説明

ドラフトチャンバー

【課題】 従来のドラフトチャンバーにおける作業室内での空気の滞留を防止し、作業室内での空気の流れを良好なものとする。
【解決手段】 ドラフトチャンバーの昇降扉(サッシ)を図1(B)に示すように傾斜させ、又、バッフルパネルの長さを短くすることにより、作業室内の空気の流れを、図1に示すような良好な流れにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドラフトチャンバーに関するもので、特にドラフトチャンバーの作業室内の空気の流れが良好になるようにしたことを特徴を有するドラフトチャンバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のように、ドラフトチャンバーは、化学薬品等を使用しての実験を行なう際に発生する有害なガスや粒子による作業者の危険を防止するためのものである。つまり、実験の際に発生するガスや粒子等の有害物質を囲い込み、これを排出、除去するための装置である。そのため、ドラフトチャンバーは、作業台上の作業を行なう部分を覆う作業室を有し、この作業室内の気体を排出して危険物質を同時に排出除去するための排気路や排気口が設けられている。
【0003】
このドラフトチャンバーは、実験を行なうための開口を有し、前記の排気路を通り排気口よりの気体の排出により、作業室内は作業のための開口より空気が流入し、作業室内を通り排気路を通って排気口より排出される気流が生ずる。
【0004】
図3、図4は、従来のドラフトチャンバーの概略図で、同時に気流の状況を示している。
【0005】
これら図において、20はドラフトチャンバー、21は作業台で、その上部が作業室22になっている。又、ドラフトチャンバー20の背面23の前にはバッフルパネルと称する板状の部材24が取り付けられ、ドラフトチャンバーの背面23とこのバッフルパネル24との間に排気路25が形成される。又、この排気路25の上部には排気口26が形成されている。
【0006】
このバッフルパネル24の下端は作業台21との間に若干の隙間27が設けられ、作業台21上の空気は、この隙間27より排気路25に流入し、排気路25を上昇して排気口26より排出される。
【0007】
この図3に示す従来のドラフトチャンバーは、バッフルパネル24が上部パネル24Aと下部パネル24Bとより構成されており、パネル24Aとパネル24Bとの間にも一定の隙間28が形成されており、パネル24Aの上側端面と天井との間にも一定の隙間29が形成されている。
【0008】
したがって、前記の隙間27のほか、上部パネル24Aと下部パネル24Bとの間の隙間28および上部パネル24Aと天井との間の隙間29からも排気される。
【0009】
一方上部パネル24Aおよび下部パネル24Bの夫々の左右端部とドラフトチャンバーの左右の側壁面との間は密着されていて隙間は存在しない。
【0010】
尚、ドラフトチャンバー20の前面には、サッシ(昇降扉)30が設けられ、実験を行なう際は、サッシ30を開けて作業を行ない得るように構成されている。
【0011】
ここで図3において(A)は作業を行なうためにサッシ30を開けた状態の気流の状況を示し、又(B)はサッシ30を閉じた状態で、その時の気流の状況を示す。
【0012】
又、図4は、他の従来のドラフトチャンバーを示す図である。この従来のドラフトチャンバーは、バッフルパネル24が上部パネル24A、下部パネル24Bの他に、天井付近に傾斜させ配置されたパネル(傾斜パネル)24Cを設けたもので、傾斜パネル24Cの上端にも隙間31が形成されている。
【0013】
この図4に示す従来例も、上部パネル24A、下部パネル24B、傾斜パネル24Cの左右端部は、ドラフトチャンバーの左右の側壁面に密着配置されていて、各パネルの左右端面には隙間が形成されていない。
【0014】
したがって、気体は隙間27、28の他に隙間31からも排気路25を通り排気口26より排出される。
【0015】
この従来例のドラフトチャンバーは、図4に示すような気流の状況となる。
このようなドラフトチャンバーにおいては、前述のように作業室22から排気路25を通り排気口26より作業室22内の空気が排出される。これにより、実験により発生した有害ガスや有害な粒子等は排出除去される。
【0016】
このような安全性を確保するためと、好ましい状態にての実験を行ない得るようにするためには、内部で発生する乱流が少ない空気の流れを確保する必要がある。しかも、例えば実験中に作業室に流れ込む気流の各箇所での流速がほぼ等しく流量が一定で安定した流れを得ることが望ましい。つまり、流速等が均一でない場合、乱流が生じ、流れに大きな乱れが生ずることになり好ましくない。そのために、図3、図4に示すような従来のドラフトチャンバーは、バッフルパネルにおける隙間27、28等の配置位置(高さ)や、隙間の大きさ等が適切なものになるように工夫されている。
【0017】
しかし、図3、図4に示すような構成の従来のドラフトチャンバーは、ドラフトチャンバーの側面の内側(作業室側)の壁面に沿って流速がかなり低下すると共に、ドラフトチャンバーの内側面より僅かに離れた箇所は逆に流速が大であることを見出した。しかも、この流速が大になる箇所から中心に向けては一定の間隔で流速が大である状態であり、中心付近では、一定の間隔、流速が小であることも明らかになった。
【0018】
この現象により、作業室内において、特に水平方向に向けての流速の変化が存在し、これによる乱流や作業室内からの若干の逆流が起こることも観測された。
【0019】
上記の点を解消し、開口部における流れを均一化し又効率の良い排気をなし得るようにしたドラフトチャンバーとして、本願の出願人が出願した特願2007−144862号に記載したドラフトチャンバーが考えられる。
【0020】
上記のドラフトチャンバーは、その背面に沿って配置されたバッフルパネルとの間に排気路を形成し、これにより上部に設けられた排気口より実験台上の実験室内の空気をこの排気路を通って排気口より排出するようにしたもので、バッフルパネルを複数のパネル(例えば排気口側より作業台側へ順に、上部パネル、中部パネル、下部パネル)にて構成したもので、ドラフトチャンバーの天井部分の上部壁面と上部パネルの間、各パネルの間および下部パネルと作業台との間に夫々隙間を設けたもので、更にドラフトチャンバーの側壁面と各パネルの左右端の間にも隙間を設けたことを特徴とする。
【0021】
前記出願のドラフトチャンバーは、このように排気路を形成するバッフルパネルの左右端部とドラフトチャンバーの左右側壁面との間に隙間を形成することにより、ドラフトチャンバー側壁面に沿って流れる空気流をこの隙間より直接排気路へ導くことにより、従来例では流速が小であった側壁面に沿った流速を高め、これにより、側壁面から僅かに離れた位置での流速をおさえることにより水平方向の流速の均一化を図るようにしている。つまり、ドラフトチャンバーの側壁面より僅かに離れた位置から、水平方向内側にかけての流速の大である部分の流速をおさえ、これにより流速が小である中央部分との流速の差を少なくしてドラフトチャンバー開口部より流れ込む空気流の水平方向の流速を均一化し得るようにした。
【0022】
更に、前記出願のドラフトチャンバーは、その背面に排気路を形成するために設けたバッフルパネルをその中央に水平方向に伸びる長方形状の開口を設けた構成としたことを特徴とする。
【0023】
前記出願のドラフトチャンバーは、図5、図6に示す構成である。これら図5、図6のうち、図5はドラフトチャンバーの開口部分の正面図、図6は断面図である。
【0024】
これら図において、31がドラフトチャンバー、32は作業台、33は作業室でその後方のドラフトチャンバー31の背面側にバッフルパネル34が配置されている。そして、このバッフルパネル34とその後方のドラフトチャンバーの背面との間が排気路38で、その上部に排気口39が設けられている。つまり、バッフルパネル34の構成以外は、図3、図4に示すドラフトチャンバーと実質上同じ構成である。
【0025】
このドラフトチャンバー31は、その背面側に設けられているバッフルパネル34が図5、図6に示すように上部パネル34Aと中部パネル34Bと下部パネル34Cの三つのパネルにて構成され、作業台32と下部パネル34Cとの間には隙間35が、中部パネル34Bと下部パネル34Cとの間には隙間36が、上部パネル34Aと中部パネル34Bとの間には隙間37が形成されている。又、上部パネル34Aと天井との間にも隙間37aが形成されている。
【0026】
更にこれら上部パネル34A、中部パネル34B、下部パネル34Cの夫々の左右端とドラフトチャンバー31の側壁31aとの間にも隙間41が形成されている。
【0027】
又、このドラフトチャンバー31は、図5に示すように、パッフルパネル34の中央部分に開口40が形成されている。具体的には、下部パネル34Cの上端に、図示するような開口40が設けられている。
【0028】
これにより、このドラフトチャンバー31は、開口部より乱入する空気流のうち側壁31aの内面に沿って流れる空気流は、隙間41より排気路に流れ込む。又、下部の隙間35、中央の隙間36、上部パネル34Aの上下の隙間37aと37、左右の隙間41および下部バッフルパネル34Cの開口40を通り作業室へ流入する空気は図6に示すように流れる。
【0029】
このように、このドラフトチャンバーは、側壁面に沿って流れる空気流を隙間41より排気路へ流入させることによりその流速を加速し、これによりこの流れの内側の流速が大になるのを抑えて、更に中央の流れの流速とが比較的均一な流れになっている。
【0030】
更にバッフルパネル34の中央部分に長方形状の開口40を形成することにより、前述の作業室へ流れ込む気流のうちの流速が小である中央部分が開口40を通って、排気路へ流れ排気口より排出されるため、その流速が速くなる。
【0031】
しかし、前記図5、6に示すような構成のドラフトチャンバーにて実験をくり返し行なった結果、このドラフトチャンバーは、作業室内のエアーの流れが図7に示すような流れであることが判明した。このような流れのうち、開閉扉(シャッター)の裏面における流れは、流れ40aのようになる。そのため扉の裏面のA部分には一定の空気の滞留が生じ好ましくない。この現象を一般にローリング現象という。
【0032】
又、従来のドラフトチャンバーは、前記出願のドラフトチャンバー(図5、6に示すドラフトチャンバー)を含めバッフルパネルが下方まで伸びている構造のものが一般的である。これによりバッフルパネルのドラフトチャンバーの開口部の制御風速のバラツキを抑える作用を有する。しかし、排出路に吸い込まれない(排出路より排出されない)一部の流れが同様にローリング現象を起こす問題がある。
【0033】
このように従来のドラフトチャンバーは、ローリング現象を起こしやすく空気の滞留が起こる。
【0034】
又、図5、6等に示すような従来のドラフトチャンバーは、扉を比較的下方に下げた状態では、図8に示すように扉の内面に沿って上方より下降する流れが生じ、この流れが扉下部の僅かな開きにより流入する空気により図8に示すように扉下部付近にて滞留することがある。この扉下部付近に滞留した空気流は、ドラフトチャンバー開口部の作業者の動作等により、ドラフトチャンバー外に漏れでる可能性がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0035】
本発明は、ローリング現象が発生しないようにし、空気の滞留が起こらないようにしたドラフトチャンバーを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0036】
本発明のドラフトチャンバーは、前面部分を傾斜させた構成で、しかも上方に向かって後方にたおれる傾斜面としたものである。つまり作業室が上方に向かって間隔が短くなるように前面部分を傾斜させた形状とした。
【0037】
これにより、ドラフトチャンバー上部にての空気の流れが変化して滞留の起こりにくい流れとなり、ローリング現象が発生しにくくなる。
【0038】
この本発明のドラフトチャンバーにおいて、前記の前面部分の傾斜角θは、後に示す実施例1のように約7°であることが望ましい。しかし、この傾斜角θは、5°<θ<10°の範囲であれば本発明の目的を達成し得る。
【0039】
また、本発明のドラフトチャンバーは、前記のように前面部分を傾斜させると共に、バッフルパネルを排出口付近である上部のみにしたことを特徴とする。
これにより、従来ローリング現象の原因の一つであるバッフルパネルの作業室側の面に沿って上昇する空気の流れが、ドラフトチャンバーの背面に沿っての流れとなり、上部に設けられたバッフルパネルと背面との間の排気路を通って排出され、これにより、ローリング現象の発生をほぼ完全に阻止し得るようになる。
【0040】
又、本発明のドラフトチャンバーは、前面に設けられた昇降扉の下端部分に作業室側にほぼ水平に伸びる滞留防止板を設けたことを特徴とする。
【0041】
この特徴を有することにより、昇降扉の内側に沿って下降する空気流の向きを作業室側に変えることとなり、外部より流入し作業台表面に沿って流れる空気流による上記の下降する空気流が滞留するのを防止し得る。
【0042】
尚この滞留防止板は、前面を傾斜させたドラフトチャンバーに適用することにより、その効果が得られることは勿論、前面が垂直なドラフトチャンバー等他のドラフトチャンバーに適用しても同様の効果が得られる。
【0043】
又、この滞留防止板は、後に示す実施例2のように水平に配置してもよいが、水平方向に対し上下方向のいずれかに傾斜させてもよい。その場合、±10°傾斜させることが好ましい。
【発明の効果】
【0044】
本発明のドラフトチャンバーは、昇降扉(サッシ)を傾斜させた点と、バッフルパネルの長さ(上下方向の長さ)を短くしたことにより背面とバッフルパネルとの間に形成される排出路の口を上方に位置させた点とにより昇降扉の裏面上部にて発生するローリング現象がほとんど起こらないようにしたという効果を奏する。
【0045】
更に、昇降扉(サッシ)下端部にほぼ水平にのびる滞留防止板を設けたことにより、昇降扉(サッシ)の裏面の下方部分における滞留の発生を防止し得るという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0046】
本発明のドラフトチャンバーの実施の形態を図示する実施例にもとづいて説明する。
【実施例1】
【0047】
図1は、本発明のドラフトチャンバーの実施例1を示す図で、(A)は正面図、(B)は断面図である。
【0048】
これら図において、1はドラフトチャンバー本体、2は作業台、3は背面板、4は昇降扉(サッシ)、5は作業室、6はバッフルパネル、7は排出口である。
【0049】
この実施例1のドラフトチャンバー1は、昇降扉(サッシ)4が垂直な面上に位置するのではなく、垂直面に対し傾斜した配置であることが特徴である。具体的には、上方に向かうに従って、垂直面より後方に位置する面上に配置したことを特徴とする。
【0050】
この特徴を有することにより、ドラフトチャンバー1の上部の空間が小になり、背面3の近傍を上昇し、天井部分で前面の昇降扉(サッシ)4の裏面での空気の滞留を少なくすることが可能になる。
【0051】
又、この実施例1のドラフトチャンバーは、バッフルパネル6の構成を従来のものと異なる構成にしたことが第2の特徴である。
【0052】
即ち、従来作業台付近まで伸びていたバッフルパネルを、図1(B)に示すように作業台と天井部分との中間あるいはそれよりも上方までの長さとした。
【0053】
これにより、従来、バッフルパネルの作業室側の面に沿って上昇する空気をバッフルパネル6と背面3との間の排出路に流し排出口より排出し、天井へ向かう流れを少なくし、それにより昇降扉上部裏面における滞留を少なくし、前記のローリング現象をおさえるようにした。
【0054】
特に図1(B)に示すように、この実施例1においては昇降扉(サッシ)を傾斜させた点とバッフルパネルを前記のような構成にした点の両方の特徴を備えた実施例である。
【0055】
これにより、図1(B)に示すような空気の流れとなり、昇降扉の作業室側(図7のAに相当する部分)での滞留がなくなり、つまりローリング現象の起こらない良好なドラフトチャンバーになし得る。
【0056】
この実施例1において、昇降扉の傾斜の程度つまり垂直な面からの傾斜角(θ)は、約7°である。この昇降扉の傾斜角θを約7°にすることにより、前記の空気流の滞留を防止し得ると共に、作業室における作業を行ない易いため最も望ましい。
【0057】
しかし、θ≒7°に限ることなく5°<θ<10°の範囲内であれば実用上問題はない。もし、θ<5°であると、滞留を抑制する効果が少なく好ましくない。逆にθ>10°の場合、滞留を抑制し得るが、作業室が狭くなり、作業を行ないにくくなるため好ましくない。
【0058】
この実施例1のドラフトチャンバーにおいて、前記出願のドラフトチャンバーのようにバッフルパネルの両端と側壁との間に隙間を設けてもよい。
【0059】
図2は、本発明のドラフトチャンバーの実施例2の要部を示す図である。
【0060】
すでに、図8にもとづいて説明したように、昇降扉(サッシ)の裏面に沿って下降する空気流は、昇降扉(サッシ)の下端と作業台との間の開口を通って外部より流れ込む空気流と合流して図8に示すような空気流となり、この部分に滞留が生ずる。
【0061】
この滞留が生じないようにした実施例がこの実施例2である。
【0062】
つまり、この実施例2のドラフトチャンバーは、図2に示すように、昇降扉4の下部に作業室5の側にほぼ水平にのびる滞留防止板9を設けたものである。
この滞留防止板9を設けたことにより、昇降扉(サッシ)4の内面に沿って下降する空気流は、横方向(水平方向)に曲げられ、開口より流れ込む外部よりの空気流とほぼ同じ方向への流れとなり、滞留を生ずることがない。
【0063】
なお、この実施例2の要部である滞留防止板は、図1に示す実施例1のドラフトチャンバーにて用いたものであるが、通常のドラフトチャンバー(図3に示すような昇降扉を傾斜させていないドラフトチャンバー)に用いてもよく、同様の効果が得られる。
【0064】
この実施例2は、滞留防止板が水平に取り付けられているが、水平面に対し±10°の範囲内であれば、上下に傾斜させた配置でも滞留防止効果は十分得られる。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明は、有害物質(ガス)が発生する化学実験等にて利用されるドラフトチャンバーに関するもので、作業室へ流入する流速をほぼ等しくして、作業室内の空気流を良好にするための昇降扉(サッシ)を傾斜させ、又バッフルパネル上部バッフルパネルのみにした構成とし、これにより有害ガスの外部への流出を防止し、しかも作業室内で良好な作業を行ない得るようにした。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の実施例1のドラフトチャンバーを示す図
【図2】本発明の実施例2のドラフトチャンバーで、昇降扉(サッシ)の下端部に設けた滞留防止板の構成を示す図
【図3】従来のドラフトチャンバーの構成および空気流を示す図
【図4】他の従来のドラフトチャンバーの構成および空気の流れを示す図
【図5】更に他の従来のドラフトチャンバーの正面図
【図6】図5に示すドラフトチャンバーの構成および空気の流れを示す図
【図7】図6に示す従来例における滞留の状況を示す図
【図8】従来のドラフトチャンバーの昇降扉(サッシ)の下端部分における滞留の状況を示す図
【符号の説明】
【0067】
1 ドラフトチャンバー本体
2 作業台
3 背面板
4 昇降扉
5 作業室
6 バッフルパネル
7 排出口
9 滞留防止板
10 空気流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業台の周辺に沿って側面、背面、天井を設け、更に前面に昇降扉を設けることにより作業室を形成し、背面との間に排出路を形成するバッフルパネルを設けることにより作業室内へ流入する空気の一部を前記バッフルパネルの下端より前記排出路を通って、天井部分に設けた排出口より排出するようにしたドラフトチャンバーにおいて、前記昇降扉が上方に向け作業室側に傾斜し、前記バッフルパネルの下端が作業室の高さの中央付近に位置するように構成したことを特徴とするドラフトチャンバー。
【請求項2】
前記昇降扉の下端部に作業室側にほぼ水平方向に伸びる滞留防止板を設けたことを特徴とする請求項1のドラフトチャンバー。
【請求項3】
作業室周辺に沿って、側面、背面、天井を設け、更に前面に昇降扉を設けることにより作業室を形成し、前記背面に沿って設けた排出路を形成するバッフルパネルを備え、前記作業室内へ流入する空気の一部を前記排出路を通って排出口より排出するようにしたドラフトチャンバーで、前記昇降扉の下端部に作業室側に向けほぼ水平に伸びる滞留防止板を設けたことを特徴とするドラフトチャンバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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