説明

ハロゲン含有化合物の検出用熱イオン化検出器のための触媒活性成分及び該成分のための酸化物セラミック材料の製造プロセス

【課題】本発明はハロゲンを含有する化合物の検出用熱イオン化検出器のための、改良された構造を有する触媒活性成分及び該成分のための酸化物セラミック焼結材料の製造方法に関する。
【解決手段】本発明の目的はガスクロマトグラフ適用の熱イオン化検出器のための触媒活性成分を製造し、該触媒活性成分が長期で熱的、機械的、化学的に安定しており、検出されるべき材料に対して増大した感度を有している。この点で、焼結材料が、制御可能なマナーで検出器に必要な望ましいパラメータに調整できるべきである。結晶相及び無定形のガラス相を有する成分のための酸化物セラミック焼結材料を使用することが本発明により提案され、無定形のガラス相が重量0.1〜20%のセシウム化合物を用いて形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハロゲンを含有する化合物の検出用熱イオン化検出器のための触媒活性成分に関する。また、本発明はこれらの成分のための酸化物セラミック材料の製造方法に関する。これに関連して、成分は、酸化物セラミック焼結材料により形成され、極めて敏感なイオン化検出器に使用することに適している。該酸化物セラミック焼結材料は、従来の技術的解決法に対して改良された構造を有している。
【背景技術】
【0002】
本発明に係る成分はガスクロマトグラフィーにおける検出器に特に有利であり、選択的イオン化検出器の触媒活性成分としての該材料は、ハロゲンを含有する化合物の検出に特に適している。該材料は700から1000℃の間の範囲で、高温で使用される。この点において、該材料は化学的に、且つ機械的に安定しており、また必要な長期の操作に適している。
【0003】
イオン化検出器は、ガス状成分が高温でイオン化され、発生するイオン電流によって成分を検出する分析的検出装置である。
【0004】
これらの装置において稼働するイオン化機構の本質は今日まで明確に解明されていない。一つの理論は、検出されるべき材料のイオン化が高温で触媒活性成分の表面で行われるということである。検出器の触媒活性成分は、アルカリ原子を含有する特殊材料である。この点で、アルカリ原子が検出されるべき材料のイオン化を引き起こす触媒活性中心として機能すると考えられる。
【0005】
選択的イオン化検出器における有効要素(active element)のための異なる材料及び生産技術は従来技術から知られている。
【0006】
自然なアルカリ不純物が含まれたアルミナセラミックスを使用することが特許文献1から知られている。しかしながら、この材料によって必要なセンサ特性が比較的短い操作期間のみ可能であるという問題が頻繁に生じる。この不利に対応するため、アルカリ金属塩を含んだ水性の溶液(watery solution)でアルミナを飽和させることが試みられていた。
【0007】
これらの合成アルカリ性化合物は要素(element)の延長した操作期間をもたらすことができる。例えば、Li2O: Al2O3: SiO2=1:1:2などの合成アルカリアルミノケイ酸塩ガラスは、イオン化検出器において正イオンを発生させるのに使用される。非特許文献1によれば、材料が含アルカリガラスの融点の付近における温度まで加熱される場合、これが特に功を奏している。
【0008】
特許文献2によれば、1951年、C.W.ライス氏(C.W. Rice)は、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウムのNa2SiO3及びK2SiO3と、合成白榴石のLi2O:Al2O3:SiO2=1:l:2とが材料として提案される、特定物質の蒸気の電気的検出用の装置について説明されている。
【0009】
アルカリ硫酸塩はアルカリ性有効要素の製造に特に適しているのが発見された。使用された他のタイプのアルカリ性化合物は、アルカリ炭酸塩と、アルカリハロゲン化物とアルカリヨウ化物である。
【0010】
特許文献1によれば、重量6%のRb2SO4と重量94%のセラミックセメントと(米国オハイオ、クリーブランド、ダイロン・インダストリイズからの第1スーパー耐火セメントC-10) (1st Super Refractory Cement C-10 from Dylon Industries, Inc., Cleveland, Ohio, USA)を含むアルカリセラミックの混合物は、窒素及びリン化合物の特異的検出に使用されている。
【0011】
このような触媒活性物質を使用する検出器の大きな不都合は不十分な感度であることと、それらの操作及び応用の可能性が制限されていることである。
【0012】
これらの有効要素のこの不利に対応するために、複数の異なるアルカリ金属を含む材料が使用されている。
【0013】
更に、特許文献3によれば、セラミックにおけるアルカリ金属の量は活性セラミック素子(active ceramic element)の指定された使用に依存し、且つ、重量微量濃度から40%まで変化することができると考えられる。
【0014】
特許文献4によれば、P.L.パターソン(P.L. Patterson)氏は、長運転期間及びセンサの高感度の両方を確保するために、熱イオン化検出器に多層イオン源を使用した。この点において、発熱体に多様な層が形成され、異なる機能を満たすためにそれぞれが異なる構成を持っている。このような多層構造は、製造労力及び/またはコストを増加させ、且つ、温度変化する際に付着及び内部応力に関する問題を引き起こす。
【0015】
材料におけるアルカリ金属濃度の増加は、これらの金属がマトリクスにおいて無制御且つ不均一なマナーで分布されるという不都合さが頻繁にある。
【0016】
さらに、アルカリ金属含有量の増加は、通常、融点の低下をもたらし、その結果、材料の表面からより多くのアルカリ蒸発がもたらされる。従って、より高いアルカリ含有量を有する有効要素は、高温で溶融のスタートによりそれらの使用が制限されている。
【0017】
また、材料におけるアルカリ金属濃度の増加は、機械的強度の低下、その結果、要素の耐用年数の低減を引き起こす。
【0018】
さらに、多くの場合は同品質で合成アルカリ性材料を製造することが困難であり、よって、複数の検出器の使用について結果の再現性を確実に確保することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0019】
【特許文献1】米国特許4,203,726 (P.L.パターソン氏、1980年5月)
【特許文献2】米国特許2,550,948 (C.W.ライス氏、1951年)
【特許文献3】米国特許5,498,548 (R.P.ホワイト氏、B.W.ハーマン氏、R.D.ワーデン氏、1996年3月)
【特許文献4】米国特許4,524,047(P.L.パターソン氏、1985年6月)
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】「正イオンのフィラメント源」(J.P.ブルーエット、E.J.ジョーンズ、物理レビュー50(1936)484)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
従って、本発明の目的は、ハロゲンを含有する化合物の検出用熱イオン化検出器のための触媒活性成分を提供することである。該触媒活性成分は、長期で熱的、機械的、化学的に安定しており、検出されるべき材料に対して感度を増大している。
【0022】
この点で、該成分に使用される材料が、制御可能な態様で検出器に必要な最適パラメータに調整できるようにすべきである。本発明の更なる目的は対応する製造法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
請求項1の特徴により触媒活性成分に関する目的が解決され、また請求項9の特徴により材料の製造方法に関する目的が解決される。従属クレームはさらなる有利な展開を示している。
【0024】
本発明によると、熱イオン化検出器に、結晶相及び無定形のガラス相を有する酸化物セラミック焼結材料を用いて形成された触媒活性成分を提供することが提案され、無定形のガラス相が重量0.1〜20%のセシウム化合物を用いて形成されることが本発明にとって不可欠である。
【0025】
意外なことに、本発明に係る酸化物セラミック焼結材料から製造された対応する検出器の感度の大幅増加が、セシウム化合物の混合剤によって達成されることが発見された。
【0026】
更に、酸化物セラミック焼結材料に含まれているセシウム化合物の含有量が重量20%より高くなるとき、必要な使用温度で材料の機械的強度の劣化が起こるので、より高いセシウム含有量が不利であることが示されている。重量0.1%未満のセシウム化合物の含有量では、感度の顕著な増加が達成されないので、0.1の下限は基本的である。酸化物セラミック材料が最大で重量10%のセシウム化合物のみを含んでいるとしても、運転温度において材料の機械的強度に関する有効な特性が依然として獲得されるので、本発明により使用される材料のこの上限が好ましいことがさらに示されている。
【0027】
また、機械的強度の更なる改良のためにナノ範囲の一次粒子サイズを有するプラチナ粒子を加えることができる。その結果、感度性増加が観測されるとき、耐用年数を延長することもできる。検出器の通常の作動中には、活性触媒アルカリ中心(active catalytic alkali centers)について、さらに高い適用温度での永久的な操作期間には、蒸発の結果として、成分の表面が劣化する。その結果、検出器の感度が稼働時間の間で低減する。これは、追加のプラチナナノ粒子の活性化作用で防ぐことができるが、少なくとも減少することができる。
【0028】
プラチナが化学的に中性であるため、焼結工程中にプラチナによって形成される化合物はない。
【0029】
均一に分布したプラチナのナノ粒子は焼結セラミック構造の散乱中心(disturbance center)を形成する。これらの散乱中心は、容易に移動可能なアルカリイオンが成分の材料を通ってその表面への移動を促進する。従って、あらかじめ除去されたアルカリイオンを、稼働中に成分の表面に置き替えることができる。その結果、成分の表面へのセシウムイオンの可能な供給により熱イオン化検出器の十分な検出感度が観測されている間に、耐用年数を延長することができる。
【0030】
本発明に係る触媒活性成分のために使用される材料は、結晶ベースが望ましく、クオーツ(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、及びムライト(2SiO23Al2O3)により形成される。また、二次フェーズとして、CsAlSiO4あるいはCsAlSi2O6の構成も可能である。
【0031】
最大でボリューム60%の結晶相の割合が存在する。より高い割合は検出における感度の低減をもたらす。
【0032】
セシウム化合物について、セシウムの酸化物化合物が特に好まれる。ここでCs2Oが好ましい。しかしながら、セシウムの酸化物化合物において、本発明は、Cs2Oの異なる酸化ステージ(oxidation stage)でそれらのセシウムの酸化物化合物を含んでいる。
【0033】
本発明は酸化物セラミック焼結材料あるいは触媒活性成分の製造方法をさらに提供する。
【0034】
本発明によると、第一段階において、セシウム化合物の水性の溶液を用いて乾燥アルミニウムポーセレン(aluminum porcelain)のセラミック塊を粉末状に製造し、この塊を乾燥した後に、成形して、1100〜1400℃の温度で焼結するように手順が行われる。
【0035】
低温で、すなわち1100℃未満で焼結されるべき塊が脆弱になり、且つ焼結成型ボディーが測定結果の小さい感度及び乏しい再現性を示しているので、規定される焼結温度が観測されることは、この製造プロセスにおいて特に重要である。未加工の塊の焼結処理の温度が増加するのに従って、機械的な安定性及び検出器のイオン化特性は向上する。熱処理の温度に伴って検出器の感度が増加するが、1400℃の焼結温度までに検出器の感度が増加する。より高い温度は好ましくないと判明された。熱処理が1210℃±10℃で行われる場合、検出器の感度が特に好ましいことが示されている。
【0036】
1210℃より高い温度で、材料における物質変換過程(material conversion processes)が完成され、そして、材料における結晶相の割合が成長し続ける。その結果、例えば、耐熱物ポルサイトCsAlSi2O6におけるセシウムイオンのように、アルカリイオンが材料に堅固に結合される。
【0037】
その結果、触媒活性が低下される。しかしながら、焼結温度の増加につれて、高揮発性のアルカリ成分の蒸気圧も上昇し、それによって、アルカリ原子の濃度とその結果として触媒活性が低減される。
【0038】
材料の観点から見れば、粉末状で使用されるアルミナ磁器のセラミック塊について、本発明に係る方法は、それ自体が従来技術に知られているすべてのセラミック塊を使用し、例えば、特に長石や、陶土やアルミナなどの出発原料を使用している。セシウム化合物について、特に炭酸セシウム、すなわち、炭酸セシウムの水溶液が好まれる。
【0039】
アルミナ磁器のセラミック塊及びセシウム化合物が使用される場合の重量比は、混合物の全質量に対して、望ましく、アルミナ磁器のセラミック塊が重量80%〜99.9%であり、セシウム化合物が重量0.1〜20%である。プラチナナノ粒子は、使用されたアルミナ磁器のセラミック材料及びセシウム化合物の乾燥質量(全出発質量)に対して重量5〜10%の割合で使用されるべきである。使用される粉は、50nm〜100nmの平均一次粒子サイズを有するべきである。
【発明の効果】
【0040】
本発明に係る触媒活性成分は酸化物セラミック焼結材料により形成され、極めて敏感なイオン化検出器に使用することに適している。また、本発明に係る成分はガスクロマトグラフィーにおける検出器に特に有利であり、選択的イオン化検出器の触媒活性成分とする上記材料は、ハロゲンを含有する化合物の検出に特に適している。さらに、該材料は700から1000℃の間の範囲で、高温で使用されることができ、化学的に、且つ機械的に安定しており、必要な長期の操作に適している。
さらに、本発明に係る製造方法により製造された触媒活性成分のための酸化物セラミック焼結材料は、従来の技術的解決法に対して改良された構造を有している。
【0041】
以下、実施形態及び図1〜6を参照して本発明をさらに詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】図1は焼結工程における示差熱分析曲線を示している。
【図2】図2は本発明により焼結された材料のX線回折図形(X-ray diffractogram)を示している。
【図3】図3は材料の異なる焼結温度での測定結果を示している。
【図4】図4はEDX分析を示している。
【図5】図5はイオン化検出器としての本発明に係る材料の感度と従来技術とを比較する図を示している。
【図6】図6は、異なる組成の材料に対して、本発明に係る検出器の感度を示している。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0043】
触媒活性成分のための酸化物セラミック焼結材料の製造:
5gの Cs2Oの量に対応する5.78gの Ca2CO3を秤量し、攪拌により50mlの脱イオン水に溶解される。この溶液は、乾燥セラミック原料粉C130(製造会社DWS-Keramik Neuhaus GmbH、Neuhaus Schiernitz、DE) 95gと混合され、慎重に攪拌することにより均質化される。均質物質は室温で乾燥される。
【実施例2】
【0044】
触媒活性成分のための、プラチナによってさらに活性化される酸化物セラミック焼結材料の製造:
95gの乾燥セラミック原料粉Cl03はミキサーで5.263gの粉末状プラチナと混合される。混合物は50mlの脱イオン水及びそこに溶解された5.78gの Ca2CO3に加えられ、該混合物は均質化される。また該混合物は室温で乾燥される。そして、最高焼結温度1210℃に達するまで、焼結が行われる。
【0045】
図1の示差熱分析曲線により例示されているように、原料から始まる、材料における成分の変換プロセスが1210℃の温度に達するまで行われるので、焼結に関して熱処理は1210℃±10℃の狭い温度範囲における温度で行われることが特に好ましい。
【0046】
図2の焼結材料のX線回折図形は、クオーツ(SiO2)、酸化アルミニウム(Al2O3)、およびムライト(2SiO23A12O3)の結晶相を示し、同様に、成分の機能に重要であるガラス相の大部分も示している。
【0047】
異なる温度で焼結された活性成分を用いる検出器の感度の差は図3において明らかに認識できる。また、図3から、検出器の触媒活性成分の理想的な焼結温度が1210℃であるという結果になる。
【0048】
図4に示されているEDX分析によって、アルカリ金属が焼結材料のガラス相に主に分布されていることが明らかになり、よって、材料の触媒活性は主としてガラス部分により保証される。
【0049】
セシウムのアルミナ磁器の塊への混合は触媒活性成分を用いる検出器の感度の明らかな増加をもたらす。
【0050】
本発明により使用される材料は、粉末状の乾燥アルミナ磁器のセラミック塊及び炭酸セシウムの水性の溶液により製造されている。このため、炭酸セシウムの水性の溶液はアルミナ磁器のセラミック塊と共にマッシュのような塊(mush-like mass)に処理され、また慎重に均質化され、そして乾燥されて成形され、最終的に1210℃±10℃の温度で焼結される。
【0051】
図5のダイヤグラムは、同じ活性原理に基づく比較検出器と比べ、本発明により製造された材料が、イオン化検出器において、100倍以上のハロゲン化炭化水素に対する感度を有することを示している。これに関連して、異なる数のハロゲン原子を含有するハロゲン化炭化水素に対して同じ感度を有している。これは、単に荷電イオンだけがイオン化の気相において生じることを示す。
【0052】
図6は、組成が(Cl30)0.95(Cs2O)0.05及び(C130)0.9(Cs2O)0.1の触媒活性成分を有する検出器の感度が同程度であることを示している。
【0053】
重量10%以上のCs2O含有量の増加は、運転温度で材料の機械的強度の劣化をもたらし、よって、不利である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明に係る触媒活性成分は、ハロゲンを含有する化合物を検出できる、極めて敏感なイオン化検出器で使用することに適している。また、本発明に係る製造方法により、触媒活性成分のための、改良された構造を有する酸化物セラミック材料を製造することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
結晶相と、重量0.1〜20%のセシウム化合物を用いて形成される無定形のガラス相とを有する酸化物セラミック焼結材料により形成されることを特徴とする ハロゲンを含有する化合物の検出用熱イオン化検出器のための触媒活性成分。
【請求項2】
前記無定形のガラス相は重量0.1〜10%のセシウム化合物を用いて形成されることを特徴とする請求項1に記載の成分。
【請求項3】
前記セシウム化合物はセシウムの酸化物化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の成分。
【請求項4】
前記セシウムの酸化物化合物はCs2Oであることを特徴とする請求項3に記載の成分。
【請求項5】
前記結晶相はクオーツ(SiO2)、コランダム(Al2O3)、ムライト(2SiO23A12O3) 、CsAlSiO4及び/またはCsAlSi2O6により形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の成分。
【請求項6】
フラックス、可塑剤、液化剤及び/または他の助剤などの添加物をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の成分。
【請求項7】
重量5〜10%の割合でプラチナ粒子が含まれていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の成分。
【請求項8】
プラチナ粒子は50nm〜100nmの平均一次粒子サイズを有することを特徴とする請求項7に記載の成分。
【請求項9】
a)粉末状のアルミナ磁器のセラミック塊及びセシウム化合物の水性の溶液の混合物を製造し、
b)前記塊を乾燥し、
c)前記塊を成形して1100℃〜1400℃で焼結するステップを含むことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱イオン化検出器の触媒活性成分のための酸化物セラミック材料の製造方法。
【請求項10】
焼結は1210±10℃の温度で行われることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記乾燥(方法ステップb)は室温で行われることを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
前記アルミナ磁器のセラミック塊は長石、陶土及び/またはアルミナから選択されることを特徴とする請求項9〜11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
炭酸セシウムの水性の溶液は前記セシウム化合物として使用されることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
方法ステップa)において、重量80〜99.9%の粉末状のアルミナ磁器のセラミック塊及び重量0.1〜20%のセシウム化合物が使用されることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
方法ステップa)において、アルミナ磁器のセラミック塊及びセシウム化合物の出発質量に対して重量5〜10%のプラチナナノ粒子が使用されることを特徴とする請求項9〜14のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−501866(P2010−501866A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525913(P2009−525913)
【出願日】平成19年7月30日(2007.7.30)
【国際出願番号】PCT/DE2007/001405
【国際公開番号】WO2008/025320
【国際公開日】平成20年3月6日(2008.3.6)
【出願人】(504174917)フラウンホッファー−ゲゼルシャフト・ツァー・フォデラング・デル・アンゲワンテン・フォーシュング・エー.ファウ. (26)
【Fターム(参考)】