説明

ニンニク生姜味噌及びその製造方法

【課題】無添加、低GI値食品により、血糖値を抑制する効果とインシュリンの需要節約効果があるニンニク生姜味噌及びその製造方法を提供する。
【解決手段】主成分となる低塩味噌合わせ500g、ニンニク15g、生姜汁22.5g、すり胡麻5g、ごま油15g、甘酒20g、調味料8g、アガベ・シロップ30gを10分〜15分弱火に掛け、80℃前後でよく練り混ぜ合わせ、その後、甘味・美味を引き出すために急速に冷やすことによりニンニク生姜味噌を製造する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無添加、低GI値食品により血糖値を抑制する効果とインシュリンの需要節約効果があるニンニク生姜味噌及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
にんにく味噌、大葉味噌等は、ご飯に塗って食べるものが多く、甘味料も砂糖や水飴が使用されている。
また、にんにく味噌、大葉味噌等は、スープや炒め物にも直接使用ができない。
従来、味噌独特の味わいとフレーバーとを持った長期の保存に耐える美麗な色合いの味噌だれ及びその製法が知られている(特許文献1を参照)。
この公知技術では、白味噌40〜65重量部に、酒、みりん、醤油、ゴマ油などからなる調味料を25〜17重量部、砂糖などの糖類を11〜3重量部、玉葱入りの生ニンニクや唐辛子、根生姜などからなる香辛料類を19〜12重量部、リンゴなどの果物を5〜3重量部を加えた配合物を温度65℃〜90℃で加熱しながら撹拌して全体が均一な混合物を得、この混合物に所定量のエチルアルコールを添加して撹拌して各種の食品に適用できる味噌だれとするものである。
また、朝鮮料理の辛さを取り入れ、加熱処理せずに各材料の持ち味を生かし、保存性を有し、味噌の粘稠性による特有の口当たりを良くし、取扱を容易とするみそ味たれ製造方法が知られている(特許文献2を参照)。
この公知技術では、味噌56〜64重量部に、醤油を10.8〜13.2重量部、清酒を2.7〜3.3重量部、中挽きされたニンニクを9〜11重量部、9〜11時間天日干し後に中挽きされた生姜を6.3〜7.7重量部、唐辛子を2.7〜3.3重量部、ごまを1.8〜2.2重量部、ごま油を1.8〜2.2重量部、旨味調味料を0.9〜1.1重量部を合計で100重量部となるように室温0℃〜25℃及び結露させない室内において撹拌混合して均一の混合物を作る撹拌混合工程と、室温0℃〜25℃であって、前記混合物の収納容器に結露を生じさせない暗所において、20日〜30日間熟成させる熟成工程とで構成されるみそ味たれ製造方法である。
【特許文献1】特開平09−313127号公報
【特許文献2】特開平11−299447号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、無添加、低GI値食品、低カロリー、白砂糖の1.5倍の甘さ、血糖値上昇指数、つまり低GI値食品により血糖値を抑制する効果とインシュリンの需要節約効果があるニンニク生姜味噌及びその製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のニンニク生姜味噌は、主成分となる低塩味噌と、ニンニク、生姜汁、すり胡麻、ごま油、甘酒、調味料、アガベ・シロップを合わせ原料とするものである。
本発明のニンニク生姜味噌は、主成分となる塩分12.5%の低塩味噌合わせ500g、ニンニク15g、生姜汁22.5g、すり胡麻5g、ごま油15g、甘酒20g、調味料8g、アガベ・シロップ30gを合わせ原料とするものである。
本発明のニンニク生姜味噌の製造方法は、主成分となる低塩味噌合わせ500g、ニンニク15g、生姜汁22.5g、すり胡麻5g、ごま油15g、甘酒20g、調味料8g、アガベ・シロップ30gを10分〜15分弱火に掛け、80℃前後でよく練り混ぜ合わせ、その後、甘味・美味を引き出すために急速に冷やすものである。
本発明の白菜味噌キムチの製造方法は、白菜を所定幅で裁断し、切り揃えた白菜を洗浄し、漬け樽に白菜を投入し、白菜重量に対して8%の塩を塗し、塩を塗した白菜に落し蓋をし、白菜と同重量の重石をして約8時間漬け込み、塩漬け後、離水した水を捨てて、白菜の2〜3倍量の注水後、約4時間放置して余分な塩分を除き、塩抜き完了後、脱水用のかごに移し、白菜の半量の重石をして3時間ほど余分な水分を絞り、そして脱水した白菜に前記請求項1又は2記載のニンニク生姜味噌を和え、その後、冷蔵庫に移し、24時間の冷蔵熟成工程を経て、出荷用容器に詰めるものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明のニンニク生姜味噌は、低GI値食品、つまりアガベ・シロップを日本古来の発酵食品である味噌と組み合わせ、メタポリックや高血圧症、糖尿病等の人たちにも安心して食べられるようにしたものである。
本発明のニンニク生姜味噌は、ご飯だけでなく、味噌汁、炒め物の他、高齢者社会の病院食としても色々な食品とコラボレーションできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明のニンニク生姜味噌及びその製造方法の一実施例を以下に説明する。
本発明のニンニク生姜味噌は、主成分となる低塩味噌、ニンニク、生姜汁、すり胡麻、ごま油、甘酒、調味料、アガベ・シロップを合わせ原料とする。
【0007】
前記主成分となる低塩味噌は、塩分12.5%からなる味噌を使用し、メタポリックや高血圧症、高齢者社会の病院食として利用できるようにする。
前記ニンニクは、すりおろしたものを使用する。
前記生姜汁は、すりおろしたものを絞った絞り汁を使用する。
前記すり胡麻は、白胡麻、黒胡麻のいずれでも良く、すりおろしたものを使用する。
前記ごま油は、市販されている既存の食用油を使用する。
前記甘酒は、麹の量を多くし、麹の甘みだけのものを使用する。
前記調味料は、ほんだし(商品名)等の旨味調味料を使用する。
前記アガベ・シロップは、別名サボテンの蜜としてテキーラ酒の原料となっており、超低GI食品の甘味料であって、血糖値を抑制しインシュリンの分泌も抑えるので、筋肉はそのままに体脂肪を燃焼させる手助けをする。
【0008】
次に、本発明のニンニク生姜味噌の製造方法について、以下に説明する。
本発明のニンニク生姜味噌の製造方法は、主成分となる低塩味噌合わせ(塩分12.5%)500g、ニンニク(大さじ1)15g、生姜汁(大さじ1.5)22.5g、すり胡麻(小さじ)5g、ごま油(大さじ1)15g、甘酒(大さじ1)20g、調味料8g、アガベ・シロップ(大さじ2)30gを10分〜15分弱火に掛け、80℃前後でよく練り混ぜ合わせる。その後、甘味・美味を引き出すために急速に冷やす。
【0009】
このようにして製造されたニンニク生姜味噌は、日本古来の食文化である味噌を味の要に使用し、超低GI甘味料のアガベ・シロップを使用したため、味・風味は勿論、低GI値食品は血糖値を抑制しインシュリンの分泌も抑えるので、筋肉はそのままに、体脂肪を燃焼させる手助けをする。
【0010】
また、現代の食生活・生活スタイルにおいて、メタポリックシンドロームや糖尿病の増加などの対策が急務といわれる昨今、低GI食品やアレルギー反応を起こさない食品が求められているが、本発明のニンニク生姜味噌は最適のものである。
【0011】
次に、本発明のニンニク生姜味噌を使用した白菜味噌キムチの製造方法について、以下に説明する。
白菜を25〜30mm幅で裁断し、切り揃えた白菜を野菜洗浄機で洗浄し、漬け樽に白菜を投入し、白菜重量に対して8%の塩を塗(まぶ)す。
塩を塗した白菜に落し蓋をし、白菜と同重量の重石をして約8時間漬け込む。
塩漬け後、離水した水を捨てて、白菜の2〜3倍量の注水後、約4時間放置して余分な塩分を除く。
塩抜き完了後、脱水用のかごに移し、白菜の半量の重石をして3時間ほど余分な水分を絞る。
そして、脱水した白菜に本発明のニンニク生姜味噌、すなわち主成分となる低塩味噌と、ニンニク、生姜汁、すり胡麻、ごま油、甘酒、調味料、アガベ・シロップを合わせ原料とするニンニク生姜味噌を和える。
その後、冷蔵庫に移し、24時間の冷蔵熟成工程を経て、出荷用容器に詰める。
【0012】
(比較試験)
本発明の白菜味噌キムチの製造方法で製造された白菜味噌キムチと従来の製造方法の白菜キムチとの白菜1kgの比較試験を行った。表1に各々材料の成分表を示す。



































【0013】
【表1】

【0014】
出来上がったキムチの乳酸菌数を検査したところ、本発明の白菜味噌キムチは180万/gに対し、従来の白菜キムチは12万/gであった。また、酢酸は本発明の白菜味噌キムチ、従来の白菜キムチとも0.1g/100g未満であった。
本発明の白菜味噌キムチは、乳酸菌発酵が活発に行われ、旨味等の味覚成分の増加が見られる。
このようにして製造された白菜味噌キムチは、本発明のニンニク生姜味噌を使用し、超低GI甘味料のアガベ・シロップを含有しているため、味・風味は勿論、低GI値食品として血糖値を抑制しインシュリンの分泌も抑えるので、筋肉はそのままに、体脂肪を燃焼させる手助けをする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主成分となる低塩味噌と、ニンニク、生姜汁、すり胡麻、ごま油、甘酒、調味料、アガベ・シロップを合わせ原料とすることを特徴とするニンニク生姜味噌。
【請求項2】
主成分となる塩分12.5%の低塩味噌合わせ500g、ニンニク15g、生姜汁22.5g、すり胡麻5g、ごま油15g、甘酒20g、調味料8g、アガベ・シロップ30gを合わせ原料とすることを特徴とする請求項1記載のニンニク生姜味噌。
【請求項3】
主成分となる低塩味噌合わせ500g、ニンニク15g、生姜汁22.5g、すり胡麻5g、ごま油15g、甘酒20g、調味料8g、アガベ・シロップ30gを10分〜15分弱火に掛け、80℃前後でよく練り混ぜ合わせ、その後、甘味・美味を引き出すために急速に冷やすことを特徴とするニンニク生姜味噌の製造方法。
【請求項4】
白菜を所定幅で裁断し、切り揃えた白菜を洗浄し、漬け樽に白菜を投入し、白菜重量に対して8%の塩を塗し、塩を塗した白菜に落し蓋をし、白菜と同重量の重石をして約8時間漬け込み、塩漬け後、離水した水を捨てて、白菜の2〜3倍量の注水後、約4時間放置して余分な塩分を除き、塩抜き完了後、脱水用のかごに移し、白菜の半量の重石をして3時間ほど余分な水分を絞り、そして脱水した白菜に前記請求項1又は2記載のニンニク生姜味噌を和え、その後、冷蔵庫に移し、24時間の冷蔵熟成工程を経て、出荷用容器に詰めることを特徴とする白菜味噌キムチの製造方法。