説明

ハウリングの防止装置、防止方法、プログラム、及びこのプログラムを記録した記録媒体

【課題】
補聴器などのマイクとイヤホンスピーカーが近傍にある装置等のハウリングを防止しかつ再生音声が不自然にならないような再生音声を実現するシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
特定周波数部分のみを抽出しこの特定周波数部分を分割しそれぞれの周波数部分の音圧平均値を演算し、各周波数部分の音圧とこの演算した音圧の平均値の差を出し差が一定以上の場合ハウリングと判定しこのハウリング部の音圧を平均値音圧に設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気音響変換再生装置に適用されるハウリング防止方法であり補聴器等や拡声器、カラオケ装置のような音響入力信号を増幅してスピーカやイヤホンから出力させる、すなわちマイクスピーカ(イヤホン)が近傍に配置される装置システムのハウリング防止方法、装置、プログラム及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来近年、補聴器は小型化、高出力化が進んでおり、音を入力するマイクロホン部と音を出力するイヤホン部がごく近傍に配置されている。また同様に拡声器においても、高出力スピーカがマイクロホンに近接して配置される場合がある。
【0003】
しかし、スピーカ又はイヤホンがマイクロホンに近接に配置されるこれらの装置では、スピーカやイヤホンからの出力信号の一部がマイクロホンに帰還することになる。このとき、音響出力信号は、マイクロホンに達するまでの間に減衰するが、この減衰量(L)にくらべて装置の増幅量(G)が大きいと、帰還が繰り返され、信号レベルは無限に増大してしまいハウリング起こしてしまう。ハウリング現象は、不快な音を生じるだけでなく、スピーカやイヤホンを酷使し、不必要な電力を消費するといった問題を生じる。
【0004】
このハウリングを防止するために、ハウリングが発生しているかどうか、及びハウリング の発生している周波数を自動的に推定し、その周波数の成分を逆位相の信号にて相殺する、又はその周波数付近の増幅率を選択的に低下させるといった方法(特開平6-22397号)や信号の位相を変調する方法、遅延時間を変化させる方法などが各種方法が提案されている(特開2000-341707、特開平3-263999、特開平9-168195)。
【0005】
【特許文献1】特開平6-22397号
【0006】
【特許文献2】特開2000-341707
【0007】
【特許文献3】特開平3-263999
【0008】
【特許文献4】特開平9-168195
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来のシステムにおいてはしかし、ハウリングの有無やハウリング発生周波数を確実に自動推定させるのはきわめて難しく、特定の周波数の増幅率を選択的に低下させる方法では、所望する音質及び音量が得られなくなる。位相変調や周波数変調は定常的なハウリングを防止するが、音質変化を招いたり発振と相殺が交互に繰り返され耳障りな音質になったりさらにハウリング防止のために音圧を落とすことによって特定周波数の部分で違和感のある再生音になったりする場合がある。
【0010】
本発明の目的は、上記の問題点に鑑み、ハウリングの発生を防止し、かつ違和感のない音声が再生できるハウリング防止装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前述の課題を解決するために本発明者らは鋭意研究の結果以下の手段をとった。すなわち入力された音響信号の特定周波数部分の音響信号を抽出する特定周波数部分抽出手段、該抽出した音響信号を3以上の周波数成分に分割し、この各周波数成分の音圧の平均値を演算する音圧平均値演算手段、前述の各周波数成分の音圧と前記演算した音圧の平均値との差を演算する音圧差演算手段、前述の音圧差が基準時間の間基準値以上であるかどうかを判断する判断手段、この判断手段により音圧差が基準値以上と判断された場合に前述の周波数の平均値との差が基準値以上である周波数帯の音圧を前記平均値音圧に下げる音圧調整手段を設けておけばよい。
【0012】
そして前述の特定周波数は1000Hzから4000Hzであればよく、また前述の基準値は10dBであればよい。そして前述基準時間は0.05秒から0.5秒であればよい。
【0013】
次に他の場合について述べる。入力された音響信号の特定周波数部分の音響信号を抽出する特定周波数部分抽出手段、該抽出した音響信号を3以上の周波数成分に分割し、前述の各周波数成分の音圧のピーク値を演算するピーク値演算手段、この各周波数成分の音圧の平均値を演算する音圧平均値値演算手段、前述の各ピーク値音圧の平均値を演算するピーク値音圧平均値演算手段、この各周波数成分のピーク値音圧と前述の演算したピーク値音圧の平均値との差を演算するピーク値音圧差演算手段、前述のピーク値音圧差が基準時間の間基準値以上であるかどうかを判断する判断手段、前述の判断手段によりピーク値音圧差が基準値以上と判断された場合に前述の周波数の音圧ピーク平均値との差が基準値以上である周波数帯の音圧を前述の平均値音圧に下げる音圧調整手段を設けておけばよい。
【0014】
そして前述の特定周波数は1000Hzから4000Hzであればよく、また前述の基準値は10dBであればよい。そして前述基準時間は0.05秒から0.5秒であればよい。
【0015】
さらに他の方法について説明する。入力された音響信号の特定周波数部分の音響信号を抽出する特定周波数部分抽出手段、該抽出した音響信号を3以上の周波数成分に分割し、前述の各周波数成分の音圧の平均値を演算する音圧平均値演算手段、前述の各周波数成分の音圧と前述の前記演算した音圧の平均値との差を演算する音圧差演算手段、前述の音圧差が基準値以上であるかどうかを判断する判断手段、前述の音圧差が基準値以上と判断された周波数帯の音圧を除いた各周波数帯の音圧の平均値を演算するハウリング周波数帯除外音圧平均値演算手段を設け、前述の判断手段により音圧差が基準値以上と判断された場合に前述の周波数の平均値との差が基準時間の間基準値以上である周波数帯の音圧を前記ハウリング周波数帯除外音圧平均値演算手段により演算した前述のハウリング周波数帯除外音圧平均値音圧に下げる音圧調整手段を設けておけばよい。
【0016】
そして前述の特定周波数は1000Hzから4000Hzであればよく、また前述の基準値は10dBであればよい。そして前述基準時間は0.05秒から0.5秒であればよい。
【0017】
さらに他の場合を説明する。入力された音響信号の特定周波数部分の音響信号を抽出する特定周波数部分抽出手段、この抽出した音響信号を3以上の周波数成分に分割し、前述の各周波数成分の音圧のピーク値を演算するピーク値演算手段、前述の各周波数成分の音圧の平均値を演算する音圧平均値値演算手段、前述の各ピーク値音圧の平均値を演算するピーク値音圧平均値演算手段、前述の各周波数成分のピーク値音圧と前記演算したピーク値音圧の平均値との差を演算するピーク値音圧差演算手段、前述のピーク値音圧差が基準時間の間基準値以上であるかどうかを判断する判断手段、前述のピーク値音圧差が基準値以上と判断された周波数帯の音圧を除いた各周波数帯の音圧の平均値を演算するハウリング周波数帯除外音圧平均値演算手段を設け、前述の判断手段によりピーク音圧差が基準値以上と判断された場合に前述の周波数のピーク音圧平均値との差が基準値以上である周波数帯の音圧を前記ハウリング周波数帯除外音圧平均値演算手段により演算した前述のハウリング周波数帯除外音圧平均値音圧に下げる音圧調整手段を設けておけばよい。
【0018】
そして前述の特定周波数は1000Hzから4000Hzであればよく、また前述の基準値は10dBであればよい。そして前述基準時間は0.05秒から0.5秒であればよい。
【0019】
そして上記の各方法においてコンピュータが解読可能なプログラム言語によって記述されていればよくさらにコンピュータが読み取り可能な記録媒体によって構成されればよい。
【発明の効果】
【0020】
以上説明したように本発明によれば特に補聴器等のハウリングの可能性の高い周波数部分を取り出し状況を分析することによって人の声、他の音とハウリングを区別し検出し、さらに従来のハウリング防止のようにハウリング周波数の部分に対して元の音声から違和感のあるような音圧の圧縮をさせることなく、ハウリング周波数以外の部分と連続的な音圧を保つよう他の周波数部分の音圧あるいはハウリング部も含んだ音圧周波数部分の音圧の平均値にハウリング部分の音圧を設定することにより、違和感のないハウリング防止の音声の再生が可能となる。
【0021】
人の会話音圧は続くことがまれであり、時間を区切ることにより人の声とハウリングを区別することが可能となるためである。また特に補聴器等ではハウリング周波数は1000Hzから4000Hzで発生するため、他の周波数部分の監視を切り捨てて、この部分のみ(1000Hzから4000Hz)を観測することにより効率的な装置の活用が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下に図に基づいて具体的に説明していく。
【0023】
図1は本発明の第1の実施形態であり、概要ブロック図である。入力音声は101のAD変換手段でアナログからデジタルに変換され、102の部分で周波数帯域1000Hzから4000Hzの部分を抽出し、さらに10の部分に分割する周波数抽出、分割手段である。そして10に分割した各部分のそれぞれの音圧の平均値の演算を103の各周波数音圧平均演算手段部分で行う。そしてその演算結果を104のデータ蓄積部に登録する。次に105において各領域の音圧と音圧の平均値の差を演算しこの部分の音圧差が10dB以上でかつこの状態が0.3秒以上続くかを判定し、音圧差が10dB以上連続的に0.3秒以上あった際にハウリングと判定する。
【0024】
その様子の模式図を図3に示したが、ここではハウリングを起こした入力信号301であり、それをA、B、C、D、E、F、G、H、I、Jの10の各部分に分割し、音圧の平均値を演算する。その演算結果が302のラインであり、それぞれの音圧差を演算するが、ここでBの領域は301と302の差303を演算し、同様にFの領域においては301と302の差304を演算している。
【0025】
次に106のハウリング部音圧設定手段でハウリングと判定された部分が存在する場合その周波数部分の音圧をデータ蓄積部104の音圧平均値データを読み出し、この読み出した音圧をこの周波数部分の音圧として設定する。そしてこのハウリング周波数部分のみ音圧を音圧平均値に設定し他の部分は入力そのままのデジタル信号を107のAD変換手段によりアナログデジタル変換し出力すればよい。
【0026】
図2にその時のフローを示したが、201において入力信号のうち1000Hzから4000Hzの周波数部分を抽出し、次に202においてこの1000Hzから4000Hzの部分を10に分割する。203で10に分割した各部の音圧の平均値を演算し、204において各部の音圧と平均値の差を演算する。205において各部と平均値の音圧差が10dB以上でこの状態が0.3秒以上続くかを判定する。
【0027】
そして各部と平均値の音圧差が10dB以上でこの状態が0.3秒以上続いている場合206で該当周波数をハウリング周波数と決定し207において該当周波数(ハウリング周波数)の部分の音圧を平均値に設定する。
【0028】
図4は本発明の第2の実施形態であり、概要ブロック図である。入力音声は401のAD変換手段でアナログからデジタルに変換され、402の部分で周波数帯域1000Hzから4000Hzの部分を抽出し、さらに10の部分に分割する周波数抽出、分割手段である。そして10に分割した各部分のそれぞれの音圧のピーク値を検出しそのピーク音圧の平均値の演算を403の各周波数ピーク音圧平均演算手段部分で行う。そしてその演算結果を404のデータ蓄積部に登録する。次に405において各領域のピーク音圧とピーク音圧の平均値の差を演算しこの部分の音圧差が10dB以上でかつこの状態が0.3秒以上続くかを判定し、音圧差が10dB以上連続的に0.3秒以上あった際にハウリングと判定する。
【0029】
その様子の模式図を図6に示したが、ここではハウリングを起こした入力信号601であり、それをA、B、C、D、E、F、G、H、I、Jの10の各部分に分割し、各部のピーク音圧をそれぞれa、b、c、d、e、f、g、h、i、jと検出しこのピーク音圧の平均値を演算する。その演算結果が602のラインであり、それぞれの音圧差を演算するが、ここでBの領域はbと602の差603を演算し、同様にFの領域においてはfと602の差604を演算している。
【0030】
次に406において各周波数の音圧の平均値を演算しその結果をデータ蓄積手段407に登録する。次に408のハウリング部音圧設定手段でハウリングと判定された部分が存在する場合その周波数部分の音圧をデータ蓄積部407の音圧平均値データを読み出し、この読み出した音圧をこの周波数部分の音圧として設定する。そしてこのハウリング周波数部分のみ音圧を音圧平均値に設定し他の部分は入力そのままのデジタル信号を409のDA変換手段によりデジタル−アナログ変換し出力すればよい。
【0031】
図5にその時のフローを示したが、501において入力信号のうち1000Hzから4000Hzの周波数部分を抽出し、次に502においてこの1000Hzから4000Hzの部分を10に分割する。503において各部のピーク音圧を演算し、504で10に分割した各部のピーク音圧の平均値を演算し、505において各部の音圧と平均値の差を演算する。506において各部と平均値の音圧差が10dB以上でこの状態が0.3秒以上続くかを判定する。
【0032】
そして各部と平均値の音圧差が10dB以上でこの状態が0.3秒以上続いている場合507で該当周波数をハウリング周波数と決定し508において各部の音圧の平均値を演算し、509において該当周波数(ハウリング周波数)の部分の音圧を平均値に設定する。
【0033】
図7は本発明の第3の実施形態であり、概要ブロック図である。入力音声は701のAD変換手段でアナログからデジタルに変換され、702の部分で周波数帯域1000Hzから4000Hzの部分を抽出し、さらに10の部分に分割する周波数抽出、分割手段である。そして10に分割した各部分のそれぞれの音圧の平均値の演算を703の各周波数音圧平均演算手段部分で行う。そしてその演算結果を704のデータ蓄積部に登録する。次に705において各領域の音圧と音圧の平均値の差を演算しこの部分の音圧差が10dB以上でかつこの状態が0.3秒以上続くかを判定し、音圧差が10dB以上連続的に0.3秒以上あった際にハウリングと判定する。
【0034】
その様子の模式図を図9に示したが、ここではハウリングを起こした入力信号901であり、それをA、B、C、D、E、F、G、H、I、Jの10の各部分に分割し、音圧の平均値を演算する。その演算結果が902のラインであり、それぞれの音圧差を演算するが、ここでBの領域は901と902の差903を演算し、同様にFの領域においては901と902の差904を演算している。
【0035】
次に705においてハウリング周波数部分を省いた9の各周波数部分の各周波数の音圧の平均値を演算しその結果をデータ蓄積手段707に登録する。次に708のハウリング部音圧設定手段でハウリングと判定された部分が存在する場合その周波数部分の音圧をデータ蓄積部707の音圧平均値データを読み出し、この読み出した音圧をこの周波数部分の音圧として設定する。そしてこのハウリング周波数部分のみ音圧をハウリング周波数部分の省いた音圧平均値に設定し他の部分は入力そのままのデジタル信号を709のDA変換手段によりデジタル−アナログ変換し出力すればよい。
【0036】
図8にその時のフローを示したが、801において入力信号のうち1000Hzから4000Hzの周波数部分を抽出し、次に802においてこの1000Hzから4000Hzの部分を10に分割する。803において10に分割し、各周波数部分の平均値を演算し、804において各部の音圧と平均値の差を演算する。805において各部と平均値の音圧差が10dB以上でこの状態が0.3秒以上続くかを判定する。
【0037】
そして各部と平均値の音圧差が10dB以上でこの状態が0.3秒以上続いている場合806で該当周波数をハウリング周波数と決定し、807においてハウリング周波数を除いた平均値を演算する。そして808において該当周波数(ハウリング周波数)の部分の音圧をハウリング周波数を除いた平均値に設定する。
【0038】
図10は本発明の第4の実施形態であり、概要ブロック図である。入力音声は1001のAD変換手段でアナログからデジタルに変換され、1002の部分で周波数帯域1000Hzから4000Hzの部分を抽出し、さらに10の部分に分割する周波数抽出、分割手段である。そして10に分割した各部分のそれぞれのピーク音圧を演算しこのピーク音圧の平均値の演算を1003の各周波数ピーク音圧平均演算手段部分で行う。そしてその演算結果を1004のデータ蓄積部に登録する。次に1005において各領域のピーク音圧とピーク音圧の平均値の差を演算しこの部分の音圧差が10dB以上でかつこの状態が0.3秒以上続くかを判定し、音圧差が10dB以上連続的に0.3秒以上あった際にハウリングと判定する。
【0039】
その様子の模式図を図12に示したが、ここではハウリングを起こした入力信号1201であり、それをA、B、C、D、E、F、G、H、I、Jの10の各部分に分割し、各部のピーク音圧をそれぞれa、b、c、d、e、f、g、h、i、jと検出しこのピーク音圧の平均値を演算する。その演算結果が1202のラインであり、それぞれの音圧差を演算するが、ここでBの領域はbと1202の差1203を演算し、同様にFの領域においてはfと1202の差1204を演算している。
【0040】
次に1005においてハウリング周波数部分を省いた9の各周波数部分の各周波数の音圧の平均値を演算しその結果をデータ蓄積手段1007に登録する。次に1008のハウリング部音圧設定手段でハウリングと判定された部分が存在する場合その周波数部分の音圧をデータ蓄積部1007の音圧平均値データを読み出し、この読み出した音圧をこの周波数部分の音圧として設定する。そしてこのハウリング周波数部分のみの音圧をハウリング周波数部分を除いた音圧平均値に設定し他の部分は入力そのままのデジタル信号を1009のDA変換手段によりデジタル−アナログ変換し出力すればよい。
【0041】
図11にその時のフローを示したが、1101において入力信号のうち1000Hzから4000Hzの周波数部分を抽出し、次に1102においてこの1000Hzから4000Hzの部分を10に分割する。1103において各部のピーク音圧を演算し、1104で10に分割した各部のピーク音圧の平均値を演算し、1105において各部の音圧と平均値の差を演算する。1106において各部と平均値の音圧差が10dB以上でこの状態が0.3秒以上続くかを判定する。
【0042】
そして各部と平均値の音圧差が10dB以上でこの状態が0.3秒以上続いている場合1107で該当周波数をハウリング周波数と決定し1108においてハウリング周波数部分を除いた各部の音圧の平均値を演算し、1109において該当周波数(ハウリング周波数)の部分の音圧を平均値に設定する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】第1の実施例の概略ブロック図
【図2】第1の実施例のフロー
【図3】第1の実施例の模式図
【図4】第2の実施例の概略ブロック図
【図5】第2の実施例のフロー
【図6】第2実施例の模式図
【図7】第3の実施例の概略ブロック図
【図8】第3の実施例のフロー
【図9】第3の実施例の模式図
【図10】第4の実施例の概略ブロック図
【図11】第4の実施例のフロー
【図12】第4の実施例の模式図

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された音響信号の特定周波数部分の音響信号を抽出する特定周波数部分抽出手段、該抽出した音響信号を3以上の周波数成分に分割し、前記各周波数成分の音圧の平均値を演算する音圧平均値演算手段、前記各周波数成分の音圧と前記演算した音圧の平均値との差を演算する音圧差演算手段、前記音圧差が基準時間の間基準値以上であるかどうかを判断する判断手段、前記判断手段により音圧差が基準値以上と判断された場合に前記周波数の平均値との差が基準値以上である周波数帯の音圧を前記平均値音圧に下げる音圧調整手段を有していることを特徴とするハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項2】
前記特定周波数は1000Hzから4000Hzであることを特徴とする特許請求範囲第1項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項3】
前記基準値は10dBであることを特徴とする特許請求範囲第1項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項4】
前記基準時間は0.05秒から0.5秒であることを特徴とする特許請求範囲第1項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項5】
入力された音響信号の特定周波数部分の音響信号を抽出する特定周波数部分抽出手段、該抽出した音響信号を3以上の周波数成分に分割し、前記各周波数成分の音圧のピーク値を演算するピーク値演算手段、前記各周波数成分の音圧の平均値を演算する音圧平均値値演算手段、前記各ピーク値音圧の平均値を演算するピーク値音圧平均値演算手段、前記各周波数成分のピーク値音圧と前記演算したピーク値音圧の平均値との差を演算するピーク値音圧差演算手段、前記ピーク値音圧差が基準時間の間基準値以上であるかどうかを判断する判断手段、前記判断手段によりピーク値音圧差が基準値以上と判断された場合に前記周波数の音圧ピーク平均値との差が基準値以上である周波数帯の音圧を前記平均値音圧に下げる音圧調整手段を有していることを特徴とするハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項6】
前記特定周波数は1000Hzから4000Hzであることを特徴とする特許請求範囲第5項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項7】
前記基準値は10dBであることを特徴とする特許請求範囲第5項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項8】
前記基準時間は0.05秒から0.5秒であることを特徴とする特許請求範囲第5項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項9】
入力された音響信号の特定周波数部分の音響信号を抽出する特定周波数部分抽出手段、該抽出した音響信号を3以上の周波数成分に分割し、前記各周波数成分の音圧の平均値を演算する音圧平均値演算手段、前記各周波数成分の音圧と前記演算した音圧の平均値との差を演算する音圧差演算手段、前記音圧差が基準値以上であるかどうかを判断する判断手段、前記音圧差が基準値以上と判断された周波数帯の音圧を除いた各周波数帯の音圧の平均値を演算するハウリング周波数帯除外音圧平均値演算手段を設け、前記判断手段により音圧差が基準値以上と判断された場合に前記周波数の平均値との差が基準時間の間基準値以上である周波数帯の音圧を前記ハウリング周波数帯除外音圧平均値演算手段により演算した前記ハウリング周波数帯除外音圧平均値音圧に下げる音圧調整手段を有していることを特徴とするハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項10】
前記特定周波数は1000Hzから4000Hzであることを特徴とする特許請求範囲第9項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項11】
前記基準値は10dBであることを特徴とする特許請求範囲第9項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項12】
前記基準時間は0.05秒から0.5秒であることを特徴とする特許請求範囲第9項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項13】
入力された音響信号の特定周波数部分の音響信号を抽出する特定周波数部分抽出手段、該抽出した音響信号を3以上の周波数成分に分割し、前記各周波数成分の音圧のピーク値を演算するピーク値演算手段、前記各周波数成分の音圧の平均値を演算する音圧平均値値演算手段、前記各ピーク値音圧の平均値を演算するピーク値音圧平均値演算手段、前記各周波数成分のピーク値音圧と前記演算したピーク値音圧の平均値との差を演算するピーク値音圧差演算手段、前記ピーク値音圧差が基準時間の間基準値以上であるかどうかを判断する判断手段、前記ピーク値音圧差が基準値以上と判断された周波数帯の音圧を除いた各周波数帯の音圧の平均値を演算するハウリング周波数帯除外音圧平均値演算手段を設け、前記判断手段によりピーク音圧差が基準値以上と判断された場合に前記周波数のピーク音圧平均値との差が基準値以上である周波数帯の音圧を前記ハウリング周波数帯除外音圧平均値演算手段により演算した前記ハウリング周波数帯除外音圧平均値音圧に下げる音圧調整手段を有していることを特徴とするハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項14】
前記特定周波数は1000Hzから4000Hzであることを特徴とする特許請求範囲第13項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項15】
前記基準値は10dBであることを特徴とする特許請求範囲第13項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項16】
前記基準時間は0.05秒から0.5秒であることを特徴とする特許請求範囲第13項記載のハウリングの防止装置、および防止方法
【請求項17】
コンピュータが解読可能なプログラム言語によって記述され、コンピュータに請求項1乃至16の何れかに記載のハウリング防止方法を実行させるハウリング防止プログラム。
【請求項18】
コンピュータが読み取り可能な記録媒体によって構成され、この記録媒体に請求項17記載のハウリング防止プログラムを記録した記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−105527(P2009−105527A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−273539(P2007−273539)
【出願日】平成19年10月22日(2007.10.22)
【出願人】(394019820)有限会社バイセラ (4)
【出願人】(000114237)ミミー電子株式会社 (14)
【Fターム(参考)】