説明

トレー・コラム用トレー・バルブ

【課題】挿入作業がより簡単に、より支障なく実行できるトレー・バルブを提供すること。
【解決手段】トレー・コラム用のトレー・バルブは、蒸気通過用のトレーの開口、及びトレー開口のリムに適合するように作られた弁体を備える。弁体は、上板及びこの板の縁部に配置された垂直下方に向けられた案内脚からなる。案内脚は、開口のリムのところで弁体を定着させるためのかかりを有する。弁体用の材料及び形状は、トレー開口への弁体の挿入に関して、弁体の弾性変形、及び任意で、部分的な塑性変形が挿入時に起こり、それが上向きのアーチの形で主に上板に限られるように選択される。挿入された弁体のいかなる変形も上板に力を加えることによってわずかな残留変形を除いて戻すことができる。弱められた部分が上板に配設可能であり、上向きのアーチの形成を促進する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前段によるトレー・コラム用トレー・バルブに関する。気相(蒸気)は、トレー・コラムのトレー上の液相と接触させられる。このタイプのトレー・コラムのトレー・バルブは、移動可能な弁体を使用して、可変に蒸気がトレー開口を通過できるようにする。本発明は、弁体をトレー開口に挿入する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
円形のトレー開口用のトレー・バルブが英国特許公開公報第1018924号から公知である。このトレー・バルブの弁体は、円形の上部プレートの縁部に取り付けられ、プレートに垂直である複数の案内脚を含む。弁体を定着させるためのかかりが案内脚に配置されている。弁体は、案内脚及び/又はかかりを弾性変形させて、トレー開口に手で挿入することができる。材料によっては、塑性変形が起こる可能性があり、その塑性変形は弁体の挿入後にさらに作業を行うことによって戻す必要がある。このバルブの設計の欠点は、案内脚が変形しやすいことにある。案内脚は、コラムの作業の際に機械的に変形され、それにより案内脚の変形によってトレー・バルブがその弁体を失う可能性がある。
【0003】
2つの案内脚を備えるトレー・バルブが米国特許第3770255号から公知である。案内脚は、互いに正反対に台形の上板の2つの平行な側面に取り付けられている。台形は、おおよそ細長い四角形であり、その短辺に案内脚が配置されている。案内脚は、その下端部のところで、角度を付けられた、外側に向けられた表面に合流し、その表面は上板に平行であり、かかりとしての働きをする。弁体の挿入により、かかりがトレー開口に導入できるように、器具を使用して案内脚を内方に曲げる作業が必要になる。この作業において、塑性変形が案内脚及び/又はかかりにおいて起こり、その変形は、挿入後のさらなる作業によって少なくとも部分的にもう一度戻す必要がある。
【0004】
挿入作業は、3つの案内脚を有する範囲の広い丸い弁を用いて同様に行われる。別のトレー・バルブの実施例が、例えば、H.Z.Kisterの「Distillation Design」、1992年マグローヒル社(McGraw−Hill,Inc)の253ページ以下に示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、挿入作業がより簡単に、より支障なく実行できるトレー・バルブを提供することである。この目的は、請求項1に定義されるトレー・バルブによって完遂される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
トレー・コラム用のトレー・バルブは、蒸気通過用のトレーの開口、及びトレー開口のリムに適合するように作られた弁体を備える。弁体は、上板及びこの板の縁部に配置され垂直下方に向けられた案内脚からなる。案内脚は、開口のリムのところで弁体を定着させるためのかかりを有する。任意で窪み形状の下方に向けられた立上がり部分を除き、板の縁部は1つの平面上、すなわち板面上にある。案内脚の外表面は、それぞれ板面に垂直なストローク領域(stroke region)を備える。弁体用の材料及び形状は、トレー開口への弁体の挿入に関して、弁体の弾性変形及び任意で部分的な塑性変形が挿入時に起こり、それが上向きのアーチの形で主に上板に限られるように、選択される。挿入された弁体のいかなる変形も上板の上に力を加えることにより、わずかな残留変形を除いて、挿入された弁体のところで戻すことができる。例えば、溝、スリット、又は穴の形の弱められた部分が上板に配設可能であり、上向きのアーチの形成を促進する。
【0007】
従属請求項2から6は、本発明によるトレー・バルブの有利な実施例に関係する。請求項7は、本発明によるトレー・バルブを備えるトレー・コラムに関係する。トレー・コラム内にこうしたトレー・バルブの弁体を挿入する方法は、請求項8から10の主題を形成する。
【実施例】
【0008】
図面を参照して本発明を以下に説明する。
【0009】
トレー10のトレー開口2、及び弁体3を備える、本発明によるトレー・バルブ1の第1の実施例を図1及び図2に示す。可変に蒸気がトレー開口2を通過できるようにする弁体3は、トレー開口から離して示されている。図2は、挿入された弁体3を有するトレー・バルブ2を通る長手方向断面を示す。開口のリム20に適合するように作られた弁体3は、上板4、及びこの板3の縁部に配置され、垂直下方に向けられた2つの案内脚5を有している。開口のリム20は、2つの短辺21と2つの長辺22を有する長方形である。それに対応して、上板4は、長方形に配置された直線状の4つの側部41及び42を有し、側部41が曲げられた縁部であり、側部42がトレー10の上で開口のリム20の外側に位置するようになる。案内脚5は、かかり6を有し、それを使用して、ストロークの限界が定められ、最大に蒸気が通過する場合でも、弁体3がトレー開口2から持ち上がるのが不可能なように開口のリム20に定着可能である。上板4は、長い側部42に、窪み形状の下方に向けられたエレベーション(elevation)部40(「窪み」)を有し、それによってトレー・バルブ1が常に最小限の蒸気の通過を可能にすることを確実にする。窪みを除き、板の縁部は以下に板面と名付ける平面上にある。(上板4にある窪み40の代わりに、相当する上方に向けられた窪みをトレー10の開口のリム20のところに設けることも可能である。)案内脚5の外面はそれぞれ、板面に垂直なストローク領域50を有している。かかり6は、互いに正反対に立てられた2つの案内脚5のところに配置されている。
【0010】
本発明によれば、弁体3の弾性変形、及び任意で、部分的な塑性変形が主に上板4に限られることになるような弁体3の挿入に関して、弁体3用に材料が使用され、形状が選択される。上向きのアーチとして認識できる変形は、弁体3の挿入に必要な力の効果の結果としての曲げモーメントと抵抗モーメントの協働により、最大曲げ応力が生じる場合に起こる。この位置は、本発明によるトレー・バルブ1の弁体3の上板4のところにある。
【0011】
挿入後に塑性変形があったならば、上板4に力の効果を与えることにより、挿入された弁体3の塑性変形を、小さな残留変形を除いて、戻すことができる。偏心して配置された窪み40により、本来与えられた形状が実際に残留変形の跡なしに得られるように反対の方向の範囲に一時的な曲げも可能になる。例えば、溝、スリット、又は穴の形の弱められた部分が上板4に配設可能であり、それによって抵抗モーメントが局所的に低減され、上向きのアーチの形成を促進する(図7参照)。
【0012】
原則として、案内脚5の間隔は、弁体3の前記変形がほぼ上板4に限られるようにその垂直方向の長さに比べて比較的大きい。案内脚5及びかかり6は、挿入時に実質的に変形を受けないままになる。
【0013】
各かかり6は、タブの様式で作製される。それは、板面に平行に配置される、平らな上側面61(又は直線状の上縁610のみ、図6参照)を有する。かかり6は、突出する傾斜部分を有する外側面62も有する。板面(図示せず)に垂直方向の中心軸線に対する間隔は、上縁610から始まり、下方に続くこの側面62に関して減少する。上側面61(又は、上縁610)のおかげで、トレー・バルブ1を最大の蒸気通過が通過する時に弁体3の可変傾斜位置が全くなく、したがってストローク領域50は明確に上方に限界を定められる。したがって、蒸気通過の最大値は、かかり6の特別な設計により再現可能にされている。かかりを備えるトレー・バルブは、従来技術から公知であり、このトレー・バルブでは、ストロークの限界を定めるための湾曲した表面は、このような再現性が可能でない。
【0014】
弁体3は、成形により金属薄板から作製可能である。図3は、金属薄板31の成形片を示し、そこから図1の弁体3がさらなる成形により製造可能である。上板4、案内脚5、及びかかり6は、金属薄板31の連続片の部分を形成する(案内脚5及び/又はかかり6は、個別の部分として製造することもでき、その部分は互いに結合されて弁体3になる。)。金属薄板の成形は、打ち抜き又は切断によって行われ、また、塑性加工、特に金属薄板の曲げ又は押し抜きも含む。
【0015】
開口のリム20は四角形、又は例えば円でもある。上板4は対応するリムを有し、リムは四角形又は円上にあり、開口のリム20の上に突出する。この四角形は、好ましくは長方形であり(図1参照)、又はほぼ四角形の台形(図4参照)である。図4は、弁体3とトレー開口2の間の幾何学的な関係を説明するための表示である。台形は、長方形から比較的顕著に逸脱して、いくらか誇張されて描かれている。案内脚5を断面にしたトレー開口2の平面図が、図4の上の図に示されている。図4の下の図は、縁部51を備えるストローク領域によって形成された領域50での弁体3の幾何学的な状態の斜視図である。
【0016】
案内脚5は、互いに平行に、四角形の短辺21に合わせされている。案内脚5と開口の短いリム21の間に隙間71’、71”が設けられている。これらの隙間71’、71”のため、弁体が楔の傾斜により開口のリム20で動かなくなるおそれがない。一方の案内脚5が隙間71”のところで開口のリム21に接触するならば、他方の隙間71’がその最大の開口、すなわち隙間71を有する。図4を参照して示されたものは、最大の隙間71に対して適用される。案内脚5の垂直縁部51は、ストローク領域50の高さh上にあり、かつそれに垂直な2つの長方形を間に置いて存在し、その最大の対角線Dは、縁側部22の対応する長さSよりも短い。(図4では、全ての対角線は、Dに等しい、同じ長さである。)長さSと直径Dの間の差は、0.3mmより大きな値を有する。この差は、好ましくは、約1mmになる。隙間72’、72”は、同様に開口の長いリム22のところに配置され、それぞれ約0.25mmから1.5mmの大きさであり、好ましくは0.5mmである。
【0017】
上板4又は金属薄板31の厚さは、0.5mmから3mmの範囲である。蒸気通過用の開口2の領域は、500mmから2000mmの範囲である。かかり6の長さは、2mmから10mmの範囲の値を有する。ストローク範囲の高さhは、5mmより大きく20mmより小さく、好ましくは7mmから15mmの範囲の値を有する。
【0018】
図5は、第2の実施例に対する金属薄板32の成形片を示し、図6は、対応するトレー・バルブ1を通過する長手方向断面を示す。案内脚5はそれぞれ、垂直縁部51のところに各1つのかかり6を有し、かかりは、板面に平行な上縁610、及び突出する傾斜を伴う外側面62を有する。
【0019】
案内脚5はそれぞれ、1つだけのかかり6を有することもできる。このタイプのかかりは、有利には縁部51の間の中央に配置され、比較的広く作られる(図示なし)。
【0020】
様々な材種の材料が弁体3を生産するのに使用可能であり、それは、すなわち以下の材種である。非合金鋼(炭素鋼)、低合金鋼及び合金鋼、特にステンレス鋼(フェライト及びオーステナイト)又は特殊鋼(例えば、二相、超)、軽金属(例えばチタン、アルミニウム)、高抵抗の金属及び合金(例えば、ジルコニウム、タンタル、銅、亜鉛を伴う特にニッケルベースの合金モネル)、プラスチック(例えば、ポリプロピレン PP、PVDF)、セラミック材料、並びに炭素及び繊維強化複合材料、特に炭素繊維強化複合材料。上板4が弾性的に変形するか又はむしろ塑性的に変形するかは、材料の選択によって決まる。
【0021】
トレー・コラムは、そのトレー10に本発明による、それぞれの複数のトレー・バルブ1を備える。トレー・バルブ1は、このコラムに比較的簡単に挿入可能であり、それぞれの第1の案内脚5は、蒸気通過用に設けられた開口2内に有利に差し込まれる。第2の案内脚5は、かかり6の傾斜した外側面62を備えて、開口2のリム20に配置される。第2の案内脚5及びその2つのかかり6がスナップ・イン動作を実行しながら開口2に貫入するように、例えば第2の案内脚5の上を打つことによる衝撃力によって、かかり6は開口2の内側領域内に枢動され、上板4はその上に力を与えることによって上向きのアーチを形成するようにされる。同様に、案内脚5が1つのかかり6のみ有する場合、同じことが当てはまる。弁体3は、両方の案内脚5のかかり6を両側で(図8参照)セットし、続いて押圧力を与えることによって挿入することもできる。このプロセスでは、片側でセットする場合よりも大きな力が必要である。
【0022】
適切に作製されたプレス装置を使用して、隣接するトレー・バルブ1の群におけるいずれの場合にも、弁体3は同時に挿入でき、これによって衝撃力を与えることなく、すなわち例えば均一のストローク動作によって行うことも可能である。
【0023】
上向き凸のアーチの形での上板4の上向きのアーチに起こる塑性変形は、弁体3にトレーの下側から作用できる特別なツールを使用する必要なしに、少なくとも部分的に戻すことができる。それを使用して上板の中間領域に作用する力をトレーの上に働かせることができる単純な工具があれば十分である。上向きのアーチは、蒸気流れの通過開口が拡大することを意味するので、わずかな上向きのアーチが好ましい効果を有し、したがってそのままにすることも可能である。
【0024】
図7は、第3の実施例に対する上板4を示し、その上板は円形であり、その表面に溝45が設けられている。これらの溝45は、上板4の変形を促進し、それはトレー開口2に挿入するときに必要である。これは、図8に示され、そこでは上向きのアーチが溝45での湾曲部分によって示されている。溝45の代わりに、スリット又は小径の穴の列も配設可能である。溝45の代わりに1つのスリット又は複数のスリットが使用できる。
【0025】
かかり6は、打ち抜き及び成形によって(1つの作業ステップで)形成することもできる。図9に示されるかかり6は、打ち抜きによって形成された上縁610、及び突出する傾斜を有する中間部62を備える、押し抜きによって成形された外側面を有する。図5及び図6のかかり6の代わりに、図9によるかかり6が使用できる。そのようなかかり6が案内脚5の中間に1つだけ配設することも可能であり、それによって案内脚の幅の広い領域にわたって有利に延在する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明によるトレー・バルブの弁体及び関連するトレーを通過する蒸気通過用のトレー開口の図である。
【図2】挿入された弁体を備える図1のトレー・バルブを通る長手方向断面の図である。
【図3】図1の弁体が成形によりそこから製造できる金属薄板の成形片の図である。
【図4】弁体とトレー開口の間の幾何学的な関係を説明する図である。
【図5】第2の実施例を形成するための金属薄板の成形片の図である。
【図6】第2の実施例によるトレー・バルブを通る長手方向断面の図である。
【図7】第3の実施例に対する円形の上板の図である。
【図8】第3の実施例の弁体がどのようにトレー開口に挿入されるかを示した図である。
【図9】打ち抜き及び成形により形成されるかかりを備える案内脚の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレー(10)のリム(20)を有する蒸気通過用の開口(2)と、前記開口の前記リムに適合するように作られ、上板(4)及び該上板の縁部に垂直下方に向けられた案内脚(5)を備える弁体(3)とを有し、前記案内脚が前記弁体を前記開口の前記リムに定着させるためのかかり(6)を有し、板縁部が任意で窪みの形状の下方に向けられた立上がり部分(40)を除いて1つの平面、すなわち板面上にあり、前記案内脚の外表面が前記板面に垂直なストローク領域(50)をそれぞれ含む、トレー・コラム用のトレー・バルブ(1)において、
弁体の前記トレー開口(2)内への挿入に関して、弾性変形及び任意で部分的な塑性変形が挿入時に起こり、その変形が上向きのアーチの形で主に上板に限られるように、弁体の材料及び形状が選択されており、
前記上板に力を加えることにより、わずかな残留変形を除いて挿入された弁体でのいかなる変形も戻すことができ、前記弁体の挿入時に前記上向きのアーチの形成を促進する、例えば、溝、スリット、又はボアの形の弱められた部分が前記上板に配設されていることを特徴とする、トレー・コラム用のトレー・バルブ(1)。
【請求項2】
前記かかり(6)が2つの案内脚(5)のところに互いに正反対に配置され、
各かかりがa)前記ストローク領域(50)が、明確に上方に限界を定められるように前記板面に平行に配置される前記直線状の上端部(610)又は平らな上側面(61)を備え、またb)突出する傾斜を有する外側面(62)とを備えるタブ又は舌片の様式で作製され、前記案内脚(5)がそれぞれ垂直縁部(51)のところ又は間に少なくとも1つのかかり(6)を有することを特徴とする、請求項1に記載のトレー・バルブ。
【請求項3】
前記開口の前記リム(20)が四角形であり、前記上板(4)が対応して四角形に配置された直線状の4つの縁側面(41,42)を有し、前記四角形が好ましくは長方形、又はほぼ長方形の形状を有する台形であり、前記案内脚(5)が互いに平行に四角形の短辺(21)に平行に整列され、隙間(71’71”、72’、72”)が前記案内脚と前記開口の前記リム(21、22)の間に設けられ、前記案内脚の前記垂直縁部(51)が、これらの隙間に対して、前記ストローク領域(50)の高さ(h)上にあり、かつそれに垂直な2つの長方形を間に置いて存在し、前記2つの長方形の最大対角線(D)が対応するリム側(22)の長さよりも短く、前記リム側の長さと前記対角線間の差が0.3mmより大きな値を有し、好ましくは1mm前後の値を有することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載のトレー・バルブ。
【請求項4】
前記弁体(3)が、前記上板(4)、前記案内脚(5)を成形することによって金属薄板から作製され、好ましくは全ての前記かかり(6)が金属薄板(31、32)の連続した片の一部分であり、前記成形が前記金属薄板の打ち抜き又は前記金属薄板の切断、及び塑性加工、特に金属薄板の前記片を曲げ又は押し抜きを含むことを特徴とする、請求項1から3までのいずれか一項に記載のトレー・バルブ。
【請求項5】
前記弁体(3)の生産のために複数の材種、すなわち、非合金鋼、低合金鋼及び合金鋼、特にステンレス鋼又は特殊鋼、軽金属、高抵抗の金属及び合金、プラスチック、セラミック材料、並びに炭素及び繊維強化複合材料、特に炭素繊維強化複合材料の、材料のタイプから材料が使用できることを特徴とする、請求項1から4までのいずれか一項に記載のトレー・バルブ。
【請求項6】
前記上板(4)の厚さが、0.5mmから3mmの範囲の値を有し、蒸気通過の前記開口(2)の領域が500mmから2000mmの範囲の値を有し、前記かかり(6)の長さが2mmから10mmの範囲の値を有し、前記ストローク領域(50)の前記高さ(h)が5mmより大きく、20mmより小さく、好ましくは7mmから15mmの範囲の値を有することを特徴とする、請求項1から5までのいずれか一項に記載のトレー・バルブ。
【請求項7】
請求項1から6までのいずれか一項に記載の複数のトレー・バルブ(1)を備えたトレー(10)を有するトレー・コラム。
【請求項8】
前記かかりが前記開口の内側領域内に枢動され、前記案内脚及びそれらのかかりがスナップ・イン動作を実行しながら前記開口に貫入するように、例えば打つことによる衝撃力を加えることにより前記上板(4)に力を加えることによって、前記上板が上向きにアーチを形成するようになされ、第1の案内脚(5)が、前記力の効果の前に蒸気が通過するために提供された前記開口(2)に有利に差し込まれ、前記第2の案内脚が、前記開口の前記リム(20)の上にそのかかり(6)のところでセットされ、前記第2の案内脚への力によって作用されることを特徴とする、請求項7に記載のトレー・コラムに弁体(3)を挿入するための方法。
【請求項9】
前記弁体(3)が、隣接するトレー・バルブ(1)のそれぞれの群にプレス装置を使用して、同時に、衝撃力を与えずに挿入されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
上方に凸のアーチの形で前記上板(4)の前記上向きのアーチに生じた塑性変形が、少なくとも部分的に戻され、前記上板の中間領域に作用する力が工具を使用して与えられることを特徴とする、請求項8又は請求項9に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate