説明

ドア扉とドア枠との間のカバーされた配置のためのドアヒンジ

【課題】
本発明は、ドア扉とドア枠との間のカバーされた配置のための、2つの収容体1a,1bと枢着連結されている2つのヒンジフレーム2a,2bとを有するドアヒンジに関する。前記2つの収容体は、前記ドア枠の収容部内と前記ドア扉の幅の狭い側面内とに組み込み可能であり、前記収容体1a,1bはそれぞれ、前記ヒンジフレーム2a,2bの端部を収容する2つのガイド要素3を有する。
【解決手段】
前記ガイド要素3のガイド部材4がそれぞれ、2つのガイド連結部材5及び2つの回転収容部6を有し、1つのヒンジフレーム2a,2bの端部がそれぞれ、一方のガイド連結部材5と一方の回転収容部6とだけで支持されている。これに応じて、他方のガイド連結部材5又は他方の回転収容部6は拘束されていない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドア扉とドア枠との間のカバーされた配置のための、2つの収容体と枢着連結されている2つのヒンジフレームとを有するドアヒンジに関する。当該2つの収容体は、ドア枠の収容部内とドア扉の幅の狭い側面内とに組み込み可能である。この場合、当該収容体はそれぞれ、当該ヒンジフレームの端部を収容する2つのガイド要素を有する。冒頭で説明した特徴を有するドアヒンジが、ヨーロッパ特許出願公開第1308592号明細書から公知である。両ヒンジフレームの各々の一方の端部が、回転収容部に回転可能に支持されていて、両ヒンジフレームの各々の他方の端部が、ガイド連結部材に回転可能に且つこのガイド連結部材に沿って可動に支持されている。当該ヒンジフレームの上側のガイド要素と下側のガイド要素とがそれぞれ、両収容体に設けられている。この場合、ドア扉側の収容体とドア枠側の収容体との両ガイド要素が、孔としてのガイド連結部材と回転収容部との配置に関して互いに正確に鏡像になっている。それ故に、1つの収容体のために設けられている当該両ガイド要素は、異なって製造される必要がある。したがって、射出成形による好適な製造方法の場合は、2つの異なる射出成形用金型が準備される必要がある。ドアヒンジの形態に応じて、同じガイド要素が、ドア扉側の収容体とドア枠側の収容体とのために設けられ得る。しかしながら、一方ではドア扉側の収容体と他方ではドア枠側の収容体とが異なる幅であるか又は異なって形成されたガイド連結部材が設けられている場合は、全部で4つの互いに異なるガイド要素が製造される必要がある。このことは、増大した製造経費に結びついている。特に射出成形による製造の場合は、4つの異なる射出成形用金型の準備が欠点である。さらに、これらの部材は、それらの後の配置に関してもドアヒンジに対して正確に付設される必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】ヨーロッパ特許出願公開第1308592号明細書
【特許文献2】ドイツ連邦共和国特許第102008056327号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の課題は、特に簡単に製造することができる、ドア扉とドア枠との間のカバーされた配置のためのドアヒンジを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
冒頭で説明した特徴を有するドアヒンジから出発して、この課題は、本発明により、ガイド要素のガイド部材がそれぞれ、2つのガイド連結部材及び2つの回転収容部、特に孔を有することによって解決される。この場合、1つのヒンジフレームの端部がそれぞれ、一方のガイド連結部材と一方の回転収容部とだけで支持されている。これに応じて、他方のガイド連結部材又は他方の収容孔は拘束されていない。複数のガイド要素が、左側と右側との双方で配置され得るように、すなわちヒンジフレームの上側で又は180°だけヒンジフレームの下側で1つの収容体に配置され得るように、これらのガイド要素が、説明した形態によって形成されている。その結果、1つの収容体の当該両ガイド要素が、同様な方法で、例えば射出成形を通じて同じ工具によって製造され得る。これによって、製造経費が減少する。ドアヒンジの取り付け時でも、対応する複数の当該部材が区別される必要がない。これによって、さらなる簡素化が実現される。
【0005】
説明した形態は、特にドアヒンジに対して適している。ドアヒンジの場合、各ヒンジフレームの一方の端部が、複数の回転収容部の1つの回転収容部で回転可能に支持されていて、各ヒンジフレームの他方の端部が、他方の収容体の1つのガイド連結部材内で回転可能に且つこのガイド連結部材に沿って可動に支持されている。一方のヒンジフレームの両端部が、回転収容部内で専ら回転可能であり、他方のヒンジフレームの両端部が、ガイド連結部材内に通されている形態も、別の実施の形態として考えられる。
【0006】
ガイド要素を左側と右側との双方で組み込みできるようにするため又は複数の収容体の1つの収容体のヒンジフレームの上側及び下側で組み込みできるようにするため、一方では両ガイド連結部材と他方では両回転収容部とがそれぞれ、ガイド要素のガイド部材に中心線に対してミラー対称に配置されていることが、本発明の好適な形態にしたがって提唱されている。
【0007】
ドアヒンジの希望する運動学に応じて、及び、ドア枠の、ドア扉に対する設けられている構造空間に応じて、両収容体が異なる幅でもよく又は異なって延在するガイド連結部材を当該両収容体のガイド要素に有してもよい。しかし、このときでも、2つの同じガイド要素が、当該両収容体の各々に対して設けられ得るという利点が奏される。本発明の別の形態によれば、ガイド部材が、全てのガイド要素で同じに形成されている。これらのガイド要素は、同じ幅のガイド要素と同じ長さのガイド連結部材とがドア枠側の収容体とドア扉側の収容体とに対して設けられている場合に可能である。このとき、全てのガイド要素が単一の射出成形用金型内で形成され得るという利点が奏される。したがって、例えば、全てのガイド要素が、一致するブランク金型から形成されていることが可能である。この場合、さらに異なる加工手段が、ドア扉側の収容体又はドア扉側の収容体の配置に応じて設けられ得る。
【0008】
変位を可能にする溝、ねじ山等が、対応するブランク金型内に形成され得るので、ガイド要素が、収容体に対して特に変位可能である。さらに、異なる変位装置、すなわち異なる変位手段も、一方ではドア扉側の収容体と他方ではドア枠側の収容体とに対して適していることに留意すべきである。それ故に、それぞれのガイド要素の異なる別の加工が、一致するブランク金型から出発して実施できる。
【0009】
収容体をドア扉又はドア枠に固定できるようにするため、これらの収容体は、目的に適した端部側の固定部材を有する。この場合、好適な別の構造にしたがって、ガイド要素が、付設されたそれぞれの収容体の当該固定手段に対して垂直及び/又は水平に変位可能に配置されている。床面に対するドア扉の高さを調整するためには、垂直方向の変位、すなわちドアヒンジの回転軸線に対して平行な変位が必要である。その結果、部屋の閉鎖及び光学的な映像を妨害する非常に大きい間隙が、扉の下側で発生することなしに、ドアが挟まって止まらないで移動され得ることを保証することができる。
【0010】
さらに、ドア扉が水平にも変位可能である。この場合、閉められているドア扉に関して、ドア扉の面に対して平行な水平方向の変位によって、継手隙間、すなわちドア枠とドア扉との間の横の間隔が、扉の両側で同時に調整され得る。当該対応する変位は、横調整とも呼ばれる。
【0011】
閉められているドア扉の面に対して垂直な水平方向の変位は、押圧変位と呼ばれる。どのくらい間隔を詰めて閉じられているドア扉がドア枠に隣接しているかが、この押圧変位によって調整され得る。この押圧変位は、例えばドア扉をドア枠の鏡面と同一平面に整合させるために及び/又は閉められているドア扉で座金に印加された押圧力を調整できるようにするために利用され得る。
【0012】
変位を可能にするため、ガイド要素が、例えば楕円孔を有し得る。この楕円孔は、希望した変位方向に応じて垂直方向又は水平方向に延在している。この場合、汎用な使用を可能にするため、楕円孔の部分領域、特に中央領域が、別の変位手段、例えば調整スピンドルを収容できるようにするために当該脇で拡張されてもよい。このとき、調整スピンドルを収容するためには、射出成形によって形成されたブランク金型から出発して、調整スピンドル用のねじ山を切るための独立したさらなる方法ステップを提供する必要がある。
【0013】
本発明のもう1つの側面は、収容体の形態に関する。
【0014】
従来の技術によれば、収容体の一部としての基礎本体が、重くて同時に経費をかけて製造すべき射出成形部品として形成されているか(ヨーロッパ特許出願公開第1308592号明細書)又は2つのヘッドモジュールとこれらのヘッドモジュール間に配置された薄板とから構成される(ドイツ連邦共和国特許第102008056327号明細書)一方で、本発明の特に好適な形態によれば、複数の収容体のうちの少なくとも1つの収容体が、端部側の複数の固定部材とこれらの固定部材を結合させる1つの中心部材とを有する、薄板から一体的に形成された1つの基礎本体を備えることが提唱されている。この薄板は、比較的簡単に曲げられて打ち抜きされ得る。この場合、特に高い強度も、当該一体的な形態によって発生する。特に、固定部材は、収容体の表面に配置され得、中心部材は、収容体の裏面に配置され得る。この場合、当該基礎本体は、当該中心部材から当該固定部材に向かう移行部分として横ウェブを有する。この場合、当該横ウェブの領域内ごとには、1つのガイド要素が、固定手段及び/又は変位手段を通じて変位可能に当該中心部材と当該それぞれの固定部材との間に配置されている。正面図では、当該固定部材と当該中心部材とが、ほぼ横ウェブの長さにわたって前方から重なり合っている。したがって、断面内のU字状の構造が形成される。この場合、ガイド要素用の固定手段及び/又は変位手段が、当該U字状の構造内に配置されて付設され得る。
【0015】
複式の変位を可能にするため、溝ガイド、楕円孔等としてのガイド手段が、相対移動する部材間に目的に合わせて設けられている。しかし、変位カム、調整スピンドル、変位楔等のような変位手段がさらに存在してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】開位置にある本発明のドアヒンジの投影図である。
【図2】図2によるドアヒンジの正面図である。
【図3】図2による線A−Aに沿った断面図である。
【図4A】ガイド要素の異なる前面図である。
【図4B】ガイド要素の異なる前面図である。
【図5A】図2の線B−Bに沿った断面図である。
【図5B】図2の線C−Cに沿った断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明を1つの実施の形態だけを示す図面に基づいて説明する。
図1は、ドア扉とドア枠との間のカバーされた配置のための本発明のドアヒンジを示す。当該ドア扉及びドア枠は、見やすさの目的のために図示されていない。このドアヒンジは、第1収容体1a及び第2収容体1bを有する。この第1収容体1a及びこの第2収容体1bは、ドア枠の収容部内とドア扉の幅の狭い側面内とに組み込み可能である。収容体1a及び1bは、回転軸線Dに沿って連結されている2つのヒンジフレーム2a,2bで枢着連結されている。この場合、収容体1a,1bはそれぞれ、ヒンジフレーム2a,2bの端部を収容するガイド要素3を有する。
【0018】
ドアヒンジの組み立てた状態では、回転軸線Dが、垂直方向Zに延在する。
【0019】
ヒンジフレーム2a,2bの端部の上側及び下側で見て、ガイド要素3の隣接するガイド部材4がそれぞれ、孔としての、利用されなかった1つのガイド連結部材5及び利用されなかった1つの回転収容部6を有することが、図1中で既に識別することができる。
【0020】
ドアヒンジの運動学並びにガイド連結部材5及び回転収容部6の目的は、特に図3及び図4Aを考慮して明瞭になる。したがって、両ヒンジフレーム2a及び2bの一方の端部がそれぞれ、収容体1a,1bの一方の収容体のその他の回転収容部6内に回転可能に通されていて、両ヒンジフレーム2a及び2bの他方の端部がそれぞれ、当該他方の収容体1b,1aのガイド要素3のガイド連結部材5内に回転可能に且つ長手方向に摺動可能に通されている。左側又は右側で組み込みできるようにするため、すなわちヒンジフレーム2a,2bの上側と180°だけ回転されたヒンジフレーム2a,2bの下側との双方で組み込みできるようにするため、ガイド部材4は、二重のガイド連結部材5及び回転収容部6を有する。このとき、180°だけの回転時に、左右逆さまの配置が存在する。このため、各ガイド部材には、両ガイド連結部材5及び両回転収容部6が、中心線Mに対してミラー対称に配置されている。
【0021】
一方ではドア扉に固定され、他方ではドア枠に固定されるため、両収容体1a,1bは、ドアヒンジの仕様に応じて異なって形成されたガイド要素3を有し得る。しかしながら、図面は、特に好適な形態を示す。この形態の場合、全てのガイド要素3のガイド部材4が同じに形成されている。この場合、これらのガイド要素3は、正確に同じに形成され得るか又は一致するブランク金型から少なくとも形成され得る。すなわち、ガイド要素3の全てが、金属射出成形によって同じ形に製造され得る。この場合、異なる最終加工が、選択的に且つ第1収容体1a又は第2収容体1bに対する配置に応じて実施できる。収容体1a,1bに対するガイド要素3及びヒンジフレーム2a,2bの異なる種類の変位を実現するためには、例えば異なる最終加工及び/又はその他の要素との組み合わせが適する。
【0022】
以下で詳しく説明するように、当該実施の形態中で示されたドアヒンジは、その閉位置におけるドア扉に対して垂直方向zの変位とこの方向zに対して垂直に2つの水平方向x,yの変位とを可能にする。それ故に、3次元のドアヒンジが提供される。このドアヒンジは、特に簡単に変位され得る。
【0023】
図1では、両収容体1a,1bには、端部側の固定部材8とこれらの固定部材8を結合させる中心部材9とを有する薄板から一体的に形成された基礎本体7があることを識別することもできる。基礎本体7は、曲げ、打ち抜き及び孔開けによって特に簡単に製造されているにもかかわらず、高い安定性及び強度を有する。基礎本体7の全体が単体の部材から形成されていることも、当該高い安定性及び強度に寄与している。
【0024】
収容体1a,1bの前面に配置された固定部材8と中心部材9とが、水平方向zに部分的に重なり合っている。この場合、固定部材8は、当該重畳領域内で横ウェブ10によって中心部材9に連結されている。この横ウェブ10は、それぞれの固定部材8及び中心部材9と一緒にほぼU字状の領域を形成する。この場合、ガイド要素3が、当該重畳領域内に配置されている。
【0025】
以下に、ガイド要素3の配置を詳しく説明する。この場合、第1収容体1aと第2収容体1bとの双方に対して配置され、異なる方向に変位され得るようにするため、ガイド要素3が、その製造時に既に適合された形を有することが重要である。
【0026】
したがって、ガイド要素3が、ガイド要素4に対向する部材11に垂直方向に延在する楕円孔12を有することを図4B中で識別することができる。この場合、当該楕円孔12は、中央領域13内の脇で拡張されている。さらに、張出部14が、ガイド部材4に対向する部材11に形成されることを識別することができる。これらの張出部14は、ガイドの目的のために設けられている。また、溝15も、ガイド部材4の裏面に形成されている。
【0027】
図1と図2との比較観察から分かるように、溝15は、第1収容体1aのガイド要素3を固定部材8に対して垂直に第1水平方向xに送るために設けられている。
【0028】
調整スピンドル16が変位手段としてさらに設けられていることが、図5Aの断面から読み取ることができる。この調整スピンドル16が、頭部によって固定部材8に支持されていて、脚部と止め座金17とによって中心部材9に支持されている。この調整スピンドル16は、中央領域13内の拡張部分の楕円孔12の直径に合わせられている。この場合、中央領域13は、対応する雌ねじを少なくとも第1収容体1aのガイド要素3に形成されている。この雌ねじは、調整スピンドル16と協働する。ガイド要素3が、調整スピンドル16の回転時に第1水平方向xに沿って基礎本体7に向かって送られる。この基礎本体7は、張出部14′によってガイド部材4の裏面の溝15に係合する。
【0029】
これに対して、垂直方向zと第2水平方向yとの変位手段は、第2収容体1bに設けられている。図5Bによれば、第2収容体1bの場合は、スペーサ部材18が、薄板から形成された基礎本体7とガイド要素3との間に設けられている。このスペーサ部材18は、その表面にピン19を有する。これらのピン19は、付設された固定部材の溝15′に係合する。図面中に示されなかった溝が、ガイド要素3に当接するスペーサ部材18の裏面に設けられている。当該溝は、図4B中に示されたガイド要素3の張出部14と協働し、垂直方向の送りを可能にする。
【0030】
固定するために設けられているねじ部材20が、固定部材8とスペーサ部材18とガイド要素3とに螺入し、ねじ山21に螺合する。ねじ山21が、基礎本体7の中心部材9で支持され得る。この場合、しかしながら、変位を可能にするため、或る程度の遊びが、第2水平方向yに適切に設けられている。しかし、第2水平方向yの当該変位手段に関しては、様々な実施の形態が考えられる。したがって、ねじ部材20が、遊びなしに固定部材8に対して又はスペーサ部材18に対して配置され得る。この場合、しかし、楕円孔が、それぞれの別の部材に形成される必要がある。例えばねじ部材20が、図1中に示されたものとは違って固定部材8に向かって第2水平方向yに摺動不可能である場合は、スペーサ部材18が、第2水平方向yに延在する対応する楕円孔を有する必要がある。しかしながら、このような構成の場合は、ねじ部材21が、第2水平方向の遊びなしに中心部材9に支持されてもよい。
【0031】
図2、図5A及び図5B中には、当該変位手段のために設けられている調整スピンドル16及びねじ部材20を、収容体1a及び1bをドア枠又はドア扉に結合させるための固定ねじと同様に正確にカバーするため、カバープレート22が、オプションの付属品として固定部材8上に配置され得ることが示されている。
【符号の説明】
【0032】
1a 第1収容体
1b 第2収容体
2a ヒンジフレーム
2b ヒンジフレーム
3 ガイド要素
4 ガイド部材
5 ガイド連結部材
6 回転収容部
7 基礎本体
8 固定部材
9 中心部材
10 横ウェブ
11 ガイド部材に対向する部材
12 楕円孔
13 中央領域
14 張出部
14′張出部
15 溝
16 調整スピンドル
17 止め座金
18 スペーサ部材
19 ピン
20 ねじ部材
21 ねじ山
22 カバープレート
D 回転軸線
M 中心線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア扉とドア枠との間のカバーされた配置のための、2つの収容体(1a,1b)と枢着連結されている2つのヒンジフレーム(2a,2b)とを有するドアヒンジであって、前記2つの収容体は、前記ドア枠の収容部内と前記ドア扉の幅の狭い側面内とに組み込み可能であり、前記収容体(1a,1b)はそれぞれ、前記ヒンジフレーム(2a,2b)の端部を収容する2つのガイド要素(3)を有する当該ドアヒンジにおいて、
前記ガイド要素(3)のガイド部材(4)がそれぞれ、2つのガイド連結部材(5)及び2つの回転収容部(6)を有し、1つのヒンジフレーム(2a,2b)の端部がそれぞれ、一方のガイド連結部材(5)と一方の回転収容部(6)とだけで支持されていることを特徴とするドアヒンジ。
【請求項2】
各ヒンジフレーム(2a,2b)の一方の端部が、1つの回転収容部(6)で回転可能に支持されていて、各ヒンジフレーム(2a,2b)の他方の端部が、1つのガイド連結部材(5)で回転可能に且つこのガイド連結部材(5)に沿って可動に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のドアヒンジ。
【請求項3】
一方では前記両ガイド連結部材(5)と他方では前記両回転収容部(6)とが、各ガイド要素(3)の前記ガイド部材(4)に中心線(M)に対してミラー対称に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のドアヒンジ。
【請求項4】
前記収容体(1a,1b)では、それぞれの前記ガイド要素(3)が同じであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のドアヒンジ。
【請求項5】
全てのガイド要素(3)が、同じに形成されたガイド部材(4)を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のドアヒンジ。
【請求項6】
全てのガイド要素(3)は、同じであるか又は一致するブランク金型から形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のドアヒンジ。
【請求項7】
前記ガイド要素(3)は、射出成形によって形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のドアヒンジ。
【請求項8】
前記収容体(1a,1b)は、前記ドア扉又は前記ドア枠に固定するための端部側の固定部材(8)を有すること、及び、前記ガイド要素(3)は、付設された前記収容体(1a,1b)の前記固定部材(8)に対して変位可能に配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のドアヒンジ。
【請求項9】
前記ドア扉が、前記ドア枠に対して垂直方向(z)に位置決め可能であり、前記ドア扉の閉位置に関しては互いに垂直にある2つの水平方向(x,y)に位置決め可能であることを特徴とする請求項8に記載のドアヒンジ。
【請求項10】
前記ガイド要素(3)は、垂直方向(z)に延在する楕円孔(12)を有し、この楕円孔(12)は、中央領域(13)内の脇で拡張されていることを特徴とする請求項8又は9に記載のドアヒンジ。
【請求項11】
前記収容体(1a,1b)のうちの少なくとも1つの収容体が、端部側の固定部材(8)とこれらの固定部材(8)を結合させる中心部材(9)とを有する薄板から一体的に形成された基礎本体(7)を有することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のドアヒンジ。
【請求項12】
前記固定部材(8)は、前記収容体(1a,1b)の表面に配置されていて、前記中心部材(9)は、前記収容体(1a,1b)の裏面に配置されていて、前記基礎本体(7)が、前記中心部材(9)から前記固定部材(8)に向かう移行部分として横ウェブ(10)を有し、前記横ウェブ(10)の領域内ごとには、1つのガイド要素(3)が、固定手段及び/又は変位手段を通じて変位可能に前記中心部材(9)と付設された前記固定部材(8)との間に配置されていることを特徴とする請求項11に記載のドアヒンジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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