説明

ハエ類誘引剤及びハエ類の誘引方法、並びにハエ類駆除剤及びハエ類の駆除方法

【課題】ハエ類に対して優れた誘引効力を有するハエ類誘引剤及びハエ類の誘引方法、並びにハエ類に対して優れた誘引駆除効果を有するハエ類駆除剤及びハエ類の駆除方法を提供する。
【解決手段】リグニンスルホン酸塩を有効成分として含有するハエ類誘引剤、リグニンスルホン酸塩を5〜20重量%、及び殺虫活性成分を0.1重量%以上5重量%未満含有するハエ類駆除剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハエ類誘引剤及びハエ類の誘引方法、並びにハエ類駆除剤及びハエ類の駆除方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ハエ類の誘引殺虫剤として、殺虫成分であるピレスロイド系化合物に誘引成分としてのハエ類の性フェロモンを組み合わせたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特公平5−60441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、ハエ類に対して優れた誘引効力を有するハエ類誘引剤及びハエ類の誘引方法、並びにハエ類に対して優れた誘引駆除効果を有するハエ類駆除剤及びハエ類の駆除方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、検討した結果、リグニンスルホン酸塩がハエ類に対して優れた誘引効力を有することを見出した。
即ち、本発明は、以下の〔1〕〜〔17〕を提供するものである。
〔1〕リグニンスルホン酸塩を有効成分として含有するハエ類誘引剤。
〔2〕リグニンスルホン酸塩を5〜20重量%、及び殺虫活性成分を0.1重量%以上5重量%未満含有するハエ類駆除剤。
〔3〕リグニンスルホン酸塩の含有量が殺虫活性成分の含有量の4〜200倍である〔2〕に記載のハエ類駆除剤。
〔4〕リグニンスルホン酸塩の含有量が殺虫活性成分の含有量の5〜50倍である〔2〕に記載のハエ類駆除剤。
〔5〕リグニンスルホン酸塩の含有量が殺虫活性成分の含有量の10〜50倍である〔2〕に記載のハエ類駆除剤。
〔6〕リグニンスルホン酸塩の含有量が殺虫活性成分の含有量の10〜40倍である〔2〕に記載のハエ類駆除剤。
〔7〕殺虫活性成分がネオニコチノイド化合物である〔2〕〜〔6〕のいずれかに記載のハエ類駆除剤。
〔8〕殺虫活性成分が、クロチアニジン、ニテンピラム、イミダクロプリド、チアクロプリド、アセタミプリド、及びチアメトキサムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である〔2〕〜〔6〕のいずれかに記載のハエ類駆除剤。
〔9〕殺虫活性成分が、クロチアニジンである〔2〕〜〔6〕のいずれかに記載のハエ類駆除剤。
〔10〕ハエ類の性フェロモンをさらに含有する〔1〕〜〔9〕のいずれかに記載のハエ類誘引剤または駆除剤。
〔11〕ハエ類の性フェロモンの含有量が0.05〜1重量%である〔10〕に記載のハエ類誘引剤または駆除剤。
〔12〕ハエ類の性フェロモンがシス−9−トリコセンである〔10〕または〔11〕に記載のハエ類誘引剤または駆除剤。
〔13〕リグニンスルホン酸塩がナトリウム塩またはカルシウム塩である〔1〕〜〔12〕のいずれかに記載のハエ類誘引剤または駆除剤。
〔14〕毒餌剤である〔2〕〜〔13〕のいずれかに記載のハエ類駆除剤。
〔15〕リグニンスルホン酸塩の有効量をハエ類の生息場所に施用するハエ類の誘引方法。
〔16〕リグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンとの有効量をハエ類の生息場所に施用するハエ類の誘引方法。
〔17〕リグニンスルホン酸塩と殺虫活性成分との有効量をハエ類の生息場所に施用するハエ類の駆除方法。
〔18〕リグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンと殺虫活性成分との有効量をハエ類の生息場所に施用するハエ類の駆除方法。
【0006】
本発明のハエ類誘引剤はハエ類に対して優れた誘引効果を有する。また、本発明のハエ類駆除剤はハエ類に対して優れた誘引駆除効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施例3において使用した装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明のハエ類誘引剤は、リグニンスルホン酸塩を有効成分として含有する。
リグニンスルホン酸塩としては、例えば、リグニンスルホン酸ナトリウム、リグニンスルホン酸カルシウム、リグニンスルホン酸マグネシウム、及びリグニンスルホン酸アンモニウム等が挙げられる。
また、リグニンスルホン酸塩としてはリグニンスルホン酸塩の誘導体も含む。本発明においては、リグニンスルホン酸塩として、リグニンスルホン酸塩及びその誘導体のうち1種または複数種の化合物を含有させることができる。
【0009】
リグニンスルホン酸塩は、公知の化合物であり、例えば、市販のものを使用することができる。
市販されているリグニンスルホン酸塩の具体例としては、Reax85A(リグニンスルホン酸ナトリウム、MeadWestvaco社商品名)、Reax83A(リグニンスルホン酸ナトリウム、MeadWestvaco社商品名)、Reax910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)、Ufoxane3A(リグニンスルホン酸ナトリウム、Borregaard社商品名)、Ultrazine Na(リグニンスルホン酸ナトリウム、Borregaard社商品名)、ニューカルゲンWG−4(リグニンスルホン酸ナトリウム、竹本油脂社商品名)、ニューカルゲンRX−B(リグニンスルホン酸ナトリウム、竹本油脂社商品名)、バニレックスRN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社社商品名)、バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社社商品名)、バニレックスNP(リグニンスルホン酸アンモニウム、日本製紙株式会社社商品名)、サンエキスP201(リグニンスルホン酸カルシウム、日本製紙株式会社商品名) 、サンエキス252(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)、サンエキスP 252(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)、Kraftsperse EDF−350(クラフトリグニンスルホン酸ナトリウム、MeadWestvaco社商品名)、及びKraftsperse EDF−450(クラフトリグニンスルホン酸ナトリウム、MeadWestvaco社商品名)等が挙げられる。
【0010】
本発明のハエ類誘引剤の有効成分であるリグニンスルホン酸塩は、少量でもハエ類を十分に誘引することができる。リグニンスルホン酸塩はそのまま用いてもよく、また製剤化して用いることもできる。製剤化する場合は、リグニンスルホン酸塩の含有量には特に制限はなく、適宜選択可能であるが、リグニンスルホン酸塩の含有量は、通常、0.1〜99.9重量%の範囲、好ましくは0.5〜99.9重量%の範囲にするのがよい。
【0011】
本発明のハエ類誘引剤には、さらにハエ類の性フェロモンを含有させることができる。尚、フェロモンとは、交信のために昆虫自身によって生成される種固有の芳香性の化学物質であって、性フェロモンや集団フェロモン等のさまざまな種類のフェロモンがある。そのうち、性フェロモンとは、配偶行動において異性間のコミュニケーションに利用されるものであり、例えば、性的に成熟した雌が配偶行動に備えて雄を誘引するために発するにおいである。本発明においては、ハエ類の性フェロモンとして、1種または複数種の性フェロモンを含有させることができる。
【0012】
ハエ類の性フェロモンとしては、例えば、9−トリコセン、シス−9−トリコセン、10−メチル−9−トリコセン、シス−2−メチル−8−ドコセン、シス−9−ドコセン、シス−8−ドコセン及びシス−10−トリコセン等が挙げられ、中でもシス−9−トリコセンが好ましい。
【0013】
本発明のハエ類誘引剤において、リグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンとを有効成分として含有させる場合は、これらを単に混合してそのまま用いてもよく、また製剤化して用いることもできる。これらを単に混合する、または製剤化する場合には、リグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンとの使用割合は特に制限はなく、適宜選択可能であるが、通常、リグニンスルホン酸塩の含有量を0.1〜99.9重量%の範囲、好ましくは0.5〜99.9重量%の範囲とし、ハエ類の性フェロモンの含有量を、通常、0.001〜1重量%の範囲、好ましくは0.005〜0.5重量%の範囲とするのがよい。
【0014】
本発明のハエ類駆除剤は、リグニンスルホン酸塩と殺虫活性成分、またはリグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンと殺虫活性成分を含有する。リグニンスルホン酸塩及びハエ類の性フェロモンとしては、上述の通りである。
殺虫活性成分としては、例えば、ネオニコチノイド化合物、有機リン系殺虫剤(例えば、ジクロルボス、フェニトロチオン、アザメチホス、プロチオホス、トリクロルホン等)、カーバメート系殺虫剤(例えば、プロボキスル等)、フェニルピラゾール系殺虫剤(例えば、エチプロール、フィプロニル、ピリプロール等)、ベンゾイル尿素系殺虫剤(例えば、クロルフルアズロン、ビストリフルロン、ジフルベンズロン、フルフェノクスロン、ヘキサフルムロン、ルフェヌロン、ノバルロン、ノビフルムロン等)、その他殺虫剤(例えば、アベルメクチン、クロルフェナピル、シロマジン、ハイドロプレン、メトプレン、インドキサカルブ、メトキサジアゾン、ピリダリル、ピリプロキシフェン、スピノサッド、スルフラミド、フルベンジアミド、メタフルミゾン、スピロテトラマット、ピリフルキナゾン、スピネトラム、クロラントラニリプロール、ジフルベンズロン、トリフルムロン等)等が挙げられる。本発明においては、これらのうち、殺虫活性成分として、1種または複数種の化合物を含有させることができる。
【0015】
本発明のハエ類駆除剤に含有させる殺虫活性成分としては、ネオニコチノイド化合物が好ましい。
ネオニコチノイド化合物としては、例えば、クロチアニジン、ニテンピラム、イミダクロプリド、チアクロプリド、アセタミプリド、チアメトキサム、ジノテフランが好ましい。
クロチアニジンは、例えば、特許第2546003号公報等に記載された方法に準じて製造することができる。
ニテンピラムは、例えば、特許第2122839号公報等に記載された方法に準じて製造することができる。
イミダクロプリドは、例えば、特許第1880961号公報等に記載された方法に準じて製造することができる。
チアクロプリドは、例えば、特許第1985059号公報に記載の方法で、あるいはそれらに準じた方法で製造することができる。
アセタミプリドは、例えば、特許第2926954号公報等に記載された方法に準じて製造することができる。
チアメトキサムは、例えば、特許第3487614号公報等に記載された方法に準じて製造することができる。
ジノテフランは、例えば、特許第2766848号公報等に記載された方法に準じて製
造することができる。
本発明の害虫駆除剤にネオニコチノイド化合物を含有させる場合には、1種でもよいし、2種以上でもよい。
【0016】
本発明のハエ類駆除剤に含有させる殺虫活性成分は、幾何異性体及び/または立体異性体が存在する場合があるが、本発明はそれら各々の異性体及びそれらの異性体の混合物を包含する。
また、殺虫活性成分は、酸性物質または塩基物質と塩を形成する場合もある。これらの塩は農薬化学上許容可能な塩であればよい。
塩基物質としては、例えば、ナトリウム・カリウム・リチウム等のアルカリ金属、カルシウム・マグネシウム等のアルカリ土類金属、アンモニア等の無機塩基、ピリジン、コリジン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基等が挙げられる。
酸性物質としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、硫酸、過塩素酸等の無機酸の塩、ギ酸、酢酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、シュウ酸、コハク酸、安息香酸、ピクリン酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸の塩等が挙げられる。
本発明における殺虫活性成分としては、それら各々の塩も含む。
【0017】
本発明のハエ類駆除剤において、リグニンスルホン酸塩と殺虫活性成分とを有効成分として含有させる場合は、これらを単に混合してそのまま用いてもよく、また製剤化して用いることもできる。
これらを単に混合する、または製剤化する場合は、リグニンスルホン酸塩、殺虫活性成分のそれぞれの使用割合には特に制限はなく、適宜選択可能であるが、通常、リグニンスルホン酸塩の含有量を0.4〜99.9重量%の範囲、好ましくは5〜20重量%の範囲とし、殺虫活性成分を0.1以上5重量%未満の範囲とするのがよい。ただし、後述のリグニンスルホン酸塩と殺虫活性成分の含有比率を満たす事が好ましい。また、リグニンスルホン酸塩は殺虫活性成分に対して、好ましくは、4〜200倍、より好ましくは、5〜50倍、さらに好ましくは、10〜50倍、さらに好ましくは、10〜40倍含有する。
本発明のハエ類駆除剤において、リグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンと殺虫活性成分とを有効成分として含有させる場合は、これらを単に混合してそのまま用いてもよく、また製剤化して用いることもできる。
これらを単に混合する、または製剤化する場合は、リグニンスルホン酸塩、ハエ類の性フェロモン、殺虫活性成分のそれぞれの使用割合には特に制限はなく、適宜選択可能であるが、通常、リグニンスルホン酸塩の含有量を0.4〜99.8重量%の範囲、好ましくは5〜20重量%の範囲とし、ハエ類の性フェロモンの含有量を0.001〜1重量%の範囲、好ましくは0.05〜1重量%の範囲とし、殺虫活性成分を0.1重量%以上5重量%未満の範囲とする。ただし、前述のリグニンスルホン酸塩と殺虫活性成分の含有比率を満たす事が好ましい。また、リグニンスルホン酸塩は殺虫活性成分に対して、好ましくは、4〜200倍、より好ましくは、5〜50倍、さらに好ましくは、10〜50倍、さらに好ましくは、10〜40倍含有する。
【0018】
本発明のハエ類誘引剤またはハエ類駆除剤を製剤化する場合、その剤形としては、公知のものが適用でき、例えば、液剤、ゾル状剤、ゲル状剤、ペースト状剤、ゼリー状剤、顆粒剤、粉末剤等を挙げることができる。また、ハエ類駆除剤を製剤化する場合は、毒餌剤とすることもできる。
【0019】
また、ハエ類誘引剤及びハエ類駆除剤には、誘引剤や駆除剤としての効力を損なわない限り、例えば、殺菌剤(例えば、銅系殺菌剤、有機塩素系殺菌剤、有機硫黄系殺菌剤、フェノール系殺菌剤、ベンズイミダゾール系、EBI剤、メラニン生合成阻害剤、アクリル酸エステル系等)、防黴剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類、ポリエチレングリコールエーテル類、多価アルコールエステル類等の非イオン系およびアニオン系界面活性剤、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ジオクチルスルホサクシネート、ポリカルボン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩等)、保存剤、着色剤(例えば、黄色4号、赤色104号等)、香料(例えば、チーズフレーバー、チョコレートフレーバー等)、誤食防止剤(例えば、安息香酸デナトニウム等)、pH調整剤(例えば、クエン酸、リン酸緩衝液、重曹等)、液体担体(例えば、水、アルコール類(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール等)、ケトン類(例えば、アセトン、メチルエチルケトン等)、エーテル類(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等)、脂肪族炭化水素類(例えば、ヘキサン、ケロシン、灯油、パラフィン等)、芳香族炭化水素類(例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、メチルナフタレン等)、ハロゲン化炭化水素類(例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素等)、酸アミド類(例えば、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等)、エステル類(例えば、酢酸エチル、酢酸ブチル、脂肪酸グリセリンエステル等)、ニトリル類(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル等))、固体担体(例えば、植物性粉末(例えば、大豆粉、タバコ粉、小麦粉、木粉、糖類等)、鉱物性粉末(例えば、ホワイトカーボン、カオリン、ベントナイト、酸性白土等のクレイ類、滑石粉、ロウ石粉等のタルク類、珪藻土、雲母粉等のシリカ類等)、アルミナ、硫黄粉末、活性炭等)等を適宜含有させることができる。
さらにハエ類に対する誘引活性を高める上で有利に作用する各種誘引剤(例えば、蜂蜜、砂糖、液糖、牛乳、脱脂粉乳、米糠、ふすま、トウモロコシ粉、小麦粉、鶏卵、家畜飼料等の食餌成分、アネトール、リナノール、カルボン等の芳香成分、食酢、アセトイン、フルフラール等)を併用してもよい。
【0020】
本発明のハエ類誘引剤またはハエ類駆除剤において配合される他の活性成分(殺菌剤、防黴剤等)は製剤全量に対して、通常、0.1〜99.799重量%の範囲、好ましくは1〜20重量%の範囲で使用される。上記活性成分以外の添加剤の含量は、活性成分の種類または含量、あるいは製剤の剤形などによって異なるが、通常、0.1〜99.799重量%の範囲、好ましくは1〜99重量%の範囲である。具体的には、例えば、液剤を製造する場合は、界面活性剤を通常、1〜20重量%の範囲、好ましくは1〜10重量%の範囲と、水を20〜80重量%の範囲で添加するのが好ましい。乳剤、水和剤(例えば、顆粒水和剤)等は使用に際して、水などで適宜希釈増量(例えば、約2〜100倍)して散布するのがよい。
【0021】
本発明のハエ類誘引剤及びハエ類駆除剤が誘引効力または誘引駆除効力を示すハエ類としては、例えば、畜舎または鶏舎等に棲息し、あるいは飛来するハエ類が挙げられる。具体的には、イエバエ科のイエバエ(Musca domestica)、ヒメイエバエ(Fannia canicularis)、オオイエバエ(Muscina stabulans)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)等、クロバエ科のオオクロバエ(Calliphora lata)、ホホアカクロバエ(Calliphora vicina)、ケブカクロバエ(Aldrichina grahami)、ミドリキンバエ(Lucilia illustris)等、ニクバエ科のセンチニクバエ(Boettcherisca peregrina)等が挙げられる。
【0022】
リグニンスルホン酸塩の有効量、またはリグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンとの有効量をハエ類の生息場所に施用することにより、ハエ類を誘引することができる。
また、リグニンスルホン酸塩と殺虫活性成分との有効量、またはリグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンと殺虫活性成分との有効量をハエ類の生息場所に施用することにより、ハエ類を誘引し駆除することができる。
施用対象となるハエ類の生息場所としては、例えば、畜舎、鶏舎等が挙げられる。畜舎、鶏舎等としては、牛舎、豚舎、養鶏場等が主として挙げられるが、その他の家畜・ペット類(例、ウマ、ヒツジ、ヤギ、ラクダ、水牛、ロバ、ウサギ、シカ、トナカイ、ミンク、イヌ、ネコ等)、及び家禽類(例、アヒル、七面鳥、ウズラ等)等を飼育する場所も含まれる。また、畜舎または鶏舎等の周辺の、これらの施設から排出される糞尿、ゴミ類、落ちこぼれ飼料等の集積場所も、屋内、屋外を問わず、本発明の「ハエ類の生息場所」に含まれる。
【0023】
ハエ類の生息場所に施用する場合は、リグニンスルホン酸塩及びハエ類の性フェロモン、リグニンスルホン酸塩及び殺虫活性成分、またはリグニンスルホン酸塩、ハエ類の性フェロモン及び殺虫活性成分は、同時期に別々に施用してもよいが、通常は施用時の簡便性の観点から、本発明のハエ類誘引剤またはハエ類駆除剤として施用される。
【0024】
施用方法としては、例えば、ハエ類の生息場所への散布、塗布、設置等が挙げられる。
ハエ類の生息場所への散布としては、例えば、ハエ類の飛来場所等に散布する方法が挙げられる。好ましい剤形は、水溶剤、液剤、水和剤、顆粒水和剤、粉剤、及び乳剤等である。施用量は、施用時期、施用場所、施用方法等に応じて広範囲に変えることができるが、液剤であればそのまま、固形剤であれば水等で希釈して、一般的には床面積1平方メートル当たり誘引成分または誘引駆除成分が0.001g〜100gの範囲、好ましくは0.1g〜20gの範囲となるように施用する。
ハエ類の生息場所への塗布としては、例えば、畜舎、鶏舎等の壁、戸、柱、窓、床、天井、梁等に塗布する方法が挙げられる。塗布する場合の誘引成分量または誘引駆除成分量としては、通常、床面積1平方メートル当たり誘引成分または誘引駆除成分が0.001g〜100gの範囲、好ましくは0.1g〜20gの範囲となるように施用する。
ハエ類の生息場所への設置としては、例えば、容器等に入れて静置または吊り下げる方法、板類(例えば、10cm×20cm〜1m×2m)等に処理して静置または吊り下げる方法、毒餌剤として、ハエ類駆除剤を水等に希釈したものを、適当な大きさのトレイ(例えば10cm×10cm〜1m×2m)に入れて静置する方法等が挙げられる。また、ハエ類を捕獲する機能を有するトラップに入れて設置することもできる。トラップとしては、例えば、内部にハエ類誘引剤等を収容し、その誘引成分等を放出する開口を有し、開口から内部に入ったハエ類が脱出できなくなる容器や、ハエ類誘引剤等の誘引成分等と共に粘着性を付与した紙状、板状、ロープ状等のものが挙げられる。さらに、例えば横穴をあけたペットボトルに適当量(50ml〜500ml)の毒餌剤を投入したものを簡易トラップとして使用することもできる。
【実施例】
【0025】
以下、本発明を製剤例及び実施例にてより詳細に説明するが、本発明は以下の例のみに限定されるものではない。
【0026】
製剤例1
Reax910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)3重量%を水97重量%に溶解させ、製剤1を得る。この製剤2gを、蓋にハエの入り口となる穴(1.5cm×1.5cm)を開けたプラスチック容器(φ9cm×高さ5cm)に入れ、ハエ類捕獲用器具を得る。
【0027】
製剤例2
Reax910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)90重量%にフバサミクレーA−300(ろう石クレー、フバサミクレー株式会社商品名)10重量%を加え乳鉢で混合し、製剤2を得る。この製剤2gを、蓋にハエの入り口となる穴(1.5cm×1.5cm)を開けたプラスチック容器(φ9cm×高さ5cm)に入れ、ハエ類捕獲用器具を得る。
【0028】
製剤例3
Reax910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)3重量%およびシス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.05重量%にフバサミクレーA−300(ろう石クレー、フバサミクレー株式会社商品名)を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合し、製剤3を得る。この製剤2gを、蓋にハエの入り口となる穴(1.5cm×1.5cm)を開けたプラスチック容器(φ9cm×高さ5cm)に入れ、ハエ類捕獲用器具を得る。
【0029】
製剤例4
Reax910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)20重量部にシス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量部を加え乳鉢で十分混合し、製剤4を得る。この製剤2gを、蓋にハエの入り口となる穴(1.5cm×1.5cm)を開けたプラスチック容器(φ9cm×高さ5cm)に入れ、ハエ類捕獲用器具を得る。
【0030】
製剤例5
バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)3重量%を水97重量%に溶解させ、製剤5を得る。この製剤2gを、蓋にハエの入り口となる穴(1.5cm×1.5cm)を開けたプラスチック容器(φ9cm×高さ5cm)に入れ、ハエ類捕獲用器具を得る。
【0031】
製剤例6
バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)90重量%にフバサミクレーA−300(ろう石クレー、フバサミクレー株式会社商品名)10重量%を加え乳鉢で混合し、製剤6を得る。この製剤2gを、蓋にハエの入り口となる穴(1.5cm×1.5cm)を開けたプラスチック容器(φ9cm×高さ5cm)に入れ、ハエ類捕獲用器具を得る。
【0032】
製剤例7
バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)3重量%およびシス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.05重量%にフバサミクレーA−300(ろう石クレー、フバサミクレー株式会社商品名)を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合し、製剤7を得る。この製剤2gを、蓋にハエの入り口となる穴(1.5cm×1.5cm)を開けたプラスチック容器(φ9cm×高さ5cm)に入れ、ハエ類捕獲用器具を得る。
【0033】
製剤例8
バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)20重量部にシス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量部を加え乳鉢で十分混合し、製剤8を得る。この製剤2gを、蓋にハエの入り口となる穴(1.5cm×1.5cm)を開けたプラスチック容器(φ9cm×高さ5cm)に入れ、ハエ類捕獲用器具を得る。
【0034】
製剤例9
クロチアニジン5重量%、REAX910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)3重量%(クロチアニジンに対して0.6倍量)に乳糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練した。その後、混練物を3.0mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒した。得られた顆粒を乾燥して製剤9を得た。
【0035】
製剤例10
クロチアニジン5重量%、ニューカルゲンWG−4(リグニンスルホン酸ナトリウム、竹本油脂社商品名)3重量%(クロチアニジンに対して0.6倍量)に乳糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練した。その後、混練物を3.0mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒した。得られた顆粒を乾燥して製剤10を得た。
【0036】
製剤例11
クロチアニジン1重量%、ソルポール5115(αオレフィンスルホン酸、東邦化学工業株式会社商品名)3重量%、REAX910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)5重量%(クロチアニジンに対して5倍量)に、蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練した。その後、混練物を1.0mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒した。得られた顆粒を乾燥して製剤11を得た。
【0037】
製剤例12
クロチアニジン0.5重量%、エマール10PT(ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社商品名)1重量%、REAX910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)10重量%(クロチアニジンに対して20倍量)、シス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量%、フバサミクレーA−300(ろう石クレー、フバサミクレー株式会社商品名)20重量%に、蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練する。その後、混練物を1.5mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒する。得られた顆粒を乾燥して製剤12を得た。
【0038】
製剤例13
クロチアニジン0.5重量%、エマール10PT(ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社商品名)1重量%、REAX910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)20重量%(クロチアニジンに対して40倍量)、シス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量%、カープレックス#80D(ホワイトカーボン、塩野義製薬株式会社商品名)3重量%、ベントナイト富士(ベントナイト、株式会社ホージュン商品名)10重量%に、蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練する。その後、混練物を0.7mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒する。得られた顆粒を乾燥して製剤13を得た。
【0039】
製剤例14
クロチアニジン0.5重量%、エマール10PT(ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社商品名)1重量%、バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)10重量%(クロチアニジンに対して20倍量)、シス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量%、フバサミクレーA−300(ろう石クレー、フバサミクレー株式会社商品名)20重量%に蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練する。その後、混練物を1.5mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒する。得られた顆粒を乾燥して製剤14を得る。
【0040】
製剤例15
クロチアニジン0.5重量%、エマール10PT(ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社商品名)1重量%、バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)20重量%(クロチアニジンに対して40倍量)、シス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量%、カープレックス#80D(ホワイトカーボン、塩野義製薬株式会社商品名)3重量%、ベントナイト富士(ベントナイト、株式会社ホージュン商品名)10重量%に、蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練する。その後、混練物を0.7mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒する。得られた顆粒を乾燥して製剤15を得る。
【0041】
製剤例16
イミダクロプリド0.5重量%、エマール10PT(ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社商品名)1重量%、REAX910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)10重量%(イミダクロプリドに対して20倍量)、シス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量%、フバサミクレーA−300(ろう石クレー、フバサミクレー株式会社商品名)20重量%に蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練する。その後、混練物を1.5mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒する。得られた顆粒を乾燥して製剤16を得る。
【0042】
製剤例17
イミダクロプリド0.5重量%、エマール10PT(ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社商品名)1重量%、REAX910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)20重量%(イミダクロプリドに対して40倍量)、シス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量%、カープレックス#80D(ホワイトカーボン、塩野義製薬株式会社商品名)3重量%、ベントナイト富士(ベントナイト、株式会社ホージュン商品名)10重量%に、蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練する。その後、混練物を0.7mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒する。得られた顆粒を乾燥して製剤17を得る。
【0043】
製剤例18
イミダクロプリド0.5重量%、エマール10PT(ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社商品名)1重量%、バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)10重量%(イミダクロプリドに対して20倍量)、シス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量%、フバサミクレーA−300(ろう石クレー、フバサミクレー株式会社商品名)20重量%に蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練する。その後、混練物を1.5mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒する。得られた顆粒を乾燥して製剤18を得る。
【0044】
製剤例19
イミダクロプリド0.5重量%、エマール10PT(ラウリル硫酸ナトリウム、花王株式会社商品名)1重量%、バニレックスN(リグニンスルホン酸ナトリウム、日本製紙株式会社商品名)20重量%(イミダクロプリドに対して40倍量)、シス−9−トリコセン(和光純薬工業株式会社)0.1重量%、カープレックス#80D(ホワイトカーボン、塩野義製薬株式会社商品名)3重量%、ベントナイト富士(ベントナイト、株式会社ホージュン商品名)10重量%に、蔗糖を加えて100重量%としたものを乳鉢で十分混合した後、水を添加して混練する。その後、混練物を0.7mm径の穴を多数設けた多孔板に指で押し付け円柱状の顆粒に造粒する。得られた顆粒を乾燥して製剤19を得る。
【0045】
実施例1
製剤9〜12及び13(各20g)を別々のバット(250mm×600mm)に広げ、鶏舎内に設置した。1.5時間経過後、バット内にいるイエバエの数から誘引性を評価した。結果を表1に示す。
【0046】
【表1】

【0047】
実施例2
製剤11、12及び13(各27g)を水道水22gで希釈し、ベニヤ板(450mm×900mm)に全量塗布し、ベニヤ板の下に受け皿としてバットを敷き、鶏舎内に設置した。1時間半経過後、ベニヤ板に止まっているイエバエ及びベニヤ板の下のバット内でノックダウンしているイエバエの総数を数えた。結果を表2に示す。
【0048】
【表2】

【0049】
実施例3
図1に示す装置において、Aにイエバエ(オス:メス=1:1)を入れ、B及びCに3cm四方の濾紙を設置した。その一方の濾紙に、REAX910(リグニンスルホン酸ナトリウムホルマリン縮合物、MeadWestvaco社商品名)を120mg量り採り水1mLで希釈した溶液を0.05mL添着させた。他方の濾紙には何も添着させなかった。ポンプで気流を作り、所定時間後にAからBまたはCへ移動したイエバエの数をカウントし、誘引性評価を行った。また、左右を入れ替えて反復試験を行った。結果を表3に示す。
【0050】
【表3】

【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明によれば、ハエ類に対して高い誘引効果を有するハエ類誘引剤、及びハエ類を効果的に誘引し得る方法、並びにハエ類に対して高い誘引駆除効果を有するハエ類駆除剤、及びハエ類を効果的に誘引し駆除し得る方法を提供することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リグニンスルホン酸塩を有効成分として含有するハエ類誘引剤。
【請求項2】
リグニンスルホン酸塩を5〜20重量%、及び殺虫活性成分を0.1重量%以上5重量%未満含有するハエ類駆除剤。
【請求項3】
リグニンスルホン酸塩の含有量が殺虫活性成分の含有量の4〜200倍である請求項2に記載のハエ類駆除剤。
【請求項4】
リグニンスルホン酸塩の含有量が殺虫活性成分の含有量の4〜50倍である請求項2に記載のハエ類駆除剤。
【請求項5】
リグニンスルホン酸塩の含有量が殺虫活性成分の含有量の10〜50倍である請求項2に記載のハエ類駆除剤。
【請求項6】
リグニンスルホン酸塩の含有量が殺虫活性成分の含有量の10〜40倍である請求項2に記載のハエ類駆除剤。
【請求項7】
殺虫活性成分がネオニコチノイド化合物である請求項2〜6のいずれかに記載のハエ類駆除剤。
【請求項8】
殺虫活性成分が、クロチアニジン、ニテンピラム、イミダクロプリド、チアクロプリド、アセタミプリド、及びチアメトキサムからなる群から選択される少なくとも1種の化合物である請求項2〜6のいずれかに記載のハエ類駆除剤。
【請求項9】
殺虫活性成分が、クロチアニジンである請求項2〜6のいずれかに記載のハエ類駆除剤。
【請求項10】
ハエ類の性フェロモンをさらに含有する請求項1〜9のいずれかに記載のハエ類誘引剤または駆除剤。
【請求項11】
ハエ類の性フェロモンの含有量が0.05〜1重量%である請求項10に記載のハエ類誘引剤または駆除剤。
【請求項12】
ハエ類の性フェロモンがシス−9−トリコセンである請求項10または11に記載のハエ類誘引剤または駆除剤。
【請求項13】
リグニンスルホン酸塩がナトリウム塩またはカルシウム塩である請求項1〜12のいずれかに記載のハエ類誘引剤または駆除剤。
【請求項14】
毒餌剤である請求項2〜13のいずれかに記載のハエ類駆除剤。
【請求項15】
リグニンスルホン酸塩の有効量をハエ類の生息場所に施用するハエ類の誘引方法。
【請求項16】
リグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンとの有効量をハエ類の生息場所に施用するハエ類の誘引方法。
【請求項17】
リグニンスルホン酸塩と殺虫活性成分との有効量をハエ類の生息場所に施用するハエ類の駆除方法。
【請求項18】
リグニンスルホン酸塩とハエ類の性フェロモンと殺虫活性成分との有効量をハエ類の生息場所に施用するハエ類の駆除方法。

【図1】
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【公開番号】特開2011−153130(P2011−153130A)
【公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−283494(P2010−283494)
【出願日】平成22年12月20日(2010.12.20)
【出願人】(000002093)住友化学株式会社 (8,981)
【Fターム(参考)】