説明

ネットワーク機器管理装置、ネットワーク管理システム及びネットワーク機器管理方法

【課題】異なるプロトコルを持つ複数のホーム・ネットワークに接続している各機器が、どのような状態にあるかを統一的に管理し、または提示する方法、装置を得る。
【解決手段】本発明に係るネットワーク機器管理装置1は、異なる種類のネットワークに接続されたサービス機器にサービス内容を問合せるサービス問合わせ部103と、上記問合せて得たサービス内容を、上記サービス機器毎にサービス情報として登録・記憶指示するサービス情報作成部107と、上記サービス情報作成部が指示したサービス情報を記憶するサービス情報保存部102と、外部から特定の上記サービス機器の状態問合せがあると、上記サービス情報保存部に記憶されたサービス情報を送信指示する制御部101と、を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、異なるプロトコルを持つホーム・ネットワークにおいて、接続されている各機器の状態を統一的に提示し、要求を実行可能にするホーム・ネットワーク管理方法、装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の情報通信機能付機器管理装置においては、例えば非特許文献1の「異種宅内ネット家電制御プロトコルに適用可能なリモートアクセス方式」にて示されたように、管理装置において、文面では明記されていない、何らかの方法にて操作対象の情報通信機能付機器取得した情報の保存形式および情報を用いたコマンド送信方式を規定する技術があった。この技術においては、異なる制御プロトコルを持つ2つのホーム・ネットワークECONETとUPnP AVに接続された各機器を管理するホーム・ゲートウェイが共通情報と固有情報データベースを用意して、所定の機器に対するリモートからのコマンドを、これらのデータベースを参照して接続機器が属するホーム・ネットワークのプロトコルに翻訳して、指定された機器を制御する技術が示されている。しかし、機器からのデータや状態を収集して蓄積する具体的な方法および、蓄積したデータをユーザに見せるための付加情報の追加や、付加情報を含めた情報からユーザ・インタフェースを作成する方法については、何ら示されていない。つまり、単なるコマンドの変換技術のみが示されている。
【0003】
また特許文献1の「相異なるミドルウェアを使用するホーム・ネットワーク上のデバイス間のメッセージの受け渡しを可能にするゲートウェイ・他」では、異なる2つのホーム・ネットワークHAVIとUPNPかあり、仲介するゲートウェイを設けて、各機器の状態を周期的に収集して管理し、片方のホーム・ネットワークに属する機器から他のミドルウェアの機器に対する要求を、フォーマット変換して伝えて結果を得て要求元機器に伝送する構成と動作が示されている。しかし、この技術においても、ゲートウェイは単に変換して伝え、得た結果を変換して伝送するだけであり、ユーザに対して各機器が持つ情報を適切に提示することに関しては、何ら示されていない。
【特許文献1】特開2003−134142号公報
【非特許文献1】情報処理学会第66回全国大会予稿、(平成16年3月9日発行)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術は上記のように構成されており、ホーム・ネットワークなどにおいて、情報通信機能を備えた一般機器を多数接続した外部よりアクセス可能なネットワークが複数あり、かつそれら複数ネットワークのプロトコルの方式がそれぞれ異なる場合に、プロトコルに互換性が無いので同一アクセス手続きが使用できない。しかもそれ以前に、各機器がどのような状態にあるかを統一的に提示する方法が示されていない、という課題がある。
リモートから特定の機器を制御しようとする状況において、情報通信機器の知識に乏しい一般ユーザがネットワークプロトコルの違いなどを意識し、機器にアクセスする必要があると、実用性の上で非常に問題である。
【0005】
この発明は上記の課題を解決するためになされたもので、異なるプロトコルを持つ複数のホーム・ネットワークに接続している各機器が、どのような状態にあるかを統一的に管理し、または提示する方法、装置を得る。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係るネットワーク機器管理装置は、異なる種類のネットワークに接続されたサービス機器にサービス内容を問合せるサービス問合わせ部と、
上記問合せて得たサービス内容を、上記サービス機器毎にサービス情報として登録・記憶指示するサービス情報作成部と、
上記サービス情報作成部が指示したサービス情報を記憶するサービス情報保存部と、
上記サービス機器のサービス問合せにより、上記サービス情報保存部に記憶されたサービス情報を提示する制御部と、を備えた。
【発明の効果】
【0007】
この発明によれば、サービス問い合わせ部とサービス情報作成部と保存部とを備えたので、異なるネットワークに属する機器のサービスに対するユーザからの問合せや指示に対してどのネットワークに属するかを意識しないで、その問合せ機器の状態を知ることができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
実施の形態1.
異なるネットワークに属する機器のサービスに対するユーザからの問合せや指示を、同一のインタフェース、つまり取扱いで行い、かつユーザは問合せたその機器がどのネットワークに属するかを意識しないで、その問合せ機器の状態を知ることができる、実施の形態を説明する。
図1はこの発明の実施の形態1におけるネットワーク管理システムの構成を示す図である。図1において、システムは大きく、ローカルなネットワークとネットワーク機器管理装置1と、少なくとも情報通信機能付のネットワーク機器管理装置1と有線あるいは無線を用いてローカルに通信可能な複数の情報通信機能付のサービス機器A1、B1および図示しないユーザへのインタフェース(視覚的にテキスト情報を表示する画面や聴覚的に音声で出力するスピーカなど)から構成される。そしてサービス機器A1と、サービス機器B1は、異なるプロトコルを持つネットワークA2とネットワークB3に接続されている。また外部の網に対して情報通信機能を持たせることにより、ネットワーク機器管理装置1は、外部にある携帯電話等の端末5から、無線通路を含む広域の網4を経由してサービス機器A1,B1等に関する問合せ照会に応答するという実装も可能である。
【0009】
このシステムにおいてネットワーク機器管理装置1は、内部にプロセッサを含む制御部101、ネットワークA2,B3に接続されるサービス機器A1,B1等の情報を記憶するサービス情報保存部102、接続されている個々のサービス機器A1,B1が提供する機能や情報を問い合わせるためのサービス問合せ部103、ローカルなネットワークA,Bと通信を行うネットワーク通信部105、メモリ106と、ユーザのネットワーク機器管理装置1に対する、あるいは外部の端末5からの、サービス機器の状態問合せや、アクセス要求に対して適切な情報を提示できるよう、サービス情報保存部102内のデータベースにサービス問合せ部103が問合せたこれらのサービス機器からの情報を解析して、サービス情報として保存指示するサービス情報作成部107、更に得られたサービス情報を解析して、ユーザに理解し易い統一的なサービス情報に変換して付加するUI(ユーザ・インタフェース)情報作成部111、ユーザからの問合せに対して、難解で不要な情報を省き、理解し易いインタフェース、例えばテキスト文章で必要部分のみを出力する操作入力UI作成部121、とで構成される。また、外部の網4と接続して端末5と通信を行う通信部104を加えることで無線通路を含む広域の網4を経由してサービス機器A1,B1等に関する問合せ照会に応答するという実装も可能である。
なお、サービス機器のサービス問合せは、他のサービス機器、例えば、サービス機器A2の図示しない入力部や、UIを用いた入力により行われることもある。
【0010】
ネットワーク機器管理装置1は図示しない通信プロトコル群を持ち、サービス機器A1,B1とは様々な通信方式(例えば、UPnP,Bluetooth,Havi,Zigbee,Echonetなど)での接続、およびそれぞれの通信方式でのコマンドの送信およびそれに対する応答の処理を行うことが可能である。
またサービス機器A1は、内部にプロセッサを含む制御部251、自身のサービス情報を記憶するサービス情報保存部252、ネットワーク機器管理装置1或いは外部の端末5等からの状態問合せ、制御要求に対応して自身が持つ機能にアクセス、制御する機能部分アクセス制御部254、ネットワーク機器管理装置1や、ネットワークAに接続された他のサービス機器Anと情報やデータを交換するネットワーク通信部255と、ネットワーク機器管理装置1からの問合わせに対してサービス情報を生成するサービス情報生成部257とで構成される。
【0011】
この構成で特徴がある要素は、ユーザ入力による要求や外部からの問合せに対して、判りやすい統一的なサービス情報として提示できる形式に変換してサービス情報保存部102に記憶指示するUI情報作成部111と、サービス機器への情報収集に基づいて得られた情報を解析し、更に別途に任意の入力により得たサービス情報をサービス情報保存部102に記憶指示するサービス情報作成部107である。
図2は、問合せて収集された各サービス機器の情報がUI情報作成部111によって変換されて付加された後の、サービス情報保存部102にデータベースとして記憶されているサービス情報データベースの例を示す図である。図に示すように、サービス情報保存部102には、サービス機器ごとの提供サービスに関する情報をユーザ向け提示情報として標準化して保存する。もちろん、元のネットワーク情報とプロトコル等の関連情報や、個々のデバイスごとの情報をDevnとして関連させて記憶する。例えばデバイス名212のDev1は、ネットワークBT(Bluetooth)にプリンタが接続され、ネットワークUPnPに照明器具が接続されていることを示している。また標準化されてユーザに提示する項目としてData209欄に、制御可能な項目(Input)と、ステータス項目(Output)とを記憶している。更に詳細には、デバイスを識別するデバイス情報Device Info201と、例えば、BluetoothやUPnP等の、個々のサービスの通信方式を示すNetwork215(これは一つのデバイスに複数あってもかまわない)を含む、デバイスが提供するサービス情報Service Info204と、ネットワーク方式によるデバイスの通信部を特定するNetwork ID206と、ネットワーク固有のアプリケーションを特定するための情報Application207(これは一つのネットワークに複数あってもかまわない)と、詳細情報へのリンク213と、をも記憶している。この詳細情報へのリンクは、そのネットワークのプロトコルも含んでいる。
【0012】
なお、上記の固有のアプリケーションが用いる入出力のデータData209は、アプリケーションへの入力データの種別とそこに入れる値を特定する(例えば、対応するコマンドに与えるどの引数に何を入れるかを示す)情報Input210と、アプリケーションが出力するデータの種別とそこに入れる値を特定する(例えば、対応するコマンドがどんな値を何に変えるかを示す)情報Output211と、外部の端末から問合せ、または制御をするユーザに対するユーザ向け提示情報214と、からなる。
【0013】
詳細情報へのリンク213について説明する。
図2の例では、ネットワークとしてBTとUPnPの例が示されている。BTのSDP(Service Discovery)プロトコルでは、サービス・レコードの書式、サービス発見方法等を規定している。個々のサービス(Basic Printing,FAX等)を操作するために必要な情報(インタフェース名、引数名、引数のデータ型、メッセージ書式等)は、サービス毎に規定された「Profile」の中で規定されている。図4に、BTにおいて、UUID(ユーザ・ユーザ識別子)を持つサービス毎に、Service Search Requestコマンド、及びService Attribute Requestを用い、可能なサービスの詳細情報(サービス・レコード)を得る例を示す。 例えば、プリンタが提供する印刷サービスには、固有の属性として、カラー、両面、表面加工などがあり、印刷サービスを提供している機器が、こうしたサービスを提供していれば、ユーザからの問合せに、属性情報として提示する。こうしたSDPを用いたアプリケーションのサービスでは、リストの形で管理・保守を行う。個の情報は、BT_SDPレジストリと呼ばれる。
【0014】
一方、UPnPでは、ネットワーク機器管理装置1のサービス問合せ部103からネットワーク通信部105を介して、図2に示すDev1にリンクする照明器具にサービス内容を聞くサービスディスクリプションのコマンドを送ると、例えば図5で示される、UPnPで規定されたXMLで定義されたサービス内容が返送されてくる。
図6は、Dev1の照明器具にサービス内容を聞いて、上記XML定義に基づいた返送から抽出された、Input,Outputを示す図である。
ネットワーク機器管理装置1のサービス情報作成部107は、後に説明するように、これらの応答を解析して、UI情報作成部111が標準化した統一情報に変換して、ユーザ向け提示情報214として管理する。
【0015】
次にネットワーク機器管理装置1の動作について説明する。
図3(a)は、ネットワーク機器管理装置1があるサイクルで行う各種のネットワークに接続されたサービス機器の情報を収集し、統一的な情報としてサービス情報保存部102に情報を保存するまでの動作を示したフローである。
図において、図示しないタイマー等によりこの情報収集が開始されると、ステップ(以後Sと略記する)301でネットワーク機器管理装置1は、プロセッサを含む制御部101がサービス問合せ部103に命じて最初のサービス機器A1に対して機器情報を問合せる、つまりサービス機器の情報取得を行う。この際の情報取得は、各ネットワークA,B等が持つ固有の通信仕様に対応した方式(例えば、Bluetoothの場合はSDP(Service Discovery Profile)で行う。ネットワークA2に接続されているサービス機器A1は、この情報取得要求に呼応して、サービス情報生成部257が保存しているサービス情報をネットワーク通信部255経由でネットワーク機器管理装置1に送信する。このサービス情報をネットワーク通信部105経由で受けたネットワーク機器管理装置1は、サービス情報作成部107でこのサービス情報をS302で解析する。これは逆に、サービス機器A1側からネットワーク機器管理装置1にサービス情報を定期的に送信し、これをS302で解析を行うようにしてもよい。この解析は、図6に示されるようにサービス機器が取り得る状態を示すステータスと、サービス機器のどの項目を制御できるかというコマンドとを抽出することである。上記の例でいえば、照明器具を制御する項目としての入力は1つであり、最大値100まで1ステップ毎に制御入力が出来ることを解析する。また対応して出力としての状態は、明るさがその段階で明るくなることを知る。
【0016】
サービス情報作成部107は、S302でサービス機器A1の情報を解析して、詳細情報へのリンク213として得る。次いでUI情報作成部111は、この解析された情報から、詳細情報へのリンク213をサービス情報に付加する。更に、UI情報作成部111は、ユーザ向け提示情報214として統一情報に変換し(S303)、図2と図6に例を示す情報としてS304で登録・記憶する。
S305Yesで次のサービス機器を探して、次のサービス機器に接続して、S301に戻り、以後、全てのローカルなネットワークA,B等に接続されているサービス機器に対して情報取得を要求する。
なお、このS304での保存形式は、リスト形式であってもよく、また、データベース形式で保存してもよいし、また、XML(スキーマ言語記述)などのスクリプト言語形式のデータとして保存してもよい。
【0017】
ネットワーク機器管理装置1へのユーザ入力或いは外部の端末5からのサービス機器に関するサービス問合せ、または制御に関する動作を説明する。
図3(b)で、ユーザは端末5から特定のサービス機器の状態を問合せてくる。先ずネットワーク機器管理装置1が受付けて、その制御部101がS351で問合せを確認すると、S352で制御部101がサービス情報保存部102のデータベースを調べて、S353で操作入力UI作成部121が図2の詳細情報へのリンク213とユーザ向け提示情報214とから、難解で不必要な部分を省く作業を行う。そして、操作入力UI作成部121は、図7に例示される、判り易くて統一された情報を抽出して、ユーザ向け提示情報214をネットワーク機器管理装置1が持つディスプレイあるいはスピーカへ出力する、あるいは通信部104経由で送信する。
ユーザは、多くの場合、図4で示されるサービス情報を、そのままでは理解できない。同様に図5で示される記述も、一般ユーザとしては理解が困難である。従って、もっと判りやすい平易な文章や言葉でステータスや入力可能なコマンドを示す必要がある。図7は、その判りやすい統一情報に変換されて送信されるユーザ向け提示情報214の例を示している。即ち、図2の詳細情報へのリンクから抽出された、図6に照明器具の場合に例示されるInput(入力または制御項目)、Output(出力または状態)とから、図7のような、より判りやすい項目として示す。そして、照会されたサービス機器を示すユーザ向け提示情報としての「照明器具」と共に示される。
具体的には、操作入力UI作成部121の機能として、XMLのデータとして作成し、HTMLでブラウザ上の選択ボタンのラベルに表示する形式に変換し、ボタン・クリックのイベントと図2のApplication207を元に生成された起動スクリプトとをリンク付けする機能を付与することで、送信ができる。これは例えばBluetoothでは、ボンディングのアプリケーションへとリンクさせ、その後、該当アプリケーションを起動すればよい。またEchonetの場合は、リンクが張られた状態であり、直接番号で指定したコマンドを起動する。
なお、端末5から制御入力としてコマンドが入力されると、ネットワーク機器管理装置1は、これを受けて対応するサービス機器にそのサービス機器が持つプロトコルに変換してネットワーク通信部105経由で転送し、サービス機器は、これをネットワーク通信部255経由で受ける。制御部251は受けたコマンドを解析して、機能部分アクセス制御部254から所定の制御を行い、結果を機能部分アクセス制御部254経由で受けとって状態解析をする。そしてネットワーク通信部255からネットワーク機器管理装置1に報告する。
ネットワーク機器管理装置1は、端末5に対する情報送信として、上記で説明した図7の判り易い状態提示を送信する。
【0018】
以上のようにサービス問合せ部103を備えて、定期的に接続されたサービス機器にサービス内容の情報を取得し、サービス情報作成部107を備えて、取得した内容を解析して、かつUI情報作成部111で統一情報に変換して保存するので、ユーザからのサービス機器の状態と制御項目の問合せに判り易い言葉で提示できる効果がある。更に、常に最新のサービス情報を収集しているので、問合せに対して即時に対応できる効果もある。
なお上記説明では、操作入力UI作成部121が行うユーザ向けサービスの作成機能を、照会があった時点で行わせると説明したが、サービス情報保存部102に保存時に指示して、図7相当の判り易い出力情報の欄に記憶するようにしてもよい。そして、図3(b)の問合せに対して、S352で直ちに図7相当の情報を取得する。
【0019】
実施の形態2.
先の実施の形態では、ユーザに判り易い出力形式に変換して記憶し、ユーザからの問合せに、その内容を提示するシステムを説明した。本実施の形態では、判り易い出力形式には変換せず、内部管理までを行うシステムを説明する。つまり、異なるネットワーク、異なるプロトコルを持つサービス機器の全てのサービス内容を把握して管理する、拡大した統一機器管理システムを説明する。 本実施の形態におけるシステム構成を図8に示す。即ち、UI情報作成部と操作入力UI作成部を持たず、サービス情報作成部107bの機能が異なっている。従ってサービス情報保存部102bが持つ内容が異なっているが、その他の構成要素は、実施の形態1のそれらと同様である。図9は、サービス情報保存部102bが記憶するサービス情報データベースの例を示す図である。先の図2と比較すると、ユーザ向け提示情報214と詳細情報へのリンク213が記憶されていない。しかし勿論、詳細情報へのリンク213は、データベースに記憶するようにしてもよい。サービス機器毎にDevの一行が割当てられて、横方向のデータが保存される。
【0020】
ネットワーク機器管理装置1bの動作を図3(a)の動作フローに基づいて説明する。
サービス機器の情報取得ステップS301と、情報の解析ステップS302は、先の実施の形態と同様に動作する。そして上記のように、S304でDev毎の一行が記憶・管理される。
動作としては、S305で全てのサービス機器のデータを取得すると、収集動作が終了し、データが保持・管理される。
上記の構成と動作であっても、全サービス機器のサービス内容をデータとして管理するので、サービス機器のプロトコルと言語を知っている場合に、この管理データへアクセスすれば、個々のサービス機器に順次問合せをしなくても、容易に内容を知ることが出来る。
または、ネットワーク機器管理装置1bにおいて、管理しているデータに対してデータ加工をして、より判り易い情報を付加することもできる。
【0021】
実施の形態3.
実施の形態2に付加して、判り易い情報を付加する形態を説明する。
本実施の形態におけるシステム構成は、図1の構成において、操作入力UI作成部121を欠くことである。
また、本実施の形態におけるサービス情報保存部102cが記憶するサービス情報データベースは、図2と同様である。従って、各サービス機器から取得する情報内容や、統一サービスデータとして記憶、管理する内容は同じである。
【0022】
次に動作を説明するが、本実施の形態が実施の形態1と異なるのは、ネットワーク機器管理装置1がユーザに対してディスプレイや音声出力などのUIを通して提示する、あるいは外部の端末からの照会に対する回答内容である。従って、図3(a)のサービス機器群からの情報収集の動作は同じであり、説明を省略する。
外部からの状態照会及び制御入力要求に対しては、図3(b)の動作で操作入力UI作成部121が行うS353のステップが無い。従って端末5には、詳細情報へのリンク213と、ユーザ向け提示情報214とを合わせた詳細な情報が提示されることになる。
【0023】
実施の形態4.
本実施の形態では、先の実施の形態で構成されるシステムが持つ副次的な効用を説明する。
本実施の形態におけるシステム構成を図10に示す。即ち図1の構成に更に、ネットワーク機器管理装置1dと、サービス機器とに、それぞれUI付加情報交換部を備えた構成とする。
また図11に、本実施の形態におけるサービス情報保存部252dが記憶する付加的なUI付加情報を示す。つまり例えばサービス機器A1がUI付加情報交換部413を備えて、そのサービス情報保存部252dに図11のUI付加情報を持つとする。
なお、ネットワーク機器管理装置1dが行う各サービス機器に対する情報収集は、実施の形態1と同様であり、詳細動作の説明は省略する。
【0024】
次にこのシステムにおけるサービス機器を中心とするデータ交換動作を、図12に基づいて説明する。
先に説明したように、ネットワーク機器管理装置1dは、図3(a)に示す動作で図2に示す情報をサービス情報保存部102に持っている。この状態で、例えばサービス機器A1が他の場所に移動したとする。その移動先には、サービス機器A1が元に接続していたネットワークAのプロトコルを持つネットワークシステムがあり、そのサーバが元のプロトコルと同一の手続きで各種のサービスを提供しているとする。
こうした場合に、サービス機器A1は図12(b)の動作を行って、図11の情報を入手する。即ちS451でUI付加情報交換部413は、情報の交換(入手)要求を行い、S452で得た図11で示される、自身の詳細情報へのリンク213を得て、サービス情報保存部252dに保存する。
この保存形式は、リスト形式であってもよい。また、データベース形式で保存するという形式であってもよい。また、XMLなどのスクリプト言語形式のデータとして保存してもよい。
【0025】
この詳細情報へのリンク213を得て、サービス機器A1の制御部251は、移動して新たに接続した上記サーバから、詳細情報に記述された手続きでサービスを受けることができる。
なお上記説明では、ネットワーク機器管理装置の要素は、専用の要素であるとして説明したが、これらの要素、例えばUI情報作成部を、汎用の計算機を用いてソフトウェアのプログラムにより、図3等で示される動作を行う機能を表現して、同等の動作をさせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施の形態1におけるシステム構成を示す図である。
【図2】実施の形態1のネットワーク機器管理装置におけるサービス情報保存部が記憶するデータベースのデータ例を示す図である。
【図3】実施の形態1におけるネットワーク機器管理装置が行うサービス機器の情報取得と、問合せ応答の動作を示すフロー図である。
【図4】Bluetoothにおける詳細情報を得るサービス要求の例を示す図である。
【図5】UPnPにおけるサービス内容を得る手続きの例を示す図である。
【図6】実施の形態1におけるサービス情報作成部が抽出したInput, Outputの例を示す図である。
【図7】実施の形態1における操作入力UI作成部が作成したユーザ提示情報の例を示す図である。
【図8】この発明の実施の形態2におけるシステム構成を示す図である。
【図9】実施の形態2におけるサービス情報保存部が記憶するデータベースのデータ例を示す図である。
【図10】この発明の実施の形態3におけるシステム構成を示す図である。
【図11】この発明の実施の形態4におけるサービス情報保存部が記憶するデータベースのデータ例を示す図である。
【図12】実施の形態4におけるネットワーク機器管理装置とサービス機器が行うサービス機器の転送と、保存の動作を示すフロー図である。
【符号の説明】
【0027】
1,1b,1c,1d ネットワーク機器管理装置、2 ネットワークA、3 ネットワークB、4 網、5 端末、101 プロセッサを含む制御部、102,102b,102b,102c サービス情報保存部、103 サービス問合せ部、104 通信部、105 ネットワーク通信部、106 メモリ、107,107b サービス情報作成部、111 UI(ユーザ・インタフェース)情報作成部、114 UI付加情報交換部、121 操作入力UI作成部、201 Device情報、204 Service情報、209 Data、213 詳細情報へのリンク、214 ユーザ向け提示情報、251 プロセッサを含む制御部、252,252d サービス情報保存部、254 機能部分アクセス制御部、255 ネットワーク通信部、257 サービス情報生成部、351
プロセッサを含む制御部、352,352d サービス情報保存部、354 機能部分アクセス制御部、355 ネットワーク通信部、357 サービス情報生成部、413 UI付加情報交換部、S301 サービス機器の情報取得ステップ、S302 情報の解析ステップ、S303 統一情報への変換ステップ、S304 データベース(またはメモリ)への登録・記憶ステップ、S352 問合せ対応のサービス機器の情報取得ステップ、S353 ユーザ向けサービス情報の作成ステップ、S354 端末への情報送信ステップ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なる種類のネットワークに接続されたサービス機器にサービス内容を問合せるサービス問合わせ部と、
上記問合せて得たサービス内容を、上記サービス機器毎にサービス情報として登録することを指示するサービス情報作成部と、
上記サービス情報作成部が登録を指示したサービス情報を記憶するサービス情報保存部と、
特定の上記サービス機器のサービス問合せがあると、上記サービス情報保存部に記憶されたサービス情報を送信指示する制御部と、を備えたことを特徴とするネットワーク機器管理装置。
【請求項2】
サービス機器に問合せたサービス内容から、ネットワークに関する、詳細情報へのリンク情報、を得て、サービス情報に付加して登録を指示するユーザ・インタフェース情報作成部、を備えたことを特徴とする請求項1記載のネットワーク機器管理装置。
【請求項3】
ユーザ・インタフェース情報作成部は、記憶するサービス情報として異なるネットワークに関わらず標準化したサービス機器を制御するための入力の項目と、標準化したサービス機器の状態を表す出力の項目とを得て、該標準化したサービス情報を登録するよう指示することを特徴とする請求項2記載のネットワーク機器管理装置。
【請求項4】
制御部は、サービス機器を制御するための入力を受けて、対応するサービス機器が持つ詳細情報へのリンク情報に基づいて該サービス機器に対する制御情報を得て、該得た制御情報を上記サービス機器に送信することを特徴とする請求項2記載のネットワーク機器管理装置。
【請求項5】
詳細情報へのリンク情報を付加されたサービス情報から、所定の情報を抽出して提示する操作入力ユーザ・インタフェース作成部、を備えたことを特徴とする請求項2記載のネットワーク機器管理装置。
【請求項6】
制御部は、サービス機器からの要求に応じて詳細情報へのリンク情報を含むサービス情報を上記サービス機器に送信することを特徴とする請求項2記載のネットワーク機器管理装置。
【請求項7】
サービス情報作成部は、サービス情報の保存形態として、データベースとファイル形式とスキーマ言語記述データとのいずれか1つの形式で記憶するよう指示することを特徴とする請求項1記載のネットワーク機器管理装置。
【請求項8】
異なる種類のネットワークに接続されたサービス機器にサービス内容を問合せるサービス問合わせ部と、該問合せて得たサービス内容を上記サービス機器毎にサービス情報として登録することを指示するサービス情報作成部と、該サービス情報作成部が指示したサービス情報を記憶するサービス情報保存部と、特定の上記サービス機器のサービス問合せがあると、上記サービス情報保存部に記憶されたサービス情報を送信指示する制御部と、を備えたネットワーク機器管理装置と、
上記ネットワークに接続されるサービス機器であって、上記異なるネットワークを形成する複数のサービス機器と、で構成されることを特徴とするネットワーク管理システム。
【請求項9】
ネットワーク機器管理装置とサービス機器は、それぞれユーザ・インタフェース付加情報交換部を備えて、上記サービス機器は、上記ネットワーク機器管理装置のサービス情報保存部に記憶されたサービス情報の転送を受けて該サービス情報を保存することを特徴とする請求項8記載のネットワーク管理システム。
【請求項10】
サービス問合せ部が、異なる種類のネットワークに接続されたサービス機器にサービス内容を問合せて取得するサービス機器の情報取得ステップと、
サービス情報作成部が、上記問合せて取得したサービス内容を解析する解析ステップと、
上記サービス内容の解析に基づいて上記サービス機器毎にサービス情報として記憶するサービス情報記憶ステップと、
特定の上記サービス機器のサービス問合せがあると、上記サービス情報記憶ステップで記憶されたサービス情報を送信する送信ステップと、を備えたことを特徴とするネットワーク機器管理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−172289(P2007−172289A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−368983(P2005−368983)
【出願日】平成17年12月22日(2005.12.22)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
2.ZIGBEE
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】