説明

ネームホルダー又はネームプレート

【課題】
本発明は、名札部を明るく照らし出して装着者が誰であるか容易に判明可能とすると共に前方方向を明るくして手元や足元を明るくすることができるネームホルダーの提供を課題とする。
従って、看護や介護の現場で夜間の巡回等に前方等を明るくした状態で両手を自由に使えるようにすると共に例えば災害時等においては前記照明のみならず暗闇での心理的不安を除去し、周囲の人間にも安心感を与えられる何らかのネームホルダーの提供を課題とする。
【解決手段】
係る課題を解決するため、名札部を挿入シネマ他は挟み込む少なくとも前面が透明又は半透明なネームホルダーであって、該名札部の背面に発光部を有し、該名札部を背面の発光部で照射することによって、名札部を明るく表出すると共に名札部前面を照射するネームホルダーを 提供するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源を有するネームホルダーの発明に関し、より具体的にはトレーシングペーパー等を散光板とした光源を有するネームホルダー又はネームプレートの発明に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、自己の名前等をネームホルダーに表示して自己の身分等を明確にすることは多用されている。
この場合、透明なケーシング内に自己の名前等を記載又は印刷した名札を挿入し、ケーシングに付属するクリップ等で衣服に係止して用いるものである。
【0003】
更に、液晶表示機に名前等の情報を表示するものとして特開平8‐258469号(特許文献1)に記載の電子名札が存在する。
係る電子名札は、データ転送により必要情報を電子名札に表示するものである。 又、ネームホルダーではないが、ワッペンに発光ダイオード点滅球を有し、注意を喚起する安全シンボルワッペンが特開平5‐337003号(特許文献2)として存在する。
従って、外部よりワッペンの存在を明確に視認できるものである。
【0004】
更に、氏名表示部を有すると共に呼び出しを報知する呼び出し報知部を有する無線ページング受信機が特開平9‐284824号(特許文献3)として存在する。
該受信機はクリップや安全ピンで衣服に係止するものであり、氏名表示部を有する名札筐体と受信を知らせるLEDを有するものである。
これらのように名札機能を有するネームホルダーは各種存在すると共に衣服につけて外部からの情報を知らせるため、或いは自己の存在を明確にするためのLED等による発行手段を有する技術は存在する。
【特許文献1】特開平8‐258469号
【特許文献2】特開平5‐337003号
【特許文献3】特開平9‐284824号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以上の様に、ネームホルダーや発光手段を有する先行技術は存在するが例えば看護や介護の現場において、夜間の巡回や薄暗い場所での介護等に関し複数名が在室する病室等においては該部屋の電気をつけることができず、一般的には懐中電灯を用いて巡回や介護を行うものであるが、懐中電灯を片手に持つことからどうしてもその片手が塞がってしまい作業性が悪いものであった。
これに対して、例えば病室においては枕元の電気スタンドを用いる場合もあるが、このスタンドは一定方向に向いているものであって周りへの光の干渉を少なくするものであり、作業を行うべき手元等を有効に照らせるとは限らないものである。
【0006】
この場合、例えば胸等に係止可能な部材に光源を有することによって両手を使えることとなると共に手元を明るくすることができるものである。
従って、特開平5‐337003号(特許文献2)の光源を用いることもできるが係るワッペンは単に自らの存在を明示するために点灯等する光源であり、更に直接外部に照射される光源であり、極めてまぶしく、前記の場合等には全く用いることはできないものである。
更に特開平9‐284824号(特許文献3)も光源を有するが、特定の場合だけ点灯するものであり、仮に常時点灯させた場合でも、その光源は直接外部に照射される光源であり、極めてまぶしく、前記の場合等には全く用いることはできないものである。
【0007】
即ち胸に光源をつけてそのまま病室内等を移動した場合には進行方向に対して全てそのままの光を照射することとなり、寝ている患者等に対して光が当たってしまうものであり、実用性に欠けるものである。
従って、胸等の体の前面に係止可能であって両手を作業に使える光源であり、かつ薄暗い場所や夜間の看護や介護に際して周囲に不要な明かりを撒き散らすことがなく、かつ手元や足元が不便を感じないだけの照明を得ることができる何らかの光源を有するネームホルダーが望まれているものである。
この他例えば、ネームホルダーの文字を簡単に表示でき、更には必要に応じて薄暗いところでネームホルダーの文字をより読みやすくすることができる方策も望まれる。
【0008】
この場合、特開平8‐258469号(特許文献1)に記載の電子名札が存在するが、該電子名札に関してはサーバ等との連携が必要であり、極めて大掛かりであり高額になってしまうものである。
従って、簡単かつ低廉で使用できる視認性の高いネームホルダーであって、特に暗い場所でも名札等がよく見えるネームホルダーが望まれている。
更に、従来のネームホルダーのうち最も手軽なネームホルダーは、例えば透明な樹脂製のケーシング内に名前等を印刷した白い紙を挿入して該名前を外部に表示するものであるが、これと同様に家庭用のプリンター等で手軽に名前のみならず顔写真や特殊な表示を印刷した上で使用できる何らかのネームホルダーでもあることが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
係るために、本発明に係る請求項1記載の発明は名札部を挿入し又は挟み込む少なくとも前面が透明又は半透明なネームホルダーであって、該名札部の背面に発光部を有し、該名札部を背面の発光部で照射することによって、名札部を明るく表出すると共に名札部前面を照射するネームホルダーからなり、係る発明によって前記課題を見事に解決できる。
【0010】
更に請求項2記載の発明は、発光部が発光ダイオードにより発光するネームホルダーであり、請求項3記載の発明は発光部がエレクトロルミネセンスにより発光するネームホルダーであり、請求項4記載の発明は発光部が液晶により発光するネームホルダーよりなるものであって、係る各種の発光部によって前記課題を解決できるものである。
【0011】
この場合、請求項5に記載の発明のように発光部の発光ダイオードの背面方向に反射板を 有するネームホルダーによって、発光の照度の効率を高めることができるものである。
【0012】
更に、請求項6に記載の発明の様に導光板を用いてバックライトとして発光するものであってもよい。
これらの場合、請求項7に記載の発明は名札部をトレーシングペーパーにて構成したネームホルダーによって、ほのかな明かりの照射を可能とするばかりでなく、家庭のプリンターで簡単にかつきれいに印字や図柄の印刷或いは顔写真の印刷等が行え、簡単に名札部を製造することができる。更に請求項8記載の発明の様に発光の点灯及び消灯を制御するスイッチ部を有することにより、使い勝手を高められる。
又、請求項9記載の発明のようにネームホルダーには身体の前面のいずれかの場所に止着可能なクリップ部又は留めピンを有しているネームホルダーによって、身体の前面に極めて容易に止着できることとなる。
或いは、請求項10記載の発明のようにネームホルダー本体の上部にフード又はシェードを設け、該フード又はシェードは少なくともネームホルダー本体前面よりも前方に突出して形成したネームホルダーにより、上部方向への光の漏れを防ぐことができる。
更に、請求項11記載の発明のようにネームホルダーに代え、ネームプレートを用いることにより例えば机上にて使用することもできることとなる。
【発明の効果】
【0013】
以上より、請求項1記載の発明により名札部を明るく照らし出すことができると共に、該名札部の前方方向を明るくすることができる。
従って、例えばネームホルダーを胸に着ければ自己の前方を明るくすることができ、外部から装着者を把握できると共に名札部を鮮明に読み取れるものである。
更に、前方方向を明るく照らせるので手元や足元を明るくすることができる。
例えば看護や介護の現場で夜間の巡回等に用いることにより、患者さん等からは身分が一見して鮮明にわかると共に装着者側からは前方等を明るくすることができ、胸等に装着すれば両手を自由に使えることとなると共にほのかな明かりの中での作業を可能とする。
【0014】
併せて、例えば災害時等においては非常用照明としても用いることができ、火災や地震・台風等で病院や公共の施設での電灯の消失時にも装着者を把握できるばかりでなく、装着者自身の身の回りを明るくすることができる。
従って、手元や足元を照らせることから暗闇での心理的不安を除去できると共に周囲の人間にも安心感を与えられるものである。
次に請求項2乃至6記載の発明によれば、各種の光源を用いることができ、ほのかな明かりの提供・低電圧の光源の提供・バックライトとして名札部全体を照射すること等ができることとなる。
又、請求項5記載の発明によって、少ない光源で有効に光を前方に照射できることとなる。
【0015】
更に、請求項7記載の発明により、簡単に名札部に文字や写真又は絵等を表示でき、更には、例えばパソコン等で簡単にプリントできることとなる。
更に、トレーシングペーパーにて光の拡散が行え、前方へほのかな明かりを照射可能とすることができる。
従って、夜間の病室等において、寝ている患者を起こさずに看護等が行え、非常に有益である。
更に請求項8記載の発明によって、発光の点灯及び消灯を制御できるものとなる。
又請求項9記載の発明によって、簡単に胸等に止着できることとなり、請求項10記載の発明によってネームホルダーからの光を上部方向へもれることを防止できるものである。
更に請求項11記載の発明により、机上にも置くことのできるネームプレートの提供が図れることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明に係るネームホルダーの最適な一実施の状態を図1に示す。
少なくとも表面部分が透明又は半透明なネームホルダー本体1に文字A及びBと明示された紙即ち名札部2が挿入されているものであり、該ネームホルダーの文字が明示された紙の背面方向に電池35及びLED(発光ダイオード)31が配設されている。
尚、プリント基板36等で配線されており、更にはLEDの発光及び消灯を制御するスイッチ部を図示していないが有しているものである。
該ネームホルダーには、胸ポケット等に係止するためのクリップ部15と更には留めピン16が配設されている。
従って、まず前提として透明等のネームホルダー1内に挿入した印字可能な紙等の媒体を介して、その背面に設置したLED(発光ダイオード)31等により発光できるものである。
これにより、胸等に止着して使用する際に、紙等の媒体に明示した名札部2の文字や絵等を背面から照らし出し、その文字や絵等を明るく照らすことができると共に、胸等の体の前面部に止着できるネームホルダーであることから体の前面を明るく照らすことができ、薄暗い場所や暗い場所での作業における手の周囲を明るくでき、手先の作業を効率よく行えることとなる。
【0017】
この場合LED(発光ダイオード)31等により発光を行うと共に紙やプラスチック等の媒体を透過した光での照射であり、ほのかに明るい光を前面に照射できる。
従って、例えばトレーシングペーパー等の紙媒体に自己の名前を印字し、ネームホルダー内に挿入して使用することにより、トレーシングペーパーがLED(発光ダイオード)等の光を拡散して柔らかな光として照射できることとなる。
【0018】
図2は、図1に係るネームホルダー本体1と、印字した紙媒体等からなる名札部2と、その背面に挿入する発光部3を示す図である。
まず、少なくとも前面部分が透明又は半透明のネームホルダー本体1があり、このネームホルダーの挿入部10に外部からの視認を行う紙又は樹脂等の印字可能な媒体よりなる名札部2を挿入するものである。
この場合、一般的なネームホルダーは透明なアクリルや、PS、PET等樹脂製等で射出成型や真空形成その他、各種方法で成型構成されているものであり、この様なネームホルダーであれば足りるものである。
この場合ソフトケースとしてもハードケースとしてもよいものである。
尚、更には前面部分に光拡散性能を持たせるためにマット状としたものであってもよい。
【0019】
次に名札部2に関しては名前等を表示して外部からの視認を行うものであり、紙又は樹脂等の印字可能な媒体よりなるものが多用され、これら各種のものを用いたものでもよい。
この場合、特にトレーシングペーパーを用いることにより透過する光に対してこれを拡散できる点や家庭用のプリンターで簡単に印字又は印刷できることに伴い最適であるが、これに限るものではなく光透過性を有する薄手の紙媒体や樹脂シート媒体であってもよい。
例えば透明なシート地であっても、半透明なシート地であってもよく、或いは色彩を有するシート地であってもよい。
更に、例えば絵や名前等を簡単にプリンター等で印字可能であるシートを用いたものであってもよい。
【0020】
以上のように自己の名前や例えば看護婦や医師等のような肩書き等を記載でき、本ネームホルダーを装着しているものが誰だか判ることとなり、更にはこれらの情報のみではなく他の情報類を明示するものでも或いは絵等を明示するものであってもよい。
更には、例えば顔写真等を明示するものであってもよい。
これによって身分証明等としても用いることができる。
例えば現在簡単に写真等を読み込んで名前と共にインクジェットプリンター等で鮮明に印刷でき、特に印刷可能なトレーシングペーパー等を用いると簡単かつ容易に名札部を作成できるものである。
【0021】
次に、発光部3に関しては該紙媒体等のシート地からなる名札部2の背面に配設するものであり、所謂バックライトとして機能するものである。
本図に示す構成は一般的に多用されているボタン電池35とプリント基板36と2つのLED(発光ダイオード)31からなっている。
更に、LED(発光ダイオード)31の背面方向には反射板37を有しており、LED31の発光を効率的に前面に照射可能としているものである。
例えば反射板としてはアルミ等の金属部材よりなる板体や反射可能な樹脂板、或いはガラス等であればよい。
更に光を効率よく拡散するために湾曲形状等をなしているものであってもよい。
少なくとも光を反射可能な反射板37をいい、平面形状であると湾曲形状であると或いは凹凸形状であると問わないものである。
【0022】
尚、反射板37に関しては必要に応じて用いることにより効率的に光を照射できるものであり、例えばLED(発光ダイオード)31が平型の場合には用いないものであってもよい。
次にLED(発光ダイオード)31に関して本図では2つを示すが、これに限らず1つでも或いは3つ以上でもよい。
更に導光板を用いてバックライトとして前方即ち名札部2を背後から照射して全体を明るく照らすものであってもよい。
即ち、光源としてLED(発光ダイオード)31等を該導光板の端面方向に配置し、端面方向から照射することによって、導光板で各種方向に反射した反射光によりバックライトとして用いるものである。
例えばアクリル製等に印刷方式やVカット方式等で凹凸を設け、横方向から光を照射することによって導光板散乱材にぶつかり各種方向に反射することとしてバックライトとして用いるものである。
【0023】
従ってLED(発光ダイオード)31や他の光源をもって照射し、この反射光でバックライトとして用いるものである。
更にこれらのようなLED(発光ダイオード)31や導光板32にかえ、EL(エレクトロルミネセンス)33を用いても或いは液晶34を用いてもよい。
少なくとも印字等したトレーシングペーパー等のシート地を背面から照射可能であればよい。
これらの場合光源の色彩に関しても任意に選択して使用するものであってよい。
色彩に変化をつけてデザイン性を高めることも可能である。
【0024】
尚、トレーシングペーパーによる光の拡散を図ると共に或いはこれに変えて光の拡散を図るためマットフィルムやすりガラスを用いたものであってもよい。
次にプリント基板36に関して本構成は平面性を高めるためにプリント基板36を最適としているが、これに限るものではない。
プリント基板36に関しては例えば紙フェノール0.5ミリから1.6ミリ程度のものを使うことにより薄手にできる。
ネームホルダーとして厚手のものではプリント基板を厚手のもので製造してもよいと共にガラスフェノールを用いたものや他の基盤を用いたもの等であってもよい。
より薄手のかつ軽い使い勝手の良い低価格なネームホルダーとしては前記構成が最適な一例である。
【0025】
次にLED(発光ダイオード)31やEL(エレクトロルミネセンス)或いは液晶等を用いて発光する際にスライドスイッチやボタンスイッチ等のスイッチ部によって点灯と消灯を制御可能にしているものでもよく、本図では図示していない。
例えばスイッチ部の手の触れる部分に発光塗料等の蓄光塗料によって塗布されているものであってもよい。
【0026】
次に図3は図1のA−A線断面図であり、ネームホルダー1の挿入部10に紙等の印字可能な媒体であるシート地からなる名札部2と、LED(発光ダイオード)31及びプリント基板36及び電源であるボタン電池35が配設した発光部3とが挿入されている状態を示す。
この場合ネームホルダー1の背面側にはクリップ部15及び留めピン16が設けられている。
尚、本図は一例であり長尺の紐を有して首からぶら下げられる構成でも或いは面ファスナー等により衣服に止着するものであってもよい。
図4はLED(発光ダイオード)31に代え、EL(エレクトロルミネセンス)33或いは液晶34等を用いた一例を示す図であり、本図ではEL(エレクトロルミネセンス)33を用いた発光部3を示す図である。
前面の発光部分全体が薄膜EL素子により構成されているので反射板等は不要となる。
この場合においても発光に足りるだけの電源35を有していればよく、例えば必要な電圧を有するボタン電池やリチウム電池など必要な電源を有していればよい。
もとより、これは液晶に変えた場合にも同様である。
【0027】
図5は、ネームホルダーではなく例えば机上に置くことのできるネームプレートに用いた一例を示す図である。
前記と同様に少なくとも前面が透明又は半透明なネームプレートよりなり、その内部には前面部分から順に名札部2、そして発光部3を有するものである。
名札部2は紙又は樹脂等の印字可能な媒体例えばシート地のトレーシングペーパー等に印字、図、写真等を表示し、更にこれを背面からLED(発光ダイオード)31やEL(エレクトロルミネセンス)33或いは液晶34等によって照射し、柔らかな光で明るく印字や図等を映し出すものである。
この場合前記と同様にプリント基板36やスイッチ部38を有しているものであり、電源としてボタン電池やリチウム電池或いは乾電池等の必要な小型の電源35の他、一般的な家庭用電源を用いるものであってもよい。
【0028】
図6は本発明に係るネームホルダー1を紐17で胸の位置に提げた場合に例えば挿入部10から上部方向に漏れ出す光を防ぐため上部にフード12やシェードを設けた一例を示す図であり、本図構成はフード12を有する一例を示す図である。
これによって、上部方向に光が漏れず上部隙間光によるまぶしさを防げる。
この場合、ネームホルダー1前面からの光が不用意に目に入らないようにするには少なくともネームホルダー本体1の前面に突出して形成された本図に示すようなフード12が最適である。
更に、例えばこのフード12をスイッチと連動させて可動可能とし、本図に示す形態にすると点灯状態となり、フード12を押し上げて挿入部の隙間が表出される状態で消灯とする構成をとったものであってもよい。
【0029】
図7は導光板32を用いた一例を示す図であり、ネームホルダー本体1に発光部3と名札部2とを装着して構成するものであり、顔写真と名前としてOOOを印刷した一例を示す。
この場合発光部3に関しては名札部2の背後に導光板32を配置し、その一端部方向に光源であるLED(発光ダイオード)31を3つ配設して横方向から光を照射させて導光板32で前方方向に光を照射してバックライトとして機能するものである。
従って名札部2の背後が明るくなって名札部2を明るくすると共に前方方向に柔らかな光を 照射してほのかな明るさを提供することとなる。
もとよりこの照明としての光源はLED(発光ダイオード)31を3つ用いた一例を示すがこれに限らず1つや2つ或いは4つ以上でもよく、更にはLED(発光ダイオード)31に代えて他の光源、即ち導光板32に一般的に用いる各種の光源を用いたものであってもよい。
【0030】
図8はネームホルダーとてソフトケースを用いた一例を示す図であり、一の透明シートを折り曲げてケースの正面部13と背面部14を構成し、この間に発光部3と名札部2を挟んで構成し、更に発光の点灯と消灯とを制御するスイッチ部と電源部を連設する基板類を同様に配設して構成するとともに胸に止着するためのクリップと留めピンを有する一例を示す。
本図構成はネームホルダーの両側辺部においてファスナー11で正面部13と背面部14とを嵌着しているものである。
尚、本図に示す名札部2にも顔写真と名前としてOOOを印刷した一例を示す。
この様にすれば、このネームホルダー装着者が誰か、又本人かどうか等の照合もできることとなり、より詳細な身分証明としても使用できるものである。
【実施例】
【0031】
まず、プラスチックの透明なネームホルダーに発光部と名札部を挿入して実験を行った。
その発光部に関しては、縦80ミリ、横100ミリ、厚み8ミリのプラスチック製の発光部筐体内の空洞内に砲弾型のLED二灯を位置させると共にその背面にアルミホイルを反射板として配置し、更にボタン型CR−2032を2個電源として該発光部筐体内に配置し、プリント基板を用いて配線した発光部を用いた。
この場合一灯のLEDは白色で、他の一灯のLEDはオレンジ色を用いた。
名札部はパソコンで作成した文字を家庭用のインクジェットプリンターでインクジェット対応型のトレーシングペーパーに印刷して作成した名札部を用いた。
これをネームホルダー内に挿入して暗室においてスイッチを入れて可動させた。
【0032】
この場合、光から20センチの距離で照度が5LXmであった。
これに対して同様の照度下において新聞の小文字が15センチの距離で読み取れるものであった。
この状態において、注射を行うに際しての血管を捜すのにはやや照度不足であったが、一般的な看護や介護を行うのには十分な照度であった。
更に、暗い病室内において手元を照らすことができると共に多くの患者のいる病室において回りに不必要な光を照射するものではなかった。
また、暗い中において足元を照らすだけの照度は十分にあった。
この状態においての連続点灯の時間は、白色のLEDは約100時間もち、オレンジ色のLEDは約120時間もった。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明に係るネームホルダーの一例を示す図
【図2】図1に示すネームホルダーの発光部、名札部、ネームホルダー本体を示す図
【図3】図1のA−A線断面図
【図4】本発明に係るネームホルダーの他の一実施の状態を示す図
【図5】本発明に係るネームプレートの一例を示す図
【図6】本発明に係るネームホルダーの他の一実施の状態を示す図
【図7】本発明に係るネームホルダーの他の一実施の状態を示す図
【図8】本発明に係るネームホルダーの他の一実施の状態を示す図
【符号の説明】
【0034】
1 ネームホルダー本体
10 挿入部
11 ファスナー
12 フード
13 正面部
14 背面部
15 クリップ部
16 留めピン
17 紐
2 名札部
3 発光部
31 発光ダイオード
32 導光板
33 EL
34 液晶
35 電源
36 プリント基板
37 反射板
38 スイッチ
4 ネームプレート本体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
名札部2を挿入し又は挟み込む少なくとも前面が透明又は半透明なネームプレートであって、該名札部2の背面に発光部3を有し、該名札部2を背面の発光部3で照射することによって名札部2を明るく表出すると共に名札部2前面を照射することを特徴とするネームホルダー。
【請求項2】
発光部3が発光ダイオードにより発光することを特徴とする請求項1記載のネームホルダー。
【請求項3】
発光部3がエレクトロルミネセンスにより発光することを特徴とする請求項1記載のネームホルダー。
【請求項4】
発光部3が液晶により発光することを特徴とする請求項1記載のネームホルダー。
【請求項5】
発光部3の発光ダイオードの背面方向に反射板37を有することを特徴とする請求項2記載のネームホルダー。
【請求項6】
発光部3が導光板を用いて発光することを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載のネームホルダー。
【請求項7】
名札部2をトレーシングペーパーにて構成したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のネームホルダー 。
【請求項8】
発光の点灯及び消灯を制御するスイッチ部38を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のネームホルダー。
【請求項9】
ネームホルダー本体1に身体の前面のいずれかの場所に止着可能なクリップ部15又は留めピン16を有することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のネームホルダー。
【請求項10】
ネームホルダー本体1の上部にフード又はシェードを設け、フード又はシェードが少なくともネームホルダー前面よりも前方に突出してネームホルダーからの光を上部方向へもれることを防ぐことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のネームホルダー。
【請求項11】
請求項1乃至8、10のいずれかに記載のネームホルダーに代え、ネームプレート4を用いることを特徴とするネームプレート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−108564(P2007−108564A)
【公開日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−301448(P2005−301448)
【出願日】平成17年10月17日(2005.10.17)
【出願人】(393000881)株式会社マルアイ (10)
【Fターム(参考)】