説明

ネットワークテレビジョン受像機

【課題】ネットワークテレビジョン受像機において、ユーザが所望のVODやeコマースのサービスを短時間で簡単に選択でき、しかも、ユーザが選択可能なVODやeコマースのサービスを制限できるようにする。
【解決手段】メモリに記憶するチャンネルループ情報に、ユーザ所望のVOD又はeコマースのサービスに対応したチャンネル(図中のネット(赤)及びネット(青))を含めることにより、ユーザがチャンネルアップボタン等を用いて、所望のVODやeコマースのサービスに切り替えることができる。これにより、ユーザが所望のVODやeコマースのサービスを短時間で簡単に選択することができる。また、メモリに記憶するチャンネルループ情報に、ユーザ(視聴者)の属性(年齢、性別等)や好みに応じたVODやeコマースのサービスに対応したチャンネルのみを含めることにより、ユーザが選択可能なVODやeコマースのサービスを制限できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、VOD(Video On Demand)のサービスを提供するVODサービス提供サーバとネットワークを介して接続され、VODサービス提供サーバから送信されたビデオコンテンツの映像と、放送局から送信されたテレビ番組の映像とを表示するネットワークテレビジョン受像機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、VODやeコマースの(ネットワーク)サービスを提供するサービス提供サーバとインターネット等のネットワークを介して接続されて、サービス提供サーバからVODやeコマースのサービスの提供を受けることが可能なIPTV(Internet Protocol Television)受像機等のネットワークテレビジョン受像機が知られている。この種のネットワークテレビジョン受像機では、ユーザが、ネットワーク用のメニュー画像を表示するための指示操作を行ったときに、各種のVODサービスやeコマースサービス(以下、ネットワークサービスという)に対応した各種のアイコンを含む(ネットワーク用の)メニュー画像(例えばビエラキャスト)を表示する。そして、このメニュー画像における、いずれかのアイコンをユーザが選択したときに、ネットワークテレビジョン受像機は、選択したアイコンに対応したネットワークサービスを提供するための画像や音声の送信をサービス提供サーバに要求し、サービス提供サーバから送信されるネットワークサービス提供用の画像や音声を再生する。
【0003】
ところが、上記従来のネットワークテレビジョン受像機では、メニュー画像に、ロゴのみで構成された多くのアイコンが表示されるため、一般のユーザは、各アイコンを見ただけでは、各アイコンに対応したネットワークサービスの内容を判別することが難しい。また、仮に、ユーザが、ネットワークサービスのロゴに詳しい場合であっても、ユーザが所望のネットワークサービス(のアイコン)を選択するまでには、(1)ネットワーク用のメニュー画像を表示するための指示操作と、(2)メニュー画像中の多くのアイコンの中から所望のアイコンを表示するためのスクロール操作と、(3)メニュー画像中の多くのアイコンに対応したネットワークサービスの内容を思い出す手間とが必要になるので、ユーザが所望のネットワークサービスを選択するまでに、時間がかかってしまい、使い勝手が悪い。さらにまた、現行のネットワークテレビジョン受像機では、ユーザ(視聴者)の属性(年齢、性別等)や好みに応じて、ユーザが選択可能なネットワークサービスを制限する仕組みがない。
【0004】
ところで、テレビジョン受像機の分野において、選局チャンネル番号と各種の処理プログラムとを対応付けて記憶させるようにして、チャンネルアップキーやチャンネルダウンキーを用いて各種の処理プログラムを起動できるようにしたものが知られている(引用文献1参照)。また、チャンネル選択操作で通話アプリケーションを実行可能なテレビ電話が知られている(引用文献2参照)。さらにまた、コンテンツ視聴装置において、チャンネル番号にIPアドレスを割り当てることが可能なものが知られている(引用文献3参照)。しかしながら、これらの引用文献1乃至3には、チャンネル選択操作とVODサービスやeコマースサービスの起動とを結びつけることは記載されていないので、上記の問題を解消することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2002−44536号公報
【特許文献2】国際公開第2006/115012号公報
【特許文献3】特開2009−100006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記課題を解決するものであり、ユーザが所望のVODサービスやeコマースサービスを短時間で簡単に選択することができ、しかも、ユーザが選択可能なVODサービスやeコマースサービスを制限することが可能なネットワークテレビジョン受像機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、VOD(Video On Demand)のサービスを提供し、ビデオコンテンツの配信を行うVODサービス提供サーバとネットワークを介して接続され、前記VODサービス提供サーバから送信されたビデオコンテンツを受信すると共に、前記VODサービス提供サーバとの間で各種のコマンド及びレスポンスの送受信を行うための送受信手段と、放送局から送信されたテレビ番組の放送信号を受信する放送信号受信手段と、前記送受信手段により受信したビデオコンテンツの映像と、前記放送信号受信手段により受信したテレビ番組の映像とを表示する表示手段と、前記テレビ番組のチャンネルの切り替えを行うためのチャンネルアップボタン又はチャンネルダウンボタンと、前記チャンネルアップボタン又はチャンネルダウンボタンの押下により切り替え可能なチャンネルを記憶するチャンネルループ情報記憶手段とを備えたネットワークテレビジョン受像機において、前記チャンネルループ情報記憶手段に記憶されたチャンネルの中には、前記VODのサービスに対応したチャンネルが含まれるものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1に記載のネットワークテレビジョン受像機において、複数の外部機器から映像と音声を入力するための複数の外部入力端子と、前記複数の外部入力端子の中から入力元となる外部入力端子を選択して、入力元を切り替えるための入力切替ボタンと、前記入力切替ボタンの押下により切り替え可能な入力元を記憶する入力ループ情報記憶手段とをさらに備え、前記入力ループ情報記憶手段に記憶された入力元の中には、前記VODのサービスが含まれるものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のネットワークテレビジョン受像機において、前記VODのサービスについてのショートカットキーを設定するためのショートカットキー設定手段をさらに備え、前記チャンネルループ情報記憶手段に記憶されたチャンネルの中には、前記ショートカットキー設定手段によりショートカットキーを設定された前記VODのサービスに対応したチャンネルが含まれるものである。
【発明の効果】
【0010】
請求項1の発明によれば、チャンネルループ情報記憶手段に、ユーザ所望のVODのサービスに対応したチャンネルを記憶することにより、ユーザがチャンネルアップボタン又はチャンネルダウンボタンを用いて、所望のVODのサービスに切り替えることができる。これにより、ユーザが所望のVODのサービスを短時間で簡単に選択することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、チャンネルループ情報記憶手段に、ユーザ(視聴者)の属性(年齢、性別等)や好みに応じたVODのサービスに対応したチャンネルのみを記憶することにより、ユーザが選択可能なVODのサービスを制限することができるので、ユーザの属性(年齢、性別等)や好みにそぐわないビデオコンテンツの視聴を防ぐことができる。
【0011】
また、請求項2の発明によれば、入力ループ情報記憶手段に、ユーザ所望のVODのサービスに対応したチャンネルを記憶することにより、ユーザが、上記のチャンネルアップボタン又はチャンネルダウンボタンだけではなく、入力切替ボタンを用いて、所望のVODのサービスに切り替えることができる。
【0012】
また、請求項3及び4の発明によれば、ショートカットキーを設定されたVODのサービスは、一般に、ユーザが頻繁に使用しているVODのサービスであるため、ユーザが頻繁に使用しているVODのサービスを短時間で簡単に選択することができる。
【0013】
また、請求項5の発明によれば、チャンネルループ情報記憶手段に、ユーザ所望のeコマースのサービスに対応したチャンネルを記憶することにより、ユーザがチャンネルアップボタン又はチャンネルダウンボタンを用いて、所望のeコマースのサービスに切り替えることができる。これにより、ユーザが所望のeコマースのサービスを短時間で簡単に選択することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、チャンネルループ情報記憶手段に、ユーザ(視聴者)の属性(年齢、性別等)や好みに応じたeコマースのサービスに対応したチャンネルのみを記憶することにより、ユーザが選択可能なeコマースのサービスを制限することができる。
【0014】
また、請求項6の発明によれば、入力ループ情報記憶手段に、ユーザ所望のeコマースのサービスを入力元として記憶することにより、ユーザが、入力切替ボタンを用いて、所望のeコマースのサービスに切り替えることができる。これにより、上記請求項5と同様な効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態に係るIPTV受像機を含むネットワークサービス提供システムのブロック構成図。
【図2】同IPTV受像機におけるVODサービスやeコマースサービスのショートカットキーの設定画面を示す図。
【図3】図1中のチャンネルループ情報の内容を示す図。
【図4】図1中の入力ループ情報の内容を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。本実施形態では、本発明のネットワークテレビジョン受像機がIPTV(Internet Protocol Television)受像機である場合の例について説明する。図1は、本実施形態によるIPTV受像機を含むネットワークサービス提供システムを示す。このネットワークサービス提供システム1は、主に、サービス管理サーバ2と、VOD(Video On Demand)サービス提供サーバ3(図中の複数のサービス提供サーバ3a,3b,3c等の総称)と、eコマース(electronic commerce)サービス提供サーバ4(図中の複数のサービス提供サーバ4a,4b等の総称)と、IPTV受像機8とから構成されている。
【0017】
上記のサービス管理サーバ2は、IPTV受像機8の製造メーカ等が運営する、IPTV受像機8からアクセス可能なネットワークサービス(主に、VODサービスとeコマースサービス)の管理用のサーバである。また、各VODサービス提供サーバ3は、VODのサービスを提供し、ビデオコンテンツの配信を行う(VODのサービスプロバイダ側に配された)サーバであり、各eコマースサービス提供サーバ4は、eコマースのサービスを提供する(eコマースのサービスプロバイダ側に配された)サーバである。サービス管理サーバ2、各VODサービス提供サーバ3、及び各eコマースサービス提供サーバ4は、インターネット5(請求項におけるネットワーク)とルータ6とLAN(Local Area Network)7とを介して、IPTV受像機8と接続されている。
【0018】
IPTV受像機8は、自機の主要な機能を実現するための各種回路を搭載した半導体チップであるSoC(System−on−a−chip)10と、自機の設定データ等の各種データや装置の制御用のプログラムを記憶するメモリ13(請求項におけるチャンネルループ情報記憶手段、及び入力ループ情報記憶手段)と、前面に液晶パネル14a(請求項における表示手段)を有する液晶モジュール14と、LVDS(Low Voltage Differential Signaling:低電圧差動信号処理方式)インタフェース15(以下、LVDSと略す)と、スピーカ16と、リモートコントロール信号(以下、リモコン信号と略す)を受信するためのリモコン信号受信部17とを備えている。また、IPTV受像機8は、複数の外部機器から映像と音声を入力するための複数の外部入力端子18を備えている。これらの外部入力端子18には、2つのSビデオ端子、2つのコンポーネント端子、及び2つのHDMI端子が含まれる。さらにまた、IPTV受像機8は、ユーザからの指示操作に応じたリモコン信号を送信するリモートコントローラ(以下、リモコンと略す)20を有している。
【0019】
上記のSoC10は、装置全体の制御を行うCPU11、ネットワークカード12(送受信手段、及び放送信号受信手段)等の回路を搭載している。CPU11と、図2に示されるショートカット設定画面40と、リモコン20とが、請求項におけるショートカットキー設定手段に相当する。
【0020】
上記のネットワークカード12は、サービス管理サーバ2から送信された各種の設定データやソフトウェア、VODサービス提供サーバ3から送信されたビデオコンテンツ、及びeコマースサービス提供サーバ4から送信されたeコマースサービス提供用の各種データを受信すると共に、サービス管理サーバ2、VODサービス提供サーバ3、及びeコマースサービス提供サーバ4に対して各種のコマンド及びレスポンスの送受信を行うためのインタフェース用の回路である。また、ネットワークカード12は、VODサービス提供サーバ3から送信されたビデオコンテンツの画像や音声、及びeコマースサービス提供サーバ4から送信されたeコマースサービス提供用の各種データに含まれる画像や音声の再生を行う。さらにまた、本実施形態では、ネットワークカード12は、放送局から送信されたテレビ番組の放送信号の受信と再生も行う。
【0021】
なお、放送局から送信されたテレビ番組の放送信号の受信と再生を、通常のチューナやデコーダで行ってもよい。また、IPTV受像機8は、必ずしもネットワークカード12を有する必要はなく、LAN7とIPTV受像機8との間にネットワークカード12と同様な機能を有するセットトップボックスを配して、サービス管理サーバ2、複数のVODサービス提供サーバ3、及び複数のeコマースサービス提供サーバ4と、IPTV受像機8との間を、インターネット5とルータ6とLAN7と上記のセットトップボックスとを介して接続してもよい。
【0022】
上記のメモリ13は、IPTV受像機8からアクセス可能なVODサービス及びeコマースサービスについてのショートカットキー(リモコン20のカラーボタン25)の設定情報であるショートカットキー設定情報31、リモコン20のチャンネルアップボタン26又はチャンネルダウンボタン27の押下により切り替え可能なチャンネルについての情報であるチャンネルループ情報32、リモコン20の入力切替ボタン23の押下により切り替え可能な入力元についての情報である入力ループ情報33等を記憶している。上記のチャンネルループ情報32に記憶されたチャンネルの中には、上記のVODのサービスやeコマースのサービスに対応したチャンネルが含まれている。また、上記の入力ループ情報33に記憶された入力元の中には、上記のVODのサービスやeコマースのサービスが含まれている。
【0023】
上記のLVDS15は、SoC10から液晶モジュール14への映像信号伝送用のディジタルインタフェース回路(ディジタル信号処理回路)である。
【0024】
上記の液晶モジュール14は、主に、液晶パネル14aと、駆動用プリント基板と、バックライトから構成されており、SoC10からLVDS15を介して受信した映像信号に基づく映像を液晶パネル14aに表示する。液晶パネル14aは、上記ネットワークカード12により受信・再生したビデオコンテンツの映像とテレビ番組の映像とを表示する。
【0025】
上記リモコン20は、電源ボタン21、ネットボタン22、入力切替ボタン23、数字入力ボタン24、赤・青・黄・緑の4色のカラーボタン25、チャンネルアップボタン26、チャンネルダウンボタン27、十字ボタン28、決定ボタン29、メニューボタン30等の操作ボタンを有している。ネットボタン22は、VODサービス提供サーバ3やeコマースサービス提供サーバ4から提供される各種のネットワークサービスに対応した各種のアイコンを含む(ネットワーク用の)メニュー画像を表示するようにユーザが指示するためのボタンである。入力切替ボタン23は、複数の外部入力端子18の中から入力元となる外部入力端子を選択して、入力元を切り替えるためのボタンである。チャンネルアップボタン26とチャンネルダウンボタン27とは、テレビ番組のチャンネルを切り替えるためのチャンネルアップ操作とチャンネルダウン操作とに用いられるボタンである。
【0026】
次に、図2を参照して、VODサービスやeコマースサービスについてのショートカットキーの設定処理について説明する。図に示されるショートカット設定画面40は、主に、ショートカットキーと関連付けるネットワークサービスを選択するためのアイコンであるネットサービス選択ボタン41と、現在選択中のネットサービス選択ボタン41に対応するネットワークサービスの名称とサービス内容を表示するためのガイダンス画面42と、現在選択中のネットサービス選択ボタン41に対応するショトカットキー(カラーボタン)を選択するためのショトカットキー選択ボタン44とから構成されている。また、ガイダンス画面42は、現在選択中のネットサービス選択ボタン41に対応するネットワークサービスの内容を表示するための説明画面43を含んでいる。
【0027】
上記のショートカットキーの設定処理を行うときには、ユーザは、リモコン20のメニューボタン30や十字ボタン28等を用いて、図に示されるショートカット設定画面40を液晶パネル14a上に表示させる。次に、ユーザは、各種のVODサービスやeコマースサービスについてのネットサービス選択ボタン41の中から、ショートカットキーを設定する(ショートカットキーと関連付ける)ネットサービス選択ボタン41を選択する。そして、選択したネットサービス選択ボタン41に対応するネットワークサービスの名称とサービス内容をガイダンス画面42で確認した上で、リモコン20の赤・青・黄・緑の4色の各カラーボタン25に対応した4つのショトカットキー選択ボタン44の中から、現在選択中のネットサービス選択ボタン41(現在選択中のネットワークサービス)に対応するショトカットキー選択ボタン44を選択することにより、現在選択中のネットワークサービスに対応する(リモコン20の)カラーボタン25を選択する。これにより、ネットサービス選択ボタン41として表示されているVODサービスやeコマースサービスを、リモコン20のカラーボタン25に関連付けることができ、このVODサービスやeコマースサービスとリモコン20のカラーボタン25との関連付けの情報が、ショートカットキーの設定情報として、メモリ13のショートカットキー設定情報31に格納される。
【0028】
上記のショートカットキーの設定処理後に、ユーザが、リモコン20のカラーボタン25を押下すると、CPU11が、上記のショートカットキー設定情報31に格納された設定情報に基づいて、押下されたカラーボタン25に関連付けられたVODサービスやeコマースサービスを起動する。
【0029】
図3は、メモリ13に格納されているチャンネルループ情報32の内容を示す。図中の5−1、5−2等は、リモコン20のチャンネルアップボタン26又はチャンネルダウンボタン27の押下により切り替え可能なチャンネルを示す。具体的には、図中の5−1、5−2、7−1、10−1、15−1、15−2は、いずれも、その時点でIPTV受像機8により受信可能なテレビジョン放送信号のチャンネルであり、図中のHDMIとSビデオとは、外部入力端子18に含まれる1つのHDMI端子(に接続されている外部機器)と1つのSビデオ端子(に接続されている外部機器)とを意味する。また、図中のネット(赤)とネット(青)とは、リモコン20の赤のカラーボタン25に関連付けられたVOD又はeコマースのサービスと、青のカラーボタン25に関連付けられたVOD又はeコマースのサービスとを意味する。すなわち、チャンネルループ情報32に記憶されたチャンネルの中には、上記図2のショートカット設定画面40を用いてユーザによりショートカットキーを設定されたVODやeコマースのサービスに対応したチャンネルが含まれている。
【0030】
チャンネルループ情報32の内容が図3に示される内容になっている場合において、ユーザが、リモコン20のチャンネルアップボタン26を押下すると、液晶パネル14aに表示される映像は、5−1、5−2、7−1、10−1、15−1、15−2の各チャンネルのテレビ番組の映像に順次切り替わった後、HDMI端子を介して入力された映像、Sビデオ端子を介して入力された映像、赤のカラーボタン25に関連付けられたVOD又はeコマースのサービスの映像、青のカラーボタン25に関連付けられたVOD又はeコマースのサービスの映像の順に切り替わり、その後、最初の5−1のチャンネルのテレビ番組の映像に戻る。
【0031】
図4は、メモリ13に格納されている入力ループ情報33の内容を示す。図中のSビデオ1、Sビデオ2、コンポーネント1、コンポーネント2、HDMI1、HDMI2は、それぞれ、外部入力端子18に含まれる1つ目のSビデオ端子(に接続されている外部機器)、2つ目のSビデオ端子(に接続されている外部機器)、1つ目のコンポーネント端子(に接続されている外部機器)、2つ目のコンポーネント端子(に接続されている外部機器)、1つ目のHDMI端子(に接続されている外部機器)、2つ目のHDMI端子(に接続されている外部機器)を意味する。また、図中のネット(赤)とネット(青)とは、リモコン20の赤のカラーボタン25に関連付けられたVOD又はeコマースのサービスと、青のカラーボタン25に関連付けられたVOD又はeコマースのサービスとを意味する。すなわち、入力ループ情報33に記憶された入力元(の外部入力端子)の中には、上記図2のショートカット設定画面40を用いてユーザによりショートカットキーを設定されたVODやeコマースのサービスが含まれている。
【0032】
入力ループ情報33の内容が図4に示される内容になっている場合において、ユーザが、リモコン20の入力切替ボタン23を押下すると、液晶パネル14aに表示される映像は、1つ目のSビデオ端子を介して入力された映像、2つ目のSビデオ端子を介して入力された映像、1つ目のコンポーネント端子を介して入力された映像、2つ目のコンポーネント端子を介して入力された映像、1つ目のHDMI端子を介して入力された映像、2つ目のHDMI端子を介して入力された映像、赤のカラーボタン25に関連付けられたVOD又はeコマースのサービスの映像、青のカラーボタン25に関連付けられたVOD又はeコマースのサービスの映像の順に切り替わり、その後、1つ目のSビデオ端子を介して入力された映像に戻る。
【0033】
上記のように、本実施形態のIPTV受像機8によれば、メモリ13に記憶するチャンネルループ情報32に、ユーザ所望のVOD又はeコマースのサービスに対応したチャンネルを含めることにより、ユーザがチャンネルアップボタン26又はチャンネルダウンボタン27を用いて、所望のVODやeコマースのサービスに切り替えることができる。これにより、ユーザが所望のVODやeコマースのサービスを短時間で簡単に選択することができ、ユーザの利便性を向上させることができる。また、メモリ13に記憶するチャンネルループ情報32に、ユーザ(視聴者)の属性(年齢、性別等)や好みに応じたVOD又はeコマースのサービスに対応したチャンネルのみを含めることにより、ユーザが選択可能なVODやeコマースのサービスを制限することができるので、ユーザの属性(年齢、性別等)や好みにそぐわないビデオコンテンツの視聴やeコマースの使用を防ぐことができる。
【0034】
また、本実施形態のIPTV受像機8によれば、メモリ13に記憶する入力ループ情報33に、ユーザ所望のVOD又はeコマースのサービスを含めることにより、ユーザが、上記のチャンネルアップボタン26又はチャンネルダウンボタン27だけではなく、入力切替ボタン23を用いて、所望のVODのサービスに切り替えることができる。
【0035】
また、上記のように、チャンネルループ情報32又は入力ループ情報33に記憶されたチャンネル又は入力元の中には、上記図2のショートカット設定画面40を用いてユーザによりショートカットキーを設定されたVODやeコマースのサービスに対応したチャンネル又は入力元が含まれるようにした。ここで、ショートカットキーを設定されたVOD又はeコマースのサービスは、一般に、ユーザが頻繁に使用しているVODのサービスであるため、上記のように、チャンネルループ情報32又は入力ループ情報33に記憶されたチャンネル又は入力元の中に、ショートカットキーを設定されたVODやeコマースのサービスに対応したチャンネル又は入力元が含まれるようにしたことで、ユーザが頻繁に使用しているVODやeコマースのサービスを短時間で簡単に選択することができる。
【0036】
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明をIPTV受像機に適用した場合の例を示したが、本発明を、インターネットとは異なるネットワークを介して、VODやeコマースのサービスを提供するサービス提供サーバと接続されるネットワークテレビジョン受像機に適用してもよい。また、上記実施形態では、チャンネルループ情報又は入力ループ情報に記憶されるチャンネル又は入力元の中に、ショートカットキーを設定されたVODやeコマースのサービスに対応したチャンネル又は入力元を含めるようにしたが、チャンネルループ情報又は入力ループ情報に記憶されるチャンネル又は入力元の中に、ショートカットキーを設定していないVODやeコマースのサービスに対応したチャンネル又は入力元を含めるようにしてもよい。さらにまた、上記実施形態では、チャンネルループ情報又は入力ループ情報に記憶されるチャンネル又は入力元の中に、VODのサービスに対応したチャンネル又は入力元だけではなく、eコマースのサービスに対応したチャンネル又は入力元を含めることができるようにしたが、チャンネルループ情報又は入力ループ情報に記憶されるチャンネル又は入力元の中には、ネットワークサービスのうち、VODのサービスに対応したチャンネル又は入力元のみを含めることができるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0037】
3、3a、3b、3c VODサービス提供サーバ
4、4a、4b eコマースサービス提供サーバ
5 インターネット(ネットワーク)
8 IPTV受像機(ネットワークテレビジョン受像機)
11 CPU(ショートカットキー設定手段)
12 ネットワークカード(送受信手段、放送信号受信手段)
13 メモリ(チャンネルループ情報記憶手段、入力ループ情報記憶手段)
14a液晶パネル(表示手段)
18 外部入力端子
20 リモコン(ショートカットキー設定手段)
23 入力切替ボタン
26 チャンネルアップボタン
27 チャンネルダウンボタン
40 ショートカット設定画面(ショートカットキー設定手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
VOD(Video On Demand)のサービスを提供し、ビデオコンテンツの配信を行うVODサービス提供サーバとネットワークを介して接続され、
前記VODサービス提供サーバから送信されたビデオコンテンツを受信すると共に、前記VODサービス提供サーバとの間で各種のコマンド及びレスポンスの送受信を行うための送受信手段と、
放送局から送信されたテレビ番組の放送信号を受信する放送信号受信手段と、
前記送受信手段により受信したビデオコンテンツの映像と、前記放送信号受信手段により受信したテレビ番組の映像とを表示する表示手段と、
前記テレビ番組のチャンネルの切り替えを行うためのチャンネルアップボタン又はチャンネルダウンボタンと、
前記チャンネルアップボタン又はチャンネルダウンボタンの押下により切り替え可能なチャンネルを記憶するチャンネルループ情報記憶手段とを備えたネットワークテレビジョン受像機において、
前記チャンネルループ情報記憶手段に記憶されたチャンネルの中には、前記VODのサービスに対応したチャンネルが含まれることを特徴とするネットワークテレビジョン受像機。
【請求項2】
複数の外部機器から映像と音声を入力するための複数の外部入力端子と、
前記複数の外部入力端子の中から入力元となる外部入力端子を選択して、入力元を切り替えるための入力切替ボタンと、
前記入力切替ボタンの押下により切り替え可能な入力元を記憶する入力ループ情報記憶手段とをさらに備え、
前記入力ループ情報記憶手段に記憶された入力元の中には、前記VODのサービスが含まれることを特徴とする請求項1に記載のネットワークテレビジョン受像機。
【請求項3】
前記VODのサービスについてのショートカットキーを設定するためのショートカットキー設定手段をさらに備え、
前記チャンネルループ情報記憶手段に記憶されたチャンネルの中には、前記ショートカットキー設定手段によりショートカットキーを設定された前記VODのサービスに対応したチャンネルが含まれることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のネットワークテレビジョン受像機。
【請求項4】
前記VODのサービスについてのショートカットキーを設定するためのショートカットキー設定手段をさらに備え、
前記入力ループ情報記憶手段に記憶された入力元の中には、前記ショートカットキー設定手段によりショートカットキーを設定された前記VODのサービスが含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項3の少なくともいずれか一項に記載のネットワークテレビジョン受像機。
【請求項5】
eコマース(electronic commerce)のサービスを提供するeコマースサービス提供サーバとネットワークを介して接続され、
前記送受信手段は、さらに、前記eコマースサービス提供サーバから送信されたeコマースサービス提供用の各種データを受信すると共に、前記eコマースサービス提供サーバとの間で各種のコマンド及びレスポンスの送受信を行い、
前記表示手段は、前記送受信手段により受信した前記eコマースサービス提供用の各種データに含まれる、eコマースサービス提供用の画像をさらに表示し、
前記チャンネルループ情報記憶手段に記憶されたチャンネルの中には、前記eコマースのサービスに対応したチャンネルが含まれることを特徴とする請求項1乃至請求項4の少なくともいずれか一項に記載のネットワークテレビジョン受像機。
【請求項6】
複数の外部機器から映像と音声を入力するための複数の外部入力端子と、
前記複数の外部入力端子の中から入力元となる外部入力端子を選択して、入力元を切り替えるための入力切替ボタンと、
前記入力切替ボタンの押下により切り替え可能な入力元を記憶する入力ループ情報記憶手段とをさらに備え、
eコマースのサービスを提供するeコマースサービス提供サーバとネットワークを介して接続され、
前記送受信手段は、さらに、前記eコマースサービス提供サーバから送信されたeコマースサービス提供用の各種データを受信すると共に、前記eコマースサービス提供サーバとの間で各種のコマンド及びレスポンスの送受信を行い、
前記表示手段は、前記送受信手段により受信した前記eコマースサービス提供用の各種データに含まれる、eコマースサービス提供用の画像をさらに表示し、
前記入力ループ情報記憶手段に記憶された入力元の中には、前記eコマースのサービスが含まれることを特徴とする請求項1に記載のネットワークテレビジョン受像機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−49727(P2012−49727A)
【公開日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−188788(P2010−188788)
【出願日】平成22年8月25日(2010.8.25)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】