開梱梱包装置の実施の形態の1例の主たる構成を示した概略図で、図1(b)はトレイ積層部の各トレイのツバ部の配列と各トレイ保持ユニットのトレイ保持部の爪状の接触用部(係合部)の配列とを説明するための図である。
【図2】板状物搬送手段とその搬送動作を説明するための図である。
【図3】図3(a)、図3(b)はそれぞれ、トレイ載置手段と、該トレイ載置手段へのトレイ積層部の搭載の仕方を示した図である。
【図4】図4(a)、図4(b)は、それぞれ、トレイ整列手段の1例を示した図である。
【図5】図5(a)〜図5(k)は図1に示すトレイ開梱梱包装置のトレイ梱包動作のフローを示した断面図である。
【図6】図6(a)〜図6(c)は図1に示すトレイ開梱梱包装置のトレイ開梱動作のフローを示した断面図である。
【図7】図7(a)は板状物用トレイの1例の枠部と板状物支持部の外形形状を示した図で、図7(a)〜図7(f)は図7(a)に示す板状物用トレイを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を説明するため手順を順に示した概略図である。
【図8】図8(a)は板状物を搭載したトレイを積層した状態を示した概略断面図で、図8(b)、図8(c)は図8(a)に示す積層状態の保持の1例を示した概略断面図である。
【図9】図9(a)〜図9(e)は図7(a)に示すタイプであるが別の構造の各種の板状物用トレイの枠部と板状物支持部の外形形状を示した図である。
【図10】図10(a)は板状物用トレイの別のタイプの例の枠部と板状物支持部を示した図で、図10(a)〜図10(d)は図10(a)に示す板状物用トレイを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を説明するための手順の1例を順に示した概略図である。
【図11】図11(a)、図11(b)は図10(a)に示すタイプであるが別の構造のトレイを示した図である。
【図12】図12(a)〜図12(c)は図10(a)に示す板状物用トレイを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を説明するため手順を示した概略図である。
【図13】図13(a)〜図13(c)は板状物の支持と撓み形状を説明するための図である。
【図14】図14(a)は従来の板状物用トレイの形態の1例の概略構成図で、図14(a)〜図14(e)は図14(a)に示す板状物用トレイを用いた場合の板状物の搭載と板状物を搭載したトレイの積層を説明するため手順を順に示した概略図で
【図15】図15(a)〜図15(l)は図14(a)に示すトレイを用いた場合の梱包動作のフローを示した断面図である。
【図16】図16(a)〜図16(c)はは図14(a)に示すトレイを用いた場合の開梱動作のフローを示した断面図である。
【図17】図17(a)、図17(b)は、それぞれ、従来のトレイの積み重ねピッチが大、小の場合における保持の難易をピッチとの関係で説明するための図である。
【符号の説明】
【0035】
10 トレイ載置手段
11 ステージ
15 トレイ搭載部
18 ピン
20、20a トレイ保持ユニット
21 トレイ保持部
22、22a、22b 接触用部(係合部とも言う)
23 連結部
25 保持部
30、30a〜30e トレイ
30A、30Aa、30Ab、30B トレイ
31 枠部
31a 台座
32、32a、32b ツバ部
35、35a〜35i 板状物保持部
36 底部(支持部)
40 板状物
40a、40b 辺
40A、40B コーナー部
50 トレイ積層部
60 ロボットハンド
70、70A パレット
75 台座
76〜79 辺
80a,80b 整列手段
85a、85b 整列手段
90、95 搬送部
121 トレイ保持部
122 接触用部(係合部とも言う)
130 トレイ
131 枠部
132 ツバ部
140 板状物
150 トレイ積層部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
剛性のある四角状の板状物の面方向を水平方向として、該板状物を載せた状態で複数重ねて搬送あるいは保管に用いられる、搬送用あるいは保管用のトレイを積み重ねたトレイ積載部のトレイに板状物を載置する梱包動作と、トレイ積載部のトレイから板状物を取り出す開梱動作とを、行うトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ積載部を載せるトレイ載置手段と、前記トレイ積載部の所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持し、且つ、全てを保持するトレイ保持手段と、前記トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、所望のトレイより上のトレイを、鉛直方向、前記所望のトレイから相対的に離す、トレイ分離手段と、トレイに対して板状物の抜き取りもしくは収納を行う板状物搬送手段とを、備えていることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項2】
請求項1に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイは、その内側領域が前記板状物より大きい枠部を有し、該枠部は、トレイを複数重ねる際の重なり部であり、トレイを複数重ねる際にその表裏が互いに面接触するように形成され、該枠部の対向する2辺外側に、それぞれ、各辺に固定され、各辺に沿って突出した、1対のツバ部を設けているもので、前記トレイ積載部は、連続するトレイの複数、N個毎に、その1対のツバ部を第1の幅W1とし、それ以外のトレイの1対ツバ部の幅を前記第1の幅W1より小さいW2として積み重ねており、前記トレイ保持手段は、前記トレイ積載部のトレイのツバ部を設けた2辺の、外側に、それぞれ、トレイを保持するためのトレイ保持部と該トレイ保持部を鉛直方向移動可能に保持する保持部とを有するトレイ保持ユニットを1対として備えているもので、且つ、前記各トレイ保持ユニットのトレイ保持部には、前記トレイ積載部の第1の幅W1を有するトレイの1対のツバ部に、それぞれ、その下側から接触して(係合して)、これを保持するための、所定幅W3の爪状の接触用部(係合部)を、前記複数個Nのトレイを保持する間隔に合わせて、鉛直方向所定の間隔で、複数配しており、且つ、前記所定幅W3の複数の接触用部の最下段の接触用部の下側に、必要に応じて、該最下段の接触用部からトレイの積み重ね方向、所定のトレイ数分下側のトレイのツバ部に対応する位置に、前記所定幅W3より大きい幅W4にして、下段接触用部を配していることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項3】
請求項2に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記各トレイ保持ユニットの下段接触用部を、トレイの積み重ね方向、位置変更可能な構造としていることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ保持手段が、前記トレイ分離手段を兼ねるもので、トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、そのトレイ保持部を、鉛直方向、上側に移動して、該所望のトレイより上のトレイを前記所望のトレイから離すものであることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ載置手段が、前記トレイ分離手段を兼ねるもので、トレイ保持手段が、所望のトレイより上のトレイを、全て、保持した状態で、そのトレイ載置手段を、鉛直方向、下側に移動して、該所望のトレイより上のトレイを前記所望のトレイから離すものであることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ載置手段に載せられた前記トレイ積載部を整列するトレイ整列手段を有することを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項7】
請求項6に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ整列手段は、前記トレイ載置手段に載置された最下段のトレイもしくは該トレイの載置台となるパレットを整列する第1の整列機構部、およびまたは、前記トレイ積載部の各トレイを鉛直方向に揃える第2の整列機構部を備えていることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項8】
請求項1ないし7のいずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイ載置手段がステージであることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項9】
請求項1ないし8のいずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記板状物搬送手段は、ロボットハンドおよびまたはコンベアを用いて、前記板状物の受け取り、受け渡しを行うものであることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項10】
請求項9に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記受け取り、受け渡しの際、下側から上下する複数のピンを用いて、一旦、該複数のピン上に板状物を、トレイから離して保持する板状物保持機構を備えていることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置であって、前記トレイは、枠部に支持され、該枠部の枠内側領域において、前記板状物を鉛直方向下側に撓ませた状態でその下側から保持する板状物保持部を有するものであることを特徴とするトレイ開梱梱包装置。
【請求項12】
剛性のある四角状の板状物の面方向を水平方向として、該板状物を撓ませた状態で保持し、且つ、該板状物を載せた状態で複数重ねて搬送あるいは保管に用いられる、搬送用あるいは保管用のトレイを積み重ねたトレイ積載部の所望のトレイに、該板状物を載置する梱包動作と、トレイ積載部から所望のトレイの板状物を取り出す開梱動作とを、行うトレイ開梱梱包方法であって、梱包動作、開梱動作において、トレイ積載部の所望のトレイより上のトレイを全て保持し、該所望のトレイとそれより下のトレイから分離する際に、該所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持して、分離することを特徴とするトレイ開梱梱包方法。
【請求項13】
請求項12に記載のトレイ開梱梱包方法であって、請求項1ないし11のいずれか1項に記載のトレイ開梱梱包装置を用いて、梱包動作、開梱動作において、トレイ積載部の所望のトレイより上のトレイを全て保持し、該所望のトレイとそれより下のトレイから分離する際に、該所望のトレイより上のトレイを、複数個づつまとめて保持して、分離することを特徴とするトレイ開梱梱包方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−137682(P2008−137682A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−324062(P2006−324062)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】