説明

ドキュメント変換/組み入れシステム

【課題】ペーパードキュメントを電子ドキュメントに変換しかつ後でアクセスできるような方式でこれを保存できるシステムを提供する。
【解決手段】事業体内で作成されたドキュメントを、該ドキュメントに後でアクセスが可能な事業体のデータストア内に組み入れるためのドキュメント管理システムを提供する。第1のフォーマットのドキュメントと該ドキュメントを記述させる命令を包含した仕様とが提供される。このドキュメントは、そのドキュメントの記述と共に第2のフォーマットで受け取られる。第2のフォーマットのドキュメントは、その位置特定を容易にさせるようにその記述に応答してデータストア内にインポートされる。本発明によれば、ドキュメントの電子的保存及びその生成後のアクセスを希望するユーザにとってより簡単かつより柔軟性のある変換及び索引付け処理過程を提供できるので有利である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、本明細書に組み込むものとする2003年3月20日に提出された「Method and System of Context Scanning」と題する米国特許出願第10/392,573号に関連する。
【0002】
本発明は、全般的にはドキュメントの管理に関し、さらに詳細にはペーパードキュメントの電子ファイルへの変換、並びに後続のアクセスのための該ファイルに対する索引付けに関する。
【背景技術】
【0003】
ペーパーレス職場の考え方は、その到来が予想されて久しいが、大部分の事業体では未だ現実のものとなっていない。後でアクセスするために保管しアーカイブしなければならない重要な情報を含むことが多いペーパードキュメントが残り続けている。一例として、ヘルスケア提供者が挙げられる。患者が例えば病院、健康維持組織のオフィスまたは診療所を訪れた最初のときに、患者の身元、保険の範囲、連絡先/緊急情報、医療履歴、及び適用免除(waiver)を反映したペーパーのドキュメントが作成されるのが一般的である。慣例では、事業体はこのドキュメントを回収して保存し、患者−提供者関係の後続の時点において(例えば、医師が患者の医療履歴に対する参照を必要としたとき、または提供したサービスについて患者に対する請求が必要となったときに)これらにアクセスできるようにしている。
【0004】
ペーパーのドキュメントを電子形式に変換し保存することに対する希望が生じることが頻繁にあり、特に大きな事業体では頻繁にある。このペーパードキュメント自体を例えば倉庫内などに保持するといった代替手段では、コストがかかると共に、必要とされた情報の場所を特定してアクセスすることが困難となる可能性がある。ドキュメントを電子フォーマットに変換することによって幾つかの恩恵を得ることができる。これによれば、ドキュメントを安価に保存できると共に、複数のユーザが容易にアクセス可能なネットワーク上に配置することが可能となる。電子ドキュメントはさらに、事業体の業務内により直接的に組み入れることができる。例えばここでもヘルスケア提供者の事業体を一例として挙げると、保険情報を包含した電子ファイルを患者請求書の作成に使用するための受取勘定アプリケーション内に直接リンクさせることが可能である。こうした組み入れによって、管理担当者の負担を軽減し、かつ患者ドキュメントの配置を誤ったり遺失したりするリスクを低減させることが可能となる。
【0005】
これらを保存する前には、ペーパードキュメントから電子ファイルを生成して索引付けしなければならない。この変換及び索引付けの処理過程は典型的には、非常に労働集約的であるため、これをアウトソーシングするのが好適となる。しかし、変換及び索引付けのタスクを実行するという作業は、ファイルを使用することになる下流のアプリケーションからのフォーマット作成要求によって複雑化することがある。この変換を完成するのにその下流アプリケーションに特異的なソフトウェアやハードウェアの形式のインフラ並びにその下流アプリケーションに対する精通が必要となる可能性があるため、この複雑化によってアウトソーシングの選択範囲が制限される可能性がある。さらに会社は、様々な理由のために、変換及び索引付け処理過程の一部だけをアウトソーシングするように選択することや、初期の変換を実施し終えた後に発生した事業上の必要性を満たすためにファイル記述の変更を希望することがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、ペーパードキュメントを電子ドキュメントに簡単に変換でき、かつこれを後でアクセスできるように直感的な方式で保存できるようなシステムに対する要求が存在する。さらにこの解決法は、変換処理の一部またはすべてを実行する外部の供給体と、ドキュメントを作成かつ提供し後でこの電子ファイルを自らの業務に使用することになる事業体の顧客と、の間のシームレスな統合を可能とさせるべきである。さらに、電子ファイルのフォーマットによって、業務上の必要性の変更に対して後から適応できるようにすべきである。その一方、より簡単かつより柔軟性のある変換及び索引付け処理過程によれば、アウトソーシング受託者の支援を伴うか伴わないかによらず、事業体による自らのドキュメントの管理に関してより多くの選択肢が生成される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明により、ドキュメントを変換し事業体の業務内に組み入れるためのシステム及び方法を開示する。一実施形態では、本発明は、第1のフォーマットのドキュメントと、該ドキュメントに関する記述を生成させる命令を含んだ仕様とを供給すること、第2のフォーマットのドキュメントを受け取ること、該仕様に応答して作成されておりかつドキュメントの属性について記述しているドキュメントに関する記述を受け取ること、並びに該記述に応答して第2のフォーマットのドキュメントをデータストア内にインポートすること、が可能である。これらの工程を実行することによって本発明は、ペーパーのドキュメントを変換し事業体内に組み入れること、並びにこの変換及び組み入れのタスクを別の実体によって実行すること、を可能とするので有利である。
【0008】
別の実施形態では、本発明は例えば、リポジトリ、バッチインポート・モジュール及びデータストアという構成要素を備える。リポジトリは、第1のフォーマットのドキュメント及び仕様を保存するように構成されている。この仕様は、ドキュメントの属性に基づいて複数のドキュメントの記述を生成させる命令と、この記述の構文を定義させる命令と、を含む。リポジトリはさらに、ドキュメント及び仕様を変換施設に供給するように構成されている。バッチインポート・モジュールは、第2のフォーマットのドキュメントと、その仕様に応答して作成された第2のフォーマットの複数のドキュメントの記述と、を受け取るように適応されていると共に、さらに該記述に応答して第2のフォーマットの複数のドキュメントをデータストア内にインポートするように適応されている。データストアは、第2のフォーマットでドキュメントを保持していると共に、第2のフォーマットの複数のドキュメントへのアクセスをユーザに提供するように構成されている。したがって開示したシステムは、仕様及びあるフォーマットにあるドキュメントを取得し、かつユーザが後でアクセスできるようにしたデータストアにこのドキュメントを別のフォーマットでインポートするように設計されている。
【0009】
本発明の別の実施形態では、電子ファイルを該ファイルの記述に応答してデータストア内に組み入れるためのコンピュータ実現による方法を提供する。本発明は、電子ファイル及び該ファイルの記述を受け取る工程と、この記述内に包含された位置情報に基づいて電子ファイルを記憶媒体上に配置させる工程と、電子ファイルをデータストア内にコピーする工程と、電子ファイルに関連付けされた索引付けデータを該電子ファイルの記述から抽出する工程と、電子ファイルの記述から抽出した索引付けデータに応答してデータストア内の電子ファイルを索引付けする工程と、を実行する。別の実施形態では、本発明は、提供したこれらの工程及び別の工程を実行するための様々なコンピュータプログラム成果物を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図面は、本発明の実施形態について単に例示を目的として図示したものである。当業者であれば以下の説明から、本明細書に記載した発明の原理を逸脱することなくここに図示した構造及び方法に対する代替的な実施形態を利用し得ることを容易に理解されよう。
【0011】
本発明をその好ましい実施形態に関連して記述することにするが、本発明をこれらの実施形態に限定しようと意図していないことを理解されたい。それどころか、添付の特許請求の範囲により規定したような本発明の精神及び趣旨の域内に含まれ得るすべての代替形態、修正形態、及び等価形態を包含するように意図している。
【0012】
図1は、本発明の一実施形態によるバッチ生成/インポート・システムの例示的な環境100を表したハイレベル・ブロック図である。図1の環境100では、事業体102は、ペーパードキュメントなどの入力ドキュメント110と、入力ドキュメント110からバッチ150を生成する方法に関する命令を包含した仕様120と、を作成する。入力ドキュメント110及び仕様120は変換施設104に伝達される。変換施設104は入力ドキュメント110及び仕様120をバッチ作成機構140に供給しており、このバッチ作成機構140はこれらを使用してバッチ150を生成する。バッチ150は、入力ドキュメント110の電子画像と仕様120に従ってフォーマット形成されたファイルの記述154とからなるグループを含む。バッチ150は、変換施設104において生成された後、次いで事業体102に戻される。事業体102は、このバッチ150をデータストア130内に組み入れており、このデータストア130においてバッチ150に対するユーザアプリケーション410によるアクセスが可能となる。
【0013】
入力ドキュメント110及び仕様120は様々なソースによって供給されることがある。入力ドキュメント110は、ペーパーのドキュメントや電子ファイル152とすることが可能であり、また別の機械や人間が読み取れるフォーマット形式とすることもある。ヘルスケア提供者その他の顧客対面の事業体102の場合では、その入力ドキュメント110のソースは、顧客との対話であったり、保険会社や請求書作成会社などの第3者であることがある。また別法として、入力ドキュメント110が旧来のコンピュータ・システム、委託業者、別のアプリケーションまたは別のソースに由来することもあり得る。
【0014】
仕様120はさらに、様々な形式を取ることがあり、また事業体102内で作成されることや事業体102の外で作成されることもある。この仕様は、入力ドキュメント110の様々な属性を記述する方法に関する命令を包含している。これらの属性のうちの幾つかは、ドキュメントの作成日付、ソース、あるいは変換日付を含むことがあり、また別法としてこれらはさらに、ドキュメント110のコンテンツを反映することもあり得る。ドキュメントが例えば医療記録を含むとき、その仕様120は、患者名、内部の患者ID、患者の診療履歴番号、及び入力ドキュメント110を記述するためのドキュメントタイプなどの属性を含むことがある。これらの属性は索引構造として表現されることがある。仕様内の索引構造は、記述したファイルを実際に使用することになる事業体の選好に従って変更することができる。この仕様は任意の索引構造を示すことや、全く索引構造を示さないことがある。一実施形態では、その仕様自体は例えば、XMLドキュメントタイプ定義(DTD)を含むことがある。例示的な仕様120については、図3で検討の中において後でより詳細に説明する。
【0015】
事業体102は、入力ドキュメント110及び仕様120を変換施設104に提供し、その代わりにバッチ150を受け取っているある組織である。事業体102は多くの数のペーパードキュメントを作成し、これらのドキュメントに対して電子的に容易にアクセスすることを希望するある実体とすることができる。事業体102は例えば、請求伝票、患者ID及び保険記録の写し、並びに郵便通信物などのペーパードキュメントを回収するヘルスケア提供者とすることも可能である。こうした事業体102は、これらのペーパー記録内に包含された情報を後でアクセスできるように組織化された方式で(例えば、請求書作成や顧客探索の目的で)保存することを希望することがある。事業体102はデータストア130(より詳細には後で説明する)を有しており、データストア130はこうしたアクセスを容易にするために事業体ファイルを保存することがある。
【0016】
データストア130は電子ファイル152及び該ファイルに対する索引を包含する。データストア130は電子データベースの形式を取ることがあるが、別法としてデータストア130は別の種類のリポジトリを介して実現することもあり得る。これは、サーバ、パーソナル・コンピュータ、または記憶媒体のホスト下に置くことができる。
【0017】
変換施設104は入力ドキュメント110及び仕様120を受け取り、これらをバッチ150になるように変換する。変換施設104は事業体102と同じ実体またはこれに属させることが可能であり、あるいはドキュメントを処理するために採用したアウトソーシング会社またはサービスとすることが可能であり、またあるいは別の第3者を表すことも可能である。変換施設104はバッチ作成機構140(より詳細には後で説明する)のホストの役割をしており、このバッチ作成機構140は入力ドキュメント110及び仕様120をバッチ150になるように変換する。
【0018】
図1に示した環境において、仕様120、入力ドキュメント110及びデータストア130はすべて単一の事業体102内に収容されており、一方バッチ作成機構140は変換施設104内に配置されている。しかし、必ずしも本発明の実施形態のすべてが図示した構成要素を全部含む必要はない。さらに、必ずしもこれらの構成要素を図示したように収容する必要はない。すなわち、これらの構成要素は、別の実体のホスト下に置くことが可能であり、また幾つかのケースではスタンドアロンとさせることもあり得る。本システムの幾つかの実現形態では、これらの様々な構成要素が異なる構成で出現することもあり得る。同様に、本発明の全体を通じて別の構成要素や下位構成要素について説明するが、本発明の様々な実施形態が記述した構成要素や下位構成要素を含まないこともあり得ること、構成要素や下位構成要素が図示した以外の構成でホスト下に置かれることもあり得ること、また構成要素や下位構成要素(ある構成要素の内部にある場合もある)が図示したのと別の位置でホスト下に置かれることや別の実体によるホスト下に置かれることもあり得ること、を理解されたい。
【0019】
図1に表したように、転送インタフェース160は事業体102を変換施設104に結合させている。これらのインタフェース160のそれぞれは、ローカル・エリア・ネットワーク及び/またはワイド・エリア・ネットワークを含むことがあり、あるいはイーサネット(商標)、TCP/IP、またはHTTPなどの従来の任意のネットワーク化テクノロジーを使用することもある。一実施形態では、このインタフェース160の一方または両方は、IEEE1394のファイアワイヤ(FireWire)、ユニバーサルシリアルバス(USB)、シリアル及び/またはパラレル接続などの様々な通信テクノロジーを介して接続されている。さらに別の実施形態では、様々な要素同士は直接的な接続を有しない。その代わりに、ペーパードキュメントその他のデータは物理的に転送されており、あるいは、フレキシブルディスク、CD−ROM、DVD、または磁気式、光学式もしくは半導体式の別のメモリなどの記憶媒体上にエンコードされた後にその目的箇所まで物理的に転送されることもある。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態による図1の環境100の1つまたは複数の構成要素のホストとなる典型的なコンピュータ・システム200の機能図を表したハイレベル・ブロック図である。以下に記載するその他の構成要素及び下位構成要素もこのコンピュータ・システム200のホスト下に置かれることがある。図示したのは、バス204と結合させた少なくとも1つのプロセッサ202である。バス204に結合させているものにはさらに、メモリ206、記憶デバイス208、キーボード210、グラフィックスアダプタ212、ポインティング・デバイス214、及びネットワークアダプタ216がある。ディスプレイ218はグラフィックスアダプタ212と結合させている。
【0021】
プロセッサ202はINTEL x86(商標)、SUN MICROSYSTEMSのSPARC(商標)、またはPOWERPC(商標)互換性のCPUなど任意の汎用プロセッサとすることができる。記憶デバイス208は一実施形態ではハードディスクドライブであるが、さらにデータの保存が可能な書き込み可能コンパクトディスク(CD)やDVD、あるいは半導体メモリデバイスなど別の任意のデバイスとすることも可能である。メモリ206は例えば、ファームウェア、読み出し専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダム・アクセス・メモリ(NVRAM)、及び/またはRAMとすることがあり、プロセッサ202が使用する命令やデータを保持している。ポインティング・デバイス214は、マウス、トラックボール、または別の種類のポインティング・デバイスとすることができ、これをキーボード210と組み合わせて使用することによってコンピュータ・システム200内にデータが入力される。グラフィックスアダプタ212は、画像やその他の情報をディスプレイ218上に表示させる。ネットワークアダプタ216はコンピュータ・システム200をネットワークに結合させている。
【0022】
当技術分野で周知のように、コンピュータ・システム200は、本明細書に記載した機能を提供するためのコンピュータプログラム・モジュールを実行するように適応させている。本明細書で使用する場合、「モジュール」という用語によって、指定した機能を提供するためのコンピュータプログラム・ロジックを指し示すことがある。モジュールはハードウェア、ファームウェア及び/またはソフトウェアの形で実現させることができる。モジュールは、記憶デバイス208上に保存されており、メモリ206内にロードされてプロセッサ202によって実行されることが好ましい。
【0023】
コンピュータ・システム200内部におけるハードウェアやソフトウェアの種類は、そのバッチ生成/インポート・システムの実現形態に応じて様々とすることができる。例えば、高ボリューム環境で動作するバッチ生成/インポート・システムは高い処理スループットを提供するための複数のプロセッサ及びハードドライブ・サブシステム、並びに複数の同時ユーザに対応するための複数のディスプレイ及びキーボードを有することがある。同様に、ある種の実施形態は、そのシステムの指定された機能に応じてディスプレイ218、キーボード210及び/またはネットワークアダプタ216などのある種の構成要素を省略することがある。さらに、コンピュータ・システム200は多種多様なフォーマットでの画像表示、ユーザのシステムへのキュリティ上安全なログイン、及び管理機能への対応などの追加的な従来の機能(本明細書では詳細には記載しない)を支援することがある。
【0024】
図3は、図1のバッチ作成機構140をより詳細に表した図である。一実施形態では、バッチ作成機構140は、入力ドキュメント110及び仕様120を受け取るため、並びにこれらに基づいて1つまたは複数のバッチ(または、バッチファイル)150を作成するために様々なサブシステムを含んでいる。これらのサブシステムには、電子ファイル作成機構310、記述作成機構320、及びバッチ・モジュール330が含まれる。バッチ作成機構140は、ペーパーのドキュメントを電子ファイル152に変換しこの電子ファイル152の記述154を生成するための1つのユニットまたはサービスを会社内部に含むことがある。別法としてこれには、自動化した画像変換、記述の作成、及びバッチ150を生成するためのグループ化機能に従ったデバイスを含むことがある。バッチ作成機構またはそのサブシステムの機能は、その一部が様々なモジュールを介して実現されることがある。
【0025】
電子ファイル作成機構310は入力ドキュメント110を受け取り、これらを電子ファイル152(好ましくは、電子画像ファイル)に変換する。入力ドキュメント110が例えばペーパードキュメントの形式であれば、電子ファイル作成機構310はスキャナを用いてこのドキュメントを.pdf、.tiff、.jpegまたは別のフォーマットのファイルに変換する。入力ドキュメント110が数ページのペーパードキュメントであるか、あるいは単一のドキュメントで両面を有する場合、電子ファイル作成機構310はペーパードキュメントのそれぞれの面ごとに1つの電子ファイルを生成することがある。しかし、入力ドキュメント110がすでにユーザアプリケーション410によりアクセス可能な電子形式である場合、本発明の一実施形態は電子ファイル作成機構310を除外することがある。例えば、顧客呼び出し画面上で取り込まれた情報が、例えば電子形式でしか存在しないことがある。この種の入力によって機能するように設計された本発明の一実施形態では、電子ファイル作成機構310を除外しながらも本発明を実現することが可能である。
【0026】
次に記述作成機構320に進むと、記述作成機構320は、入力ドキュメント110及び仕様120を受け取り、これらに基づいて入力ドキュメント110に関する1つまたは複数の記述154を生成する。別法として、記述作成機構は、記述154の生成のために入力ドキュメント110ではなく電子ファイル作成機構310により生成された電子ファイル152を用いることがある。記述作成機構320はこの仕様120を用いてその記述154内に記録すべきファイルに関する情報またはその属性、並びにその記述154が取るべき形式を決定する。例えばその仕様120がXMLドキュメントタイプ定義(DTD)の形式である場合、記述作成機構はこれを使用してXMLで(例えば、XMLメッセージまたはXMLドキュメントの形式で)記述154を生成することができる。このDTDから人間や機械は、XMLドキュメントまたはXMLメッセージで記録し得るフィールド及び値が何か、どの値が必須でありどれが任意選択であるか、並びに使用すべき構文が何かを決定することが可能である。記述作成機構は画像作成機構と同じ事業体内や別の事業体内に収容されることがある。一実施形態では、アウトソーシング受託者はスキャン工程のみを実行し、スキャン済みのドキュメントをドキュメントの索引付けをする事業体に戻している。
【0027】
一実施形態では、記述154は電子ファイルに関する、例えばファイル位置、作成日付、他の電子ファイル152との相互関係(例えば、2つの電子ファイル152が同じ原始入力ドキュメントの2つの面である場合)を含む電子ファイルの属性、ファイル内に包含されたコンテンツ、並びにファイルの索引付けを可能にするための様々な属性を指定する。記述154は必ずしも電子ファイルのこれらの属性のすべてに関する情報を包含している必要はなく、また幾つかの実施形態ではその他の詳細事項も含むことがある。電子ファイルがヘルスケア提供者により作成され委託業者によってスキャンを受けた患者記録に基づくケースでは、その記述154は、スキャン日付、患者名、ファイル名、ドキュメントのタイプ及びステータス、あるいは患者索引の構造や値などの索引構造といったフィールドに対応した値を含むことが可能である。患者索引構造などの索引構造に関しては、幾つかの下位構成要素が定義されることがある。一実施形態では、その患者索引構造は、幾つかの異なる識別子のいずれかによる患者ファイルの位置特定を可能にするためのルックアップ機能を含む。これによって患者ファイルに関して限定された情報しか有しない外部のシステムによるソースファイルへのアクセスが容易となる。
【0028】
単一の記述154によって複数の画像または入力ドキュメント110を記述することが可能であり、また複数の記述154が同じ画像または入力ドキュメント110を記述することもある。一例では、2つの電子ファイル152が患者の請求アドレスに関する情報だけを包含する患者アドレス記録に関する2つの面を含んでいる。これらの電子ファイル152の両者を記述するために単一の記述154が使用されることがある。別の例では、単一の電子ファイルが、多くの患者のために単一の保険会社が作成した支払い記録を包含している。こうしたケースでは、単一の電子ファイル内に包含された情報に基づいて、実施された個々の各支払いごとに1つの割合で幾つかの記述154、154が作成されることがある。
【0029】
バッチ・モジュール330に進むと、バッチ・モジュール330は記述作成機構320が生成した記述154と、電子ファイル作成機構310が生成した電子ファイル152と、を受け取る。バッチ・モジュール330はこれらを使用し、1つまたは複数のバッチ(バッチファイル)150を生成する。バッチは、電子ファイル152のグループと、このグループ150内の電子ファイル152に関連付けされた1つまたは複数の記述154と、からなる。ファイルをバッチの形にすることによって、本発明はファイルの取り扱いの容易性を向上させると共に、これらファイルをより効率よく処理することを可能にしている。一実施形態では、バッチを生成することは、個々の電子ファイル152からなるグループ並びにこれらに関連付けされた記述154の周りに仮想的な「ゴムバンド」を配置させたものと考えることができる。
【0030】
バッチ・モジュール330は電子ファイル152を様々なグループに分け入れている。電子ファイル152は、管理可能性、ファイル同士の論理的関係、ファイルの共通の特性を含む任意の数の検討事項及び目的に従ってグループにまとめられることがある。このグループ化機能は、モジュール、人手、並べ替えシステム、あるいは別のグループ化機構によって実施することがある。
【0031】
電子ファイル152がグループにまとめられた後、一実施形態では、各ファイルグループに対して1つのバッチIDを割り当てることがある。このバッチIDはある数字、単語、英数字の組み合わせ、あるいは別の識別子の形式とすることができる。バッチIDはそのバッチの生成日付その他の値と相関させることがある。電子ファイル152のグループにバッチIDを割り当てた後、この電子ファイル152に関連付けされた記述154はそのバッチIDを含んだバッチ情報を包含するように更新されることがある。その記述154がXMLファイルを含む場合、バッチID構成要素が定義され、各バッチIDが個別に1つの値として保存されることがある。さらに、バッチステータス構成要素、並びにその他の構成要素が定義されて保存されることがある。
【0032】
一実施形態では、ある種の特性を共有する電子ファイル152からなるグループに対してバッチIDが割り当てられることもある。例えば、ヘルス記録のコンテキストでは、あるグループ内のすべての電子ファイル152をある患者に関連付けすることや、ドキュメントを同じヘルス施設を起源とするように反映させることがある。こうしたケースで本発明の一実施形態では、そのバッチIDは、そのグループ内の各電子ファイルに関連付けされた1つまたは複数の記述154に保存可能なバッチファイルデフォルト記述154と関連付けすることができる。これによれば、バッチIDに多くの共有属性の省略表現の役割をさせることが本質的に可能となることによって記述154をより効率よく生成することが可能となる(こうしないと、個々の記述に基づいてコード化しなければならなくなる)。
【0033】
バッチ・モジュール330によって生成されるバッチ150は、電子ファイル作成機構310が生成した電子ファイル152のグループと、仕様120に従って生成されたこれらのファイルに関する1つまたは複数の記述154と、を含む。一例としてバッチ150は、XMLドキュメントの形式の記述154と、ペーパードキュメントをスキャナを用いて処理することによって生成した電子ファイル152と、を含むことがある。しかし、別の構造体や形式を使用することもできる。
【0034】
図4は、本発明の一実施形態による図1のデータストア130を利用する事業体内部の環境を表している。この環境は、データストア130以外に、ユーザアプリケーション410、インタフェース・モジュール450及びバッチインポート・モジュール420を含む。ユーザアプリケーション410は、様々な機能を実行しかつインタフェース・モジュール450を介してデータストア130内の情報にアクセスする1つのモジュールである。これは、図2に表したコンピュータ・システムなどのコンピュータ・システム200、サーバ、あるいは専用デバイスを含む別の任意のプラットフォームのホスト下に置かれることがある。データストア130はリポジトリ430及び索引440からなる。リポジトリ430はユーザアプリケーション410によるアクセスが可能なデータ記録を包含している。索引は、関連するデータ記録をユーザが容易に位置特定しかつアクセスできるようにするデータ記録に対するレファレンスを包含している。ユーザアプリケーション410は、データストア130と同じ位置または別の位置にある1つまたは複数のコンピュータ上あるいは別の媒体上にインストールされることがある。バッチインポート・モジュール420はユーザアプリケーション410やデータストア130と同じ装置のホスト下に置くことができ、また別法としてどこか別の箇所に配置することもある。
【0035】
ユーザアプリケーション410は、インタフェース・モジュール450を介してデータストア130にアクセスすることがある。一実施形態では、インタフェース・モジュール450はユーザアプリケーションがデータベースオブジェクトと連係してデータストア内の記録にアクセスすることを可能にしており、また別の実施形態では、ユーザアプリケーションは索引内の記録を検索し、これに応じてこれらの位置を特定することがある。インタフェース・モジュールはさらに、ユーザアプリケーションによるデータの同期並びに記録の取り出し及び更新を支援することがある。インタフェース・モジュール450は、動作環境内、イントラネット内、あるいは別のネットワーク内の呼(call)を含むことがある。別法としてまたこれは、電子メール、http、ftp、あるいは付属のネットワークデバイスへのアクセスを含む多種多様な代替的な機構に基づくことがある。
【0036】
バッチインポート・モジュール420は、バッチ150にアクセスし、その電子ファイル152及びバッチ150内に包含された1つまたは複数の記述154に基づいてデータ記録をデータストア130に追加する。これはさらに、記述154内に包含された情報を用いてデータストア130に追加するデータ記録に対するレファレンスを生成させ、これによってユーザアプリケーション410がこのデータ記録に容易にアクセスできるようにしている。
【0037】
図5は、図4のバッチインポート・モジュール420をより詳細に表した図である。バッチインポート・モジュール420はバッチ150を受け取りこのバッチ150内部に包含されたファイル及び情報をデータストア130に保存する。バッチインポート・モジュール420内部のファイルインポート・モジュール510及び索引付けモジュール520がこれらのタスクを実行することになる。ファイルインポート・モジュール510はバッチ150内に包含されたファイルをデータストア130に保存しており、この機能を実現するためのサブシステムを含んでいる。これらのサブシステムには、ファイル名抽出/確認機構512及びファイル記憶モジュール514が含まれる。索引付けモジュール520は、データストア130に追加した様々な記録に後からアクセスできるようにするためのレファレンスを索引440内に生成する。索引付けモジュールはその一部として、記述抽出機構522、アプリケーション記述生成機構524、及びマッピング・モジュール526を含むことがある。上で記載したファイルインポート510及び索引付けモジュール520は様々な方法で実現することができる。バッチインポート・モジュール420はスタンドアロンとすることや、データストア130、ユーザアプリケーション410または別のモジュールに付属させることが可能である。一実施形態では、バッチインポート・モジュール420はユーザアプリケーションサーバの一部である。これによればバッチインポート・モジュールは、画像、データ及び通信を取り扱うためのアプリケーションのコード基盤をフルに活用すること、並びにオンオフを行う必要なしに常時動作させることが可能となる。
【0038】
ファイルインポート・モジュール510は、バッチ150を受け取りその内部に包含された画像(または、そのコピー)をデータストア130に保存する。上述したように、この動作はその一部が、ファイル名抽出/確認機構512を介して達成されることがある。先ず、ファイル名抽出/確認機構512がバッチ150内部の1つまたは複数の記述154からファイル位置情報を取得する。XMLファイルのケースでは、XMLドキュメントからファイル名を抽出することによってパーサー(parser)がこの工程を実行することがある。ファイル名抽出/確認機構512は、位置情報が適格に形成されていること、さもなければ認識及び読み取りが可能であることが保証されていることをチェックする。次いで、ファイルにアクセスするのに有効な位置データが使用される。一実施形態では、1つまたは複数のコンピュータのディレクトリ内、下位ディレクトリ内、及び複数のレベルの下位ディレクトリ内に保存されている複数のバッチファイルに対して同時にアクセスすることができる。ディレクトリはさらにユーザアプリケーションのプロパティファイル内で構成可能とすることがある。この位置情報は通常はファイル名の形式とするが、XMLドキュメントや別のフォーマットのファイル内に保存された別の情報を使用して電子ファイル152にアクセスすることもある。
【0039】
ファイル名抽出/確認機構512は提供された位置情報を用いてファイルの位置特定を試みる。無効なフォーマットである、ファイルが見つからない、あるいはファイルが読み取れないなどの様々な理由のためにファイル名抽出/確認機構512がファイルを位置特定できない場合、一実施形態では、エラーメッセージが作成される。例えば図2のコンピュータ・システム200のディスプレイ218にエラーログを表示させることがある。別法または追加として、図2に示すようなコンピュータ・システム200のメモリ206内にエラーをログ記録しておき、ファイル名抽出/確認機構512がバッチ150内またはバッチ150からなる組のすべてのファイルを処理し終えた時点でこれを表示することがある。一実施形態では、ファイル名抽出/確認機構512はバッチ150から抽出した有効なファイル名及び無効なファイル名の名称を返す。一実施形態では、個々の位置名称は、バッチ150内部に包含された電子ファイル152のすべてが正しく位置特定された場合にのみ有効であると見なされることになる。このことによって、バッチを先ずその一部のみを正しく処理した後に続いて正しく処理しようとする場合に、バッチの部分ファイリングや不完全ファイリング、並びにファイルのファイリングの重複を回避することができる。
【0040】
ファイル記憶モジュール514は確認済みの位置情報を受け取る。一実施形態では、ファイル記憶モジュール514は確認済み位置情報を用いて電子ファイル152にアクセスしかつコピーする。次いでファイル記憶モジュール514は、コピーした電子ファイル152を新たなデータ記録としてデータストア130に保存する。別法として、電子ファイル152はコピーされずにデータストア130内に直接移動させている。必要であれば、ファイル記憶モジュールはファイルまたはファイルのコピーを下流のユーザアプリケーション410による読み取りが可能なフォーマットに変換することができる。ファイルを直接移動せずにコピー作成するような一実施形態では、標準オペレーティング・システムの任意の数のファイル削除方法に従ってファイルが削除されることがある。本処理法のこの点や別の点において、使用しなくなった記述154、ドキュメント、電子ファイル152、または別の記録を同様の方法や別の方法を用いて定期的に排除することがある。
【0041】
索引付けモジュール520は、記述抽出機構522、アプリケーション記述生成機構524、及びマッピング・モジュール526を包含することができる。本発明の幾つかの実施形態では、索引付けモジュールはこれらの構成要素のうちの1つまたは2つだけを包含することになる。一方これらの構成要素は、個別の様々な下位モジュールからなることがある。記述抽出機構522は、バッチ150を受け取りこのバッチ150内部に包含された記述情報を抽出する。一実施形態では、その記述情報はXMLドキュメントの内部に包含されており、様々なXML索引と索引440の値を含んでいる。記述抽出機構は、XMLドキュメントから記述情報を取得するパーサーを備えることがある。別法として、その記述情報は別の形式で保存されることがあり、また記述情報を取得するためにパーサー以外の手段が用いられることがある。次いでこの記述情報は、アプリケーション記述生成機構524に伝達することができる。
【0042】
一実施形態では、アプリケーション記述生成機構524は記述抽出機構522から記述情報を受け取り、これを使用してユーザアプリケーション410がアクセスできる記述を生成する。この記述のことをアプリケーション記述と呼ぶ。一実施形態では、そのユーザアプリケーション410は、IDX Systems(Burlington,VT)により提供されるヘルスケア提供事業体102で使用するための請求アプリケーションであるIMXである。このアプリケーション記述には一意のIDが割り当てられることがある。別の実施形態は、アプリケーション記述及びユーザアプリケーション向けの別のフォーマットを含むことがある。アプリケーション記述は、生成された後、データストア130に、あるいはユーザアプリケーション410によるアクセスが可能な別の位置に保存されることがある。
【0043】
マッピング・モジュール526は、バッチインポート・モジュール420が追加したデータ記録に関する索引情報を様々なソースから収集する。この情報は、そのアプリケーション記述154、入力ドキュメント110、あるいはバッチ作成機構140が作成した記述154内に包含されたデータ及び索引440の値に基づくことがある。この情報はさらに、データストア130内への保存であるか別の箇所への保存であるかに応じて、ファイル、グループ化、記録、またはアプリケーション記述154に対して割り当てた任意のIDを含むことがある。マッピング・モジュール526はこの索引情報を取得してこれに基づきレファレンスを生成すると共に、データストア130の索引440(複数のこともある)内にこれらを保存している。
【0044】
例えば、アプリケーション記述が電子ファイルを記述しておりdoctype、索引01、索引02、並びに画像位置索引及びこれらの索引のそれぞれに関する対応値を含む場合、マッピング・モジュール526はこれら索引値のそれぞれを関連する様々な索引に保存する。これらの索引は図示したようなデータストア130内に保存されることや、ユーザアプリケーション410によるアクセスが可能であるような別の位置に配置することがある。あるファイルが多数の索引内でレファレンス指定されていると、このファイルの後続の位置特定がより容易になる。
【0045】
図6は、一実施形態によるバッチ生成/インポート・システムの動作を表した流れ図である。当業者であれば、本システムの代替的な実施形態では、図示した工程を別の順序で実行すること、追加の工程を実行すること、あるいはある種の工程が省略されること、を理解されよう。一実施形態では、これらの工程は、図1、3及び5に表したモジュール及びサブシステムによって実施されている。
【0046】
バッチ生成/インポート・システムのサンプル動作では、事業体102は入力ドキュメント110及び仕様120を事業体102の内部または外部にある様々なソースから受け取る(602)。事業体102は転送インタフェース160によって入力ドキュメント110及び仕様120を変換施設104に提供する。この変換施設は、図3に表したバッチ作成機構140を含む。図3のバッチ作成機構140は、入力ドキュメント110及び仕様120を用いて、電子ファイル152及び該電子ファイル152に関する記述154を包含したバッチファイル150を生成する(604)。バッチ150の形式をした電子ファイル152及び記述154は、事業体102によって受け取られる(606)。図5のバッチインポート・モジュール420はバッチ150を受け取る。バッチインポート・モジュール420は、電子ファイル152をバッチ150からコピーし、これらを図1のデータストア130にインポートする(608)。さらに、図1のユーザアプリケーション410による後続のアクセスを容易にするために、記述154内に包含された情報に基づいて電子ファイル152が索引付けされる(610)。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態によるバッチ生成/インポート・システムの例示的な環境100を表したハイレベル・ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による図1の環境100の1つまたは複数の構成要素のホストとなる典型的なコンピュータ・システム200の機能図を表したハイレベル・ブロック図である。
【図3】図1のバッチ作成機構140をより詳細に表した図である。
【図4】本発明の一実施形態による図1のデータストア130を含む環境を表した図である。
【図5】図4のバッチインポート・モジュール420をより詳細に表した図である。
【図6】一実施形態によるバッチ生成/インポート・システムの動作を表した流れ図である。
【符号の説明】
【0048】
100 バッチ生成/インポート・システムの環境
102 事業体
104 変換施設
110 入力ドキュメント
120 仕様
130 データストア
140 バッチ作成機構
150 バッチ
152 電子ファイル
154 記述
160 転送インタフェース
200 コンピュータ・システム
202 プロセッサ
204 バス
206 メモリ
208 記憶デバイス
210 キーボード
212 グラフィックスアダプタ
214 ポインティング・デバイス
216 ネットワークアダプタ
218 ディスプレイ
310 電子ファイル作成機構
320 記述作成機構
330 バッチ・モジュール
410 ユーザアプリケーション
420 バッチインポート・モジュール
430 リポジトリ
440 索引
450 インタフェース・モジュール
510 ファイルインポート・モジュール
512 ファイル名抽出/確認機構
514 ファイル記憶モジュール
520 索引付けモジュール
522 記述抽出機構
524 アプリケーション記述生成機構
526 マッピング・モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のフォーマットのドキュメントを第2のフォーマットのドキュメントを保持しているデータストア内に組み入れる方法であって、
第1のフォーマットのドキュメントと、該ドキュメントに関する記述を該ドキュメントの属性及び該記述の構文規則に基づいて生成させる命令を含んだ仕様と、を供給する工程と、
第2のフォーマットのドキュメントを受け取る工程と、
前記仕様に応答して作成された前記ドキュメントに関する記述を受け取る工程と、
前記記述に応答して前記第2のフォーマットのドキュメントをデータストア内にインポートする工程と、
を含む方法。
【請求項2】
前記ドキュメントに関して開示される属性が、該ドキュメントの作成日付、該ドキュメントの典拠、該ドキュメントに包含されるコンテンツ、及び該ドキュメントの記憶媒体上の位置のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2のフォーマットのドキュメント及び該ドキュメントに関する記述を、第2のフォーマットの複数の別のドキュメント及び該複数の別のドキュメントの関連記述をさらに包含する1つのバッチファイルの一部として受け取る工程であって、第2のフォーマットの該別のドキュメントは第2のフォーマットの該別のドキュメントの関連記述に応答して前記データストア内にインポートされるように構成されている受け取り工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記データストア内にインポートされるドキュメントを前記記述内に包含された索引付けデータに基づいて索引付けする工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記仕様は、ドキュメントに関する記述を生成するためのエレメント名及びXML構文規則を記述しているXMLドキュメントタイプ定義を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記記述は、前記XMLドキュメントタイプ定義に応答して作成された適格形成のXMLドキュメントファイルを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1のフォーマットのドキュメントはペーパードキュメントを含み、かつ前記第2のフォーマットのドキュメントは電子ファイルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第1のフォーマットの複数のドキュメントを第2のフォーマットのドキュメントを保持しているデータストア内に組み入れるためのシステムであって、
第1のフォーマットの複数のドキュメントと、該複数のドキュメントに関する記述を該ドキュメントの属性及び該記述の構文規則に基づいて生成させる命令を含んだ仕様と、を保存するように構成されたリポジトリであって、さらに該ドキュメント及び仕様を変換施設に供給するように構成されているリポジトリと、
前記第2のフォーマットの複数のドキュメントと、該第2のフォーマットの複数のドキュメントに関する前記仕様に応答して作成された記述と、を前記変換施設から受け取るように適応させたバッチインポート・モジュールであって、該バッチインポート・モジュールはさらに該第2のフォーマットの複数のドキュメントを前記記述に応答してデータストア内にインポートするように適応させており、かつ該データストアはさらにユーザに対して該第2のフォーマットの複数のドキュメントに対するアクセスを提供するように構成されているバッチインポート・モジュールと、
を備えるシステム。
【請求項9】
単一のバッチファイルが第2のフォーマットの複数のドキュメントと該第2のフォーマットの複数のドキュメントに関する記述とを包含しており、かつ前記バッチインポート・モジュールは該第2のフォーマットの複数のドキュメントと該第2のフォーマットの複数のドキュメントに関する記述を該単一のバッチファイルの形式で受け取っている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記記述は索引付けデータを包含しており、かつ前記データストアはさらに該記述内に包含された索引付けデータに応答してデータストア内にインポートされた複数のドキュメントに対するレファレンスを索引内に保存するように適応させている、請求項8に記載のシステム。
【請求項11】
前記仕様は、ドキュメントに関する記述を生成するためのエレメント名及びXML構文規則を記述しているXMLドキュメントタイプ定義を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項12】
前記記述は、前記XMLドキュメントタイプ定義に応答して作成された適格形成のXMLドキュメントファイルを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記第1のフォーマットの複数のドキュメントはペーパードキュメントを含み、かつ前記第2のフォーマットの複数のドキュメントは電子ファイルを含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項14】
前記仕様はさらに、属性を共有するドキュメントを共通バッチファイル内に保存させる命令、属性を共有するドキュメントのバッチファイルデフォルト記述を該ドキュメントの共有属性に応答して生成させる命令、並びに該バッチデフォルト記述を使用して該属性を共有するドキュメントの記述を生成させる命令を含む、請求項8に記載のシステム。
【請求項15】
電子ファイルを該ファイルの記述に応答してデータストア内に組み入れるためのコンピュータ実現による方法であって、
電子ファイルと該ファイルの記述とを受け取る工程であって、該記述は、該電子ファイルの属性について記述しており、かつ該ファイルを記述させる命令を含んだ仕様及び該記述に関する構文規則に応答して作成されている受け取り工程と、
前記電子ファイルを前記記述内に包含された位置情報に基づいて記憶媒体上に配置する工程と、
前記電子ファイルを前記データストア内にコピーする工程と、
前記電子ファイルに関連付けされた索引付けデータを該電子ファイルの記述から抽出する工程と、
前記データストアの電子ファイルを該電子ファイルの記述から抽出した前記索引付けデータに応答して索引付けする工程と、
を含む方法。
【請求項16】
前記索引付けデータに応答して前記データストア内の電子ファイルに対するレファレンスを索引内に生成させ、該索引を用いたユーザアプリケーションによる該ファイルへの後続のアクセスを可能にさせる工程をさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記電子ファイル及び該ファイルの記述は単一のバッチ内に保存されていると共に、
前記電子ファイル及び該ファイルの記述を前記単一のバッチの形式で受け取る工程
をさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記電子ファイルの記述から抽出したバッチレベル索引付けデータに応答して前記データストア内の電子ファイルを索引付けする工程をさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項19】
電子ファイルの記述から該電子ファイルに関する索引付けデータを抽出する前記工程がパーサーによって実行されていると共に、
前記記述内に包含された電子ファイルに関する有効な索引付けデータを前記仕様内の構文規則に応答して配置する工程と、
前記記述から有効索引付けデータを抽出する工程と、
前記有効索引付けデータを前記データストアに出力する工程と、
をさらに含む請求項15に記載の方法。
【請求項20】
複数の電子ファイルをデータストア内に組み入れるためのコンピュータ実現によるバッチインポート装置であって、
電子ファイル及び該ファイル記述を受け取るように構成されたリポジトリであって、該記述は該ファイルの属性を記述させる命令並びに該記述に関する構文規則を含んだ仕様に応答して作成されているリポジトリと、
前記電子ファイルを該ファイルの記述内に包含された位置情報に基づいて配置させると共に、該電子ファイルを前記データストア内にインポートするように適応させたファイルインポート・モジュールと、
前記データストア内の電子ファイルを該電子ファイルの記述から抽出した索引付けデータに応答して索引付けするように適応させた索引付けモジュールと、
を備える装置。
【請求項21】
さらに、前記データストア内の電子ファイルにアクセスするように構成されたユーザアプリケーション・モジュールを備える請求項20に記載の装置。
【請求項22】
単一のバッチファイルが前記電子ファイル及び該ファイルの記述を包含しており、かつ前記リポジトリは該電子ファイル及び該ファイルの記述を該単一のバッチファイルの形式で受け取っている、請求項20に記載の装置。
【請求項23】
前記索引付けモジュールは、前記データストア内の電子ファイルを該電子ファイルの記述から抽出したバッチレベル索引付けデータに応答して索引付けしている、請求項20に記載の装置。
【請求項24】
さらに、前記記述内に包含された前記電子ファイルに関する有効な索引付けデータを前記仕様内の構文定義に応答して配置させること、該記述から有効索引付けデータを抽出すること、並びに有効索引付けデータを前記索引付けモジュールに出力すること、を行うためのパーサーを備える請求項20に記載の装置。
【請求項25】
前記仕様はさらに、属性を共有するファイルを共通バッチ内に保存させる命令、属性を共有するファイルのバッチデフォルト記述を該ファイルの共有属性に応答して生成させる命令、並びに該バッチデフォルト記述を使用して該属性を共有するファイルの記述を生成させる命令を含む、請求項20に記載の装置。
【請求項26】
コンピュータ読み取り可能媒体と、
前記媒体上にエンコードされたコンピュータプログラム命令であって、
第1のフォーマットのドキュメントから変換された第2のフォーマットのドキュメントを受け取る動作、
XMLドキュメントタイプ定義に応答して作成されかつドキュメントの属性について記述しているドキュメントを記述するための適格形成のXMLソースファイルを受け取る動作、
前記XMLソースファイル内に包含された属性記述に応答して前記ドキュメントをデータストア内にインポートする動作、並びに
前記データストア内のドキュメントにアクセスする動作、
を実行するようにプロセッサを制御するためのコンピュータプログラム命令と、
を備えるコンピュータプログラム成果物。
【請求項27】
コンピュータ読み取り可能媒体と、
前記媒体上にエンコードされたコンピュータプログラム命令であって、
電子ファイル及び該ファイルの記述を受け取る動作であって、該記述は該電子ファイルの属性について記述しておりかつファイルを記述させる命令及び該記述に関する構文規則を含んだ仕様に応答して作成されている受け取り動作、
記述内に包含された位置情報に基づいて前記電子ファイルを記憶媒体上に配置させる動作、
前記電子ファイルをデータストア内にコピーする動作、
前記電子ファイルの記述から該電子ファイルに関する索引付けデータを抽出する動作、並びに
前記データストア内の電子ファイルを該電子ファイルの記述から抽出した索引付けデータに応答して索引付けする動作、
を実行するようにプロセッサを制御するためのコンピュータプログラム命令と、
を備えるコンピュータプログラム成果物。
【請求項28】
前記媒体上にエンコードされたコンピュータプログラム命令であって、
前記索引付けデータに応答して前記データストア内の電子ファイルに対するレファレンスを索引内に生成させ、該索引を用いたユーザアプリケーションによる該ファイルへの後続のアクセスを可能にさせる動作を実行するようにプロセッサを制御するためのコンピュータプログラム命令をさらに備える請求項27に記載のコンピュータプログラム成果物。
【請求項29】
前記媒体上にエンコードされたコンピュータプログラム命令であって、
前記データストア内の電子ファイルを該電子ファイルの記述から抽出したバッチレベル索引付けデータに応答して索引付けする動作を実行するようにプロセッサを制御するためのコンピュータプログラム命令をさらに備える請求項27に記載のコンピュータプログラム成果物。
【請求項30】
前記媒体上にエンコードされたコンピュータプログラム命令であって、
前記記述内に包含された電子ファイルに関する有効な索引付けデータを前記仕様内の構文規則に応答して配置する動作、
前記記述から有効索引付けデータを抽出する動作、並びに
前記有効索引付けデータを前記データストアに出力する動作、
を実行するようにプロセッサを制御するためのコンピュータプログラム命令をさらに備える請求項27に記載のコンピュータプログラム成果物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−535026(P2007−535026A)
【公表日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−554138(P2006−554138)
【出願日】平成17年2月8日(2005.2.8)
【国際出願番号】PCT/US2005/004361
【国際公開番号】WO2005/081809
【国際公開日】平成17年9月9日(2005.9.9)
【出願人】(306033519)アイディーエックス・インベストメント・コーポレーション (3)
【Fターム(参考)】