ネットワーク機器制御装置
【課題】ネットワークに同じ型番の機器が複数接続された場合、ユーザは、機器を容易に識別することが難しい。
【解決手段】ネットワーク機器制御装置101は、ユーザが所望のAV機器を操作したときに、当該AV機器に生じる動作状態の変化を検出して、動作状態の変化が検出されたAV機器のアドレスを制御情報Tctrとして記憶する。そのため、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜CstnをAV機器102〜104の各々に送信する。次に、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnの各々に応答して返信される応答コマンドCres2〜Cresnをコマンド送受信部202から受け取り、受け取った応答コマンドCres2〜Cresnに含まれる情報に基いて、AV機器102〜104の各々が電源オン状態にあるか、電源オフ状態にあるかを判定する。
【解決手段】ネットワーク機器制御装置101は、ユーザが所望のAV機器を操作したときに、当該AV機器に生じる動作状態の変化を検出して、動作状態の変化が検出されたAV機器のアドレスを制御情報Tctrとして記憶する。そのため、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜CstnをAV機器102〜104の各々に送信する。次に、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnの各々に応答して返信される応答コマンドCres2〜Cresnをコマンド送受信部202から受け取り、受け取った応答コマンドCres2〜Cresnに含まれる情報に基いて、AV機器102〜104の各々が電源オン状態にあるか、電源オフ状態にあるかを判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク機器を制御する装置に関し、より特定的には、IEEE1394等のデジタルネットワークに接続されるオーディオ・ビデオ機器の動作を制御コマンドよって制御する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、IEEE1394等の規格に準拠し、デジタルネットワーク(以下、単に「ネットワーク」という)を構成することができるオーディオ・ビデオ機器(以下、「AV機器」という)が知られている。当該AV機器は、ネットワークを介して接続される他のAV機器と相互にコマンドを交換することによって、他のAV機器の情報を取得したり、他のAV機器の動作を制御したりすることができる。AV機器同士が交換するコマンドとして、例えば、デジタルチューナを搭載するテレビに対して、デジタルチューナの選局を指示するコマンドや、内部入力の切り替えを指示するコマンドが挙げられる。
【0003】
AV機器同士の連携を可能とするコマンドの仕様は、ネットワーク規格に基づいて定められている。例えば、IEEE1394に準拠するAV機器を認識するためのコマンドや、当該コマンドに含まれる情報は、1394 Trade Association(1394TA)によって仕様が定められている。また、IEEE1394の規格では、機器に、一意に特定できる固有番号を保持するConfigurationROMの仕様が定められている。ただし、IEEE1394以外の規格では、IEEE1394の固有番号に相当する番号が定められていない場合がある。
【0004】
また、従来、あるAV機器がネットワークに接続される他のAV機器の情報を取得した後、取得したAV機器の情報を表示画面上に接続機器一覧として表示する機能が知られている。ある種のAV機器には、CPU資源・ネットワーク資源等の制約や、制御動作の安定性を考慮して、制御可能機器の数に上限が設けられる場合がある。この場合、ユーザは、画面上に表示される接続機器一覧を参照して、接続機器を選択することができる。例えば、テレビに制御可能機器数を超える数のAV機器が接続される場合を想定する。ユーザは、リモコンやキーを操作して、テレビの画面上に表示される接続機器一覧から制御可能機器数の範囲内でテレビから制御を受けるAV機器を選択する。テレビは、ユーザから選択されたAV機器を制御対象として設定する。
【特許文献1】特開2003−108451号公報
【非特許文献1】IEEE、「IEEE1394 Standard for a High Performance Serial Bus」、IEEE Std 1394−1995、1996年8月30日
【非特許文献2】IEEE、「IEEE1394 Standard for a High Performance Serial Bus−Amendment 1」、IEEE Std 1394a−2000、2000年
【非特許文献3】International Electrotechnical Commission(IEC)、「Consumer audio/video equipment−Digital interface」、IEC61883
【非特許文献4】1394 Trade Association(1394TA)、「Configuration ROM for AV/C Devices 1.0」、TA Document 1999027
【非特許文献5】1394TA、「AV/C Digital Interface Command Set General Specification」、TA Document 1999026
【非特許文献6】High−Definition Multimedia Interface Specification
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来のAV機器が接続機器一覧を表示する機能を備えている場合、ユーザは、画面に表示される接続機器一覧を参照しながら、制御可能機器数を超える数のAV機器の中から、所望のAV機器を選択することができる。
【0006】
しかしながら、上記のような従来のAV機器には、次のような問題がある。
【0007】
まず、同一のAV機器が複数接続される場合には、ユーザは、接続機器一覧上の機器表示と、実際に接続されている機器との対応関係を容易に把握できないという問題がある。
【0008】
より詳細には、ユーザがネットワーク接続可能なデジタルビデオテープレコーダ(DVHS)やハードディスクレコーダ(HDR)、デジタルチューナ等のAV機器を複数所有している場合、同一のネットワークにデジタルチューナや複数の録画機器等が複数接続される。ネットワークに接続されるAV機器の数が増加しても、AV機器のモデル番号等の情報をAV機器から取得することができる場合には、ユーザは、画面に表示される接続機器一覧から容易に接続機器を識別し、選択することができる。ただし、ユーザが同一のAV機器をネットワークに接続した場合、接続機器一覧には、同一の情報(モデル番号等)が表示される。仮に、ユーザが同一のAV機器の接続順序を把握していれば、画面上の接続機器一覧から所望のAV機器を選択できる場合もあるが、それ以外の場合には、複数の同一機器を画面上で容易に区別できない以上、本来ユーザが選択したい機器とは異なる機器を画面上で誤って選択してしまう可能性がある。
【0009】
特に、AV機器が保持する情報は、インタフェース規格に応じて異なるため、規格によっては、必ずしも表示画面上にユーザによって区別が容易な情報を表示することができない。例えば、IEEE1394に準拠するAV機器は、Configuration ROMに、メーカ名やモデル名等の情報を少なくとも保持する。これに対して、例えば、High Definition Multimedia Interface(HDMI)に準拠する機器は、機器固有の番号のみならず、モデル番号等の情報をも保持していない場合がある。後者の場合、同一機器について、ユーザが区別できる情報を接続機器一覧上で提示することは困難である。
【0010】
次に、同一のネットワークに接続されるAV機器が増加するにつれて、AV機器相互の制御が煩雑になるという問題がある。
【0011】
上述したように、ネットワークに接続されるAV機器は、他のAV機器からのコマンドによって制御される場合がある。あるAV機器が複数の制御コマンドを受け取ると、制御コマンドを受け取った順に、制御コマンドで指定される処理を実行するため、ユーザが意図しない動作をする可能性が考えられる。例えば、テレビと複数の録画機器とがネットワークを介して接続される場合を想定する。ある録画機器がテレビを操作するための制御コマンドを発行した後に、他の録画機器が他の制御コマンドを発行すると、テレビが後に受け取った制御コマンドの処理を実行することによって、先に受け取ったコマンドによる動作が中断されることが考えられる。したがって、ユーザがテレビの視聴中に、録画機器等から発行された制御コマンドによって、テレビの選局が変更されたり、入力が切り替えられたりする可能性がある。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、ネットワークに接続された機器の情報を識別コマンドだけでなく、ユーザ操作による動作状態の遷移を検出して、機器の認識や選択を可能とするネットワーク機器制御装置を提供することを目的とする。更に、本発明は、ネットワークに送出された制御コマンドによって動作が中断されることを低減するために、ユーザの指示に基づいて制御を受け付ける機器を明示的に指定することができるネットワーク機器制御装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ネットワーク内で一意なアドレスが割り当てられる1以上の機器に、ネットワークを介して接続されるネットワーク機器制御装置であって、ネットワークを介して機器と通信する通信部と、通信部を介して、機器にコマンドを送信すると共に機器から送信されるコマンドを受信するコマンド送受信部と、機器の各々のアドレスと種別とが関連づけられた接続機器情報を記憶するメモリと、機器の各々に動作状態の返信を要求する状態確認コマンドの送信をコマンド送受信部に指示すると共に、状態確認コマンドに応答して機器から返信され、かつ、機器が第1の動作状態と、第1の動作状態から変化した第2の動作状態のいずれにあるかを示す状態応答コマンドをコマンド送受信部から受け取る機器操作情報取得制御部と、状態応答コマンドに基づいて、第2の動作状態にある機器のアドレスを含む制御情報をメモリに記録する接続機器識別管理部とを備える。
【0014】
この場合、接続機器情報の表示画面への表示を制御する表示制御部を更に備え、表示制御部は、制御情報にアドレスが含まれる機器を他の機器と区別して表示しても良い。
【0015】
また、表示制御部は、機器の各々を第1の動作状態にするように指示する表示を表示画面に表示した後、機器の1つを第2の状態にするように指示する表示を表示画面に表示しても良い。
【0016】
また、表示制御部によって区別して表示される機器を選択するキー入力を受け付けるキー操作入力情報取得部を更に備え、機器操作情報取得制御部は、キー操作入力情報取得部によるキー入力の受け付けに応答して、キー入力によって選択された機器のアドレスを、制御情報として記録しても良い。
【0017】
更に、ネットワーク機器制御装置は、機器から送信された制御要求コマンドをコマンド送受信部から受け取り、選択機器情報に含まれる機器から送信された制御要求コマンドを解釈し、制御要求コマンドに規定される処理の実行を指示する制御要求判定部を備えても良い。この場合、制御要求判定部は、制御要求コマンドの発信元アドレスが制御情報に含まれている場合にのみ、処理の実行を指示する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の機器が接続され、更に同一の機器がネットワークに接続された場合でも、ユーザの意図した機器を容易に選択することが可能となる。また、機器が固有の情報を保持しない規格のネットワーク機器においても、ユーザが意図した通りに機器を選択することができる。加えて、本発明によれば、選択した機器以外からのコマンドの実行を抑制することも可能になるので、ユーザが意図している動作が他の機器からのコマンドによって妨げられることが抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るネットワーク機器制御装置の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、図1に示される接続機器識別管理部204が保持する機器情報Tdevの一例を示す図であり、図3は、図1に示される接続機器識別管理部204が作成する制御情報Tctrの一例を示す図である。
【0021】
まず、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101の基本的概念について説明する。本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101は、例えばテレビ等のAV機器の一部として構成され、デジタルネットワークを介して接続される他のAV機器102〜104にコマンドを送信することによって、AV機器102〜104から情報の取得及びこれらの制御を行う。ネットワーク機器制御装置101は、初めてネットワーク100に接続されたときに、ネットワーク100に接続される全てのAV機器102〜104の種別等の情報を取得し、取得した情報を図2に示される機器情報Tdevとして保持する。
【0022】
ただし、上述したように、同一のAV機器が複数ネットワーク100に接続されている場合には、ユーザは、ネットワーク機器制御装置101が取得したAV機器の情報に基づいて、AV機器を容易に特定することができない。そこで、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101は、ユーザが所望のAV機器を操作したときに、当該AV機器に生じる動作状態の変化を検出して、動作状態の変化が検出されたAV機器のアドレスを、図3に示される制御情報Tctrとして記憶する。すなわち、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置100は、自身が保持する接続機器の情報からユーザに所望の機器を選択させるのではなく、ユーザが選択した機器の状態変化に基づいて、ユーザが選択したAV機器を特定するものである。
【0023】
図1を参照して、ネットワーク100に、ネットワーク機器制御装置(AV機器)101と、AV機器102〜104が接続されている。ネットワーク機器制御装置101は、通信制御部201と、コマンド送受信部202と、機器操作情報取得制御部203と、メモリ208を含む接続機器識別管理部204と、キー操作入力情報取得部205と、表示制御部206と、制御要求判定部207と、不揮発性メモリ209と、処理部210とを備える。
【0024】
通信制御部201は、ネットワーク100の規格に応じた通信手順に従い、ネットワーク100を介してAV機器102〜104と通信し、AVデータやコマンド等を送受信する。
【0025】
コマンド送受信部202は、機器操作情報取得制御部203からのコマンド送信指示Isndに従い、通信制御部201を介してAV機器102〜104に対してコマンドCst2〜Cstnを送信する。また、コマンド送受信部202は、コマンドCst2〜Cstnに応答してAV機器102〜104から返送されるコマンドCres2〜Cresnを通信制御部201から受け取る。更に、コマンド送受信部202は、AV機器102〜104がネットワーク機器制御装置101を制御するために送信したコマンドCctrを通信制御部201から受け取り、受け取ったコマンドCctrを制御要求判定部207へ出力する。
【0026】
機器操作情報取得制御部203は、コマンド送受信部202に対してコマンドの送信を要求する指示Isndを出力する。また、機器操作情報取得制御部203は、コマンド送信指示Isndに従って送信されたコマンドに対する応答コマンドCres2〜Cresnをコマンド送受信部202から受け取る。
【0027】
接続機器識別管理部204は、ネットワーク100に接続された全てのAV機器102〜104のアドレスと、機器種別、メーカ名、モデル番号等の情報とが関連づけられた機器情報Tdevを、メモリ208に記憶する。また、機器操作情報取得制御部203からの指示に従って、ユーザがネットワーク機器制御装置101の制御対象として選択したAV機器のアドレスを、制御情報Tctrとして、メモリ208に記憶する。更に、接続機器識別管理部204は、メモリ208に保持する機器情報Tdev及び制御情報Tctrを不揮発性メモリ209に格納すると共に、不揮発性メモリ209から読み出した機器情報Tdev及び制御情報Tctrをメモリ208に保持する。
【0028】
尚、機器操作情報取得制御部203及び接続機器識別管理部204が実行する制御情報作成処理の詳細については後述する。
【0029】
キー操作入力情報取得部205は、リモコンや前面パネルに配置されるボタン等の入力装置(図示せず)からのユーザ入力を受け付け、受け付けたユーザ入力の処理内容を判断する。
【0030】
表示制御部206は、ネットワーク機器制御装置101が有する表示装置や、ネットワーク機器制御装置101が接続される外部の表示装置に、メニュー画面やユーザ操作についての情報を表示する。
【0031】
制御要求判定部207は、AV機器102〜104がネットワーク機器制御装置101を操作するために送信した制御コマンドCctrをコマンド送受信部202から取得して、取得したコマンドCctrを解釈し、コマンドCctrによって指定される処理の指示Ictrを処理部210に出力する。
【0032】
処理部210は、制御要求判定部207から出力される指示Ictrに従って、ネットワーク機器制御装置101が備える機能を実行するための処理を行う。
【0033】
以下、図1に示されるネットワーク機器制御装置101が実行する機器情報Tdevの作成処理と、制御情報Tctrの作成処理とについて、順を追って説明する。以下においては、ネットワーク100がIEEE1394に準拠して構成されている場合を想定する。
【0034】
まず、図2に示される機器情報Tdevの作成処理について説明する。
【0035】
ネットワーク機器制御装置101は、ネットワーク100に最初に接続された際に、接続される全てのAV機器102〜104に対して、Configuration ROMの読み出しを指示するIEEE1394で規定されるトランザクション実行し、AV機器102〜104の情報を取得する。
【0036】
より詳細には、ネットワーク機器制御装置101がネットワーク100に接続されたときに、まず、通信制御部201は、機器接続時に発生するバスリセットを検知する。次に、通信制御部201によるバスリセットの検知に基づいて、機器操作情報取得制御部203は、AV機器102に対して、Configuration ROMの情報を取得するためのトランザクションを実行する。
【0037】
ここで、AV機器102〜104の各々が保持するConfiguration ROMには、ネットワーク100上で各AV機器を一意に識別するためのアドレスとして用いられるEUI64(64−bit Extended Unique Identifier)や、メーカ名及びモデル名を示す文字列等が記録されている。尚、Configuration ROMに記録されるデータフォーマットの詳細は、1394TAが発行する「Configuration ROM for AV/C Devices 1.0」に記載されている。また、機器の機能を判断するために、1394TAによって規定されるAV/Cコマンド内のUNIT_info、SUBUNIT_infoに含まれる情報や、サポートするメディアのフォーマット情報や、機器の属性を示すIdentifier Descriptor等の情報を読み出すことによって、AV機器102の種別がDVHSやDVC、HDR、チューナ等のいずれの種別であるかを判断することができる。
【0038】
機器操作情報取得制御部203は、上述のトランザクションをネットワーク100に接続されるAV機器103〜104に対しても同様に実行する。
【0039】
ネットワーク機器制御装置101から送信されたコマンドに応答して、AV機器102〜104から返信される応答コマンドの管理は、接続機器識別管理部204によって行われる。接続機器識別管理部204は、応答コマンドから取得した情報を、機器情報Tdev(図2)としてメモリ208に格納する。
【0040】
ユーザがネットワーク100に接続されたAV機器のリストを参照したい場合、ユーザは、リモコンやキー等の入力装置(図示せず)を操作して、接続機器のリスト表示機能の実行を指示する。キー操作入力情報取得部205は、ユーザ入力を判断して、機器操作情報取得制御部203に接続機器リストの表示を指示する信号Sdisを出力する。機器操作情報取得制御部203は、接続機器識別管理部204のメモリ208に記憶されている機器情報Tdevを取得し、機器情報Tdevに基づいて作成した表示内容Sdevを表示制御部206に出力する。表示制御部206は、機器操作情報取得制御部203から受け取った表示内容Sdevを画面に表示する。
【0041】
図4は、図1に示されるネットワーク機器制御装置が表示する画面の一例を示す図である。
【0042】
図4に示される例においては、画面上で一意な番号301と、機器種別302と、メーカ名303と、機器型番304とが機器毎に表示されている。例えば、ハードウェア資源や、ネットワーク資源を考慮して、ネットワーク機器制御装置101が制御可能な機器数が制限されている場合には、ユーザは、入力装置を操作して、図4に示される画面上で、ネットワーク機器制御装置101の制御対象機器を選択する。
【0043】
具体的には、表示制御部206は、図2に示される一覧表の各行のうち、選択されている1行の選択状態を示すために、選択されている1行の色を他の行の色から変化させる。表示制御部206は、リモコンの「上」「下」キー等の操作に応じてキー操作入力情報取得部205から出力される指示に従い、各機器の選択状態を変化させて表示する。その後、ユーザが入力装置の「選択キー」等を押下したことに応答して、機器操作情報取得制御部203は、選択された機器を制御対象機器として登録を要求する指示Iregを接続機器識別管理部204に出力する。接続機器識別管理部204は、指示された機器(ユーザに選択された機器)のアドレスをメモリ208に記録し、図3に示される制御情報Tctrを作成する。
【0044】
尚、画面上においては、例えば、ユーザによる選択が完了した機器の番号の色を更に変更することによって、選択された機器を示される。また、機器を選択するために、機器一覧に「操作する/しない」のいずれかを選択する列を追加しても良い。
【0045】
ただし、ネットワーク100に同一のAV機器、すなわち、メーカ名及び型番が同一のAV機器が複数接続されている場合、画面上には同一の情報が複数表示される。図4の例においては、番号1及び番号2によって特定される2台の機器が同一である。この場合、ユーザは、同一機器の接続順序を把握していない限り、画面に表示される2つの機器(番号1及び番号2)と、実際の機器との対応関係を把握することができない。また、ネットワーク機器制御装置101は、AV機器102〜103を識別可能なアドレスをメモリ208に保持しているが、仮に、アドレスを画面に表示しても、ユーザはアドレスと機器との対応関係を容易に把握することはできない。
【0046】
そこで、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101は、上述の機器選択処理とは別に、ユーザが対話的に機器を選択する機能を備える。当該機能は、ユーザが入力装置の操作による機器選択ボタン305の選択に応答して実行される。尚、ユーザが機器の選択を完了した場合、または、機器の選択をする必要がない場合には、入力装置の操作による終了ボタン306の選択によって、機器選択処理を終了する。
【0047】
以下、図5〜図7を参照しながら、ユーザが機器選択ボタン305を選択した場合の処理について詳述する。
【0048】
図5は、図1に示されるネットワーク機器制御装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。また、図6は、図5に示される処理過程における表示画面の変化を模式的に示す画面遷移図であり、図7は、各AV機器の動作状態の変化を模式的に示す図である。
【0049】
ステップS101において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによる機器選択ボタン305の選択に応答して、ネットワーク機器制御装置101を除く全ての接続機器、すなわち、AV機器102〜104の電源をオフするように促すメッセージパネルと、確認ボタンとを画面に表示する。より詳細には、表示制御部206は、図6(a)に示される例のように、メッセージとOKボタンとを画面に表示する。ユーザは、画面表示に従って、図7(a)に示されるように、AV機器102〜104の電源をオフした後、確認ボタン(図6(a)のOKボタン)を選択する。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによる確認ボタンの選択に応答して、ステップS102に進む。
【0050】
尚、ユーザがAV機器102〜104の電源をオフする手間を省くために、機器操作情報取得制御部203がネットワーク100に接続されているAV機器102〜104の各々に対して、POWER Controlコマンドを発行して、順次電源オフの要求を指示しても良い。
【0051】
ステップS102において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザが選択する機器のみ電源をオンするように促すメッセージパネルと、確認ボタンとを画面に表示する。より詳細には、表示制御部206は、図6(b)に示される例のように、メッセージとOKボタンとを表示する。ユーザは、画面表示に従って、ネットワーク機器制御装置101の制御対象として選択するAV機器の電源をオンした後、確認ボタンを選択する。
【0052】
尚、ここでは、説明を容易にするために、ユーザがネットワーク機器制御装置101の制御対象として、AV機器103を選択した場合を想定する。この場合、図7(b)に示されるように、AV機器103の動作状態のみがOFF状態からON状態へと変化する。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによる確認ボタンの選択に応答して、ステップS103へ進む。
【0053】
ステップS103において、ネットワーク機器制御装置101は、AV機器102〜104の各々に対して、POWER Statusコマンドを順に送信して、各AV機器の電源状態を調査する。より詳細には、まず、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnとして、POWER StatusコマンドをAV機器102〜104の各々に送信する。次に、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnの各々に応答して返信される応答コマンドCres2〜Cresnをコマンド送受信部202から受け取り、受け取った応答コマンドCres2〜Cresnに含まれる情報に基いて、AV機器102〜104の各々が電源オン状態にあるか、電源オフ状態にあるかを判定する。判定後、ネットワーク機器制御装置101は、ステップS104へ進む。
【0054】
ステップS104において、ネットワーク機器制御装置101は、電源オン状態の機器が1台であるか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ステップS103で取得した応答コマンドCres2〜Cresnのうち、電源オンを示すコマンドが1つであるか否かを判定する。ネットワーク機器制御装置101は、電源オン状態の機器が1台である場合には(ステップS104でYes)、ステップS107へ進み、それ以外の場合は(ステップS104でNo)、ステップS105へ進む。
【0055】
ステップS105において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによって選択されたAV機器が1台でないことを示すメッセージパネルと、継続ボタンと、処理終了ボタンとを表示する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203が複数のAV機器がオン状態であると判定した場合には、表示制御部206は、「複数の機器が電源オンです」と表示する。また、機器操作情報取得制御部203が全てのAV機器がオフ状態であると判定した場合には、「電源オンの機器が見つかりません」と表示する。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによる機器選択操作の継続もしくは処理終了の選択に応答して、ステップS106へ進む。
【0056】
ステップS106において、ネットワーク機器制御装置101は、機器選択処理を継続するか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ユーザによって継続ボタンと処理終了とのいずれが選択されたかを判定する。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによって継続ボタンが選択された場合には(ステップS106でYes)、ステップS101へ戻り、それ以外の場合には(ステップS106でNo)、処理を終了する。
【0057】
ステップS107において、ネットワーク機器制御装置101は、接続機器の一覧リストにおいて、対象となる機器表示の色を変更する。例えば、図6(c)に示されるように、表示制御部206は、機器操作情報取得制御部203によって電源オン状態であると判定された機器表示の色を変更する。尚、上述したような「使用する/しない」の選択列を接続機器リストに追加する場合には、この段階において、当該選択列や丸印等の選択記号を表示しても良い。ネットワーク機器制御装置101は、表示色の変更後、ステップS108へ進む。
【0058】
ステップS108において、ネットワーク機器制御装置101は、表示制御部206は、ユーザに選択を有効にするか否かの確認を促すメッセージパネルと、確認ボタンとを表示する。例えば、表示制御部206は、メッセージとして、「選択した機器の場合OKを押してください」と表示する。ユーザは、ユーザは画面上のメッセージに従って確認ボタンを選択する。ユーザによる確認ボタンの選択に応答して、キー操作入力情報取得部205は、ユーザによって確認ボタンが選択されたことを示す信号Sselを機器操作情報取得制御部203に出力する。その後、ネットワーク機器制御装置101は、ステップS109へ進む。
【0059】
ステップS109において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによって選択された機器を制御情報として記録する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、キー操作入力情報取得部205から出力された信号Sselに従い、ステップS103において、電源オン状態にあると判定したAV機器を、制御情報Tctrに登録するように要求する指示Iregを接続機器識別管理部204に出力する。接続機器識別管理部204は、機器操作情報取得制御部203から出力された指示Iregによって指定される機器のアドレスを制御情報Tctrに登録する。登録後、ネットワーク機器制御装置101は、ステップS110へ進む。
【0060】
ステップS110において、ネットワーク機器制御装置101は、選択された機器の数が制御可能数に到達したか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ユーザが選択した機器の数と、ネットワーク機器制御装置101の制御可能数とを比較し、両者が等しい場合に、選択数が制御可能数に到達したと判定する。ネットワーク機器制御装置101は、選択機器数が制御可能数に到達した場合には(ステップS110でYes)、ステップS110へ進み、それ以外の場合には(ステップS110でNo)、ステップS112へ進む。
【0061】
ステップS111において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによって選択された機器の数が最大になったことを示すメッセージパネルを表示する。例えば、表示制御部206は、メッセージとして、「選択した機器の数が最大になりました」と表示する。その後、ネットワーク機器制御装置101は、処理を終了する。
【0062】
ステップS112において、ネットワーク機器制御装置101は、機器選択処理を継続するか否かを判定する。尚、このステップS112における処理を実行するために、表示制御部206は、ステップS105と同様に、画面上にメッセージと、継続ボタンと、終了ボタンとを表示すれば良い。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザから処理継続の指示を受け付けた場合には(ステップS112でYes)、ステップS101へ戻り、それ以外の場合には(ステップS112でNo)、処理を終了する。
【0063】
尚、一旦制御対象装置として選択されたAV機器を制御対象から取り消すために、接続機器一覧リスト表示画面(図4)に選択解除機能を追加しても良い。具体的には、画面上で入力装置の「上」及び「下」キー等を用いて、一旦制御対象装置に追加された機器の行が選択されている状態で、ユーザが入力装置の「選択」キー等を押下したときに、接続機器識別管理部204は、選択されている機器についての情報を制御情報Tctrから削除すれば良い。
【0064】
尚、接続機器識別管理部204は、ステップS109において作成した制御情報Tctrを不揮発性メモリ209に保存する。この結果、不揮発性メモリ209は、ネットワーク100に接続されている全てのAV機器102〜104のアドレス及び種別を含む機器情報Tdevと、ネットワーク機器制御装置101の制御対象に選択された機器のアドレスを含む制御情報Tctrとを記憶する。不揮発性メモリ209に保存された機器情報Tdevと制御情報Tctrとは、次回にネットワーク機器制御装置101の電源がオンされた場合、あるいは、次回にバスリセットが発生した場合に、接続機器識別管理部204によってメモリ208上に読み出される。また、機器情報Tdev及び制御情報Tctrには、ネットワーク100に接続されるAV機器102〜104を一意に識別可能なアドレス(EUI64)が記録されている。これにより、ネットワーク機器制御装置101は、一旦作成された機器情報Tdev及び制御情報Tctrを再利用して、機器を識別するためのトランザクションの発生を低減することができる。
【0065】
以上説明したように、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101は、ネットワーク100に接続されているAV機器102〜104の動作状態の変化を検出し、動作状態が変化した機器のアドレスを制御情報Tctrに記録する。したがって、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101によれば、ユーザは、表示画面を参照しながら、対話的に、所望の機器の動作状態を変化させることによって、確実に所望の機器をネットワーク機器制御装置101の制御対象として選択することが可能となる。
【0066】
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係るネットワーク機器制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【0067】
本発明の実施の形態2に係るネットワーク機器制御装置の基本的な構成は、実施の形態1に係るものと同様であるので、以下においては、本実施の形態と実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0068】
まず、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置110は、制御対象に選択されたAV機器の一覧リストを画面に表示する点で、実施の形態1とは異なる。そのため、機器操作情報取得制御部203は、制御情報Tctrを接続機器識別管理部204から取得し、制御情報Tctrに基づいて作成した表示内容Sdevを表示制御部206へ出力する。表示制御部206は、機器操作情報取得制御部203から出力された表示内容Sdevを画面に表示する。
【0069】
また、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置110は、HDMIに準拠するネットワークに接続されるAV機器について、制御情報Tctrを作成する点で、IEEE1394に準拠するネットワークに接続される実施の形態1に係る装置とは相違する。
【0070】
以下、ネットワーク機器制御装置110がHDMIに準拠するネットワークに接続される場合に、接続機器リストを作成する方法について説明する。実施の形態1で説明したように、IEEE1394に準拠する機器は、固有番号やメーカ名、機器型番等の情報を保持する。これに対し、HDMIに準拠する機器は、必ずしも固有番号やメーカ名、機器型番を保持していない。ただし、本発明に係るネットワーク機器制御装置110は、接続機器の動作状態の変化に基づいて、接続機器を特定するため、接続機器がHDMIのような規格に準拠する場合であっても、ユーザが容易に所望の機器を選択することができる。尚、HDMIの詳細は、High−Definition Multimedia Interface Specificationに記載されている。
【0071】
したがって、接続機器識別管理部204が保持する機器情報Tdevは、EUI64の代わりにHDMIの論理アドレスと、論理アドレスに関連づけられた機器タイプ(録画機、再生機、チューナ等)とを含む。また、制御情報Tctrは、EUI64の代わりに、アドレスとしてHDMIの論理アドレスを含む。
【0072】
図9は、図8に示されるネットワーク機器制御装置が表示する画面の一例を示す図である。
【0073】
図9に示される制御機器リストは、ユーザが入力装置等を操作することによって、表示制御部206によって画面に表示される。本実施の形態に係る制御機器リストは、番号401及び機器タイプ402の列から構成されている。上述したように、本実施の形態においては、接続機器からメーカ名や型番等を取得できないことが予想されるため、これらの情報は画面上に表示されていない。尚、図9においては、既に作成済みの制御機器リストが表示されているが、最初にリストを作成するときには、番号401及び機器タイプ402の欄は空白である。また、リスト作成時にユーザが使用するボタンの例として、リストの作成を指示するための選択ボタン403と、既存のリストの消去を指示するためのリストの消去ボタン404と、機器選択処理の終了を指示するための終了ボタン405とが表示されている。
【0074】
以下、図10及び図11を参照しながら、ユーザが制御機器リストを新規作成するために、機器選択ボタン403を選択した場合に、ネットワーク機器制御装置110が実行する処理について詳述する。
【0075】
図10は、図8に示されるネットワーク機器制御装置が実行する処理手順を示すフローチャートであり、図11は、図10に示される処理過程における表示画面の変化を模式的に示す画面遷移図である。
【0076】
ステップS201において、ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによる機器選択ボタン403の選択に応答して、ネットワーク機器制御装置110を除く全ての接続機器、すなわち、AV機器102〜104の電源をオフするように促すメッセージパネルと、確認ボタンとを画面に表示する。より詳細には、表示制御部206は、図11(a)に示される例のように、メッセージとOKボタンとを画面に表示する。図11(a)の段階では、制御情報Tctrが作成されていないので、表示画面上には機器が表示されていない。ユーザは、画面表示に従って、AV機器102〜104の電源をオフした後、確認ボタン(図11(a)のOKボタン)を選択する。ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによる確認ボタンの選択に応答して、ステップS202に進む。
【0077】
尚、ユーザがAV機器102〜104の電源をオフする手間を省くために、機器操作情報取得制御部203がネットワーク100に接続されているAV機器102〜104の各々に対して、STANDBYコマンドを発行して、順次電源オフの要求を指示しても良い。
【0078】
ステップS202において、ネットワーク機器制御装置110は、ユーザが選択する機器のみ電源をオンするように促すメッセージパネルと、確認ボタンとを画面に表示する。より詳細には、表示制御部206は、図11(b)に示される例のように、メッセージとOKボタンとを表示する。ユーザは、画面表示に従って、ネットワーク機器制御装置110の制御対象として選択するAV機器の電源をオンした後、確認ボタンを選択する。
【0079】
ステップS203において、ネットワーク機器制御装置110は、AV機器102〜104の各々に対して、電源状態を問い合わせるためのコマンドを順に送信して、各AV機器の電源状態を調査する。より詳細には、まず、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnとして、電源状態を確認するためのコマンドを、HDMI規格において定義される機器タイプの番号(HDMIでは論理アドレスと呼ばれる)に対して順番に送信する。次に、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnの各々に応答して返信される応答コマンドCres2〜Cresnをコマンド送受信部202から受け取り、受け取った応答コマンドCres2〜Cresnに含まれる情報に基いて、AV機器102〜104の各々が電源オン状態にあるか、電源オフ状態にあるかを判定する。判定後、ネットワーク機器制御装置110は、ステップS204へ進む。
【0080】
ステップS204において、ネットワーク機器制御装置110は、電源オン状態の機器が1台であるか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ステップS203で取得した応答コマンドCres2〜Cresnのうち、電源オンを示すコマンドが1つであるか否かを判定する。ネットワーク機器制御装置110は、電源オン状態の機器が1台である場合には(ステップS204でYes)、ステップS208へ進み、それ以外の場合には(ステップS204でNo)、ステップS205へ進む。
【0081】
ステップS205では、ネットワーク機器制御装置110が複数のAV機器が電源オンであると判断した場合(ステップS204でYesの場合)に、更に、電源オンのAV機器の物理アドレスを調べ、全てが同じ物理アドレスであるか否かを判定する。全てが同じ物理アドレスであれば、ネットワーク制御装置110は、ステップS208へ進み、それ以外の場合にはステップS206へ進む。
【0082】
ステップS206において、ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによって選択されたAV機器が1台でないことを示すメッセージパネルと、継続ボタンと、処理終了ボタンとを表示する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203が複数のAV機器がオン状態であると判定した場合には、表示制御部206は、「複数の機器が電源オンです」と表示する。また、機器操作情報取得制御部203が全てのAV機器がオフ状態であると判定した場合には、「電源オンの機器が見つかりません」と表示する。ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによる機器選択操作の継続もしくは処理終了の選択に応答して、ステップS207へ進む。
【0083】
ステップS207において、ネットワーク機器制御装置110は、機器選択処理を継続するか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ユーザによって継続ボタンと処理終了とのいずれが選択されたかを判定する。ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによって継続ボタンが選択された場合には(ステップS207でYes)、ステップS201へ戻り、それ以外の場合には(ステップS207でNo)、処理を終了する。
【0084】
ステップS208において、ネットワーク機器制御装置110は、電源がON状態の機器のアドレスを制御情報Tctrに記録する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ステップS203において、電源オン状態にあると判定したAV機器を、制御情報Tctrに登録するように要求する指示Iregを接続機器識別管理部204に出力する。接続機器識別管理部204は、機器操作情報取得制御部203から出力された指示Iregによって指定される機器のアドレスを制御情報Tctrに登録する。登録後、ネットワーク機器制御装置110は、ステップS209へ進む。
【0085】
ステップS209において、ネットワーク機器制御装置110は、選択された機器のタイプを表示する。例えば、図10(c)に示されるように、表示制御部206は、機器操作情報取得制御部203が制御情報Tctrに基づいて作成した表示内容Sdevを取得し、制御情報Tctrに含まれる機器を一覧に追加して表示する。ネットワーク機器制御装置110は、選択された機器の表示後、ステップS210へ進む。
【0086】
ステップS210において、コマンドを受け付ける機器全てが選択されたか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、制御情報に登録された機器の数と、応答コマンドを受け付けた機器の数とを比較し、両者が等しい場合に、コマンドを受け付ける機器全てが選択されたと判定する。ネットワーク機器制御装置110は、コマンドを受け付ける機器が全て選択された場合には(ステップS210でYes)、ステップS211へ進み、それ以外の場合には(ステップS210でNo)、ステップS212へ進む。
【0087】
ステップS211において、ネットワーク機器制御装置110は、コマンドを受け付ける機器が全て選択されたことを示すメッセージパネルを表示する。例えば、表示制御部206は、メッセージとして、「制御可能な機器が全て選択されました」と表示する。その後、ネットワーク機器制御装置110は、処理を終了する。
【0088】
ステップS212において、ネットワーク機器制御装置110は、機器選択処理を継続するか否かを判定する。この際、ユーザからの指示を受け付けるために、表示制御部206は、処理継続ボタン及び処理終了ボタンを表示すれば良い。ユーザは、ネットワーク機器制御装置110においてコマンドを受け付ける機器のうち、未選択の機器がある場合には、処理継続ボタンを選択し、それ以外の場合には処理終了ボタンを選択する。ネットワーク機器制御装置110は、ユーザから処理継続の指示を受け付けた場合には(ステップS212でYes)、ステップS201へ戻り、それ以外の場合には(ステップS212でNo)、処理を終了する。
【0089】
尚、一度選択した機器を取り消す場合、接続機器の一覧リスト上で、入力装置の「上」「下」キー等により機器の行を選び、入力装置の「選択」キーを操作することによって、選択を解除しても良い。この場合、「選択」キーの操作に応答して、接続機器識別管理部204は、制御情報Tctrから選択された機器のアドレスを削除すれば良い。
【0090】
また、接続機器識別管理部204は、ステップS208において作成した制御情報Tctrを不揮発性メモリ209に保存する。この結果、不揮発性メモリ209は、ネットワーク100に接続されている全てのAV機器102〜104のアドレス及び種別を含む機器情報Tdevと、ネットワーク機器制御装置110の制御対象に選択された機器のアドレスを含む制御情報Tctrとを記憶する。次回にネットワーク機器制御装置110の電源がオンされたときには、接続機器識別管理部204は、不揮発性メモリに記憶される機器情報Tdev及び制御情報Tctrをメモリ208に読み出する。機器操作情報取得制御部203は、メモリ208内の機器情報Tdev及び制御情報Tctrに含まれる機器のアドレスの存在を確認するコマンドを発行して、応答の有無に基づいて、各機器がネットワーク100上に存在するか否かを判定する。
【0091】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置110も、ネットワーク100に接続されているAV機器102〜104の動作状態の変化を検出し、動作状態が変化した機器のアドレスを制御情報Tctrに記録する。したがって、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置110によれば、HDMIのように、機器が機器固有の番号やメーカ名、機器型番等を取得できない規格(IEEE1394とは異なる規格)に準拠する場合であっても、実施の形態1と同様に、確実かつ容易に所望の機器をネットワーク機器制御装置110の制御対象として選択することが可能となる。
【0092】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るネットワーク機器制御装置101の基本的な構成は、実施の形態1に係るものと同様であるので、以下の説明では、図1〜図3を援用し、本実施の形態と実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0093】
特に、本実施の形態においては、制御要求判定部207の機能を中心に説明する。
【0094】
IEEE1394等のネットワーク100に接続されるネットワーク機器制御装置101は、他のAV機器102〜104に制御コマンドを発行して、これらを制御するだけでなく、他のAV機器102〜104から制御コマンドを受け付ける場合がある。例えば、ネットワーク機器制御装置101がテレビの一部として構成される場合、AV機器102〜104からサービスの選択や、入力切り替え、電源オフ等の制御コマンドを受け付けることが考えられる。
【0095】
仮に、ネットワーク100に2台のAV機器のみ(ネットワーク機器制御装置101及び1台のAV機器)が接続されている場合、すなわち、AV機器同士が1対1の接続関係である場合には、制御コマンドの発行元を特定することができるので、ユーザは、2台の機器相互の操作を十分予想することができる。
【0096】
一方、ネットワーク100に3台以上のAV機器が接続される場合には、AV機器の数が増加するにつれて、あるAV機器に制御コマンドを送信する機器の数が増加する。したがって、ユーザが予期していないときに、あるAV機器が予期せぬAV機器からコマンドを受け取り、この結果、当該あるAV機器に対するユーザの操作が妨げられる可能性がある。また、あるAV機器で想定するコマンドシーケンスとは異なるコマンドや、不明なコマンドを発行するAV機器が存在する場合、当該あるAV機器が想定外の状態に陥る可能性もある。
【0097】
このような事態を避けるため、制御要求判定部207は、受け取った制御コマンドが予め指定された機器から送信されたものであるか否かを判定する。より詳細には、制御要求判定部は、接続機器識別管理部204のメモリ208に記憶される制御情報Tctrをコマンドの受け付けを許可する機器のリストとして使用し、受け取った制御コマンドに規定される処理を実行するか否かを判定する。
【0098】
以下、図12を参照しながら、AV機器102は、ネットワーク機器制御装置101の制御対象として登録されているが、AV機器104は、制御対象として登録されていない場合の処理の具体例を説明する。
【0099】
図12は、本発明の実施の形態3に係るネットワーク機器制御装置による制御コマンド判定処理を模式的に示す図である。以下の説明では、制御情報TctrにAV機器102のアドレスAddr2と、AV機器103のアドレスAddr3とが含まれている場合を想定する。
【0100】
AV機器102がネットワーク機器制御装置101に制御コマンドCctr2を発行した場合、通信制御部201は、受信したコマンドが自機器宛てのコマンドであることを解釈し、受信したコマンドCctr2をコマンド送受信部202に渡す。コマンド送受信部202は、通信制御部201から受け取ったコマンドCctr2が自機器宛の制御コマンドもしくは状態問い合わせコマンドである場合には、受け取ったコマンドCctr2を制御要求判定部207に出力する。制御要求判定部207は、接続機器識別管理部204がメモリ208に保持する制御情報Tctrを取得し、制御情報TctrにコマンドCtrl2を送信したAV機器102のアドレスAddr2が含まれるか否かを判定する。ここで、AV機器102のアドレスAddr2は、制御情報Tctrに含まれているため、制御要求判定部207は、受け取ったコマンドCctr2の内容を解釈し、ネットワーク機器制御装置101が備える各機能の制御系である処理部210へ指示Ictrを出力する。
【0101】
一方、AV機器104がネットワーク機器制御装置101に制御コマンドCctrnを発行した場合、制御要求判定部207は、通信制御部201及びコマンド送受信部202を経て、受信コマンドCctrnを受け取る。しかしながら、AV機器104のアドレスAddrnは、制御情報Tctrに含まれていないので、制御要求判定部207は、受け取ったコマンドCctrnを破棄する。また、制御要求判定部207は、受け取ったコマンドの送信元アドレス(AV機器104のアドレスAddrn)に対して、応答コマンドCrejの発行を要求する指示Irejをコマンド送受信部202に出力する。コマンド送受信部202は、制御要求判定部207からの指示Irejに従い、コマンドCctrnの処理を拒絶したことを示す応答コマンドCrejをAV機器104に出力する。
【0102】
尚、本実施の形態においては、ネットワーク機器制御装置101がIEEE1394に準拠する場合の処理について説明したが、上記の制御要求判定部207の処理は、実施の形態2に係るネットワーク機器制御装置にも同様に適用することができる。
【0103】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101によれば、ユーザの操作を妨げることがないように、特定機器からの制御処理のみ許可することが可能となる。また、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101によれば、異常なコマンドを発行する機器が存在する場合でも、当該以上のコマンドの処理を行わないように制御することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明に係るネットワーク機器制御装置は、例えば、テレビ、録画機、デジタルチューナ等のAV機器に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施の形態1に係るネットワーク機器制御装置の概略構成を示すブロック図
【図2】図1に示される接続機器識別管理部が保持する機器情報の一例を示す図
【図3】図1に示される接続機器識別管理部が作成する制御情報の一例を示す図
【図4】図1に示されるネットワーク機器制御装置が表示する画面の一例を示す図
【図5】図1に示されるネットワーク機器制御装置が実行する処理手順を示すフローチャート
【図6】図5に示される処理過程における表示画面の変化を模式的に示す画面遷移図
【図7】各AV機器の動作状態の変化を模式的に示す図
【図8】本発明の実施の形態2に係るネットワーク機器制御装置の概略構成を示すブロック図
【図9】図8に示されるネットワーク機器制御装置が表示する画面の一例を示す図
【図10】図8に示されるネットワーク機器制御装置が実行する処理手順を示すフローチャート
【図11】図10に示される処理過程における表示画面の変化を模式的に示す画面遷移図
【図12】本発明の実施の形態3に係るネットワーク機器制御装置による制御コマンド判定処理を模式的に示す図
【符号の説明】
【0106】
100 ネットワーク
101、110 ネットワーク機器制御装置
102、103、104 AV機器
201 通信制御部
202 コマンド送受信部
203 機器操作情報取得制御部
204 接続機器識別管理部
205 キー操作入力情報取得部
206 表示制御部
207 制御要求判定部
208 メモリ
209 不揮発性メモリ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワーク機器を制御する装置に関し、より特定的には、IEEE1394等のデジタルネットワークに接続されるオーディオ・ビデオ機器の動作を制御コマンドよって制御する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、IEEE1394等の規格に準拠し、デジタルネットワーク(以下、単に「ネットワーク」という)を構成することができるオーディオ・ビデオ機器(以下、「AV機器」という)が知られている。当該AV機器は、ネットワークを介して接続される他のAV機器と相互にコマンドを交換することによって、他のAV機器の情報を取得したり、他のAV機器の動作を制御したりすることができる。AV機器同士が交換するコマンドとして、例えば、デジタルチューナを搭載するテレビに対して、デジタルチューナの選局を指示するコマンドや、内部入力の切り替えを指示するコマンドが挙げられる。
【0003】
AV機器同士の連携を可能とするコマンドの仕様は、ネットワーク規格に基づいて定められている。例えば、IEEE1394に準拠するAV機器を認識するためのコマンドや、当該コマンドに含まれる情報は、1394 Trade Association(1394TA)によって仕様が定められている。また、IEEE1394の規格では、機器に、一意に特定できる固有番号を保持するConfigurationROMの仕様が定められている。ただし、IEEE1394以外の規格では、IEEE1394の固有番号に相当する番号が定められていない場合がある。
【0004】
また、従来、あるAV機器がネットワークに接続される他のAV機器の情報を取得した後、取得したAV機器の情報を表示画面上に接続機器一覧として表示する機能が知られている。ある種のAV機器には、CPU資源・ネットワーク資源等の制約や、制御動作の安定性を考慮して、制御可能機器の数に上限が設けられる場合がある。この場合、ユーザは、画面上に表示される接続機器一覧を参照して、接続機器を選択することができる。例えば、テレビに制御可能機器数を超える数のAV機器が接続される場合を想定する。ユーザは、リモコンやキーを操作して、テレビの画面上に表示される接続機器一覧から制御可能機器数の範囲内でテレビから制御を受けるAV機器を選択する。テレビは、ユーザから選択されたAV機器を制御対象として設定する。
【特許文献1】特開2003−108451号公報
【非特許文献1】IEEE、「IEEE1394 Standard for a High Performance Serial Bus」、IEEE Std 1394−1995、1996年8月30日
【非特許文献2】IEEE、「IEEE1394 Standard for a High Performance Serial Bus−Amendment 1」、IEEE Std 1394a−2000、2000年
【非特許文献3】International Electrotechnical Commission(IEC)、「Consumer audio/video equipment−Digital interface」、IEC61883
【非特許文献4】1394 Trade Association(1394TA)、「Configuration ROM for AV/C Devices 1.0」、TA Document 1999027
【非特許文献5】1394TA、「AV/C Digital Interface Command Set General Specification」、TA Document 1999026
【非特許文献6】High−Definition Multimedia Interface Specification
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述したように、従来のAV機器が接続機器一覧を表示する機能を備えている場合、ユーザは、画面に表示される接続機器一覧を参照しながら、制御可能機器数を超える数のAV機器の中から、所望のAV機器を選択することができる。
【0006】
しかしながら、上記のような従来のAV機器には、次のような問題がある。
【0007】
まず、同一のAV機器が複数接続される場合には、ユーザは、接続機器一覧上の機器表示と、実際に接続されている機器との対応関係を容易に把握できないという問題がある。
【0008】
より詳細には、ユーザがネットワーク接続可能なデジタルビデオテープレコーダ(DVHS)やハードディスクレコーダ(HDR)、デジタルチューナ等のAV機器を複数所有している場合、同一のネットワークにデジタルチューナや複数の録画機器等が複数接続される。ネットワークに接続されるAV機器の数が増加しても、AV機器のモデル番号等の情報をAV機器から取得することができる場合には、ユーザは、画面に表示される接続機器一覧から容易に接続機器を識別し、選択することができる。ただし、ユーザが同一のAV機器をネットワークに接続した場合、接続機器一覧には、同一の情報(モデル番号等)が表示される。仮に、ユーザが同一のAV機器の接続順序を把握していれば、画面上の接続機器一覧から所望のAV機器を選択できる場合もあるが、それ以外の場合には、複数の同一機器を画面上で容易に区別できない以上、本来ユーザが選択したい機器とは異なる機器を画面上で誤って選択してしまう可能性がある。
【0009】
特に、AV機器が保持する情報は、インタフェース規格に応じて異なるため、規格によっては、必ずしも表示画面上にユーザによって区別が容易な情報を表示することができない。例えば、IEEE1394に準拠するAV機器は、Configuration ROMに、メーカ名やモデル名等の情報を少なくとも保持する。これに対して、例えば、High Definition Multimedia Interface(HDMI)に準拠する機器は、機器固有の番号のみならず、モデル番号等の情報をも保持していない場合がある。後者の場合、同一機器について、ユーザが区別できる情報を接続機器一覧上で提示することは困難である。
【0010】
次に、同一のネットワークに接続されるAV機器が増加するにつれて、AV機器相互の制御が煩雑になるという問題がある。
【0011】
上述したように、ネットワークに接続されるAV機器は、他のAV機器からのコマンドによって制御される場合がある。あるAV機器が複数の制御コマンドを受け取ると、制御コマンドを受け取った順に、制御コマンドで指定される処理を実行するため、ユーザが意図しない動作をする可能性が考えられる。例えば、テレビと複数の録画機器とがネットワークを介して接続される場合を想定する。ある録画機器がテレビを操作するための制御コマンドを発行した後に、他の録画機器が他の制御コマンドを発行すると、テレビが後に受け取った制御コマンドの処理を実行することによって、先に受け取ったコマンドによる動作が中断されることが考えられる。したがって、ユーザがテレビの視聴中に、録画機器等から発行された制御コマンドによって、テレビの選局が変更されたり、入力が切り替えられたりする可能性がある。
【0012】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、ネットワークに接続された機器の情報を識別コマンドだけでなく、ユーザ操作による動作状態の遷移を検出して、機器の認識や選択を可能とするネットワーク機器制御装置を提供することを目的とする。更に、本発明は、ネットワークに送出された制御コマンドによって動作が中断されることを低減するために、ユーザの指示に基づいて制御を受け付ける機器を明示的に指定することができるネットワーク機器制御装置を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ネットワーク内で一意なアドレスが割り当てられる1以上の機器に、ネットワークを介して接続されるネットワーク機器制御装置であって、ネットワークを介して機器と通信する通信部と、通信部を介して、機器にコマンドを送信すると共に機器から送信されるコマンドを受信するコマンド送受信部と、機器の各々のアドレスと種別とが関連づけられた接続機器情報を記憶するメモリと、機器の各々に動作状態の返信を要求する状態確認コマンドの送信をコマンド送受信部に指示すると共に、状態確認コマンドに応答して機器から返信され、かつ、機器が第1の動作状態と、第1の動作状態から変化した第2の動作状態のいずれにあるかを示す状態応答コマンドをコマンド送受信部から受け取る機器操作情報取得制御部と、状態応答コマンドに基づいて、第2の動作状態にある機器のアドレスを含む制御情報をメモリに記録する接続機器識別管理部とを備える。
【0014】
この場合、接続機器情報の表示画面への表示を制御する表示制御部を更に備え、表示制御部は、制御情報にアドレスが含まれる機器を他の機器と区別して表示しても良い。
【0015】
また、表示制御部は、機器の各々を第1の動作状態にするように指示する表示を表示画面に表示した後、機器の1つを第2の状態にするように指示する表示を表示画面に表示しても良い。
【0016】
また、表示制御部によって区別して表示される機器を選択するキー入力を受け付けるキー操作入力情報取得部を更に備え、機器操作情報取得制御部は、キー操作入力情報取得部によるキー入力の受け付けに応答して、キー入力によって選択された機器のアドレスを、制御情報として記録しても良い。
【0017】
更に、ネットワーク機器制御装置は、機器から送信された制御要求コマンドをコマンド送受信部から受け取り、選択機器情報に含まれる機器から送信された制御要求コマンドを解釈し、制御要求コマンドに規定される処理の実行を指示する制御要求判定部を備えても良い。この場合、制御要求判定部は、制御要求コマンドの発信元アドレスが制御情報に含まれている場合にのみ、処理の実行を指示する。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の機器が接続され、更に同一の機器がネットワークに接続された場合でも、ユーザの意図した機器を容易に選択することが可能となる。また、機器が固有の情報を保持しない規格のネットワーク機器においても、ユーザが意図した通りに機器を選択することができる。加えて、本発明によれば、選択した機器以外からのコマンドの実行を抑制することも可能になるので、ユーザが意図している動作が他の機器からのコマンドによって妨げられることが抑制される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明の各実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0020】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係るネットワーク機器制御装置の概略構成を示すブロック図である。また、図2は、図1に示される接続機器識別管理部204が保持する機器情報Tdevの一例を示す図であり、図3は、図1に示される接続機器識別管理部204が作成する制御情報Tctrの一例を示す図である。
【0021】
まず、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101の基本的概念について説明する。本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101は、例えばテレビ等のAV機器の一部として構成され、デジタルネットワークを介して接続される他のAV機器102〜104にコマンドを送信することによって、AV機器102〜104から情報の取得及びこれらの制御を行う。ネットワーク機器制御装置101は、初めてネットワーク100に接続されたときに、ネットワーク100に接続される全てのAV機器102〜104の種別等の情報を取得し、取得した情報を図2に示される機器情報Tdevとして保持する。
【0022】
ただし、上述したように、同一のAV機器が複数ネットワーク100に接続されている場合には、ユーザは、ネットワーク機器制御装置101が取得したAV機器の情報に基づいて、AV機器を容易に特定することができない。そこで、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101は、ユーザが所望のAV機器を操作したときに、当該AV機器に生じる動作状態の変化を検出して、動作状態の変化が検出されたAV機器のアドレスを、図3に示される制御情報Tctrとして記憶する。すなわち、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置100は、自身が保持する接続機器の情報からユーザに所望の機器を選択させるのではなく、ユーザが選択した機器の状態変化に基づいて、ユーザが選択したAV機器を特定するものである。
【0023】
図1を参照して、ネットワーク100に、ネットワーク機器制御装置(AV機器)101と、AV機器102〜104が接続されている。ネットワーク機器制御装置101は、通信制御部201と、コマンド送受信部202と、機器操作情報取得制御部203と、メモリ208を含む接続機器識別管理部204と、キー操作入力情報取得部205と、表示制御部206と、制御要求判定部207と、不揮発性メモリ209と、処理部210とを備える。
【0024】
通信制御部201は、ネットワーク100の規格に応じた通信手順に従い、ネットワーク100を介してAV機器102〜104と通信し、AVデータやコマンド等を送受信する。
【0025】
コマンド送受信部202は、機器操作情報取得制御部203からのコマンド送信指示Isndに従い、通信制御部201を介してAV機器102〜104に対してコマンドCst2〜Cstnを送信する。また、コマンド送受信部202は、コマンドCst2〜Cstnに応答してAV機器102〜104から返送されるコマンドCres2〜Cresnを通信制御部201から受け取る。更に、コマンド送受信部202は、AV機器102〜104がネットワーク機器制御装置101を制御するために送信したコマンドCctrを通信制御部201から受け取り、受け取ったコマンドCctrを制御要求判定部207へ出力する。
【0026】
機器操作情報取得制御部203は、コマンド送受信部202に対してコマンドの送信を要求する指示Isndを出力する。また、機器操作情報取得制御部203は、コマンド送信指示Isndに従って送信されたコマンドに対する応答コマンドCres2〜Cresnをコマンド送受信部202から受け取る。
【0027】
接続機器識別管理部204は、ネットワーク100に接続された全てのAV機器102〜104のアドレスと、機器種別、メーカ名、モデル番号等の情報とが関連づけられた機器情報Tdevを、メモリ208に記憶する。また、機器操作情報取得制御部203からの指示に従って、ユーザがネットワーク機器制御装置101の制御対象として選択したAV機器のアドレスを、制御情報Tctrとして、メモリ208に記憶する。更に、接続機器識別管理部204は、メモリ208に保持する機器情報Tdev及び制御情報Tctrを不揮発性メモリ209に格納すると共に、不揮発性メモリ209から読み出した機器情報Tdev及び制御情報Tctrをメモリ208に保持する。
【0028】
尚、機器操作情報取得制御部203及び接続機器識別管理部204が実行する制御情報作成処理の詳細については後述する。
【0029】
キー操作入力情報取得部205は、リモコンや前面パネルに配置されるボタン等の入力装置(図示せず)からのユーザ入力を受け付け、受け付けたユーザ入力の処理内容を判断する。
【0030】
表示制御部206は、ネットワーク機器制御装置101が有する表示装置や、ネットワーク機器制御装置101が接続される外部の表示装置に、メニュー画面やユーザ操作についての情報を表示する。
【0031】
制御要求判定部207は、AV機器102〜104がネットワーク機器制御装置101を操作するために送信した制御コマンドCctrをコマンド送受信部202から取得して、取得したコマンドCctrを解釈し、コマンドCctrによって指定される処理の指示Ictrを処理部210に出力する。
【0032】
処理部210は、制御要求判定部207から出力される指示Ictrに従って、ネットワーク機器制御装置101が備える機能を実行するための処理を行う。
【0033】
以下、図1に示されるネットワーク機器制御装置101が実行する機器情報Tdevの作成処理と、制御情報Tctrの作成処理とについて、順を追って説明する。以下においては、ネットワーク100がIEEE1394に準拠して構成されている場合を想定する。
【0034】
まず、図2に示される機器情報Tdevの作成処理について説明する。
【0035】
ネットワーク機器制御装置101は、ネットワーク100に最初に接続された際に、接続される全てのAV機器102〜104に対して、Configuration ROMの読み出しを指示するIEEE1394で規定されるトランザクション実行し、AV機器102〜104の情報を取得する。
【0036】
より詳細には、ネットワーク機器制御装置101がネットワーク100に接続されたときに、まず、通信制御部201は、機器接続時に発生するバスリセットを検知する。次に、通信制御部201によるバスリセットの検知に基づいて、機器操作情報取得制御部203は、AV機器102に対して、Configuration ROMの情報を取得するためのトランザクションを実行する。
【0037】
ここで、AV機器102〜104の各々が保持するConfiguration ROMには、ネットワーク100上で各AV機器を一意に識別するためのアドレスとして用いられるEUI64(64−bit Extended Unique Identifier)や、メーカ名及びモデル名を示す文字列等が記録されている。尚、Configuration ROMに記録されるデータフォーマットの詳細は、1394TAが発行する「Configuration ROM for AV/C Devices 1.0」に記載されている。また、機器の機能を判断するために、1394TAによって規定されるAV/Cコマンド内のUNIT_info、SUBUNIT_infoに含まれる情報や、サポートするメディアのフォーマット情報や、機器の属性を示すIdentifier Descriptor等の情報を読み出すことによって、AV機器102の種別がDVHSやDVC、HDR、チューナ等のいずれの種別であるかを判断することができる。
【0038】
機器操作情報取得制御部203は、上述のトランザクションをネットワーク100に接続されるAV機器103〜104に対しても同様に実行する。
【0039】
ネットワーク機器制御装置101から送信されたコマンドに応答して、AV機器102〜104から返信される応答コマンドの管理は、接続機器識別管理部204によって行われる。接続機器識別管理部204は、応答コマンドから取得した情報を、機器情報Tdev(図2)としてメモリ208に格納する。
【0040】
ユーザがネットワーク100に接続されたAV機器のリストを参照したい場合、ユーザは、リモコンやキー等の入力装置(図示せず)を操作して、接続機器のリスト表示機能の実行を指示する。キー操作入力情報取得部205は、ユーザ入力を判断して、機器操作情報取得制御部203に接続機器リストの表示を指示する信号Sdisを出力する。機器操作情報取得制御部203は、接続機器識別管理部204のメモリ208に記憶されている機器情報Tdevを取得し、機器情報Tdevに基づいて作成した表示内容Sdevを表示制御部206に出力する。表示制御部206は、機器操作情報取得制御部203から受け取った表示内容Sdevを画面に表示する。
【0041】
図4は、図1に示されるネットワーク機器制御装置が表示する画面の一例を示す図である。
【0042】
図4に示される例においては、画面上で一意な番号301と、機器種別302と、メーカ名303と、機器型番304とが機器毎に表示されている。例えば、ハードウェア資源や、ネットワーク資源を考慮して、ネットワーク機器制御装置101が制御可能な機器数が制限されている場合には、ユーザは、入力装置を操作して、図4に示される画面上で、ネットワーク機器制御装置101の制御対象機器を選択する。
【0043】
具体的には、表示制御部206は、図2に示される一覧表の各行のうち、選択されている1行の選択状態を示すために、選択されている1行の色を他の行の色から変化させる。表示制御部206は、リモコンの「上」「下」キー等の操作に応じてキー操作入力情報取得部205から出力される指示に従い、各機器の選択状態を変化させて表示する。その後、ユーザが入力装置の「選択キー」等を押下したことに応答して、機器操作情報取得制御部203は、選択された機器を制御対象機器として登録を要求する指示Iregを接続機器識別管理部204に出力する。接続機器識別管理部204は、指示された機器(ユーザに選択された機器)のアドレスをメモリ208に記録し、図3に示される制御情報Tctrを作成する。
【0044】
尚、画面上においては、例えば、ユーザによる選択が完了した機器の番号の色を更に変更することによって、選択された機器を示される。また、機器を選択するために、機器一覧に「操作する/しない」のいずれかを選択する列を追加しても良い。
【0045】
ただし、ネットワーク100に同一のAV機器、すなわち、メーカ名及び型番が同一のAV機器が複数接続されている場合、画面上には同一の情報が複数表示される。図4の例においては、番号1及び番号2によって特定される2台の機器が同一である。この場合、ユーザは、同一機器の接続順序を把握していない限り、画面に表示される2つの機器(番号1及び番号2)と、実際の機器との対応関係を把握することができない。また、ネットワーク機器制御装置101は、AV機器102〜103を識別可能なアドレスをメモリ208に保持しているが、仮に、アドレスを画面に表示しても、ユーザはアドレスと機器との対応関係を容易に把握することはできない。
【0046】
そこで、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101は、上述の機器選択処理とは別に、ユーザが対話的に機器を選択する機能を備える。当該機能は、ユーザが入力装置の操作による機器選択ボタン305の選択に応答して実行される。尚、ユーザが機器の選択を完了した場合、または、機器の選択をする必要がない場合には、入力装置の操作による終了ボタン306の選択によって、機器選択処理を終了する。
【0047】
以下、図5〜図7を参照しながら、ユーザが機器選択ボタン305を選択した場合の処理について詳述する。
【0048】
図5は、図1に示されるネットワーク機器制御装置が実行する処理手順を示すフローチャートである。また、図6は、図5に示される処理過程における表示画面の変化を模式的に示す画面遷移図であり、図7は、各AV機器の動作状態の変化を模式的に示す図である。
【0049】
ステップS101において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによる機器選択ボタン305の選択に応答して、ネットワーク機器制御装置101を除く全ての接続機器、すなわち、AV機器102〜104の電源をオフするように促すメッセージパネルと、確認ボタンとを画面に表示する。より詳細には、表示制御部206は、図6(a)に示される例のように、メッセージとOKボタンとを画面に表示する。ユーザは、画面表示に従って、図7(a)に示されるように、AV機器102〜104の電源をオフした後、確認ボタン(図6(a)のOKボタン)を選択する。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによる確認ボタンの選択に応答して、ステップS102に進む。
【0050】
尚、ユーザがAV機器102〜104の電源をオフする手間を省くために、機器操作情報取得制御部203がネットワーク100に接続されているAV機器102〜104の各々に対して、POWER Controlコマンドを発行して、順次電源オフの要求を指示しても良い。
【0051】
ステップS102において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザが選択する機器のみ電源をオンするように促すメッセージパネルと、確認ボタンとを画面に表示する。より詳細には、表示制御部206は、図6(b)に示される例のように、メッセージとOKボタンとを表示する。ユーザは、画面表示に従って、ネットワーク機器制御装置101の制御対象として選択するAV機器の電源をオンした後、確認ボタンを選択する。
【0052】
尚、ここでは、説明を容易にするために、ユーザがネットワーク機器制御装置101の制御対象として、AV機器103を選択した場合を想定する。この場合、図7(b)に示されるように、AV機器103の動作状態のみがOFF状態からON状態へと変化する。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによる確認ボタンの選択に応答して、ステップS103へ進む。
【0053】
ステップS103において、ネットワーク機器制御装置101は、AV機器102〜104の各々に対して、POWER Statusコマンドを順に送信して、各AV機器の電源状態を調査する。より詳細には、まず、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnとして、POWER StatusコマンドをAV機器102〜104の各々に送信する。次に、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnの各々に応答して返信される応答コマンドCres2〜Cresnをコマンド送受信部202から受け取り、受け取った応答コマンドCres2〜Cresnに含まれる情報に基いて、AV機器102〜104の各々が電源オン状態にあるか、電源オフ状態にあるかを判定する。判定後、ネットワーク機器制御装置101は、ステップS104へ進む。
【0054】
ステップS104において、ネットワーク機器制御装置101は、電源オン状態の機器が1台であるか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ステップS103で取得した応答コマンドCres2〜Cresnのうち、電源オンを示すコマンドが1つであるか否かを判定する。ネットワーク機器制御装置101は、電源オン状態の機器が1台である場合には(ステップS104でYes)、ステップS107へ進み、それ以外の場合は(ステップS104でNo)、ステップS105へ進む。
【0055】
ステップS105において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによって選択されたAV機器が1台でないことを示すメッセージパネルと、継続ボタンと、処理終了ボタンとを表示する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203が複数のAV機器がオン状態であると判定した場合には、表示制御部206は、「複数の機器が電源オンです」と表示する。また、機器操作情報取得制御部203が全てのAV機器がオフ状態であると判定した場合には、「電源オンの機器が見つかりません」と表示する。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによる機器選択操作の継続もしくは処理終了の選択に応答して、ステップS106へ進む。
【0056】
ステップS106において、ネットワーク機器制御装置101は、機器選択処理を継続するか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ユーザによって継続ボタンと処理終了とのいずれが選択されたかを判定する。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによって継続ボタンが選択された場合には(ステップS106でYes)、ステップS101へ戻り、それ以外の場合には(ステップS106でNo)、処理を終了する。
【0057】
ステップS107において、ネットワーク機器制御装置101は、接続機器の一覧リストにおいて、対象となる機器表示の色を変更する。例えば、図6(c)に示されるように、表示制御部206は、機器操作情報取得制御部203によって電源オン状態であると判定された機器表示の色を変更する。尚、上述したような「使用する/しない」の選択列を接続機器リストに追加する場合には、この段階において、当該選択列や丸印等の選択記号を表示しても良い。ネットワーク機器制御装置101は、表示色の変更後、ステップS108へ進む。
【0058】
ステップS108において、ネットワーク機器制御装置101は、表示制御部206は、ユーザに選択を有効にするか否かの確認を促すメッセージパネルと、確認ボタンとを表示する。例えば、表示制御部206は、メッセージとして、「選択した機器の場合OKを押してください」と表示する。ユーザは、ユーザは画面上のメッセージに従って確認ボタンを選択する。ユーザによる確認ボタンの選択に応答して、キー操作入力情報取得部205は、ユーザによって確認ボタンが選択されたことを示す信号Sselを機器操作情報取得制御部203に出力する。その後、ネットワーク機器制御装置101は、ステップS109へ進む。
【0059】
ステップS109において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによって選択された機器を制御情報として記録する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、キー操作入力情報取得部205から出力された信号Sselに従い、ステップS103において、電源オン状態にあると判定したAV機器を、制御情報Tctrに登録するように要求する指示Iregを接続機器識別管理部204に出力する。接続機器識別管理部204は、機器操作情報取得制御部203から出力された指示Iregによって指定される機器のアドレスを制御情報Tctrに登録する。登録後、ネットワーク機器制御装置101は、ステップS110へ進む。
【0060】
ステップS110において、ネットワーク機器制御装置101は、選択された機器の数が制御可能数に到達したか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ユーザが選択した機器の数と、ネットワーク機器制御装置101の制御可能数とを比較し、両者が等しい場合に、選択数が制御可能数に到達したと判定する。ネットワーク機器制御装置101は、選択機器数が制御可能数に到達した場合には(ステップS110でYes)、ステップS110へ進み、それ以外の場合には(ステップS110でNo)、ステップS112へ進む。
【0061】
ステップS111において、ネットワーク機器制御装置101は、ユーザによって選択された機器の数が最大になったことを示すメッセージパネルを表示する。例えば、表示制御部206は、メッセージとして、「選択した機器の数が最大になりました」と表示する。その後、ネットワーク機器制御装置101は、処理を終了する。
【0062】
ステップS112において、ネットワーク機器制御装置101は、機器選択処理を継続するか否かを判定する。尚、このステップS112における処理を実行するために、表示制御部206は、ステップS105と同様に、画面上にメッセージと、継続ボタンと、終了ボタンとを表示すれば良い。ネットワーク機器制御装置101は、ユーザから処理継続の指示を受け付けた場合には(ステップS112でYes)、ステップS101へ戻り、それ以外の場合には(ステップS112でNo)、処理を終了する。
【0063】
尚、一旦制御対象装置として選択されたAV機器を制御対象から取り消すために、接続機器一覧リスト表示画面(図4)に選択解除機能を追加しても良い。具体的には、画面上で入力装置の「上」及び「下」キー等を用いて、一旦制御対象装置に追加された機器の行が選択されている状態で、ユーザが入力装置の「選択」キー等を押下したときに、接続機器識別管理部204は、選択されている機器についての情報を制御情報Tctrから削除すれば良い。
【0064】
尚、接続機器識別管理部204は、ステップS109において作成した制御情報Tctrを不揮発性メモリ209に保存する。この結果、不揮発性メモリ209は、ネットワーク100に接続されている全てのAV機器102〜104のアドレス及び種別を含む機器情報Tdevと、ネットワーク機器制御装置101の制御対象に選択された機器のアドレスを含む制御情報Tctrとを記憶する。不揮発性メモリ209に保存された機器情報Tdevと制御情報Tctrとは、次回にネットワーク機器制御装置101の電源がオンされた場合、あるいは、次回にバスリセットが発生した場合に、接続機器識別管理部204によってメモリ208上に読み出される。また、機器情報Tdev及び制御情報Tctrには、ネットワーク100に接続されるAV機器102〜104を一意に識別可能なアドレス(EUI64)が記録されている。これにより、ネットワーク機器制御装置101は、一旦作成された機器情報Tdev及び制御情報Tctrを再利用して、機器を識別するためのトランザクションの発生を低減することができる。
【0065】
以上説明したように、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101は、ネットワーク100に接続されているAV機器102〜104の動作状態の変化を検出し、動作状態が変化した機器のアドレスを制御情報Tctrに記録する。したがって、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101によれば、ユーザは、表示画面を参照しながら、対話的に、所望の機器の動作状態を変化させることによって、確実に所望の機器をネットワーク機器制御装置101の制御対象として選択することが可能となる。
【0066】
(実施の形態2)
図8は、本発明の実施の形態2に係るネットワーク機器制御装置の概略構成を示すブロック図である。
【0067】
本発明の実施の形態2に係るネットワーク機器制御装置の基本的な構成は、実施の形態1に係るものと同様であるので、以下においては、本実施の形態と実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0068】
まず、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置110は、制御対象に選択されたAV機器の一覧リストを画面に表示する点で、実施の形態1とは異なる。そのため、機器操作情報取得制御部203は、制御情報Tctrを接続機器識別管理部204から取得し、制御情報Tctrに基づいて作成した表示内容Sdevを表示制御部206へ出力する。表示制御部206は、機器操作情報取得制御部203から出力された表示内容Sdevを画面に表示する。
【0069】
また、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置110は、HDMIに準拠するネットワークに接続されるAV機器について、制御情報Tctrを作成する点で、IEEE1394に準拠するネットワークに接続される実施の形態1に係る装置とは相違する。
【0070】
以下、ネットワーク機器制御装置110がHDMIに準拠するネットワークに接続される場合に、接続機器リストを作成する方法について説明する。実施の形態1で説明したように、IEEE1394に準拠する機器は、固有番号やメーカ名、機器型番等の情報を保持する。これに対し、HDMIに準拠する機器は、必ずしも固有番号やメーカ名、機器型番を保持していない。ただし、本発明に係るネットワーク機器制御装置110は、接続機器の動作状態の変化に基づいて、接続機器を特定するため、接続機器がHDMIのような規格に準拠する場合であっても、ユーザが容易に所望の機器を選択することができる。尚、HDMIの詳細は、High−Definition Multimedia Interface Specificationに記載されている。
【0071】
したがって、接続機器識別管理部204が保持する機器情報Tdevは、EUI64の代わりにHDMIの論理アドレスと、論理アドレスに関連づけられた機器タイプ(録画機、再生機、チューナ等)とを含む。また、制御情報Tctrは、EUI64の代わりに、アドレスとしてHDMIの論理アドレスを含む。
【0072】
図9は、図8に示されるネットワーク機器制御装置が表示する画面の一例を示す図である。
【0073】
図9に示される制御機器リストは、ユーザが入力装置等を操作することによって、表示制御部206によって画面に表示される。本実施の形態に係る制御機器リストは、番号401及び機器タイプ402の列から構成されている。上述したように、本実施の形態においては、接続機器からメーカ名や型番等を取得できないことが予想されるため、これらの情報は画面上に表示されていない。尚、図9においては、既に作成済みの制御機器リストが表示されているが、最初にリストを作成するときには、番号401及び機器タイプ402の欄は空白である。また、リスト作成時にユーザが使用するボタンの例として、リストの作成を指示するための選択ボタン403と、既存のリストの消去を指示するためのリストの消去ボタン404と、機器選択処理の終了を指示するための終了ボタン405とが表示されている。
【0074】
以下、図10及び図11を参照しながら、ユーザが制御機器リストを新規作成するために、機器選択ボタン403を選択した場合に、ネットワーク機器制御装置110が実行する処理について詳述する。
【0075】
図10は、図8に示されるネットワーク機器制御装置が実行する処理手順を示すフローチャートであり、図11は、図10に示される処理過程における表示画面の変化を模式的に示す画面遷移図である。
【0076】
ステップS201において、ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによる機器選択ボタン403の選択に応答して、ネットワーク機器制御装置110を除く全ての接続機器、すなわち、AV機器102〜104の電源をオフするように促すメッセージパネルと、確認ボタンとを画面に表示する。より詳細には、表示制御部206は、図11(a)に示される例のように、メッセージとOKボタンとを画面に表示する。図11(a)の段階では、制御情報Tctrが作成されていないので、表示画面上には機器が表示されていない。ユーザは、画面表示に従って、AV機器102〜104の電源をオフした後、確認ボタン(図11(a)のOKボタン)を選択する。ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによる確認ボタンの選択に応答して、ステップS202に進む。
【0077】
尚、ユーザがAV機器102〜104の電源をオフする手間を省くために、機器操作情報取得制御部203がネットワーク100に接続されているAV機器102〜104の各々に対して、STANDBYコマンドを発行して、順次電源オフの要求を指示しても良い。
【0078】
ステップS202において、ネットワーク機器制御装置110は、ユーザが選択する機器のみ電源をオンするように促すメッセージパネルと、確認ボタンとを画面に表示する。より詳細には、表示制御部206は、図11(b)に示される例のように、メッセージとOKボタンとを表示する。ユーザは、画面表示に従って、ネットワーク機器制御装置110の制御対象として選択するAV機器の電源をオンした後、確認ボタンを選択する。
【0079】
ステップS203において、ネットワーク機器制御装置110は、AV機器102〜104の各々に対して、電源状態を問い合わせるためのコマンドを順に送信して、各AV機器の電源状態を調査する。より詳細には、まず、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnとして、電源状態を確認するためのコマンドを、HDMI規格において定義される機器タイプの番号(HDMIでは論理アドレスと呼ばれる)に対して順番に送信する。次に、機器操作情報取得制御部203は、状態確認コマンドCst2〜Cstnの各々に応答して返信される応答コマンドCres2〜Cresnをコマンド送受信部202から受け取り、受け取った応答コマンドCres2〜Cresnに含まれる情報に基いて、AV機器102〜104の各々が電源オン状態にあるか、電源オフ状態にあるかを判定する。判定後、ネットワーク機器制御装置110は、ステップS204へ進む。
【0080】
ステップS204において、ネットワーク機器制御装置110は、電源オン状態の機器が1台であるか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ステップS203で取得した応答コマンドCres2〜Cresnのうち、電源オンを示すコマンドが1つであるか否かを判定する。ネットワーク機器制御装置110は、電源オン状態の機器が1台である場合には(ステップS204でYes)、ステップS208へ進み、それ以外の場合には(ステップS204でNo)、ステップS205へ進む。
【0081】
ステップS205では、ネットワーク機器制御装置110が複数のAV機器が電源オンであると判断した場合(ステップS204でYesの場合)に、更に、電源オンのAV機器の物理アドレスを調べ、全てが同じ物理アドレスであるか否かを判定する。全てが同じ物理アドレスであれば、ネットワーク制御装置110は、ステップS208へ進み、それ以外の場合にはステップS206へ進む。
【0082】
ステップS206において、ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによって選択されたAV機器が1台でないことを示すメッセージパネルと、継続ボタンと、処理終了ボタンとを表示する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203が複数のAV機器がオン状態であると判定した場合には、表示制御部206は、「複数の機器が電源オンです」と表示する。また、機器操作情報取得制御部203が全てのAV機器がオフ状態であると判定した場合には、「電源オンの機器が見つかりません」と表示する。ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによる機器選択操作の継続もしくは処理終了の選択に応答して、ステップS207へ進む。
【0083】
ステップS207において、ネットワーク機器制御装置110は、機器選択処理を継続するか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ユーザによって継続ボタンと処理終了とのいずれが選択されたかを判定する。ネットワーク機器制御装置110は、ユーザによって継続ボタンが選択された場合には(ステップS207でYes)、ステップS201へ戻り、それ以外の場合には(ステップS207でNo)、処理を終了する。
【0084】
ステップS208において、ネットワーク機器制御装置110は、電源がON状態の機器のアドレスを制御情報Tctrに記録する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、ステップS203において、電源オン状態にあると判定したAV機器を、制御情報Tctrに登録するように要求する指示Iregを接続機器識別管理部204に出力する。接続機器識別管理部204は、機器操作情報取得制御部203から出力された指示Iregによって指定される機器のアドレスを制御情報Tctrに登録する。登録後、ネットワーク機器制御装置110は、ステップS209へ進む。
【0085】
ステップS209において、ネットワーク機器制御装置110は、選択された機器のタイプを表示する。例えば、図10(c)に示されるように、表示制御部206は、機器操作情報取得制御部203が制御情報Tctrに基づいて作成した表示内容Sdevを取得し、制御情報Tctrに含まれる機器を一覧に追加して表示する。ネットワーク機器制御装置110は、選択された機器の表示後、ステップS210へ進む。
【0086】
ステップS210において、コマンドを受け付ける機器全てが選択されたか否かを判定する。より詳細には、機器操作情報取得制御部203は、制御情報に登録された機器の数と、応答コマンドを受け付けた機器の数とを比較し、両者が等しい場合に、コマンドを受け付ける機器全てが選択されたと判定する。ネットワーク機器制御装置110は、コマンドを受け付ける機器が全て選択された場合には(ステップS210でYes)、ステップS211へ進み、それ以外の場合には(ステップS210でNo)、ステップS212へ進む。
【0087】
ステップS211において、ネットワーク機器制御装置110は、コマンドを受け付ける機器が全て選択されたことを示すメッセージパネルを表示する。例えば、表示制御部206は、メッセージとして、「制御可能な機器が全て選択されました」と表示する。その後、ネットワーク機器制御装置110は、処理を終了する。
【0088】
ステップS212において、ネットワーク機器制御装置110は、機器選択処理を継続するか否かを判定する。この際、ユーザからの指示を受け付けるために、表示制御部206は、処理継続ボタン及び処理終了ボタンを表示すれば良い。ユーザは、ネットワーク機器制御装置110においてコマンドを受け付ける機器のうち、未選択の機器がある場合には、処理継続ボタンを選択し、それ以外の場合には処理終了ボタンを選択する。ネットワーク機器制御装置110は、ユーザから処理継続の指示を受け付けた場合には(ステップS212でYes)、ステップS201へ戻り、それ以外の場合には(ステップS212でNo)、処理を終了する。
【0089】
尚、一度選択した機器を取り消す場合、接続機器の一覧リスト上で、入力装置の「上」「下」キー等により機器の行を選び、入力装置の「選択」キーを操作することによって、選択を解除しても良い。この場合、「選択」キーの操作に応答して、接続機器識別管理部204は、制御情報Tctrから選択された機器のアドレスを削除すれば良い。
【0090】
また、接続機器識別管理部204は、ステップS208において作成した制御情報Tctrを不揮発性メモリ209に保存する。この結果、不揮発性メモリ209は、ネットワーク100に接続されている全てのAV機器102〜104のアドレス及び種別を含む機器情報Tdevと、ネットワーク機器制御装置110の制御対象に選択された機器のアドレスを含む制御情報Tctrとを記憶する。次回にネットワーク機器制御装置110の電源がオンされたときには、接続機器識別管理部204は、不揮発性メモリに記憶される機器情報Tdev及び制御情報Tctrをメモリ208に読み出する。機器操作情報取得制御部203は、メモリ208内の機器情報Tdev及び制御情報Tctrに含まれる機器のアドレスの存在を確認するコマンドを発行して、応答の有無に基づいて、各機器がネットワーク100上に存在するか否かを判定する。
【0091】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置110も、ネットワーク100に接続されているAV機器102〜104の動作状態の変化を検出し、動作状態が変化した機器のアドレスを制御情報Tctrに記録する。したがって、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置110によれば、HDMIのように、機器が機器固有の番号やメーカ名、機器型番等を取得できない規格(IEEE1394とは異なる規格)に準拠する場合であっても、実施の形態1と同様に、確実かつ容易に所望の機器をネットワーク機器制御装置110の制御対象として選択することが可能となる。
【0092】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3に係るネットワーク機器制御装置101の基本的な構成は、実施の形態1に係るものと同様であるので、以下の説明では、図1〜図3を援用し、本実施の形態と実施の形態1との相違点を中心に説明する。
【0093】
特に、本実施の形態においては、制御要求判定部207の機能を中心に説明する。
【0094】
IEEE1394等のネットワーク100に接続されるネットワーク機器制御装置101は、他のAV機器102〜104に制御コマンドを発行して、これらを制御するだけでなく、他のAV機器102〜104から制御コマンドを受け付ける場合がある。例えば、ネットワーク機器制御装置101がテレビの一部として構成される場合、AV機器102〜104からサービスの選択や、入力切り替え、電源オフ等の制御コマンドを受け付けることが考えられる。
【0095】
仮に、ネットワーク100に2台のAV機器のみ(ネットワーク機器制御装置101及び1台のAV機器)が接続されている場合、すなわち、AV機器同士が1対1の接続関係である場合には、制御コマンドの発行元を特定することができるので、ユーザは、2台の機器相互の操作を十分予想することができる。
【0096】
一方、ネットワーク100に3台以上のAV機器が接続される場合には、AV機器の数が増加するにつれて、あるAV機器に制御コマンドを送信する機器の数が増加する。したがって、ユーザが予期していないときに、あるAV機器が予期せぬAV機器からコマンドを受け取り、この結果、当該あるAV機器に対するユーザの操作が妨げられる可能性がある。また、あるAV機器で想定するコマンドシーケンスとは異なるコマンドや、不明なコマンドを発行するAV機器が存在する場合、当該あるAV機器が想定外の状態に陥る可能性もある。
【0097】
このような事態を避けるため、制御要求判定部207は、受け取った制御コマンドが予め指定された機器から送信されたものであるか否かを判定する。より詳細には、制御要求判定部は、接続機器識別管理部204のメモリ208に記憶される制御情報Tctrをコマンドの受け付けを許可する機器のリストとして使用し、受け取った制御コマンドに規定される処理を実行するか否かを判定する。
【0098】
以下、図12を参照しながら、AV機器102は、ネットワーク機器制御装置101の制御対象として登録されているが、AV機器104は、制御対象として登録されていない場合の処理の具体例を説明する。
【0099】
図12は、本発明の実施の形態3に係るネットワーク機器制御装置による制御コマンド判定処理を模式的に示す図である。以下の説明では、制御情報TctrにAV機器102のアドレスAddr2と、AV機器103のアドレスAddr3とが含まれている場合を想定する。
【0100】
AV機器102がネットワーク機器制御装置101に制御コマンドCctr2を発行した場合、通信制御部201は、受信したコマンドが自機器宛てのコマンドであることを解釈し、受信したコマンドCctr2をコマンド送受信部202に渡す。コマンド送受信部202は、通信制御部201から受け取ったコマンドCctr2が自機器宛の制御コマンドもしくは状態問い合わせコマンドである場合には、受け取ったコマンドCctr2を制御要求判定部207に出力する。制御要求判定部207は、接続機器識別管理部204がメモリ208に保持する制御情報Tctrを取得し、制御情報TctrにコマンドCtrl2を送信したAV機器102のアドレスAddr2が含まれるか否かを判定する。ここで、AV機器102のアドレスAddr2は、制御情報Tctrに含まれているため、制御要求判定部207は、受け取ったコマンドCctr2の内容を解釈し、ネットワーク機器制御装置101が備える各機能の制御系である処理部210へ指示Ictrを出力する。
【0101】
一方、AV機器104がネットワーク機器制御装置101に制御コマンドCctrnを発行した場合、制御要求判定部207は、通信制御部201及びコマンド送受信部202を経て、受信コマンドCctrnを受け取る。しかしながら、AV機器104のアドレスAddrnは、制御情報Tctrに含まれていないので、制御要求判定部207は、受け取ったコマンドCctrnを破棄する。また、制御要求判定部207は、受け取ったコマンドの送信元アドレス(AV機器104のアドレスAddrn)に対して、応答コマンドCrejの発行を要求する指示Irejをコマンド送受信部202に出力する。コマンド送受信部202は、制御要求判定部207からの指示Irejに従い、コマンドCctrnの処理を拒絶したことを示す応答コマンドCrejをAV機器104に出力する。
【0102】
尚、本実施の形態においては、ネットワーク機器制御装置101がIEEE1394に準拠する場合の処理について説明したが、上記の制御要求判定部207の処理は、実施の形態2に係るネットワーク機器制御装置にも同様に適用することができる。
【0103】
以上のように、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101によれば、ユーザの操作を妨げることがないように、特定機器からの制御処理のみ許可することが可能となる。また、本実施の形態に係るネットワーク機器制御装置101によれば、異常なコマンドを発行する機器が存在する場合でも、当該以上のコマンドの処理を行わないように制御することが可能となる。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明に係るネットワーク機器制御装置は、例えば、テレビ、録画機、デジタルチューナ等のAV機器に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0105】
【図1】本発明の実施の形態1に係るネットワーク機器制御装置の概略構成を示すブロック図
【図2】図1に示される接続機器識別管理部が保持する機器情報の一例を示す図
【図3】図1に示される接続機器識別管理部が作成する制御情報の一例を示す図
【図4】図1に示されるネットワーク機器制御装置が表示する画面の一例を示す図
【図5】図1に示されるネットワーク機器制御装置が実行する処理手順を示すフローチャート
【図6】図5に示される処理過程における表示画面の変化を模式的に示す画面遷移図
【図7】各AV機器の動作状態の変化を模式的に示す図
【図8】本発明の実施の形態2に係るネットワーク機器制御装置の概略構成を示すブロック図
【図9】図8に示されるネットワーク機器制御装置が表示する画面の一例を示す図
【図10】図8に示されるネットワーク機器制御装置が実行する処理手順を示すフローチャート
【図11】図10に示される処理過程における表示画面の変化を模式的に示す画面遷移図
【図12】本発明の実施の形態3に係るネットワーク機器制御装置による制御コマンド判定処理を模式的に示す図
【符号の説明】
【0106】
100 ネットワーク
101、110 ネットワーク機器制御装置
102、103、104 AV機器
201 通信制御部
202 コマンド送受信部
203 機器操作情報取得制御部
204 接続機器識別管理部
205 キー操作入力情報取得部
206 表示制御部
207 制御要求判定部
208 メモリ
209 不揮発性メモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク内で一意なアドレスが割り当てられる1以上の機器に、前記ネットワークを介して接続されるネットワーク機器制御装置であって、
前記ネットワークを介して前記機器と通信する通信部と、
前記通信部を介して、前記機器にコマンドを送信すると共に前記機器から送信されるコマンドを受信するコマンド送受信部と、
前記機器の各々のアドレスと種別とが関連づけられた接続機器情報を記憶するメモリと、
前記機器の各々に動作状態の返信を要求する状態確認コマンドの送信を前記コマンド送受信部に指示すると共に、前記状態確認コマンドに応答して前記機器から返信され、かつ、前記機器が第1の動作状態と、前記第1の動作状態から変化した第2の動作状態のいずれにあるかを示す状態応答コマンドを前記コマンド送受信部から受け取る機器操作情報取得制御部と、
前記状態応答コマンドに基づいて、前記第2の動作状態にある機器のアドレスを含む制御情報を前記メモリに記録する接続機器識別管理部とを備える、ネットワーク機器制御装置。
【請求項2】
前記接続機器情報の表示画面への表示を制御する表示制御部を更に備え、
前記表示制御部は、前記制御情報にアドレスが含まれる機器を他の機器と区別して表示することを特徴とする、請求項1に記載のネットワーク機器制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記機器の各々を前記第1の動作状態にするように指示する表示を前記表示画面に表示した後、前記機器の1つを前記第2の状態にするように指示する表示を前記表示画面に表示することを特徴とする、請求項2に記載のネットワーク機器制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部によって区別して表示される機器を選択するキー入力を受け付けるキー操作入力情報取得部を更に備え、
前記機器操作情報取得制御部は、前記キー操作入力情報取得部による前記キー入力の受け付けに応答して、前記キー入力によって選択された機器のアドレスを、前記制御情報として記録することを特徴とする、請求項2に記載のネットワーク機器制御装置。
【請求項5】
前記機器から送信された制御要求コマンドを前記コマンド送受信部から受け取り、前記制御要求コマンドに規定される処理の実行を指示する制御要求判定部を更に備え、
前記制御要求判定部は、前記制御要求コマンドの発信元アドレスが前記制御情報に含まれている場合にのみ、前記処理の実行を指示することを特徴とする、請求項1に記載のネットワーク機器制御装置。
【請求項1】
ネットワーク内で一意なアドレスが割り当てられる1以上の機器に、前記ネットワークを介して接続されるネットワーク機器制御装置であって、
前記ネットワークを介して前記機器と通信する通信部と、
前記通信部を介して、前記機器にコマンドを送信すると共に前記機器から送信されるコマンドを受信するコマンド送受信部と、
前記機器の各々のアドレスと種別とが関連づけられた接続機器情報を記憶するメモリと、
前記機器の各々に動作状態の返信を要求する状態確認コマンドの送信を前記コマンド送受信部に指示すると共に、前記状態確認コマンドに応答して前記機器から返信され、かつ、前記機器が第1の動作状態と、前記第1の動作状態から変化した第2の動作状態のいずれにあるかを示す状態応答コマンドを前記コマンド送受信部から受け取る機器操作情報取得制御部と、
前記状態応答コマンドに基づいて、前記第2の動作状態にある機器のアドレスを含む制御情報を前記メモリに記録する接続機器識別管理部とを備える、ネットワーク機器制御装置。
【請求項2】
前記接続機器情報の表示画面への表示を制御する表示制御部を更に備え、
前記表示制御部は、前記制御情報にアドレスが含まれる機器を他の機器と区別して表示することを特徴とする、請求項1に記載のネットワーク機器制御装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記機器の各々を前記第1の動作状態にするように指示する表示を前記表示画面に表示した後、前記機器の1つを前記第2の状態にするように指示する表示を前記表示画面に表示することを特徴とする、請求項2に記載のネットワーク機器制御装置。
【請求項4】
前記表示制御部によって区別して表示される機器を選択するキー入力を受け付けるキー操作入力情報取得部を更に備え、
前記機器操作情報取得制御部は、前記キー操作入力情報取得部による前記キー入力の受け付けに応答して、前記キー入力によって選択された機器のアドレスを、前記制御情報として記録することを特徴とする、請求項2に記載のネットワーク機器制御装置。
【請求項5】
前記機器から送信された制御要求コマンドを前記コマンド送受信部から受け取り、前記制御要求コマンドに規定される処理の実行を指示する制御要求判定部を更に備え、
前記制御要求判定部は、前記制御要求コマンドの発信元アドレスが前記制御情報に含まれている場合にのみ、前記処理の実行を指示することを特徴とする、請求項1に記載のネットワーク機器制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−22055(P2008−22055A)
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−189506(P2006−189506)
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月10日(2006.7.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】
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