トンネルの内壁およびトンネルの内壁の改修方法
【課題】本発明はトンネルで発生した除去タイルを内壁を形成する骨材に利用して、廃棄物の発生を防止するとともに、強固で防汚、反射可能なトンネルの内壁およびトンネルの内壁の改修方法を得るにある。
【解決手段】トンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、ポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とでトンネルの内壁を構成している。
【解決手段】トンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、ポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とでトンネルの内壁を構成している。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトンネルの内壁およびトンネルの内壁の改修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トンネルの内壁は後続の車両が前前方を走行する車両の運転状態がわかるようにブレーキランプ等が反射して見られるように、タイルが貼られた内壁に形成されている。
【0003】
このようなタイルが貼られた内壁は年数が経つにしたがって、脱落したり、浮き上がってきて、改修作業を行なわなければならないが、この改修作業は部分的であればそれほど問題は生じないが、大掛かりな改修の場合、脱落したり、浮き上がっているタイルを有する部分を全面的に除去してタイルを貼り直すため、大変な作業で、長時間かかるとともに、除去したタイルの処理に手数と費用がかかるという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、トンネルで発生した除去タイルを内壁を形成する骨材に利用して、廃棄物の発生を防止するとともに、強固で防汚、反射可能なトンネルの内壁およびトンネルの内壁の改修方法を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明はトンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、ポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とでトンネルの内壁を構成している。
【0007】
本発明はトンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、廃瓦等を破砕機で破砕して形成した瓦骨材とポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とでトンネルの内壁を構成している。
【0008】
本発明はトンネルの内壁面の脱落したり、浮いているタイルを有する部位のタイルを除去するタイルの除去工程と、このタイルの除去工程で取外されたセメントを含むタイルを、工場あるいは現場で破砕機で破砕して、タイル骨材を形成するタイル骨材の製造工程と、このタイル骨材の製造工程で製造されたタイル骨材にポリマーセメントあるいは廃瓦等を破砕機で破砕した瓦骨材とポリマーセメントや水を混錬して生壁面材を製造する生壁面材の製造工程と、この生壁面材の製造工程で製造された生壁面材を左官作業でトンネルのタイルを除去した部位に塗り内壁本体を形成する内壁本体の形成工程と、この内壁本体の形成工程で形成された内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布してコーティング層を形成するコーティング層形成工程とでトンネルの内壁の改修方法を構成している。
【発明の効果】
【0009】
以下の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0010】
(1)トンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、ポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とで構成されているので、トンネル内で除去したセメントを含むタイルをタイル骨材として使用するため、廃棄物が出るのを防止できる。
したがって、廃棄物の処理が不要で、資源の有効利用を図ることができる。
【0011】
(2)前記(1)によって、タイル骨材を使用するので、従来のモルタルやコンクリートに比べ、壁面の強度が大きく、清掃車で清掃しても壁面が損傷したりするのを効率よく阻止することができる。
【0012】
(3)前記(1)によって、コーティング層が防汚、反射可能な塗料で形成されているので、従来のタイルと同様な作用効果が得られる。
【0013】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、瓦骨材の使用で軽量化を図ることができる。
【0014】
(5)請求項3も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0016】
図1ないし図8に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1はトンネル2の両側にセメント3を介してタイル4を貼った内壁5で、タイル4が脱落したり、浮いている部位を含む部位のタイル4を強制的に除去して、新しいトンネルの内壁6に改修するトンネルの内壁の改修方法で、このトンネルの内壁の改修方法1は改修部位のタイル4を従来と同様に行なう強制的に除去するタイルの除去工程7と、このタイルの除去工程7で取外されたセメントを含むタイル4を、工場あるいは現場で破砕機8で好ましくは1.2mm以下の大きさに破砕してタイル骨材9を形成するタイル骨材の製造工程10と、前記タイルの除去工程7後にタイルを除去した部分のトンネル壁11を高圧洗浄した後、下塗り剤12を塗布する準備作業13と、この準備作業13が完了した部位に前記タイル骨材の製造工程10で製造されたタイル骨材9にポリマーを含む所定量のポリマーセメント14と、所定量の水15を加えて混錬して生壁面材16を製造する生壁面材の製造工程17と、この生壁面材の製造工程17で製造された生壁面材16を、前記準備作業13が完了した部位のトンネル壁11に左官作業で6mm程度の厚さに塗布して内壁本体18を形成する内壁本体の形成工程19と、この内壁本体の形成工程19後に内壁本体18の表面に防汚、反射可能なペイント、好ましくはドリームセラ(商標)等の塗料を塗布してコーティング層20を形成するコーティング層形成工程21とで構成されている。
【0017】
上記のトンネルの内壁の改修方法1で改修されたトンネルの内壁6は、改修のために除去されたセメントを含むタイル4を破砕してタイル骨材9として再使用するため、廃棄物の発生をなくすることができるとともに、タイルのように脱落したりすることなく、簡単な左官作業で強固に固定されるトンネルの内壁6にできる。
また、表面に形成したコーティング層20によって、清掃車での清掃作業でも表面の損傷を防止できるとともに、光の反射がよく、前前方の走行する車両のブレーキランプが反射して、見ることや、照明灯の反射でトンネル内を明るくすることができる。
さらに、取外したタイル4を現場へ運んだ破砕機8で破砕すれば、取外したタイルの輸送、タイル骨材に加工した輸送が不要となり、より効率よくトンネルの内壁の改修を行なうことができる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0018】
次に、図9ないし図14に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図9ないし図11に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、タイル骨材9に使用済の瓦、不要な瓦等の廃瓦等を破砕機8で、好ましくは1.2mm以下の大きさに破砕した瓦骨材22を同量あるいは目的の強度が得られる量とポリマーセメント14、水15を用いて混錬して生壁面材16Aを製造する生壁面材の製造工程17Aを用いた点で、この生壁面材の製造工程17Aを用いて構成したトンネルの内壁の改修方法1Aを行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、瓦骨材22の混合により生壁面材16Aの軽量化を図ることができ、軽量なトンネルの内壁6Aを形成することができる。
【0020】
図12ないし図14に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、タイルの除去工程7Aで、タイル4を除去した部位のトンネル壁11に凹凸形状23を形成する凹凸加工を行なった点で、この凹凸加工を行なうタイルの除去工程7Aを行なうトンネルの内壁の改修方法1Bを行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、内壁本体の形成工程19で形成する内壁本体18を強固にトンネル壁11に固定するトンネルの内壁6Bにすることができる。
なお、本発明の実施の形態では前記本発明を実施するための第2の形態の生壁面材16Aを使用しても、同様な作用効果が得られる。
また、凹凸加工以外にトンネル壁11と生壁面材16、16Aとを強固に脱落不能に固定させるメッシュ材等を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明はトンネルの内壁およびトンネルの内壁の改修を行なう産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の工程図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態のタイルの除去工程の説明図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態のタイル骨材の製造工程の説明図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の形態の準備作業の説明図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態の生壁面材の製造工程の説明図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態の内壁本体の形成工程の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーティング層形成工程の説明図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態のトンネルの内壁の説明図。
【図9】本発明を実施するための第2の形態の工程図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の生壁面材の製造工程の説明図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態のトンネルの内壁の説明図。
【図12】本発明を実施するための第3の形態の工程図。
【図13】本発明を実施するための第3の形態のタイル除去工程の説明図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態のトンネルの内壁の説明図。
【符号の説明】
【0023】
1、1A、1B:トンネルの内壁の改修方法、
2:トンネル、 3:セメント、
4:タイル、 5:内壁、
6、6A、6B:トンネルの内壁、
7、7A:タイルの除去工程、 8:破砕機、
9:タイル骨材、 10:タイル骨材の製造工程、
11:トンネル壁、 12:下塗り剤、
13:準備作業、 14:ポリマーセメント、
15:水、 16、16A:生壁面材、
17、17A:生壁面材の製造工程、
18:内壁本体、 19:内壁本体の形成工程、
20:コーティング層、 21:コーティング層形成工程、
22:瓦骨材、 23:凹凸形状。
【技術分野】
【0001】
本発明はトンネルの内壁およびトンネルの内壁の改修方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トンネルの内壁は後続の車両が前前方を走行する車両の運転状態がわかるようにブレーキランプ等が反射して見られるように、タイルが貼られた内壁に形成されている。
【0003】
このようなタイルが貼られた内壁は年数が経つにしたがって、脱落したり、浮き上がってきて、改修作業を行なわなければならないが、この改修作業は部分的であればそれほど問題は生じないが、大掛かりな改修の場合、脱落したり、浮き上がっているタイルを有する部分を全面的に除去してタイルを貼り直すため、大変な作業で、長時間かかるとともに、除去したタイルの処理に手数と費用がかかるという欠点があった。
【特許文献1】特になし
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、トンネルで発生した除去タイルを内壁を形成する骨材に利用して、廃棄物の発生を防止するとともに、強固で防汚、反射可能なトンネルの内壁およびトンネルの内壁の改修方法を提供することを目的としている。
【0005】
本発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は次の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、より完全に明らかになるであろう。
ただし、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明はトンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、ポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とでトンネルの内壁を構成している。
【0007】
本発明はトンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、廃瓦等を破砕機で破砕して形成した瓦骨材とポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とでトンネルの内壁を構成している。
【0008】
本発明はトンネルの内壁面の脱落したり、浮いているタイルを有する部位のタイルを除去するタイルの除去工程と、このタイルの除去工程で取外されたセメントを含むタイルを、工場あるいは現場で破砕機で破砕して、タイル骨材を形成するタイル骨材の製造工程と、このタイル骨材の製造工程で製造されたタイル骨材にポリマーセメントあるいは廃瓦等を破砕機で破砕した瓦骨材とポリマーセメントや水を混錬して生壁面材を製造する生壁面材の製造工程と、この生壁面材の製造工程で製造された生壁面材を左官作業でトンネルのタイルを除去した部位に塗り内壁本体を形成する内壁本体の形成工程と、この内壁本体の形成工程で形成された内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布してコーティング層を形成するコーティング層形成工程とでトンネルの内壁の改修方法を構成している。
【発明の効果】
【0009】
以下の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
【0010】
(1)トンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、ポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とで構成されているので、トンネル内で除去したセメントを含むタイルをタイル骨材として使用するため、廃棄物が出るのを防止できる。
したがって、廃棄物の処理が不要で、資源の有効利用を図ることができる。
【0011】
(2)前記(1)によって、タイル骨材を使用するので、従来のモルタルやコンクリートに比べ、壁面の強度が大きく、清掃車で清掃しても壁面が損傷したりするのを効率よく阻止することができる。
【0012】
(3)前記(1)によって、コーティング層が防汚、反射可能な塗料で形成されているので、従来のタイルと同様な作用効果が得られる。
【0013】
(4)請求項2も前記(1)〜(3)と同様な効果が得られるとともに、瓦骨材の使用で軽量化を図ることができる。
【0014】
(5)請求項3も前記(1)〜(4)と同様な効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に示す本発明を実施するための最良の形態により、本発明を詳細に説明する。
【0016】
図1ないし図8に示す本発明を実施するための最良の第1の形態において、1はトンネル2の両側にセメント3を介してタイル4を貼った内壁5で、タイル4が脱落したり、浮いている部位を含む部位のタイル4を強制的に除去して、新しいトンネルの内壁6に改修するトンネルの内壁の改修方法で、このトンネルの内壁の改修方法1は改修部位のタイル4を従来と同様に行なう強制的に除去するタイルの除去工程7と、このタイルの除去工程7で取外されたセメントを含むタイル4を、工場あるいは現場で破砕機8で好ましくは1.2mm以下の大きさに破砕してタイル骨材9を形成するタイル骨材の製造工程10と、前記タイルの除去工程7後にタイルを除去した部分のトンネル壁11を高圧洗浄した後、下塗り剤12を塗布する準備作業13と、この準備作業13が完了した部位に前記タイル骨材の製造工程10で製造されたタイル骨材9にポリマーを含む所定量のポリマーセメント14と、所定量の水15を加えて混錬して生壁面材16を製造する生壁面材の製造工程17と、この生壁面材の製造工程17で製造された生壁面材16を、前記準備作業13が完了した部位のトンネル壁11に左官作業で6mm程度の厚さに塗布して内壁本体18を形成する内壁本体の形成工程19と、この内壁本体の形成工程19後に内壁本体18の表面に防汚、反射可能なペイント、好ましくはドリームセラ(商標)等の塗料を塗布してコーティング層20を形成するコーティング層形成工程21とで構成されている。
【0017】
上記のトンネルの内壁の改修方法1で改修されたトンネルの内壁6は、改修のために除去されたセメントを含むタイル4を破砕してタイル骨材9として再使用するため、廃棄物の発生をなくすることができるとともに、タイルのように脱落したりすることなく、簡単な左官作業で強固に固定されるトンネルの内壁6にできる。
また、表面に形成したコーティング層20によって、清掃車での清掃作業でも表面の損傷を防止できるとともに、光の反射がよく、前前方の走行する車両のブレーキランプが反射して、見ることや、照明灯の反射でトンネル内を明るくすることができる。
さらに、取外したタイル4を現場へ運んだ破砕機8で破砕すれば、取外したタイルの輸送、タイル骨材に加工した輸送が不要となり、より効率よくトンネルの内壁の改修を行なうことができる。
[発明を実施するための異なる形態]
【0018】
次に、図9ないし図14に示す本発明を実施するための異なる形態につき説明する。なお、これらの本発明を実施するための異なる形態の説明に当って、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同一構成部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0019】
図9ないし図11に示す本発明を実施するための第2の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、タイル骨材9に使用済の瓦、不要な瓦等の廃瓦等を破砕機8で、好ましくは1.2mm以下の大きさに破砕した瓦骨材22を同量あるいは目的の強度が得られる量とポリマーセメント14、水15を用いて混錬して生壁面材16Aを製造する生壁面材の製造工程17Aを用いた点で、この生壁面材の製造工程17Aを用いて構成したトンネルの内壁の改修方法1Aを行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、瓦骨材22の混合により生壁面材16Aの軽量化を図ることができ、軽量なトンネルの内壁6Aを形成することができる。
【0020】
図12ないし図14に示す本発明を実施するための第3の形態において、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と主に異なる点は、タイルの除去工程7Aで、タイル4を除去した部位のトンネル壁11に凹凸形状23を形成する凹凸加工を行なった点で、この凹凸加工を行なうタイルの除去工程7Aを行なうトンネルの内壁の改修方法1Bを行なっても、前記本発明を実施するための最良の第1の形態と同様な作用効果が得られるとともに、内壁本体の形成工程19で形成する内壁本体18を強固にトンネル壁11に固定するトンネルの内壁6Bにすることができる。
なお、本発明の実施の形態では前記本発明を実施するための第2の形態の生壁面材16Aを使用しても、同様な作用効果が得られる。
また、凹凸加工以外にトンネル壁11と生壁面材16、16Aとを強固に脱落不能に固定させるメッシュ材等を用いてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0021】
本発明はトンネルの内壁およびトンネルの内壁の改修を行なう産業で利用される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明を実施するための最良の第1の形態の工程図。
【図2】本発明を実施するための最良の第1の形態のタイルの除去工程の説明図。
【図3】本発明を実施するための最良の第1の形態のタイル骨材の製造工程の説明図。
【図4】本発明を実施するための最良の第1の形態の準備作業の説明図。
【図5】本発明を実施するための最良の第1の形態の生壁面材の製造工程の説明図。
【図6】本発明を実施するための最良の第1の形態の内壁本体の形成工程の説明図。
【図7】本発明を実施するための最良の第1の形態のコーティング層形成工程の説明図。
【図8】本発明を実施するための最良の第1の形態のトンネルの内壁の説明図。
【図9】本発明を実施するための第2の形態の工程図。
【図10】本発明を実施するための第2の形態の生壁面材の製造工程の説明図。
【図11】本発明を実施するための第2の形態のトンネルの内壁の説明図。
【図12】本発明を実施するための第3の形態の工程図。
【図13】本発明を実施するための第3の形態のタイル除去工程の説明図。
【図14】本発明を実施するための第3の形態のトンネルの内壁の説明図。
【符号の説明】
【0023】
1、1A、1B:トンネルの内壁の改修方法、
2:トンネル、 3:セメント、
4:タイル、 5:内壁、
6、6A、6B:トンネルの内壁、
7、7A:タイルの除去工程、 8:破砕機、
9:タイル骨材、 10:タイル骨材の製造工程、
11:トンネル壁、 12:下塗り剤、
13:準備作業、 14:ポリマーセメント、
15:水、 16、16A:生壁面材、
17、17A:生壁面材の製造工程、
18:内壁本体、 19:内壁本体の形成工程、
20:コーティング層、 21:コーティング層形成工程、
22:瓦骨材、 23:凹凸形状。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、ポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とからなることを特徴とするトンネルの内壁。
【請求項2】
トンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、廃瓦等を破砕機で破砕して形成した瓦骨材とポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とからなることを特徴とするトンネルの内壁。
【請求項3】
トンネルの内壁面の脱落したり、浮いているタイルを有する部位のタイルを除去するタイルの除去工程と、このタイルの除去工程で取外されたセメントを含むタイルを、工場あるいは現場で破砕機で破砕して、タイル骨材を形成するタイル骨材の製造工程と、このタイル骨材の製造工程で製造されたタイル骨材にポリマーセメントあるいは廃瓦等を破砕機で破砕した瓦骨材とポリマーセメントや水を混錬して生壁面材を製造する生壁面材の製造工程と、この生壁面材の製造工程で製造された生壁面材を左官作業でトンネルのタイルを除去した部位に塗り内壁本体を形成する内壁本体の形成工程と、この内壁本体の形成工程で形成された内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布してコーティング層を形成するコーティング層形成工程とを含むことを特徴とするトンネルの内壁の改修方法。
【請求項1】
トンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、ポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とからなることを特徴とするトンネルの内壁。
【請求項2】
トンネルの内壁面に固定されていたセメントを含むタイルを破砕機で破砕して形成したタイル骨材に、廃瓦等を破砕機で破砕して形成した瓦骨材とポリマーセメントを混合して形成した生壁面材を左官作業でトンネルの内壁面あるいはタイルを除去した部位の内壁面に塗って形成した内壁本体と、この内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布して形成したコーティング層とからなることを特徴とするトンネルの内壁。
【請求項3】
トンネルの内壁面の脱落したり、浮いているタイルを有する部位のタイルを除去するタイルの除去工程と、このタイルの除去工程で取外されたセメントを含むタイルを、工場あるいは現場で破砕機で破砕して、タイル骨材を形成するタイル骨材の製造工程と、このタイル骨材の製造工程で製造されたタイル骨材にポリマーセメントあるいは廃瓦等を破砕機で破砕した瓦骨材とポリマーセメントや水を混錬して生壁面材を製造する生壁面材の製造工程と、この生壁面材の製造工程で製造された生壁面材を左官作業でトンネルのタイルを除去した部位に塗り内壁本体を形成する内壁本体の形成工程と、この内壁本体の形成工程で形成された内壁本体の表面に防汚、反射可能な塗料を塗布してコーティング層を形成するコーティング層形成工程とを含むことを特徴とするトンネルの内壁の改修方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2006−291593(P2006−291593A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−114413(P2005−114413)
【出願日】平成17年4月12日(2005.4.12)
【出願人】(597170210)株式会社エコシステム (1)
【出願人】(596014357)株式会社太陽道路 (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年4月12日(2005.4.12)
【出願人】(597170210)株式会社エコシステム (1)
【出願人】(596014357)株式会社太陽道路 (3)
【Fターム(参考)】
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