ハンドオーバ方法、ユーザ装置、ネットワーク側デバイス、及びコンピュータ可読媒体
本発明の実施形態はハンドオーバ方法、ユーザ端末及びネットワーク側デバイスを開示する。ハンドオーバ方法、ユーザ端末およびネットワーク側デバイスは、制御プレーンのハンドオーバ遅延とユーザプレーン・データの割込み遅延とを短縮できる。ハンドオーバ方法は、ユーザ端末がハンドオーバ前にターゲットセルのタイムアドバンスを取得し、ターゲットセルにより送信されたアップリンクスケジュールグラントを取得し、タイムアドバンスに従ってアップリンクスケジュールグラントに対応するリソースのターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信する。別のハンドオーバ方法は、ターゲットセルがハンドオーバ前にソースセルを介してユーザ端末にターゲットセルのタイムアドバンスを送信し、ターゲットセルのアップリンクスケジュールグラントをユーザ端末に送信し、アップリンクスケジュールグラントに対応するリソースにおけるタイムアドバンスに従ってユーザ端末が送信したハンドオーバ完了メッセージを受信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信技術の分野に関し、特に、ハンドオーバ方法、ユーザ装置(UE)、およびネットワーク側デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
既存のLTE(Long Term Evolution)システムにおいては、UEがセル間でハンドオーバされるとき、ターゲットセルとのアップリンク同期を獲得するためにランダムアクセス手順が使用される。
【0003】
図1において、ソースセルが、UEから無線リソース制御(RRC)測定報告(Measurement Report)を受信すると、ターゲットセルにハンドオーバ要求メッセージが送信されて、ターゲットセルから返送されたハンドオーバ要求ACK(ハンドオーバ要求確認)メッセージを受信した後に、UEにハンドオーバコマンドが送信される。ハンドオーバコマンドにしたがってUEはソースセルから切り離され始めて、ターゲットセルに同期される。このとき、UEは、ランダムアクセス手順を介してターゲットセルとのアップリンク同期化を完了して、ターゲットセルのアップリンクグラント(ULグラント)を取得し、更に、UEは、取得したULグラントに対応するスケジューリングリソース上のハンドオーバ完了メッセージを送信する。ターゲットセルは、ハンドオーバ完了メッセージのデータブロックを正しく受信した後に、対応するハイブリッド自動反復要求(HARQ)ACKを実行し、その間に、ターゲットセルは、ハンドオーバが完了したことを確認するために、ソースセルにハンドオーバ完了指示を送信するが、ここで、ハンドオーバ完了指示は、UEコンテキスト・リリース・メッセージであってもよい。
【0004】
本発明の実現にあたり本発明者は研究を行って、ハンドオーバの間にアップリンク同期化のランダムアクセス手順を実行することによって遅延がより長くなることを見出している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、制御プレーンのハンドオーバ遅延とユーザプレーン・データの割込み遅延とを短縮し得るハンドオーバ方法、UE、およびネットワーク側デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、
ハンドオーバ前にターゲットセルのタイムアドバンス(TA)をUEによって取得することと、
ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得することと、
ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信することと、
を含むハンドオーバ方法を提供する。
【0007】
ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAをターゲットセルによって送信することと、
ターゲットセルのULグラントをUEに送信することと、
ULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信することと、
を含む、別のハンドオーバ方法が提供される。
【0008】
ターゲットセルのTAをソースセルによって取得することと、
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAをUEに送信することと、
UEのハンドオーバが完了したことを確認するためにターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信することと、
を含む、別のハンドオーバ方法が提供される。
【0009】
上記の方法の実施形態に対応して本発明の一実施形態は、
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得するように構成されたTA取得ユニットと、
ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得するように構成されたULグラント取得ユニットと、
ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するように構成された送信ユニットと、
を含むUEを提供する。
【0010】
ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信するように構成されたTA送信ユニットと、
UEにターゲットセルのULグラントを送信するように構成されたULグラント送信ユニットと、
ULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信するように構成された受信ユニットと、
を含むネットワーク側デバイスが提供される。
【0011】
ターゲットセルのTAを取得するように構成されたTA決定ユニットと、
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAをUEに送信するように構成されたTA転送ユニットと、
UEのハンドオーバが完了したことを確認するためにターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信するように構成されたハンドオーバ確認ユニットと、
を含む別のネットワーク側デバイスが提供される。
【0012】
UEが、ハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得し、これによってハンドオーバ後の同期化精度を向上し、また、UEが、ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得して、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するので、UEがアップリンク信号伝達およびデータを時間内に送信するようにスケジュールすることができ、これによって制御プレーンのハンドオーバ遅延とユーザプレーン・データの割込み遅延とを短縮できることが、本発明の前述の実施形態において提供された技術的ソリューションから理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の実施形態または従来技術における技術的ソリューションをより明確に説明するために、実施形態または従来技術の説明のために必要とされる添付図面が下記に簡単に紹介される。明らかに、下記の説明で説明される添付図面は本発明の実施形態の一部に過ぎず、当業者は創造的努力をせずとも、これらの添付図面にしたがって他の図面をなお取得することもできる。
【図1】従来技術によるランダムアクセス手順を使用するハンドオーバの流れ図である。
【図2】発明の一実施形態によるハンドオーバ方法の概略図である。
【図3】本発明の一実施形態によるターゲットセルのTAを取得するための方法の流れ図である。
【図4】本発明の一実施形態によるターゲットセルのTAを取得するための別の方法の流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態によるULグラントを取得するための方法の流れ図である。
【図6】本発明の一実施形態によるULグラントを取得するための別の方法の流れ図である。
【図7】本発明の一実施形態によるユーザプレーン・データを送信するための方法の流れ図である。
【図8】本発明の一実施形態によるユーザプレーン・データを送信するための別の方法の流れ図である。
【図9】本発明の一実施形態による別のハンドオーバ方法の概略図である。
【図10】本発明の一実施形態による別のハンドオーバ方法の概略図である。
【図11】本発明の一実施形態によるUEの機能構造の概略図である。
【図12】本発明の一実施形態によるネットワーク側デバイスの機能構造の概略図である。
【図13】本発明の一実施形態による別のネットワーク側デバイスの機能構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態における技術的ソリューションは、本発明の実施形態における添付図面を参照しながら下記に明確に十分に説明される。
【0015】
<第1実施形態>
図2を参照すると、本発明の一実施形態は、ランダムアクセス手順が実行されないシナリオにおけるハンドオーバ方法を提供している。本方法は下記を含む。
【0016】
ステップ21:UEはハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得する。
【0017】
協調的なマルチポイント・シナリオおよびキャリア集約シナリオでは、UEのアップリンク信号が検出され、測定され、受信もされる。したがって、多数の協調的アクセスポイントまたはコンポーネントキャリアのすべては、ハンドオーバのターゲットセルのTA(タイムアドバンス)を取得するために、物理的アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理的アップリンク共用チャネル(PUSCH)、探測基準信号(SRS)などを含むUEのアップリンク信号を測定し得る。1セットに含まれない他の近隣セルを測定するために、UEのアップリンク信号が検出され測定される場合には、対応するソースセルのTAを取得するためにも同じ方法が使用されることもあり得る。
【0018】
ターゲットセルのTAを取得する方法に関して、本発明のこの実施形態は、下記の5つの方法を提供する。
【0019】
方法1:図3を参照すると、ハンドオーバ前に、ターゲットセルがハンドオーバ要求ACK(ハンドオーバ要求確認)メッセージをソースセルに送信するとき、ターゲットセルがターゲットセルのTAをソースセルに送信し、ソースセルがターゲットセルのTA値を搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信し、UEがハンドオーバコマンドからターゲットセルのTAを取得する。UEに関して、TAがハンドオーバコマンドで受信された場合には、TAが更新され、そうでない場合には、TAは更新されず、ハンドオーバ前のソースセルのTA値が使用され続ける。ハンドオーバコマンドはRRC接続再構成メッセージに含まれることもある。
【0020】
方法2:図4を参照すると、ハンドオーバ前に、ターゲットセルがハンドオーバ要求ACK(ハンドオーバ要求確認)メッセージをソースセルに送信するとき、ターゲットセルがターゲットセルのTA情報をソースセルに送信し、ソースセルが媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)を介してTAをUEに送信し、同時にまたはある時間間隔後に、ハンドオーバコマンドをUEに送信し、UEがPDUからターゲットセルのTAを取得する。MAC制御PDUは更に、TAがターゲットセル内で使用されていることを示すために使用されるターゲットセル識別情報を含むこともある。UEに関して、UEがハンドオーバ前にPDUを受信しない場合には、UEはハンドオーバ前のソースセルのTA値を使用し続ける。
【0021】
方法3:ターゲットセルが協調的スケジューリングセルまたはキャリア集約セット内のセルである場合には、ターゲットセルがターゲットセルのTA情報を定期的にまたはイベントにトリガされてソースセルに送信し、ハンドオーバ前に、ソースセルがターゲットセルのTA値を搬送するハンドオーバコマンド・メッセージをUEに送信するか、あるいは、ハンドオーバコマンドを送信する前に、ソースセルがターゲットセルのTA値をUEに送信し、ここで、ターゲットセルのTA値は、MAC制御PDUを介して搬送される。
【0022】
方法4:ターゲットセルが協調的スケジューリングセルまたはキャリア集約セット内のセルである場合には、物理層協調(physical layer coordination)によって受信したパケットをソースセルに連続的または不連続的に送信し、ソースセルはこのパケットを復号することによってターゲットセルのTAを計算し得る。ハンドオーバ前に、ソースセルが復号を介して取得したターゲットセルのTA値を搬送するハンドオーバコマンド・メッセージをUEに送信するか、あるいは、ハンドオーバコマンドを送信する前に、ソースセルがターゲットセルのTA値をUEに送信し、ここで、ターゲットセルのTA値は、MAC制御PDUを介して搬送される。
【0023】
方法5:UEは新しいTA値を取得しないこともあり、ハンドオーバ前のソースセルのTA値を使用し続ける。
【0024】
前述の方法に基づいて、UEはハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得し、これによって、ハンドオーバ後の同期化精度を向上させ、ハンドオーバ後の同期化の損失の確率を縮小するので、同期化の損失によるランダムアクセス手順を実行する確率が縮小され、したがって、ランダムアクセス手順のためのリソースが節約される。
【0025】
ステップ22:UEはターゲットセルによって送信されたULグラントを取得する。
【0026】
ULグラントは、ターゲットセルの物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介してUEに送信され得る。UEに関して、RRC接続再構成メッセージに含まれ得るハンドオーバコマンドを受信すると、UEは、内部RRC接続再構成を完了した後に、ターゲットセルのPDCCHを監視し始める。
【0027】
ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得する方法に関して、本発明のこの実施形態はまた下記の3つの方法を与える。
【0028】
方法1:図5を参照すると、ソースセルに関して、ハンドオーバ成功メッセージを含む、UEによって送信されたHARQ ACKメッセージが受信された後に、ULグラント伝送指示メッセージがターゲットセルに送信される。このメッセージは「UEがハンドオーバコマンドを受信した」ことを示しており、ここで、ハンドオーバコマンドはRRC接続再構成メッセージに含まれ送信され得る。
【0029】
ターゲットセルに関して、ULグラント伝送指示メッセージをソースセルから受信すると、アップリンク伝送リソースがPDCCHを介してUEに送信される。UEの内部処理時間を考慮すると、ターゲットセルが、ソースセルからULグラント伝送指示メッセージを受信した後に、ULグラントをUEに送信し得る。
【0030】
ハンドオーバコマンド(RRC接続再構成メッセージに含まれた)を受信した後に、UEがタイマーを起動し得る。タイマーが満了したときにターゲットセルによって割り当てられたアップリンク伝送リソースがまだ受信されていない場合には、RRC接続を再確立するためにターゲットセルに対してランダムアクセス手順が起動され、これによって、ハンドオーバプロセスの完了を保証する。
【0031】
方法2:図6を参照すると、UEに関して、ハンドオーバコマンド(RRC接続再構成メッセージに含まれた)を受信すると、ULグラントを送信することをターゲットセルに要求するために、PUCCHを介してスケジューリング要求(SR)がターゲットセルに送信される。
【0032】
UEのSRを受信した後に、ターゲットセルが、ULグラントをUEに送信する。
【0033】
この実施形態では、ハンドオーバのために使用されるSRリソースのセットがUEのために構成されるが、ここで、SRは、SRリソースの位置インデックス、SR周期、SRオフセットおよびSRの有効継続時間を含む、特にハンドオーバ手順のために構成されたSRリソースを使用する。ハンドオーバのために使用されるSRリソースは、短い周期および短い継続時間という特徴を有するので、ハンドオーバコマンドを受信し、UEの内部構成を完了させ、ターゲットセルを監視した後に、UEは、アップリンクSRを送信するために、ハンドオーバのために使用されるSRリソースを迅速に呼び出すことができる。ハンドオーバ完了メッセージを首尾よく送信した後に、UEは既存のSRリソースをなお使用する。
【0034】
具体的には下記の3つの2次的情報要素が、RRC接続再構成メッセージのSR構成情報要素に加えられる。
a.ハンドオーバのために使用されるSRリソースの位置インデックス(sr−PUCCH−ResourceIndexforHO)。
b.ハンドオーバのために使用されるSRの周期およびオフセットインデックス(sr−ConfigIndexforHO)。ここで、周期の値は1ms、2ms、3ms、4msおよび5msであり、デフォルト周期は1msであり、オフセットに関しては、UEがターゲットセルにハンドオーバされてSRを送信する用意ができる最も早い時間が考えられる。
c.ハンドオーバのために使用されるSRリソースの有効持続時間(dsr−TransMaxforHO)。
【0035】
具体的な情報要素構造は下記の通りである。
【数1】
【0036】
UEがハンドオーバコマンド(RRC接続再構成メッセージに含まれた)を受信したとき、またはハンドオーバのために使用されるSRがPUCCH上で送信された後に、タイマーが起動され得る。タイマーが満了したときに、ターゲットセルのアップリンクリソース割当てがまだ受信されていない場合には、RRC接続を再確立するためにターゲットセルに対してランダムアクセス手順が起動され、これによって、ハンドオーバプロセスの完了を保証する。
【0037】
方法3:明確には、UEは、ハンドオーバが完了した後に、ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用することもあり、また、このリソース上でSRをUEに送信することもあり得る。SRを受信した後に、ターゲットセルが、PDCCHを介してULグラントをUEに送信する。
【0038】
前述の方法に基づいて、UEは、制御プレーンのハンドオーバ完了メッセージを担うためにアップリンクリソーススケジューリングを迅速に取得でき、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延を短縮することができる。
【0039】
ステップ23:UEは、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信する。
【0040】
ユーザプレーン・データのULグラントを迅速に取得するために、またユーザプレーン・データの送信を迅速に開始するために、また更にハンドオーバ時にユーザプレーン・データを送信する際の割込み時間を短縮するために、本発明のこの実施形態は下記の3つの方法を提供する。
【0041】
方法1:図7を参照すると、ハンドオーバ前に、ソースセルは、ターゲットセルがUE上で実行される必要のあるアップリンクスケジューリングに関する関連情報を事前に知っているように、ハンドオーバ要求メッセージを介してUE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送し、例えば、UEによって最近報告された各論理チャネルグループのバッファ状態報告(BSR)を搬送する。ハンドオーバ時に、UEがハンドオーバコマンドにおける再構成を完了してターゲットセルにハンドオーバされた後に、ターゲットセルが第1のULグラントを送信するとき、ハンドオーバ完了メッセージのサイズが考慮されるばかりでなく、送信されるべき他のアップリンク・バッファデータのサイズも考慮され、十分なグラントが割り当てられるが、この場合、割り当てられたULグラントはハンドオーバ完了メッセージとユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを同時に担うために使用され得るので、UEはハンドオーバ完了メッセージと共にユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを送信する。
【0042】
方法2:図8を参照すると、ハンドオーバ前に、ソースセルは、ターゲットセルがUE上で実行される必要のあるアップリンクスケジューリングに関する関連情報を事前に知っているように、ハンドオーバ要求メッセージを介してUE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送し、例えば、UEによって最近報告された各論理チャネルグループのバッファ状態報告(BSR)を搬送する。ハンドオーバ時に、UEがハンドオーバコマンドにおける再構成を完了してターゲットセルにハンドオーバされたときに、ターゲットセルは2回連続してULグラントを送信し、ここで、第1のULグラント(ULグラント1)はハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラント(ULグラント2)はユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを担うために使用される。ターゲットセルがULグラント1を送信した後、eNBは信号伝達対話の完了を待つ必要はなく、またUEがアップリンクスケジューリングに関する関連情報を報告するのを待つ必要もなく、eNBが、ソースセルによって報告されたアップリンクスケジューリング情報にしたがってULグラント2をUEに送信してもよく、UEが、ULグラント2上でユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを送信してユーザプレーンにおけるアップリンク伝送を開始する。
【0043】
ユーザプレーン・データを送信するための前述の2つの方法に基づいて、ユーザプレーン・データの送信がアップリンクおよびダウンリンクRCC信号伝達対話の完了を待たずに復旧され得るので、ユーザプレーン・データ伝送における割込み時間は更に短縮される。
【0044】
方法3:ハンドオーバを完了した後に、UEがアップリンクスケジューリングに関する関連情報を報告し、ターゲットセルがアップリンクスケジューリング情報を受信した後にだけ関連グラントをUEに送信し、そして、UEがこのグラントにおいてユーザプレーン・データを送信する。
【0045】
本発明のこの実施形態において提供されたハンドオーバ方法によれば、UEがハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得し、これによってハンドオーバ後の同期化精度を向上させ、そして、UEが、ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得し、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するので、UEが時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延が短縮される。
【0046】
<第2実施形態>
前述のハンドオーバ方法の実施形態に対応して、本発明のこの実施形態は別のハンドオーバ方法を提供する。図9を参照すると、本方法は下記を含む。
【0047】
ステップ91:ハンドオーバ前に、ターゲットセルが、ソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信する。
【0048】
ステップ92:ターゲットセルが、ターゲットセルのULグラントをUEに送信する。
【0049】
ステップ93:ターゲットセルが、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信する。
【0050】
前述の方法の実施形態において説明されたように、下記の方法は、ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信するために、ターゲットセルが使用され得る。
【0051】
ソースセルがハンドオーバ要求ACKメッセージにしたがってターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信するように、または、ソースセルがハンドオーバ要求ACKメッセージにしたがってMAC制御PDUを介してUEにターゲットセルのTAを送信するように、ターゲットセルが、ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバ要求ACKメッセージをソースセルに送信する。
【0052】
ターゲットセルは、下記の方法を使用することによって、ターゲットセルのULグラントをUEに送信し得る。
【0053】
方法1:ターゲットセルがULグラント伝送指示メッセージにしたがってULグラントをUEに送信し、ここで、ULグラント伝送指示メッセージは、ソースセルがUEからHARQ ACKメッセージを受信した後にソースセルによってターゲットセルに送信され、「UEがハンドオーバコマンドを受信した」ことを示すために使用される。あるいは、
【0054】
方法2:ターゲットセルがUEによって送信されたSRにしたがってULグラントをUEに送信し、SRは特にハンドオーバプロセスのために構成されたSRリソースを使用するか、または、SRはハンドオーバが完了した後にハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用する。
【0055】
更に、ターゲットセルがターゲットセルのULグラントをUEに送信するためのこれらの方法において、下記の好適な方法も使用され得る。
【0056】
ターゲットセルが、UE関連アップリンクスケジューリング情報にしたがってターゲットセルのULグラントをUEに送信する。ここで、
このUE関連アップリンクスケジューリング情報は、ソースセルによってターゲットセルに送信されたハンドオーバ要求メッセージ内で搬送される。
このULグラントは、ターゲットセルによってUEに1回送信されたULグラントであって、このULグラントに対応するリソースは、ハンドオーバ完了メッセージとユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを同時に担うために使用されるか、あるいは、このULグラントは、ターゲットセルによって2回連続してUEに送信されたULグラントであって、ここで、第1のULグラントに対応するリソースは、ハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラントに対応するリソースは、ユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを担うために使用される。
【0057】
本発明のこの実施形態において提供されるハンドオーバ方法によれば、ターゲットセルが、ハンドオーバ前にソースセルを介してターゲットセルのTAをUEに送信し、これによって、ハンドオーバ後のUEの同期化精度を向上させ、ターゲットセルが、ターゲットセルのULグラントをUEに送信し、このULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信するので、UEがアップリンク信号伝達およびデータを時間内に送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延が短縮される。
【0058】
<第3実施形態>
前述のハンドオーバ方法の実施形態に対応して、本発明のこの実施形態は別のハンドオーバ方法を提供する。図10を参照すると、本方法は下記を含む。
【0059】
ステップ11:ソースセルが、ターゲットセルのTAを取得する。
【0060】
ステップ12:ハンドオーバ前に、ソースセルが、ターゲットセルのTAをUEに送信する。
【0061】
ステップ13:ソースセルは、ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信し、UEのハンドオーバが完了したことを確認する。
【0062】
前述の方法の実施形態において説明されたように、下記の方法は、ソースセルがターゲットセルのTAを取得するために、使用され得る。
【0063】
方法1:ソースセルが、ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ要求ACKメッセージからターゲットセルのTAを取得する。
【0064】
方法2:ソースセルが、定期的にまたはイベントにトリガされてターゲットセルによって送信されたターゲットセルのTAを受信する。
【0065】
方法3:ソースセルが、ターゲットセルによって送信されたパケットの復号にしたがってターゲットセルのTAを計算する。
【0066】
ハンドオーバ前に、ソースセルが、下記の方法を使用することによって、UEにターゲットセルのTAを送信することもあり得る。
【0067】
方法1:ソースセルが、ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信する。あるいは、
【0068】
方法2:ソースセルが、ターゲットセルのTAを搬送するMAC制御PDUをUEに送信する。あるいは、
【0069】
方法3:UEがターゲットセルのTAとしてソースセルのTAを使用するように、ソースセルが、ソースセルのTAをUEに送信する。
【0070】
ソースセルに関して、この実施形態において提供されるハンドオーバ方法は、更に下記を含む。ハンドオーバ前に、ソースセルが、ターゲットセルがUE上で実行される必要のあるアップリンクスケジューリングに関する関連情報を事前に知っているように、UE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送するハンドオーバ要求、例えば、UEによって最近報告された各論理チャネルグループのBSRを搬送するハンドオーバ要求を、ターゲットセルに送信する。ハンドオーバ時に、UEが、ハンドオーバコマンドにおける再構成を完了して、ターゲットセルにハンドオーバされた後に、ターゲットセルが、UE関連アップリンクスケジューリング情報にしたがってターゲットセルのULグラントをUEに送信し、ここで、このULグラントは、ターゲットセルによってUEに1回送信されたULグラントである可能性があり、このULグラントに対応するリソースは、ハンドオーバ完了メッセージとユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを同時に担うために使用され、あるいは、このULグラントは、ターゲットセルによってUEに連続して2回送信されたULグラントである可能性があり、ここで、第1のULグラントに対応するリソースはハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラントに対応するリソースはユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを担うために使用される。
【0071】
本発明のこの実施形態において提供されるハンドオーバ方法によれば、ソースセルが、ターゲットセルのTAを取得して、ハンドオーバ前に、ターゲットセルのTAをUEに送信し、これによって、ハンドオーバ後のUEの同期化精度を向上させ、そして、ソースセルが、UE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送するハンドオーバ要求をターゲットセルに送信するので、UEが、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するハンドオーバ完了メッセージを送信することができ、時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延が短縮される。
【0072】
<第4実施形態>
UEの前述の方法の実施形態に基づいて、本発明の実施形態において提供されるUE11は、図11を参照すると下記を含む。
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得するよう構成されたTA取得ユニット111、
ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得するよう構成されたULグラント取得ユニット112、および、
このULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するよう構成された送信ユニット113。
TA取得ユニット111は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ソースセルによって送信されたハンドオーバコマンドからターゲットセルのTAを取得するよう構成された第1のTA取得モジュール、
ソースセルによって送信されたMAC制御PDUからターゲットセルのTAを取得するよう構成された第2のTA取得モジュール、または、
ターゲットセルのTAとしてハンドオーバ前のソースセルのTAを取得するよう構成された第3のTA取得モジュール。
【0073】
ハンドオーバ前に、ターゲットセルがハンドオーバ要求ACKメッセージをソースセルに送信するとき、ターゲットセルがターゲットセルのTAをソースセルに送信し、ソースセルが、ターゲットセルのTA値を搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信するか、または、MAC PDUを介してTAをUEに送信する。UEに関して、ターゲットセルのTAが第1のTA取得モジュールから取得された場合に、TAが更新され、そうでない場合には、TAは更新されず、ハンドオーバ前のソースセルのTA値が使用され続け、そして、ターゲットセルのTAが第2のTA取得モジュールから取得された場合に、TAが更新され、そうでない場合には、TAは更新されず、ソースセルのTA値が使用され続けるか、あるいは、UEが、ターゲットセルのTAとしてハンドオーバ前のソースセルのTAを直接使用し、この場合、ソースセルのTAが第3のTA取得モジュールによって取得される。
【0074】
ULグラント取得ユニット112は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ソースセルがHARQ ACKメッセージにしたがってULグラント伝送指示メッセージをターゲットセルに送信し、このULグラント伝送指示メッセージにしたがってターゲットセルによって送信されたULグラントを受信するように、ハンドオーバコマンドを受信した後に、ソースセルにHARQ ACKメッセージを送信するよう構成された第1のULグラント取得モジュール、
ソースセルからハンドオーバコマンドを受信した後にターゲットセルにSRを送信し、該SRはハンドオーバプロセスのために特に構成されたSRリソースを使用し、SRにしたがってターゲットセルによって送信されたULグラントを受信するよう構成された第2のULグラント取得モジュール、および、
ソースセルからハンドオーバコマンドを受信した後にターゲットセルにSRを送信し、該SRはハンドオーバが完了した後にハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用し、SRにしたがってターゲットセルによって送信されたULグラントを受信するよう構成された第3のULグラント取得モジュール。
【0075】
ULグラントが、ターゲットセルのPDCCHを介してUEに送信され得る。UEに関して、RRC接続再構成メッセージに含まれたハンドオーバコマンドを受信したとき、UEが内部RRC接続再構成を完了した後に、UEがソースセルのPDCCHとターゲットセルのPDCCHとを同時に監視し始める。
【0076】
1つの方法は、「UEがハンドオーバコマンドを受信した」ことを示すために使用されるULグラント伝送指示メッセージをソースセルから受信したとき、ターゲットセルがPDCCHを介してUEにアップリンクリソースを送信するということである。その間に、UEの内部処理時間を考慮しながら、ターゲットセルが、ソースセルからULグラント伝送指示メッセージを受信したときからある時間後に、ULグラントをUEに送信することがあり、UEは、第1のULグラント取得モジュールを介してターゲットセルによって送信されたULグラントを受信する。
【0077】
別の方法は、(RRC接続再構成メッセージ内に含まれた)ハンドオーバコマンドを受信した後に、UEが、SRをPUCCH上でターゲットセルに送信し、このSRは、ハンドオーバプロセスのために特に構成されたSRリソースを使用するか、ハンドオーバが完了した後に、ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用する。UEのSRを受信した後に、ターゲットセルがULグラントをUEに送信し、このときに、UEは、第2のULグラント取得モジュールまたは第3のULグラント取得モジュールを介してターゲットセルによって送信されたULグラントを受信する。
【0078】
この方法では、UEによってターゲットセルに送信されたSRは、UEがターゲットセルにハンドオーバされた後に、ハンドオーバコマンド内にUEのために構成されたSRリソースを使用することによってeNBに送信されてもよく、また、SRを受信した後に、eNBがULグラントをUEに送信し、そして、ハンドオーバプロセスのために特に構成されたSRリソースが使用されてもよく、UEが、ターゲットセルにハンドオーバされた後に、アップリンクSRを送信するために、UEはSRリソースを迅速に呼び出すことができる。
【0079】
具体的には、下記の3つの2次的情報要素は、RRC接続再構成メッセージのSR構成情報要素に追加される。
a.ハンドオーバのために使用されるSRリソースの位置インデックス(sr−PUCCH−ResourceIndexforHO)。
b.ハンドオーバのために使用されるSRの周期およびオフセットインデックス(sr−ConfigIndexforHO)、ここで、周期の値は1ms、2ms、3ms、4msおよび5msであってよく、デフォルト周期は1msであり、オフセットに関してはUEがターゲットセルにハンドオーバされてSRを送信する用意ができる最も早い時刻が考えられる。
c.ハンドオーバのために使用されるSRリソースの有効継続時間(dsr−TransMaxforHO)。
【0080】
具体的な情報要素構造は、下記の通りである。
【数2】
【0081】
本発明のこの実施形態において提供されるUEによれば、ターゲットセルのTAがTA取得ユニット111を介してハンドオーバ前に取得され、これによって、ハンドオーバ後の同期化精度を向上させ、ターゲットセルによって送信されたULグラントがULグラント取得ユニット112を介して取得され、また、ハンドオーバ完了メッセージがULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルに送信ユニット113によって送信されるので、UEは時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延を短縮することができる。
【0082】
<第5実施形態>
ターゲットセルの前述の方法の実施形態に基づいて、本発明の実施形態において提供されるネットワーク側デバイス12は、図12を参照すると下記を含む。
ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信するよう構成されたTA送信ユニット121、
ターゲットセルのULグラントをUEに送信するよう構成されたULグラント送信ユニット122、および
ハンドオーバ完了メッセージと、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを受信するよう構成された受信ユニット122。
【0083】
ULグラント送信ユニット122は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ソースセルがUEからHARQ ACKメッセージを受信した後にソースセルによってターゲットセルに送信されるULグラント伝送指示メッセージであって、「UEがハンドオーバコマンドを受信した」ことを示すために使用されるULグラント伝送指示メッセージにしたがって、ULグラントをUEに送信するよう構成された第1のULグラント送信モジュール、
UEによって送信されたSRであって、特にハンドオーバプロセスのために構成されたSRリソースを使用するか、または、ハンドオーバが完了した後にハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用するSRにしたがって、ULグラントをUEに送信するよう構成された第2のULグラント送信モジュール。
【0084】
ユーザプレーン・データのULグラントを迅速に取得するために、また、ユーザプレーン・データの送信を迅速に開始するために、そして更に、ハンドオーバ時にユーザプレーン・データを送信する際の割込み時間を短縮するために、好適な方法は以下の通りである。
【0085】
ハンドオーバ前に、ソースセルは、ターゲットセルがUE上で実行される必要のあるアップリンクスケジューリングに関する関連情報を事前に知っているように、ハンドオーバ要求メッセージを介してUE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送する、例えば、UEによって最近報告されたBSRを搬送する。ハンドオーバにおいて、UEがハンドオーバコマンド内の再構成を完了してターゲットセルにハンドオーバされた後に、あるいは、ターゲットセルが十分なULグラントをUEに1回送信して割り当てた後に、この割り当てられたULグラントに対応するリソースは、UEがハンドオーバ完了メッセージと共に他のサービスデータを送信するように、ハンドオーバ完了メッセージと送信されるべきアップリンク・バッファデータとを同時に担うために使用される。代替として、ターゲットセルはULグラントをUEに2回連続で送信するが、ここで、第1のULグラントに対応するリソースはハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラントに対応するリソースは送信されるべきアップリンク・バッファデータを担うために使用される。ターゲットセルが第1のULグラントを送信するとき、eNBが信号伝達対話の完了を待つ必要はなく、UEがアップリンクスケジューリングに関する関連情報を報告するのを待つ必要もなく、そして、eNBが、ソースセルによって取得されたアップリンクスケジューリング情報にしたがって送信されるべき他のアップリンク・バッファデータの第2のULグラントを送信してもよく、ユーザプレーンにおけるアップリンク伝送を開始する。
【0086】
このようにして、ユーザプレーン・データの送信がアップリンクおよびダウンリンクRRC信号伝達対話の完了を待たずに復旧されることができるので、ユーザプレーン・データ伝送における割込み時間が更に短縮される。
【0087】
本発明のこの実施形態において提供されるネットワーク側デバイスによれば、TA送信ユニット121がハンドオーバ前にソースセルを介してターゲットセルのTAをUEに送信し、これによって、ハンドオーバ後のUEの同期化精度を向上させ、ULグラント送信ユニット122がターゲットセルのULグラントをUEに送信し、受信ユニット123がULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信するので、UEが時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延とユーザプレーン・データの割込み遅延とを短縮できる。
【0088】
<第6実施形態>
ソースセルの前述の方法の実施形態に基づいて、本発明の実施形態において提供される別のネットワーク側デバイス13は、図13を参照すると下記を含む。
ターゲットセルのTAを取得するよう構成されたTA決定ユニット131、
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAをUEに送信するよう構成されたTA転送ユニット132、および
UEのハンドオーバが完了したことを確認するためにターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信するよう構成されたハンドオーバ確認ユニット133。
【0089】
TA決定ユニット131は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ要求ACKメッセージからターゲットセルのTAを取得するよう構成された第1のTA決定モジュール、
定期的にまたはイベントにトリガされてターゲットセルによって送信されたターゲットセルのTAを受信するよう構成された第2のTA決定モジュール、および
ターゲットセルによって送信されたパケットの復号にしたがってターゲットセルのTAを計算するよう構成された第3のTA決定モジュール。
【0090】
TA転送ユニット132は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信するよう構成された第1のTA転送ユニット、
ターゲットセルのTAを搬送するMAC制御PDUをUEに送信するよう構成された第2のTA転送ユニット、および、
UEがターゲットセルのTAとしてソースセルのTAを使用するように、ソースセルのTAをUEに送信するよう構成された第3のTA転送ユニット。
【0091】
どのようにしてソースセルがターゲットセルのTAを取得するか、およびどのようにしてターゲットセルのTAがハンドオーバ前にUEに送信されるかについては、ここではこれ以上説明されないが、前述の方法の実施形態が参照され得る。
【0092】
本発明のこの実施形態において提供されるネットワーク側デバイスによれば、ソースセルがTA決定ユニット131を介してターゲットセルのTAを取得し、また、TA転送ユニット132がハンドオーバ前にターゲットセルのTAをUEに送信し、これによってハンドオーバ後のUEの同期化精度を向上させるので、UEがULグラントに対応するリソース上のTAを有するハンドオーバ完了メッセージを送信でき、時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延は短縮される。
【0093】
当業者は、本明細書で開示された実施形態において説明された各例示的ユニットおよび実現ステップが、電子ハードウエア、コンピュータソフトウエア、またはこれら2つの組合せにおいて実現可能であることに更に気付き得る。ハードウエアおよびソフトウエアの相互交換可能性を明確に説明するために、例示的コンポーネントおよびステップは、機能にしたがって前述の説明において概ね説明されている。これらの機能がハードウエアまたはソフトウエアによって実現されるかどうかは、技術的ソリューションの具体的用途および設計の制約条件に依存する。熟練した人々は各具体的用途のために異なる方法を使用することによって、説明された機能を実現し得るが、この実現は本発明の範囲からの逸脱と解釈されるべきでない。
【0094】
本明細書において開示された実施形態において説明された方法ステップはハードウエア、プロセッサによって実行されるソフトウエアモジュール、またはこれら2つの組合せによって実現され得る。ソフトウエアモジュールは、ランダムアクセス・メモリ(RAM)、メモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的にプログラム可能なROM、電気的に消去可能なプログラマブルROM、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または他の任意の形の記憶媒体に配置され得る。
【0095】
前述の具体的実施形態は本発明を限定するようには意図されておらず、また当業者にとって、本発明の原理から逸脱せずに行われるいかなる変更、均等物交換、および改善もすべて本発明の保護範囲内に含まれる。
本出願は、2009年6月23日に中国特許庁に出願された、また全体が参照によりここに組み込まれている、「Handover Method,User Equipment,and Network Side Device」(ハンドオーバ方法、ユーザ装置、およびネットワーク側デバイス)と題する中国特許出願第200910148040X号に対する優先権を主張する。
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信技術の分野に関し、特に、ハンドオーバ方法、ユーザ装置(UE)、およびネットワーク側デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
既存のLTE(Long Term Evolution)システムにおいては、UEがセル間でハンドオーバされるとき、ターゲットセルとのアップリンク同期を獲得するためにランダムアクセス手順が使用される。
【0003】
図1において、ソースセルが、UEから無線リソース制御(RRC)測定報告(Measurement Report)を受信すると、ターゲットセルにハンドオーバ要求メッセージが送信されて、ターゲットセルから返送されたハンドオーバ要求ACK(ハンドオーバ要求確認)メッセージを受信した後に、UEにハンドオーバコマンドが送信される。ハンドオーバコマンドにしたがってUEはソースセルから切り離され始めて、ターゲットセルに同期される。このとき、UEは、ランダムアクセス手順を介してターゲットセルとのアップリンク同期化を完了して、ターゲットセルのアップリンクグラント(ULグラント)を取得し、更に、UEは、取得したULグラントに対応するスケジューリングリソース上のハンドオーバ完了メッセージを送信する。ターゲットセルは、ハンドオーバ完了メッセージのデータブロックを正しく受信した後に、対応するハイブリッド自動反復要求(HARQ)ACKを実行し、その間に、ターゲットセルは、ハンドオーバが完了したことを確認するために、ソースセルにハンドオーバ完了指示を送信するが、ここで、ハンドオーバ完了指示は、UEコンテキスト・リリース・メッセージであってもよい。
【0004】
本発明の実現にあたり本発明者は研究を行って、ハンドオーバの間にアップリンク同期化のランダムアクセス手順を実行することによって遅延がより長くなることを見出している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、制御プレーンのハンドオーバ遅延とユーザプレーン・データの割込み遅延とを短縮し得るハンドオーバ方法、UE、およびネットワーク側デバイスを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、
ハンドオーバ前にターゲットセルのタイムアドバンス(TA)をUEによって取得することと、
ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得することと、
ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信することと、
を含むハンドオーバ方法を提供する。
【0007】
ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAをターゲットセルによって送信することと、
ターゲットセルのULグラントをUEに送信することと、
ULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信することと、
を含む、別のハンドオーバ方法が提供される。
【0008】
ターゲットセルのTAをソースセルによって取得することと、
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAをUEに送信することと、
UEのハンドオーバが完了したことを確認するためにターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信することと、
を含む、別のハンドオーバ方法が提供される。
【0009】
上記の方法の実施形態に対応して本発明の一実施形態は、
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得するように構成されたTA取得ユニットと、
ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得するように構成されたULグラント取得ユニットと、
ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するように構成された送信ユニットと、
を含むUEを提供する。
【0010】
ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信するように構成されたTA送信ユニットと、
UEにターゲットセルのULグラントを送信するように構成されたULグラント送信ユニットと、
ULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信するように構成された受信ユニットと、
を含むネットワーク側デバイスが提供される。
【0011】
ターゲットセルのTAを取得するように構成されたTA決定ユニットと、
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAをUEに送信するように構成されたTA転送ユニットと、
UEのハンドオーバが完了したことを確認するためにターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信するように構成されたハンドオーバ確認ユニットと、
を含む別のネットワーク側デバイスが提供される。
【0012】
UEが、ハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得し、これによってハンドオーバ後の同期化精度を向上し、また、UEが、ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得して、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するので、UEがアップリンク信号伝達およびデータを時間内に送信するようにスケジュールすることができ、これによって制御プレーンのハンドオーバ遅延とユーザプレーン・データの割込み遅延とを短縮できることが、本発明の前述の実施形態において提供された技術的ソリューションから理解されることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の実施形態または従来技術における技術的ソリューションをより明確に説明するために、実施形態または従来技術の説明のために必要とされる添付図面が下記に簡単に紹介される。明らかに、下記の説明で説明される添付図面は本発明の実施形態の一部に過ぎず、当業者は創造的努力をせずとも、これらの添付図面にしたがって他の図面をなお取得することもできる。
【図1】従来技術によるランダムアクセス手順を使用するハンドオーバの流れ図である。
【図2】発明の一実施形態によるハンドオーバ方法の概略図である。
【図3】本発明の一実施形態によるターゲットセルのTAを取得するための方法の流れ図である。
【図4】本発明の一実施形態によるターゲットセルのTAを取得するための別の方法の流れ図である。
【図5】本発明の一実施形態によるULグラントを取得するための方法の流れ図である。
【図6】本発明の一実施形態によるULグラントを取得するための別の方法の流れ図である。
【図7】本発明の一実施形態によるユーザプレーン・データを送信するための方法の流れ図である。
【図8】本発明の一実施形態によるユーザプレーン・データを送信するための別の方法の流れ図である。
【図9】本発明の一実施形態による別のハンドオーバ方法の概略図である。
【図10】本発明の一実施形態による別のハンドオーバ方法の概略図である。
【図11】本発明の一実施形態によるUEの機能構造の概略図である。
【図12】本発明の一実施形態によるネットワーク側デバイスの機能構造の概略図である。
【図13】本発明の一実施形態による別のネットワーク側デバイスの機能構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態における技術的ソリューションは、本発明の実施形態における添付図面を参照しながら下記に明確に十分に説明される。
【0015】
<第1実施形態>
図2を参照すると、本発明の一実施形態は、ランダムアクセス手順が実行されないシナリオにおけるハンドオーバ方法を提供している。本方法は下記を含む。
【0016】
ステップ21:UEはハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得する。
【0017】
協調的なマルチポイント・シナリオおよびキャリア集約シナリオでは、UEのアップリンク信号が検出され、測定され、受信もされる。したがって、多数の協調的アクセスポイントまたはコンポーネントキャリアのすべては、ハンドオーバのターゲットセルのTA(タイムアドバンス)を取得するために、物理的アップリンク制御チャネル(PUCCH)、物理的アップリンク共用チャネル(PUSCH)、探測基準信号(SRS)などを含むUEのアップリンク信号を測定し得る。1セットに含まれない他の近隣セルを測定するために、UEのアップリンク信号が検出され測定される場合には、対応するソースセルのTAを取得するためにも同じ方法が使用されることもあり得る。
【0018】
ターゲットセルのTAを取得する方法に関して、本発明のこの実施形態は、下記の5つの方法を提供する。
【0019】
方法1:図3を参照すると、ハンドオーバ前に、ターゲットセルがハンドオーバ要求ACK(ハンドオーバ要求確認)メッセージをソースセルに送信するとき、ターゲットセルがターゲットセルのTAをソースセルに送信し、ソースセルがターゲットセルのTA値を搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信し、UEがハンドオーバコマンドからターゲットセルのTAを取得する。UEに関して、TAがハンドオーバコマンドで受信された場合には、TAが更新され、そうでない場合には、TAは更新されず、ハンドオーバ前のソースセルのTA値が使用され続ける。ハンドオーバコマンドはRRC接続再構成メッセージに含まれることもある。
【0020】
方法2:図4を参照すると、ハンドオーバ前に、ターゲットセルがハンドオーバ要求ACK(ハンドオーバ要求確認)メッセージをソースセルに送信するとき、ターゲットセルがターゲットセルのTA情報をソースセルに送信し、ソースセルが媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)を介してTAをUEに送信し、同時にまたはある時間間隔後に、ハンドオーバコマンドをUEに送信し、UEがPDUからターゲットセルのTAを取得する。MAC制御PDUは更に、TAがターゲットセル内で使用されていることを示すために使用されるターゲットセル識別情報を含むこともある。UEに関して、UEがハンドオーバ前にPDUを受信しない場合には、UEはハンドオーバ前のソースセルのTA値を使用し続ける。
【0021】
方法3:ターゲットセルが協調的スケジューリングセルまたはキャリア集約セット内のセルである場合には、ターゲットセルがターゲットセルのTA情報を定期的にまたはイベントにトリガされてソースセルに送信し、ハンドオーバ前に、ソースセルがターゲットセルのTA値を搬送するハンドオーバコマンド・メッセージをUEに送信するか、あるいは、ハンドオーバコマンドを送信する前に、ソースセルがターゲットセルのTA値をUEに送信し、ここで、ターゲットセルのTA値は、MAC制御PDUを介して搬送される。
【0022】
方法4:ターゲットセルが協調的スケジューリングセルまたはキャリア集約セット内のセルである場合には、物理層協調(physical layer coordination)によって受信したパケットをソースセルに連続的または不連続的に送信し、ソースセルはこのパケットを復号することによってターゲットセルのTAを計算し得る。ハンドオーバ前に、ソースセルが復号を介して取得したターゲットセルのTA値を搬送するハンドオーバコマンド・メッセージをUEに送信するか、あるいは、ハンドオーバコマンドを送信する前に、ソースセルがターゲットセルのTA値をUEに送信し、ここで、ターゲットセルのTA値は、MAC制御PDUを介して搬送される。
【0023】
方法5:UEは新しいTA値を取得しないこともあり、ハンドオーバ前のソースセルのTA値を使用し続ける。
【0024】
前述の方法に基づいて、UEはハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得し、これによって、ハンドオーバ後の同期化精度を向上させ、ハンドオーバ後の同期化の損失の確率を縮小するので、同期化の損失によるランダムアクセス手順を実行する確率が縮小され、したがって、ランダムアクセス手順のためのリソースが節約される。
【0025】
ステップ22:UEはターゲットセルによって送信されたULグラントを取得する。
【0026】
ULグラントは、ターゲットセルの物理的ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を介してUEに送信され得る。UEに関して、RRC接続再構成メッセージに含まれ得るハンドオーバコマンドを受信すると、UEは、内部RRC接続再構成を完了した後に、ターゲットセルのPDCCHを監視し始める。
【0027】
ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得する方法に関して、本発明のこの実施形態はまた下記の3つの方法を与える。
【0028】
方法1:図5を参照すると、ソースセルに関して、ハンドオーバ成功メッセージを含む、UEによって送信されたHARQ ACKメッセージが受信された後に、ULグラント伝送指示メッセージがターゲットセルに送信される。このメッセージは「UEがハンドオーバコマンドを受信した」ことを示しており、ここで、ハンドオーバコマンドはRRC接続再構成メッセージに含まれ送信され得る。
【0029】
ターゲットセルに関して、ULグラント伝送指示メッセージをソースセルから受信すると、アップリンク伝送リソースがPDCCHを介してUEに送信される。UEの内部処理時間を考慮すると、ターゲットセルが、ソースセルからULグラント伝送指示メッセージを受信した後に、ULグラントをUEに送信し得る。
【0030】
ハンドオーバコマンド(RRC接続再構成メッセージに含まれた)を受信した後に、UEがタイマーを起動し得る。タイマーが満了したときにターゲットセルによって割り当てられたアップリンク伝送リソースがまだ受信されていない場合には、RRC接続を再確立するためにターゲットセルに対してランダムアクセス手順が起動され、これによって、ハンドオーバプロセスの完了を保証する。
【0031】
方法2:図6を参照すると、UEに関して、ハンドオーバコマンド(RRC接続再構成メッセージに含まれた)を受信すると、ULグラントを送信することをターゲットセルに要求するために、PUCCHを介してスケジューリング要求(SR)がターゲットセルに送信される。
【0032】
UEのSRを受信した後に、ターゲットセルが、ULグラントをUEに送信する。
【0033】
この実施形態では、ハンドオーバのために使用されるSRリソースのセットがUEのために構成されるが、ここで、SRは、SRリソースの位置インデックス、SR周期、SRオフセットおよびSRの有効継続時間を含む、特にハンドオーバ手順のために構成されたSRリソースを使用する。ハンドオーバのために使用されるSRリソースは、短い周期および短い継続時間という特徴を有するので、ハンドオーバコマンドを受信し、UEの内部構成を完了させ、ターゲットセルを監視した後に、UEは、アップリンクSRを送信するために、ハンドオーバのために使用されるSRリソースを迅速に呼び出すことができる。ハンドオーバ完了メッセージを首尾よく送信した後に、UEは既存のSRリソースをなお使用する。
【0034】
具体的には下記の3つの2次的情報要素が、RRC接続再構成メッセージのSR構成情報要素に加えられる。
a.ハンドオーバのために使用されるSRリソースの位置インデックス(sr−PUCCH−ResourceIndexforHO)。
b.ハンドオーバのために使用されるSRの周期およびオフセットインデックス(sr−ConfigIndexforHO)。ここで、周期の値は1ms、2ms、3ms、4msおよび5msであり、デフォルト周期は1msであり、オフセットに関しては、UEがターゲットセルにハンドオーバされてSRを送信する用意ができる最も早い時間が考えられる。
c.ハンドオーバのために使用されるSRリソースの有効持続時間(dsr−TransMaxforHO)。
【0035】
具体的な情報要素構造は下記の通りである。
【数1】
【0036】
UEがハンドオーバコマンド(RRC接続再構成メッセージに含まれた)を受信したとき、またはハンドオーバのために使用されるSRがPUCCH上で送信された後に、タイマーが起動され得る。タイマーが満了したときに、ターゲットセルのアップリンクリソース割当てがまだ受信されていない場合には、RRC接続を再確立するためにターゲットセルに対してランダムアクセス手順が起動され、これによって、ハンドオーバプロセスの完了を保証する。
【0037】
方法3:明確には、UEは、ハンドオーバが完了した後に、ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用することもあり、また、このリソース上でSRをUEに送信することもあり得る。SRを受信した後に、ターゲットセルが、PDCCHを介してULグラントをUEに送信する。
【0038】
前述の方法に基づいて、UEは、制御プレーンのハンドオーバ完了メッセージを担うためにアップリンクリソーススケジューリングを迅速に取得でき、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延を短縮することができる。
【0039】
ステップ23:UEは、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信する。
【0040】
ユーザプレーン・データのULグラントを迅速に取得するために、またユーザプレーン・データの送信を迅速に開始するために、また更にハンドオーバ時にユーザプレーン・データを送信する際の割込み時間を短縮するために、本発明のこの実施形態は下記の3つの方法を提供する。
【0041】
方法1:図7を参照すると、ハンドオーバ前に、ソースセルは、ターゲットセルがUE上で実行される必要のあるアップリンクスケジューリングに関する関連情報を事前に知っているように、ハンドオーバ要求メッセージを介してUE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送し、例えば、UEによって最近報告された各論理チャネルグループのバッファ状態報告(BSR)を搬送する。ハンドオーバ時に、UEがハンドオーバコマンドにおける再構成を完了してターゲットセルにハンドオーバされた後に、ターゲットセルが第1のULグラントを送信するとき、ハンドオーバ完了メッセージのサイズが考慮されるばかりでなく、送信されるべき他のアップリンク・バッファデータのサイズも考慮され、十分なグラントが割り当てられるが、この場合、割り当てられたULグラントはハンドオーバ完了メッセージとユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを同時に担うために使用され得るので、UEはハンドオーバ完了メッセージと共にユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを送信する。
【0042】
方法2:図8を参照すると、ハンドオーバ前に、ソースセルは、ターゲットセルがUE上で実行される必要のあるアップリンクスケジューリングに関する関連情報を事前に知っているように、ハンドオーバ要求メッセージを介してUE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送し、例えば、UEによって最近報告された各論理チャネルグループのバッファ状態報告(BSR)を搬送する。ハンドオーバ時に、UEがハンドオーバコマンドにおける再構成を完了してターゲットセルにハンドオーバされたときに、ターゲットセルは2回連続してULグラントを送信し、ここで、第1のULグラント(ULグラント1)はハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラント(ULグラント2)はユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを担うために使用される。ターゲットセルがULグラント1を送信した後、eNBは信号伝達対話の完了を待つ必要はなく、またUEがアップリンクスケジューリングに関する関連情報を報告するのを待つ必要もなく、eNBが、ソースセルによって報告されたアップリンクスケジューリング情報にしたがってULグラント2をUEに送信してもよく、UEが、ULグラント2上でユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを送信してユーザプレーンにおけるアップリンク伝送を開始する。
【0043】
ユーザプレーン・データを送信するための前述の2つの方法に基づいて、ユーザプレーン・データの送信がアップリンクおよびダウンリンクRCC信号伝達対話の完了を待たずに復旧され得るので、ユーザプレーン・データ伝送における割込み時間は更に短縮される。
【0044】
方法3:ハンドオーバを完了した後に、UEがアップリンクスケジューリングに関する関連情報を報告し、ターゲットセルがアップリンクスケジューリング情報を受信した後にだけ関連グラントをUEに送信し、そして、UEがこのグラントにおいてユーザプレーン・データを送信する。
【0045】
本発明のこの実施形態において提供されたハンドオーバ方法によれば、UEがハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得し、これによってハンドオーバ後の同期化精度を向上させ、そして、UEが、ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得し、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するので、UEが時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延が短縮される。
【0046】
<第2実施形態>
前述のハンドオーバ方法の実施形態に対応して、本発明のこの実施形態は別のハンドオーバ方法を提供する。図9を参照すると、本方法は下記を含む。
【0047】
ステップ91:ハンドオーバ前に、ターゲットセルが、ソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信する。
【0048】
ステップ92:ターゲットセルが、ターゲットセルのULグラントをUEに送信する。
【0049】
ステップ93:ターゲットセルが、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信する。
【0050】
前述の方法の実施形態において説明されたように、下記の方法は、ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信するために、ターゲットセルが使用され得る。
【0051】
ソースセルがハンドオーバ要求ACKメッセージにしたがってターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信するように、または、ソースセルがハンドオーバ要求ACKメッセージにしたがってMAC制御PDUを介してUEにターゲットセルのTAを送信するように、ターゲットセルが、ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバ要求ACKメッセージをソースセルに送信する。
【0052】
ターゲットセルは、下記の方法を使用することによって、ターゲットセルのULグラントをUEに送信し得る。
【0053】
方法1:ターゲットセルがULグラント伝送指示メッセージにしたがってULグラントをUEに送信し、ここで、ULグラント伝送指示メッセージは、ソースセルがUEからHARQ ACKメッセージを受信した後にソースセルによってターゲットセルに送信され、「UEがハンドオーバコマンドを受信した」ことを示すために使用される。あるいは、
【0054】
方法2:ターゲットセルがUEによって送信されたSRにしたがってULグラントをUEに送信し、SRは特にハンドオーバプロセスのために構成されたSRリソースを使用するか、または、SRはハンドオーバが完了した後にハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用する。
【0055】
更に、ターゲットセルがターゲットセルのULグラントをUEに送信するためのこれらの方法において、下記の好適な方法も使用され得る。
【0056】
ターゲットセルが、UE関連アップリンクスケジューリング情報にしたがってターゲットセルのULグラントをUEに送信する。ここで、
このUE関連アップリンクスケジューリング情報は、ソースセルによってターゲットセルに送信されたハンドオーバ要求メッセージ内で搬送される。
このULグラントは、ターゲットセルによってUEに1回送信されたULグラントであって、このULグラントに対応するリソースは、ハンドオーバ完了メッセージとユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを同時に担うために使用されるか、あるいは、このULグラントは、ターゲットセルによって2回連続してUEに送信されたULグラントであって、ここで、第1のULグラントに対応するリソースは、ハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラントに対応するリソースは、ユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを担うために使用される。
【0057】
本発明のこの実施形態において提供されるハンドオーバ方法によれば、ターゲットセルが、ハンドオーバ前にソースセルを介してターゲットセルのTAをUEに送信し、これによって、ハンドオーバ後のUEの同期化精度を向上させ、ターゲットセルが、ターゲットセルのULグラントをUEに送信し、このULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信するので、UEがアップリンク信号伝達およびデータを時間内に送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延が短縮される。
【0058】
<第3実施形態>
前述のハンドオーバ方法の実施形態に対応して、本発明のこの実施形態は別のハンドオーバ方法を提供する。図10を参照すると、本方法は下記を含む。
【0059】
ステップ11:ソースセルが、ターゲットセルのTAを取得する。
【0060】
ステップ12:ハンドオーバ前に、ソースセルが、ターゲットセルのTAをUEに送信する。
【0061】
ステップ13:ソースセルは、ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信し、UEのハンドオーバが完了したことを確認する。
【0062】
前述の方法の実施形態において説明されたように、下記の方法は、ソースセルがターゲットセルのTAを取得するために、使用され得る。
【0063】
方法1:ソースセルが、ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ要求ACKメッセージからターゲットセルのTAを取得する。
【0064】
方法2:ソースセルが、定期的にまたはイベントにトリガされてターゲットセルによって送信されたターゲットセルのTAを受信する。
【0065】
方法3:ソースセルが、ターゲットセルによって送信されたパケットの復号にしたがってターゲットセルのTAを計算する。
【0066】
ハンドオーバ前に、ソースセルが、下記の方法を使用することによって、UEにターゲットセルのTAを送信することもあり得る。
【0067】
方法1:ソースセルが、ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信する。あるいは、
【0068】
方法2:ソースセルが、ターゲットセルのTAを搬送するMAC制御PDUをUEに送信する。あるいは、
【0069】
方法3:UEがターゲットセルのTAとしてソースセルのTAを使用するように、ソースセルが、ソースセルのTAをUEに送信する。
【0070】
ソースセルに関して、この実施形態において提供されるハンドオーバ方法は、更に下記を含む。ハンドオーバ前に、ソースセルが、ターゲットセルがUE上で実行される必要のあるアップリンクスケジューリングに関する関連情報を事前に知っているように、UE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送するハンドオーバ要求、例えば、UEによって最近報告された各論理チャネルグループのBSRを搬送するハンドオーバ要求を、ターゲットセルに送信する。ハンドオーバ時に、UEが、ハンドオーバコマンドにおける再構成を完了して、ターゲットセルにハンドオーバされた後に、ターゲットセルが、UE関連アップリンクスケジューリング情報にしたがってターゲットセルのULグラントをUEに送信し、ここで、このULグラントは、ターゲットセルによってUEに1回送信されたULグラントである可能性があり、このULグラントに対応するリソースは、ハンドオーバ完了メッセージとユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを同時に担うために使用され、あるいは、このULグラントは、ターゲットセルによってUEに連続して2回送信されたULグラントである可能性があり、ここで、第1のULグラントに対応するリソースはハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラントに対応するリソースはユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータを担うために使用される。
【0071】
本発明のこの実施形態において提供されるハンドオーバ方法によれば、ソースセルが、ターゲットセルのTAを取得して、ハンドオーバ前に、ターゲットセルのTAをUEに送信し、これによって、ハンドオーバ後のUEの同期化精度を向上させ、そして、ソースセルが、UE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送するハンドオーバ要求をターゲットセルに送信するので、UEが、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するハンドオーバ完了メッセージを送信することができ、時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延が短縮される。
【0072】
<第4実施形態>
UEの前述の方法の実施形態に基づいて、本発明の実施形態において提供されるUE11は、図11を参照すると下記を含む。
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得するよう構成されたTA取得ユニット111、
ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得するよう構成されたULグラント取得ユニット112、および、
このULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するよう構成された送信ユニット113。
TA取得ユニット111は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ソースセルによって送信されたハンドオーバコマンドからターゲットセルのTAを取得するよう構成された第1のTA取得モジュール、
ソースセルによって送信されたMAC制御PDUからターゲットセルのTAを取得するよう構成された第2のTA取得モジュール、または、
ターゲットセルのTAとしてハンドオーバ前のソースセルのTAを取得するよう構成された第3のTA取得モジュール。
【0073】
ハンドオーバ前に、ターゲットセルがハンドオーバ要求ACKメッセージをソースセルに送信するとき、ターゲットセルがターゲットセルのTAをソースセルに送信し、ソースセルが、ターゲットセルのTA値を搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信するか、または、MAC PDUを介してTAをUEに送信する。UEに関して、ターゲットセルのTAが第1のTA取得モジュールから取得された場合に、TAが更新され、そうでない場合には、TAは更新されず、ハンドオーバ前のソースセルのTA値が使用され続け、そして、ターゲットセルのTAが第2のTA取得モジュールから取得された場合に、TAが更新され、そうでない場合には、TAは更新されず、ソースセルのTA値が使用され続けるか、あるいは、UEが、ターゲットセルのTAとしてハンドオーバ前のソースセルのTAを直接使用し、この場合、ソースセルのTAが第3のTA取得モジュールによって取得される。
【0074】
ULグラント取得ユニット112は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ソースセルがHARQ ACKメッセージにしたがってULグラント伝送指示メッセージをターゲットセルに送信し、このULグラント伝送指示メッセージにしたがってターゲットセルによって送信されたULグラントを受信するように、ハンドオーバコマンドを受信した後に、ソースセルにHARQ ACKメッセージを送信するよう構成された第1のULグラント取得モジュール、
ソースセルからハンドオーバコマンドを受信した後にターゲットセルにSRを送信し、該SRはハンドオーバプロセスのために特に構成されたSRリソースを使用し、SRにしたがってターゲットセルによって送信されたULグラントを受信するよう構成された第2のULグラント取得モジュール、および、
ソースセルからハンドオーバコマンドを受信した後にターゲットセルにSRを送信し、該SRはハンドオーバが完了した後にハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用し、SRにしたがってターゲットセルによって送信されたULグラントを受信するよう構成された第3のULグラント取得モジュール。
【0075】
ULグラントが、ターゲットセルのPDCCHを介してUEに送信され得る。UEに関して、RRC接続再構成メッセージに含まれたハンドオーバコマンドを受信したとき、UEが内部RRC接続再構成を完了した後に、UEがソースセルのPDCCHとターゲットセルのPDCCHとを同時に監視し始める。
【0076】
1つの方法は、「UEがハンドオーバコマンドを受信した」ことを示すために使用されるULグラント伝送指示メッセージをソースセルから受信したとき、ターゲットセルがPDCCHを介してUEにアップリンクリソースを送信するということである。その間に、UEの内部処理時間を考慮しながら、ターゲットセルが、ソースセルからULグラント伝送指示メッセージを受信したときからある時間後に、ULグラントをUEに送信することがあり、UEは、第1のULグラント取得モジュールを介してターゲットセルによって送信されたULグラントを受信する。
【0077】
別の方法は、(RRC接続再構成メッセージ内に含まれた)ハンドオーバコマンドを受信した後に、UEが、SRをPUCCH上でターゲットセルに送信し、このSRは、ハンドオーバプロセスのために特に構成されたSRリソースを使用するか、ハンドオーバが完了した後に、ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用する。UEのSRを受信した後に、ターゲットセルがULグラントをUEに送信し、このときに、UEは、第2のULグラント取得モジュールまたは第3のULグラント取得モジュールを介してターゲットセルによって送信されたULグラントを受信する。
【0078】
この方法では、UEによってターゲットセルに送信されたSRは、UEがターゲットセルにハンドオーバされた後に、ハンドオーバコマンド内にUEのために構成されたSRリソースを使用することによってeNBに送信されてもよく、また、SRを受信した後に、eNBがULグラントをUEに送信し、そして、ハンドオーバプロセスのために特に構成されたSRリソースが使用されてもよく、UEが、ターゲットセルにハンドオーバされた後に、アップリンクSRを送信するために、UEはSRリソースを迅速に呼び出すことができる。
【0079】
具体的には、下記の3つの2次的情報要素は、RRC接続再構成メッセージのSR構成情報要素に追加される。
a.ハンドオーバのために使用されるSRリソースの位置インデックス(sr−PUCCH−ResourceIndexforHO)。
b.ハンドオーバのために使用されるSRの周期およびオフセットインデックス(sr−ConfigIndexforHO)、ここで、周期の値は1ms、2ms、3ms、4msおよび5msであってよく、デフォルト周期は1msであり、オフセットに関してはUEがターゲットセルにハンドオーバされてSRを送信する用意ができる最も早い時刻が考えられる。
c.ハンドオーバのために使用されるSRリソースの有効継続時間(dsr−TransMaxforHO)。
【0080】
具体的な情報要素構造は、下記の通りである。
【数2】
【0081】
本発明のこの実施形態において提供されるUEによれば、ターゲットセルのTAがTA取得ユニット111を介してハンドオーバ前に取得され、これによって、ハンドオーバ後の同期化精度を向上させ、ターゲットセルによって送信されたULグラントがULグラント取得ユニット112を介して取得され、また、ハンドオーバ完了メッセージがULグラントに対応するリソース上のTAを有するターゲットセルに送信ユニット113によって送信されるので、UEは時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延を短縮することができる。
【0082】
<第5実施形態>
ターゲットセルの前述の方法の実施形態に基づいて、本発明の実施形態において提供されるネットワーク側デバイス12は、図12を参照すると下記を含む。
ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信するよう構成されたTA送信ユニット121、
ターゲットセルのULグラントをUEに送信するよう構成されたULグラント送信ユニット122、および
ハンドオーバ完了メッセージと、ULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを受信するよう構成された受信ユニット122。
【0083】
ULグラント送信ユニット122は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ソースセルがUEからHARQ ACKメッセージを受信した後にソースセルによってターゲットセルに送信されるULグラント伝送指示メッセージであって、「UEがハンドオーバコマンドを受信した」ことを示すために使用されるULグラント伝送指示メッセージにしたがって、ULグラントをUEに送信するよう構成された第1のULグラント送信モジュール、
UEによって送信されたSRであって、特にハンドオーバプロセスのために構成されたSRリソースを使用するか、または、ハンドオーバが完了した後にハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用するSRにしたがって、ULグラントをUEに送信するよう構成された第2のULグラント送信モジュール。
【0084】
ユーザプレーン・データのULグラントを迅速に取得するために、また、ユーザプレーン・データの送信を迅速に開始するために、そして更に、ハンドオーバ時にユーザプレーン・データを送信する際の割込み時間を短縮するために、好適な方法は以下の通りである。
【0085】
ハンドオーバ前に、ソースセルは、ターゲットセルがUE上で実行される必要のあるアップリンクスケジューリングに関する関連情報を事前に知っているように、ハンドオーバ要求メッセージを介してUE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送する、例えば、UEによって最近報告されたBSRを搬送する。ハンドオーバにおいて、UEがハンドオーバコマンド内の再構成を完了してターゲットセルにハンドオーバされた後に、あるいは、ターゲットセルが十分なULグラントをUEに1回送信して割り当てた後に、この割り当てられたULグラントに対応するリソースは、UEがハンドオーバ完了メッセージと共に他のサービスデータを送信するように、ハンドオーバ完了メッセージと送信されるべきアップリンク・バッファデータとを同時に担うために使用される。代替として、ターゲットセルはULグラントをUEに2回連続で送信するが、ここで、第1のULグラントに対応するリソースはハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラントに対応するリソースは送信されるべきアップリンク・バッファデータを担うために使用される。ターゲットセルが第1のULグラントを送信するとき、eNBが信号伝達対話の完了を待つ必要はなく、UEがアップリンクスケジューリングに関する関連情報を報告するのを待つ必要もなく、そして、eNBが、ソースセルによって取得されたアップリンクスケジューリング情報にしたがって送信されるべき他のアップリンク・バッファデータの第2のULグラントを送信してもよく、ユーザプレーンにおけるアップリンク伝送を開始する。
【0086】
このようにして、ユーザプレーン・データの送信がアップリンクおよびダウンリンクRRC信号伝達対話の完了を待たずに復旧されることができるので、ユーザプレーン・データ伝送における割込み時間が更に短縮される。
【0087】
本発明のこの実施形態において提供されるネットワーク側デバイスによれば、TA送信ユニット121がハンドオーバ前にソースセルを介してターゲットセルのTAをUEに送信し、これによって、ハンドオーバ後のUEの同期化精度を向上させ、ULグラント送信ユニット122がターゲットセルのULグラントをUEに送信し、受信ユニット123がULグラントに対応するリソース上のTAを有するUEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信するので、UEが時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延とユーザプレーン・データの割込み遅延とを短縮できる。
【0088】
<第6実施形態>
ソースセルの前述の方法の実施形態に基づいて、本発明の実施形態において提供される別のネットワーク側デバイス13は、図13を参照すると下記を含む。
ターゲットセルのTAを取得するよう構成されたTA決定ユニット131、
ハンドオーバ前にターゲットセルのTAをUEに送信するよう構成されたTA転送ユニット132、および
UEのハンドオーバが完了したことを確認するためにターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信するよう構成されたハンドオーバ確認ユニット133。
【0089】
TA決定ユニット131は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ要求ACKメッセージからターゲットセルのTAを取得するよう構成された第1のTA決定モジュール、
定期的にまたはイベントにトリガされてターゲットセルによって送信されたターゲットセルのTAを受信するよう構成された第2のTA決定モジュール、および
ターゲットセルによって送信されたパケットの復号にしたがってターゲットセルのTAを計算するよう構成された第3のTA決定モジュール。
【0090】
TA転送ユニット132は、下記のモジュールのいずれか1つを含む。
ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドをUEに送信するよう構成された第1のTA転送ユニット、
ターゲットセルのTAを搬送するMAC制御PDUをUEに送信するよう構成された第2のTA転送ユニット、および、
UEがターゲットセルのTAとしてソースセルのTAを使用するように、ソースセルのTAをUEに送信するよう構成された第3のTA転送ユニット。
【0091】
どのようにしてソースセルがターゲットセルのTAを取得するか、およびどのようにしてターゲットセルのTAがハンドオーバ前にUEに送信されるかについては、ここではこれ以上説明されないが、前述の方法の実施形態が参照され得る。
【0092】
本発明のこの実施形態において提供されるネットワーク側デバイスによれば、ソースセルがTA決定ユニット131を介してターゲットセルのTAを取得し、また、TA転送ユニット132がハンドオーバ前にターゲットセルのTAをUEに送信し、これによってハンドオーバ後のUEの同期化精度を向上させるので、UEがULグラントに対応するリソース上のTAを有するハンドオーバ完了メッセージを送信でき、時間内にアップリンク信号伝達およびデータを送信するようにスケジュールされることができ、これによって、制御プレーンのハンドオーバ遅延およびユーザプレーン・データの割込み遅延は短縮される。
【0093】
当業者は、本明細書で開示された実施形態において説明された各例示的ユニットおよび実現ステップが、電子ハードウエア、コンピュータソフトウエア、またはこれら2つの組合せにおいて実現可能であることに更に気付き得る。ハードウエアおよびソフトウエアの相互交換可能性を明確に説明するために、例示的コンポーネントおよびステップは、機能にしたがって前述の説明において概ね説明されている。これらの機能がハードウエアまたはソフトウエアによって実現されるかどうかは、技術的ソリューションの具体的用途および設計の制約条件に依存する。熟練した人々は各具体的用途のために異なる方法を使用することによって、説明された機能を実現し得るが、この実現は本発明の範囲からの逸脱と解釈されるべきでない。
【0094】
本明細書において開示された実施形態において説明された方法ステップはハードウエア、プロセッサによって実行されるソフトウエアモジュール、またはこれら2つの組合せによって実現され得る。ソフトウエアモジュールは、ランダムアクセス・メモリ(RAM)、メモリ、読取り専用メモリ(ROM)、電気的にプログラム可能なROM、電気的に消去可能なプログラマブルROM、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD−ROM、または他の任意の形の記憶媒体に配置され得る。
【0095】
前述の具体的実施形態は本発明を限定するようには意図されておらず、また当業者にとって、本発明の原理から逸脱せずに行われるいかなる変更、均等物交換、および改善もすべて本発明の保護範囲内に含まれる。
本出願は、2009年6月23日に中国特許庁に出願された、また全体が参照によりここに組み込まれている、「Handover Method,User Equipment,and Network Side Device」(ハンドオーバ方法、ユーザ装置、およびネットワーク側デバイス)と題する中国特許出願第200910148040X号に対する優先権を主張する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハンドオーバ前にターゲットセルのタイムアドバンス(TA)を取得することと、
前記ターゲットセルによって送信されたアップリンクグラント(ULグラント)を取得することと、
前記ULグラントに対応するリソース上の前記TAを有する前記ターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信することと、
を備える、ハンドオーバ方法。
【請求項2】
前記ハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得することは、
ソースセルによって送信されたハンドオーバコマンドから前記ターゲットセルのTAを取得することか、または、
前記ソースセルによって送信された媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)から前記ターゲットセルのTAを取得することか、または、
前記ターゲットセルのTAとして前記ハンドオーバ前の前記ソースセルのTAを取得すること、
を備える、請求項1に記載のハンドオーバ方法。
【請求項3】
前記ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得することは、
ソースセルがハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)メッセージにしたがってULグラント伝送指示メッセージを前記ターゲットセルに送信するように、ハンドオーバコマンドを受信した後に前記HARQ ACKメッセージを前記ソースセルに送信し、前記ULグラント伝送指示メッセージにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信することか、または、
前記ハンドオーバコマンドを前記ソースセルから受信した後に、スケジューリング要求(SR)を前記ターゲットセルに送信し、前記SRは、ハンドオーバプロセスのために特に構成されたスケジューリング要求(SR)リソースを使用するか、または、前記ハンドオーバが完了した後に前記ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用し、前記SRにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信すること、
を備える、請求項1に記載のハンドオーバ方法。
【請求項4】
ハンドオーバ前にソースセルを介してターゲットセルのタイムアドバンス(TA)をユーザ装置(UE)に送信することと、
前記ターゲットセルのアップリンクグラント(ULグラント)を前記UEに送信することと、
前記ULグラントに対応するリソース上の前記TAを有する前記UEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信することと、
を備える、ハンドオーバ方法。
【請求項5】
前記ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信することは、
前記ソースセルがハンドオーバ要求ACKメッセージにしたがって前記ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドを前記UEに送信するように、または、
前記ソースセルが前記ハンドオーバ要求ACKメッセージにしたがって媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)を介して前記ターゲットセルの前記TAを前記UEに送信するように、
前記ターゲットセルのTAを搬送する前記ハンドオーバ要求ACKメッセージを前記ソースセルに送信することを備える、
請求項4に記載のハンドオーバ方法。
【請求項6】
前記ターゲットセルのULグラントを前記UEに前記送信することは、
前記ソースセルが前記UEからハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)メッセージを受信した後に前記ソースセルによって前記ターゲットセルに送信されたULグラント伝送指示メッセージであって、前記UEがハンドオーバコマンドを受信したことを示すために使用される前記ULグラント伝送指示メッセージにしたがって前記ULグラントを前記UEに送信することか、または、
前記UEによって送信されたスケジューリング要求(SR)であって、特にハンドオーバプロセスのために構成されたSRリソースを使用するか、または前記ハンドオーバが完了した後に前記ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用する前記SRにしたがって前記ULグラントを前記UEに送信すること、
を備える、請求項4に記載のハンドオーバ方法。
【請求項7】
前記ターゲットセルのULグラントを前記UEに送信することは、
前記ソースセルによって前記ターゲットセルに送信されたハンドオーバ要求メッセージ内で搬送されるUE関連アップリンクスケジューリング情報にしたがって前記ターゲットセルの前記ULグラントを前記UEに送信することを更に備え、
前記ULグラントが、前記ターゲットセルによって前記UEに1回送信されるULグラントであり、該ULグラントに対応するリソースが、ハンドオーバ完了メッセージとユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを同時に担うために使用されるか、または、前記ULグラントが、前記ターゲットセルによって前記UEに2回連続で送信されるULグラントであり、第1のULグラントに対応するリソースがハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラントに対応するリソースが前記ユーザプレーンにおいて送信されるべき前記バッファデータを担うために使用される、
請求項4に記載のハンドオーバ方法。
【請求項8】
ターゲットセルのタイムアドバンス(TA)を取得することと、
ハンドオーバ前に前記ターゲットセルのTAをユーザ装置(UE)に送信することと、
前記UEのハンドオーバが完了したことを確認するために前記ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信することと、
を備える、ハンドオーバ方法。
【請求項9】
前記ターゲットセルのTAを取得することは、
前記ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ要求ACKメッセージから前記ターゲットセルのTAを取得すること、または、
定期的にまたはイベントにトリガされて前記ターゲットセルによって送信された前記ターゲットセルのTAを受信すること、または、
前記ターゲットセルによって送信されたパケットの復号にしたがって前記ターゲットセルのTAを計算すること、
を備える、請求項8に記載のハンドオーバ方法。
【請求項10】
前記ハンドオーバ前に前記ターゲットセルのTAをUEに送信することは、
前記ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドを前記UEに送信すること、または、
前記ターゲットセルのTAを搬送する媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)を前記UEに送信すること、または、
前記UEがソースセルのTAを前記ターゲットセルのTAとして使用するように、前記ソースセルのTAを前記UEに送信すること、
を備える、請求項8に記載のハンドオーバ方法。
【請求項11】
UE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送するハンドオーバ要求を前記ターゲットセルに送信することを更に備える、
請求項8に記載のハンドオーバ方法。
【請求項12】
ハンドオーバ前にターゲットセルのタイムアドバンス(TA)を取得するよう構成されたTA取得ユニットと、
前記ターゲットセルによって送信されたアップリンクグラント(ULグラント)を取得するよう構成されたULグラント取得ユニットと、
前記ULグラントに対応するリソース上の前記TAを有する前記ターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するよう構成された送信ユニットと、
を備える、ユーザ装置(UE)。
【請求項13】
前記TA取得ユニットは、
ソースセルによって送信されたハンドオーバコマンドから前記ターゲットセルのTAを取得するよう構成された第1のTA取得モジュール、または、
前記ソースセルによって送信された媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)から前記ターゲットセルのTAを取得するよう構成された第2のTA取得モジュール、または、
前記ターゲットセルのTAとして前記ハンドオーバ前の前記ソースセルのTAを取得するよう構成された第3のTA取得モジュール、
を備える、請求項12に記載のUE。
【請求項14】
前記ULグラント取得ユニットは、
ソースセルがハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)メッセージにしたがってULグラント伝送指示メッセージを前記ターゲットセルに送信し、前記ULグラント伝送指示メッセージにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信するように、ハンドオーバコマンドを受信した後に前記HARQ ACKメッセージを前記ソースセルに送信するよう構成された第1のULグラント取得モジュール、または、
前記ハンドオーバコマンドを前記ソースセルから受信した後に、スケジューリング要求(SR)を前記ターゲットセルに送信し、該SRはハンドオーバプロセスのために特に構成されたSRリソースを使用し、前記SRにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信するよう構成された第2のULグラント取得モジュール、または、
前記ソースセルから前記ハンドオーバコマンドを受信した後にSRを前記ターゲットセルに送信し、該SRは前記ハンドオーバが完了した後に前記ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用し、前記SRにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信するよう構成された第3のULグラント取得モジュール、
を備える、請求項12に記載のUE。
【請求項15】
ハンドオーバ前にソースセルを介してターゲットセルのタイムアドバンス(TA)をユーザ装置(UE)に送信するよう構成されたTA送信ユニットと、
前記ターゲットセルのアップリンクグラント(ULグラント)を前記UEに送信するよう構成されたULグラント送信ユニットと、
前記ULグラントに対応するリソース上の前記TAを有する前記UEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信するよう構成された受信ユニットと、
を備える、ネットワーク側デバイス。
【請求項16】
前記ULグラント送信ユニットは、
前記ソースセルが前記UEからハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)メッセージを受信した後に前記ソースセルによって前記ターゲットセルに送信されたULグラント伝送指示メッセージであって、前記UEがハンドオーバコマンドを受信したことを示すために使用されるULグラント伝送指示メッセージにしたがって、前記ULグラントを前記UEに送信するよう構成された第1のULグラント送信モジュール、または、
前記UEによって送信されたスケジューリング要求(SR)であって、特にハンドオーバプロセスのために構成されたSRリソースを使用するか、または前記ハンドオーバが完了した後に前記ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用する前記SRにしたがって、前記ULグラントを前記UEに送信するよう構成された第2のULグラント送信モジュール、
を備える、請求項15に記載のネットワーク側デバイス。
【請求項17】
ターゲットセルのタイムアドバンス(TA)を取得するよう構成されたTA決定ユニットと、
ハンドオーバ前に前記ターゲットセルのTAをユーザ装置(UE)に送信するよう構成されたTA転送ユニットと、
前記UEの前記ハンドオーバが完了したことを確認するために前記ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信するよう構成されたハンドオーバ確認ユニットと、
を備える、ネットワーク側デバイス。
【請求項18】
前記TA決定ユニットは、
前記ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ要求ACKメッセージから前記ターゲットセルのTAを取得するよう構成された第1のTA決定モジュール、または、
定期的にまたはイベントにトリガされて前記ターゲットセルによって送信された前記ターゲットセルのTAを受信するよう構成された第2のTA決定モジュール、または、
前記ターゲットセルによって送信されたパケットの復号にしたがって前記ターゲットセルのTAを計算するように構成された第3のTA決定モジュール、
を備える、請求項17に記載のネットワーク側デバイス。
【請求項19】
前記TA転送ユニットは、
前記ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドを前記UEに送信するよう構成された第1のTA転送ユニット、または、
前記ターゲットセルのTAを搬送する媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)を前記UEに送信するよう構成された第2のTA転送ユニット、または、
前記UEがソースセルのTAを前記ターゲットセルのTAとして使用するように、前記ソースセルのTAを前記UEに送信するよう構成された第3のTA転送ユニット、
を備える、請求項17に記載のネットワーク側デバイス。
【請求項1】
ハンドオーバ前にターゲットセルのタイムアドバンス(TA)を取得することと、
前記ターゲットセルによって送信されたアップリンクグラント(ULグラント)を取得することと、
前記ULグラントに対応するリソース上の前記TAを有する前記ターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信することと、
を備える、ハンドオーバ方法。
【請求項2】
前記ハンドオーバ前にターゲットセルのTAを取得することは、
ソースセルによって送信されたハンドオーバコマンドから前記ターゲットセルのTAを取得することか、または、
前記ソースセルによって送信された媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)から前記ターゲットセルのTAを取得することか、または、
前記ターゲットセルのTAとして前記ハンドオーバ前の前記ソースセルのTAを取得すること、
を備える、請求項1に記載のハンドオーバ方法。
【請求項3】
前記ターゲットセルによって送信されたULグラントを取得することは、
ソースセルがハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)メッセージにしたがってULグラント伝送指示メッセージを前記ターゲットセルに送信するように、ハンドオーバコマンドを受信した後に前記HARQ ACKメッセージを前記ソースセルに送信し、前記ULグラント伝送指示メッセージにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信することか、または、
前記ハンドオーバコマンドを前記ソースセルから受信した後に、スケジューリング要求(SR)を前記ターゲットセルに送信し、前記SRは、ハンドオーバプロセスのために特に構成されたスケジューリング要求(SR)リソースを使用するか、または、前記ハンドオーバが完了した後に前記ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用し、前記SRにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信すること、
を備える、請求項1に記載のハンドオーバ方法。
【請求項4】
ハンドオーバ前にソースセルを介してターゲットセルのタイムアドバンス(TA)をユーザ装置(UE)に送信することと、
前記ターゲットセルのアップリンクグラント(ULグラント)を前記UEに送信することと、
前記ULグラントに対応するリソース上の前記TAを有する前記UEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信することと、
を備える、ハンドオーバ方法。
【請求項5】
前記ハンドオーバ前にソースセルを介してUEにターゲットセルのTAを送信することは、
前記ソースセルがハンドオーバ要求ACKメッセージにしたがって前記ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドを前記UEに送信するように、または、
前記ソースセルが前記ハンドオーバ要求ACKメッセージにしたがって媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)を介して前記ターゲットセルの前記TAを前記UEに送信するように、
前記ターゲットセルのTAを搬送する前記ハンドオーバ要求ACKメッセージを前記ソースセルに送信することを備える、
請求項4に記載のハンドオーバ方法。
【請求項6】
前記ターゲットセルのULグラントを前記UEに前記送信することは、
前記ソースセルが前記UEからハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)メッセージを受信した後に前記ソースセルによって前記ターゲットセルに送信されたULグラント伝送指示メッセージであって、前記UEがハンドオーバコマンドを受信したことを示すために使用される前記ULグラント伝送指示メッセージにしたがって前記ULグラントを前記UEに送信することか、または、
前記UEによって送信されたスケジューリング要求(SR)であって、特にハンドオーバプロセスのために構成されたSRリソースを使用するか、または前記ハンドオーバが完了した後に前記ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用する前記SRにしたがって前記ULグラントを前記UEに送信すること、
を備える、請求項4に記載のハンドオーバ方法。
【請求項7】
前記ターゲットセルのULグラントを前記UEに送信することは、
前記ソースセルによって前記ターゲットセルに送信されたハンドオーバ要求メッセージ内で搬送されるUE関連アップリンクスケジューリング情報にしたがって前記ターゲットセルの前記ULグラントを前記UEに送信することを更に備え、
前記ULグラントが、前記ターゲットセルによって前記UEに1回送信されるULグラントであり、該ULグラントに対応するリソースが、ハンドオーバ完了メッセージとユーザプレーンにおいて送信されるべきバッファデータとを同時に担うために使用されるか、または、前記ULグラントが、前記ターゲットセルによって前記UEに2回連続で送信されるULグラントであり、第1のULグラントに対応するリソースがハンドオーバ完了メッセージを担うために使用され、第2のULグラントに対応するリソースが前記ユーザプレーンにおいて送信されるべき前記バッファデータを担うために使用される、
請求項4に記載のハンドオーバ方法。
【請求項8】
ターゲットセルのタイムアドバンス(TA)を取得することと、
ハンドオーバ前に前記ターゲットセルのTAをユーザ装置(UE)に送信することと、
前記UEのハンドオーバが完了したことを確認するために前記ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信することと、
を備える、ハンドオーバ方法。
【請求項9】
前記ターゲットセルのTAを取得することは、
前記ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ要求ACKメッセージから前記ターゲットセルのTAを取得すること、または、
定期的にまたはイベントにトリガされて前記ターゲットセルによって送信された前記ターゲットセルのTAを受信すること、または、
前記ターゲットセルによって送信されたパケットの復号にしたがって前記ターゲットセルのTAを計算すること、
を備える、請求項8に記載のハンドオーバ方法。
【請求項10】
前記ハンドオーバ前に前記ターゲットセルのTAをUEに送信することは、
前記ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドを前記UEに送信すること、または、
前記ターゲットセルのTAを搬送する媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)を前記UEに送信すること、または、
前記UEがソースセルのTAを前記ターゲットセルのTAとして使用するように、前記ソースセルのTAを前記UEに送信すること、
を備える、請求項8に記載のハンドオーバ方法。
【請求項11】
UE関連アップリンクスケジューリング情報を搬送するハンドオーバ要求を前記ターゲットセルに送信することを更に備える、
請求項8に記載のハンドオーバ方法。
【請求項12】
ハンドオーバ前にターゲットセルのタイムアドバンス(TA)を取得するよう構成されたTA取得ユニットと、
前記ターゲットセルによって送信されたアップリンクグラント(ULグラント)を取得するよう構成されたULグラント取得ユニットと、
前記ULグラントに対応するリソース上の前記TAを有する前記ターゲットセルにハンドオーバ完了メッセージを送信するよう構成された送信ユニットと、
を備える、ユーザ装置(UE)。
【請求項13】
前記TA取得ユニットは、
ソースセルによって送信されたハンドオーバコマンドから前記ターゲットセルのTAを取得するよう構成された第1のTA取得モジュール、または、
前記ソースセルによって送信された媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)から前記ターゲットセルのTAを取得するよう構成された第2のTA取得モジュール、または、
前記ターゲットセルのTAとして前記ハンドオーバ前の前記ソースセルのTAを取得するよう構成された第3のTA取得モジュール、
を備える、請求項12に記載のUE。
【請求項14】
前記ULグラント取得ユニットは、
ソースセルがハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)メッセージにしたがってULグラント伝送指示メッセージを前記ターゲットセルに送信し、前記ULグラント伝送指示メッセージにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信するように、ハンドオーバコマンドを受信した後に前記HARQ ACKメッセージを前記ソースセルに送信するよう構成された第1のULグラント取得モジュール、または、
前記ハンドオーバコマンドを前記ソースセルから受信した後に、スケジューリング要求(SR)を前記ターゲットセルに送信し、該SRはハンドオーバプロセスのために特に構成されたSRリソースを使用し、前記SRにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信するよう構成された第2のULグラント取得モジュール、または、
前記ソースセルから前記ハンドオーバコマンドを受信した後にSRを前記ターゲットセルに送信し、該SRは前記ハンドオーバが完了した後に前記ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用し、前記SRにしたがって前記ターゲットセルによって送信された前記ULグラントを受信するよう構成された第3のULグラント取得モジュール、
を備える、請求項12に記載のUE。
【請求項15】
ハンドオーバ前にソースセルを介してターゲットセルのタイムアドバンス(TA)をユーザ装置(UE)に送信するよう構成されたTA送信ユニットと、
前記ターゲットセルのアップリンクグラント(ULグラント)を前記UEに送信するよう構成されたULグラント送信ユニットと、
前記ULグラントに対応するリソース上の前記TAを有する前記UEによって送信されたハンドオーバ完了メッセージを受信するよう構成された受信ユニットと、
を備える、ネットワーク側デバイス。
【請求項16】
前記ULグラント送信ユニットは、
前記ソースセルが前記UEからハイブリッド自動反復要求(HARQ)肯定応答(ACK)メッセージを受信した後に前記ソースセルによって前記ターゲットセルに送信されたULグラント伝送指示メッセージであって、前記UEがハンドオーバコマンドを受信したことを示すために使用されるULグラント伝送指示メッセージにしたがって、前記ULグラントを前記UEに送信するよう構成された第1のULグラント送信モジュール、または、
前記UEによって送信されたスケジューリング要求(SR)であって、特にハンドオーバプロセスのために構成されたSRリソースを使用するか、または前記ハンドオーバが完了した後に前記ハンドオーバコマンド内に構成されたSRリソースを使用する前記SRにしたがって、前記ULグラントを前記UEに送信するよう構成された第2のULグラント送信モジュール、
を備える、請求項15に記載のネットワーク側デバイス。
【請求項17】
ターゲットセルのタイムアドバンス(TA)を取得するよう構成されたTA決定ユニットと、
ハンドオーバ前に前記ターゲットセルのTAをユーザ装置(UE)に送信するよう構成されたTA転送ユニットと、
前記UEの前記ハンドオーバが完了したことを確認するために前記ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ完了指示を受信するよう構成されたハンドオーバ確認ユニットと、
を備える、ネットワーク側デバイス。
【請求項18】
前記TA決定ユニットは、
前記ターゲットセルによって送信されたハンドオーバ要求ACKメッセージから前記ターゲットセルのTAを取得するよう構成された第1のTA決定モジュール、または、
定期的にまたはイベントにトリガされて前記ターゲットセルによって送信された前記ターゲットセルのTAを受信するよう構成された第2のTA決定モジュール、または、
前記ターゲットセルによって送信されたパケットの復号にしたがって前記ターゲットセルのTAを計算するように構成された第3のTA決定モジュール、
を備える、請求項17に記載のネットワーク側デバイス。
【請求項19】
前記TA転送ユニットは、
前記ターゲットセルのTAを搬送するハンドオーバコマンドを前記UEに送信するよう構成された第1のTA転送ユニット、または、
前記ターゲットセルのTAを搬送する媒体アクセス制御(MAC)制御プロトコルデータ・ユニット(PDU)を前記UEに送信するよう構成された第2のTA転送ユニット、または、
前記UEがソースセルのTAを前記ターゲットセルのTAとして使用するように、前記ソースセルのTAを前記UEに送信するよう構成された第3のTA転送ユニット、
を備える、請求項17に記載のネットワーク側デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公表番号】特表2012−531141(P2012−531141A)
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−516498(P2012−516498)
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【国際出願番号】PCT/CN2010/074288
【国際公開番号】WO2010/149035
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(503433420)華為技術有限公司 (107)
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian Longgang District, Shenzhen 518129 P.R. China
【Fターム(参考)】
【公表日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月23日(2010.6.23)
【国際出願番号】PCT/CN2010/074288
【国際公開番号】WO2010/149035
【国際公開日】平成22年12月29日(2010.12.29)
【出願人】(503433420)華為技術有限公司 (107)
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian Longgang District, Shenzhen 518129 P.R. China
【Fターム(参考)】
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