説明

ネットワークシュミレーションゲーム

【課題】
ロボット相互のゲームを可能とすることによって、趣味性、嗜好性の高いネットワークシュミレーションを提供する。
【解決手段】
請求項1に記載の発明は、模型ロボットをステージ上に置き、この模型ロボットを電気通信回線を介して遠隔操作するようにしたネットワークシュミレーションシステムであって、前記ステージ上で動作可能な模型ロボットの実際の位置、動作等のロボット情報をサーバコンピュータが取り込み、取り込んだロボット情報を電気通信回線を介してクライアントコンピュータへ送信する一方、クライアントコンピュータが前記模型ロボット相互の動作を前記電気通信回線を介して遠隔操作してロボット相互のゲームを可能とするようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、実際の模型ロボット相互を電気通信回線を介して遠隔操作するようにしたネットワークシュミレーションゲームに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、様々なゲーム機が提供されている。又、特許文献1には、ロボットの行動にゲーム的要素を付加した発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−5805
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の発明は、ロボットの行動にゲーム的要素を付加した発明であるが、ロボット相互のゲームを可能としたものではなく、ゲーム性が乏しいものであった。
【0005】
そこで、本発明は、前記背景技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、ロボット相互のゲームを可能とすることによって、趣味性、嗜好性の高いネットワークシュミレーションを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、模型ロボットをステージ上に置き、この模型ロボットを電気通信回線を介して遠隔操作するようにしたネットワークシュミレーションゲームであって、
前記ステージ上で動作可能な模型ロボットの実際の位置、動作等のロボット情報をサーバコンピュータが入力し、入力したロボット情報を電気通信回線を介してクライアントコンピュータへ送信する一方、クライアントコンピュータが前記模型ロボット相互の動作を前記電気通信回線を介して遠隔操作してロボット相互のゲームを可能とするようにしたことを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、模型ロボットの位置情報を求めるためのXY座標を前記ステージ上に設定したことを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明は、複数台の模型ロボットを前記ステージ上に置いて模型ロボット同士を対戦させるようにすると共に、各模型ロボットにはCCD等の小型カメラを搭載し、このCCD等の小型カメラで対戦相手の模型ロボットの姿を入力した場合に、各模型ロボットが対戦相手の模型ロボットを認識したと判断するようにしたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、現実の模型ロボットを用いてゲームを実行するものであるために、バーチャルのロボットを用いているゲームと比較して、予期しない事故等が発生する場合が有るために、ゲームとしての趣味性、嗜好性が高まる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、ステージ上のロボットの位置は、ステージ上のXY座標によって特定されることができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、一方の模型ロボットのCCD等の小型カメラが他方の模型ロボットの姿を入力した場合に、一方の模型ロボットが他方の模型ロボットの姿を捉えたものと判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は本実施形態の全体の構成図を示す。
【図2】図2はステージの外観を示す平面図である。
【図3】図3は模型ロボットの外観を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
1図乃至3図は、本発明の実施形態を示す。図1に示すように、本実施形態のネットワークシュミレーションシステム1は、インターネット2等の電気通信回線で結ばれたサーバコンピュータ3とクライアントコンピュータ4とを備えている。
【0014】
前記サーバコンピュータ3は、図2に示すステージ5上に置かれた模型ロボット6と前記クライアントコンピュータ4との間での情報の伝達を仲介するものである。
【0015】
図2に示すように、前記ステージ5は、複数台の模型ロボット6が動き回れる広さに設定されている。このステージ5には、図中、点線で示すように、予めXY座標が設定されて、このステージ5上に存在する模型ロボット6の位置をXY座標で特定できるようになっている。特定された模型ロボット6の位置は前記サーバコンピュータ3が認識できるように構成されている。
【0016】
図2に示すように、前記ステージ5の周囲には、アンテナ7が設けられて、このアンテナ7から出力される電波によって前記模型ロボット6を前記クライアントコンピュータ4によって遠隔操作可能になっている。
【0017】
図2に示すように、前記ステージ5上には、複数台の模型ロボット6が置かれている。各模型ロボット6は、前記アンテナ7から送信された電波を受信する受信装置を内蔵している。又、この模型ロボット6は電波を受信することで操縦可能になるように構成されている。複数台の模型ロボット6は、二組以上に分かれて対戦型のゲームをすることができるように構成されることができる。図3は模型ロボット6の一例の外観を示す。
【0018】
各模型ロボット6はCCD等の小型カメラAを備えており、このCCD等の小型カメラAの画像は、例えば、電波によって前記サーバコンピュータ3に送信される構成になっている。又、この模型ロボット6は、車輪を備えることで、ステージ5上を移動でき、更に、ミサイルのような、様々な武器を備えているものとする。前記CCD等の小型カメラAは各模型ロボット6の体の任意の位置に設けることができるが、模型ロボット6が人間の形状をしている場合には、人間と同様に、目の位置に設けることができる。
【0019】
ここで、図2に示すように、複数台の模型ロボット6が対戦する形態を想定した場合に、攻撃側の模型ロボット6から発射されたミサイルが、攻撃対象の模型ロボット6に命中したか否かを判断するための手法として様々な手法があるが、本実施形態では、ミサイルを発射した攻撃側の模型ロボット6が備えているCCD等の小型カメラAで、攻撃対象の模型ロボット6の姿を捉えたタイミングでミサイルの発射動作をした場合には、発射されたミサイルが攻撃対象の模型ロボット6に命中し、それ以外の場合には、ミサイルが命中しなかったものとすることができる。ここで、ミサイルの発射動作とは、攻撃側の模型ロボット6が攻撃対象の模型ロボット6へ向けて腕を水平に伸ばすような姿勢を採った場合等が該当する。
【0020】
前記クライアントコンピュータ4は、前記電気通信回線を介して前記サーバコンピュータ3と情報の送受信をする構成になっているものであって、このクライアントコンピュータ4は、模型ロボット6の位置情報、各模型ロボットに取り付けられているCCD等の小型カメラAの画像情報をサーバコンピュータ3から受信する構成になっており、更に、模型ロボット6を遠隔操作するための情報をこのサーバコンピュータ3に送信する構成になっている。サーバコンピュータ3は、クライアントコンピュータ4から送信された遠隔操作に関する情報は、配線を介して、アンテナ7に送信し、遠隔操作の対象の模型ロボット6にアンテナ7から送信されるようになっている。
【0021】
次に、図2に示すように、6台の模型ロボット6が二組に分かれて対戦ゲームをする場合を例に挙げて本実施形態の作用について説明する。尚、各模型ロボット6毎に一人のクライアントが割り当てられて、各クライアントが各模型ロボット6を遠隔操作することが可能になっているものとする。
【0022】
図2に示すように、6台中の1台の模型ロボット6が現在の座標X(M),Y(N)から矢示方向へ移動し、座標X(L)、Y(P)へ移動すると、サーバコンピュータ3がこの模型ロボット6の新たな座標X(L)、Y(P)を認識し、この新たな座標X(L)、Y(P)は電気通信回線を介してサーバコンピュータ3からクライアントコンピュータ4へ送信される。これによって、ゲームの参加者は、模型ロボット6の新たな位置を認識することができる。
【0023】
そして、任意の1台の攻撃側の模型ロボット6が攻撃対象の模型ロボット6へ向けてミサイルを発射しようとしたとする。この場合、攻撃側の模型ロボット6の向きを攻撃対象の模型ロボット6へ向けることで、図3に示すように、この模型ロボット6のCCD等の小型カメラAで、攻撃対象の模型ロボット6の姿を捉える。この状態では、攻撃対象の模型ロボット6が攻撃側の模型ロボット6の正面に位置しているものである。そして、この状態において、攻撃側の模型ロボット6のミサイル発射を遠隔操作することで、攻撃側の模型ロボット6が発射したミサイルが攻撃対象の模型ロボット6に命中したものとする。
【0024】
前記模型ロボット6として実際の模型ロボット6を用いているために、例えば、模型ロボット6の車輪の調子が悪く、この模型ロボット6が移動中に転倒したり、各模型ロボット6が操縦不能になるような、予期しない事故が起きる場合があるが、このような予期しない事故の存在を含めて、模型ロボット6同士の対戦ゲームの趣味性、嗜好性を高めることができる。
【0025】
更に、各ロボット6がミサイルを発射する状況の画像は、サーバコンピュータ又はクライアントコンピュータで合成することができる。
【0026】
更に又、起伏させた地形をステージ5で実現することで、一層、現実の地形を実現させて、現実味を加味することによって、趣味性、嗜好性を向上させることができる。
【0027】
尚、本発明は、以上の実施形態に限定されることなく、本発明の特許請求の範囲に記載の範囲内で種々変更できるものである。
【産業上の利用可能性】
【0028】
本発明は、インターネット(電気通信回線)で、ネットワークシュミレーションゲームを実行できる。
【符号の説明】
【0029】
1 ネットワークシュミレーションゲーム
2 インターネット(電気通信回線)
3 サーバコンピュータ
4 クライアントコンピュータ
5 ステージ
6 模型ロボット
7 アンテナ
A CCD等の小型カメラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
模型ロボットをステージ上に置き、この模型ロボットを電気通信回線を介して遠隔操作するようにしたネットワークシュミレーションシステムであって、
前記ステージ上で動作可能な模型ロボットの実際の位置、動作等のロボット情報をサーバコンピュータが取り込み、取り込んだロボット情報を電気通信回線を介してクライアントコンピュータへ送信する一方、クライアントコンピュータが前記模型ロボット相互の動作を前記電気通信回線を介して遠隔操作してロボット相互のゲームを可能とするようにしたことを特徴とするネットワークシュミレーションゲーム。
【請求項2】
前記模型ロボットの位置情報を求めるためのXY座標を前記ステージ上に設定したことを特徴とする請求項1に記載のネットワークシュミレーションゲーム。
【請求項3】
複数台の模型ロボットを前記ステージ上に置き、この模型ロボット同士を対戦させるようにすると共に、各模型ロボットにはCCDカメラ等の小型カメラを搭載し、この小型カメラが対戦相手の模型ロボットの姿を撮影した場合に、各模型ロボットが対戦相手の模型ロボットを認識したと判断するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載のネットワークシュミレーションゲーム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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