説明

ネットワークシステム、経路制御方法、通信装置、及び、経路制御装置

【課題】 GMPLSで制御されるネットワークシステムにおいて、通常は使用されない予備経路の電力消費を削減することで、GMPLS制御ネットワークの省電力化を実現する。
【解決手段】 経路設定時に、各インターフェースの節電能力を考慮して経路計算を行い、予備系パス設定時に該当インターフェースを省電力状態に設定する。一方、予備系経路を稼動状態とする際に該当インターフェースの省電力状態を解除することで、インターフェースの消費電力を削減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信制御装置の予備系の電力制御に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示すように、冗長構成を有する通信装置において、インターフェース盤の予備系の部分の消費電力を減少させることで、装置全体の低消費電力化を可能にすることが考案されている。
【0003】
また、非特許文献1に示すように、GMPLSシグナリングプロトコルを用いて、ある経路が現用系であるか予備系であるかを装置間で通知する方式が考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−95132
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】RFC3473
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、現用系/予備系の切替を判断するための手段については記載されておらず、ある装置内のインターフェース盤に障害が発生したことを他の装置に伝えることができないため、低消費電力状態とすることが可能なインターフェース盤が限定されているという課題がある。
【0007】
また、非特許文献1では、ある経路が予備系であることを通知することは可能であるが、インターフェース盤の電力制御に関する情報は有しておらず、予備系用のインターフェース盤を省電力状態としてよいかどうかの判断は行えなかった。
【課題を解決するための手段】
【0008】
光インターフェース部に構成要素毎の電力供給のON/OFFを行う電力供給制御部を設け、非稼動状態にあるインターフェースは一部/全部の構成要素の電源供給をOFFとすることで、待機時の消費電力を削減可能とする。
【0009】
GMPLS制御部は、光スイッチ間の接続状態を示すネットワークトポロジーテーブルに加え、各光スイッチの各インターフェース部の電力制御能力を示す電力制御能力テーブルを有し、GMPLS制御部が予備系LSPの経路を決定する際、現用系LSPと同一のノードを経由しないというトポロジー上の制約条件に加えて、LSPを利用するサービスの許容復旧時間を制約条件とし、省電力効果の大きな経路を予備系経路として採用する。
【0010】
現用系に障害が発生して予備系に切替える際、GMPLS制御部は予備系経路上の各GMPLS制御部に予備系経路を稼動状態にすることを指示する。各GMPLS制御部は、稼動状態となる予備系LSPが経由するインターフェースの電力供給制御部を通常利用状態に設定すると共に、許容復旧時間内はインターフェース部から発生する警報を抑止する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、複数の装置を経由するLSPを冗長構成とし、現用系、予備系の二種類のLSPを設定する際、予備系LSPの経路上の全てのインターフェース部を省電力状態に設定し、現用系LSPに障害が発生した場合は、予備系LSP経路上の全てのインターフェース部の省電力状態を解除し、通常状態とすることで、ネットワークシステム全体での省電力化が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施例1のネットワークシステム図である。
【図2】光スイッチ部20の構成図である。
【図3】光インターフェース部206の構成図である。
【図4】GMPLS制御部30の構成図である。
【図5】経路設定処理のシーケンス図である。
【図6】予備経路の状態変更処理のシーケンス図である。
【図7】PATHメッセージのデータ構成を示す図である。
【図8】ネットワークトポロジーテーブルのデータ構成図である。
【図9】電力制御能力テーブルのデータ構成図である。
【図10】スイッチ状態管理テーブルの構成図である。
【図11】IF電力状態管理テーブルの構成図である。
【図12】パス状態管理テーブル330のデータ構成を示す。
【図13】サービス種別毎復旧時間管理テーブルの構成図である。
【図14】経路計算処理3500のフローチャートである。
【図15】パス設定時IF状態設定処理3600のフローチャートである。
【図16】パス状態変更時IF状態設定処理3700のフローチャートである。
【図17】ステップ503でのGMPLS制御部30dのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図18】ステップ504でのGMPLS制御部30dのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図19】ステップ506でのGMPLS制御部30aのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図20】ステップ507でのGMPLS制御部30aのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図21】ステップ512でのGMPLS制御部30dのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図22】ステップ513でのGMPLS制御部30dのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図23】ステップ515でのGMPLS制御部30cのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図24】ステップ516でのGMPLS制御部30cのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図25】ステップ518でのGMPLS制御部30bのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図26】ステップ519でのGMPLS制御部30bのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図27】ステップ521でのGMPLS制御部30aのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図28】ステップ522でのGMPLS制御部30aのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図29】ステップ607でのGMPLS制御部30dのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図30】ステップ608でのGMPLS制御部30dのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図31】ステップ609でのGMPLS制御部30cのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図32】ステップ610でのGMPLS制御部30cのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図33】ステップ611でのGMPLS制御部30cのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図34】ステップ612でのGMPLS制御部30cのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図35】ステップ613でのGMPLS制御部30aのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図36】ステップ614でのGMPLS制御部30aのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図37】ステップ616でのGMPLS制御部30dのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図38】ステップ617でのGMPLS制御部30dのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図39】ステップ619でのGMPLS制御部30aのIF電力状態管理テーブルの図である。
【図40】ステップ620でのGMPLS制御部30aのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【図41】PATHメッセージ502の図である。
【図42】PATHメッセージ509の図である。
【図43】PATHメッセージ601の図である。
【図44】PATHメッセージ615の図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の一実施形態について説明する。
【実施例1】
【0014】
図1に実施例1のネットワークシステム図を示す。
【0015】
本ネットワークシステムは一つ以上の光スイッチ部20、一つ以上のGMPLS制御部30、C-Plane網40、D-Plane網50、ネットワーク管理装置80よりなる。D-Plane網50上には一つ以上のLSP(Label Switched Path)60が設定されている。図中、光スイッチ部20とGMPLS制御部30は一対一に対応して4組記載されているが、これらの個数はネットワークの必要に応じて任意の数の装置が設定される。また、光スイッチ部とGMPLS制御部の個数は必ずしも一対一である必要はなく、一つのGMPLS制御部30が複数の光スイッチ部20を制御する構成であっても本発明は適用可能である。これら光スイッチ部20とGMPLS制御部30は別々の筐体に実装することも、同一筐体内に実装することも可能である。
【0016】
D−Plane網50において、各光スイッチ部20が直接通信できるデータ回線で結ばれている場合、それらは互いに隣接していると呼ぶ。また、GMPLS制御部30は、それが制御している光スイッチ部通しが隣接していれば、GMPLS制御部自身は直接通信できる回線で結ばれておらず、C−Plane網40経由で(ルータ等を介して)間接的に通信可能な状態であっても、トンネリング技術等をもちいて、論理的な隣接関係となるようなネットワーク構成をとる。
【0017】
尚、本実施例ではスイッチング能力として光波長スイッチ能力を用いた例を示しているが、GMPLSで規定されているパケット、TDM等の他のスイッチング能力を用いたスイッチ部であっても、本発明はそのまま適用可能である。
【0018】
光スイッチ部20は一つ以上の光インターフェース206を有し、それら光インターフェース206間でのデータのスイッチングを行う。
【0019】
GMPLS制御部30はC-Plane網40を介してGMPLSプロトコルに基いた通信を行い、LSP60の設定、削除、状態変更を行う。また、設定内容を光スイッチ部20へと伝え、実際のスイッチ状態の変更指示を行う。
【0020】
C-Plane網40はIPプロトコルを用いたパケット網である。
【0021】
D-Plane網50は、光スイッチ部20の持つインターフェース間を結んだ回線(データ回線)の集合である。
【0022】
LSP60は、D-Plane網50上で、一つ以上のデータ回線を結んで、あるインターフェースから別のインターフェースまでの経路を定義した論理的な経路(パス)である。図1には、光スイッチ部20aのIF-1から光スイッチ部20dのIF-2までの経路として、光スイッチ部20aのIF-2、光スイッチ部20dのIF-1を経由するLSPであるLSP60aと、光スイッチ部20aのIF-3から光スイッチ部20bのIF-1とIF-2、光スイッチ部20cのIF-1とIF-2、光スイッチ部20d のIF-4を経由するLSPであるLSP60bの二つのLSPが定義されている。
【0023】
図2に光スイッチ部20の構成を示す。
【0024】
光スイッチ部20はCPU201、メモリ202、二次記憶装置203、通信インターフェース204、スイッチ205、光インターフェース206よりなる。本実施例では通信インターフェース204が一つ搭載されていれば発明の実施は可能であるが、一つ以上の通信インターフェース204の搭載を妨げるものではない。
【0025】
図3は光インターフェース部206の構成図である。
【0026】
光インターフェース部206は、装置内インターフェース部2061、伝送信号処理部2062、O/E変換部2063、E/O変換部2064、電力供給制御部2065よりなる。
【0027】
図4にGMPLS制御部30の構成を示す。 GMPLS制御部30はCPU301,メモリ302、二次記憶装置203、一つ以上の通信インターフェース204よりなる。
【0028】
本発明を実施する為に必要となるデータ構造を以下に示す。
【0029】
図7はPATHメッセージのデータ構成を示す図である。PATHメッセージ700はRSVPメッセージ種別701と、そのパラメータである一つ以上のRSVPオブジェクトにより構成される。RSVPオブジェクトにはセッション識別子702、RSVPホップ703、リフレッシュ周期705等の必須オブジェクトと、オプションオブジェクトがあり、オプションオブジェクトとしてプロテクションオブジェクト705、サービス種別706、許容復旧時間707がある。また、その他のオブジェクト708、709も存在する。
【0030】
プロテクションオブジェクト705は、RFC3473draft-ietf-ccamp-gmpls-recovery-e2e-signaling-04.txtによって規定されており、パスが主経路であるか予備経路であるかを示すフラグ、予備経路が稼動状態か非稼動状態であるかを示すフラグが含まれる。
【0031】
サービス種別706は、本パスを使用するサービスの種別を示すオブジェクトであり、パス設定が本ネットワークシステム外からのシグナリングによって開始された場合、本パスを利用するサービスを表す。
【0032】
許容復旧時間707は、非稼動状態の予備経路が稼動状態に移行するために必要な時間の上限値を示すパラメータである。
【0033】
RESVメッセージは、本発明により新たなパラメータが導入されるわけではないため、説明を省略する。
【0034】
図8はネットワークトポロジーテーブルのデータ構成図である。
【0035】
ネットワークトポロジーテーブル800はGMPLS制御部30のメモリ302上に存在し、D-Plane網50のトポロジー情報を保持する。
【0036】
ネットワークトポロジーテーブル800には端点AノードID8001、端点AIF_ID8002、端点BノードID8003、端点BIF_ID8004、スイッチング能力8005、リンク属性8006の各フィールドが存在する。
【0037】
端点AノードID8001、端点AIF_ID8002、端点BノードID8003、端点BIF_ID8004はそれぞれ回線の両端を示す識別子であり、端点A側と端点B側の順序に意味はない。端点AノードID8001及び端点BノードID8003はそれぞれ該当する光スイッチ部20を制御しているGMPLS制御部30を示すIDであり、一般にはGMPLS制御部30のIPアドレスが用いられる。端点AIF_ID8002及び端点BIF_ID8004はそれぞれ対応する光インターフェース部206を識別するためのID番号である。
【0038】
スイッチング能力8005は、パケット、TDM、光波長といった、その回線が対応しているスイッチング能力を示す。
【0039】
リンク属性8006は、回線速度、伝送遅延時間といった、一つ以上の回線属性を示すフィールドである。
【0040】
図9は電力制御能力テーブルのデータ構成図である。
【0041】
電力制御能力テーブル900は、GMPLS制御部30のメモリ302上に存在し、ノードID9001、IF_ID9002、電力制御状態数9003、電力状態9004a−9004cの各フィールドを有する。
【0042】
ノードID9001とIF_ID9002は対象となるインターフェースを特定するために用いられる。ノードID9001の内容は端点AノードID8001と同じであり、IF_ID9002の内容は端点AIF_ID8002と同じである。
【0043】
電力制御状態数9003の値は、該当するインターフェースがとりうる電力制御状態数を示し、この値が0の場合は該当インターフェースには電力制御能力がなく、常に通電状態であることを示す。
【0044】
電力状態9004は、電力状態数9003の値に応じて9004a、9004b…と存在し、各電力状態での省電力率と、通常状態への復旧時間を示す。
【0045】
本実施例では電力制御を行なわず、常に通電している場合が電力状態ST0、光インターフェース部206の装置内インターフェース部2061だけの電力をOFFにした場合が電力状態ST1、装置内インターフェース部2061と伝送信号処理部2062の電力をOFFにした場合が電力状態ST2、装置内インターフェース部2061、伝送信号処理部2062に加えてO/E変換部2063、E/O変換部2064の電力もOFFにした場合が電力状態ST3である。
【0046】
ネットワークトポロジーテーブル800、電力制御能力テーブル900を構成する各データは、ルーティングプロトコルを用いて各GMPLS制御部30間で自律的に交換される場合もあれば、本システム外の管理装置からGMPLS制御部30に設定される場合もあり、いずれを用いても本発明は実施可能である。
【0047】
図13はサービス種別毎復旧時間管理テーブルの構成図である。
【0048】
サービス種別毎復旧時間管理テーブル1300は、GMPLS制御部30のメモリ302上に存在し、サービス種別フィールド1301、許容復旧時間フィールド1302の各フィールドを有する。
【0049】
サービス種別フィールド1301は、PATHメッセージ700のサービス種別706に対応する値が格納される。許容復旧時間フィールド1302は、該当するサービス種別に対して許容される復旧時間の値が格納される。
【0050】
サービス種別の例としては専用線、VoIP、一般インターネット、高品質インターネット等があり、それらサービスに対応した許容復旧時間の例が図中に示されている。図はあくまで一例であり、図中に例示された値に限定されるわけではない。
【0051】
サービス種別毎復旧時間管理テーブル1300の値は、本ネットワークシステムの管理者が何らかの運営方針に基づいて決定する値であり、この値をどのように決定するかは本発明の適用範囲外である。
【0052】
図10はスイッチ状態管理テーブルの構成図である。
【0053】
スイッチ状態管理テーブル220は、光スイッチ部20のメモリ202上に存在し、スイッチ部205の状態を管理する。
【0054】
スイッチ状態管理テーブル220には、入力IFフィールド2201、出力IFフィールド2202、IF状態フィールド2203の各フィールドが存在する。
【0055】
入力IFフィールド2201はスイッチ205の入力側のIF番号が格納される。出力IFフィールド2202にはスイッチ205の出力側のIF番号が格納される。IF状態フィールド2203には、入力IFフィールド2201で指定されたIFの状態が格納される。IF状態には、未使用、使用中、予約済、障害中という各状態があり、未使用はそのIFが利用されていないことを示し、使用中はそのIFが出力IFと接続されている状態である。予約済は障害復旧時の副経路等の為に既にそのIFを経由するパスが設定されているが、実際にスイッチ205で入力IFと出力IFが接続されてはいない状態である。また、障害中は、その入力IFに障害が発生し、データ通信が行えない状態にあることを示す。
【0056】
IF状態フィールド2203の値が使用中以外の状態の場合、出力IFフィールド2202の値は使用されず、その値は無視される。
【0057】
図11はIF電力状態管理テーブルの構成図である。
【0058】
IF電力状態管理テーブル230は、光スイッチ部20のメモリ202上に存在し、光インターフェース部206の電力状態を管理する。
【0059】
IF電力状態管理テーブル230にはIF_IDフィールド2301、IF電力状態フィールド2302の各フィールドが存在する。
【0060】
IF_IDフィールド2301は対象となる光インターフェース206のIDが格納され、IF電力状態フィールド2302には該当するインターフェースの電力状態が格納される。IF電力状態フィールド2302の値は、電力制御能力テーブル900の電力状態9004で定義されている値である。
【0061】
図12にパス状態管理テーブル330のデータ構成を示す。
【0062】
パス状態管理テーブル330はGMPLS制御部30のメモリ302上に置かれるデータであり、GMPLSプロトコルをもちいて設定されたパスの状態を保持する。
【0063】
パス状態管理テーブル330には、セッションIDフィールド3301、入力側IF_IDフィールド3302、入力側ラベルフィールド3303、出力側IF_IDフィールド3304、出力側ラベルフィールド3305、状態フィールド3306、許容復旧時間フィールド3307、その他属性値フィールド3308の各フィールドが存在する。
【0064】
セッションIDフィールド3301は、RSVP−TEプロトコル上でパスを識別するために用いられるセッションID値が格納される。
【0065】
入力側IF_IDフィールド3302、入力側ラベルフィールド3303、出力側IF_IDフィールド3304、出力側ラベルフィールド3305はそれぞれ入力側、出力側のIF_ID値、ラベル値が格納される。
【0066】
IF_ID及びラベルはGMPLSプロトコルにおいて定義されている、種々の伝送方式のスイッチを抽象化して統一的に扱うための概念であり、本実施例においては、IF_IDは光スイッチ20の光インターフェース206を特定するための数値、ラベルは光スイッチ20の光インターフェース206から入出力される光データの波長を特定するための数値である。IF_IDおよびラベルの値は数値であり、各GMPLS制御部30が独自に決定して隣接するGMPLS制御部30へと通知する。IF_IDおよびラベルの値は物理的な対応関係(例えば、光の波長をナノメートルで表した数値である、等)はなく、また値が一致するか否かという判定しか行えない(値の大小には意味がない)値である。
【0067】
RSVP−TEではIF_ID値はそのインターフェースを管理するGMPLS制御部が決定し、ラベル値は下流側、すなわちデータを受け取る側が指定する取り決めであるため、上記各フィールド中、入力側IF_IDフィールド3302、入力側ラベルフィールド3303、出力側IF_IDフィールド3304の値は自身が決定した値が格納され、出力側ラベルフィールド3305の値は隣接する下流側の他のGMPLS制御部から通知された値が格納される。
【0068】
状態フィールド3306は、各パスの状態が格納される。パス状態には「稼動中」、「予約済」、の各状態がある。
【0069】
稼動中状態は、そのパスが各GMPLS制御部30間で設定されており、また各光スイッチ部20でもそのパス設定に従ってスイッチ205が設定されている状態である。一方、予約済状態の場合は、そのパスが各GMPLS制御部30間で設定されてはいるが、各光スイッチ部20のスイッチ205の設定はされていない状態である。
【0070】
許容復旧時間フィールド3307は、PATHメッセージ700の許容復旧時間707で通知された値が格納される。
【0071】
その他属性値フィールド3308は、RSVP−TEで規定されている種々のパス情報が格納される。このフィールドの値の扱いはRSVP−TEで規定されている扱いのままであり、本発明実施にあたって変更する必要がないため、詳細な説明は省略する。
【0072】
図1のネットワークにおけるD-Plane回線障害の復旧処理手順の概要を以下に述べる。本実施例では光スイッチ部20aのIF-1から入力されたデータを光スイッチ20dのIF-2から出力するデータ通信を実現することを想定している。
【0073】
回線障害からの復旧手順には、障害発生後に代替経路を検索し、経路設定を行う方式と、予め代替となる経路を予約状態で設定しておき、障害発生により経路の状態を予約状態から運用状態へと切替えることで高速な復旧を行う方式が存在するが、本実施例では後者の、予め代替経路を設定しておく方式を採用している。そのため、図1上には主経路であるLSP60aと、予備経路であるLSP60bの二通りの経路が設定されており、データは通常はLSP60aの経路を通り、LSP60aのデータ回線に障害が発生した場合は、各光スイッチ部20にてスイッチ設定を切替えることで、予備経路であるLSP60bを経由したデータ通信に切替える。
【0074】
実施例1での、主経路、予備経路の設定処理のシーケンス図を図5に示す。経路設定処理を開始する契機としては、外部ネットワークからのシグナリングによる開始や、ネットワーク管理装置からの経路設定指示による開始などの複数の要因が想定できるが、いずれの要因でも本発明の実現は可能である。本実施例ではネットワーク管理装置80の氏指示により経路設定を開始する場合の例を示す。
【0075】
また、GMPLSシグナリングプロトコルには、RSVP-TEやCR-LDPといった、複数のプロトコルが存在するが、いずれのプロトコルを採用しても本発明の実施は可能である。本実施例ではシグナリングプロトコルとしてRSVP-TEを用いた場合の例を示す。
【0076】
主経路であるLSP60aを設定する際は、ネットワーク管理装置80の指示により、まずパス起点となる光スイッチ部20aを制御するGMPLS制御部30aが501で主経路の経路計算を行い、パス終点である光スイッチ部20dへの経路として、直接接続されているリンクである光スイッチ部20aのIF-2と、光スイッチ部20dのIF-1を経由する経路を選ぶ。
【0077】
次に、GMPLS制御部30aは、次の経由ノードであり、かつパス終端ノードである光スイッチ部20dを制御するGMPLS制御部30dに対し、パス確立を要求するRSVP-TEメッセージであるPATHメッセージ502を送る。
【0078】
図41はPATHメッセージ502の図である。
【0079】
GMPLS制御部30dは、PATHメッセージ502を受け取ると、要求されたパスが設定可能であることを確認し、503、504で光スイッチ部20dに要求された設定を行い、パス設定要求確認応答を示すRSVP-TEメッセージであるRESVメッセージ505をGMPLS制御部30aに送る。
【0080】
図17はステップ503で設定されるGMPLS制御部30dのIF電力状態管理テーブルの図である。図18はステップ504で設定されるGMPLS制御部30dのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【0081】
GMPLS制御部30aは、RESVメッセージ505を受け取ると、506、507で光スイッチ部20aに主経路の設定を行い、LSP60aの設定が完了する。
【0082】
図19はステップ506で設定されるGMPLS制御部30aのIF電力状態管理テーブルの図である。図20はステップ507で設定されるGMPLS制御部30aのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【0083】
次に、予備経路であるLSP60bの設定処理シーケンスを示す。尚、そもそも予備経路を設定するかどうかといった、パス設定時の冗長処理方式は、主経路設定開始時にパラメータとして指定されるものであり、本発明の対象外の事象である。
【0084】
さて、GMPLS制御部30aは、508で予備経路の計算を行い、主経路とは異なるノードを経由する経路である、光スイッチ部20b、光スイッチ部20cを経由して光スイッチ部20dへと至る経路を予備経路として選出する。ここで、光スイッチ部20aと光スイッチ部20dは、それぞれパスの始点及び終点であるため、主経路と予備経路で共通となるが、主経路と予備経路ではそれぞれ利用するインターフェースが異なるため、インターフェースレベルでの冗長化は実現されている。
【0085】
予備経路算出の際は、後述するように単に光スイッチ間のトポロジー情報だけではなく、各光スイッチの持つインターフェースの節電能力も考慮して経路の算出を行う。
【0086】
経路の算出が行えたら、GMPLS制御部30aはPATHメッセージ509を次の経由ノードである光スイッチ部20bを制御するGMPLS制御部30bに送る。この際、PATHメッセージ509には、パスが予備系パスであり、現在は非稼動状態であることを示すパラメータ(RSVP-TEで既に規定されているパラメータ)に加え、予備系を非稼動状態から稼動状態にするために有する復旧時間の最大値を示すパラメータである許容復旧時間を新たなパラメータとして含んだPATHメッセージを送る。今回の例ではサービス種別706の値は高品質インターネット、許容復旧時間707の値は5秒である。
【0087】
図42はPATHメッセージ509の図である。
【0088】
GMPLS制御部30bでは、指示されたパスの設定が可能であることを確認すると、次の経由ノードである光スイッチ部20cを制御するGMPLS制御部30cにPATHメッセージ510を送る。PATHメッセージ510もPATHメッセージ509と同様に許容復旧時間をパラメータとして含む。
【0089】
同様に、GMPLS制御部30cは、指示されたパスの設定が可能であることを確認すると、次の経由ノードであり、かつ終端ノードである光スイッチ部20dを制御するGMPLS制御部30dにPATHメッセージ511を送る。PATHメッセージ511もPATHメッセージ509と同様に許容復旧時間をパラメータとして含む。
【0090】
終端ノードである光スイッチ部20dを制御するGMPLS制御部30dは、要求されたパスの設定が可能であることを確認すると、512で予備系で使われるインターフェースの電力制御状態を、PATHメッセージ511で示された許容復旧時間内に復旧可能で、省電力率が最も高い状態へと設定し、513でスイッチ状態の設定を行なう。今回の例では、共用復旧時間が5秒である為、電力状態としてST2を設定する。
【0091】
図21はステップ512で設定されるGMPLS制御部30dのIF電力状態管理テーブルの図である。図22はステップ513で設定されるGMPLS制御部30dのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【0092】
そして、RESVメッセージ514をGMPLS制御部30cへとおくり、パス設定が完了したことを通知する。
【0093】
同様に、GMPLS制御部30cは515で予備系インターフェースの電力状態設定を行い、516でスイッチ状態の設定を行なって、RESVメッセージ517をGMPLS制御部30bへと送る。
【0094】
図23はステップ515で設定されるGMPLS制御部30cのIF電力状態管理テーブルの図である。図24はステップ516で設定されるGMPLS制御部30cのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【0095】
引き続きGMPLS制御部30bは518で予備系インターフェースの電力状態設定を行い、519でスイッチ状態の設定を行なって、RESVメッセージ520をGMPLS制御部30aへと送る。
【0096】
図25はステップ518で設定されるGMPLS制御部30bのIF電力状態管理テーブルの図である。図26はステップ519で設定されるGMPLS制御部30bのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【0097】
GMPLS制御部30aは521で予備系インターフェースの電力状態設定を行い、522でスイッチ状態の設定を行なって、予備系LSP60bの設定が完了する。
【0098】
図27はステップ521で設定されるGMPLS制御部30aのIF電力状態管理テーブルの図である。図28はステップ522で設定されるGMPLS制御部30aのスイッチ状態管理テーブルの図である。
【0099】
図6は予備系LSP60bを非稼動状態から稼動状態へと変更し、主経路LSP60aを非稼動状態へと変更する際の処理シーケンスを示すシーケンス図である。
【0100】
GMPLSを用いた冗長系の切り替え処理では、パス起点となるGMPLS制御部がパス状態変更を含むPATHメッセージを送ることで、予備系への切替が行われる。主経路の異常をパス起点GMPLS制御部に伝える方式はGMPLSの方式の対象外であり、本発明でも対象外で、特定の方式に依存しない。本実施例では光スイッチ部20aがGMPLS制御部30aに予備系パスへの切替要求を送ることで冗長系への切替処理が始まる場合の例を示す。
【0101】
GMPLS制御部30aはパス状態が(予備系、非稼動)状態から(予備系、稼動)状態に変更されることを示すパラメータを含んだPATHメッセージ601をGMPLS制御部30bへ送る。以下、パス設定時と同じ順序で、GMPLS制御部30bがPATHメッセージ602をGMPLS制御部30c、GMPLS制御部30cがPATHメッセージ603をGMPLS制御部30dへと送り、逆方向へRESVメッセージ604、RESVメッセージ605、RESVメッセージ606が送られることで、LSP60bの非稼動状態から稼動状態への変更が完了する。この際、各GMPLS制御部30d-30aは、それぞれ607、609、611、613でそれぞれのIFの電力制御状態をST0に設定し、608、610、612、614でスイッチ部205の状態を設定して、予備LSP60bを稼動状態にし、データが流れることを可能とする。
【0102】
図29はステップ607で設定されるGMPLS制御部30dのIF電力状態管理テーブルの図である。図30はステップ608で設定されるGMPLS制御部30dのスイッチ状態管理テーブルの図である。図31はステップ609で設定されるGMPLS制御部30cのIF電力状態管理テーブルの図である。図32はステップ610で設定されるGMPLS制御部30cのスイッチ状態管理テーブルの図である。図33はステップ611で設定されるGMPLS制御部30cのIF電力状態管理テーブルの図である。図34はステップ612で設定されるGMPLS制御部30cのスイッチ状態管理テーブルの図である。図35はステップ613で設定されるGMPLS制御部30aのIF電力状態管理テーブルの図である。図36はステップ614で設定されるGMPLS制御部30aのスイッチ状態管理テーブルの図である。図43はPATHメッセージ601の図である。
【0103】
次に、GMPLS制御部30aはパス状態が(主系、稼動)状態から(主系、非稼動)状態に変更されることを示すパラメータを含んだPATHメッセージ615をGMPLS制御部30dへ送る。GMPLS制御部30dは616でIFの電力制御状態設定、617でスイッチ部205の状態を設定してRESVメッセージ618をGMPLS制御部30aへと送る。GMPLS制御部30aが619でIFの電力制御状態設定、620でスイッチ部205の状態を設定することで、主経路の非稼動状態への変更が行なわれる。
【0104】
図37はステップ616で設定されるGMPLS制御部30dのIF電力状態管理テーブルの図である。図38はステップ617で設定されるGMPLS制御部30dのスイッチ状態管理テーブルの図である。図39はステップ619で設定されるGMPLS制御部30aのIF電力状態管理テーブルの図である。図40はステップ620で設定されるGMPLS制御部30aのスイッチ状態管理テーブルの図である。図44はPATHメッセージ615の図である。
【0105】
尚、607、609、611、613でのIF状態設定時は、パス設定時に通知されている許容復旧時間の間、該当IFからの通信異常を示す警報をマスクし、警報情報を一時的に抑止する。これにより、非稼動状態から稼動状態へ移行する過渡期間中に必然的に発生する警報を、本来の装置異常とは区別して、管理者の負担を軽減させることが実現される。
【0106】
図14は経路計算処理3500のフローチャートである
経路計算処理3500はGMPLS制御部30のCPU301で実行されるプログラムである。
【0107】
経路計算処理3500は図5の501及び508にて実行される。
【0108】
経路計算処理3500ではまずステップ3501で予備系の経路計算かどうかを判定する。予備系かどうかはPATHメッセージ700のプロテクションオブジェクト705の値により判定する。
【0109】
主経路の場合はステップ3502へと進み、ネットワークトポロジーテーブル800の値を参照して適切な経路を決定する。
【0110】
経路が予備経路の場合はステップ3503へ進み、PATHメッセージ700のサービス種別706の値と、サービス種別毎復旧時間管理テーブル1300の値を参照して許容復旧時間の値を求める。
【0111】
次に、ステップ3504で、主経路の経路情報(RSVP-TEのオブジェクトとして既定義)及び許容復旧時間を制約条件とし、ネットワークトポロジーテーブル800、電力制御能力テーブル900の値を参照して、制約条件下で最も省電力となる経路を算出する。尚、一定の制約条件下で経路計算を行なうアルゴリズムは例えばRFC2702に示されるように、GMPLSプロトコルではよく知られたアルゴリズムである為、詳細な説明は省略する。
【0112】
図15はパス設定時IF状態設定処理3600のフローチャートである。
【0113】
パス設定時IF状態設定処理3600はGMPLS制御部30のCPU301で実行されるプログラムである。
【0114】
パス設定時IF状態設定処理3600は図5の512、515、518及び521にて実行される。
【0115】
パス設定時IF状態設定処理3600はまずステップ3601で設定する経路が予備系かどうかを判断する。判断条件はステップ3501と同一である。
【0116】
予備系でない場合は、特にインターフェースの電力制御を行わないため、処理を終了する。
【0117】
予備系の場合は、ステップ3602へと進み、パス状態管理テーブル330を参照して、パスに許容復旧時間が設定されているかどうかを調べる。許容復旧時間が設定されていない場合はそのまま処理を終了する。
【0118】
許容復旧時間が設定されている場合は、ステップ3603にて、パス状態管理テーブル330を参照して、設定すべきIFに既に他の予備経路が設定されているかどうかを調べる。他のパスが既に設定されている場合はステップ3604にて、そのIFに設定されている許容設定時間のうち、最も小さな値を求め、その値を新たに設定すべき許容設定時間とする。
【0119】
そして、ステップ3605で、電力制御能力テーブル900を参照し、指定された復旧時間を満たす電力状態の中で、最も省電力率の高い電力状態を求め、光スイッチ部20に指示を送ってIF電力状態管理テーブル230の値を更新する。
【0120】
ここで、GMPLS制御部30と光スイッチ部20との間の通信プロトコルはGMPLSの適用範囲外であり、ベンダー固有のプロトコルである。この、光スイッチ部制御プロトコルとしてはTL/1プロトコルが使用される場合が多いが、他のプロトコルであっても本発明の実施は可能である。
【0121】
図16はパス状態変更時IF状態設定処理3700のフローチャートである。
【0122】
パス状態変更時IF状態設定処理3700はGMPLS制御部30のCPU301で実行されるプログラムである。
【0123】
パス状態変更時IF状態設定処理3700は図6の607、609、611、613、616及び619にて実行される。
【0124】
パス状態変更時IF状態設定処理3700はステップ3701で、状態変更が稼動状態への変更かどうかを判定し、稼動状態への変更の場合はステップ3702進み、そうでない場合はステップ3704へ進む。ステップ3702ではパス状態管理テーブル330の許容復旧時間フィールド3307の値を参照し、設定された時間内は状態変更を行うインターフェースの警報がマスクされるよう、光スイッチ部20に指示を行う。
【0125】
次にステップ3703で、対象となるインターフェースの電力制御状態を通常状態となるよう、光スイッチ部20に指示を行う。
【0126】
稼動状態への変更でない場合のステップ3704では、対象となるインターフェースの電力制御状態を最も電力消費が少ない状態となるよう、光スイッチ部20に指示を行う。
【0127】
以上の処理により、予備系パスの電力消費を削減させることが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0128】
本発明は、GMPLSプロトコルを用いて制御を行うネットワークシステムに適用することが出来る。特に、冗長系パスの消費電力を低減する際に適用すると好適である。
【符号の説明】
【0129】
20a、20b、20c、20d 光スイッチ部
30a、30b、30c、30d GMPLS制御部
40 C−Plane網
50 D−Plane網
60a、60b LSP(Label Switch Path)
80 ネットワーク管理装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
経路制御装置と複数の通信装置を備えたネットワークシステムであって、
前記経路制御装置は、
前記複数の通信装置間の接続状況に基づいて主経路を決定し、
前記複数の通信装置間の接続状況及び前記複数の通信装置のインターフェースの消費電力削減能力に基づいて、前記予備経路を決定することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のネットワークシステムであって、
前記各通信装置は、
データ入出力を行うための一つ以上のインターフェースと、
前記インターフェース間のデータ転送経路を制御するスイッチと、
前記インターフェースとスイッチを制御する制御部を備え、
前記インターフェースは、
前記インターフェースの消費電力を削減する電力制御手段を有し、
前記電力制御手段は、
前記予備経路に設定されたインターフェースを節電状態に設定し、
前記予備経路が稼働状態になった場合は該インターフェースを節電状態から通常状態に設定することを特徴とするネットワークシステム。
【請求項3】
前記経路制御装置は、
前記予備経路を設定する際、前記予備経路のインターフェースを非稼動状態から稼動状態へと移行するための許容復旧時間を他の装置に通知することを特徴とする請求項2記載のネットワークシステム
【請求項4】
前記インターフェースには、それぞれ許容復旧時間が異なる複数の予備経路が設定され、
前記経路制御装置は、
前記インターフェースを節電状態に設定する際、前記複数の予備経路の各々に対応する許容復旧時間のうち、最も短い許容復旧時間以内に通常状態へ移行可能な電力削減状態を前記インターフェースに設定することを特徴とする請求項3記載のネットワークシステム。
【請求項5】
請求項4に記載のネットワークシステムであって、
前記通信装置は、
前記インターフェース間のデータ転送経路を制御するスイッチ状態管理テーブルと、
前記各インターフェースの電力状態を管理するインターフェース電力状態管理テーブルを備え、
上記スイッチ状態管理テーブルにおいて、該当インターフェースが「未使用」となっている場合は、該当インターフェースの電力状態を節電状態に設定し、上記スイッチ状態管理テーブルおいて、該当インターフェースが「使用中」となっている場合は、該当インターフェースの電力状態を通常状態に設定すること備えることを特徴とするネットワークシステム。
【請求項6】
経路制御装置と複数の通信装置を備えたネットワークシステムにおける経路制御方法であって、
前記経路制御装置は、
前記複数の通信装置間の接続状況に基づいて主経路を決定し、
前記複数の通信装置間の接続状況及び前記複数の通信装置のインターフェースの消費電力削減能力に基づいて、前記予備経路を決定することを特徴とする経路制御方法。
【請求項7】
前記インターフェースには、それぞれ許容復旧時間が異なる複数の予備経路が設定され、
前記経路制御装置は、
前記インターフェースを節電状態に設定する際、前記複数の予備経路の各々に対応する許容復旧時間のうち、最も短い許容復旧時間以内に通常状態へ移行可能な電力削減状態を前記インターフェースに設定することを特徴とする請求項6記載の経路制御方法。
【請求項8】
複数の通信装置に接続される経路制御装置であって、
前記複数の通信装置間の接続状況に基づいて主経路を決定し、
前記複数の通信装置間の接続状況及び前記複数の通信装置のインターフェースの消費電力削減能力に基づいて、前記予備経路を決定することを特徴とする経路制御装置。
【請求項9】
前記インターフェースには、それぞれ許容復旧時間が異なる複数の予備経路が設定され、
前記インターフェースを節電状態に設定する際、前記複数の予備経路の各々に対応する許容復旧時間のうち、最も短い許容復旧時間以内に通常状態へ移行可能な電力削減状態を前記インターフェースに設定することを特徴とする請求項8記載の経路制御装置。
【請求項10】
経路制御装置と接続される通信装置であって、
データ入出力を行うための一つ以上のインターフェースと、
前記インターフェース間のデータ転送経路を制御するスイッチと、
前記インターフェースとスイッチを制御する制御部を備え、
前記インターフェースは、
前記インターフェースの消費電力を削減する電力制御手段と、
前記経路制御装置から他の通信装置との間でデータを送受信するための主経路及び予備経路を設定するためのメッセージを受信する受信手段と、を有し、
前記電力制御手段は、
前記予備経路に設定されたインターフェースを節電状態に設定し、
前記予備経路が稼働状態になった場合は該インターフェースを節電状態から通常状態に設定することを特徴とする通信装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公開番号】特開2012−231531(P2012−231531A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−162844(P2012−162844)
【出願日】平成24年7月23日(2012.7.23)
【分割の表示】特願2008−176452(P2008−176452)の分割
【原出願日】平成20年7月7日(2008.7.7)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】