説明

ニトロイミダゾオキサジンおよび抗−結核療法におけるその使用

本発明は、新規なニトロイミダゾオキサジン、その調製物、ならびに、単独または他の抗−感染症治療剤と組み合わせて、マイコバクテリウム・チューベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)および他の微生物感染症を治療するための薬剤としてのその使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、その全体の内容を出典明示して本願の一部とみなす2009年7月31日に「Nitroimidazooxazines and Their Uses in Anti−Tubercular Therapy」なる発明の名称で出願した米国仮特許出願番号61/230,396に基づく優先権の利益を主張する。
【0002】
本発明は、新規なニトロイミダゾオキサジン、その調製物、ならびに、単独または他の抗−感染症治療剤と組み合わせて、マイコバクテリウム・チューベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)および他の微生物感染症を治療するための薬剤としてのその使用に関する。
【背景技術】
【0003】
HIV患者における高められた感受性に寄与し得る最近の再起、多剤耐性菌の発生の増加および広範囲の薬剤耐性菌の出現によって、結核は世界中における主要な感染症死因のままである(2008年において死亡者は130万人と見積もられる)。結核に対する最近の薬剤療法は、6か月を超えて毎日投与される複数の薬剤の組み合わせ(通常はイソニアジド、リファンピン、ピラジナミドおよびエタンブトール)を含み、長期にわたりかつ複雑である。さらに、これらの薬剤は、症例のかなりの割合で発生することが示唆されている、持続形態の疾病に対しては相対的に効果がない(Ferraraら,2006)。多剤耐性疾患に対しての長期的複合治療(典型的には2年を超える)に使用される第二選択薬剤は、大部分が、現存の第一選択医薬よりも低い効能を有するかまたは高い毒性を有する。しばしば、高い再発率および高まった薬剤耐性につながり、新しくより効果的な薬剤の緊急の必要性を強調する、不完全な治療剤が投与されている。
【0004】
本発明の目的は、抗−結核薬剤としての使用および他の微生物感染症の治療のために、マイコバクテリウム・チューベルクローシスの好気性(複製)および低酸素(潜伏または維持)培養液の両方に対して予想外に高い効能およびマイコバクテリウム・チューベルクローシス感染症のマウスモデルにおいて予想外に高い効力を有する新規なニトロイミダゾオキサジンを提供することにある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、ニトロイミダゾオキサジン化合物、その調製方法、ならびに結核菌および他の微生物感染症の治療剤としての化合物の使用にかかわる。
【0006】
臨床試験へのニトロイミダゾオキサジンPA−824の最近の導入は有意義である。この化合物は良好なイン・ビトロ(in vitro)およびイン・ビボ(in vivo)の活性をマイコバクテリウム・チューベルクローシスに対してその活性形態および持続形態の両方において示すからである(Tyagiら,2005)。関連する2−ニトロイミダゾ[2,1−b]オキサゾール、OPC−67683も臨床試験に入っている(Sasakiら,2006)。これらの化合物の構造を図1に示す。理論に拘束されるのを望まないが、PA−824の作用機構は、細菌のグルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ(FGD1)およびその補助因子F420に依存するプロセス(Stoverら,2000)で、一酸化窒素の放出(Singhら,2008)につづく還元工程を含むことを示唆している。FGD1およびF420の両方について野生型である突然変異株に対するマイクロアレイ実験は、未知機能の151−アミノ酸(17.37kDa)のタンパク質、Rv3547がこの活性化に極めて重要であることを示した(Manjunathaら,2006)。PA−824の還元化学の最近の機構の実験はこの主張を支持している(Andersonら,2008)。ニトロイミダゾオキサジン・アナログおよび結核菌におけるその使用は以前に報告されている(米国特許第5,668,127号(1997)および第6,087,358号(2000);Jiricekら,WO 2007075872A2(2007);Liら,2008;Kimら,2009)。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様において、本発明は式I:
【化1】


{式中、
XはO、OCH2、OCH2CH=CHまたはOCH2C≡Cを表し;
Yは以下に示す式IIa−IIdのいずれか1を表し;
【化2】

[式中、「黒塗り四角形中の1」はXへの結合を表し;
式IIa中のZは、CH2、CH=CH、C≡Cまたは直接結合を表し;および
式IおよびIIa中のR1およびR2は、各々、いずれかの利用可能な環位置のH、F、Cl、CF3、OCF2H、OCF3、アザ(−N=によって置き換わった−CH=)またはジアザ(−N=N−によって置き換わった−CH=CH−、−N=CH−N=によって置き換わった−CH=CH−CH=、または−N=CH−CH=N−によって置き換わった−CH=CH−CH=CH−)のいずれか1、2または3を表す]}の一般構造を有する化合物にかかわる。
【0008】
好ましいサブクラスの化合物は、上記式I:
{式中、
XはO、OCH2、OCH2CH=CHまたはOCH2C≡Cを表し;
Yは以下に示す式IIa−IIdのいずれか1を表し;
【化3】

[式中、「黒塗り四角形中の1」はXへの結合を表し;
式IIa中のZは、CH2、CH=CH、C≡Cまたは直接結合を表し;
式I中のR1は4−Fまたは4−OCF3または2−Cl、4−OCF3または3−Cl、4−OCF3または3−F、4−OCF3または2−アザ、4−CF3または3−アザ、4−CF3または2−アザ、4−Fを表し;
式IIa中のR2はいずれかの利用可能な環位置のH、Fまたはアザ(−N=によって置換された−CH=)のいずれか1または2を表す]}の一般構造を有する。
【0009】
これらの化合物、ならびにそれらの混合物、異性体、生理学的に機能的な塩誘導体、およびそのプロドラッグは、マイコバクテリウム・チューベルクローシスおよび他の微生物感染症の予防または治療に有用である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】図1は化合物PA−824およびOPC−67683の構造を示す;
【図2】図2は表1に参照した代表的な化合物の一般構造を示す。
【図3】図3は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図4】図4は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図5】図5は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図6】図6は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図7】図7は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図8】図8は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図9】図9は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図10】図10は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図11】図11は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図12】図12は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図13】図13は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図14】図14は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図15】図15は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図16】図16は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図17】図17は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図18】図18は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図19】図19は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図20】図20は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図21】図21は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図22】図22は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図23】図23は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図24】図24は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図25】図25は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図26】図26は代表的な化合物を調製するための一般合成スキームを示す。
【図27】図27は表1および実施例1−3に参照した代表的な化合物1−18の構造を示す。
【図28】図28は表1および実施例1−3に参照した代表的な化合物19−33の構造を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、ニトロイミダゾオキサジン化合物、その調製方法、ならびに結核菌および他の微生物感染症の治療としての化合物の使用にかかわる。
【0012】
第1の態様において、本発明は、式I:
【化4】


{式中、
XはO、OCH2、OCH2CH=CHまたはOCH2C≡Cを表し;
Yは以下に示す式IIa−IIdのいずれか1を表し、
【化5】


[式中、「黒塗り四角形中の1」はXへの結合を表し;
式IIa中のZは、CH2、CH=CH、C≡Cまたは直接結合を表し;
式IおよびIIa中のR1およびR2は、各々、いずれかの利用可能な環位置のH、F、Cl、CF3、OCF2H、OCF3、アザ(−N=によって置き換わった−CH=)またはジアザ(−N=N−によって置き換わった−CH=CH−、−N=CH−N=によって置き換わった−CH=CH−CH=、または−N=CH−CH=N−によって置き換わった−CH=CH−CH=CH−)のいずれか1、2または3を表す]}の一般構造を有する化合物にかかわる。
【0013】
好ましいサブクラスの化合物は、上記式I:
{式中、
XはO、OCH2、OCH2CH=CHまたはOCH2C≡Cを表し;
Yは以下に示す式IIa−IIdのいずれか1:
【化6】


[式中、「黒塗り四角形中の1」はXへの結合を表し;
式IIa中のZは、CH2、CH=CH、C≡Cまたは直接結合を表す]を表し;
式I中のR1は4−Fまたは4−OCF3または2−Cl、4−OCF3または3−Cl、4−OCF3または3−F、4−OCF3または2−アザ、4−CF3または3−アザ、4−CF3または2−アザ、4−Fを表し;
式IIa中のR2はいずれかの利用可能な環位置のH、Fまたはアザ(−N=によって置換された−CH=)のいずれか1または2を表す]}の一般構造を有する。
【0014】
式Iによって記載される化合物の最も非常に好ましいものは:
A.(6S)−6−{[2'−クロロ−4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物1);

B.(6S)−6−{[3'−フルオロ−4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物2);

C.(6S)−2−ニトロ−6−{[4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物3);

D.(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピラジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物4);

E.(6S)−6−{[6−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジニル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物5);

F.(6S)−2−ニトロ−6−({6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物6);

G.(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物7);

H.(6S)−2−ニトロ−6−({4−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物8);

I.(6S)−2−ニトロ−6−({4−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物9);

J.(6S)−2−ニトロ−6−({1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−3−イル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物10);

K.(6S)−6−({1−メチル−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物11);

L.(6S)−6−{[3−フルオロ−4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物12);

M.(6S)−2−ニトロ−6−{[4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]オキシ}−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物13);

N.(6S)−6−({2−フルオロ−4−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物14);

O.(6S)−6−{[2−フルオロ−4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物15);

P.(6S)−2−ニトロ−6−({2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−5−ピリミジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物16);

Q.(6S)−2−ニトロ−6−({4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物17);

R.(6S)−2−ニトロ−6−[(5−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}−2−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図27の化合物18);

S.(6S)−2−ニトロ−6−({(2E)−3−[4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]−2−プロペニル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物19);

T.(6S)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン−6−イル 4−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−ピペラジンカルボキシラート(表1および図28の化合物20);

U.(6S)−6−({6−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物21);

V.(6S)−6−({5−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物22);

W.(6S)−6−({2−フルオロ−4−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物23);

X.(6S)−2−ニトロ−6−({6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリダジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物24);

Y.(6S)−2−ニトロ−6−[(5−{[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチニル}−2−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物25);

Z.(6S)−6−{[4−(5−フルオロ−2−ピリジニル)ベンジル]オキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物26);

AA.(6S)−2−ニトロ−6−({1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物27);

BB.(6S)−6−({6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物28);

CC.(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリミジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物29);

DD.(6S)−2−ニトロ−6−({3−[4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]−2−プロピニル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物30);

EE.(6S)−2−ニトロ−6−[(4−{(E)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エテニル}ベンジル)オキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物31);

FF.(6S)−2−ニトロ−6−[(4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}ベンジル)オキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物32);および

GG.(6S)−2−ニトロ−6−[(6−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}−3−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(表1および図28の化合物33)
である。
【0015】
式Iの化合物は異なる幾何学的およびエナンチオマー形態で発生し得、これらの別々の異性体の純粋な形態および混合物の両方、ならびにそのいずれかの生理学的に機能的なまたは薬理学的に許容し得る塩誘導体またはプロドラッグが本発明の範囲に含まれる。これらの別の形態の生成は、当業者の能力の十分に範囲内である。
【0016】
本発明は、式Iの化合物を投与する工程を含む、マイコバクテリウム・チューベルクローシスのような微生物感染症の予防または治療方法にもかかわる。
【0017】
本発明のもう1の態様において、治療上有効な量の前記に定義した式Iの化合物および医薬上許容し得る賦形剤、補助剤、不活性成分、緩衝剤または安定化剤を含む医薬組成物を提供する。「治療上有効な量」とは、抗−細菌または抗−微生物効果を示すのに十分である式Iの化合物の量として理解される。投与の実際の量、割合および時間経過は、治療する疾病の性質および重篤度に依存する。治療の処方箋は一般的な実施者および他の医師の責任の範囲内である。医薬上許容し得る賦形剤、補助剤、不活性成分、緩衝剤または安定化剤は無毒であり、有効成分の効力を妨害するものであってはならない。不活性成分および他の材料の正確な性質は投与の経路に依存し、それは経口、または皮膚、皮下または静脈内注射のような注射によって、または乾燥粉末吸引器によるものとし得る。
【0018】
経口投与用の医薬組成物は、錠剤、カプセル剤、散剤または液剤とし得る。錠剤は、固形不活性成分または補助剤を含み得る。液剤医薬組成物は、一般的に、水、石油系、動物性または植物性の油類、鉱油または合成油のような液体不活性成分を含む。生理学的塩類溶液、デキストロースまたは他の糖質溶液、またはエチレングリコール、プロピレングリコールまたはポリエチレングリコールのようなグリコールを含み得る。カプセル剤は、ゼラチンのような固形物を含み得る。静脈内、皮膚または皮下注射については、有効成分は発熱物質を含まず、好適なpH、等張性および溶解性を有する非経口的に許容し得る水溶液の形態で存在し得る。当業者であれば、例えば、塩化ナトリウム注射液、リンゲル注射液、乳酸リンゲル注射液のような等張賦形剤を用いて好適な溶液を十分に調製し得る。保存剤、安定化剤、緩衝剤、抗酸化剤および/または他の添加剤を必要に応じて含み得る。
【0019】
医薬組成物は、さらに、1またはそれを超えるさらなる抗−感染症治療剤を含み得る。これらの抗−感染症治療剤は、マイコバクテリウム・チューベルクローシスのような微生物感染症を有効に予防または治療することが知られている市販のまたは他の供給源からのいずれの好適な治療剤とし得る。
【0020】
もう1つの態様において、対象に投与するための、治療上有効量の前記定義の式Iの化合物の薬物の製造における使用を提供する。また、式Iの化合物の製造方法も提供する。
【0021】
本明細書全体を通して用いる「医薬上許容し得る塩」なる用語は、塩酸、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、シュウ酸、マロン酸、サリチル酸、リンゴ酸、フマル酸、コハク酸、アスコルビン酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、イソエトン酸(isoethonic acid)など、および炭酸カリウム、水酸化ナトリウムもしくはカリウム、アンモニア、トリエチルアミン、トリエタノールアミンなど由来のいずれの酸または塩基由来の塩も意味すると解釈すべきである。
【0022】
「プロドラッグ」なる用語は、不活性または顕著に活性が低い形態で投与する薬理物質を意味する。投与すると、プロドラッグはイン・ビボ(in vivo)で活性な代謝産物に代謝される。
【0023】
「治療上有効な量」なる用語は、無毒であるが、望ましい治療効果を提供するための薬剤の十分な量を意味する。「有効である」量は、個人の年齢および一般的状態、特定の濃度および投与する組成物などに依存して、対象によって変動する。したがって、正確な有効な量を常に特定し得るものではない。しかしながら、いずれかの個人の症例における適当な有効量は、日常的な実験を用いて当業者によって決定され得る。さらに、有効量は、治療上有効な範囲内にある薬剤の量をデリバリーするように処方の容易な適用を許容するのに十分な範囲内にある濃度である。
【0024】
「アザ」なる用語は、化合物内で−N=によって置き換わった−CH=を意味する。「ジアザ」なる用語は、化合物内で−N=N−によって置き換わった−CH=CH−、−N=CH−N=によって置き換わった−CH=CH−CH=、または−N=CH−CH=N−によって置き換わった−CH=CH−CH=CH−を意味する。
【0025】
本発明のさらなる態様は、例示するためだけの以下の記載および添付する合成スキームに参照して明らかになる。

実施例1.一般合成スキーム
【0026】
本化合物は、図3〜26に示されているスキーム1〜24において概説されている一般的な方法により調製することができ、またはあらゆる他の適切な方法により調製することができる。以下のスキーム1〜24の説明においては、次の表1ならびに図2および図27〜28に示されている代表的な化合物に言及する。
【0027】
【表1】

【0028】
図3に示されているスキーム1においては、試薬および条件は:(i)2MのNa2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、88℃、1〜2.5時間;(ii)30%のHBr/AcOH、20℃、6〜11時間;(iii)NaH、DMF、0〜20℃、3時間;であった。Pd(dppf)Cl2の存在下においてハロゲン化物35および36を用いる4−(ヒドロキシメチル)フェニルボロン酸(34)の鈴木カップリングはビフェニルアルコール37および38を与え、これらのビフェニルアルコールがそれぞれの対応するブロモメチル化合物39および40に変換された。公知のアルコール41(2,4−ジニトロイミダゾールおよびtert−ブチルジメチルシリル(S)−グリシジルエーテルから始まる4つのステップを介する仕方で米国特許第5,668,127号において報告されている)を用いるこれらの化合物のカップリングは、表1の望ましい化合物1および2を与えた。
【0029】
図4に示されているスキーム2においては、試薬および条件は:(i)NaH、DMF、5〜20℃、2時間;(ii)2MのK2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、還流、30分;であった。4−ヨードベンジルブロミド(42)を用いるアルコール41の同様なNaH−支援カップリングは公知の4−ヨードベンジルエーテル43(同じ手順を介する仕方で米国特許第6,087,358号において報告されている)を与え、このエーテルは、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)を用いるスキーム1の場合と同様な鈴木カップリングを受けることにより、表1の化合物3を与えた。
【0030】
図5に示されているスキーム3においては、試薬および条件は:(i)MsCl、Et3N、THF、0℃、30分、その後NaI、アセトン、還流、1時間;(ii)NaH、DMF、−78〜0℃、1時間;(iii)2MのK2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、還流、30分;であった。2−クロロ−5−(ヨードメチル)ピラジン(46)(MsCl続いてNaIとの反応により、公知の(5−クロロ−2−ピラジニル)メタノール(45)(1994年にKienerらにより報告されているようにして、5−ヒドロキシピラジン−2−カルボン酸の塩素化および還元により得られる)から調製される)を用いるアルコール41のNaH−支援カップリングは塩化物47を与えた。この塩化物は、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)を用いる鈴木カップリングを受けることにより、表1の化合物4を与えた。
【0031】
図6に示されているスキーム4においては、試薬および条件は:(i)NaH、DMF、5〜20℃、16時間;(ii)44、2MのK2CO3、DME、N2下におけるPd(dppf)Cl2、90℃、2日;(iii)NBS、PPh3、CH2Cl2、20℃、3.5時間;(iv)41、NaH、DMF、0〜20℃、2.5時間;(v)55〜57、2MのNa2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、90℃、20〜120分;(vi)NaNO2水溶液、25%のH2SO4、0℃、12分、その後KI水溶液、20℃、10分、その後52℃、2時間;(vii)n−BuLi、B(OiPr)3、トルエン、THF、−78〜−20℃、5時間、その後2NのHCl;であった。アルコール41を用いる2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン48のNaH−支援カップリングは塩化物49を与え、この塩化物は、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)を用いる鈴木カップリングを受けて表1の化合物6を与えた。NBS/PPh3を用いる市販の(6−ブロモ−3−ピリジニル)メタノール(50)の臭素化はブロモメチルピリジン51を与え、このブロモメチルピリジンは、アルコール41を用いて同様にNaH−カップリングを行うことにより、臭化物52を与えた。この臭化物は、ボロン酸55(新規なヨウ化物54を介してアニリン53から得られる)、56または57を用いる鈴木カップリングを受けることにより、それぞれ、表1の化合物28、21および5を与えた。
【0032】
図7に示されているスキーム5においては、試薬および条件は:(i)NaH、DMF、5〜20℃、2時間;(ii)44、2MのK2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、90℃、30分;であった。アルコール41を用いる5−ブロモ−2−(クロロメチル)ピリジン(58)(2004年にvan den Heuvelらによって報告されているようにして、(5−ブロモ−2−ピリジニル)メタノールの塩素化により調製される)のNaH−支援カップリングは臭化物59を与え、この臭化物は、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)を用いる鈴木カップリングを受けることにより、表1の化合物7を与えた。
【0033】
図8に示されているスキーム6においては、試薬および条件は:(i)NaH、DMF、20℃、1時間;(ii)ビス(ピナコラト)ジボロン、N2下におけるPd(dppf)Cl2、KOAc、DMSO、90℃、1時間;(iii)2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジンまたは5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリジン、2MのK2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、還流、30分;であった。臭化物61は4−ブロモベンジルブロミド(60)を用いるアルコール41のNaH−支援カップリングにより調製された。61とビス(ピナコラト)ジボロンとの反応は4−ボロナートエステル62を与え、このエステルは、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジンまたは5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリジンを用いる鈴木カップリングを受けることにより、それぞれ、表1の化合物8および9を与えた。
【0034】
図9に示されているスキーム7においては、試薬および条件は:(i)ピリジン水溶液、−5℃、30分;(ii)ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン、Et3N、トルエン、70℃、1時間、その後キシレン、還流、2時間;(iii)LiAlH4、Et2O、0〜20℃、1時間;(iv)PBr3、Et2O、20℃、17時間;(v)41、NaH、DMF、0℃、2時間;であった。エチル(2Z)−クロロ{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ヒドラゾノ}エタノアート(65)[4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼンジアゾニウムテトラフルオロボラート(63)およびエチル2−クロロアセトアセタート(64)から調製される]をビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエンと反応させることにより、カルボキシラート66が得られた。このカルボキシラートを還元(LiAlH4)してアルコール67にし、その後、このアルコールをPBr3で臭素化することにより臭化物68を得た。この後、アルコール41を用いるNaH−支援カップリングにより表1の化合物10が得られた。
【0035】
図10に示されているスキーム8においては、試薬および条件は:(i)CuI、PdCl2(PPh32、メチルヒドラジンスルファート、NaHCO3水溶液、THF、20℃、CO雰囲気下において2日;(ii)4NのHCl、THF、80℃、16時間;(iii)PBr3、Et2O、0〜20℃、16時間;(iv)41、NaH、DMF、0℃、2時間;であった。CuIおよびPdCl2(PPh32の存在下ならびにCO雰囲気下における2−(2−プロピニルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(69)、1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(70)およびメチルヒドラジンの反応により、ピラゾール71が調製された。THPエーテル71を加水分解してアルコール72にし、続いてPBr3を用いて臭素化することにより臭化物73が得られ、この臭化物は、アルコール41を用いるNaH−支援カップリングを受けることにより、表1の化合物11を与えた。
【0036】
図11に示されているスキーム9においては、試薬および条件は:(i)NaH、DMF、0〜20℃、3時間;(ii)ArB(OH)2、2MのNa2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、85〜90℃、1〜3時間;(iii)ビス(ピナコラト)ジボロン、N2下におけるPd(dppf)Cl2、KOAc、DMSO、89℃、5時間;(iv)2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン、2MのNa2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、90℃、120分;であった。アルコール41を用いる4−ブロモ−2−フルオロベンジルブロミド(74)のNaH−支援カップリングは臭化物75を与え、この臭化物は、適切なアリールボロン酸を用いる鈴木カップリングを受けることにより、表1の化合物12および23を与えた。臭化物75とビス(ピナコラト)ジボロンとの反応によりボロナートエステル76が得られ、このエステルは、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジンを用いる鈴木カップリングを受けることにより、表1の化合物14を与えた。
【0037】
図12に示されているスキーム10においては、試薬および条件は:(i)CsF触媒、PhCH2OH、120℃、16時間;(ii)TIPSCl、イミダゾール、DMF、20℃、16時間;(iii)4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−オール、DIAD、PPh3、ベンゼン、5〜20℃、18時間;(iv)H2、5%のPd−C、EtOAc、EtOH、60psi、4時間;(v)I2、PPh3、イミダゾール、ベンゼン、20℃、1時間;(vi)2−ブロモ−4(5)−ニトロイミダゾール、K2CO3、DMF、87℃、20時間;(vii)TBAF、THF、20℃、1時間;(viii)NaH、DMF、5〜20℃、30分;であった。CsFの存在下における(S)−グリシドール(77)とベンジルアルコールとの反応はジオール78を与え、このジオールがTIPSクロリドでモノ−保護され、結果として得られたアルコール79は、4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−オール(4−ブロモフェノールおよびボロン酸44の鈴木カップリングを介する仕方で、2003年にEdsallらにより報告されている)を用いる光延カップリングを受けて、エーテル80を与えた。このエーテルが加水分解により脱ベンジル化され、結果として生じたアルコール81をI2/PPh3でヨウ素化することにより82が得られた。この化合物を2−ブロモ−4(5)−ニトロイミダゾールでカップリングし、結果として生じた化合物83は、TBAFを用いる脱シリル化およびNaHを用いる閉環を受けることにより、表1の化合物13を与えた。
【0038】
図13に示されているスキーム11においては、試薬および条件は:(i)NaBH4、I2、THF、0〜20℃、14時間;(ii)30%のHBr/AcOH、20℃、20時間;(iii)NaH、DMF、0〜20℃、3.5時間;(iv)2MのNa2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、90℃、6時間;であった。オキサジンアルコール41を用いる4−ブロモ−3−フルオロベンジルブロミド(86)(公知のアルコール85(84のボラン還元を介する仕方で、2003年にdeSolmsらにより報告されている)を介して酸84から調製される)のNaH−支援カップリングは臭化物87を与え、この臭化物は、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)を用いる鈴木カップリングを受けることにより、表1の化合物15を与えた。
【0039】
図14に示されているスキーム12においては、試薬および条件は:(i)44、Na2CO3水溶液、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(PPh34、還流、18時間;(ii)n−BuLi、THF、−95℃、0.5分、その後DMF、−90℃、20分;(iii)NaBH4、MeOH、0℃、1時間;(iv)MsCl、Et3N、THF、0℃、1時間、その後LiBr、Me2CO、還流、1時間;(v)41、NaH、DMF、−78〜0℃、1時間;であった。ボロン酸44および2−ヨード−5−ブロモピリミジン(88)の鈴木カップリングは臭化物89を与え、この臭化物をn−BuLiおよびDMFで処理することにより、アルデヒド90を得た。このアルデヒドをNaBH4で還元してアルコール91にし、さらにこのアルコールをMsCl続いてLiBrと反応させることにより臭化物92が得られた。アルコール41を用いる92のカップリングは表1の化合物16を与えた。
【0040】
図15に示されているスキーム13においては、試薬および条件は:(i)44、2MのK2CO3、DME、N2下におけるPd(PPh34、105℃、24時間;(ii)LiAlH4、Et2O、20℃、3時間;(iii)PBr3、CH2Cl2、20℃、2時間;(iv)41、NaH、DMF、20℃、3時間;であった。メチル4−(ブロモメチル)ベンゾアート(93)および4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)の鈴木カップリングはメチルベンゾアート94を与えた。このメチルベンゾアートをLiAlH4で還元することによりアルコール95が得られ、このアルコールは、PBr3で処理することにより、臭化物96をもたらした。その後、アルコール41を用いてこの臭化物をカップリングすることにより、表1の化合物17が得られた。
【0041】
図16に示されているスキーム14においては、試薬および条件は:(i)HC≡CTMS、Et3N、DMF、CuI、N2下におけるPdCl2(PPh32、50℃、18時間、その後TBAF、THF、0〜20℃、2時間;(ii)70または98、Et3N、DMF、CuI、N2下におけるPdCl2(PPh32、20または50℃、0.5時間;であった。Et3N、CuIおよびPdCl2(PPh32,の存在下におけるエチニルTMSでの臭化物59(スキーム5参照)の薗頭カップリングと、それに続くTBAFでの脱シリル化はアセチレン97を与え、このアセチレンは、1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(70)または5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(98)を用いて同様にカップリングさせることにより、それぞれ、表1の化合物18および25を与えた。
【0042】
図17に示されているスキーム15においては、試薬および条件は:(i)44、ジオキサン、2MのK2CO3、N2下におけるPd(dppf)Cl2、還流、1時間;(ii)DIBAL−H、トルエン、−78〜20℃、1時間;(iii)PBr3、Et2O、0〜20℃、1時間;(iv)41、NaH、DMF、−78〜0℃、1時間;であった。臭化物99をボロン酸44(スキーム3参照)に鈴木カップリングすることによりエステル100が得られ、このエステルは、トルエン中におけるDIBAL−Hでの還元を受けてアルコール101を与えた。PBr3での101の臭素化は102を与え、この臭化物は、アルコール41でのNaH−支援カップリングを受けて、表1の化合物19を与えた。
【0043】
図18に示されているスキーム16においては、試薬および条件は:(i)トリホスゲン、Et3N、0〜20℃、105分;(ii)THF、20℃、2時間;であった。アルコール41をトリホスゲンで処理し、得られた粗製カルボニルクロリド103を1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピペラジン(104)と直接的に反応させることにより、表1の化合物20が得られた。
【0044】
図19に示されているスキーム17においては、試薬および条件は:(i)56、2MのNa2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、89℃、2時間;(ii)NBS、PPh3、CH2Cl2、20℃、3時間;(iii)NaH、DMF、0〜20℃、2.5時間;であった。ボロン酸56(スキーム4参照)を用いる臭化物105の鈴木カップリングはアルコール106を与え、このアルコールをNBS/PPh3で臭素化することにより107が得られた。この化合物は、アルコール41を用いるNaH−支援カップリングを受けることにより、表1の化合物22を与えた。
【0045】
図20に示されているスキーム18においては、試薬および条件は:(i)NaH、DMF、−42℃、1時間;(ii)44、2MのK2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、還流、0.5時間;であった。オキサジンアルコール41と3−(ブロモメチル)−6−クロロピリダジン(108)(Ohshita J.らのEP第1555259号(2005年)により報告されているようにして、3−クロロ−6−メチルピリダジンのフリーラジカル臭素化を介して得られる)との低温反応は塩化物109を与え、この塩化物は、ボロン酸44(スキーム3参照)を用いる鈴木カップリングを受けて、表1の化合物24をもたらした。
【0046】
図21に示されているスキーム19においては、試薬および条件は:(i)2MのNa2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、89℃、200分;(ii)NBS、PPh3、CH2Cl2、20℃、3時間;(iii)41、NaH、DMF、0〜20℃、135分であった。ボロン酸34を用いる臭化物110の鈴木カップリングはアルコール111を与え、このアルコールを臭素化して112に成し、その後、この臭化物をアルコール41にカップリングすることにより、表1の化合物26が得られた。
【0047】
図22に示されているスキーム20においては、試薬および条件は:(i)NaOAc水溶液、AcOH、100℃、15時間;(ii)(CH32CH(CH22ONO、THF、還流、20時間;(iii)LiAlH4、Et2O、還流、2時間;(iv)PBr3、Et2O、0℃、2時間;(v)41、NaH、DMF、0℃、2時間;であった。エチル(2E)−2−シアノ−3−エトキシ−2−プロペノアート113とヒドラジン114との反応はピラゾールカルボキシラート115を与え、このカルボキシラートをイソアミルニトリットで脱アミン化した。結果として生じたカルボキシラート116を還元してアルコール117に成し、その後、このアルコールをPBr3で臭素化することにより118が得られた。この臭化物は、アルコール41を用いるNaH−支援カップリングを受けて、表1の化合物27をもたらした。
【0048】
図23に示されているスキーム21においては、試薬および条件は:(i)NBS、AIBN、CCl4、60℃、3時間;(ii)NaH、DMF、−78〜0℃、0.5時間;(iii)44、2MのK2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、還流、0.5時間;であった。5−ブロモ−2−メチルピリミジン(119)の臭素化は120を与え、この臭化物はアルコール41を用いるNaH−支援カップリングを受けて臭化物121をもたらした。ボロン酸44(スキーム3参照)を用いる121の鈴木カップリングは、表1の化合物29を与えた。
【0049】
図24に示されているスキーム22においては、試薬および条件は:(i)NaH、DMF、0℃、1時間;(ii)44、2MのK2CO3、トルエン、EtOH、N2下におけるPd(dppf)Cl2、還流、0.5時間;であった。アルコール41および1−ブロモ−4−(3−ブロモ−1−プロピニル)ベンゼン(122)(WO第9524400号に記載されているようにして、1−ブロモ−4−ヨードベンゼンおよびプロパルギルアルコールから2つのステップを介する仕方で調製される)のNaH−支援カップリングは臭化物123を与え、この臭化物は、ボロン酸44を用いる鈴木カップリングを受けることにより、表1の化合物30をもたらした。
【0050】
図25に示されているスキーム23においては、試薬および条件は:(i)K2CO3、18−クラウン−6、THF、CH2Cl2、還流、18時間;(ii)LiAlH4、Et2O、0〜20℃、0.5時間;(iii)PBr3、CH2Cl2、0〜20℃、1時間;(iv)41、NaH、DMF、−78〜0℃、1時間;であった。アルデヒド125とホスホニウム塩124とのウィティッヒ反応はエステル126を与え、このエステルをLiAlH4で還元することによりアルコール127が得られた。PBr3を用いる127の臭素化は128をもたらし、この臭化物は、アルコール41を用いるNaH−支援カップリングを受けて、表1の化合物31を与えた。
【0051】
図26に示されているスキーム24においては、試薬および条件は:(i)HC≡CTMS、Et3N、DMF、CuI、N2下におけるPdCl2(PPh32、20℃、0.5〜18時間、その後TBAF、THF、0〜20℃、2時間;(ii)70、Et3N、DMF、CuI、N2下におけるPdCl2(PPh32、20℃、0.5時間;であった。Et3N、CuIおよびPdCl2(PPh32の存在下におけるエチニルTMSとのヨウ化物43(スキーム2参照)または臭化物52(スキーム4参照)の薗頭カップリングと、それに続くTBAFでの脱シリル化は、それぞれ、アセチレン129または130をもたらし、これらのアセチレンは、1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(70)を用いて同様にカップリングを受けることにより、表1の化合物32および33を与えた。
実施例2.調製方法
【0052】
A.スキーム1の方法による(6S)−6−{[2’−クロロ−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(1)の合成
【化7】

【0053】
トルエン(22mL)およびEtOH(11mL)中における4−(ヒドロキシメチル)フェニルボロン酸(34)(308mg、2.03mmol)およびPd(dppf)Cl2(191mg、0.261mmol)の撹拌混合物を8分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。注射器で2MのNa2CO3(4.4mL、8.8mmol)の水溶液を加え、その撹拌混合物を再度8分間脱ガスした後、N2を加えた。注射器で2−クロロ−1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(35)(585mg、1.81mmol)を加え、結果として生じた混合物を88℃で60分間撹拌した。次いで、その冷却された混合物をNaHCO3水溶液(100mL)で希釈し、CH2Cl2(5×100mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜50%のCH2Cl2/石油エーテルでの溶出は、最初に前留分をもたらし、その後、50%のCH2Cl2/石油エーテルでのさらなる溶出により、白色の固体として、2’−クロロ−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]メタノール(37)(537mg、98%)が得られた:mp(ペンタン)38〜39℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.46 (br d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.42 (dt, J = 8.3, 2.0 Hz, 2 H), 7.37 (br s, 1 H), 7.36 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.19 (m, 1 H), 4.77 (d, J = 5.9 Hz, 2 H), 1.70 (t, J = 5.9 Hz, 1 H);C14H10ClF3O2 m/z (M+)に対するHREIMS計算値304.0292, 302.0321, 実測値304.0294, 302.0317.
【0054】
AcOH(5mLの33%w/w)中におけるHBrを氷AcOH(2.5mL)中におけるアルコール37(618mg、2.04mmol)の溶液に加え、その混合物を室温で11時間撹拌した。結果として生じたオレンジ色の溶液を、撹拌しながら、氷水(50mL)にゆっくりと加えた後、その混合物をペンタン(6×50mL)で抽出した。それらの抽出物を氷水(50mL)で洗った後、蒸発させることにより、オイルとして、4−(ブロモメチル)−2’−クロロ−4’−(トリフルオロメトキシ)−1,1’−ビフェニル(39)(743mg、100%)が得られた;1H NMR (CDCl3) δ 7.47 (dt, J = 8.3, 1.9 Hz, 2 H), 7.39 (dt, J = 8.3, 1.9 Hz, 2 H), 7.37 (m, 1 H), 7.35 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.19 (m, 1 H), 4.55 (s, 2 H);C14H9BrClF3O m/z (M+)に対するHREIMS計算値367.9427、365.9457、363.9477、実測値367.9428, 365.9453, 363.9485.
【0055】
0℃でのN2下における無水DMF(7mL)中における(6S)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン−6−オール(41)(2,4−ジニトロイミダゾールおよびtert−ブチルジメチルシリル(S)−グリシジルエーテルから始まる4つのステップを介する仕方で、米国特許第5,668,127号において報告されている)(342mg、1.85mmol)および臭化物39(741mg、2.03mmol)の撹拌溶液を60%のNaH(111mg、2.78mmol)で処理し、その後、素早く脱ガスし、N2下において再シールした。室温で3時間撹拌した後、その反応を冷却(CO2/アセトン)し、氷/NaHCO3水溶液(20mL)でクエンチし、ブライン(80mL)に加え、CH2Cl2(6×80mL)で抽出した。それらを合わせた抽出物を蒸発乾固させ、その残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、CH2Cl2で溶出することにより、薄黄色の固体として、1(694mg、80%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)80〜82℃;1H (CDCl3) δ 7.45-7.35 (m, 6 H), 7.34 (d, J = 8.5 Hz, 1 H), 7.20 (m, 1 H), 4.79 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.68 (d, J = 12.1 Hz, 1 H), 4.65 (ddd, J = 12.1, 2.9, 2.5 Hz, 1 H), 4.37 (br d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.24-4.12 (m, 3 H). 分析(C20H15ClF3N3O5)C,H,N.
【0056】
B.スキーム1の方法による(6S)−6−{[3’−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(2)の合成
【化8】

【0057】
実施例2Aの場合と同様にして4−(ヒドロキシメチル)フェニルボロン酸(34)および4−ブロモ−2−フルオロ−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(36)の鈴木カップリングを2.5時間行い、続いて、その生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、0〜40%のCH2Cl2/石油エーテル(前留分)次いで40%のCH2Cl2/石油エーテルで溶出することにより、クリーム状の固体として、3’−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]メタノール(38)(73%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)70〜71℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.54 (dt, J = 8.3, 1.8 Hz, 2 H), 7.46 (br d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.41 (br d, J = 11.2 Hz, 1 H), 7.40-7.32 (m, 2 H), 4.76 (d, J = 5.9 Hz, 2 H), 1.69 (t, J = 5.9 Hz, 1 H);C14H10F4O2m/z(M+)に対するHREIMS計算値286.0617, 実測値286.0616.
【0058】
実施例2Aの場合と同様にして行われたアルコール38の6時間の臭素化は、クリーム状の固体として、4−(ブロモメチル)−3’−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)−1,1’−ビフェニル(40)(100%)をもたらし、このクリーム状の固体が次のステップで直接使用された;1H NMR (CDCl3) δ 7.52 (dt, J = 8.5, 2.2 Hz, 2 H), 7.48 (dt, J = 8.5, 2.2 Hz, 2 H), 7.43-7.32 (m, 3 H), 4.54 (s, 2 H);C14H9F4Om/z[M-Br]+に対するHRAPCIMS計算値269.0584, 実測値269.0572.
【0059】
実施例2Aの場合と同様にして臭化物40(0.99当量)とアルコール41とを反応させ、続いて、その生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、0〜2%のEtOAc/CH2Cl2(前留分)次いで2%のEtOAc/CH2Cl2で溶出することにより、クリーム状の固体として、2(76%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)169〜171℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.54 (dt, J = 8.3, 1.8 Hz, 2 H), 7.43-7.32 (m, 6 H), 4.78 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.67 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.64 (ddd, J = 12.1, 3.7, 2.1 Hz, 1 H), 4.37 (dd, J = 12.1, 1.3 Hz, 1 H), 4.23-4.12 (m, 3 H), 分析(C20H15F4N3O5)C, H, N.
【0060】
C.スキーム2の方法による(6S)−2−ニトロ−6−{[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(3)の合成
【化9】

【0061】
室温でのアルコール41とDMF中における4−ヨードベンジルブロミド(42)およびNaHとの2時間の反応は、淡い黄色の固体として、(6S)−6−[(4−ヨードベンジル)オキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(43)(同じ手順を介する仕方で米国特許第6,087,358号において報告されている)(97%)をもたらした:mp(EtOAc/石油エーテル)210〜212℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.01 (s, 1 H), 7.71 (dt, J = 8.3, 2.0 Hz, 2 H), 7.13 (br d, J = 8.3 Hz, 2 H), 4.67-4.60 (m, 2 H), 4.59 (d, J = 12.2 Hz, 1 H), 4.46 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.27-4.19 (m, 3 H), 分析(C13H12IN3O4)C,H,N.
【0062】
以下の実施例2Dの場合と同様にして行われたヨウ化物43と4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)との鈴木カップリングは、クリーム状の固体として、3(86%)をもたらした:mp(CH2/Cl2/ヘキサン)199〜201℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.03 (s, 1 H), 7.78 (dt, J = 8.8, 2.6 Hz, 2 H), 7.66 (br d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.43 (br t, J = 8.5 Hz, 4 H), 4.72 (d, J = 12.2 Hz, 1 H), 4.70-4.66 (m, 2 H), 4.49 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.31-4.21 (m, 3 H). 分析(C20H16F3N3O5)C,H,N.
【0063】
D.スキーム3の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピラジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(4)の合成
【化10】

【0064】
Et3N(4.17mL、29.9mmol)およびメシルクロリド(1.57mL、20.3mmol)を0℃での無水THF(20mL)中における(5−クロロ−2−ピラジニル)メタノール(45)(1994年にKienerらにより報告されているようにして、5−ヒドロキシピラジン−2−カルボン酸の塩素化および還元により得られる)(1.443g、9.98mmol)の溶液に加えた。その混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、EtOAcと水との間で分配した。その有機フラクションを乾燥(MgSO4)させ、溶媒を減圧下において除去することにより、粗製のメシラートが得られた。このメシラートをアセトン(40mL)中に溶解し、ヨウ化ナトリウム(7.5g、50mmol)を加え、得られた混合物を1時間還流させた。溶媒を減圧下において除去し、生じた残渣をEtOAcと水との間で分配した。その有機フラクションを減圧下において濃縮し、得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィー(CH2Cl2で溶出)に掛けることにより、2−クロロ−5−(ヨードメチル)ピラジン(46)(1.54g、61%)が得られ、このピラジンは、不安定であるため、直ちに使用された。
【0065】
NaH(60%w/w、0.36g、9.0mmol)を−78℃でのDMF(10mL)中におけるオキサジンアルコール41(0.93g、5.02mmol)およびヨウ化物46(1.54g、6.05mmol)の溶液に加えた。その混合物を0℃で1時間撹拌した後、氷でクエンチした。EtOAc(200mL)を加え、その有機層を乾燥(MgSO4)させ、減圧下において濃縮した。生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、0〜5%のMeOH/EtOAcの勾配で溶出することにより、白色の固体として、(6S)−6−[(5−クロロ−2−ピラジニル)メトキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(47)(1.015g、65%)が得られた:mp181〜183℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.76 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 8.50 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 4.85 (d, J = 13.7 Hz, 1 H), 4.81 (d, J = 13.7 Hz, 1 H), 4.70 (dt, J = 12.1, 2.6 Hz, 1 H), 4.49 (br d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.29-4.38 (m, 2 H), 4.25 (dd, J = 13.5, 3.3 Hz, 1 H). 分析(C11H10ClN5O4)C,H,N.
【0066】
K2CO3水溶液(1mL、2M)、EtOH(3mL)およびトルエン(5mL)中における塩化物47(0.100g、0.32mmol)および4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)(0.080g、0.39mmol)の撹拌混合物をN2で5分間パージした。Pd(dppf)Cl2(5mg、6.25μmol)を加え、その混合物をN2下において0.5時間還流させた。得られた溶液をEtOAcと水との間で分配し、その有機層を乾燥(MgSO4)させ、減圧下において濃縮した。生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、最初は前留分を取り除くべくEtOAcで溶出し、その後EtOAc:MeOH(95:5)で溶出することにより、白色の固体として、4(0.115g、82%)が得られた:mp182〜184℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.23 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 8.72 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 8.25 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 8.03 (s, 1 H), 7.53 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 4.89 (d, J = 13.3 Hz, 1 H), 4.85 (d, J = 13.3 Hz, 1 H), 4.74 (dt, J = 12.0, 2.6 Hz, 1 H), 4.52 (br d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.33-4.43 (m, 2 H), 4.27 (dd, J = 13.5, 3.2 Hz, 1 H). 分析(C18H14F3N5O5)C,H,N.
【0067】
E.スキーム4の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(6)の合成
【化11】

【0068】
NaH(60%w/w、0.584g、14.6mmol)を5℃での無水DMF(40mL)中におけるオキサジンアルコール41(2.073g、11.2mmol)および2−クロロ−5−(クロロメチル)ピリジン(48)(2.0g、12.3mmol)の溶液に加えた。結果として得られた混合物を室温で16時間撹拌した後、水(150mL)でクエンチした。生じた沈殿物を濾過して取り除き、水で洗い、乾燥させることにより、薄黄色の固体として、(6S)−6−[(6−クロロ−3−ピリジニル)メトキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(49)(3.39g、97%)が得られた:mp191〜193℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.37 (d, J = 2.3 Hz, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 7.79 (dd, J = 8.3, 2.4 Hz, 1 H), 7.51 (br d, J = 8.2 Hz, 1 H), 4.74 (d, J = 12.4 Hz, 1 H), 4.69-4.64 (m, 2 H), 4.47 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.29-4.21 (m, 3 H)。C12H12ClN4O4m/z [M+H]+に対するHRESIMS計算値313.0513, 11.0542, 実測値313.0518、311.0545.
【0069】
塩化物49(1.0g、3.22mmol)および4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)(0.788g、3.82mmol)をDME(50mL)中に懸濁させ、K2CO3(2M、10mL)の水溶液を加えた。得られた混合物をN2でパージした後、Pd(dppf)Cl2(50mg、0.068mmol)で処理し、MSでモニタリングしながら、N2雰囲気下において1日間85℃で撹拌した。さらに、44(0.150g、0.728mmol)を加え、得られた混合物をN2雰囲気下において1日間85℃で撹拌した。結果として生じた混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(3×100mL)で抽出した。その乾燥(MgSO4)させた有機層をシリカゲルに吸着させ、シリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、EtOAcで溶出した。Et2O中におけるその生成物の粉砕は、白色の粉末として、6(0.942g、67%)をもたらした:mp217〜219℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.63 (d, J = 1.7 Hz, 1 H), 8.20 (dt, J = 8.9, 2.1 Hz, 2 H), 8.03 (s, 1 H), 7.99 (dd, J = 8.2, 0.5 Hz, 1 H), 7.84 (dd, J = 8.2, 2.2 Hz, 1 H), 7.47 (dd, J = 8.8, 0.8 Hz, 2 H), 4.77 (d, J = 12.3 Hz, 1 H), 4.71-4.68 (m, 2 H), 4.49 (d, J = 11.7 Hz, 1 H), 4.31-4.26 (m, 3 H). 分析(C19H15F3N4O5)C,H,N.HPLC純度:98.9%.
【0070】
F.スキーム4の方法による(6S)−6−{[6−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジニル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(5)の合成
【化12】

【0071】
無水CH2Cl2(100mL)中における(6−ブロモ−3−ピリジニル)メタノール(50)(2.503g、13.3mmol)およびトリフェニルホスフィン(4.026g、15.4mmol)の溶液を再結晶化されたN−ブロモスクシンイミド(2.732g、15.4mmol)(水浴冷却)で慎重に処理し、その混合物を室温で3.5時間撹拌した。結果として生じた溶液を濃縮した後、シリカゲルカラム(石油エーテル中において100g)の最上部において過剰の石油エーテルに加え、最小限の余分なCH2Cl2ですすいだ。石油エーテルでの溶出により最初に前留分がもたらされ、その後、15〜25%のEt2O/ペンタンでのさらなる溶出により、催涙性の白色の固体として、純粋な2−ブロモ−5−(ブロモメチル)ピリジン(51)(Schubertら,1999年)(3.045g、91%)が得られ、このピリジンを次のステップで直接使用した;1H NMR (CDCl3) δ 8.38 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 7.59 (dd, J = 8.2, 2.6 Hz, 1 H), 7.48 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 4.42 (s, 2 H).
【0072】
0℃でのN2下における無水DMF(46mL)中のオキサジンアルコール41(2.224g、12.0mmol)および臭化物51(3.045g、12.1mmol)の溶液を60%のNaH(639mg、16.0mmol)で処理した後、素早く脱ガスし、N2下において再シールした。室温で2.5時間撹拌した後、その反応を冷却(CO2/アセトン)し、氷/NaHCO3水溶液(50mL)でクエンチし、ブライン(250mL)に加え、CH2Cl2(12×200mL)で抽出した。それらを合わせた抽出物を蒸発乾固させ、生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜1%のMeOH/CH2Cl2での溶出により最初に前留分がもたらされ、その後、1〜1.5%のMeOH/CH2Cl2での更なる溶出により、クリーム状の固体として、(6S)−6−[(6−ブロモ−3−ピリジニル)メトキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(52)(3.739g、88%)が得られた:mp(MeOH/CH2Cl2/ヘキサン)200〜203℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.35 (dd, J = 2.3, 0.4 Hz, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 7.69 (dd, J = 8.2, 2.5 Hz, 1 H), 7.63 (dd, J = 8.1, 0.5 Hz, 1 H), 4.72-4.62 (m, 3 H), 4.47 (br d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.31-4.19 (m, 3 H). 分析(C12H11BrN4O4)C,H,N.HPLC純度:100%.
【0073】
臭化物52(0.100g、0.28mmol)および4−フルオロフェニルボロン酸(57)(69mg、0.49mmol)をトルエン/EtOH(5mL/2mL)中に懸濁させ、K2CO3(2M、1mL)の水溶液を加えた。この撹拌混合物をN2でパージした後、Pd(dppf)Cl2(5mg、6.83μmol)で処理し、N2雰囲気中において20分間還流下で加熱した。結果として生じた混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。その乾燥(MgSO4)させた有機層をシリカゲル上に吸着させ、シリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、EtOAcで溶出した。Et2O中におけるその生成物の粉砕は5(90mg、86%)をもたらした:mp194〜196℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.60 (d, J = 1.7 Hz, 1 H), 8.14-8.10 (m, 2 H), 8.03 (s, 1 H), 7.95 (dd, J = 8.2, 0.6 Hz, 1 H), 7.81 (dd, J = 8.2, 2.3 Hz, 1 H), 7.31 (br t, J = 8.9 Hz, 2 H), 4.75 (d, J = 12.2 Hz, 1 H), 4.71-4.68 (m, 2 H), 4.49 (d, J = 11.7 Hz, 1 H), 4.31-4.26 (m, 3 H)。分析(C18H15FN4O4・1.5H2O)C,N,F.H:計算値4.57;実測値3.87. HPLC純度:99.4%.
【0074】
G.スキーム4の方法による(6S)−6−({6−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(21)の合成
【化13】

【0075】
トルエン(20mL)およびEtOH(10mL)中における臭化物52(実施例2F参照)(502mg、1.41mmol)、3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(56)(450mg、2.01mmol)およびPd(dppf)Cl2(130mg、0.178mmol)の撹拌混合物を12分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。注射器で2MのNa2CO3(3.8mL、7.6mmol)の水溶液を加え、その撹拌混合物を再び15分間脱ガスし、その後、N2を加えた。結果として得られた混合物を90℃で2時間撹拌した後、冷却し、NaHCO3(100mL)で希釈し、CH2Cl2(6×100mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜0.5%のMeOH/CH2Cl2での溶出により最初に前留分がもたらされ、その後、0.5%のMeOH/CH2Cl2での更なる溶出により、クリーム状の固体として、21(573mg、89%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)187〜189℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.62 (d, J = 1.5 Hz, 1 H), 7.90 (dd, J = 11.3, 2.1 Hz, 1 H), 7.78 (ddd, J = 8.6, 2.0, 1.3 Hz, 1 H), 7.75 (dd, J = 8.2, 2.2 Hz, 1 H), 7.71 (dd, J = 8.2, 0.8 Hz, 1 H), 7.41 (s, 1 H), 7.40 (ddq, J = 8.7, 7.6, 1.2 Hz, 1 H), 4.80 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.70 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.68 (ddd, J = 12.2, 3.5, 2.3 Hz, 1 H), 4.40 (dd, J = 12.2, 1.1 Hz, 1 H), 4.25 (dd, J = 13.3, 4.5 Hz, 1 H), 4.22-4.15 (m, 2 H). 分析(C19H14F4N4O5)C,H,N.
【0076】
H.スキーム4の方法による(6S)−6−({6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(28)の合成
【化14】

【0077】
98%のH2SO4(0.75mL)および水(2.25mL)の氷冷混合物を3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)アニリン(53)(1.00g、4.73mmol)に加え、結果として生じた塩を(ガラス棒を用いて)押しつぶし、氷浴中で冷却した。冷水(0.75mL、その後、0.25mL)中におけるNaNO2(359mg、5.20mmol)の溶液を滴状にて加え、得られた混合物を0℃で12分間撹拌した。冷水(0.25mL)中における尿素(42.6mg、0.709mmol)の溶液を加え、得られた混合物を0℃で3分間撹拌した。最後に、冷水(1.6mL、その後0.2mL)中におけるKI(1.65g、9.94mmol)の溶液をゆっくりと加え、得られた混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、52℃で2時間撹拌した。結果として得られた冷却された状態の混合物を氷水(45mL)で希釈し、CH2Cl2(4×50mL)で抽出した。それらの抽出物をNa2SO3(30mLの0.5%)の水溶液で、その後、水(40mL)で逐次的に洗い、最後に17℃において減圧下で慎重に濃縮した。結果として生じたオイルをシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、ペンタンで溶出することにより、無色のオイル(凍結時には白色の固体)として、2−クロロ−4−ヨード−1−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(54)(1.24g、81%)が得られた;1H NMR (CDCl3) δ 7.82 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 7.61 (dd, J = 8.6, 2.1 Hz, 1 H), 7.05 (dq, J = 8.6, 2.0 Hz, 1 H);C7H3ClF3IOm/z(M+)に対するHRAPCIMS計算値323.8834, 321.8864, 実測値323.8834、321.8861.
【0078】
N2下における無水トルエン(4mL)および無水蒸留THF(1mL)の混合物に、注射器を介してトリイソプロピルボラート(0.76mL、3.29mmol)およびヨウ化物54(815mg、2.53mmol)を連続的に加え、その混合物を−78℃に冷却した。(−78℃における)その撹拌溶液にn−ブチルリチウム(ヘキサン中における1.08mLの2.5M溶液、2.70mmol)を75分間にわたって滴状にて加え、その混合物を−78℃でさらに3時間撹拌し、その後、ゆっくりと(1.5時間にわたって)−20℃にまで温めた。2NのHCl(2.6mL)を加え、その混合物を室温で30分間撹拌した後、水(40mL)で希釈し、EtOAc(5×50mL)で抽出した。それらの抽出物をブライン(50mL)で洗った後、蒸発乾固させた。得られた残渣をペンタン(~3−4mL)中において粉砕し、−78℃に冷却し、(−78℃に冷却されたペンタンで洗いながら)冷却状態のまま急速に濾過することにより、白色の固体(NMRによる三量体のボロキシンとボロン酸との1:1の混合物)として、3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(55)(459mg、76%)が得られた:mp202〜204℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.26 (d, J = 1.5 Hz, 3 H, ボロキシン), 8.12 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 3 H, ボロキシン), 7.85 (d, J = 1.5 Hz, 1 H, ボロン酸), 7.65 (dd, J = 8.2, 1.6 Hz, 1 H, ボロン酸), 7.48 (dq, J = 8.2, 1.5 Hz, 3 H, ボロキシン), 7.35 (dq, J = 8.2, 1.5 Hz, 1 H, ボロン酸), 4.57 (s, 2 H, ボロン酸).
【0079】
実施例2Gの場合と同様に臭化物52とボロン酸55との鈴木カップリングを行い、続いて、その生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、0〜0.5%のMeOH/CH2Cl2(前留分)で溶出し、その後0.5%のMeOH/CH2Cl2で溶出することにより、クリーム状の固体として、28(90%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)169〜171℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.63 (br d, J = 1.3 Hz, 1 H), 8.15 (d, J = 2.2 Hz, 1 H), 7.91 (dd, J = 8.6, 2.2 Hz, 1 H), 7.75 (dd, J = 8.2, 2.1 Hz, 1 H), 7.71 (dd, J = 8.2, 0.8 Hz, 1 H), 7.44-7.39 (m, 2 H), 4.80 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.70 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.68 (ddd, J = 12.3, 3.5, 2.2 Hz, 1 H), 4.39 (dd, J = 12.2, 1.2 Hz, 1 H), 4.25 (dd, J = 13.3, 4.5 Hz, 1 H), 4.22-4.15 (m, 2 H). 分析(C19H14ClF3N4O5)C,H,N.
【0080】
I.スキーム5の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(7)の合成
【化15】

【0081】
NaH(0.525g、13.1mmol、ミネラルオイル中において60%)を、5℃での無水DMF(40mL)中におけるアルコール41(1.872、10.1mmol)および5−ブロモ−2−(クロロメチル)ピリジン(58)(2004年にvan den Heuvelらにより報告されているようにして、(5−ブロモ−2−ピリジニル)メタノールの塩素化により調製される)(2.5g、12.1mmol)の溶液に加えた。結果として生じたこの混合物を室温で2時間撹拌した後、水(300mL)でクエンチした。得られた沈殿物を濾過して取り除き、水で洗い、乾燥させることにより、薄茶色の固体として、(6S)−6−[(5−ブロモ−2−ピリジニル)メトキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(59)(3.087g、86%)が得られた:mp171〜173℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.65 (dd, J = 2.3, 0.4 Hz, 1 H), 8.04 (dd, J = 8.4, 2.4 Hz, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 7.35 (dd, J = 8.4, 0.4 Hz, 1 H), 4.72-4.66 (m, 3 H), 4.49 (br d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.35-4.21 (m, 3 H). 分析(C12H11BrN4O4)C,H,N.HPLC純度:99.4%.
【0082】
臭化物59(0.100g、0.28mmol)および4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)(0.075g、0.366mmol)をトルエン/EtOH(5mL/2mL)中に懸濁させ、K2CO3(1mL;2M)の水溶液を加えた。この撹拌混合物をN2でパージした後、Pd(dppf)Cl2(5mg、6.83μmol)で処理し、N2雰囲気中において還流下で30分間加熱した。結果として生じた混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(3×15mL)で抽出した。乾燥(MgSO4)させたそれらの有機層をシリカゲル上に吸着させ、シリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、5%のMeOH/EtOAcで溶出した。Et2O中におけるその生成物の粉砕により、7(97mg、79%)が得られた:mp157〜159℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.85 (d, J = 2.0 Hz, 1 H), 8.11 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.85 (dt, J = 8.8, 2.0 Hz, 2 H), 7.48 (t, J = 7.7 Hz, 3 H), 4.82 (d, J = 13.2 Hz, 1 H), 4.78 (d, J = 13.2 Hz, 1 H), 4.72 (dt, J = 12.0, 2.6 Hz, 1 H), 4.51 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.37-4.24 (m, 3 H). 分析(C19H15F3N4O5)C,H,N,F.HPLC純度:100%.
【0083】
J.スキーム6の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({4−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(8)の合成
【化16】

【0084】
オキサジンアルコール41(5.00g、27.0mmol)とDMF(100mL)中における4−ブロモベンジルブロミド(60)(7.62g、30.5mmol)およびNaH(60%w/w、1.40g、35.0mmol)との室温における2時間の反応は、薄黄色の固体として、(6S)−6−[(4−ブロモベンジル)オキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(61)(8.368g、88%)を与えた:mp(Et2O)188〜190℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.01 (s, 1 H), 7.54 (dt, J = 8.4, 2.2 Hz, 2 H), 7.13 (dt, J = 8.5, 2.2 Hz, 2 H), 4.67-4.62 (m, 2 H), 4.61 (d, J = 12.2 Hz, 1 H), 4.46 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.28-4.19 (m, 3 H). 分析(C13H12BrN3O4)C,H,N.
【0085】
DMSO(40mL)中における臭化物61(2.00g、5.65mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.59g、6.29mmol)およびKOAc(3.40g、34.7mmol)の混合物をN2でパージした。Pd(dppf)Cl2(0.14g、0.17mmol)を加え、生じた混合物を、90℃に加熱しながら、その溶液を通じてN2でパージした。1時間後、その反応をEtOAcと水との間で分配し、その有機抽出物をシリカゲルでのクロマトグラフィーにより精製し、EtOAcで溶出した。Et2O中においてその生成物を粉砕することにより、(6S)−2−ニトロ−6−{[4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジル]オキシ}−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(62)(1.158g、51%)が得られた:mp150〜153℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.01 (s, 1 H), 7.65 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 7.32 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 4.70 (d, J = 12.5 Hz, 1 H), 4.67-4.63 (m, 2 H), 4.46 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.29-4.20 (m, 3 H), 1.29 (s, 12 H). 分析(C19H24BN3O6)C,H,N.
【0086】
トルエン(5mL)、EtOH(3mL)およびK2CO3水溶液(2M、1mL、2mmol)中におけるボロナートエステル62(0.094g、0.23mmol)および2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン(53mg、0.29mmol)の混合物をN2でパージした。Pd(dppf)Cl2(8mg、0.01mmol)を加え、生じた混合物をN2下において0.5時間還流させた後、EtOAcと水との間で分配した。その有機層を乾燥および蒸発させた後、勾配溶出(1:1のヘキサン:EtOAc、その後EtOAc)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛けることにより、白色の固体として、8(60mg、62%)が得られた:mp(Et2O粉砕)252〜254℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.03 (br s, 1 H), 8.27 (dd, J = 8.5, 2.1 Hz, 1 H), 8.18 (d, J = 8.4 Hz, 1 H), 8.15 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 8.03 (s, 1 H), 7.48 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 4.66-4.78 (m, 3 H), 4.49 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.23-4.33 (m, 3 H). 分析(C19H15F3N4O4)C,H,N.
【0087】
K.スキーム6の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({4−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(9)の合成
【化17】

【0088】
実施例2Jの場合と同様にして行われたボロナートエステル62(実施例2J参照)(0.157g、0.391mmol)と5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(0.110g、0.487mmol)との反応は、白色の固体として、9(0.105g、64%)をもたらした:mp(Et2O粉砕)221〜222℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.08 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.35 (dd, J = 8.1, 1.9 Hz, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.97 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 7.81 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.48 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 4.67-4.77 (m, 3 H), 4.49 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.22-4.33 (m, 3 H). 分析(C19H15F3N4O4)C,H,N.
【0089】
L.スキーム7の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾル−3−イル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(10)の合成
【化18】

【0090】
4−トリフルオロメトキシベンゼンジアゾニウムテトラフルオロボラート(63)(4.33g、15.7mmol)を−5℃のピリジン(6mL)および水(6mL)中におけるエチル2−クロロアセトアセタート(64)(2.35g、14.3mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を−5℃で0.5時間撹拌し、生じた沈殿物を濾過し、氷冷水で洗った。EtOH/水からの再結晶化により、淡いオレンジ色の針状物質として、エチル2−クロロ{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ヒドラゾノ}エタノアート(65)(3.977g、82%)が得られた:mp128〜130℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 10.68 (s, 1 H), 7.43 (d, J = 9.2 Hz, 2 H), 7.34 (d, J = 9.2 Hz, 2 H), 4.30 (t, J = 7.1 Hz, 2 H), 1.30 (q, J = 7.1 Hz, 3 H)。APCI MS m/z 309,311[M-H]-.
【0091】
トルエン(10mL)中におけるヒドラゾノイルクロリド65(1.55g、4.99mmol)、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2,5−ジエン(1.25mL、24.6mmol)およびEt3N(2.0mL、14.3mmol)の撹拌混合物を70℃に1時間加熱した。生じた混合物を冷却し、濾過し、得られた濾過ケーキをトルエン(10mL)で洗い、それらの有機フラクションを合わせて蒸発させた。生じた残渣をキシレン(30mL)中で2時間還流させた。シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛け、ヘキサンでの溶出により最初にキシレンが与えられ、その後、CH2Cl2での更なる溶出により、白色の固体として、エチル1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−3−カルボキシラート(66)(1.176g、79%)が得られた:mp76〜78℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.91 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 7.79 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.33 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.00 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 4.44 (q, J = 7.1 Hz, 2 H), 1.43 (t, J = 7.1 Hz, 3 H)。APCI MS m/z 301[M+H]+.
【0092】
LiAlH4(0.137g、3.61mmol)を0℃のEt2O(20mL)中におけるエステル66(1.081g、3.60mmol)の溶液に加え、この撹拌混合物を室温にまで1時間温めた後、0℃に冷却し、氷でクエンチした。その混合物をEt2O(100mL)および飽和ナトリウムカリウムタルトラート水溶液(100mL)で希釈した後、セライトを通じて濾過した。その有機層を乾燥させ、シリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、CH2Cl2:EtOAc(95:5)で溶出することにより、白色の固体として、{1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾル−3−イル}メタノール(67)(0.888g、96%)が得られた:mp53〜54℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.44 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 7.92 (d, J = 8.5 Hz, 2 H), 7.48 (d, J = 8.5 Hz, 2 H), 6.50 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 5.15 (t, J = 5.8 Hz, 1 H), 4.51 (d, J = 5.8 Hz, 2 H)。APCI MS m/z 259[M+H]+.
【0093】
PBr3(0.312mL、3.32mmol)を0℃のエーテル(15mL)中におけるアルコール67(0.858g、3.32mmol)の溶液に加えた。その混合物を室温で17時間撹拌した後、0℃に冷却し、氷でクエンチし、CH2Cl2と水との間で分配した。シリカゲルでのその有機部分のカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2で溶出)は、白色の固体として、3−(ブロモメチル)−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール(68)(0.952g、89%)を与えた:mp71〜73℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.84 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 7.69 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 7.31 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 6.54 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 4.56 (s, 2 H)。APCI MS m/z 321,323[M+H]+.
【0094】
NaH(60%w/w、160mg、4.00mmol)を0℃のDMF(50mL)中におけるオキサジンアルコール41(0.473g、2.55mmol)および臭化物68(0.913g、2.84mmol)の溶液に加えた。その混合物を0℃で2時間撹拌した後、氷でクエンチし、EtOAcと水との間で分配した。その有機フラクションを乾燥および蒸発させた後、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛け、1:1のヘキサン:EtOAcからEtOAcまでの勾配で抽出することにより、白色の固体として、10(0.844g、78%)が得られた:mp103〜105℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.50 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 8.01 (s, 1 H), 7.93 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 7.49 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 6.54 (d, J = 2.5 Hz, 1 H), 4.68-4.74 (m, 2 H), 4.65 (dt, J = 12.3, 2.4 Hz, 1 H), 4.47 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.20-4.31 (m, 3 H). 分析(C17H14F3N5O5)C,H,N.
【0095】
M.スキーム8の方法による(6S)−6−({1−メチルl−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾル−5−イル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(11)の合成
【化19】

【0096】
THF(15mL)中における2−(2−プロピニルオキシ)テトラヒドロ−2H−ピラン(69)(0.758g、5.41mmol)、CuI(17mg、0.09mmol)およびPdCl2(PPh32(0.158g、0.023mmol)の溶液をN2でパージした。THF(10mL)中における1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(70)(1.30g、4.51mmol)を加え、続いて、水(25mL)中におけるメチルヒドラジンスルファート(1.95g、13.5mmol)およびNaHCO3(2.27g、27mmol)の溶液を加えた。その混合物を一酸化炭素でフラッシュした後、1気圧の一酸化炭素下において、室温で2日間撹拌した。結果として生じた混合物をCH2Cl2と水との間で分配し、CH2Cl2フラクションを乾燥させ、その溶媒を蒸発させた。得られた残渣のシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2で溶出)は、茶色の固体として、1−メチル−5−[(テトラヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ)メチル]−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール(71)(1.034g、64%)をもたらした:mp40〜42℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.78 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.21 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 6.51 (s, 1 H), 4.75 (d, J = 12.8 Hz, 1 H), 4.69 (t, J = 3.3 Hz, 1 H), 4.57 (d, J = 12.8 Hz, 1 H), 3.94 (s, 3 H), 3.84-3.91 (m, 1 H), 3.53-3.60 (m, 1 H), 1.68-1.88 (m, 2 H), 1.50-1.66 (m, 4 H)。APCI MS m/z 357[M+H]+.
【0097】
HCl(4M、10mL)およびTHF(10mL)中におけるTHPエーテル71(0.968g、2.72mmol)の撹拌溶液を80℃に16時間加熱した。そのTHFを蒸発させ、得られた残渣をEtOAcとNaHCO3水溶液との間で分配した。その有機層を乾燥および蒸発させ、得られた残渣を再結晶化(iPr2O)させることにより、白色の固体として、{1−メチル−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾル−5−イル}メタノール(72)(0.278g、38%)が得られた:mp91〜93℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.86 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.36 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.64 (s, 1 H), 5.30 (t, J = 5.2 Hz, 1 H), 4.52 (d, J = 5.2 Hz, 2 H), 3.84 (s, 3 H)。APCI MS m/z 273[M+H]+.
【0098】
PBr3(0.15mL、1.60mmol)を0℃のEt2O(10mL)中におけるアルコール72(0.205g、0.75mmol)の溶液に加えた。その混合物を室温で16時間撹拌し、0℃に冷却し、氷でクエンチし、Et2O(100mL)で希釈した。その有機部分のシリカゲルでのクロマトグラフィー(CH2Cl2で溶出)は、白色の固体として、5−(ブロモメチル)−1−メチル−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール(73)(0.212g、85%)をもたらした:mp70〜71℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.76 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.22 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.55 (s, 1 H), 4.50 (s, 2 H), 3.94 (s, 3 H)。APCI MS m/z 335、337[M+H]+.
【0099】
NaH(95%w/w、25mg、0.99mmol)を0℃のDMF(6mL)中におけるアルコール41(0.113g、0.61mmol)および臭化物73(0.207g、0.62mmol)の溶液に加えた。その混合物を0℃で2時間撹拌した後、氷でクエンチし、EtOAcと水との間で分配した。その有機層を乾燥させ、その溶媒を蒸発させた。得られた残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛け、1:1のヘキサン:EtOAcからEtOAcまでの勾配で溶出することにより、白色の固体として、11(0.130g、48%)が得られた:mp178〜179℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.02 (s, 1 H), 7.85 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.36 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 6.76 (s, 1 H), 4.77 (d, J = 12.6 Hz, 1 H), 4.72 (d, J = 12.6 Hz, 1 H), 4.69 (dt, J = 12.1, 2.3 Hz, 1 H), 4.48 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.21-4.32 (m, 3 H), 3.79 (s, 3 H). 分析(C18H16F3N5O5)C,H,N.
【0100】
N.スキーム9の方法による(6S)−6−{[3−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(12)の合成
【化20】

【0101】
0℃でのN2下における無水DMF(30mL)中のアルコール41(1.403g、7.58mmol)および4−ブロモ−1−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(74)(2.66g、9.93mmol)の溶液を60%のNaH(427mg、10.7mmol)で処理した後、素早く脱ガスし、N2の下で再シールした。室温で3時間撹拌した後、その反応を冷却(CO2/アセトン)し、氷/NaHCO3水溶液(20mL)でクエンチし、ブライン(150mL)に加え、CH2Cl2(4×80mL)で抽出した。それらを合わせた抽出物を蒸発乾固させ、生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜2%のEtOAc/CH2Cl2での溶出により最初に前留分が得られ、その後、3〜5%のEtOAc/CH2Cl2で溶出することにより、淡い黄色の固体として、(6S)−6−[(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)オキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(75)(2.633g、93%)が得られた:mp(MeOH/CH2Cl2/ヘキサン)171〜173℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.01 (s, 1 H), 7.54 (dd, J = 9.7, 1.8 Hz, 1 H), 7.42 (dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1 H), 7.37 (dd, J = 8.1, 7.7 Hz, 1 H), 4.72-4.62 (m, 3 H), 4.47 (br d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.30-4.19 (m, 3 H). 分析(C13H11BrFN3O4)C,H,N.
【0102】
トルエン(18mL)およびEtOH(7mL)中における臭化物75(475mg、1.28mmol)、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)(395mg、1.92mmol)およびPd(dppf)Cl2(143mg、0.195mmol)の撹拌混合物を8分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。注射器で2MのNa2CO3(3.5mL、7.0mmol)の水溶液を加え、その撹拌混合物を再び8分間脱ガスした後、N2を加えた。結果として生じた混合物を85℃で70分間撹拌した後、冷却し、NaHCO3水溶液(50mL)で希釈し、CH2Cl2(6×50mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜1%のEtOAc/CH2Cl2での溶出により最初に前留分が得られ、その後、1〜2%のEtOAc/CH2Cl2でさらに溶出することにより、淡い黄色の固体として、12(539mg、93%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)160〜162℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.57 (dt, J = 8.8, 2.5 Hz, 2 H), 7.42 (t, J = 7.7 Hz, 1 H), 7.39 (s, 1 H), 7.35 (dd, J = 7.9, 1.7 Hz, 1 H), 7.33-7.23 (m, 3 H), 4.81-4.73 (m, 2 H), 4.65 (ddd, J = 12.2, 3.6, 2.0 Hz, 1 H), 4.38 (br d, J = 12.1 Hz, 1 H), 4.25-4.13 (m, 3 H). 分析(C20H15F4N3O5)C,H,N.
【0103】
O.スキーム9の方法による(6S)−6−({2−フルオロ−4−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(23)の合成
【化21】

【0104】
トルエン(20mL)およびEtOH(10mL)中における臭化物75(実施例2N参照)(503mg、1.35mmol)、6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニルボロン酸(386mg、2.02mmol)およびPd(dppf)Cl2(148mg、0.202mmol)の撹拌混合物を12分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。注射器で2MのNa2CO3(3.5mL、7.0mmol)の水溶液を加え、その撹拌混合物を再び12分間脱ガスした後、N2を加えた。結果として生じた混合物を90℃で3時間撹拌した後、冷却し、NaHCO3水溶液(100mL)で希釈し、CH2Cl2(6×100mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜3%のEtOAc/CH2Cl2での溶出により最初に前留分が得られ、その後、3〜4%のEtOAc/CH2Cl2でさらに溶出することにより、クリーム状の固体として、23(530mg、90%)が得られた:mp(MeOH/CH2Cl2/ペンタン)195〜198℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.12 (d, J = 2.1 Hz, 1 H), 8.40 (dd, J = 8.1, 1.9 Hz, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.99 (d, J = 8.1 Hz, 1 H), 7.75 (dd, J = 11.3, 1.7 Hz, 1 H), 7.68 (dd, J = 7.9, 1.8 Hz, 1 H), 7.57 (t, J = 7.8 Hz, 1 H), 4.80 (br d, J = 13.0 Hz, 1 H), 4.76 (br d, J = 13.3 Hz, 1 H), 4.69 (dt, J = 12.0, 2.5 Hz, 1 H), 4.50 (br d, J = 11.7 Hz, 1 H), 4.35-4.22 (m, 3 H). 分析(C19H14F4N4O4)C,H,N.
【0105】
P.スキーム9の方法による(6S)−6−({2−フルオロ−4−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(14)の合成
【化22】

【0106】
無水DMSO(24mL)中における臭化物75(実施例2N参照)(1.601g、4.30mmol)、ビス(ピナコラト)ジボロン(1.179g、4.64mmol)、Pd(dppf)Cl2(0.473g、0.646mmol)およびKOAc(1.497g、15.3mmol)の撹拌混合物を35分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。その混合物を89℃で5時間撹拌した後、冷却し、氷水(150mL)に加え、EtOAc(5×100mL)で抽出した。それらの抽出物を水(2×100mL)で洗い、蒸発乾固させ、生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。50%のEtOAc/石油エーテルでの溶出により最初に前留分が得られ、その後、50〜67%のEtOAc/石油エーテルでさらに溶出することにより、クリーム状の固体として、(6S)−6−{[2−フルオロ−4−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ベンジル]オキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(76)(1.186g、66%)が得られた:mp(CH2Cl2/Et2O/ペンタン)147〜149℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.58 (dd, J = 7.5, 0.9 Hz, 1 H), 7.49 (br d, J = 10.3 Hz, 1 H), 7.38 (s, 1 H), 7.35 (t, J = 7.3 Hz, 1 H), 4.76 (d, J = 12.9 Hz, 1 H), 4.73 (d, J = 12.7 Hz, 1 H), 4.59 (ddd, J = 12.1, 3.8, 2.0 Hz, 1 H), 4.34 (dd, J = 12.0, 1.5 Hz, 1 H), 4.20-4.07 (m, 3 H), 1.34 (s, 12 H);C19H23BFN3O6 m/z [M+H]+に対するHRFABMS計算値420.1742, 419.1779, 実測値420.1733、419.1763.
【0107】
トルエン(18mL)およびEtOH(9mL)中におけるボロナートエステル76(602mg、1.43mmol)、2−クロロ−5−トロフルオロメチルピリジン(1.08g、5.96mmol)およびPd(dppf)Cl2(0.232g、0.317mmol)の撹拌混合物を12分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。注射器で2MのNa2CO3(3.8mL、7.6mmol)の水溶液を加え、その撹拌混合物を再び12分間脱ガスした後、N2を加えた。結果として得られた混合物を90℃で120分間撹拌した後、冷却し、NaHCO3水溶液(100mL)で希釈し、CH2Cl2(6×100mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜2%のEtOAc/CH2Cl2での溶出により最初に前留分が得られ、その後、2〜6%のEtOAc/CH2Cl2でさらに溶出することにより、淡い黄色の固体として、14(523mg、83%)が得られた:mp(CH2Cl2/ヘキサン)233〜235℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.95 (m, 1 H), 8.01 (dd, J = 8.3, 2.3 Hz, 1 H), 7.86-7.79 (m, 3 H), 7.49 (t, J = 7.8 Hz, 1 H), 7.40 (s, 1 H), 4.82 (br d, J = 13.1 Hz, 1 H), 4.78 (br d, J = 13.3 Hz, 1 H), 4.66 (ddd, J = 12.2, 3.5, 2.0 Hz, 1 H), 4.39 (dd, J = 12.1, 1.4 Hz, 1 H), 4.26-4.14 (m, 3 H). 分析(C19H14F4N4O4)C,H,N.
【0108】
Q.スキーム10の方法による(6S)−2−ニトロ−6−{[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]オキシ}−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(13)の合成
【化23】

【0109】
(S)−グリシドール(77)(20g、0.27mol)、ベンジルアルコール(27.9mL、0.27mol)およびCsF(0.82g、5.40mmol)の混合物を120℃で16時間撹拌しながら加熱した。高真空ラインに取り付けられている回転式蒸発器を用いて、未反応のベンジルアルコールを除去した。得られた生成物をEtOAcと水との間で分配し、その有機抽出物を蒸発させ、シリカでのクロマトグラフィーに掛けた。石油エーテルでの溶出は前フラクションを与え、その後、EtOAc/石油エーテル(3:7)でさらに溶出することにより、粘性のオイルとして、(2S)−3−(ベンジルオキシ)−1,2−プロパンジオール(78)(9.52g、19%)が得られた:[α]19-3.64°(c,6.59,CHCl3);1H NMR (CDCl3) δ 7.38-7.28 (m, 5 H), 4.56 (s, 2 H), 3.92-3.87 (m, 1 H), 3.71 (dd, J = 11.4, 3.9 Hz, 1 H), 3.64 (dd, J = 11.4, 5.4 Hz, 1 H), 3.61-3.57 (m, 2 H), 2.60 (br, 1 H), 2.22 (br, 1 H)。APCI MS m/z 183[M+H]+.
【0110】
クロロ(トリイソプロピル)シラン(12.2mL、0.057mol)をDMF(150mL)中におけるジオール78(9.52g、0.052mol)およびイミダゾール(5.33g、0.078mol)の撹拌溶液に20℃において滴状にて加え、16時間撹拌し続けた。減圧下においてそのDMFの殆どを除去し、生じた残渣をEtOAcと水との間で分配した。その有機抽出物を水、次いでブラインでよく洗い、蒸発させることによりオイルが得られ、そのオイルをシリカでのクロマトグラフィーに掛けた。石油エーテルでの溶出は前フラクションを与え、その後、EtOAc/石油エーテル(1:19)でさらに溶出することにより、無色のオイルとして、(2R)−1−(ベンジルオキシ)−3−[(トリイソプロピルシリル)オキシ]−2−プロパノール(79)(13.80g、78%)が得られた:[α]19-0.78°(c,8.93,CHCl3);1H NMR (CDCl3) δ 7.41-7.27 (m, 5 H), 4.55 (s, 2 H), 3.90-3.84 (m, 1 H), 3.79-3.72 (m, 2 H), 3.59-3.51 (m, 2 H), 2.52 (d, J = 5.1 Hz, 1 H), 1.13-1.03 (m, 21 H)。APCI MS m/z 339[M+H]+.
【0111】
1,1’−ジイソプロピルアゾジカルボキシラート(7.70mL、0.039mol)を無水ベンゼン(25mL)中におけるアルコール79(12.40g、0.037mol)、4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−オール(4−ブロモフェノールおよびボロン酸44の鈴木カップリングを介する仕方で、2003年にEdsallらにより報告されている)(8.29g、0.033mol)およびトリフェニルホスフィン(10.26g、0.039mol)の溶液に5℃において滴状にて加え、得られた溶液を20℃で18時間撹拌した。その生成物を減圧下において濃縮することによりシリカに直接吸着させ、シリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、EtOAc/石油エーテル(1:19)で溶出することにより、無色のオイルとして、4−[((1S)−2−(ベンジルオキシ)−1−{[(トリイソプロピルシリル)オキシ]メチル}エチル)オキシ]−4’−(トリフルオロメトキシ)−1,1’−ビフェニル(80)(14.30g、69%)が得られた:[α]19+5.9°(c,6.95,CHCl3);1H NMR (CDCl3) δ 7.72 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.58 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.40 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.35-7.24 (m, 5 H), 7.06 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.64-4.57 (m, 1 H), 4.52 (s, 2 H), 3.98-3.87 (m, 2 H), 3.76-3.65 (m, 2 H), 1.08-0.98 (m, 21 H)。APCI MS m/z 576[M+H]+.
【0112】
1:1のEtOAc/EtOH(250mL)中におけるベンジルエーテル80(10.79g、0.019mol)および5%のPd−C(500mg)の混合物を60psiで4時間水素化した。セライトを通じる濾過によりその触媒を取り除き、得られた濾液を減圧下において濃縮することにより、粘性のオイルとして、次のステップで使用するのに充分な純度を有する(2S)−2−{[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]オキシ}−3−[(トリイソプロピルシリル)オキシ]−1−プロパノール(81)が得られた。20℃でヨウ素(6.03g、0.024mol)を、ベンゼン(100mL)中における粗製アルコール81、トリフェニルホスフィン(6.23g、0.024mol)およびイミダゾール(2.49g、0.036mol)の激しく撹拌されている溶液に小分けして加え、1時間撹拌し続けた。EtOAcで希釈した後、その混合物を水および2NのNa2SO3で洗い、そして再び水で洗った。その抽出物を蒸発させ、シリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、EtOAc/石油エーテル(1:19)で溶出することにより、無色のオイルとして、4−[((1R)−2−ヨード−1−{[(トリイソプロピルシリル)オキシ]メチル}エチル)オキシ]−4’−(トリフルオロメトキシ)−1,1’−ビフェニル(82)(9.08g、全体で81%)が得られた;1H NMR (CDCl3) δ 7.54 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.48 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.26 (br d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.02 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.31-4.25 (m, 1 H), 4.03 (dd, J = 10.4, 4.8 Hz, 1 H), 3.93 (dd, J = 10.4, 5.6 Hz, 1 H), 3.55 (dd, J = 10.5, 5.6 Hz, 1 H), 3.45 (dd, J = 10.5, 4.8 Hz, 1 H), 1.15-1.06 (m, 21 H)。APCI MS m/z 595[M+H]+.
【0113】
DMF(30mL)中における2−ブロモ−4(5)−ニトロイミダゾール(0.73g、3.82mmol)、ヨウ化物82(2.50g、4.20mmol)およびK2CO3(0.63g、4.58mmol)の混合物を87℃で20時間撹拌した。結果として得られた混合物をEtOAcとブラインとの間で分配し、その抽出物をブラインでよく洗った。蒸発させることによりオイルが得られ、このオイルをシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、EtOAc/石油エーテル(1:9)で抽出することにより、オイルとして、2−ブロモ−4−ニトロ−1−{(2S)−2−{[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]オキシ}−3−[(トリイソプロピルシリル)オキシ]プロピル}−1H−イミダゾール(83)(1.05g、42%)が得られた;1H NMR (CDCl3) δ 7.95 (s, 1 H), 7.51 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.45 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.25 (br d, J = 8.8 Hz, 2 H), 6.89 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.63-4.56 (m, 2 H), 4.37-4.29 (m, 1 H), 4.02 (dd, J = 10.7, 3.4 Hz, 1 H), 3.84 (dd, J = 10.7, 6.8 Hz, 1 H), 1.17-1.07 (m, 21 H)。APCI MS m/z 660,658[M+H]+.
【0114】
テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(THF中における3.18mLの1Mの溶液、3.18mmol)を20℃でTHF(40mL)中のシリルエーテル83(1.05g、1.59mmol)の溶液に加え、その溶液を室温で1時間撹拌した。EtOAcで希釈した後、その溶液を飽和NaHCO3水溶液、次いで水で洗い、その後、蒸発させることによりオイルが得られ、このオイルをシリカでのクロマトグラフィーに掛けた。EtOAc/石油エーテル(1:1)での溶出により前フラクションが得られ、その後、EtOAcでさらに溶出することにより、脱保護されたアルコールが得られた。この材料を直ちにDMF(20mL)中に溶解し、その溶液を5℃に冷却し、NaH(ミネラルオイル中における0.19gの60%の分散液、4.77mmol)で処理した。冷却浴を取り除き、その混合物を20℃で30分間撹拌した。水を加え、生じた混合物をEtOAcで抽出し、その抽出物を蒸発させることによりオイルが得られ、その得られたオイルをシリカでのクロマトグラフィーに掛けた。EtOAc/石油エーテル(1:1)での溶出により前フラクションが得られ、その後、EtOAc/石油エーテル(2:1)でさらに溶出することにより、白色の固体として、13(175mg、26%)が得られた:mp210℃;[α]19-9.5°(c,0.84,アセトン);1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.07 (s, 1 H), 7.75 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.66 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.41 (br d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.15 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 5.31-5.27 (m, 1 H), 4.71-4.63 (m, 2 H), 4.42 (dd, J = 13.8, 3.2 Hz, 1 H), 4.34 (br d, J = 13.8 Hz, 1 H). 分析(C19H14F3N3O5)C,H,N.キラルHPLC分析により、この生成物は70%のeeを有していることが示された。
【0115】
R.スキーム11の方法による(6S)−6−{[2−フルオロ−4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(15)の合成
【化24】

【0116】
N2下における無水THF(10mL、その後、すすぎ用に4×3mL)中の4−ブロモ−3−フルオロ安息香酸(84)(1.61g、7.35mmol)の懸濁液をN2下における無水THF(15mL)中の水素化ホウ素ナトリウム(400mg、10.6mmol)の懸濁液に(40分間にわたって)滴下させながら加えた後、その混合物を氷浴中で冷却した。無水THF(10mL、その後、2×3mL)中におけるヨウ素(1.008g、3.97mmol)の溶液をその撹拌溶液に(35分間にわたって)滴下させながら加えた後、生じた混合物を室温で14時間撹拌した。得られた混合物を減圧下において濃縮した後、水(20mL)、10%のHCl(3.4mL)および水(20mL)で連続的に処理し、CH2Cl2(4×50mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、50%のCH2Cl2/石油エーテルで溶出することにより、白色の固体として、(4−ブロモ−3−フルオロフェニル)メタノール(85)(1.096g、73%)が得られた:mp(CH2Cl2/石油エーテル)39〜40℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.52 (dd, J = 8.0, 7.2 Hz, 1 H), 7.16 (dd, J = 9.3, 1.8 Hz, 1 H), 7.02 (dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1 H), 4.67 (d, J = 5.9 Hz, 2 H), 1.75 (t, J = 5.9 Hz, 1 H);C7H6BrFO m/z (M+)に対するHREIMS計算値205.9567, 203.9586, 実測値205.9566, 203.9580.
【0117】
実施例2Aの場合と同様にして行われたアルコール85の20時間の臭素化は、白色の固体として、1−ブロモ−4−(ブロモメチル)−2−フルオロベンゼン(86)(100%)をもたらした:mp(ペンタン)39〜41℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.52 (dd, J = 8.1, 7.1 Hz, 1 H), 7.17 (dd, J = 9.0, 2.0 Hz, 1 H), 7.06 (dd, J = 8.2, 1.8 Hz, 1 H), 4.41 (d, 2 H);C7H5Br2F m/z (M+)に対するHREIMS計算値269.8701, 267.8722, 265.8742, 実測値269.8692, 267.8713, 265.8726.
【0118】
実施例2Nの場合と同様にして臭化物86(1.29当量)をオキサジンアルコール41と反応させ、続いて、その生成物をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、0〜2%のEtOAc/CH2Cl2で溶出(前留分)し、その後、2〜4%のEtOAc/CH2Cl2で溶出することにより、淡い黄色の固体として、(6S)−6−[(4−ブロモ−3−フルオロベンジル)オキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(87)(89%)が得られた:mp(MeOH/CH2Cl2/ヘキサン)181〜183℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.01 (s, 1 H), 7.68 (dd, J = 8.0, 7.5 Hz, 1 H), 7.30 (dd, J = 9.8, 1.9 Hz, 1 H), 7.12 (dd, J = 8.2, 1.5 Hz, 1 H), 4.70-4.60 (m, 3 H), 4.47 (br d, J = 11.7 Hz, 1 H), 4.31-4.18 (m, 3 H), 分析(C13H11BrFN3O4)C,H,N.
【0119】
トルエン(16mL)およびEtOH(8mL)中における臭化物87(503mg、1.35mmol)、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)(500mg、2.43mmol)およびPd(dppf)Cl2(304mg、0.415mmol)の撹拌混合物を12分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。注射器で2MのNa2CO3(3.6mL、7.2mmol)の水溶液を加え、得られたその撹拌混合物を再び12分間脱ガスした後、N2を加えた。結果として生じた混合物を90℃で6時間撹拌した後、冷却し、NaHCO3水溶液(100mL)で希釈し、CH2Cl2(6×100mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜1%のEtOAc/CH2Cl2での溶出により最初に前留分が得られ、その後、2%のEtOAc/CH2Cl2でさらに溶出することにより、淡い黄色の固体として、15(478mg、78%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)181〜183℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.55 (dtd, J = 8.8, 2.4, 1.5 Hz, 2 H), 7.42 (t, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.40 (s, 1 H), 7.29 (br dd, J = 8.8, 0.9 Hz, 2 H), 7.17 (dd, J = 7.8, 1.6 Hz, 1 H), 7.13 (dd, J = 11.0, 1.4 Hz, 1 H), 4.77 (d, J = 12.2 Hz, 1 H), 4.68-4.62 (m, 2 H), 4.38 (dd, J = 12.2, 1.5 Hz, 1 H), 4.26-4.14 (m, 3 H). 分析(C20H15F4N3O5)C,H,N.
【0120】
S.スキーム12の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−5−ピリミジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(16)の合成
【化25】

【0121】
トルエン(120mL)および水(15mL)中における5−ブロモ−2−ヨードピリミジン(88)(1.50g、5.27mmol)、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)(1.185g、5.75mmol)およびNa2CO3(1.11g、10.5mmol)の混合物をN2でパージした。Pd(PPh34(60mg、0.05mmol)を加え、得られた混合物をN2下において17.5時間還流させた後、EtOAcと水との間で分配した。その有機部分のシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(4:1のヘキサン/CH2Cl2で溶出)は、白色の固体として、5−ブロモ−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピリミジン(89)(1.264g、75%)をもたらした:mp107〜108℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.83 (s, 2 H), 8.46 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 7.31 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), APCI MS m/z 319,321[M+H]+.
【0122】
n−BuLi(2.5M、1.88mL、4.7mmol)を−95℃のTHF(40mL)中における臭化物89(1.252g、3.92mmol)の溶液に加えた。その溶液を30秒間撹拌した後、DMF(5mL)を加えた。その反応を−90℃で20分間撹拌した後、NH4Cl水溶液でクエンチした。結果として生じた混合物をEtOAcと水との間で分配した後、その有機部分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(1:7のEtOAc/ヘキサンで溶出)に掛けることにより、白色の固体として、2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−5−ピリミジンカルバルデヒド(90)(0.778g、74%)が得られた:mp114〜115℃;1H NMR (CDCl3) δ 10.16 (s, 1 H), 9.22 (s, 2 H), 8.62 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 7.36 (d, J = 9.0 Hz, 2 H). APCI MS m/z 269[M+H]+,301[M+H+MeOH]+.
【0123】
NaBH4(0.22g、5.82mmol)を0℃のMeOH(100mL)中におけるアルデヒド90(0.776g、2.89mmol)の溶液に加えた。その溶液を0℃で1時間撹拌した後、ブラインでクエンチし、EtOAcと水との間で分配した。その有機部分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(1:1のEtOAc/ヘキサンで溶出)に掛けることにより、白色の固体として、{2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−5−ピリミジニル}メタノール(91)(0.657g、84%)が得られた:mp84〜85℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.86 (s, 2 H), 8.50 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.51 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 5.46 (t, J = 5.5 Hz, 1 H), 4.60 (d, J = 5.5 Hz, 2 H).APCI MS m/z 271[M+H]+.
【0124】
メシルクロリド(0.55mL、7.0mmol)を0℃のTHF(40mL)中におけるアルコール91(0.951g、3.52mmol)およびEt3N(1.5mL、10.8mmol)の溶液に加え、その混合物を0℃で1時間撹拌した。生じた混合物をEtOAcと水との間で分配し、その有機層を乾燥および蒸発させることによりオイルが得られ、得られたそのオイルをアセトン(100mL)中に溶解した。LiBr(6.10g、70.2mmol)を加え、生じた混合物をN2下において1時間還流させた後、濾過し、蒸発させた。得られた残渣をEtOAcと水との間で分配し、その有機層を乾燥および蒸発させた。シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2で溶出)は、白色の固体として、5−(ブロモメチル)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピリミジン(92)(1.097g、94%)をもたらした:mp80〜81℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.82 (s, 2 H), 8.50 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 7.32 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 4.48 (s, 2 H)。APCI MS m/z 333、335[M+H]+.
【0125】
NaH(60%w/w、0.125g、3.1mmol)を−78℃のDMF(30mL)中におけるオキサジンアルコール41(0.375g、2.03mmol)および臭化物92(0.709g、2.13mmol)の溶液に加えた。その撹拌混合物を0℃に1時間温め、水でクエンチし、EtOAcと水との間で分配した。その有機部分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(19:1のEtOAc/MeOHで溶出)に掛けることにより、白色の固体として、16(0.512g、58%)が得られた:mp227〜230℃(MeOH);1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.88 (s, 2 H), 8.49 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 8.03 (s, 1 H), 7.51 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 4.79 (d, J = 12.6 Hz, 1 H), 4.76 (d, J = 12.6 Hz, 1 H), 4.70 (dt, J = 12.0, 2.5 Hz, 1 H), 4.49 (br d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.29-4.35 (m, 2 H), 4.25 (dd, J = 13.3, 3.1 Hz, 1 H).分析(C18H14F3N5O5)C,H,N.
【0126】
T.スキーム13の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(17)の合成
【化26】

【0127】
DME(3mL)および2MのK2CO3水溶液(1mL)中におけるメチル4−(ブロモメチル)ベンゾアート(93)(0.23mL、1.0mmol)および4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)(0.24g、1.1mmol)の溶液を脱ガスした後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(58mg、50μmol)で処理した。その反応混合物をN2下において105℃で24時間撹拌した後、EtOAc(250mL)を加えた。得られた有機層を水で洗い、その水性層をEtOAc(100mL)で再抽出し、それらを合わせた有機層をブラインで洗い、乾燥(Na2SO4)させ、減圧下において濃縮した。得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、石油エーテル/EtOAc(9:1)で溶出することにより、無色のオイルとして、メチル4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]ベンゾアート(94)(215mg、68%)が得られた;1H NMR (CDCl3) δ 7.98-7.94 (m, 2 H), 7.26-7.22 (m, 2 H), 7.20-7.12 (m, 4 H), 4.03 (s, 2 H), 3.90 (s, 3 H);C16H13F3O3 m/z (M+)に対するHREIMS計算値310.0817, 実測値310.0815.
【0128】
LiAlH4(55mg、1.45mmol)をエーテル(5mL)中におけるエステル94(203mg、0.65mmol)の溶液に加え、その混合物を室温で3時間撹拌した後、EtOAc(150mL)を加えた。得られた有機層を水で洗い、その水性層をEtOAc(100mL)で再抽出し、それらを合わせた有機層をブラインで洗い、乾燥(Na2SO4)させ、減圧下において濃縮することにより、白色の固体として、{4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]フェニル}メタノール(95)(185mg、定量的)が得られた:mp(EtOAc/ヘキサン)60〜61℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.32-7.27 (m, 2 H), 7.20-7.14 (m, 4 H), 7.13-7.09 (m, 2 H), 4.67 (s, 2 H), 3.98 (s, 2 H);C15H13F3O2 m/z (M+)に対するHREIMS計算値282.0868, 実測値282.0866.
【0129】
CH2Cl2(4mL)中におけるアルコール95(0.18g、0.64mmol)の溶液をPBr3(115μL、1.2mmol)で処理した。その反応混合物を室温で2時間撹拌した後、EtOAc(150mL)を加えた。得られた有機層を水(100mL)で洗い、その水性層をEtOAc(100mL)で再抽出し、それらを合わせた有機層をブライン(100mL)で洗い、乾燥(Na2SO4)させ、減圧下において濃縮した。生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、石油エーテル/EtOAc(9:1)で溶出することにより、白色の固体として、1−(ブロモメチル)−4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]ベンゼン(96)(0.14g、64%)が得られた:mp(EtOAc/ヘキサン)33〜35℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.34-7.30 (m, 2 H), 7.20-7.10 (m, 6 H), 4.48 (s, 2 H), 3.97 (s, 2 H);C15H1279BrF3O m/z (M+)に対するHREIMS計算値344.0024、実測値344.0033;C15H1281BrF3O m/z (M+)に対する計算値346.0003, 実測値346.0011.
【0130】
DMF(2mL)中における臭化物96(0.12g、0.35mmol)およびアルコール41(54mg、0.29mmol)の溶液をNaH(オイル中において60%、17mg、0.43mmol)で処理し、得られた混合物を室温で3時間撹拌した後、EtOAc(150mL)を加えた。生じた有機層を水(100mL)で洗い、その水性層をEtOAc(100mL)で再抽出し、それらを合わせた有機層をブライン(100mL)で洗い、乾燥(Na2SO4)させ、減圧下において濃縮した。生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、0〜3%のMeOH/CH2Cl2で溶出することにより、薄黄色の固体として、17(95mg、73%)が得られた:mp(CH2Cl2/MeOH)132〜133℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.00 (s, 1 H), 7.35-7.30 (m, 2 H), 7.28-7.19 (m, 6 H), 4.63 (dt, J = 11.9, 2.3 Hz, 1 H), 4.61 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.57 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.45 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.27-4.17 (m, 3 H), 3.96 (s, 2 H). 分析(C21H18F3N3O5)C,H,N.
【0131】
U.スキーム14の方法による(6S)−2−ニトロ−6−[(5−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}−2−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(18)の合成
【化27】

【0132】
DMF(4mL)およびEt3N(4mL)中における臭化物59(実施例2I参照)(0.310g、0.873mmol)、PdCl2(PPh32(33mg、0.047mmol)およびヨウ化銅(18mg、0.095mmol)の混合物をN2でパージした。エチニルトリメチルシラン(0.61mL、4.3mmol)を加え、生じた混合物を密封されたチューブ内において50℃で18時間撹拌した後、EtOAcと水との間で分配した。その残渣をTHF(20mL)中に溶解し、0℃に冷却し、TBAF(THF中において1M、1.8mL)で処理した後、得られた溶液を2時間撹拌した。溶媒を除去することにより残渣が得られ、その残渣をEtOAcと水との間で分配した。勾配溶出(0〜5%のMeOH:EtOAc)を用いるその有機部分のシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーは、黄褐色の固体として、(6S)−6−[(5−エチニル−2−ピリジニル)メトキシ]−2ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(97)(0.178g、68%)をもたらした:mp135〜136℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.61 (d, J = 1.6 Hz, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 7.90 (dd, J = 8.0, 2.2 Hz, 1 H), 7.38 (d, J = 8.0 Hz, 1 H), 4.78 (d, J = 13.8 Hz, 1 H), 4.74 (d, J = 13.8 Hz, 1 H), 4.69 (dt, J = 12.0, 2.6 Hz, 1 H), 4.49 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.40 (s, 1 H), 4.30-4.35 (m, 2 H), 4.25 (dd, J = 13.7, 3.5 Hz, 1 H). 分析(C14H12N4O4)C,H,N.
【0133】
DMF(2mL)およびEt3N(2mL)中におけるアルキン97(0.075g、0.25mmol)、1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(70)(0.088g、0.30mmol)およびヨウ化銅(5mg、0.03mmol)の混合物をN2でパージした。PdCl2(PPh32(9mg、0.01mmol)を加え、生じた混合物を室温で0.5時間撹拌した後、EtOAcと水との間で分配した。勾配溶出(0〜5%のMeOH:EtOAc)を用いるその有機部分のシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーは、白色の固体として、18(0.084g、73%)をもたらした:mp207〜208℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.71 (d, J = 1.7 Hz, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.99 (dd, J = 8.1, 2.2 Hz, 1 H), 7.73 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.42-7.47 (m, 3 H), 4.81 (d, J = 13.9 Hz, 1 H), 4.77 (d, J = 13.9 Hz, 1 H), 4.71 (dt, J = 12.0, 2.5 Hz, 1 H), 4.51 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.31-4.37 (m, 2 H), 4.26 (dd, J = 13.7, 3.5 Hz, 1 H).分析(C21H15F3N4O5)C,H,N.
【0134】
V.スキーム14の方法による(6S)−2−ニトロ−6−[(5−{[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチニル}−2−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(25)の合成
【化28】

【0135】
50℃で0.5時間行われた、実施例2Uの場合と同様な仕方での、アルキン97(実施例2U参照)(0.075g、0.25mmol)と5−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)ピリジン(98)(0.068g、0.30mmol)との薗頭カップリングは、白色の固体として、25(0.086g、77%)をもたらした:mp226〜227℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.97 (d, J = 1.3 Hz, 1 H), 8.78 (d, J = 1.4 Hz, 1 H), 8.30 (dd, J =8.0, 1.4 Hz, 1 H), 8.06 (dd, J = 8.1, 2.2 Hz, 1 H), 8.04 (s, 1 H), 8.00 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 7.43 (d, J = 8.2 Hz, 1 H), 4.83 (d, J = 13.9 Hz, 1 H), 4.79 (d, J = 13.9 Hz, 1 H), 4.72 (dt, J = 12.0, 2.5 Hz, 1 H), 4.51 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.32-4.38 (m, 2 H), 4.26 (dd, J = 13.8, 3.5 Hz, 1 H).分析(C20H14F3N5O4)C,H,N.
【0136】
W.スキーム15の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({(2E)−3−[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]−2−プロペニル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(19)の合成
【化29】

【0137】
ジオキサン(40mL)およびK2CO3水溶液(2M、10mL、20mmol)中におけるメチル(E)−3−(4−ブロモフェニル)−2−プロペノアート(99)(0.500g、2.07mmol)および4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)(0.612g、2.97mmol)の溶液をN2でパージした。Pd(dppf)Cl2(0.050g、0.06mmol)を加え、その溶液をN2下において1時間還流させた。ジオキサンを除去し、得られた残渣をEtOAcで抽出し、その有機フラクションを乾燥させ、溶媒を除去した。勾配溶出(ヘキサンからCH2Cl2まで)を用いるその残渣のシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーは、白色の固体として、メチル(2E)−3−[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]−2−プロペノアート(100)(0.567g、85%)をもたらした:mp98〜100℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.73 (d, J = 16.0 Hz, 1 H), 7.56-7.63 (m, 6 H), 7.30 (dd, J = 8.8, 0.9 Hz, 2 H), 6.48 (d, J = 16.0 Hz, 1 H), 3.82 (s, 3 H).APCI MS m/z 323[M+H]+.
【0138】
DIBAL−H(トルエン中において20%w/w、2mL、2.39mmol)を−78℃でのトルエン(12mL)中におけるエステル100(0.396g、1.23mmol)のスラリーに加えた。得られた混合物を室温にまで温め、1時間撹拌した後、氷冷NH4Cl溶液(50mL)に注いだ。生じた混合物をCH2Cl2(100mL)で希釈し、セライトを通じて濾過し、その有機層を乾燥および蒸発させた。勾配溶出(CH2Cl2から95:5のCH2Cl2:EtOAcまで)を用いるその残渣のシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーは、白色の固体として、(2E)−3−[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]−2−プロペン−1−オール(101)(0.195g、54%)をもたらした:mp121〜123℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.60 (d, J = 8.7 Hz, 2 H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.47 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.28 (d, J = 8.1 Hz, 2 H), 6.66 (d, J = 15.9 Hz, 1 H), 6.42 (dt, J = 15.9, 5.7 Hz, 1 H), 4.36 (dd, J = 5.9, 5.7 Hz, 2 H), 1.44 (t, J = 5.9 Hz, 1 H).APCI MS m/z 307[M-H-H2O+MeOH]-.
【0139】
PBr3(26μL、0.28mmol)を0℃でのEt2O(10mL)中におけるアルコール101(0.159g、0.540mmol)の溶液に加えた。その混合物を室温にまで温め、1時間撹拌した後、氷でクエンチし、Et2Oで抽出した。その有機フラクションを乾燥および蒸発させた後、得られた残渣をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2で溶出)に掛けることにより、白色の固体として、4−[(1E)−3−ブロモ−1−プロペニル]−4’−(トリフルオロメトキシ)−1,1’−ビフェニル(102)(0.123g、71%)がもたらされた:mp121〜123℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.60 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.53 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.46 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.28 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 6.69 (d, J = 15.6 Hz, 1 H), 6.45 (dt, J = 15.6, 7.8 Hz, 1 H), 4.18 (dd, J = 7.8, 0.9 Hz, 2 H).APCI MS m/z 277[M+H-HBr]+.
【0140】
NaH(60%w/w、0.016g、0.40mmol)を−78℃でのDMF(6mL)中におけるオキサジンアルコール41(0.050g、0.27mmol)および臭化物102(0.100g、0.28mmol)の溶液に加えた。得られた混合物を0℃で1時間撹拌した後、氷でクエンチし、EtOAcと水との間で分配した。その有機フラクションを乾燥および蒸発させた後、得られた残渣を、勾配溶出(1:1のヘキサン:EtOAcからEtOAcまで)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛けることにより、白色の固体として、19(0.079g、63%)がもたらされた:mp220〜221℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.04 (s, 1 H), 7.80 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.66 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.55 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.44 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 6.66 (d, J = 16.0 Hz, 1 H), 6.43 (dt, J = 16.0, 5.9 Hz, 1 H), 4.65 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.48 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.21-4.35 (m, 5 H).分析(C22H18F3N3O5)C,H,N.
【0141】
X.スキーム16の方法による(6S)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン−6−イル4−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−ピペラジンカルボキシラート(20)の合成
【化30】

【0142】
トリホスゲン(0.80g、2.70mmol)を、撹拌しながら小分けして、無水THF(30mL)中におけるオキサジンアルコール41(1.00g、5.40mmol)およびEt3N(1.12mL、8.10mmol)の氷浴冷却懸濁液に加えた。15分後、氷浴を取り除き、その懸濁液を室温で90分間撹拌することにより、粗製カルボニルクロリド103の溶液が得られた。この後、THF(10mL)中における1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピペラジン(104)(1.40g、5.67mmol)の溶液を加え、2時間撹拌し続けた。水を加え、生じた混合物をEtOAcで抽出した。この抽出物を蒸発させることによりオイル状の固体が得られ、その固体をシリカでのクロマトグラフィーに掛けた。EtOAc/石油エーテル(1:1)での溶出は前フラクションを与え、その後、EtOAcでさらに溶出することにより、エーテルでの粉砕後、黄色い粉末として20(1.53g、62%)が得られた:mp166〜168℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.06 (s, 1 H), 7.19 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 6.99 (d, J = 9.0 Hz, 2 H), 5.32 (br s, 1 H), 4.62-4.55 (m, 2 H), 4.39 (dd, J = 13.9, 3.5 Hz, 1 H), 4.27 (br d, J = 13.9 Hz, 1 H), 3.45 (br m, 4 H), 3.13 (br m, 4 H).分析(C18H18F3N5O6)C,H,N.
【0143】
Y.スキーム17の方法による(6S)−6−({5−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(22)の合成
【化31】

【0144】
トルエン(40mL)およびEtOH(20mL)中における(5−ブロモ−2−ピリジニル)メタノール(105)(753mg、4.00mmol)、3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(56)(実施例2G参照)(1.165g、5.20mmol)およびPd(dppf)Cl2(366mg、0.50mmol)の撹拌混合物を15分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。注射器で2MのNa2CO3(10mL、20.0mmol)の水溶液を加え、その撹拌混合物を再び15分間脱ガスした後、N2を加えた。結果として得られた混合物を89℃で2時間撹拌した後、冷却し、NaHCO3水溶液(120mL)で希釈し、CH2Cl2(6×100mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。50〜75%のCH2Cl2/石油エーテルでの溶出により最初に前留分が得られ、その後、75%のCH2Cl2/石油エーテルおよび0〜0.5%のMeOH/CH2Cl2でさらに溶出することにより、薄い黄色−茶色の固体として、{5−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリジニル}メタノール(106)(687mg、60%)が得られた:mp51〜53℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.76 (d, J = 1.9 Hz, 1 H), 7.84 (dd, J = 8.1, 2.3 Hz, 1 H), 7.46-7.34 (m, 4 H), 4.83 (d, J = 5.1 Hz, 2 H), 3.47 (t, J = 5.2 Hz, 1 H);C13H10F4NO2 m/z [M+H]+に対するHRESIMS計算値288.0642, 実測値288.0641.
【0145】
無水CH2Cl2(30mL)中におけるアルコール106(678mg、2.36mmol)およびトリフェニルホスフィン(746mg、2.84mmol)の溶液を再結晶化されたN−ブロモスクシンイミド(507mg、2.85mmol)(水浴冷却)で慎重に処理し、その混合物を室温で3時間撹拌した。結果として得られた溶液を濃縮した後、シリカゲルカラム(石油エーテル中において25g)の最上部において過剰の石油エーテルに加え、最小限の余分なCH2Cl2ですすいだ。石油エーテルでの溶出により最初に前留分がもたらされ、その後、10〜20%のEt2O/ペンタンでのさらなる溶出により、白色の固体として、2−(ブロモメチル)−5−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]ピリジン(107)(616mg、75%)が得られ、この固体が次のステップで直接使用された;1H NMR (CDCl3) δ 8.76 (dd, J = 2.4, 0.6 Hz, 1 H), 7.84 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1 H), 7.54 (dd, J = 8.0, 0.6 Hz, 1 H), 7.46-7.33 (m, 3 H), 4.60 (s, 2 H);C13H9BrF4NO m/z [M+H]+に対するHRESIMS計算値351.9778, 349.9798, 実測値351.9778、349.9798.
【0146】
0℃でのN2下における無水DMF(6.5mL)中におけるオキサジンアルコール41(311mg、1.68mmol)および臭化物107(614mg、1.75mmol)の溶液を60%のNaH(88.5mg、2.21mmol)で処理した後、素早く脱ガスし、N2下において再シールした。室温で2.5時間撹拌した後、その反応を冷却(CO2/アセトン)し、氷/NaHCO3水溶液(20mL)でクエンチし、ブライン(40mL)に加え、CH2Cl2(8×50mL)で抽出した。それらを合わせた抽出物を蒸発乾固させ、生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜0.75%のMeOH/CH2Cl2での溶出により最初に前留分が得られ、その後、0.75〜1.5%のMeOH/CH2Cl2でのさらなる溶出により、薄黄色の固体として、22(676mg、89%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)182〜184℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.74 (dd, J = 2.3, 0.7 Hz, 1 H), 7.86 (dd, J = 8.1, 2.4 Hz, 1 H), 7.48-7.38 (m, 4 H), 7.35 (ddd, J = 8.4, 2.2, 1.0 Hz, 1 H), 4.87 (d, J = 13.0 Hz, 1 H), 4.81 (d, J = 13.0 Hz, 1 H), 4.70 (ddd, J = 12.2, 3.5, 1.5 Hz, 1 H), 4.40 (dd, J = 12.2, 1.4 Hz, 1 H), 4.33-4.20 (m, 3 H). 分析(C19H14F4N4O5)C,H,N.
【0147】
Z.スキーム18の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリダジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(24)の合成
【化32】

【0148】
NaH(60%w/w、0.304g、7.60mmol)を0℃でのDMF(20mL)中におけるオキサジンアルコール41(0.893g、4.82mmol)の溶液に加えた。結果として得られた溶液を−42℃に冷却し、DMF(5mL)中における3−(ブロモメチル)−6−クロロピリダジン(108)(EP第1555259号において報告されているようにして、3−クロロ−6−メチルピリダジンのフリーラジカル臭素化を介する仕方で得られる)(1.053g、5.08mmol)の溶液を加えた。得られた混合物を−42℃で1時間撹拌した後、氷でクエンチした。EtOAc(200mL)を加え、その有機層を乾燥(MgSO4)させた後、減圧下において濃縮した。生じた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛け、最初に、ヘキサン/EtOAc(1:1)で抽出して未反応の3−(ブロモメチル)−6−クロロピリダジンを取り除き、その後、EtOAcで抽出することにより、白色の固体として、(6S)−6−[(6−クロロ−3−ピリダジニル)メトキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(109)(0.843g、56%)が得られた:mp180〜184℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.02 (s, 1 H), 7.93 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 7.74 (d, J = 8.8 Hz, 1 H), 4.97 (d, J = 13.2 Hz, 1 H), 4.94 (d, J = 13.2 Hz, 1 H), 4.69 (dt, J = 12.0, 2.6 Hz, 1 H), 4.50 (d, J = 12.1 Hz, 1 H), 4.30-4.39 (m, 2 H), 4.25 (dd, J = 13.5, 3.3 Hz, 1 H), 分析(C11H10ClN5O4)C,H,N.
【0149】
実施例2Dの場合と同様にして行われた塩化物109と4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)との鈴木カップリングは、白色の固体として、24(66%)をもたらした:mp194℃(dec.);1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.25-8.30 (m, 3 H), 8.03 (s, 1 H), 7.76 (d, J = 8.9 Hz, 1 H), 7.55 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 5.04 (d, J = 13.2 Hz, 1 H), 5.00 (d, J = 13.2 Hz, 1 H), 4.74 (dt, J = 12.0, 2.6 Hz, 1 H), 4.52 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.33-4.43 (m, 2 H), 4.28 (dd, J = 13.5, 3.3 Hz, 1 H).分析(C18H14F3N5O5)C,H,N.
【0150】
AA.スキーム19の方法による(6S)−6−{[4−(5−フルオロ−2−ピリジニル)ベンジル]オキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(26)の合成
【化33】

【0151】
トルエン(36mL)およびEtOH(18mL)中における4−(ヒドロキシメチル)フェニルボロン酸(34)(501mg、3.30mmol)およびPd(dppf)Cl2(338mg、0.462mmol)の撹拌混合物を15分間脱ガス(真空ポンプ)した後、N2を加えた。注射器で2MのNa2CO3(9mL、18mmol)の溶液を加え、得られた撹拌混合物を再び15分間脱ガスした後、N2を加えた。注射器で2−ブロモ−5−フルオロピリジン(110)(1.44g、8.18mmol)を加え、結果として生じた混合物を89℃で200分間撹拌した。次いで、その冷却された混合物をNaHCO3水溶液(100mL)で希釈し、CH2Cl2(5×100mL)で抽出した。それらの抽出物を蒸発乾固させ、得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。CH2Cl2および0〜25%のEt2O/石油エーテルでの抽出により最初に前留分が得られ、その後、33〜50%のEt2O/石油エーテルでさらに溶出することにより、(ペンタンでの粉砕後)クリーム状の固体として、[4−(5−フルオロ−2−ピリジニル)フェニル]メタノール(111)(307mg、46%)が得られた:mp100〜101℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.54 (d, J = 2.9 Hz, 1 H), 7.94 (dt, J = 8.4, 1.9 Hz, 2 H), 7.72 (ddd, J = 8.8, 4.2, 0.5 Hz, 1 H), 7.50-7.43 (m, 3 H), 4.76 (d, J = 6.0 Hz, 2 H), 1.69 (t, J = 6.0 Hz, 1 H);C12H11FNO m/z [M+H]+に対するHRESIMS計算値204.0819, 実測値204.0824.
【0152】
無水CH2Cl2(12mL)中におけるアルコール111(305mg、1.50mmol)およびトリフェニルホスフィン(474mg、1.81mmol)の溶液を再結晶化されたN−ブロモスクシンイミド(322mg、1.81mmol)(水浴冷却)で慎重に処理し、得られた混合物を室温で3時間撹拌した。結果として生じた溶液を濃縮した後、シリカゲルカラム(ペンタン中において20g)の最上部における過剰のペンタンに加え、最小限の余分なCH2Cl2ですすいだ。ペンタンでの溶出により最初に前留分が得られ、その後、20〜50%のEt2O/ペンタンでのさらなる溶出により、白色の固体として、2−[4−(ブロモメチル)フェニル]−5−フルオロピリジン(112)(348mg、87%)が得られ、この固体を次のステップで直接使用した;1H NMR (CDCl3) δ 8.54 (d, J = 2.9 Hz, 1 H), 7.92 (dt, J = 8.4, 1.9 Hz, 2 H), 7.72 (ddd, J = 8.7, 4.3, 0.4 Hz, 1 H), 7.52-7.43 (m, 3 H), 4.54 (s, 2 H);C12H10BrFN m/z [M+H]+に対するHRESIMS計算値267.9955, 265.9975, 実測値267.9959、265.9979.
【0153】
0℃でのN2下における無水DMF(5mL)中におけるオキサジンアルコール41(242mg、1.31mmol)および臭化物112(346mg、1.30mmol)の溶液を60%のNaH(70mg、1.75mmol)で処理した後、素早く脱ガスし、N2下において再シールした。室温で135分間撹拌した後、その反応を冷却(CO2/アセトン)し、氷/NaHCO3水溶液(20mL)でクエンチし、ブライン(100mL)に加え、CH2Cl2(9×100mL)で抽出した。それらを合わせた抽出物を蒸発乾固させ、結果として得られた残渣をシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。0〜6%のEtOAc/CH2Cl2での溶出により最初に前留分が得られ、その後、7〜10%のEtOAc/CH2Cl2でのさらなる溶出により粗生成物が得られ、その粗生成物をさらにシリカゲルでのクロマトグラフィーに掛けた。石油エーテルおよび50〜67%のEtOAc/石油エーテルでの溶出により最初に前留分が得られ、その後、30%のEtOAc/CH2Cl2でさらに溶出することにより、クリーム状の固体として、26(357mg、74%)が得られた:mp(CH2Cl2/ペンタン)180〜181℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.54 (d, J = 2.9 Hz, 1 H), 7.95 (dt, J = 8.4, 1.9 Hz, 2 H), 7.72 (ddd, J = 8.8, 4.2, 0.4 Hz, 1 H), 7.48 (ddd, J = 8.7, 8.1, 2.9 Hz, 1 H), 7.41 (br d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.37 (s, 1 H), 4.79 (d, J = 12.2 Hz, 1 H), 4.68 (d, J = 12.2 Hz, 1 H), 4.61 (ddd, J = 12.1, 3.7, 1.9 Hz, 1 H), 4.35 (dd, J = 12.1, 1.5 Hz, 1 H), 4.20-4.09 (m, 3 H).分析(C18H15FN4O4)C,H,N.
【0154】
BB.スキーム20の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾル−4−イル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(27)の合成
【化34】

【0155】
AcOH(7.5mL)および水(2.5mL)中におけるエチル(2E)−2−シアノ−3−エトキシ−2−プロペノアート(113)(1.87g、11.1mmol)、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルヒドラジンヒドロクロリド(114)(2.286g、10.00mmol)およびNaOAc(0.90g、11.0mmol)の混合物をN2下において100℃に15時間加熱した。その混合物を氷に注ぎ、結果として生じた沈殿物を濾過し、再結晶化(MeOH/水)させることにより、白色の薄片として、エチル5−アミノ−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシラート(115)(2.965g、94%)が得られた:mp102〜103℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.73 (s, 1 H), 7.68 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 7.53 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 6.41 (br s, 2 H), 4.22 (q, J = 7.1 Hz, 2 H), 1.27 (t, J = 7.1 Hz, 3 H)。APCI MS m/z 316[M+H]+.
【0156】
THF(20mL)中におけるアミノピラゾール115(1.850g、5.87mmol)およびイソアミルニトリット(0.83mL、6.18mmol)の溶液を14時間還流させた後、さらにイソアミルニトリット(0.83mL、6.18mmol)を加え、得られた溶液を6時間還流させた。減圧下において溶媒を除去することにより固体が得られ、この固体を再結晶化(EtOH)させることにより、白色の薄片として、エチル1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−カルボキシラート(116)(1.527g、87%)が得られた:mp114〜116℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.38 (d, J = 0.5 Hz, 1 H), 8.10 (s, 1 H), 7.74 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 7.34 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 4.35 (q, J = 7.1 Hz, 2 H), 1.38 (t, J = 7.1 Hz, 3 H)。APCI MS m/z 301[M+H]+.
【0157】
Et2O(20mL)中におけるエステル116(0.730g、2.43mmol)およびLiAlH4(0.200g、5.28mmol)の混合物を2時間還流させた。その混合物を0℃に冷却し、氷でクエンチし、Et2O(100mL)で希釈し、セライトを通じて濾過した。その有機層を乾燥(MgSO4)させた後、シリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(19:1のCH2Cl2:EtOAc)に掛けることにより、白色の固体として、{1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾル−4−イル}メタノール(117)(0.520g、83%)が得られた:mp73〜74℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.91 (s, 1 H), 7.67-7.73 (m, 3 H), 7.31 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 4.69 (d, J = 5.5 Hz, 2 H), 1.57 (t, J = 5.5 Hz, 1 H)。APCI MS m/z 259[M+H]+.
【0158】
PBr3(76μL、0.81mmol)を0℃のエーテル(10mL)中におけるアルコール117(0.210g、0.813mmol)の溶液に加えた。その混合物を室温で2時間撹拌した後、0℃に冷却し、氷でクエンチし、Et2Oと水との間で分配した。その有機部分のシリカゲルでのカラムクロマトグラフィー(CH2Cl2で溶出)は、白色の固体として、4−(ブロモメチル)−1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール(118)(0.212g、81%)をもたらした:mp50〜51℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.94 (d, J = 0.5 Hz, 1 H), 7.74 (s, 1 H), 7.69 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 7.31 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 4.50 (s, 2 H)。APCI MS m/z 321、323[M+H]+.
【0159】
NaH(60%w/w、30mg、0.75mmol)を0℃のDMF(10mL)中におけるオキサジンアルコール41(0.091g、0.49mmol)および臭化物118(0.157g、0.49mmol)の溶液に加えた。その混合物を2時間撹拌し、氷でクエンチし、EtOAcと水との間で分配した。その有機部分をシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛け、1:1のヘキサン:EtOAcからEtOAcまでの勾配で溶出することにより、白色の固体として、27(0.148g、71%)が得られた:mp150〜151℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.53 (s, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 7.93 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 7.77 (s, 1 H), 7.50 (d, J = 9.1 Hz, 2 H), 4.56-4.66 (m, 3 H), 4.46 (d, J = 11.8 Hz, 1 H), 4.20-4.26 (m, 3 H).分析(C17H14F3N5O5)C,H,N.
【0160】
CC.スキーム21の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリミジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(29)の合成
【化35】

【0161】
CCl4(15mL)中における5−ブロモ−2−メチルピリミジン(119)(1.34g、7.75mmol)、N−ブロモスクシンイミド(1.40g、7.87mmol)およびAIBN(0.13g、0.79mmol)の混合物を60℃で3時間撹拌した。結果として生じた混合物を濾過し、得られた濾過ケーキをEt2O(100mL)で洗い、それらを合わせた濾液を減圧下において濃縮した。得られた残渣をカラムクロマトグラフィーに掛け、2:1のEtOAc:ヘキサンで溶出することにより、白色の固体として、5−ブロモ−2−(ブロモメチル)ピリミジン(120)(0.214g、11%)が得られた:mp55〜57℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.79 (s, 2 H), 4.57 (s, 2 H).分析(C5H4Br2N2)C,H,N.
【0162】
NaH(60%w/w、0.170g、4.25mmol)を−78℃における無水DMF(10mL)中の臭化物120(0.879g、3.49mmol)およびアルコール41(0.520g、2.81mmol)の溶液に加えた。その混合物を0℃で0.5時間撹拌した後、氷でクエンチし、EtOAc(200mL)で抽出した。その有機層を乾燥(MgSO4)および蒸発させた後、その残渣を、勾配溶出(0〜5%のMeOH/EtOAc)を用いるカラムクロマトグラフィーに掛けることにより、薄茶色の固体として、(6S)−6−[(5−ブロモ−2−ピリミジニル)メトキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(121)(0.510g、51%)が得られた:mp>290℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.98 (s, 2 H), 8.03 (s, 1 H), 4.83 (d, J = 13.2 Hz, 1 H), 4.80 (d, J = 13.2 Hz, 1 H), 4.68 (dt, J = 12.0, 2.6 Hz, 1 H), 4.48 (br d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.40-4.36 (m, 1 H), 4.31 (dt, J = 13.5, 2.1 Hz, 1 H), 4.23 (dd, J = 13.5, 3.3 Hz, 1 H)。分析(C11H10BrN5O4)C,H.N:計算値19.67;実測値19.17.
【0163】
実施例2Dの場合と同様にして行われた臭化物121と4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)との鈴木カップリングは、白色の固体として、29(89%)をもたらした:mp223〜226℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 9.14 (s, 2 H), 8.05 (s, 1 H), 7.93 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.53 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.91 (d, J = 14.5 Hz, 1 H), 4.87 (d, J = 14.5 Hz, 1 H), 4.72 (dt, J = 11.9, 2.6 Hz, 1 H), 4.51 (br d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.45-4.42 (m, 1 H), 4.35 (dt, J = 13.5, 2.1 Hz, 1 H), 4.27 (dd, J = 13.5, 3.3 Hz, 1 H).分析(C18H14F3N5O5)C,H,N.
【0164】
DD.スキーム22の方法による(6S)−2−ニトロ−6−({3−[4’−(トリフルオロメトキシ)[1,1’−ビフェニル]−4−イル]−2−プロピニル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(30)の合成
【化36】

【0165】
NaH(60%w/w、0.280g、7.0mmol)を0℃におけるDMF(25mL)中のオキサジンアルコール41(1.00g、5.40mmol)および1−ブロモ−4−(3−ブロモ−1−プロピニル)ベンゼン(122)(WO第9524400号に記載されているようにして、1−ブロモ−4−ヨードベンゼンおよびプロパルギルアルコールから2つのステップを介して調製される)(1.57g、5.73mmol)の溶液に加えた。その混合物を0℃で1時間撹拌した後、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。その有機フラクションを乾燥させ、溶媒を除去した後、生じた残渣を、勾配溶出(1:1のヘキサン:EtOAcからEtOAcまで)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛けることにより、白色の固体として、(6S)−6−{[3−(4−ブロモフェニル)−2−プロピニル]オキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(123)(1.58g、77%)が得られた:mp160〜162℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.03 (s, 1 H), 7.60 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 7.42 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 4.66 (dt, J = 12.1, 2.4 Hz, 1 H), 4.57 (s, 2 H), 4.49 (d, J = 12.1 Hz, 1 H), 4.37-4.40 (m, 1 H), 4.30 (dt, J = 13.7, 2.0 Hz, 1 H), 4.25 (dd, J = 13.7, 3.2 Hz, 1 H).分析(C15H12BrN3O4)C,H,N.
【0166】
実施例2Dの場合と同様にして臭化物123および4−(トリフルオロメトキシ)フェニルボロン酸(44)の鈴木カップリングを行い、続いて、その生成物を、勾配溶出(1:1のヘキサン:EtOAcからEtOAcまで)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛けることより、白色の固体として、30(72%)が得られた:mp192〜194℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.04 (s, 1 H), 7.83 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.72 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.58 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.46 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 4.68 (dt, J = 12.1, 2.4 Hz, 1 H), 4.61 (s, 2 H), 4.51 (d, J = 12.0 Hz, 1 H), 4.39-4.42 (m, 1 H), 4.32 (dt, J = 13.6, 2.0 Hz, 1 H), 4.27 (dd, J = 13.6, 3.2 Hz, 1 H).分析(C22H16F3N3O5)C,H,N。
【0167】
EE.スキーム23の方法による(6S)−2−ニトロ−6−[(4−{(E)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エテニル}ベンジル)オキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(31)の合成
【化37】

【0168】
4−(トリフルオロメトキシ)ベンズアルデヒド(125)(0.928g、4.88mmol)、K2CO3(2.8g、20mmol)および18−クラウン−6(0.04g、0.15mmol)をTHF(60mL)およびCH2Cl2(40mL)中における[4−(メトキシカルボニル)ベンジル]トリフェニルホスホニウムブロミド(124)(2.00g、4.07mmol)の溶液に加えた。その混合物をN2下において18時間還流させた後、EtOAcと水との間で分配した。得られた有機層をブラインで洗い、その溶媒を除去した。生じた残渣を、19:1のヘキサン:EtOAcで溶出するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛けることにより粗生成物が得られ、その粗生成物をヘキサンから再結晶化させることにより、白色の薄片として、メチル4−{(E)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エテニル}ベンゾアート(126)(0.549g、42%)が得られた:mp(ヘキサン)120〜122℃;1H NMR (CDCl3) δ 8.03 (d, J = 8.4 Hz, 2 H), 7.51-7.58 (m, 4 H), 7.16-7.24 (m, 3 H), 7.09 (d, J = 16.3 Hz, 1 H), 3.93 (s, 3 H).APCI MS m/z 323[M+H]+.
【0169】
LiAH4(0.039g、1.03mmol)を0℃におけるEt2O(10mL)中のエステル126(0.166g、0.515mmol)の溶液に加えた。その混合物を室温で0.5時間撹拌した後、0℃に冷却し、氷でクエンチし、セライトを通じて濾過した。得られた有機フラクションを乾燥および蒸発させた後、その残渣をカラムクロマトグラフィーに掛け、95:5のCH2Cl2:MeOHで溶出することにより、白色の固体として、(4−{(E)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エテニル}フェニル)メタノール(127)(0.182g、82%)が得られた:mp161〜163℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 7.78 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.57 (d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.31-7.38 (m, 4 H), 7.27 (s, 2 H), 5.16 (t, J = 5.7 Hz, 1 H), 4.51 (d, J = 5.7 Hz, 2 H).APCI MS m/z 277[M+H-H2O]+.
【0170】
PBr3(56μL、0.60mmol)を0℃における無水CH2Cl2(10mL)中のアルコール127(0.177g、0.601mmol)の溶液に加えた。その混合物を室温で1時間撹拌した後、0℃に冷却し、氷でクエンチし、CH2Cl2で抽出した。得られた有機フラクションを乾燥および蒸発させた後、その残渣をカラムクロマトグラフィーに掛け、CH2Cl2で溶出することにより、白色の固体として、1−{(E)−2−[4−(ブロモメチル)フェニル]エテニル}−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(128)(0.125g、58%)が得られた:mp100〜102℃;1H NMR (CDCl3) δ 7.52 (d, J = 8.6 Hz, 2 H), 7.48 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.39 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.20 (br d, J = 8.1 Hz, 2 H), 7.10 (d, J = 16.3 Hz, 1 H), 7.05 (d, J = 16.3 Hz, 1 H), 4.51 (s, 2 H).APCI MS m/z 277[M+H-HBr]+.
【0171】
NaH(60%w/w、0.010g、0.25mmol)を−78℃における無水DMF(5mL)中のアルコール41(0.024g、0.13mmol)および臭化物128(0.056g、0.16mmol)の溶液に加えた。次いで、その混合物を0℃で1時間撹拌した後、水でクエンチし、EtOAcで抽出した。その有機フラクションを乾燥および蒸発させた後、勾配溶出(1:1のヘキサン:EtOAcからEtOAcまで)を用いるカラムクロマトグラフィーに掛けることにより、白色の固体として、31(0.043g、72%)が得られた:mp228〜230℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.02 (s, 1 H), 7.72 (d, J = 8.8 Hz, 2 H), 7.59 (d, J = 8.2 Hz, 2 H), 7.27-7.38 (m, 6 H), 4.61-4.70 (m, 3 H), 4.47 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.20-4.31 (m, 3 H).分析(C22H18F3N3O5)C,H,N.
【0172】
FF.スキーム24の方法による(6S)−2−ニトロ−6−[(4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}ベンジル)オキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(32)の合成
【化38】

【0173】
DMF(10mL)およびEt3N(10mL)中におけるヨウ化物43(実施例2C参照)(1.00g、2.49mmol)およびヨウ化銅(51mg、0.27mmol)の混合物をN2でパージした。エチニルトリメチルシラン(1.0mL、7.1mmol)およびPdCl2(PPh32(93mg、0.13mmol)を加え、その混合物をN2下において0.5時間撹拌した。結果として生じた混合物をEtOAcと水との間で分配し、得られた有機フラクションを乾燥させ、その溶媒を除去した。生じた残渣をTHF(50mL)中に溶解し、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド(THF中における5mLの1Mの溶液、5mmol)を加えた。その溶液を2時間撹拌した後、濃縮した。得られた残渣をEtOAcと水との間で分配し、その有機フラクションを乾燥させ、濃縮した。生じた残渣の勾配溶出(1:1のヘキサンEtOAcからEtOAcまで)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーは、白色の固体として、(6S)−6−[(4−エチニルベンジル)オキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(129)(0.530g、71%)をもたらした:mp162〜164℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.01 (s, 1 H), 7.45 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.32 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 4.62-4.71 (m, 3 H), 4.47 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.20-4.30 (m, 3 H), 4.14 (s, 1 H).分析(C15H13N3O4)C,H,N.
【0174】
実施例2Uの場合と同様にしてアルキン129と1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(70)との薗頭カップリングを行い、続いて、その生成物を、勾配溶出(1:1のヘキサン:EtOAcからEtOAcまで)を用いるシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーに掛けることにより、白色の固体として、32(72%)がもたらされた:mp233〜236℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.03 (s, 1 H), 7.69 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.55 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 7.42 (d, J = 8.9 Hz, 2 H), 7.37 (d, J = 8.3 Hz, 2 H), 4.62-4.73 (m, 3 H), 4.48 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.22-4.32 (m, 3 H).分析(C22H16F3N3O5)C,H,N.
【0175】
GG.スキーム24の方法による(6S)−2−ニトロ−6−[(6−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}−3−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(33)の合成
【化39】

【0176】
室温において18時間、臭化物52(実施例2F参照)(0.310g、0.873mmol)とエチニルトリメチルシラン(0.61mL、4.3mmol)との薗頭カップリングを行い、続いて、実施例2Uの場合と同様にして、TBAFで脱シリル化することにより、白色の固体として、(6S)−6−[(6−エチニル−3−ピリジニル)メトキシ]−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン(130)(0.150g、57%)が得られた:mp168〜170℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.51 (d, J = 1.6 Hz, 1 H), 8.02 (s, 1 H), 7.74 (dd, J = 8.0, 2.2 Hz, 1 H), 7.54 (dd, J = 8.0, 0.6 Hz, 1 H), 4.73 (d, J = 12.6 Hz, 1 H), 4.70 (d, J = 12.6 Hz, 1 H), 4.67 (dt, J = 12.3, 2.3 Hz, 1 H), 4.47 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.29 (s, 1 H), 4.20-4.28 (m, 3 H).APCI MS m/z 301[M+H]+.
【0177】
実施例2Uの場合と同様にして行われたアルキン130と1−ヨード−4−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン(70)との薗頭カップリングは、白色の固体として、33(55%)をもたらした:mp235〜238℃;1H NMR [(CD3)2SO] δ 8.56 (d, J = 1.7 Hz, 1 H), 8.03 (s, 1 H), 7.72-7.82 (m, 3 H), 7.65 (d, J = 7.9 Hz, 1 H), 7.45 (d, J = 8.0 Hz, 2 H), 4.76 (d, J = 12.7 Hz, 1 H), 4.72 (d, J = 12.7 Hz, 1 H), 4.69 (dt, J = 12.0, 2.3 Hz, 1 H), 4.49 (d, J = 11.9 Hz, 1 H), 4.22-4.32 (m, 3 H).分析(C21H15F3N4O5)C,H,N.
実施例3.物理化学的特性、安定性、および生物学的活性
【0178】
本発明の化合物の物理化学的な特性を次のようにして評価した。それらの結果が以下の表2に示されている。
【0179】
(a)算出親油性(CLOGP):これらの値はACD/Labsから入手可能なLogP/logD予測ソフトウェア(バージョン8.0、Advanced Chemistry Development,Inc.,Toronto,Ontario,Canada)を用いて算出された。
【0180】
(b)水溶性:固体状の化合物サンプルをエッペンドルフ・チューブ内において水(2mMの溶液を作るのに充分な量)と混合し、その懸濁液を15分間超音波処理した後、13,000rpmで6分間遠心分離した。分割量の透明な上澄みを水で2倍に希釈した後、HPLCを実施した。その溶解度は、得られたピーク面積を(希釈係数および注入量を様々に変えることを斟酌した後に)DMSO中におけるその化合物の標準溶液から得られたものと比較することにより算出された。
【0181】
本発明の化合物のミクロソーム安定性およびイン・ビトロ系での生物学的活性についても評価し、それらの結果が表2に示されている。
【0182】
(a)最小発育阻止濃度(MICs):本化合物は、増殖度(MABA)を決定するためのAlamarブルー試薬(第7日目に加えた)を用いる8日間のマイクロプレートをベースとしたアッセイにおいてMycobacterium tuberculosisを複製することに対抗するそれらの化合物の活性が評価された(Collinsら、1997年;Falzariら、2005年)。>90%の発育阻止を果たす最も低い化合物濃度をMICと見なした。臨床的持続性をモデルにした非複製状態における細菌に対抗する本化合物の活性に関するスクリーニングは、11日間のハイスループットでの発光をベースとした低酸素リカバリー・アッセイ(LORA)を使用し、そのアッセイでは、最初に、細菌ルシフェラーゼ遺伝子を駆動するアセトアミダーゼ・プロモーターを伴ったプラスミドを含んでいる細菌M. tuberculosisが延長培養による低酸素条件に適用された(Choら,2007年)。
【0183】
(b)ヒトおよびマウスのミクロソームに対する本化合物の安定性:最終的な量を200μLとして、試験化合物(1μM)を、プールされたヒトまたはCD−1マウスの肝ミクロソーム調製物(最終的なタンパク質濃度、0.5mg/mL)およびリン酸塩緩衝液(75mM、pH7.4)中におけるNADPH再生系(MgCl2、3.3mM;G6P、3.3mM;G6PD、0.4U/mL;NADP+、1.3mM)と共に37℃でインキュベートした。本化合物は、最終的なDMSO濃度が0.5%になるようにしてDMSO中に溶解された。反応は、内部標準として0.2μMのメトプロロールを含有しているMeCN(100μL)を加えることにより、0分時および60分時に停止された。サンプルは10倍に希釈され、遠心分離された後、エレクトロスプレイ・イオン化を用いるLC−MS/MSおよび勾配LC法を用いるSRMモニタリングにより分析された。LCのピーク面積が積分されて、分析物/ISピーク面積比(PAR)として表され、また、それぞれのタイムポイントに対する平均値がそれらの二重測定値から算出された。パーセント表示による残存値は、次のようにして算出された:
%残存率=100×(平均PART60/平均PART0)。
【0184】
【表2】

【0185】
本発明の化合物のインビボ系における生物学的活性が2つのアッセイで評価され、また、薬物動態パラメーターも決定され、それらの結果が以下の表3に示されている。
【0186】
(a)インビボ系におけるマウス急性TB感染アッセイ:BALB/cマウスを〜2×106コロニー形成単位(CFU)のM. tuberculosis Erdman/mLの懸濁液を伴ったエアロゾルにより感染させた(Falzariら、2005年)。各化合物は、感染後11日目から始め、7匹ないし8匹のマウスからなるグループに、1週間当たり5日間、1日に100mg/kgの量で、3週間、経口的に与えられた。化合物は、水中における0.5%のCMC/0.08%のTween80中の懸濁液として投与された。マウスは31日目に犠牲にされて、肺内におけるCFU数が決定され、この時点における賦形剤のみで治療されたマウスでのCFUとの比較が為された。各実験において、PA−824が陽性対照として使用され、結果は、化合物を用いる治療が為されたマウスでのCFUの平均低減度/PA−824で治療が為されたマウスでの平均CFU低減度の比率として記録される。このアッセイにおいて、PA−824は2.5〜3までのCFUにおける対数低減をもたらした。
【0187】
(b)インビボ系におけるマウスの慢性TB感染アッセイ:感染の〜70日後に治療が開始された点を除き、化合物は(a)の場合と同様にして経口的に与えられた。このアッセイでは、PA−824は〜2のCFUにおける対数低減をもたらした。
【0188】
(c)インビボ系における薬物動態:化合物は、水中における0.5%のカルボキシメチルセルロース/0.08%のTween80中の懸濁液として、40mg/kgの用量でCD−1マウスに経口的に投与された。血漿および肺から得られたサンプルをLC−MS/MSで分析し、要求された薬物動態パラメーターを導出した。
【0189】
【表3】

【0190】
引用した参考文献
以下に列挙する各文献の内容は出典明示して本明細書の一部とみなす。
米国特許文献
米国特許第5,668,127号
米国特許第6,087,358号
国際特許文献
EP 1555259
WO 95/24400
WO 2007/075872
非特許文献
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van den Heuvelら,J. Org. Chem. 69, 250-262 (2004).

【特許請求の範囲】
【請求項1】
【化1】


{式中、XはO、OCH2、OCH2CH=CHまたはOCH2C≡Cであり;
Yは式IIa−IIdのいずれか1:
【化2】


[式中、「黒塗り四角形中の1」はXへの結合であり、
式IIa中のZは、CH2、CH=CH、C≡Cまたは直接結合である]、
数字2、3および4は環位置であり、および
式IおよびIIa中のR1およびR2は、各々、いずれかの利用可能な環位置に位置する1、2または3の置換基であり、それは、独立して、H、F、Cl、CF3、OCF2H、OCF3、アザ、ジアザまたはそれらの組合せである}
の一般構造を有する化合物。
【請求項2】
XはO、OCH2、OCH2CH=CHまたはOCH2C≡Cであり;
Yは式IIa−IIdのいずれか1:
【化3】


[式中、「黒塗り四角形中の1」はXへの結合であり、
式IIa中のZは、CH2、CH=CH、C≡Cまたは直接結合である]であり、
式I中のR1は、環位置4に位置する1またはそれを超えるF、環位置4に位置するOCF3、環位置2に位置するCl、環位置3に位置するCl、環位置3に位置するF、環位置2に位置するアザ、環位置4に位置するCF3、環位置3に位置するアザ、またはそれらの組合せのうちのいずれか1またはそれを超えるものであり、および
式IIa中のR2はいずれか利用可能な位置で置換された1または2のH、Fまたはアザである
請求項1記載の化合物。
【請求項3】
治療上有効な量の請求項1記載の化合物を含む医薬組成物。
【請求項4】
さらに、医薬上許容し得る賦形剤、補助剤、不活性成分、緩衝剤または安定剤を含む請求項3記載の医薬組成物。
【請求項5】
さらに、1またはそれを超えるさらなる抗−感染症治療剤を含む請求項3記載の医薬組成物。
【請求項6】
請求項3記載の医薬組成物を投与することを含む微生物感染症を予防および治療する方法。
【請求項7】
微生物感染症がマイコバクテリウム・チューベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)によって引き起こされる請求項6記載の方法。
【請求項8】
A.(6S)−6−{[2'−クロロ−4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
B.(6S)−6−{[3'−フルオロ−4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
C.(6S)−2−ニトロ−6−{[4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
D.(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピラジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
E.(6S)−6−{[6−(4−フルオロフェニル)−3−ピリジニル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
F.(6S)−2−ニトロ−6−({6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
G.(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
H.(6S)−2−ニトロ−6−({4−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
I.(6S)−2−ニトロ−6−({4−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
J.(6S)−2−ニトロ−6−({1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−3−イル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
K.(6S)−6−({1−メチル−3−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−5−イル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
L.(6S)−6−{[3−フルオロ−4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
M.(6S)−2−ニトロ−6−{[4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]オキシ}−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
N.(6S)−6−({2−フルオロ−4−[5−(トリフルオロメチル)−2−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
O.(6S)−6−{[2−フルオロ−4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]メトキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
P.(6S)−2−ニトロ−6−({2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−5−ピリミジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
Q.(6S)−2−ニトロ−6−({4−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]ベンジル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
R.(6S)−2−ニトロ−6−[(5−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}−2−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
S.(6S)−2−ニトロ−6−({(2E)−3−[4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]−2−プロペニル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
T.(6S)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン−6−イル 4−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1−ピペラジンカルボキシラート;
U.(6S)−6−({6−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
V.(6S)−6−({5−[3−フルオロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
W.(6S)−6−({2−フルオロ−4−[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]ベンジル}オキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
X.(6S)−2−ニトロ−6−({6−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリダジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
Y.(6S)−2−ニトロ−6−[(5−{[6−(トリフルオロメチル)−3−ピリジニル]エチニル}−2−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
Z.(6S)−6−{[4−(5−フルオロ−2−ピリジニル)ベンジル]オキシ}−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
AA.(6S)−2−ニトロ−6−({1−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−1H−ピラゾール−4−イル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
BB.(6S)−6−({6−[3−クロロ−4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−3−ピリジニル}メトキシ)−2−ニトロ−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
CC.(6S)−2−ニトロ−6−({5−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]−2−ピリミジニル}メトキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
DD.(6S)−2−ニトロ−6−({3−[4'−(トリフルオロメトキシ)[1,1'−ビフェニル]−4−イル]−2−プロピニル}オキシ)−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
EE.(6S)−2−ニトロ−6−[(4−{(E)−2−[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エテニル}ベンジル)オキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
FF.(6S)−2−ニトロ−6−[(4−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}ベンジル)オキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;
GG.(6S)−2−ニトロ−6−[(6−{[4−(トリフルオロメトキシ)フェニル]エチニル}−3−ピリジニル)メトキシ]−6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]オキサジン;および
それらの混合物、光学または幾何学異性体、薬理学的に許容し得る塩誘導体およびプロドラッグ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公表番号】特表2013−500996(P2013−500996A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523087(P2012−523087)
【出願日】平成22年7月30日(2010.7.30)
【国際出願番号】PCT/US2010/043906
【国際公開番号】WO2011/014774
【国際公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【出願人】(510247467)グローバル、アライアンス、フォア、ティービー、ドラッグ、ディベロップメント (3)
【Fターム(参考)】