説明

ネットワーク録画システム、録画サーバ

ネットワークに接続された複数の端末装置及び録画サーバを含むネットワーク録画システムであって、各端末装置は、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を、それぞれに要求元IDを付して録画サーバへ送信する送信部を備え、録画サーバは、特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理部と、端末装置から送信された録画指示情報に基いて番組を録画する録画部と、録画された番組の録画データと前記録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理部と、端末装置から送信された番組要求情報に付されている要求元IDが、ID管理部に管理されているグループに属しており、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、録画データ管理部に当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である端末装置へ送出する共有録画データ管理部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ネットワークで接続された複数の端末装置と録画サーバとから成るネットワークシステムに関し、特に、録画サーバに記憶されている録画データを特定の関係下にあるユーザ間で共有するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、インターネットやLAN(Local Area Network)等のネットワークを利用した動画配信サービスが様々な形態で提案されている。その中の1つに番組録画代行サービスがある。
ここでいう番組録画代行サービスとは、ユーザが所有する端末装置(例えば、携帯電話機)から番組の録画指示に係る情報(以下、録画指示情報という。)をネットワークを介して録画センターが受け付け、録画センターに備わる録画サーバが、当該端末装置の代わりに録画指示された番組の録画を行うサービスのことをいう。
【0003】
従来の番組録画代行サービスでは、著作権保護及びプライバシー保護の観点から、録画を指示したユーザのみが、その録画指示に基いて録画された録画データを録画サーバから取得することができるようにしているのが一般的である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、家族同士や友人同士等、特定の関係下にあるユーザ間で、それぞれが録画指示した番組を互いに共有できるようになっていることを望む声もある。
そこで、本発明は、特定関係下にある各ユーザ間で、録画データを共有することができるネットワーク録画システム、及び当該システムに関する諸技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明に係るネットワーク録画システムは、ネットワークに接続された複数の端末装置及び録画サーバから構成されるネットワーク録画システムであって、前記各端末装置は、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を、それぞれに要求元IDを付して録画サーバへ送信する送信手段を備え、前記録画サーバは、特定の要求元ID同士を1のグループとして管理する管理手段と、端末装置から送信された録画指示情報に基いて番組を録画する録画手段と、録画された番組の録画データと前記録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理手段と、端末装置から送信された番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理手段に管理されているグループに属しており、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理手段によって当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である端末装置へ送出する共有録画データ管理手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
また、本発明に係る録画サーバは、それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段と、特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理手段と、前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて番組を録画する録画手段と、録画された番組の録画データと前記録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理手段と、前記受信手段により受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理手段に管理されているグループに属しており、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理手段によって当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する共有録画データ管理手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る録画データ送出方法は、それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段、受信した録画指示情報に基づいて番組を録画する録画手段を備えた録画サーバに用いられる録画データ送出方法であって、特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理ステップと、前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて、前記録画手段により録画された番組の録画データと当該録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理ステップと、外部装置から受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理ステップにおいて管理されているグループに属し、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理ステップにおいて当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する送出ステップとを含むことを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係るプログラムは、それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段、受信した録画指示情報に基づいて番組を録画する録画手段を備えたコンピュータである録画サーバに、録画データ送出処理を行わせるプログラムであって、当該録画データ送出処理は、特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理ステップと、前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて、前記録画手段により録画された番組の録画データと当該録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理ステップと、外部装置から受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理ステップにおいて管理されているグループに属し、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理ステップにおいて当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する制御を行う送信制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る記録媒体は、それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段、受信した録画指示情報に基づいて番組を録画する録画手段を備えたコンピュータである録画サーバに、録画データ送出処理を行わせるプログラムを記録した記録媒体であって、当該録画データ送出処理は、特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理ステップと、前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて、前記録画手段により録画された番組の録画データと当該録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理ステップと、外部装置から受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理ステップにおいて管理されているグループに属し、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理ステップにおいて当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する制御を行う送信制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る集積回路は、それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段、受信した録画指示情報に基づいて番組を録画する録画手段を備えた録画サーバの集積回路であって、特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理手段と、前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて、前記録画手段により録画された番組の録画データと当該録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理手段と、外部装置から受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理手段により管理されているグループに属し、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理手段によって当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する制御を行う共有録画データ管理手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
ここで要求元IDとは、ユーザ又はユーザが所有する端末装置を一意に特定する情報のことをいう。
これらの構成により、録画サーバにおいてグループ管理されている要求元IDが示すユーザ又はその端末装置は、同一グループ内に属する他のユーザの録画指示に基いて録画された番組の録画データを録画サーバから取得することができる。すなわち、同じグループに属している各ユーザは、そのグループ内の各ユーザの録画指示に基づいて録画された録画データを互いに共有することができる。
【0012】
ここで、前記共有録画データ管理手段は、更に、前記録画データ管理手段により管理されている録画データのうち、前記ID管理手段に管理されているグループに属する各要求元IDと対応付けられているものを一覧にした共有録画データリストを生成して、各端末装置へ送出し、前記各端末装置は、更に、前記録画サーバから送出された共有録画データリストに基づいて前記番組要求情報を生成する生成手段を備えるとしてもよい。
【0013】
この構成により、各端末装置は、共有録画データリストにある録画データを録画サーバから取得することができる。
また、前記各端末装置は、更に、前記録画サーバから送出された共有録画データリストをユーザに提示する提示手段と、提示された共有録画データリストの中から所望の録画データの指定をユーザから受け付ける受付手段とを備え、前記生成手段は、更に、ユーザから受け付けた指定に係る録画データの送出を指示する番組要求情報を生成するとしてもよい。
【0014】
この構成により、ユーザは端末装置より提示された共有録画データリストの中から所望の録画データを選ぶことができる。
また、前記受付手段は、更に、ユーザからグループの指定を受け付け、前記送信手段は、更に、受け付けた指定に係るグループを示すグループ情報を、要求元IDを付して前記録画サーバへ送信し、前記ID管理手段は、前記端末装置から送信されたグループ情報と要求元IDとを対応付けて管理するとしてもよい。
【0015】
この構成により、ユーザは端末装置を介して自分が所属したいグループを録画サーバに登録させることができる。
また、前記受付手段は、更に、ユーザから番組の録画指示を受け付けると共に、その番組を録画指示した旨をそのユーザが属するグループ内の他のユーザに通知するか否かに係る通知設定を受け付け、前記生成手段は、更に、受け付けた録画指示に基づいて録画指示情報を生成し、前記送信手段は、更に、生成された録画指示情報と共に前記受付手段により受け付けた通知設定を、要求元IDを付して前記録画サーバへ送信し、前記共有録画データ管理手段は、更に、端末装置から送信された通知設定に係る情報が肯定的な設定になされている場合に限り、当該情報に付された要求元IDが属するグループ内の他の要求元IDを送信した端末装置へ、前記録画指示がなされた旨を通知するとしてもよい。
【0016】
この構成により、ユーザは番組を録画指示したことを同じグループに所属する他のユーザに通知することができ、通知を受けた他のユーザは、同じ番組を録画指示する必要がなくなるので、利便性が良くなる。
また、前記受付手段は、更に、ユーザから録画データの削除指示を受け付け、前記生成手段は、更に、受け付けた削除指示に基づいて録画データ削除指示情報を生成し、前記送信手段は、更に、生成された録画データ削除指示情報を、要求元IDを付して前記録画サーバへ送信し、前記共有録画データ管理手段は、更に、端末装置から送信された録画データ削除指示情報に付されている要求元IDが、前記ID管理手段に管理されているグループに属しており、且つ、録画データ削除指示情報が削除指示する録画データが、前記録画データ管理手段によって当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを録画サーバから削除するとしてもよい。
【0017】
この構成により、同じグループ内のユーザであれば、共有されている録画データを削除することができる。
また、前記共有録画データ管理手段は、更に、共有録画データリスト内のいずれかの録画データを、グループ内の要求元IDが示すユーザ又は端末装置全てに送出した場合、当該録画データを録画サーバから削除するとしてもよい。
【0018】
この構成により、グループ内の共有に係るある録画データが、グループ内の全ユーザ又は各ユーザが所有する端末装置に送出済みであれば、録画サーバは自動的に当該録画データを削除するので、録り貯められていく録画データの整理に便利である。
また、前記共有録画データ管理手段は、前記録画データ管理手段にて要求元IDと録画データとが新たに対応付けられる度に、共有録画データリストの更新を行い、更新された共有録画データリストを各端末装置へ送出するとしてもよい。
【0019】
この構成により、共有録画データリストが更新される度に録画サーバは共有録画データリストを端末装置へ送信するので、端末装置は常に更新された共有録画データリストを取得することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明に係るネットワーク録画システムの一実施形態について、図面を用いて説明する。
<1 ネットワーク録画システム1の構成>
図1は、ネットワーク録画システム1の構成と、録画サーバ10の機能ブロックを示す図である。
【0021】
ネットワーク録画システム1は、録画サーバ10、端末装置2、端末装置3、端末装置4、端末装置5、端末装置6、及びネットワーク7で構成されている。
なお、端末装置は同図に示すように5台に限られず、数千から数万台存在してもよく、また、録画サーバも1台に限られず、端末装置同様に数千から数万台存在していてもよい。また、本実施形態において、端末装置はネットワーク録画システム
ネットワーク7はLAN又はインターネットである。
【0022】
録画サーバ10、端末装置2、端末装置3、端末装置4、端末装置5及び端末装置6はいずれもCPU、入出力装置(受信チューナー、通信モデム、UI(User Interface)回路等)、メモリ及びハードディスク等のハードウェアで構成されたコンピュータである。
<1.1 録画サーバの構成>
次に、録画サーバ10の各機能部について説明する。
【0023】
録画サーバ10は、通信部11、グループ情報取得部12、ID管理部13、録画指示情報取得部14、録画データ管理部15、録画処理部16、放送受信部17、番組表情報記憶部18、録画データ記憶部19、送出部20、共有録画データ管理部21及び番組要求情報取得部22を備える。
録画サーバ10の各機能は、録画サーバ10のメモリ又はハードディスクに格納されている録画サーバ用制御プログラムをCPUが実行することにより実現される。
【0024】
なお、図1に示すようにID管理部13、録画データ管理部15、共有録画データ管理部21は、集積回路で構成されている。
通信部11は、ネットワーク7に接続されている他の機器と通信を行う機能を有する。LANカードやモデムといったハードウェアで構成されている。
グループ登録情報取得部12は、各端末装置から送信されたグループ登録情報を取得する機能を有する。取得されたグループ登録情報は、ID管理部13に伝送される。グループ登録情報には、グループID、グループ名(以下、グループID及びグループ名をグループ情報と呼ぶ)、グループ登録情報を送信した端末装置の固有識別情報である端末ID、グループへの登録又は現在所属しているグループからの脱退を指示する情報等が含まれる。
【0025】
ID管理部13は、グループ毎にそれぞれのグループに属する各端末装置の端末IDを管理する機能を有している。また、ID管理部13は、グループ登録情報取得部12からグループ登録情報が伝送されると、その内容に応じて、当該グループ登録情報に含まれる端末IDを所望のグループに登録、又は現在所属しているグループからの脱退を行う。
録画指示情報取得部14は、各端末装置から送信された録画指示情報及び端末IDを取得する機能を有する。録画指示情報にはユーザが録画を指示した番組の番組IDが含まれている。取得された録画指示情報及び端末IDは、録画データ管理部15に伝送される。
【0026】
録画データ管理部15は、録画指示情報取得部14から伝送された録画指示情報が示す録画対象の番組の番組IDと、当該録画指示情報を送信した端末装置の端末IDとを対応付けて管理する機能を有する。番組IDは録画処理部16に伝送される。
放送受信部17は、デジタル放送を受信して放送波を復調する機能を有する。ここでいうデジタル放送とは、ISO/IEC13818で規定されているMPEG2(Moving Picture Experts Group 2)−TS(Transport Stream)方式による放送のことをいう。
【0027】
TSを構成するTSパケットには、ペイロードの中身を識別する識別情報がヘッダ部に含まれており、放送受信部17は、この識別情報を用いて各種データを分離抽出する。抽出される各種データは、映像音声等で構成される番組データ、番組表情報等であり、番組データは録画処理部23に伝送され、番組表情報は番組表情報記憶部18に伝送される。
録画処理部16は、録画データ管理部15から伝送された番組IDが含まれる番組データを録画処理する。録画処理は、単に、放送されたデータ形式のまま記録するだけでなく、ユーザの要望に応じたフォーマット形式に変換する処理も含まれる。例えば、MPEG2形式の番組データをMPEG4形式に変換することが挙げられる。録画された番組データ、すなわち録画データは、録画データ記憶部19に記憶される。
【0028】
録画データ記憶部19は、録画処理部16から伝送された録画データを記憶する記憶領域である。
番組表情報記憶部18は、放送受信部17から伝送された番組表情報を記憶する記憶領域である。
番組表情報はPSI(番組特定情報:Program Specific Information)及びSI(番組配列情報:Service Information)と呼ばれる複数のテーブル情報で構成され、それぞれMPEG2システム規格で規定されている。
【0029】
番組要求情報取得部22は、各端末装置から送信された番組要求情報及び端末IDを取得する機能を有する。番組要求情報にはユーザが指定した録画データを示す番組IDが含まれている。取得された番組要求情報及び端末IDは、共有録画データ管理部21に伝送される。
共有録画データ管理部21は、録画データ管理部15で各端末IDと対応付けて管理されている番組IDのうち、録画済み番組の番組IDのみを抽出し、当該番組IDと対応付けられている端末IDが属するグループ毎にその抽出した番組IDをまとめて、各グループ内の端末装置が共有できる録画データのリスト(以下、共有録画データリストという。)を作成する機能と、番組要求情報取得部22から伝送された番組要求情報に含まれる番組IDが示す録画データを、当該番組要求情報を送信した端末装置へ送出する指示を送出部20に対して行う機能とを有する。
【0030】
作成された共有録画データリストは、送出部20に伝送される。
送出部20は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)又はFTP(File Transfer Protocol)等のプロトコルを利用して各種データを送出する機能を有する。
送出するデータには、録画データ記憶部19に記憶されている録画データ、番組表情報記憶部18に記憶されている番組表情報、共有録画データ管理部21において生成された共有録画データリスト等があり、録画データは、共有録画データ管理部21からの送出指示に基いて該当の録画データを該当の端末装置へ送出する。
【0031】
<1.2 端末装置の構成>
次に、各端末装置が備える機能部について説明する。
図2は、ネットワーク録画システム1の構成と、端末装置3の機能ブロックを示す図である。
端末装置3は、操作部31、グループ登録部32、通信部33、番組表情報取得部34、指示情報生成部35、共有録画データリスト取得部36、GUI部37、録画データ取得部38、録画データ記憶部39、再生部40、映像音声出力部41を備える。端末装2、端末装置4、端末装置5及び端末装置6も同様の機能部を備えており、説明は省略する。
【0032】
端末装置3の各機能部は、端末装置3のハードウェアであるメモリ又はハードディスクに格納されている端末装置用制御プログラムをCPUが実行することにより実現される。
GUI部37は、特定の性質が付加された文字や絵等を表示したアイコンボタン等の画像をモニタ画面上に配置したGUI(Graphical User Interface)画面のデータを生成する機能を有する。
【0033】
一般的に、パーソナルコンピュータや各種AV機器等では、GUIを媒介としてユーザ操作の受け付けやユーザへの情報の提示等が行われており、本端末装置の場合も同様である。
GUI画面には、番組表情報取得部34から伝送される番組表情報に基いて生成される録画指示受付画面や、共有録画データリスト取得部36から伝送される共有録画データリストに基いて生成される録画データ取得画面、グループ登録受付画面等がある。
【0034】
操作部31は、ユーザから各種指示をユーザのボタン操作等により受け付ける機能を有する。例えば、GUI部37によって生成されたGUI画面を通じて、ユーザのポインティングデバイスの操作により各種指示を受け付ける。
操作部31は、ユーザから受け付けた各種指示のうち、録画指示及び番組要求指示を指示情報生成部35に伝送し、グループ登録指示をグループ登録部32に伝送し、録画データ記憶部39に蓄積されている録画データの再生指示を再生部40に伝送する。
【0035】
グループ登録部32は、ユーザから受け付けたグループ登録指示に基いて、グループ登録情報を生成する機能を有する。グループ登録情報の詳細については、後述する。
指示情報生成部35は、ユーザから受け付けた録画指示及び番組要求指示に基いて録画サーバ10へ送信する録画指示情報及び番組要求情報を生成する機能を有する。録画指示情報及び番組要求情報の詳細については後述する。
【0036】
生成された録画指示情報及び番組要求情報は、通信部33に伝送される。
通信部33は、ネットワーク7に接続されている他の機器と通信を行う機能を有し、LANカードやモデムといったハードウェアで構成されている。送信する各種情報とともに、端末装置3の端末IDを送信する。
共有録画データリスト取得部36は、録画サーバ10から送信された共有録画データリストを取得する機能を有する。
【0037】
番組表情報取得部34は、録画サーバ10から送信された番組表情報を取得する機能を有する。番組表情報は、録画指示受付画面を生成するためのソース情報として用いられる。
録画データ取得部38は、録画サーバ10から送信された録画データを取得する機能を有する。録画データの取得方式は、ダウンロード方式又はストリーミング方式のいずれを用いてもよい。取得された録画データは、録画データ記憶部39に記憶される。
【0038】
録画データ記憶部39は、録画データ取得部38により取得された録画データを記憶する記憶領域である。
再生部40は、録画データ記憶部39に記憶された録画データを読み出して再生する機能を有する。
映像音声出力部41は再生部40で再生された映像及び音声、GUI部37で生成されたGUI画面を出力する機能を有する。
<2 データ>
次に各種データについて説明する。
【0039】
<2.1 チャンネル表>
図3は、各地域毎に設定されているテレビのチャンネル番号とチャンネルIDとの対応関係を表すチャンネル表の具体的な一例を示す図である。
チャンネル表は、各端末装置のメモリに記憶されており、GUI部37において番組表情報とともに、録画指示受付画面を生成するためのソース情報として用いられる。
【0040】
<2.2 番組表情報>
図4は、番組表情報の具体的な一例を示す図である。
番組表情報401は、チャンネルID、テレビ局名、放送日付、番組ID、番組開始時、番組終了時、ジャンルID、番組名等の項目情報から成り、録画サーバ10においては、各端末装置から送信された録画指示情報及び番組要求情報に含まれる番組IDから、当該番組IDが示す番組の番組名、放送開始日時、放送終了日時等を参照するのに用いられ、各端末装置においては、録画指示受付画面を生成するためのソース情報として用いられる。
【0041】
<2.3 グループ登録情報>
図6は、端末装置3から録画サーバ10へ送信されるグループ登録情報のデータ構造を示す図である。
グループ登録情報601には、宛先アドレス、送信元アドレス、端末ID、グループID、グループ名等の情報が含まれている。
【0042】
<2.4 グループリスト>
図7は、ID管理部13において管理されている各端末IDの対応関係を表したグループリストの具体的な一例を示す図である。
同図のグループリスト701には、3つのグループが示されている。そのうちの1つは、グループIDが「0012a8」、グループ名が「○○家」のグループであり、「○○家」グループに属する端末IDは、「23432」、「02314」、「39382」、「29115」の4つとなっている。
【0043】
同図では端末装置を示す情報として端末IDを用いているが、端末IDのみに限られず、例えば、端末装置を操作するユーザのユーザIDやユーザ名、ニックネーム等を用いてもよい。
<2.5 録画指示情報>
図9は、端末装置3から録画サーバ10へ送信される録画指示情報のデータ構造を示す図である。
【0044】
録画指示情報901には、宛先アドレス、送信元アドレス、端末ID、番組ID、付加情報等が含まれている。
<2.6 録画データリスト>
図10は、録画データ管理部15において管理されている録画データ及び端末IDとの対応関係を表した録画データリストの具体的な一例を示す図である。
【0045】
同図の録画データリスト1001は、録画指示情報を受け付けた日時を表す受付日時、録画指示情報が示す番組の番組ID、録画指示情報を送信した端末装置の端末IDを示す録画指示端末ID、該当の番組の録画が終われば、フラグが付加されて録画済みであることを示す録画済チェック欄等の項目を有する。
<2.7 共有録画データリスト>
図11は、共有録画データ管理部21においてグループ毎に生成される共有録画データリストの具体的な一例を示す図である。
【0046】
共有録画データリスト1101は、「○○家」グループについての共有録画データリストである。「○○家」グループに属する各端末IDと対応付けられた録画済番組の番組IDが記載されている。
<3 動作>
ネットワーク録画システム1の動作について説明する。
【0047】
<3.1 グループ登録受付処理>
まず、端末装置4におけるグループ登録受付処理について説明する。
図13は、端末装置4におけるグループ登録受付処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
端末装置4は、ユーザからグループ登録を行う指示を受けて、グループ登録受付画面を外部モニタに表示する(ステップS1)。
【0048】
表示されたグループ登録受付画面にユーザからグループ情報の入力を受け付けて、送信ボタンが押下されると(ステップS2:YES)、グループ登録部32はグループ登録情報を生成し、通信部33はこれを録画サーバ10へ送信する(ステップS3)。
ここで図5を用いて、端末装置4における具体的なグループ登録受付処理について説明する。
【0049】
図5は、端末装置が外部モニタ等に出力した、ユーザからグループ参加の登録を受け付けるためのグループ登録受付画面の一例を示す図である。
グループ登録受付画面501は、GUI部37で生成され、映像音声出力部41を通じて外部モニタに表示される。
グループ登録受付画面501には、グループID入力フィールド511、グループ名入力フィールド512、送信ボタン513、CANCELボタン514、ポインタ515等が含まれる。
【0050】
ユーザは、リモコン等のポインティングデバイスを用いて、ポインタ515を移動させ、グループID入力フィールド511、グループ名入力フィールド512、送信ボタン513、CANCELボタン514等を指定し、文字入力やボタン押下を行う。
グループIDとグループ名はいずれか一方だけの入力であってもよいし、どちらの入力も必要であるとしてもよい。グループ情報は、録画サーバ10に問い合わせて、送ってもらってもよいし、先にグループに所属しているユーザから直接教えてもらってもよい。
【0051】
グループID入力フィールド511にグループIDを入力、又はグループ名入力フィールド512にグループ名を入力した後、送信ボタン513が押下されると、グループ登録部32においてグループ登録情報が生成され、通信部33により端末IDとともに当該グループ登録情報は録画サーバ10へ送信される。
一方、CANCELボタン514が押下されると、グループID入力フィールド511又はグループ名入力フィールド512に入力された情報はクリアとなる。
【0052】
<3.2 グループ登録処理>
次に、録画サーバ10におけるグループ登録処理について説明する。
図14は、録画サーバ10におけるグループ登録処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
録画サーバ10は、いずれかの端末装置からグループ登録情報を受信すると(ステップS4:YES)、ID管理部13において、グループ登録情報に含まれるグループ情報と端末IDとを対応付けて管理する。すなわち、グループを更新する(ステップS5)。
【0053】
<3.3 録画指示受付処理>
次に、端末装置4における録画指示受付処理について説明する。
図15は、端末装置4における録画指示受付処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
端末装置4は、ユーザから録画指示を受けて、録画指示受付画面を外部モニタに表示する(ステップS11)。
【0054】
表示された録画指示受付画面よりユーザから録画指示を受け付けると(ステップS12:YES)、指示情報生成部35は録画指示情報を生成し、通信部33はこれを録画サーバ10へ送信する(ステップS13)。
ここで図8を用いて、端末装置4における具体的な録画指示受付処理について説明する。
【0055】
図8は、端末装置が外部モニタ等に出力した、ユーザから録画指示を受け付けるための録画指示受付画面の一例を示す図である。
録画指示受付画面801は、GUI部37で生成され、映像音声出力部41を通じて外部モニタに表示される。
録画指示受付画面801には、番組表情報及びチャンネル表に基いて生成された、大阪地区6チャンネルXYZテレビの17時から19時迄の番組表811が表示されており、番組内容欄812部分をポインタで選択すると、録画指示ウィンドウ813が現れる。
【0056】
録画指示ウィンドウ813には、「録画する」と表示された録画指示ボタン、画質選択ボタン、付加データ有無ボタンの3つGUIボタンがある。ユーザは、画質選択ボタンを押下すると表示される複数の画質情報欄の中から1つを選択することにより、録画する番組データの録画画質を指定することができる。
また、付加データ有無ボタンを押下すると表示される「無」「有」のいずれかを選択することにより、録画する番組データに付加データを加えるかどうかを選択することができる。
【0057】
ユーザは録画指示ボタンを押下することにより、端末装置3に対して番組の録画指示を入力することができる。
<3.4 共有録画データリスト送出処理>
続いて、録画サーバ10における共有録画データリスト送出処理について説明する。
図16が、録画サーバ10における共有録画データ送出処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
【0058】
録画サーバ10は、いずれかの端末装置から録画指示情報を受信すると(ステップS14:YES)、録画データ管理部15が管理している録画データリストに録画指示情報に含まれる番組ID及び端末IDを記録し、番組IDを録画処理部16に通知する(ステップS15)。
録画処理部16は、該当の番組IDが含まれる番組データを取得すると、すなわち番組の放送開始時刻になると(ステップS16:YES)、これを録画データ記憶部19に記録する(ステップS17)。番組の録画処理が終了すると、録画データリストの該当番組の録画済項目にフラグを立てる(ステップS18)。
【0059】
共有録画データ管理部21は、録画済項目にフラグが立った録画データと対応付けられている端末IDが属するグループの共有録画データリストの更新を行い(ステップS19)、送出部20は、更新された共有録画データリストを該当グループに属する各端末装置へ送出する(ステップS20)。
その後ステップS14に戻る。
【0060】
<3.5 番組要求受付処理>
次に、端末装置4における番組要求受付処理について説明する。
図17は、端末装置4における番組要求受付処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
まず、端末装置4は、録画サーバ10から共有録画データリストを受信する(ステップS21)。続いて、ユーザから番組要求を行う指示を受けて、受信した共有録画データリストに基づく番組要求受付画面を外部モニタに表示する(ステップS22)。
【0061】
表示された番組要求受付画面よりユーザから番組要求を受け付けると(ステップS23:YES)、指示情報生成部35は番組要求情報を生成し、通信部33はこれを録画サーバ10へ送信する(ステップS24)。
ここで図12を用いて、端末装置4における具体的な番組要求受付処理について説明する。
【0062】
図12は、録画サーバ10から「○○家」グループに属する各端末IDにのみ配信された共有録画データリストに基いて、当該各端末装置が外部モニタ等に出力した、ユーザから番組の要求指示を受け付けるための番組要求受付画面の一例を示す図である。
番組要求受付画面1201には、共有録画データリスト1211、ポインタ1212、送信ボタン1213、CANCELボタン1214等が含まれる。
【0063】
ユーザは、リモコン等のポインティングデバイスを用いて、ポインタ1212を移動させ、共有録画データリスト1211に記載されている取得番組チェック欄の所で、チェックを入れる指示を行うことで、取得したい番組を指定することができる。
ユーザは取得番組チェック欄にチェックを入れた後、送信ボタン1213を押下することで、指示情報生成部35において番組要求情報が生成され、通信部33により端末IDとともに当該番組要求情報は録画サーバ10へ送信される。
【0064】
一方、CANCELボタン1214が押下されると、取得番組チェック欄のチェック印は全てクリアとなる。
<3.6 共有録画データ送出処理>
続いて、録画サーバ10における共有録画データ送出処理について説明する。
図18が、録画サーバ10における共有録画データ送出処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
【0065】
録画サーバ10は、いずれかの端末装置から番組要求情報を受信すると(ステップS25:YES)、当該番組要求情報に含まれる端末IDが属するグループの共有録画データリストを参照し、そのリストの中に番組要求対象の録画データの番組IDがあれば、送出可とし(ステップS26:YES)、該当の録画データを録画データ記憶部19から取り出して、当該番組要求情報を送信した端末装置へ送出する(ステップS27)。その後、ステップS25に戻る。
【0066】
一方、前記番組要求情報に含まれる端末IDが属するグループの共有録画データリストの中に番組要求対象の録画データの番組IDがなければ(ステップS26:NO)、当該番組要求情報を送信した端末装置にエラーメッセージを送出する(ステップS28)。その後、ステップS25に戻る。
<4 変形例>
本発明に係るネットワーク録画システムは、ユーザが録画指示を行う際に、その録画指示を行ったことをグループ内の他のユーザに通知する、録画指示通知の設定ができるものであってもよい。
【0067】
図19は、端末装置が外部モニタ等に出力した、ユーザから録画指示を受け付けるための録画指示受付画面の一例を示す図である。
録画指示受付画面1901は、GUI部37で生成され、映像音声出力部41を通じて外部モニタに表示される。
録画指示受付画面1901には、番組表情報及びチャンネル表に基いて生成された、大阪地区6チャンネルXYZテレビの17時から19時迄の番組表811が表示されており、番組内容欄1912部分をポインタで選択すると、録画指示ウィンドウ1913が現れる。
【0068】
録画指示ウィンドウ1913には、「録画する」と表示された録画指示ボタンの他、通知先選択ボタンがある。ユーザは、今らから録画指示しようとしている番組を、自己が属するグループ内の他のユーザに通知したい場合、通知相手先を選択することで、録画指示通知の設定を行うことができる。
例えば、同図に示す「○○家」グループと「××高2年3組」グループに属するユーザ「BOBBY」が、録画指示受付画面1901においてALL通知を選択すれば、ユーザ「BOBBY」が属する2つのグループ内の他ユーザに、ユーザ「BOBBY」が番組を録画指示した旨の通知情報が送られる設定がなされる
また、録画通知先選択ウィンドウ1914から、グループ内の個別の相手を選択することで、選択されたユーザのみに番組を録画指示した情報を通知することもできる。
【0069】
例えば、同図に示す「「JOHN」通知」を選択すると、「○○家」グループに属するユーザ「JOHN」のみに、ユーザ「BOBBY」が番組を録画指示した旨の通知情報が送られる設定がなされる。
図20は、「○○家」グループ内のユーザ「BOBBY」が番組の録画指示とともに、当該録画指示の通知設定を行った場合に、同じグループ内の他の端末装置に通知される、録画指示通知情報の具体例を示す図である。
【0070】
端末装置において同図に示す録画指示通知情報を視認した他のユーザは、番組「17時のニュース」が共有されることを知ることができ、当該番組を自己の端末装置に取り込んで視聴することができる。
<5 補足>
なお、本発明は上述の実施形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上述の録画サーバ10は、複数の機器から構成されていてもよい。例えば、複数の録画装置とこれらの録画装置を管理する録画管理装置とから構成されていてもよい。また、各端末装置に録画機能が備わっていて、他の端末装置に録画を依頼したり、反対に録画依頼を受けて録画を行ったりする機能を有していてもよく、録画管理装置がこれらの端末装置を管理して、録画データの共有を実現していてもよい。
(2)上述の録画サーバ10は、同じグループに属する各端末装置の端末IDをお互い対応付けて管理していたが、ユーザIDや、ユーザ名、ユーザのニックネーム等を用いて対応付けて管理していてもよい。この場合、端末装置はユーザID、ユーザ名、ユーザのニックネーム等の入力によりユーザを認証してから、番組録画代行サービスの利用を可能とするようにしている。
(3)上述の録画サーバ10は、録画データの蓄積によって録画データ記憶部19が容量一杯になると、新たな録画データを記憶するために、空き容量を確保する必要がある。
【0071】
空き容量を確保するために、一般的に、(i)古い録画データから順番に削除する、(ii)録画指示したユーザが録画データの取得要求を行った際に自動的に録画サーバから削除する、(iii)ユーザの指示に基づいて録画データを録画サーバから削除する、等の措置をとることが考えられる。
【0072】
しかしこれでは、グループの共有に係る録画データのうち、グループに属するユーザの何人かが未取得である録画データについても削除されてしまう可能性があり、録画データを共有するメリットが半減する。
そこで、本発明に係る録画サーバ10は、グループの共有に係る録画データを、当該グループに属する全てのユーザがその録画データを取得しない限り、当該録画データの削除を行わないように制御していてもよい。言い換えれば、同じグループに属する全てのユーザが、その共有に係る録画データを取得すれば、当該録画データは削除対象となる。
【0073】
そのため、録画サーバ10は、共有録画データリストに示される各録画データの取得状況を把握する必要がある。
図21は、グループ内で共有されている録画データの取得状況を把握するために用いられる共有録画データ取得状況表の具体的な一例を示す図である。
共有録画データ取得状況表は、共有録画データ管理部21が管理しており、ユーザが録画データを取得すると、取得済みであることを示すフラグ(○印)を同表に付加する。
【0074】
例えば、同図において、録画データ「明日は日曜日」(番組ID:2194)は、グループ「○○家」の全ユーザが取得済みであることを示している。よって、録画データ「明日は日曜日」は、削除可能な録画データとして共有録画データ管理部21に管理され、録画データ記憶部19の容量が一杯になったとき、或いはユーザから当該録画データの削除指示があれば、共有録画データ管理部21によって削除される。
【0075】
また、同図において、録画データ「17時のニュース」(番組ID:4814)は、グループ「○○家」に属するユーザ「CATHY」(端末ID:39382)とユーザ「JOHN」(端末ID:29115)が未取得であるため、削除不可の録画データとして共有録画データ管理部21に管理され、録画データ記憶部19の容量が一杯になったとしても、或いは録画データ「17時のニュース」の削除指示をグループ「○○家」に属するいずれかのユーザが行ったとしても、当該録画データは共有録画データ管理部21によって削除されることはない。なお、録画サーバ10は、削除不可の録画データに対する削除指示を端末装置から受け付けた場合に、その端末装置に対して、削除指示された録画データが、グループ内の全ユーザが取得していないため削除不可になっている旨を通知するようにしてもよい。
【0076】
更に、グループ内の全ユーザが取得済みとなった録画データがあれば、録画サーバ10は、当該録画データの削除を促す情報をグループ内の各ユーザの端末装置に送るようにしてもよい。
図22は、録画データ「明日は日曜日」をグループ内の全ユーザが取得した際に録画サーバ10からグループ内の各ユーザの端末装置に通知した、録画データの削除を促す情報の具体的な一例を示す図である。
【0077】
端末装置が出力した同図に示すGUI画面2200には、録画データ「明日は日曜日」が、グループ「○○家」内の全ユーザに取得された旨が示されており、ユーザが削除ボタン2201をポインタ2202で指し示してクリックすることで、端末装置において録画データ削除指示情報が生成され、録画サーバ10に送信される。
録画データ削除指示情報を受信した録画サーバ10は、指示された録画データの削除を行う。
【0078】
また、グループ内の全ユーザが取得済みとなった録画データがあれば、録画サーバ10は、自動的に当該録画データを削除し、削除した旨を当グループ内の各ユーザの端末装置に送るようにしてもよい。
図23は、グループ内の全ユーザが録画データ「明日は日曜日」を取得した際に当該録画データを自動削除した旨を録画サーバ10からグループ内の各ユーザの端末装置に通知した情報の具体的な一例を示す図である。
【0079】
端末装置が出力した同図に示すGUI画面2300には、録画データ「明日は日曜日」が、グループ「○○家」内の全ユーザに取得されたため、録画サーバ10から削除した旨が示されている。
(4)本発明は、実施形態で説明したネットワーク録画システム1においてなされる各種処理の手順(図13〜図18に示した手順等)を含む方法であるとしてもよいし、ネットワーク録画システム1においてなされる各種処理を各端末装置及び録画サーバに実行させるためのプログラムであるとしてもよい。このプログラムは、記録媒体に記録し又は各種通信路等を介して、流通させ頒布することができる。このような記録媒体には、ICカード、光ディスク、フレキシブルディスク、メモリ等がある。
【0080】
流通、頒布されたプログラムは、記憶手段を備える機器等にインストールされることにより利用に供され、その機器等はそのプログラムの実行により実施形態で示した録画サーバ及び端末装置として機能する。
(5)上述の実施形態において、ID管理部13、録画データ管理部15及び共有録画データ管理部20は、集積回路で構成されていると説明したが、これらは、個別に1チップ化されていてもよい。また、これらの機能部だけでなく、図1に示すグループ登録情報取得部12、録画指示情報取得部14及び番組要求情報取得部22を、ID管理部13、録画データ管理部15及び共有録画データ管理部20と共に1チップ化した集積回路を用いてもよい。
【0081】
なお、集積回路は、素子の集積度によってIC、LSIと呼称されることもある。
また、集積回路デバイスとして、専用回路、汎用プロセッサを用いてもよいし、アーキテクチャの変更が可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、リコンフィギュラブル・プロセッサ(Reconfigureable Processor)を用いてもよく、更には、技術進歩によって半導体集積回路に置き換わる別のものが考案されれば、当然そのものを用いてもよい。例えば、バイオ技術を利用した集積回路が考えられる。
【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、番組録画代行サービスに用いられるネットワーク録画システムとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明に係るネットワーク録画システムの構成を示す図である。
【図2】本発明に係るネットワーク録画システムの構成を示す図である。
【図3】チャンネル表の一例を示す図である。
【図4】番組表情報の一例を示す図である。
【図5】グループ登録受付画面の一例を示す図である。
【図6】端末装置から録画サーバへ送信されるグループ登録情報のデータ構造を示す図である。
【図7】録画サーバにおいて管理されているグループリストの一例である。
【図8】録画指示受付画面の一例を示す図である。
【図9】端末装置から録画サーバへ送信される録画指示情報のデータ構造を示す図である。
【図10】録画サーバにおいて管理されている録画データリストの一例である。
【図11】録画サーバにおいて管理されている共有録画データリストの一例である。
【図12】録画データ取得画面の一例を示す図である。
【図13】グループ登録受付処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図14】グループ登録処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図15】録画指示受付処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図16】共有録画データリスト送出処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図17】番組要求受付処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図18】録画データ送出処理の動作を説明するためのフローチャート図である。
【図19】録画指示受付画面の一例を示す図である。
【図20】録画指示通知画面の一例を示す図である。
【図21】共有録画データ取得状況表の一例を示す図である。
【図22】録画データの削除をユーザに促す情報の一例を示す図である。
【図23】録画データの自動削除をユーザに通知する情報の一例を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続された複数の端末装置及び録画サーバから構成されるネットワーク録画システムであって、
前記各端末装置は、
番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を、それぞれに要求元IDを付して録画サーバへ送信する送信手段を備え、
前記録画サーバは、
特定の要求元ID同士を1のグループとして管理する管理手段と、
端末装置から送信された録画指示情報に基いて番組を録画する録画手段と、
録画された番組の録画データと前記録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理手段と、
端末装置から送信された番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理手段に管理されているグループに属しており、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理手段によって当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である端末装置へ送出する共有録画データ管理手段とを備える
ことを特徴とするネットワーク録画システム。
【請求項2】
前記共有録画データ管理手段は、更に、前記録画データ管理手段により管理されている録画データのうち、前記ID管理手段に管理されているグループに属する各要求元IDと対応付けられているものを一覧にした共有録画データリストを生成して、各端末装置へ送出し、
前記各端末装置は、更に、
前記録画サーバから送出された共有録画データリストに基づいて前記番組要求情報を生成する生成手段を備える
ことを特徴とする請求項1に記載のネットワーク録画システム。
【請求項3】
前記各端末装置は、更に、
前記録画サーバから送出された共有録画データリストをユーザに提示する提示手段と、
提示された共有録画データリストの中から所望の録画データの指定をユーザから受け付ける受付手段とを備え、
前記生成手段は、更に、ユーザから受け付けた指定に係る録画データの送出を指示する番組要求情報を生成する
ことを特徴とする請求項2に記載のネットワーク録画システム。
【請求項4】
前記受付手段は、更に、ユーザからグループの指定を受け付け、
前記送信手段は、更に、受け付けた指定に係るグループを示すグループ情報を、要求元IDを付して前記録画サーバへ送信し、
前記ID管理手段は、前記端末装置から送信されたグループ情報と要求元IDとを対応付けて管理する
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワーク録画システム。
【請求項5】
前記受付手段は、更に、ユーザから番組の録画指示を受け付けると共に、その番組を録画指示した旨をそのユーザが属するグループ内の他のユーザに通知するか否かに係る通知設定を受け付け、
前記生成手段は、更に、受け付けた録画指示に基づいて録画指示情報を生成し、
前記送信手段は、更に、生成された録画指示情報と共に前記受付手段により受け付けた通知設定を、要求元IDを付して前記録画サーバへ送信し、
前記共有録画データ管理手段は、更に、端末装置から送信された通知設定に係る情報が肯定的な設定になされている場合に限り、当該情報に付された要求元IDが属するグループ内の他の要求元IDを送信した端末装置へ、前記録画指示がなされた旨を通知する
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワーク録画システム。
【請求項6】
前記受付手段は、更に、ユーザから録画データの削除指示を受け付け、
前記生成手段は、更に、受け付けた削除指示に基づいて録画データ削除指示情報を生成し、
前記送信手段は、更に、生成された録画データ削除指示情報を、要求元IDを付して前記録画サーバへ送信し、
前記共有録画データ管理手段は、更に、端末装置から送信された録画データ削除指示情報に付されている要求元IDが、前記ID管理手段に管理されているグループに属しており、且つ、録画データ削除指示情報が削除指示する録画データが、前記録画データ管理手段によって当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを録画サーバから削除する
ことを特徴とする請求項3に記載のネットワーク録画システム。
【請求項7】
前記共有録画データ管理手段は、更に、共有録画データリスト内のいずれかの録画データを、グループ内の要求元IDが示すユーザ又は端末装置全てに送出した場合、当該録画データを録画サーバから削除する
ことを特徴とする請求項2に記載のネットワーク録画システム。
【請求項8】
前記共有録画データ管理手段は、前記録画データ管理手段にて要求元IDと録画データとが新たに対応付けられる度に、共有録画データリストの更新を行い、更新された共有録画データリストを各端末装置へ送出する
ことを特徴とする請求項2に記載のネットワーク録画システム。
【請求項9】
それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段と、
特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理手段と、
前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて番組を録画する録画手段と、
録画された番組の録画データと前記録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理手段と、
前記受信手段により受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理手段に管理されているグループに属しており、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理手段によって当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する共有録画データ管理手段とを備える
ことを特徴とする録画サーバ。
【請求項10】
それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段、受信した録画指示情報に基づいて番組を録画する録画手段を備えた録画サーバに用いられる録画データ送出方法であって、
特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理ステップと、
前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて、前記録画手段により録画された番組の録画データと当該録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理ステップと、
外部装置から受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理ステップにおいて管理されているグループに属し、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理ステップにおいて当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する送出ステップとを含む
ことを特徴とする録画データ送出方法。
【請求項11】
それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段、受信した録画指示情報に基づいて番組を録画する録画手段を備えたコンピュータである録画サーバに、録画データ送出処理を行わせるプログラムであって、当該録画データ送出処理は、
特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理ステップと、
前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて、前記録画手段により録画された番組の録画データと当該録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理ステップと、
外部装置から受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理ステップにおいて管理されているグループに属し、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理ステップにおいて当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する制御を行う送信制御ステップとを含む
ことを特徴とするプログラム。
【請求項12】
それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段、受信した録画指示情報に基づいて番組を録画する録画手段を備えたコンピュータである録画サーバに、録画データ送出処理を行わせるプログラムを記録した記録媒体であって、当該録画データ送出処理は、
特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理ステップと、
前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて、前記録画手段により録画された番組の録画データと当該録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理ステップと、
外部装置から受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理ステップにおいて管理されているグループに属し、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理ステップにおいて当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する制御を行う送信制御ステップとを含む
ことを特徴とする記録媒体。
【請求項13】
それぞれ要求元IDが付されている、番組の録画を指示する録画指示情報及び録画済み番組の録画データの送出を指示する番組要求情報を外部装置から受信する受信手段、受信した録画指示情報に基づいて番組を録画する録画手段を備えた録画サーバの集積回路であって、
特定の要求元ID同士を1のグループとして管理するID管理手段と、
前記受信手段により受信した録画指示情報に基いて、前記録画手段により録画された番組の録画データと当該録画指示情報に付された要求元IDとを対応付けて管理する録画データ管理手段と、
外部装置から受信した番組要求情報に付されている要求元IDが、前記ID管理手段により管理されているグループに属し、且つ、番組要求情報が送出を指示する録画データが、前記録画データ管理手段によって当該グループ内の要求元IDと対応付けて管理されている場合に、その録画データを番組要求情報の送信元である外部装置へ送出する制御を行う共有録画データ管理手段とを備える
ことを特徴とする集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2007−527140(P2007−527140A)
【公表日】平成19年9月20日(2007.9.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−518506(P2006−518506)
【出願日】平成16年6月7日(2004.6.7)
【国際出願番号】PCT/JP2004/008255
【国際公開番号】WO2005/004483
【国際公開日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】