説明

ドリルストリング

【課題】降伏トルク特性が強化されたドリルパイプツールジョイントを提供する。
【解決手段】高トルク用の二重ショルダードリルステム継手はおおよそ0.0833mm/mm(1インチ/フィート)と0.1mm/mm(1.2インチ/フィート)の間の範囲内のねじ部のテーパを含む。ねじ形状は、約35°と42°の間の挿入側フランク角と約25°と34°の間の荷重側フランク角により、また低いねじ山の高さであって、楕円形の谷底とジョイントの中心線に関しねじ部のテーパと反対方向に傾斜する角度の山の頂とを有するねじ山の高さとを特徴とする。ドリルストリングは、実態的な軸方向の長さにおいて別の内径を有するツールジョイントを含み、ツールジョイントのねじ部分で強度を向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[1.発明の分野]
本発明は、一般的にドリルステムねじ継手に関する。詳細には、本発明はツールジョイントとその結果得られるドリルストリングに関するもので、ツールジョイントが地表からドリルビットまでドリルパイプの部分とドリルステムの他の要素とを一体に接続する。さらに詳細には、本発明は高トルク回転掘削用の内部および外部の締付けショルダーを有するツールジョイントに関する。
【背景技術】
【0002】
[2.先行技術の説明]
石油・ガス用のような深い井戸は、ドリルステムにより回転する回転ドリルビットにより掘削され、ドリルステムは、ボトムホールアセンブリ、ドリルパイプのストリング、ケリーあるいは頂部駆動装置、および回転するパイプストリングからドリルビットまでの全関連機器により構成される。ドリルパイプストリングは、それぞれ約9m(30フィート)の長さの個々の部材で組み立てられる。ドリルパイプ部材は、ツールジョイントと呼ばれ、典型的には約46cm(1.5フィート)の長さのねじ継ぎ手で固定される。ツールジョイントは掘削中に受ける通常のトルクに耐え、またドリルパイプ下方へ送り込まれる掘削液がツールジョイントから漏れるのを防止するようなシールを提供しなければならない。ツールジョイントからの漏洩は、掘削液の磨耗性のために磨耗を引き起こし、早期の破損に至ることもある。
【0003】
従来のツールジョイント(しばしばAPI[American Petroleum Institute=米国石油協会=]ツールジョイントと呼ばれる)は、ピン部材とボックス部材とで組み立てられる。ピン部材は雄ねじ(外ねじ)部と外部環状締付けショルダーとを有する。ボックス部材は雌ねじ(内ねじ)部と外部環状締付けショルダーと締付けられるリムすなわち面とを有する。従来のツールジョイントでは、ボックス部にピン部の端の突出部あるいは面と接触するための内部ショルダーがない。ツールジョイントが井戸の地表で締付けられると、通常、ねじが切られた断面に長手方向応力を生ずるトルクが発生し、その応力はピン部あるいはボックス部の弱い方の耐力の約2分の1となる。
【0004】
水平井戸もしくは大偏拒井戸の掘削において、あるいはドリルストリングがボーリング穴で動きが取れなくなったときに、井戸の地表で作用する掘削トルクが締付けトルクより大きくなる可能性がある。掘削トルクが地表締付けトルクより大きくなると、付加的な継手締付けトルクが生ずる。この付加的な締付けトルクは、継手により高い応力を与え、その応力はピン部やボックス部の耐力を超え、ダウンホール(坑底)損傷を生ずることもある。損傷の可能性を防ぐため、地表締付けトルクは、掘削トルクより大きくすべきである。それ故に、ドリルパイプツールジョイント業界は、いわゆる「二重ショルダーツールジョイント(Double Shoulder Tool Joints)」を開発してきており、それはAPIツールジョイントより高トルク強度特性を有し、大きな地表締付けトルクを可能にする。二重ショルダーツールジョイントは、外部締付けショルダーだけではなく、内部ショルダーを有し、両ショルダーが高トルクの状況下で締付けられるような寸法である。
【0005】
米国特許第2,532,632号に見られるように、二重ショルダーツールジョイントは、外部締付けショルダーだけではなく、内部ショルダーを有し、両ショルダーが高トルクの状況下で締付けられるような寸法である。二重ショルダーツールジョイントは、ピン部やボックス部の板厚を厚くせず、また、鋼材の耐力を高めることなしに、大幅に向上した捩れ耐力(APIツールジョイントとの比較において)を有する。
【0006】
従来技術では、二重ショルダーツールジョイントを特徴付ける要素の寸法を調整することによって、そのようなジョイントの操作特性をよりよくするための努力がなされてきた。そのような要素には、ボックス部材の座ぐり部、ピン基部、ピン突出部、およびねじ部の相対長さ;ボックス部材の座ぐり部およびピン突出部の相対断面厚さ;ならびに、ツールジョイントの内外径の相対寸法が含まれる。
【0007】
二重ショルダー継手は、米国特許第4,548,431号でも説明されている。ボックス部は、ねじ部の下部に配置された内部ショルダーを備える。ピン部は、その突出部の端部に面を有し、その面はボックス部の内部ショルダーにぴったりと合う。ピン部とボックス部の寸法は、手で締められたときにボックス部の面がピン部の外部ショルダーに接触するように、選定される。ピン突出部の面とボックス部の内部ショルダーとの間には、隙間が存在する。二重ショルダーツールジョイントが通常の締付けトルクに達するまで十分に締付けられたときには、ボックス部の面は、通常の接触圧で外部締付けショルダーと係合する。手で締めたときの隙間は、通常の締付けトルクで、ピン部の面から内部ショルダーにほとんどあるいは全く圧力が作用しないように選定される。
【0008】
上記の米国特許第4,548,431号は、ピン基部とボックス部の座ぐり部がはめ合いねじ部の長さの少なくとも3分の1の長さを有し、ピン突出部がはめ合いねじ部の長さの少なくとも6分の1の長さを有するように、明記している。米国特許第4,548,431号で説明された、127mm(5インチ)の外形と68.3mm(2−11/16インチ)の内径を有する二重ショルダーツールジョイントでは、二重ショルダー継手のピン基部の部分あるいはボックス部の座ぐり部を降伏させるトルクは、同一の外径と内径を有するAPIツールジョイントに対する24,540Nm(18,100ポンド・フィート)に較べ、34,686Nm(25,583ポンド・フィート)である。座ぐり部が長いと変形に対する抵抗を低下させ、それにより手で締めるときの隙間に対し妥当な製造公差が与えられる。しかし、座ぐり部が長いと高トルク下では、外向きに座屈しやすい。
【0009】
ドリルパイプツールジョイント業界の他社は、地表締付けトルクの設計値で内部ショルダーに実質的な荷重が作用するように、手で締めたときの隙間を選定している。このような構造とすると、内部ショルダーは、より大きな地表締付けトルクを許容し、よって、より大きな掘削トルクが要求される井戸で安全に使うことができる。ツールジョイントが初期の手で締める状況を超えて締められたときには、ボックス部の座ぐり部とピン基部とが変形する。この変形により、ピン部の面は手で締めたときの隙間を閉じ内部ショルダーと係合する。ボックス部の座ぐり部とピン基部とに生ずるいかなる永久変形よりも先に、ピン部の面と内部ショルダーとに荷重が生ずる。
【0010】
地表締付けトルクで内部ショルダーに荷重を作用させる概念を拡張して、米国特許第6,513,804号は、ピン部の外部ショルダーからピン突出部までの長さがボックス部の面からボックス部の内部ショルダーまでの長さより長いために内部ショルダーが最初に締付けられるさらに別の二重ショルダーツールジョイントにつき記述している。ピン突出部は、ボックス部の座ぐり部の2倍の長さであると明記されている。外部ショルダーの前に内部ショルダーを接触させることは、シールを有効にするのに十分な荷重を外部ショルダーが受けないかも知れないという危険を生ずる。特別に長いピン突出部により、突出部の変形に対する抵抗を低下させて、このリスクを打開しようとしている。
【0011】
米国特許第5,392,375号は、二重ショルダー継手の捩れ強度の最適化に重点を置いた二重ショルダーツールジョイントの別の構造を説明している。高トルク条件下で、ピン突出部およびボックス部の座ぐり部またはピン基部が降伏する前に、ピン部のねじ部が完全にはせん断破壊しないが、せん断破壊に非常に近づくようにすることで、最適化を達成している。米国特許第5,492,375号では、ねじ部のせん断面積を決定するピン部材のはめ合いねじ部分の長さが明記され、そのせん断面積は、ねじ部のせん断面積Aが1.73(A+A)と等しいか僅かに大きくなるようにし、ここで、Aはピン突出部あるいはボックス部の座ぐり部の断面積のいずれか小さい方で、Aはピン突出部の断面積である。この手法による最適化は、継手のねじれ強度を僅かに高くするだけである。
【0012】
米国特許第5,908,212号は、(1)ボックス部の座ぐり部の断面積とピン突出部の断面積の合計が、ボックス部の断面積の少なくとも70%であり、(2)ねじ部のテーパが304.8mm(1フィート)当たり25.4mm(1インチ)以下であり、(3)座ぐり部の軸方向長さが少なくとも38.1mm(1.5インチ)であることを必要とする、別の二重ショルダーツールジョイントの構造を記述している。
【0013】
浅いねじのテーパは、内部ショルダーの強度を著しく向上し、よって継手のねじれ強度を高くする。しかし、浅いねじのテーパが付いたドリルパイプジョイントでは、従来のAPIツールジョイントと比較して、締付け中にピン部をボックス部に対しかなり多く回転する必要がある。これらの継手を締付けるのに必要な追加の組み立て時間は、とても高価となり、好ましくはない。継手はねじの噛み合いや磨耗を避けるために注意深く整列しなければならないので、浅いテーパのために、挿入し・分解することも難しくなる。さらに、浅いテーパでは、継手が磨耗し損傷した後に再加工すると、限られたツールジョイントの長さに大きなロスが生ずる。
【0014】
先行技術のツールジョイントでは、従来のねじ形状の構造が用いられており、従来のねじ形状の構造では、一般的にパイプジョイントの、具体的には二重ショルダードリルパイプジョイントの、最適な降伏トルク特性が阻害される。
【0015】
先行技術のツールジョイントはまた、ねじのテーパと符合するねじ山の頂のテーパが付いたねじ形状により特徴付けられる。添付図面の図5は、ねじ山の頂41のテーパがねじ部全体のテーパTthと同じである従来技術のねじ形状を図示する。一般的にねじ形状は、ねじの谷底39、荷重側フランク35、山の頂41、山の頂−荷重側フランクの半径43、山の頂−挿入側フランクの半径45、挿入側フランク33により特徴付けられる。ドリルパイプジョイントの要素を挿入する(すなわち、ピン部をボックス部に挿入する)とき、一要素の山の頂は、他の要素のねじの山の頂に載るようになることがある。図6A、6Bおよび6Cは、挿入されている先行技術のピン部5とボックス部5’とを示しており、図6Bと図6Cはピン部5とボックス部5’のねじ部の断面図を示している。図6Bは、ピン部5の山の頂41が、ボックス部5’の山の頂41’に載っているところを示す。図6Cで示すように、約半回転までの回転が、ピン部5をボックス部5’に対して軸方向に移動し、山の頂41−41’同士の接触から外れ、挿入側フランク33−33’同士が接触するのに必要である。山の頂同士が衝撃をもって接触すると、荷重側フランク36、36’、あるいは挿入側フランク33、33’、あるいはその両者が山の頂41、41’の近くで恒久的な損傷を受けることがあり、特に、従来のツールジョイントでは山の頂から荷重側フランクへのおよび山の頂から挿入側フランクへの半径が小さいので、損傷を受けることがある。挿入し始めに損傷を受けないとしても、ピン部のツールジョイントの山の頂は、ボックス部ツールジョイント5’に無理に入り込むことがある。このような無理な入り込みは、衝撃により悪影響を受ける。ねじ部のテーパが小さくなると、無理な入り込みは悪化する。摩擦係数が0.08の場合、ねじ山の頂41、41’は、0.167mm/mm(2インチ/フィート)未満のねじ部のテーパについて自己保持(self−holding)する。自己保持が生ずることは、ツールジョイントを無理やり分離しなければならないことを意味する。ねじ部がねじの山の頂を無理に入り込んで進むようにすると、最終的に磨耗や他の損傷を生ずる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
[3. 発明の目的の特定]
本発明の主たる目的は、ドリルステム継手を提供することにあり、具体的には降伏トルク特性が強化されたドリルパイプツールジョイントに関するものである。
【0017】
本発明のもう一つの目的は、従来のAPIツールジョイントの締付け回転数の特性を有しつつ、降伏トルク特性が強化されたドリルパイプツールジョイントを提供することにある。
【0018】
本発明の具体的な目的は、同等なサイズの、従来の継手と同じ締付け回転数であり、かつ、従来の継手のねじり強度の少なくとも約50%高いあるいはそれよりも高いねじり強度を有することが特徴であるドリルパイプツールジョイントを提供することにある。
【0019】
本発明のもう一つの目的は、トルク特性が強化された結果となるように、最適なねじ部のテーパと共に改良されたねじ部形状を有する二重ショルダードリルパイプツールジョイントを提供することにある。
【0020】
本発明のもう一つの目的は、組み立て中にピン部をボックス部に挿入し始めるときに向上した挿入特性を提供するねじ構造を有するツールジョイントを提供することにある。
【0021】
本発明のもう一つの目的は、ボックス部の座屈を回避するために、ボックス部の座ぐり部の長さがピン突出部より短いか同じ長さであるツールジョイント構造を提供することにある。
【0022】
本発明のもう一つの目的は、製作公差内で許容載荷荷重の最適化のために第1シール部の応力と第2シール部の応力とがそれぞれ互いに70%の範囲内となることを特徴とするツールジョイント構造を提供することにある。
【0023】
本発明のもう一つの目的は、挿入し始めるときの、ねじ部の山の頂同士の無理な入り込みを実質的に回避するツールジョイント用のねじ形状を提供することにある。
【0024】
本発明のもう一つの目的は、荷重側フランクの接触面積を減少することなく、より狭い山の頂を有するより粗い形状を提供しつつ、ピン部のねじをボックス部のねじとより容易に心合わせできるツールジョイント用ねじ形状を提供することにある。
【0025】
本発明のもう一つの目的は、(1)荷重側フランクの接触面積を最大化し、ねじ山の高さを最小化しつつ、ねじ谷底での応力集中を減少し、(2)二重ショルダーツールジョイントの第1ショルダー部と第2ショルダー部で臨界的な部位をより大きくすることにより、ジョイントのトルク容量を増大し、(3)継手が固まってしまう可能性を減少する、ねじ形状を提供することにある。
【0026】
本発明のもう一つの詳細な目的は、ピン突出部の長さと座ぐり部の長さは、第1ショルダー部と第2ショルダー部の応力が継手のトルクが増大するのと同程度の割合で大きくなるような長さであることを特徴とする二重ショルダードリルパイプツールジョイントを提供することにある。
【0027】
本発明のもう一つの目的は、継手強度を高めるために、ねじ部と相対する板厚を厚くしたツールジョイントを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0028】
[発明の要旨]
上記の目的は、本発明の他の特徴や利点と共に、二重ショルダーツールジョイントに組み入れられるが、その二重ショルダーツールジョイントは、ボックス部の座ぐり部あるいはピン基部の小さい方の断面積の少なくとも50%の大きさであるピン突出部の断面積を有し、また、おおよそ0.0833mm/mm(1.0インチ/フィート)と0.1mm/mm(1.2インチ/フィート)の間の範囲、好ましくは0.0938mm/mm(1.125インチ/フィート)のテーパが付けられたねじ部を有する。好ましいテーパは、挿入し始めから締め終わりまでの回転数が、通常APIツールジョイントの回転数以上となる0.0833mm/mm(1.0インチ/フィート)を下限とする程度でよい。0.1mm/mm(1.2インチ/フィート)の上限は、それを超えると、ツールジョイントの降伏トルクが、同等のサイズの従来のAPI継手の捩りの降伏強さの約150%を下回るよう、著しく減少する限界である。好ましいテーパは、0.0938mm/mm(1−1/8インチ/フィート)程度である。ピン突出部の断面が上記した大きさであると、トルクの増大と同程度の割合で大きくなる第1ショルダー部および第2ショルダー部の応力が継手に作用するように、ピン突出部の長さは、座ぐり部の長さの1.0から1.5倍程度とされる。
【0029】
二重ショルダーツールジョイントの雌ねじと雄ねじのねじ形状は、雄ねじ外半径DMJ/2と雌ねじ内半径dMI/2の間として測定されるねじ高さhが、ねじ部のとがり三角形の高さ(H)の約半分であるという特徴を有する。
【0030】
また、雌ねじと雄ねじとは、挿入側フランク角が約35°と約42°の間で、荷重側フランク角が約25°と約34°の間であることに特徴がある。好ましい挿入側フランク角は約40°であり、好ましい荷重側フランク角は約30°である。40°の挿入側フランク角により、挿入し始めた後に継手がより容易に心合わせされ(従来の30°の挿入側フランク角と比較して)、また、荷重側フランクの接触面積を減じることなく、より粗い形状で、狭い山の頂とすることができる。好適なドリルパイプ組立体の山の頂−挿入側フランクの半径は、従来のねじ形状の山の頂−挿入側フランクの半径より大きくされる。
【0031】
また、ねじ部は、ねじ部の谷底が楕円形の一部分の形状で形成されるという特徴がある。さらに、山の頂は、ねじのテーパ角と反対の角度で傾斜する山の頂のテーパを有する。ねじのテーパ角と反対の角度で山の頂のテーパが傾斜しているので、ピン部とボックス部のねじが互いに挿入されたときに、山の頂同士が無理に入り込むことがないようにされる。
【0032】
ねじ形状の構成が、上記の目的の利点を生ずる。なぜならば、(1)荷重側フランクの接触面を最大に、ねじ山の高さを最小に保ちながら、ねじ谷底での応力集中を低減し、(2)二重ショルダーツールジョイントの第1ショルダー部および第2ショルダー部により臨界的な部位を大きくし、よってジョイントの許容トルクを増大し、(3)継手が固まってしまう可能性を低下する。
【0033】
ねじ形状は、ピッチが約6.35mm(0.25インチ)かそれより大きいという特徴がある。好ましいピッチは、約7.26mm(0.286インチ)である。また、好ましいドリルパイプジョイントは、座ぐり部の長さが約25.4mm(1インチ)でピン突出部の長さが約31.75mm(1.25インチ)という特徴がある。ボックス部の座ぐり部の断面積、ピン部のピン突出部における断面積、ボックス部の座ぐり部と相対するピン部の断面積および螺合されるねじの長さは、トルクが作用するときの螺合されたねじ部の強度が、ピン突出部やボックス部の座ぐり部やボックス部の座ぐり部と相対するピン部の断面の強度より十分に高くなるように選定される。
【0034】
また、本発明のツールジョイントは、ツールジョイントの長さの関数として変化する内径を有し、ツールジョイントのねじ部付近の肉厚が、ツールジョイント端部での肉厚より厚く、ねじ部の継手の強度がより高くなるという特徴がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下の説明では、添付図を参照していくつかの好ましい実施の形態について説明し、添付図では本発明のツールストリングとツールジョイントの部分へ参照番号を付す。参照番号とその部分の対応は、以下の通りである。
[参照番号] [説明]
OD パイプ外径
ID パイプ内径
C/L 接続したパイプとツールジョイントの中心線
PUID パイプアプセット溶接部内径
TJID1 ツールジョイントの溶接端でのツールジョイント内径
TJID2 ツールジョイントの中間部分でのツールジョイント内径
TJOD ツールジョイント外径
TJ ツールジョイントの長さ
2 下方ドリルパイプ
2’ 上方ドリルパイプ
3 下方ドリルパイプのアプセット部分
3’ 上方ドリルパイプのアプセット部分
4 ツールジョイント
6 下方溶接部
6’ 上方溶接部
10 ピン部
12 ボックス部
14 ボックス部の座ぐり部
16 ピン基部
18 テーパ付きピン部の雄ねじ
20 テーパ付きボックス部の雌ねじ
22 ピン突出部
24 ボックス部の内部ショルダー
26 ピン部の面すなわち円形リム
28 ボックス部の外部ショルダーすなわちボックス部の面あるいは円形リム
30 ピン部の外部ショルダー
32 ねじのピッチ線
34 ねじの挿入側フランク
36 ねじの圧力側フランクすなわち荷重側フランク
Θ 挿入側フランク角
Θ 圧力側フランク角すなわち荷重側フランク角
PN ピン突出部の長さ
BC ボックス部の座ぐり部の長さ
TH はめ合いねじ長さ
PS 第1のショルダーおよびシール
SS 第2のショルダー
CSBC ボックス部の座ぐり部の断面積
CSPB ピン基部の断面積
CSPN ピン突出部の断面積
40 ねじ谷底
42 ねじ山の頂
44 荷重側フランクから山の頂への遷移形状
46 山の頂から挿入側フランクへの遷移形状
48 ねじ形状のとがり三角形
H とがり三角形の高さ
h ねじ山の高さ
MJ/2 雄ねじの外半径(1/2)
/2 有効半径(1/2)
MI/2 雄ねじの谷の半径(1/2)
E 谷底形状の楕円
MI 楕円の短径
MJ 楕円の長径
th ねじ部のテーパ
山の頂のテーパ
【0036】
[ツールジョイント付きドリルパイプの説明]
図1に、本発明によるツールジョイント4を用いて接続された下方ドリルパイプ2と上方ドリルパイプ2’とを図示する。下方ドリルパイプ2と上方ドリルパイプ2’はアプセット部分3、3’を有し、アプセット部分3、3’はツールジョイント4の端部へ向けてドリルパイプの先端に溶接部6、6’用に厚い肉厚を有する。パイプのアプセット部3、3’の外径は、PODとして示され、パイプ内径は、その762mm(30インチ)の長さのほぼ全長について、PIDとして示される。アプセット部分におけるパイプ3、3’の端部の内径はPUIDで示され、ツールジョイントの溶接端の内径TJIDにほぼ一致する。ツールジョイントの外径TJODはツールジョイントの長さLTJにわたって実質的に一定であるが、ツールジョイントの内径は、そのジョイントの溶接端におけるTJID1から、ピン10およびボックス12のねじ部付近の部分におけるTJID2に狭まる。本発明によれば、ツールジョイント4のねじ部分の肉厚を厚くするために、TJID2はTJID1より直径で3.175mm(1/8インチ)(あるいはそれより多く)小さくてもよい。ツールジョイントの内径を過度に減少すると掘削操作中の許容流体流速を低下させるが、短い長さでの3.175mm(1/8インチ)あるいは6.35mm(1/4インチ)の僅かな減少は、そのジョイントのトルク強度を大幅に増大するものの、許される程度のものであることが知られている。TJID2が適用されるツールジョイントの長さは、ツールジョイント全長の約2/3を超えないことが好ましい。
【0037】
図2は、完全に締付けられた二重ショルダーツールジョイントを図示する。本発明の好ましい一実施の形態によれば、ピン突出部の断面積CSPNは、ボックス部の座ぐり部の断面積CSBCとピン基部の断面積CSPBの小さい方の少なくとも50%の大きさである。このようなピン突出部、ピン基部および座ぐり部の断面積の関係は、同等のサイズの従来のAPI継手と比較して、継手4のねじれ強度を少なくとも50%向上することになる。さらに、以下に説明するように、ボックス部のねじ20とピン部のねじ18のねじのテーパは、約0.0833mm/mm(1インチ/フィート)と0.1mm/mm(1.2インチ/フィート)の範囲内、好ましくは約0.0938mm/mm(1−1/8インチ/フィート)であるのがよい。さらに、ピン基部の断面積CSPBがボックス部の座ぐり部の断面積より50%程度小さい場合、ピン突出部の長さLPNが座ぐり部LBCの長さの1〜1.5倍程度であるのがよく、そうすることにより第1ショルダーPSの応力および第2ショルダーSSの応力は、トルクが継手に作用するのとほぼ同じ割合で増加することになる。
【0038】
過大なトルクがツールジョイントに作用したとき、ボックス部の座ぐり部14もしくはピンの突出部22が降伏し、もしくは座屈するまで、または、ボックス部の座ぐり部に相対するピン基部16の断面が降伏するまで、ねじ18、22はせん断で破壊しないことは、重要である。したがって、ピン突出部の断面積CSPNと雄ねじ18に螺合する雌ねじ20の長さ、ならびに、ボックス部の座ぐり部の断面積CSBCと座ぐり部の長さLBCは、上記のように配置・構成され、よって螺合されたねじ部の強度がピン突出部22あるいはボックス部の座ぐり部14のトルク強度より高くなっている。ねじ部の破壊は、ピン部やボックス部の降伏より悪いので、継手のねじれ強度の正確な最適化が得られなくても、本発明の好ましい実施の形態では、ねじ部の強度に対してある安全率が与えられる。ねじ部の強度に対する好適な安全率は、ピン突出部の断面積CSPNがボックス部の座ぐり部の断面積CSBCの少なくとも50%であることにより与えられる。
【0039】
図9は、ピッチ7.26mm(0.286インチ)(山数3.5)、ねじ山の高さ約2.54mm(0.1インチ)で有効径約96.5mm(3.8インチ)である、本発明の好ましい一実施の形態(すなわち、CSPN≧0.5CSBC、CSPN≧0.5CSPB、LPN≒(1.0〜1.5)LBC)でのパラメータ調査結果を図示し、mm/mm(インチ/フィート)でのねじ部テーパの関数としてプロットし、本発明のツールジョイントを特徴付ける2つのパラメータを示す。左側縦軸すなわちy軸は、図2および図3の継手の降伏トルクのAPI継手(たとえば、NC38)の降伏トルクに対する比を表す。「本発明の降伏トルク/API降伏トルク(%)」と記された曲線は、図2および図3の継手が、ねじ部テーパを0.167mm/mm(2インチ/フィート)から0.0417mm/mm(1/2インチ・フィート)に減少するにつれ、API継手と比較して、降伏トルクが増加することを示している。降伏トルクの比は、0.0938mm/mm(1−1/8インチ/フィート)のねじ部テーパで約150%である。
【0040】
右側縦軸は、継手の挿入し始めから締め終わりの状態に達するまで何回転まわすかを示すパラメータを表す。「1回転当たりの挿入し始めから締め終わり」と記された曲線は、0.0417mm/mm(1/2インチ・フィート)のテーパ付き継手にて、1回転で、ねじが締め終わり状態に達するのに必要な軸方向トラベルの約7%しか進まないことを示す。反対に、0.167mm/mm(2インチ/フィート)のテーパについては、1回転で、締め終わり状態に達するねじの軸方向トラベルの35%近く進む。挿入し始めから締め終わりまでの曲線は、0.0938mm/mm(1−1/8インチ/フィート)のテーパについては、1回転当たりの挿入し始めから締め終わりが約17%であることを示す。言い換えれば、0.0938mm/mm(1−1/8インチ/フィート)のテーパを有する継手では、挿入し始めから締め終わりに達するまでに約6回転の回りを要する。
【0041】
上記のツールジョイントの好適な実施の形態においては、従来のAPI継手の約150%の大きなねじり強度を維持しながら、継手を締付ける際の許容スピードを達成する、好適なテーパの範囲が見出された。図9に図示するように、約0.0833mm/mm(1インチ/フィート)のテーパの下限と0.1mm/mm(1.20インチ/フィート)のテーパの上限により、約6−1/2回転と5−1/2回転という、挿入し始めから締め終わりまでの回転数の許容限界を達成する。このような範囲は許容されるもので、API継手と比較して約150%の最大の降伏トルクから顕著に減ずるという犠牲を払わない。約0.0938mm/mm(1−1/8インチ/フィート)のねじのテーパは、継手の高降伏トルク(たとえば、API継手の150%)を維持し、同時に回転数(約6回転)を維持してできるだけ速く挿入し始めから締め終わりに達するので、好適である。
【0042】
上述の通り、0.0833mm/mm(1インチ/フィート)〜0.1mm/mm(1−1/5インチ/フィート)のテーパの範囲により、上記の好適な実施の形態では、7.26mm(0.286インチ)(山数3.5)のピッチで、6−1/2回転と5−1/2回転の範囲となる。もしねじ形状のパラメータの条件を緩めると、たとえばピッチが6.35mm(0.25インチ)(山数4)であると、0.0833mm/mm(1インチ/フィート)のテーパでは、挿入し始めから締め終わりまでに8回転必要で、従来のAPI継手と同じ値となる。
【0043】
0.0833mm/mm(1インチ/フィート)〜0.1mm/mm(1−1/5インチ/フィート)のテーパの範囲内で、降伏トルクや締め終わりまでの回転数に影響する他のねじ形状の変数(ピッチ、有効径、外径、および谷径)を上記の実施の形態から少し変更してもよい。たとえば、他の変数を一定にしたままピッチを7.26mm(0.286インチ)(山数3−1/2)から6.35mm(0.25インチ)(山数4)に減ずると、0.0833mm/mm(1インチ/フィート)のテーパについて挿入し始めから締め終わりまでに必要な回転数は8回転より少なくなるであろう。
【0044】
図2は、完全に締付けられた二重ショルダーツールジョイントの好ましい一実施の形態を図示する。この実施の形態によると、ボックス部のねじ部20およびピン部のねじ部18のねじのテーパは、おおよそ0.0833mm/mm(1インチ/フィート)と0.1mm/mm(1.2インチ/フィート)の間の範囲内で、好ましくは約0.0938mm/mm(1−1/8インチ/フィート)である。
【0045】
[ドリルパイプツールジョイントの好適なねじ形状の説明]
図2および図3は、図1の継手のボックス部のねじ部20とピン部のねじ部18のねじ形状を図示する。ねじ形状は、APIねじで一般的な値である、山数4以下であることが好ましい。さらに、特に図3に図示するように、ねじ部は、ねじを画定するとがり三角形の高さの約2分の1である、雄ねじの外半径DMJ/2と雄ねじの谷の半径dMI/2の間で測られた山の高さを有する。この組み合わせにより、第1ショルダー部と第2ショルダー部のより大きな臨界的部位を可能とし、最終的にジョイントの許容トルクをさらに増大する。さらに、雌ねじ部20と雄ねじ部18は、とがり三角形48となす角Θが約35°〜約42°である挿入側フランク34と、約25°〜約34°間の荷重側フランク角Θを有する。好ましくは、挿入側フランク角Θは約40°であり、荷重側フランク角は約30°である。
【0046】
図3のねじ形状には、山の頂42が荷重側フランク36と山の頂42との間に遷移形状44を有するという特徴もある。遷移形状44は0.305mm(0.012インチ)以下である半径という特徴を有し、それによって大きな荷重側フランク36となる。挿入側フランク34と山の頂42との間の遷移形状46は、1.85mm(0.073インチ)以上の半径であり、それによって、ねじ山の頂の幅を減少し、挿入し始めや締付け中のねじ合わせで徐々に挿入することが可能となる。本発明のねじ形状の谷底40は、長径EMJと短径EMIとを有する楕円形状Eに形成される。谷底形状40は、挿入側フランク34と圧力側フランク36とのスムースな移行ができるよう選定される。楕円形状Eにより0.965mm(0.038インチ)の谷底半径での応力集中係数より小さな応力集中係数となる。
【0047】
図4のねじ山の頂42の拡大図で分かるように、山の頂42の上部は、ねじ部のテーパTthの角度と反対方向に、山の頂のテーパTで傾斜している。好ましくは山の頂のテーパは約1°である。図5、図6A、図6Bおよび図6Cを参照すると、先行技術のねじ形状の前記の説明では、山の頂41のテーパはねじ部のテーパTthとほぼ同じ角度であり、ねじ部の無理な入り込みを生じ得る。従来のねじ形状の部分は次のように符号付けされている。ねじ谷底39、挿入側フランク33、荷重側フランク35、荷重側フランクから山の頂への遷移部分43、山の頂から挿入側フランクへの遷移部分45。ねじ部のテーパTthの角度と反対方向の角度の山の頂のテーパTを有するねじ形状により、ピン部はより容易にボックス部へ挿入される。図7A、図7Bおよび図7Cはその利点を説明しており、図7Aは、ツールジョイントのボックス部12に挿入されるピン部10の側面図であり、図7Bと図7Cはねじ部の山の頂の反対方向の角Tの効果を示す。図7Cの拡大図で分かるように、山の頂42、42’の山の頂同士の無理な入り込みは、ねじ部のテーパと反対方向である山の頂の傾斜のために、挿入中に生ずることは考えにくい。図7A〜図7Cは、図6A〜図6Cの挿入している状態で示された従来の先行技術のねじ形状を参照して、この利点を図示する。
【0048】
前記の通り、挿入側フランク角Θは従来の30°から好ましい40°へと大きくされる。また本発明によるところの前記のように、山の頂から挿入側フランクへの遷移形状42は、1.85mm(0.073インチ)以上の半径へと大きくされる。Θが大きく、山の頂から挿入側フランクへの遷移形状が大きいので、継手は、挿入後により容易に心合わせされる。図8Aと図8Bは、その効果を示す。図8Aのピン部は、ボックス部12の中心軸からある角度でボックス部12に挿入されるところを示している。大きな挿入側フランク角Θと大きな山の頂から挿入側フランクへの遷移形状のために、ピン部10はボックス部12の中心線と心合わせするようにより容易に動く。さらに、障害になるものが少ないので、継手が固まってしまう可能性も減少する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
添付の図面は、本発明の好ましい一実施の形態を図示する。
【図1】図1は、本発明によるツールジョイントにて端部同士が接続された2つのドリルパイプ部分の断面図である。
【図2】図2は、締付けられたピン部とボックス部とを示し、また、本発明によるテーパ付きねじ部とねじ形状とを示す、ツールジョイントの拡大断面図である。
【図3】図3は、本発明による挿入側フランクと荷重側フランク、ねじの谷底と山の頂の形状およびテーパを示す、ピン部のねじ部とボックス部のねじ部のねじ形状の拡大断面図である。
【図4】図4は、ねじの山の頂がねじ部のテーパと逆の角度で傾斜していることを示すねじ形状の山の頂部分の拡大断面図である。
【図5】図5は、ねじ部のテーパと同じ角度でテーパがついている従来のねじの山の頂の構成での先行技術によるねじ形状を示す。
【図6】図6A、図6Bおよび図6Cは、従来のテーパ角度がねじ部のテーパ角度と一致する、先行技術での挿入されたツールジョイントで起こりうる山の頂の無理な入り込みを示す。
【図7】図7A、図7Bおよび図7Cは、図3のようにねじ部のテーパと逆に傾斜するねじの山の頂を有するねじ形状でのツールジョイントのピン部のねじとボックス部のねじの挿入を示す。
【図8】図8Aおよび図8Bは、図3のねじ形状の増大した挿入側フランク角と大きな山の頂−挿入側フランク半径により、ピン部のねじを、従来のねじ形状によるよりも簡単にボックス部のねじに心合わせできることを示す。
【図9】図9は、本発明の二重ショルダーツールジョイントの好ましい一実施の形態での許容されるテーパの範囲を示すグラフで、過大なテーパは継手の降伏トルクを低下させるが、過小なテーパでは継手は継手の挿入し始めから締め終わりまでに過大な回転数が必要となる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ドリルパイプ(2)のアプセット部分(3)に溶接された(6)ねじ付きボックス部のツールジョイント(12)を有する第1ドリルパイプ(2)と、第2ドリルパイプ(2’)のアプセット部分(3’)に溶接された(6)ねじ付きピンツールジョイント(10)を有する第2ドリルパイプ(2’)とを備え;
前記第1ドリルパイプおよび第2ドリルパイプ(2、2’)は、パイプ外径(POD)およびパイプ内径(PID)と、パイプアプセット溶接部内径(PUID)とを特徴とし、
前記ピンツールジョイント(10)と前記ボックスツールジョイント(12)は、ツールジョイントの外径(TJOD)と、それぞれの溶接端での第1ツールジョイントの内径(TJID1)と、ボックス部のねじ部とピン部のねじ部に近接した領域でのツールジョイントの内径(TJID2)とを特徴とし、
前記ツールジョイントの外径(TJOD)は前記パイプ外径(POD)より大きく、
前記パイプアプセット溶接部内径(PUID)は前記パイプ内径(PID)より小さく、
前記パイプアプセット溶接部内径(PUID)はツールジョイント内径(TJID2)より大きく、
前記第1ツールジョイント内径(TJID1)は実質的に前記パイプアプセット溶接部内径(PUID)と等しくて前記ツールジョイント内径(TJID2)は前記第1ツールジョイント内径(TJID1)より小さく、前記ピン部とねじ部に近接した前記ツールジョイントの肉厚は、前記継手のトルク強度を向上するために厚くされ;
ツールジョイント内径(TJID2)を特徴とするツールジョイントの長さはツールジョイントの全長(LTJ)の3分の2より大きくはない;
ドリルストリング。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−94804(P2011−94804A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−284182(P2010−284182)
【出願日】平成22年12月21日(2010.12.21)
【分割の表示】特願2007−557601(P2007−557601)の分割
【原出願日】平成17年3月2日(2005.3.2)
【出願人】(595099867)バローレック・マネスマン・オイル・アンド・ガス・フランス (19)
【Fターム(参考)】